【発明の詳細な説明】
甲状腺ペルオキシダーゼ自己抗体の反応性のモニタリング
本発明は、疾患関連TPO Abと疾患非関連TPO Abとを区別するために、甲状腺ペ
ルオキシダーゼ(TPO)自己抗体(Ab)の反応性をモニターする方法に関する。
40年近く前、橋本甲状腺炎を有する患者からの血清の反応性(チログロブリン
とは異なる甲状腺特異的抗原)が記載された(BelyavinおよびTrotter;The Lanc
et;pp648-652;1959)。この抗原は、甲状腺小胞細胞の細胞質画分に位置するこ
とが示され、そして「甲状腺ミクロソーム抗原」と呼ばれた。さらなる研究によ
り、ミクロソーム抗原が甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)(チログロブリンのチロ
シンのヨウ素化(すなわち、甲状腺ホルモンの形成)に関与する酵素)であるこ
とが明確に示された。
甲状腺ミクロソーム抗原に対するAbを測定する方法は、伝統的に、補体固定化
アッセイ、免疫蛍光試験あるいは抗原被覆細胞または粒子に基づく系(例えば、
タンニン酸処理赤血球/赤血球凝集技術)、抗原被覆酵素結合免疫吸着アッセイ
(ELISA)プレートあるいは抗原被覆チューブにおいて使用される部分的に精製
された抗原調製物に基づく。
TPOが甲状腺ミクロソーム抗原の主要成分として同定された後、TPO抗体を測定
するためのアッセイは、より一般的に、天然または組換え体のTPOの精製された
調製物に基づいていた。現在使用される方法としては、ELISAおよびラジオイム
ノアッセイ(RIA)技術が挙げられる。
TPO自己抗体は、グレー部病および橋本甲状腺炎のような自己免疫甲状腺疾患
(AITD)のマーカーとして知られる。AITDを有する患者の約80%がTPO Abを有す
ることが見出されており、そしてこれらの患者におけるTPO Abのレベルは通常、
非常に高い。しかし、TPO Abは、低レベルではあるが、健康な女性血液ドナーの
約20%に見出される。TPO Abの罹患率は年齢とともに増大し、健康な女性の18〜
24年齢群における約15%から、55〜64年齢群における約25%まで上昇する。健康
な男性血液ドナーにおけるTPO Abの罹患率は約10%である。
チログロブリン(Tg-別の甲状腺特異的自己抗原)に対するAbの場合には、健
康な血液ドナーからのTg AbおよびAITDを有する患者からのTg Abが、Tg分子上の
異なるエピトープに特異的であるようであることが示された。ヒトTPO上の自己
抗体エピトープならびにTg上のエピトープが立体配置的であることの証拠が存在
する。しかし、TPOアミノ酸の2つの短いC末端セクション((AA)590-620=C2お
よびAA 709-721=C21)がTPO Abに結合し得るとも考えられている。
本発明者らは、健康な血液ドナーからのTPO Abの反応性とAITDまたは他の自己
免疫疾患を有する患者からのTPO Abとの反応性における差異に起因して、疾患関
連TPO Abを区別することが可能であることを現在、見出した。
本発明により、TPO Abの反応性をモニターする方法が提供される。この方法は
以下を含む:
(a)短縮および/または欠失を含む発現されたTPO遺伝子を用いて調製された改変T
POを標識すること;および
(b)患者からの体液において存在するTPO自己抗体を有する、標識された改変TPO
の反応性をモニターすること(例えば、免疫沈降アッセイを用いて)。
それゆえ、改変TPO自身は、対応する短縮および/または欠失を含む。
本発明を導く実験において、全長ヒトTPO cDNA(933AAタンパク質をコードす
る)を、AccI部位で消化して、90kD(838AA)細胞外、水溶性フラグメントを産
生した。以前の研究により、90kDフラグメントおよび全長TPO(116kD)に対するTP
O Abの反応性が同様であることが示されていた。従って、90kDフラグメントを、
TPO自己抗体結合の分析のための参照として使用した。
TPO 90kD参照調製物および改変TPO調製物(N末端アミノ酸3〜166および/また
は3〜324を欠失したものを含む)が使用される。TPO調製物(参照および改変)
は、異なる試薬で標識((放射線学的に、例えば、125Iまたは35Sメチオニン)ま
たは化学的(例えば、化学発光試薬、生物発光試薬、蛍光化合物、酵素、金属キ
レートまたは色素(例えば、ストレプトアビジン色素複合体))され得る。TPO Ab
の、参照TPOおよび改変TPOと反応する能力における差異は、疾患関連TPO Abまた
は疾患非関連TPO Abの存在を指示する。
それによって、疾患関連TPO Abと疾患非関連TPO Abとを区別することが可能に
なる。
1つの実施態様において、自己抗体は、ELISAを用いてモニターされる。ELISA
において、希釈した血清サンプルは、標準ELISAプレートのTPO被覆プラスチック
ウェルに添加され、そしてウェル壁上のTPOへのTPO自己抗体結合が起こるように
インキュベートする。次いで、結合自己抗体は、代表的には、酵素(例えば、西
洋ワサビペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼ)に結合した抗ヒトIg
G(またはプロテインA)の添加、呈色反応産物を形成する適切な酵素基質の添加
、および分光光度計を用いた呈色強度の定量化により定量される。呈色強度は、
血清サンプル中のAbの量の関数である。標準曲線は、完全に定量的な結果を生じ
るアッセイにおいて含まれ得、または結果は、試験サンプル中の呈色強度(光学
密度またはOD)が標準参照TPO自己抗体調製物について観察されたODで除される
アッセイ指標として表され得る。
TPO Abをモニターするために使用され得る別の方法は、ラジオイムノアッセイ
(RIA)である。数種のRIA系がTPO Abをモニターするのに適切である;たいてい
の場合、これらのアッセイは、125Iで放射標識された試薬を使用する。これらの
アッセイのいくつかは、サンドウィッチタイプ系を使用し、ここでは、試験血清
中のTPO AbはTPO被覆チューブに結合し、次いで125I標識TPO、125I標識抗ヒトIg
Gまたは125I標識プロテインAのいずれかの添加で検出される。あるいは、阻害ア
ッセイにおいて、TPOモノクローナル抗体はプラスチックチューブ上に被覆され
、チューブは125I標識TPOに結合する。試験血清においてTPO Abは、125I-TPOの
結合を阻害し、そして標準曲線から読み取られ得る。高度に感受性であるTPO自
己抗体アッセイは、TPO Abと125I標識抗原との間の直接的な液相相互作用に依存
する。このタイプのアッセイにおいて、希釈した血清サンプルは、まず液相にお
ける125I標識TPO/TPO自己抗体複合体の形成が可能になるように125I標識TPOとと
もにインキュベートされる。次いで、標識複合体は、固相プロテインAの添加に
よって沈殿される。試験血清中のTPO Abの量は、沈殿した125I標識抗原の関数で
あり、そして結果は標準曲線から読み取られる。
間接的に標識された(例えば、放射活性的に標識された抗体、化学的に標識さ
れた抗体または酵素標識された抗体に結合した)TPOは、TPO Abを測定するため
にアッセイ系において使用され得る。
改変TPOは、例えば、35S(例えば、35S-メチオニン)で標識され得、代表的に
は、メチオニン非含有ウサギ網状赤血球溶解物系を用いて行われ得る。未反応35
S-メチオニンは、例えば、Sephadex G50カラムを通過させることによって除去さ
れ得る。あるいは、他の放射性同位体標識が使用され得る;さらに代替的には、
酵素標識またはルミネッセンスまたは蛍光標識または色素が使用され得る。
好ましくは、改変TPO遺伝子は、制限酵素部位での消化および生じる改変遺伝
子の単離(代表的にはアガロースゲルでの)によって短縮および/または欠失さ
れる。
1つの例では、短縮および/または欠失を含む改変TPO遺伝子は、T7プロモータ
ーの制御下でpTZ18ベクター中にクローン化され得る。他の適切なベクターおよ
び/またはプロモーターが、適切である場合に使用され得る。
1つの実施態様において、Promega TnT転写/翻訳キットは、改変TPOの産生お
よび/または標識の間に使用され得る。他の適切なタンパク質発現系は、適切で
ある場合に使用され得る。
本発明は、図面を付随する以下の記載によってより明確に理解され得る。これ
は、例のみのために与えられる。
図面において、図1は、改変をTPO配列に導入するために使用される制限酵素
部位(DNA配列中の頻度および位置)の概要を示す;
図2は、TPO DNA配列/翻訳されたタンパク質配列(選択された制限酵素ととも
に示される)を示す;
図3は、TPO配列中に導入された改変の模式図である;
図4aは、本発明による使用に適切な非改変pTZ18クローニングベクターの模式
的地図である;
図4bは、本発明による使用に適切なpTZ18ベクターDNA配列およびリンカー配列
をである;
図5は、本発明による使用に適切なT7プロモーター配列を示す;および
図6は、AITD、アジソン病の患者および健康な血液ドナーからの血清中のAbと
の改変TPOの反応性の要約である。
AITDを有する20名の患者(16名のGrave病および4名の橋本病)、アジソン病
を有する8名の患者および9名の健康な血液ドナーからの血清を、免疫沈降アッ
セイを用いて、TPO Abとの反応性について研究した。このアッセイにおいて、血
清を、35S標識した多様に改変されたTPO調製物とともに2時間、室温でインキュ
ベートし、続いて固相プロテインAとともに1時間インキュベートして、35S改
変TPO-TPO自己抗体複合体を結合させた。次いで、プロテインA-結合複合体を、3 5
Sについて計数し、そして結果を適用した総放射活性の結合パーセンテージとし
て計算した。さらに、結果を、35S標識90kD TPO参照タンパク質の結合のパーセ
ンテージとして得る。
TPO遺伝子への改変を、TPO配列中の特定の酵素部位での制限酵素消化により行
った(図1〜3を参照のこと)。次いで、これらの短縮および/または欠失した
TPO遺伝子配列を、市販のGENECLEANキット(GENECLEAN II,ANACHEM,Luton,B
eds)を用いて単離し、そして精製した。手短には、消化したTPO遺伝子フラグメ
ントを、エチジウムブロマイド染色アガロースゲル上で泳動し、そして関連する
DNAバンドを、メスの刃を用いてゲルから切り出し、そして微量遠心チューブに
入れた。
次いで、おおよその容量のゲルスライスを重量により見積もり、そして3容量
の6Mヨウ化ナトリウムストック溶液を添加した。次いで、遠心チューブを55℃
に5分間置くことによって、アガローススライスを溶解させた。10μlのキットG
LASSMILK(不溶性シリカマトリックスストック)を、溶解したアガロース溶液に
添加し、混合し、そして懸濁物を5分間氷上でインキュベートした。次いで、GL
ASSMILK/DNA複合体を、で5秒間の微量遠心分離でペレット化させた。次いで、
このペレットを、GENECLEAN II NEW WASH溶液で3回洗浄し、その後55℃で3分
間蒸留水を用いてGLASSMILKマトリックスから溶出させた。
次いで、T7プロモーターの制御下で(図5を参照のこと)、独特のリンカー(
図4b)を含有する、改変pTZ18ベクター中にクローン化された精製されたTPO遺伝
子フラグメント(図4aおよび4b)を、Promega TnT転写/翻訳キットを用いてイン
ビトロウサギ網状赤血球溶解物系において発現させ、そして35S−メチオニンで
標識した。この反応を、35S−メチオニン(10Ci/L;Amersham)の存在下でメチ
オ
ニン非含有ウサギ網状赤血球溶解物を用いて行った。次いで、この反応混合物を
、Sephadex G50(Pharmacia)の0.5×16cmカラムを通過させ、(1リットルあたり
)200mmolのNaCl、10mLのTween-20および10gのウシ血清アルブミン(Tris緩衝液
)を含有する150mmol/L Tris緩衝液pH8.3で溶出させた:1mlの画分を回収した
。回収した画分を、免疫沈降アッセイ(IPA)によってTPO Abとの反応性につい
て試験し、希釈させて50μLあたり約30,000計数/分を生じさせ、そして−70℃に
てアリコートで保存した。種々の構築物によりコードされるタンパク質の合成を
、SDS中のアクリルアミドゲル(9%)における分析、および続いてオートラジオ
グラフィーによって評価した。
IPAを、0.45μm(孔サイズ)フィルター(Multiscreen,Millipore UK Limite
d)を組み入れた96ウェル濾過プレートシステムを用いて行った。50μLの35S-TP
Oのアリコートを、希釈した血清のアリコート(Tris緩衝液に10倍に希釈した50μ
L)とともに2時間室温で攪拌しながらインキュベートした。次いで、各マイクロ
タイターウェルに、50μLのProtein A-Sepharose(Pharmacia)を添加し、Tris
緩衝液中に10倍に希釈し、そしてサンプルを1時間以上室温で撹拌しながらイン
キュベートした。次いで、プレートを、吸引ユニット(Millipore UK)に配置し
、Protein A-Sepharoseに結合した免疫結合体を200μLのTris緩衝液で3回洗浄
した。この洗浄の後、各ウェルの底を、1mlのシンチレーション液(Ultima Gol
d,Packard)を含有するバイアル中に打ち込み、そして放射活性をシンチレーシ
ョンカウンターにおいて計数した。10名の健康な血液ドナーからのネガティブプ
ール血清ならびにコントロールとしてウサギTPO Ab(RSR Limited)を各アッセ
イにおいてインキュベートした。各々の実験を、二連で行い、そして各々の改変
TPOタンパク質への結合を2つの分離した実験において行った。
結果を、添加した総放射活性のパーセント結合として表した。さらに、結果を
、90kDa TPO参照タンパク質へのパーセント結合として表した。
図3は、TPO配列に導入された改変の模式図である。90kD参照TPOタンパク質を
AccI部位での消化によって産生した。C末端短縮は、SacI(AA772〜838を欠失);C
laI(AA63l〜838を欠失);SmaI(AA515〜838を欠失)およびBamHI(AA455〜838を
欠失)であった。内部欠失は、XmaI/SacI(AA5l4〜772を欠失);ApaI/ApaI(AA
386〜652を欠失);NarI/XmaI(AA166〜517を欠失);Eco47III/MluI(AA3〜324を欠
失)およびEco47III/NarI(AA3〜166を欠失)であった。TPO配列に導入された改変
の要約を以下の表1に示す。
表1:TPO配列へ導入された改変のまとめ
TPO自己抗体結合の結果は、以下の表2および3に示される。
表2は、AITD、アジソン病および健常血液ドナー中のTPO自己抗体の90kD参照
および改変TPOへの結合の結果を示す。結果は、添加された総放射活性の結合%
として表し、そして2つの別々の実験の平均±SDである。 表3は、AITD、アジソン病および健常血液ドナー中のTPO自己抗体の90kD参照
および改変TPOへの結合を示す。結果は、90kD TPO参照タンパク質への結合%と
して表し、そして2つの別々の実験の平均±SDである。
図6は、AITD、アジソン病の患者および健常血液ドナーからの血清中の抗体と
の改変TPOの反応性のまとめである。
結果は、以下の通りである。
1.90kDフラグメントからの最後の66アミノ酸の除去(アミノ酸772での短縮)
は、TPO自己抗体結合において少ない影響(約15%減少)を有したが、アミノ酸6
31-838、515-838、または455-838の短縮は、自己抗体結合において顕著な減少(
平均約80%)を生じた。アミノ酸514-772およびアミノ酸386-652の欠失はまた、
自己抗体結合に顕著な効果を有した(約70%の減少)。アミノ酸166-517の欠失
は、結合を約60%減少させた。AITD、アジソン病の患者および健常血液ドナーか
らの血清中でのTPO自己抗体結合に対する効果は、類似していた。
2.タンパク質のN末端部分内の欠失、アミノ酸3-166およびアミノ酸3-324は
、AITDの患者からの血清中においてTPO自己抗体結合に対して効果を示し(それ
ぞれ、20%および40%の減少)、アジソン病においてTPO自己抗体結合に対して
少ない効果(アミノ酸3-324欠失について約20%)または効果なし(アミノ酸3-
166欠失)であったが、健常血液ドナーからの血清中でのTPO自己抗体結合に対し
ては効果を有さなかった。
これらの研究は、健常血液ドナーからのTPO抗体が、AITDまたはタンパク質の
自己免疫疾患(例えば、アジソン病)の患者からのTPO抗体と比較して、異なる
エピトープ認識を示すことを示唆する。自己免疫疾患の他のサンプルは、インス
リン依存性糖尿病、関節リウマチ、全身エリテマトーデス(SLE)、および重症
筋無力症を含む。これらの観察はまた、疾患関連TPO抗体と無関連TPO抗体との間
の差別化を可能にし得る。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Monitoring the reactivity of thyroid peroxidase autoantibodies
The present invention provides a method for distinguishing between disease-associated and non-disease-associated TPO Abs.
The present invention relates to a method for monitoring the reactivity of a luoxidase (TPO) autoantibody (Ab).
Nearly 40 years ago, serum reactivity from patients with Hashimoto's thyroiditis (thyroglobulin
Thyroid-specific antigen different from that described) (Belyavin and Trotter; The Lanc
et; pp648-652; 1959). This antigen is located on the cytoplasmic fraction of thyroid vesicle cells.
And was referred to as "thyroid microsomal antigen". Further research
Microsomal antigen is thyroid peroxidase (TPO)
Be an enzyme involved in the iodination of syn (i.e., thyroid hormone formation).
Was clearly indicated.
Methods for measuring Abs against thyroid microsomal antigens have traditionally been complement fixation
Assays, immunofluorescence tests or systems based on antigen-coated cells or particles (eg,
Tannic acid-treated red blood cells / hemagglutination technology), antigen-coated enzyme-linked immunosorbent assay
(ELISA) Partial purification used on plates or antigen-coated tubes
Based on the prepared antigen preparation.
After TPO is identified as a major component of thyroid microsomal antigen, measure TPO antibody
Assays to perform more commonly on purified of natural or recombinant TPO
Based on the preparation. Currently used methods include ELISA and radioimmune
Immunoassay (RIA) technology.
TPO autoantibodies are used in autoimmune thyroid diseases such as gray area disease and Hashimoto's thyroiditis
(AITD) is known as a marker. Approximately 80% of patients with AITD have a TPO Ab
And the level of TPO Ab in these patients is usually
Very high. However, TPO Abs, although at low levels, are
Found in about 20%. The prevalence of TPO Abs increases with age and increases from 18 to
It rises from about 15% in the 24 age group to about 25% in the 55-64 age group. health
The prevalence of TPO Abs in healthy male blood donors is about 10%.
Abs against thyroglobulin (Tg-another thyroid-specific autoantigen)
Tg Abs from healthy blood donors and Tg Abs from patients with AITD
It was shown to be specific for different epitopes. Self on human TPO
Evidence that antibody epitopes as well as epitopes on Tg are conformational
I do. However, the two short C-terminal sections of TPO amino acids ((AA) 590-620 = C2 and
And AA 709-721 = C21) are also thought to be capable of binding to the TPO Ab.
We have shown that the reactivity of TPO Abs from healthy blood donors with AITD or other autologous
Due to differences in reactivity with TPO Abs from patients with immune
It has now been found that it is possible to distinguish between consecutive TPO Abs.
The present invention provides a method for monitoring TPO Ab reactivity. This method is
Including:
(a) modified T prepared using an expressed TPO gene, including truncations and / or deletions
Labeling the PO; and
(B) labeled modified TPO with TPO autoantibodies present in body fluids from the patient
Monitoring the reactivity of (eg, using an immunoprecipitation assay).
Therefore, the modified TPO itself contains the corresponding truncations and / or deletions.
In experiments leading to the present invention, the full length human TPO cDNA (encoding 933AA protein)
Is digested at the AccI site to produce a 90 kD (838AA) extracellular, water-soluble fragment.
I was born. Previous studies have shown that TP against a 90 kD fragment and full length TPO (116 kD)
It was shown that the reactivity of O Ab was similar. Therefore, the 90 kD fragment
Used as a reference for analysis of TPO autoantibody binding.
TPO 90 kD reference and modified TPO preparations (N-terminal amino acids 3-166 and / or
Includes those in which 3 to 324 have been deleted). TPO preparation (reference and modification)
Are labeled with different reagents ((radiologically, for example,125I or35(S methionine)
Or chemical (eg, a chemiluminescent reagent, a bioluminescent reagent, a fluorescent compound, an enzyme,
Rate or dye (eg, streptavidin dye conjugate). TPO Ab
Differences in the ability to react with a reference TPO and a modified TPO
Indicates the presence of a disease unrelated TPO Ab.
This makes it possible to distinguish between disease-related and non-disease-related TPO Abs
Become.
In one embodiment, the autoantibodies are monitored using an ELISA. ELISA
In, the diluted serum sample was prepared using TPO coated plastic on a standard ELISA plate.
Add to the wells and allow TPO autoantibody binding to TPO on the well wall
Incubate. The conjugated autoantibodies are then typically reacted with enzymes (eg, West
Anti-human Ig conjugated to horseradish peroxidase or alkaline phosphatase)
Addition of G (or protein A), addition of an appropriate enzyme substrate to form a color reaction product
And quantification of the color intensity using a spectrophotometer. The coloring intensity is
It is a function of the amount of Ab in the serum sample. Standard curves yield completely quantitative results
May be included in the assay or the results may be based on the color intensity (optical
Density or OD) divided by the OD observed for the standard reference TPO autoantibody preparation
It can be expressed as an assay indicator.
Another method that can be used to monitor a TPO Ab is a radioimmunoassay.
(RIA). Several RIA systems are appropriate for monitoring TPO Abs;
For these assays,125Use reagents radiolabeled with I. these
Some of the assays use a sandwich type system, where the test serum
The TPO Ab inside binds to the TPO coated tube, then125I-labeled TPO,125I-labeled anti-human Ig
G or125Detected by any addition of I-labeled protein A. Alternatively,
In the assay, the TPO monoclonal antibody is coated on a plastic tube.
, The tube is125Binds to I-labeled TPO. TPO Ab in test serum125I-TPO
Inhibits binding and can be read from a standard curve. Highly sensitive TPO
The self-antibody assay uses TPO Ab125Relies on direct liquid-phase interaction with I-labeled antigen
I do. In this type of assay, a diluted serum sample is first placed in the liquid phase.
Kick125To enable the formation of I-labeled TPO / TPO autoantibody complex125With I-labeled TPO
Is also incubated. The labeled complex was then subjected to solid phase protein A addition.
Therefore it is precipitated. The amount of TPO Ab in the test serum was precipitated125In the function of I-labeled antigen
Yes, and the results are read from a standard curve.
Indirectly labeled (eg, radioactively labeled antibodies, chemically labeled
TPO bound to labeled or enzyme-labeled antibodies can be used to measure TPO Abs
Can be used in assay systems.
Modified TPO, for example,35S (for example,35S-methionine), typically
Can be performed using a methionine-free rabbit reticulocyte lysate system. Unreacted35
S-methionine is removed, for example, by passing through a Sephadex G50 column.
Can be Alternatively, other radioisotope labels may be used; further alternatively,
Enzymatic or luminescent or fluorescent labels or dyes may be used.
Preferably, the modified TPO gene is digested at restriction sites and the resulting modified gene
Off and / or deletion by isolation of the offspring (typically on an agarose gel)
It is.
In one example, the modified TPO gene, including truncations and / or deletions, has a T7 promoter.
Can be cloned into the pTZ18 vector under the control of Other suitable vectors and
And / or promoters may be used where appropriate.
In one embodiment, the Promega TnT transcription / translation kit includes a method for producing modified TPO.
And / or may be used during labeling. Other suitable protein expression systems are
Can be used in some cases.
The present invention can be understood more clearly by the following description accompanied by the drawings. this
Is given for example only.
In the drawings, FIG. 1 shows the restriction enzymes used to introduce modifications into the TPO sequence.
Gives an overview of the sites (frequency and position in the DNA sequence);
Figure 2 shows the TPO DNA sequence / translated protein sequence (with selected restriction enzymes).
Is shown);
Figure 3 is a schematic of the modifications introduced into the TPO sequence;
FIG. 4 a is a schematic representation of an unmodified pTZ18 cloning vector suitable for use according to the invention.
Map;
FIG. 4 b shows a pTZ18 vector DNA sequence and linker sequence suitable for use according to the invention.
Is;
FIG. 5 shows a T7 promoter sequence suitable for use according to the invention; and
FIG. 6 shows Abs in serum from AITD, patients with Addison's disease and healthy blood donors.
9 is a summary of the reactivity of modified TPO.
20 patients with AITD (16 Grave's disease and 4 Hashimoto's disease), Addison's disease
Serum from eight patients with cervical dysfunction and nine healthy blood donors was immunoprecipitated.
The reactivity with TPO Ab was studied using Say. In this assay, blood
Qing,35Incubate with S-labeled variously modified TPO preparations for 2 hours at room temperature.
And then incubated with solid phase protein A for 1 hour,35S Kai
The modified TPO-TPO autoantibody complex was bound. The protein A-binding complex is thenThree Five
Counted for S, and the result was taken as the percentage of total radioactivity applied.
Calculated. In addition, the results35Percentage of binding of S-labeled 90kD TPO reference protein
Get as a percentage.
Modification to the TPO gene is performed by restriction enzyme digestion at a specific enzyme site in the TPO sequence.
(See FIGS. 1-3). Then these truncated and / or deleted
The TPO gene sequence was converted to a commercially available GENECLEAN kit (GENECLEAN II, ANACHEM, Luton, B
eds) and purified. Briefly, the digested TPO gene fragment
Run on an ethidium bromide stained agarose gel and
The DNA band is excised from the gel using a scalpel blade and placed in a microcentrifuge tube.
I put it.
The approximate volume of the gel slice is then estimated by weight and 3 volumes
Of a 6 M sodium iodide stock solution was added. Then, centrifuge the tube at 55 ° C
The agarose slices were dissolved by placing them in an agarose slice for 5 minutes. 10 μl kit G
Add LASSMILK (insoluble silica matrix stock) to dissolved agarose solution
Added, mixed, and the suspension was incubated on ice for 5 minutes. Then GL
The ASSMILK / DNA complex was pelleted by microcentrifugation at for 5 seconds. Then
The pellet is washed three times with GENECLEAN II NEW WASH solution, and then at 55 ° C. for 3 minutes.
It was eluted from the GLASSMILK matrix using cold distilled water.
Then, under the control of the T7 promoter (see FIG. 5), the unique linker (
Purified TPO gene cloned into a modified pTZ18 vector containing Figure 4b)
Child fragments (Figures 4a and 4b) were imported using the Promega TnT transcription / translation kit.
Expressed in a vitro rabbit reticulocyte lysate system, and35With S-methionine
Labeled. This reaction,35In the presence of S-methionine (10 Ci / L; Amersham)
Oh
Performed using rabbit reticulocyte lysate without nin. The reaction mixture is then
Through a 0.5 × 16 cm column of Sephadex G50 (Pharmacia) (per liter)
) 200 mmol NaCl, 10 mL Tween-20 and 10 g bovine serum albumin (Tris buffer
Eluted with 150 mmol / L Tris buffer pH 8.3 containing 1): 1 ml fractions were collected
. The collected fractions were analyzed for reactivity with TPO Ab by immunoprecipitation assay (IPA).
Test, dilute to give approximately 30,000 counts / min per 50 μL, and bring to -70 ° C.
And stored in aliquots. Synthesis of proteins encoded by various constructs
, Analysis on acrylamide gel (9%) in SDS, followed by autoradio
Evaluated by graphy.
Use IPA with a 0.45μm (pore size) filter (Multiscreen, Millipore UK Limite
This was performed using a 96-well filtration plate system incorporating d). 50 μL35S-TP
O aliquots of diluted serum aliquots (50 μl diluted 10-fold in Tris buffer)
L) and incubated for 2 hours at room temperature with stirring. Then each micro
To the titer well, 50 μL of Protein A-Sepharose (Pharmacia) was added, and Tris was added.
Dilute 10-fold in buffer and incubate the sample at room temperature for at least 1 hour.
Cubbed. The plate was then placed in a suction unit (Millipore UK)
Wash the immunoconjugate bound to Protein A-Sepharose three times with 200 μL of Tris buffer
did. After this wash, the bottom of each well was filled with 1 ml of scintillation fluid (Ultima Gol
d, Packard) and scintillate the radioactivity.
The count was performed at the application counter. Negatives from 10 healthy blood donors
Sera and rabbit TPO Ab (RSR Limited) as control
Incubated in a. Each experiment was performed in duplicate and each modification
Binding to the TPO protein was performed in two separate experiments.
The results were expressed as percent binding of total radioactivity added. In addition, the results
, Expressed as percent binding to the 90 kDa TPO reference protein.
FIG. 3 is a schematic diagram of the modification introduced into the TPO sequence. 90kD reference TPO protein
Produced by digestion at the AccI site. C-terminal truncation is SacI (delete AA772-838);
laI (delete AA63l-838); SmaI (delete AA515-838) and BamHI (delete AA455-838)
Deletion). Internal deletions were XmaI / SacI (deleting AA14-772); ApaI / ApaI (AA
NarI / XmaI (delete AA166-517); Eco47III / MluI (delete AA3-324)
Loss) and Eco47III / NarI (deletion of AA3-166). Modifications introduced in the TPO sequence
Is summarized in Table 1 below.
Table 1: Summary of modifications introduced to the TPO sequence
The results of TPO autoantibody binding are shown in Tables 2 and 3 below.
Table 2 shows a 90 kD reference for TPO autoantibodies in AITD, Addison's disease and healthy blood donors.
And the results of binding to modified TPO. Results are% binding of total radioactivity added
And is the mean ± SD of two separate experiments. Table 3 shows a 90 kD reference for TPO autoantibodies in AITD, Addison's disease and healthy blood donors.
And binding to modified TPO. The result is the% binding to the 90 kD TPO reference protein.
And is the mean ± SD of two separate experiments.
Figure 6 shows antibodies in serum from AITD, Addison's disease patients and healthy blood donors.
6 is a summary of the reactivity of modified TPO.
The results are as follows.
1. Removal of the last 66 amino acids from the 90 kD fragment (shortening at amino acid 772)
Had a small effect on TPO autoantibody binding (about 15% reduction),
Shortening of 31-838, 515-838, or 455-838 results in a significant decrease in autoantibody binding (
Average about 80%). Deletions of amino acids 514-772 and amino acids 386-652 also
It had a significant effect on autoantibody binding (about 70% reduction). Deletion of amino acids 166-517
Reduced binding by about 60%. AITD, Addison disease patients and healthy blood donors?
The effect on TPO autoantibody binding in their sera was similar.
2. Deletions in the N-terminal portion of the protein, amino acids 3-166 and amino acids 3-324,
Has an effect on TPO autoantibody binding in serum from AITD patients (it
20% and 40% reduction, respectively), against TPO autoantibody binding in Addison's disease
Little effect (about 20% for amino acid 3-324 deletion) or no effect (amino acid 3-324
166 deletions), but not TPO autoantibody binding in serum from healthy blood donors.
Had no effect.
These studies show that TPO antibodies from healthy blood donors
Different compared to TPO antibodies from patients with autoimmune diseases (eg Addison's disease)
Suggests showing epitope recognition. Other samples of autoimmune disease
Phosphorus-dependent diabetes, rheumatoid arthritis, systemic lupus erythematosus (SLE), and severe
Including myasthenia. These observations also indicate that disease-related and unrelated TPO antibodies
Can be differentiated.
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