JP2003051100A - 走行支援装置 - Google Patents

走行支援装置

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JP2003051100A
JP2003051100A JP2001239726A JP2001239726A JP2003051100A JP 2003051100 A JP2003051100 A JP 2003051100A JP 2001239726 A JP2001239726 A JP 2001239726A JP 2001239726 A JP2001239726 A JP 2001239726A JP 2003051100 A JP2003051100 A JP 2003051100A
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road
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雅彦 岩崎
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真次 松本
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純一 笠井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両前方の障害物に関する情報を、道路状況
に応じて適切なタイミングで提供する。 【解決手段】 障害物の発生位置に基づき目標停止位置
Xstopを算出し(ステップS21)、道路形状に基づき
自車両が目標停止位置Xstopに至るまでの車速パターン
を作成し、この車速パターンで走行する際の運転者の操
作負荷量Wloadを、加減速負荷量、操舵負荷量等の身体
負荷量と、前方注視負荷量、確認負荷量等の認知負荷量
とから予測する(ステップS22)。操作負荷量Wload
がしきい値を超える区間を運転負荷増大区間とし、この
区間に目標停止位置Xstopに基準減速度Ginfoで停止す
るための情報提供位置Xinfoが含まれる場合には、運転
負荷増大区間の開始点から所定量だけ自車両よりの位置
での車速に基づき、自車両が目標停止位置Xstopに停止
するための必要減速度Greq がしきい値を超えているか
を判定し、しきい値をこえているときに障害情報の提供
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両前方の障害
等の情報を路車間通信を行うことによって受信し、この
障害への衝突等を回避するための警報を提供すると共に
必要に応じて制動力を発生させるようにした走行支援装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自車両進行方向前方に存
在する障害物等を、道路側に設けた監視装置で検出し、
この検出した障害物情報を、路車間通信によって監視装
置から受信し、障害物を回避するための警報を提供する
と共に、必要に応じて制動装置を作動させて障害物との
衝突を回避するようにしたもの等が提案されている。
【0003】例えば、特開平11−53695号公報に
記載されたカーブ路警報装置においては、道路側に設け
た道路監視装置において、カーブ道路上の所定の監視領
域内における障害物の有無や障害物の位置を検出し、こ
の検出結果を運転者に提供している。また、これと共
に、車両の現在位置及びその走行状態と、監視結果とし
て通知される障害物の位置とに基づいて、車両の現在の
走行状態の適否を判定し、この判定結果に基づいて警報
を行うようにしており、現在の車速で障害物直前までに
停止するために必要な減速度の大きさに応じて警報を発
生させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、急カーブを走
行する場合には、運転者は、急カーブに対処するため
に、道路形状を確認して減速と操舵とを実施しており、
この対処行動にはいってしまうと運転者は、このことに
意識が集中しているため、上述のように、車両前方の障
害物に対する警報や情報提供が行われたとしても、これ
ら警報や情報提供を認識する余裕が少なくなっており、
情報を認識しこれに対する操作を行うまでに時間がかか
る場合がある。
【0005】したがって、道路形態を考慮して、早めに
情報提供を行うことが必要となる。しかしながら、むや
みに早く情報提供を行っても、運転者が認識している車
両前方の情報と情報提供された内容とが一致しない等に
よって情報の意味が理解できなかったり、また、道路環
境だけでなく、他の車両や、歩行者等の交通環境によっ
ても、運転に関わる、運転者の操作負荷は変化する。こ
のため、これらを総合的に考慮して、適切なタイミング
を決定する必要がある。
【0006】また、自車両前方に障害がある場合、この
障害と自車両との間に車両が存在する場合等には、障害
が存在することに起因して渋滞が生じ、結果的に、障害
の位置が、自車両側に移動した状態と同等となる場合が
ある。このような状況では、路車間通信等によって情報
提供が行われた後であっても、時々刻々と障害が自車両
側に近づいてくることになる。
【0007】したがって、障害の発生位置を基準とし
て、例えば、障害手前位置で自車両を停止させるための
必要減速度から、警報や情報提供のタイミングを計算す
ると、計算した時点で想定していた停止位置よりも実際
に停止しなければならない位置が手前に変化するため、
余裕のない減速動作が必要となる場合がある。そこで、
この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされ
たものであり、車両前方の障害物に関する情報を、適切
なタイミングで提供することの可能な、走行支援装置を
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る走行支援装置は、自車両の
走行状態を検出する走行状態検出手段と、自車両の周辺
道路の道路状況を検知する道路状況検知手段と、制動力
を発生する制動力発生手段と、前記道路状況検知手段で
検知した道路状況検知情報に基づいて自車両の走行経路
上に障害を検知したとき、前記走行状態検出手段で検知
される自車両の走行状態に応じて予め設定された障害対
策タイミングで、前記道路状況検知情報に基づき前記障
害に関する障害情報を通知すると共に前記制動力発生手
段を作動させる障害対策手段と、を備えた走行支援装置
であって、前記道路状況検知情報と前記走行状態検知手
段で検知される自車両の走行状態とに応じて前記障害対
策タイミングを補正する障害対策タイミング補正手段を
備えることを特徴としている。
【0009】また、請求項2に係る走行支援装置は、前
記道路状況検知情報は、前記障害に関する情報と、自車
両の周辺道路の道路環境情報とを含むことを特徴として
いる。さらに、請求項3に係る走行支援装置は、前記障
害対策タイミング補正手段は、前記道路環境情報に基づ
いて前記障害対策タイミングを補正するようになってい
ることを特徴としている。
【0010】この請求項1乃至3に記載の発明では、道
路状況検知手段で検知された道路状況検知情報に基づい
て、自車両の走行経路上に障害が検知されたときには、
走行状態検出手段で検知される自車両の走行状態に応じ
て予め設定された障害対策タイミングで、道路状況検知
情報に基づき検出される障害情報が通知され、これによ
って、運転者は、自車両の走行経路上に障害があること
を認識できるようになっている。このとき、道路状況検
知手段で検知される道路状況検知情報と、走行状態検出
手段で検知される自車両の走行状態とに応じて障害対策
タイミングが補正される。
【0011】したがって、自車両前方の道路状況が影響
して、予め設定された障害対策タイミングでは、的確な
タイミングで障害情報の通知等を行うことができない場
合等には、自車両周辺道路の道路状況検知情報と、自車
両の走行状態とに基づいて障害対策タイミングを補正す
ることによって、道路状況に応じて的確なタイミングで
障害情報の通知等を行うことが可能となる。
【0012】また、本発明の請求項4に係る走行支援装
置は、自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段
と、自車両の周辺道路の道路状況を検知する道路状況検
知手段と、制動力を発生する制動力発生手段と、前記道
路状況検知手段で検知した道路状況検知情報に基づいて
自車両の走行経路上に障害を検知したとき、前記走行状
態検出手段で検知される自車両の走行状態に応じた予め
設定した障害対策タイミングで、前記道路状況検知情報
に基づき前記障害に関する障害情報を通知すると共に前
記制動力発生手段を作動させる障害対策手段と、を備え
た走行支援装置であって、前記道路状況検知情報に基づ
いて自車両の走行経路上に障害を検知したとき、前記道
路状況検知情報に基づいて運転者の運転負荷を推測し、
自車両の現在位置から前記障害の発生位置に応じて設定
される目標停止位置までの間で、前記運転負荷がしきい
値を超える負荷増大区間を検出する負荷増大区間検出手
段と、前記障害対策タイミングにおける自車両の位置
が、前記負荷増大区間内にあると予測されるとき、前記
障害対策タイミングにおける自車両の位置が前記負荷増
大区間よりも手前となるように前記障害対策タイミング
を早める障害対策タイミング補正手段と、を備えること
を特徴としている。
【0013】また、請求項5に係る走行支援装置は、前
記道路状況検知手段は、車両前方の障害に関する情報
と、車両前方の道路形態を表す道路形態情報と、自車両
前方の周辺道路の移動体に関する移動体情報とを検知
し、前記負荷増大区間予測手段は、前記道路形態情報と
前記移動体情報との少なくとも何れか一方に対する対策
として自車両の走行状態を変更するために運転者が行う
操作量と運転者が周囲環境を認識するための認識作業量
とを合成した指標を、前記運転負荷として用いることを
特徴としている。
【0014】また、請求項6に係る走行支援装置は、前
記運転者が行う操作量と前記認識作業量とをファジィ変
数としたファジィ演算を用いて前記指標を算出するよう
になっていることを特徴としている。また、請求項7に
係る走行支援装置は、前記障害対策タイミング補正手段
は、少なくとも、前記障害対策手段で通知する障害情報
を運転者が理解するために要する通知情報認識時間に基
づいて前記障害対策タイミングを補正することを特徴と
している。
【0015】また、請求項8に係る走行支援装置は、前
記障害対策タイミング補正手段は、前記運転負荷が大き
いほど前記障害対策タイミングをより早めるようになっ
ていることを特徴としている。また、請求項9に係る走
行支援装置は、前記障害対策手段は、前記負荷増大区間
における運転負荷増大の主要因となっている前記道路形
態情報も前記障害情報と共に通知するようになっている
ことを特徴としている。
【0016】また、請求項10に係る走行支援装置は、
前記負荷増大区間検出手段は、前記運転者が行う操作量
を、当該運転者の走行履歴に基づき検出される走行パタ
ーンに基づいて検出するようになっていることを特徴と
している。また、請求項11に係る走行支援装置は、前
記負荷増大区間検出手段は、運転者が加減速操作及び操
舵操作するための身体操作量の総和に規定係数を乗じた
身体負荷量と、自車両の動向に影響を及ぼす道路形態及
び運転者が移動体を認識するために要する認識時間に規
定係数を乗じた認知負荷量との加重和を、前記運転負荷
として用いることを特徴としている。
【0017】この請求項4乃至11に記載の発明では、
道路状況検知手段で検知された道路状況検知情報に基づ
いて、自車両の走行経路上に障害が検知されたときに
は、走行状態検出手段で検知される自車両の走行状態に
応じて予め設定された障害対策タイミングで、道路状況
検知情報に基づき検出される障害情報が通知され、これ
によって、運転者は、自車両の走行経路上に障害がある
ことを認識できるようになっている。
【0018】このとき、道路状況検知情報に基づいて、
運転者の運転負荷が推測され、これに基づいて自車両の
現在位置から障害の発生位置に応じて設定される目標停
止位置までの間で、運転負荷がしきい値を超える負荷増
大区間が検出される。そして、予め設定された障害対策
タイミングにおける自車両の位置が、負荷増大区間内に
あると予測されるときには、障害対策タイミングが補正
され、より早いタイミングで障害情報の通知等を行うよ
うに補正される。
【0019】したがって、自車両前方に急カーブ等の運
転者に運転負荷がかかる区間があった場合、この急カー
ブ等を走行している際に、障害情報等を通知したとして
も運転者は障害情報等を認識できない可能性がある。し
かしながら、負荷増大区間を予測し、この負荷増大区間
内で障害情報の通知等が行われると予測される場合に
は、負荷増大区間よりも手前で障害情報の通知等が行わ
れるように障害対策タイミングをより早めるようにして
いるから、運転者は負荷増大区間よりも手間で障害情報
等を認識することができ、障害物の情報を加味した運転
操作を余裕をもって行うことが可能となる。
【0020】また、本発明の請求項12に係る走行支援
装置は、自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段
と、自車両の周辺道路の道路状況を検知する道路状況検
知手段と、制動力を発生する制動力発生手段と、前記道
路状況検知手段で検知した道路状況検知情報に基づいて
自車両の走行経路上に障害を検知したとき、前記走行状
態検出手段で検知される自車両の走行状態に応じて予め
設定した障害対策タイミングで、前記道路状況検知情報
に基づいて前記障害に関する障害情報を通知すると共に
前記制動力発生手段を作動させる障害対策手段と、を備
えた走行支援装置であって、前記道路状況検知情報に基
づいて自車両の走行経路上に障害を検知したとき、前記
道路状況検知情報に基づいて自車両の現在位置から前記
障害の発生位置に至る区間内の交通量を予測する交通量
予測手段と、前記交通量予測手段で予測される交通量に
応じて前記障害対策タイミングを補正する障害対策タイ
ミング補正手段と、を備えることを特徴としている。
【0021】また、請求項13に係る走行支援装置は、
前記交通量予測手段は、自車両の現在位置から前記障害
の発生位置に至る区間内に存在する走行車両数を前記交
通量として予測し、前記障害対策タイミング補正手段
は、予測した走行車両数に応じた自車両の停止位置を予
測し、この予測停止位置を基点として前記障害対策タイ
ミングを補正するようになっていることを特徴としてい
る。
【0022】また、請求項14に係る走行支援装置は、
自車両と先行車両との間の車間距離を検出する車間距離
検出手段を備え、前記交通量予測手段は、前記車間距離
検出手段で検出された車間距離をもとに、前記走行車両
数を予測するようになっていることを特徴としている。
また、請求項15に係る走行支援装置は、前記交通量予
測手段は、前記車間距離検出手段で検出された車間距離
の所定時間あたりの車間距離変動量に基づいて前記走行
車両数を予測するようになっていることを特徴としてい
る。
【0023】また、請求項16に係る走行支援装置は、
前記交通量予測手段は、前記道路状況検知情報に基づく
前記障害の発生位置の変化量に基づいて前記走行車両数
を予測するようになっていることを特徴としている。ま
た、請求項17に係る走行支援装置は、前記道路状況検
知手段は前記区間内の平均交通量を検出する手段であっ
て、前記交通量予測手段は、前記道路状況検知手段で検
出した前記区間内の平均交通量に基づき前記走行車両数
を予測するようになっていることを特徴としている。
【0024】また、請求項18に係る走行支援装置は、
他の車両と車車間通信を行い通信先の車両から自車両と
通信先の車両との間の平均車間距離を受信する車車間通
信手段を備え、前記交通量予測手段は、前記車車間通信
手段により得た前記平均車間距離に基づいて、前記走行
車両数を予測するようになっていることを特徴としてい
る。
【0025】また、請求項19に係る走行支援装置は、
前記障害対策タイミング補正手段は、前記道路状況検知
手段の道路状況検知情報に基づいて自車両の走行経路上
に障害を検知した時点における前記障害の発生位置が、
前記道路状況検知手段で検知可能な走行経路上の検知範
囲の自車両側の限界位置であると予測される場合には、
前記障害情報を直ちに通知するように前記障害対策タイ
ミングを補正するようになっていることを特徴としてい
る。
【0026】さらに、請求項20に係る走行支援装置
は、前記障害対策タイミング補正手段は、前記道路状況
検知手段の道路状況検知情報に基づいて自車両の走行経
路上に障害を検知した時点における前記障害の発生位置
が、前記道路状況検知手段で検知可能な走行経路上の検
知範囲の自車両側の限界位置であると予測される場合に
は、前記制動力発生手段を作動させるタイミングもより
早めるようになっていることを特徴としている。
【0027】本発明の請求項12乃至20に係る走行支
援装置では、道路状況検知手段で検知された道路状況検
知情報に基づいて、自車両の走行経路上に障害が検知さ
れたときには、走行状態検出手段で検知される自車両の
走行状態に応じて予め設定された障害対策タイミング
で、道路状況検知情報に基づき検出される障害情報が通
知され、これによって、運転者は、自車両の走行経路上
に障害があることを認識できるようになっている。
【0028】このとき、道路状況検知手段で検知された
道路状況検知情報に基づいて自車両の走行経路上に障害
があることが検知されたときには、道路状況検知情報に
基づいて自車両の現在位置から障害の発生位置に至る区
間内の交通量が予測され、予測された交通量に応じて障
害情報の通知等を行うための障害対策タイミングが補正
される。
【0029】ここで、自車両と障害の発生位置との間に
他の車両が存在する場合等には、障害があるために渋滞
が発生しこれに伴って障害が自車両側に移動したのと同
等の状況となる場合がある。前記道路状況検知情報で通
知される障害の発生位置に基づいて、障害情報の通知等
を行った場合、前述のように障害の発生位置が自車両側
に移動した場合には、タイミングが遅く、急な減速操作
が必要となる場合がある。
【0030】しかしながら、障害発生位置に至る区間内
の交通量を予測し、これに応じて障害対策タイミングを
補正するようにしているから、障害発生位置に至る区間
内の交通量の影響を考慮して、障害対策タイミングを補
正することによって、適切なタイミングで障害情報の通
知等を行うことが可能となる。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1乃至3に係る走行支援
装置によれば、道路状況検知情報として通知される道路
環境情報等に基づいて障害対策タイミングを補正するこ
とによって、自車両前方の道路状況に関わらず、的確な
タイミングで障害情報の通知等を行うことができる。
【0032】また、本発明の請求項4乃至11に係る走
行支援装置によれば、道路状況検知情報に基づいて、運
転者の運転負荷がしきい値を超える負荷増大区間を検出
し、自車両が負荷増大区間内にあるときに障害対策タイ
ミングが生じると予測される場合には、負荷増大区間よ
りも手前で障害対策タイミングが発生するように障害対
策タイミングをより早めるようにしているから、運転者
は負荷増大区間よりも手間で障害情報等を認識すること
ができ、障害物の情報を加味した運転操作を余裕をもっ
て行うことができる。
【0033】このとき、前記運転負荷を、車両前方の道
路形態を表す道路形態情報と、自車両前方の周辺道路の
他の車両や人等の移動体に関する移動体情報との少なく
とも何れか一方に対する対策として自車両の走行状態を
変更するために運転者が行う操作量と運転者が周囲環境
を認識するための認識作業量とを合成した指標を用いる
ことによって、容易的確に運転負荷を予測することが可
能できる。
【0034】また、このとき、このとき、運転者が行う
操作量と認識作業量とをファジィ変数としたファジィ演
算を用いて指標を算出することによって、運転負荷に関
係する多くの指標を加味してより高精度に運転負荷を予
測することができる。また、障害対策手段によって通知
される障害情報を運転者が理解するために要する通知情
報認識時間を考慮して障害対策タイミングを補正するこ
とによって、より的確なタイミングに補正することがで
きる。
【0035】また、予測される運転者の運転負荷が大き
いほど障害対策タイミングをより早め、より早い時点
で、運転者に障害物の存在を認識させることによって、
運転負荷が大きい場合であっても障害物に対して余裕を
もって対処することができる。また、負荷増大区間にお
いて運転負荷増大の主要因となっている道路形態情報を
も障害情報と共に通知することによって、運転者は、車
両前方の障害物と道路状況との位置関係を認識しやすく
なり、運転者の運転行動を計画しやすくすることができ
る。
【0036】また、運転者が行う操作量を検出する際
に、運転者の走行履歴に基づいて検出される走行パター
ンを利用して検出することによって、運転者の通常の運
転行動に応じた運転負荷を検出することができこれに基
づいて障害対策タイミングを補正することによって、運
転者の通常の運転行動に応じた適切なタイミングで障害
情報等を通知することができる。
【0037】また、運転者が加減速操作及び操舵操作す
るための身体操作量の総和に規定係数を乗じた身体負荷
量と、自車両の動向に影響を及ぼす道路形態及び運転者
が移動体を認識するために要する認識時間に規定係数を
乗じた認知負荷量との加重和を、運転負荷とすることに
よって、容易且つ高精度に運転負荷を検出することがで
き演算時間の短縮図ることができる。
【0038】また、本発明の請求項12乃至20に係る
走行支援装置によれば、道路状況検知情報に基づいて自
車両の現在位置から障害の発生位置に至る区間内の交通
量を予測し、予測した交通量に応じて障害対策タイミン
グを補正するようにしたから、障害の発生位置に至る区
間内の交通量に応じて、的確なタイミングで障害情報の
通知等を行うことができる。
【0039】このとき、自車両の現在位置から障害の発
生位置に至る区間内に存在する走行車両数を交通量とし
て予測しこれに基づいて、自車両が停止すると予測され
る停止予測位置を予測し、この停止予測位置に基づいて
障害対策タイミングを補正することによって、道路状況
に応じた的確なタイミングに補正することができる。ま
た、自車両の現在位置から障害の発生位置に至る区間内
に存在する走行車両数を、自車両と先行車両との間の車
間距離をもとに予測することによって、容易に予測する
ことができる。
【0040】このとき、車間距離の所定時間あたりの車
間距離変動量を検出し、これをもとに、自車両と障害の
発生位置との間の走行車両の最大数を予測することによ
って、容易且つより高精度に走行車両数を予測すること
ができる。また、障害の発生位置の変化量を検出し、こ
れに基づいて、自車両と障害の発生位置との間の走行車
両の最大数を予測することによって、容易に走行車両数
を予測することができる。
【0041】また、道路状況検知手段で自車両と障害の
発生位置との間の平均交通量を検出し、これに基づき走
行車両数を予測することによって、道路状況検知手段で
実際に検出された平均交通量に基づいて走行車両数が予
測されるから、より高精度に走行車両数を予測すること
ができる。また、他の車両と車車間通信を行い通信先の
車両から自車両と通信先の車両との間の平均車間距離を
受信する車車間通信手段を設け、この車車間通信手段に
より平均車間距離を得て、この平均車間距離に基づいて
走行車両数を予測することによって、例えば道路状況検
知情報を得ることができない場合等であっても、的確に
走行車両数を予測することができる。
【0042】また、道路状況検知手段の道路状況検知情
報に基づいて自車両の走行経路上に障害を検知した時点
で、この時点における障害の発生位置が、道路状況検知
手段で検知可能な走行経路上の検知範囲において、その
自車両側の限界位置であると予測されるときには、障害
情報を直ちに通知するように障害対策タイミングを補正
することによって、障害が自車両側に移動しその位置情
報を得ることができなくなった場合であっても、より早
い時点で障害情報を運転者に通知することにより、運転
者は障害に対する対処を余裕をもって行うことができ
る。
【0043】さらに、このとき、制動力発生手段を作動
させるタイミングもより早めるように障害対策タイミン
グを補正することによって、障害が自車両側に移動しそ
の位置情報を得ることができなくなった場合であって
も、制動力の発生タイミングを早めることによって違和
感のない減速を行うことができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。まず、本発明の第1の実施の形態
を説明する。図1は、本発明の走行支援装置を備えた車
両の一実施形態を示すシステム構成図である。この車両
は、後輪1RL、1RRが駆動輪、前輪1FL、1FR
が従動輪となる後輪駆動車両であり、エンジン2の駆動
トルクが自動変速機3を介して前記後輪1RL、1RR
に伝達される。
【0045】前記エンジン2の回転状態、トルク、出力
等は、エンジン制御装置11によって制御可能である。
具体的には、スロットルバルブ開度、アイドルバルブ開
度、点火時期、燃料噴射量、燃料噴射タイミング等を調
整することによって、エンジン2の回転状態、トルク、
出力等を制御することができる。また、前記自動変速機
3は、変速機制御装置12によって制御可能である。具
体的には自動変速機3内のクラッチやブレーキに供給す
る作動流体圧を調整することにより、選択されるギヤ比
を変更し、所望とする減速比を得ることができる。
【0046】また、前記各車輪1FL〜1RRは、いわ
ゆるディスクブレーキを構成するホイールシリンダ4F
L〜4RRを備えている。このホイールシリンダ4FL
〜4RRは供給される制動流体圧によって各車輪1FL
〜1RRに制動力を付与するものである。そして、各車
輪1FL〜1RRに付与する制動力は制動流体圧制御装
置13によって制御可能である。具体的には、例えば駆
動力制御装置(TCS)のように制動流体圧を増圧した
り、アンチスキッド制御装置(ABS)のように制動流
体圧を減圧したりすることにより、各ホイールシリイン
ダ4FL〜4RRへの制動流体圧を調整し、各車輪1F
L〜1RRへの制動力を制御することができる。なお、
この制動流体圧制御装置13内で調圧される制動流体圧
は、図示しないブレーキペダルの踏み込みによって昇圧
されるマスタシリンダから供給される。
【0047】これらの制御装置は、いずれも車両の走行
状態を制御するものであり、結果的に、自車両の加減速
度、前後方向速度等を調整して、走行状態を制御するこ
とができる。また、これらの制御装置は、単独でも作動
可能であるが、全体機能としては、車両前方の道路状況
に基づいて道路状況対応処理を行う制御装置10によっ
て、司られている。
【0048】また、車両には、スキャン型レーザレーダ
式或いはミリ波式のレーダを備え先行車両までの車間距
離を検出する車間距離センサ16や、各車輪1FL〜1
RRの回転速度を検出する車輪速度センサ17、車両に
発生する前後及び横加速度を検出する加速度センサ1
8、を備えている。また、この車両には、前記制御装置
10における道路状況対応処理で検出される障害物の有
無或いは、車両前方の道路形態情報などを、乗員、特に
運転手に提示するためのディスプレイ、スピーカ及び警
報アラームを含む情報提示装置23が備えられている。
【0049】車両には、さらに、いわゆるインフラスト
ラクチャと情報の通信を行うための路車間通信装置7
や、自車両の絶対位置を検出するいわゆるGPS(Gl
obal Positioning System)等
の自車両位置検出装置19等を備えている。前記路車間
通信装置7は、走行中の道路に関する詳細な道路状況
を、道路側に設置された無線機から同報データとして受
信する。前記道路状況としては、例えば道路形状情報、
道路表面の情報、障害物情報、及び交差点の情報等が通
知される。前記道路形状情報としては、通知される道路
状況が有効な区間(以後、情報提供区間)の、車線数、
道路線形が通知される。また、前記道路表面の情報とし
ては、自車両が走行中の車線の、湿潤、乾燥、凍結、積
雪等といった道路表面の滑り易さに関する情報が通知さ
れる。また、前記障害物情報としては、自車両の進行方
向に存在する障害物の種別、つまり、物であるか、人で
あるか、車両であるかといった情報、及びその大きさ、
位置が通知される。さらに、前記交差点の情報として
は、対象とする交差点中心までの距離、交差道路の車線
数、交差道路及び対向道路を走行する車両の位置及び速
度、横断歩道の位置、横断歩道上の歩行者の位置等が通
知される。
【0050】なお、これらのうち、位置や距離に関わる
情報は、全て前記情報提供区間の基準位置(通常は、基
点)を基準とする位置或いは基準位置からの距離として
表している。さらに、道路状況として、前記情報提供区
間の基点の位置も通知するようになっている。
【0051】例えば、図2に示すように、情報提供区間
の基点をZ0 とすると、停止車両等の障害物Bの位置と
しては、図2中に矢線Tで示すように、基点Z0 からの
距離が通知されることになる。したがって、自車両A
は、情報提供区間の基点Z0 を通過した時点からの走行
距離をカウントすることによって、通知された道路状況
と自車両との位置関係を照合することができる。
【0052】また、前記情報提供区間は、道路に対して
複数設定されており、運転者は、車両が走行するに伴っ
て、車両位置に設定された情報提供区間の道路状況を得
ることができるようになっている。次に、上記制御装置
10で実施される道路状況対応処理の演算処理につい
て、図3のフローチャートにしたがって説明する。この
演算処理は、例えば10〔msec〕程度に設定された
所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割り込みによって
実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信
のためのステップを設けていないが、演算処理によって
得られた結果は随時記憶装置に更新記憶されると共に、
必要な情報やプログラムは随時記憶装置から読み込まれ
る。また、前述したエンジン制御装置11、変速機制御
装置12、制動流体圧制御装置13とは随時通信を行
い、必要な情報や命令は随時双方向に授受される。
【0053】この演算処理では、まず、ステップS1
で、路車間通信装置7から道路状況を読み込み、この道
路状況が新たに受信した道路状況であり且つこの中に障
害物情報が含まれるかを判定する。そして、新たに受信
した道路状況でないとき、或いは、道路状況の中に障害
物情報が含まれないときには、後述のステップS16に
移行する。一方、新たに受信した道路状況であり且つ障
害物情報が含まれる場合は、ステップS2に移行する。
【0054】このステップS2では、情報提供区間の基
点Z0 を通過後、最初に受信した道路状況であるかどう
かを判定する。この判定は、例えば、図示しないビーコ
ンと通信を行って、情報提供区間の基点Z0 の位置を受
信し、これと自車両位置検出装置19で検出される現在
位置とをもとに行う。そして、情報提供区間の基点Z0
を通過した後、最初に受信した道路状況であるときに
は、ステップS3に移行し、所定の記憶領域に逐次記憶
している、障害物情報で通知される障害物位置の履歴を
削除し、新たに通知された道路状況の障害物情報の中の
障害物位置を履歴情報として登録し、新たに障害物位置
の履歴の作成を開始する。その後、ステップS4に移行
する。
【0055】また、前記ステップS2で情報提供区間の
基点Z0 を通過した後、最初に受信した道路状況でない
と判定されるときには、そのままステップS4に移行す
る。このステップS4では、図4に示す、動作モード判
定処理を実行する。この動作モード判定処理では、ま
ず、目標停止位置Xstopを設定する。この目標停止位置
Xstopは、路車間通信装置7で受信した障害物位置か
ら、余裕距離(例えば、5m)を差し引いた位置を設定
する(ステップS21)。
【0056】次いでステップS22に移行し、自車両
が、ステップS21で設定した目標停止位置Xstopに至
るまでの自車両の走行経路上で、運転者が実施する操作
の操作負荷量Wloadを演算する。つまり、まず、路車間
通信装置7によって得た道路形状に基づいて、目標停止
位置Xstopまでの車速パターンを作成する。例えば、前
述の図2に示すように、カーブを超えた付近に障害物が
位置する場合には、図5に示すような車速パターンとな
る。なお、図5において、横軸は情報提供区間の基点Z
0 からの距離、縦軸は、予測車速Vpre を表す。
【0057】すなわち、道路形状情報として受信した道
路の曲率半径R0 と、予め記憶されている運転者の常用
横加速度Glateral とから、次の(1)式に基づいて、
路車間通信装置7によって得た道路形状の道路を走行す
る際の車速Vcurve を決定する。 Vcurve =(Glateral ・g/R0 1/2 ……(1) なお、式中のgは、重力加速度である。
【0058】続いて、現在の自車速V0 から車速Vcurv
e へ運転者の常用減速度Gbrk で減速するために要する
距離X1 を次式(2)に基づいて算出する。 X1 =(V0 2−Vcurve 2 )/(2・Gbrk ・g) ……(2) 続いて、予め記憶されている運転者のカーブ走行時の常
用減速終了点に相当する位置L2 から、(2)式で算出
した距離X1 だけ、自車両よりの位置を、カーブ対応減
速開始位置L1 として設定する。なお、図2中のLS
カーブ開始地点である。
【0059】また、図2の道路線形のように、目標停止
位置Xstopが、運転者のカーブ走行時の常用加速開始点
に相当する位置L3 よりも先にある場合には、運転者の
常用加速度Gacl によって加速すると仮定して、車速を
予測する。そして、他の地点の車速は、それぞれの地点
での加減速度に応じて補間する。このようにして、図5
に示すような車速パターンを得ると、各地点の操作負荷
量Wloadを次式(3)〜(5)に基づいて算出する。
【0060】 Wload=Kbody・Wl-body+Kmental・Wl-cog ……(3) Wl-body=Kstrg・Wl-strg+Klong・Wl-long ……(4) Wl-cog =Kgaze・Wfront-gaze(Vpre ,Lvis )+Kaware ・Wl-awar ……(5) なお、(3)式において、Wl-bodyは身体負荷量、Wl-
cog は認知負荷量、Kbody及びKmentalは、既定数であ
る。また、(4)式において、Wl-strgは操舵負荷量で
あって、常用横加速度Glateral に対応する操舵反力に
基づいて例えば図6の特性となるように設定される。つ
まり、常用横加速度Glateral が大きくなるほど、操舵
負荷量Wl-strgが増加するように設定される。Wl-long
は加減速負荷量であって、加減速度Glong(常用減速度
Gbrk 及び常用加速度Gacl )に基づいて例えば図7に
示す特性となるように設定される。つまり、常用加速度
Gacl が増加するほど加減速負荷量Wl-longは緩やかに
増加し、常用減速度Gbrkが増加するほど加減速負荷量
Wl-longはより急激に増加するように設定される。ま
た、Kstrg及びKlongは既定数である。
【0061】さらに、(5)式において、Kgaze、Kaw
are は既定数、Wfront-gaze(Vpre ,Lvis )は自車
両の走行速度と道路形状とに起因する前方注視負荷量で
あって、前記図5に示す車速パターンで推測した予測車
速Vpre と、道路形状から特定される前方可視距離Lvi
s とに基づいて、例えば図8の特性となるように設定さ
れる。つまり、予測車速Vpre が大きくなるほど、ま
た、前方可視距離Lvisが短いほど前方注視負荷量Wfro
nt-gaze(Vpre ,Lvis )は大きくなるように設定さ
れる。また、Wl-awarは確認負荷量であって、各地点の
道路状況において確認タスクにかかる単位時間当たりの
確認タスク時間割合TLloadに対応して、例えば図9に
示すような特性に設定される。つまり、確認タスク時間
割合TLloadが大きいほど確認負荷量Wl-awarは増加す
るように設定される。前記確認タスク時間割合TLload
は、予め設定された特性に基づいて、路車間通信によっ
て得た交差路パターン及び交差路までの到達時間に応じ
た、単位時間当たりの確認時間割合〔ΔTcross 〕を交
差路毎に検出しこれを加算した合計と、路車間通信によ
って得た自車両の走行に関与する関係車両の車速、交差
地点までの距離、自車位置及び自車速とから定まる遭遇
確率Povに応じて算出される、単位時間当たりの確認時
間割合〔ΔTpov〕を交差路毎に算出しこれを加算した
合計と、の総和として算出される。
【0062】以上の演算を、情報提供区間の基点Z0
ら、目標停止位置Xstopまで実施する。これによって、
例えば、図2に示す道路線形の場合には、各地点におけ
る操作負荷量Wloadは、図10に示すようになる。つま
り、基点Z0 を通過した時点からほぼ直進路を走行して
いるときの操作負荷量Wloadは比較的小さく、この状態
からカーブに接近し、運転者のカーブ状況の認識また障
害物の検出動作が行われると、これに伴って操作負荷量
Wloadが増加する。そして、カーブを考慮したカーブ対
応減速開始位置L1 を通過すると、減速操作に伴って操
作負荷量Wloadはさらに増加し、常用減速終了点L2
通過してカーブに進入し、常用加速開始点L3 を通過し
た後、目標停止位置Xstopまで操作負荷量Wloadの高い
状態が継続する。
【0063】なお、図4のステップS22の処理におい
て、常用横加速度Glateral 、常用減速度Gbrk 、常用
加速度Gacl 、常用減速終了点L2 、常用加速開始点L
3 は、運転者が常時運転している走行パターンを記憶し
ておき、これに対して平均処理した予め記憶されている
値を用いる。なお、工場出荷時には、まだ走行パターン
が規定されていないため、規定値を用いる。また、運転
者が替わる可能性の高い車両の場合には、例えば、各設
定値を容易に変更可能な記憶媒体に記憶しておき、運転
者毎に設定値を変更してこれを用いるようにしてもよ
い。また、特定の複数の運転者が利用するような場合に
は、複数の人数分の特性をそれぞれ記憶しておき、スイ
ッチ等の選択手段によって運転車毎に対応する特性を選
択するようにしてもよい。この場合、選択手段として、
例えばキーレスエントリーに基いられるような個人認証
信号を用いることによって自動的に選択するようにして
もよい。
【0064】続いて、ステップS23に移行し、自車両
の現在の車速V0 から予め設定した情報提供基準減速度
Ginfoで減速して、目標停止位置Xstopに停止するため
に必要な必要停止距離Xbrk を算出する。そして、目標
停止位置Xstopから必要停止距離Xbrk だけ自車両より
の位置を、情報提供位置Xinfoとして設定する。なお、
自車両の現在の車速V0 は、例えば、車輪速度センサ1
7の検出信号のうち、従動輪である前左右輪速度V
FL、VwFRの平均値から算出する。
【0065】次いで、ステップS24に移行し、ステッ
プS23で算出した、自車両の走行経路上における操作
負荷量Wloadの変化パターンにおいて、図10に示すよ
うに、操作負荷量Wloadが、基準負荷量Bloadを超えて
いる範囲(以下、運転負荷増大区間という。)内に、情
報提供位置Xinfoが含まれるかどうかを判定する。この
判定は、例えば、操作負荷量Wloadが基準負荷量Bload
を超える区間が予め設定した区間以上継続するときこの
区間を運転負荷増大区間として設定し、この運転負荷増
大区間に情報提供位置Xinfoが含まれるかどうかを判定
すればよい。
【0066】そして、運転負荷増大区間に情報提供位置
Xinfoが含まれる場合には、ステップS25に移行し、
含まれない場合にはステップS27に移行する。前記ス
テップS25では、予め設定した障害物の情報提供を運
転者が認識するのに要する時間Tcog に相当する走行距
離、自車速V0 とTcog との積(V0 ×Tcog )だけ、
運転負荷増大区間の開始点から自車両よりの位置を特定
し、これを運転操作負荷が増大する時の情報提供位置で
ある、負荷増大時対応情報提供位置Sinfoとして設定す
る。
【0067】次いで、ステップS26に移行し、自車両
が負荷増大時対応情報提供位置Sinfoを通過したか否か
を判定し、自車両が負荷増大時対応情報提供位置Sinfo
を通過していない場合には、そのまま処理を終了して前
記図3のメインルーチンに戻る。一方、自車両が負荷増
大時対応情報提供位置Sinfoを通過している場合には、
後述のステップS28に移行する。
【0068】一方、前記ステップS27では、自車両が
情報提供位置Xinfoを通過したか否かを判定し、自車両
が情報提供位置Xinfoを通過していない場合には、その
まま処理を終了して前記図3のメインルーチンに戻る。
一方、自車両が情報提供位置Xinfoを通過している場合
には、後述のステップS28に移行する。このステップ
S28では、自車両が目標停止位置Xstopに停止するた
めの現時点における必要減速度Greq を算出し、次い
で、ステップS29に移行して、必要減速度Greq が、
予め設定した警報基準減速度Gwarnを超えているかどう
かを判定する。なお、前記必要減速度Greq は、例え
ば、現在の自車速V0 と自車両の現在位置と目標停止位
置Xstopとに基づいて算出される。
【0069】そして、必要減速度Greq が警報基準減速
度Gwarnを超えていない場合には、ステップS30に移
行し、動作モードを情報提供モードに設定し、図3のメ
インルーチンに戻る。一方、前記ステップS29で必要
減速度Greq が警報基準減速度Gwarnを超えている場合
には、ステップS31に移行し、必要減速度Greq が予
め設定した制御基準減速度Gcontを超えているかどうか
を判定する。そして、必要減速度Greq が制御基準減速
度Gcontを超えている場合には、ステップS32に移行
して動作モードを、制御モードに設定した後、図3のメ
インルーチンに戻る。一方、必要減速度Greq が制御基
準減速度Gcontを超えていない場合には、ステップS3
3に移行して、動作モードを警報モードに設定した後、
図3のメインルーチンに戻る。
【0070】なお、前記警報基準減速度Gwarn及び制御
基準減速度Gcontは、Gwarn<Gcontを満足するように
予め設定された値であって、警報基準減速度Gwarnは運
転者に警告を与える必要があると判定される値、制御基
準減速度Gcontはエンジン制御装置11、変速機制御装
置12、制動流体圧制御装置13を強制的に制御して減
速する必要があると判定される値に設定される。
【0071】このようにして、図4の動作モード判定処
理において動作モードが設定されると、図3のステップ
S4からステップS5に移行し、動作モードとして制御
モードが設定されているか否かを判定する。そして、動
作モードとして制御モードが設定されている場合には、
ステップS6に移行し、動作モードとして制御モードが
設定されていない場合には、ステップS7に移行する。
【0072】前記ステップS6では、制御パラメータ処
理を行う。具体的には、予め設定した停止目標減速度G
ref に相当する減速力指令値及びスロットルオフの指令
値を設定した後、ステップS8に移行する。一方、前記
ステップS7では、動作モードとして警報モードが設定
されているか否かを判定する。そして、動作モードとし
て警報モードが設定されている場合には、前記ステップ
S8に移行し、動作モードとして警報モードが設定され
ていない場合には、ステップS9に移行する。
【0073】前記ステップS8では、警報パラメータ処
理を行う。具体的には、情報提示装置23の警報アラー
ムを作動させるための指令信号及びディスプレイへの警
報表示の出力指令を設定した後、ステップS10に移行
する。一方、前記ステップS9では、動作モードとして
情報提供モードが設定されているか否かを判定する。そ
して、動作モードとして情報提供モードが設定されてい
ない場合には、そのまま処理を終了し、動作モードとし
て情報提供モードが設定されている場合には、ステップ
S10に移行する。
【0074】このステップS10では、情報提供パラメ
ータ処理行い、情報提供パラメータとして、ディスプレ
イへの表示内容及び音声発話フレーズの設定を行った
後、ステップS11に移行する。前記表示内容及び音声
発話フレーズの設定は、例えば図11のフローチャート
にしたがって行う。
【0075】つまり、まず、ステップS41で、負荷増
大時対応情報提供位置Sinfoが設定されているか否かを
判定する。そして、設定されている場合にはステップS
42に移行し、運転負荷増大区間の中で最も負荷の高い
道路線形情報を抽出する。例えば前記図2に示す道路形
状の場合には、図10に示す各地点における操作負荷量
Wloadから、「左急カーブ」を選択する。
【0076】次いで、ステップS43に移行し、運転負
荷増大時対応情報提供として、表示内容及び音声発話フ
レーズとして、「障害物(又は、停止車両)」と、ステ
ップS42で選択した運転負荷増大区間の道路線形情報
とを合成したデータを設定する。例えば図2の道路線形
の場合には、表示内容として、障害物(又は停止車両)
の前に、左カーブを表す道路線形を合成し、音声発話及
び表示内容として「左急カーブの先に障害物」というフ
レーズを設定する。
【0077】一方、ステップS41で、負荷増大時対応
情報提供位置Sinfoが設定されていない場合にはステッ
プS44に移行し、運転負荷増大時対応情報提供とし
て、表示内容及び音声発話フレーズとも障害物のみを表
すデータを設定する。つまり、例えば図2の道路線形の
場合には、音声発話及び表示内容として「停止車両」と
いうフレーズを設定する。
【0078】このようにして、表示内容及び音声発話フ
レーズを設定すると、図3に戻ってステップS10から
ステップS11に移行し、前記ステップS6、S8、S
10の何れかで設定した各種指令値を、エンジン制御装
置11、変速機制御装置12、制動流体圧制御装置1
3、情報提示装置23に出力した後、処理を終了する。
一方、前記ステップS1で、路車間通信装置7から新た
に道路状況を受信しないとき、或いは、道路状況の中に
障害物情報が含まれないときには、ステップS16に移
行する。このステップS16では、最終的に受信した障
害物の位置、つまり、現在記憶している障害物の位置情
報の最新の位置を、自車両が通過したかを判定し、通過
していない場合には前記ステップS4に移行し、通過し
ている場合にはそのまま処理を終了する。
【0079】これによって、道路側の通信範囲に制約が
ある場合等、障害物の発生位置に自車両が到達するまで
継続して道路状況を受信することができなかった場合、
或いは何らかの理由で路車間通信が中断した場合であっ
ても、乗員に対し、継続して、情報提供を行うことがで
きるようになっている。次に、上記第1の実施の形態の
動作を説明する。
【0080】路車間通信装置7では、道路側に設けられ
た無線機との間で通信を行って、自車両前方の道路線形
或いは障害物の有無等の情報を受信しこれを制御装置1
0に通知する。制御装置10では、道路状況対応処理の
演算処理を予め設定された所定周期で実行し、路車間通
信装置7から入力した道路状況に基づいて、障害物情報
が含まれるかどうかを判定する。
【0081】今、自車両が、図2に示す左カーブの先に
障害物が存在する道路を走行するものとすると、路車間
通信装置7では障害物情報を含む道路状況を受信しこれ
を制御装置10に通知する。制御装置10では、自車両
が情報提供区間の基点Z0 を通過直後に障害物情報を受
信したときに、障害物位置の履歴を更新して新たに、障
害物情報の履歴の作成を開始し(ステップS2、3)、
通知された障害物位置に基づいて目標停止位置Xstopを
算出し(ステップS21)、目標停止位置Xstopに至る
までの自車両の走行経路上で、運転者が実施する操作の
操作負荷量Wloadが、運転者の常用横加速度Glateral
、常用減速度Gbrk 等といった、運転者の運転特性に
応じて算出される。
【0082】この場合、上述のように、各地点における
操作負荷量Wloadは、図10に示すように、基点Z0
通過した時点からほぼ直進路を走行している間は操作負
荷量Wloadは比較的小さく、カーブに接近し、運転者の
カーブ状況の認識また障害物の検出動作を行うとこれに
伴って操作負荷量Wloadが増加する。そして、カーブを
考慮したカーブ対応減速開始位置L1 を通過すると、減
速操作に伴って操作負荷量Wloadはさらに増加し、常用
減速終了点L2 を通過してカーブに進入し、常用加速開
始点L3 を通過した後、目標停止位置Xstopまで操作負
荷量Wloadの高い状態が継続する。
【0083】そして、自車両の現在の車速V0 から予め
設定した情報提供基準減速度Ginfoで減速して、目標停
止位置Xstopに停止するために必要な必要停止距離Xbr
k が算出され、目標停止位置Xstopから必要停止距離X
brk だけ自車両よりの位置が、情報提供位置Xinfoとし
て設定される(ステップS23)。このとき、ステップ
S23で算出された、図10に示す自車両の走行経路上
における操作負荷量Wloadの変化パターンにおいて、基
準負荷量Bloadを超えている運転負荷増大区間内に、情
報提供位置Xinfoが含まれる場合には、ステップS24
からステップS25に移行し、運転負荷増大区間の開始
点、図10の場合L 0 から障害物の情報提供を運転者が
認識するのに要する時間Tcog に相当する走行距離だけ
自車両よりの位置が負荷増大時対応情報提供位置Sinfo
として設定され、自車両がこの負荷増大時対応情報提供
位置Sinfoを通過した時点でステップS26からステッ
プS28に移行して、上記と同様にして自車両の走行状
態の判定が行われる。
【0084】そして、例えば自車両が比較的低速で走行
しており、自車両が目標停止位置Xstopに停止するため
の現時点における必要減速度Greq が警報基準減速度G
warnを超えていない場合には、ステップS29からステ
ップS30に移行して、動作モードとして情報提供モー
ドが設定され、図4のステップS4から、S7、S9を
経てステップS10に移行し、ディスプレイへの表示内
容及び音声発話フレーズとして「左急カーブの先に障害
物」が設定され(ステップS10)、これが情報提示装
置23に出力される(ステップS11)。
【0085】これによって、情報提示装置23により
「左急カーブの先に障害物」が車両前方にある旨の通知
が音声及びディスプレイへの表示によって行われる。し
たがって、運転者はこれらを聞いたり或いは見ることに
よって、車両前方に左急カーブがあり且つその先に障害
物が存在することを認識することができる。また、この
とき、運転者はカーブに進入すると、カーブ走行に伴う
運転操作に気を取られるために、音声に耳を傾ける余裕
或いはディスプレイを見る余裕等ない場合があるが、こ
の運転者の操作負荷を考慮して、負荷が増大する区間よ
りも障害物の情報提供を運転者が認識するのに要する時
間Tcog に相当する距離だけ早い、負荷増大時対応情報
提供位置Sinfoを自車両が通過した時点で情報提供を行
っている。したがって、車両がカーブに進入する前に、
且つ運転者の負荷が増大する前に情報提供が行われるか
ら、運転者は、音声或いはディスプレイ表示による情報
提供を、余裕をもって認識することができ、この時点か
ら、障害物の存在を考慮した運転を行うことができるか
ら、後に急減速するようなことはなく自然な運転操作で
障害を回避することができる。
【0086】一方、例えば自車両が比較的高速で走行し
ており、必要減速度Greq が警報基準減速度Gwarnを超
え且つ制御基準減速度Gcontを超えない場合には、ステ
ップS29からS31を経てステップS33に移行し、
動作モードとして警報モード33が設定される。したが
って、図3のステップS5からS7を経てステップS8
に移行し、警報パラメータとして、警報アラームの作動
指令値及びディスプレイへの警報表示の指示が行われ
(ステップS8)、ディスプレイへの表示内容及び音声
発話フレーズとして「左急カーブの先に障害物」が設定
され(ステップS10)、これが情報提示装置23に出
力される(ステップS11)。
【0087】これによって、情報提示装置23により左
急カーブの先に障害物がある旨の通知が音声及びディス
プレイへの表示によって行われると共に、さらに、警報
音が発せられ、さらに例えば、ディスプレイに表示され
る「障害物」の文字情報が点滅表示される等といった警
報表示が行われる。したがって、運転者は、これらを聞
いたり見たりすることによって、車両前方に障害物が存
在することを認識し、このとき、警報が発せられている
ことから、比較的速やかに減速操作を行う必要があるこ
とを認識することができる。また、このとき、警報を発
したり警報表示を行うようにしているから、運転者の注
意を、音声或いはディスプレイ表示に向かわせることが
でき、より確実に障害物に対する対処を行わせることが
できる。
【0088】さらに、例えば自車両が高速で走行してお
り、必要減速度Greq が警報基準減速度Gwarnを超え且
つ制御基準減速度Gcontを超える場合には、ステップS
29からS31を経てステップS32に移行し、動作モ
ードとして制御モード33が設定される。したがって、
図3のステップS5からS6に移行し、制御パラメータ
として、停止目標減速度Gref に相当する減速力指令値
及びスロットルオフの指令値が設定され(ステップS
6)、警報アラームの出力指令値及びディスプレイへの
警報表示指令が設定され(ステップS8)、ディスプレ
イへの表示内容及び音声発話フレーズとして「左急カー
ブの先に障害物」が設定され(ステップS10)、これ
らが出力される。
【0089】これによって、運転者の減速操作とは関係
なく車両の減速が行われ、且つ、警報アラームが発生す
ると共に、ディスプレイへの警報表示が行われ、さらに
音声及びディスプレイ表示によって、障害物の存在が通
知される。したがって、運転者は、これらを聞いたりみ
たりすることによって、車両前方に障害物が存在し、減
速操作が必要であることから、減速操作が自動的に行わ
れたことを認識することができる。また、このとき、情
報提供や警報を発するだけでなく、運転者に意志に関わ
らず強制的に減速操作を行うようにしているから、運転
者がカーブの走行に気をとられ障害物の情報を認識でき
ない場合、或いは障害物に対する対処が的確に行われて
いない場合であっても、障害物に対する対処を的確に行
うことができ、より安全性を向上させることができる。
【0090】これに対し、ステップS23で算出され
た、図10に示す自車両の走行経路上における操作負荷
量Wloadの変化パターンにおいて、基準負荷量Bloadを
超えている運転負荷増大区間内に、情報提供位置Xinfo
が含まれない場合には、自車両が情報提供位置Xinfoを
通過した時点で図4のステップS27からステップS2
8に移行して、上記と同様にして自車両の走行状態の判
定が行われる。
【0091】このように、運転操作の負荷が高い区間に
おいて情報提供が行われると予測される場合には、運転
操作の負荷が高い区間の開始地点よりも所定量前の地点
で情報提供を行うようにしているから、運転者は、障害
物の情報を加味した運転操作を、余裕を持って行うこと
ができる。また、例えば、図12に示すように、インタ
ーチェンジの合流部のような道路線形で、合流する車両
Cが存在する場合には、運転者の操作負荷量Wloadは、
例えば図13に示すように、合流地点前から増大し、操
作負荷量Wloadが基準負荷量Bloadを超える区間が継続
し、その後、目標停止位置Xstop手前で減少すると予測
される。
【0092】このため、図12及び図13に示すよう
に、操作負荷量Wloadが、基準負荷量Bloadを超える運
転負荷増大区間(開始点はL0 )内に、基準となる情報
提供位置Xinfoが含まれてしまう場合がある。この場合
には、運転負荷増大区間内に情報提供位置Xinfoが含ま
れることから、運転負荷増大区間よりも手前の負荷増大
時対応情報提供位置Sinfoで情報提供が行われることに
なるから、運転者は、合流してくる車両に対する対処と
共に、障害物に対する対処を、余裕をもって行うことが
できる。
【0093】これに対し、例えば、図14に示すよう
に、図12において合流する車両Cが存在しない場合に
は、運転者の操作負荷量Wloadは、例えば図15に示す
ように、合流地点前から増大するが、合流地点を通過し
た後、速やかに減少すると予測される。このため、図1
5に示すように、操作負荷量Wloadが、基準負荷量Blo
adを超える運転負荷増大区間(開始点はL0 )内に、基
準となる情報提供位置Xinfoが含まれないから、情報提
供位置Xinfoの補正は行われず、自車両が情報提供位置
Xinfoを通過する時点で情報提供が行われることにな
り、必要以上に早い時点で情報提供が行われることはな
い。
【0094】なお、上記第1の実施の形態においては、
図4のステップS26の処理で、負荷増大時対応情報提
供位置Sinfoを、運転負荷増大区間の開始地点L0 を基
準に、運転者が障害物の情報提供を認識するのに要する
時間Tcog を最低限確保した位置とした場合について説
明したが、これに限るものではない。例えば、操作負荷
増大区間の運転負荷積分量ΣWloadを算出し、図16に
示すように、運転負荷積分量が大きいほど1からKw
load-MAXの間でその値が大きくなる特性の、情報提供認
知時間を補正するための補正係数Kwloadを設定する。
そして、この補正係数Kwloadによって情報提供認知に
要する時間Tcog を補正し、補正した情報提供認知に要
する時間Tcog における自車両の走行距離、〔V0 ×
(Kwload×Tcog )〕だけ、運転負荷増大区間の開始
地点L0 よりも手前の位置を、負荷増大時対応情報提供
位置Sinfoとして設定するようにしてもよい。
【0095】このようにすることによって、その後の運
転操作負荷量が大きい場合には、より一層、早いタイミ
ングで情報提供を行うことができるので、運転者の余裕
をもった運転行動を支援することができる。なお、上記
第1の実施の形態においては、道路線形或いは合流車両
を考慮して操作負荷量Wloadを算出するようにした場合
について説明したが、これに限らず、道路形状情報、道
路表面の情報、障害物情報、及び交差点の情報等、道路
状況として通知される情報を考慮して、操作負荷量Wlo
adを算出するようにすればよい。
【0096】なお、上記第1の実施の形態において、運
転者の操作状況を検出する手段として、ブレーキランプ
スイッチ、アクセルペダルストロークセンサ、方向指示
器の操作状況を検出するためのセンサ、操舵角センサを
設けたり、また、自車両の走行状態を検出する手段とし
てヨーレートセンサ等を設け、これらをも考慮して運転
者の操作負荷量Wloadを算出するようにしてもよい。
【0097】ここで、車輪速度センサ17、加速度セン
サ18が走行状態検出手段に対応し、路車間通信装置7
が道路状況検知手段に対応し、制動流体圧制御装置13
が制動力発生手段に対応し、図3の道路状況対応処理が
障害対策手段に対応し、図4のステップS21〜ステッ
プS26の処理が障害対策タイミング補正手段に対応
し、図4のステップS22及びステップS24の処理が
負荷負荷増大区間検出手段に対応している。
【0098】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。この第2の形態は、上記第1の実施の形態におい
て、図4のステップS22で算出される自車両が目標停
止位置Xstopに至るまでの運転負荷量の算出時の処理が
異なること以外は、同様である。この第2の実施の形態
においては、運転操作負荷量Wloadを、図17から図2
0に示すファジィ変数を導入してファジィ推論してい
る。
【0099】前記図17〜図20は、前記図5に示す道
路状況に応じた運転パターンを想定した場合に、図17
は予測横加速度(w1 )、図18は予測加速度及び予測
減速度(w2 )、図19は路車間通信装置7によって得
た道路状況を運転者が視認するのに要する負荷量
(w3 )、図20は自車両の走行に関与する関係車両に
遭遇する確率(w4 )を、各地点毎に、ファジィ変数化
するための関係を示したものである。これによって、決
定されたファジィ変数w1 〜w4 をもとに身体負荷量W
l-body及び認知負荷量Wl-cog を算出し、これらを前記
(3)式に代入して、操作負荷量Wloadを算出する。つ
まり、前記身体負荷量Wl-bodyは、{(p1)i ・w1 +(p
2)i ・w2 }に対し、iを1からNbまで変化させた場
合の総和により算出する。同様に、認知負荷量Wl-cog
は、{(p3)i ・w3 +(p4)i ・w4 }に対し、iを1か
らNcまで変化させた場合の総和により算出する。
【0100】なお、(p1)i 、(p2)i 、(p3)i 、(p4)
i は、図21に示すマップ形式で予め同定された係数で
あって、前記身体負荷量Wl-bodyと認知負荷量Wl-cog
との関係を規定するものである。また、Nbは、w1
びw2 から身体負荷量Wl-bodyを算出するためのルール
数であり、同様に、Ncは、w3 及びw4 から認知負荷
量Wl-cog を算出するためのルール数である。
【0101】そして、このようにして算出した操作負荷
量Wloadに基づいて、上記第1の実施の形態と同様に処
理を行う。なお、ここでは、ファジィ変数として、上記
第1の実施の形態と同様に、予測横加速度、予測加減速
度、視認時間を用いているが、道路状況に応じて予測さ
れる操舵角、操舵角速度、アクセル開度、アクセル開度
変化率、ブレーキペダルストローク量、ブレーキペダル
ストローク変化量等といった、運転者が直接操作する量
と、前方車両検知レーダによる先行車との車間距離、路
車間通信装置7で受信した関係車両の予測相対位置、予
測速度、道路線形による可視距離等を検知し、運転者の
認知負荷に関係する物理量をファジィ変数化したものを
前件部とし、前記(5)式と同様の形式で合成すれば、
同様に運転操作負荷を算出することができる。
【0102】このように、ファジィ変数を用いることに
よって、上記第1の実施の形態と同等の作用効果を得る
ことができると共に、非線形的な操作負荷量の関係を単
純な関係で表現することができ、操作負荷の関係を同定
する期間を短縮することができる。次に、本実施の形態
の第3の実施の形態を説明する。
【0103】この第3の実施の形態は、上記第1の実施
の形態において、制御装置10で実行される道路状況対
応処理が異なること以外は、第1の実施の形態と同様で
ある。この第3の実施の形態においては、図22のフロ
ーチャートに示す処理手順にしたがって、道路状況対応
処理を行う。
【0104】まず、ステップS101で、路車間通信装
置7から道路状況を読み込み、この道路状況が新たに受
信した道路状況であり且つこの中に障害物情報が含まれ
るかを判定する。そして、新たに受信した道路状況でな
いとき、或いは、道路状況の中に障害物情報が含まれな
いときには、後述のステップS116に移行する。一
方、新たに受信した道路状況であり且つ障害物情報が含
まれる場合は、ステップS102に移行する。
【0105】このステップS102では、情報提供区間
の基点Z0 を通過後、最初に受信した道路状況であるか
どうかを判定する。この判定は、例えば、図示しないビ
ーコンと通信を行って、情報提供区間Z0 の位置を受信
し、これと自車両位置検出装置19で検出される現在位
置とをもとに行う。そして、情報提供区間Tinfoの基点
0 を通過した後、最初に受信した道路状況であるとき
には、ステップS103に移行し、図23に示す初回処
理を行う。
【0106】この初回処理では、図23に示すように、
まず、通知された障害物位置が、通過中の道路に設置さ
れた図示しない道路状況検出装置で検出される検出範囲
の境界値、すなわち、検知範囲限界値であって最も自車
両に近い位置であるかどうかを判定する(ステップS1
21)。そして、検知範囲限界値でない場合には、ステ
ップS122に移行し、障害物情報として通知され、所
定の記憶領域に逐次記憶している障害物位置の履歴を削
除し、通知された道路状況の障害物情報の中の障害物位
置を履歴情報として登録し、新たな障害物位置の履歴の
作成を開始する。そして、ステップS123に移行す
る。
【0107】このステップS123では、検出範囲外対
応モードフラグFをF=OFFとした後、処理を終了
し、図22の処理に戻る。一方、ステップS121で、
通知された障害物位置が、検知範囲限界値であって最も
自車両に近い位置である場合には、ステップS124に
移行し、検出範囲外対応モードフラグFをF=ONにし
た後、処理を終了し、図22の処理に戻る。
【0108】このようにして図22のステップS103
で初回処理を実行すると、続いて、ステップS104に
移行する。また、前記ステップS102で、基点位置通
過直後でない場合には、そのままステップS104に移
行する。このステップS104では、図24に示す、車
両台数予測による停止位置演算処理を行う。
【0109】具体的には、まず、ステップS131で先
行車両との間の車間距離データの履歴から、自車両の近
傍における平均車頭時間Theadを算出する。なお、制御
装置10では、車間距離センサ16から車間距離データ
を所定周期で読み込んで逐次記憶し、所定期間分の最新
の履歴を所定記憶領域に記憶するようになっている。前
記平均車頭時間Theadは、具体的には、車間距離Dpre
の規定時間のサンプリングデータ列Dpre(i)と、自車速
の規定時間のサンプリングデータ列V(i) とのコヒーレ
ンスγDVを算出し、規定周波数間の平均値Dpre-meanの
大きさに応じて次式(6)から算出する。
【0110】 Thead=K(γDV)・Dpre-mean+Lcar ……(6) なお、式中のK(γDV)はコヒーレンスγDVに応じて設
定される補正係数であって、図25に示す特性を有して
いる。つまり、コヒーレンスγDVが低い間は補正係数K
(γDV)は1を維持し、コヒーレンスγDVがあるしきい
値を超えると、その増加に応じて補正係数K(γDV)は
減少するように設定される。
【0111】また、式中のLcar は、自動車一台当たり
の長さに相当する既定数である。つまり、車間距離変化
と車速とのコヒーレンスが低く、両者に無関係な要素が
多いほど交通量が高いと仮定し、平均車頭時間を先行車
両との車間距離平均値と車長との和に近づけている。続
いて、ステップS132に移行し、前記図22のステッ
プS103の処理で新たに記憶を始めた障害物位置の履
歴とをもとに、単位時間当たりの障害物位置変化量ΔX
obを算出する。
【0112】続いて、ステップS133に移行し、障害
物近傍での自車両の停止予測位置Xstop′を次式(7)
にしたがって算出する。 Xstop′ =(Xob−Xown)−Kd・f(Thead,ΔXob)・{(Xob−Xown)/Dpre } ……(7) なお、式中のXobは路車間通信装置7から受信した現在
の障害物位置、Xownは現在の自車両の位置、Kdは停止
時の車間距離相当の既定数、f(Thead,ΔXob)は交通
量による補正関数である。
【0113】この補正関数f(Thead,ΔXob)は、平均
車頭時間Theadと、障害物位置変化量ΔXobに基づき算
出される障害物位置付近での車両到着時間(Kd/ΔXo
b)とに基づいて設定される、補正関数であって、例え
ば図26に示す特性を有する。つまり、最大値は“1”
であって、平均車頭時間Theadと、障害物位置付近での
車両到着時間(Kd/ΔXob)とのうち、何れか小さい方
の値が大きいほど、補正関数は小さくなる。したがっ
て、車頭時間が小さく交通量が多いほど、“1”に近い
値となる。
【0114】図26において、Tcap は対象となる道路
の交通容量に相当する既定数であり、K・Tcap のK
は、例えば交通容量の既定数K倍の交通量という意味づ
けができる既定数であって、例えば“10”程度に設定
される。つまり、図26は、交通容量最大値に近いほ
ど、“1”に近い値となることを意味している。このよ
うにして停止予測位置Xstop′を算出すると、ステップ
S105に移行し、図27に示すフローチャートに基づ
いて、アクチュエータ類や情報提示装置23の動作モー
ドを判定する。
【0115】図27に示すように、まず、ステップS1
41で、検出範囲外対応モードフラグFがF=ONであ
るか否かを判定し、F=OFFである場合にはステップ
S142に移行し、F=ONである場合にはステップS
143に移行する。前記ステップS142では、後に動
作モードを判定する際の基準となる制御モード減速度G
cont、警報モード減速度Gwarn、情報提供モード減速度
Ginfoの設定を行い、通常の既定値として、それぞれG
nor-cont、Gnor-warn、Gnor-infoを設定する。
【0116】一方、前記ステップS143では、前記制
御モード減速度Gcont、警報モード減速度Gwarn、情報
提供モード減速度Ginfoとして、障害物が検出範囲外に
ある場合、つまり、道路状況の次の入力タイミングから
は障害物の位置情報を得ることができない位置にある場
合に、これに対応するための既定値として、それぞれ、
Gout-cont、Gout-warn、“0”を設定する。なお、各
減速度は、Gnor-cont>Gout-cont、Gnor-warn>Gou
t-warn、Gnor-info>0を満足するように設定される。
【0117】このようにして、各減速度の設定が行われ
ると、ステップS144に移行し、前記図22のステッ
プS104で予測した停止予測位置Xstop′に停止する
ために必要な必要減速度Greq を算出する。この必要減
速度Greq の算出は、自車両の現在の車速と、自車両の
現在位置と停止予測位置Xstop′とに基づいて算出され
る。
【0118】続いて、ステップS145に移行し、必要
減速度Greq が、情報提供モード減速度Ginfoを超えて
いるかどうかを判定する。そして、必要減速度Greq が
情報提供モード減速度Ginfoを超えていない場合には、
そのまま処理を終了して、図22に戻る。一方、必要減
速度Greq が情報提供モード減速度Ginfoを超えている
場合には、ステップS146に移行し、必要減速度Gre
q が警報モード減速度Gwarnを超えているかどうかを判
定する。そして、必要減速度Greq が警報モード減速度
Gwarnを超えていない場合には、ステップS147に移
行し、動作モードを情報提供モードに設定した後、図2
2に戻る。一方、必要減速度Greq が警報モード減速度
Gwarnを超えている場合には、ステップS148に移行
し、必要減速度Greq が制御モード減速度Gcontを超え
ているかどうかを判定する。
【0119】そして、必要減速度Greq が制御モード減
速度Gcontを超えていない場合には、ステップS149
に移行し、動作モードを警報モードに設定した後、図2
2に戻る。一方、必要減速度Greq が制御モード減速度
Gcontを超えている場合には、ステップS150に移行
し、動作モードを制御モードに設定した後、図22に戻
る。
【0120】このようにして、図27の動作モード判定
処理において動作モードが設定されると、図22のステ
ップS105からステップS106に移行し、動作モー
ドとして制御モードが設定されているか否かを判定す
る。そして、動作モードとして制御モードが設定されて
いる場合には、ステップS107に移行し、動作モード
として制御モードが設定されていない場合には、ステッ
プS108に移行する。
【0121】前記ステップS107では、制御パラメー
タ処理を行い、具体的には、予め設定した停止目標減速
度Gref に相当する減速力指令値及びスロットルオフの
指令値を設定した後、ステップS109に移行する。一
方、前記ステップS108では、動作モードとして警報
モードが設定されているか否かを判定する。そして、動
作モードとして警報モードが設定されている場合には、
前記ステップS109に移行し、動作モードとして警報
モードが設定されていない場合には、ステップS110
に移行する。
【0122】前記ステップS109では、警報パラメー
タ処理を行い、具体的には、情報提示装置23の警報ア
ラームを作動させるための指令信号及びディスプレイへ
の警報表示を指示する指令値を設定した後、ステップS
111に移行する。一方、前記ステップS110では、
動作モードとして情報提供モードが設定されているか否
かを判定する。そして、動作モードとして情報提供モー
ドが設定されている場合には、ステップS111に移行
し、動作モードとして情報提供モードが設定されていな
い場合には、そのまま処理を終了する。
【0123】前記ステップS111では、情報提供パラ
メータ処理を行い、情報提供パラメータとして、ディス
プレイへの表示内容及び音声発話フレーズの設定を行っ
た後、ステップS112に移行する。このステップS1
12では、前記ステップS107、S109、S111
の何れかで設定した各種指令値を、エンジン制御装置1
1、変速機制御装置12、制動流体圧制御装置13、情
報提示装置23に出力した後、処理を終了する。
【0124】一方、前記ステップS101で、路車間通
信装置7から新たに道路状況を受信しないとき、或い
は、道路状況の中に障害物情報が含まれないときには、
ステップS116に移行し、このステップS116で
は、障害物の位置として最終的に受信した位置、つま
り、現在記憶している障害物の位置情報の最新の位置
を、自車両が通過したかを判定し、通過していない場合
には前記ステップS105に移行し、通過している場合
にはそのまま処理を終了する。
【0125】これによって、道路側の通信範囲に制約が
ある場合等、障害物の発生位置に自車両が到達するまで
継続して道路状況を受信することができなかった場合、
或いは何らかの理由で路車間通信が中断した場合であっ
ても、継続して、情報提供を行うことができるようにな
っている。次に、第3の実施の形態の動作を説明する。
【0126】この第3の実施の形態では、上記第1の実
施の形態と同様に、路車間通信装置7では、道路側に設
けられた無線機との間で通信を行って、自車両前方の道
路線形或いは障害物の有無等の情報を受信しこれを制御
装置10に通知する。制御装置10では、道路状況対応
処理の演算処理を予め設定された所定周期で実行し、路
車間通信装置7から入力した道路状況に基づいて、障害
物情報が含まれるかどうかを判定する。
【0127】今、自車両が、図28に示すように前方に
障害物が存在する道路を走行するものとすると、路車間
通信装置7では障害物情報を含む道路状況を受信しこれ
を制御装置10に通知する。制御装置10では、自車両
が情報提供区間Tinfoの基点Z0 を通過直後に障害物情
報を受信したときに、障害物位置の履歴を更新して新た
に、障害物情報の履歴の作成を開始し、通知された障害
物位置と、自車両位置と、平均車頭時間Thead、先行車
両との車間距離、障害物位置の変化量ΔXobに基づい
て、前記(7)式から停止予測位置Xstop′を算出する
(ステップS104)。
【0128】そして、この停止予測位置Xstop′に停止
するために必要な必要減速度Greqを算出し、これに基
づいて動作モードを設定し、動作モードに応じて上記第
1の実施の形態と同様にして、情報提供のみを行った
り、警報を発生させたり、制動制御を行う。ここで、前
記停止予測位置Xstop′の算出は、通知された障害物位
置と、自車両位置と、平均車頭時間Thead、先行車両と
の車間距離、障害物位置の変化量ΔXobに基づいて、前
記(7)式から算出している。つまり、障害物位置が時
々刻々と変化することを考慮して、停止予測位置Xsto
p′を算出している。
【0129】例えば、障害物位置と自車両との間に他の
車両が介在する場合等には、先行車両との車間距離の既
定時間あたりのデータ列と自車両の車速の既定時間あた
りのデータ列とのコヒーレンスγDVが比較的低くなるか
ら、平均車頭時間Theadは先行車両との車間距離平均値
と車長との和に近くなり、また、走行路上の障害物のた
めに渋滞が発生し通知される障害物位置が移動するとそ
の変化量ΔXobが増加するから、平均車頭時間Theadが
小さく交通量が多いほど、また、障害物位置の移動量が
大きいほど補正関数f(Thead,ΔXob)は“1”に近い
値となる。したがって、停止予測位置Xstop′は、平均
車頭時間Theadが小さく交通量が多いほど、また、障害
物位置の移動量が大きいほど、より手前の位置に設定さ
れることになる。
【0130】そして、このようにして設定された停止予
測位置Xstop′に基づいて動作モードが設定され、動作
モードに応じた処理が行われる。例えば、障害物位置が
時間の経過と共に自車両側に移動するような場合には、
自車両と障害物位置との間の距離は、図29に実線で示
すように、時間の経過と共にその減少割合が大きくな
る。
【0131】前記停止予測位置Xstop′を、通知された
前記障害物位置に基づいて算出しその移動状況を考慮し
ない場合には、図29に一点鎖線で示すように、自車両
と障害物位置との間の距離は図29に実線で示す障害物
位置変化曲線の接線方向の直線で変化するという前提で
動作モードが設定されることになり、これに応じて動作
モードに対応した処理が行われることになる。
【0132】このため、図29に示すように、例えば時
点ti1、tw1、tc1のタイミングで、情報提供モード、
警報モード、制御モードが設定されてこの時点で各モー
ドに応じた処理が行われることになり、特に、障害物位
置と自車両との間の距離の変化割合が大きくなる停止位
置近傍での時点tw1及びtc1間に余裕がなくなり、ま
た、時点tc1から実際に停止するまでの間に余裕がなく
なってしまう。
【0133】これに対し、前記停止予測位置Xstop′
を、障害物位置の移動状況を考慮して前記(7)式から
算出し、図29に破線で示すように、停止予測位置Xst
op′がより自車両側に移動するという前提で、各モード
を設定すると、図29に示すように、例えば時点ti2
w2、tc2のタイミングで、情報提供モード、警報モー
ド、制御モードが設定され、この時点で各モードに応じ
た処理が行われることになる。
【0134】したがって、動作モードを実際の状況に応
じた的確なタイミングで設定することができるから、障
害物位置の変化状況に応じた的確なタイミングで、動作
モードに対応した処理を行うことができる。したがっ
て、運転者はより的確なタイミングで障害情報の通知等
を受けることができるから、より余裕をもって運転操作
を行うことができる。
【0135】また、例えば、路車間通信装置7で受信し
た障害物情報において、障害物位置が、通過中の道路に
設置された図示しない道路状況検出装置で検出される検
出範囲の境界値であり、且つ最も自車両に近い位置であ
る場合には、図22のステップS103の初回処理にお
いて、図23のステップS121からステップS124
に移行して検出範囲外対応モードフラグFがF=ONに
設定される。
【0136】したがって、図22のステップS104で
停止予測位置Xstop′を算出した後、ステップS105
で動作モードを設定する場合には、図27に示すよう
に、検出範囲外対応モードフラグFがF=ONに設定さ
れていることから、ステップS141からステップS1
43に移行し、制御モード減速度Gcont、警報モード減
速度Gwarn、情報提供モード減速度Ginfoとして、障害
物位置が、通常の位置に位置する場合、つまり、道路側
に設けられた道路状況検出装置の検出可能範囲内に位置
する場合よりも値の小さい、Gout-cont、Gout-warn、
0がそれぞれ設定される。
【0137】したがって、この時点で少なくとも動作モ
ードとして制御モードが設定され、障害情報の通知が行
われることになる。よって、運転者は、路車間通信によ
って障害物情報が通知された時点でこれを認識すること
ができるから、可能な限り早い時点で自車両間近に存在
する障害物を認識することができ、直ちに、障害に対す
る運転操作を行うことができる。
【0138】また、このとき、制御モード減速度Gcont
及び警報モード減速度Gwarnは、通常よりも小さな値に
設定されている。ここで、障害物の発生位置が道路状況
検出装置で検出可能な範囲の境界に位置し且つ自車両側
の境界に位置する場合には、障害物が移動している場合
等、場合によっては、次の道路状況対処処理の実行周期
においては、障害物が道路状況検出装置で検出可能な範
囲外に移動してしまい、以後道路状況として障害物の位
置情報を得ることができない場合がある。したがって、
以後の制御においては、障害物の位置を特定しにくい状
態で制御が行われることになるが、この場合、制御モー
ド減速度Gcont及び警報モード減速度Gwarnは、通常よ
りも小さな値に設定されているから、通常よりも早い段
階で動作モードに移行することになり、より早い段階で
警報を発することができ、またより早い段階で制動動作
を行うことができる。よって、障害物の位置を特定する
ことができない場合であっても、違和感のない減速操作
を運転者に行わせることができ、また、より違和感を与
えることなく制動動作を行うことができる。
【0139】ここで、図22の道路状況対応処理が障害
対策手段に対応し、図24のステップS131及びS1
32の処理が交通量予測手段に対応し、図24のステッ
プS133及び図27のステップS144〜ステップS
150の処理が障害対策タイミング補正手段に対応し、
車間距離センサ16が車間距離検出手段に対応してい
る。
【0140】次に、本発明の第4の実施の形態を説明す
る。この第4の実施の形態は、路車間通信装置7では、
道路側に設けられた通信機から、前記第1の実施の形態
に示すように、道路形状情報、道路表面の情報、障害物
情報、及び交差点の情報等が通知されると共に、交通量
情報として、5分間の平均値等によって算出される平均
車頭時間Theadが通知されるようになっている。
【0141】そして、この第4の実施の形態において
は、上記第3の実施の形態において、図22のステップ
S104で行う停止予測位置Xstop′の算出処理を、図
30に示す処理手順にしたがって行っている。つまり、
図30に示すように、まず、ステップS131aで路車
間通信によって、路車間通信装置7が受信した道路状況
から、平均車頭時間Theadを抽出する。
【0142】そして、以後、上記第3の実施の形態と同
様にして、ステップS132に移行して、障害物位置変
化量ΔXobを算出し、次いでステップS133に移行し
て、障害物近傍での時車両の停止予測位置Xstop′を前
記(7)式にしたがって算出する。したがって、この第
4の実施の形態においては、実際に計測された交通量変
化、つまり、平均車頭時間Theadを用いて停止予測位置
Xstop′を算出するため、前記第3の実施の形態に比較
してより精度よく停止位置を予測することができ、より
的確なタイミングで動作モードに応じた処理を行うこと
ができる。
【0143】次に、本発明の第5の実施の形態を説明す
る。この第5の実施の形態は、図31に示すように、上
記第4の実施の形態において、さらに、車車間通信を行
う車車間通信手段としての車車間通信装置9を備えてい
る。そして、この車車間通信装置9は、車車間通信によ
って、平均車間距離Dmean-head と連続通信台数Ncar
とを授受するようになっている。
【0144】そして、この第5の実施の形態において
は、前記図22のステップS104の処理では、図32
のフローチャートにしたがって、前記車車間通信装置9
により受信した、平均車間距離Dmean-head と連続通信
台数Ncar とから、平均車頭時間Theadを算出するよう
にしている。つまり、図32のステップS131bの処
理で、車車間通信装置9で受信した平均車間距離Dmean
-head と連続通信台数Ncar とから、平均車頭時間The
adを次式(8)にしたがって、算出する。
【0145】 Thead={(Ncar ・Dmean-head +Dpre )/(Ncar +1)}+Lcar ……(8) なお、前記車車間通信装置9は、後続車両が存在する場
合には、平均車間距離Dmean-head 及び連続通信台数N
car を後続車両に送信するが、このとき、前記(8)式
の第1項を平均車間距離Dmean-head とし、(Ncar +
1)をNcar として、後続車両へ送信するようになって
いる。
【0146】そしてこのようにして、平均車頭時間The
adを算出すると、ステップS132に移行し、上記第3
の実施の形態と同様にして障害物位置変化量ΔXobを算
出し、次いでステップS133aに移行して、停止予測
位置Xstop′を算出する。このとき、Ncar ・Dmean-h
ead >Xob−Xown の場合には、次式(9)に基づいて
算出し、Ncar ・Dmean-head ≦Xob−Xown の場合に
は、前記(7)式に基づいて算出する。
【0147】 Xstop′=Xob−Kd・Ncar ……(9) つまり、車車間通信によって少なくとも自車両と連続通
信している車両台数がわかっているため、その台数分の
走行距離が、既に障害物位置を超えている場合には、連
続通信している車両台数分の距離に固定している。この
ように、車車間通信を利用して、車群の平均車頭時間を
直接計測し、これに基づいて停止予測位置Xstop′を算
出することによって、より精度よく停止予測位置Xsto
p′を算出することができる。よって、より的確なタイ
ミングで動作モードの設定を行うことができ、的確なタ
イミングで動作モードに対応した処理を行うことができ
る。
【0148】また、通信異常等によって路車間通信装置
7で、道路状況を得ることができない場合であっても、
車車間通信を利用して平均車頭時間を計測することによ
って、継続して処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における走行支援装
置を備えた車両の一例を示す車両構成図である。
【図2】第1の実施の形態の動作説明に供する説明図で
ある。
【図3】図1の制御装置で行われる道路状況対応処理の
処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3の動作モード判定処理の処理手順の一例を
示すフローチャートである。
【図5】予測車速パターンの一例である。
【図6】横加速度と操舵負荷量との対応を表す特性図で
ある。
【図7】加減速度と加減速負荷量との対応を表す特性図
である。
【図8】前方可視距離と前方可視距離負荷量との対応を
表す特性図である。
【図9】確認タスク時間割合と確認負荷量との対応を表
す特性図である。
【図10】操作負荷量の変化パターンの一例である。
【図11】情報内容設定処理の処理手順の一例を示すフ
ローチャートである。
【図12】第1の実施の形態の動作説明に供する説明図
である。
【図13】図12の道路状況における操作負荷量の変化
パターンの一例である。
【図14】第1の実施の形態の動作説明に供する説明図
である。
【図15】図14の道路状況における操作負荷量の変化
パターンの一例である。
【図16】情報提供認知時間を補正するための補正係数
の一例を示す特性図である。
【図17】予測横加速度をファジィ変数化するための関
係の一例である。
【図18】予測加速度及び予測減速度をファジィ変数化
するための関係の一例である。
【図19】道路状況を運転者が視認するのに要する負荷
量をファジィ変数化するための関係の一例である。
【図20】関係車両に遭遇する確率をファジィ変数化す
るための関係の一例である。
【図21】ファジィ変数w1 〜w4 をもとに身体負荷量
Wl-body及び認知負荷量Wl-cogを算出する際に身体負
荷量Wl-bodyと認知負荷量Wl-cog との関係を規定する
ための係数である。
【図22】第3の実施の形態における道路状況対応処理
の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図23】図22の初回処理の処理手順の一例を示すフ
ローチャートである。
【図24】図22の停止予測位置演算処理の処理手順の
一例を示すフローチャートである。
【図25】コヒーレンスγDVと補正係数K(γDV)との
対応を表す特性図である。
【図26】交通量による補正関数f(Thead,ΔXob)の
特性を示す特性図である。
【図27】図22の動作モード判定処理の処理手順の一
例を示すフローチャートである。
【図28】第3の実施の形態の動作説明に供する説明図
である。
【図29】第3の実施の形態の動作説明に供する説明図
である。
【図30】第4の実施の形態における停止予測位置演算
処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図31】本発明の第5の実施の形態における走行支援
装置を備えた車両の一例を示す車両構成図である。
【図32】第5の実施の形態における停止予測位置演算
処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1FL〜1RR 車輪 2 エンジン 3 自動変速機 4FL〜4RR ホイールシリンダ 7 路車間通信装置 9 車車間通信装置 10 制御装置 11 エンジン制御装置 12 変速機制御装置 13 制動流体圧制御装置 16 車間距離センサ 17 車輪速度センサ 18 加速度センサ 19 自車両位置検出装置 23 情報提示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 21/00 B60R 21/00 626D 626E 628 628B 628C 628F B60T 7/12 B60T 7/12 C G08G 1/09 G08G 1/09 V (72)発明者 松本 真次 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 笠井 純一 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D046 BB17 BB28 BB29 EE01 GG02 GG06 HH02 HH05 HH08 HH20 HH25 HH26 HH36 HH45 KK12 5H180 AA01 BB04 BB05 CC04 FF04 LL01 LL04 LL06 LL09 LL15

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車両の走行状態を検出する走行状態検
    出手段と、 自車両の周辺道路の道路状況を検知する道路状況検知手
    段と、 制動力を発生する制動力発生手段と、 前記道路状況検知手段で検知した道路状況検知情報に基
    づいて自車両の走行経路上に障害を検知したとき、前記
    走行状態検出手段で検知される自車両の走行状態に応じ
    て予め設定された障害対策タイミングで、前記道路状況
    検知情報に基づき前記障害に関する障害情報を通知する
    と共に前記制動力発生手段を作動させる障害対策手段
    と、を備えた走行支援装置であって、 前記道路状況検知情報と前記走行状態検知手段で検知さ
    れる自車両の走行状態とに応じて前記障害対策タイミン
    グを補正する障害対策タイミング補正手段を備えること
    を特徴とする走行支援装置。
  2. 【請求項2】 前記道路状況検知情報は、前記障害に関
    する情報と、自車両の周辺道路の道路環境情報とを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の走行支援装置。
  3. 【請求項3】 前記障害対策タイミング補正手段は、前
    記道路環境情報に基づいて前記障害対策タイミングを補
    正するようになっていることを特徴とする請求項2記載
    の走行支援装置。
  4. 【請求項4】 自車両の走行状態を検出する走行状態検
    出手段と、 自車両の周辺道路の道路状況を検知する道路状況検知手
    段と、 制動力を発生する制動力発生手段と、 前記道路状況検知手段で検知した道路状況検知情報に基
    づいて自車両の走行経路上に障害を検知したとき、前記
    走行状態検出手段で検知される自車両の走行状態に応じ
    て予め設定された障害対策タイミングで、前記道路状況
    検知情報に基づき前記障害に関する障害情報を通知する
    と共に前記制動力発生手段を作動させる障害対策手段
    と、を備えた走行支援装置であって、 前記道路状況検知情報に基づいて自車両の走行経路上に
    障害を検知したとき、前記道路状況検知情報に基づいて
    運転者の運転負荷を推測し、自車両の現在位置から前記
    障害の発生位置に応じて設定される目標停止位置までの
    間で、前記運転負荷がしきい値を超える負荷増大区間を
    検出する負荷増大区間検出手段と、 前記障害対策タイミングにおける自車両の位置が、前記
    負荷増大区間内にあると予測されるとき、前記障害対策
    タイミングにおける自車両の位置が前記負荷増大区間よ
    りも手前となるように前記障害対策タイミングを早める
    障害対策タイミング補正手段と、を備えることを特徴と
    する走行支援装置。
  5. 【請求項5】 前記道路状況検知手段は、車両前方の障
    害に関する情報と、車両前方の道路形態を表す道路形態
    情報と、自車両前方の周辺道路の移動体に関する移動体
    情報とを検知し、 前記負荷増大区間予測手段は、前記道路形態情報と前記
    移動体情報との少なくとも何れか一方に対する対策とし
    て自車両の走行状態を変更するために運転者が行う操作
    量と運転者が周囲環境を認識するための認識作業量とを
    合成した指標を、前記運転負荷として用いることを特徴
    とする請求項4記載の走行支援装置。
  6. 【請求項6】 前記運転者が行う操作量と前記認識作業
    量とをファジィ変数としたファジィ演算を用いて前記指
    標を算出するようになっていることを特徴とする請求項
    5記載の走行支援装置。
  7. 【請求項7】 前記障害対策タイミング補正手段は、少
    なくとも、前記障害対策手段で通知する障害情報を運転
    者が理解するために要する通知情報認識時間に基づいて
    前記障害対策タイミングを補正することを特徴とする請
    求項4乃至6の何れかに記載の走行支援装置。
  8. 【請求項8】 前記障害対策タイミング補正手段は、前
    記運転負荷が大きいほど前記障害対策タイミングをより
    早めるようになっていることを特徴とする請求項4乃至
    7の何れかに記載の走行支援装置。
  9. 【請求項9】 前記障害対策手段は、前記負荷増大区間
    における運転負荷増大の主要因となっている前記道路形
    態情報も前記障害情報と共に通知するようになっている
    ことを特徴とする請求項5乃至8の何れかに記載の走行
    支援装置。
  10. 【請求項10】 前記負荷増大区間検出手段は、前記運
    転者が行う操作量を、当該運転者の走行履歴に基づき検
    出される走行パターンに基づいて検出するようになって
    いることを特徴とする請求項5乃至9の何れかに記載の
    走行支援装置。
  11. 【請求項11】 前記負荷増大区間検出手段は、運転者
    が加減速操作及び操舵操作するための身体操作量の総和
    に規定係数を乗じた身体負荷量と、自車両の動向に影響
    を及ぼす道路形態及び運転者が移動体を認識するために
    要する認識時間に規定係数を乗じた認知負荷量との加重
    和を、前記運転負荷として用いることを特徴とする請求
    項4乃至10の何れかに記載の走行支援装置。
  12. 【請求項12】 自車両の走行状態を検出する走行状態
    検出手段と、 自車両の周辺道路の道路状況を検知する道路状況検知手
    段と、 制動力を発生する制動力発生手段と、 前記道路状況検知手段で検知した道路状況検知情報に基
    づいて自車両の走行経路上に障害を検知したとき、前記
    走行状態検出手段で検知される自車両の走行状態に応じ
    て予め設定した障害対策タイミングで、前記道路状況検
    知情報に基づいて前記障害に関する障害情報を通知する
    と共に前記制動力発生手段を作動させる障害対策手段
    と、を備えた走行支援装置であって、 前記道路状況検知情報に基づいて自車両の走行経路上に
    障害を検知したとき、前記道路状況検知情報に基づいて
    自車両の現在位置から前記障害の発生位置に至る区間内
    の交通量を予測する交通量予測手段と、 前記交通量予測手段で予測される交通量に応じて前記障
    害対策タイミングを補正する障害対策タイミング補正手
    段と、を備えることを特徴とする走行支援装置。
  13. 【請求項13】 前記交通量予測手段は、自車両の現在
    位置から前記障害の発生位置に至る区間内に存在する走
    行車両数を前記交通量として予測し、 前記障害対策タイミング補正手段は、予測した前記走行
    車両数に応じた自車両の停止位置を予測し、この予測停
    止位置を基点として前記障害対策タイミングを補正する
    ようになっていることを特徴とする請求項12記載の走
    行支援装置。
  14. 【請求項14】 自車両と先行車両との間の車間距離を
    検出する車間距離検出手段を備え、 前記交通量予測手段は、前記車間距離検出手段で検出さ
    れた車間距離をもとに、前記走行車両数を予測するよう
    になっていることを特徴とする請求項13記載の走行支
    援装置。
  15. 【請求項15】 前記交通量予測手段は、前記車間距離
    検出手段で検出された車間距離の所定時間あたりの車間
    距離変動量に基づいて前記走行車両数を予測するように
    なっていることを特徴とする請求項14記載の走行支援
    装置。
  16. 【請求項16】 前記交通量予測手段は、前記道路状況
    検知情報に基づく前記障害の発生位置の変化量に基づい
    て前記走行車両数を予測するようになっていることを特
    徴とする請求項13記載の走行支援装置。
  17. 【請求項17】 前記道路状況検知手段は前記区間内の
    平均交通量を検出する手段であって、 前記交通量予測手段は、前記道路状況検知手段で検出し
    た前記区間内の平均交通量に基づき前記走行車両数を予
    測するようになっていることを特徴とする請求項13記
    載の走行支援装置。
  18. 【請求項18】 他の車両と車車間通信を行い通信先の
    車両から自車両と通信先の車両との間の平均車間距離を
    受信する車車間通信手段を備え、 前記交通量予測手段は、前記車車間通信手段により得た
    前記平均車間距離に基づいて、前記走行車両数を予測す
    るようになっていることを特徴とする請求項13記載の
    走行支援装置。
  19. 【請求項19】 前記障害対策タイミング補正手段は、
    前記道路状況検知手段の道路状況検知情報に基づいて自
    車両の走行経路上に障害を検知した時点における前記障
    害の発生位置が、前記道路状況検知手段で検知可能な走
    行経路上の検知範囲の自車両側の限界位置であると予測
    される場合には、前記障害情報を直ちに通知するように
    前記障害対策タイミングを補正するようになっているこ
    とを特徴とする請求項12乃至18の何れかに記載の走
    行支援装置。
  20. 【請求項20】 前記障害対策タイミング補正手段は、
    前記道路状況検知手段の道路状況検知情報に基づいて自
    車両の走行経路上に障害を検知した時点における前記障
    害の発生位置が、前記道路状況検知手段で検知可能な走
    行経路上の検知範囲の自車両側の限界位置であると予測
    される場合には、前記制動力発生手段を作動させるタイ
    ミングもより早めるようになっていることを特徴とする
    請求項12乃至19の何れかに記載の走行支援装置。
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