JP2002143318A - イントロデューシングカテーテルと診断治療用カテーテルとの組立体 - Google Patents

イントロデューシングカテーテルと診断治療用カテーテルとの組立体

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JP2002143318A
JP2002143318A JP2000347154A JP2000347154A JP2002143318A JP 2002143318 A JP2002143318 A JP 2002143318A JP 2000347154 A JP2000347154 A JP 2000347154A JP 2000347154 A JP2000347154 A JP 2000347154A JP 2002143318 A JP2002143318 A JP 2002143318A
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diagnostic
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Taiichiro Meguro
泰一郎 目黒
Yasuyuki Kawahara
康幸 川原
Ran Ko
瀾 江
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Asahi Intecc Co Ltd
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CI MEDEIKKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カテーテルを用いて人体の管状器官又は臓器
を経皮的診断もしくは治療する場合、特に経橈骨動脈で
の虚血性心疾患を診断又は治療する場合、通常シースを
用いるが、これによって、使用するカテーテルのサイズ
より2F大きいものが血管に挿入される。従って、橈骨
動脈に余裕のない患者では、橈骨動脈へのアプローチが
制限される。そこで、シースを用いないで安全に直接使
用できるカテーテルの開発が要請され、本発明は、この
課題を解決する。 【解決手段】 イントロデューシングカテーテル(A)
に診断治療用カテーテル(B)を外挿し、直接に人体の
管状器官に挿入することによって、シースの使用が不要
になり、診断治療用カテーテル(B)の外径をシースの
太さと同等にすることができる。このため、十分大きい
サイズのカテーテルを使用でき、患者へ十分な治療を施
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シースを用いるこ
となく、人体の管状器官、特に手首などの細い血管系に
直接挿入できるイントロデューシングカテーテルと診断
治療用カテーテルとの組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カテーテルを用いて血管系や臓器
の診断治療を経皮経血管的に行う場合、予め血管にシー
スを挿入し、ついで診断治療用カテーテルをシースに通
し、血管に挿入する。
【0003】例えば、狭心症や心筋梗塞等の虚血性心疾
患を治療する場合、冠動脈パイパス手術よりも患者への
負担の小さい経皮経血管のPTCA(経皮冠動脈成形
術)が現在主流となっている。PTCAを行う場合、カ
テーテルを挿入する箇所によって、経大腿動脈へのアプ
ローチ(Trans−Femoral)、経上腕動脈へ
のアプローチ(Trans−Brachial)、経橈
骨動脈へのアプローチ(Trans−Radial)な
どに分かれる。
【0004】経大腿動脈へのアプローチでは、術後の排
尿を確保するため手術に先立って膀胱に尿管カテーテル
を挿入する必要があり、患者に与える苦痛が大きいこと
に加え、手術後の患者の止血が難しい。このため、患者
に長時間の安静が求められ、入院期間が長期に及ぶこと
が多くなり、患者への負担が大きい。最近では患者の生
活の質を向上させるため、患者への負担を比較的小さく
した低侵襲の治療が注目されている。
【0005】経大腿動脈へのアプローチに対して、経橈
骨動脈へのアプローチでは、尿管カテーテルの挿入が不
要で、手術直後から歩行できることから長時間の安静が
患者に求められることがない。このため、患者の受ける
負担と苦痛が大幅に軽減され、治療は一日のみの入院で
済むことが可能となった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、経橈骨動脈
へのアプローチについては、従来の方法で行うと、橈骨
動脈が細いため、挿入できるシースはほとんど6Fr
(外径約2.67mm)であり、このため、最大6F
(外径約2.00mm)のカテーテルしか挿入できな
い。より径の大きい8Fr(外径約3.34mm)のシ
ースになると、橈骨動脈から挿入できるほどの大きな血
管の患者は極めて限られている。
【0007】現在、PTCAの治療にあたっては、バル
ーン拡張、ステント留置、ローターブレーター(ダイヤ
モンドコーティングされたバーを190,000RPM
までの速度で回転させ、血管内の狭窄部を切削する装
置)、DCA(先端のハウジングアセンブリにウィンド
ウと円筒形カッターが設けられ、カッターの前後移動に
より、血管内の狭窄部のアテローム性物質を切除するカ
テーテル)、キッシングバルーン(2本以上のバルーン
カテーテルを同時に血管内の狭窄部に挿入、拡張し、治
療する方法)などを用いて行われている。8Fのカテー
テル(外径約2.67mm)を使用する場合、前記のP
TCAのほとんどの治療を十分に施すことができるが、
6Fのカテーテルを使用すると、ローターブレーターの
バー径が1.5mm以上のものや二つ以上のバルーンを
カテーテルに通すことが難しく、DCAによる治療が不
可能といった、患者に十分な治療を施すことができない
不都合がある。
【0008】本発明は、これらの事情を背景になされた
もので、その目的はシースを用いることなく、人体の血
管系に直接挿入できるイントロデューシングカテーテル
と診断治療用カテーテルの組立体を提供することにあ
る。シースが不要になることによって、より大きなサイ
ズのカテーテルを人体管状器官に挿入できる。例えば、
従来不可能であった8Fのカテーテルを殆どの患者の橈
骨動脈に挿入できるようになり、十分な治療を施すこと
ができる。さらに、同サイズのカテーテルを挿入した場
合、従来のシースを使用する方法と比べ、患者に与える
苦痛や挿入部の損傷を最小限にとどめる効果がある。
【0009】一方、通常使用されている長尺なロングシ
ースについては、先端が鋭く、かつ硬いので、心臓又は
他の臓器を損傷する恐れがある。ロングシースを人体管
状器官に挿入する場合、人体器官からのストレスがロン
グシースの円形先端上の1点に集中し、シースの先端を
変形させ、破壊することによって、血管と組織を損傷す
る恐れがある。また、ロングシースは、近位端部の止血
弁が設置されているため、治療用器材の挿入が困難であ
る。さらに、ロングシースは、操作性に劣る等の欠点が
あるため、カテーテルとして使用するのは困難である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1では、可撓性チ
ューブからなる管状の診断治療用カテーテル及び該診断
治療用カテーテルに先端部を突出させて挿通される管状
の可撓性イントロデューシングカテーテルからなる組立
体において、前記イントロデューシングカテーテルの先
端部を構成するテーパ終端部、直線部又は直線部終端の
段差部のいずれかで実質的に該診断治療用カテーテルの
先端部とゼロクリアランスとなるように密着され、かつ
該診断治療用カテーテルのシャフト部と前記イントロデ
ューシングカテーテルとの間に空間部を備えたカテーテ
ル組立体を提供する。
【0011】請求項2では、遠位端部に湾曲部を有し、
該湾曲部の内側の先端エッジ部が1/4円以下の形状に
なっている診断治療用カテーテルを提供する。
【0012】請求項3では、先端部が先細りの円錐形状
を有する診断治療用カテーテルを提供する。
【0013】請求項4では、最先端部を形成する材料の
硬度がショア硬度D25〜D63である診断治療用カテ
ーテルを提供する。
【0014】請求項5では、外層に親水性ポリマーが被
覆されている診断治療用カテーテルを提供する。
【0015】請求項6では、先端に向かって最大径とな
る直線部と、この直線部に引き続いて先端に向かって先
細りとなるテーパ部と直線部終端の段差部とにより構成
される先端部と、略直線状のシャフト部と、該シャフト
部の略直線部が前記先端部の直線終端部から所定の位置
で段差を有し、かつ後端部まで一定の厚みで痩身化され
た径小部を形成しているイントロデューシングカテーテ
ルを提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】次に図1ないし図5を参照して本
発明の一実施例を説明する。図1の(a)、(b)、
(c)は、順に本発明のイントロデューシングカテーテ
ル1、管状の診断治療用カテーテル2およびイントロデ
ューシングカテーテルと診断治療用カテーテルとの組立
体3(以下カテーテル組立体と称する)を示す。
【0017】このカテーテル組立体3は、図2に示すよ
うに中空のシャフト部5を有するイントロデューシング
カテーテル(A)と管状の診断治療用カテーテル(B)
からなっている。このイントロデューシングカテーテル
(A)において、シャフト部5の先端部5aは、1〜6
0度の角度範囲(好ましくは5〜30度の角度範囲)で
先細り状のテーパ部5eと略直線部5dと段差部Epか
らなっている。また、シャフト部5の直線部5bの外径
は略直線部5dより小さく、0.3〜3.3mmであ
り、1.0〜2.4mmが好ましい。先端部5aの長さ
(L)は5〜40mmが好ましく、先端部5aの先端内
径(d)は0.2〜1.5mmが好ましく、先端部5a
の先端外径(D)は0.3〜2.0mmが好ましい。ま
た、略直線部5dの長さ(M)を1〜30mmが好まし
い。
【0018】このシャフト部5の直線部5bは、テーパ
終端部Enから所定の位置にある段差Spから一定の厚
みで痩身化された径小部5cを形成している。
【0019】そして、イントロデューシングカテーテル
(A)におけるシャフト部5は、フッ素樹脂(PTF
E、PFE、PFA、ETFEなど)、ポリオレフィン
樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブテン
など)、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂(ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12な
ど)、ポリエステル樹脂(PET、PBTなど)、ある
いはポリアクリレート樹脂などにより形成されている。
このシャフト部5は、上記材料と金属メッシュ、金属細
線編組、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維など
の補強材と組み合わせて構成してもよい。また、イント
ロデューシングカテーテル(A)の外表面には、滑り性
をよくするため、シリコンコーティング又は親水性ポリ
マーを被覆してもよい。
【0020】一方、診断治療用カテーテル(B)は、薄
肉な管状に形成されたもので、イントロデューシングカ
テーテル(A)より短い寸法を有している。この診断治
療用カテーテル(B)の先端部7は、人体管状器官へ挿
入する際、抵抗と血管、臓器への損傷を最小限にするた
め、先細りの円錐形状を有し、さらに最先端の部分は丸
められている。
【0021】この診断治療用カテーテル(B)は、図3
に示すように先端部7がシャフト部5のテーパ終端部E
n、直線部5b又は段差部Epにゼロクリアランスで密
接する状態でシャフト部5に同心的に外挿されている。
そして、診断治療用カテーテル(B)とシャフト部5の
径小部5cとの間に生理食塩水などの薬液を注入する環
状の空間部8を形成している。この空間部8に、生理食
塩水を注入することにより、長尺の診断治療用カテーテ
ル(B)へのイントロデューシングカテーテル(A)の
挿入を容易にする。さらに、この診断治療用カテーテル
(B)は長尺のため、内部に気泡が溜まり易い傾向があ
る。これに対しては、空間部8に生理食塩水を注入する
ことにより、診断治療用カテーテル(B)内の空気の完
全な排出を可能とする。
【0022】かかる診断治療用カテーテル(B)は、ポ
リオレフィン樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リイソブテンなど)、ポリアミド樹脂(ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン11、ナイロン12など)、ポリ
エステル樹脂(PET、PBTなど)、あるいはポリア
クリレート樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ
塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポ
リ酢酸ビニール、熱可塑性アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン−ブタジエン共重合体、あるいはアクリル
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などにより形
成されている。さらに、この診断治療用カテーテル
(B)は、金属メッシュ、金属細線編組、ガラス繊維、
カーボン繊維、アラミド繊維などの補強材により補強さ
れてもよい。この診断治療用カテーテル(B)の先端部
7は、心臓などの臓器への損傷を防ぐため胴体部より軟
らかい軟質材料を使用することが業界公知であるが、直
接に人体管状器官に挿入する際、抵抗を最小限にするた
め、前記軟質材料は、D25〜D63のショア硬度を有
するか、あるいはこれに相当する硬度に設定されてい
る。この場合、ショア硬度が特にD35〜D55である
ことが好ましい。ショア硬度がD25より小さい場合、
カテーテルの最先端が柔らかすぎて、血管に挿入できな
い可能性がある。一方、ショア硬度がD63より大きい
場合、カテーテルの最先端が硬すぎて、心臓などの臓器
を損傷する危険性が大きくなる。
【0023】この軟質材料としては、ポリウレタンエラ
ストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラ
ストマー、ポリスチン系エラストマー、スチレンブロッ
クエラストマー、ポリブタジエン系エラストマー、親水
性ポリエーテルウレタンエラストマー、親水性ポリビニ
ールアルコール混合物、ポリオレフィン樹脂(ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリイソブテンなど)、ポリア
ミド樹脂(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、
ナイロン12など)、ポリエステル樹脂(PET、PB
Tなど)、あるいはポリアリレート樹脂、エチレン−プ
ロピレン共重合体、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニール、熱可塑性アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン−ブタジエン共重
合体、あるいはアクリルニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体などが列挙できる。
【0024】また、診断治療用カテーテル(B)の外表
面は、橈骨動脈又は上腕動脈の痙攣時に、カテーテルを
容易に抜き出すため、親水性ポリマーにより均一に被覆
されている。この場合、親水性ポリマーの被覆範囲は、
手技を行うときの便利な取扱上、先端部略5cmから近
位端部略15cmを除く領域が好ましい。
【0025】この親水性ポリマーとして、原則的に鎖状
で架橋のない−OH、−CONH2、−COOH、−N
2 、−COO- 、−SO3 2- などの親水性基を有し、
診断治療用カテーテル(B)の表面に共有結合又はイオ
ン結合などにより固定される高分子物質で、具体的には
カルボキシルメチルデンプンなどのデンプン系、カルボ
キシルメチルセルロースなどのセルロース系、アルギン
酸、ヘパリン、キチン、キトサン、ヒアルロン酸などの
多糖類、ゼラチンなどの天然水溶性高分子物質やポリビ
ニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリ
ル酸塩、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合
体、メチルビニルエーテル無水マレイン酸塩、メチルビ
ニルエーテル無水マレイン酸アンモニウム塩、無水マレ
イン酸エチルエステル共重合体、ポリヒドキシエチルフ
タル酸エステル共重合体、ポリジメチロールプロピオン
酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリアクリルアミド
四級化物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミ
ン、ポリエチレンスルホネート、水溶性ナイロンなどの
合成水溶性高分子物質などのポリマーが列挙できる。
【0026】図6ないし図8は本発明の他の実施例を示
す。この実施例では、診断治療用カテーテル(B)にお
けるシャフト部6の先端部6aには、湾曲部Wが形成さ
れており、この湾曲部Wの内側の先端エッジ部6mは図
6および図7に示すように、エッジの互いに垂直の両側
に切線で円滑に1/4円以下の形状に丸めている。この
ため、診断治療用カテーテル(B)の先端の冠動脈血管
壁に接触する部分に比較的大きな面(図7参照)が形成
される。これにより、診断治療用カテーテル(B)の先
端と冠動脈の血管壁との接触は、図8の(b)に示すよ
うに面接触となっており、血管壁への損傷を有効に防止
することができる。特に、診断治療用カテーテル(B)
の最先端部に比較的硬い材料が使用される時、血管壁へ
の損傷を有効に防止できる。この場合、湾曲部Wの内側
の先端エッジ部6mを、エッジの互いに垂直の両側に円
滑に丸め、1/4円よりも大きな形状(例えば1/3
円、1/2円)にすると、診断治療用カテーテル(B)
の先端の形状が鋭くなり、心臓などの臓器への損傷を起
こし易くなる。
【0027】また、カテーテルやシースの先端が円形の
場合、人体管状器官へ挿入すると、人体からのストレス
がその円形上の1点に集中し、カテーテルの先端を変形
させ、破壊する可能性がある。先端エッジ部6mを1/
4円以下の形状にすることによって、このストレスの1
点に集中(図9参照)を回避することができ、カテーテ
ル先端の破壊による血管と人体組織への損傷を避けるこ
とができる。
【0028】このように、本発明の実施例では、イント
ロデューシングカテーテル(A)の外周側面に診断治療
用カテーテル(B)を外挿するようにした。
【0029】また、本発明の具体的な実施にあたって
は、尿管カテーテルなど体内を経路とするものに適用で
き、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できる。
【0030】
【本発明の作用および効果】本発明では、ガイドワイヤ
ーに沿ってカテーテル組立体3を人体管状器官に挿入
し、ガイドワイヤーおよびイントロデューシングカテー
テル(A)を引き抜いてから造影剤などの薬剤を診断治
療用カテーテル(B)内に注入する。または、診断治療
用カテーテル(B)の中に、治療用拡張具などの器具を
挿入する。
【0031】このように、イントロデューシングカテー
テル(A)の外周側面に診断治療用カテーテル(B)を
外挿した構成を採用しているので、診断治療用カテーテ
ル(B)を直接に人体管状器官に挿入することができ、
シースが不要になる。このため、よりサイズの大きいカ
テーテルを人体管状器官に挿入でき、患者に十分な治療
を与えることができる。例えば、従来橈骨動脈への挿入
が困難であった8F(2.67mm)のカテーテルを殆
どの患者の橈骨動脈に挿入できるようになり、十分な治
療を施すことができる。さらに、従来と同じサイズのカ
テーテルを使用する場合、患者に与える苦痛や体組織に
与える損傷が少なくなる。表1は同様のサイズのカテー
テルを血管に挿入する場合における従来のシースを使用
する方法と、シースが不要になった本発明との比較を示
す。
【0032】
【表1】
【0033】また、シース、シース用ガイドワイヤー、
シース用ダイレーターおよび尿管カテーテル(PTCA
の場合)などを使用しないため、操作が比較的簡単にな
り、患者への治療が短時間で済むとともに、医療コスト
の削減および医療廃棄物の減少化が図られる。
【0034】さらに、イントロデューシングカテーテル
(A)と診断治療用カテーテル(B)とを同時に血管に
挿入するので、診断治療用カテーテル(B)に対する耐
キンク性とカテーテルの操作性が向上する。
【0035】従来のカテーテル(Ka)と冠動脈の血管
壁との接触は、点接触であり(図8(a)参照)、接触
部分の血管壁の損傷・解離をもたらす可能性が高い。本
発明の診断治療用カテーテル(B)にあっては、遠位先
端湾曲部の内側の先端エッジ部6mを1/4円以下の形
状(図6参照)とすることにより、診断治療用カテーテ
ル(B)の先端の冠動脈血管壁に接触する部分に比較的
大きな面(図7参照)が形成される。従って、診断治療
用カテーテル(B)の先端と冠動脈の血管壁に対して、
面接触(図8(b)参照)となり、血管壁への損傷を有
効に防止することができる。さらに、診断治療用カテー
テル(B)の先端エッジ部6mを1/4円以下の形状に
することによって、カテーテルを人体管状器官に挿入す
る際、ストレスによる円形上への1点集中を避けること
ができ、従来のカテーテル(Ka)と異なり、カテーテ
ルの先端の破壊(Ha)による血管と人体組織への損傷
を避けることができる(図9参照)。
【0036】また、診断治療用カテーテル(B)の先端
部を先細り状の円錐形状に形成し、最先端部を丸めるこ
とによって、血管挿入時の抵抗を最小限にとどめること
ができ、冠動脈血管壁との接触も同様な面接触となるこ
とで、血管壁への損傷を有効に防止できる。
【0037】また、診断治療用カテーテル(B)の外層
に親水性ポリマーを被覆したので、血管に対して挿入し
やすく、抜き易くなる。特に、橈骨動脈または上腕動脈
の痙攣時にカテーテルを容易に抜き出すことができる。
【0038】さて、循環系の疾患を治療すべく、本発明
によるカテーテル組立体3を使用するには、いずれも図
示はしないが、穿刺針と外套管を橈骨動脈Vに穿刺し、
外套管を残して穿刺針を抜き取る。ついで、ガイドワイ
ヤーを外套管に通して橈骨動脈Vに挿入してから外套管
を抜き取る。
【0039】この後に、図4に示すようにカテーテル組
立体3をセットし、ガイドワイヤー(図示せず)に沿っ
て橈骨動脈Vに通す。
【0040】そして、シャフト部6の先端部6aが橈骨
動脈Vおよび所定の位置に到達すると、図5に示すよう
に診断治療用カテーテル(B)を残してイントロデュー
シングカテーテル(A)だけを徐々に抜き取る。つい
で、診断治療用カテーテル(B)を操作する。その後、
造影剤などの薬液を診断治療用カテーテル(B)に注入
する。または、診断治療用カテーテル(B)中に更に治
療用拡張具などの器具を挿入する。このように、本発明
によれば、従来の手技に必須であったシースの使用が不
必要となることで、患者に対して一層低侵襲となる診断
治療用具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係るイントロデューシングカ
テーテルの正面図、(b)は診断治療用カテーテルの正
面図、(c)はカテーテル組立体を示す正面図である。
【図2】(a)はイントロデューシングカテーテルの先
端部の縦断面図、(b)は診断治療用カテーテルの縦断
面図である。
【図3】イントロデューシングカテーテルに診断治療用
カテーテルを外挿した状態を示す拡大断面図である。
【図4】カテーテル組立体を橈骨動脈に位置決めした状
態を示す全体的な断面図である。
【図5】図4において、カテーテル組立体からイントロ
デューシングカテーテルを抜き取った状態を示す断面図
である。
【図6】1/4円以下でエッジ先端を形成した先端部の
概略図である。
【図7】1/4円以下でエッジ先端を形成した先端部の
斜視図である。
【図8】(a)は冠動脈の入口における従来のカテーテ
ルとの点接触を示す概略図、(b)は本発明の面接触の
態様を示す概略図である。
【図9】円形のカテーテルの先端における円周上の1点
ストレス集中による先端の破壊を示す概略図である。
【符号の説明】
1 イントロデューシングカテーテル 2 診断治療用カテーテル 3 カテーテル組立体 5 イントロデューシングカテーテルのシャフト部 5a イントロデューシングカテーテルの先端部 5b イントロデューシングカテーテルの直線部 5c イントロデューシングカテーテルの径小部 5d イントロデューシングカテーテルの略直線部 5e イントロデューシングカテーテルのテーパ部 6 診断治療用カテーテルのシャフト部 6a 診断治療用カテーテルのシャフトの先端部 6m 診断治療用カテーテルの先端エッジ部 7 診断治療用カテーテルの先端部 8 カテーテル組立体の空間部 A イントロデューシングカテーテル B 診断治療用カテーテル d イントロデューシングカテーテルの先端部5aの先
端内径 D イントロデューシングカテーテルの先端部5aの先
端外径 L イントロデューシングカテーテルの先端部5aの長
さ M イントロデューシングカテーテルの略直線部5dの
長さ En イントロデューシングカテーテルのテーパ終端部 V 橈骨動脈 W 診断治療用カテーテルの遠位端湾曲部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原 康幸 名古屋市守山区脇田町1703番地 朝日イン テック株式会社内 (72)発明者 江 瀾 名古屋市守山区脇田町1703番地 朝日イン テック株式会社内 Fターム(参考) 4C066 AA01 BB01 CC01 FF01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性チューブからなる管状の診断治療
    用カテーテル及び該診断治療用カテーテルに先端部を突
    出させて挿通される管状の可撓性イントロデューシング
    カテーテルからなる組立体において、前記イントロデュ
    ーシングカテーテルの先端部を構成するテーパ終端部、
    直線部又は直線部終端の段差部のいずれかで実質的に該
    診断治療用カテーテルの先端部とゼロクリアランスとな
    るように密着され、かつ該診断治療用カテーテルのシャ
    フト部と前記イントロデューシングカテーテルとの間に
    空間部を備えたことを特徴とするカテーテル組立体。
  2. 【請求項2】 遠位端部に湾曲部を有し、該湾曲部の内
    側の先端エッジ部が1/4円以下の形状になっているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の診断治療用カテーテ
    ル。
  3. 【請求項3】 先端部が先細りの円錐形状を有すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の診断治療用
    カテーテル。
  4. 【請求項4】 最先端部を形成する材料の硬度がショア
    硬度D25〜D63であることを特徴とする請求項1〜
    請求項3のいずれか1項に記載の診断治療用カテーテ
    ル。
  5. 【請求項5】 外層に親水性ポリマーが被覆されている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に
    記載の診断治療用カテーテル。
  6. 【請求項6】 先端に向かって最大径となる直線部と、
    この直線部に引き続いて先端に向かって先細りとなるテ
    ーパ部と直線部終端の段差部とにより構成される先端部
    と、略直線状のシャフト部と、該シャフト部の略直線部
    が前記先端部の直線終端部から所定の位置で段差を有
    し、かつ後端部まで一定の厚みで痩身化された径小部を
    形成していることを特徴とする請求項1に記載のイント
    ロデューシングカテーテル。
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