JP2002098374A - クリーンルームの加湿方法及びクリーンルーム装置 - Google Patents
クリーンルームの加湿方法及びクリーンルーム装置Info
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Abstract
クリーンルームを清浄に加湿できる手段を提供する。 【解決手段】 クリーンルーム11のレタンチャンバ1
5からサプライチャンバ14に向かう流路16を流れる
気流中に遠心式加湿器35を用いて水ミストを放出し,
蒸発させて加湿する。加湿量を増やす場合は,回転盤4
0への給水量を増やすと共に回転盤40の回転数を上
げ,加湿量を減らす場合は,回転盤40への給水量を減
らすと共に回転数を下げるように,回転盤への給水量と
回転盤の回転数を制御する。
Description
加湿する方法とクリーンルーム装置に関する。
ムが広く利用されているが,通常,クリーンルーム内の
湿度は年間を通じて40〜50%に保つ必要がある。そ
のため,例えば外気が乾燥している冬季などにおいて
は,クリーンルームに供給する空気(導入外気及び循環
系空気)を加湿する必要がある。そこで,クリーンルー
ム内を清浄で,かつ湿度を適当な範囲内に制御する方法
として,従来,次の方法が採用されている。
湿してからクリーンルームに導入する方法である。この
方法によれば,容易に加湿量を制御しながら,清浄な加
湿ができる。
作り,これを蒸発させることにより循環系空気を加湿す
る方法である。この方法によれば,容易に加湿量を制御
しながら,清浄な加湿ができ,しかも,加湿のために外
気を加熱する必要もなく,クリーンルームの冷房負荷を
(1)の方法ほど増加させない。
作り,これを循環系空気に供給する方法である。この方
法によれば,クリーンルームの冷房負荷を(1)の方法
ほど増加させないため,運転費が安くできる。
(1)の方法は,クリーンルームが年間冷房負荷である
にもかかわらず,加湿のために外気を加熱するエネルギ
ーが必要であり,冷房負荷が増大し運転費が高くなって
しまう。(2)の方法は,(1)の方法ほどではない
が,多量の圧縮空気を使用するので運転費も高くなり,
圧縮空気を作るための消費電力が高い。(3)の方法
は,空調機用の送風機動力が必要であり,加湿負荷が多
い場合は再熱も必要になる。
圧縮空気設備が高価であり,しかも2流体ノズルの1台
当たりの加湿量に限界があるため多数の加湿器が必要と
なり,設備費が高い。(3)の方法では,気化式又はエ
アワッシャ式の加湿器を組み込んだ場合,空調機が大型
となり設備費が高くなってしまう。また蒸気式加湿器を
組み込んだ場合は,クリーンルームの冷房負荷が増加し
てしまう。
両方を低廉に押さえながらクリーンルームを清浄に加湿
できる手段を提供することにある。
に,請求項1によれば,クリーンルームのレタンチャン
バからサプライチャンバに向かう流路を流れる気流中に
遠心式加湿器を用いて水ミストを放出し,蒸発させて加
湿することを特徴とする,クリーンルームの加湿方法が
提供される。この請求項1の加湿方法において,請求項
2に記載したように,加湿量を増やす場合は,遠心式加
湿器に備えられた回転盤への給水量を増やすと共に回転
盤の回転数を上げ,加湿量を減らす場合は,回転盤への
給水量を減らすと共に回転数を下げるように,回転盤へ
の給水量と回転盤の回転数を制御しても良い。
ンチャンバからサプライチャンバに向かう流路に配置さ
れた遠心式加湿器と,クリーンルーム内の湿度を検出す
るセンサーと,クリーンルーム内の湿度に基づいて遠心
式加湿器に備えられた回転盤への給水量と回転盤の回転
数を制御する制御手段を備えることを特徴とする,クリ
ーンルーム装置が提供される。この請求項3のクリーン
ルーム装置において,請求項4に記載したように,回転
盤の周囲に水ミストの遮蔽手段を配置しても良い。その
場合,請求項5に記載したように,例えば遮蔽手段は撥
水性素材で構成され,遮蔽手段で捕捉した水ミストを,
回転盤への給水として再利用しても良い。また請求項6
に記載したように,例えば遮蔽手段は親水性素材で構成
され,遮蔽手段で捕捉した水ミストを,蒸発させても良
い。
転させた回転盤の表面に給水し,遠心力により回転盤の
周囲に飛び出させた水ミストを空気中で蒸発させること
により,加湿を行う。請求項1〜6にあっては,かかる
遠心式加湿器をクリーンルームのレタンチャンバからサ
プライチャンバに向かう流路に配置し,該流路において
気流中に水ミストを飛び出させて蒸発させることによ
り,クリーンルームに供給する空気を加湿する。このよ
うに遠心式加湿器を用いて加湿を行えば,クリーンルー
ムに供給する空気(導入外気及び循環系空気)を加熱し
ないので,クリーンルーム装置の冷房負荷を増加させず
にすむ。また遠心式加湿器は消費電力が少ないため,ク
リーンルーム装置の運転費は安くすむようになる。また
設備費の増加も少ない。
つために,クリーンルーム内の湿度をセンサーによって
検出し,クリーンルーム内の湿度に基づいて遠心式加湿
器による加湿量を制御する。この場合,センサーは,ク
リーンルーム内の湿度を直接検出する湿度センサーであ
っても良いし,あるいはセンサーは露点センサーであ
り,露点センサーによって検出された露点温度に基づい
て,クリーンルーム内の湿度を間接的に検出するように
しても良い。そして,センサーによってクリーンルーム
内の湿度が低くなっていると検出された場合には,遠心
式加湿器による加湿量を増加させるように制御し,逆に
センサーによってクリーンルーム内の湿度が高くなって
いると検出された場合には,遠心式加湿器による加湿量
を低減させるように制御することにより,クリーンルー
ム内の湿度を一定に保つ。
御は,遠心式加湿器に備えられた回転盤への給水量と回
転盤の回転数を変えることにより行う。回転盤への給水
量は,例えば回転盤に給水を行うための給水管に流量調
整弁を設け,該流量調整弁の開度を変えることにより,
制御することが可能である。回転盤の回転数は,回転盤
を回転させるモーターなどをインバータ制御することに
よって行う。
の給水管に設けられた流量調整弁を開くことにより,回
転盤への給水量を増加させれば良い。但し,回転盤への
給水量を増加させると,回転盤の周囲に飛び出る水ミス
トの粒径が大きくなり,気流中で水ミストが蒸発しきる
までの時間が長くなり,水ミストの移動距離(蒸発吸収
距離)が長くなってしまう。このように,水ミストの移
動距離が長くなると,サプライチャンバにおいても気流
中に水ミストが残ってしまい,クリーンルーム内に水ミ
ストがそのまま供給されてしまう可能性がある。そこ
で,回転盤への給水量を増加させた場合は,遠心式加湿
器に備えられた回転盤の回転数を上げ,回転盤の周囲に
飛び出る水ミストの粒径を小さくさせるようにする。そ
うすれば,加湿量によらず水ミストの粒径を一定に保つ
ことができ,水ミストの移動距離を一定に保つことが可
能となる。そして,水ミストの粒径を小さく維持して水
ミストの移動距離を短くさせることにより,サプライチ
ャンバに到達する前に気流中にて水ミストを蒸発しきら
せることができるようになる。
囲に飛び出る水ミストの粒径(ザウタ平均粒径)は,回
転盤への給水量の0.1乗に比例し,回転盤の回転数に
反比例する関係にある。従って,回転盤への給水量を増
加させた場合は,遠心式加湿器に備えられた回転盤の回
転数を上げれば,水ミストの粒径を小さく押さえること
ができ,水ミストの粒径を一定に保つことができるよう
になる。なお,遠心式加湿器による加湿量を低減させる
場合(クリーンルーム内の湿度が高い場合)は,回転盤
への給水量を減らすことに伴って,回転盤の回転数を下
げることでモーターの消費電力と運転費を下げることが
できる。
チャンバからサプライチャンバに向かう流路においてい
ずれの箇所に配置することもできるが,例えばレタンチ
ャンバとサプライチャンバがシャフト(竪穴)で連結さ
れているような場合は,遠心式加湿器をシャフトに設置
して,シャフト内で水ミストを発生させ,気流中に水ミ
ストを放出すると良い。そうすれば,シャフト内を流れ
る気流中に水ミストが放出され,改めて送風機などを設
ける必要がなく,設備コストを低減できる。また,流路
中における圧損もほとんど増加せず,クリーンルーム装
置の運転費の増加を緩和できる。またシャフトを加湿ス
ペースとすることで,クリーンルームやレタンチャンバ
の生産機器・補機類等の配置の自由度が確保され,保守
作業も容易になる。また万一漏水事故が起きても・漏水
範囲がシャフト内に止められるので,生産機器・補機類
等に被害を及ぼさない。
の周囲に水ミストを飛び出させる構成であるため,遠心
式加湿器において放出された水ミストが気流に乗りきれ
ずに流路内面に衝突し,付着する可能性がある。そこ
で,遠心式加湿器に備えられた回転盤の周囲に水ミスト
の遮蔽手段を配置すると良い。そうすれば,流路(例え
ばシャフト)内面への水ミストの付着を防止でき,カビ
や腐食の発生を防ぐことが可能となる。
を図面を参考にして説明する。図1は本発明の実施の形
態にかかるクリーンルーム装置1の概略的な構成を示す
説明図である。
が形成されている。図示はしないが,クリーンルーム1
1内には,その目的に応じて各種の機器が設置されてい
る。この実施の形態では,クリーンルーム11の天井面
は給気面12に形成されており,給気面12は室内側
(クリーンルーム11内側)から見て表面がフィルタ面
になっている。なお,給気面12は全体がフィルタ面で
なくても良く,一部は天井パネルなどで塞がれていても
良い。クリーンルーム11の床面は二重床面であり,例
えばパンチング板やグレイチング床などからなる排気面
13に形成されている。給気面12の上方(天井裏空
間)には,サプライチャンバ14が形成されており,排
気面13の下方(床下空間)には,レタンチャンバ15
が形成されている。建物10内部においてクリーンルー
ム11の側方には,これらサプライチャンバ14とレタ
ンチャンバ15を連通させるシャフト16が形成されて
いる。これらレタンチャンバ15とシャフト16とサプ
ライチャンバ14とによって,クリーンルーム11の外
においてレタンチャンバ15からシャフト16を経てサ
プライチャンバ14に向かう流路を構成している。
と高性能フィルタを組み合わせたユニット;ファンフィ
ルタユニット)20が格子状の天井フレームに載せて設
置されている。これらFFU20は,いずれもHEPA
フィルタやULPAフィルタなどといった高性能フィル
タ21の上部に給気ファン22を装着した構成を有し,
給気ファン22の稼働により高性能フィルタ21でろ過
した清浄な空気を給気面12の全体から下向きに吐出し
てクリーンルーム11に給気するようになっている。
は,冷却コイル26が設けられており,給気ファン22
の稼働により,レタンチャンバ15内の空気がシャフト
16に流れる際に,冷却コイル26によって空気を所望
の温度に冷却することにより,クリーンルーム11内に
設置された各種生産機器(図示せず)の発熱を補償し,
クリーンルーム11内へ一定温度の空気を給気するよう
になっている。冷却コイル26は,表面での結露等を発
生させず,シャフト16を通じて送風される空気中の湿
度を変動させないよう,室内温度を図示しないセンサで
検知し,冷却コイル26へ供給される冷水の流量を調節
するようになっている。なお,冷却コイル26は,後述
する遠心式加湿器35の後(下流側)にあっても良い。
ン22の稼働によってレタンチャンバ15からシャフト
16に送風され,これにより,シャフト16内には上に
向かう気流(上昇気流)が形成されている。レタンチャ
ンバ15の側面には外気ダクト29が接続されており,
外調機30の稼働によって,レタンチャンバ15内に,
外気ダクト29から外気(OA)が供給されている。す
なわち,外調機30で調温調湿された外気は,外気ダク
ト29を経てレタンチャンバ15に供給され,クリーン
ルーム11内からレタンチャンバ15に流れ出た循環空
気と混合される。こうして,レタンチャンバ15内に取
り入れられたクリーンルーム11内の空気と外気は,シ
ャフト16内を通過した後,サプライチャンバ14に供
給されている。サプライチャンバ14の側面の排気孔3
1は,エアバランスを模式的に示したものであり,外気
と循環空気が混合した後の空気の一部は,この排気孔3
1から排気ダクト(図示せず)を通って外部に排出され
る。実際は,クリーンルーム11内の製造装置の排気量
が,このほとんどを占める。
式加湿器35が配置されている。図2に示すように,シ
ャフト16の内部を横切るようにして,鋼材などを隙間
をあけて組んだ構成の,気流が通過自在な架台36が設
けられており,この架台36上に防振ゴム32を備える
フレーム33を介して支持されたケーシング34内にモ
ーター37が配置されている。このモーター37の駆動
軸38には,回転盤40が取り付けられている。回転盤
40は水平に配置された円盤からなっており,モーター
37の駆動軸38は,回転盤40の中心に回転盤40に
対して垂直に取り付けられている。これにより,モータ
ー37の稼働によって回転盤40は水平な姿勢を保ちな
がら回転するようになっている。
を行うための給水管41が設けられている。回転盤40
を回転させながら,この給水管41から回転盤40の表
面中央に給水を行うことにより,遠心力で水を周囲に振
り切りって水ミストを発生させ,シャフト16を流れる
気流(上昇気流)中に水ミストを放出することが可能で
ある。
ている。この流量調節弁42の開度はコントローラー4
3で制御されている。また,回転盤40を回転させるモ
ーター37には,コントローラー43で制御されるイン
バーター44で周波数を変えられた交流電源が給電され
ており,コントローラー43の制御によって,モーター
37の回転数(即ち,回転盤40の回転数)は可変に制
御されている。
1内にセンサー45を設けることにより,クリーンルー
ム11内の湿度をこのセンサー45で検出し,コントロ
ーラー43にクリーンルーム11内の湿度が入力される
ようになっている。後述するように,コントローラー4
3は,こうしてセンサー45で検出されたクリーンルー
ム11内の湿度にもとづき,給水管41に設けられた流
量調節弁42の開度とモーター37の回転数(即ち,回
転盤40の回転数)を制御するようになっている。
に伴って遠心力で放出される水ミストを遮蔽する手段と
してのカバー46が配置してある。カバー46は,シャ
フト16と略平行に(即ち,床面(排気面13)あるい
は回転盤40とは略垂直に),衝立状に設けられてい
る。図3に示すように,回転盤40から遠心力で放出さ
れる水ミストは,粒径の大きい水ミストほど横向きに飛
び出し,粒径の小さい水ミストほど上向きに飛び出す。
そこで,回転盤40の周縁からこのカバー46までの間
隔Lと,回転盤40の表面からカバー46の上端までの
高さHを適当な距離に設定することにより,回転盤40
の周縁から横向きに飛び出す水ミストがシャフト16の
内面に直接当たらないように,回転盤40の周囲にカバ
ー46が配置されている。また,これら間隔Lと高さH
を適当な距離に設定することにより,回転盤40の表面
から上向きに放出された粒径の小さい水ミストだけが,
シャフト16内に生じている気流(上昇気流)に乗って
上向きに移動するようになっている。
樋47が形成されている。この実施の形態では,カバー
46は,例えば金属やプラスチックなどの撥水性素材で
構成されており,回転盤40から放出されてカバー46
で捕捉された水ミスト(粒径の大きい水ミスト)を,カ
バー46で流下させて樋47に受け取るようになってい
る。こうして樋47に受け取られた水は,合流回路48
を経て給水管41に合流し,図2で説明したように,給
水管41から回転盤40の表面中央に再び給水されるよ
うになっている。
ーム装置1にあっては,クリーンルーム11内の空気
は,排気面13から下向きに吐出されてレタンチャンバ
15に排気される。こうしてクリーンルーム11内から
レタンチャンバ15に排気された空気は,給気ファン2
2の稼働により,給気孔30から取り入れられた外気と
共に,次にシャフト16に送風され,その際,冷却コイ
ル26によって冷却されることにより,クリーンルーム
11内に設置された各種機器(図示せず)の発熱が補償
される。
れることにより,上昇気流が発生し,遠心式加湿器35
により,この上昇気流に向かって水ミストが放出され
る。この場合,遠心式加湿器35によって気流に向かっ
て放出される水ミストの量などは,次のようにして制御
される。
図1に示したセンサー45で検出され,コントローラー
43にクリーンルーム11内の湿度が入力される。ここ
で,クリーンルーム11内の湿度が所望の値に達してい
ない場合は,遠心式加湿器35による加湿量を多くする
ために,コントローラー43は,給水管41に設けられ
た流量調節弁42を開くように出力する。これにより,
流量調節弁42は開かれて回転盤40への給水量が増加
し,回転盤40の回転で放出される水ミストの量が増
す。また,このように回転盤40への給水量を増加させ
た場合,回転盤40の周囲に飛び出る水ミストの粒径が
大きくなり,気流中で水ミストが蒸発しきるまでの時間
が長くなってしまう。そこで,このように流量調節弁4
2を開いて回転盤40への給水量を増加させた場合は,
コントローラー43は,インバーター44に対し,モー
ター37の回転数を上げるように出力する。これによ
り,回転盤40の回転数が上がり,回転盤40の周囲に
飛び出る水ミストの粒径が小さくなる。こうして,加湿
量によらず水ミストの粒径を一定に保つことにより,水
ミストをサプライチャンバ14に到達させずに,シャフ
ト16内の気流中にて蒸発しきらせることができるよう
になる。
ム11内の湿度が所望の値を越えていることが検出され
た場合は,遠心式加湿器35による加湿量を少なくする
ために,コントローラー43は,給水管41に設けられ
た流量調節弁42を閉じるように出力する。これによ
り,流量調節弁42は閉じられ回転盤40への給水量が
減り,回転盤40の回転で放出される水ミストの量が減
る。このように回転盤40への給水量を減少させた場合
は,回転盤40の周囲に飛び出る水ミストの粒径が小さ
くなるので,コントローラー43は,モーター37の回
転数を下げるようにインバーター44に出力する。これ
により,モーター37の消費電力と運転費を下げること
ができるようになる。
の湿度に調整された空気は,次にサプライチャンバ14
に送風され,更にFFU20に設けられた給気ファン2
2の稼働により,高性能フィルタ21でろ過された清浄
な空気となった後,給気面12から下向きに吐出されて
クリーンルーム11内に給気される。これにより,クリ
ーンルーム11内に加湿された清浄な空気を循環供給す
ることが可能となる。
装置1にあっては,遠心式加湿器を用いることによりシ
ャフト16内にて加湿を行うことができ,運転費と設備
費の両方を低廉に押さえながらクリーンルーム11を清
浄に加湿することが可能となる。また,回転盤40の周
囲をカバー46で囲んでいるので,回転盤40から放出
された水ミストがシャフト16の内面に直接当たること
がなく,カビや腐食の発生を防ぐことが可能となる。
説明したが,本発明は以上の形態に限られない。例えば
図1〜3で説明した形態では,回転盤40の周囲に撥水
性素材で構成されたカバー46が配置した例を示した
が,図5に示すように,回転盤40から放出される水ミ
ストを遮蔽する手段として,親水性素材で構成されたカ
バー50を,回転盤40の周囲に配置しても良い。設置
態様は撥水性素材でカバー46を構成した態様と同様,
衝立状に配置すると良い。親水性素材のカバー50を採
用することにより,カバー50で捕捉した水ミストを,
カバー50に付着・浸潤させて,カバー50の表面で蒸
発させることが可能となる。なお,カバー50表面で蒸
発しきらずに滴下する水は,先に図4で説明した場合と
同様に,樋47で受け取り,合流回路48を経て給水管
41に合流させて,再び回転盤40の表面中央に給水す
れば良い。また,カバー50の表面積を大きく蒸発量を
増やすために,図6に示すように,カバー50を波板で
構成しても良い。親水性素材としては,ポリエステル不
織布とフェノール系熱硬化性樹脂の複合体にシリカを添
着させたものが例示できる。
にエリミネータ51を配置しても良い。そうすれば,回
転盤40の周囲に飛び出した水ミストをエリミネータ5
1にぶつけることにより,更に微粒化することが可能と
なる。このようにエリミネータ51を設けることによ
り,水ミストの微粒化を促進することができ,気流中に
拡散させる水ミストの割合を増すことができるようにな
る。
ビ等を防止するために防菌防黴処理を施しても良い。抗
菌剤を用いることにより,微生物の発生・生育・増殖を
抑制することができるようになる。抗菌剤は,有機系や
銀系,塩素化合物,ヨウ素化合物,イオウ系,酸化チタ
ン(光触媒)などの無機系,ヒノキチオール,クレオソ
ート油,ワサオールなどの天然系などがあるが,本発明
では,無機系の銀系,光触媒等を用いると良い。カバー
46,50などに抗菌剤を添加する方法は,カバー4
6,50を成型する前に抗菌剤を添加するか,成型した
後に添加すれば良い。銀系の抗菌剤の場合は,カバー4
6,50が樹脂製である場合は成型前の混練が好ましい
が,成型後に抗菌剤を含む塗料を塗布するのであれば,
カバー46,50の素材は特に問わない。光触媒の抗菌
剤の場合は,陶磁器系・ガラスなどのカバー46,50
については,成型前にうわ薬中に混合して熱処理すると
良い。
にカバー50を複数枚配置しても良い。そうすれば,回
転盤40から放出される水ミストを複数枚のカバー50
によって遮蔽することにより,カバー50の表面積を増
やし,蒸発量を増加させることができる。なお,このエ
リミネータの外側(シャフト側)に前述のカバー50
(撥水性,親水性は問わない)を設け,じょうご状の水
滴受をカバー50から内周向けに傾斜して設け,共用水
受けとすることもできる。
に外気中の化学汚染物質を除去するためのエアワッシャ
が用いられることがある。このような場合冬季の外気の
再熱をエアワッシャが凍結しない程度にとどめ,その結
果生じるエアワッシャでの加湿の不足分を,本発明によ
り加湿して補うことも考えられる。また,その他の循環
系空調機方式において,空調機の加湿の不足分を,本発
明により加湿して補うことも考えられる。
装置の冷房負荷をほとんど増加させることなく,運転費
と設備費の両方を低廉に押さえながらクリーンルームを
清浄に加湿できるようになる。本発明によれば,一例と
して外調機露点制御方式の約5%,循環系2流体ノズル
方式の約20%の運転費で,クリーンルームを冬季に加
湿することが可能となる。また,一例として外調機露点
制御方式の約6割,循環系2流体ノズル方式の2〜3割
の設備費で,クリーンルームの加湿装置を建設できるよ
うになる。
置の概略的な構成を示す説明図である。
の表面からカバーの上端までの高さと,水ミストの軌跡
の関係を示す説明図である。
る。
る。
加湿器の説明図である。
加湿器の説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 クリーンルームのレタンチャンバからサ
プライチャンバに向かう流路を流れる気流中に遠心式加
湿器を用いて水ミストを放出し,蒸発させて加湿するこ
とを特徴とする,クリーンルームの加湿方法。 - 【請求項2】 加湿量を増やす場合は,遠心式加湿器に
備えられた回転盤への給水量を増やすと共に回転盤の回
転数を上げ,加湿量を減らす場合は,回転盤への給水量
を減らすと共に回転数を下げることを特徴とする,請求
項1のクリーンルームの加湿方法。 - 【請求項3】 クリーンルームのレタンチャンバからサ
プライチャンバに向かう流路に配置された遠心式加湿器
と,クリーンルーム内の湿度を検出するセンサーと,ク
リーンルーム内の湿度に基づいて遠心式加湿器に備えら
れた回転盤への給水量と回転盤の回転数を制御する制御
手段を備えることを特徴とする,クリーンルーム装置。 - 【請求項4】 回転盤の周囲に水ミストの遮蔽手段を配
置したことを特徴とする,請求項3のクリーンルーム装
置。 - 【請求項5】 遮蔽手段は撥水性素材で構成され,遮蔽
手段で捕捉した水ミストを,回転盤への給水として再利
用することを特徴とする,請求項3又は4のクリーンル
ーム装置。 - 【請求項6】 遮蔽手段は親水性素材で構成され,遮蔽
手段で捕捉した水ミストを,蒸発させることを特徴とす
る,請求項3又は4のクリーンルーム装置。
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JP2000290234A JP4672844B2 (ja) | 2000-09-25 | 2000-09-25 | クリーンルームの加湿方法及びクリーンルーム装置 |
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