JP2003525067A - Cfrおよび付加的な臨床的血流力学パラメータを圧力ベースで測定するための方法およびシステム - Google Patents

Cfrおよび付加的な臨床的血流力学パラメータを圧力ベースで測定するための方法およびシステム

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JP2003525067A
JP2003525067A JP2000603574A JP2000603574A JP2003525067A JP 2003525067 A JP2003525067 A JP 2003525067A JP 2000603574 A JP2000603574 A JP 2000603574A JP 2000603574 A JP2000603574 A JP 2000603574A JP 2003525067 A JP2003525067 A JP 2003525067A
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ドガニィ,エルハナン
ノスコウィッチ,シモン・ヘンリ
シャルマン,エブゲニィ
バラク,チェン
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フローレンス・メディカル・リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、血管または管状導管における心疾患の改良された臨床的診断および治療のための、狭窄の発病度に関する臨床的パラメータを判定する、血管内圧力測定をベースとした装置および方法に関する。より特定的には、本発明は、速度測定装置によって先に得られる、臨床的に重要な周知の冠状動脈血流予備能(CFR)を判定する方法を提供する。さらに、狭窄のない同じ血管内の冠状動脈血流予備能を評価して、必要な医学治療を選択するのに使用することが可能である。(狭窄にかかる圧力測定のみを使用する)インターベンション中に、狭窄血管内で、さらなる圧力ベースの臨床パラメータ、拡張期対収縮期速度比(DSVR)および血流予備量比(FFR)を、同時に、同じインターベンション用装置を使用して、計算することも可能である。(FFR等の)これらのパラメータとCFRとの相関もまた、狭窄の発病度、下流の狭窄および、血管床の状態、または動脈瘤に関する状態を評価するのに使用することが可能である。健康な血管床について、CFRとFFRとの間に相関があることは知られている。所与のFFRに対してあまりにも低いCFR値は、下流の血流に制限があるか、血管拡張薬の注入が不充分であることを示す。所与のFFRに対してあまりにも高いCFR値は、血管床の疾患を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は一般に医学診断および治療装置の分野に関し、血管損傷および血管床
といった、血管内の特徴を示すためのシステムに関する。
【0002】
【発明の背景】
血管の疾患はしばしば、血管のアテローム硬化性閉塞による血流の低下によっ
て明らかになる。たとえば、心筋に血液を供給する冠状動脈の閉塞は、心疾患の
要因である。様々な種類の損傷を治療するために、多くの方法が現時点において
利用可能である。これらの方法のうちいくつかを石灰化した損傷を開く能力に関
して弱いものから強いものへと順に挙げると、経皮経管血管形成術(PTCA)
、カッティングバルーン(Cutting balloon)血管形成術、方向性冠動脈内粥腫
切除術(DCA)、回転式冠動脈内粥腫切除術(RCA)、超音波切断(Ultras
onic breaking)カテーテル血管形成術、経管吸引カテーテル(TEC)粥腫切
除術、ロータブレーター(Rotablator)粥腫切除術、およびエキシマレーザー血
管形成術(ELCA)がある。血管の再閉鎖(反跳としても知られる)を防ぐた
めに、損傷内にはしばしばステントが配置される。
【0003】 損傷の特徴は、その損傷の近位および遠位における血管の状態ならびに血管床
の状態と合せて、医学的にかつ経済的に最適な治療方法または最良の方法の組合
せを判定するのに使用される。ジオメトリ(geometry)、血圧(pressure)およ
び血流(flow)の3つの変数が、心臓血管系統においてしばしば測定される。こ
れらの測定は治療前、治療中および治療後に行なわれ、診断および治療のデータ
を提供する。治療前の測定は、治療を慎重に選択するのに役立つ。治療中および
治療後の測定により、治療の効率を評価することができる。近年のプローブの微
細化により、以前では不可能であったまったく新しい範囲での血圧および血流の
測定が可能になっている。
【0004】 損傷のジオメトリは、血管造影法、定性的冠動脈血管形成術(QCA)、また
は血管内超音波法(IVUS)によって評価される。これらの測定によれば、狭
窄径率(percent diameter stenosis)(血管形成術もしくはQCA)または狭
窄面積率(percent area stenosis)(IVUS)を計算することができる。こ
のような情報は狭窄の発病度(severity)を評価するのに使用されるが、ここ数
年で、臨床医は、冠動脈疾患の正しい評価のためには血圧および血流に関する直
接的な身体の情報が必要であることに気付いた。圧較差(pressure gradient)
等の生理学的な測定は、損傷の発病度を示すものとして臨床的に使用されている
。しかし、狭窄にかかる圧較差をその機能的意味に関連付けようとするこれまで
の試みは満足のいくものではない。PTCA後の圧較差の低下が、治療が成功し
たかどうかを見極めるのに使用されているが、それらの相関は低い。
【0005】 他のパラメータもまた損傷の発病度を示すものとして規定されているが、それ
らの方がより有効であることがわかっている。冠動脈血流速度予備能(coronary
flow velocity reserve, CFVR)は、充血(hyperemic)対基線(baseline
)の血流速度の比として定義付けられる。血流予備量比(fractional flow rese
rve, FFR)は、充血時の(狭窄に対して)遠位の血圧(Pd)対大動脈圧(
Pa)の比として定義付けられる。充血状態は、血管拡張薬(パパベリン、アデ
ノシン等)を投与することによって得られる。臨床研究によれば、ほとんどの場
合、CFVR<2の損傷は上述の方法のうちいずれかを使用して治療する必要が
あり、CFVR>2の患者については血管形成術は行なわないでよいことが認め
られた。同様に、ほとんどの場合、FFR>0.75であれば血管形成術は行な
わなくてもよい。冠動脈血流は本来、心拡張期に起こり、冠動脈血流全体に対す
る心収縮期の寄与は小さい。正常な動脈と狭窄のある動脈との間に、拡張期対収
縮期速度比(diastolic to systolic velocity ratio, DSVR)に顕著な差が
認められた。有意である(significant)損傷と有意でない(non-significant)
損傷とを区別するのに、1.7のカットオフ値が提案された。
【0006】 FFRとCFVRとは互いに独立しているが相補的なインジケータである。前
者は特定の損傷の特徴を示すのに対して、後者は損傷のある血管(損傷および遠
位の床)の特徴を示す、より包括的なパラメータである。臨床研究(Di Mario e
t al., Catherization and Cardiac Diagnosis 38, 189-201, 1996)は、患者の
約75%について、CFRおよびFFRは損傷の発病度に関して同じ結論を導い
たことを示しており、同時に、患者の25%については、損傷の発病度に関する
それらの結論が異なったことを示している。このことは、冠状動脈血流予備能と
血流予備量比とを同時に判定することが極めて重要であり、それによって損傷の
発病度に関して付加的かつより完全な情報が臨床医に与えられることを意味して
いる。
【0007】 圧力および速度を観察するガイドワイヤに関して、近年大きな技術的進歩が見
られた。たとえば、血管内圧力測定のために、0.014”プレッシャワイヤ(
Pressure Wire、商標)(Radi Medical System, Uppsala, Sweden)が今や利用
可能である。しかし、軽度の狭窄の場合、それらの測定には、診断用の低背型(
low profile)カテーテル、(Millar Instruments, Inc., Houston, Texas, U.S
.A.から入手可能な)ミラー(Millar)圧力トランスデューサカテーテル、また
は他の血管内圧力器具のどれを使用してもよい。
【0008】 血管内速度測定には、0.014ドップラフローワイヤ(Doppler Flow wire
)(Cardiometrics Inc., Mountain View, CA)が今や利用可能である。どちら
のワイヤも、血流を大きく妨げることなく、冠動脈系統(coronary tree)の末
梢部位(distal parts)へと進めることが可能である。FFRとCFVRとを同
時に測定するには、両方のワイヤを使用せねばならない。このような手順は複雑
であり、費用も高くつくので、研究目的のみに使用されていた。したがって、臨
床医は、冠動脈血流速度予備能(CFVR)を計算するための速度測定または血
流予備量比(FFR)を計算するための血圧測定のいずれかを使用する。さらに
、フローワイヤを操作する場合、血管断面における先端の位置が微妙である。ワ
イヤ先端が長手軸に沿って位置付けられれば、測定は正確に行なうことができる
。しかし、ワイヤが境界層に入れば、大きな誤差が生じてしまう。したがって、
フローワイヤの操作には高い技術力および高額の費用が必要である。幸いなこと
に、プレッシャワイヤについてはこのような制限はなく、簡単な操作で正確なデ
ータを得ることが可能である。
【0009】
【発明の概要】
本発明は、狭窄にかかる圧力測定を使用して、FFRに加えて、冠状動脈血流
予備能(coronary flow reserve, CFR)および拡張期対収縮期速度比(DS
VR)なる血流をベースとした臨床的特徴を計算するための、方法を提供する。
さらに、狭窄のない同じ血管内の冠動脈血流予備能(CFR0)もまた、動脈瘤
とともに評価することが可能である。FFR、CFR,CFR0およびDSVR
は、対象となる血管の完全な特徴付けのために同時に計算される。さらに、本発
明は一般に、閉塞にかかる圧力を測定するよう適合された少なくとも1つの圧力
センサを有する、血管または尿道等の管状導管における特徴を判定するためのセ
ンサ装置に関する。
【0010】 本発明は、該少なくとも1つのセンサに動作的に接続されたプロセッサユニッ
トと、該プロセッサユニットを制御するためのプログラムを提供する。該プロセ
ッサユニットは、該プログラムで動作して、センサから信号を受取り、センサ信
号の変化を識別し、管状導管の特徴を検知し、ここで管状導管の特徴はセンサ信
号の変化から導出され、該ユニットはさらに、該管状導管の特徴を認識してそれ
にラベルを割当てる。本発明は、自動相似伝送(Automatic Similar Transmissi
on)方法を含むシステムを提供する。
【0011】 判定され得る特徴は、血管内の血流比(flow ratio)と、血管内の冠動脈血流
予備能と、血管内の拡張期対収縮期速度比と、血管床の状態を評価するための、
狭窄のない同じ血管内の血流予備量比と合せて得られる冠動脈血流予備能および
それらの相関の分析と、血管拡張の有効性を評価するための、狭窄のない同じ血
管内の血流予備量比と合せて得られる冠動脈血流予備能と、を含む。
【0012】 さらに、本発明は、平均ずり(mean shear)対平均圧力(mean pressure)の
比に等しい血管床指標(vascular bed index, VBI0)を判定することによっ
て、動脈の血流力学的状態を判定する方法を提供する。
【0013】 さらに、本発明は、近位および/または遠位の圧力に基づいてFFR対CFR
の異常な比による微小血管疾患を判定/検知する方法を提供する。該方法は、バ
ルーンを用いる手順と組合せてもよい。また、記載される方法は、(ステント留
置(stenting)前の)PTCA後の評価、PTCA後のCFRの増加による拡張
成功の判定または有効性確認、および、ステントが必要(neded)かどうかの指
示、が可能である。ここに提供される方法およびシステムは、FFR対CFRの
異常な比による微小血管疾患の高い可能性を表わす。さらに、空気の抜けたバル
ーンと組合せた事後ステント留置(Post Stenting)によって、血管のCFRの
評価を可能にする。したがって、本発明の一実施例においては、遠位の圧力測定
のみによってCFRの計算が可能である。
【0014】 最後に、本発明は、動脈内の圧力測定から直接、CFRおよびFFRを判定す
る方法を提供する。したがって、CFRおよびFFRが同時に測定されることに
よって、血管床に関する付加的な情報が得られる。本発明は、狭窄血管の発病度
を評価するのに血流力学パラメータを、それらパラメータの信頼性を高めるよう
に提供する。
【0015】 本発明は、添付の図面と関連して以下の詳細な説明からより確実に理解され認
識されるであろう。図中、同じ構成要素には同じ参照番号が付されている。
【0016】
【詳細な説明】
狭窄のない血管内の圧較差は小さい(5cm離れた2点間の圧力差は1mmH
g未満である)。冠動脈内圧力測定のために医学で使用される圧力測定装置の精
度では、このような小さい圧力差の判定を正確に行なうことができない。したが
って、健康で狭窄のない管内の血流をこれらの既存の圧力測定装置で正確に計算
することは不可能である。この状況は、閉塞(狭窄または何らかの人工的な閉塞
)が血管内に存在すれば異なってくる。このような閉塞にかかる圧力差は、安静
時では40〜50mmHgに、充血時には60〜70mmHgに達し得る。この
ような大きな圧力差は、非常に正確に測定することが可能であり、ここに提示す
る方法およびシステムを用いて冠状動脈血流予備能(CFR)を計算するのに使
用することができる。この計算されたCFRは、フローワイヤによって測定され
る冠状動脈血流速度予備能(CFVR)とは若干異なり得る。そのような差は、
速度プロファイルにおける変化から生じ得る。利用可能な技術に限定すれば、安
静時における狭窄にかかる圧力差が4mmHgより大きければ、正確な結果を得
ることが可能である。しかし、より進歩した分析方法を用いれば、この限度は約
0.5mmHgにまで減じることが可能であろう。
【0017】 ここに提供されるように、記載される方法およびシステムによれば、動脈内圧
力測定から直接、CFRおよびFFR両方の冠状動脈血流指標を計算することが
可能となる。圧力から導出されたこれらの血流指標は、実際の血流測定値と相関
し、それらを正確に予測した。このような方法を用いることにより、血流を制限
する虚血を低減するよう、経皮冠動脈インターベンション(PCI)の判断を正
確に行なうことが可能である。計算流体力学(CFD)のシミュレーションおよ
びインビボの実験による確認(confirmance)の両方に基づいてここに提示され
た結果から、ここに提供された方法およびシステムによれば、狭窄発病度のすべ
てのレベルにおいて、圧力測定から導出されたCFRおよびFFRの指標が実際
の血流指標と優れた相関を有することが認められた。
【0018】 さらに、本発明は、オンラインの動脈内圧力測定からCFRおよびFFRを計
算するための方法およびシステムを提供する。冠動脈内圧力測定は、診断的血管
造影を行なって臨床的に問題となる程度の損傷(視覚的狭窄発病度が50〜70
%の中程度の損傷)が発見された患者について行なわれた。損傷の近位および遠
位、ならびに経損傷引抜き(trans-lesional pull back)中の基礎圧力測定が、
ここに提供する方法およびシステムによって行なわれた。最大血管拡張が得られ
るように患者には冠動脈内にアデノシンが与えられ、測定値がとられた。
【0019】 American Journal of cardiology, v. 56, pp. 465-469に発表された、Wong M
., Vijayaraghavan G., Bae J.H., Shah P.M.による、「狭窄オリフィスにかか
る圧力−速度の関係のインビトロでの研究("In Vitro Study of Pressure-Velo
city Relation Across Stenotic Orifices")」と題された研究において、狭窄
オリフィスにかかる血圧−血流の関係が拍動性インビトロモデルで調べられた。
それによれば、短い狭窄については、血圧−血流の関係は、広い血圧範囲にわた
って、オリフィスのサイズとは関係がないことがわかった。この関係は二次であ
りゼロを横切る。このことは、短い狭窄については、狭窄にかかる圧較差(ΔP
)が下の式(1)のように血流(Q)の二次関数であることを意味する。式(1
)中、Kは狭窄径によってのみ決定される定数である。圧力測定値が安静時およ
び充血時に狭窄の上流および狭窄の下流で同時に得られる場合、狭窄にかかる安
静時の血流は下の式(2)を用いて計算することが可能である。また、充血時の
血流は、下の式(3)で求めることが可能である。
【0020】
【数1】
【0021】 上の式中、ΔPrest、QrestおよびΔPhyper、Qhyperはそれぞれ、安静時お
よび充血時の、狭窄にかかる圧較差および血流を表わす。冠動脈血流予備能(C
FR)は、安静時の平均血流に対する充血時の平均血流の比として定義され、安
静時および充血時における狭窄にかかる圧力差がわかっていれば、下の式(a)
のように計算することが可能である。安静時と充血時とで狭窄のジオメトリが同
じであると仮定すれば、上の式(2)および(3)のKが消えて、下の式(b)
が得られる。
【0022】
【数2】
【0023】 したがって、冠動脈血流予備能(CFR)は、安静時および充血時の狭窄にか
かる圧力差がわかっていれば計算することが可能である。上の式(2)および(
3)は、短い狭窄についてのみ有効である。任意の狭窄の場合、狭窄にかかる圧
力差は、ΔP=K1Q+K22+K3dQ/dt(Young D.F., Tsai F.Y. "Flow
characteristics in model of arterial stenosis" - II. Unsteady flow. J. B
iomechanics, 1973, vol. 6, pp. 547-559)で表わすことができる。
【0024】 生理学上の範囲において、この式の最初の成分および最後の成分は小さい。1
mmHgの精度では、上の式(2)および(3)を使用することが可能である。
狭窄にかかるΔPが4mmHgより大きければ、CFR計算の精度は10%に達
するであろう。
【0025】 CFR0は、狭窄のない健康な血管床の冠動脈血流予備能である。ここで、 Q:安静時の狭窄血管内の1回心拍にわたる平均血流; Qv:充血(血管拡張)時の狭窄血管内の1回心拍にわたる平均血流; QN:安静時の同じだが狭窄のない血管内の1回心拍にわたる平均血流; QNV:充血(血管拡張)時の同じだが狭窄のない血管内の1回心拍にわたる平
均血流; Pa:大動脈圧; Pd:安静時の平均遠位血圧(distal pressure) の表記を用いると、次の式が成立つ。
【0026】
【数3】
【0027】 血管床の自己調節は、狭窄の水圧抵抗(hydraulic resistance)を補償すると
考えられる。したがって、安静時にはQ=QNであり、したがって、CFR0=C
FR/FFRとなる。
【0028】 CFRおよびFFRがわかっていれば、健康な血管床の場合、同じ血管内の冠
動脈血流予備能(CFR0)を導出することができる。高すぎるかまたは低すぎ
るCFR0値は、健康でない血管床を表わす。所与のFFRに対して低すぎるC
FR値は、下流の血流の制限(付加的な狭窄)または血管拡張薬の注入不足のい
ずれかを意味する。所与のFFRに対して高すぎるCFR値は、血管床の疾患を
示す。最後の式は、下に述べるように血管内に人工的な閉塞を位置付けることに
よって冠動脈血流予備能を判定するのに使用することができる。
【0029】 好ましい実施例において、CFRおよびFFRの計算は、近位および遠位の血
圧を複数パルスに分割することによって行なうことが可能である。パルス分割は
当業者にはよく知られており、たとえば、ECG信号を使用したり、圧力信号の
みを使用したりする。自動相似変換(AST)方法は、そのステップが図43に
示されている。一実施例において、ここに提供されるシステムはこのAST方法
を含む。
【0030】 AST方法において、各パルスp(t)、0<t1<t2が、変換P(τ)=
P((τ−t1)/(t−t2))、0<τ<1を用いて、時間間隔[01]に
マッピングされる。その後、所与のτに対するすべてのパルスにわたる平均を用
いて、平均圧力パルスPmean(τ)が計算される。結果として次の6つの圧力信
号が得られる:平均近位流体充填圧力(fluid filled pressure)Fp(τ);
圧力トランスデューサによって測定される平均近位圧力Pp(τ);いずれも圧
力トランスデューサが狭窄の遠位にあるときに安静時に測定される平均流体充填
圧力Fd(τ)および平均圧力トランスデューサ圧力Pd(τ);いずれも圧力
トランスデューサが狭窄の遠位にあるときに血管拡張中に測定される平均流体充
填圧力Fv(τ)および平均圧力トランスデューサ圧力Pv(τ)。圧力信号P
d(τ)およびPv(τ)は、大動脈圧の変化に対して補正される: Pd(τ)=Pd(τ)*平均(Fp(τ))/平均(Fd(τ)); Pv(τ)=Pv(τ)*平均(Fp(τ))/平均(Fv(τ))。
【0031】 ここで、圧力Pp(τ)、Pd(τ)およびPv(τ)を使用して、CFR、
FFRおよびDSVRを計算する。圧力信号のみを使用するパルス検出において
は、パルス検出は移動圧力トランスデューサによって測定された圧力信号に基づ
いて行なわれる。パルス検出方法は以下の段階からなる。
【0032】 1.安静時近位点(P1(t))、安静時遠位点(P2(t))および血管拡張
時遠位点(P3(t))において測定された圧力信号のFFT(高速フーリエ変
換)。
【0033】 2.間隔(0.5〜10Hz)におけるフーリエ係数の最大値に対応する周波
数を、パルス周波数(P1シリーズ(series)に対して)(f)1、(P2シリーズに
対して)(f)2、(P3シリーズに対して)(f)3、として使用する。
【0034】 3.各圧力シリーズ(pressure series)Piの圧力について、各パルス最大値
の時間timを、以下のステップで求める: a.最初の最大値は、fをサンプリングレートとして、間隔0<t<(f)i*
f内で発見されねばならない。
【0035】 b.圧力最大数kを、間隔(tm,k-1+0.5*(f)i*f,tm,k-1+1.5*(f)i*f)で探
す。
【0036】 4.時間間隔(tm,k-1,tm,k)内で圧力が最小に達する時間Tm,kを見つける。
ポイントTm,kは、パルス数(number)kの始まり(したがってパルスk−1の
終わり)の点である。
【0037】 測定された圧力信号は今やパルスに分割されている。パルス選択のために、以
下のステップがとられる。
【0038】 1.各パルスにつき、流体充填(Pf)および圧力(Pr)信号の「長さ」lp
を、等式lp=平均(P2)−平均(P)*平均(P)を用いて計算する。式中
、平均は1回心拍にわたって計算され、PはPfまたはPrを意味する。
【0039】 2.lpf/lp>threshであるパルスのみを考慮する(ここで、lpfおよび
lpはそれぞれ、流体充填および圧力パルスの長さであり、treshは、(ソフト
ウェア認識tresh(software realization tresh)=0.1における)数である
)。これにより、薬の影響を受けたパルスを除外することができる。
【0040】 3.各パルスを、旧バージョンのアルゴリズムと同様に、サンプリングレート
200Hzで時間間隔(0,1)にマッピングする。
【0041】 4.先のアルゴリズムと同様に、圧力シリーズP1(t)およびP2(t)から
、安静時の平均パルスP1mおよびP2mを計算する(たとえば、P1m(k)=平均(
1(k))、1<k<200、補間されるパルスの時間点数(time point number
)。平均値は、段階2の後に残っているすべてのパルスにわたって計算される)
【0042】 5.狭窄前後のパルス形の違いにより、パルス最小値の位置は収縮期の開始位
置とは異なり得る。補償のために、以下の循環圧力ステップ(cycle pressure s
teps)がとられる。
【0043】 6.a.パルスP2mを倍増する。P2m.double(1:400)=[P2m(1:200),P2m(1:200
)]。
【0044】 b.次の式を計算する。
【0045】
【数4】
【0046】 c.s(k)が最小に達するときのkの値であるkminを求める。ここで、P 2m に代えて、P2m=P2m.double(kmin:kmin+200)を使用する。
【0047】 7.段階2の後に残っているすべてのn番目のパルスP3n(1:200)に対して、
ステップ5を行なう。その後、そのパルスのためのCFRnを次の式を用いて計
算する。
【0048】
【数5】
【0049】 8.CFRnが最大に達するときのパルスnmaxが求められねばならない。血管
拡張時の平均パルスP3mを、nmax−2:nmax+2の5つのパルスの平均として
計算する。その後、CFRおよびFFRが計算される。
【0050】 9.d.パルスP2mを倍増する。P2m.double(1:400)=[P2m(1:200),P2m(1:200
)]。
【0051】 e.次の式を計算する。
【0052】
【数6】
【0053】 f.s(k)が最小に達するときのkの値であるkminを求める。ここで、P 2m に代えて、P2m=P2m.double(kmin:kmin+200)を使用する。
【0054】 10.段階2の後に残っているすべてのn番目のパルスP3n(1:200)に対して
、ステップ5を行なう。その後、そのパルスのためのCFRnを次の式を用いて
計算する。
【0055】
【数7】
【0056】 11.CFRnが最大に達するときのパルスnmaxが求められねばならない。血
管拡張時の平均パルスP3mを、nmax−2:nmax+2の5つのパルスの平均とし
て計算する。その後、CFRおよびFFRが計算される。
【0057】 別の実施例においては、CFRは狭窄にかかる差に基づいて計算することが可
能であり、体積流量(volume flow rate)Q(t)、最小狭窄断面積ANおよび健康
な血管の断面積A0から、Young-Tsai(Young D.F., Tsai F.Y. A flow characte
ristics in model of arterial stenosis A B II. Unsteady flow. J. Biomecha
nics, 1973, vol. 6, pp. 547-559)の1回心拍(u=Q/A0)に対する以下の
式を用いて、推定することが可能である。
【0058】
【数8】
【0059】 式中、u:平均速度 CQ=1.1 A0:血管の断面積 D0:血管の断面径 ρ:血液密度 μ:血液粘度 LS:狭窄長さ である。
【0060】 平均(u2)=b・平均(u)2であれば、安静時および血管拡張時の血流をそ
れぞれQ、Qvとして、(HPG−充血時圧較差、BPG−基線圧較差)は、B
PG=K1*b*(Q/A02;HPG=K1*b*(QV/A02であり、したがっ
て、HPG/BPG=(Qv/Q)2となる。CFR=Qv/Qであり、したがっ
て、CFR=sqrt(HPG/BPG)となる。
【0061】 別の実施例において、血流は、狭窄にかかる圧力測定のみを用いて計算された
。安静時および血管拡張後の血流(ml/min)は、測定されたFFRに基づ
いて判定され、FFRと%狭窄(% stenosis)との以下の関係が判定された。
【0062】
【数9】
【0063】 %狭窄がわかっていれば、平均速度uは、Young&Tsaiの式(一次項を除く)に
よって計算することができる。血流Qは、血管の径がわかっていれば計算するこ
とができる(Q=u*πd2/4)。FFRは、%狭窄を推定するのに使用するこ
とができる。図40には、4匹のイヌすべてについて、充血時の血流および安静
時の血流が示されている。すべてのイヌについて充血時の結果は受入れ可能であ
る(相関係数R=0.94)。安静時の相関係数は比較的低い(R=0.77)
が、これは4番目のイヌが原因である。図41Aおよび図41Bからわかるよう
に、最初の3匹のイヌについては測定された血流と計算された血流との相関はよ
り良い(安静時でR=0.88、血管拡張時でR=0.95)。
【0064】 ここで図1、図1A、図1B、図2および図2Aを参照する。図1、図1Aお
よび図1Bは、血管(損傷領域および非損傷領域)の臨床的血流力学特徴である
CFR、DSVRおよびFFRを判定するためのシステムの概略等角図である。
このシステムは、本発明の2つの実施例(1および1a)に従って構築されかつ
動作する。図2および図2Aは、図1のシステム1および図1Aのシステム1a
の詳細を示す概略機能ブロック図である。
【0065】 システム1、1aおよび1bは、血管内部の圧力を測定するために、直接また
はカテーテル内腔3を介して血管内に挿入される、圧力センサカテーテルまたは
ガイドワイヤ4を含む。内腔カテーテルは、誘導カテーテル(たとえば、Medtro
nic Interventional Vascular, Minneapolis, U.S.A.製の8F Archer冠
動脈誘導カテーテル)または診断用カテーテル(たとえば、Bard Cardiology, U
.S.A.製のSiteseer診断用カテーテル)、バルーンカテーテル(たとえ
ば、Biotronik GMBH & Co., U.S.A.製のSupreme高速変換PTCAカテー
テル)または他のどのような中空カテーテルでもよい。システム1ならびにシス
テム1aおよび1bは、1つ(参照番号4)または複数(図3の例)の圧力セン
サをガイドワイヤ上に含み、また、血管内部の圧力を測定するために誘導カテー
テル3の端部を介して接続された流体充填(FF)圧力トランスデューサ31(
標準的なカテーテル法実験器具)を含み得る。例示の実施例において、圧力セン
サ4は、Millar Instruments Inc., TX, U.S.A.から市販されている、3F単一
圧力センサモデルSPC−330Aもしくはデュアル圧力カテーテルSPC−7
21であるか、または、Radi Medical Systems, Upsala, Sweden製の0.014
”ガイドワイヤ装着型圧力センサ、製品番号12000、もしくは、米国カリフ
ォルニア州のCardiometrics Inc., an Endsonics company製のCardiome
trics WaveWireプレッシャガイドワイヤ等の、診断目的または診
断/治療を組合せた目的に好適な他のどのような圧力カテーテルであってもよい
【0066】 システム1、1aおよび1bはまた、信号調整装置23を含み得る。これは、
Millar Instrumentsから市販されているモデルTCB−500制御ユニット、Ra
di Medical Systems, UpsalaのRadi Pressure Wire Int
erface Type PWI10、または他の好適な信号調整装置であり得
る。信号調整装置23は、圧力センサの信号を増幅するために圧力センサ4に好
適に接続される。システム1はさらに、信号調整装置23およびFF圧力トラン
スデューサ31に接続されてアナログ信号を受取る、アナログデジタル(A/D
)コンバータ28(すなわち、National Instruments, Austin, TXから市販され
ているNI E Series Multifunction I/OモデルP
CI−MIO−16XE−10)を含む。信号調整装置23は、コンピュータ2
0のデータ収集カード内に統合されてもよく、使用される圧力センサの種類によ
っては、全く省略することも可能である。
【0067】 図1Aのシステム1aはまたは、Nihon Kohden Corporation, Tokyo, Japanか
ら市販されているNihon Kohden Model RMC−1100等
の標準的な心臓カテーテル法システム22を含む。信号調整装置23およびFF
圧力トランスデューサ31は、このモニタリングシステム22に直接接続される
。ECGもまた、標準的な器具および手順を用いて、このモニタから入手可能で
ある。システム1aはさらに、National Instruments, Austin, TXから市販され
ているNI SCB−68またはBNC−2090等の、シールドされたI/O
コネクタボックス27を介してモニタリングシステム22の出力に接続された、
アナログデジタル(A/D)コンバータ28を含む。
【0068】 システム1および1aはまた、A/Dコンバータ28に接続されてA/Dコン
バータ28からデジタル化された調整済圧力信号を受取る、信号アナライザ25
を含む。信号アナライザ25は、コンピュータ20と、選択的に、コンピュータ
20に接続されてコンピュータ20によって行なわれた計算の結果を表わす数字
およびグラフを表示するためのディスプレイ21と、それらの結果のハードコピ
ーを資料作成および保存の目的で提供するためにコンピュータ20に好適に接続
されたプリンタ26とを含む。A/Dコンバータ28は、別個のユニットでもよ
く、または、コンピュータ20内に設置されたデータ収集カード(図示せず)と
統合されてもよい。コンピュータ20は、圧力センサ4によって感知されてA/
Dコンバータ28またはデータ収集カード(図示せず)によって得られた圧力デ
ータを処理して、ディスプレイ21に表示される文字、数値および/またはグラ
フのデータを生成する。システム1bは、信号の調整、計算、資料保存の選択肢
、ならびにデジタル表示およびプリンタ26への出力をすべて含む、信号ハード
ウェアボックス29を含む。
【0069】 ここで、例示の目的で図4、図5および図6を参照する。図5は、本発明の一
実施例に従った、シミュレートされた非損傷および損傷血管内の血流特徴を判定
するよう構築されかつ動作する、インビトロ実験装置を表わす概略図である。図
2は、図5の装置ならびにデータ収集、分析および表示のための装置を含むシス
テムの機能的な詳細を示す、概略機能ブロック図である。
【0070】 図5のフルイディクス(fluidics)システム51は、拍動性の血流を提供する
ための再循環システムである。システム51は、拍動性ポンプ42(Harvard Ap
paratus, Inc., Ma, U.S.A.から市販されている、モデル1421Aの拍動性血
液ポンプ)を含む。このポンプ42は、速度、1回拍出量および、収縮期/拡張
期比の制御が可能である。ポンプ42は、貯水槽15から貯水槽14へと蒸留水
を再循環させる。
【0071】 システム51はさらに、重力の影響を補償するために水槽44内に浸された可
撓性チューブ43を含む。可撓性チューブ43はラテックス(Latex)製で、長
さが120cmである。この可撓性チューブ43は動脈をシミュレートする。可
撓性チューブ43は、テフロン(R)(Teflon)チューブによって拍動性ポンプ
42およびシステムの他の構成要素に接続される。システム51内のすべてのチ
ューブは、内径が4mmである。バイパスチューブ45は、システム内の血流の
制御を可能にし、血管同士の血流分配(flow partition)をシミュレートする。
Windkesselコンプライアンスチャンバ46は、可撓性チューブ43の
近位に位置付けられて、圧力信号の特徴を制御する。Windkesselコン
プライアンスチャンバ47および血流制御弁48は、可撓性チューブ43の遠位
に位置付けられて、血管床のインピーダンスをシミュレートする。図5のシステ
ム51はさらに、可撓性チューブ43の内部に挿入される、チューブ片(tube s
ection)55でできた人工的狭窄部を含む。チューブ片55は、テフロン(R)
管材料の一片でできている。人工的狭窄部55の内径52(図示せず)は、別個
に作成された種々の内径を有する人工的狭窄部を使用することにより、変化させ
ることができる。
【0072】 ここで図6を参照する。図6は、フルイディクスシステム51の一部を詳細に
示す、概略断面図である。圧力は、Millar Instruments Inc., TX, U.S.A.から
市販されている、モデルTCB−500制御ユニットに接続される、SPC−3
20、SPC−721またはSPR−524圧力カテーテルである、MIKRO
−TIP圧力カテーテル57、58および59を含む圧力測定システムを使用し
て、可撓性チューブ43に沿って測定される。これらカテーテル57、58およ
び59は、可撓性チューブ43の端部に接続されたコネクタ10を介して、可撓
性チューブ43内に挿入される。カテーテル57、58および59はそれぞれ、
圧力測定のための圧力センサ24A、24Bおよび24Cを含む。流体充填圧力
トランスデューサ31は、コネクタ9を介して可撓性チューブ43に挿入された
、誘導カテーテル3の端部を介して、システム51に接続される。流体充填圧力
トランスデューサ31は、規定された実験によって、付加的な圧力読出が必要な
とき、または、血管内圧力トランスデューサに代えて、システム51に接続され
る。
【0073】 図5のシステム51はまた、可撓性チューブ43の遠位に接続された流量計(
フローメータ)11および、バイパスチューブ45に接続された流量計12を含
む。流量計11および12は、A/Dコンバータ28に好適に接続される。流量
計11および12は、McMillan Company, TX, U.S.A.から市販されているモデル
111タービンフローメータである。
【0074】 ここで図4を参照する。システム41はシステム51を含む。システム41は
また、Millar InstrumentsからモデルTCB−500制御ユニットとして販売さ
れているタイプの、信号調整装置23を含む。信号調整装置23は、圧力信号を
増幅するために圧力センサ24A、24Bおよび/または24Cに好適に接続さ
れる。システム41はさらに、信号調整装置23に接続されてそれから調整済ア
ナログ信号を受取る、アナログデジタルコンバータ28(National Inc., TX, U
.S.A.から市販されている、EシリーズInstruments Multif
unction I/Oボード28モデルPC−MIO−16E−4)を含む。
システム41はまた、A/Dコンバータ28に接続されてA/Dコンバータ28
からデジタル化された調整済圧力信号を受取る、信号アナライザ25を含む。信
号アナライザ25は、コンピュータ20(Pentium(R)586)および、コン
ピュータ20に接続されてコンピュータ20によって行なわれた計算の結果を表
わす数字およびグラフを表示する、ディスプレイ21を含む。プリンタ26は、
資料作成および保存のために結果のハードコピーを提供するためにコンピュータ
20に好適に接続される。コンピュータ20は圧力センサ24A、24Bおよび
24Cによって感知されA/Dコンバータ28によって得られた圧力データを処
理して、ディスプレイ21上に表示される文字、数値およびグラフのデータを生
成する。
【0075】 I/Oボードは、National Instruments Inc., TX, U.S.A.から市販されてい
るLabviewグラフィカルプログラミングソフトウェアによって制御された
。10秒間隔の血圧および血流のデータが5000Hzでサンプリングされ、実
験中モニタに表示され、ハードディスクに記憶された。分析はオフラインで、Ma
thWorks, Inc., MA, U.S.A.から市販されているMatlabバージョン5ソフ
トウェアを用いて行なわれた。
【0076】 システムは、上に規定された血流力学パラメータ、CFR、DSVRおよびF
FRを判定するのに種々の方法を使用するが、それらの方法はすべて、血管また
は管状導管に沿った2点間の圧較差(圧力降下)の測定または計算に基づいてい
る。これらの2点は、狭窄、動脈瘤、または、その壁の特徴が対象となる血管の
区分の、近位および遠位に位置付けられ得る。
【0077】 本明細書中、下に説明する方法は、既存の器具および方法よりもより効率的か
つ正確である。第1に、1組の器具を用いて1つの手順内に複数のパラメータを
得ることのできる可能性は、医者が血管床の状態のより包括的な評価を得られる
ことにつながる。第2に、ここに提示した圧力をベースとするCFR評価は、速
度をベースとするCFRよりもより正確で信頼性が高い(robust)。その理由と
しては、安静状態と血管拡張状態との速度プロファイルの変化、血管断面内での
センサの位置付けのまずさや患者の呼吸および動きが原因で起こる誤差、が挙げ
られる。最後に、ここに提示する方法は、圧力トランスデューサの不安定さ(ド
リフトまたはジャンプ)に対する感受性が低く、不安定な状態が識別された場合
でも、修正手順は短く、患者に対してさらなる危険を与えなくて済む(損傷を再
び横切る必要がない)。
【0078】 ここで、動脈壁32を有する血管30の区分を示す図7を参照する。動脈30
は、血流を遮る狭窄部34もまた含み得る。点AおよびBは、狭窄部の近位およ
び遠位に位置付けられる。経時の圧力PA(t)およびPB(t)は、上述のパラ
メータの計算を可能にする。
【0079】 対象となるパラメータに応じて、生理学的な種々の状態における狭窄または動
脈瘤にかかる圧較差の測定が必要となる。
【0080】 1.安静(REST)状態:患者は、血圧または血流量(flow rate)を変化させ
る薬の影響を受けていない、通常の状態にある。
【0081】 2.充血/血管拡張(HYPEREMIA / VASODILATATION)状態:患者は、血流量の
増加をもたらす血管床の拡張を引起す薬の影響下にある。
【0082】 3.収縮期(SYSTOLE) 4.拡張期(DIASTOLE)。
【0083】 CFRの計算 CFR値を評価するために、安静(REST)状態および充血(HYPEREMIA)状態
の患者について圧力測定を行なう。CFRパラメータは、下の式を使用して計算
される。
【0084】
【数10】
【0085】 式中: PvAおよびPvB:それぞれ、点AおよびBにおける充血中の圧力、 PrAおよびPrB:それぞれ、点AおよびBにおける安静時の圧力、 t:時間、 T:1回心拍の時間、である。
【0086】 CFRの計算:最大拡張期の最大血流を使用 このCFRの計算方法は、1回心拍全体にわたる狭窄にかかる圧力差を使用す
る。ここに提供される方法は、血管拡張時および安静時における拡張期の血流最
大値の比として、CFRを計算する(図40)。図11に示すように、血管拡張
時および安静時の血流の比は、収縮期間中はほぼ一定である。そこで、ここに提
供されるように、CFRは、安静時および血管拡張時における最大血流の比とし
て計算することができる。血流は、狭窄にかかる圧力差の二乗に比例するので、
次の式が得られる。
【0087】
【数11】
【0088】 このCFR計算方法は、安静時の平均圧較差が小さい狭窄に有利である。拡張
期最大血流は、平均血流の1.5倍から2倍高くなり得る。したがって、安静時
の最大血流圧較差は、平均圧較差の2倍から4倍高くなる。その結果、安静時1
〜2mmHg以下の圧較差についても、CRRの良好な評価を得ることが可能と
なる。これは、狭窄にかかる圧較差が非常に低い場合のCFRパラメータ計算の
限界を減じ、結果的に、ほとんどの場合にCFRパラメータが計算できるように
する。したがって、本発明は、以上に説明したように、血流全体(flow integra
l)または最大拡張期血流を用いるCFR計算を組込んだ、方法を提供する。
【0089】 DSVRの計算 DSVRを評価するには、安静(REST)状態の圧力データのみが必要となる。
拡張期および収縮期の点A・B間の圧較差が別個に計算される。したがって、収
縮期および拡張期において、点AおよびBにおける同時の圧力データが必要とな
る。DSVRパラメータは、次の等式を用いて計算される。
【0090】
【数12】
【0091】 式中、 PrdA:安静時、拡張期の点Aにおける圧力 PrdB:安静時、拡張期の点Bにおける圧力 PrsA:安静時、収縮期の点Aにおける圧力 PrsB:安静時、収縮期の点Bにおける圧力 である。
【0092】 FFRの計算 FFRを評価するには、充血(HYPEREMIA)状態における圧力データが必要と
される。
【0093】 FFRパラメータは、次の式を用いて計算される: FFR=PvB/PvA 式中、 PvB:充血時の点Bにおける平均圧力 PvA:充血時の点Aにおける平均圧力 である。
【0094】 方法1:二部位同時血圧測定 ここで図8を参照して、動脈壁32および狭窄部34を有する動脈30の断面
が図示される。狭窄部に対して近位および遠位のAおよびBの2点によって動脈
の一区分が規定される。この区分に沿った血流力学パラメータ、すなわちCFR
、DSVRおよびFFRが考察の対象となる。
【0095】 誘導カテーテル3(または診断カテーテルもしくは他の何らかの中空カテーテ
ル)が対象の血管内に挿入される。各々が先端4Aまたは4Bに圧力センサを有
する2つのガイドワイヤ6および7が誘導カテーテルを通じて挿入され、一方の
圧力センサ(4A)が点Aすなわち狭窄部に対して近位に位置付けられ、かつ第
2の圧力センサ(4B)が点Bすなわち狭窄部に対して遠位に位置付けられるよ
うに配置される。両圧力センサは、図1,1Aおよび図2,2Aに記載されたタ
イプの信号調整装置23Aおよび23Bに接続される。
【0096】 データ取得 必要なデータを得るために以下のステップが実施される。
【0097】 ステップ1:2つの圧力センサによって同時に血圧測定が行なわれ、その結果
PrA(t)およびPrB(t)が得られる。この測定は患者が安静にしている間
に行なわれる。
【0098】 ステップ2:再び2つの圧力センサにより同時に血圧測定が行なわれ、その結
果PvA(t)およびPvB(t)が得られる。この測定は患者に血管拡張剤(va
sodilation dragues)が効いている間に行なわれる。
【0099】 データ解析 3つのパラメータ(CFR、DSVRおよびFFR)はすべてここに上述した
等式を用いて計算される。 方法2:流体充填圧力トランスデューサを用いた二部位の同時血圧測定 ここで図9を参照して、動脈壁32および狭窄部34を有する動脈30の断面
が図示される。狭窄部の上流および下流の2点AおよびBにより動脈の一区分が
規定される。この区分の血流力学パラメータ、すなわちCFR、DSVRおよび
FFRが考察の対象となる。
【0100】 誘導カテーテル3(または診断カテーテルもしくは他の何らかの中空カテーテ
ル)が対象の血管内に挿入される。このカテーテルの先端は、血管の近位部位に
ある点Aに位置付けられる。流体充填圧力トランスデューサ31がカテーテル(
点C)の外部端に接続され、その点における血圧を測定する。先端(4B)に圧
力センサを有する単一のガイドワイヤ(6)が誘導カテーテルを通じて挿入され
、圧力センサ4Bが点Bに位置付けられるように配置される。圧力センサは、図
1,1Aおよび図2,2Aに記載されるような信号調整装置23に接続される。
【0101】 点Aおよび点C間の圧較差(PA−PC)は小さいことがわかっている。したが
って、PA<PCであると仮定される。重度または中間度の狭窄の場合、圧較差は
B−PC>10mmHgである。圧力差PA−PCは(PB−PCと比べると)無視
できる程度である。したがって、PA≒PCであると仮定することによって係数(
CFR、DSVRおよびFFR)の算出値が影響を受けることはない。軽度の狭
窄の場合にはこの方法の使用は推奨されない。
【0102】 別の実施例では、Pressure Wireで血圧が測定され、平均の流体充填圧力パル
スff_mが以下の等式に従って修正される。各パルスに対して、Pressure Wir
eにより乗法で測定された正しい(correct)血圧Pは、Pc(t)=P(t)*
ff(t)/ff_m(t)である。ここで、Pc(t)は修正された血圧であ
り、ff(t)は流体充填マノメータで測定された血圧である。
【0103】 データ取得 必要なデータを得るために以下のステップが実施される。
【0104】 ステップ1:2つの圧力センサにより同時に血圧測定が行なわれ、その結果P
C(t)およびPrB(t)が得られる。この測定は、患者の安静時に行なわれ
る。
【0105】 ステップ2:同時血圧測定が繰返され、結果としてPvC(t)およびPvB
t)が得られる。この測定は、患者が血管拡張状態にある間に行なわれる。
【0106】 データ解析AはPCに等しいと考えられる(PA≒PC)。3つのパラメータ(CFR、D
SVRおよびFFR)はすべて、ここに上述した等式を用いて計算される。
【0107】 臨床例 ヒトのテストデータを用いてこの方法の実施例を示す。血圧測定は、安静状態
中および血管拡張状態中に行なわれた。血圧は、流体充填圧力センサを用いて狭
窄部の近位(図9の点A)で、およびRadi製のプレッシャワイヤを用いて狭窄部
の遠位(図9の点B)で測定された。
【0108】 ここで図10を参照して、紙面上に得られたデータを示す(速度25mm/秒
)。データはコンピュータソフトウェアを用いてデジタル化された。グラフ61
は、安静時の血圧データ対時間を表す。曲線PcrおよびPbrはそれぞれ点C
および点Bにおける血圧を表わす。グラフ62は血管拡張時の血圧データ対時間
を表す。曲線Pcvおよび曲線Pbvはそれぞれ点Cおよび点Bにおける血圧を
表わす。狭窄部にわたる圧較差が高い(安静時で10mmHgより高い)ことか
ら、流体充填マノメータで測定された血圧(Pc)を点Aにおける血圧データの
代わりに用いてもよい。
【0109】 ここで図11を参照して、計算された無次元の血流比(flow ratio)対時間が
示される。そして、パラメータCFRおよびFFRが計算される。FFR=0.
46であり、CFR=1.48である。
【0110】 インビトロの例 図4、5および6に記載されたインビトロテストシステムを用いてインビトロ
の実験が行なわれた。実験の区分には人工狭窄部(面積削減率90%)が含まれ
た。2つの圧力センサ(ミラー(Millar)SPC−524)が、1つは狭窄部に
対して2cm近位に、第2のものは狭窄部に対して2cm遠位に位置付けられた
。このシステムは、血液粘度をシミュレートするためにグリセリン水溶液を用い
て作動された。
【0111】 このシステムを2つの異なるモードで作動させて安静状態および血管拡張状態
をシミュレートした。これらのモードは、ポンプ流、バイパス開放および閉鎖、
ならびに出力レザバー(output reservoir)の高さを含む、インビトロシステム
の3つの変数を変えることにより得られた。その結果、狭窄部にわたってさまざ
まな血流レベルが安定した生理学的な入力血圧で得られ、動脈圧がシミュレート
された。各システムモードにおいて、フローメータ11のデータおよび両センサ
からの血圧データを得た。このデータに対して方法2に記載の解析を適用すると
、FFRおよびCFRの値が得られた。
【0112】 この結果を表1に示す。ここでは、システム全体を通じてレベルの異なる血流
に関するケースを示す。
【0113】
【表1】
【0114】 実際の血流測定値から導出されたCFR値と、血圧測定値から導出されたCF
R値の間には高い相関が観察される。
【0115】 方法3:流体充填圧力同期を用いた非同時血圧測定 ここで図12を参照して、動脈壁32および狭窄部34を有する動脈30の断
面が図示される。狭窄部に対して近位および遠位の2点AおよびBにより、動脈
の一区分が規定される。この区分のパラメータCFR、DSVRおよびFFRが
考察の対象となる。
【0116】 誘導カテーテル3(または診断カテーテルもしくは他の何らかの中空カテーテ
ル)が対象の血管30内に挿入される。外部流体充填圧力トランスデューサ31
が誘導カテーテルの口(近端)に接続され、点Cにおける血圧(流体充填血圧と
称す)を測定する。
【0117】 先端4に圧力センサを有するあるガイドワイヤ6が誘導カテーテルを通じて挿
入され、圧力センサ4が狭窄部に対して近位の点Aに位置付けられるように配置
される。圧力センサ4は、図1,1Aおよび図2,2Aに記載のシステム23に
接続される。そして、圧力センサ4はさらなる測定のために点Bへ移動される。
【0118】 データ取得 必要なデータを得るために以下のステップが実施される。
【0119】 ステップ1:圧力センサ4を狭窄部の近位すなわち点Aに位置付ける。 ステップ2:2つの圧力センサ4および31により同時に血圧測定が行なわれ
、その結果PrA(t)およびPrC(t)が得られる。この測定は患者の安静時
に行なわれる。圧力センサ4は、狭窄部の遠位すなわち点Bに動かされる。
【0120】 ステップ3:2つの圧力センサ4および31により同時に血圧測定が行なわれ
る。血圧のデータ対時間、PrB(t)およびPrC(t)が得られる。
【0121】 ステップ4:血管拡張を引起こす。 ステップ5:圧力センサ4および31により同時に血圧測定が行なわれ、その
結果PvB(t)およびPvC(t)が得られる。これらの測定は血管拡張状態中
に行なわれる。
【0122】 ステップ6:圧力センサ4が再び点Aすなわち狭窄部の近位に戻される。 ステップ7:圧力センサ4および31により同時に血圧測定が行なわれ、その
結果PvA(t)およびPvC(t)が得られる。
【0123】 データ解析 血流力学パラメータを算出するためには、点Aおよび点Bにおける同時の血圧
が必要である。安静時と血管拡張時との血圧データを同期させるという、2つの
独立した方法が開発された。一旦すべての圧力信号が入手可能になると、上述の
等式を用いてパラメータCFR、DSVRおよびFFRを計算する。
【0124】 圧力伝達(Pressure Transfer)関数: 先に述べた測定法を用いて、ステップ1で取得されたデータを使用して点Cと
点Aとの間の圧力伝達関数(Tca)を判定する。代替的には、ステップ3で取
得したデータを用いて点Cと点Bとの間の伝達関数(Tcb)を算出することも
できる。一旦伝達関数が求められると、この点Cにおける既知の血圧から点A(
またはB)における血圧データを算出できる。
【0125】 入力: ステップ1で取得したデータ:PrA1(t),PrC1(t) ステップ3で取得したデータ:PrB3(t),PrC3(t) ステップ: ステップ1:圧力信号PrC1(t)をシフトさせて新たな圧力信号X1(t
)を得る。min[X1(t)]=0,X1(t)=PrC1(t)−min[
PrC1(t)]である。
【0126】 ステップ2:圧力信号PrA1(t)をシフトさせて新たな圧力信号Y1(t
)を得る。min[Y1(t)]=0,Y1(t)=PrA1(t)−min[
PrA1(t)]である。
【0127】 ステップ3:X1(t)およびY1(t)に対して高速フーリエ変換(FFT
)を実行する。
【0128】 Fx=FFT(X1) Fy=FFT(Y1) ステップ4:フーリエ空間における伝達関数(H)を算出する。
【0129】 H=Fy/Fx ステップ5:逆高速フーリエ変換(IFFT)を用いて、時空間における伝達
関数(Tca)を算出する。Tca(t)=IFFT(H)。
【0130】 ステップ6:伝達関数Tcaによる畳込みを用いて、点Cにおける既知の血圧
PrC3(t)から、点Aにおける血圧PrA3(t)を算出する。PrA3=C
ONV(Tca,PrC3)。ここで、狭窄部に対して近位および遠位の同時血
圧はわかっている(PrA3およびPrB3)。同じ手順を用いて、血管拡張時に
おける狭窄部の近位および遠位での同時血圧(PvA5およびPvB5)が決定さ
れる。パラメータCFR、DSVRおよびFFRの計算は、ここに上述した等式
を用いて行なわれる。
【0131】 インビトロの例 方法1の伝達関数を検証するために、図4、5および6に記載のインビトロテ
ストシステムを用いてインビトロの実験を行なった。このシステムは51拍/分
および9cc/拍に設定した。このシステムには、長さ2cm、内径2mmの平
滑な(smooth)狭窄モデルを有するラテックス(Latex)試験管を含んだ。狭窄
部は、槽(bath)の左端から35.8cmのところに位置付けた。Cordis
8F MPA−1をコネクタ9内部に位置付けた。ラテックス試験管に沿って
圧力トランスデューサを1つ位置付けた。別の圧力トランスデューサを誘導カテ
ーテル内部に位置付けて流体充填圧力の読取りをシミュレートした。
【0132】 ここで図13を参照して、ラテックス試験管43内での圧力センサ24Pおよ
び24Sならびに人工狭窄部55の配置を示す。点Sおよび点Pでの血圧データ
に方法1を適用し、これらの点間の伝達関数Tspを算出する。そして、点Pで
別の時間に測定された血圧を用い、かつ算出された伝達関数を適用して、点Dに
おける血圧を算出した。この算出された血圧値と、同心拍中にセンサ24Dによ
り測定された点Dにおける実際の血圧とを比較した。
【0133】 この結果を図14に示す。66と示すグラフは点Pでの算出された血圧である
。67と示すグラフは、同じ心拍数中にセンサ24Dにより測定された、点Pに
おける実際の血圧測定値である。これら2つの曲線(66および67)はほぼ完
全に一致する。
【0134】 オプティマル・オーバラップ(Optimal Overlap)法 オプティマル・オーバラップ法の概念は、流体充填圧力波パルスPC(t)は
A(t)と数学的に同様であるが後者を遅延させたものであるという観察に基
づいている。したがって、最良の伸張係数βおよび最良の遅延Δt(これらの関
数β・P2(T+Δt)は全体的に見てPA(t)の最下部(foot)に近い)が決
定される。ここで伸張係数βが出てくる理由は、測定値間の血圧が変化する可能
性があるからである。数学的には、L2規準(L2norm)での最小距離、またはこ
れと同等に最小2乗基準が要求される。よって、最小2乗オプティマル・オーバ
ラップ法は以下のように定式化され得る。
【0135】 iを、同一心拍の最下部(収縮期の開始から圧力波PA(t)の最大値のたと
えば80%まで)における連続的なN個のサンプルの指数とし、tiを対応のサ
ンプル時間とする。
【0136】 方法4:ECG信号同期による非同時血圧測定 ここで図12を参照して、動脈壁32および狭窄部34を有する動脈30の断
面が図示される。狭窄部の上流および下流の2点AおよびBにより動脈の一区分
が規定される。この区分に沿った血流力学パラメータCFR、DSVRおよびF
FRが考察の対象となる。
【0137】 誘導カテーテル3(または診断カテーテル)が対象の血管に挿入される。外部
流体充填圧力トランスデューサ31が、点Cにおける血圧(流体充填圧)を測定
する誘導カテーテルの入口(近位端)に接続される。
【0138】 先端4に圧力センサを有する誘導ワイヤ6が誘導カテーテルを通じて挿入され
、圧力センサ4が狭窄部の下流の点Aに位置付けられるように配置される。両圧
力センサ4および31は、図1,1Aおよび図2,2Aに記載のシステム23に
接続される。
【0139】 同時ECGデータがすべてのカテーテル法の手順においていつでも入手可能な
基準を用いて収集される。
【0140】 データ取得 必要なデータを得るために以下のステップが行なわれる。
【0141】 ステップ1:血圧とECGとの同時測定が行なわれる。血圧は2つの圧力セン
サ4および31により測定される。患者が安静状態にある間に、血圧対時間のデ
ータPrA(t)およびPrC(t)とECGとが取得される。
【0142】 ステップ2:圧力センサ4が点Bすなわち狭窄部の遠位に動かされる。 ステップ3:血圧とECGとの同時測定が繰返され、その結果、血圧対時間の
データPrB(t)およびPrC(t)とECGとが得られる。
【0143】 ステップ4:血管拡張を引起こす。 ステップ5:ECGと血圧との同時測定が繰返され、その結果、血圧対時間の
データPvB(t)およびPvC(t)とECGとが得られる。これらの測定は患
者が血管拡張状態にある間に行なわれる。
【0144】 ステップ6(任意):圧力センサ4を点Aすなわち狭窄部の近端に引戻しなが
ら血圧とECGとの同時測定が行なわれる。血圧対時間のデータPvA(t)お
よびPvC(t)とECGとのチャートが得られる。
【0145】 データ解析 血流力学パラメータを計算するためには、安静時および血管拡張時の点Aおよ
びBにおける同時血圧が必要となる。安静時の点Aおよび点Bにおける血圧が測
定されるが、同時ではない。点Aまたは点Bにおける血圧の測定中ずっとECG
信号が安定しているという概念を用いて、時間の同期が行なわれる。したがって
、ECG信号が同期されると、その結果点Aおよび点Bにおける圧力信号も同期
されることになる。流体充填圧力信号の代わりにECG信号を用いて方法2を適
用することにより、同期が達成される。血管拡張状態については、点B(下流)
においてのみ血圧を測定することが可能である。狭窄部に対して近位、すなわち
点Aでは、血管拡張時の血管壁の拡張は無視できる程度である。したがって、P
A=PrAであると仮定できるので、この方法のステップ6は省いてもよい。血
管拡張時の点Aおよび点Bにおける同時血圧が算出される。そして、上述の等式
を用いてパラメータCFR、DSVRおよびFFRが導出される。
【0146】 臨床テスト例1 70歳女性の血圧測定値のデータを用いて、CFR、DSVRおよびFFRを
予測した。この患者は、LADの中央部位および末梢部位に2つの損傷を有して
いた。
【0147】 ここで図15を参照する。誘導カテーテル93に接続された流体充填マノメー
タ(図示せず)を用いて動脈圧を測定した。LAD動脈中の血圧を、狭窄部92
の上流の点AでRadi製のプレッシャワイヤ91を用いて測定した。その後、プレ
ッシャワイヤ91を動かし、狭窄部の下流の点Bにおいて血圧を測定した。点A
における測定は安静時に行ない、点Bおよび点Cでは安静時と冠動脈内アデノシ
ン注入時(血管拡張状態)とで測定を行なった。流体充填マノメータおよびRadi
ガイドワイヤ圧力センサ91からの圧力信号とECGとを、1kHzのサンプリ
ングレートで同時に記録および蓄積した。
【0148】 データ解析にはECG同期を用いたCFR、DSVRおよびFFRの算出も含
まれた。ここで図16を参照して、安静時に測定された血圧およびECG信号を
図示する(Radi製のプレッシャワイヤは点Aに、続いて点Bに位置付けられる)
。曲線71は流体充填圧力であり、曲線72はRadi製のプレッシャワイヤが点A
にあるときにセンサ91により測定された血圧である。曲線73は流体充填圧力
であり、曲線74は点Bで測定されたRadi圧力である。曲線75はRadi製のプレ
ッシャワイヤが点Aにあるときに測定されたECG信号である。曲線76はRadi
製のプレッシャワイヤが点Bにあるときに測定されたECG信号である。
【0149】 オプティマル法を用いて、(圧力センサ91が点Bにあるときに測定された)
ECG信号76の76-76Aとされた部分を、(Radi製のプレッシャワイヤが
点Aにあるときに測定された)ECG信号75の部分75-75Aへ動かす。信
号75-75Aおよび76-76Aの時間長を一致させるために、信号76に線形
時間変換を施す。この変換の結果は図17に示され、ここで曲線76tは変換後
のECG曲線76である。
【0150】 これと同じ時間変換(移動および伸張)が、流体充填圧力トランスデューサお
よびRadi製のプレッシャワイヤにより測定されたデータに施される。この変換の
結果は図18および図19に示される。図18には、測定された流体充填圧力が
曲線71で表わされ、変換後の流体充填圧力が曲線73tで表わされる。図19
には、点Aで測定された血圧が曲線72で表わされ、点Bの変換後の血圧が曲線
74tで表わされる。
【0151】 Radi製のプレッシャワイヤが点Aまたは点Bにあるときに流体充填マノメータ
により測定された平均値はさまざまである。Radi製のプレッシャワイヤにより点
Bで測定された圧力は、この平均の流体充填圧力信号に見られる差に従って修正
される。平均血圧を修正することにより、点Aと点Bとの測定値間での動脈圧の
変化を除外できるので、移動圧力トランスデューサを用いる血流力学パラメータ
の計算がより正確なものになる。次に、点Aで測定された血圧と点Bでの修正後
の血圧(図19の曲線72および74t)を用いて、安静時の無次元の血流を算
出する。この無次元の血流の平均値はここでは1.8に等しい。
【0152】 ここで図20を参照して、血管拡張状態に対応する血圧およびECG信号が表
わされる。血管拡張時における狭窄部の上流(点A)の血圧は、安静状態と血管
拡張状態とで等しいと仮定される。曲線81は流体充填圧力、曲線82はRadi圧
力であり、これらはRadi圧力センサ91が点Aにあるときかつ安静時に測定され
たものである。曲線83は流体充填圧力、曲線84はセンサ91圧力であり、こ
れらはともにRadi製のプレッシャワイヤが点Bにあるときかつ血管拡張時に測定
されたものである。曲線85はRadi製のプレッシャワイヤが点Aにあるときかつ
安静時に測定されたECG信号である。曲線86はRadi製のプレッシャワイヤが
点Bにあるときかつ血管拡張時に測定されたECG信号である。
【0153】 上述の時間変換(移動および伸張)が、Radi製のプレッシャワイヤが点Aで安
静時、および点Bで血管拡張時にあるとき測定されたECG測定値に施される。
移動および伸張されたECG信号(曲線86t)およびECG信号85を図21
に示す。血管拡張時のデータに対して上記の解析が適用される。変換の結果を図
22および図23に示す。図22は、測定された流体充填圧力曲線(81)を示
し、また変換後の流体充填圧力曲線(83t)も示す。図23は点Aで測定され
た圧力曲線(82)と、変換後の点Bの圧力曲線(84t)とを示す。血管拡張
時の無次元血流の平均値は2.8である。ここで、対象とされるパラメータが計
算される。
【0154】 FFRは、点Aで測定された血圧の平均値と点Bで測定された修正後血圧の平
均値(ともに血管拡張時)とを用いて算出され(図23に示す)、その結果FF
R=0.85となる。提案されたFFR算出法は、流体充填マノメータにより測
定された血圧データの代わりに点Aにおける血圧データを用いるという事実から
、標準の方法より正確である。
【0155】 CFRは、血管拡張時および安静時の無次元血流の比として算出される。ここ
でCFR=2.8/1.8=1.55である。
【0156】 上述の手順を1組の心拍に適用してもよい。図24は、安静時の点A(曲線の
組90)、安静時の点B(曲線の組91)、および血管拡張時の点B(曲線の組
92)における、同期かつ変換された血圧データを図示する。図25には、安静
時(曲線の組94)および血管拡張時(曲線の組93)における、導出された無
次元の血流が図示される。
【0157】 各パルスに対して算出されたCFR値およびFFR値を図26に示す。CFR
の平均値は1.63であり、FFRの平均値は0.85である。(複数回の心拍
にわたる)血圧の平均値を、標準化された(無次元の)時間ごとに算出するため
の別の解析アプローチもある。図27は、安静時の点Aおよび点B(曲線95お
よび96)の血圧の平均値、ならびに血管拡張時の点Bにおける血圧(曲線97
)を呈する。これらの平均値を用いて無次元血流が算出され、図28に示される
。曲線98は血管拡張時の算出された無次元血流である。曲線99は安静時の無
次元血流である。
【0158】 この方法で算出されたCFRおよびFFRは、CFR=1.61およびFFR
=0.87である。これらの値は上記で得られた値と高い相関がある。図27に
示すようなデータにより、上述の第3のパラメータ、拡張期対収縮期速度比(D
SVR)の予測が可能になる。この場合、DSVR=1.3である。
【0159】 同じ組の未処理データに対してここに提案された他の方法を用いて対象のパラ
メータを計算した。方法2すなわちオプティマル・オーバラップ法を用いると、
CFR=1.92、FFR=0.78となる。方法5すなわち最大圧力信号によ
る同期を用いると、CFR=1.46、FFR=0.81、DSVR=1.15
となる。
【0160】 臨床テスト例2 この例は、方法4すなわちECGベースの信号同期を用いて、CFRおよびF
FR算出に血圧データを使用することを実証する。このデータは、エンドソニッ
クス(Endosonics)によるフローワイヤ(Flow wire)を用いた血流測定値を含
み、本特許で提示された方法に基づいて圧力を検証し、CFR、FFRおよびD
SVRを導出することが可能になる。両方法を用いて、これらのパラメータに対
して高い相関のある値が導出されたことが示される。
【0161】 データ取得 この例は、標準の流体充填圧力トランスデューサ、スウェーデン(Sweden)、
ウプサラ(Uppsala)のラディメディカルシステムズAB(Radi Medical System
s AB)によるRadiプレッシャワイヤ、およびエンドソニックス(Endosonics)に
よるドップラ(doppler)フローワイヤを用いてLAD動脈内で測定されたヒト
の血圧データに基づく。Radiガイドワイヤおよび流体充填マノメータで測定され
たECGおよび血圧のデータは、同時に記録および印刷される。これらのデータ
は、コンピュータで解析するために走査され、デジタル化された。デジタル化さ
れた血圧およびECGの曲線を断片的に図29に示す。106と示されるグラフ
は、Radi圧力センサを狭窄部の近位(点A)に位置付けて安静時に測定した血圧
およびECGの曲線を表わす。
【0162】 107で示すグラフは、Radi圧力センサを狭窄部に対して遠位(点B)に位置
付けて安静時に測定された血圧およびECGの曲線を表わす。108と示したグ
ラフは、Radi圧力センサを狭窄部に対して遠位(点B)に位置付けて血管拡張時
に測定した血圧およびECGの曲線を表わす。グラフ106、107および10
8中の曲線101は流体充填マノメータによる測定を表わす。グラフ106、1
07および108中の曲線102は、Radi圧力センサで測定された血圧測定値を
表わす。グラフ106、107および108における曲線103はECG測定値
を表わす。なお、ECG信号の主なピークのみデジタル化された。これらのデー
タを用いてCFRの算出を行なった。
【0163】 データ解析 方法4を適用してCFRを算出した。計算結果を図30、図31、図32およ
び図33に示す。ここで図30を参照して、これはECG同期後の圧力信号の3
つの組を表わす。1.曲線の組109は安静時に狭窄部の近位(点A)で測定さ
れた圧力信号である。2.曲線の組110は安静時に狭窄部の遠位(点B)で測
定された圧力信号である。3.曲線の組111は、血管拡張時に狭窄部の遠位(
点B)で測定された圧力信号である。
【0164】 図32は、図30に示す圧力曲線の各組の平均値を表わしており、ここで曲線
112は安静時に狭窄部の近位(点A)で測定された圧力信号の平均値であり、
曲線113は安静時に狭窄部の遠位(点B)で測定された圧力信号であり、曲線
114は血管拡張時に狭窄部の遠位(点B)で測定された圧力信号の平均値であ
る。
【0165】 図31は、図30の曲線から計算された無次元血流の曲線を表わす。曲線11
5の組は安静時の無次元血流を示す。曲線116の組は、血管拡張時の無次元血
流を示す。
【0166】 図33は算出された平均無次元血流を示しており、ここで曲線117は安静時
の平均無次元血流であり、曲線118は血管拡張時の平均無次元血流である。
【0167】 図31から、収縮期には、算出された血流に大きなばらつきが見られるかもし
れない。拡張期には、さまざまな心拍に対して算出された血流は一致している。
CFRの平均値(すべての心拍を平均したもの)はCFRm=1.56である。
FFRの平均値(すべての心拍を平均したもの)はFFRm=0.79である。
実際には、CFRは通常、遠位ピーク速度の比として決定される。この場合、図
32にMおよびNと記した点における血流の比は、CFRv=1.86である。
安静時および血管拡張時の血流の測定値を用いてCFRおよびFFRを計算する
と、CFR=1.8、FFR=0.75である。圧力測定値または流量(flow r
ate)測定値を用いたこれらの結果は高く相関している。
【0168】 方法4A:ECG信号同期を用いた引戻し(PULLBACK)血圧測定 ここで図12を参照して、動脈壁32および狭窄部34を有する動脈30の断
面を図示する。狭窄部の上流および下流の2点AおよびBにより動脈の一区分が
規定される。この区分に沿った血流力学パラメータ、すなわちCFR、DSVR
およびFFRが考察の対象となる。誘導カテーテル3(または診断カテーテル)
が対象の血管内に挿入される。外部流体充填圧力トランスデューサ31が誘導カ
テーテルの入口(近端)に接続され、点Cにおける血圧(流体充填圧力)を測定
する。先端4に圧力センサを有する誘導ワイヤ6が誘導カテーテルを通して挿入
され、圧力センサ4が狭窄部の下流の点Aに位置付けられるように配置される。
両圧力センサ4および31は、図1,1Aおよび図2,2Aに記載のシステム2
3に接続される。カテーテル法の手順すべてにおいて常に利用可能な標準器具を
用いて、同時ECGデータが収集される。
【0169】 データ取得 必要なデータを得るために以下のステップが行なわれる。
【0170】 ステップ1:血圧およびECGの同時測定が行なわれる。圧力トランスデュー
サ4は点Bにある。患者が安静状態にある間に、血圧対時間PRS(t)およびP RC (t)のデータとECGのデータとが取得される。
【0171】 ステップ2:血管拡張を引起こす。 ステップ3:血圧およびECGの同時測定が繰返され、その結果、血圧対時間
RS(t)およびPRC(t)のデータとECGのデータとが得られる。
【0172】 ステップ4:圧力トランスデューサ4が点Aに引戻される。 ステップ5:ECGと血圧との同時測定が繰返され、その結果、血圧対時間P VA(1) およびPVC(t)とECGのデータとが得られる。
【0173】 データ解析 血流力学パラメータを算出するためには、安静時および血管拡張時の点Aおよ
び点Bにおける同時血圧が要求される。安静時および血管拡張時の点Aおよび点
Bにおける血圧が測定されるが、同時ではない。圧力点AまたはBの測定の間中
ずっとECG信号が安定している方法を用いて、時間の同期が行なわれる。した
がって、ECG信号の同期により、点Aおよび点Bにおける圧力信号も同期する
。方法2に関連の方法を適用し、流体充填圧力信号の代わりにECG信号を用い
ることにより、同期が達成される。血管拡張状態については、PVA=PRAである
ので、点B(下流)のみで血圧を測定することが可能である。そして、上述の等
式を用いてパラメータCFR、DSVRおよびFFRを導出する。この方法によ
れば、近位および遠位での血圧測定が短時間で行なわれるので、流動効果により
、血圧の正確さが変化しにくい。
【0174】 方法5:最大圧力信号臨床システムによる同期 ここで図34を参照して、動脈壁32および狭窄部34を有する動脈30の断
面が図示される。狭窄部の近位および遠位にある点AおよびBにより、動脈の一
区分が規定される。この区分のパラメータCFR、FFRおよびDSVRが考察
の対象となる。誘導カテーテル3(または診断カテーテルもしくは他の何らかの
中空カテーテル)が対象の血管内に挿入される。先端4に圧力センサを有する誘
導ワイヤ6が案内カテーテルを通じて挿入され、圧力センサ4が狭窄部の近位の
点Aに位置付けられるように配置される。圧力センサ4は、図1,1Aおよび図
2,2Aに記載のシステム23に接続される。
【0175】 データ取得 必要なデータを得るために以下のステップが行なわれる。
【0176】 ステップ1:圧力センサ4により血圧の測定が行なわれ、その結果PrA(t
)が得られる。この測定は、患者が安静状態にある間に行われる。
【0177】 ステップ2:圧力センサ4が上流へ、点Bすなわち狭窄部の遠位に動かされる
【0178】 ステップ3:圧力センサ4によって血圧の測定が行なわれ、その結果PrB
t)が得られる。
【0179】 ステップ4:血管拡張を引起こす。 ステップ5:圧力センサ4によって血圧の測定が行なわれ、その結果PvB
t)が得られる。この測定は血管拡張時に行なわれる。
【0180】 ステップ6(任意):圧力センサ4が点Aすなわち狭窄部の近位に戻され、P
A(t)が得られる。このステップは任意で行なわれる。これに代えて、血管
拡張時の点Aにおける血圧は安静時の点Aにおける血圧と等しいという仮定に依
存することもできる。
【0181】 データ解析 オプティマル・オーバラップ法を用いて、点AおよびBにおいて測定された圧
力パルスを同期させる。点Bで測定された圧力信号を動かして、その最大値が他
方の圧力信号(点Aで測定されたもの)と合うようにすることにより、同期が達
成される。ここで、狭窄部に対して近位および遠位の同時血圧データが利用可能
であり、血流力学パラメータが計算される。
【0182】 方法4の例1に記載したヒトのテストデータを用いて、以下の値が算出される
【0183】 CFR=1.46 FFR=0.81 DSVR=1.15 方法6:膨らませたバルーンのCFR0計算 標準のバルーンを対象の血管内に挿入して用いる、閉塞のない血管における血
流力学パラメータを決定するための方法を述べる。バルーンを膨らませることに
より人工的な閉塞が引起される。膨らませたバルーンにより血流が著しく妨げら
れないようにすべきである。ただし、安静時で約4mmHgの最小圧較差が必要
である。こうして引起した狭窄にわたる血圧が得られ、上述した方法の1つを用
いて血流力学パラメータの計算が行なわれる。そしてCFR0がここに上述した
等式に従って算出される。
【0184】 ここで図35を参照して、動脈壁32を有する動脈30の断面が図示される。
点Aおよび点Bにより、この動脈のうち損傷のない一区分が規定される。この区
分のパラメータCFR0が考察の対象となる。誘導カテーテル3(または診断カ
テーテルもしくは他の何らかの中空カテーテル)が対象の血管内に挿入される。
外部流体充填圧力トランスデューサ31が誘導カテーテルの口(近端)に接続さ
れ、点Cにおける血圧(流体充填圧力)を測定する。
【0185】 先端に圧力センサ4を有するガイドワイヤ6が案内カテーテルを通して挿入さ
れ、圧力センサ4が点Aに位置付けられるように配置される。圧力センサ4は図
1,1Aおよび図2,2Aに記載のシステム23に接続される。その後、バルー
ンカテーテルが対象の血管30に挿入される(図示せず)。
【0186】 データ取得 必要なデータを得るために以下のステップが行なわれる。
【0187】 ステップ1:圧力センサ4および31によって同時に血圧測定が行なわれ、そ
の結果PrA(t)およびPrC(t)が得られる。この測定は、患者が安静状態
にある間に行われる。
【0188】 ステップ2:図36を参照する。圧力センサ4は点Bに移動される。バルーン
カテーテル120が血管30内に挿入され、バルーンが点Aと点Bとの間に位置
付けられるように配置される。この段階で、バルーン121は膨らまされる。
【0189】 ステップ3:圧力センサ4および31によって同時に血圧測定が行なわれ、そ
の結果PrB(t)およびPrC(t)が得られる。
【0190】 ステップ4:血管拡張を引起す。 ステップ5:圧力センサ4および31によって同時に血圧測定が行なわれ、そ
の結果PvB(t)およびPvC(t)が得られる。この測定は、血管拡張状態中
に行なわれる。
【0191】 データ解析 方法2に記載の手順を用いて、バルーンにより閉塞された血管に対してCFR
およびFFRが算出される。しかしながら、血圧測定および計算のための臨床シ
ステムの(ここに上述した)他の方法はすべて、バルーンの人工的な閉塞ととも
に用いることができる。
【0192】 CFRおよびFFRが(バルーン閉塞に対して)算出された後、安静時の圧較
差(PArest−PBrest)および血管拡張時の圧較差(PArest−PBvaso)の平均
値が計算される。そして、上述の等式を用いて閉塞のない血管に対するCFR0
が算出される。
【0193】 方法7:収縮時の冠動脈中血流のCFDモデリング、CFRおよびFFRパラ
メータ 専門医は、狭窄径率などの単純なジオメトリック的パラメータか、血流予備量
比(FFR)または冠動脈血流予備能(CFR)などの血流力学に基づいたパラ
メータのいずれかを用いて、狭窄の発病度を予測する。ここに示すように、狭窄
発病度の実際の血流力学的状態と上述のパラメータとの関係が確立される。血管
内の血流の数値モデルを鈍的(blunt)狭窄および自己調節された血管床ととも
に用いて、狭窄した血管をシミュレートする。この現実的なシミュレーションの
重要なポイントは、人工的な自己調節を適切に作り出すことである。この数値モ
デルは健康な血管と狭窄血管との血流の比較0.1に基づく。CFRおよびFF
Rの算出された値は生理学的な範囲に収まる。 結果: 健康な動脈の血流力学状態はCFR0および血管床指数VBl0で特徴付
けることができ、ここで添字0は健康な血管を表わす。この研究に導入される新
たなパラメータVBl0は、平均ずり対平均血圧の比に等しい。苦労してインビ
ボの実験を行なう代わりに、研究の第1段階では、鈍的狭窄部および自己調節さ
れた血管床を有する血管における血流の数値モデルを用いる。厳密な自己調節機
構は未知である。したがって、2つの自己調節状態の可能性をテストした。(i
)一定の壁剪断応力(wall shear stress)および(ii)一定の血流である。こ
のモデルは、健康な血管と狭窄した血管とにおける血流の比較に基づく。
【0194】 結論: この結果に基づいて、本研究において提案された血管床自己調節の一
定血流モデルにより、CFDを用いて臨床現場でのさまざまな状況を分析して通
常の血流力学パラメータと狭窄の発病度とを相関させようと試みることが可能に
なる。
【0195】 方法8:移動圧力トランスデューサを用いたFFRの算出 ここで図45を参照して、動脈壁32および狭窄部34を有する動脈30の断
面が図示される。狭窄部の上流および下流の2点AおよびDにより、動脈の一区
分が規定される。この区分に沿った血流力学パラメータFFRが考察の対象とな
る。
【0196】 FFRは、遠位(Pd)対近位(Pa)の血圧の比である(FFR=Pd/Pa
【0197】 標準FFR測定: 近位血圧Paは流体充填マノメータで測定され、遠位血圧
dはプレッシャワイヤで測定される。流体充填マノメータにより測定された血
圧は、流体充填圧力トランスデューサの高さが不適当であることにより、動脈圧
とは異なり得る。この高さは、Pressure Wire、トランスデューサを誘導カテー
テルの端部に置くとき調節しなければならない。よって、本システムは2つの圧
力センサ間に較正を必要としやすいことがわかるであろう。
【0198】 データ取得 必要なデータを得るために行なわれるステップについてここで述べる。好まし
い方法では、近位点と遠位点との血圧を測定するのに同じトランスデューサを用
いる。Pressure Wireを狭窄部に対して近位に置かれる。流体充填圧力PfaとPre
ssure Wireにより測定された近位血圧Paが点Aで測定され、その後コンピュー
タメモリに保存される。測定は次のとおり行なわれる。点Aにおいて約12パル
スで10秒間、測定が1回行なわれる。その後トランスデューサを点Dまで移動
させ、再び約12パルスで10秒間測定が行なわれる。Pressure Wireは狭窄部
に対して遠位へ、点Dまで動かされる。充血時の流体充填圧力PfdとPressure W
ireにより測定された遠位血圧Pdを測定し、その後コンピュータメモリ内に保存
する。そして、Pressure Wireにより測定されたPdおよびPaの平均値を用いて
FFRを算出する。流体充填カテーテルにより測定された血圧は、血流力学状態
の変化の修正のためにのみ用いられる。
【0199】 好ましい方法では、最大充血は、毎心拍ごとにFFRを算出して決定される。
本方法の利点は、冠動脈内アデノシンまたはパパベリン注入および最大充血が自
動的に認識できることである。別の利点は、このトランスデューサがドリフトの
影響を受けにくいことである。よって、本発明により、ドリフトに対する感度を
減じる手段が提供される。
【0200】 データ解析 データ解析は、上述のようにASTを用いて行なわれ、FFRを決定する。
【0201】 臨床テスト例
【0202】
【表2】
【0203】 以下のグラフは、アルゴリズムの演算範囲に影響を与える2つの主なパラメー
タを呈しており、アルゴリズムの活用可能範囲を概略的に示すためにそれらを組
合せる。本発明はまた、種々のVB疾患に対して本質的、血管運動神経的な局面
をもたらす。
【0204】 例1:ヒト被験体におけるインヒボのCFR−FFR測定 ヒト患者における研究が実施され、その結果を図44および表2から表5に示
す。自動相似変換(Automatic Similar Transformation)法を含む、ここに提供
されるシステムが、シーメンズ・カスコール(Siemens Cathcor)製のカスラブ
・モニタ(cathlab monitor)に接続され、動脈圧波、Radi圧力波およびECG
が取得された。出力されたECG信号には、ECGを処理するトリガ信号が含ま
れた。このシステムには、プレッシャワイヤ、プレッシャワイヤ・インターフェ
イスボックス、および蛍光透視システムが含まれた。速度信号が直接サンプリン
グされ、エンドソニックス・フローマップ(Endosonics FlowMap)システムおよ
びフローワイヤの類似の出力が用いられた。
【0205】 プロトコル:単一の損傷、二重の損傷、中間の損傷を有する患者について研究
が行なわれた。すべての患者は症候性であった。圧力ベースおよび速度ベースの
CFR予測の比較に対するデータ解析はオフラインで行なわれた。
【0206】
【表3】
【0207】 CFR♯ Endosonicsシステムによる自動CFR算出 CFR* 血流の未処理データに基づいて算出されたCFR BPG−ΔPrest 安静時の狭窄部にわたる平均圧較差 HPG−ΔPvaso 血管拡張時の狭窄部にわたる平均圧較差 結果:この結果から、CFR−自動相似変換(AST)法を用いたCFR/F
FR予測と、速度に基づいたCFR予測との間に十分な相関があることが実証さ
れる。速度の未処理データに基づいて算出されたCFRが実際より高い相関を生
じる場合もあり、これはEndosonicsシステムの自動CFR計算に問題があること
を示している。血管拡張剤の効果は、冠動脈内アデノシン注入により得られた。
【0208】 例2:イヌにおけるインビボのCFR−FFR測定 4匹のイヌ(20〜25Kg)を用いた動物実験が日本のある病院で行なわれ
た。このインビボの実験設備には、Nihon Kohden RM−6000モニタに接続
する自動相似変換(AST)システムが含まれ、動脈圧波、圧力信号、ECG、
および血流信号が取得された(CardioMed CM2000 走行時間およびドッ
プラフローメータ 血管周囲ハンドルフロープローブ(perivascular handle fl
owprobes)(3mm)を含む蛍光透視システム)。血流信号がモニタ画面に映さ
れ、AST法を含むこのシステムによりサンプリングされた。これらの研究では
FloWireは用いられなかった。
【0209】 プロトコル: この動物は麻酔をかけられ、開胸されて心臓が露出された。そ
の後LSXを切開して血管周囲のフロープローブおよびバルーンオクルダが導入
できるようにされた。この動物は頚動脈を通してカテーテルを入れられ、またプ
レッシャワイヤも入れられた。狭窄の各レベルに対して近位測定値と遠位測定値
とが収集された。ICパパベリン4mgを用いて血管拡張反応をが引起こされた
。最初の2匹の動物において、完全閉塞技術を用いて、最大充血反応に対する血
管拡張剤の量が調べられた。バルーンオクルダをゆっくり膨らますことにより、
または係蹄を用いることにより、一連の閉塞が導入された。閉塞の各レベルにお
いて、必要な測定値が得られた。狭窄の各レベルにおいて、レントゲン写真から
狭窄の割合が予測された。
【0210】 結果:処置の間中ずっと、使用された動物は非常に安定しており、生理学的な
状態もよかった。目的の血管はLCXであり、ここでは分枝が無く真直ぐな区分
が見つけやすかった。5〜6レベルの損傷が各動物に対して誘発された。狭窄の
レベルは、各測定後にレントゲン写真により予測された。
【0211】 血管拡張効果:冠動脈内パパベリン注入により血管拡張が達成された。パパベ
リンに対する反応は即座に現われ、約45秒後に最大の充血に到達した。このデ
ータを表6ならびに図37および図38に示す。合計22の狭窄が調べられてお
り、すべて図37に示す。自動相似変換(AST)法で算出したパラメータ(C
FR−AST)と、最も基準になるといわれているCardioMedフローメータを用
いた血流ベースのCFR(A−CFR)との間には、非常に高い相関が観察され
た。予測どおり、ほとんどなかったが非常に軽度の狭窄の場合のみ、相関が低か
った。この場合でも、圧較差はこの方法の最低限に達していた。図38には、2
2の値のうち21の値が表わされ、回帰推定(regress)される。25%より小
さい狭窄を表わしている1点のみ除外されいる。
【0212】
【表4】
【0213】 考察: 近位点において流体充填マノメータおよびRadiにより測定された血圧
間に著しい差(15〜20mmHg)があるので、狭窄部にわたる圧較差を直接
予測することは困難である。このため、動脈圧における変化を考慮に入れた上で
この圧力差をコンピュータ計算した。狭窄部にわたる平均圧力差(APで示す)
は約3mmHgである。狭窄部にわたる圧力差(Ap(t))は、(短い血流で
の)体積流量Q(t)、狭窄の最小断面積A、および(健康な)血管断面積Aか
ら、ジオメトリに関係なく予測され、1.52であると概算され得る。係数(L
:狭窄部の長さ、DおよびDO:面積AおよびAoにそれぞれ対応する直径)。
残念ながら、Q(t)の関数はわからない。Q2の項を予測するために、Q(t
)はQ(l+sin)27πt))と概算され得ると仮定される。ここでQは平
均血流に等しい定数Q2=1.5Q2である。狭窄部の長さLsおよびAuは未知
である。しかしながら、典型的な狭窄にしては線形のポアズイユの項(等式(2
)の第1項)が小さいので、未知のデータを表わす値は、Ls=2cm,Do=
4mmとされる。最後に、これもまたポアズイユの項が小さいことにより血液粘
度はu=0.004と仮定される。pの正確な値は重要ではない。
【0214】 明確にするために、2つのケースを調べた。1)50%直径の狭窄、すなわち
o/As=4の場合と、2)60%の狭窄の場合とである。50%直径の狭窄が
ある場合、さまざまな血流速度に対するΔPはu(Q=u*o)であると予測さ
れた。
【0215】
【表5】
【0216】 上記の日本の研究結果から、狭窄部にわたる圧力差が以下とおり測定された。
ΔPrest=3.4mmHg,ΔPvaso=19.7mmHg。表7(50%の狭窄
のもの)に示すように、ΔPrest=3.4mmHgの値はここでは安静時の速度
の値に対応し、またΔPvaso=19.7mmはここでは血管拡張時の速度の値U
vaso=40cm/sに対応する。したがって、CFR=40/12=3.3であ
る。同様に、表8(60%の狭窄)を用いると、Urest=6cm/s、Uvaso=
20cm/sであり、再びCFR=20/6=3.3となる。
【0217】 実験中において、上記の実験でFlowWireにより測定された速度は安静時で約6
cm/sであり、血管拡張時で約40cm/sであった。このように測定された
狭窄の割合は50%であった。この場合、安静時の速度は、圧力差を用いて算出
された速度(Urest=12cm/s)の半分である。この矛盾は、血管内のFlow
Wireのミスアライメントによるものであると説明できる。
【0218】 FlowWireによる測定の上記の結果により、狭窄された血管と健康な血管との両
者で基線の血流は同じであるという定理が確認される。PTCA前とPTCA後
との基線の血流は18cm/sであり、充血血流は24cm/sから63cm/
sに変化した。FFR=0.55〜0.59であり、したがって、CFR/FF
R=2.26〜2.42である。PTCA後のCFRは63/24=2.62に
等しい。ずれは10%以内である。
【0219】 CFRとFFRを同時に測定することにより、血管床についてのさらなる情報
を得ることができる。たとえば、ケース4、5および6の場合などである。前回
の報告にあるように、ヤングおよびツァイ(Young and Tsai)の式を用いて狭窄
した血管内の血流を計算することができる。ケース4では、狭窄のパラメータは
、50%直径の狭窄で、BAPV=16cm/s、HAPV=44cm/s、B
PG=12mmHg、HPG=33mmHg、FFR=0.59〜0.63であ
る。血管拡張時の動脈圧における変化により、HPGは、安静時に測定された平
均動脈圧を用いて算出され、FFRも同様である。狭窄部の長さはL=2cmで
あり、動脈直径は3.0mmであり、血液粘度は0.0035であると仮定され
た。結果および計算については表9に表わす。
【0220】
【表6】
【0221】 表9から、50%の狭窄に対して測定された速度は小さいことがわかる。この
場合、安静時および血管拡張時に測定された圧較差に対応するCFRは、50/
25=2.0(ここに記載の方法を用いて計算された値AST−CFR)に等し
い。
【0222】 測定された充血速度は、表10に示すように、52%の狭窄に対して測定され
た充血圧較差に対応する。
【0223】
【表7】
【0224】 表10に実証されるように、基線:FlowWireにより測定された速度は測定され
た血圧に対して低すぎる。ベース圧較差に対応する基線速度は22cm/sであ
り、CFRは再び44/22=2.0である。CFR/FFR=2.0/0.6
3=3.23という比は妥当であり、血管床に関する問題を何ら指摘しているよ
うには見えない。
【0225】 ケース5において、LDA狭窄はそのパラメータが、50%直径の狭窄、BA
PV=10cm/s、HAPV=34cm/s、BPG=12mmHg、HPG
=34mmHg、FFR=0.66である。血管拡張時に動脈圧が変化すること
により、HPGは、安静時に測定された平均動脈圧を用いて算出される。前のケ
ースと同様、狭窄の長さはL=2cmであり、動脈直径3mm、血液粘度0.0
035である。結果または計算については表11に表わす。
【0226】
【表8】
【0227】 この場合にもまた、FlowWireにより測定された安静時の血流速度は、測定され
た圧較差に対して低すぎる。対応のCRF=37/18=2は、AST−CFR
法により供給された値1.8に近い。CFR/FFR=2/0.66=3という
比は妥当であり、血管床に何ら問題がないように見える。
【0228】 ケース6、RCA狭窄。パラメータは、25%直径狭窄、BAPV=30cm
/s、HAPV=50cm/s、BPG=5.7mmHg、HPG=15.9m
mHg、FFR=0.83である。血管拡張時に動脈圧が変化することにより、
安静時に測定された平均動脈圧を用いてHPGを計算する。狭窄部はL−2cm
であり、動脈直径は3mm、血液粘度は0.0035である。結果を表12に示
す。
【0229】
【表9】
【0230】 測定された速度および圧較差に対して狭窄の割合が低すぎる。測定された圧較
差に対応するCRRは130/60=2.17である。この値もまた、AST−
CFR法とよく一致している。以下の結果は、狭窄が40%の場合に得られたも
のである。
【0231】
【表10】
【0232】 この場合、圧較差に対応するCFRは55/27=2.0、すなわちAST−
CFR法で算出された値より10%少ない。しかしながら、この場合、測定され
た速度または圧較差にわずかな誤差があっても、CFRには10〜20%の誤差
が生じてしまう。たとえば、ケース6では、Flow Wireにより測定された50c
m/sおよび30cm/sの代わりに、HAPV(55cm/s)およびBAP
V(27cm/s)のそれぞれの値が用いられ、1.7ではなく2.0に等しい
CFRが得られた。CFR/FFRの比は、2.0/0.83=2.4から2.
2/0.83=2.65の範囲にある。これらの値は、正常な血管床に対するC
FR/FFRの値の低い方の限界に近い。したがって、15〜20cm/sより
低い速度では、FlowWireの速度測定においてシステム的な誤差が生じる。
【0233】 結論:上記の結果から、AST−CFR法が正確かつより精密な狭窄測定法で
あることが実証される。
【0234】 例3:ブタにおけるインビボのCFR−FFR測定 経皮的冠動脈形成(PCI)の目的は、血流を制限する動脈閉塞を減じること
である。PCIは現在、損傷の発病度の血流アセスメントよりも解剖によって誘
導されている。冠動脈血流予備能(CFR)および血流予備量比(FFR)によ
り、血流の減少の重大度はより正確に示されるが、臨床的に測定するのが煩わし
い。ここに実証されるように、本発明の方法により、動脈内の血圧測定から直接
CFRおよびFFRを算出することが可能になる。
【0235】 方法:麻酔をかけたブタ(30kg)において、開胸(throacotomy)に続い
て、LADのまわりにオクルダおよび超音波フロープローブ(遠位、トランソニ
ック(Transonics))を配置した。固体プレッシャガイドワイヤ(RADI Medical
)およびドップラフローワイヤ(Endosonics)をLADに配置した。狭窄を確立
し(30〜70%)(n=IZ)、基線およびアデノシン後の冠動脈内血圧およ
び血流の測定を近位および遠位で、また損傷を横切って引戻し(trans-lesional
pullback)ながら行なった。CFRおよびFFRは、アルゴリズムを通じて、
血圧により、また実際に測定された血流により、実時間で導出された。9人の患
者において、プレッシャワイヤおよびフローワイヤを隔離された冠動脈損傷(5
0〜90%)の近位と遠位とに配置し、アデノシンを投与して、同様にCFRお
よびFFRを導出した。
【0236】 上記のようにASTを含むシステムをアストロ・メッド(Astro-Med)製のカ
スラブモニタに接続し、動脈圧波およびECGを取得した。Radi製のプレッシャ
ワイヤ・インターフェイスボックスを変形させたものを用いて、高周波のデータ
取得を可能にした。圧力信号をASTシステムにより直接サンプリングした。動
物ラブの蛍光透視(Fluoroscopy)システムを用い、また血管周囲フロープロー
ブ(2、3および4mm)を有するTransonics製の超音波フローメータ(T20
6モデル)を用いた。血流信号は、ASTシステムにより直接サンプリングされ
た。
【0237】 動物の準備:ブタに麻酔をかけ、開胸して心臓を露出させた。その後、LAD
を別々の2つの部位において切開し、血管周囲フロープローブおよびバルーンオ
クルダを導入できるようにした。準備段階が終わると、基準測定値が得られた。
その後、バルーンオクルダをゆっくり膨らませて一連の閉塞を導入する。各閉塞
レベルにおいて、CFR/FFR算出に必要な測定値が得られる。
【0238】 血管拡張効果:冠動脈内アデノシンまたは冠動脈内パパベリン注入のいずれか
によって血管拡張が達成された。パパベリンの効果は長時間にわたる(>3分)
が、アデノシンの短時間の効果との違いはない。両者によって最大の充血が達成
される。いかなる効果も観察されなかった場合は、末梢床が補正的に拡張された
ことによるものである。
【0239】 結果を表14および図39に示す。
【0240】
【表11】
【0241】 BPG:安静時の損傷にわたるベースの圧較差 HPG:欠陥拡張時の損傷にわたる圧較差 すべてのブタにおいて、血圧から導出されたCFR(CFRp)およびFFR
対実際の血流の決定から導出されたCFR(CFRF)およびFFRには、高い
相関が観察された(CFRp=1.03,CFRF=0.095,R=0.89)
。ヒトの被験体では、CFRおよびFFRは血流速度により導出されたCFRお
よびFFRと密接な相関があった(CFRp=1.06,CFRF=0.100,
R=0.85)。
【0242】 したがって、管腔内の血圧により導出された冠動脈血流指数は、ドップラ(Do
ppler)の血流データから導出された指数と密に相関する。これらの指数を血圧
から導出することは、より単純でより信頼性がある。と言うのは、本方法は個別
に可変であり得る速度プロファイルとは関係ないからである。
【0243】 例4:自動相似変換(AST)法に基づいて得られたインビボの結果 上記の自動相似変換(AST)法を用いて以下の結果が得られた。
【0244】
【表12】
【0245】 例5:VBI検証 血管床の指数はVBI=(4μQ)/(Pπd3)=(μu)/(Pd)と定
義され、ここでPは血圧、dは動脈直径、μは動的粘度である。これらの動脈の
直径がマーレーの法則(Murray's law)(マーレーの法則はカッサブ G.S.
およびファン Y.B.(Kassab G.S., Fung Y.B.)の論文「冠状動脈分岐のパ
ターンおよび均一ずりの仮説(The pattern of coronary arteriolar bifurcati
ons and the uniform shear hypothesis)」)に従っていれば、母娘の動脈の血
管床指数は同じになる。得られたヒトデータを用いてVBIを算出した。
【0246】 この結果を図42a−dに示す。安静時の平均血流速度とVBIとの間には強
い相関があり、相関係数はR=0.926(図42a)である。VBIの平均値
は、VBI=1.7・10-5である。VBIはCFR、FFRおよびCFR/F
FR比からは独立している(図42b−d)。したがって、VBIは、CFRお
よびFFRとは別の血管床の特徴を反映する。VBIの値が低い場合は「緩やか
な血流(slow flow)」のケースを表わしている。
【0247】 例6:CFR0の検証(CFR/FFR比) CFR/FFR比の算出値をインビボのテスト結果と比較する。
【0248】 その結果を以下の表15にまとめて示す。
【0249】
【表13】
【0250】 各イヌに対するCFR/FFRの標準偏差もまた表17に示す。最初の3匹の
イヌに対する結果により、CFR/FFR比が%狭窄から独立していることが確
認される。イヌ4のケースでは、標準偏差が高い。これは、割合の値が大きく分
散していることにより説明される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい実施例に従って構築されかつ動作する、血管の
血流力学パラメータを判定するためのシステムの、概略等角図である。
【図1A】 本発明の別の好ましい実施例に従って構築されかつ動作する、
血管の血流力学パラメータを判定するためのシステムの、概略等角図である。
【図1B】 本発明の別の好ましい実施例に従って構築されかつ動作する、
血管の血流力学パラメータを判定するためのシステムの、概略等角図である。
【図2】 図1に示すシステム1の詳細を示す、概略的機能ブロック図であ
る。
【図2A】 図1Aに示すシステム1aの詳細を示す、概略的機能ブロック
図である。
【図3】 本発明の別の好ましい実施例に従って構築されかつ動作する、図
1または図1Aに記載のシステム1または1aの一部の、概略等角図である。
【図4】 本発明の別の好ましい実施例に従って構築されかつ動作する、イ
ンビトロシステムの概略等角図である。
【図5】 図4に示すインビトロチュービングシステム51の図解詳細図で
ある。
【図6】 図5に示す実験用区分44ならびに、図4および図5に示すシス
テムの動作中におけるラテックスチューブ内部の圧力センサの位置付けを示す、
図解詳細図である。
【図7】 狭窄のある動脈ならびに、圧力測定点を指定する点AおよびBを
示す、概略断面図である。
【図8】 方法1で使用される2つの圧力センサの位置付けを示す、血管の
概略断面図である。
【図9】 方法2で使用される圧力センサの位置付けを示す、血管の概略断
面図である。
【図10】 血流力学係数を判定するのに方法3によって使用される、圧力
データの例を示す。
【図11】 図11に示すデータに対してなされる計算の結果を示す。
【図12】 方法3において使用される圧力センサの位置付けを示す、血管
の概略断面図である。
【図13】 図4〜6に示すインビトロシステムのラテックステストチュー
ブ内部における圧力センサおよび狭窄の位置付けであって、方法1、伝達関数(
transfer function)方法の有効性確認のために使用された構成を示す。
【図14】 方法1によって計算された圧力パルス(pressure pulse)を、
その時点で測定された実際の圧力パルスとともに示す。
【図15】 狭窄のある動脈、流体充填圧力カテーテルおよびプレッシャワ
イヤ、ならびに、測定点を指定する点AおよびBを示す。
【図16】 方法4によって使用される、安静状態のヒトについて測定され
た血圧およびECGデータを示す。
【図17】 方法2を用いて行なわれる時間変換後の、安静時のECG信号
を示す。
【図18】 安静時およびパルスの同期化後の、流体充填カテーテルの圧力
信号を示す。
【図19】 狭窄の近位および遠位における圧力を表わす、同期化された圧
力信号を示す。
【図20】 安静時に点Aで測定されたECGおよび圧力信号、ならびに、
血管拡張状態で点Bで測定されたECGおよび圧力信号を示す。
【図21】 方法2の変換を適用する、安静時(点A)および血管拡張時(
点B)の同期化後のECG信号を示す。
【図22】 安静時(点A)および血管拡張時(点B)における、パルスの
同期化後の流体充填カテーテルの圧力信号を示す。
【図23】 安静時(点A)および血管拡張時(点B)における、パルスの
同期化後のガイドワイヤの圧力信号を示す。
【図24】 血流力学係数の平均値を判定するために使用される、安静時お
よび血管拡張時に測定され同期化かつ変換された圧力信号の組の分布を示す。
【図25】 図24に示すデータを使用して計算された無次元の血流の値を
示す。
【図26】 各パルスについて計算されたCFR値およびFFR値を示す。
【図27】 安静状態および血管拡張状態の点Aおよび点Bにおける圧力の
、複数の心拍にわたる平均値を示す。
【図28】 図27に示すデータを使用して計算された無次元の血流の値を
示す。
【図29A】 ECG信号による同期化を用いて血流力学パラメータを計算
するのに使用される、安静時および血管拡張時における圧力測定値ならびにEC
G信号のヒトのデータを示す。
【図29B】 ECG信号による同期化を用いて血流力学パラメータを計算
するのに使用される、安静時および血管拡張時における圧力測定値ならびにEC
G信号のヒトのデータを示す。
【図29C】 ECG信号による同期化を用いて血流力学パラメータを計算
するのに使用される、安静時および血管拡張時における圧力測定値ならびにEC
G信号のヒトのデータを示す。
【図30】 安静時および血管拡張時の、同期化された圧力信号を示す。
【図31】 図30に示す同期化された曲線から計算される無次元の血流の
曲線を示す。
【図32】 図30に示す同期化された圧力信号の平均値を示す。
【図33】 血流力学パラメータを判定するのに使用される、計算された平
均の無次元の血流を示す。
【図34】 最大圧力信号によって同期化する方法を使用する場合の、圧力
センサおよび測定場所の位置付けを示す。
【図35】 損傷のない血管の内部における圧力測定点を示す。
【図36】 損傷のない血管の内部におけるバルーンによる人工的閉塞およ
び、該バルーンの遠位における圧力測定を図示する。
【図37】 自動相似変換方法およびCFR血流(CFR flow)を使用する、
CFR−Fのインビボでのイヌのデータを示す。
【図38】 自動相似変換方法およびCFR血流を使用する、CFR−Fの
インビボでのイヌのデータを示す。
【図39】 自動相似変換方法およびCFR血流を使用する、CFR−Fの
インビボでのブタのデータを示す。
【図40A】 狭窄にかかる圧力測定値のみを使用する、血流の計算結果を
示す。
【図40B】 狭窄にかかる圧力測定値のみを使用する、血流の計算結果を
示す。
【図41A】 狭窄にかかる圧力測定値のみを使用する、血流の計算結果を
示す。
【図41B】 狭窄にかかる圧力測定値のみを使用する、血流の計算結果を
示す。
【図42A】 ヒトのデータに基づいたVBIの計算結果を示す。
【図42B】 ヒトのデータに基づいたVBIの計算結果を示す。
【図42C】 ヒトのデータに基づいたVBIの計算結果を示す。
【図42D】 ヒトのデータに基づいたVBIの計算結果を示す。
【図43A】 自動相似変換(AST)方法のブロック図である。
【図43B】 自動相似変換(AST)方法のグラフ図である。
【図44】 AST方法を使用した、インビボでのCFRのヒトのデータを
示す。
【図45】 動脈壁32および狭窄34を有する動脈30の断面を示し、狭
窄の上流および下流における2つの点AおよびDは動脈の区分を規定し、この区
分に沿った血流力学パラメータFFRが対象となる、断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 09/344,505 (32)優先日 平成11年6月25日(1999.6.25) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/140,799 (32)優先日 平成11年6月25日(1999.6.25) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/155,095 (32)優先日 平成11年9月22日(1999.9.22) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 シャルマン,エブゲニィ イスラエル国、39088 テル・アビブ、ア ディリム・ストリート、5/4 (72)発明者 バラク,チェン イスラエル国、73142 ショアム、バレケ ット・ストリート、18 Fターム(参考) 4C017 AA08 AB10 AC03 EE01 FF08 【要約の続き】 にも低いCFR値は、下流の血流に制限があるか、血管 拡張薬の注入が不充分であることを示す。所与のFFR に対してあまりにも高いCFR値は、血管床の疾患を示 す。

Claims (79)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血管閉塞にかかる圧力を測定するよう適合された装置を提供
    するステップを含む、血管内の血流比を判定する方法。
  2. 【請求項2】 前記装置で前記閉塞の遠位および近位における圧力を測定す
    るステップを含む、狭窄管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 大動脈圧および前記閉塞の遠位における圧力をそれぞれ、流
    体を充填したマノメータおよび圧力トランスデューサを有する前記装置で同時に
    測定するステップを含む、狭窄管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項1
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】 流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定する
    ステップと、移動する圧力トランスデューサを有する前記装置で前記閉塞にかか
    る圧力を測定するステップとを含む、狭窄管内の冠状動脈血流予備能を判定する
    、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定する
    ステップと、移動圧力トランスデューサを有する前記装置で前記閉塞にかかる圧
    力を測定するステップと、ECGを有する前記装置で前記圧力測定を同期させる
    ステップとを含む、狭窄管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項1に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 移動圧力トランスデューサを有する前記装置で前記閉塞にか
    かる圧力を測定するステップと、ECGを有する前記装置で前記圧力測定を同期
    させるステップとを含む、狭窄管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項1
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定する
    ステップと、移動圧力トランスデューサを有する前記装置で前記閉塞にかかる圧
    力を測定するステップと、前記移動圧力トランスデューサで前記圧力測定を同期
    させるステップとを含む、狭窄管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項1
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】 流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定する
    ステップと、移動圧力トランスデューサを有する前記装置で前記閉塞にかかる圧
    力を測定するステップと、前記流体充填マノメータで前記圧力測定を同期させる
    ステップとを含む、狭窄管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項1に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 人工的閉塞にかかる圧力を測定するよう適合された装置を提
    供するステップを含む、血管内の冠状動脈血流予備能を判定する方法。
  10. 【請求項10】 前記人工的閉塞を提供するステップと、前記人工的閉塞に
    かかる圧力を測定するステップとを含み、大動脈圧および前記閉塞の遠位におけ
    る圧力がそれぞれ、流体充填マノメータおよび圧力トランスデューサを有する前
    記装置によって同時に測定される、血管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請
    求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記人工的閉塞を提供するステップと、大動脈圧のための
    流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定するステップと、移動圧
    力トランスデューサを有する前記装置で該閉塞にかかる圧力を測定するステップ
    とを含む、血管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記人工的閉塞を提供するステップと、大動脈圧のための
    流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定するステップと、移動圧
    力トランスデューサを有する前記装置で該閉塞にかかる圧力を測定するステップ
    と、ECGを有する前記装置で前記圧力信号を同期させるステップとを含む、血
    管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項9に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記人工的閉塞を提供するステップと、大動脈圧のための
    流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定するステップと、移動圧
    力トランスデューサを有する前記装置で該閉塞にかかる圧力を測定するステップ
    と、前記移動圧力トランスデューサで前記圧力信号を同期させるステップとを含
    む、血管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項9に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記人工的閉塞を提供するステップと、大動脈圧のための
    流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定するステップと、移動圧
    力トランスデューサを有する前記装置で該閉塞にかかる圧力を測定するステップ
    と、前記流体充填マノメータで前記圧力信号を同期させるステップとを含む、血
    管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項9に記載の方法。
  15. 【請求項15】 狭窄の遠位および近位における圧力を測定するよう適合さ
    れた装置を提供するステップを含む、狭窄管内の拡張期対収縮期速度比を判定す
    る方法。
  16. 【請求項16】 流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定す
    るステップと、移動圧力トランスデューサを有する前記装置で前記狭窄にかかる
    圧力を測定するステップとを含む、狭窄管内の拡張期対収縮期速度比を判定する
    、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定す
    るステップと、移動圧力トランスデューサを有する前記装置で前記狭窄にかかる
    圧力を測定するステップと、ECGを有する前記装置で前記圧力測定を同期させ
    るステップとを含む、狭窄管内の拡張期対収縮期速度比を判定する、請求項15
    に記載の方法。
  18. 【請求項18】 流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定す
    るステップと、移動圧力トランスデューサを有する前記装置で前記狭窄にかかる
    圧力を測定するステップと、前記移動圧力トランスデューサで前記圧力測定を同
    期させるステップとを含む、狭窄管内の拡張期対収縮期速度比を判定する、請求
    項15に記載の方法。
  19. 【請求項19】 流体充填マノメータを有する前記装置で大動脈圧を測定す
    るステップと、移動圧力トランスデューサを有する前記装置で前記狭窄にかかる
    圧力を測定するステップと、前記流体充填マノメータで前記圧力測定を同期させ
    るステップとを含む、狭窄管内の拡張期対収縮期速度比を判定する、請求項15
    に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記閉塞は天然の狭窄である、請求項1に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記閉塞は人工的バルーン閉塞である、請求項1に記載の
    方法。
  22. 【請求項22】 閉塞にかかる圧力を測定するよう適合された少なくとも1
    つの圧力センサを含む、血管内の血流比を測定するためのセンサ装置。
  23. 【請求項23】 前記少なくとも1つの圧力センサは、前記閉塞の遠位およ
    び近位における圧力を測定するよう適合された複数の圧力センサを含む、狭窄管
    内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項22に記載のセンサ装置。
  24. 【請求項24】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧および前記
    閉塞の遠位における圧力をそれぞれ同時に測定するよう適合された、流体充填マ
    ノメータおよび圧力トランスデューサを含む、狭窄管内の冠状動脈血流予備能を
    判定する、請求項22に記載のセンサ装置。
  25. 【請求項25】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサとを含む、狭窄管内の冠状動脈血流予備能を判定
    する、請求項22に記載のセンサ装置。
  26. 【請求項26】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサと、圧力信号を同期させるために前記センサに協
    働的に接続されたECGとを含む、狭窄管内の冠状動脈血流予備能を判定する、
    請求項22に記載のセンサ装置。
  27. 【請求項27】 前記少なくとも1つの圧力センサは、前記閉塞にかかる圧
    力を測定するよう適合された移動圧力トランスデューサと、圧力信号を同期させ
    るために前記センサに協働的に接続されたECGとを含む、狭窄管内の冠状動脈
    血流予備能を判定する、請求項22に記載のセンサ装置。
  28. 【請求項28】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサとを含み、前記移動圧力トランスデューサの圧力
    測定値は前記圧力測定値を同期させるために使用される、狭窄管内の冠状動脈血
    流予備能を判定する、請求項22に記載のセンサ装置。
  29. 【請求項29】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサとを含み、前記流体充填マノメータの圧力測定値
    は前記圧力測定値を同期させるために使用される、狭窄管内の冠状動脈血流予備
    能を判定する、請求項22に記載のセンサ装置。
  30. 【請求項30】 閉塞にかかる圧力を測定するよう適合された少なくとも1
    つの圧力センサを含む、血管内の冠状動脈血流予備能を判定するためのセンサ装
    置。
  31. 【請求項31】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧および前記
    閉塞の遠位における圧力をそれぞれ同時に測定するよう適合された、流体充填マ
    ノメータおよび圧力トランスデューサを含む、管状導管または血管内の冠状動脈
    血流予備能を判定する、請求項29に記載のセンサ装置。
  32. 【請求項32】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサとを含む、人工的閉塞を含む血管内の冠状動脈血
    流予備能を判定する、請求項30に記載のセンサ装置。
  33. 【請求項33】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサと、前記圧力測定を同期させるためのECGとを
    含む、人工的閉塞を含む血管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項30に
    記載のセンサ装置。
  34. 【請求項34】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサとを含み、前記移動圧力トランスデューサの圧力
    測定値は前記圧力測定値を同期させるために使用される、人工的閉塞を含む血管
    内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項30に記載のセンサ装置。
  35. 【請求項35】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサとを含み、前記流体充填マノメータの圧力測定値
    は前記圧力測定値を同期させるために使用される、人工的閉塞を含む血管内の冠
    状動脈血流予備能を判定する、請求項30に記載のセンサ装置。
  36. 【請求項36】 狭窄の遠位および近位における圧力を測定するよう適合さ
    れた複数の圧力センサを含む、狭窄管内の拡張期対収縮期速度比を判定するため
    のセンサ装置。
  37. 【請求項37】 前記複数のセンサは、大動脈圧測定に適合された流体充填
    マノメータと、前記狭窄にかかる圧力測定に適合された移動圧力トランスデュー
    サとを含む、狭窄管内の拡張期対収縮期速度比を判定する、請求項30に記載の
    センサ装置。
  38. 【請求項38】 前記複数のセンサは、大動脈圧測定に適合された流体充填
    マノメータと、前記狭窄にかかる圧力測定に適合された移動圧力トランスデュー
    サと、圧力信号を同期させるためのECGとを含む、狭窄管内の拡張期対収縮期
    速度比を判定する、請求項36に記載のセンサ装置。
  39. 【請求項39】 前記複数のセンサは、大動脈圧測定に適合された流体充填
    マノメータと、前記狭窄にかかる圧力測定に適合された移動圧力トランスデュー
    サとを含み、前記移動圧力トランスデューサの圧力測定値は前記圧力測定値を同
    期させるために使用される、狭窄管内の拡張期対収縮期速度比を判定する、請求
    項36に記載のセンサ装置。
  40. 【請求項40】 前記複数のセンサは、大動脈圧測定に適合された流体充填
    マノメータと、前記狭窄にかかる圧力測定に適合された移動圧力トランスデュー
    サとを含み、前記流体充填マノメータの圧力測定値は前記圧力測定値を同期させ
    るために使用される、狭窄管内の拡張期対収縮期速度比を判定する、請求項36
    に記載のセンサ装置。
  41. 【請求項41】 管状導管内の、閉塞にかかる圧力を測定するよう適合され
    た少なくとも1つのセンサを含む、センサシステム。
  42. 【請求項42】 血管内の血流比を測定するための手段を含む、請求項40
    に記載のセンサシステム。
  43. 【請求項43】 血管内の冠状動脈血流予備能を判定するための手段を含む
    、請求項41に記載のセンサシステム。
  44. 【請求項44】 狭窄管内の拡張期対収縮期速度比を判定するための手段を
    含む、請求項41に記載のセンサシステム。
  45. 【請求項45】 冠状動脈血流予備能を、狭窄のない同じ血管または管状導
    管内の血流予備量比とともに判定し、かつそれらの相関を分析するための手段を
    含む、請求項41に記載のセンサシステム。
  46. 【請求項46】 冠状動脈血流予備能を、狭窄のない同じ血管内の血流予備
    量比とともに判定し、かつそれらの相関を分析して血管床の状態または動脈瘤を
    評価するための手段を含む、請求項41に記載のセンサシステム。
  47. 【請求項47】 冠状動脈血流予備能を、狭窄のない同じ血管内の血流予備
    量比とともに判定して、血管拡張の有効性を評価するための手段を含む、請求項
    41に記載のセンサシステム。
  48. 【請求項48】 信号を生成するよう動作する前記センサと、前記少なくと
    も1つのセンサに動作的に接続されたプロセッサユニットと、該プロセッサユニ
    ットを制御するためのプログラムとを含み、前記プロセッサユニットは前記プロ
    グラムで動作して、前記センサ信号を受取り、前記センサ信号内の変化を識別し
    、前記管状導管の特徴を検知し、ここで前記管状導管の前記特徴は前記センサ信
    号における変化から導出され、前記ユニットはさらに、前記管状導管の前記特徴
    を認識してそれにラベルを割当てる、請求項41に記載のセンサシステム。
  49. 【請求項49】 前記プロセッサユニットは前記プログラムで動作して、血
    管内の血流比を判定する、請求項48に記載のセンサシステム。
  50. 【請求項50】 前記プロセッサユニットは前記プログラムで動作して、血
    管内の冠状動脈血流予備能を判定する、請求項48に記載のセンサシステム。
  51. 【請求項51】 前記プロセッサユニットは前記プログラムで動作して、狭
    窄管内の拡張期対収縮期速度比を判定する、請求項48に記載のセンサシステム
  52. 【請求項52】 前記プロセッサユニットは前記プログラムで動作して、冠
    状動脈血流予備能を、狭窄のない同じ血管内の血流予備量比とともに判定し、か
    つそれらの相関を分析する、請求項48に記載のセンサシステム。
  53. 【請求項53】 前記プロセッサユニットは前記プログラムで動作して、冠
    状動脈血流予備能を、狭窄のない同じ血管内の血流予備量比とともに判定し、か
    つそれらの相関を分析して血管床の状態を評価する、請求項48に記載のセンサ
    システム。
  54. 【請求項54】 前記プロセッサユニットは前記プログラムで動作して、冠
    状動脈血流予備能を、狭窄のない同じ血管内の血流予備量比とともに判定して、
    血管拡張の有効性を評価する、請求項48に記載のセンサシステム。
  55. 【請求項55】 前記プロセッサユニットは前記プログラムで動作して、血
    管内の血流比を判定し、血管内の冠状動脈血流予備能を判定し、狭窄管内の拡張
    期対収縮期速度比を判定し、冠状動脈血流予備能を狭窄のない同じ血管内の血流
    予備量比とともに判定しそれらの相関を分析して血管床の状態を評価し、冠状動
    脈血流予備能を狭窄のない同じ血管内の血流予備量比とともに判定して血管拡張
    の有効性を評価する、請求項48に記載のセンサシステム。
  56. 【請求項56】 前記少なくとも1つの圧力センサは、前記閉塞の遠位およ
    び近位における圧力を測定するよう適合された複数の圧力センサを含む、請求項
    48に記載のセンサシステム。
  57. 【請求項57】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧および前記
    閉塞の遠位における圧力をそれぞれ同時に測定するよう適合された、流体充填マ
    ノメータおよび圧力トランスデューサを含む、請求項48に記載のセンサ装置。
  58. 【請求項58】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサとを含む、請求項48に記載のセンサ装置。
  59. 【請求項59】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサと、圧力信号を同期させるために前記センサに協
    働的に接続されたECGとを含む、請求項48に記載のセンサ装置。
  60. 【請求項60】 前記少なくとも1つの圧力センサは、前記閉塞にかかる圧
    力を測定するよう適合された移動圧力トランスデューサと、圧力信号を同期させ
    るために前記センサに協働的に接続されたECGとを含む、請求項48に記載の
    センサ装置。
  61. 【請求項61】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサとを含み、前記移動圧力トランスデューサの圧力
    測定値は前記圧力測定値を同期させるために使用される、請求項48に記載のセ
    ンサ装置。
  62. 【請求項62】 前記少なくとも1つの圧力センサは、大動脈圧を測定する
    よう適合された流体充填マノメータと、前記閉塞にかかる圧力を測定するよう適
    合された圧力トランスデューサとを含み、前記流体充填マノメータの圧力測定値
    は前記圧力測定値を同期させるために使用される、請求項48に記載のセンサ装
    置。
  63. 【請求項63】 前記センサは前記閉塞の近端と遠端との間で移動可能であ
    りかつ前記管状導管は血管であって、前記プロセッサユニットは前記プログラム
    で動作して、前記センサが前記近端にありかつ前記血管が安静時にあるときに第
    1のセンサ信号を受取り、前記センサが前記遠端にありかつ前記血管が安静時に
    あるときに第2のセンサ信号を受取り、前記センサが前記遠端にありかつ前記血
    管の拡張中に第3のセンサ信号を受取る、請求項48に記載のセンサシステム。
  64. 【請求項64】 前記プロセッサユニットはさらに前記プログラムで動作し
    て、前記第1、第2および第3のセンサ信号の振幅および位相を、周波数の関数
    として判定する、請求項63に記載のセンサシステム。
  65. 【請求項65】 前記プロセッサは前記プログラムにより、高速フーリエ変
    換によって前記センサ信号の前記振幅および位相を判定する、請求項64に記載
    のセンサシステム。
  66. 【請求項66】 前記プロセッサは前記プログラムで動作して、前記第1、
    第2および第3のセンサ信号の前記振幅および位相を計算するために周波数を判
    定する、請求項64に記載のセンサシステム。
  67. 【請求項67】 前記プロセッサは前記プログラムで動作して、前記第1、
    第2および第3のセンサ信号の最大値が得られる時間を判定する、請求項64に
    記載のセンサシステム。
  68. 【請求項68】 前記プロセッサは前記プログラムで動作して、前記第1、
    第2および第3のセンサ信号の最小値が得られる時間を判定する、請求項67に
    記載のセンサシステム。
  69. 【請求項69】 前記プロセッサは前記プログラムで動作して、前記センサ
    信号から、薬の投与の影響を受けた圧脈拍(圧力パルス)を表わすセンサ信号を
    除外する、請求項68に記載のセンサシステム。
  70. 【請求項70】 前記プロセッサは前記プログラムで動作して、前記センサ
    信号から冠状動脈血流予備能を判定する、請求項69に記載のセンサシステム。
  71. 【請求項71】 前記プロセッサは前記プログラムで動作して、前記センサ
    信号から血流予備量比を判定する、請求項69に記載のセンサシステム。
  72. 【請求項72】 血管閉塞にかかる圧力を測定するよう適合された装置を提
    供するステップを含む、血管内の血流予備量比を判定する方法。
  73. 【請求項73】 前記装置で前記閉塞の遠位および近位における圧力を測定
    するステップを含む、狭窄管内の血流予備量比を判定する、請求項72に記載の
    方法。
  74. 【請求項74】 移動圧力トランスデューサを有する前記装置で前記閉塞に
    かかる圧力を測定するステップを含む、狭窄管内の血流予備量比を判定する、請
    求項72に記載の方法。
  75. 【請求項75】 移動圧力トランスデューサを有する前記装置で前記閉塞に
    かかる圧力を測定するステップと、ECGを有する前記装置で前記圧力測定を同
    期させるステップとを含む、狭窄管内の血流予備量比を判定する、請求項73に
    記載の方法。
  76. 【請求項76】 移動圧力トランスデューサを有する前記装置で前記閉塞に
    かかる圧力を測定するステップと、ECGを有する前記装置で前記圧力測定を同
    期させるステップとを含む、狭窄管内の血流予備量比を判定する、請求項73に
    記載の方法。
  77. 【請求項77】 前記閉塞にかけて前記測定するステップを繰返すステップ
    を含む、請求項72から請求項74のいずれかに記載の方法。
  78. 【請求項78】 前記閉塞の近位および遠位における前記複数の測定するス
    テップを表わす平均値を計算するステップを含む、請求項77に記載の方法。
  79. 【請求項79】 前記近位の平均値と遠位の平均値との比を判定するステッ
    プを含む、請求項78に記載の方法。
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