JP2003223554A - 債権管理システム及び債権管理方法並びにコンピュータ・ソフトウエア - Google Patents

債権管理システム及び債権管理方法並びにコンピュータ・ソフトウエア

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JP2003223554A
JP2003223554A JP2002021504A JP2002021504A JP2003223554A JP 2003223554 A JP2003223554 A JP 2003223554A JP 2002021504 A JP2002021504 A JP 2002021504A JP 2002021504 A JP2002021504 A JP 2002021504A JP 2003223554 A JP2003223554 A JP 2003223554A
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lease
cash flow
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JP2002021504A
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Kaoru Kawabata
薫 川端
Yuichi Ikeda
裕一 池田
Masao Nishida
政夫 西田
Masao Kawada
政雄 河田
Atsushi Shiratori
淳 白鳥
Tsukasa Nio
司 丹尾
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Hitachi Ltd
Mitsubishi HC Capital Inc
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Capital Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 与信時のリース料債権を証券化する場合にリ
ース料債権に関わる情報を解析して得られた情報を用い
て債権ポートフォリオのキャッシュフローを管理・制御
して、事業計画に則した債権ポートフォリオのキャッシ
ュフローを構築する債権管理システム及び債権管理方法
並びにコンピュータ・ソフトウエアを提供する。 【解決手段】 データ入力部11、データ出力部14、
データ保存部12及び解析演算部13等からなる債権管
理システムであって、解析演算部13は、モデル化解析
部131とキャッシュフロー解析部132とを備え、モ
デル化解析部131は、リース料債権データを解析して
モデル化データを作成する機能を有し、キャッシュフロ
ー解析部132は、モデル化データを用いて、リース料
債権の種類、内容の選択により形成される債権ポートフ
ォリオのキャッシュフローを算出する機能と、選択した
リース料債権の種類、内容の変更により形成される変更
債権ポートフォリオのキャッシュフローを算出する機能
とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、債権管理システム
及び債権管理方法並びにコンピュータ・ソフトウエアで
あって、リース料債権の債権ポートフォリオ管理システ
ム及び利用手法に関わり、特に債権ポートフォリオの管
理・制御を行う債権管理システムを備え、債権ポートフ
ォリオによるキャッシュフローを管理・制御することに
より、与信時の顧客の選別や証券化するリース料債権の
構成の選択を事業計画に則して実現する機能を備えてな
る債権管理システム及びその利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リース料債権においては、リース料に諸
費用を施した後にそれを支払金に充てる。即ち、支払い
のキャッシュフローは契約時の予定と考えるため、中途
解約により期限前返済(早期完済)などの予定外の返済
があった場合は予定通りの支払いを受けられない可能性
を有する。
【0003】従来、リース料債権における債権ポートフ
ォリオのキャッシュフローについては、過去の事例デー
タから統計的にある期間での早期完済の発生確率を算出
して早期完済の推定を行ったり、リース料債権発行時に
任意の割合で期限前返済が生じるといった処理を行った
りしていたが、与信時やリース料債権を証券化する場合
に債権のキャッシュフローを算出し、さらに債権ポート
フォリオの構成を追加・変更することによって事業計画
に則したキャッシュフローを管理・制御する機能をもと
装置を備えていなかった。そのため、与信時に事業計画
に則した債権ポートフォリオが実現できなかったり、リ
ース料債権を証券化する場合に信頼性の高い証券が構成
できなかったり、また、その証券を購入した投資家にと
っても予定外のリスクが生じる可能性があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、与信
時のリース料債権を証券化する場合にリース料債権に関
わる情報を解析して得られた情報を用いて債権ポートフ
ォリオのキャッシュフローを管理・制御して、事業計画
に則した債権ポートフォリオのキャッシュフローを構築
する債権管理システム及び債権管理方法並びにコンピュ
ータ・ソフトウエアを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、データ入力
部、データ出力部、データ保存部及び解析演算部等から
なり、リース料債権によって構成される債権ポートフォ
リオのキャッシュフローの管理と制御とを可能にする債
権管理システムであって、前記解析演算部は、モデル化
解析部とキャッシュフロー解析部とを備え、モデル化解
析部は、リース料債権データを解析してモデル化データ
を作成する機能を有し、キャッシュフロー解析部は、モ
デル化データを用いて、リース料債権の種類、内容の選
択により形成される債権ポートフォリオのキャッシュフ
ローを算出する機能と、選択したリース料債権の種類、
内容の変更により形成される変更債権ポートフォリオの
キャッシュフローを算出する機能とを有する債権管理シ
ステムである。
【0006】また、本発明は、上記リース料債権データ
は、リース料債権の製品別に算出された早期完済率デー
タを含む債権管理システムである。
【0007】そして、本発明は、上記データ入力部は、
リース料債権の種類、内容の選択・変更を入力する機能
を有し、解析演算部は、リース料債権によって形成する
証券の構成を選択・変更する機能を有する債権管理シス
テムである。
【0008】更に、本発明は、上記データ出力部は、リ
ース料債権データ及びモデル化データを開示する機能を
有し、データ入力部は、端末からのリース料債権の種
類、内容の選択指示を受取る機能を有し、解析演算部
は、リース料債権の種類、内容の選択指示により形成さ
れる指示債権ポートフォリオのキャッシュフローを算出
する機能を有する債権管理システムである。
【0009】また、本発明は、上記データ出力部は、端
末に対し、指示債権ポートフォリオのキャッシュフロー
の算出結果を送出する機能を有する債権管理システムで
ある。
【0010】そして、本発明は、上記データ入力部は、
端末からの選択したリース料債権の種類、内容の変更指
示を受取る機能を有し、解析演算部は、選択したリース
料債権の種類、内容の変更指示により形成される変更指
示債権ポートフォリオについてのキャッシュフローを算
出する機能を有し、データ出力部は、端末に算出結果を
送出する機能を有する債権管理システムである。
【0011】更に、本発明は、事業計画にあった債権ポ
ートフォリオのキャッシュフローを管理する方法であっ
て、上記いずれかの債権管理システムを使用し、リース
料債権の種類、内容の選択を行い、該選択により形成さ
れる債権ポートフォリオ及び選択したリース料債権の種
類、内容の変更により形成される変更後債権ポートフォ
リオのそれぞれのキャッシュフローを算出する債権管理
方法である。
【0012】また、本発明は、上記リース料債権データ
を定期的に追加・更新し、これによって解析して作成さ
れるモデル化データを追加・更新する債権管理方法であ
る。
【0013】そして、本発明は、上記リース料債権の種
類、内容を選択・変更して、与信時に新しいリース料債
権の構成を選択・変更し、顧客の選別を可能とする債権
管理方法である。
【0014】更に、本発明は、データ入力部、データ出
力部、データ保存部及び解析演算部等からなり、リース
料債権によって構成される債権ポートフォリオのキャッ
シュフローの管理と制御とを可能にする債権管理システ
ムに使用されるコンピュータ・ソフトウエアであって、
リース料債権データを解析してモデル化データを作成す
る機能と、モデル化データを用いて、リース料債権の種
類、内容の選択により形成される債権ポートフォリオの
キャッシュフローを算出する機能と、選択したリース料
債権の種類、内容の変更により形成される変更債権ポー
トフォリオのキャッシュフローを算出する機能とをコン
ピュータに実現させるプログラムからなるコンピュータ
・ソフトウエアである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。
本発明の債権管理システム及び債権管理方法の実施例に
ついて、図1〜図17を用いて説明する。図1は、リー
ス取引の仕組みの説明図である。図2は、通常完済と早
期完済の説明図である。図3は、実施例の債権管理シス
テムの説明図である。図4は、実施例の債権管理システ
ムにおける取引基本データ形式の一例の説明図である。
図5は、実施例の債権管理システムにおけるモデル化情
報データ形式の一例の説明図である。図6は、実施例の
債権管理システムにおける算出手順の一例のフローチャ
ートの説明図である。図7は、実施例の債権管理システ
ムにおけモデル化解析の一例の説明図である。図8は、
実施例の債権管理システムにおけキャッシュフローの一
例の説明図である。図9は、実施例の債権管理システム
における取引基本データの一例の説明図である。図10
は、実施例の債権管理システムにおける入力データの一
例の説明図である。図11は、実施例の債権管理システ
ムにおけるモデル化データの一例の説明図である。図1
2は、実施例の債権管理システムにおけるモデル化デー
タの別の例の説明図である。図13は、実施例の債権管
理システムで算出した予定収入金額合計の一例の説明図
である。図14は、実施例の債権管理システムで算出し
た倒産を考慮した収入金額合計の一例の説明図である。
図15は、実施例の債権管理システムで算出した倒産・
早期完済を考慮した収入金額の一例の説明図である。図
16は、実施例の債権管理システムで算出した倒産損失
金額(±σ)の一例の説明図である。図17は、実施例
の債権管理システムで算出した早期完済増減金額(±
σ)の一例の説明図である。
【0016】実施例を説明する。まず、リース取引の仕
組みについて図1を用いて説明する。リース取引は、ま
ず、リース会社2が機械設備などのリース物件をリース
物件販売元3から購入する。リース会社はユーザ(債務
者)4にリース物件を賃貸し、リース期間中にリース料
金を回収する。図1に示した仕組みでは債権管理システ
ム1において、取引データをリース会社2から得てそれ
を解析することにより得られた情報を使って債権ポート
フォリオのキャッシュフローなどの管理情報をリース会
社2に供給することができる。
【0017】原則としてリース期間中にリース契約を解
除することはできず、リース会社2はリース期間中に物
件代金と諸費用のほぼ全額を回収する。このリース取引
の期間中に早期完済が生じた場合は、当初契約で約定さ
れた総支払い額のほぼ全額が支払われる。通常返済時の
各月返済額と返済累計額及び早期返済が生じたときの各
月返済額と返済累計額の概略について図2を用いて説明
する。通常返済の場合、月々の返済額を一定にすると、
各月返済額61に示すようになり、このとき返済累計額
62に示したようになる。すなわち、最初のリース物件
の購入代金を損失とみなすと、ある一定期間を経過する
と返済累積額が代金を上回り、利益に転じる。これに対
して早期完済が有る場合、早期完済が発生した時点で残
りの返済額を全額返済するため、各月返済額63に示し
たようになり、このとき返済累計額64に示したように
なる。すなわち、最初のリース物件の購入代金を損失と
みなすと、早期完済が発生した時点で返済累積額は総支
払額のほぼ全額になり、利益に転じる。
【0018】実施例の債権管理システム1は、例えばコ
ンピュータであって、図3に示すように、データ入力部
11、データ出力部14、データ保存部12、解析演算
部13等からなり、リース料債権によって構成される債
権ポートフォリオのキャッシュフローの管理と制御とを
可能にすることができる。解析演算部13は、モデル化
解析部131、キャッシュフロー解析部132及び管理
・制御計算部133等を備えている。モデル化解析部1
31は、リース料債権データを解析してモデル化データ
を作成する機能を有し、キャッシュフロー解析部132
は、モデル化データを用いて、リース料債権の種類、内
容の選択により形成される債権ポートフォリオのキャッ
シュフローを算出する機能と、選択したリース料債権の
種類、内容の変更により形成される変更債権ポートフォ
リオのキャッシュフローを算出する機能とを有する。な
お、データ保存部12は、取引基本データ保存部121
及びモデル化データ保存部122等を備える。データ入
力部11は、リース料債権の種類、内容の選択・変更を
入力する機能を有しており、解析演算部13は、リース
料債権によって形成する証券の構成を選択・変更する機
能を有する。リース料債権データには、リース料債権の
製品別に算出された早期完済率データが含まれる。
【0019】実施例の債権管理システム1は、端末22
及びインターネット回線51を介して外部端末23と接
続可能であり、データ出力部14は、リース料債権デー
タ及びモデル化データを端末22又は外部端末23に対
して開示する機能を有し、データ入力部11は、端末2
2又は外部端末23からのリース料債権の種類、内容の
選択指示を受取る機能を有しており、解析演算部13
は、リース料債権の種類、内容の選択指示により形成さ
れる指示債権ポートフォリオのキャッシュフローを算出
する。そして、データ出力部14は、端末22又は外部
端末23に対し、指示債権ポートフォリオのキャッシュ
フローの算出結果を送出する機能を有する。更に、デー
タ入力部11は、端末22又は外部端末23からの選択
したリース料債権の種類、内容の変更指示を受取る機能
を有し、解析演算部13は、選択したリース料債権の種
類、内容の変更指示により形成される変更指示債権ポー
トフォリオについてのキャッシュフローを算出する機能
を有し、データ出力部14は、外部端末に算出結果を送
出する機能を有する。
【0020】実施例の債権管理システムについて、図3
を用いて詳しく説明する。端末22及び外部端末23か
ら、ホストコンピュータ上の債権管理システム1に対
し、専用回線又はインターネット回線51及びインター
ネット用サーバ21を介してリース料債権の取引データ
に関する情報を送る。
【0021】データ形式の取引基本データの一例は、図
4に示すように、取引番号、製品分類情報、取引期間の
ほか、早期完済の有無を含む解約情報、早期完済のモデ
ル化に必要となるリスクファクタの情報である回収情
報、支払金情報、支払回数情報などによって構成され
る。データ形式のモデル化情報データの一例は、図5に
示すように、製品分類別にモデル化に必要のなる係数の
情報などによって構成される。解析演算部13は、取引
基本データを使ってモデル化情報データを得るモデル化
解析部131とモデル化データを使って外部端末によっ
て入力された与信時データや証券化データに従って債権
ポートフォリオのキャッシュフローを得るキャッシュフ
ロー解析部132を備える。解析によって得られた解析
結果は、専用回線又はインターネット回線51等を介し
てリアルタイムで端末22及び外部端末23に送られ
る。
【0022】データと解析手法の一例について、図6に
示すフローチャートを用いて説明する。なお、ステップ
S11、S12、S13で、保存が不要、判定不要、再
構成不要と判断されると、それぞれ、次にステップに進
み、最終的には、ステップS14で終了となる。まず、
リース債権に関する取引が行われた場合、取引基本デー
タ151は解析に必要なヒストリカルデータとしてデー
タ入力部11を介して取引基本データ保存部121に保
存する。この取引基本データを使ってモデル化解析部1
31では早期完済に関するモデル化の情報を決める。例
えば、製品別に早期完済率を決める場合は、各製品につ
いての全ての取引基本データを使って比例ハザード・モ
デル等による生存時間解析を行い、早期完済率を推定す
る。このとき、製品iの早期完済率h(t)は、式
(1)になる。
【数1】 ここでh0iは、ベースライン・ハザード関数の一例と
して図7に示すような関数、nはリスクファクタの個
数、βは係数であり、これらの値は早期完済に関する
情報として各製品別にモデル化データ保存部122に保
存される。
【0023】リース債権によって構成される債権ポート
フォリオのキャッシュフローを算出する場合、債権ポー
トフォリオデータ152はデータ入力部11を介してキ
ャッシュフロー解析部132に入力される。キャッシュ
フロー解析部132では債権ポートフォリオデータの情
報に従い、モデル化データ保存部122の早期完済に関
する情報を使ってキャッシュフローを算出する。例え
ば、ある製品iのキャッシュフローCF(t)は式
(2)から算出する。
【数2】 ここで、h(t)は製品iの早期完済率、I(t、
t’)は第t月のt’月に対する予定リース収入額で、
式(3)から算出する。
【数3】
【0024】ある製品についてのキャッシュフロー解析
の一例81を図8に示す。早期完済率が線82に、当初
予定リース収入月額を線83としたとき、実リース収入
月額(キャッシュフロー)は線84になる。
【0025】さらに、債権ポートフォリオが複数個の債
権で構成されている場合、全体のキャッシュフローTC
F(t)は式(4)で算出する。
【数4】 ここで、n’は債権ポートフォリオを構成する債権の数
である。各キャッシュフローCFi(t)の開始時期や
終了時期が異なる場合、例えばn’=3のとき、債権1
のキャッシュフローCF(t)が、 CF(t) (0≦tls<t<tle≦T) ただし、tlsは債権1の開始時期、tleは債権1の
終了時期であり、また、債権2のキャッシュフローCF
(t)が、 CF(t) (0≦tms<t<tme≦T) ただし、tmsは債権2の開始時期、tmeは債権2の
終了時期であり、そして、債権3のキャッシュフローC
(t)が、 CF(t) (0≦tns<t<tne≦T) ただし、tnsは債権3の開始時期、tneは債権3の
終了時期であるときに、式(5)(6)(7)が成立す
る。 CF(t)=0 (t≦tls、またはtle≦t) (5) CF(t)=0 (t≦tms、またはtme≦t) (6) CF(t)=0 (t≦tms、またはtne≦t) (7)
【0026】リース債権の種類、内容を選択することに
よって構成される債権ポートフォリオデータのキャッシ
ュフローを算出した結果は、データ出力部14に出力さ
れる。
【0027】与信時やリース債権による証券化を行う時
に債権ポートフォリオのキャッシュフローを算出する場
合、与信時データや証券化データ153は、データ入力
部を介してキャッシュフロー解析部132に入力され
る。キャッシュフロー解析部132では与信時に関する
データや証券化に関するデータの情報に従い、モデル化
データ保存部122の早期完済に関する情報を使ってキ
ャッシュフローを算出する。与信時にリース料債権の構
成を選択・変更やリース料債権による証券の構成を選択
・変更して債権ポートフォリオのキャッシュフローを算
出してキャッシュフローを判定する場合、管理制御計算
部133では管理・制御データ154の情報をもとにし
て解析を行う。例えば、管理・制御データとしてキャッ
シュフローの値を指定した値以下であることを判定する
場合は、式(8)によって判定する。 TCF(t)<UCF(t) (0<t<T> (8) ここでUCF(t)は指定したキャッシュフローの上限
値である。キャッシュフローの判定結果は、例えば、管
理・制御データで入力したキャッシュフローの上限値を
図8の点線で表示する。
【0028】判定結果により債権ポートフォリオの再構
成が必要である場合は、データの再入力又は管理・制御
データから新しい債権ポートフォリオを再構築してキャ
ッシュフロー解析を行う。
【0029】実施例の債権管理システムにおける解析に
必要となるデータの例を具体的に説明する。このデータ
として、取引基本データ、入力データ、モデル化データ
がある。取引基本データ保存部に保存される全取引基本
データから抽出された早期完済を含む取引基本データは
図9に示すようなデータ形式であり、取引番号、取引開
始年月、取引終了年月、支払金額(1回目)、支払金額
(2回目以後)、支払期間、格付、製品種別情報のほ
か、早期完済のモデル化に必要となるリスクファクタの
情報である回収ルート情報、支払合計金額情報、支払回
数情報などによって構成される。解析に必要な入力デー
タは図10に示すようなデータ形式であり、解析対象資
産数、解析開始年月、解析終了年月、解析期間、格付別
倒産確率、格付別倒産確率の標準偏差などによって構成
される。モデル化データ保存部に保存されるモデル化デ
ータは、早期完済率を求めるために必要となる製品別リ
スクファクタの係数とその標準偏差などによって構成さ
れる図11に示すようなデータ形式であるモデル化デー
タ(1)と早期完済率を求めるために必要となるベース
ラインハザード関数とその標準偏差などによって構成さ
れる図12に示すようなデータ形式であるモデル化デー
タ(2)がある。
【0030】取引基本データと入力データを使ってモデ
ル化解析部で解析を実行し、図13(a)〜(c)に示
すような予定収入金額合計、図14に示すような倒産を
考慮した収入金額合計、図15に示すような倒産・プリ
ペイメントを考慮した収入金額合計、図16に示すよう
な倒産損失金額、及び倒産を考慮したときの最大収入金
額合計・最小収入金額合計、図17に示すような早期完
済増減金額、及び早期完済を考慮したときの最大収入金
額合計・最小収入金額合計などを、データ出力部14に
より、端末22や外部端末23に出力することができ
る。
【0031】実施例の債権管理システムを使用して予定
収入金額合計及び最大・最小収入金額合計並びにこれら
の倒産早期完済を考慮した金額合計の算出方法の一例に
ついて、説明する。 (1)予定収入金額合計P(t)は、製品iのt月の支
払金額をP(t)とすると、以下の式(10)で求め
ることができる。
【数5】
【0032】(2)倒産を考慮した収入金額合計CF
(t)は、以下の式(11)で求めることができる。
【数6】 なお、製品iのt月の倒産損失金額d(t)は、製品
iのリース先の倒産確率をdfとすると、以下の式
(12)で求めることができる。 d(t)=P(t)・df・t (12)
【0033】(3)倒産・早期完済(プリペイメント)
を考慮した収入金額合計CF(t)は、以下の式(1
3)で求めることができる。
【数7】 なお、製品iのt月までのプリペイメントによる減少金
額Dp(t)は、t月を含む残期間をteとすると、以
下の式(14)で求めることができる。
【数8】 ただし、製品iのt月のプリペイメントによる増加金額
IPは、以下の式(15)で求めることができる。 IP(t)=DP(t)・(te−1) (15)
【0034】(4)リース先の倒産を考慮したときの最
大収入金額合計・最小収入金額合計は、倒産確率df
の標準偏差がσdfiであるとき、倒産確率dfをd
+k・σdfiに変更して求めたCF(t)が倒
産を考慮したときの最大収入金額合計となり、また、倒
産確率dfをdf−k・σdfiに変更して求めた
CF(t)が倒産を考慮したときの最小収入金額合計
となる。
【0035】(5)早期完済を考慮したときの最大収入
金額合計・最小収入金額合計は、早期完済率h(t)
の標準偏差がσhi(t)であるとき、早期完済率h
(t)をh(t)+k・σdhi(t)に変更して求
めたCF (t)が早期完済を考慮したときの最大収入
金額合計となり、早期完済率h(t)をh(t)−
k・σhi(t)に変更して求めたCF(t)が早期
完済を考慮したときの最大収入金額合計となる。このよ
うにして、実施例の債権管理システムを使用し、予定収
入金額合計及び最大・最小収入金額合計並びにこれらの
倒産早期完済を考慮した金額合計を算出することができ
る。
【0036】以上説明したように、本方式によれば、リ
ース料債権に関する与信時やリース料債権を証券化する
ような場合に債権ポートフォリオのキャッシュフローを
算出して顧客の選別を行ったり、債権ポートフォリオの
構成を追加・変更することによって事業計画に則した債
権ポートフォリオを実現できるための債権管理システム
を提供することができる。
【0037】以上リース料債権の種類、内容により形成
される債権ポートフォリオのキャッシュフローの算出を
説明したが、選択したリース料債権の種類、内容の変更
により形成される変更債権ポートフォリオ、端末からの
リース料債権の種類、内容の選択指示によって形成され
る指示債権ポートフォリオ、同じく端末からの選択した
リース料債権の種類、内容の変更指示により形成される
変更指示債権ポートフォリオの各キャッシュフローにつ
いても、実施例の債権管理システムにより、同様に算出
することができる。
【0038】なお、実施例では、債権管理システム及び
債権管理方法をせつめいしたが、データ入力部、データ
出力部、データ保存部及び解析演算部等からなり、リー
ス料債権によって構成される債権ポートフォリオのキャ
ッシュフローの管理と制御とを可能にする債権管理シス
テムに使用されるコンピュータ・ソフトウエアであっ
て、リース料債権データを解析してモデル化データを作
成する機能と、モデル化データを用いて、リース料債権
の種類、内容の選択により形成される債権ポートフォリ
オのキャッシュフローを算出する機能と、選択したリー
ス料債権の種類、内容の変更により形成される変更債権
ポートフォリオのキャッシュフローを算出する機能とを
コンピュータに実現させるプログラム又はこのプログラ
ムを格納した記録媒体(例えば、CD−ROM等)を使
用することにより、コンピュータ等を実施例の債権管理
システムとすることが可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、与信時のリース料債権
を証券化する場合にリース料債権に関わる情報を解析し
て得られた情報を用いて債権ポートフォリオのキャッシ
ュフローを管理・制御して、事業計画に則した債権ポー
トフォリオのキャッシュフローを構築する債権管理シス
テム及び債権管理方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リース取引の仕組みの説明図。
【図2】通常完済と早期完済の説明図。
【図3】実施例の債権管理システムの説明図。
【図4】実施例の債権管理システムにおける取引基本デ
ータ形式の一例の説明図。
【図5】実施例の債権管理システムにおけるモデル化情
報データ形式の一例の説明図。
【図6】実施例の債権管理システムにおける算出手順の
一例のフローチャートの説明図。
【図7】実施例の債権管理システムにおけモデル化解析
の一例の説明図。
【図8】実施例の債権管理システムにおけキャッシュフ
ローの一例の説明図。
【図9】実施例の債権管理システムにおける取引基本デ
ータの一例の説明図。
【図10】実施例の債権管理システムにおける入力デー
タの一例の説明図。
【図11】実施例の債権管理システムにおけるモデル化
データの一例の説明図。
【図12】実施例の債権管理システムにおけるモデル化
データの別の例の説明図。
【図13】実施例の債権管理システムで算出した予定収
入金額合計の一例の説明図。
【図14】実施例の債権管理システムで算出した倒産を
考慮した収入金額合計の一例の説明図。
【図15】実施例の債権管理システムで算出した倒産・
早期完済を考慮した収入金額の一例の説明図。
【図16】実施例の債権管理システムで算出した倒産損
失金額(±σ)の一例の説明図。
【図17】実施例の債権管理システムで算出した早期完
済増減金額(±σ)の一例の説明図。
【符号の説明】
1 債権管理システム 11 データ入力部 12 データ保存部 121 取引基本データ保存部 122 モデル化データ保存部 13 解析演算部 131 モデル化解析部 132 キャッシュフロー解析部 133 管理・制御計算部 14 データ出力部 2 リース会社 21 インターネット用サーバ 22 端末 23 外部端末 3 リース物件販売元 4 ユーザ 51 インターネット回線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 裕一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 西田 政夫 東京都港区西新橋2丁目15番12号 日立キ ャピタル株式会社内 (72)発明者 河田 政雄 東京都港区西新橋2丁目15番12号 日立キ ャピタル株式会社内 (72)発明者 白鳥 淳 東京都港区西新橋2丁目15番12号 日立キ ャピタル株式会社内 (72)発明者 丹尾 司 東京都港区西新橋2丁目15番12号 日立キ ャピタル株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ入力部、データ出力部、データ保
    存部及び解析演算部等からなり、リース料債権によって
    構成される債権ポートフォリオのキャッシュフローの管
    理と制御とを可能にする債権管理システムであって、 前記解析演算部は、モデル化解析部とキャッシュフロー
    解析部とを備え、モデル化解析部は、リース料債権デー
    タを解析してモデル化データを作成する機能を有し、キ
    ャッシュフロー解析部は、モデル化データを用いて、リ
    ース料債権の種類、内容の選択により形成される債権ポ
    ートフォリオのキャッシュフローを算出する機能と、選
    択したリース料債権の種類、内容の変更により形成され
    る変更債権ポートフォリオのキャッシュフローを算出す
    る機能とを有することを特徴とする債権管理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の債権管理システムにおい
    て、 上記リース料債権データは、リース料債権の製品別に算
    出された早期完済率データを含むことを特徴とする債権
    管理システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の債権管理システムにおい
    て、 上記データ入力部は、リース料債権の種類、内容の選択
    ・変更を入力する機能を有し、解析演算部は、リース料
    債権によって形成する証券の構成を選択・変更する機能
    を有することを特徴とする債権管理システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の債権管理システムにおい
    て、 上記データ出力部は、リース料債権データ及びモデル化
    データを開示する機能を有し、データ入力部は、端末か
    らのリース料債権の種類、内容の選択指示を受取る機能
    を有し、解析演算部は、リース料債権の種類、内容の選
    択指示により形成される指示債権ポートフォリオのキャ
    ッシュフローを算出する機能を有することを特徴とする
    債権管理システム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の債権管理システムにおい
    て、 上記データ出力部は、端末に対し、指示債権ポートフォ
    リオのキャッシュフローの算出結果を送出する機能を有
    することを特徴とする債権管理システム。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の債権管理システムにお
    いて、 上記データ入力部は、端末からの選択したリース料債権
    の種類、内容の変更指示を受取る機能を有し、解析演算
    部は、選択したリース料債権の種類、内容の変更指示に
    より形成される変更指示債権ポートフォリオについての
    キャッシュフローを算出する機能を有し、データ出力部
    は、端末に算出結果を送出する機能を有することを特徴
    とする債権管理システム。
  7. 【請求項7】 事業計画にあった債権ポートフォリオの
    キャッシュフローを管理する方法であって、 請求項1〜6のいずれか1項に記載の債権管理システム
    を使用し、リース料債権の種類、内容の選択を行い、該
    選択により形成される債権ポートフォリオ及び選択した
    リース料債権の種類、内容の変更により形成される変更
    後債権ポートフォリオのそれぞれのキャッシュフローを
    算出することを特徴とする債権管理方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の債権管理方法において、 上記リース料債権データを定期的に追加・更新し、これ
    によって解析して作成されるモデル化データを追加・更
    新することを特徴とする債権管理方法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の債権管理方法において、 上記リース料債権の種類、内容を選択・変更して、与信
    時に新しいリース料債権の構成を選択・変更し、顧客の
    選別を可能とすることを特徴とする債権管理方法。
  10. 【請求項10】 データ入力部、データ出力部、データ
    保存部及び解析演算部等からなり、リース料債権によっ
    て構成される債権ポートフォリオのキャッシュフローの
    管理と制御とを可能にする債権管理システムに使用され
    るコンピュータ・ソフトウエアであって、 リース料債権データを解析してモデル化データを作成す
    る機能と、モデル化データを用いて、リース料債権の種
    類、内容の選択により形成される債権ポートフォリオの
    キャッシュフローを算出する機能と、選択したリース料
    債権の種類、内容の変更により形成される変更債権ポー
    トフォリオのキャッシュフローを算出する機能とをコン
    ピュータに実現させるプログラムからなるコンピュータ
    ・ソフトウエア。
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WO2015060326A1 (ja) * 2013-10-22 2015-04-30 株式会社野村総合研究所 情報管理システム

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