JP2003270551A - レーザパルス制御方法と装置およびx線発生方法と装置 - Google Patents

レーザパルス制御方法と装置およびx線発生方法と装置

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JP2003270551A JP2002073365A JP2002073365A JP2003270551A JP 2003270551 A JP2003270551 A JP 2003270551A JP 2002073365 A JP2002073365 A JP 2002073365A JP 2002073365 A JP2002073365 A JP 2002073365A JP 2003270551 A JP2003270551 A JP 2003270551A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超短光パルスレーザなどをターゲットに照射
してX線を発生させる装置において、X線の強度、特に
必要とする特定波長のX線強度を選択的に制御するよう
にパルスレーザを調整する機構を備えたX線発生装置を
提供する。 【解決手段】 X線分光器10で発生するX線の強度特
性を測定し、その測定結果を波面位相調整機構3にフィ
ードバックしてレーザビームの波面状態を調整し、ター
ゲット7に集光した位置におけるレーザビームの空間強
度分布パターンを調整して特定波長のX線の発生を制御
すると共に、X線強度特性の測定結果に基づいてX線強
度が適正なものとなるように制御パラメータを調整す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光をターゲ
ットに照射してX線を発生させるX線発生方法および装
置に関し、特に高出力超短光パルスレーザを使用して特
定波長のX線を発生させるX線発生方法および装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】高強度レーザ光を金属表面に照射すると
金属表面に形成されるプラズマから高輝度のX線が発生
する。特に超短光パルスレーザ光を用いることにより比
較的低いエネルギーで極めて高輝度のX線が得られる。
超短光パルスレーザをターゲットに照射してX線を得る
ようにしたX線発生装置では、X線出力は、ターゲット
の材質や形状、レーザビームの波長、空間強度分布や時
間波形など、非常に多くのパラメータに左右される。ま
た、ターゲット表面に発生するプラズマの状態や照射す
るレーザ光の偏光によっても影響を受けることが分かっ
ている。
【0003】しかし、従来のX線出力制御は、レーザビ
ームの総合的強度すなわち波長全体にわたる積分値とし
てのエネルギー強度、あるいはパルスレーザを用いると
きはパルス間隔の調整などによる方法が用いられている
ため、X線出力を精密に制御することは難しかった。な
お、レーザの光質を向上させるため、たとえば可変形鏡
などを使用してレーザ出力ビームの波面補償制御を行う
ことにより平坦な波面を形成して、回折限界ビームを生
成させるような制御システムの概念は従来にも存在し
た。また、従来は、レーザビームの集光系の焦点をずら
すなどしてレーザパルスX線のエネルギー強度を調整す
るようにしているが、レーザ自体の空間強度分布を変化
させることができないため、最適な調整をすることがで
きなかった。
【0004】たとえば、特開平9−184900には、
発生したX線の強度を測定してX線露光量が設定値と一
致するように最後のパルスレーザショットの強度を調整
するようにしたパルスX線照射装置が開示されている。
ビーム強度調整は、光路中に設けた透過率可変フィルタ
ーや、Qスイッチレーザ装置におけるQスイッチの作動
開始信号とレーザ媒質の励起開始信号の時間差を用いる
などの方法によって行っている。この装置によれば、パ
ルスX線源の出力がショット毎に揺らいでも設定X線照
射量と積算X線照射量を一致させることができる。
【0005】また、特開平8−213192には、短パ
ルスレーザ光をハーフミラーで分割して光学遅延回路で
光路長差を与えた後に同じターゲット表面に照射するこ
とにより、高ピークパワーを有する主パルスレーザ光に
先行してピークパワーの小さい副パルスレーザ光を照射
するようにしたX線発生装置が開示されている。この装
置は、副パルスレーザ光により予備プラズマを発生させ
て、この予備プラズマを主パルスレーザ光で加熱するも
ので、両パルスレーザ光の時間間隔を制御することによ
り発生するX線量を変調させることができる。
【0006】しかし、X線の作用を利用するときには、
単にその総体的なエネルギーを問題にするのではなく、
化学物質や生体物質の吸収反応、単波長X線を使用した
集積回路の製造など、特定波長におけるX線作用が重大
な関心となる場合も多い。ところが、特定のスペクトル
線の強度を制御する簡単な方法はまだ開発されていな
い。なお、主パルスレーザ光と副パルスレーザ光の時間
間隔を制御してX線量を調整する方法が知られている
が、単に強度の異なるパルスレーザを前後して用いるも
のでしかなく、レーザ光の空間強度分布、時間波形、偏
光状態を調整して発生させるX線の特性を精密に制御す
るものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、超短光パルスレーザの空間強度分
布、時間波形あるいは偏光状態を調整するようにしたレ
ーザパルス制御方法と装置を提供することであり、ま
た、超短光パルスレーザなど高強度のレーザビームをタ
ーゲットに照射してX線を発生させる方法と装置であっ
て、X線の強度、特に必要とする特定波長のX線強度を
選択的に制御するようにパルスレーザを調整する機構を
備えたX線発生方法と装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のレーザパルス制御方法は、入射する超短光
パルスレーザ光を分割してそれぞれ別の光路を走行さ
せ、再び合成して得られたレーザ光を放射するレーザパ
ルス発生方法において、一方または両方の光路内に可変
形鏡を備えて該可変鏡表面形状によりパルスレーザ毎に
空間強度分布が所定のパターンになるように調整すると
共に、光路中における光路長を調整して先行パルスレー
ザと後続パルスレーザに時間差を与えることを特徴とす
る。さらに、パルスストレッチャーとレーザ増幅器とパ
ルス圧縮器を有するチャープパルス増幅器を備えてピー
ク値をさらに高くしたパルスレーザ光とすることができ
る。また、偏光ビームスプリッタを用いることにより、
偏光状態を特定した超短光パルスレーザ光とすることが
できる。なお、偏光ビームスプリッタを使用するとき
は、入射レーザ光の偏光特性を調整することにより分割
したレーザ光の強度に差を持たせることができる。
【0009】本発明のレーザパルス制御方法によれば、
超短光パルスレーザを変成して任意に設定したフェムト
秒fsからピコ秒ps水準の短い時間間隔で繋がったパ
ルスとして発生させることができる。さらに、それぞれ
のパルスの空間強度分布を別々に調整することができ
る。また、パルスレーザの偏光状態を指定することも可
能である。高強度レーザパルスを物質に照射して、原子
核反応、プラズマ反応、化学反応、同位体分離などのプ
ロセスを生起させることができる。こうしたプロセスに
より、化学物質や元素の合成、分解、分離などや、原
子、分子、イオン、電子、陽電子、中性子、クラスター
などの粒子生成や、X線、γ線などの電磁波の発生を行
わせることができる。上記技術は、半導体、化学、エネ
ルギー、医療、機械などの産業分野や、粒子加速器など
の基礎研究などへの応用が期待されている。
【0010】本発明のレーザパルス制御方法によれば、
超短光パルスレーザ光の空間強度分布と時間波形、また
必要があれば偏光状態まで任意に調整して、発生させる
X線の特性を精密に制御することができるので、上記プ
ロセスを適宜に制御することが可能となる。さらに、P
偏光とS偏光の光強度比を調整してそれぞれを効果的に
作用させることができる。また、本発明のレーザパルス
制御方法により生成した超短光パルスレーザ光をターゲ
ットに照射してX線を発生させることにより、ターゲッ
ト位置におけるレーザ光の空間強度分布と照射時間間隔
を適宜に調整することができるので、上記プロセスの設
計を微細な点にわたって行うことができる。
【0011】また、上記課題を解決するため、レーザ光
をターゲットに照射してX線を発生させるX線発生装置
に適用する本発明のX線発生方法は、発生するX線の強
度特性を測定し、ターゲットに集光した位置におけるレ
ーザビームの空間強度分布を所定のパターンにすると共
に、X線強度特性の測定結果に基づいてX線強度が適正
なものとなるようにレーザビームの波面状態を調整する
ことを特徴とする。本発明のX線発生方法によれば、発
生したX線の特性を測定して、その測定結果をレーザビ
ームの空間強度分布パターンにフィードバックすること
により、X線の発生を制御するので、目的の特性が最適
の値を取るようなX線を効率よく発生させることができ
る。
【0012】なお、伝送光学系中のレーザビームの波面
状態をモニタしてレーザビームの空間強度分布調整状況
を確認すると共に、空間強度分布に関係するパラメータ
を適当に調整してX線を適正化するようにすることが好
ましい。ターゲット位置におけるレーザビームの空間強
度分布を直接知る方法はないが、伝送ビームの一部をビ
ームスプリッターで分岐させその集光パターン(ファー
フィールドパターン)からターゲット位置における空間
強度分布を推定したり、調整結果をレーザビームの波面
状態から推定することができるからであり、またレーザ
ビームの波面状態を直接的に知ることにより空間強度分
布パターンを左右するパラメータを調整したときなどに
結果を的確に把握することができるからである。
【0013】また、X線の強度特性として波長特性を測
定し、目的とする特定波長におけるX線強度の計測値に
基づいて、レーザビームの波面状態の調整を行うことが
できるようにしてもよい。発生させるX線は目的によっ
て決まる適正な波長成分が多く含まれるようにすること
が好ましい。X線の波長特性を測定するようにすれば、
目的波長のX線強度を測定して、この強度が大きくなる
ように空間強度分布を調整するようにすることができ
る。なお、本発明の方法は、パルス幅がピコ秒からフェ
ムト秒しかない超短光パルスレーザを用いてX線を発生
させる場合にも適用することができる。超短光パルスレ
ーザを用いると、短時間ではあるが極めて高い強度のエ
ネルギーを与えることができるので、ターゲット物質を
効率よくプラズマ化し効率的なX線発生が可能である。
【0014】ここで、ターゲットに集光した位置におけ
るレーザビームの空間強度分布パターンは、中心部が弱
く周辺部が強いリング形に形成することが好ましい。こ
のようなカルデラ状の強度分布をとることにより、ター
ゲット位置における温度分布が台形状になって高温部分
の面積が広がるので、発生するX線の特性が安定し、良
質のX線を得ることができる。また、空間強度分布パタ
ーンにおけるリング形の周辺部と中心部の強度比に基づ
いてレーザビームの波面状態を制御することができる。
ターゲット位置におけるレーザの空間強度分布パターン
は可変形鏡や液晶素子などの波面制御装置により調整す
ることができ、周辺部と中心部の強度比によってターゲ
ットのレーザ照射位置におけるプラズマの温度を調整す
ることができる。上記プラズマ温度は発生するX線の波
長毎の強度に大きく影響を与えるので、X線の波長特性
を測定して波面制御装置にフィードバックすることによ
り、所定の波長におけるX線強度を自動的に制御するこ
とができる。
【0015】また、上記課題を解決するため、本発明の
X線発生装置は、発生するX線の強度を測定するX線測
定装置を配設し、レーザビーム伝送光学系中にレーザビ
ームの波面制御装置を介装させて、X線測定装置により
X線の強度を測定し、その測定結果に基づいて波面制御
装置によりレーザビームの波面状態を調整して、ターゲ
ットに集光した位置におけるレーザビームの空間強度分
布を所定のパターンにし、かつX線強度を適正なものと
することを特徴とする。本発明のX線発生装置は、X線
の特性を測定した結果に基づき、推定して求めるターゲ
ット位置における空間強度分布が所定のパターンになる
ようにレーザビームの波面状態を調整するので、発生す
るX線の性状を望まれる最適な状態に制御することがで
きる。
【0016】さらに、本発明のX線発生装置において、
レーザビーム伝送光学系中にレーザビームの波面状態を
測定する波面測定装置を配設し、レーザビームの波面状
態をモニタして波面制御装置のレーザビーム波面調整方
法を適正化することが好ましい。なお、使用するレーザ
光は超短光パルスレーザであってもよい。さらに、X線
測定装置は、波長特性を測定するもので、測定結果から
抽出した特定の波長におけるレーザ強度に基づいて波面
制御装置を調整するように構成することが好ましい。X
線の波長特性を測定することにより、X線発生装置に要
求される特定波長のX線を選択的に制御することができ
る。
【0017】なお、波面制御装置は、可変形鏡を備えて
反射面の凹凸を局所的に調整してレーザビームの波面状
態を制御するようにすることができる。また、波面制御
装置は、局所的に屈折率を調整することができる透過型
光学素子を用いてもよい。なお、ターゲットに集光した
位置におけるレーザビームの空間強度分布パターンを中
心部が弱く周辺部が強いリング形に形成することが好ま
しい。さらに、このリング形の空間強度分布パターンに
おける周辺部と中心部の強度比に基づいて波面制御装置
を制御するようにすることができる。
【0018】さらに、本発明のレーザパルス制御装置
は、上記課題を解決するため、光分割器、1個以上の可
変形鏡を含む2個の反射鏡、1個または2個の光学遅延
回路および光合成器を備え、光分割器と反射鏡と光合成
器を入射したレーザパルスを光分割器で分割しそれぞれ
反射鏡で反射し光合成器で合成してレーザビームとする
ときに分割されたレーザパルスそれぞれの光路長が等し
くなるように配置して、いわゆるマッハ・ツェンダー干
渉計と同じ光学系が形成されるようにし、さらに反射鏡
として用いる可変形鏡の反射面形状を調整することによ
りそれぞれのレーザパルスの空間強度分布を調整して、
レーザ光がターゲットに集光した位置における空間強度
分布が所定のパターンになるようにした上で、さらに分
割されたレーザビームの一方または両方の光路中に介装
した光学遅延回路によりそれぞれのレーザパルスが光合
成器に到達する時刻に差異を生じさせることができるよ
うにしたことを特徴とする。
【0019】本発明のレーザパルス制御装置は、発振時
間の短い超短光パルスレーザのレーザパルスを2個のレ
ーザパルスに分割して、それぞれのレーザパルスについ
て遅延時間を調整することにより、2個のレーザパルス
が極く短い時間間隔で並んだレーザ光を作成することが
できる。しかも、可変形鏡により2個のパルスの空間強
度分布をそれぞれ独立に調整することができる。したが
って、レーザ光の調整が広がるばかりでなく、fsから
psの超短時間間隔で続けて到達する2個以上のパルス
の空間強度分布をそれぞれ任意に変えることができる新
しい超短光パルスレーザ制御法を提供して、従来不可能
だった色々な種類のレーザ反応プロセスの制御を行うこ
とができるようになる。
【0020】なお、偏光ビームスプリッタで光分割器と
光合成器を構成し、レーザ光の偏光を利用してビームを
分割し合成するようにすると、時間差を持ってターゲッ
トに照射するレーザの偏光を一方の状態に特定すること
ができる。偏光状態によりレーザ光に対する反応が支配
される場合があるので、偏光状態を選択することにより
X線の発生量や波長を調整するなど反応プロセス制御の
新しい手段を提供することになる。さらに、入射レーザ
ビームを偏光面回転素子に通すことにより、光分割器で
分配される2個のレーザ光の強度比を調整することがで
きるので、時間差をもってターゲットに照射する2つの
パルスの強度比を制御することができる。また、上記レ
ーザパルス制御装置を並列に2式用いて、任意の空間強
度分布を有する超短光パルスが4個並んだレーザ光を得
ることができる。
【0021】また、本発明のX線発生装置は、上記課題
を解決するため、超短光パルスレーザ発生装置、本発明
に係るレーザパルス制御装置、および収束光学系を備
え、超短光パルスレーザ発生器から射出される超短光パ
ルスレーザをレーザパルス制御装置に入射して得られる
レーザ光を収束光学系でターゲットに照射することによ
りX線を発生させることを特徴とする。
【0022】本発明のX線発生装置は、互いに独立に空
間強度分布を設定した超短光パルスレーザが2個または
4個、極く短い時間間隔でX線ターゲットに入射するの
で、従来不可能だった色々な種類のX線を発生させるこ
とができるようになる。また、偏光状態によりレーザ光
に対する反応が支配される場合があるので、ターゲット
に照射するレーザパルス毎の偏光状態を選択することに
よりX線の特性や発生量を調整することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下実施例を用いて本発明を詳細
に説明する。
【0024】
【実施例1】本実施例のX線発生装置は、パルスレーザ
発生装置で発生するレーザビームをターゲットの表面に
集光してプラズマを生成し、そこからX線を発生させる
もので、レーザビームの光路中に波面位相調整機構を配
設してレーザビームの波面位相分布を適当に調整するこ
とにより、ターゲット表面に集光したところにおけるレ
ーザビームの空間強度分布を制御して目的とするX線を
得るようにしたものである。図1は本実施例のX線発生
装置の構成図、図2は本実施例に用いる波面計測法の例
を示す概念図、図3は本実施例の装置における制御の流
れを示したフロー図、図4と図5はレーザビームの集光
強度分布とターゲットの温度分布の関係を示すグラフで
ある。
【0025】本実施例のX線発生装置は波面位相調整機
構として可変形鏡を用いたもので、図1に示すように、
超短光パルスレーザ発生装置1、可変形鏡3、反射鏡
4、レンズ6、真空容器9内にセットされたターゲット
7、X線分光器10、波面センサ12、データ処理装置
13、制御装置14を備える。超短光パルスレーザ発生
装置1で発生するレーザビーム2を可変形鏡3で波面位
相分布調整した後に、反射鏡4でレンズ6に投入して真
空容器9内にセットされたターゲット7に集光させ、発
生したプラズマからX線8を発生させる。真空容器9に
はX線分光器10がX線利用に障碍にならないように設
けられていて、発生したX線8のX線強度波長分布を測
定する。
【0026】本実施例に用いる可変形鏡3は、レーザ波
面の歪みを補正して波面を平面にするために使用するた
め反射面の凹凸を局所的に調整することができるように
構成されたデフォーマブルミラーDMと呼ばれるものな
どを利用することができる。たとえば薄い石英板の表面
に反射コーティングを施した反射鏡板の裏に積層ピエゾ
素子をアレイ状にならべたものなどがある。この可変形
鏡は、各ピエゾ素子に加える電圧を調整し電歪効果を用
いて鏡面を任意に変形させることができる。なお、これ
以外の形式の可変形鏡を利用しても本発明の趣旨を逸脱
することにならないことはいうまでもない。
【0027】また、反射鏡4は、レーザビームの一部を
透過する性質を有し、透過したレーザ11は波面センサ
12に入射する。波面センサ12には、コリメーション
レンズの後方に形成される開口面の像の位置に多数の小
さなレンズからなるレンズアレイを置き結像させて、ス
ポット像の位置のずれから各々の場所での波面の傾きを
求めるシャック・ハルトマン型波面センサを使うことが
できる。もちろん他の形式の波面センサを利用すること
もできる。
【0028】本実施例では、図2に示すような波面セン
サにより波面を求める。この波面センサは、レーザビー
ム伝送路20中の離れた2点に部分反射鏡21,22を
備え、反射光をレンズ系23,24を介してイメージセ
ンサ25,26に入射させて、レーザ光軸に垂直な面の
空間強度分布を同時に測定する。レーザビーム伝送路
中、上流側に設けたイメージセンサ25で測定した光束
内の強度分布に基づいてレーザビームの初期位相を仮定
し、下流側のイメージセンサ26における強度分布を光
の回折理論によるビーム伝播の計算値から求める。この
計算値と下流側イメージセンサ26で得られる強度分布
の実測値を比較し差が無くなるように初期位相を補正す
ることによりレーザビームの波面分布を求めることがで
きる。
【0029】本実施例のX線発生装置は、図3に概略的
に示すような手順でX線発生を制御する。X線分光器1
0が、発生したX線8のX線強度波長分布を測定し、測
定結果はデータ処理装置13に送信される(S1)。デ
ータ処理装置13は、X線強度分布の測定結果に基づい
て所定の波長における強度など目的に対応したX線スペ
クトルの評価をする(S2)。さらに、評価結果に基づ
いて制御パラメータの変動させるべき量を算定して、制
御装置14に指示信号を供給し(S3)、制御装置14
が可変形鏡(デフォーマブルミラー)3の対応位置のア
クチュエータを作動させ反射面形状を制御して、レーザ
ビームの波面状態を調整することにより(S4)、レー
ザビームが集光するターゲット7表面における空間強度
分布を調整し、ターゲット7の表面に発生するプラズマ
から放出されるX線の強度分布が望ましいパターンにな
るようにする。
【0030】また、波面センサ12は、可変形鏡3でレ
ーザビームの波面状態を調整した結果を測定し、レーザ
ビームの波面分布計測結果はデータ処理装置13に与え
られる(S5)。集光位置におけるレーザビームの空間
強度分布を直接測定することが好ましいのであるが、集
光位置では高エネルギー状態になっているため適当な測
定方法がない。そこでエネルギー密度が低い位置で波面
状態を測定することにより集光位置における強度分布を
推定するようにしたものである。データ処理装置13
は、X線スペクトルの測定結果とレーザビームの波面計
測結果を突き合わせることにより、必要なX線特性を得
るためにいわゆるニアフィールドにおけるレーザビーム
の空間強度分布パターンの最適状態を解析した結果を用
いて、上記手順S3における制御装置14に対する指示
信号を生成する(S6)。
【0031】本実施例のレーザプラズマX線発生装置
は、可変形鏡3によりレーザビームのニアフィールドに
おける波面位相分布を調整して集光位置における空間強
度分布を最適化するため、たとえばX線を利用するため
に必要なある特定の波長におけるX線強度が最大になる
ように調整することができる。図4と図5は、集光位置
におけるレーザビームの空間強度分布パターンと作用の
関係を例示したものである。両図共、(a)は集光位置
におけるレーザビーム空間強度分布を示し、(b)では
実線でターゲット表面に発生するプラズマの密度分布、
破線でプラズマ温度分布を示し、(c)では実線でレー
ザパルス照射後時間が経過した後のプラズマ密度分布、
破線で温度分布を示す。
【0032】図4は、集光位置におけるレーザビームの
空間強度分布をリング型にした場合である。可変形鏡3
に入射するレーザビーム2の光強度は、普通、光軸に垂
直な方向にガウシアン分布している。しかし、可変形鏡
3の表面の凹凸分布を調整することにより、レンズ6に
よりターゲット7に集光したときの強度分布が外周部が
高く中心部が低いリング型にすることができる(図4
(a))。ターゲット7の表面にリング型の強度分布パ
ターンが形成されると、ターゲット材質や形状、またレ
ーザ特性などにより決まる閾値を越えた強度を示す外周
部だけにプラズマが発生し中央部にはプラズマが発生し
ないので、リング状のプラズマ分布が生成することにな
る。このとき、プラズマ発生部における温度はプラズマ
部分は少し外側に漏れ出した高温部がありレーザエネル
ギーを受けて若干温度が高くなった中央部があるような
井戸型の分布を呈する(図4(b))。
【0033】さらに、レーザビームの照射を終了して時
間が経過すると、プラズマは平準化して周辺に広がり、
温度分布もプラズマの広がりに対応して広がるが、中央
には十分広い平坦な高温部を形成させることができる
(図4(c))。X線の波長スペクトルはプラズマ温度
によって大きく左右されるため、温度分布が広い等温部
を有することは特性の等しいX線を効率よく取得する上
で効果がある。また、所定の波長におけるX線に注目す
る場合にも、プラズマ温度を調整することによって、そ
の強度を制御することができる。
【0034】図5は、リング型分布において中央部の強
度が外周部と同じになった場合に当たる円柱状分布を取
る場合を説明する図面である。集光位置におけるレーザ
ビーム空間強度分布が円柱状であるときは(a)、レー
ザ照射時におけるプラズマ密度分布は円柱状になり、プ
ラズマ温度も円柱状になる(b)。照射後、適当時間経
過すると、プラズマは周辺部に拡大し、プラズマ温度は
中央部が高い円錐台形になる(c)。このときの最高温
度領域はリング状分布の場合より狭い代わりに、温度水
準は高くなる。
【0035】プラズマ発生量と温度分布は、集光位置に
おけるレーザビーム空間強度分布パターンであるリング
の内外径や外周部と中央部の高さなど形状パラメータに
より調整することができる。レーザビームのエネルギー
が同じであっても、レーザビーム空間強度分布において
プラズマ発生閾値以上の強度を有する領域が大きければ
プラズマ発生量が大きくなり、外周部と中央部の強度差
が小さくなって中央部の強度が強くなればプラズマ温度
のピーク値が高くなる。また、一般的に、短波長のX線
を発生させるためにはプラズマが高温でなければならな
いが、長波長のX線は低温プラズマから発生させること
ができるので、レーザビーム空間強度分布を調整するこ
とにより目的とするX線を最大値化することができる。
【0036】そこで、発生したX線をX線分光器10で
計測して、レーザビームの空間強度分布と対応させるこ
とにより、目的とするX線の強度制御を行う。なお、前
述のように、可変形鏡3で調整した状態は波面センサ1
2により確認することができる。波面分布測定結果はX
線強度とレーザ波面位相分布の関連性を解析するために
使用し、最適なレーザ空間強度分布状態を推定したり、
的確に可変形鏡3の表面凹凸分布状態を制御するための
補助とする。
【0037】また、X線分光器10の出力から目的の波
長におけるX線強度を検出して、これを最適値にするよ
うにレーザビームの集光位置における空間強度分布を自
動的に調整することができる。所定のX線強度と強い相
関を示すものにリング状空間強度分布の外周部と中央部
の高さ偏差がある。自動制御には、この高さ偏差を操作
関数として使用することができる。なお、外周部の内径
や外径もX線強度に影響を与えるので、条件が変化した
ときにこれらをパラメータとして調整することができ
る。
【0038】さらに、外周部と中心部の強度比をパラメ
ータとして順次走査する制御系を用いることにより、空
間強度分布の最適値に自動的に到達できるようにするこ
とも可能である。なお、本実施例のX線発生装置は、タ
ーゲットの材質や形状あるいは表面加工状態が異なって
も、同様の手順でレーザ集光ビームの空間強度分布を最
適化して目的のX線の強度調整を行うことができる。ま
た、本実施例では超短光パルスレーザを使用したが、他
のレーザ光を利用する場合においても全く同じ機構を適
用することができることはいうまでもない。
【0039】
【実施例2】図6は本発明第2の実施例の構成を示す概
念図である。本実施例は、第1の実施例と比較すると波
面位相調整機構に透過型波面補正光学系を利用したとこ
ろのみが異なるだけであるので、機能が共通する素子に
ついては図1に用いた参照番号を使用して、説明を簡略
化する。超短光パルスレーザ発生装置1で発生するレー
ザビームは透過光学素子30を透過する間に局所的な屈
折率変化または透過率変化によりレーザ光の強度分布も
しくは位相分布を変成して反射鏡4に入射し、レンズ6
によりターゲット7の表面に照射してプラズマを発生さ
せる。
【0040】本実施例では、液晶で形成される透過光学
素子30を用いて、制御装置14から供給される制御信
号に従って液晶内の屈折率もしくは透過率を変化させ
て、透過レーザの波面分布を調整し、ターゲット7に集
光したときのレーザビームの空間強度分布を制御する。
集光されたレーザビームの強度は極めて高いが、レーザ
ビームが収束する前のレーザビーム伝送路中ではまだレ
ーザエネルギー密度が大きくないので、液晶素子を挿入
することができる。液晶素子などは、透過率の局所的制
御が容易で、制御技術も確立されているため、経済的か
つ確実な波面位相調整機構を構成することができる。な
お、透過光学素子は透過率あるいは屈折率を変化させる
ことができるものであればよく、液晶以外にも各種の光
学素子を利用することができる。
【0041】
【実施例3】本発明第3の実施例のレーザパルス制御装
置は、いわゆるマッハ・ツェンダー干渉計と同じ構成を
有する光学系を活用したもので、入射する超短光パルス
レーザ光を分割してそれぞれ別の光路を走行させ、再び
合成して得られたレーザ光を放射するレーザパルス発生
装置であるが、さらに分割されたレーザ光の光路内に光
学遅延回路を用いて光路長を調整して先行パルスレーザ
と後続パルスレーザに時間差を与えるようにすると共
に、反射鏡として可変形鏡を用いてパルスレーザ毎に空
間強度分布を調整できるようにした装置である。
【0042】図7は本実施例のレーザパルス制御装置の
構成図、図8は本実施例のレーザパルス制御装置を用い
たレーザ発生装置の全体の構成を示すブロック図、第9
図は本実施例のレーザパルス制御装置の別の態様を示す
構成図、図10はさらに別の態様を示す構成図、図11
は本実施例装置の出力の利用法を説明するブロック図、
図12は本実施例の装置で得られる出力パルスの形状例
を説明する概念図、図13は図12の出力パルスをX線
ターゲットに照射した時の作用を説明する図面である。
【0043】図7に示すように、本実施例のレーザパル
ス制御装置40は、光分割器41、2個の反射鏡42,
43、光合成器44、光学遅延回路ORC45,46か
ら構成され、パルスレーザ発生装置47から放射される
パルスレーザの空間強度分布と時間波形を制御する。レ
ーザパルス制御装置40に入射するパルスレーザは、ビ
ームスプリッタBSで形成される光分割器41で2個の
レーザ光に分割され、それぞれ反射鏡42,43で反射
し、ビームスプリッタBSで形成される光合成器44で
再び統合されてレーザ光として放出される。
【0044】光学遅延回路45,46は4枚の反射鏡を
図7に示すように直列に配置し、反射鏡間の距離により
光路長を調整するもので、分割されたパルスレーザそれ
ぞれの光路中に介装され、光路長を調整することにより
分割されたパルスレーザが光合成器44に到達する時刻
にわずかな差を生じさせる。本実施例のレーザパルス制
御装置40は、反射鏡42,43に可変形鏡を用いると
ころに特徴を有する。可変形鏡は電歪素子などにより表
面形状を局所的に調整することができる反射鏡で、入射
光束の部分々々で反射方向を変化させることにより反射
した光束の空間強度分布を調整することができる。な
お、可変形鏡による調整は、レーザ光を作用させる位置
における空間強度分布に基づいて行うことが好ましい。
【0045】本実施例のレーザパルス制御装置40は、
超短光パルスレーザが入射すると、光分割器41で2個
のパルスレーザに分割され、それぞれ別々に可変形鏡4
2,43で空間強度分布を調整された上で、光合成器4
4に入射して再び1個のレーザ光となって射出する。分
割されたパルスレーザは光路長が異なるため光合成器4
4に到達する時刻に差異が生じ、1個に合成されたレー
ザ光は2個のパルスをわずかに前後する形で含むように
なる。また、前後する2個のパルスはそれぞれ異なる空
間強度分布を有するものとなっている。
【0046】光学遅延回路45,46は2個の光路にそ
れぞれ装置することにより、微妙な調整が可能になるば
かりでなく、二つの光路を通過する分割パルスレーザの
前後関係まで変更できる。しかし、二つの分割パルスレ
ーザに走行時間差を与えればよいときには、一方の光路
だけに光学遅延回路を挿入すればよい。可変形鏡DMは
2個の反射鏡42,43の一方のみに適用してもよい。
【0047】本実施例のレーザパルス制御装置40は、
チャープパルス増幅機構を備えた超短光パルスレーザ装
置に適用することができる。チャープパルス増幅機構
は、パルスストレッチャーとレーザ増幅器とパルス圧縮
器から構成される。
【0048】また、長波長成分が前に短波長成分が後ろ
に分布するような幅広パルスを、平行に配置される回折
格子の間に供給すると、反射角の関係で長波長成分の光
路長が長く短波長成分の光路中が短くなるので、回折格
子から放出されるパルスは幅が狭くなりエネルギーの集
中度が向上する。このような回折格子対はパルス圧縮器
として機能する。チャープパルス増幅機構は、超短光パ
ルスレーザを光ファイバーで構成されるパルスストレッ
チャーに通してパルス幅を拡げ、これをレーザ増幅器に
通して強度を増大させ、さらに回折格子対で構成される
パルス圧縮器を通してパルス幅を圧縮して高強度のパル
スレーザとする。
【0049】レーザ発振器の能力に限界があるため、超
短光パルスレーザで大きなエネルギーのパルスを得よう
とする場合には、レーザ発振器の出力をある程度にとど
めて、その出力パルスをパルスストレッチャーに通して
引き延し、ピークパワーを抑えたパルスをレーザ増幅器
で増幅して、パルス圧縮器で整形して高ピークパワーの
パルスレーザとすることが行われる。このようなレーザ
発生装置は光学テーブルに載る程度のコンパクトな装置
として実現できる。レーザパルス制御装置40をこのよ
うなレーザ発生装置の出力位置に配置することにより、
空間強度分布の異なる2個のピークパルスを任意の時間
間隔を置いて並べた超短光パルスレーザを得るようなレ
ーザ発生装置を簡単にかつ全体としてコンパクトに構成
することができる。
【0050】しかし、上記構成は、パルス圧縮器の出力
部にレーザパルス制御装置を配置することになり、レー
ザ強度が極めて強くなるので、レーザが透過する構成素
子に重大な損傷を与えるおそれがある。そこで、図8に
示すように、超短光パルスレーザ発振器51から放出さ
れるパルスレーザをパルスストレッチャー52とパルス
増幅器53に通したところでレーザパルス制御装置40
でパルス形状を整えた後にパルス圧縮器54でパルス幅
を縮めて放出させるようにすることが好ましい。このよ
うな配置にすることにより、レーザパルス制御装置40
内のビームスプリッターなどレーザ光が透過する素子を
損傷させる危険が低下し、装置の寿命が延長される効果
がある。
【0051】本実施例のレーザパルス制御装置を用いる
ことにより、fsからps水準の時間間隔で続けて到着
する超短光パルスレーザを、時間波形のみならず空間強
度分布までも指定して発生させることができるようにな
った。特に、化学反応プロセスやプラズマプロセスの素
過程における変化速度はfsからpsとされているの
で、本実施例のレーザパルス制御装置はこれらプロセス
の制御を精密に行うために使用することができる。
【0052】図9は、本実施例のレーザパルス制御装置
の別の態様を説明する図面である。この態様のレーザパ
ルス制御装置60は、光分割器61と光合成器64に偏
光ビームスプリッタPBSを使用するものである。ま
た、必要に応じて光分割器61の上流に偏光面回転素子
65を挿入してもよい。その他の構成は図7に関して説
明したものと同じである。入射するパルスレーザを光分
割器61でP偏光成分とS偏光成分に分割し、それぞれ
を別々の光路に通して光合成器64で1個のレーザ光に
合成する。
【0053】光分割器61と光合成器64は同じ特性の
偏光ビームスプリッタを使用する。たとえば、偏光ビー
ムスプリッタPBSは、P偏光成分を透過しS偏光成分
を反射するものとする。すると、入射したパルスレーザ
は光分割器61を透過するP偏光成分と反射するS偏光
成分に分かれ、P偏光成分は第1の光学遅延回路45で
光路長の調整を受けて可変形鏡DMで構成された第1の
反射鏡42で反射し空間強度分布を調整されて光合成器
64に入射して透過する。また、光分割器61で反射し
たS偏光成分は、第2の反射鏡43で反射し空間強度分
布を調整され、第2の光学遅延回路46で光路長の調整
を受けて光合成器64で反射する。
【0054】光合成器64におけるP偏光成分とS偏光
成分が全く同じ光路上に射出されるように各光学素子が
配置されている。したがって、レーザパルス制御装置6
0から放出されるレーザ光は、任意の空間強度分布を有
するS偏光パルスと、S偏光とは独立した任意の空間強
度分布を有するP偏光パルスが、任意の時間間隔で前後
して並んだ超短光パルスレーザになっている。なお、偏
光ビームスプリッタPBSは、互いに直交するP偏光と
S偏光のうち片方の偏光成分を全て透過し他方の偏光成
分を全て反射する機能を有するので、光合成器64で2
つの偏光を1本のレーザ光に再合成する時に損失が生じ
ない。
【0055】このように、本態様のレーザパルス制御装
置によれば、空間強度分布と時間波形と偏光状態を適当
に指定した2個のパルスを持った超短光パルスレーザを
得ることができる。なお、本態様のレーザパルス制御装
置60におけるレーザ光入射位置にファラディー素子な
どの偏光面回転素子65を配置し、直線偏光や楕円偏光
など偏光分布を有するレーザ光を入射させて、入射レー
ザ光の偏光状態を変化させてP偏光とS偏光の比率を調
整することにより、パルス制御装置から出射される超短
光パルスレーザ光中のパルスのエネルギー配分を制御す
ることができる。
【0056】たとえば、プラズマのエネルギー吸収率は
P偏光とS偏光では異なることが観察されている。この
ように、超短光パルスレーザにより生起される反応プロ
セスは、偏光状態によって異なる場合があり、本態様の
レーザパルス制御装置を用いてさらに詳細な研究を行う
ことによりレーザ照射生成物やプロセス条件を最適化す
る偏光配分が確認できることが期待される。なお、入射
光路中に偏光面回転素子65を使用する代りに、レーザ
発生装置の発振器内にブリュースター窓を配置し、光軸
周りに回転して、発生するレーザ光の偏光状態を調整す
ることにより出射レーザ光中のパルスのエネルギー配分
を制御することもできる。
【0057】図10は、本実施例のレーザパルス制御装
置のさらに別の態様を説明する図面である。この態様の
レーザパルス制御装置70は、光分割器71と光合成器
74に入射光の半分を透過し半分を反射する半透明鏡も
しくはハーフミラーHMを使用するものである。その他
の構成は図7に関して説明したものと同じである。入射
するパルスレーザを光分割器71で半分割し、それぞれ
を別々の光路に通して光合成器74で合成する。光合成
器74では、2方向から入射するレーザパルスをそれぞ
れ半分割して反射および透過させるので、レーザパルス
制御装置70からは直交する2個のレーザ光が放射され
ることになる。
【0058】それぞれのレーザ光中には、2個の超短光
パルスが同じ状態で含まれ、図11に示すように、一度
に2個の利用系77,78でパルス列を有する超短光パ
ルスレーザを利用することができる。なお、反射鏡を用
いて出力レーザを1個の対象に集結して使用することも
できる。たとえばX線ターゲットに2個のパルスレーザ
を集結する場合は、エネルギーを集中してより強力なX
線を得ることができる。1個の対象に集光する場合は、
光合成器74から対象までの光路長を調整することによ
ってパルスレーザの到着時刻を調整して、実質的に4個
のパルスが列になって入射するようにすることができ
る。また、反射鏡の角度によって対象への入射角度を調
整することもできる。
【0059】上記各態様のレーザパルス制御装置を使用
したレーザ発生装置により、それぞれ空間強度分布の異
なる超短光パルスレーザが極めて短い期間間隔で2個ま
たは4個並んだパルスレーザ光を得ることができるよう
になった。また、P偏光とS偏光の超短光パルスの列か
らなるパルスレーザ光を得ることも可能になった。こう
して発生した超短光パルスレーザ光は、気体、液体、固
体、プラズマなどの形態を有する各種材料に照射するこ
とにより、X線やγ線などの電磁波の発生、あるいは原
子、分子、イオン、電子、陽電子、中性子、クラスター
などの粒子の生成、または化学物質や元素の合成・分
解、同位体等の分離など、各種プロセスを制御すること
ができる。
【0060】こうした各種プロセスの制御では、対象と
するプロセスの最適状態が位相空間中の特定の曲線で表
現したときに、その曲線を特定する係数の数だけ制御変
数があれば制御が可能である。そして、制御変数が多い
ほど容易に最適曲線に近い状態にプロセスを導くことが
できる。本実施例の装置は、このような制御変数を増加
する効果がある。
【0061】図12には、本実施例のレーザパルス制御
装置を使用したレーザ発生装置で生成できるようになっ
た超短光パルスレーザ光の空間形状の例を表示した。こ
のような超短光パルス群は、従来技術では製作できなか
ったものであるが、本実施例の装置により容易に取得す
ることができる。レーザパルス制御装置において、たと
えば、光学遅延回路により2つの光路の光路長に15μ
mの差ができるように調整し、さらに、光路長の短い方
の光路に設けられた可変形鏡を調整して光軸の周りにパ
ルスレーザが集るようにし、光路長の長い方の光路に設
けられた可変形鏡を調整してパルスレーザが円環状に集
光するようにする。
【0062】このように調整されたレーザパルス調整装
置に、実質的に幅6μmの超短光パルスレーザを入射さ
せると、図12に示すような、パルス幅20fsの2個
の超短光パルスが50fsの時間差で並んで伝播してい
る状態が出現する。なお、パルス形状は、集光光学系を
通って焦点近傍で形成されるはずのものを示したもので
ある。パルスの幅は6μmで、パルスの先端同士の距離
は15μmになる。先行パルスは直径10μmの円柱状
に集光されており、後続パルスは直径20μmの穴を有
する外径40μmのリング形をしている。
【0063】このように整形された超短光パルスレーザ
を発生させることは、従来の方法によっては思いも寄ら
ないことであった。なお、このような空間強度分布と時
間間隔は相互に独立に任意に調整することができる。ま
た、図9で説明したように、偏光ビームスプリッタを用
いて、前後して到着する超短光パルスの偏光をそれぞれ
特定することができる。プラズマの吸光率など超短光パ
ルスレーザの作用が偏光によって異なる場合があるの
で、偏光を選択することによって制御の自由度を増加さ
せる効果がある。
【0064】図12に示したような超短光パルスレーザ
列をX線ターゲットに照射すると、図13に示すような
メカニズムで、より広い領域にわたってX線発生に適し
た一様な温度領域を作り出すことができる。図13の
(a)は、先行光パルスがターゲットに到達した時の強
度分布を概念的に示す。先行パルスのエネルギーは光軸
周辺に集中しており、ターゲット表面からプラズマを発
生させる。図13(b)は、円環状の後続光パルスが到
達した時の状態を概念的に示すもので、先行光パルスに
より光軸周辺に生成された内部が高温になったプラズマ
が存在し、その周囲を囲むように後続光パルスが照射し
ている。後続光パルスの空間強度分布は、集光位置にお
いて、中心部が弱く周辺部が強いリング形をしている。
【0065】図13(c)は、超短光パルスが消滅した
後の状態を概念的に示す図面である。先行光パルスが生
成したプラズマが適当に広がったところに後続光パルス
を照射してプラズマを生成させると、後続光パルスは先
行光パルスより効率的にプラズマを生成するので、パル
スの強度分布と到達時間差を適当に選べば、それぞれの
プラズマが発展し互いに混じり合って、より広い領域に
わたり、より一様な温度領域を作り出すことができる。
したがって、プラズマ温度を目的のX線の発生条件に合
わせることにより、特性が安定したより大量のX線を発
生させることができる。こうして得られる超短光パルス
レーザ光は、X線発生や粒子発生、化学反応など、各種
のレーザプロセスに適用することができる。
【0066】
【実施例4】本発明第4の実施例のレーザパルス制御装
置は、第3実施例のレーザパルス制御装置を複数使用し
て、パルス列の組合わせを調整するようにした装置であ
る。図14は本実施例の第1の態様を示す構成図、図1
5は本実施例の第2の態様を示す構成図である。
【0067】図14に示した本実施例第1態様のレーザ
パルス制御装置は、図10で説明したような半透明鏡H
Mを用いたレーザパルス制御装置を2式用いて4個の超
短光パルスが連続したレーザ光を得るようにしたもので
ある。この装置は、パルスレーザ発生装置81から放出
されたレーザ光を半透明鏡HMからなる光分割器82で
2分し、一方を第1の単位レーザパルス制御装置83に
通して出力を半透明鏡HMからなる光合成器85に射出
する。また分割されたレーザ光のもう一方は、第2の単
位レーザパルス制御装置84を通して光合成器85に入
射させる。
【0068】単位レーザパルス制御装置83,84は、
図10で説明したように半透明鏡HMで2本のレーザ光
に分けてそれぞれの空間強度分布を調整すると共に光路
長に長短を付けて到達時間を調整して外部に射出する。
単位レーザパルス制御装置83,84から放射されるレ
ーザ光は、それぞれ2個の超短光パルスを有するので、
光路長を適当に調整すれば光合成器85で合成したレー
ザ光は4個の超短光パルスが時間軸に沿って並んだもの
となり、それぞれの超短光パルスの空間強度分布と到達
時間間隔は任意に調整することができる。
【0069】なお、それぞれのレーザ光が光合成器85
を透過する成分と反射する成分を持つため、本態様のレ
ーザパルス制御装置からは互いに直交する2本のレーザ
光が放出される。2本のレーザ光はそれぞれ異なる対象
に照射して利用してもよいし、反射鏡を用いて1個の対
象に照射するようにしてもよい。
【0070】図15に示した本実施例第2態様のレーザ
パルス制御装置は、半透明鏡HMを用いた単位レーザパ
ルス制御装置に代えて、図9で説明したような偏光ビー
ムスプリッタPBSを用いたレーザパルス制御装置を使
用したものである。この装置は、パルスレーザ発生装置
81から放出されたレーザ光を光分割器82で2分し、
一方を第1の単位レーザパルス制御装置86に通し他方
を第2の単位レーザパルス制御装置87を通して、それ
ぞれの出力レーザ光を光合成器85に入射させて合成
し、2本の超短光レーザパルスとして出力する。
【0071】単位レーザパルス制御装置86,87は、
図10で説明したように偏光ビームスプリッタPBSで
偏光成分を分けることにより2本のレーザ光を生成させ
てそれぞれの空間強度分布を調整すると共に光路長に長
短を付けて到達時間を調整して外部に射出する。単位レ
ーザパルス制御装置86,87から放射されるレーザ光
は、P偏光を有する超短光パルスレーザP1,P2とS
偏光を有する超短光パルスレーザS1,S2が適当な時
間間隔を空けて連なったものとなる。したがって、本態
様のレーザパルス制御装置からは、それぞれ一方の偏光
を有する4個の超短光パルスが適当な間隔を持って任意
の順序に並んだ同じレーザ光が2本、互いに直交する方
向に放出されることになる。
【0072】
【発明の効果】本発明のレーザパルス制御方法および装
置を用いることにより、超短光パルスレーザの空間強度
分布、時間波形あるいは偏光状態を調整することができ
るので、操作要素を豊富化してレーザ反応プロセスをよ
り高度に制御することを可能にするので、各種産業にお
ける超短光パルスレーザの応用を促進する。また、本発
明のX線発生装置またはX線発生方法を用いれば、レー
ザによりプラズマを発生してX線を放出させる場合に、
X線の強度調整をすることができ、特に特定波長のX線
の強度を選択的に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例におけるX線発生装置
の構成図である。
【図2】第1実施例に用いる波面計測法の例を示す概念
図である。
【図3】第1実施例の装置における制御の流れを示した
フロー図である。
【図4】第1実施例におけるレーザビームの集光強度分
布とターゲットの温度分布の関係を示すグラフである。
【図5】第1実施例における別のレーザビーム集光強度
分布とターゲットの温度分布の関係を示すグラフであ
る。
【図6】本発明に係る第2実施例におけるX線発生装置
の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3実施例に係るレーザパルス制御装
置を示す構成図である。
【図8】第3実施例のレーザパルス制御装置を用いたレ
ーザ発生装置の全体の構成を示すブロック図である。
【図9】第3実施例のレーザパルス制御装置の別の態様
を示す構成図である。
【図10】第3実施例のレーザパルス制御装置さらに別
の態様を示す構成図である。
【図11】第3実施例の装置の出力の利用法の1例を説
明するブロック図である。
【図12】第3実施例の装置で得られる出力パルスの形
状例を説明する概念図である。
【図13】図12の出力パルスをX線ターゲットに照射
した時の作用を説明する図面である。
【図14】本発明の第4実施例のレーザパルス制御装置
の態様を示す構成図である。
【図15】第4実施例のレーザパルス制御装置の別の態
様を示す構成図である。
【符号の説明】
1 超短光パルスレーザ発生装置 2,5,11 レーザビーム 3 可変形鏡 4 反射鏡 6 凸レンズまたは凹面鏡 7 ターゲット 8 X線 9 真空容器 10 X線分光器 12 波面センサ 13 データ処理装置 14 制御装置 20 レーザビーム伝送路 21,22 部分反射鏡 23,24 レンズ系 25,26 イメージセンサ 30 透過光学素子 40,60,70 レーザパルス制御装置 41,61,71 光分割器 42,43 反射鏡 44,64,74 光合成器 45,46 光学遅延回路 47 パルスレーザ発生装置 51 超短光パルスレーザ発振器 52 パルスストレッチャー 53 パルス増幅器 54 パルス圧縮器 65 偏光面回転素子 77,78 パルスレーザ利用系 81 パルスレーザ発生装置 82 光分割器 83,84,86,87 単位レーザパルス制御装置 85 光合成器 BS ビームスプリッタ ORC 光学遅延回路 DM 可変形鏡 HM 半透明鏡(ハーフミラー) PBS 偏光ビームスプリッタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05H 1/24 G02F 1/13 505 5F072 // G02F 1/13 505 G21K 5/02 X G21K 5/02 7/00 7/00 H05G 1/00 K (72)発明者 藤井 貞夫 千葉県野田市二ツ塚118番地 川崎重工業 株式会社野田工場内 (72)発明者 山川 考一 京都府相良郡木津町梅美台8丁目1番 日 本原子力研究所 関西研究所内 Fターム(参考) 2G088 EE30 FF02 FF13 FF15 GG30 2H041 AA07 AA23 AB14 AB38 AC08 AC10 AZ06 2H079 AA02 AA12 CA02 2H088 EA33 EA45 EA46 HA20 4C092 AA06 AB02 AC08 CC03 CD10 CF02 CF42 DD01 5F072 FF08 HH02 JJ20 MM07 MM08 MM17 MM18 MM20 RR07 SS04 SS08 SS10 YY20

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射する超短光パルスレーザ光を分割し
    てそれぞれ別の光路を走行させ、再び合成して得られた
    レーザ光を放射するレーザパルス発生方法において、一
    方または両方の光路内に可変形鏡を備えて該可変鏡表面
    形状によりパルスレーザ毎に空間強度分布が所定のパタ
    ーンになるように調整すると共に、前記光路中における
    光路長を調整して先行パルスレーザと後続パルスレーザ
    に時間差を与えることを特徴とするレーザパルス制御方
    法。
  2. 【請求項2】 さらに前記入射超短光パルスレーザ光に
    チャープパルス増幅を施すことを特徴とする請求項1記
    載のレーザパルス制御方法。
  3. 【請求項3】 前記入射超短光パルスレーザ光の分割と
    合成はそれぞれ偏光ビームスプリッタで行うことを特徴
    とする請求項1または2記載のレーザパルス制御方法。
  4. 【請求項4】 前記入射超短光パルスレーザ光の偏光特
    性を調整することにより前記放射レーザ光の光強度を制
    御することをことを特徴とする請求項3記載のレーザパ
    ルス制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から3のいずれかの方法で得ら
    れた前記レーザ光をさらに集光してターゲットに集光し
    た位置における該レーザビームの空間強度分布が所定の
    パターンになるように調整すると共に、ターゲットの表
    面に照射し、X線を発生させることを特徴とするX線発
    生方法。
  6. 【請求項6】 レーザ光をターゲットに照射してX線を
    発生させるX線発生方法において、発生するX線の強度
    特性を測定し、レーザビームの波面状態を調整して前記
    ターゲットに集光した位置における該レーザビームの空
    間強度分布を所定のパターンにすると共に、前記X線強
    度特性の測定結果に基づいてX線強度が適正なものとな
    るように該レーザビームの波面状態を調整することを特
    徴とするX線発生方法。
  7. 【請求項7】 さらに伝送光学系中のレーザビームの波
    面状態をモニタして前記レーザビームの空間強度分布調
    整状況を確認できるようにすることを特徴とする請求項
    5または6記載のX線発生方法。
  8. 【請求項8】 前記測定するX線の強度特性は波長特性
    を含み、特定の波長におけるX線強度の計測値に基づい
    て、前記波面状態の補正を行うことを特徴とする請求項
    5から7のいずれかに記載のX線発生方法。
  9. 【請求項9】 前記レーザ光に超短光パルスレーザを使
    用することを特徴とする請求項5から8のいずれかに記
    載のX線発生方法。
  10. 【請求項10】 前記ターゲットに集光した位置におけ
    るレーザビームの空間強度分布パターンが中心部が弱く
    周辺部が強いリング形であることを特徴とする請求項5
    から9のいずれかに記載のX線発生方法。
  11. 【請求項11】 前記中心部が弱く周辺部が強いリング
    形における周辺部と中心部の強度比に基づいてレーザビ
    ームの波面状態を制御することを特徴とする請求項10
    記載のX線発生方法。
  12. 【請求項12】 レーザ光をターゲットに照射してX線
    を発生させるX線発生装置において、発生するX線の強
    度を測定するX線測定装置を配設し、レーザビーム伝送
    光学系中にレーザビームの波面制御装置を介装させて、
    前記X線測定装置によりX線の強度を測定し、該測定結
    果に基づいて前記波面制御装置によりレーザビームの波
    面状態を補正して、前記ターゲットに集光した位置にお
    けるレーザビームの空間強度分布が所定のパターンにな
    り、かつX線強度が適正なものとなるように調整するこ
    とを特徴とするX線発生装置。
  13. 【請求項13】 さらに、レーザビーム伝送光学系中に
    レーザビームの波面状態を測定する波面測定装置を配設
    し、該レーザビームの波面状態をモニタして前記波面制
    御装置のレーザビーム波面調整方法を適正化することを
    特徴とする請求項12記載のX線発生装置。
  14. 【請求項14】 前記レーザ光が超短光パルスレーザで
    あることを特徴とする請求項12または13記載のX線
    発生装置。
  15. 【請求項15】 前記X線測定装置は、波長特性を測定
    することができるもので、特定の波長におけるレーザ強
    度に基づいて前記波面制御装置を調整することを特徴と
    する請求項12から14のいずれかに記載のX線発生装
    置。
  16. 【請求項16】 前記波面制御装置は、可変形鏡を備え
    て反射面の凹凸を局所的に調整してレーザビームの波面
    状態を制御することを特徴とする請求項12から15の
    いずれかに記載のX線発生装置。
  17. 【請求項17】 前記波面制御装置は、局所的に屈折率
    を調整することができる透過型光学素子を用いてレーザ
    ビームの波面状態を制御することを特徴とする請求項1
    2から15のいずれかに記載のX線発生装置。
  18. 【請求項18】 前記ターゲットに集光した位置におけ
    るレーザビームの空間強度分布パターンが中心部が弱く
    周辺部が強いリング形であることを特徴とする請求項1
    2から17のいずれかに記載のX線発生装置。
  19. 【請求項19】 前記中心部が弱く周辺部が強いリング
    形における周辺部と中心部の強度比に基づいて前記波面
    制御装置を制御することを特徴とする請求項18記載の
    X線発生装置。
  20. 【請求項20】 光分割器、1個以上の可変形鏡を含む
    2個の反射鏡、1個または2個の光学遅延回路、および
    光合成器を備え、入射した超短光パルスレーザを前記光
    分割器で2分し、それぞれを前記反射鏡で反射して前記
    光合成器で再び合成してレーザビームとするときに分割
    されたレーザパルスそれぞれの光路長が等しくなるよう
    に配置し、前記可変形鏡の反射面形状を調整することに
    よりそれぞれのレーザパルスが前記ターゲットに集光し
    た位置における空間強度分布を調整するようにした上
    で、さらに該分割されたレーザビームの一方または両方
    の光路中に前記光学遅延回路を介装して、前記それぞれ
    のレーザパルスが前記光合成器に到達する時刻に差異を
    生じさせるようにしたことを特徴とするレーザパルス制
    御装置。
  21. 【請求項21】 さらに、前記光路中にパルスストレッ
    チャーとレーザ増幅器とパルス圧縮器を有するチャープ
    パルス増幅装置を備えることを特徴とする請求項20記
    載のレーザパルス制御装置。
  22. 【請求項22】 前記パルスストレッチャーと前記レー
    ザ増幅器を超短光パルスレーザ発生装置と前記光分割器
    の間に、かつ前記パルス圧縮器を前記光合成器と前記収
    束光学系の間に備えることを特徴とする請求項21記載
    のレーザパルス制御装置。
  23. 【請求項23】 前記光分割器と光合成器が偏光ビーム
    スプリッタであることを特徴とする請求項20から22
    のいずれかに記載のレーザパルス制御装置。
  24. 【請求項24】 さらに前記光分割器の上流に偏光面回
    転素子を備えることを特徴とする請求項23記載のレー
    ザパルス制御装置。
  25. 【請求項25】 前記光分割器と光合成器がハーフミラ
    ーであることを特徴とする請求項20から22のいずれ
    かに記載のレーザパルス制御装置。
  26. 【請求項26】 光分割器、請求項20から25のいず
    れかに記載のレーザパルス制御装置からなる単位パルス
    制御装置を2式、および光合成器を備え、入射した超短
    光パルスレーザを前記光分割器で2分し、それぞれを前
    記2式の単位パルス制御装置のそれぞれに入射して、パ
    ルスの空間強度分布とパルス同士の時間間隔が調整され
    た2個のパルスレーザを含むレーザビームを得て、該レ
    ーザビームを前記光合成器で再び合成して、4個のパル
    スレーザを含むレーザビームを形成することを特徴とす
    るレーザパルス制御装置。
  27. 【請求項27】 レーザ光をターゲットに照射してX線
    を発生させるX線発生装置において、超短光パルスレー
    ザ発生装置と、請求項20から26のいずれかに記載の
    レーザパルス制御装置、および収束光学系を備え、該超
    短光パルスレーザ発生装置で発生したレーザパルスを前
    記レーザパルス制御装置に入射して得られるレーザ光を
    前記収束光学系で前記ターゲットに照射することを特徴
    とするX線発生装置。
  28. 【請求項28】 請求項25または26記載のレーザパ
    ルス制御装置を用いた請求項27記載のX線発生装置に
    おいて、前記レーザパルス制御装置から放出される直交
    した2本のレーザビームはそれぞれターゲットに集光す
    るようにしたことを特徴とするX線発生装置。
  29. 【請求項29】 前記2本のレーザビームは同じターゲ
    ットに集光するようにしたことを特徴とする請求項28
    記載のX線発生装置。
  30. 【請求項30】 さらに発生するX線の強度を測定する
    X線測定装置を配設し、ターゲットから発生するX線量
    の値に基づき、前記ターゲットに到着するレーザビーム
    中の先に到達する先行パルスと後に到達する後続パルス
    におけるエネルギー密度ピークの強度比と、ビーム径
    と、時間差をパラメータとして、前記可変形鏡の形状と
    光学遅延回路の遅延距離を調整することによりX線発生
    量を制御することを特徴とする請求項27から29のい
    ずれかに記載のX線発生装置。
  31. 【請求項31】 前記先行パルスはターゲットの集光し
    た位置における空間強度分布パターンが中心部にピーク
    を持つように細く絞った形状を有し、前記後続パルスは
    中心部が弱く周辺部が強いリング形の空間強度分布を持
    つことを特徴とする請求項30記載のX線発生装置。
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