JP2003303540A - 電界電子放出膜、電界電子放出電極および電界電子放出表示装置 - Google Patents

電界電子放出膜、電界電子放出電極および電界電子放出表示装置

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JP2003303540A
JP2003303540A JP2002108983A JP2002108983A JP2003303540A JP 2003303540 A JP2003303540 A JP 2003303540A JP 2002108983 A JP2002108983 A JP 2002108983A JP 2002108983 A JP2002108983 A JP 2002108983A JP 2003303540 A JP2003303540 A JP 2003303540A
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field electron
electrode
film
emission film
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Hiroyuki Ito
啓之 伊藤
Takao Yagi
貴郎 八木
Masakazu Muroyama
雅和 室山
Makoto Inoue
誠 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 残存気体の少なく、放出電子量が安定した電
界電子放出膜を形成することができる電界電子放出膜を
提供する。また薄膜化されているために、膜の面内での
抵抗値が均一となり、かつ平滑性が高く、電子放出特性
の高い電界電子放出膜を提供する。 【解決手段】 カーボンナノチューブ構造体を0.00
1〜40重量%と、熱分解性の金属化合物を熱分解して
得られる熱分解生成物を0.01重量%以上とを含ませ
る。熱分解性の金属化合物としては、有機金属化合物、
金属塩、有機金属塩化合物、金属錯体が挙げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーボンナノチュ
ーブ構造体を含有してなる電界電子放出膜、これを用い
た電界電子放出電極および電界電子放出表示装置に関す
る。本発明の電界電子放出膜は、電界放出型ディスプレ
イ、走査トンネル顕微鏡あるいは電界放出顕微鏡などの
用途に極めて有効に応用することができる。
【0002】
【従来の技術】カーボンナノチューブの研究は、199
1年にフラーレンの副生成物として多層カーボンナノチ
ューブが飯島らによって発見されたことから始まった。
多層カーボンナノチューブはグラファイト棒のアーク放
電によるフラーレン合成の際の陰極堆積物に含まれ、多
層のグラファイトシート(グラフェンシート)が丸まっ
た同心円筒状の構造を持ち、直径は数十nm程度の微細
物である。その後、1993年に飯島らは鉄粉末を触媒
としたアーク放電により、直径が1nm前後の単層カー
ボンナノチューブを含む煤の合成に成功した。また、そ
れと同時期にコバルトを触媒としたアーク放電により直
径が1.2nmの単層カーボンナノチューブを発見し
た。単層カーボンナノチューブは一枚のグラファイトシ
ート(グラフェンシート)が円筒状に巻かれた構造で、
直径は数nmである。多層カーボンナノチューブの合成
には金属触媒を必要としないが、単層カーボンナノチュ
ーブの合成には金属触媒が必要不可欠である。また、金
属触媒の種類により、異なる直径の単層カーボンナノチ
ューブを選択的に合成することができる。
【0003】カーボンナノチューブは、その幾何学的、
物理化学的特徴を利用してさまざまな分野の電子材料や
ナノテクノロジーとしての応用が考えられる。近年、こ
のような応用例として、例えばフラットパネルディスプ
レイ(電界電子放出型)、電界放出型電子源、走査型プ
ローブ顕微鏡の探針、ナノオーダー半導体集積回路、水
素ガス吸蔵物質、ナノボンベなどへの用途が期待されて
いるが、なかでも高い電界電子放出効率を利用した電界
電子放出電極が注目されている。
【0004】このような高電界電子放出電極を利用する
ものとして、電界放出型ディスプレイ(FED:Field
Emission Display)、走査トンネル顕微鏡(STM:Sc
anning Tunneling Microscope)あるいは電界放出顕微
鏡(FEM:Field EmissionMicroscope)などがあり、
これらの用途への応用を目的として研究が進められてい
る。
【0005】電界電子放出電極は、真空中で金属材料や
半導体材料に、閾値以上の電界を印加することによって
金属材料表面や半導体材料表面のエネルギー障壁が下が
り、トンネル現象によって、このエネルギー障壁を乗り
越えることができる電子が増大するため、常温でも真空
中に電子が放出される現象を利用するものである。
【0006】従来、例えば電界放出型ディスプレイ(F
ED)の電極を製造するプロセスとしては、フォトリソ
グラフィ、スパッタリングあるいは蒸着などの半導体製
造プロセスに応用される高度な加工技術が用いられてお
り、真空中での積層加工により電極が製造されている。
その製造の代表的な例としては、電極基板表面に絶縁層
を形成し、その絶縁層表面上に電子引出し用の電極膜を
形成する。その上にレジストを塗布し、所定の形状にマ
スクを形成してウエットエッチングにより電極アレイ一
つ一つに孔を形成する。次いで電子放出用の電極材料を
蒸着して電子放出電極を形成した後、レジストを除去す
ることにより電極が完成する。電子放出用の電極材料と
してはモリブデン(Mo)が用いられており、円錐形状
を形成するようにプロセス制御して作られている。円錐
形状にする理由は、先端が鋭利な形状をしていることに
より電界電子放出効率が高くなるためである。このよう
な特殊な形状に成形するために、真空中での複雑な制御
と多数の加工プロセスが必要となり、かつ加工プロセス
には長時間を要する。
【0007】前記のように従来の技術でFEDをディス
プレイとして利用するには加工プロセスに問題があり、
電極の大型化が困難であるという欠点があった。このた
め、真空中での加工プロセス数が少なく、簡便に制御で
きる技術とそれに利用できる電界電子放出材料の開発が
望まれている。
【0008】前記要求に対する材料としてカーボンナノ
チューブは先端が細長く、電圧を印加することでその先
端に強い電場が生じ、比較的低い電圧で電子を放出する
ことができるため有望視されている。
【0009】カーボンナノチューブを電界電子放出電極
として利用する方法は、従来の多数の工程を経て非常に
精巧な電子放出電極を作りこむ方法とは違い、より安定
した電流をより低い真空度で実現することができる。こ
れはカーボンナノチューブの先端が非常に細いこと、ま
た導電性が非常に高いことから仕事関数が低いことが原
因と考えられている。各カーボンナノチューブが微小電
子銃になりうるために、単位面積あたり非常に多くの電
子銃を配置することができるようになる。また基板に直
接カーボンナノチューブを成長させる方法も検討されて
いる。
【0010】従来のカーボンナノチューブを用いた電界
電子放出膜の製造方法には化学的気相成長法(CVD:
Chemical Vapor Deposition)を用いて、陰極基板に直
接的に長さ、太さなどを制御したカーボンナノチューブ
を成長させて電界電子放出源として利用するという試み
と、既存の方法によって製造したカーボンナノチューブ
を適当な溶媒や接着剤と混合することでインクを作成
し、基板上に塗布、乾燥することで電界電子放出膜を作
成する方式が試みられている。
【0011】このうち、電界電子放出膜をカーボンナノ
チューブ含有のインクを用いて形成する技術には、次の
ようなものがある。
【0012】(1)有機樹脂を接着剤として使用する技
術 有機樹脂を接着剤として用いて、導電性粒子などと一緒
にカーボンナノチューブを混合し、インクを作成する方
法で、溶媒を相対的に少なくし、粘度の高いインクを作
成する。目標とするような膜厚になるようにスクリーン
を選定し、印刷して膜を作成する。導電性を確保するた
めに金属粒子やITO粒子を溶液中に分散させる。得ら
れたペーストをスクリーン印刷法で基板に製膜する。乾
燥させた膜は適当な温度にて焼成を行い、有機樹脂を炭
化した後、適当な表面処理によってカーボンナノチュー
ブを表面に出す(特開2001−176380、特開2
001−93404)。
【0013】(2)無機接着剤を使用する技術 ケイ酸、ホウ酸などのナトリウム塩、カリウム塩、リチ
ウム塩など一般的に水ガラスと呼ばれているもの、もし
くはシリカ分散コロイドなどを接着剤として使用する。
一般にナトリウム、カリウム、リチウムなどのイオンは
除去され、アンモニアなどがpH調整用に添加されてい
る。溶媒には水を使用し、カーボンナノチューブを適当
な配合にて混合し、インクを作成する。インクは上記と
同じようにスクリーン印刷法によって塗布され、焼成後
表面処理される(特開2000−100318)。
【0014】(3)はんだ等を使用する方法 Sn、In、Bi、Pbなどの少なくとも1つの元素を
含む金属はんだを接着剤として用いてカーボンナノチュ
ーブを基板上に固定する方法。カーボンナノチューブを
前記金属はんだ、もしくは炭素溶解性金属、もしくはカ
ーバイド形成金属、もしくは低融点金属、もしくは導電
性ポリマー(銀ペースト)と十分に混合し、膜形成後最
終的に真空中で800℃で焼成して接着する(特開20
00−141056)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】電界電子放出型ディス
プレイは各画素に複数の微小な電子銃が配置されている
ために電子銃とアノード電極すなわち蛍光体との距離が
小さいほど画素の大きさを小さくできる。電子銃から放
出された電子は放出源よりもやや広がって蛍光体に衝突
するために、同じ特性を持つ電界電子放出電極ならば蛍
光体が近いほどその広がりを小さく抑制できる。画素を
小さくするためには電子銃全体を小さくする必要があ
り、そのためには絶縁膜、そしてカーボンナノチューブ
塗布膜も薄くする必要がある。
【0016】しかしながら、上記したような従来の技術
では各々に問題点がある。すなわち電界電子放出膜の残
存気体についていえば、電界電子放出型ディスプレイで
は陰極から発生した電子を陽極に向けて電子を加速し、
蛍光体に衝突させ励起し発光させる。電子発生のために
は陰極、陽極間の雰囲気を真空排気しておく必要があ
る。カーボンナノチューブ含有のインクを塗布した電極
は陰極として使用されるために真空中に設置されること
となる。
【0017】したがって塗布されたインクは真空中に封
止される前に十分に残存気体を排出させておく必要があ
る。有機溶媒を使用した場合は乾燥だけでなく十分な温
度まで焼成することが必要不可欠である。また無機接着
剤を使用した場合も溶媒として使用する水を十分に除去
する必要がある。
【0018】しかし、接着剤中に含有される溶媒分、特
に水分は非常に除去しづらく、残留気体としてディスプ
レイ基板上に残る。このために、カーボンナノチューブ
から放出される電子流が非常に不安定になる。ディスプ
レイとして考えるとこのような現象が起こると画面のち
らつきなどの原因となる。
【0019】また、有機樹脂を接着剤として使用する
と、焼成後も接着性を確保するためには厚膜でしか塗布
できない。また無機接着剤では、溶媒に水を使用してい
るので、焼成後の残存気体が多い膜となるばかりでな
く、膜の抵抗が高いために電子放出源の分布にムラが発
生する。また両者とも膜の導電性は導電性粒子をインク
に添加することによって確保しているために導電性粒子
の大きさに膜厚を左右されてしまう。すなわち導電性粒
子の大きさが塗布膜よりも大きい場合は膜の面内での抵
抗値にムラができることとなる。このために従来のイン
クの組成では十分に満足できる電界電子放出薄膜を形成
することは困難であった。
【0020】本発明は上記したような従来の事情に対処
してなされたもので、高い電子放出効率を有すると共
に、ディスプレイとして使用したときに安定した画像が
得られ、緻密で後工程での膜へのダメージのほとんどな
い電界電子放出膜を提供すること、およびこの電界電子
放出膜を用いて高精細化を実現可能な電界電子放出電極
および電界電子放出表示装置を提供することを目的とす
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、接着剤の
成分そのものに導電性を付与できれば、残存気体を抑制
することが可能であり、かかる電界電子放出膜を使用す
れば電子放出を安定化させ、表示装置として使用したと
きに安定した画像が得られると考えた。
【0022】また電子放出量の均一性を確保するために
は、基本的に電界電子放出膜はできるだけ膜表面の平滑
性を確保しなければいけないという点から、接着剤の成
分そのものに導電性を付与することができる場合は、導
電性の粒子を混合させる必要がないために、導電性粒子
の大きさによって膜厚を制限されることはないと考え
た。かかる観点から電界電子放出膜の検討を行った結
果、本発明に到達した。
【0023】本発明は第1に、電界電子放出電極に用い
られる電界電子放出膜において、該電界電子放出膜がカ
ーボンナノチューブ構造体を0.001〜40重量%
と、熱分解性の金属化合物を熱分解して得られる熱分解
生成物を0.01重量%以上とを含むことを特徴とする
電界電子放出膜である(請求項1)。
【0024】本発明の電界電子放出膜は、熱分解性の金
属化合物(有機金属化合物、金属塩、有機金属塩化合
物、金属錯体)を含有するインクを電極基板上に塗布・
焼成して形成することで、焼成後に得られる熱分解生成
物が接着剤として機能し、緻密で接着性に優れ、残存気
体の少ない電界電子放出膜が形成される。従来の電界電
子放出膜は、塗布膜が厚いため、あるいは緻密さに欠け
るため、ディスプレイとして使用する場合に、後加工プ
ロセスに対し耐性が低かったが、本発明によればかかる
欠点のない膜とすることができる。
【0025】上記熱分解性の金属化合物としては有機金
属化合物、金属塩、有機金属塩化合物または金属錯体が
好ましい。また、上記熱分解生成物は、複数の金属から
なるものが好ましい。これら複数の金属はSnと、In
およびSbから選ばれる少なくとも1種の添加金属であ
ることが特に好ましい。また、上記複数の金属がSnと
Inであり、Inに対するSnの割合が6原子%以上で
あることが特に望ましい。
【0026】また、本発明の電界電子放出膜の膜厚は
0.05μm以上、20μm以下であることが好まし
い。
【0027】本発明は第2に、支持体上に順次形成され
たカソード電極および電界電子放出膜からなる2極型の
電界電子放出電極であって、前記電界電子放出膜が、カ
ーボンナノチューブ構造体を0.001〜40重量%
と、熱分解性の金属化合物を熱分解して得られる熱分解
生成物を0.01重量%以上とを含むことを特徴とする
電界電子放出電極である(請求項10)。
【0028】本発明は第3に、支持体上に順次形成され
たカソード電極、絶縁層およびゲート電極と、前記絶縁
層およびゲート電極に共通に形成された開口部と、少な
くとも該開口部におけるカソード電極上に形成された電
界電子放出膜とからなる3極型の電界電子放出電極であ
って、前記電界電子放出膜が、カーボンナノチューブ構
造体を0.001〜40重量%と、熱分解性の金属化合
物を熱分解して得られる熱分解生成物を0.01重量%
以上とを含むことを特徴とする電界電子放出電極である
(請求項11)。
【0029】本発明は第4に、複数の電界電子放出電極
を備えたカソードパネルと、蛍光体層およびアノード電
極を備えたアノードパネルとが、それぞれの周縁部で接
合されてなる電界電子放出表示装置であって、前記電界
電子放出電極に上記請求項10または11に記載の電極
を用いることを特徴とする電界電子放出表示装置である
(請求項12)。
【0030】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて詳細に説明する。 (1)実施の形態1(電界電子放出膜) 本発明において、カーボンナノチューブ構造体とは、カ
ーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノファイバー
を意味する。本発明では、カーボンナノチューブまたは
カーボンナノファイバーであってもよいし、これらの混
合物であってもよい。
【0031】カーボンナノチューブとカーボンナノファ
イバーとの相違点は、これらの結晶性にある。sp2
合を有する炭素原子は通常、6個の炭素原子から六員環
を構成し、これらの六員環の集まりがカーボングラファ
イトシートを構成する。このカーボングラファイトシー
トが巻かれたチューブ構造を有するものがカーボンナノ
チューブである。なお、1層のカーボングラファイトシ
ートが巻かれた構造を有する単層カーボンナノチューブ
であってもよいし、2層以上のカーボングラファイトシ
ートが巻かれた構造を有する多層カーボンナノチューブ
であってもよい。一方、カーボングラファイトシートが
巻かれておらず、カーボングラファイトシートのフラグ
メントが重なってファイバー状になったものが、カーボ
ンナノファイバーである。カーボンナノチューブあるい
はカーボンナノファイバーとカーボンウィスカーとの違
いは明確ではないが、一般にカーボンナノチューブある
いはカーボンナノファイバーの直径は1μm以下、例え
ば1nm〜300nm程度である。
【0032】また、カーボンナノチューブ構造体である
カーボンナノチューブやカーボンナノファイバーは、巨
視的には粉末状であることが好ましい。カーボンナノチ
ューブやカーボンナノファイバーの製造方法として、周
知のアーク放電法やレーザアブレーション法といったP
VD法、プラズマCVD法やレーザCVD法、熱CVD
法、気相合成法、気相成長法といった各種のCVD法を
挙げることができる。
【0033】本発明で用いられるカーボンナノチューブ
構造体の好ましいサイズは、直径0.7〜100nm、
長さが0.5〜100μmである。
【0034】本発明において、カーボンナノチューブ構
造体の配合量は、インク全量中、0.005重量%以
上、5重量%以下であることが好ましい。
【0035】本発明では、焼成により無機物となる熱分
解性の金属化合物を含むインクを調製し、塗布すること
で残留気体の発生を抑え、十分な接着性を確保された電
界電子放出膜とすることができる。残存気体が少ない接
着剤を使用することで、電子放出が安定し、ディスプレ
イとして使用した場合に画像が不安定になることがな
い。また、上記金属化合物を焼成で熱分解して緻密な無
機膜を形成するようにしているため、ディスプレイを作
製する際に、後加工での塗膜へのダメージが殆どない。
また本発明では、接着剤自体に導電性を付与することが
できるので、インクの設計が容易となり、絶縁性粒子な
どを添加しても、塗膜の抵抗値が大きく上昇することは
ない。
【0036】また、本発明の電界電子放出膜において
は、熱分解性の金属化合物の熱分解生成物が導電性を有
しているので、粒子状導電性物質を配合する必要がなく
所期の特性を有する電界電子放出膜とすることができ
る。
【0037】本発明に係る電界電子放出膜を形成するた
めのインクの一例としては、上記熱分解性の金属化合物
を適当な濃度まで溶剤で希釈した溶液にカーボンナノチ
ューブ構造体を均一に分散させたものが挙げられる。ま
た、カーボンナノチューブ構造体を熱分解性の金属化合
物とともに適当な溶剤中に均一に分散させることによっ
ても、上記膜形成用のインクを作製することが可能であ
る。
【0038】上記金属化合物としては、例えば、有機金
属化合物(有機酸金属化合物を含む)、金属塩、有機金
属塩化合物および金属錯体を挙げることができる。金属
塩として例えば、ハロゲン化物、硝酸塩、酢酸塩を挙げ
ることができる。本発明では上記金属塩のうち特に有効
なものとして、ハロゲン化物が挙げられる。有機酸金属
化合物溶液としては例えば、有機錫化合物、有機インジ
ウム化合物、有機亜鉛化合物、有機アンチモン化合物を
酸(例えば、塩酸、硝酸、あるいは硫酸)に溶解し、こ
れを有機溶媒で希釈したものを挙げることができる。ま
た、有機金属化合物溶液としては例えば、有機錫化合
物、有機インジウム化合物、有機亜鉛化合物、有機アン
チモン化合物を有機溶媒に溶解したものを例示すること
ができる。また、熱分解性の金属化合物として、有機鎖
−ハロゲン−金属を併せ持った有機金属塩化合物を使用
することもできる。また金属がキレート剤によってキレ
ート化された金属錯体であってもよい。
【0039】また、金属元素と結合して上記有機金属
(塩)化合物を形成する有機鎖の官能基としては直鎖、
側鎖のアルキル基、アルコキシ基、エステル基、カルボ
ニル基、エーテル基、アミド基、ベンゾイル基、フェニ
ル基、エポキシド、アミノ基、アミド基などが挙げられ
る。
【0040】本発明における熱分解性の金属化合物の例
を挙げると、三酢酸インジウム、三酢酸インジウム水和
物、インジウムアセチルアセトネート、ハロゲン化イン
ジウム、トリ-tert-ブトキシインジウム、トリメトキシ
インジウム、トリエトキシインジウム、トリイソプロポ
キシインジウムなどアルコキシ基、アルキル基、アセチ
ル基、ハロゲン、フェニル基などが1種類もしくは2種
類結合した化合物、ハロゲン化スズ、テトラエトキシス
ズ、テトライソポロポキシすず、テトラブトキシすずな
どアルコキシ基、アルキル基、アセチル基、ハロゲン、
フェニル基などが1種類もしくは2種類結合した化合物
などである。
【0041】本発明の電界電子放出膜を形成するのに用
いられるインクには、上記各成分の他、エチルアルコー
ル、酢酸ブチル、トルエン、イソプロピルアルコール等
の有機溶媒や水のような溶剤、エチレンジアミン、ピリ
ジン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、2,2'−ビピリジン、1,1
0−フェナントロリン、エチレンジアミン四酢酸イオ
ン、ジメチルグリオキシマト、グリシナト、トリフェニ
ルホスフィン、シクロペンタジエニルなどのキレート
剤、分散剤、界面活性剤が含まれていてもよい。
【0042】本発明に係る電界電子放出膜は、上記の電
界電子放出電極用インクを電極上に塗布し、焼成するこ
とによって得ることができる。焼成により、インク構成
成分である熱分解性の金属化合物が分解し、金属の種類
によって異なる熱分解生成物、特に金属酸化物、ハロゲ
ン化金属酸化物、遊離金属が生成する。例えば、DBT
DA(二酢酸ジブチル錫)からは錫酸化物が、IC(塩
化インジウム)とTCT(テトラクロロ錫)との混合物
からはITO(インジウム錫酸化物)がそれぞれ生成す
る。これらの熱分解生成物は、カーボンナノチューブ構
造体を保持すると共に、電極基板との接着剤の役割を担
う導電性物質である。
【0043】上記の電界電子放出電極用インクを電極上
に塗布する方法としては、スプレー塗布、ダイ塗布、ロ
ール塗布、ディップ塗布、カーテン塗布、スピン塗布、
グラビア塗布などが挙げられるが、スプレー塗布が特に
好ましい。上記電界電子放出膜は、上記方法で電極上に
塗膜を形成した後、焼成する。ここでインク塗膜の好ま
しい焼成条件は、インクの成分である金属化合物の組成
を考慮して適宜に設定されるが、一般的に、焼成温度は
300℃〜600℃の範囲が好ましい。有機官能基もし
くはハロゲンの分解反応は比較的低温で進行するため
に、基板として低融点ガラスを使用することが可能とな
る。なお、焼成に替えてUV照射を適用することもでき
る。電界電子放出膜の膜厚は0.05〜20μmが好ま
しい。
【0044】本発明の電界電子放出膜における熱分解生
成物を形成する金属元素としてはインジウム(In)、
すず(Sn)、アンチモン(Sb)以外に亜鉛、アルミ
ニウム、金、銀、珪素、ゲルマニウム、コバルト、ジル
コニウム、チタン、ニッケル、白金、マンガンなどが挙
げられる。また、上記金属化合物としては、しきい値の
低減化の点から複数の金属からなるものが好ましい。そ
の具体例としては、後記実施例のようにインジウム−ス
ズ、スズ−アンチモン等が挙げられる。また、スズ−フ
ッ素(F)などのような金属とハロゲンとの組み合わせ
であってもよい。特に、上記単一または複数の金属のう
ち一つはSnであることが、ドーパントとの親和性の点
から好ましい。
【0045】ここで、In−Snを組み合わせた場合、
その混合比はIn原子100に対してSn原子が6以上
であることが好ましい。Sn−Sbを組み合わせた場
合、その混合比はSn原子100に対してSb原子が4
以上であることが好ましい。Sn−Fを組み合わせた場
合、その混合比はSn原子100に対してF原子が4以
上であることが好ましい。
【0046】電界電子放出膜には、Snが必ず含まれて
いることが、特に好ましい。Snはドーパントに対する
親和性が高いため、均一物性の電極膜を容易に形成する
ことができる。金属錫が含まれている電界電子放出膜と
しては、例えばITO,FTO(フッ素錫酸化物)、A
TO(アンチモン錫酸化物)が挙げられる。
【0047】(2)実施の形態2(2極型の電界電子放
出電極・電界電子放出表示装置) 本実施の形態による電界電子放出電極を図1から図3を
参照しながら説明する。電界電子放出電極は、図1に示
すような電界電子放出表示装置に用いられる。そして図
2および図3に示すように、支持体10上に設けられた
カソード電極11と、カソード電極11上に設けられた
電界電子放出膜15から成る。そして、電界電子放出膜
15は、マトリックス(金属化合物の熱分解生成物)2
1、及び先端部が突出した状態でマトリックス21中に
埋め込まれたカーボンナノチューブ構造体から成る。こ
こで、電界電子放出膜15は、既に述べた実施の形態1
による。本実施の形態における表示装置は、図1に示す
ように、電界放出電極が複数設けられたカソードパネル
CP、及び、蛍光体層31とアノードパネルAPが、そ
れらの周縁部で接合されて成り、複数の画素を有する。
本実施の形態の表示装置におけるカソードパネルCPに
おいては、上述のような電界放出電極の複数から構成さ
れた電子放出領域が有効領域に2次元マトリックス状に
多数形成されている。
【0048】カソードパネルCPの無効領域には、真空
排気用の貫通孔(図示せず)が設けられており、この貫
通孔には、真空排気後に封じ切られるチップ管(図示せ
ず)が接続されている。枠体34は、セラミックス又は
ガラスから成り、高さは、例えば1.0mmである。場
合によっては、枠体34の代わりに接着層のみを用いる
こともできる。
【0049】アノードパネルAPは、具体的には、基板
30と、基板30上に形成され、所定のパターン(例え
ば、ストライプ状やドット状)に従って形成された蛍光
体層31と、有効領域の全面を覆う例えばアルミニウム
薄膜から成るアノード電極33から構成されている。蛍
光体層31と蛍光体層31との間の基板30上には、ブ
ラックマトリックス32が形成されている。尚、ブラッ
クマトリックス32を省略することもできる。また、単
色表示装置を想定した場合、蛍光体層31は必ずしも所
定のパターンに従って設けられる必要はない。更には、
ITO等の透明導電膜から成るアノード電極を基板30
と蛍光体層31との間に設けてもよく、あるいは、基板
30上に設けられた透明導電膜から成るアノード電極3
3と、アノード電極33上に形成された蛍光体層31及
びブラックマトリックス32と、蛍光体層31及びブラ
ックマトリックス32の上に形成されたアルミニウム
(Al)から成り、アノード電極33と電気的に接続さ
れた光反射導電膜から構成することもできる。
【0050】1画素は、カソードパネル側において矩形
形状のカソード電極11と、その上に形成された電界電
子放出膜15と、電界電子放出膜15に対面するように
アノードパネルAPの有効領域に配列された蛍光体層3
1とによって構成されている。有効領域には、かかる画
素が、例えば数十万〜数百万個ものオーダーにて配列さ
れている。
【0051】また、カソードパネルCPとアノードパネ
ルAPとの間には、両パネル間の距離を一定に維持する
ための補助的手段として、有効領域内に等間隔にスペー
サ35が配置されている。尚、スペーサ35の形状は、
円柱形に限らず、例えば球状でもよいし、ストライプ状
の隔壁(リブ)であってもよい。また、スペーサ35
は、必ずしも全てのカソード電極の重複領域の四隅に配
置されている必要はなく、より疎に配置されていてもよ
いし、配置が不規則であってもよい。
【0052】この表示装置においては、1画素単位で、
カソード電極11に印加する電圧の制御を行う。カソー
ド電極11の平面形状は、図2に模式的に示すように、
略矩形であり、各カソード電極11は、配線11A、及
び、例えばトランジスタから成るスイッチング素子(図
示せず)を介してカソード電極制御回路40Aに接続さ
れている。また、アノード電極33はアノード電極制御
回路42に接続されている。各カソード電極11に閾値
電圧以上の電圧が印加されると、アノード電極33によ
って形成される電界により、量子トンネル効果に基づき
電界電子放出膜15から電子が放出され、この電子がア
ノード電極33に引き付けられ、蛍光体層31に衝突す
る。輝度は、カソード電極11に印加される電圧によっ
て制御される。
【0053】表示装置の組み立てについて、具体的に
は、図1において、蛍光体層31と電界放出電極とが対
向するようにアノードパネルAPとカソードパネルCP
とを配置し、アノードパネルAPとカソードパネルCP
(より具体的には、基板30と支持体10)とを、枠体
34を介して、周縁部において接合する。接合に際して
は、枠体34とアノードパネルAPとの接合部位、及び
枠体34とカソードパネルCPとの接合部位にフリット
ガラスを塗布し、アノードパネルAPとカソードパネル
CPと枠体34とを貼り合わせ、予備焼成にてフリット
ガラスを乾燥した後、約450℃で10〜30分の本焼
成を行う。その後、アノードパネルAPとカソードパネ
ルCPと枠体34とフリットガラスとによって囲まれた
空間を、貫通孔及びチップ管を通じて排気し、空間の圧
力が10-4Pa程度に達した時点でチップ管を加熱溶融
により封じ切る。このようにして、アノードパネルAP
とカソードパネルCPと枠体34とに囲まれた空間を真
空にすることができる。その後、必要な外部回路との配
線を行い、表示装置を完成させる。
【0054】尚、図1に示した表示装置におけるアノー
ドパネルAPの製造方法の一例を、以下、図4の(A)
〜(D)を参照して説明する。
【0055】先ず、発光性結晶粒子組成物を調製する。
そのために、例えば、純水に分散剤を分散させ、ホモミ
キサーを用いて3000rpmにて1分間、撹拌を行
う。次に、発光性結晶粒子を分散剤が分散した純水中に
投入し、ホモミキサーを用いて5000rpmにて5分
間、撹拌を行う。その後、例えば、ポリビニルアルコー
ル及び重クロム酸アンモニウムを添加して、十分に撹拌
し、濾過する。
【0056】アノードパネルAPの製造においては、例
えばガラスから成る基板30上の全面に感光性被膜50
を形成(塗布)する。そして、露光光源(図示せず)か
ら射出され、マスク53に設けられた孔部54を通過し
た紫外線によって、基板30上に形成された感光性被膜
50を露光して感光領域51を形成する(図4の(A)
参照)。その後、感光性被膜50を現像して選択的に除
去し、感光性被膜の残部(露光、現像後の感光性被膜)
52を基板30上に残す(図4の(B)参照)。次に、
全面にカーボン剤(カーボンスラリー)を塗布し、乾
燥、焼成した後、リフトオフ法にて感光性被膜の残部5
2及びその上のカーボン剤を除去することによって、露
出した基板30上にカーボン剤から成るブラックマトリ
ックス32を形成し、併せて、感光性被膜の残部52を
除去する(図4の(C)参照)。その後、露出した基板
30上に、赤、緑、青の各蛍光体層31を形成する(図
4の(D)参照)。具体的には、各発光性結晶粒子(蛍
光体粒子)から調製された発光性結晶粒子組成物を使用
し、例えば、赤色の感光性の発光性結晶粒子組成物(蛍
光体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像し、次い
で、緑色の感光性の発光性結晶粒子組成物(蛍光体スラ
リー)を全面に塗布し、露光、現像し、更に、青色の感
光性の発光性結晶粒子組成物(蛍光体スラリー)を全面
に塗布し、露光、現像すればよい。その後、蛍光体層3
1及びブラックマトリックス32上にスパッタリング法
にて厚さ約0.07μmのアルミニウム薄膜から成るア
ノード電極33を形成する。尚、スクリーン印刷法等に
より各蛍光体層31を形成することもできる。
【0057】尚、アノード電極は、有効領域を1枚のシ
ート状の導電材料で被覆した形式のアノード電極として
もよいし、1又は複数の電界電子放出膜、あるいは、1
又は複数の画素に対応するアノード電極ユニットが集合
した形式のアノード電極としてもよい。
【0058】1画素を、ストライプ状のカソード電極
と、その上に形成された電界電子放出膜と、電界電子放
出膜に対面するようにアノードパネルの有効領域に配列
された蛍光体層とによって構成してもよい。この場合、
アノード電極もストライプ形状を有する。ストライプ状
のカソード電極の射影像と、ストライプ状のアノード電
極の射影像は直交している。アノード電極の射影像とカ
ソード電極の射影像とが重複する領域に位置する電界電
子放出膜から電子が放出される。このような構成の表示
装置の駆動は、所謂単純マトリクス方式により行われ
る。即ち、カソード電極に相対的に負の電圧を、アノー
ド電極に相対的に正の電圧を印加する。その結果、列選
択されたカソード電極と行選択されたアノード電極(あ
るいは、行選択されたカソード電極と列選択されたアノ
ード電極)とのアノード電極/カソード電極重複領域に
位置する電界電子放出膜から選択的に真空空間中へ電子
が放出され、この電子がアノード電極に引きつけられて
アノードパネルを構成する蛍光体層に衝突し、蛍光体層
を励起・発光させる。
【0059】このような構造の電界放出電極の製造にあ
たっては、例えばガラス基板から成る支持体10上に、
例えばスパッタリング法により形成されたクロム(C
r)層から成るカソード電極形成用の導電材料層を形成
した後、周知のリソグラフィ技術及びRIE法に基づ
き、導電材料層をパターニングすることによって、矩形
形状のカソード電極の代わりにストライプ状のカソード
電極11を支持体10上に形成すればよい。
【0060】また、プラズマ処理、電場による配向処
理、及び、加熱処理や各種のプラズマ処理等の順序は、
本質的に任意とすることができる。以下の実施の形態に
おいても同様である。
【0061】(3)実施の形態3(3極型の電界電子放
出電極・電界電子放出表示装置) 本実施の形態の電界放出電極の一例の模式的な一部端面
図を図5に示し、表示装置の模式的な一部端面図を図6
に示す。この電界放出電極は、支持体10上に形成され
たカソード電極11、支持体10及びカソード電極11
上に形成された絶縁層12、絶縁層12上に形成された
ゲート電極13、ゲート電極13及び絶縁層12に形成
された開口部(ゲート電極13に形成された第1の開口
部14A、及び、絶縁層12に形成された第2の開口部
14B)、並びに、第2の開口部14Bの底部に露出し
た電界電子放出膜15から成る。ここで電界電子放出膜
15は実施の形態1によるものであり、マトリックス2
1、及び、先端部が突出した状態でマトリックス21中
に埋め込まれたカーボンナノチューブ20から成る。
【0062】表示装置は、上述のような電界放出電極が
有効領域に多数形成されたカソードパネルCPと、アノ
ードパネルAPから構成されており、複数の画素から構
成され、各画素は、複数の電界放出電極と、電界放出電
極に対向して基板30上に設けられたアノード電極33
及び蛍光体層31から構成されている。アノード電極3
3は有効領域を覆うシート状である。カソードパネルC
PとアノードパネルAPとは、それらの周縁部におい
て、枠体34を介して接合されている。図6に示す一部
端面図には、カソードパネルCPにおいて、1本のカソ
ード電極11につき開口部14A,14B及び電界電子
放出膜15を、図面の簡素化のために2つずつ示してい
るが、これに限定するものではなく、また、電界放出電
極の基本的な構成は図5に示したとおりである。更に
は、カソードパネルCPの無効領域には、真空排気用の
貫通孔36が設けられており、この貫通孔36には、真
空排気後に封じ切られるチップ管37が接続されてい
る。但し、図6は表示装置の完成状態を示しており、図
示したチップ管37は既に封じ切られている。また、ス
ペーサの図示は省略した。
【0063】アノードパネルAPの構造は、実施の形態
3にて説明したアノードパネルAPと同様の構造とする
ことができるので、詳細な説明は省略する。
【0064】この表示装置において表示を行う場合に
は、カソード電極11には相対的な負電圧がカソード電
極制御回路40から印加され、ゲート電極13には相対
的な正電圧がゲート電極制御回路41から印加され、ア
ノード電極33にはゲート電極13よりも更に高い正電
圧がアノード電極制御回路42から印加される。かかる
表示装置において表示を行う場合、例えば、カソード電
極11にカソード電極制御回路40から走査信号を入力
し、ゲート電極13にゲート電極制御回路41からビデ
オ信号を入力する。あるいは又、カソード電極11にカ
ソード電極制御回路40からビデオ信号を入力し、ゲー
ト電極13にゲート電極制御回路41から走査信号を入
力してもよい。カソード電極11とゲート電極13との
間に電圧を印加した際に生ずる電界により、量子トンネ
ル効果に基づき電界電子放出膜15から電子が放出さ
れ、この電子がアノード電極33に引き付けられ、蛍光
体層31に衝突する。その結果、蛍光体層31が励起さ
れて発光し、所望の画像を得ることができる。
【0065】以下、電界電子放出電極、電界電子放出表
示装置のその他の実施形態については、既に実施の形態
2において述べたもの、および通常の公知技術と同様で
あるので省略する。
【0066】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について、図面を参
照して説明する。 試験例1〜34 カーボンナノチューブは、図7に示すアーク放電装置6
0(カーボンナノチューブ製造装置)を用いて作製した
SWNTs(単層カーボンナノチューブ)を湿式精製に
よって精製し、表1,2に記載したサイズのカーボンナ
ノチューブを得た。それぞれ80%以上の純度のものを
使用した。また、直径100nm、長さ100μmのカ
ーボンナノチューブは、昭和電工社製のVGCF−Gを
使用した。
【0067】ここで、上記カーボンナノチューブの製造
装置60について説明する。放電室63はロータリーポ
ンプ61により減圧可能となっている。放電室63の減
圧状態は、真空計62によって測定される。放電室63
の陽極69側に、触媒含有黒鉛材65が設置され、陰極
68側に黒鉛材64が設置される。カーボンナノチュー
ブ製造時には、Heガス導入口66からヘリウムガスが
放電室63に導入され、直流電源71により陽極69お
よび陰極68間に電圧が印加され、両者間に放電が生じ
る。この放電により、触媒含有黒鉛材65が蒸発し、蒸
発した炭素の一部が気相で凝縮し、放電室63の内壁に
煤(スス)となって付着する。生じた煤は、放電室63
の下部に設けられた煤回収口67により回収される。こ
の煤を公知の湿式精製方法で処理することによりカーボ
ンナノチューブが得られる。
【0068】本発明に従い、上記カーボンナノチューブ
と、熱分解性の金属化合物と、溶剤とを含む電界電子放
出膜用インクを作製した。この場合上記溶剤と、カーボ
ンナノチューブと、金属化合物粒子とをそれぞれ所定濃
度で十分に混合してインクを調製した。溶剤としてはエ
チルアルコール(各試験例で共通)を使用した。
【0069】下記表1、表2に示すように、金属化合物
としては、試験例1〜4および試験例13〜18では二
酢酸ジブチル錫(DBTDA)を、試験例5〜8ではテ
トラブトキシ錫(TButT)を、試験例9〜12では
四塩化錫(TCT:テトラクロロ錫)をそれぞれ使用し
た。また、試験例19〜23では四塩化錫とフッ化アン
モニウム(AF)を、試験例24〜28では四塩化錫と
トリフェニルアンチモン(TPA)を、試験例29〜3
4では塩化インジウム(IC)と四塩化錫を、それぞれ
併用した。
【0070】さらに、試験例19〜34では添加剤の配
合量を、母材を100とした場合のモル%で示した。例
えば、試験例19では母材TCT100モルに対してA
Fを5モル%添加した。なお、上記添加剤は、母材を構
成する金属元素に対してドーパントとして機能する元素
を含有するものであり、インク塗膜の焼成により、ドー
パント元素が上記金属元素に結合した酸化物もしくはハ
ロゲン化酸化物が生成する。具体的には、試験例19〜
23ではTCTが母材、AFが添加剤(フッ素原子がド
ーパント)であり、試験例24〜28ではTCTが母
材、TPAが添加剤(アンチモンがドーパント)であ
る。試験例29〜34ではICが母材、TCTが添加剤
(錫がドーパント)である。
【0071】試験例19〜23では、TCTに対するA
F(フッ化アンモニウム)の配合割合を振って、その効
果を検討した。これらの試験例では、上記焼成によりF
TOが生成する。この場合、ドーパントはフッ素原子で
ある。試験例24〜28では、TCTに対するTPAの
配合割合を振って、その効果を検討した。これらの試験
例では、焼成によりATOが生成する。この場合ドーパ
ントはアンチモンである。試験例29〜34では、IC
に対するTCTの配合割合を振って、その効果を検討し
た。これらの試験例では、焼成によりITOが生成す
る。この場合、ドーパントは錫である。
【0072】また、表1,2において、「塗布膜中のC
NT(カーボンナノチューブ)濃度(wt%)」は、熱
分解性金属化合物が熱分解した後の膜の全重量を100
とした場合のカーボンナノチューブの重量を示してい
る。
【0073】つぎに、得られたインクを用いて電極基板
上に電界電子放出膜を形成し、評価した。電極基板への
インク塗布(電界電子放出膜の塗膜形成)は、図8のス
プレー塗布装置を使用した。なお、スプレー塗布による
乾燥後の塗膜膜厚は5μmとした。
【0074】使用したスプレー塗布装置の構造および、
これによるインク塗布方法について図8を参照して説明
する。上部にインク用タンク72、下部にノズル75、
中央部にコック72aと、これらコック72a・ノズル
75間の所定部位に図略の流量制御弁とを設けることに
より、塗布装置本体を構成する。この本体の上記ノズル
75直近直上部位にエアー配管76および弁制御用エア
ー配管77を接続する。上記本体は矢印方向および紙面
に垂直方向に前後動自在(X,Y方向に移動自在)とす
る。
【0075】インク塗布に際しては、電界電子放出電極
基板73aをエアーチャック74の所定位置に真空吸着
により固定する。コック72aを開放し、弁制御用エア
ー配管77から所定圧に制御された加圧エアーを上記流
量制御弁に供給するとともに、エアー配管76から加圧
エアーを供給する。これによりインク用タンク72内の
インクがノズル75から電極基板73a上にスプレーさ
れる。この塗布工程では、電極基板73aをX,Y方向
に移動自在させる。なお、図8において符号73は電界
電子放出電極であり、符号73bはインク塗膜である。
【0076】このインク塗膜を200℃にて大気中で乾
燥し、470℃にて30分間焼成後、表面処理を行って
カーボンナノチューブを表面に突出させ、かくて電界電
子放出電極用の電極基板(サンプル)を作製した。この
電極基板を適当な大きさに切断することにより、以下に
述べるような2極型の電界電子放出電極および3極型の
電界電子放出電極を得た後、これら電極の評価を行っ
た。
【0077】図9は、2極型の電界電子放出電極を評価
するための装置を示す概略図である。図9に記載された
符号について説明すると、78はガラス押さえ用錘、7
9はガラス基板上にITO膜79aを蒸着形成したアノ
ード電極(ガラスアノード)、80はガラススペーサー
(ガラスファイバー)、81は本発明に係る電界電子放
出膜81aを塗布したカソード電極、82は電源およ
び、電圧・電流測定器である。
【0078】カソード電極81上にガラススペーサー8
0を配置し、このスペーサー上にアノード電極79を、
ITO膜79aが電界電子放出膜81aと対面するよう
に設置した。スペース保持のためにアノード電極79上
に錘78を載せた。カソード電極81・アノード電極7
9間に電源82にて電圧を印加し、電圧および電流値を
測定した。また、アノード電極79の裏面側(錘78を
載置した側)に高感度カメラを設置し、ITO膜79a
の発光を確認し、発光が著しく偏っている場合のデータ
は評価の対象から外した。
【0079】図10は本発明の電界電子放出膜を評価す
るための3極型の電界電子放出電極構造の模式的断面図
である。この3極構造は、基材(支持体)87上に順次
形成されたカソード電極86、絶縁層(絶縁膜)85お
よびゲート電極84と、絶縁層85およびゲート電極4
に共通に形成された開口部(孔)88と、この開口部8
8におけるカソード電極86上に形成された電界電子放
出膜83とを備えてなる3極型の電界電子放出電極であ
る。
【0080】この3極構造を構成するに際しては、ガラ
ス板からなる基材87上にカソード電極86となる金属
膜を形成した。この場合、例えばスパッタによりCr膜
を成膜してカソード電極86を作製する。このカソード
電極86上に電界電子放出膜83を形成し、その上に絶
縁膜85をCVD法によって形成した。上記電界電子放
出膜83は、インク焼成後にカソード電極86上にパタ
ーニングを施して直径10μmに形成した。絶縁膜85
は例えば、テトラエトキシシランを反応性気体として使
用したCVD法によって形成することができる。絶縁膜
85の膜厚は、すべての例で10μmとした。また、電
子の引き出し用電極としてのゲート電極84を、絶縁膜
85膜上にCr膜スパッタまたは蒸着によって膜厚1μ
mに形成した。その後、エッチングによって直径30μ
mの開口部88を複数形成した。これらの開口部は縦横
方向に、それぞれのピッチを100μmとして形成し
た。
【0081】このようにして得られた3極構造を、2極
構造評価用のカソード部分に設置し、ゲート電極に電圧
を印加できるように配線を行い、その他は2極構造評価
と同様にして電圧−電流プロットを測定した。
【0082】上記で得られた2極構造および3極構造の
サンプルを用いて、本発明の電界電子放出膜からなる電
極の評価を以下の要領で行った。両極間に流れる電流が
1μA/cm2以上になったときの、単位電極間距離の
電圧値を「しきい値電圧」として評価した。この場合、
しきい値電圧が3V/μm未満を◎、3V/μm以上,
5V/μm未満を○、5V/μm以上,15V/μm未
満を△、15V/μm以上を×とした。なお、評価結果
は2極および3極のうち悪い方を優先した。また、電界
電子放出膜83の「表面性(表面粗度)」に関しては、
非接触型3次元顕微鏡:Micromap 530(M
icromap社製)にて任意の3点のRaを測定し、
このRaが1000nm未満を○、1000nm以上,
1500nm未満を△、1500nm以上を×とし、○
を「合格」とした。
【0083】比較例1〔有機バインダーを使用し、スク
リーン印刷法で塗布した場合〕 カーボンナノチューブは、図7に示すアーク放電装置7
0(カーボンナノチューブ製造装置)を用いて作製した
SWNTs(単層ナノチューブ)を湿式精製によって精
製し、80%以上の純度のものを使用した。
【0084】この精製カーボンナノチューブと、接着剤
として酢酸ビニルと、導電粒子として銀粒子(平均粒径
1μm)と、溶剤としてエタノールとを所望の量で十分
に混合して電界電子放出電極用のインクを調製した。こ
のインクをスクリーン印刷法により、所定の電極基板上
に10μmの膜厚にて塗布した。このインク塗布膜を2
00℃にて大気中で乾燥し、470℃にて30分間焼成
後、表面処理を行ってカーボンナノチューブを表面に突
出させ、かくして2極型の電界電子放出電極を得た後、
上記と同様にして評価を行った。
【0085】比較例2〔有機バインダーを使用し、スプ
レー装置にて塗布した場合〕 比較例1で使用したものと同一のカーボンナノチューブ
と、接着剤として酢酸ビニルと、導電性粒子として銀粒
子(平均粒径1μm)と、溶剤としてエタノールとを所
望の量で十分に混合して電界電子放出電極用のインクを
調製した。このインクを、図8に示すスプレー装置によ
り電極基板73a上に5μmの膜厚にて塗布した。その
後、このインク塗膜を200℃にて大気中で乾燥し、4
70℃にて30分間焼成後、表面処理を行ってカーボン
ナノチューブを表面に突出させ、かくして2極型の電界
電子放出電極および3極型の電界電子放出電極を得た
後、これら電極の評価を行った。
【0086】比較例3〔ケイ酸ナトリウムを使用し、ス
プレー装置にて塗布した場合〕 無機接着剤としてケイ酸ナトリウムと、溶剤としてイオ
ン交換水とを混合し、イオン交換樹脂でナトリウムイオ
ンを除去した後、アンモニア水を添加してpHを11に
調整した。この混合液に、比較例1で使用したものと同
一のカーボンナノチューブと、導電性粒子として銀粒子
(平均粒径1μm)とを加え、十分に混合し、図8のス
プレー装置にて5μmの膜厚で塗布した。以下、比較例
2と同一の要領・条件で2極型の電界電子放出電極およ
び3極型の電界電子放出電極を得た後、これら電極の評
価を行った。
【0087】下記表1,2に、比較例1〜3および試験
例1〜34に係る電界電子放出膜に使用した熱分解性金
属化合物、カーボンナノチューブのサイズおよび、この
電界電子放出膜を使用して作製した電界放出電極の評価
結果(しきい値電圧と表面性)をまとめた。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】表1,2の結果から、試験例1〜34によ
れば、比較例1〜3に比べてしきい値電圧がより低く、
かつ表面が平滑な電極が得られることが分かる。また、
試験例1〜18の電界電子放出膜については、熱分解生
成物は一種類の金属と酸素が結合した金属酸化物である
が、試験例1〜18と試験例19〜34との対比で明ら
かなように、電界電子放出膜を複数の金属と酸素とから
なる化合物、あるいは金属とハロゲンと酸素で形成する
ことにより、しきい値電圧がより低い電極を作製するこ
とができる。さらに、試験例19〜34では、添加剤
(ドーパント成分)の配合割合を比較的多くすること
で、しきい値電圧が著しく低い電極を作製することがで
きる。
【0091】表1,2で明らかなように、本発明に係る
電界放出電極によれば、比較例に係る電極に比べて、し
きい値電圧がより低く、表面性がより高い。このよう
に、本発明の電界電子放出膜を使用することで、従来の
電界電子放出膜に比べて平滑性が高く、かつ電子放出特
性の高い薄膜を形成することができることが分かる。
【0092】図11は試験例19〜34で作製した電界
電子放出電極についての、ドーパント濃度と抵抗率との
関係を示すグラフであって、電界電子放出膜を形成する
化合物の種類をパラメータとするものである。図11の
横軸(ドーパント濃度)は、「金属・ドーパント・酸
素」からなる電界電子放出膜についての、金属元素10
0モルに対するドーパント元素のモル数を示す。
【0093】ところで、電界電子放出電極では、抵抗率
が小さいほど好ましく、しきい値電圧についての特性の
優れた電界電子放出表示装置が可能になる。図11で明
らかなように、抵抗率の大小関係はITO<FTO<A
TOとなっており、ITOが最も低い。すなわち、試験
例19〜34の中では、試験例29〜34により、抵抗
率が最も低い電極が得られることが分かる。
【0094】図12は試験例30で得られた、2極型構
造における電界電子放出電極のIV特性曲線であり、評
価条件は300μmのスペーサによりアノード電極とカ
ソード電極を分け、アノード電極に電圧を印加すること
により、カソード電極上の電界電子放出電極から電子を
抽出して行った。典型的な2極型構造における電界電子
放出電極のIV特性では、しきい値電圧が0.1〜15
V/μmの範囲内にあり、ドライブ電圧は0.03〜5
V/μmの範囲内にある。試験例30では、しきい値電
圧が0.9V/μm、ドライブ電圧が0.3V/μmで
あった。
【0095】さらに、図13は試験例30で得られた、
3極型構造における電界電子放出電極の特性曲線であっ
て、絶縁層の膜厚をパラメータとして示したものである
(図10を参照)。この特性曲線を得るに際しては、カ
ソード電極上に絶縁層を設け、その上にさらにゲート電
極を設け、スペーサ(典型的に0.3mmから3mm)
を挟んでアノード電極を設置した。そして、ゲート電極
にカソード電極から電子を放出させるために電圧を印加
し、アノード電極上に形成された蛍光体を発光させるた
めに必要な運動量を電子に与えるため(電子を加速させ
るため)の電圧を印加した。カソード電極上の絶縁層の
厚みを1μm、5μm、10μmとしたときの評価結果
は図13に示すとおりである。典型的な3極型構造にお
ける電界電子放出電極のIV特性では、絶縁層の厚み1
μmでは、しきい値電圧が0.1〜15Vの範囲内にあ
り、ドライブ電圧は0.03〜5Vの範囲内にある。絶
縁層の厚み5μmでは、しきい値電圧が0.5〜75V
の範囲内にあり、ドライブ電圧は0.15〜25Vの範
囲内にある。絶縁層の厚み10μmでは、しきい値電圧
が1〜150Vの範囲内にあり、ドライブ電圧は0.3
〜50Vの範囲内にある。
【0096】試験例30のしきい値電圧とドライブ電圧
の値は、(a)絶縁層の厚み1μmの場合は、しきい値
電圧が0.9V、ドライブ電圧が0.3V、(b)絶縁
層の厚み5μmの場合は、しきい値電圧は4.5V、ド
ライブ電圧が1.5V、(c)絶縁層の厚み10μmの
場合は、しきい値電圧が9V、ドライブ電圧が3Vであ
った。
【0097】本発明では熱分解性の金属化合物を熱分解
させた熱分解生成物を接着剤としてカーボンナノチュー
ブ含有電子放出膜に使用することで、焼成後に残存気体
の少ない膜を形成することができた。なお、上記実施例
では、代表的な熱分解性の有機金属化合物として二酢酸
ジブチル錫、テトラクロロ錫、テトラブトキシ錫、塩化
インジウム、トリフェニルアンチモンまたは塩化アンチ
モンを使用し、溶剤としてエチルアルコールを使用した
が、本発明はこれらに限定されるものではなく、他の熱
分解性金属化合物および溶剤を使用することで、同様に
優れた結果を得ることができる。
【0098】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば電界電子放出膜における接着剤として金属化合物
の熱分解生成物を使用することで、残存気体の少なく、
放出電子量が安定した電界電子放出膜を形成することが
できる。このため、本発明の電界電子放出膜を使用した
電界電子放出表示装置は、安定した輝度を有するものと
なる。また本発明によれば、基板との接着性と導電性の
付与とを共に確保することができるため、膜の導電性を
従来のように導電性粒子を添加することによって確保す
る必要がないため薄膜化が可能である。また薄膜化する
ことで、膜の面内での抵抗値が均一となり、かつ平滑性
が高く、電子放出特性の高い電界電子放出膜を形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態2の電界電子放出表示装置
の模式的な一部断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2の電界電子放出表示装置
における1つの電界電子放出膜の模式的な斜視図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態2における電界電子放出膜
の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端
面図である。
【図4】本発明の実施の形態2の電界電子放出表示装置
におけるアノードパネルの製造方法を説明するための基
板等の模式的な一部端面図である。
【図5】本発明の実施の形態3における電界電子放出素
子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部
端面図である。
【図6】本発明の実施の形態3の電界電子放出表示装置
の模式的な一部端面図である。
【図7】カーボンナノチューブの製造装置の一例を示し
た模式図である。
【図8】スプレー塗布装置の概略図である。
【図9】2極評価装置の概略図である。
【図10】3極評価装置における電界電子放出電極の構
造を示す断面図である。
【図11】複数の試験例の結果に係るもので、ドーパン
ト濃度と電界電子放出電極の抵抗率を、熱分解生成物の
種類をパラメータとして示すグラフである。
【図12】試験例30で得られた、2極型構造における
電界電子放出電極の特性曲線である。
【図13】試験例30で得られた、3極型構造における
電界電子放出電極の特性曲線であって、絶縁層の膜厚を
パラメータとして示したものである。
【符号の説明】
CP…カソードパネル、AP…アノードパネル、10…
支持体、11A…配線、11カソード電極、12…絶縁
層、13…ゲート電極、14,14A,14B…開口
部、15…電界電子放出膜、20…カーボンナノチュー
ブ、21…マトリックス、30…基板、32…ブラック
マトリックス、33…アノード電極、34…枠体、35
…スペーサ、36…貫通孔、37…チップ管、40,4
0A…カソード電極制御回路、41…ゲート電極制御回
路、42…アノード電極制御回路、50…感光性被膜、
51…感光性被膜の露光部分、52…感光性被膜の残
部、53…マスク、54…孔部、61…ロータリーポン
プ、62…真空計、63…放熱室、64…黒鉛材、65
…触媒含有黒鉛材、66…Heガス導入口、67…煤回
収口、68…陰極、69…陽極、70…カーボンナノチ
ューブ製造装置、71…直流電源、72…インク用タン
ク、72a…コック、73…電界電子放出電極、73a
…電極基板、73b…インク塗膜、74…エアーチャッ
ク、75…ノズル、76…エアー配管、77…弁制御用
エアー配管、78…ガラス押さえ用錘、79…アノード
電極、79a…ITO膜、80…ガラススペーサー、8
1…カソード電極、81a…電界電子放出膜、82…電
源および、電圧・電流測定器、83…電界電子放出膜、
84…ゲート電極、85…絶縁膜、86…カソード電
極、87…基材(支持体)、88…開口部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 室山 雅和 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 井上 誠 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C036 EE03 EE14 EE19 EF01 EF06 EF09 EG12 EH11 EH22 EH23 5C135 AA09 AA13 AA15 AB03 AB07 HH03 HH16

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界電子放出電極に用いられる電界電子
    放出膜において、該電界電子放出膜がカーボンナノチュ
    ーブ構造体を0.001〜40重量%と、熱分解性の金
    属化合物を熱分解して得られる熱分解生成物を0.01
    重量%以上とを含むことを特徴とする電界電子放出膜。
  2. 【請求項2】 前記熱分解性の金属化合物が有機金属化
    合物であることを特徴とする請求項1に記載の電界電子
    放出膜。
  3. 【請求項3】 前記熱分解性の金属化合物が金属塩であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の電界電子放出膜。
  4. 【請求項4】 前記熱分解性の金属化合物が有機金属塩
    化合物であることを特徴とする請求項1に記載の電界電
    子放出膜。
  5. 【請求項5】 前記熱分解性の金属化合物が金属錯体で
    あることを特徴とする請求項1に記載の電界電子放出
    膜。
  6. 【請求項6】 前記熱分解生成物が複数の金属からなる
    ものであることを特徴とする請求項1に記載の電界電子
    放出膜。
  7. 【請求項7】 前記複数の金属が、Snと、Inおよび
    Sbから選ばれる少なくとも1種の添加金属であること
    を特徴とする請求項6に記載の電界電子放出膜。
  8. 【請求項8】 前記複数の金属が、SnとInであり、
    Inに対するSnの割合が6原子%以上であることを特
    徴とする請求項7に記載の電界電子放出膜。
  9. 【請求項9】 膜厚が0.05〜20μmであることを
    特徴とする請求項1に記載の電界電子放出膜。
  10. 【請求項10】 支持体上に順次形成されたカソード電
    極および電界電子放出膜からなる2極型の電界電子放出
    電極であって、 前記電界電子放出膜が、カーボンナノチューブ構造体を
    0.001〜40重量%と、熱分解性の金属化合物を熱
    分解して得られる熱分解生成物を0.01重量%以上と
    を含むことを特徴とする電界電子放出電極。
  11. 【請求項11】 支持体上に順次形成されたカソード電
    極、絶縁層およびゲート電極と、前記絶縁層およびゲー
    ト電極に共通に形成された開口部と、少なくとも該開口
    部におけるカソード電極上に形成された電界電子放出膜
    とからなる3極型の電界電子放出電極であって、 前記電界電子放出膜が、カーボンナノチューブ構造体を
    0.001〜40重量%と、熱分解性の金属化合物を熱
    分解して得られる熱分解生成物を0.01重量%以上と
    を含むことを特徴とする電界電子放出電極。
  12. 【請求項12】 複数の電界電子放出電極を備えたカソ
    ードパネルと、蛍光体層およびアノード電極を備えたア
    ノードパネルとが、それぞれの周縁部で接合されてなる
    電界電子放出表示装置であって、 前記電界電子放出電極に請求項10または11に記載の
    電極を用いることを特徴とする電界電子放出表示装置。
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