JP2002084257A - 直交符号生成装置、スクランブル符号生成装置、およびそれらを用いた携帯無線端末 - Google Patents

直交符号生成装置、スクランブル符号生成装置、およびそれらを用いた携帯無線端末

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JP2002084257A
JP2002084257A JP2001152589A JP2001152589A JP2002084257A JP 2002084257 A JP2002084257 A JP 2002084257A JP 2001152589 A JP2001152589 A JP 2001152589A JP 2001152589 A JP2001152589 A JP 2001152589A JP 2002084257 A JP2002084257 A JP 2002084257A
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克昭 ▲浜▼本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路規模の縮小を図った直交符号生成装置、
スクランブル符号生成装置、およびそれらを用いた携帯
無線端末を提供する。 【解決手段】 直交符号生成装置は、系列番号と位置番
号とを論理積回路A0,A1,A2,A3,・・・,An
よび加算回路40で論理演算することにより、メモリに
予め格納することなく、直交符号系列を発生させること
ができる。一方、スクランブル符号生成装置は、帰還処
理および拡散処理に関与するレジスタ12,14の値の
みを演算し、シフトレジスタをシフトさせながらレジス
タ12,14にロードする。レジスタ11〜14がすべ
て有効な値で満たされた後は、シフトレジスタのシフト
動作により、スクランブル符号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、直交符号生成装
置、スクランブル符号生成装置、およびそれらを用いた
携帯無線端末に関し、より特定的には、デジタル無線通
信において、送信データまたは受信データの拡散処理ま
たは逆拡散処理に用いる直交符号を生成する直交符号生
成装置、送信データのスクランブル処理に用いるスクラ
ンブル符号を生成するスクランブル符号生成装置、およ
びそのような符号生成装置を含む携帯無線端末に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信システムにおいて使用
されているCDMA(Code DivisionMultiple Access)
方式のようなデジタル無線通信方式では、以下に説明す
るような2重拡散方式が採用されている。
【0003】携帯無線端末から基地局へデータを送信す
る上りリンクに関しては、携帯無線端末において、次の
ような2段階の処理が行なわれる。まず、送信すべきデ
ジタルデータ(シンボルデータ)は、直交符号により拡
散処理され、次に、スクランブル符号によりスクランブ
ル処理される。
【0004】送信データ(シンボルデータ)を直交符号
により拡散処理するのは、より多くのデータを送信する
ためである。すなわち、端末において複数のチャネルの
シンボルデータを多重化して1つのチャネルで基地局へ
送信しようとする場合、複数のチャネルのシンボルデー
タを対応する複数の直交符号系列(シンボルより短い時
間幅の符号の系列)でそれぞれ拡散処理した後、得られ
た複数チャネルの送信データ(チップデータ)を多重化
すれば、1つのチャネルの最大伝送レートを超える高速
レートで複数チャネルのデータの伝送が可能となる。
【0005】このようにして得られた送信データ(チッ
プデータ)は、ユーザ(端末)を識別するためにユーザ
に固有のスクランブル符号によってスクランブル処理さ
れて、基地局に送信される。
【0006】一方、基地局から携帯無線端末へデータを
送信する下りリンクに関しては、基地局において、次の
ような2段階の処理が行なわれる。まず、送信すべきデ
ジタルデータ(シンボルデータ)は、直交符号により拡
散処理され、次に、スクランブル符号によりスクランブ
ル処理される。
【0007】すなわち、チャネルを識別するため、送信
データ(シンボルデータ)をチャネルごとの直交符号系
列(シンボルより短い時間幅の符号の系列)により拡散
処理する。
【0008】このようにして得られた送信データ(チッ
プ)は、セル(基地局)を識別するためにセルに固有の
スクランブル符号によってスクランブル処理されて、携
帯無線端末に送信される。
【0009】以上のように、上りリンクおよび下りリン
クにおいて、それぞれ目的は異なるものの、直交符号お
よびスクランブル符号という2種類の符号を用いて、拡
散処理およびスクランブル処理の2段階の処理を行なっ
ているため、2重拡散方式と称される。
【0010】このような2重拡散方式が採用されたデジ
タル無線通信の携帯無線端末では、具体的に次のような
構成が必要となる。
【0011】すなわち、基地局へのデータの送信のため
には、送信データ(シンボルデータ)の拡散処理のため
に直交符号の系列を発生する直交符号生成装置が必要で
あり、送信データ(チップデータ)のスクランブル処理
のためにスクランブル符号の系列を発生するスクランブ
ル符号生成装置が必要である。
【0012】次に、基地局において上述の拡散処理およ
びスクランブル処理が施されたデータの受信のために
は、受信データ(チップデータ)のデスクランブル処理
のためにスクランブル符号の系列を発生するスクランブ
ル符号生成装置が必要であり、受信データ(チップデー
タ)の逆拡散処理のために直交符号の系列を発生する直
交符号生成装置が必要である。
【0013】送信データの拡散処理および受信データの
逆拡散処理には同じ種類の直交符号生成装置を用いるこ
とができるが、送信データのスクランブル処理および受
信データのデスクランブル処理には、回路構成上の理由
で異なる種類のスクランブル符号生成装置が用いられ
る。
【0014】以下に、携帯無線端末において送受信デー
タの拡散処理に用いられる直交符号生成装置について説
明する。
【0015】まず、直交符号生成装置では、各々が複数
ビットからなる(複数ビット周期の)、複数の直交符号
系列をすべてメモリに予め格納しておき、発生すべき直
交符号系列を指定する系列番号と、指定された直交符号
系列の発生すべき直交符号の位置を指定する位置番号と
に基づいて、このメモリからデータを読み出すべきアド
レスを発生し、発生したアドレスのデータをメモリから
読み出して直交符号として出力するように構成されてい
る。
【0016】そして、出力された直交符号が送信デジタ
ルデータ(シンボルデータ)と乗算(排他的論理和演
算)されることにより、送信デジタルデータが拡散処理
されることになる。
【0017】図14は、従来の直交符号生成装置の一例
を示すブロック図である。図14に示す直交符号生成装
置は、基本的に、アドレス発生回路10aと、メモリ1
0bと、パラレル−シリアル変換回路10cとを備えて
いる。
【0018】図14を参照して、メモリ10bには、各
々が複数ビット周期(たとえばCDMAの規格では、最
大256ビット周期の範囲内で可変)の、複数の直交符
号系列が予め格納されている。
【0019】これらの直交符号系列のうち送信デジタル
データと拡散処理されるべき直交符号系列を指定する系
列番号が、図示しない制御回路からアドレス発生回路1
0aに与えられる。指定された複数ビット周期の直交符
号系列は通常、数ビット単位(たとえば4ビット単位)
のデータに分割されてメモリ10bから読み出されるた
め、各データの先頭ビット位置を特定する位置番号が、
同様に図示しない制御回路からアドレス発生回路10a
に与えられる。
【0020】アドレス発生回路10aは、与えられた系
列番号と位置番号とに基づいて、指定された直交符号系
列のうち特定された数ビットのデータをメモリ10bか
ら読み出すためのアドレスおよびメモリアクセス制御信
号を発生し、メモリ10bに与える。
【0021】メモリ10bからは、与えられたアドレス
によって特定された直交符号系列のうちの数ビットのデ
ータがまとめて読み出され、パラレル−シリアル変換回
路10cに与えられる。パラレル−シリアル変換回路1
0cは、メモリ10bから読み出された数ビットのデー
タを直列のビット列に変換し、直交符号系列として出力
する。出力された直交符号系列は、送信データとの拡散
処理に供される。
【0022】次に、携帯無線端末において送信データの
スクランブル処理に用いられるスクランブル符号生成装
置について説明する。
【0023】このスクランブル符号生成装置では、基本
的に、当該端末に固有のある初期値が、所定の生成多項
式に基づいて構成されたシフトレジスタに設定され、受
信側である基地局におけるデスクランブル用のスクラン
ブル符号生成とのタイミングをとるために、初期値をも
とに所定回数シフト動作させた後の符号から順次連続し
て、スクランブル符号系列として出力していくように構
成されている。
【0024】そして、出力されたスクランブル符号系列
が送信デジタルデータ(チップデータ)と乗算されるこ
とにより、送信デジタルデータがスクランブル処理され
ることになる。
【0025】図15は、従来のスクランブル符号生成装
置の一例を示すブロック図である。図15は特に、次の
生成多項式によるスクランブル符号系列を生成するよう
に構成されたスクランブル符号生成装置を示すものであ
る。
【0026】f(X)=X4+X2+1 図15に示すスクランブル符号生成装置は、基本的に、
縦続接続された4段のレジスタ11,12,13,14
からなるシフトレジスタを備えおり、それぞれのレジス
タの前段には、対応するセレクタ15,16,17,1
8が設けられている。
【0027】初期値バッファ19には、後述する初期値
Ri3,Ri2,Ri1,Ri0が保持されている。なお、
初期値バッファ19は、たとえばメモリ、レジスタなど
で構成される。
【0028】セレクタ15〜18の各々は、基本的に、
図示しない制御回路から与えられる制御信号に応じて、
前段のレジスタからの出力Rsまたは初期値バッファ1
9に格納されている対応する初期値Riのいずれかを選
択して次段のレジスタのD入力に与える。
【0029】より詳細には、セレクタ15は、排他的論
理和回路20からの出力または初期値Ri3のいずれか
を選択して、入力D3としてレジスタ11にセットす
る。
【0030】セレクタ16は、前段のレジスタ11の出
力Rs3または初期値Ri2のいずれかを選択して、入力
2としてレジスタ12にセットする。レジスタ12の
出力Rs2はセレクタ17の一方入力に与えられるとと
もに、排他的論理和回路20の一方入力に与えられ帰還
処理される。
【0031】セレクタ17は、前段のレジスタ12の出
力Rs2または初期値Ri1のいずれかを選択して、入力
1としてレジスタ13にセットする。
【0032】セレクタ18は、前段のレジスタ13の出
力Rs1または初期値Ri0のいずれかを選択して、入力
0としてレジスタ14にセットする。レジスタ14の
出力Rs0はスクランブル符号としてシフトレジスタか
ら出力(拡散処理)されるとともに、排他的論理和回路
20の他方入力に与えられて帰還処理される。
【0033】次に、図15に示したスクランブル符号生
成装置によるスクランブル符号生成動作について説明す
る。なお、現実のデジタル無線通信(たとえば近年開発
されているW(Wideband)−CDMA方式のデジタル無
線通信)の規格では、25段のレジスタによってシフト
レジスタが構成されるが、図示の都合上、以後の説明で
は4段のレジスタからなる簡略化されたシフトレジスタ
を用いて説明するものとする。
【0034】まず、初期値バッファ19は、当該端末に
固有の初期値Ri3,Ri2,Ri1,Ri0(すべて0の
場合を除く)が設定され、4段のレジスタ11〜14の
それぞれに対応するセレクタ15〜18を介してロード
される。その後、ロードされた初期値をもとにシフト動
作させながら、レジスタ14の出力からスクランブル符
号Rs0を順次出力する。そして、レジスタ11〜14
のそれぞれには、1回のシフト動作ごとに次式で表わさ
れる入力D3,D2,D1,D0がセットされる。
【0035】
【数1】
【0036】この動作を行列を用いて表現すると次式の
ようになる。ただし、以下の演算(行列演算も含む)に
用いられる加算はmodulo2加算とする。
【0037】
【数2】
【0038】上述の4つの初期値がレジスタ11〜14
のそれぞれにロードされてから、1回シフトされた後の
レジスタ11〜14のそれぞれの値は、次式の行列式で
表わされる。
【0039】
【数3】
【0040】また、2回シフトされた後のレジスタ11
〜14のそれぞれの値は、次式の行列式で表わされる。
【0041】
【数4】
【0042】一般に、初期値がレジスタ11〜14のそ
れぞれにロードされてから、t回シフトされた後のレジ
スタ11〜14のそれぞれの値D3(t),D2(t)
1(t),D 0(t)は、次式の行列式で表わされる。
【0043】
【数5】
【0044】以上のように、初期値のレジスタ11〜1
4へのロードからスタートして、シフト動作を繰返すこ
とにより、レジスタ14にセットされる値が決まり、符
号Rs0が順次生成されることになる。
【0045】ただし、現実のデジタル無線通信(たとえ
ばW−CDMA)の規格では、初期値からスタートして
シフト動作ごとに連続的に生成される符号をそのままス
クランブル符号として用いるわけではない。前述のよう
に、受信側とのタイミング合せの目的で、たとえばレジ
スタ11〜14への初期値のロードからt回(たとえば
100回)シフト後以降のレジスタ値をスクランブル符
号として出力するように規格で決められている。言い換
えると、初期値のロードから100回シフトするまでス
クランブル符号は生成されないことになる。しかしなが
ら100回シフトするには長時間を要する(特にシフト
レジスタの段数が多い場合)。
【0046】ここで、上述のt回シフト後のレジスタ値
を求める行列式を用いれば、実際にシフトレジスタをシ
フトさせなくても、計算でt回シフト後のレジスタ値を
求めることができる。
【0047】たとえば、デジタル無線通信の規格で、初
期値のロードから100回シフト後のレジスタ値からス
クランブル符号系列の生成を開始することが定められて
いれば、次式を計算することにより、100回シフト後
におけるレジスタ11〜14の値D3(100),D2(100)
1(100),D0(100)を直ちに求めることができる。
【0048】
【数6】
【0049】この式における100回シフト後の各レジ
スタ値を決定する行列は、次式に示すように各行ごとの
M行列M3(100),M2(100),M1(100),M0(100)に分け
ることができる。
【0050】
【数7】
【0051】これらの行列を予め求めて保持しておき、
ユーザごとの初期値が与えられれば、両者の演算によ
り、直ちに100回シフト後におけるレジスタ11〜1
4のそれぞれの値を算出することができる。そして、以
後シフトレジスタのシフト動作を続行すれば、初期値の
ロードから100回シフト後以降のスクランブル符号系
列が順次生成されることになる。
【0052】図16は、上述のように、初期値のロード
からたとえば100回シフト後のレジスタ値を直ちに決
定してスクランブル符号系列の生成を開始することがで
きるスクランブル符号生成装置を示すブロック図であ
る。
【0053】図16において、レジスタ11〜14、セ
レクタ15〜18、および排他的論理和回路20からな
るシフトレジスタの構成は、図15に示したシフトレジ
スタの構成と同じであり、その説明は繰返さない。
【0054】図16の回路構成において、演算回路21
は、上述の100回シフト後の各レジスタ値を決定する
ためのM行列M3(100),M2(100),M1(100),M0(100)
が格納されたメモリまたはレジスタを備えており、ある
いは、これらのM行列を発生するように組合された論理
ゲートでハードウェア的に構成されている。一方、初期
値バッファ22には、当該端末に固有の初期値Ri=
[Ri3,Ri2,Ri1,Ri0]が与えられる。なお、
初期値バッファ22は、たとえばメモリ、レジスタなど
で構成される。
【0055】演算回路21は、上述のM行列式と、初期
値バッファ22に与えられた初期値Riとの乗算を行な
い、100回シフト後におけるレジスタ1〜4の値Ro
3,Ro2,Ro1,Ro0を算出する。
【0056】このようにして求めたレジスタ値を、所定
のタイミングでセレクタ15〜18を介して対応するレ
ジスタ11〜14にロードし、それ以降はシフトレジス
タをシフト動作させることにより、100回シフト後以
降のレジスタ14の出力符号Rs0をスクランブル符号
系列として順次出力することができる。出力されたスク
ランブル符号系列は、送信データとのスクランブル処理
に供される。
【0057】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図14に示
したような従来の直交符号生成装置では、指定され得る
すべての直交符号系列がメモリ10bに格納される。メ
モリ10bは、たとえば16ビット周期の直交符号系列
を16系列格納する場合には、ビット周期の2乗すなわ
ち16×16ビットの記憶容量が必要となる。
【0058】このように、必要なメモリ容量は通常、直
交符号系列のビット周期の2乗に対応するビット数とな
るため、格納すべき直交符号系列のビット周期が長くな
ると、必要なメモリ容量は飛躍的に増大することにな
り、直交符号生成装置の回路規模の著しい増大を招くこ
とになる。
【0059】一方、図16に示した従来のスクランブル
符号生成装置では、演算回路21の回路規模が大きくな
るという問題がある。図16においては、前述のように
説明の都合上、4段のレジスタからなるシフトレジスタ
を用いた例を示しているが、現実の規格や仕様では、た
とえば25段という多段のシフトレジスタが用いられて
おり、このようにシフトレジスタの段数が大きくなるほ
ど演算回路11の回路規模ははるかに大きくなってしま
う。
【0060】それゆえに、この発明の目的は、回路規模
の小型化を実現した直交符号生成装置を提供することで
ある。
【0061】この発明の他の目的は、回路規模の小型化
を実現したスクランブル符号生成装置を提供することで
ある。
【0062】この発明のさらに他の目的は、回路規模の
小型化を実現した直交符号生成装置を含む携帯無線端末
を提供することである。
【0063】この発明のさらに他の目的は、回路規模の
小型化を実現したスクランブル符号生成装置を含む携帯
無線端末を提供することである。
【0064】
【課題を解決するための手段】この発明によるデータの
拡散処理に用いる直交符号を生成する直交符号生成装置
は、系列番号および位置番号を供給する手段と、第1の
論理演算手段と、第2の論理演算手段と、選択手段とを
備える。系列番号および位置番号を供給する手段は、所
定の直交符号発生規則に基づいて定義される複数の直交
符号系列のうち、発生すべき直交符号系列を指定するn
(nは正の整数)ビットの系列番号と、指定された直交
符号系列の順次発生すべき直交符号の位置を指定するn
ビットの位置番号とを供給する。第1の論理演算手段
は、系列番号の最下位ビットと位置番号の最下位ビット
とを順次論理演算することにより要素符号を発生する。
最下位ビット同士の論理演算により発生し得る要素符号
の組合せとその組合せを反転させたものとを、要素符号
の組合せのパターンに基づいて繰返し配列することによ
り複数の直交符号系列全体が定義される。第2の論理演
算手段は、系列番号の最下位ビットを除く(n−1)ビ
ットと位置番号の最下位ビットを除く(n−1)ビット
とを順次論理演算する。選択手段は、第2の論理演算手
段の演算結果に対応して、第1の論理演算手段によって
発生した要素符号または発生した要素符号を反転させた
符号のいずれかを、組合せの配列に基づいて選択して直
交符号として出力する。
【0065】好ましくは、第1の前記論理演算手段は、
系列番号の最下位ビットと位置番号の最下位ビットとの
論理積を順次演算して要素符号として発生する論理積回
路を含み、発生し得る要素符号の組合せは3個の符号
「0」と1個の符号「1」とを含み、組合せを反転させ
たものは3個の符号「1」と1個の符号「0」とを含
む。
【0066】好ましくは、第2の論理演算手段は、系列
番号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと位置番号
の最下位ビットを除く(n−1)ビットとの間で、対応
する桁の値がともに1である桁の個数が0または偶数で
あるか、あるいは奇数であるかを判定する判定手段を含
み、選択手段は、判定手段による判定結果が0または偶
数の場合に論理積回路によって発生した要素符号を直交
符号として選択し、判定結果が奇数の場合に要素符号を
反転させた符号を直交符号として選択する。
【0067】好ましくは、判定手段は、系列番号の最下
位ビットを除く(n−1)ビットと位置番号の最下位ビ
ットを除く(n−1)ビットとの間で、対応する桁同士
の論理積を演算する(n−1)個の論理積回路と、(n
−1)個の論理積回路の演算結果を加算して、その結果
が0または偶数であるか、あるいは奇数であるかを示す
制御信号を発生する加算回路とを含む。
【0068】好ましくは、直交符号生成装置は、供給さ
れるnビットの位置番号のうち所定のビットの配列を変
更させる位置番号変更手段をさらに備える。
【0069】好ましくは、要素符号の組合せのパターン
に基づく配列の繰返しは周期インデックスk(kは正の
整数)で規定され、複数の直交符号系列は2k個で表わ
され、複数の直交符号系列の各々のビット数は2k個で
表わされ、位置番号変更手段は、nビットの位置番号の
うち下位のkビットの配列を、最下位ビットからkビッ
ト目までを逆転させるように変更する。
【0070】この発明の他の局面に従うと、デジタル無
線通信の携帯無線端末は、送信および受信のためのデー
タを処理するモデムと、モデムの送信データを無線処理
して送信無線信号として送出し、かつ受信した受信無線
信号を無線処理して受信データとしてモデムに与える無
線処理装置とを備える。モデムは、データの拡散処理に
用いる直交符号を生成する直交符号生成装置を含み、直
交符号生成装置は、系列番号および位置番号を供給する
手段と、第1の論理演算手段と、第2の論理演算手段
と、選択手段とを含む。系列番号および位置番号を供給
する手段は、所定の直交符号発生規則に基づいて定義さ
れる複数の直交符号系列のうち、発生すべき直交符号系
列を指定するn(nは正の整数)ビットの系列番号と、
指定された直交符号系列の順次発生すべき直交符号の位
置を指定するnビットの位置番号とを供給する。第1の
論理演算手段は、系列番号の最下位ビットと位置番号の
最下位ビットとを順次論理演算することにより要素符号
を発生する。最下位ビット同士の論理演算により発生し
得る要素符号の組合せとその組合せを反転させたものと
を、要素符号の組合せのパターンに基づいて繰返し配列
することにより複数の直交符号系列全体が定義される。
第2の論理演算手段は、系列番号の最下位ビットを除く
(n−1)ビットと位置番号の最下位ビットを除く(n
−1)ビットとを順次論理演算する。選択手段は、第2
の論理演算手段の演算結果に対応して、第1の論理演算
手段によって発生した要素符号または発生した要素符号
を反転させた符号のいずれかを、組合せの配列に基づい
て選択して前記直交符号として出力する。
【0071】好ましくは、第1の論理演算手段は、系列
番号の最下位ビットと位置番号の最下位ビットとの論理
積を順次演算して要素符号として発生する論理積回路を
含み、発生し得る要素符号の組合せは3個の符号「0」
と1個の符号「1」とを含み、組合せを反転させたもの
は3個の符号「1」と1個の符号「0」とを含む。
【0072】好ましくは、第2の論理演算手段は、系列
番号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと位置番号
の最下位ビットを除く(n−1)ビットとの間で、対応
する桁の値がともに1である桁の個数が0または偶数で
あるか、あるいは奇数であるかを判定する判定手段を含
み、選択手段は、判定手段による判定結果が0または偶
数の場合に論理積回路によって発生した要素符号を直交
符号として選択し、判定結果が奇数の場合に要素符号を
反転させた符号を直交符号として選択する。
【0073】好ましくは、判定手段は、系列番号の最下
位ビットを除く(n−1)ビットと位置番号の最下位ビ
ットを除く(n−1)ビットとの間で、対応する桁同士
の論理積を演算する(n−1)個の論理積回路と、(n
−1)個の論理積回路の演算結果を加算して、その結果
が0または偶数であるか、あるいは奇数であるかを示す
制御信号を発生する加算回路とを含む。
【0074】好ましくは、直交符号生成装置は、供給さ
れるnビットの位置番号のうち所定のビットの配列を変
更させる位置番号変更手段をさらに備える。
【0075】好ましくは、要素符号の組合せのパターン
に基づく配列の繰返しは周期インデックスk(kは正の
整数)で規定され、複数の直交符号系列は2k個で表わ
され、複数の直交符号系列の各々のビット数は2k個で
表わされ、位置番号変更手段は、nビットの位置番号の
うち下位のkビットの配列を、最下位ビットからkビッ
ト目までを逆転させるように変更する。
【0076】この発明のさらに他の局面に従うと、送信
データのスクランブル処理に用いるスクランブル符号を
生成するスクランブル符号生成装置は、シフトレジスタ
と、演算手段と、入力手段と、制御手段とを備える。シ
フトレジスタは、所定の生成多項式によるスクランブル
符号の系列を生成するために帰還処理および拡散処理を
実行するように接続された複数段のレジスタからなる。
演算手段は、所定の初期値をもとにシフトレジスタを、
増加する所定回数だけそれぞれシフト動作させたならば
得られる、帰還処理および拡散処理にそれぞれ関与する
レジスタの値を演算する。入力手段は、演算されたレジ
スタの値を、対応するレジスタに入力する。制御手段
は、演算されかつ入力された値に基づいて複数段のレジ
スタのすべてが有効な値を保持するまで、演算手段がレ
ジスタの値の演算を行ないかつ入力手段が演算された値
をレジスタに入力するように演算手段および入力手段を
制御する。シフトレジスタは、複数段のレジスタのすべ
てに保持された有効な値をもとにシフト動作を続行して
スクランブル符号の系列を生成する。
【0077】好ましくは、スクランブル符号生成装置
は、所定の初期値を保持した記憶手段と、所定の生成多
項式に基づき増加する所定回数だけそれぞれシフト動作
させた後における帰還処理および拡散処理にそれぞれ関
与するレジスタの値を決定するための行列式を供給する
行列式供給手段とをさらに備え、演算手段は、記憶手段
に保持されている所定の初期値と行列式供給手段から供
給される行列式とを乗算することによりレジスタの値を
演算する。
【0078】好ましくは、スクランブル符号生成装置
は、所定の初期値を保持した記憶手段をさらに備え、演
算手段は、所定の生成多項式に基づき増加する所定回数
だけそれぞれシフト動作させた後における帰還処理およ
び拡散処理にそれぞれ関与するレジスタの値を決定する
ための行列式を所定の演算により求め、記憶手段に保持
されている所定の初期値と乗算することによりレジスタ
の値を演算する。
【0079】この発明の他の局面に従うと、送信データ
のスクランブル処理に用いるスクランブル符号を生成す
るスクランブル符号生成装置は、記憶手段と、論理手段
と、演算手段とを備える。記憶手段は、所定の初期値を
保持する。論理手段は、所定の生成多項式に基づきスク
ランブル符号の系列を構成する各符号の値を決定するた
めの行列式を所定の演算により求める。演算手段は、記
憶手段に保持されている所定の初期値と、求められた行
列式とを乗算することによりスクランブル符号の系列を
構成する各符号の値を演算する。
【0080】この発明のさらに他の局面に従うと、デジ
タル無線通信の携帯無線端末は、送信データを変調する
送信系モデムと、送信系モデムの送信データを無線処理
して送信無線信号として送出する無線処理装置とを備え
る。送信系モデムは、送信データのスクランブル処理に
用いるスクランブル符号を生成するスクランブル符号生
成装置を含み、スクランブル符号生成装置は、シフトレ
ジスタと、演算手段と、入力手段と、制御手段とを含
む。シフトレジスタは、所定の生成多項式によるスクラ
ンブル符号の系列を生成するために帰還処理および拡散
処理を実行するように接続された複数段のレジスタから
なる。演算手段は、所定の初期値をもとにシフトレジス
タを、増加する所定回数だけそれぞれシフト動作させた
ならば得られる、帰還処理および拡散処理にそれぞれ関
与するレジスタの値を演算する。入力手段は、演算され
レジスタの値を、対応するレジスタに入力する。制御手
段は、演算されたかつ入力された値に基づいて複数段の
レジスタのすべてが有効な値を保持するまで、演算手段
がレジスタの値の演算を行ないかつ入力手段が演算され
た値をレジスタに入力するように演算手段および入力手
段を制御する。シフトレジスタは、複数段のレジスタの
すべてに保持された有効な値をもとにシフト動作を続行
してスクランブル符号の系列を生成する。
【0081】好ましくは、スクランブル符号生成装置
は、所定の初期値を保持した記憶手段と、所定の生成多
項式に基づき増加する所定回数だけそれぞれシフト動作
させた後における帰還処理および拡散処理にそれぞれ関
与するレジスタの値を決定するための行列式を供給する
行列式供給手段とをさらに含み、演算手段は、記憶手段
に保持されている所定の初期値と行列式供給手段から供
給される行列式とを乗算することによりレジスタの値を
演算する。
【0082】好ましくは、スクランブル符号生成装置
は、所定の初期値を保持した記憶手段をさらに含み、演
算手段は、所定の生成多項式に基づき増加する所定回数
だけそれぞれシフト動作させた後における帰還処理およ
び拡散処理にそれぞれ関与するレジスタの値を決定する
ための行列式を所定の演算により求め、記憶手段に保持
されている所定の初期値と乗算することによりレジスタ
の値を演算する。
【0083】この発明のさらに他の局面に従うと、デジ
タル無線通信の携帯無線端末は、送信データを変調する
送信系モデムと、送信系モデムの送信データを無線処理
して送信無線信号として送出する無線処理装置とを備え
る。送信系モデムは、送信データのスクランブル処理に
用いるスクランブル符号を生成するスクランブル符号生
成装置を含み、スクランブル符号生成装置は、記憶手段
と、論理手段と、演算手段とを含む。記憶手段は、所定
の初期値を保持する。論理手段は、所定の生成多項式に
基づきスクランブル符号の系列を構成する各符号の値を
決定するための行列式を所定の演算により求める。演算
手段は、記憶手段に保持されている所定の初期値と、求
められた行列式とを乗算することによりスクランブル符
号の系列を構成する各符号の値を演算する。
【0084】したがって、この発明によれば、所定の直
交符号発生規則に基づいて定義される複数の直交符号系
列から、指定された系列番号および位置番号の論理演算
の結果によって必要な直交符号を発生するように構成し
たので、複数の直交符号系列を予め格納するメモリが不
要となり、必要な直交符号系列のビット周期が長くなっ
ても直交符号生成装置の回路規模の増大を抑えることが
できる。
【0085】さらに、この発明によれば、シフトレジス
タを構成する複数段のレジスタのうち、帰還処理および
拡散処理に関与するレジスタの値のみを演算手段で演算
するように構成したので、シフトレジスタの段数が増加
した場合でもスクランブル符号生成装置の回路規模の増
大を抑えることができる。
【0086】さらに、この発明によれば、スクランブル
符号系列を構成する各符号の値を決定するための行列式
を求め、所定の初期値と求められた行列式とを乗算して
拡散符号系列を構成する各符号の値を演算するように構
成したので、シフトレジスタを用いることなく、スクラ
ンブル符号の系列を生成することが可能となる。
【0087】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相
当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0088】図1は、この発明による直交符号生成装置
およびスクランブル符号生成装置が適用される、デジタ
ル無線通信の携帯無線端末の全体構成を示す概略ブロッ
ク図である。
【0089】図1に示す携帯無線端末は、大きくは、ア
ンテナ1と、無線処理部2と、ベースバンド処理部3
と、マイクおよびスピーカからなる音声入出力装置4
と、外部メモリ5と、液晶表示装置(Liquid Crystal D
isplay:以下、LCD)およびキーからなる表示/入力
装置6とから構成される。
【0090】特に、ベースバンド処理部3は、モデム3
aと、チャネルコーデック3bと、デジタル信号プロセ
ッサ(Digital Signal Processor:以下、DSP)3c
と、中央処理装置(Central Processing Unit:以下、
CPU)3dと、内部メモリ3eと、外部インタフェー
ス3fと、内部バス3gとを含んでいる。
【0091】アンテナ1で受信した、図示しない基地局
からの電波信号は、無線処理部2によってベースバンド
の信号に変換され、ベースバンド処理部3に与えられ
る。
【0092】ベースバンド処理部3において、受信信号
はモデム3aによって復調され、さらにチャネルコーデ
ック3bによって復号化されてDSP3cに与えられ
る。
【0093】DSP3cは、受信信号をデータ処理して
音声入出力装置4のスピーカを駆動し、受信信号を音声
に変換する。
【0094】一方、音声入出力装置4のマイクで入力さ
れた音声は、DSP3cでデータ処理され、チャネルコ
ーデック3bに与えられる。チャネルコーデック3bは
与えられた音声信号を符号化してモデム3aに与え、モ
デム3aは与えられた送信信号を変調して無線処理部2
に与える。無線処理部2は、送信信号に無線処理を施し
てアンテナ1を介して図示しない基地局に向かって送出
する。
【0095】なお、モデム3a、チャネルコーデック3
b、およびDSP3cには、内部バス3gを介して、C
PU3d、内部メモリ3e、外部インタフェース3fと
が接続されている。CPU3dは、内部メモリ3eに格
納されているプログラムに従って図1の携帯無線端末全
体の動作を制御する。また外部インタフェース3fは、
外部メモリ5および表示/入力装置6とのインタフェー
スとして機能する。
【0096】次に、この発明による直交符号生成装置
は、携帯無線端末のうち、送信系のモデムにおいて送信
データの拡散処理に用いる直交符号系列を生成するため
に、または受信系のモデムにおいて受信データの逆拡散
処理に用いる直交符号系列を生成するために用いられ
る。一方、この発明によるスクランブル符号生成装置
は、回路構成上の理由で、送信系のモデムにおいて送信
データのスクランブル処理に用いるスクランブル符号系
列を生成するために用いられる。
【0097】したがって、図1のモデム3aのうち、こ
の発明による直交符号生成装置およびスクランブル符号
生成装置がともに適用される送信系のモデムの構成につ
いて以下に説明することとし、直交符号生成装置のみが
適用される受信系のモデムの構成についての説明はここ
では省略する。
【0098】なお、この発明は直交符号生成装置そのも
のの発明であり、受信系のモデムの説明は省略するが、
この発明による直交符号生成装置が携帯無線端末の受信
系にも適用されることは言うまでもない。
【0099】図2は、図1のベースバンド処理部3のモ
デム3aのうち、上述のように送信系のモデム部30を
抽出して示す概略ブロック図である。
【0100】図1のチャネルコーデック3bから出力さ
れた送信データは、無線フレーム組立て部30cにおい
て無線フレームへと組立てられ、拡散変調部30bに与
えられて、前述の2重拡散方式による拡散変調処理が施
される。
【0101】より具体的には、拡散変調部30bにおい
て、図示しないこの発明による直交符号生成装置によっ
て生成される直交符号が送信データに乗算されて送信デ
ータの拡散処理が行なわれる。次に、図示しないこの発
明によるスクランブル符号生成装置によって生成される
スクランブル符号が送信データに乗算されて送信データ
のスクランブル処理が行なわれることになる。
【0102】拡散変調部30bにより拡散変調された送
信データは、波形整形部30aに与えられ、図示しない
デジタルフィルタを用いて伝送占有帯域を制限する波形
整形が施される。波形整形部30aで波形整形された送
信データは、図1の無線処理部2に与えられる。
【0103】次に、図2の拡散変調部30bで用いられ
る、この発明の直交符号生成装置について詳細に説明す
る。
【0104】まず、この発明の直交符号生成装置の具体
的な実施の形態について説明する前に、この発明による
直交符号の発生原理について説明する。
【0105】図3は、この発明による直交符号の発生規
則の一例を説明する図である。図3を参照して、発生す
べき直交符号系列のビット周期は、所定の規則性(周期
性)、すなわち後述する要素符号の組合せのパターンに
基づいて、符号の組合せを繰返し配列することにより増
大する。その繰返しの指標を周期インデックスkで表わ
す。この規則によれば一般的に、周期インデックスがk
のとき、2k種類の直交符号系列が定義され、各系列
は、2kのビット周期を有する。
【0106】より具体的に、図3において、周期インデ
ックスkが0のときには、発生する全直交符号を表わす
マトリクスH0は、1つの符号0のみからなる。
【0107】次に、周期インデックスkが1のときに
は、発生する全直交符号を表わすマトリクスH1は、k
=0の場合のH0を用いて定義され、2つのH0からなる
行と、1つのH0とそれを反転したものとからなる行と
で構成される。具体的には、H1は、2系統の直交符号
系列[00]と[01]とから構成される。
【0108】次に、周期インデックスkが2のときに
は、発生する全直交符号を表わすマトリクスH2は、k
=1の場合のH1を用いて定義され、2つのH1からなる
行と、1つのH1とそれを反転したものとからなる行と
で構成される。具体的には、H2は、4系統の直交符号
系列[0000]と[0101]と[0011]と[0
110]とから構成される。
【0109】同様にして、周期インデックスkが1増加
するごとに、1つ下位の周期インデックスの直交符号マ
トリクスから、新たな直交符号マトリクスが定義され
る。
【0110】すなわち、この関係を一般化すると、図3
の最下段に示すように、周期インデックスkのときに
は、発生する全直交符号を表わすマトリクスHkは、k
=k−1の場合のHk-1を用いて定義され、2つのHk-1
からなる行と、1つのHk-1とそれを反転したものとか
らなる行とで構成される。
【0111】図4は、具体的に、周期インデックスkが
4の場合の発生し得るすべての直交符号を示す16行×
16列のマトリクスH4を示す図である。このマトリク
スの16行の各々が、発生し得る直交符号系列を表わし
ており、各直交符号系列は、0〜15の系列番号で識別
される。この0〜15の系列番号は、4ビットの系列番
号信号Bによって表わされる。
【0112】また、このマトリクスの16列は、各直交
符号系列が16ビットのビット周期を有することを示
し、各直交符号系列のビット位置は、0〜15の位置番
号で識別される。この0〜15の位置番号は、4ビット
の位置番号信号Cによって表わされる。
【0113】図4の直交符号のマトリクスにおいて、4
ビットの系列番号信号Bの最下位ビットは、0または1
である。また、4ビットの位置番号信号Cの最下位ビッ
トも、0または1である。
【0114】図5は、これらの最下位ビット同士を論理
積演算した場合の発生し得る結果を示すマトリクスを表
わしており、この2行×2列のマトリクスを構成する符
号である3個の「0」と1個の「1」とを要素符号と称
する。そしてこのマトリクスは、図3に示す周期インデ
ックスkが1の場合のマトリクスH1に対応している。
【0115】図3に戻って、周期インデックスkが1の
場合と2の場合との対比から明らかなように、k=1の
2行×2列の要素符号のマトリクスH1を繰返しの単位
として、要素符号が「1」の位置に相当する2行目の2
列目においてのみマトリクスH1を反転することによ
り、k=2のマトリクスH2が構成される。
【0116】以下同様にして、周期インデックスkが増
えるごとに、kが1つ下位の場合のマトリクスHk-1
繰返しの単位として、要素符号が「1」の位置に相当す
る2行目の2列目においてのみマトリクスHk-1を反転
することにより、マトリクスHkが構成される。
【0117】図6は、図4に示した周期インデックスk
が4の場合の直交符号の全体のマトリクスを、周期イン
デックスkが1の場合の要素符号のマトリクスH1およ
びそれを反転したものを単位として区切って示したもの
である。縦軸は、4ビットの系列番号信号Bのうち最下
位ビット(0または1)を除いた残りの3ビットで特定
され、横軸は、4ビットの位置番号信号Cのうち最下位
ビット(0または1)を除いた3ビットで特定される。
【0118】この発明は、この図6に示した要素符号の
マトリクスH1およびそれを反転したものの特定の配列
から、図4に示す複数系列(16系列)の直交符号を、
予めメモリに格納しておくことなく、論理演算によって
発生しようとするものである。
【0119】図7は、図6のマトリクスにおいて、対応
する3桁の系列番号(最下位ビットを除く)と3桁の位
置番号(最下位ビットを除く)とを対比し、対応する桁
の値がともに1である桁の個数を表わしたものである。
たとえば、3ビットの系列番号「000」と3ビットの
位置番号「010」との間で、対応する桁の値がともに
1である桁の個数は0である。一方、3ビットの系列番
号「001」と3ビットの位置番号「001」との間
で、対応する桁の値がともに1である桁の個数は1であ
る。さらに、3ビットの系列番号「011」と3ビット
の位置番号「011」との間で、対応する桁の値がとも
に1である桁の個数は2である。さらに、3ビットの系
列番号「111」と3ビットの位置番号「111」との
間で、対応する桁の値がともに1である桁の個数は3で
ある。
【0120】この結果を図6の要素符号のマトリクスH
1およびそれを反転したものの特定の配列と対比する
と、対応する桁の値がともに1である桁の個数が0およ
び偶数である系列番号および位置番号に対応するマトリ
クスはH1であり、対応する桁の値がともに1である桁
の個数が奇数である系列番号および位置番号に対応する
マトリクスはH1を反転したものであることが理解され
る。
【0121】以上のことから、発生すべき直交符号系列
およびそのビット位置が指定されると、そのときの系列
番号信号Bの最下位ビットと位置番号信号の最下位ビッ
トとの論理積演算により、マトリクスH1の構成要素で
ある要素符号が生成され、さらに系列番号信号Bの最下
位ビットを除く3ビットと位置番号信号Cの最下位ビッ
トをのぞく3ビットとの組合せ(対応する桁の値がとも
に1である桁の個数)から、対応する要素符号のマトリ
クスH1の反転の有無が判定される。このような論理演
算から、たとえば図4に示すような16系統の直交符号
系列のうちのいずれをも発生することができる。このよ
うな関係は、周期インデックスkが4の場合に限らず、
いかなる周期インデックスkに対しても成立する。
【0122】[実施の形態1]図8は、上述の直交符号
の発生原理を実現するための、この発明の実施の形態1
による直交符号生成装置を示すブロック図である。図8
を参照して、図示しない制御回路(たとえば図1のCP
U3d)から、発生すべき直交符号系列を指定するnビ
ットの系列番号信号B0,B1,B2,・・・,Bnが並列
に供給され、発生すべき直交符号位置を指定するnビッ
トの位置番号信号C0,C1,C2,・・・,Cnが並列に
供給される。
【0123】これらの信号ビットのうち、系列番号の最
下位ビットB0と位置番号の最下位ビットC0とが論理積
回路A0に与えられ、それらの論理積が要素符号として
出力される。この要素符号は、選択回路41の一方入力
に与えられるとともに、インバータ42によって反転さ
れて、選択回路41の他方入力に与えられる。
【0124】系列番号信号の残りの(n−1)ビット
と、位置番号信号の残りの(n−1)ビットとは、対応
する桁同士が、論理積回路A1,A2,A3,・・・,An
に与えられ、それぞれの論理積が出力される。
【0125】すなわち、これらの論理積回路A1,A2
3,・・・,Anの出力は、系列番号と位置番号との対
応する桁同士がともに1である場合に1となり、それ以
外の場合には0となる。
【0126】これらの論理積回路A1,A2,A3,・・
・,Anの出力は、加算回路40で、modulo2加算され
る。すなわち、これらの論理積回路A1,A2,A3,・
・・,Anの出力を加算し、総和を2で除算した余りを
示す信号が制御信号として選択回路41の制御入力に与
えられる。
【0127】したがって、これらの論理積回路A1
2,A3,・・・,Anの出力の総和が0または偶数で
あれば、制御信号は、論理積回路A0から対応して出力
された要素符号が反転されない要素符号マトリクスに属
することを示し、選択回路41はこの制御信号を受け
て、論理積回路A0から対応して出力された要素符号を
選択して直交符号として出力する。
【0128】一方、これらの論理積回路A1,A2
3,・・・,Anの出力の総和が奇数であれば、制御信
号は、論理積回路A0から対応して出力された要素符号
が反転された要素符号マトリクスに属することを示し、
選択回路41はこの制御信号を受けて、論理積回路A0
から対応して出力された要素符号をインバータ42で反
転したものを選択して直交符号として出力する。
【0129】このように、たとえばCPU3dから指定
された系列番号に対し、位置番号として、増加または減
少するカウンタ値を順次与えれば、指定された直交符号
系列を構成する直交符号が選択回路41から1ビットず
つ順次出力されることになる。
【0130】以上のように、この発明の実施の形態1に
よれば、要素符号のマトリクスを周期インデックスを指
標に繰返し配列することによって定義される複数の直交
符号系列から、指定された系列番号および位置番号の論
理積演算の結果によって必要な直交符号を発生するよう
に構成したので、複数の直交符号系列を予め格納するメ
モリが不要となり、回路規模の縮小を図ることが可能と
なる。特に、必要な直交符号系列のビット周期が長くな
った場合であっても、単に論理積回路を追加するだけで
対応可能であり、直交符号生成装置の回路規模の増大を
最小限に抑えることができる。
【0131】[実施の形態2]図9は、この発明の実施
の形態2による直交符号生成装置を示すブロック図であ
る。図9に示した直交符号生成装置は、以下の点を除い
て、図8に示した実施の形態1による直交符号生成装置
と同じである。
【0132】すなわち、図9に示した直交符号生成装置
では、周期インデックスkに応じて位置番号を変更する
位置番号変更回路43が設けられている。この実施の形
態2では、図示しない制御回路(たとえばCPU3d内
のカウンタ)から与えられる位置番号を位置番号変更回
路43によって変更することにより、図4に示した実施
の形態1による直交符号とは異なる直交符号を発生する
ことができる。
【0133】位置番号の変更方法の一例について説明す
る。周期インデックスがkのとき、前述のように、発生
可能な直交符号は、2kビットの符号で構成される。し
たがって、たとえば図示しないカウンタから位置番号と
して与えられる所定ビット数のカウンタ値のうち、下位
kビットによって位置番号が特定される。
【0134】そこで、位置番号変更回路43において、
所定ビット数の位置番号(カウンタ値)が与えられる
と、周期インデックスkに応じて、位置番号のうちの下
位のkビットの配列を、最下位ビットからkビット目ま
でを逆転させるように変更する。そうすると、位置番号
である入力カウンタ値の増加または減少に応じて、系列
番号で指定された直交符号系列の直交符号が1ビットず
つ選択回路41から出力されることになる。
【0135】図10は、周期インデックスkが4の場合
に、図9の直交符号生成装置によって発生する直交符号
を示す図である。
【0136】以上のように、この発明の実施の形態2に
よれば、位置番号変更回路を付加するだけで、直交符号
生成装置が発生する直交符号を様々に変化させることが
できる。
【0137】次に、図2の拡散変調部30bで用いられ
る、この発明のスクランブル符号生成装置について詳細
に説明する。
【0138】[実施の形態3]図11は、この発明の実
施の形態3によるスクランブル符号生成装置を示すブロ
ック図である。この実施の形態3によるスクランブル符
号生成装置は、以下の点で、図16に示した従来のスク
ランブル符号生成装置と異なっている。
【0139】すなわち、図16の従来のスクランブル符
号生成装置では、前述のように、初期値のシフトレジス
タへのロードから100回シフト後における各レジスタ
値を求めるためのM行列式M3(100),M2(100),M
1(100),M0(100)を予め求めておき、演算回路21にお
いて、初期値Riと乗算することにより、シフトレジス
タを構成するレジスタ11〜14のすべての値を算出
し、対応するレジスタにロードするように構成してい
た。
【0140】しかしながら、スクランブル符号系列を生
成するためには、シフトレジスタを構成するすべてのレ
ジスタの値を求めなくても、そのうち、少なくとも帰還
処理および拡散処理に関与するレジスタの値のみを演算
すれば足りる。
【0141】すなわち、帰還処理および拡散処理に関す
るレジスタとは、図11のスクランブル符号生成装置の
シフトレジスタを構成するレジスタ11〜14のうち、
符号Rs0をスクランブル符号として出力するとともに
排他的論理和回路20に帰還処理するレジスタ14と、
符号Rs2を排他的論理和回路20に帰還処理するレジ
スタ12とを意味している。
【0142】図11の構成において、ある位相でレジス
タ12,14の値が外部から与えられれば、次の位相、
すなわち1回のシフト動作後に、排他的論理和回路20
によってレジスタ11の値D3が決定される。また、レ
ジスタ12の値Rs2はレジスタ13にシフトされる。
さらに、この位相においてもう1度、レジスタ12,1
4の値が外部から与えられれば、次の位相において、レ
ジスタ11〜14のすべてが有効な値を保持することに
なる。その後は、シフトレジスタのシフト動作を続行す
ればスクランブル符号系列がレジスタ14から順次出力
されることになる。言換えると、本来必要なレジスタの
値は、レジスタ12,14の値のみである。
【0143】したがって、図11に示す実施の形態3に
よるスクランブル符号生成装置では、レジスタ12,1
4に対応する100回シフト後のM行列M2(100),M
0(100)、および101回シフト後のM行列M2(101),M
0(101)を次式を用いて予め算出し(t=100,10
1)、制御回路24に含まれるメモリまたはレジスタの
記憶領域M2/M0に格納しておく。
【0144】なお、M行列の供給の方法としては、上述
のようにメモリ、レジスタなどの記憶手段に記憶させ、
そこから読出す方法の他に、制御回路24を、これらの
M行列を発生するように組合された論理ゲートでハード
ウェア的に構成する方法もある。以下に説明する各実施
形態では説明の便宜上、M行列はメモリに格納されるこ
ととするが、M行列の供給方法はこれに限られるもので
はない。
【0145】
【数8】
【0146】一方、初期値バッファ22には、当該端末
に固有の初期値Ri=[Ri3,Ri2,Ri1,Ri0
が与えられる。なお、各実施形態では、初期値バッファ
22は、たとえばメモリ、レジスタなどで構成される。
【0147】図11の演算回路23はまず、100回シ
フト後の符号を出力する位相P(100 )の1位相前のP
(99)のタイミングで、制御回路24内のメモリに格納さ
れている100回シフト後のM行列M2(100),M0(100)
と、初期値バッファ22に格納されている初期値Riと
を乗算して、100回シフト後の位相P(100)における
レジスタ12,14への入力Ro2(100),Ro0(100)
算出する。
【0148】このように算出された値Ro2(100),Ro
0(100)はそれぞれ、制御回路24による制御下にセレク
タ16,18によって選択され、対応するレジスタ1
2,14へ入力D2,D0として与えられ、100回シフ
ト後の符号を出力する位相P(1 00)においてラッチされ
る。それぞれのレジスタ12,14の出力Rs2,Rs0
のうち、Rs0はスクランブル符号として出力され、R
2,Rs0は排他的論理和回路20を介して帰還され、
入力D3としてレジスタ11に与えられる。
【0149】したがって、100回シフト後の位相P
(100)のタイミングで、レジスタ12,14は、100
回シフト後に相当する有効な値を保持し出力しているこ
とになるが、この時点ではレジスタ11,13には有効
な値は保持されていないことになる。
【0150】したがって、演算装置23は、100回シ
フト後の位相P(100)のタイミングで、制御回路24内
のメモリに格納されている101回シフト後のM行列M
2(10 1),M0(101)と、初期値バッファ22に格納されて
いる初期値Riとを乗算して、101回シフト後の位相
(101)におけるレジスタ12,14への入力値Ro2
(101),Ro0(101)を算出する。
【0151】このように算出された値Ro2(101),Ro
0(101)はそれぞれ、セレクタ16,18によって選択さ
れ、対応するレジスタ12,14へ入力D2,D0として
与えられ,101回シフト後の符号を出力する位相P
(101)においてラッチされる。またこの位相P(101)にお
いて、位相P(100)においてレジスタ12から出力され
ていた値Rs2はレジスタ13にラッチされ、かつ排他
的論理和回路20からの値D3もレジスタ11にラッチ
される。
【0152】したがって、この時点で、レジスタ11〜
14のすべては、101回シフト後の位相P(101)にお
ける有効な値を保持していることになる。
【0153】したがって、これ以降、レジスタ11の出
力Rs3がレジスタ12の入力に与えられ、レジスタ1
3の出力Rs1がレジスタ14の入力に与えられるよう
に、セレクタ16,18の選択動作が、制御回路24内
のメモリの記憶領域に保持されているセレクタ制御デー
タD2,D0により制御される。
【0154】これにより、位相P(101)よりも後は、演
算回路23は、レジスタ値を演算する必要はなく、レジ
スタ11〜14に保持された有効な値をシフトさせるこ
とにより、レジスタ14の出力からスクランブル符号系
列が順次生成されることになる。
【0155】以上のように、この発明の実施の形態3に
よれば、シフトレジスタを構成するレジスタのうち、帰
還処理および拡散処理に関与するレジスタの値のみを演
算するように構成しているので、演算回路の小型化を図
ることができる。なお、図11の構成では、図16に示
した従来例と比較して、制御回路24が付加されている
ので、一見したところ回路規模が増大しているかのよう
に見える。しかしながら、シフトレジスタの段数が多く
なるほど、図16の従来例の演算回路21の演算量およ
び回路規模は莫大なものとなり、これと対比すると、図
11の実施の形態3では、制御回路24の付加に比べて
演算回路23の演算量および回路規模の縮小による効果
が著しく、全体としてスクランブル符号生成装置の回路
規模を著しく縮小することが可能となる。
【0156】[実施の形態4]図12は、この発明の実
施の形態4によるスクランブル符号生成装置を示すブロ
ック図である。この実施の形態4によるスクランブル符
号生成装置は、以下の点で、図11に示した実施の形態
3によるスクランブル符号生成装置と異なっている。
【0157】すなわち、図11の実施の形態3のスクラ
ンブル符号生成装置では、レジスタ12に対応するM行
列M2(100),M2(101)と、レジスタ14に対応するM行
列M 0(100),M0(101)とを予め算出して制御回路24内
のメモリに格納しておき、位相P(99),P(100)の各々
ごとにレジスタ値の演算に必要なM行列を選択して抽出
していたが、図12の実施の形態4のスクランブル符号
生成装置では、これと等価な処理を異なる回路構成で実
行している。
【0158】すなわち、各レジスタの値は、シフトレジ
スタを介するデータのシフトと帰還処理とによって求め
られる。したがって、各レジスタの値を求めるためのM
行列同士も、互いに時間的、空間的な相関性を有するも
のである。このような相関性を用いれば、ある1つのM
行列から別のM行列を簡単な回路で求めることができ
る。
【0159】たとえば、図11の実施の形態3のように
4つのM行列を予めメモリに格納しておかなくても、1
つのM行列が与えられれば残りの3つのM行列を簡単な
回路構成で算出することができる。以下に説明する実施
の形態4では、1つのM行列としてM0(100)が与えられ
た場合に、残りの3つのM行列M0(101),M2(100),M
2(101)を求める回路構成を示している。
【0160】まず、各レジスタのt回シフト後の値を求
めるためのM行列は、上述の数8の行列の演算結果を各
行ごとに分けることによって得られる。したがって、さ
らに1回シフトした合計(t+1)回シフト後における
M行列は、次式を演算することによって得られる。
【0161】
【数9】
【0162】ここで、たとえばt回シフト後におけるレ
ジスタ14に対応するM行列をM0( t)で表わすと、この
M行列の行列要素は次式のように表わされる。
【0163】
【数10】
【0164】このように表現した場合、t回シフト後に
おけるM行列M0(t)と、(t+1)回シフト後における
M行列M0(t+1)との間の時間的関係は次式で表現され
る。
【0165】
【数11】
【0166】したがって、上述の実施の形態に戻れば、
100回シフト後のレジスタ14のM行列であるM
0(100)の各行列要素が与えられれば、101回シフト後
のレジスタ14のM行列であるM0(101)の各行列要素は
上式より容易に求まる。
【0167】また、レジスタ12の値Rs2は2回シフ
トされてレジスタ14の値Rs0となるので、t回シフ
ト後におけるレジスタ14のM行列であるM0(t)と、t
回シフト後におけるレジスタ12のM行列であるM2(t)
との空間的関係は、t回シフト後におけるレジスタ14
のM行列であるM0(t)と(t+2)回シフト後における
レジスタ14のM行列であるM0(t+2)との時間的関係と
等価である。
【0168】したがって、数11に示したM0(t+1)とM
O(t)との時間的関係を2回適用すれば、M0(t)を元にM
2(t)を求めることができる。
【0169】具体的には、次式のように、まずM0(t)
らM0(t+1)を求め、さらにM0(t+1)からM0(t+2)を求め
れば、結果としてM2(t)が求められることになる。
【0170】
【数12】
【0171】図12の演算回路25は、このようなM行
列の変換を実現するための回路構成である。図12を参
照して、まず、99回シフト後の位相P(99)において、
制御回路26内のメモリに格納されていた100回シフ
ト後におけるレジスタ14のM行列M0(100)がセレクタ
25aを介してM0変換論理回路25bおよび乗算回路
25cの一方入力に与えられる。
【0172】M0変換論理回路25bは、数11に示し
た変換論理に基づいて、与えられたM行列M0(100)をさ
らに1回シフト後のM行列M0(101)に変換してラッチ回
路25dに保持させるとともに、次段のM0変換論理回
路25eに与える。
【0173】乗算回路25cは、与えられたM行列M
0(100)と、初期値バッファ22に格納されている初期値
Riとの乗算を行ない、レジスタ14の値であるRo0
を生成し、セレクタ18を介してレジスタ14の入力に
与える。
【0174】一方、M0変換論理回路25eは、M0変換
論理回路25bから出力されるM0( 101)を、再度、数1
1に示した変換論理に基づいて、さらに1回シフト後の
0( 102)すなわちM2(100)に変換して、乗算回路25f
に与える。乗算回路25fは、与えられたM行列M
2(100)と、初期値バッファ22に格納されている初期値
Riとの乗算を行ない、レジスタ12の値であるRo
2(100)を生成し、セレクタ16を介してレジスタ12の
入力に与える。
【0175】このように算出された値Ro2(100),Ro
0(100)はそれぞれ、100回シフト後の位相P(100)
おいてレジスタ12,14にラッチされる。したがっ
て、位相P(100)では、レジスタ12,14は100回
シフト後の有効な値を保持して出力していることになる
が、この時点ではレジスタ11,13には有効な値は保
持されていない。
【0176】この位相P(100)のタイミングで、ラッチ
回路25dに保持されているM0(101 )がセレクタ25a
を介して選択され、M0変換論理回路25bおよび乗算
回路25cに与えられる。
【0177】M0変換論理回路25bに与えられたM
0(101)は、数11の変換論理に基づく変換を受け、さら
にM0変換論理回路25eに与えられて再度、数11の
変換論理に基づく変換を受ける。すなわち、M
0(101)は、2回の変換論理処理により空間的にM2(101)
に変換され乗算回路25fに与えられる。
【0178】乗算回路25cは、与えられたM
0(101)と、初期値バッファ22に格納されている初期値
Riとの乗算を行ない、レジスタ14の値であるRo
0(101)を生成し、セレクタ18を介してレジスタ14の
入力に与える。
【0179】一方、乗算回路25fは、与えられたM
2(101)と、初期値バッファ22に格納されている初期値
Riとの乗算を行ない、レジスタ12の値であるRo
2(101)を生成し、セレクタ16を介してレジスタ12の
入力に与える。
【0180】このように算出された値Ro2(101),Ro
0(101)はそれぞれ、101回シフト後の位相P(101)
おいてレジスタ12,14にラッチされる。また、この
位相において、位相P(100)においてレジスタ12から
出力されていた値Rs2はレジスタ13にラッチされ、
排他的論理和回路20からの値D3もレジスタ11にラ
ッチされる。
【0181】したがって、この時点で、レジスタ11〜
14のすべては、101回シフト後の位相P(101)にお
ける有効な値を保持していることになる。
【0182】したがって、これ以降、レジスタ11の出
力Rs3がレジスタ12に与えられ、レジスタ13の出
力Rs1がレジスタ14に与えられるように、セレクタ
16,18の選択動作が、制御回路24内のメモリの記
憶領域に保持されているセレクタ制御データにより制御
される。
【0183】これにより、位相P(101)よりも後は、演
算回路25はレジスタ値を演算する必要はなく、レジス
タ11〜14に保持されている有効な値をシフトさせる
ことにより、レジスタ14の出力からスクランブル符号
系列が順次得られることになる。
【0184】以上のように、この発明の実施の形態4に
よれば、図11に示した実施の形態3と等価な機能を実
現することができるので、シフトレジスタを構成するレ
ジスタのうち帰還処理および拡散処理に関与するレジス
タの値のみを演算することにより、演算回路の小型化を
図ることができる。特に、前述の実施の形態3のように
連続する2つの位相にわたって合計4つのM行列を記憶
する代わりに1つのM行列のみを記憶し、この1つのM
行列に基づいて残りの3つのM行列を簡単な回路構成で
算出するようにしているので、必要なメモリ容量を削減
し、スクランブル符号生成装置全体の回路構成をさらに
縮小することができる。
【0185】[実施の形態5]図13は、この発明の実
施の形態5によるスクランブル符号生成装置を示すブロ
ック図である。
【0186】前述の実施の形態3および4では、演算回
路23または25によって、レジスタ12,14の値を
生成して対応するレジスタにロードしていき、レジスタ
11〜14のすべてが有効なレジスタ値で満たされた後
は、シフトレジスタ自体のシフト動作により拡散符号系
列を生成していた。
【0187】しかしながら、図12の実施の形態4の演
算回路25に着目すると、その中の乗算回路25cから
出力される値Ro0は、セレクタ18およびレジスタ1
4を介して拡散符号Rs0として出力される値である。
したがって、乗算回路25cの出力Ro0を連続して抽
出すれば、シフトレジスタを用いることなく、スクラン
ブル符号系列を直接生成することができる。
【0188】図13の実施の形態5によるスクランブル
符号生成装置は、図12の実施の形態4における演算回
路25を簡略化してスクランブル符号生成装置として構
成したものである。
【0189】図13を参照して、M行列バッファ27に
格納されていたt回シフト後におけるM行列M0(t)がセ
レクタ28aによって選択されてラッチ28bに保持さ
れ、その出力がM0変換論理回路28cと乗算回路28
dとに与えられる。なお、前述の各実施形態と同様に、
M行列バッファ27は、メモリ、レジスタなどの記憶手
段で構成してもよく、またはM行列を発生するように組
合された論理ゲートからなるハードウェアの回路構成を
用いてもよい。
【0190】乗算回路28dは、与えられたM0(t)と、
初期値バッファ22に保持されている初期値Riとの乗
算を行ない、値Ro0(t)を生成する。この値は、スクラ
ンブル符号Rs0(t)として出力される。
【0191】一方、M0変換論理回路28cは、数11
に示した変換論理に基づいてM0(t)をM0(t+1)に変換
し、セレクタ28aを介してラッチ28bに保持させ
る。ラッチ28bの出力は、M0変換論理回路28cと
乗算回路28dとに与えられる。
【0192】乗算回路28dは、与えられたM
0(t+1)と、初期値バッファ22に保持されている初期値
Riとの乗算を行ない、値Ro0(t+1)を生成する。この
値は、スクランブル符号Rs0(t+1)として出力される。
【0193】このように、M行列バッファ27に保持さ
れている1つのM行列M0(t)を元に各位相ごとに数11
の変換論理を繰返し適用することにより、各位相に応じ
たM行列をM0変換論理回路28cで順次生成すること
ができ、乗算回路28dで初期値Riと乗算することに
より、スクランブル符号Rs0の系列を生成することが
できる。
【0194】以上のように、この発明の実施の形態5に
よれば、シフトレジスタを用いることなく演算回路から
直接にスクランブル符号系列を生成するように構成して
いるので、スクランブル符号生成装置のさらなる小型化
が可能となる。
【0195】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0196】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、所定
の直交符号発生規則に基づいて定義される複数の直交符
号系列から、指定された系列番号および位置番号の論理
演算の結果によって必要な直交符号を発生するように構
成したので、複数の直交符号系列を予め格納するメモリ
が不要となり、回路規模の縮小を図ることが可能とな
る。特に、必要な直交符号系列のビット周期が長くなっ
た場合であっても、直交符号生成装置の回路規模の増大
を抑えることができる。
【0197】さらに、この発明によれば、シフトレジス
タを構成する複数段のレジスタのうち、帰還処理および
拡散処理に関与するレジスタの値のみを演算回路で演算
するように構成したので、演算回路の回路規模を縮小す
ることが可能となる。特に、シフトレジスタの段数が増
加した場合であっても、スクランブル符号装置全体の回
路規模の増大を抑えることができる。
【0198】さらに、この発明によれば、シフトレジス
タを用いることなく、演算回路によって直接スクランブ
ル符号系列を生成するように構成しているので、スクラ
ンブル符号生成装置の回路規模をさらに縮小することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による直交符号生成装置およびスク
ランブル符号生成装置が適用される携帯無線端末の概略
ブロック図である。
【図2】 図1に示す携帯無線端末中の送信系モデム部
を示す概略ブロック図である。
【図3】 この発明による直交符号の発生規則の一例を
説明する図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による直交符号生成
装置で発生可能な直交符号を示す図である。
【図5】 この発明による要素符号の発生原理を説明す
る図である。
【図6】 この発明による直交符号を要素符号のマトリ
クスで表現した図である。
【図7】 図6に示した要素符号のマトリクスの反転状
態を数値で表現した図である。
【図8】 この発明の実施の形態1による直交符号生成
装置を示す概略ブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態2による直交符号生成
装置を示す概略ブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態2による直交符号生
成装置で発生可能な直交符号を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態3によるスクランブ
ル符号生成装置を示す概略ブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態4によるスクランブ
ル符号生成装置を示す概略ブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態5によるスクランブ
ル符号生成装置を示す概略ブロック図である。
【図14】 従来の直交符号生成装置を示す概略ブロッ
ク図である。
【図15】 従来のスクランブル符号生成装置を示す概
略ブロック図である。
【図16】 従来のスクランブル符号生成装置の他の例
を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
1 アンテナ、2 無線処理部、3 ベースバンド処理
部、3a モデム、3b チャネルコーデック、3c
DSP、3d CPU、3e 内部メモリ、3f 外部
インタフェース、3g 内部バス、4 音声入出力装
置、5 外部メモリ、6 表示/入力装置、10a ア
ドレス発生回路、10b メモリ、10cパラレル−シ
リアル変換回路、11,12,13,14 レジスタ、
15,16,17,18 セレクタ、19,22 初期
値バッファ、20 排他的論理和回路、21,23,2
5,28 演算回路、24,26 制御回路、25a
セレクタ、25b,25e M0変換論理回路、25
c,25f 乗算回路、25d ラッチ、27 M行列
バッファ、28a セレクタ、28b ラッチ、28c
0変換論理回路、28d 乗算回路、30 送信系
モデム部、30a 波形整形部、30b 拡散変調部、
30c 無線フレーム組立部、40 加算回路、41
選択回路、42 インバータ、43 位置番号変更回
路、A0,A1,A 2,A3,・・・,An 論理積回路。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データの拡散処理に用いる直交符号を生
    成する直交符号生成装置であって、 所定の直交符号発生規則に基づいて定義される複数の直
    交符号系列のうち、発生すべき直交符号系列を指定する
    n(nは正の整数)ビットの系列番号と、前記指定され
    た直交符号系列の順次発生すべき直交符号の位置を指定
    するnビットの位置番号とを供給する手段と、 前記系列番号の最下位ビットと前記位置番号の最下位ビ
    ットとを順次論理演算することにより要素符号を発生す
    る第1の論理演算手段とを備え、 前記最下位ビット同士の論理演算により発生し得る要素
    符号の組合せと前記組合せを反転させたものとを、前記
    要素符号の組合せのパターンに基づいて繰返し配列する
    ことにより前記複数の直交符号系列全体が定義され、 前記系列番号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと
    前記位置番号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと
    を順次論理演算する第2の論理演算手段と、 前記第2の論理演算手段の演算結果に対応して、前記第
    1の論理演算手段によって発生した前記要素符号または
    発生した前記要素符号を反転させた符号のいずれかを、
    前記組合せの配列に基づいて選択して前記直交符号とし
    て出力する選択手段とをさらに備えた、直交符号生成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1の論理演算手段は、前記系列番
    号の最下位ビットと前記位置番号の最下位ビットとの論
    理積を順次演算して前記要素符号として発生する論理積
    回路を含み、前記発生し得る前記要素符号の組合せは3
    個の符号「0」と1個の符号「1」とを含み、前記組合
    せを反転させたものは3個の符号「1」と1個の符号
    「0」とを含む、請求項1に記載の直交符号生成装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の論理演算手段は、前記系列番
    号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと前記位置番
    号の最下位ビットを除く(n−1)ビットとの間で、対
    応する桁の値がともに1である桁の個数が0または偶数
    であるか、あるいは奇数であるかを判定する判定手段を
    含み、 前記選択手段は、前記判定手段による判定結果が0また
    は偶数の場合に前記論理積回路によって発生した要素符
    号を直交符号として選択し、判定結果が奇数の場合に前
    記要素符号を反転させた符号を直交符号として選択す
    る、請求項2に記載の直交符号生成装置。
  4. 【請求項4】 前記判定手段は、 前記系列番号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと
    前記位置番号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと
    の間で、対応する桁同士の論理積を演算する(n−1)
    個の論理積回路と、 前記(n−1)個の論理積回路の演算結果を加算して、
    その結果が0または偶数であるか、あるいは奇数である
    かを示す制御信号を発生する加算回路とを含む、請求項
    3に記載の直交符号生成装置。
  5. 【請求項5】 前記供給されるnビットの位置番号のう
    ち所定のビットの配列を変更させる位置番号変更手段を
    さらに備える、請求項1から4のいずれかに記載の直交
    符号生成装置。
  6. 【請求項6】 前記要素符号の組合せのパターンに基づ
    く配列の繰返しは周期インデックスk(kは正の整数)
    で規定され、前記複数の直交符号系列は2k個で表わさ
    れ、前記複数の直交符号系列の各々のビット数は2k
    で表わされ、 前記位置番号変更手段は、前記nビットの位置番号のう
    ち下位のkビットの配列を、最下位ビットからkビット
    目までを逆転させるように変更する、請求項5に記載の
    直交符号生成装置。
  7. 【請求項7】 デジタル無線通信の携帯無線端末であっ
    て、 送信および受信のためのデータを処理するモデムと、 前記モデムの送信データを無線処理して送信無線信号と
    して送出し、かつ受信した受信無線信号を無線処理して
    受信データとして前記モデムに与える無線処理装置とを
    備え、 前記モデムは、前記データの拡散処理に用いる直交符号
    を生成する直交符号生成装置を含み、 前記直交符号生成装置は、 所定の直交符号発生規則に基づいて定義される複数の直
    交符号系列のうち、発生すべき直交符号系列を指定する
    n(nは正の整数)ビットの系列番号と、前記指定され
    た直交符号系列の順次発生すべき直交符号の位置を指定
    するnビットの位置番号とを供給する手段と、 前記系列番号の最下位ビットと前記位置番号の最下位ビ
    ットとを順次論理演算することにより要素符号を発生す
    る第1の論理演算手段とを含み、 前記最下位ビット同士の論理演算により発生し得る要素
    符号の組合せと前記組合せを反転させたものとを、前記
    要素符号の組合せのパターンに基づいて繰返し配列する
    ことにより前記複数の直交符号系列全体が定義され、 前記系列番号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと
    前記位置番号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと
    を順次論理演算する第2の論理演算手段と、 前記第2の論理演算手段の演算結果に対応して、前記第
    1の論理演算手段によって発生した前記要素符号または
    発生した前記要素符号を反転させた符号のいずれかを、
    前記組合せの配列に基づいて選択して前記直交符号とし
    て出力する選択手段とをさらに含む、携帯無線端末。
  8. 【請求項8】 前記第1の論理演算手段は、前記系列番
    号の最下位ビットと前記位置番号の最下位ビットとの論
    理積を順次演算して前記要素符号として発生する論理積
    回路を含み、前記発生し得る前記要素符号の組合せは3
    個の符号「0」と1個の符号「1」とを含み、前記組合
    せを反転させたものは3個の符号「1」と1個の符号
    「0」とを含む、請求項7に記載の携帯無線端末。
  9. 【請求項9】 前記第2の論理演算手段は、前記系列番
    号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと前記位置番
    号の最下位ビットを除く(n−1)ビットとの間で、対
    応する桁の値がともに1である桁の個数が0または偶数
    であるか、あるいは奇数であるかを判定する判定手段を
    含み、 前記選択手段は、前記判定手段による判定結果が0また
    は偶数の場合に前記論理積回路によって発生した要素符
    号を直交符号として選択し、判定結果が奇数の場合に前
    記要素符号を反転させた符号を直交符号として選択す
    る、請求項8に記載の携帯無線端末。
  10. 【請求項10】 前記判定手段は、 前記系列番号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと
    前記位置番号の最下位ビットを除く(n−1)ビットと
    の間で、対応する桁同士の論理積を演算する(n−1)
    個の論理積回路と、 前記(n−1)個の論理積回路の演算結果を加算して、
    その結果が0または偶数であるか、あるいは奇数である
    かを示す制御信号を発生する加算回路とを含む、請求項
    9に記載の携帯無線端末。
  11. 【請求項11】 前記直交符号生成装置は、 前記供給されるnビットの位置番号のうち所定のビット
    の配列を変更させる位置番号変更手段をさらに備える、
    請求項7から10のいずれかに記載の携帯無線端末。
  12. 【請求項12】 前記要素符号の組合せのパターンに基
    づく配列の繰返しは周期インデックスk(kは正の整
    数)で規定され、前記複数の直交符号系列は2 k個で表
    わされ、前記複数の直交符号系列の各々のビット数は2
    k個で表わされ、 前記位置番号変更手段は、前記nビットの位置番号のう
    ち下位のkビットの配列を、最下位ビットからkビット
    目までを逆転させるように変更する、請求項11に記載
    の携帯無線端末。
  13. 【請求項13】 送信データのスクランブル処理に用い
    るスクランブル符号を生成するスクランブル符号生成装
    置であって、 所定の生成多項式によるスクランブル符号の系列を生成
    するために帰還処理および拡散処理を実行するように接
    続された複数段のレジスタからなるシフトレジスタと、 所定の初期値をもとに前記シフトレジスタを、増加する
    所定回数だけそれぞれシフト動作させたならば得られ
    る、前記帰還処理および前記拡散処理にそれぞれ関与す
    る前記レジスタの値を演算する演算手段と、 前記演算されたレジスタの値を、対応する前記レジスタ
    に入力する入力手段と、 前記演算されかつ入力された値に基づいて前記複数段の
    レジスタのすべてが有効な値を保持するまで、前記演算
    手段が前記レジスタの値の演算を行ないかつ前記入力手
    段が演算された値をレジスタに入力するように前記演算
    手段および前記入力手段を制御する制御手段とを備え、 前記シフトレジスタは、前記複数段のレジスタのすべて
    に保持された有効な値をもとにシフト動作を続行して前
    記スクランブル符号の系列を生成する、スクランブル符
    号生成装置。
  14. 【請求項14】 前記所定の初期値を保持した記憶手段
    と、 前記所定の生成多項式に基づき前記増加する所定回数だ
    けそれぞれシフト動作させた後における前記帰還処理お
    よび前記拡散処理にそれぞれ関与するレジスタの値を決
    定するための行列式を供給する行列式供給手段とをさら
    に備え、 前記演算手段は、前記記憶手段に保持されている前記所
    定の初期値と前記行列式供給手段から供給される前記行
    列式とを乗算することにより前記レジスタの値を演算す
    る、請求項13に記載のスクランブル符号生成装置。
  15. 【請求項15】 前記所定の初期値を保持した記憶手段
    をさらに備え、 前記演算手段は、前記所定の生成多項式に基づき前記増
    加する所定回数だけそれぞれシフト動作させた後におけ
    る前記帰還処理および前記拡散処理にそれぞれ関与する
    レジスタの値を決定するための行列式を所定の演算によ
    り求め、前記記憶手段に保持されている前記所定の初期
    値と乗算することにより前記レジスタの値を演算する、
    請求項13に記載のスクランブル符号生成装置。
  16. 【請求項16】 送信データのスクランブル処理に用い
    るスクランブル符号を生成するスクランブル符号生成装
    置であって、 所定の初期値を保持した記憶手段と、 所定の生成多項式に基づき前記スクランブル符号の系列
    を構成する各符号の値を決定するための行列式を所定の
    演算により求める論理手段と、 前記記憶手段に保持されている前記所定の初期値と、前
    記求められた行列式とを乗算することにより前記スクラ
    ンブル符号の系列を構成する各符号の値を演算する演算
    手段とを備えた、スクランブル符号生成装置。
  17. 【請求項17】 デジタル無線通信の携帯無線端末であ
    って、 送信データを変調する送信系モデムと、 前記送信系モデムの送信データを無線処理して送信無線
    信号として送出する無線処理装置とを備え、 前記送信系モデムは、前記送信データのスクランブル処
    理に用いるスクランブル符号を生成するスクランブル符
    号生成装置を含み、 前記スクランブル符号生成装置は、 所定の生成多項式によるスクランブル符号の系列を生成
    するために帰還処理および拡散処理を実行するように接
    続された複数段のレジスタからなるシフトレジスタと、 所定の初期値をもとに前記シフトレジスタを、増加する
    所定回数だけそれぞれシフト動作させたならば得られ
    る、前記帰還処理および前記拡散処理にそれぞれ関与す
    る前記レジスタの値を演算する演算手段と、 前記演算されたレジスタの値を、対応する前記レジスタ
    に入力する入力手段と、 前記演算されかつ入力された値に基づいて前記複数段の
    レジスタのすべてが有効な値を保持するまで、前記演算
    手段が前記レジスタの値の演算を行ないかつ前記入力手
    段が演算された値をレジスタに入力するように前記演算
    手段および前記入力手段を制御する制御手段とを含み、 前記シフトレジスタは、前記複数段のレジスタのすべて
    に保持された有効な値をもとにシフト動作を続行して前
    記スクランブル符号の系列を生成する、携帯無線端末。
  18. 【請求項18】 前記スクランブル符号生成装置は、 前記所定の初期値を保持した記憶手段と、 前記所定の生成多項式に基づき前記増加する所定回数だ
    けそれぞれシフト動作させた後における前記帰還処理お
    よび前記拡散処理にそれぞれ関与するレジスタの値を決
    定するための行列式を供給する行列式供給手段とをさら
    に含み、 前記演算手段は、前記記憶手段に保持されている前記所
    定の初期値と前記行列式供給手段から供給される前記行
    列式とを乗算することにより、前記レジスタの値を演算
    する、請求項17に記載の携帯無線端末。
  19. 【請求項19】 前記拡スクランブル号符生成装置は、 前記所定の初期値を保持した記憶手段をさらに含み、 前記演算手段は、前記所定の生成多項式に基づき前記増
    加する所定回数だけそれぞれシフト動作させた後におけ
    る前記帰還処理および前記拡散処理にそれぞれ関与する
    レジスタの値を決定するための行列式を所定の演算によ
    り求め、前記記憶手段に保持されている前記所定の初期
    値と乗算することにより前記レジスタの値を演算する、
    請求項17に記載の携帯無線端末。
  20. 【請求項20】 デジタル無線通信の携帯無線端末であ
    って、 送信データを変調する送信系モデムと、 前記送信系モデムの送信データを無線処理して送信無線
    信号として送出する無線処理装置とを備え、 前記送信系モデムは、前記送信データのスクランブル処
    理に用いるスクランブル符号を生成するスクランブル符
    号生成装置を含み、 前記スクランブル符号生成装置は、 所定の初期値を保持した記憶手段と、 所定の生成多項式に基づき前記スクランブル符号の系列
    を構成する各符号の値を決定するための行列式を所定の
    演算により求める論理手段と、 前記記憶手段に保持されている前記所定の初期値と、前
    記求められた行列式とを乗算することにより前記スクラ
    ンブル符号の系列を構成する各符号の値を演算する演算
    手段とを含む、携帯無線端末。
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