JP2002255136A - 転写方法及び転写装置 - Google Patents

転写方法及び転写装置

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JP2002255136A
JP2002255136A JP2001050879A JP2001050879A JP2002255136A JP 2002255136 A JP2002255136 A JP 2002255136A JP 2001050879 A JP2001050879 A JP 2001050879A JP 2001050879 A JP2001050879 A JP 2001050879A JP 2002255136 A JP2002255136 A JP 2002255136A
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roller
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Atsushi Miura
淳 三浦
Koichi Furui
浩一 古井
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    • H01J9/20Manufacture of screens on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted or stored; Applying coatings to the vessel
    • H01J9/22Applying luminescent coatings
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41FPRINTING MACHINES OR PRESSES
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写箔の転写方法及び転写装置において、三
次元曲面を有する被転写体に対する均一な転写を可能に
する。 【解決手段】 熱転写ローラ53の転写圧力を制御しな
がら、被転写体3上に転写箔からの転写層を転写する。
被転写体の面に転写箔からの転写層を転写する転写装置
であって、少なくとも熱転写ローラ53と熱転写ローラ
53の転写圧力を制御する制御機能を有する押圧手段5
0を備えて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弯曲面を有する被
転写体に転写箔を均一に接着できる転写方法及び転写装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、偏平型陰極線管のスクリーン
パネル内面に蛍光面を形成する方法として、スラリー塗
布露光法、沈殿法、印刷法等が知られている。しかし、
これらスラリー塗布露光法、沈殿法は、何れも工程が複
雑で設備にコストがかかり、蛍光体の無駄が多くなると
いう欠点を有している。また、印刷法は、主に被印刷体
が平面の場合に適用できる技術であり、三次元曲面を有
するスクリーンパネルには必ずしも適用できるものでは
なかった。
【0003】このような問題点を解決し、三次元曲面を
有するスクリーンパネル上に転写膜(いわゆる蛍光面)
を形成する熱転写法が提案されている。これは、ベース
フィルム上に剥離層、蛍光体層を有する転写箔を用い、
偏平型陰極線管のスクリーンパネル内面に転写箔を転写
するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の転写
方式には工夫がなされているものの、転写装置は単にホ
ットスタンプを用いるものが一般的である。即ち、従来
の転写装置は、ワークであるスクリーンパネルを載置す
るテーブルと。ロール状に巻かれた転写箔を供給する手
段と、熱および圧力を加えて転写箔をスクリーンパネル
上に押圧する弾性ラバーなどを備えている。そして、転
写箔をテーブル上に載置されたスクリーンパネル上に供
給して、弾性ラバーで押圧することにより、転写箔を転
写するものであった。
【0005】しかしながら、スクリーンパネルはガラス
であるため、転写時に圧力が不均一にかかり、スクリー
ンパネルが破損したり、転写箔に皺ができて均一に転写
するのが困難であった。
【0006】本発明は、上述の点に鑑み、三次元曲面を
有する被転写体においても、均一な転写を可能にした転
写方法及び転写装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る転写方法
は、熱転写ローラの転写圧力を制御しながら、被転写体
上に転写箔からの転写層を転写するようになす。
【0008】本発明の転写方法では、熱転写ローラの転
写圧力を制御しながら被転写体上に転写箔からの転写層
を転写するので、均一な転写ができる。
【0009】本発明に係る転写装置は、少なくとも熱転
写ローラと、熱転写ローラの転写圧力を制御する制御機
能を有する押圧手段を備えて成る。
【0010】本発明の転写装置では、熱転写ローラと、
その転写圧力を制御する制御機能を有する押圧手段を備
えることにより、被転写体の形状に応じて転写圧力が制
御される。従って、例えば曲面を有する被転写体に対し
ても一定の転写圧力で転写箔からの転写層の転写ができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0012】先ず、本発明の転写方法及び転写装置の理
解を容易にするために、この転写方法及び転写装置を適
用して蛍光面の作製を可能にした偏平型陰極線管及びそ
の製造方法について説明する。
【0013】図16及び図17は、偏平型陰極線管の一
実施の形態を示す。なお、図16は、一部断面とする構
成図、図17はそのフロントパネルを外して見た一方の
パネル、本例ではスクリーンパネルの正面図である。こ
の偏平型陰極線管1は、第1のパネル、本例ではフロン
トパネル2と、蛍光面6が形成される第2のパネル、本
例ではスクリーンパネル3と、ファンネル4とがフリッ
トガラス接合部8a、8bで接合されてなるガラス管体
5を有し、そのファンネル4のネック部内に電子銃7を
封入して構成される。ファンネル4の外側には図示せざ
るも電子銃7から出射した電子ビームを偏向させる偏向
ヨークが配置される。
【0014】スクリーンパネル3は、図17に示すよう
に、内面が所定の曲率面に形成され、その三方向縁部に
立上り部、いわゆるスカート部10が形成されて成る。
スクリーンパネル3のスカート部10の頂部10aは、
図16のフリットガラス接合部8aで、フロントパネル
2に対して接合され、また、スクリーンパネルの底部1
0bは、図16のフリットガラス接合部8bで、ファン
ネル4に対して接合される。
【0015】このスクリーンパネル3の曲率を有する内
面3Aに蛍光面6が被着形成される。即ち、スクリーン
パネル3の内面3Aのスカート部10、スカート部から
内面に至る所謂ブレンドR部11を除く面に電極層(例
えば透明導電膜)12を形成し、この上の有効画面に対
応する領域に反射層13を介して蛍光体層14を形成し
て蛍光面6が形成される。
【0016】ファンネル4の内面には、内装導電膜、例
えばカーボン膜などの導電膜16が塗布形成されてお
り、この導電膜16はスクリーンパネル3の内面の電極
層12に電圧を印加するための電圧印加端子(図示せ
ず)と電気的に接続される。
【0017】そして、本実施の形態においては、特に、
反射層13を蛍光体層14の周囲より内側になるように
形成する。即ち、蛍光面周囲部においての発光輝度の低
下が目立たず、かつ蛍光面としての視認性が劣化しない
程度に、反射層13の面積を蛍光体層14の面積より小
さく形成する。反射層13の周縁と蛍光体層14の周縁
の差dは、0.5mm以下にするを可とする。反射層1
2は、例えば酸化チタン(TiO2 )、酸化アルミニウ
ム(Al2 3 )、酸化錫(SnOx )、硫化亜鉛(Z
nS)、硫酸バリウム(BaSO4 )、炭酸カルシウム
(CaCO3 )、酸化マグネシウム(MgO)等の白色
無機物質層で形成することができる。その他、反射層1
2としては、例えばアルミニウム(Al)等の金属膜を
用いることもできる。本例では、反射層13として白色
無機物質である酸化チタン層を用い、この酸化チタン層
13を蛍光体層14の周囲より内側になるように形成す
る。
【0018】この偏平型陰極線管1では、電圧印加端子
及び導電膜16を介して電極層12に例えば5〜10K
Vの正の電圧(いわゆるアノード電圧)が印加される。
そして、電子銃7から発生した電子ビームは、電極層1
2に向かって加速され、蛍光体層14に照射される。こ
れにより、蛍光体層14が発光し、かつ発光光の一部透
過した光も反射層12で反射された後、映像情報として
フロントパネル2を介して写し出される。
【0019】なお、電極層12は、その抵抗値として、
立ち上がり不良やチャージアップ等を防ぐためにできる
だけ小さいことが好ましく、300MΩ以下に形成する
を可とする。
【0020】本実施の形態に係る偏平型陰極線管1によ
れば、反射層13として例えば白色無機物質層、本例で
は酸化チタン層を用い、この酸化チタン層13を蛍光体
層14の周囲より内側になるように形成することによ
り、表示画像の視認性、即ち表示品質を向上することが
できる。
【0021】因みに、後述する転写法で蛍光面6を形成
する場合、転写フィルム上の転写層、即ち順次剥離層、
蛍光体層、反射層(例えば白色無機物質層)、電極層、
接着層等をスクリーン印刷で形成して転写箔を作製する
が、このとき、蛍光体層上に同じ面積で反射層をスクリ
ーン印刷すると、周辺で塗布ダレが生じる。その結果、
スクリーンパネル内面へ転写すると、反射層が蛍光体層
より広く形成される結果、映像情報を写し出すと反射層
の周囲が白枠として見えてしまい、コントラスト、画像
視認性、即ち表示品質が著しく劣化する。本実施の形態
では、この点が改善される。 また、反射層としてアル
ミニウム膜を用いる場合も、アルミニウム膜が僅かに蛍
光体層よりはみ出していても、映像情報の周囲で反射光
が目立ち、同様にコントラスト、表示品質が劣化する。
本実施の形態では、この点が改善される。
【0022】スクリーンパネル3の内面に、転写箔から
の転写による電極層12、反射層13及び蛍光体層14
を積層して蛍光面6を形成するときは、各層12、1
3、14の膜質の均一性が確保され、画像の表示品質を
向上することができる。
【0023】次に、反射型の偏平型陰極線管の製造方
法、特にその蛍光面6の作製方法について、図19及び
図20A〜Dを参照して説明する。先ず、図19A,B
に示す転写箔21を作製する。この転写箔21は、転写
基板、例えば転写用フィルム22上に、順次剥離層2
3、蛍光体層14、反射層、本例では酸化チタン層(T
iO2 層)13、電極層、本例では透明電極のITO電
極層12、及び接着層24を印刷(例えばスクリーン印
刷、グラビア印刷等)で形成して作製される。
【0024】即ち、転写フィルム22の上に、所定の温
度(例えば200℃程度)において剥離すると共に剥離
する温度よりも高い温度(例えば300℃程度)におい
て気化する機能を有する剥離層23を形成する。転写用
フィルム22としては、樹脂フィルム、例えば厚さが2
5〜100μm程度、本例では75μm程度のPET
(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを使用する。
また、剥離層23は、例えばアクリル系樹脂を使用する
ことができ、6〜10μm程度の厚さに形成する。剥離
層23上には、有効画面と同じ面積の蛍光体層14を例
えばスクリーン印刷で形成する。この蛍光体層14は、
例えばY2 2 S(酸化サルファイドイットリウム)、
あるいはY2 2 S:Tb(酸化サルファイドイットリ
ウム:テルビウム付活)等の微粒子(例えば平均粒径
4.5μm以下)を20〜30μm程度の厚みで形成す
る。
【0025】蛍光体層14上には、反射層となる例えば
白色無機物質層、本例では酸化チタン層13を厚さ10
〜15μm程度に形成する。このとき、酸化チタン層1
3は、蛍光体層14の周囲より内側になるように、従っ
て蛍光体層14の面積より僅かに小さい面積で形成す
る。酸化チタン層13は、酸化チタン粒子とバインダか
らなる塗料(いわゆるペースト状体)を用いて印刷形成
される。ここで、酸化チタン層13は、蛍光体の粒径が
大きい蛍光体層14の表面に対してにじみ、かすれ等が
生じないように印刷しなければならない。TiO2 粒子
は蛍光体粒子より小さく、酸化チタンの塗料の粘性が比
較的に低いことから、酸化チタン層13が蛍光体層14
表面に蛍光体層14と同じ面積で印刷すると、ダレが生
じて蛍光体層14の周囲よりはみ出して大きく広がる虞
れがある。酸化チタン層13が蛍光体層14より広がる
と、前述したように酸化チタン層13の周辺が白枠とし
て見えてしまい偏平型陰極線管の表示品質を低下させ
る。これがために、酸化チタン層13は、周辺にダレが
生じない程度に蛍光体層14の面積より小さい面積で印
刷する。また、かすれ等を起こさないように、酸化チタ
ン層13の膜厚を確保して印刷するために、酸化チタン
層13の塗料の粘度としては、10〜80Pa・S程度
が好ましい。また、この酸化チタン塗料に用いるバイン
ダーは例えばエチルセルロースを含むアクリル系樹脂が
好ましい。
【0026】酸化チタン層13の上には、アノード電圧
を印加するための電極層、本例では透明導電膜であるI
TO電極層12を形成する。ITO電極層12はスクリ
ーンパネルの内面のスカート部10、ブレンドR部11
を除く全面にわたる面積に対応する面積に形成する。さ
らにITO電極層12上に、接着層24を形成する。接
着層24は、剥離層23が気化する温度よりも高い温度
で気化する機能を有する接着層であり、例えばブチラー
ル系樹脂、ポリアミド樹脂等を使用することができ、6
〜10μm程度の厚さに形成する。ブチラール系樹脂、
ポリアミド樹脂は約400〜485℃の温度において気
化する。
【0027】以上の転写用フィルム22に対する剥離層
23、蛍光体層14、反射層の酸化チタン層13、電極
層のITO電極層12、接着層24の形成は、例えばス
クリーン印刷によって行われる。スクリーン印刷を行っ
て各層を形成した後は、自然乾燥もしくは乾燥機等によ
って乾燥させ、各層の膜厚を安定化させる。この乾燥処
理は、各層毎に行うことができる。即ちスクリーン印刷
を行って乾燥した後、次の層のスクリーン印刷を行うと
いう工程を繰り返して転写箔を作製することができる。
このようにして転写箔21が作製される。
【0028】スクリーンパネル3の内面への蛍光面6の
作製に際しては、上記転写箔21を用意する。先ず、図
20Aに示すように、転写箔21を、その接着層24を
介してスクリーンパネル3の内面3Aに保持する。次
に、スクリーンパネル3を、転写用フィルム22が剥離
する温度(例えば約200℃)まで加熱する。これによ
り、図20Bに示すように、スクリーンパネル3に接着
層24を介してITO電極層12、酸化チタン層13、
蛍光体層14が接着され、さらに剥離層23上の転写用
フィルム22が解離し除去される。なお、後述する転写
装置を用いて転写箔を転写するときは、スクリーンパネ
ル3を加熱せずに、転写装置側の所定温度(200℃〜
250℃)に加熱された熱転写ローラを介して行うこと
ができる。
【0029】次に、転写用フィルム22が除去されたス
クリーンパネル3を、転写用フィルム22の剥離温度よ
りも更に高い温度(例えば約300℃)まで加熱する。
これにより、図20Cに示すように、剥離層23が気化
してスクリーンパネル3から排気除去される。剥離層2
3を除去した後、次に、スクリーンパネル3を剥離層2
3が気化した温度よりも更に高い温度(例えば約400
℃〜485℃)まで加熱する。これにより、図20Dに
示すように、接着層24が気化してITO電極層12、
酸化チタン層13及び蛍光体層14を通じて排気除去さ
れる。このようにして、熱転写方式によりスクリーンパ
ネル3の内面3Aに、電極層12及び、反射層13が蛍
光体層14の周囲より内側に形成された蛍光面6を作製
することができる。
【0030】ここで、本実施の形態では、反射層12と
なる白色無機物質層を転写法でスクリーンパネル3に形
成できるようにした点にも特長がある。従来、白色無機
物質層、例えば酸化チタン層の形成としては、スラリー
法が知られているが(特開平11ー96948号参
照)、転写法での形成は試みられていなかった。その理
由は、酸化チタン層をスクリーン印刷するに必要な最適
条件が見い出せなかったからである。本発明では、酸化
チタン塗料(ペースト状体)の粘度を10〜80Pa・
Sとし、バインダーとして例えばエチルセルロースを含
むアクリル系樹脂を用いること、並びにこの粘度に適す
るスクリーン版のメッシュ材料及びメッシュ寸法を最適
化することによって、スクリーン印刷可能な最適条件を
見い出し、転写時の困難性を克服した。例えばメッシュ
寸法は、従来より細かくすることにより、粒径の大きい
蛍光体層上に酸化チタン層を形成できるようになった。
【0031】本実施の形態に係る偏平型陰極線管の製造
方法によれば、転写用フィルム22上に、順次例えばス
クリーン印刷で剥離層23、蛍光体層14、蛍光体層2
3より少し小さい面積の反射層となる例えば酸化チタン
層13、電極層となる例えばITO電極層12及び接着
層24を形成してなる転写箔21を用いて、転写方式で
蛍光面6を作製するので、反射型の偏平型陰極線管の蛍
光面6において、焼成後の蛍光体層14の周囲が反射層
である酸化チタン層13よりも大きく形成され、酸化チ
タン層13の形成工程の品質が安定する。それと共に酸
化チタン層13がはみ出して白枠のように表示されるこ
ともなく、表示品質が向上した偏平型陰極線管を製造す
ることができる。また、酸化チタン層13は屈折率が大
きく、この酸化チタン層13を反射層に用いることによ
り、反射効率が高く高輝度の偏平型陰極線管を容易に製
造することができる。
【0032】蛍光体層14、反射層13及び電極層12
を積層してなる転写箔21を用いるので、一括転写で蛍
光面をスクリーンパネル3の内面に形成することができ
る。また、各層12、13、14の膜質も均一になり、
品質の安定した蛍光面を有する偏平型陰極線管を容易に
製造することができる。
【0033】図21A,Bは、転写箔の他の実施の形態
を示す。本実施の形態の転写箔31は、転写用フィルム
22上に、順次に剥離層23、蛍光体層14、反射層、
本例では酸化チタン層(TiO2 層)13、及び電極成
分と接着成分とを含む混合材料からなる電極層32を印
刷(例えばスクリーン印刷、グラビア印刷等)で形成し
て作製される。なお、転写用フィルム22、剥離層2
3、蛍光体層14、反射層13は、前述の転写箔21と
同様のものを使用できるので、詳細説明を省略する。
【0034】即ち、前述と同様に転写用フィルム22の
上に、所定の温度(例えば200℃程度)において剥離
すると共に剥離する温度よりも高い温度(例えば300
℃程度)において気化する機能を有する剥離層23を形
成する。この剥離層23上に、有効画面と同じ面積の蛍
光体層14を形成する。蛍光体層14上には、反射層と
なる酸化チタン層13を形成する。このとき、酸化チタ
ン層13は、蛍光体層14の周囲より内側になるよう
に、従って蛍光体層14の面積より僅かに小さい面積で
形成する。
【0035】蛍光体層14及び酸化チタン層13を覆う
ように、この上には、アノード電圧を印加するための3
〜30μm程度の厚みの電極層32を形成する。電極層
32は、スクリーンパネル3の内面の略全面に形成す
る。この電極層32は、電極材料と接着材料との混合物
により形成され、転写の前工程において、電極としての
機能と接着層としての機能の双方を備えている。電極成
分は例えばITO等の微粒子(例えば、粒径1μm以
下)であり、透明で、抵抗値が焼成後300MΩ以下の
ものが用いられる。なお、陰極線管の用途によっては、
電極成分として、カーボンや酸化クロム等の焼成後に黒
灰色となる材料で、抵抗値が焼成後100MΩ以下のも
のを用いることもできる。一方、接着成分は、剥離層2
3が気化する温度(例えば約300℃)よりも高い温度
で気化し、かつ電極成分スラリーと同系属のものであ
る。電極剤と接着樹脂のなじみを考慮して分離しないよ
うに作製される必要がある。具体的には、電極剤がIT
Oの場合は、例えば約400〜485℃の温度において
気化するブチラール系樹脂やポリアミド樹脂が用いられ
る。因みに、電極溶剤をアクリル系樹脂とした場合は、
接着成分もアクリル成分及びペースト中に含まれたバイ
ンダ等が気化した後、電極層32は透明な電極材料のみ
の成分とする電極層となる。電極層32における電極成
分と接着成分との比率については、電極成分が20〜8
0%、好ましくは40〜60%の範囲で含有しているこ
とが望ましい。20%未満であると、電極層としての機
能が十分に発揮できなくなり、また80%よりも多い
と、転写時においてスクリーンパネル3にたいする接着
層として十分機能しないからである。
【0036】以上の転写用フィルム22に対する剥離層
23、蛍光体層14、反射層の酸化チタン層13、電極
層32の形成は、例えばスクリーン印刷によって行われ
る。なお、スクリーン印刷を行って各層を形成した後
は、自然乾燥もしくは乾燥機等によって乾燥させ、各層
の膜厚を安定化させる。このようにして、転写箔31が
作製される。
【0037】次に、図22を参照して、上記転写箔31
を使用した蛍光面6の作製方法を説明する。先ず、図2
2Aに示すように、転写用フィルム22上に形成された
電極層32の接着機能を利用して、スクリーンパネル3
の内面に転写箔31を保持する。続いて、このスクリー
ンパネル3を転写用フィルム22が剥離する温度(例え
ば約200℃)まで加熱する。これにより、図22Bに
示すように、スクリーンパネル3に電極層32、反射層
13、蛍光体層14が接着され、さらに剥離層23上の
転写用フィルム22が解離し除去される。この場合も、
前述したように後述の転写装置を用いて転写箔を転写す
るときは、スクリーンパネル3は加熱せず、所定温度に
加熱された熱転写ローラを介して行うことができる。
【0038】更に、転写用フィルム22が除去されたス
クリーンパネル3を、転写用フィルム22の剥離温度よ
りも更に高い温度(例えば約300℃)まで加熱する。
これにより、図22Cに示すように、剥離層23が気化
してスクリーンパネル3から排気除去される。剥離層2
3を除去した後、スクリーンパネル3を剥離層23が気
化した温度よりも更に高い温度(例えば約400〜48
5℃)まで加熱する。これにより、図22Dに示すよう
に、電極層32の接着成分が気化して電極層32の電極
成分、反射層13及び蛍光体層14の微粒子間を通して
排気除去される。接着成分が気化した後、電極層32
は、透明な電極材料のみの成分とする電極層となる。こ
のようにして、熱転写方式によりスクリーンパネル3の
内面3Aに、電極層32及び、反射層13が蛍光体層1
4の周囲より内側に形成された蛍光面6を作製すること
ができる。
【0039】本実施の形態に係る偏平型陰極線管の製造
方法によれば、転写用フィルム22上に、順次例えばス
クリーン印刷で剥離層23、蛍光体層14、蛍光体層2
3より少し小さい面積の反射層となる例えば酸化チタン
層13、電極層32を積層してなる転写箔31を用いて
転写法式で蛍光面を作製するので、反射型の偏平型陰極
線管の蛍光面6において、焼成後の蛍光体層14の周囲
が反射層13よりも大きく形成され、反射層13の形成
工程の品質が安定する。それと共に、反射層13がはみ
出して白枠のように表示されることもなく、表示品質が
向上した偏平型陰極線管を製造することができる。酸化
チタン層13を反射層に用いることにより、反射効率が
高く高輝度の偏平型陰極線管を製造できる。また、転写
箔31の電極層32を、接着成分を含む混合材料により
形成するので、電極層32上に接着層を別途形成する必
要がなく、転写用フィルム22上に形成する層の数が減
少する。従って、作業工数を簡略化でき、不良率の発生
も低減できる。蛍光体層14、反射層13及び電極層3
2を積層してなる転写箔31を用いるので、一括転写で
蛍光面をスクリーンパネル3の内面に形成することがで
きる。また、各層32、13、14の膜質も均一にな
り、品質の安定した蛍光面を有する偏平型陰極線管を容
易に製造することができる。
【0040】上述の転写箔21、31は、枚葉式に構成
したが、その他、図23に示すように、長尺の転写用フ
ィルム42上に所定間隔を置いて、図19又は図21に
示すと同じ層構造、例えば、剥離層23、蛍光体層1
4、反射層13、電極層12及び接着層24からなる層
構造、あるいは剥離層23、蛍光体層14、反射層13
及び電極層32からなる層構造の複数個の転写箔素子4
3を形成したロール式の転写箔41を構成することがで
きる。このより薄いロール式転写箔41を用いることに
より、連続した熱転写が可能になる。
【0041】なお、転写用フィルムの剥離の際、転写用
フィルムと剥離層が一体となって剥離されるようにして
もよい。このときは、転写後の剥離層を除去するための
スクリーンパネル側での熱処理を省略できる。
【0042】上例の転写箔21、31、41では、転写
用フィルム22又は42上に剥離層23を形成し、この
剥離層23上に蛍光体層14を形成するようにしたが、
その他、転写用フィルムにシリコーンコートやワックス
コートを施したり、熱可塑性樹脂を印刷形成する等し
て、フィルム自体に剥離機能を有する転写用フィルムを
用い、別途形成する剥離層を省略して、この転写用フィ
ルム上に直接蛍光体層14を形成するようにして転写箔
を構成することもできる。
【0043】本発明の転写箔を構成する反射層13とし
て、例えば酸化錫を適用することもできるが、この酸化
錫は高価であり、酸化チタンに比べて屈折率が低い。こ
れに対して酸化チタンは安価で且つより高屈折率を有
し、反射層としての反射効率に優れ、画面のより高輝度
化が図れる。
【0044】上述の図16では、スクリーンパネル3の
内面3Aに転写箔からの転写による反射型の蛍光面6、
即ち電極層12、反射層13及び蛍光体層14を形成し
て成る反射型の偏平型陰極線管1を構成したが、その
他、図示しないが、スクリーンパネル3の内面3Aに転
写箔からの転写による透過型の蛍光面、即ち電極層、蛍
光体層及び反射層をこの順に形成し、このとき反射層を
蛍光体層の周囲より内側になるように形成して成る透過
型の偏平陰極線管を構成することもできる。また、図示
しないが、スクリーンパネル3の内面3Aに転写箔から
の転写により図1の蛍光面6と同じ膜構造の蛍光面、即
ち電極層12、反射層13及び蛍光体層14を形成し、
その際、反射層13を電子ビーム透過可能な膜厚にした
り、蛍光体層14を厚く形成して成る透過型の偏平型陰
極線管を構成することもできる。さらに、図18に示す
ように、フロントパネル2の内面に転写箔からの転写に
よる蛍光面17、即ち電極層12、蛍光体層14及びメ
タルバック層(例えば、図16の反射層13と同じ材質
による層)19を形成し、このときメタルバック層19
を蛍光体層14の周囲より内側になるように形成して成
る透過型の偏平型陰極線管18を構成することもでき
る。このときには、フロントパネル2がいわゆるスクリ
ーンパネルとなる。
【0045】上述では、転写法による蛍光面6として、
電極層12、白色無機物質層による反射層13及び蛍光
体層14を積層して構成したが、その他、白色無機物質
層に導電性を付与し、反射層と電極層を兼用させて、電
極層12を省略した構成とすることもできる。即ち、導
電性を備えた白色無機物質層による反射層及びその上の
蛍光体層による蛍光面を、スクリーンパネル内面に上例
と同様に一括転写して形成することもできる。この場
合、白色無機物質層そのものが導電性を備えていなくて
も、ITO(インジウム錫酸化物)等の導電性が混合さ
れていることにより白色無機物質層に導電性が付与され
ていてもよい。この様に反射層となる白色無機物質層が
電極層を兼ねることにより、電極層が省略され、蛍光面
の膜構造をより簡素化することができる。
【0046】次に、図1〜図15を用いて本発明に係る
転写方法及び転写装置の実施の形態を説明する。本例で
は、上述したスクリーンパネル3の内面に蛍光面6を転
写するのに適用した場合である。
【0047】図1は、上述の偏平型陰極線管のスクリー
ンパネルへの蛍光面の転写に適用可能な、本実施の形態
に係る転写装置51の概略構成を示す。この転写装置5
1は、ワーク(被転写体)となるスクリーンパネル3を
載置固定するワーク保持台52と、熱転写ローラ53
と、熱転写ローラ53の転写圧を制御する制御機能を有
する押圧手段50と、熱転写ローラ53を転写方向に一
定の速度で移動するための移動手段56とを備えて成
る。押圧手段50は、例えば熱転写ローラ53を転写箔
を介してスクリーンパネル3の内面に押圧させる主押圧
手段54と、熱転写ローラ53の転写箔への押圧力を制
御するように、本例では押圧力が一定となるように主押
圧手段54の押圧力(いわゆるパネル内面への押圧力分
布)を制御する圧力制御手段55とにより構成される。
これ等は支持基台60上にフレーム等を介して配置され
る。
【0048】ワーク保持台52は、支持基台60上に在
って、スクリーンパネル3の外面形状と同じ載置面58
を有し、図示せざるも載置面58上にスクリーンパネル
3を内面3A側が上向きとなるように載置した状態で真
空吸着して固定できるように構成される。即ち、載置面
58に複数の吸引孔が形成され、吸引孔をスクリーンパ
ネル3が塞ぐことで、真空吸引が可能になって保持でき
るように構成される。ワーク保持台52は、位置決めの
ために水平面内でX方向及びY方向へ移動可能とされ
た、いわゆるXYテーブル59上に配置される。
【0049】熱転写ローラ53は、水平駆動軸61を中
心に回転可能とされ、スクリーンパネル3内に挿入され
得る長さ、即ち、スクリーンパネル3の内側の幅(画面
水平方向の幅)より僅かに短い長さを有して、外面の一
部に長手方向の全長にわたって切欠部62を有して構成
される(図1、図2参照)。熱転写ローラ53は、硬度
70〜90°程度,例えば80°程度の弾性ローラ、例
えば耐熱シリコーンゴム等によるシリコーンローラで形
成することができる。切欠部62は、熱転写ローラ53
の表面側において、例えば図3Aに示すように、外周の
1箇所に例えば90°の開口となるように形成される。
或いは、切欠部62は、例えば図3Bに示すように、複
数箇所、本例では外周の軸対称となる2箇所に夫々例え
ば90°の開口となるように形成される。熱転写ローラ
53は、転写箔の転写に際して、スクリーンパネル3の
内面の一方、即ちスカート部10側から曲率に沿ってフ
ァンネル接合部側へ向かって移動するようになされる。
【0050】熱転写ローラ53の上部には、ローラ長手
方向に沿って半円筒状の加熱ヒータ手段64が固定して
配置される(図1、図2参照)。熱転写ローラ53は、
この加熱ヒータ手段64によりに加熱され、所要の温
度、すなわち熱転写が可能な温度、例えば200℃〜2
50℃に管理される。熱転写ローラ53の加熱に際して
は、熱転写ローラ53を回転させてムラなくローラ全体
が均一に管理温度になるように加熱される。加熱ヒータ
手段64は、複数の棒状ヒータ65をヒータカバー66
に内蔵させて構成される。
【0051】一方、固定基板68と、この固定基板68
に連結されて可動し得るように配された可動部材69と
が設けられる。可動部材69は、その一端側の両側部を
固定基板68の一端側の両側部に連結部材70を介して
片持ち的に回動自在に支持され、且つ熱転写ローラ53
に連結部材71を介して連結される。可動部材69と熱
転写ローラ53とは、可動部材69の中間の両側部と熱
転写ローラ53の駆動軸61の両端部とを連結部材71
を介して連結される。連結部材71は、可動部材69と
熱転写ローラ53の駆動軸61に対して回転自在に取付
けられる。
【0052】図示されない支持部に固定された主押圧手
段54は、例えばエアーシリンダ(以下、主シリンダと
いう)で形成され、そのシリンダロッド54aの先端部
が固定基板68の中央位置に固定られる。圧力制御手段
55は、例えばエアーバックシリンダ(以下、圧力制御
シリンダという)で形成され、固定基板68の他端側に
取付けられると共に、そのシリンダロッド55aの先端
部が可動部材69の他端側に固定される。主シリンダ5
4は、転写時に被転写体であるスクリーンパネル3に対
して、一定の圧力を加えるように圧力が設定される。圧
力制御シリンダ55は、スクリーンパネル3にかかる圧
力を調整して一定の転写圧力に保持するように、その圧
力が設定される。圧力制御シリンダ55の圧力は、主シ
リンダ54の圧力より小さく、熱転写ローラ53による
転写圧力より大きい値に設定される。スクリーンパネル
3にかかる圧力(転写圧力)は、圧力制御シリンダ55
により、所要の圧力、例えば3kgf/cm2 〜5kg
f/cm2 で一定になるように管理される。この転写圧
力は、図示しない圧力計により監視するようになされ
る。
【0053】熱転写ローラ53の転写開始時の回転位
置、即ち切欠部62の回転位置を検出する検出装置79
が設けられる。この検出装置79は、検出板74と光電
変換センサ78とから構成される。この検出板74は、
熱転写ローラ53の回転と連動して回転するように、本
例では熱転写ローラ53と同軸上に設けられる。即ち、
熱転写ローラ53の駆動軸61の一端には、熱転写ロ
ーラ53と一体に回転し、熱転写ローラ53の切欠部6
2が所定の角度θに傾いた位置(後述する転写時に、ス
クリーンパネル3のスカート部10に接する最初の位置
において、角度θだけ傾いた位置))を検出すための検
出板(いわゆるエンコーダ)74が取り付けられる。こ
の検出板74は、円板状をなし、その円周方向に1箇所
に、半径方向に延びる一直線状のスリット75を形成し
て構成され、このスリット75が切欠部62の一方の端
縁62aとのなす角度θ(図5参照)が所要の角度、例
えば2°〜10°、本例では5°となるように駆動軸6
1に取付けられる。この検出板74を挟んで、一対の発
光素子76と受光素子77からなる光電センサ78が配
置される(図2、図4参照)。この場合、検出板74の
スリット75が垂直の位置にきたときに、発光素子76
からの光が、スリット75を通して受光素子77で受光
され、熱転写ローラ53の切欠部62が角度θ傾いた所
定の位置に来たことが検出される。熱転写ローラ53を
回転駆動するモータ57は、駆動軸61の他端に設けら
れる(図2参照)。
【0054】次に、上述の転写装置51の動作と共に、
転写方法を説明する。図6〜図8は、枚葉式で転写箔9
0を用いてスクリーンパネル3の内面に蛍光面を転写す
る場合である。転写箔が枚葉式のとき、転写箔はスクリ
ーンパネルと共に一枚ずつ供給される。なお、転写用フ
ィルム90としては、前述の図19、図21で説明した
転写箔21、31等を用いることができる。先ず、転写
開始前から熱転写ローラ53は、温度管理されて回転し
ている。即ち、熱転写ローラ53は、加熱ヒータ手段6
4により所定温度、即ち転写箔90の転写用フィルムが
剥離する温度に加熱調整された状態で回転している。蛍
光面を形成すべきスクリーンパネル3がワーク保持台5
2上に搬送されてセットされる。スクリーンパネル3の
内面に位置出して転写箔90を配置する。転写開始のス
イッチがオンし、ワーク保持台52がXYテーブル59
により可動し、スクリーンパネル3が熱転写ローラ53
直下の所定位置に移動する。スクリーンパネル3が所定
位置に移動したことの信号を受けて、装置51の起動準
備が完了する。
【0055】次で、図6に示すように、検出板74のス
リット75の位置が検出手段78により検出され、熱転
写ローラ53が所定の回転位置に来たことが感知され
る。このとき、熱転写ローラ53の切欠部62がスクリ
ーンパネル3のスカート部10の上端に対応すると共
に、切欠部62の一方の端縁62aが垂直線に対して例
えば5°傾いた状態に位置する。熱転写ローラ53がこ
の所定の回転位置にきたとき、加熱ヒータ手段64がオ
フされると共に、熱転写ローラ53の回転が停止する。
【0056】次に、図7に示すように、主シリンダ54
が駆動し、固定基板68と共に熱転写ローラ53を降下
させ、その切欠部62をスカート部10の上端に位置さ
せて熱転写ローラ53を転写箔90の転写開始端部に押
し当てる。このとき、切欠部62の一方の端縁62aが
5°傾いているために、転写箔90(特にその転写層)
に対して切欠部62のエッジ部が当たるのではなく、円
筒面が当たり、転写箔90を動かすことがない。
【0057】一方、図10に示すように、主シリンダ5
4の圧力は、予め熱転写ローラ53がスクリーンパネル
3の最下部の位置E1 に押しつける圧力F1 に設定され
ている。例えば10kgf/cm2 程度に設定される。
他方、転写時のスクリーンパネル3への転写圧力を全域
に対して例えば4kgf/cm2 一定にしたとき、圧力
制御シリンダ55の圧力は、主シリンダ54の圧力と転
写圧力の中間の圧力に設定される。このような圧力関係
に設定されていると、図9に示すように、熱転写ローラ
53が主シリンダ54によりスカート部10を押圧した
とき、差分の圧力ΔFが圧力制御シリンダ55によって
吸収され、スカート部10に対して4kgf/cm 2
一定圧力が掛かることになる。即ち、圧力の差分ΔFに
相当する分だけ、圧力吸着シリンダ55のシリンダロッ
ド55aが後退することにより、可動部材69が連結部
材70の枢軸70Aを中心に回動し、熱転写ローラ53
が上昇されることで、熱転写ローラ53の転写箔90に
対する押圧力が4kgf/cm2 一定に保たれる。
【0058】次に、移動手段56が駆動し、図8、図9
においてスクリーンパネル3の内面をスカート部10か
らファンネル接合側に向かって、従って図の右から左へ
主シリンダ54及び熱転写ローラ53を含む駆動機構全
体が移動する。この移動に伴って、熱転写ローラ53は
スクリーンパネル3の曲率を有する内面に沿って自然に
回転しながら移動し、且つ圧力制御シリンダ55にて一
定の押圧力(例えば4kgf/cm2 )で加圧し、加熱
して転写箔90をスクリーンパネル3に接着する。この
とき、熱転写ローラ53は、スクリーンパネル3の内面
の幅いっぱいに回転すると共に、圧力制御シリンダ55
の働きにより三次元曲面を有するスクリーンパネル3で
も均一に転写箔が接着される。
【0059】一方向に熱転写ローラ53を移動させるこ
とにより、転写箔90とスクリーンパネル3間の空気が
開放端(いわゆるフロントパネルとの接合部)側へ逃げ
て、皺が発生せず、転写箔90がスクリーンパネル3の
内面に密着する。熱転写ローラ53が図9に示すよう
に、スクリーンパネル3の転写終端にくると、主シリン
ダ54のシリンダロッド54aが後退し、熱転写ローラ
53が上昇する。転写箔90のスクリーンパネル3内面
への接着が完了する。
【0060】そして、熱転写ローラ53の回転が再び開
始し、且つ加熱ヒータ手段65がオンして熱転写ローラ
53の温度調整が行われる。移動手段56により主シリ
ンダ54及び熱転写ローラ53を含む駆動機構全体が左
から右へ移動し、待機状態に戻る。
【0061】次いで、スクリーンパネル3が取り出さ
れ、転写箔90の転写用フィルムが剥離され、更に前述
した熱工程により焼成されて、転写箔中の有機物が除去
されて、所望の転写層、本例では蛍光面が形成される。
即ち、スクリーンパネル3内面への蛍光面の熱転写が完
了する。
【0062】なお、実際の転写装置51においては、図
11に示すように、熱転写ローラ53が例えば1/n
(nは整数)回転でスクリーンパネル3の内面に対して
転写箔による転写が行われるように成される。また、ワ
ーク保持台52上へのスクリーンパネル3の載置方法と
しては、例えば図5Aに示すように、スクリーンパネル
3をそのフロントパネル2との接合面3bが水平になる
ような載置方法、或いは、図5Bに示すように、スクリ
ーンパネル3をその内面(転写される内面)3Aがなる
べく水平になるような載置方法が適用できる。図13B
の載置方法の場合には、スクリーンパネル3と転写箔9
0の座りが良い。後述する転写装置100においても同
様である。
【0063】本実施の形態の枚葉式の転写箔90の転写
装置51によれば、主シリンダ54と圧力制御シリンダ
55を備えることにより、スクリーンパネル3の曲率を
有する内面形状に合わせて、圧力制御シリンダ55を可
変し、スクリーンパネル3にかかる圧力を一定になるよ
うに管理している。従って、圧力制御シリンダ55によ
り主シリンダ54の押圧力を制御することができ、スク
リーンパネル3に過大な圧力をかけることなく、従って
例えばスクリーンパネル3を破損等させることなく、転
写箔90からの転写層をスクリーンパネル3の面に均一
に転写することができる。特に、転写面がX,Y方向に
弯曲し三次元曲面であるスクリーンパネル3の場合、ス
クリーンパネル形状に合わせて転写圧力が制御され、ス
クリーンパネル3の各部にかかる転写圧力を一定に保ち
ながら転写箔90を均一にスクリーンパネル3の内面に
接着することができる。
【0064】熱転写ローラ53の転写開始の回転位置に
対応した表面に、軸方向に沿って切欠部62を設けるの
で、転写開始時に切欠部62によってスカート部10の
端部を逃がし、熱転写ローラ53をスクリーンパネル3
のスカート部10内面に良好に接触させることができ
る。同時に、切欠部62の一側縁62aを垂直に対して
所定角度θだけ傾けて熱転写ローラ53をスカート部1
0内面に接触するので、転写箔90の転写層に対応する
部分には、熱転写ローラ53の円筒面の部分が当たり、
安定した接着が行える。即ち、切欠部62のエッジが転
写箔に当たって、転写箔がよれたり、傷付いたりするの
が、回避される。
【0065】転写に際して、熱転写ローラ53をスクリ
ーンパネル3の内面に対してスカート部10側からファ
ンネル接合側に向かって移動させることにより、転写箔
90とスクリーンパネル3間の空気が開放端側へ逃げ
て、皺が発生せず、転写箔90がスクリーンパネル3の
内面に密着し、転写箔90を均一に接着することができ
る。熱転写ローラ53によりスクリーンパネル3のスカ
ート部側からファンネルとの接合部側へ一方向に沿って
転写箔90を付着させて行くので、転写圧力が最適にな
り、転写層(いわゆる蛍光面)がスクリーンパネル3の
始端(画面上端)から終端(画面下端)へ確実に転写さ
れる。従って、完成後に画像表示された画面の上端縁ラ
インが正確な直線状が確保され、見栄えがよくなる。因
みに転写圧力にバラツキがあると転写層の一部が転写箔
に残り、例えば転写された転写層の上端縁が不揃いにな
り(例えばギザギザになり)、画像表示したとき不揃い
が目立つため、不良品として処理される。
【0066】本例の熱転写ローラ53は、略半回転で一
枚の転写箔の転写が可能となるように構成されている、
熱転写ローラ53に形成する切欠部62が1つの場合
(図3A)、熱転写ローラ53の転写開始部が1箇所で
あるために転写効率が制限される。これに対して、熱転
写ローラ53の切欠部62が2つの場合(図3B)は熱
転写ローラ53の転写開始部が2箇所となり、転写効率
が向上する。
【0067】熱転写ローラ53の切欠部62の回転位置
を検出する検出装置79が設けられ、その検出板74を
熱転写ローラ53と同軸上にとりつけて構成されるの
で、熱転写ローラ53の切欠部62の転写開始時点の回
転位置を正確に位置合わせすることができる。
【0068】次に、図12〜図15は、連続式転写箔、
いわゆるロール式の転写箔からの転写層の転写に適用可
能な、他の実施の形態に係わる転写装置及びその転写方
法を示す。本例ではスクリーンパネル3の内面に蛍光面
を連続して転写する場合である。
【0069】蛍光面を連続して転写できる転写装置10
0は、前述の図1の転写装置51に更に図12に示す手
段が付加されて成る。即ち、連続の転写用フィルム92
に複数の転写箔素子93が形成されてなるロール式の転
写箔91を供給するための供給リール81及び剥離した
転写用フィルムを巻き取る巻取リール82と、巻取リー
ル82側に配され、転写箔91の転写用フィルム92の
部分を挟持する夫々一対ロールからなる転写箔押えガイ
ド手段83〔83A,83B〕と、ワーク保持台52の
近傍に、転写開始時に転写箔91の一端を被転写体であ
るスクリーンパネル3のスカート部10の上端に固定す
るための転写箔押え手段84とを付加して構成される。
なお、転写箔91としては、前述の図23で説明したロ
ール式の転写箔41等を用いることができる。転写箔押
えガイド手段83は、転写箔91をガイドすると共に、
スクリーンパネル3の内面への転写箔91のセット時
に、下降して転写箔91をスクリーンパネル3の内面に
押え付け、転写終了時に、上昇して転写用フィルム92
を剥離する機能を有する。転写箔押え手段84は、スク
リーンパネル3の幅方向の両端に対応する位置、即ち熱
転写ローラ53の転写箔91への転接を邪魔しない位置
に、一対設けられ、スクリーンパネル3に対して接触、
離間可能に配置される。供給リール81から供給される
転写箔91は、供給方向とは逆向きにバックテンション
が掛けられ、供給リール81及び巻取リール82間にた
るみがない張った状態で転写、供給されるようになされ
る。その他の構成は、図1の転写装置51と同様である
ので対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略
する。
【0070】この転写装置100の動作、並びに転写方
法は次の通りである。前述と同様に、熱転写ローラ53
は、加熱ヒータ手段64により転写箔91の転写用フィ
ルム92が剥離する所定温度に加熱調整された状態で回
転している、いわゆる待機状態にある。蛍光面を形成す
べきスクリーンパネル3がワーク保持台52上に搬送さ
れてセットされる。そして、転写開始のスイッチがオン
し、ワーク保持台52がXYテーブル59により可動
し、スクリーンパネル3が転写箔91の下、即ち熱転写
ローラ53直下に対応する所定位置に移動する。
【0071】次いで、図12に示すように、転写箔押え
手段84が下降し、転写箔押え手段84により転写箔9
1をスクリーンパネル3のスカート部10上端に押え付
ける。また、転写箔押えガイド手段83〔83A,83
B〕が転写箔91を挟んだ状態で下降し、転写箔91の
転写箔素子93をスクリーンパネル3の内面に保持す
る。転写箔押え手段84と転写箔押えガイド手段83と
が同時に駆動するようにしても良い。
【0072】以下、前述と同様の動作が行われる。即
ち、検出板74のスリット75の位置が検出手段78に
より検出され、熱転写ローラ53が所定の回転位置にき
たことが感知される。これにより、熱転写ローラ53の
切欠部62は、その端縁62aが垂直線に対して例えば
5°傾いた状態でスクリーンパネル3のスカート部10
の上端に位置する。加熱ヒータ手段64がオフされると
共に、熱転写ローラ53の回転が停止する(図12の状
態)。
【0073】次に、図13に示すように、主シリンダ5
4が駆動し、固定基板68と共に熱転写ローラ53を降
下させ、その切欠部62をスカート部10の上端に位置
させて熱転写ローラ53を転写箔90の転写開始端部に
押し当てる。主シリンダ54により熱転写ローラ53が
転写箔91を介してスクリーンパネル3のスカート部1
0に押しつけられると同時に、前述の図10で説明した
ように圧力の差分ΔFが圧力制御シリンダ55で吸収さ
れ、熱転写ローラ53が一定の転写圧力で転写箔91を
押しつける。
【0074】次に、移動手段56が駆動し、図13、図
14において右から左へ主シリンダ54及び熱転写ロー
ラ53を含む駆動機構全体が移動する。この移動に伴っ
て、熱転写ローラ53はスクリーンパネル3の曲率を有
する内面に沿って回転しながら移動し、且つ圧力制御シ
リンダ55にて一定の転写圧力で加圧し、加熱して転写
箔91をスクリーンパネル3に接着する。熱転写ローラ
53がスクリーンパネル3の転写終端に来ると、主シリ
ンダ54のシリンダロッド54aが後退し、図13に示
すように、熱転写ローラ53が上昇する。転写箔91の
スクリーンパネル3内面への接着が完了する。
【0075】再び、熱転写ローラ53の回転が開始し、
且つ加熱ヒータ手段65がオンして熱転写ローラ53の
温度調整が行われる。次いで、転写箔押え手段84と、
転写箔押えガイド手段83が同時に上昇し、元位置に復
帰する。転写箔押えガイド手段83の復帰時に同時に転
写用フィルム92が下から上に向かって剥離される(図
15の状態)。移動手段56により主シリンダ54及び
熱転写ローラ53を含む駆動機構全体が左から右へ移動
し、待機状態に戻る。以後、ロール式の転写箔91が巻
取リール82に巻き取られ、次の転写箔素子92が送ら
れて同じ動作が繰り返され、連続的に転写が行われる。
その後、スクリーンパネル3がワーク保持台52より取
り出され、スクリーンパネル3に更に前述した熱処理が
施されることにより、スクリーンパネル3内面への蛍光
面の熱転写が完了する。
【0076】本実施の形態のロール式の転写箔91を用
いる転写装置100によれば、前述と同様に主シリンダ
54と圧力制御シリンダ55を備えることにより、スク
リーンパネル3の曲率を有する内面形状に合わせて、圧
力制御シリンダ55を可変し、スクリーンパネル3にか
かる圧力を一定に保ちながら転写箔91をスクリーンパ
ネル3の内面に均一に接着することができる。転写箔押
えガイド手段83を上下可動に配置されていることによ
り、転写箔91の接着時には転写箔91をスクリーンパ
ネル3に良好に押えつけ、転写箔91の接着後は自動的
に転写用フィルム92を剥離することができ、転写作業
を円滑に行うことができる。転写箔91の転写開始時
に、転写箔押え手段84によって転写箔91の端部がス
カート部10にしっかり圧着されるで(即ち、転写箔の
浮きが無いので)、その後の熱転写ローラ53による接
着において転写箔91とスクリーンパネル3間に気泡が
入らず、皺のない良好な接着が行える。
【0077】上述の転写装置100においては、転写箔
押え手段84側に巻取リール82を配置し、且つ転写箔
91を熱転写ローラ53の移動方向とは逆方向に移送す
るように構成するのが望ましい。転写箔91のスクリー
ンパネル3へのセット時、巻取リール82は停止状態に
あるので、巻取リール82を転写箔押え手段84側に配
置することにより、セット時の転写箔91を転写箔押え
手段84で押さえたときに転写箔91がずれることがな
く、従って、転写箔セット時の転写箔素子(即ち、転写
層)93の上端位置を正確に位置決めすることができ
る。このため、転写箔素子93が位置ずれされることな
く、スクリーンパネル3の所定の位置に正しく転写する
ことができる。なお、供給リール81と巻取リール82
を、その配置関係が図示の例と逆になるように配置する
ことも可能である。その他、枚葉式の転写装置51と同
様の効果を奏する。
【0078】上述の転写装置51、100を用いた本実
施の形態による転写方法によれば、熱転写ローラ53を
用いると共に、主シリンダ54による押圧力を圧力制御
シリンダ55により吸収して熱転写ローラ53の転写圧
力を制御しながら、スクリーンパネル3上に転写箔9
0、91を転写するので、スクリーンパネル3の各部に
対して均一に転写箔90、91からの転写層を転写する
ことができる。
【0079】少なくとも一方にスカート部10を有する
スクリーンパネル3に対しては、熱転写ローラ53をス
カート部10側から他方に向かって移動するようになせ
ば、皺を発生させずに転写箔90、91を接着し、転写
箔90、91からの転写層を均一に転写することができ
る。熱転写ローラ53に設けた切欠部62の回転位置を
検出し、切欠部62をスクリーンパネル3のスカート部
10に対応させて転写箔90、91の転写を開始するの
で、転写始端を正確に合わせることができる。
【0080】本実施の形態の転写装置51、100は、
蛍光面の転写に限らず、他の所望の転写層の転写にも適
用できる。本実施の形態の転写装置51、100及び転
写方法は、特に、偏平型陰極線管のようにスクリーンパ
ネルが平面でなく、三次元曲面への転写に適用して好適
である。
【0081】
【発明の効果】本発明に係る転写方法によれば、熱転写
ローラの転写圧力を制御しながら被転写体上に転写箔か
らの転写層を転写するので、均一な転写ができる。熱転
写ローラの転写圧力を、主押圧手段による押圧と、主押
圧手段の押圧力を制御する圧力制御手段とにより制御す
るので、三次元の曲面への転写を良好に行うことができ
る。
【0082】少なくとも一方に立上り部を有する被転写
体に対しては、熱転写ローラを立上り部側から他方に向
かって移動するようになせば、皺は発生せず、転写箔を
均一に転写することができる。熱転写ローラに設けた切
欠部の回転位置を検出し、切欠部を被転写体の立上り部
に対応させて転写箔の転写を開始するので、転写始端を
正確に合わせることができる。
【0083】本発明に係る転写装置によれば、少なくと
も熱転写ローラと、熱転写ローラの転写圧力を制御する
制御機能を有する押圧手段を備えるので、被転写体に過
大な圧力をかけることなく、転写箔からの転写層を被転
写体の面に均一に転写することができる。特に、転写面
が三次元曲面である被転写体の場合、被転写体形状に合
わせて転写圧力が制御され、被転写体の各部にかかる転
写圧力を一定に保ちながら転写箔からの転写層を三次元
曲面に均一に転写することができる。
【0084】熱転写ローラの転写開始の回転位置に対応
した表面に、軸方向に沿って切欠部が形成されているの
で、立上り部を有す被転写体に転写箔を転写する場合、
切欠部によって立上り部の端部を逃がし、熱転写ローラ
の立上り部への転接を良好にし、均一な転写を可能にす
る。さらに、転写開始時点での熱転写ローラの切欠部の
うち該熱転写ローラの回転開始位置が、垂直線に対して
所定角度傾いて設定されるので、切欠部のエッジが転写
箔の転写層に対応する部分に当たらず、転写箔がよれた
り、傷つくことを回避することができる。
【0085】熱転写ローラの切欠部の回転位置を検出す
る検出装置が設けられ、その検出板を熱転写ローラの回
転と連動して回転するように取付けて構成されるので、
熱転写ローラの切欠部の転写開始時点の回転位置を正確
に位置合わせすることができる。
【0086】本発明の転写装置において、連続式転写箔
を熱転写ローラの移動方向と逆方向に移送するようにな
すときは、転写箔の被転写体へのセット時に転写層(い
わゆる転写箔素子)の一端位置を正確に位置決めでき、
転写層を位置ずれすることなく被転写体の所定位置に正
しく転写することができる。
【0087】本発明の転写装置及び転写方法は、例えば
偏平型陰極線管のスクリーンパネル等、三次元曲面を有
するに被転写体への転写箔の転写に適用して好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る転写装置の一実施の形態を示す概
略構成図である。
【図2】図1の正面から見た要部の断面図である。
【図3】A 転送装置の熱転写ローラの一実施の形態を
示す側面図である。 B 転送装置の熱転写ローラの他の実施の形態を示す側
面図である。
【図4】転写装置の熱転写ローラの回転位置検出手段の
説明図である。
【図5】A 転写装置におけるワーク保持台へのスクリ
ーンパネルの載置の一例を示す断面図である。 B 転写装置におけるワーク保持台へのスクリーンパネ
ルの載置の他の例を示す断面図である。
【図6】図1の転写装置の動作工程図(その1)であ
る。
【図7】図1の転写装置の動作工程図(その2)であ
る。
【図8】図1の転写装置の動作工程図(その3)であ
る。
【図9】図1の転写装置の動作工程図(その4)であ
る。
【図10】図1の転写装置の動作説明図である。
【図11】転写装置における熱転写ローラとスクリーン
パネルの拡大図である。
【図12】本発明に係る転写装置の他の実施の形態を動
作工程(その1)と共に示す要部の概略構成図である。
【図13】図12の転写装置の動作工程図(その2)で
ある。
【図14】図12の転写装置の動作工程図(その3)で
ある。
【図15】図12の転写装置の動作工程図(その4)で
ある。
【図16】本発明に係る反射型の偏平型陰極線管の実施
の形態を示す構成図である。
【図17】A 図16の偏平型陰極線管のスクリーンパ
ネルの正面図である。 B 図16の偏平型陰極線管のスクリーンパネルの底面
図である。 C 図16の偏平型陰極線管のスクリーンパネルの右側
面図である。
【図18】本発明に係る透過型の偏平型陰極線管の他の
実施の形態を示す構成図である。
【図19】A 本発明に係る枚葉式の転写箔の一実施の
形態を示す正面図である。 B その転写箔の断面図である。
【図20】A〜D 図19の転写箔を用いてなる本発明
に係る蛍光面作製方法を示す製造工程図である。
【図21】A 本発明に係る枚葉式の転写箔の他の実施
の形態を示す正面図である。 B その転写箔の断面図である。
【図22】A〜D 図21の転写箔を用いてなる本発明
に係る蛍光面作製方法を示す製造工程図である。
【図23】本発明に係るロール式の転写箔の他の実施の
形態を示す構成図である。
【符号の説明】
1,18・・・偏平型陰極線管、2・・・フロントパネ
ル、3・・・スクリーンパネル、4・・・ファンネル、
5・・・ガラス管体、6,17・・・蛍光面、7・・・
電子銃、8a,8b・・・ガラスフリット接合部、10
・・・スカート部、12,32・・・電極層、13・・
・反射層、14・・・蛍光体層、16・・・導電膜、1
9・・・メタルバック層、21,31、・・・枚葉式の
転写箔、22・・・転写用フィルム、23・・・剥離
層、24・・・接着層、41・・・ロール式の転写箔、
43・・・転写箔素子、50・・・押圧手段、51・・
・枚葉式の転写装置、52・・・ワーク保持台、53・
・・熱転写ローラ、54・・・主シリンダ、55・・・
圧力制御シリンダ、57・・・駆動モータ、58・・・
載置面、59・・・XYテーブル、60・・・支持基
台、、61・・・水平駆動軸、62・・・切欠部、64
・・・加熱ヒータ手段、66・・・ヒータカバー、68
・・・固定基板、69・・・可動部材、70、71・・
・連結部材、74・・・検出板、75・・・スリット、
78・・・光電センサ、76・・・発光素子、79・・
・検出装置、77・・・受光素子、81・・・供給リー
ル、82・・・巻取リール、83・・・転写箔押えガイ
ド手段、84・・・転写箔押え手段、90・・・枚葉式
の転写箔、91・・・ロール式の転写箔、100・・・
ロール式の転写装置。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月13日(2001.3.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】そして、本実施の形態においては、特に、
反射層13を蛍光体層14の周囲より内側になるように
形成する。即ち、蛍光面周囲部においての発光輝度の低
下が目立たず、かつ蛍光面としての視認性が劣化しない
程度に、反射層13の面積を蛍光体層14の面積より小
さく形成する。反射層13の周縁と蛍光体層14の周縁
の差dは、一側で見れば0.5mm以下であり、上下左
右の両側で見ればその和は1.0mm以下にするを可と
する。反射層12は、例えば酸化チタン(TiO2 )、
酸化アルミニウム(Al2 3 )、酸化錫(Sn
x )、硫化亜鉛(ZnS)、硫酸バリウム(BaSO
4 )、炭酸カルシウム(CaCO3 )、酸化マグネシウ
ム(MgO)等の白色無機物質層で形成することができ
る。その他、反射層12としては、例えばアルミニウム
(Al)等の金属膜を用いることもできる。本例では、
反射層13として白色無機物質である酸化チタン層を用
い、この酸化チタン層13を蛍光体層14の周囲より内
側になるように形成する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E095 AA06 BA01 CA10 DA42 DA48 EA09 EA13 EA24 EA36 EA40 5C028 FF01 FF06 FF16 5C036 EF02 EF07 EG01 EG04 EG36

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱転写ローラの転写圧力を制御しなが
    ら、被転写体上に転写箔からの転写層を転写することを
    特徴とする転写方法。
  2. 【請求項2】 前記熱転写ローラの転写圧力は、主押圧
    手段による押圧と、 前記主押圧手段の押圧力分布を制御する圧力制御手段と
    により制御することを特徴とする請求項1記載の転写方
    法。
  3. 【請求項3】 前記被転写体が少なくとも一方に立上り
    部を有し、前記熱転写ローラを立上り部側から他方に向
    かって移動して前記転写箔からの転写層を前記被転写体
    に転写することを特徴とする請求項1又は2記載の転写
    方法。
  4. 【請求項4】 前記熱転写ローラに設けた切欠部の回転
    位置を検出し、 前記熱転写ローラの切欠部を前記被転写体の立上り部に
    対応させて、転写箔からの転写層の転写を開始すること
    を特徴とする請求項3記載の転写方法。
  5. 【請求項5】 被転写体の面に転写箔からの転写層を転
    写する転写装置であって、 少なくとも熱転写ローラと、 前記熱転写ローラの転写
    圧力を制御する制御機能を有する押圧手段を備えて成る
    ことを特徴とする転写装置。
  6. 【請求項6】 前記押圧手段は、熱転写ローラを押圧す
    る主押圧手段と、 前記主押圧手段の押圧力分布を制御する圧力制御手段と
    から成り、 前記熱転写ローラを転写方向へ移動させる移動手段を有
    して成ることを特徴とする請求項5記載の転写装置。
  7. 【請求項7】 前記熱転写ローラの転写開始の回転位置
    に対応した表面に、軸方向に沿って切欠部が形成されて
    成ることを特徴とする請求項5又は6記載の転写装置。
  8. 【請求項8】 転写開始時点での前記熱転写ローラの切
    欠部のうち該熱転写ローラの回転開始位置が、垂直線に
    対して所定角度傾いて設定されて成ることを特徴とする
    請求項7に記載の転写装置。
  9. 【請求項9】 前記熱転写ローラの前記切欠部の回転位
    置を検出する検出装置が設けられ、 前記検出装置が、熱転写ローラの回転と連動して回転す
    るように取付けられた検出板と、該検出板の回転位置を
    検出する検出手段とからなり、前記検出板の回転位置で
    前記熱転写ローラの転写開始時点の回転位置が検出され
    るようにして成ることを特徴とする請求項7または8記
    載の転写装置。 【請求高10】 連続式転写箔を前記熱転写ローラの移
    動方向と逆方向に移送することを特徴とする請求項5、
    6、7、8又は9記載の転写装置。
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