JP2003107235A - 転写フィルムの吸着方法及び転写フィルム吸着用の押さえ手段 - Google Patents

転写フィルムの吸着方法及び転写フィルム吸着用の押さえ手段

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JP2003107235A
JP2003107235A JP2001299421A JP2001299421A JP2003107235A JP 2003107235 A JP2003107235 A JP 2003107235A JP 2001299421 A JP2001299421 A JP 2001299421A JP 2001299421 A JP2001299421 A JP 2001299421A JP 2003107235 A JP2003107235 A JP 2003107235A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写フィルムを基板と良好に密着させ、その
転写フィルムをステージに吸着させる作業を容易かつ確
実に行える吸着方法を提供する。 【解決手段】 ステージ4上の基板10をその基板10
よりも大きな転写フィルム11にて覆った後、押さえ板
20とその外周を取り囲む密封部材22とを有する押さ
え手段18をステージ4上の転写フィルム11に被せて
転写フィルム11と基板10とを押さえ手段18内部の
密閉空間24に収容し、密閉空間24から空気を排気し
て押さえ板18を転写フィルム11に向けて弾性変形さ
せることにより転写フィルム11を基板10に押し付
け、転写フィルム11の周縁部をステージ4に吸着す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱溶融型の着色剤
層が形成された転写フィルムをブラックマトリクス基板
に密着させ、部分的に熱転写することで液晶ディスプレ
イ用カラーフィルタを作成する場合等に好適な転写フィ
ルムを基板に密着させる為の吸着方法及びその為の押さ
え手段に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの
基板に着色層を形成する方法としてレーザ転写法が提案
されている(例えば特開平10−206625号公報、
特開平7−104113号公報参照)。レーザ転写法
は、フィルム状の基材に予め熱溶融型の着色剤を塗布し
て転写フィルムを形成し、その転写フィルムとカラーフ
ィルタの基板とを重ね合わせた状態で転写フィルムにレ
ーザビームを当てて着色剤を溶融させることにより、基
板に所望のパターンで着色剤を転写する方法である。
【0003】上記のレーザ転写法においては、転写装置
のステージに載置された基板に対して、これを覆うよう
に転写フィルムを供給する必要がある。従来の供給方法
では、一回の転写に必要な寸法のフィルムをステージ上
に移送し、覆い被せた後にゴムローラ等を用いて密着さ
せていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のレーザ転写法を
利用する場合、転写フィルムを隙間なく基板と密着させ
るとともに、基板や転写フィルムがずれないようにそれ
らをステージ上に確実に保持しておく必要がある。そこ
で、ステージの表面に開口する多数の吸着孔から空気を
吸引して基板をステージに吸着するとともに、転写フィ
ルムを基板よりも幾らか大きく形成し、基板からはみ出
た転写フィルムの周縁部を同様にステージに吸着するこ
とが試みられている。しかし、転写フィルムを皺や弛み
が生じないように注意しながら基板に被せてステージに
吸着する作業は難しく、その作業を容易かつ確実に行え
る吸着方法の開発が望まれていた。
【0005】本発明は、転写フィルムを基板と良好に密
着させ、その転写フィルムをステージに吸着させる作業
を容易かつ確実に行える吸着方法及びその方法に実施に
適した押さえ手段を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、本発明の吸着方法
について説明する。なお、本発明の理解を容易にするた
めに添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、そ
れにより本発明が図示の形態に限定されるものではな
い。
【0007】本発明は、ステージ(4)上の基板(1
0)をその基板よりも大きな転写フィルム(11)にて
覆った後、前記転写フィルムの前記基板からはみ出た周
縁部(11a)に前記ステージ側から吸着力を作用させ
て前記転写フィルムをステージ上に保持する転写フィル
ムの吸着方法であって、押さえ板(20)とその外周を
取り囲む密封部材(22)とを有する押さえ手段(1
8)を前記ステージ上の転写フィルムに被せて該転写フ
ィルムと前記基板とを押さえ手段内部の密閉空間(2
4)に収容する処理と、前記密閉空間から空気を排気し
て前記押さえ板を前記転写フィルムに向けて弾性変形さ
せることにより前記転写フィルムを前記基板に押し付け
る処理と、前記押さえ板にて前記転写フィルムを前記基
板に押し付けた状態で、前記転写フィルムの前記周縁部
を前記ステージに吸着する処理とを含むことを特徴とす
る転写フィルムの吸着方法により、上述した課題を解決
する。
【0008】この吸着方法によれば、密閉空間から空気
を排気することにより、密閉空間の気圧が大気圧よりも
低くなり、それに伴って外周が密閉部材にて支持された
押さえ板は、その支持位置から最も離れた部分、すなわ
ち中央部から下方に撓み始める。その中央部の撓みによ
り、基板の中央部において転写フィルムが基板上に押し
付けられる。密閉空間の気圧が徐々に低くなるにつれ、
押さえ板の撓みが中央部から外周へ向かって徐々に拡大
し、それに伴って押さえ板が転写フィルムを基板上に押
し付ける部分も押さえ板の中央から外周へ徐々に拡大す
る。これにより、皺や弛みなく転写フィルムを基板と密
着させることができる。その後、押さえ板により転写フ
ィルムを基板全体に押し付けた状態で、転写フィルムを
ステージに吸着させるので、基板に押し付けられた転写
フィルムがその後にずれて皺や弛みを発生させるおそれ
がない。また、転写フィルムが基板に押し付けられる前
にステージに吸着されて皺や弛みを誘発するおそれもな
い。従って、転写フィルムを基板と密着させ、ステージ
に吸着させる作業を容易かつ確実に行うことができる。
【0009】前記密閉部材は弾性体を構成要素としても
よい。この場合、押さえ板を大気圧によって弾性変形さ
せることにより転写フィルムを基板に対し密着させる過
程で、押さえ板を支持する密閉部材は押さえ板からの圧
縮荷重により弾性変形することとなる。よって、押さえ
板の外周でも転写フィルムを基板と密着させることがで
きる。従って押さえ板の面積を小さくし、押さえ手段を
小型化することができる。
【0010】前記押さえ板は透過性を有していてもよ
い。これによって、押さえ手段にて転写フィルムを基板
に押し付けた状態で、転写フィルムに皺や弛みがあるか
否かを検査することができる。
【0011】前記転写フィルムの前記周縁部を前記ステ
ージに吸着した後に、前記押さえ板を前記ステージから
取り外し可能としてもよい。これによって、基板上に皺
や弛みなく密着された転写フィルムにレーザービームを
照射するなどの処理を行うことができる。
【0012】本発明の吸着方法において、一対のロール
(14,15)に前記転写フィルムを巻き掛けてそれら
のロール間には前記基板を覆うに必要な長さの転写フィ
ルムを繰り出し、その繰り出された転写フィルムにて前
記基板を覆った後に前記押さえ手段を前記繰り出された
転写フィルムに被せてもよい。
【0013】この場合には、未使用の転写フィルムを一
方のロールから繰り出しつつ他方のロールに使用済みの
転写フィルムを巻き取る処理と、押さえ手段を繰り出さ
れた転写フィルムに被せる処理とを交互に繰り返すこと
により、複数の基板に対して繰り返し本発明の吸着方法
を適用することができる。
【0014】前記押さえ手段を前記繰り出された転写フ
ィルムに被せる前に、前記ロール間に繰り出された転写
フィルムに張力を付加してもよい。この場合には、押さ
え手段にて転写フィルムを基板を押し付ける前に転写フ
ィルムが基板に沿って張り渡された状態になり、押さえ
手段による転写フィルムの押し付けをスムーズに行うこ
とができる。
【0015】本発明の転写フィルム(11)吸着用の押
さえ手段(18)は、ステージ(4)上の基板(10)
と対向配置される押さえ板(20)と、その押さえ板の
外周を取り囲むように配置され、前記基板よりも外側に
て前記ステージと密着可能な密封部材(22)とを有
し、前記ステージへの搭載時に前記押さえ板及び前記密
封部材の内側に生成される密封空間(24)から空気を
排気するための排気孔(23)がいずれかの部位に形成
されていることを特徴とする。
【0016】この押さえ手段をステージ上の転写フィル
ムに被せ、排気孔から空気を排気することにより、本発
明の吸着方法に従って転写フィルムを基板に押し付ける
ことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を参照して本発
明の一実施形態を説明する。図7は液晶ディスプレイの
カラーフィルタを作成する際のガラス基板(ブラックマ
トリクス基板)に着色層を形成する為の転写装置1の全
体構成を示し、(a)は正面図、(b)は側面図であ
る。転写装置1は、ベッド2と、門型のコラム3と、ス
テージ4とを有している。ステージ4は直線案内装置5
を介してベッド2に取り付けられて水平面内の所定の軸
方向(図7(a)に矢印で示す方向。)に沿って段取り
位置P1とコラム3の直下の転写位置P2との間を移動
可能である。段取り位置P1では基板10の載せ替え等
の段取り作業が行われる。
【0018】コラム3にはレーザ照射部6が取り付けら
れている。レーザ照射部6は転写位置P2に送られたス
テージ4に向かってレーザビームを照射する。レーザ照
射部6は、水平面内でステージ4の移動方向と直交する
方向にレーザビームを走査する機能を有している。転写
装置1は、レーザ照射部6におけるレーザビームの走査
とステージ4の移動との組み合わせによってステージ4
上の任意の位置にレーザビームを照射可能である。な
お、ステージ4は一枚の基板10を搭載するに適した大
きさに設計されている。
【0019】図1は、転写装置1のステージ4に載置さ
れた一枚の基板10の上に転写フィルム11を供給する
方法の一例を示している。この例においては、転写フィ
ルム11がカートリッジ12に収容されており、そのカ
ートリッジ12がそのままステージ4に搭載されて基板
10上に転写フィルム11が供給される。転写フィルム
11には、例えば基板10に形成すべき3原色(R,
G,B)の着色層のうちいずれか1色の着色層に対応し
た熱溶融型の着色剤が予め定着される。基板10上に供
給された転写フィルム11の上方には、転写フィルム1
1を基板10と密着させるために、押さえ手段として、
ガラス板20と、その外周の外枠21と、パッキン22
とを有する押さえユニット18が配置される。なお、ス
テージ4上におけるパッキン22の位置を想像線22a
で示す。
【0020】図2(a)はステージ4上に配置されたカ
ートリッジ12及び押さえユニット18を上方から見た
図であり、図2(b)はその断面図である。カートリッ
ジ12は互いに平行に配置された一対の板状のフレーム
13,13を有している。フレーム13,13の一端側
には供給ロール14が取り付けられ、フレーム13の他
端側には巻取ロール15が取り付けられている。各ロー
ル14,15は互いに平行な軸線の回りに回転自在であ
る。
【0021】各ロール14,15の間には、ステージ4
に載置される基板10の長さよりも長いスペース16が
確保されている。転写フィルム11に対するレーザビー
ムの照射と転写フィルム11から基板10へのパターン
の転写とを可能とするためにスペース16の上下は開放
されている。つまり、レーザビームの導入用の開口部
と、転写フィルム11と基板10とを密着させるための
開口部とがカートリッジ12の上下に設けられている。
【0022】カートリッジ12の使用開始前の初期状態
において、供給ロール14には多数枚(例えば100〜
400枚)の基板10の転写に対応可能な長さの転写フ
ィルム11が巻き付けられている。これによりフレーム
13の一端側に転写フィルム11の供給部12aが構成
される。供給ロール14から引き出された転写フィルム
11はカートリッジ12の下端に沿って真っ直ぐに伸ば
された上で巻取ロール15に巻き取られている。これに
よりフレーム13の他端側に転写フィルム11の回収部
12bが構成される。そして、供給部12aと回収部1
2bとの間に転写フィルム11の繰り出し部12cが構
成される。
【0023】繰り出し部12cに繰り出されている転写
フィルム11の長さは基板10よりも長い。また、転写
フィルム11の幅は基板10の幅よりも大きい。このた
め、転写装置1の段取り位置P1にて、ステージ4に基
板10を載置し、その上から繰り出し部12cを下にし
てカートリッジ12をステージ4に載せることにより、
基板10を繰り出し部12cの転写フィルム11にて完
全に覆うことができる。そして、基板10を覆う転写フ
ィルム11の幅方向の両側部11a、11a(図2参
照)は基板10よりもはみ出る。なお、ここでいう幅と
は、ロール14,15の軸線と平行な方向の寸法を意味
する。
【0024】カートリッジ12を載せたままステージ4
を転写位置P2まで移動させながらレーザ照射部6から
転写フィルム11にレーザビームを照射することによ
り、基板10に転写フィルム11上の着色剤等の被転写
物質を基板10に転写することができる。
【0025】なお、カートリッジ12の全長はステージ
4の全長より大きくてもよいし、小さくてもよい。但
し、ステージ4の負荷を軽減するため、カートリッジ1
2は可能な限り小型かつ軽量に構成することが望まし
い。
【0026】前記のように押さえユニット18は、ガラ
ス板20と、その外周に設けられた外枠21と、パッキ
ン22とを備えており、ガラス板20が押さえ板に、パ
ッキン22が密封部材にそれぞれ相当する。ガラス板2
0は、転写フィルム11を基板10全体に押し付けるた
めに、基板10の長さよりも長く、基板10の幅よりも
大きい。また、ガラス板20に代えて、アクリル等を用
いて押さえ板を構成してもよい。外枠21はアルミニウ
ム等の金属材料を矩形の枠状に形成したものである。ガ
ラス板20は外枠21の下面側に固定されている。パッ
キン22も外枠21の下面に固定されている。パッキン
22の下端はガラス板20よりも下方に突出する。この
ため、パッキン22をステージ4に載置したとき、ステ
ージ4と押さえユニット18との間には基板10を収容
する密閉空間24が形成される。このときの基板10と
ガラス板20とのクリアランスは、0.1〜1.0mm
が好適である。パッキン22は例えばウレタン系のゴム
等を加工して形成される。パッキン22は、密閉空間2
4の気圧を所定値まで下げたとき、ガラス板20が基板
10全体に押し付けられるまで変形し、かつ、密閉空間
24の気圧をその所定値まで下げていく過程では、ガラ
ス板20が湾曲しないまま基板10に押し付けられるほ
ど変形しない弾性を有する。図3に示すように、外枠2
1には、密閉空間24から空気を排気するための排気孔
23が設けられる。排気孔23は真空ポンプと連結され
ている。排気孔23の個数は一以上の任意の数に設定し
てよい。なお、図3は押さえユニット13を上下に反転
させて示してる。
【0027】図1に示すように、ステージ4の基板10
(図1に想像線10aで示す。)よりも外側の領域には
吸着孔19…19が列をなして形成されている。これら
の吸着孔19は真空ポンプと連結されている。各吸着孔
19から空気を吸い込むことにより転写フィルム11を
基板10と密着した状態でステージ4上に保持すること
ができる。また、吸着孔19…19は転写フィルムがガ
ラス板20によって押し付けられる範囲内に設ける。こ
れにより、転写フィルム11を吸着孔19…19によっ
て吸着した後、転写フィルム11にレーザービームを当
てるために排気孔23の排気を解除し、押さえユニット
18を転写フィルム11上から取り除いても、ガラス板
20に押し付けられた範囲外にある皺や弛みによって、
基板10上の範囲にある転写フィルム11に皺や弛みが
生じることがない。ステージ4には基板10を吸着する
ための吸着孔も設けられるが、その図示は省略した。
【0028】図4及び図5は、転写フィルム11をステ
ージ4に吸着させる手順を示している。本実施形態にお
いては、まず、カートリッジ12の繰り出し部12cに
繰り出されている転写フィルム11上に押さえユニット
18を配置する(図4(a)参照)。次に、押さえユニ
ット18が基板10を収容するようにカートリッジ12
をステージ4に搭載する(図4(b)参照)。なお、カ
ートリッジ12をステージ4上に搭載してから、押さえ
ユニット18をカートリッジ12の繰り出し部12cに
繰り出されている転写フィルム11上に配置してもよ
い。
【0029】この後、図4(c)に矢印Sで示すよう
に、外枠21の排気孔23から徐々に空気を排気する。
その結果、密閉空間24の気圧が大気圧より低くなり、
外周を外枠21及びパッキン22によって支持されてい
るガラス板20は、上方からの大気圧によって下方に湾
曲するように撓む。この場合、支持されている外周から
最も離れた部分、すなわち押さえ板の中央部が最も撓み
が大きく、その中央部において最初に転写フィルムが基
板上に押し付けられる。さらに、密閉空間の気圧が徐々
に低くなるにつれ、転写フィルムを基板上に押し付けて
いる部分は押さえ板の中央から外周へ徐々に広がる。
【0030】このガラス板20の変形する過程の概念を
3次元で示すと図6のようになる。図6(a)に示すよ
うに、密閉空間24の気圧と大気圧が等しいときはガラ
ス板20は平面である。密閉空間24の空気を排気して
気圧を下げていくと、ガラス板20は大気圧によって、
ガラス板20の中央を最下点として湾曲し始める(図6
(b))。更に気圧が下がると、ガラス板20の中央が
転写フィルム11を介して基板10に接触する。すなわ
ち、転写フィルム11を基板10に押し付ける。転写フ
ィルム11を基板10に押し付けた部分は、密閉空間2
4の気圧の低下に伴い、図6(c)に示すように徐々に
中央から外周に向かって広がってゆく。これによって、
中央から外周に向かって皺や弛みをなくすように転写フ
ィルム11を基板10と密着させることができる。ガラ
ス板20は転写フィルム11を基板10に対し密着させ
つつ自己を支持するパッキン22を圧縮荷重によって弾
性変形させており、密閉空間24が十分に排気されると
転写フィルム11を基板10全体と密着させた状態で平
面となる(図6(d)参照)。
【0031】このようにガラス板20にて転写フィルム
11を基板10全体に対し密着させた後、図5(a)に
示すように、吸着孔19…19から空気を吸い込む。こ
れにより転写フィルム11を基板10と密着した状態で
ステージ4上に保持することができる。転写フィルム1
1をステージ4に吸着した後は、密封空間24を大気圧
に開放し、その後、転写フィルム11にレーザービーム
を当てるために、押さえユニット18を転写フィルム1
1上から取り除く(図5(b))。
【0032】吸着完了後は図7のレーザ照射部6からレ
ーザビームが照射されて着色層の転写が開始される。転
写終了後はステージ4への転写フィルム11の吸着を停
止し、カートリッジ12をステージ4から取り外して別
の色のカートリッジ12をステージ4に供給し、以下同
様手順でフィルムを吸着する。ステージ4に対してR,
G,Bの3色のカートリッジ12を交互に載せ代えて3
回の転写を行うことにより一枚の基板10に対する着色
層の形成が完了する。なお、同一カートリッジ12をス
テージ4に載せたまま転写を続行する場合には、一回の
転写終了後に一旦吸着を解除し、フィルム11を一回の
転写で使用する長さだけ供給ロール14から巻取ロール
15に送り、押さえユニット18を配置した後、密閉空
間24から空気を排気する処理を行えばよい。
【0033】本発明は以上の実施形態に限定されず、種
々の形態にて実施してよい。例えば押さえ板はガラス板
に限らず、密封空間からの排気に伴って下方に撓むこと
ができる弾性を有していれば、ガラス以外の弾性材料に
て形成してよい。外枠21を省略し、押さえ板と密封部
材のみで押さえ手段を構成してもよい。押さえ手段とス
テージとの間に形成される密封空間からの排気は、ステ
ージ側の排気孔を利用して行ってもよい。
【0034】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の吸着方
法によれば、押さえ板をその中央部から外周に向かって
徐々に基板側に撓み変形させることにより、基板に被せ
られた転写フィルムを基板の中央部から外周部に向かっ
て徐々に基板に押し付けることができるから、皺や弛み
を発生させることなく転写フィルムを基板と密着させる
ことができる。その後、押さえ板により転写フィルムを
基板全体に押し付けた状態で、転写フィルムをステージ
に吸着させることにより、基板に押し付けられた転写フ
ィルムがずれないようにして転写フィルムの周縁部をス
テージに吸着して転写フィルムの皺や弛みの発生を確実
に防止することができる。また、転写フィルムが基板に
押し付けられる前にステージに吸着されて皺や弛みを誘
発するおそれもない。従って、転写フィルムを基板と密
着させ、ステージに吸着させる作業を容易かつ確実に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により転写装置のステージに載置
された一枚の基板上に転写フィルムを供給する実施形態
を示す斜視図。
【図2】ステージ上に配置されたカートリッジ及び押さ
えユニットの様子を示す図。
【図3】押さえユニットを裏返し状態にて示す斜視図。
【図4】本発明により転写フィルムを吸着する手順を示
す図。
【図5】図4に続いて転写フィルムを吸着する手順を示
す図。
【図6】押さえ板が変形する過程を示す概念図。
【図7】転写装置の一例を示す図。
【符号の説明】
1 転写装置 4 ステージ 6 レーザ照射部 10 基板 11 転写フィルム 11a 転写フィルムの周縁部 12 カートリッジ 12a 供給部 12b 回収部 12c 繰り出し部 13 フレーム 14 供給ロール 15 巻取ロール 18 押さえユニット(押さえ手段) 19 吸着孔 20 ガラス板(押さえ板) 21 外枠 22 パッキン(密閉部材) 23 排気孔 24 密閉空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 謙作 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 高橋 達見 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2H048 BA43 BB02 2H091 FA02Y FA35Y FD15 LA12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステージ上の基板をその基板よりも大き
    な転写フィルムにて覆った後、前記転写フィルムの前記
    基板からはみ出た周縁部に前記ステージ側から吸着力を
    作用させて前記転写フィルムをステージ上に保持する転
    写フィルムの吸着方法であって、 押さえ板とその外周を取り囲む密封部材とを有する押さ
    え手段を前記ステージ上の転写フィルムに被せて該転写
    フィルムと前記基板とを押さえ手段内部の密閉空間に収
    容する処理と、 前記密閉空間から空気を排気して前記押さえ板を前記転
    写フィルムに向けて弾性変形させることにより前記転写
    フィルムを前記基板に押し付ける処理と、 前記押さえ板にて前記転写フィルムを前記基板に押し付
    けた状態で、前記転写フィルムの前記周縁部を前記ステ
    ージに吸着する処理と、を含むことを特徴とする転写フ
    ィルムの吸着方法。
  2. 【請求項2】 前記密閉部材は弾性体を構成要素とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の転写フィルムの吸着
    方法。
  3. 【請求項3】 前記押さえ板は透過性を有することを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載の転写フィルムの
    吸着方法。
  4. 【請求項4】 前記転写フィルムの前記周縁部を前記ス
    テージに吸着した後に、前記押さえ板を前記ステージか
    ら取り外し可能としたことを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の転写フィルムの吸着方法。
  5. 【請求項5】 一対のロールに前記転写フィルムを巻き
    掛けてそれらのロール間には前記基板を覆うに必要な長
    さの転写フィルムを繰り出し、その繰り出された転写フ
    ィルムにて前記基板を覆った後に、前記押さえ手段を前
    記繰り出された転写フィルムに被せることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の転写フィルムの吸着方
    法。
  6. 【請求項6】 前記押さえ手段を前記繰り出された転写
    フィルムに被せる前に、前記ロール間に繰り出された転
    写フィルムに張力を付加することを特徴とする請求項5
    に記載の転写フィルムの吸着方法。
  7. 【請求項7】 ステージ上の基板と対向配置される押さ
    え板と、その押さえ板の外周を取り囲むように配置さ
    れ、前記基板よりも外側にて前記ステージと密着可能な
    密封部材とを有し、前記ステージへの搭載時に前記押さ
    え板及び前記密封部材の内側に生成される密封空間から
    空気を排気するための排気孔がいずれかの部位に形成さ
    れていることを特徴とする転写フィルム吸着用の押さえ
    手段。
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