JP2002150295A - 物体検出方法及び物体検出装置 - Google Patents

物体検出方法及び物体検出装置

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JP2002150295A
JP2002150295A JP2000341664A JP2000341664A JP2002150295A JP 2002150295 A JP2002150295 A JP 2002150295A JP 2000341664 A JP2000341664 A JP 2000341664A JP 2000341664 A JP2000341664 A JP 2000341664A JP 2002150295 A JP2002150295 A JP 2002150295A
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stationary
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JP2000341664A
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Makoto Masuda
誠 増田
Naohiro Amamoto
直弘 天本
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】検出された物体領域の妥当性を判定し、その情
報を基に、より正確な背景を作成することができるよう
にする。 【解決手段】撮影領域内に存在する移動物体と停止物体
とを分離して抽出し、検出された物体が妥当であるか否
かを所定の条件に基づいて判定し、判定結果から所定の
更新手順による背景更新を行い、撮影領域内の事象を検
知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体検出方法及び
物体検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、物体検出方法においては、カメラ
によって撮影し、入力した画像(動画像)の画像信号か
ら車両等の物体を抽出する方法として、背景差分算出方
法が使用されている。
【0003】該背景差分算出方法においては、正確な背
景を作成することが物体の抽出精度を高くするための必
要条件である。そのためには、屋外等の気象条件や時間
帯によって明るさや天気などが刻々と変化する環境にお
いては、変化に追従した背景画像更新が必要である。
【0004】そして、背景画像更新の手段として幾つか
の方法が提供されているが、その一つに一定時間の間に
入力された複数の画像の加重平均を採り、背景に近い画
像を作る方法がある。ところが、この方法においては、
抽出する対象である物体が長時間移動しないときには、
該物体を含んだ画像が背景として作られてしまう。
【0005】そこで、背景差分によって得られる画像を
所定の閾(しきい)値によって二値化することによって
物体の領域、すなわち、物体領域を抽出し、該物体領域
以外の領域、すなわち、背景領域だけを更新する方法が
提供されている。ところが、この方法においては、急激
な気象条件によって閾値を超える輝度変化が背景領域に
生じた場合、該背景領域を誤って物体領域と判定してし
まう。そして、その部分を除いた領域を背景領域とし
て、誤った背景画像を持ち続けてしまう。
【0006】そこで、検出結果が妥当であるか否かの判
定を行い、問題がある場合には、背景画像を作り直す方
法が提供されている。この検出結果の判定方法として
は、抽出された物体領域が所定の面積よりも大きい場合
や、撮影画面内で物体が存在することのない領域内で大
きな背景差分値を示す画素が所定数以上現れた場合に問
題があると判定する方法がある(特開平10−2409
47号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の物体検出方法においては、移動物体が通過中の気象
変化によって生じる誤りを検出することができず、ま
た、初期背景画像の作成時に停止していた物体が動き出
した際に、当該物体の停止時の領域に生じる誤りを検出
することができない。
【0008】次に、移動物体が通過中の気象変化による
処理への影響について説明する。
【0009】図2は従来の物体検出方法における気象変
化が背景画像の処理に及ぼす影響を示す図である。この
図において、連続した時間t0〜t4における入力画
像、背景画像、及び、前記入力画像と背景画像の差分を
所定の閾値で2値化した背景差分2値画像との関係が示
される。
【0010】図において、301は時刻t0における入
力画像、302は時刻t0における背景画像、303は
時刻t0における背景差分二値画像である。また、30
4は時刻t1における入力画像、305は時刻t1にお
ける背景画像、306は時刻t1における背景差分二値
画像である。さらに、307は時刻t2における入力画
像、308は時刻t2における背景画像、309は時刻
t2における背景差分二値画像である。さらに、310
は時刻t3における入力画像、311は時刻t3におけ
る背景画像、312は時刻t3における背景差分二値画
像である。最後に、313は時刻t4における入力画
像、314は時刻t4における背景画像、315は時刻
t4における背景差分二値画像である。この場合、移動
物体は道路上を走行する自動車である。
【0011】まず、時刻t0における背景画像(初期背
景画像)302には検出対象となる物体が含まれておら
ず、時刻t0における入力画像301との差分を所定の
閾値で2値化した背景差分二値画像303には、物体領
域が正しく抽出される。
【0012】そして、時刻t1において、日差しが弱く
なり、二値化の閾値をぎりぎり超えない程度に画面全体
の輝度が低くなった場合、入力画像304と背景画像3
05との差分から得られる背景差分二値画像306は、
依然として物体領域を正しく抽出する。ここで、前記背
景更新ルールによって物体領域の画素値はそのまま保持
し、物体領域以外の領域は環境変化に追従した画素値の
更新を行うことによって背景画像308が作成される。
【0013】次に、時刻t2において、更に日差しが弱
くなると、車両に隠れていない領域の画素値だけが再び
更新されて、背景画像311が作成される。
【0014】そして、背景画像311及び314に示さ
れるように、時刻t1と時刻t2との間、車両によって
隠れていた路面に対応する部分は日差しが強い時点の背
景を保持しており、時刻t3以降において路面の他の部
分との差分が閾値を超えてしまうので、背景差分2値画
像312及び315に示されるように、誤った物体領域
を抽出してしまう。
【0015】次に、初期背景作成時に取り込まれた停止
物体が移動することによる処理への影響について説明す
る。
【0016】図3は従来の物体検出方法における停止物
体が移動したことが背景画像の処理に及ぼす影響を示す
図である。
【0017】図において、401は時刻t0における入
力画像、402は時刻t0における背景画像、403は
時刻t0における背景差分二値画像、404は時刻t1
における入力画像、405は時刻t1における背景画
像、406は時刻t1における背景差分二値画像、40
7は時刻t2における入力画像、408は時刻t2にお
ける背景画像、409は時刻t2における背景差分二値
画像である。
【0018】この場合、時刻t0において、初期の背景
画像402には停止物体が含まれている。そして、時刻
t0における入力画像401との差分を所定の閾値で二
値化した背景差分2値画像403には何も検出されな
い。
【0019】次に、入力画像404に示されるように、
時刻t1において停止していた物体が動き出した場合、
背景差分二値画像406には誤った物体領域が抽出され
る。そして、背景画像408に示されるように、その後
もこの停止車両を含んだ背景は保持され続けるので、誤
った物体領域を抽出し続けることになる。
【0020】これらの例の場合、誤って抽出された物体
領域は、検出対象の物体が存在し得る範囲内で、かつ、
検出対象物体と同程度の面積を有するので、前記従来の
物体検出方法において採用された検出結果の妥当性を判
定する方法によっては、誤りと判定することができな
い。
【0021】本発明は、前記従来の物体検出方法の問題
点を解決して、検出された物体領域の妥当性を判定し、
その情報を基に、より正確な背景を作成することができ
る物体検出方法及び物体検出装置を提供することを目的
とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の物
体検出方法においては、撮影領域内に存在する移動物体
と停止物体とを分離して抽出し、検出された物体が妥当
であるか否かを所定の条件に基づいて判定し、判定結果
から所定の更新手順による背景更新を行い、撮影領域内
の事象を検知する。
【0023】本発明の他の物体検出方法においては、さ
らに、背景画像と現入力画像とから得られる背景差分二
値画像、及び、前入力画像と現入力画像とから得られる
時間差分二値画像を論理積演算することによって移動物
体領域を求めるとともに、前記背景差分二値画像と時間
差分二値画像との差分によって得られる領域に前時点の
停止物体領域と現時点の移動物体の重複領域とを合わせ
た領域を停止物体領域とすることによって、前記移動物
体領域及び停止物体領域を欠くことなく分離する。
【0024】本発明の更に他の物体検出方法において
は、さらに、移動物体領域、誤りでないと判定された停
止物体領域、移動物体との重複領域を有し、又は、移動
物体と接している誤りと判定された停止物体領域におけ
る背景画素値を保持し、移動物体との重複領域を有さ
ず、かつ、移動物体と接していない誤りと判定された停
止物体領域における背景画素値は現入力画像における当
該停止領域の画素値をコピーし、その他の画素値は現入
力画像の画素値を反映させる。
【0025】本発明の更に他の物体検出方法において
は、さらに、移動物体が停止物体上を通過したとみなす
条件を満たした場合に、当該停止物体を誤りであると判
断する。
【0026】本発明の更に他の物体検出方法において
は、さらに、移動物体が停止物体上を通過したとみなす
条件を満たした場合に、又は、所定領域内から出現した
移動物体に対して出現位置及び出現時刻が所定値以内で
ある停止物体に対して当該停止物体を誤りであると判断
する。
【0027】また、本発明の物体検出装置においては、
撮影領域内に存在する移動物体と停止物体とを分離して
抽出する停止・移動物体領域抽出手段と、検出された物
体が妥当であるか否かを所定の条件に基づいて判定する
検出結果判定手段と、該検出結果判定手段の判定結果か
ら所定の更新手順による背景更新を行う背景更新手段
と、前記検出結果判定手段の判定結果から撮影領域内の
事象を検知する事象検知手段とを有する。
【0028】本発明の他の物体検出装置においては、さ
らに、前記停止・移動物体領域抽出手段は、背景画像と
現入力画像とから背景差分二値画像を得る背景差分二値
化手段と、前入力画像と現入力画像とから時間差分二値
画像を得る時間差分二値化手段と、それらの画像の論理
積演算から移動物体領域を求める移動物体領域抽出手段
と、背景差分二値画像と時間差分二値画像の差分によっ
て得られる領域に前時点における停止物体領域と現時点
における移動物体の重複領域とを合わせた領域を停止物
体領域として求めることによって停止物体の領域を欠く
ことなく抽出する停止物体領域抽出手段とを備える。
【0029】本発明の更に他の物体検出装置において
は、さらに、前記背景更新手段は、移動物体領域、誤り
でないと判定された停止物体領域、移動物体との重複領
域を有し、又は移動物体に接している誤りと判定された
停止物体領域における背景画素値を保持し、移動物体と
の重複領域を有さず、かつ、移動物体に接していない誤
りと判定された停止物体領域における背景画素値は現入
力画像における当該停止領域の画素値をコピーし、その
他の画素値は現入力画像の画素値を反映させる手段を備
える。
【0030】本発明の更に他の物体検出装置において
は、さらに、前記検出結果判定手段は、移動物体が停止
物体上を通過したとみなす条件を満たした場合に、当該
停止物体を誤りであると判断する手段を備える。
【0031】本発明の更に他の物体検出装置において
は、さらに、前記検出結果判定手段は、移動物体が停止
物体上を通過したとみなす条件を満たした場合に、又
は、所定領域内から出現した移動物体に対して出現位置
及び出現時刻が所定値以内である停止物体に対して当該
停止物体を誤りであると判断する手段を備える。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0033】図1は本発明の第1の実施の形態における
物体検出装置のブロック図である。
【0034】図において、11は物体及び背景を撮影す
るカメラ、12は該カメラ11から取り込んだ画像のア
ナログ信号をデジタル化することによってデジタル信号
に変換するA/D変換部である。
【0035】ここで、前記カメラ11は、移動物体を監
視するためのものであり、例えば、有料道路、高速道
路、橋、トンネル等車両が通行する道路において、道路
を走行する車両の走行状態を監視するために使用され
る。そして、前記カメラ11としては、一般的に、工業
用テレビカメラを使用するが、動画を撮影する機能を有
するものであれば、放送局用のテレビカメラであって
も、家庭用のビデオカメラであってもよく、いかなる形
態のものであってもよい。また、前記カメラ11は、例
えば、前記道路等の監視すべき区間を上方から撮影する
ために、道路脇に設置された柱等に取り付けられ、前記
A/D変換部12に通信可能に接続される。
【0036】そして、13は前記A/D変換部12から
送信される現在の画像、すなわち、現入力画像を蓄積す
る現入力画像蓄積部、14は該現入力画像蓄積部13か
ら送信される現入力画像より前のフレームの画像、すな
わち、前入力画像を蓄積する前入力画像蓄積部である。
また、15は後述される所定の背景更新手順によって背
景画像を更新する背景更新手段としての背景更新部、1
6は該背景更新部15において作成された背景画像を蓄
積する背景画像蓄積部である。
【0037】さらに、17は前記現入力画像蓄積部13
から送信された現入力画像と、前記前入力画像蓄積部1
4から送信された前入力画像との差を取り、すなわち、
差分処理を行い、その差分処理が行われた画像信号を所
定の閾値で1又は0に二値化する時間差分二値化手段と
しての時間差分二値化部である。また、18は前記現入
力画像蓄積部13から送信された現入力画像と、前記背
景画像蓄積部16から送信された背景画像との差分処理
を行い、その差分処理が行われた画像信号を所定の閾値
で1又は0に二値化する背景差分二値手段としての背景
差分二値化部である。
【0038】そして、19は全画像領域において移動し
ている物体の領域だけ(以下「移動物体領域」とい
う。)を抽出する移動物体領域抽出手段としての移動物
体領域抽出部、20は該移動物体領域抽出部19の画像
を二値化して二値画像としたもの(以下「移動物体領域
画像」という。)を保存する移動物体領域画像蓄積部で
ある。
【0039】また、21は全画像領域において停止して
いる物体の占める領域だけ(以下「停止物体領域」とい
う。)を抽出する停止物体領域抽出手段としての停止物
体領域抽出部、22は該停止物体領域抽出部21の画像
を二値化して二値画像としたもの(以下「停止物体領域
画像」という。)を保存する停止物体領域画像蓄積部で
ある。
【0040】さらに、23は前記移動物体領域画像蓄積
部20から送信された移動物体領域画像、及び、前記停
止物体領域画像蓄積部から送信された停止物体領域画像
に基づいて、検出された停止物体が誤りであるか否かを
判定する検出結果判定手段としての検出結果判定部であ
る。
【0041】そして、24は該検出結果判定部23の判
定結果を停止物体領域に付加した画像データを二次元の
画像としたもの(以下「停止物体領域判定画像」とい
う。)を蓄積する停止物体領域判定画像蓄積部である。
また、25は前記検出結果判定部23の判定結果を受け
て、前記カメラ11が撮影した撮影範囲内の事象を所定
の手順によって検知する事象検知部である。
【0042】次に、前記構成の物体検出装置の動作につ
いて説明する。
【0043】まず、カメラ11は、背景としての道路や
道路周辺及び走行物体としての前記道路上を走行する車
両等を撮影する。そして、前記カメラ11から送信され
た画像のアナログ信号は、A/D変換部12によってデ
ジタル化されて送信され、現入力画像として、現入力画
像蓄積部13に蓄積される。すると、前入力画像蓄積部
14には所定のタイミングで前記現入力画像蓄積部13
から現入力画像が転送され、次の処理における1フレー
ム前の画像、すなわち、前入力画像として蓄積される。
【0044】なお、前記A/D変換部12から送信され
る画像の送信先を前記現画像蓄積部13と前画像蓄積部
14とに処理時間ごとに切り替えるようにすれば、前記
現画像蓄積部13から前画像蓄積部14にデータ転送を
しなくてもよい。
【0045】そして、背景更新部15においては、所定
の背景更新手順に従って背景画像を作成して背景画像蓄
積部16に送る。なお、前記更新手順については後で詳
細に説明する。
【0046】次に、時間差分二値化部17においては、
前記現入力画像蓄積部13から送信された現入力画像
と、前記前入力画像蓄積部14から送信された前入力画
像との差分処理を行い、所定の閾値で1又は0に二値化
した時間差分二値画像データを出力する。なお、本実施
の形態においては、画像データはすべて同じ数の画素を
有し、また、複数の画像間の演算においては、同一の座
標位置の画素に関する数値の演算が全画素に関して行な
われる。
【0047】図4は本発明の第1の実施の形態の時間差
分二値化部における時間差分二値化処理を示す図であ
る。
【0048】ここでは、路上を走行する車両を撮影した
場合について説明する。まず、前記現入力画像蓄積部1
3から送信された現入力画像102と、前記前入力画像
蓄積部14から送信された前入力画像101との差分処
理を行うと、時間差分画像103が生成される。そし
て、該時間差分画像103を所定の閾値で1又は0に二
値化して時間差分二値画像104を得ることができる。
【0049】また、背景差分二値化部18においては、
前記現入力画像蓄積部13から送信された現入力画像
と、前記背景画像蓄積部16から送信された背景画像と
の差分処理を行い、所定の閾値で1又は0に二値化した
背景差分二値画像データを出力する。
【0050】図5は本発明の第1の実施の形態の背景差
分二値化部における背景差分二値化処理を示す図であ
る。
【0051】ここでは、前記現入力画像蓄積部13から
送信された現入力画像105と、前記背景画像蓄積部1
6から送信された路上に物体の存在しない背景画像10
6との差分処理を行う。すると背景差分画像107が生
成される。そして、該背景差分画像107を所定の閾値
で1又は0に二値化して背景差分二値画像108を得る
ことができる。
【0052】そして、移動物体領域抽出部19において
は、前記時間差分二値画像と背景差分画像二値画像とを
論理積演算処理することによって移動物体領域を抽出す
る。次いで、移動物体領域の画素値を1とし、その他の
画素値を0とする二値画像である移動物体領域画像を生
成し、該移動物体領域画像を移動物体領域画像蓄積部2
0に送信して蓄積する。
【0053】図6は本発明の第1の実施の形態の移動物
体領域抽出部における移動物体領域抽出処理を示す図で
ある。
【0054】ここでは、停止車両と該停止車両の後方か
ら接近する移動車両とが重なる場合について説明する。
【0055】まず、前記時間差分二値化部17におい
て、現入力画像112と前入力画像111とを差分処理
し、次いで二値化することによって、時間差分二値画像
114が生成される。一方、前記背景差分二値化部18
において、現入力画像112と背景画像113とを差分
処理し、次いで二値化することによって、背景差分二値
画像115が生成される。
【0056】次に、前記時間差分二値化部17から送信
された時間差分二値画像114と、前記背景差分二値化
部18から送信された背景差分二値画像115とを論理
積演算することによって、移動物体の領域を正確に抽出
した移動物体領域画像116を得ることができる。
【0057】次に、停止物体領域抽出部21において
は、まず、前記背景差分画像二値画像から前記移動物体
領域画像を除いた領域を停止物体領域の一部分とする。
次いで、現時点における移動物体領域と前時点における
停止物体領域との重複領域を停止物体領域の別の部分と
する。そして、前記2つの停止物体領域の部分を合わせ
たものを停止物体領域として生成する。さらに、該停止
物体領域の画素値を1とし、その他の画素値を0とする
二値画像を停止物体領域画像蓄積部22に送信して蓄積
する。
【0058】図7は本発明の第1の実施の形態の停止物
体領域抽出部における停止物体領域抽出処理を示す図で
ある。ここで、図7は図6に示された例に対応するもの
である。
【0059】まず、前記背景差分二値化部18から送信
された背景差分二値画像115から、前記移動物体領域
抽出部19から送信された移動物体領域画像116を除
いて、停止物体領域の一部分117を生成する。次い
で、前記移動物体領域抽出部19から送信された移動物
体領域画像116と前記停止物体領域画像蓄積部22か
ら送信された前時点における停止物体領域画像118と
の重複領域を停止物体領域の別の部分119として生成
する。そして、前記2つの停止物体領域の部分を合わせ
ることによって、停止物体領域画像120が生成され
る。
【0060】次に、検出結果判定部23においては、前
述の処理によって検出された停止物体が誤りでないか否
かを各物体の追跡結果を基にして判定する。
【0061】図8は本発明の第1の実施の形態における
検出結果判定部のブロック図、図9は本発明の第1の実
施の形態におけるフレーム間対応付け処理を示す図、図
10は本発明の第1の実施の形態における停止物体上を
通過した移動物体の判定条件を示す図である。
【0062】図に示されるように、ラベリング処理部3
1においては、移動物体領域画像蓄積部20から送信さ
れる二値画像である移動物体領域画像にラベリング処理
を施し、同一物体の領域ごとにラベル付けを行う。そし
て、移動物体領域情報算出部32においては、各移動物
体のラベル付けを行った領域の情報としての重心、面
積、外接矩(く)形、及び、外接矩形下端の縦方向の座
標を求める。
【0063】次に、ラベリング処理部33及び停止物体
領域情報算出部34は、前記停止物体領域蓄積部22か
らの二値画像である停止物体領域画像に対して同様な処
理を行い、各停止物体のラベル付けを行った領域の情報
としての重心、面積、外接矩形、及び、外接矩形下端の
縦方向の座標を求める。
【0064】そして、物体領域情報蓄積部36には、前
時点における前述された処理結果として得られた各物体
の領域の情報としての重心、面積、外接矩形、及び、外
接矩形下端の縦方向の座標、並びに、フレーム間対応付
け処理部35から送信される動きベクトル、重心の軌
跡、さらに、検出結果判定処理部37によって生成され
た、前記ラベル付けされた停止物体の検出が誤りである
か否かの情報が保存されている。
【0065】また、フレーム間対応付け処理部35にお
いては、フレーム間対応付け手順として、図9に示され
るように、前記移動物体領域情報算出部32及び停止物
体領域情報算出部34で得られた物体領域の重心95
に、動きベクトル93を加えた座標に対する所定範囲を
対応物体の探索範囲94として設定する。そして、該探
索領域94内に重心96がある現時点の物体領域の中で
面積比が最も近いものを前時点の当該物体領域と対応付
けする。
【0066】その際に、重心の変化から動きベクトルを
算出するとともに、過去の重心の軌跡及び当該物体が誤
りであるか否かの判定情報を継承する。また、前記探索
範囲94内に現時点における物体領域の重心が一つも存
在しない場合には、前時点における当該物体領域情報を
消去し、対応付けされない現時点における物体領域を新
たに現れた物体として、前記動きベクトルを座標(0,
0)として記録する。
【0067】なお、91は時刻t0において検出された
移動物体領域、92は時刻t1において検出された移動
物体領域である。
【0068】そして、検出結果判定処理部37において
は、検出された物体が、従来の技術において説明した図
2に示される例のように、物体でない領域を物体として
誤って検出したものに相当するか否かを、後続の移動物
体の軌跡から判定する。
【0069】この場合、検出された移動物体の軌跡に基
づいて、該移動物体が停止物体を避けて通過するのか、
あるいは、停止物体上を通過するのかを調べ、前記移動
物体が停止物体上を通過した場合には検出結果が誤りで
あると判定する。
【0070】ここで、図10に示されるように、前記移
動物体の外接矩形52、53の下端が停止物体の外接矩
形51の下端を縦方向に超える際に、前記移動物体の下
端の変化領域内54に停止物体の下端が掛かる場合、前
記移動物体が停止物体上を通過したと判定する。また、
掛からない場合、前記移動物体は停止物体上を通過して
いないと判定する。
【0071】そして、検出結果判定処理部37の判定結
果は、物体領域情報蓄積部36、停止物体領域判定画像
作成部38及び事象検知部25に送信される。
【0072】図11は本発明の第1の実施の形態の検出
結果判定処理部における検出結果判定処理の動作を示す
フローチャートである。
【0073】前記検出結果判定処理部37においては、
まず、停止物体領域抽出部21によって停止物体が検出
された場合、下端が当該停止物体の下端を縦方向に超え
る移動物体があるか否かを判定する。ある場合には、当
該移動物体の下端変化領域に当該停止物体の下端が掛か
るか否かを判定する。ここで、ある場合は当該停止物体
を誤りと判定する。そして、このような処理を、条件を
満たす未処理の移動物体及び停止物体に対して繰り返
す。
【0074】次に、検出結果判定処理のフローチャート
について説明する。 ステップS1 停止物体があるか否かを判定する。停止
物体がある場合はステップS2に進み、停止物体がない
場合は処理を終了する。 ステップS2 当該停止物体の下端を超える移動物体が
あるか否かを判定する。移動物体がある場合はステップ
S3に、移動物体がない場合はステップS6に進む。 ステップS3 下端の変化領域に当該停止物体の下端が
掛かるか否かを判定する。掛かる場合はステップS4
に、掛からない場合はステップS5に進む。 ステップS4 当該停止物体を誤りと判定する。 ステップS5 当該停止物体の下端を超える未処理の移
動物体があるか否かを判定する。移動物体がある場合は
ステップS3に戻り、移動物体がない場合はステップS
6に進む。 ステップS6 未処理の停止物体があるか否かを判定す
る。停止物体がある場合はステップS2に戻り、停止物
体がない場合は処理を終了する。
【0075】そして、停止物体領域判定画像作成部38
においては、検出結果判定処理部37において誤りでは
ないと判定された停止物体領域を1とし、誤りであると
判定された停止物体の中で移動物体との重複領域を有さ
ず、かつ、接していないもののラベル領域を2とし、そ
の他の誤りであると判定された停止物体のラベル領域を
3とし、その他の領域を0とする四値による画像を作成
し、停止物体領域判定画像蓄積部24に送信する。
【0076】また、背景更新部15においては、現入力
画像、前時点における背景画像、移動物体領域画像、停
止物体領域判定画像の4画像を使用した背景更新処理を
行い、新しい背景画像を背景画像蓄積部16に送る。
【0077】次に、前記背景更新処理について説明す
る。
【0078】図12は本発明の第1の実施の形態におけ
る背景更新処理の動作を示すフローチャートである。
【0079】まず、各画像の同座標位置の画素値を参照
し、移動物体領域の画素値αが1(移動物体が存在する
場合)、あるいは、停止物体領域判定画像の画素値βが
1(誤りではないと判定された停止物体が存在する場
合)又は3(移動物体と重複領域とを有し、又は移動物
体と接する誤りと判定された停止物体が存在する場合)
である画素の場合は、前時点における背景画像の画素値
をそのまま新しい背景画素値とする。
【0080】また、前述された条件を満たさず、停止物
体領域判定画像の画素値βが2(移動物体と重複領域を
有さず、かつ、移動物体と接していない誤りと判定され
た停止物体が存在する場合)の画素の場合は、現入力画
像の画像値を新しい背景画素値とする。
【0081】さらに、前述された条件を満たさない場合
(移動物体領域の画素値αが0、かつ、停止物体領域判
定画像の画素値βが0となる背景領域)画素の場合は、
現入力画像の画素値と前時点の背景画像の画素値に対す
る加重平均を新しい背景画素値とする。
【0082】そして、未処理の画像が存在する場合には
前述された処理を繰り返し、画面全体の更新を行う。
【0083】次に、背景更新処理のフローチャートにつ
いて説明する。 ステップS11 移動物体領域画像の画素値αが1、又
は停止物体領域判定画像の画素値βが1又は3であるか
否かを判定する。移動物体領域画像の画素値αが1、又
は停止物体領域判定画像の画素値βが1又は3である場
合はステップS15に、移動物体領域画像の画素値αが
1、又は停止物体領域判定画像の画素値βが1又は3で
ない場合はステップS12に進む。 ステップS12 停止物体領域判定画像の画素値βが2
であるか否かを判定する。2である場合はステップS1
6に、2でない場合はステップS13に進む。 ステップS13 現入力画像の画素値と前時点の背景画
像の画素値の加重平均を算出する。 ステップS14 未処理の画素があるか否かを判断す
る。画素がある場合はステップS11に戻り、画素がな
い場合は処理を終了する。 ステップS15 前時点の背景画像の画素値をコピーす
る。 ステップS16 現入力画像の当該停止物体領域の画素
値をコピーする。
【0084】また、事象検知部25においては、撮影範
囲内における事象を所定の事象検知ルールによって検知
する。ここでは、検出結果評価部23によって停止物体
として誤りでないと判定されたものを障害物と判断し、
誤った停止物体と判定されたものは無視する。
【0085】図13は本発明の第1の実施の形態におけ
る背景画像の誤りの処理を示す図である。
【0086】図において、351は時刻t0における入
力画像、352は時刻t0における背景画像、353は
時刻t0における移動物体領域、354は時刻t0にお
ける停止物体領域、355は時刻t1における入力画
像、356は時刻t1における背景画像、357は時刻
t1における移動物体領域、358は時刻t1における
停止物体領域、359は時刻t2における入力画像、3
60は時刻t2における背景画像、361は時刻t2に
おける移動物体領域、362は時刻t2における停止物
体領域、363は時刻t3における入力画像、364は
時刻t3における背景画像、365は時刻t3における
移動物体領域、366は時刻t3における停止物体領域
である。
【0087】ここでは、従来の技術において説明した図
2に示される例のように、移動物体の通過時の天候変化
によって、時刻t0における背景画像352には誤りが
含まれている。
【0088】そして、時刻t0における段階において
は、まだ移動車両の下端は停止物体の下端を超えていな
いので、停止物体領域354が誤って検出されてしま
う。なお、移動物体領域353に描画されている矩形は
停止物体領域354の外接矩形を表している。
【0089】また、時刻t1において、停止物体の下端
が移動車両の下端の変化領域に掛かるので、当該停止物
体領域358は誤りであると判定し、事象検知部25に
おいては当該停止物体領域358を無視する。そして、
背景更新部15においては、当該停止物体領域358が
移動物体領域357と重複する領域を有するので、この
時点においては当該誤った停止物体領域358の背景画
素値は以前の背景画素値を保持した背景画像360を作
成する。
【0090】また、時刻t2においては、再び誤った停
止物体領域362が検出されるが、フレーム間対応付け
によって当該停止物体領域362が誤りであるという情
報が継承されるので、事象検知部25においては当該停
止物体領域362を無視する。さらに、時刻t2におい
ては、当該停止物体領域362と移動物体領域361と
の重複領域がなくなるので、背景更新部15において、
時刻t2の入力画像359における当該停止物体領域3
62の画素値を時刻t3の背景画像364の画素値とし
てコピーし、正確な背景画像364を作成する。
【0091】このように、本実施の形態においては、移
動物体と停止物体とが重複した場合にも各領域を欠くこ
となく分離し、停止物体の上を移動物体が通過した場合
に当該停止物体領域を誤りと判定し、より正確な背景更
新を行うことができるので、精度の高い物体検出を行う
ことができる。
【0092】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。なお、前記第1の実施の形態と同じ構造のも
の及び同じ動作については、その説明を省略する。
【0093】図14は本発明の第2の実施の形態におけ
る検出結果判定処理の動作を示すフローチャート、図1
5は本発明の第2の実施の形態における出現位置判定処
理の動作を示すフローチャート、図16は本発明の第2
の実施の形態における物体の出現位置による違いを説明
する図、図17は本発明の第2の実施の形態における背
景画像の誤りの処理を示す図である。
【0094】この場合、前記第1の実施の形態における
検出結果判定部23の検出結果判定処理に、検出された
物体領域の妥当性を出現位置及び出現時刻から判定する
出現位置判定処理が追加される。該出現位置判定処理に
おいては、初期背景作成時に停止していた物体であり後
になって移動した物体を、従来の技術において説明した
図3に示される例のように、停止物体として誤って抽出
しているか否かを、停止物体を検出した後に瞬時に判定
する。
【0095】そして、本実施の形態における検出結果判
定処理は、図14に示されるように、前記第1の実施の
形態における検出結果判定処理に出現位置判定処理を追
加したものである。そのため、出現位置判定処理以外の
動作については、前記第1の実施の形態と同様であるの
で、説明を省略する。
【0096】次に、検出結果判定処理のフローチャート
について説明する。 ステップS21 停止物体があるか否かを判定する。停
止物体がある場合はステップS22に進み、停止物体が
ない場合は処理を終了する。 ステップS22 当該停止物体の下端を超える移動物体
があるか否かを判定する。移動物体がある場合はステッ
プS23に、移動物体がない場合はステップS26に進
む。 ステップS23 下端の変化領域に当該停止物体の下端
が掛かるか否かを判定する。掛かる場合はステップS2
4に、掛からない場合はステップS25に進む。 ステップS24 当該停止物体を誤りと判定する。 ステップS25 当該停止物体の下端を超える未処理の
移動物体があるか否かを判定する。移動物体がある場合
はステップS23に戻り、移動物体がない場合はステッ
プS26に進む。 ステップS26 出現位置判定処理を行う。 ステップS27 未処理の停止物体があるか否かを判定
する。停止物体がある場合はステップS22に戻り、停
止物体がない場合は処理を終了する。
【0097】次に、前記出現位置判定処理について説明
する。
【0098】まず、出現位置が所定領域内である移動物
体の有無を判断する。続いて、存在する場合には当該移
動物体の出現時と当該停止物体の出現時との差が所定値
以内である否かの判断、及び、当該移動物体の出現位置
と当該停止物体の出現位置との差が所定値以内であるか
否かの判断を行う。そして、それらの条件を満たす移動
物体が存在する場合には、当該停止物体は背景に取り込
まれていた物体の移動による誤りであると判定する。
【0099】ここで、当該移動物体の出現位置が所定領
域内であるか否かの判断においては、所定領域を画面全
体とし、出現位置が画面内であるか否かの判断を図16
に示されるような特徴を利用して行う。
【0100】すなわち、画面外から現れた物体は出現時
点の外接矩形602が画面の枠601と接し、画面内か
ら現れた物体は出現時点の外接矩形604が画面の枠6
03とは接していない。そこで、物体の出現時の外接矩
形602が画面の枠601に接しているか否かを判定
し、接していないものを画面内から出現した物体とす
る。
【0101】このように、本実施の形態においては、背
景に取り込まれていた物体が移動した際には、出現時点
の外接矩形604は画面の枠603に接しておらず、そ
の後検出される誤った停止物体は当該移動物体と出現位
置及び出現時刻が近いことを利用して検出結果を判定す
る。
【0102】次に、出現位置判定処理のフローチャート
について説明する。 ステップS26−1 所定領域内に出現位置を有する物
体があるか否かを判定する。物体がある場合はステップ
S26−2に進み、物体がない場合は処理を終了する。 ステップS26−2 停止物体と移動物体との出現時刻
の差が所定値以下であるか否かを判定する。所定値以下
である場合はステップS26−3に、所定値より大きい
場合はステップS26−5に進む。 ステップS26−3 停止物体と移動物体との出現位置
の差が所定値以下であるか否かを判定する。所定値以下
である場合はステップS26−4に、所定値より大きい
場合はステップS26−5に進む。 ステップS26−4 当該停止物体を誤りと判定する。 ステップS26−5 所定領域内に出現位置を有する未
処理の移動物体があるか否かを判定する。未処理の移動
物体がある場合はステップS26−2に戻り、未処理の
移動物体がない場合は処理を終了する。
【0103】次に、第2の実施の形態における背景画像
の誤りの処理について説明する。
【0104】図17において、451は時刻t0におけ
る入力画像、452は時刻t0における背景画像、45
3は時刻t0における移動物体領域、454は時刻t0
における停止物体領域、455は時刻t1における入力
画像、456は時刻t1における背景画像、457は時
刻t1における移動物体領域、458は時刻t1におけ
る停止物体領域、459は時刻t2における入力画像、
460は時刻t2における背景画像、461は時刻t2
における移動物体領域、462は時刻t2における停止
物体領域、463は時刻t3における入力画像、464
は時刻t3における背景画像、465は時刻t3におけ
る移動物体領域、466は時刻t3における停止物体領
域である。
【0105】ここでは、従来の技術において説明した図
3に示される例のような誤りに対する処理について説明
する。
【0106】この場合、初期背景作成時に停止していた
車両が、背景画像452に取り込まれている。そして、
時刻t1においては、当該車両が動き出すことによって
移動物体領域457が抽出されるのと同時に、背景差分
だけから成る停止物体領域458が抽出されて二つの物
体が出現したことになる。
【0107】ここで、移動物体の出現時の外接矩形60
4は画面の枠603に接していないことから、当該移動
物体は画面内から出現したと認識される。なお、この時
点の移動物体の重心を白色の丸で、停止物体の重心を灰
色の丸で示している。
【0108】そして、当該停止物体領域458は当該移
動物体領域457と同時刻に出現していて、かつ、停止
物体と移動物体との出現時の重心が近いことが分かる。
したがって、当該停止物体は誤りであると判定し、事象
検知部25においては当該停止物体領域458を無視す
る。
【0109】また、背景更新部15においては、当該停
止物体領域458が移動物体領域457と接するので、
この時点においては、誤った停止物体領域458の背景
画素値は以前の背景画素値を保持した背景画像460を
作成する。
【0110】そして、時刻t2においては、再び誤った
停止物体領域462が検出されるが、フレーム間対応付
けによって当該停止物体領域462が誤りであるという
情報が継承されるので、事象検知部25において停止物
体領域462を無視する。
【0111】また、時刻t2においては、停止物体領域
462と移動物体領域461とが重複していなく、か
つ、接していない。したがって、背景更新部15におい
ては、時刻t2における入力画像459の中における当
該停止物体領域462の画素値を、時刻t3における背
景画像464の画素値としてコピーして、正確な背景画
像464を作成する。
【0112】このように、本実施の形態においては、移
動物体と停止物体とを分離し、停止物体領域の上を移動
物体が通過した場合に当該停止物体領域を誤りと判定す
る。さらに、所定範囲内から出現した移動物体と出現位
置及び出現時刻が近い停止物体を誤りと判定する。
【0113】したがって、より正確な背景更新を行うこ
とができ、精度の高い物体検出を行うことができる。
【0114】また、本実施の形態における物体検出方法
及び物体検出装置を使用することによって、信頼性が高
い背景画像を作成し、より精度の高い物体検出を行うこ
とができる。例えば、障害物の検出、速度超過車両の検
出、蛇行車両の検出等の撮影領域内の環境の危険性を判
断する装置にも適用することができ、それらの性能を向
上させることもできる。
【0115】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0116】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、物体検出方法においては、撮影領域内に存在する
移動物体と停止物体とを分離して抽出し、検出された物
体が妥当であるか否かを所定の条件に基づいて判定し、
判定結果から所定の更新手順による背景更新を行い、撮
影領域内の事象を検知する。
【0117】また、本発明の物体検出装置においては、
撮影領域内に存在する移動物体と停止物体とを分離して
抽出する停止・移動物体領域抽出手段と、検出された物
体が妥当であるか否かを所定の条件に基づいて判定する
検出結果判定手段と、該検出結果判定手段の判定結果か
ら所定の更新手順による背景更新を行う背景更新手段
と、前記検出結果判定手段の判定結果から撮影領域内の
事象を検知する事象検知手段とを有する。
【0118】この場合、信頼性が高く正確な背景更新を
行うことができ、精度の高い物体検出を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における物体検出装
置のブロック図である。
【図2】従来の物体検出方法における気象変化が背景画
像の処理に及ぼす影響を示す図である。
【図3】従来の物体検出方法における停止物体が移動し
たことが背景画像の処理に及ぼす影響を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の時間差分二値化部
における時間差分二値化処理を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の背景差分二値化部
における背景差分二値化処理を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の移動物体領域抽出
部における移動物体領域抽出処理を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の停止物体領域抽出
部における停止物体領域抽出処理を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における検出結果判
定部のブロック図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるフレーム間
対応付け処理を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における停止物体
上を通過した移動物体の判定条件を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態の検出結果判定処
理部における検出結果判定処理の動作を示すフローチャ
ートである。
【図12】本発明の第1の実施の形態における背景更新
処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第1の実施の形態における背景画像
の誤りの処理を示す図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態における検出結果
判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第2の実施の形態における出現位置
判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施の形態における物体の出
現位置による違いを説明する図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における背景画像
の誤りの処理を示す図である。
【符号の説明】
91、92 移動物体領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C054 AA01 CA04 CE15 CH01 EB05 EH00 FC01 FC05 FC13 HA26 5L096 BA02 BA04 CA04 EA43 GA08 GA22 GA34 HA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影領域内に存在する移動物体と停止物
    体とを分離して抽出し、検出された物体が妥当であるか
    否かを所定の条件に基づいて判定し、判定結果から所定
    の更新手順による背景更新を行い、撮影領域内の事象を
    検知することを特徴とする物体検出方法。
  2. 【請求項2】 背景画像と現入力画像とから得られる背
    景差分二値画像、及び、前入力画像と現入力画像とから
    得られる時間差分二値画像を論理積演算することによっ
    て移動物体領域を求めるとともに、前記背景差分二値画
    像と時間差分二値画像との差分によって得られる領域に
    前時点の停止物体領域と現時点の移動物体の重複領域と
    を合わせた領域を停止物体領域とすることによって、前
    記移動物体領域及び停止物体領域を欠くことなく分離す
    る請求項1に記載の物体検出方法。
  3. 【請求項3】 移動物体領域、誤りでないと判定された
    停止物体領域、移動物体との重複領域を有し、又は、移
    動物体と接している誤りと判定された停止物体領域にお
    ける背景画素値を保持し、移動物体との重複領域を有さ
    ず、かつ、移動物体と接していない誤りと判定された停
    止物体領域における背景画素値は現入力画像における当
    該停止領域の画素値をコピーし、その他の画素値は現入
    力画像の画素値を反映させる請求項1又は2に記載の物
    体検出方法。
  4. 【請求項4】 移動物体が停止物体上を通過したとみな
    す条件を満たした場合に、当該停止物体を誤りであると
    判断する請求項1〜3のいずれか1項に記載の物体検出
    方法。
  5. 【請求項5】 移動物体が停止物体上を通過したとみな
    す条件を満たした場合に、又は、所定領域内から出現し
    た移動物体に対して出現位置及び出現時刻が所定値以内
    である停止物体に対して当該停止物体を誤りであると判
    断する請求項1〜3のいずれか1項に記載の物体検出方
    法。
  6. 【請求項6】 (a)撮影領域内に存在する移動物体と
    停止物体とを分離して抽出する停止・移動物体領域抽出
    手段と、(b)検出された物体が妥当であるか否かを所
    定の条件に基づいて判定する検出結果判定手段と、
    (c)該検出結果判定手段の判定結果から所定の更新手
    順による背景更新を行う背景更新手段と、(d)前記検
    出結果判定手段の判定結果から撮影領域内の事象を検知
    する事象検知手段とを有することを特徴とする物体検出
    装置。
  7. 【請求項7】 前記停止・移動物体領域抽出手段は、背
    景画像と現入力画像とから背景差分二値画像を得る背景
    差分二値化手段と、前入力画像と現入力画像とから時間
    差分二値画像を得る時間差分二値化手段と、それらの画
    像の論理積演算から移動物体領域を求める移動物体領域
    抽出手段と、背景差分二値画像と時間差分二値画像の差
    分によって得られる領域に前時点における停止物体領域
    と現時点における移動物体の重複領域とを合わせた領域
    を停止物体領域として求めることによって停止物体の領
    域を欠くことなく抽出する停止物体領域抽出手段とを備
    える請求項6に記載の物体検出装置。
  8. 【請求項8】 前記背景更新手段は、移動物体領域、誤
    りでないと判定された停止物体領域、移動物体との重複
    領域を有し、又は移動物体に接している誤りと判定され
    た停止物体領域における背景画素値を保持し、移動物体
    との重複領域を有さず、かつ、移動物体に接していない
    誤りと判定された停止物体領域における背景画素値は現
    入力画像における当該停止領域の画素値をコピーし、そ
    の他の画素値は現入力画像の画素値を反映させる手段を
    備える請求項6又は7に記載の物体検出装置。
  9. 【請求項9】 前記検出結果判定手段は、移動物体が停
    止物体上を通過したとみなす条件を満たした場合に、当
    該停止物体を誤りであると判断する手段を備える請求項
    6〜8のいずれか1項に記載の物体検出装置。
  10. 【請求項10】 前記検出結果判定手段は、移動物体が
    停止物体上を通過したとみなす条件を満たした場合に、
    又は、所定領域内から出現した移動物体に対して出現位
    置及び出現時刻が所定値以内である停止物体に対して当
    該停止物体を誤りであると判断する手段を備える請求項
    6〜8のいずれか1項に記載の物体検出装置。
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