JP2003164452A - 超音波診断装置、超音波信号解析装置、及び超音波映像化方法 - Google Patents

超音波診断装置、超音波信号解析装置、及び超音波映像化方法

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JP2003164452A
JP2003164452A JP2001370436A JP2001370436A JP2003164452A JP 2003164452 A JP2003164452 A JP 2003164452A JP 2001370436 A JP2001370436 A JP 2001370436A JP 2001370436 A JP2001370436 A JP 2001370436A JP 2003164452 A JP2003164452 A JP 2003164452A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】対象とする生体内組織への血流の灌流程度を簡
便な手法で正確に且つ安定して映像化する。 【解決手段】超音波診断装置は、被検体に造影剤を投与
し、その造影剤からの反射及び散乱によって得られる超
音波信号を映像化する構成(超音波プローブ11、コン
トロールユニット21、送信部22、受信部23、ビー
ムフォーマー部24、B/Mモード信号処理部25、C
FMモード信号処理部26、画像再構成部27、28、
ビデオインターフェース29、モニタ30等)におい
て、被検体の組織内に前記造影剤が灌流する灌流開始時
刻を決定し、これで決定された灌流開始時刻以降の複数
画像又はそれに準じる信号を組織内の位置を揃えて時系
列に積算し、これで積算された画像又はそれに準じる信
号を表示する積算処理部31を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波造影剤を用
いて血流パフュージョンの検出およびそのパフュージョ
ンの定量評価を行うことの可能な超音波診断装置、超音
波信号解析装置、及び超音波映像化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置は、生体内に超音波を送
信し、かつ生体内から反射及び散乱されてくる超音波を
受信することにより、生体内の構造を映像化する医療用
映像装置であり、とくに近年では、超音波造影剤を用い
て、より正確な血流動態の評価も可能になってきてい
る。これは、超音波造影剤が、微小気泡から構成され、
その微小気泡が超音波に対してより強い散乱を引き起こ
し、血流からの超音波信号を増強できる点、また散乱の
非線形性が強く、送信に使用された周波数以外の周波数
成分を散乱の際に発生させることができる点等の性質に
基づくものである。この性質を用いて、より染影度の高
い映像手法も考案されている。
【0003】その一例として、「ハーモニックイメージ
ング法」と呼ばれる手法がある。この手法は、送信に使
用された周波数の整数倍の周波数成分を用いて、映像化
を行う手法である。この手法においては、通常、造影剤
のない部分からの受信信号(以下、「組織信号」と称
す)には、比較的少ないハーモニック成分しか含まれて
いないため、組織信号に比べ相対的に造影剤からの受信
信号(以下、「造影信号」と称す)が多く受信され、よ
りコントラストの強い染影像を得ることができる。
【0004】これとは別の映像法として、「フラッシュ
エコーイメージング法」と呼ばれる手法がある。この手
法は、超音波の照射により造影剤の微小気泡が崩壊する
際に、強い反射信号が得られることを利用した映像法で
ある。この映像法においては、通常、超音波の照射を一
定期間(例えば、数秒程度)停止することで組織中に造
影剤を溜めておいて、次に強い超音波を照射して強い造
影信号を得ることが行われている。この手法は、送信受
信のシーケンスを定めているもので、受信信号の周波数
を定めるものではないため、ハーモニックイメージング
法と併用されることも多い。
【0005】さらに、強い超音波を照射して組織中の造
影剤を崩壊させた後、組織中に造影剤が再灌流してくる
様子を映像化する手法もある。この手法では、造影剤の
流入過程を繰り返し再現できるので、流入速度の定量化
に向いているといったメリットがある。
【0006】上記のように超音波造影剤を用いて映像化
する手法においては、造影剤投与後の造影剤灌流の様子
を定量化する場合、一般的には「輝度変化曲線」と呼ば
れる手法が知られている。この輝度変化曲線は、横軸に
時間、縦軸に特定の場所の輝度を取って、その時系列の
輝度変化をプロットするものである。この輝度変化曲線
を用いた手法の例を図13及び図14に基づいて説明す
る。
【0007】図13は、超音波診断装置のモニタ上に表
示される体内の心筋と冠動脈の関係を模式的に示し、図
14は、図13に示す心筋上にROI(関心領域)を設
定して、心筋の染影像の輝度変化を時間を横軸にして時
系列にプロットした輝度変化曲線を想定して描いてい
る。
【0008】一般に、図14に示す輝度変化曲線の到達
輝度値は、心筋内の血流容積を反映し、その曲線の立ち
上がりの態様が心筋部分への血流の流入速度を反映する
と言われている。従って、心筋に血液を供給する冠動脈
に狭窄があって、血流の心筋への流入速度が低ければ、
なかなか輝度が上昇しないが、最終的に到達する輝度レ
ベルは、流入速度に依存せず、心筋の単位体積内にどの
程度血流が充満し得るかを反映したものになる。図14
は、その様子を表現しており、図中の黒丸のプロットで
形成される輝度変化曲線は、心筋に血液を供給する冠動
脈に狭窄がない場合、図中の白丸のプロットで形成され
る輝度変化曲線は、狭窄がある場合をそれぞれ示してい
る。
【0009】図14において、冠動脈に狭窄がある場合
とない場合とでは、心筋部分を流れる血液の量には差が
ないため、両方の輝度変化曲線の到達には違いが無く、
明瞭な違いが見られないが、そこに至る過程には大きな
違いがある。すなわち、冠動脈に狭窄がある場合は、心
筋への血液供給量が少ないため、冠動脈に狭窄がない場
合と比べ染影の立ち上がりが遅くなっている。従って、
輝度変化曲線の立ち上がる様子(過程)を検討すれば、
冠動脈の狭窄について評価することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た輝度変化曲線は、1つの限定された領域の変化をプロ
ットするものであり、対象とする組織内で血流の灌流の
様子がどのように変化するかを表現することはできな
い。また、立ち上がりの様子を定量的に評価するといっ
ても、図14の輝度変化曲線でも示されるように、曲線
の立ち上がり時刻として、どの時刻を用いるかによっ
て、その立ち上がりの傾きが変わってしまい、正確な評
価が難しくなる。
【0011】本発明は、上記のような従来の事情を考慮
になされたもので、対象とする生体内組織への血流の灌
流程度を正確かつ簡便で、しかも安定して映像化し得る
手法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、造影剤の投与
や再灌流のような輝度変化曲線の立ち上がり開始時刻か
ら、輝度が到達点に達するまでの画像を積算した積算画
像を生成及び表示する手段を提供することで、上記課題
を解決するものである。前述の図14に示す2つの輝度
変化曲線を見ても分かるように、曲線の立ち上がりの傾
きによって、輝度変化曲線の面積が変化する。1点の輝
度変化曲線の面積は、画像として考えれば画像の積算値
に対応する。つまり、画像の積算を行えば、輝度変化曲
線の立ち上がりに依存した情報を画像として表現でき
る。本発明は、このような着想を元に完成されたもので
ある。
【0013】すなわち、本発明に係る超音波診断装置
は、被検体に造影剤を投与し、その造影剤からの反射及
び散乱によって得られる超音波信号を映像化するもの
で、前記被検体の組織内に前記造影剤が灌流する灌流開
始時刻を決定する第1の処理手段と、前記超音波信号の
うち前記第1の処理手段で決定された灌流開始時刻以降
の複数画像又はそれに準じる信号を時系列に積算する第
2の処理手段と、この第2の処理手段で積算された画像
又はそれに準じる信号を表示する第3の処理手段とを備
えたことを特徴とする。
【0014】前記第1の処理手段は、好ましくは、前記
造影剤の投入時刻を基準にして操作者の指定により前記
造影剤の灌流開始時刻を決定するように制御する処理手
段、前記超音波信号の高音圧送信とその低音圧送信を組
み合わせた送信シーケンスの条件下で前記高音圧送信の
タイミングを基準にして前記造影剤の灌流開始時刻を決
定するように制御する処理手段、及び前記超音波信号の
高音圧送信とその送信休止を組み合わせた送信シーケン
スの条件下で前記高音圧送信のタイミングを基準にして
前記造影剤の灌流開始時刻を決定するように制御する処
理手段の少なくとも1つを有する。
【0015】前記第2の処理手段は、好ましくは、前記
灌流開始時刻以降の複数画像又はそれに準じる信号をそ
の対数変換前に積算する処理手段、前記灌流開始時刻以
降の複数画像又はそれに準じる信号をその対数変換後に
逆対数変換して積算する処理手段、前記灌流開始時刻以
降の複数画像又はそれに準じる信号のうち特定の心時相
の画像のみを選択して積算する処理手段、前記第2の処
理手段は、前記灌流開始時刻以降の複数画像又はそれに
準じる信号に対し前記被検体の臓器の変形に合わせて積
算する画素同士の組み合わせを変更する処理手段、及び
前記灌流開始時刻以降の複数画像又はそれに準じる信号
に対し輝度補正を加えた後に積算する処理手段の少なく
とも1つを有する。
【0016】前記第3の処理手段は、好ましくは、前記
第2の処理手段による積算処理によって得られた画像に
対して輝度値に応じた色を割り当てる処理手段を有す
る。
【0017】上記構成においては、前記3つの処理手段
により得られた互いに異なる動画像からの複数の積算画
像を互いに比較可能に並べて表示する第4の処理手段、
及び前記3つの処理手段により得られた互いに異なる動
画像からの2種類の積算画像を互いに減算しその差分量
に応じた画像を得る第5の処理手段をさらに備えること
が可能である。
【0018】また、本発明に係る超音波信号解析装置
は、被検体に造影剤を投与し、その造影剤からの反射及
び散乱によって得られる超音波信号を解析するもので、
前記被検体の組織内に前記造影剤が灌流する灌流開始時
刻を決定する第1の処理手段と、前記超音波信号のうち
前記第1の処理手段で決定された灌流開始時刻以降の複
数画像又はそれに準じる信号を時系列に積算する第2の
処理手段と、この第2の処理手段で積算された画像又は
それに準じる信号を表示する第3の処理手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0019】さらに、本発明に係る超音波映像化方法
は、被検体に造影剤を投与し、その造影剤からの反射及
び散乱によって得られる超音波信号を映像化するもの
で、前記被検体の組織内に前記造影剤が灌流する灌流開
始時刻を決定し、前記超音波信号のうち前記灌流開始時
刻以降の複数画像又はそれに準じる信号を時系列に積算
し、これで積算された画像又はそれに準じる信号を表示
することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
超音波診断装置、超音波信号解析装置、及び超音波映像
化方法を添付図面を参照して説明する。
【0021】図1に示す超音波診断装置は、超音波プロ
ーブ11と、その超音波プローブ11に接続される装置
本体側の各ユニット、すなわちCPUを主な構成要素と
するコントロールユニット21のほか、このコントロー
ルユニット21からの静的及び動的な制御を受けて全体
が一体となって動作する送信部22、受信部23、ビー
ムフォーマー部24、B/Mモード信号処理部25、C
FM(カラー・フロー・マッピング)モード信号処理部
26、B/Mモード用の画像再構成部27、CFMモー
ド用の画像再構成部28、ビデオインターフェース2
9、モニタ30、及び操作デバイス(操作者による各種
スイッチ操作、入力操作が可能なキーボード、マウス、
トラックボール等)40に加え、本発明の各処理手段を
担う積算処理部31から構成される。
【0022】また、この超音波診断装置には、コントロ
ールユニット21の制御の元で、心電計41からのEC
G(心電図)波形を入力可能となっている。
【0023】図1に示す装置構成における基本的な動作
を説明すると、まず、コントロールユニット21による
制御の元で、送信部23からの駆動パルスを受けて超音
波プローブ11からの超音波が被検体の生体内に向け送
信される。これにより生体内からの反射及び散乱によっ
て帰ってきた超音波が超音波プローブ11により受信さ
れ、その各素子からの微小な電気信号が受信部23にて
増幅される。この増幅された受信信号は、ビームフォー
マー部24にてAD(アナログ/デジタル)変換され、
適切な遅延付与後に整相加算され、これによりフォーカ
シングの処理が施される。このようにフォーカシングさ
れた信号は、B/Mモード信号処理部25又はCFMモ
ード信号処理部26にて、それぞれのモードに特有の処
理が行われる。
【0024】すなわち、B/Mモード信号処理部25で
は、受信信号に対するバンドパスフィルタ処理が行われ
た後、その包絡線成分が検出され、さらにLOG(対
数)圧縮処理が行われる。その他、エッジ強調等の処理
が行われる場合もある。
【0025】また、CFMモード信号処理部26では、
組織信号と血流信号を分離するためのハイパスフィルタ
処理(MTIフィルタ若しくはWallフィルタと呼ば
れている)が行われ、ついで、血流や組織の移動速度を
検出するための自己相関処理が行われる。その他、組織
信号を低減及び削除するための非線形処理が行われる場
合もある。
【0026】その後、それぞれのモードで特有の処理が
施された信号は、画像再構成部27、28にて、超音波
ビームの送受信に対応した位置にマッピングされ、画像
化される。これで得られたB/Mモード用の画像信号及
びCFMモード用の画像信号は、ビデオインターフェー
ス部29にて、画像に関する様々な情報(グラフ等も含
む)と組み合わせる等、モニタ表示用のレイアウト処理
が施された画像として構成され、モニタ30上に表示さ
れる。
【0027】積算処理部31は、例えばCPUを含むプ
ロセッサから構成され、予め設定された処理シーケンス
を実行するもので、上記の各ユニット22〜30と同様
に、コントロールユニット21からの制御を受けて上記
の各ユニット22〜30と共に一体に動作することによ
り、本発明の各処理手段を成す後述の各処理を実行可能
となっている。この積算処理部31では、その処理対象
である入力信号として、画像再構成部27、28からの
出力信号のほか、処理の内容によって、それ以前の信
号、例えばB/Mモード信号処理部25及びCFMモー
ド信号処理部26の入力信号又は出力信号を処理可能と
なっている。
【0028】ここで、この積算処理部31の処理例を中
心に本例の全体動作を図2〜図11に基づいて説明する
積算処理部31は、上記構成で得られる超音波信号に対
して、例えば図2に示す処理シーケンスを実行する。こ
の処理シーケンスは、大きく分けると、1)造影剤の対
象臓器への流入開始点(灌流開始点)を作り出す手法に
基づく処理(ステップS1)、2)得られた信号に対す
る積算処理(ステップS2)、3)積算画像の表示処理
(ステップS3)で構成される。以下、各ステップS1
〜S3毎にその処理内容を詳細に説明していく。
【0029】1)超音波造影剤の対象臓器への流入開始
点を作り出す手法に基づく処理(ステップS1) 本発明の骨子は、前述の通り、画像もしくはそれに準じ
る信号を流入開始点からある特定の時相まで積算処理を
行うことである。よって、組織への造影剤の流入タイミ
ングを制御し、それに基づいて決められた流入開始点
(灌流開始時刻)から積算処理を開始する必要がある。
その方法には、大きく分けて、1A)造影剤の投入タイ
ミングを基準点として灌流開始時刻を決める方法、1
B)高音圧による造影剤の崩壊とこれに引き続き行われ
る低音圧による映像化を組み合わせたシーケンスの条件
下で灌流開始時刻を決める手法、1C)フラッシュエコ
ー法を利用して灌流開始時刻を決める方法の3種類が考
えられる。以下、この3種類の方法を説明する。
【0030】1A)造影剤の投入タイミングを基準点と
して灌流開始時刻を決める方法 図3(a)は、この方法を説明する輝度変化曲線の例を
示す。この方法では、図示のように輝度変化曲線上で
「造影剤投入時刻t」を基準点として「心筋灌流開始
時刻t」を決めるもので、特殊な処理シーケンスは必
要としない。この手法では、生体内に造影剤が投与され
た時点から対象となる組織に最初の造影剤が到達する時
点までに弱冠のタイムラグがある。そこで、実際にはモ
ニタ30に表示される画像上で関心領域(ROI)等に
より選んだ特定の部分の輝度変化曲線をモニタ30上に
表示(又は印刷)し、そのグラフ形状を見て操作者が操
作デバイス40を適宜操作して灌流開始時刻を決定する
必要がある。
【0031】例えば、図13(b)に示すように、モニ
タ30上に表示される超音波像(取得画像)上で操作者
がトラックボール等の操作デバイス40を操作してRO
Iを指定することにより、そのROI指定箇所の輝度変
化曲線を同一モニタ30上の所定位置にグラフ表示さ
せ、そのグラフを確認しながら操作者の指示操作により
灌流開始時刻を決定してもよい。
【0032】この方法では、積算処理部31の処理にて
上記のように操作者の操作に依存した制御が実施され
る。しかし、この手法は、投与開始によって灌流開始時
刻が決定されるため、1回の投与に対して1度しか計測
ができず、従って1断面からの結果しか得られず、これ
では超音波プローブ11を用手的に操作して対象臓器の
様々な断面を映像化することで臓器全体からの情報を得
る場合にとくに不利となる。また、映像化するために超
音波の送信を行う必要があるため、超音波の送信により
常に造影剤が崩壊している可能性があり、正確な流入速
度を反映しない可能性も残る。従って、実際の使用に際
しては、これらのファクタを十分考慮に入れることがよ
り望ましい。
【0033】1B)高音圧による造影剤の崩壊とこれに
引き続き行われる低音圧による映像化を組み合わせたシ
ーケンスの条件下で灌流開始時刻を決める手法 図4は、この手法の原理を示すものである。この手法
は、図4中の上段(縦軸:超音波送信時の駆動電圧、横
軸:時間)に示すように高い音圧と低い音圧の時相を組
み合わせて送信のシーケンス、すなわち高い音圧を送信
することで臓器内の造影剤を崩壊させることで「灌流開
始時刻t」を作り出し、次いで低い音圧で送信するこ
とで極力、造影剤を壊さないように造影剤の染影像を得
るものである。すなわち、図4中の下段(輝度変化曲
線)に示すように灌流開始時刻tは、高音圧送信の終
了時点に相当する。また、この手法では、映像化の際に
造影剤の崩壊を防ぐため、送信音圧を極力、低くする必
要があるが、そうすると、映像化の際に十分なS/N比
を得ることが困難になってくるため、実際の使用に際し
ては両者のバランスを適宜取ることが望ましい。
【0034】1C)フラッシュエコー法を利用して灌流
開始時刻を決める方法 この方法は、フラッシュエコー法を利用するものであ
る。フラッシュエコー法は、前述した通り、超音波の送
信を一定時間止めて、組織内に造影剤を蓄積してから、
強い超音波を放射して造影剤の微小気泡を崩壊させなが
ら造影剤からの強い受信信号を得る手法である。この手
法を応用すると、輝度変化の過程を得ることができる。
このことを図5を参照して説明する。
【0035】図5は、この方法の具体的なシーケンスを
示す。この方法では、高音圧の送信により造影剤を崩壊
させ灌流開始時刻を作り出す点は、上記1B)と同様で
あるが、その映像化の手法が異なり、そのタイミングを
自動的に変化させている。例えば、図5中に上段(送信
及び映像化のシーケンス)に示すように、高音圧の送信
を休止する間隔を図中の休止時間T〜5Tに示すように
徐所に長くし、これにより組織へ充満する造影剤の量を
増やしていくと、その送信時刻に相当する映像化時刻t
1〜t5で得られる画像の輝度も徐々に上昇していく。
【0036】すなわち、この手法の場合には、図5中の
下段(輝度変化曲線)に示すように、それぞれの休止時
間T〜5Tは、灌流開始時刻から輝度変化過程のそれぞ
れの時刻t1〜t5までの時間に相当している。また、
この手法によれば、造影剤が組織に充満する過程では一
切の送信は行われておらず、造影剤の崩壊がないので、
正確に流入速度を反映することも期待される。ただし、
この手法では、高音圧送信と休止期間を所定回数繰り返
す必要があるので、シーケンス完了までに時間が掛か
り、患者の体動や呼吸の影響を受けやすい面もあるた
め、この点を踏まえた上で適宜利用することが好まし
い。
【0037】以上、上記1)のうち、1A)〜1C)の
いずれかの方法・手法を用いた処理が、コントロールユ
ニット21による制御の元で、積算処理部31にて実行
され、造影剤の灌流開始時刻が決定される。
【0038】(2)得られた信号に対する積算処理 上記1)にて造影剤の灌流開始時刻が決定されると、次
の段階として、その決定された灌流開始時刻以降の取得
画像を積算する処理が積算処理部31にて行われる。図
6は、この積算処理の基本的な内容を模式的に説明する
ものである。図6において、上記1)の内の1A)〜1
C)のいずれかの方法で得られた灌流開始時刻から始ま
る取得画像(動画像)〜を入力として灌流開始時刻
から当該時相までの積算処理(図中の例では+、
++、+++、++++、+
++++参照)を行い、その結果を積算画像
(動画像)(図中の例では→A1、+→A2、
++→A3、+++→A4、+++
+→A5、+++++→A6参照)A
1〜A6として出力する。
【0039】この例は、動画像であるが、静止画として
評価する場合には、操作者によって定められた時刻まで
の積算処理画像を静止画として出力できる。積算処理に
用いる画像は、図1に示すB/Mモード信号処理部25
からのBモード像でも、CFMモード信号処理部26か
らのCFM像(特にパワー像)でも良い。
【0040】上記の積算処理に際しては、必要に応じ
て、2A)LOG変換前の信号の積算、2B)積算対象
画像の選択と画像の位置調整(同一心時相の画像を選択
して積算する方法、又は臓器の変形・移動に合わせて積
算処理対象の制御点を移動させる方法)、2C)最大値
による正規化等のさらに詳細な処理が選択可能に行われ
る。以下、これらの処理を順次説明する。
【0041】2A)LOG変換前の信号の積算 超音波診断装置では、一般に広いダイナミックレンジの
信号を表示可能とするための画像処理としてLOG変換
が行われる。そこで、上記の積算対象の画像として、通
常のLOG変換後の画像を使っても良いが、LOG変換
前の画像を積算することにより、よりコントラストの良
い積算画像を得られる可能性もある。このようにLOG
変換前の画像を積算する方法としては、画像再構成(ス
キャンコンバージョン)後の画像に対し逆LOG変換を
施すものでも、LOG変換前の信号に対し積算処理し、
その後、画像再構成(スキャンコンバージョン)処理を
施すものでも良い。この2通りの積算処理が選択可能な
積算処理部の標準的な構成例を図7に示す。
【0042】図7に示す積算処理部31には、B/Mモ
ード信号処理部25(図中の例ではバンドパスフィルタ
25a、包絡線検波部25b、LOG変換部25c、及
びエッジ強調部25dで構成される)にてLOG変換さ
れ、画像再構成部27にて処理された信号に対し積算処
理を行うA系統の処理系、すなわち第1逆LOG変換部
31a及び第1積算処理部31b及び第3LOG変換部
31cと、B/Mモード信号処理部25にてLOG変換
される前の信号に対し積算処理を行うB系統の処理系、
すなわち第2積算処理部31d及び第2LOG変換部3
1eとが含まれる。
【0043】2B)積算対象画像の選択と画像の位置調
整 上記の積算対象の画像として、連続的に収集される動画
の全てのフレームを用いることもできるが、その場合は
臓器の移動が積算に影響すると想定される。例えば、心
臓のように運動が活発な臓器では、拍動により心筋が動
くので、心筋の異なる位置の輝度同士を積算処理してし
まう。これを防ぐために、以下の2つの方法を取ること
がより好ましい。
【0044】1つ目は、同一心時相の画像を選択して積
算する方法であり、その手法の一例を図8に示す。図8
の例では、ECG同期により同一心時相の画像を取得す
る方法を説明するものである。この方法は、心電計41
(図1参照)から超音波診断装置に入力されるECG波
形を元にこれに時系列に対応する一連の取得画像の中か
ら同一心時相、例えば図中の例では心臓の拡張末期の画
像(拡張末期像)のみを選び、その選ばれた拡張末期像
のみを積算対象とするものである。この方法によれば、
同一時相、特に拡張末期のように心臓があまり動かない
時相の画像を選んで積算処理を行えば、心臓の動きの影
響を受けずに適切に積算処理を行うことができる。
【0045】2つ目は、臓器の変形・移動に合わせて積
算処理の制御点を移動させる方法であり、その方法の一
例を図9に示す。図9の例では、積算対象の画像とし
て、心臓の短軸像を例にしているが、他の心臓の異なる
断面や他の臓器でも同様の方法を適用可能である。
【0046】図9に示す例では、操作者がECG波形の
心時相に対応して得られた取得画像の内の適当なフレー
ムの画像(図中では心臓の拡張末期像及び収縮末期像)
を選び、その画像上で心筋の内膜と外膜の位置をそれぞ
れトレースする。この際のトレース方法は、例えば既知
のACT技術(特開平8−96143号参照)等の既存
の如何なる手法を用いても良い。図中の例では、心臓の
拡張末期と収縮末期の時相で心筋の内膜及び外膜がトレ
ースされている例(図中の点線参照)を示す。この心筋
の内外膜の位置で分かるように心臓の収縮末期では拡張
末期に比べて心筋が厚くなっている。
【0047】上記のトレース後、心筋の内膜側から外膜
側にかけて全周的に積算位置を調整するための積算制御
点が仮想的に配置・設定される。図9に示す例では、積
算制御点がある1つの方向のみに沿って配置されている
が、これは便宜上、簡略化しただけであり、実際には全
周的に配置される。このとき、心筋の内外膜に指定され
たトレースラインの位置変化に応じて比例配分的に積算
制御点の位置が変更される。また、心臓の収縮末期と拡
張末期の間のフレームについては心筋の内外膜の位置が
補間処理で作成され、その位置に応じた積算制御点が上
記と同様の処理により配置・設定される。
【0048】上記の積算制御点を変更する際の基準とな
る心筋の内外膜のトレースラインの設定手順をさらに詳
細に説明する。
【0049】まず、積算対象となる取得画像(動画)に
含まれる心臓の拡張末期像の内の最初のフレームにトレ
ース処理が行われた後、一旦そのトレースラインが積算
対象となる取得画像の全てのフレームに適応される。そ
の後、例えば、心臓の収縮末期像に対してトレースライ
ンの位置が変更されたとする。
【0050】そうすると、トレースライン上では既に積
算制御点が配置・設定されているため、トレースライン
位置の変更に伴い、そのトレースライン上の積算制御点
も変更される。この際、心臓の収縮末期像と次の拡張末
期像の間にさらに変更するフレームがあれば、同様の操
作を行い、変更するフレームがなければ、この時点で完
了のスイッチ操作が行われる。
【0051】上記の操作によって、心臓の収縮末期像と
次の拡張末期像の間のフレームにおける心筋の内外膜ト
レースラインの全ての位置が補間処理により自動的に変
更され、全ての積算制御点の位置が変更される。そし
て、最後の処理段階で、対応する積算制御点同士で積算
処理が行われる。
【0052】2C)最大値による正規化 前述の図6に示す基本的な積算処理の例では、得られた
信号値を単純に積算しているが、輝度変化曲線の傾きに
依存しやすいパラメータを画像化したい場合には、輝度
変化曲線の到達点を基準に正規化した値、すなわち到達
点の値で割った値を積算しても良い。これは、各画素の
積算対象となる値の最大値で全体を割るという処理にな
る。ただし、超音波像は、スペックルと呼ばれる斑文状
の模様で構成されており、単に各画素の積算対象となる
値の最大値で割るとスペックルの影響で不適切になって
しまうため、その対策として、近傍の画素の平均値を算
出し、そのフレーム間の最大値を正規化処理に用いるこ
とが望ましい。
【0053】以上、上記2)の積算処理(必要に応じ
て、2A)〜2C)の処理が付加される)は、コントロ
ールユニット21による制御の元で、積算処理部31に
て実行され、これにより、造影剤の灌流開始時刻以降の
取得画像が積算される。
【0054】(3)積算画像の表示処理 上記2)で積算された画像は、積算処理部31の処理に
より、ビデオインターフェース29に出力され、モニタ
30上に表示される。この際の画像表示は、図10
(a)に示すグレースケール表示、又は図10(b)に
カラー表示のいずれの場合でもよい。この場合の積算画
像は、例えば輝度が小さいものから大きくなる程、グレ
ースケール表示では「黒色」→「灰色」→「白色」に、
またカラー表示では「暗赤色」→「赤色」→「黄色」
(他の例では「青色」→「緑色」→「赤色」等、操作者
が適宜操作して変更してもよい)に、それぞれ所定の表
示精度で漸次変化していく(図示の例では、グレースケ
ール表示に比べカラー表示の方がコントラストが明瞭で
分かりやすい)。
【0055】従って、前述の図1及び図2に戻り、積算
処理部31にて上記1)〜3)の積算処理(ステップS
1〜S3)を実行して積算画像を取得し表示することに
より、輝度変化曲線の立ち上がりに依存した情報を容易
に且つ迅速に識別可能な画像として正確に表現でき、こ
れにより対象とする生体内組織への血流の灌流程度を簡
便な手法で正確かつ安定して映像化できる。
【0056】なお、本実施形態の変形例として、互いに
異なる2つの画像から得られる積算画像を比較する方法
を用いてもよい。例えば、心臓の検査では、心臓の動き
を活発にして心筋内の虚血現象を誘発するため、負荷エ
コー検査という手法がある。この負荷エコー検査には、
虚血性心疾患が疑われる患者に対して、ある一定の運動
をさせる場合と、薬物を与えることで心臓の心筋が活発
に動くようにさせる場合との2通りの方法がある。これ
らの手法を上記の積算処理1)〜3)と組み合わせる
と、より精度の高い診断を行うことが可能である。この
ことを図11及び図12に基づいて説明する。
【0057】図11(a)及び(b)は、冠動脈の狭窄
の有無による輝度変化曲線の変化を説明するもので、図
11(a)が正常領域(冠動脈の狭窄無し)の例、図1
1(b)が狭窄のある冠動脈の支配領域の例をそれぞれ
示す。
【0058】まず、冠動脈の狭窄がない正常領域では負
荷が与えられることによって心筋内への血流の流入が増
えるため、図11(a)に示す負荷付与前後の2つの輝
度変化曲線で比べると、負荷付与前よりも負荷付与後の
方が輝度が急速に立ち上がるようになる。このため、負
荷付与前後の2つの積算画像の差分をとると、その値が
大きくなる傾向にある。
【0059】これに対し、そこを支配する冠動脈に狭窄
がある場合、その狭窄により冠動脈の血流量が制限され
てしまうため、図11(b)に示す負荷付与前後の2つ
の輝度変化曲線で比べると、負荷付与前に対し負荷付与
後の輝度の立ち上がりはあまり変化しない。このため、
負荷付与前後の2つの積算画像の差分をとると、その値
が小さくなる傾向にある。
【0060】上記の性質を利用して、負荷の有無により
得られる2種類の取得画像(動画)から、それぞれ上記
の積算処理1)〜3)にて2種類の積算画像を取得し、
例えば図12(a)に示すように両者を容易に比較し得
るように並べてモニタ30上に表示したり、図12
(b)に示すようにその2種類の積算画像の差分をとり
(両画像の減算処理を行い)、その差分の大小を反映し
た画像をモニタ30上に表示したりする(なお、本例で
は図示していないが、同一モニタ30上に負荷前後の2
種類の画像及びその両画像の減算処理後の画像の全てを
表示することも可能である)。
【0061】この減算処理後の画像は、例えばグレース
ケール表示では、狭窄のある冠動脈の支配領域では差分
量が小さく、従って輝度が小さくなるために暗く、また
正常領域が差分量が大きく、従って輝度が大きくなるた
めに明るく表示される。
【0062】なお、本発明は、代表的に例示した上述の
実施形態及び適用例に限定されるものではなく、当業者
であれば、特許請求の範囲の記載内容に基づき、その要
旨を逸脱しない範囲内で種々の態様に変形、変更するこ
とができ、それらも本発明の権利範囲に属するものであ
る。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
対象とする生体内組織への血流の灌流程度を簡便な手法
で正確に且つ安定して映像化し得る超音波診断装置、超
音波信号解析装置、及び超音波映像化方法を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る超音波診断装置の全
体構成を示す概略ブロック図。
【図2】積算処理部の処理例を示す概略フローチャー
ト。
【図3】(a)及び(b)は造影剤投与タイミングを基
準にして灌流開始時刻を決定する手法を説明する図で、
(a)は造影剤投与後の輝度変化を示すグラフ、(b)
はモニタ上の表示例を示す図。
【図4】超音波の高音圧送信と低音圧送信を組み合わせ
たシーケンスの条件下で灌流開始時刻を決定する手法を
説明する図。
【図5】フラッシュエコー法を利用して灌流開始時刻を
決定する手法を説明する図。
【図6】積算処理の基本概念を説明する図。
【図7】LOG変換前の信号に対し積算処理を施す場合
の詳細構成を示す概略ブロック図。
【図8】ECG同期により同一心時相画像を取得する場
合の積算処理を説明する図。
【図9】心臓の動きに対する積算制御点の移動を説明す
る図。
【図10】積算画像の表示例を示す図で、(a)はグレ
ースケール表示を示す図、(b)はカラー表示を示す
図。
【図11】冠動脈狭窄の有無による輝度変化曲線の変化
を説明するグラフで、(a)は正常領域を示す図、
(b)は狭窄のある冠動脈の支配領域を示す図。
【図12】(a)は負荷前後の2つの積算画像を並べた
表示例を示す図、(b)は(a)に示す2つの積算画像
の減算処理後の画像の表示例を示す図。
【図13】従来例の計測されている心筋と冠動脈の関係
を説明する模式図。
【図14】従来例の輝度変化曲線を説明するグラフ。
【符号の説明】
11 超音波プローブ 21 コントロールユニット 22 送信部 23 受信部 24 ビームフォーマー部 25 B/Mモード信号処理部 25a バンドパスフィルタ 25b 包絡線検波部 25c LOG変換部 25d エッジ強調部 26 CFMモード信号処理部 27 画像再構成部(B/Mモード用) 28 画像再構成部(CFMモード用) 29 ビデオインターフェース 30 モニタ 31 積算処理部 31a 第1逆LOG変換部 31b 第1積算処理部 31c 第3LOG変換部 31d 第2積算処理部 31e 第2LOG変換部 40 操作デバイス 41 心電計
フロントページの続き (71)出願人 501468552 赤土 正洋 大阪府大阪市城東区鴫野西2丁目10−27 レジオン大阪城公園901 (72)発明者 神田 良一 栃木県大田原市下石上字東山1385番の1 株式会社東芝那須工場内 (72)発明者 別府 慎太郎 大阪府池田市旭丘3−2−15 (72)発明者 石蔵 文信 大阪府大阪市淀川区十三東2−6−43 (72)発明者 赤土 正洋 大阪府大阪市城東区鴨野西2丁目10−27 レジオン大阪城公園901 Fターム(参考) 4C301 DD01 JB30 4C601 DD03 JB34 JB46

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に造影剤を投与し、その造影剤か
    らの反射及び散乱によって得られる超音波信号を映像化
    する超音波診断装置において、 前記被検体の組織内に前記造影剤が灌流する灌流開始時
    刻を決定する第1の処理手段と、 前記超音波信号のうち前記第1の処理手段で決定された
    灌流開始時刻以降の複数画像又はそれに準じる信号を時
    系列に積算する第2の処理手段と、 前記第2の処理手段で積算された画像又はそれに準じる
    信号を表示する第3の処理手段とを備えたことを特徴と
    する超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の処理手段は、前記造影剤の投
    入時刻を基準にして操作者の指定により前記造影剤の灌
    流開始時刻を決定するように制御する処理手段を有する
    請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の処理手段は、前記超音波信号
    の高音圧送信とその低音圧送信を組み合わせた送信シー
    ケンスの条件下で前記高音圧送信のタイミングを基準に
    して前記造影剤の灌流開始時刻を決定するように制御す
    る処理手段を有する請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の処理手段は、前記超音波信号
    の高音圧送信とその送信休止を組み合わせた送信シーケ
    ンスの条件下で前記高音圧送信のタイミングを基準にし
    て前記造影剤の灌流開始時刻を決定するように制御する
    処理手段を有する請求項1記載の超音波診断装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の処理手段は、前記灌流開始時
    刻以降の複数画像又はそれに準じる信号をその対数変換
    前に積算する処理手段を有する請求項1記載の超音波診
    断装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の処理手段は、前記灌流開始時
    刻以降の複数画像又はそれに準じる信号をその対数変換
    後に逆対数変換して積算する処理手段を有する請求項1
    記載の超音波診断装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の処理手段は、前記灌流開始時
    刻以降の複数画像又はそれに準じる信号のうち特定の心
    時相の画像のみを選択して積算する処理手段を有する請
    求項1記載の超音波診断装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の処理手段は、前記灌流開始時
    刻以降の複数画像又はそれに準じる信号に対し前記被検
    体の臓器の変形に合わせて積算する画素同士の組み合わ
    せを変更する処理手段を有する請求項1記載の超音波診
    断装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の処理手段は、前記灌流開始時
    刻以降の複数画像又はそれに準じる信号に対し輝度補正
    を加えた後に積算する処理手段を有する請求項1記載の
    超音波診断装置。
  10. 【請求項10】 前記第3の処理手段は、前記第2の処
    理手段による積算処理によって得られた画像に対して輝
    度値に応じた色を割り当てる処理手段を有する請求項1
    記載の超音波診断装置。
  11. 【請求項11】 前記3つの処理手段により得られた互
    いに異なる動画像からの複数の積算画像を互いに比較可
    能に並べて表示する第4の処理手段をさらに備えた請求
    項1記載の超音波診断装置。
  12. 【請求項12】 前記3つの処理手段により得られた互
    いに異なる動画像からの2種類の積算画像を互いに減算
    しその差分量に応じた画像を得る第5の処理手段をさら
    に備えた請求項1記載の超音波診断装置。
  13. 【請求項13】 被検体に造影剤を投与し、その造影剤
    からの反射及び散乱によって得られる超音波信号を解析
    する超音波信号解析装置において、 前記被検体の組織内に前記造影剤が灌流する灌流開始時
    刻を決定する第1の処理手段と、 前記超音波信号のうち前記第1の処理手段で決定された
    灌流開始時刻以降の複数画像又はそれに準じる信号を時
    系列に積算する第2の処理手段と、 前記第2の処理手段で積算された画像又はそれに準じる
    信号を表示する第3の処理手段とを備えたことを特徴と
    する超音波信号解析装置。
  14. 【請求項14】 被検体に造影剤を投与し、その造影剤
    からの反射及び散乱によって得られる超音波信号を映像
    化する方法において、 前記被検体の組織内に前記造影剤が灌流する灌流開始時
    刻を決定し、前記超音波信号のうち前記灌流開始時刻以
    降の複数画像又はそれに準じる信号を時系列に積算し、
    これで積算された画像又はそれに準じる信号を表示する
    ことを特徴とする超音波映像化方法。
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