JP2001314616A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001314616A
JP2001314616A JP2001074331A JP2001074331A JP2001314616A JP 2001314616 A JP2001314616 A JP 2001314616A JP 2001074331 A JP2001074331 A JP 2001074331A JP 2001074331 A JP2001074331 A JP 2001074331A JP 2001314616 A JP2001314616 A JP 2001314616A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】主制御基板と賞球制御基板の賞球個数の管理の
誤差を防止する。 【解決手段】電源復帰時、プログラムの状態を停電前の
状態に戻すため、停電時に退避したスタックバッファの
値をスタックポインタにセットし(ステップS52)、
払出制御基板31のCPU66の起動時間の遅れのため
の遅延時間処理を行い(ステップS53)、出力ポート
の状態を復帰させ(ステップS54)、停電時に退避し
た各レジスタを復帰させ(ステップS55)、通常時の
処理を行う(ステップS56)。電源復帰時、主制御基
板30のプログラムの方は、払出制御基板31のプログ
ラムよりも20ms程後から作動するため、賞球払い出
し球の誤差をなくすため、払出制御基板31は20ms
の遅延時間処理を行い、主制御基板30からの通常の制
御の開始を示すコマンドを受信すると遅延時間処理を終
了し、払出制御基板31による玉切モータ31cの制御
を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遊技機に関し、詳し
くは遊技の進行を司る主制御基板と、賞球の払い出し制
御を行う賞球制御基板とを備えた遊技機に係わる。
【0002】
【従来の技術】遊技機、例えばパチンコ遊技機において
は、発射された遊技球が入賞口に入賞すると予め定めら
れた個数の遊技球を景品球として払い出すよう構成され
ている。遊技盤面上の各入賞口に入賞した遊技球は、セ
ーフ球タンクに一旦停留され、停留された遊技球はセン
サにより1個づつ検出され、所定個数の景品球としての
遊技球をモータ等の駆動装置により遊技者に払い出した
後、検出された遊技球はセーフ球タンクから排出され
る。この従来のパチンコ遊技機は、入賞した遊技球がセ
ーフ球タンクに停留され、景品球を払い出してから機外
に排出することから、停電等の不測の事態が生じても入
賞した遊技球がセーフ球タンクに停留されていることか
ら、遊技者に不利益を与えることがないという効果を有
していた。
【0003】しかしながら、前記従来のパチンコ遊技機
は、以下の課題を有していた。 (1)セーフ球タンクを備える必要のあることから構成
が嵩張る、複雑になる。 (2)停電等が発生したときには、払い出すべき景品球
数のデータが消滅することから、最大数の景品球を払い
出すことになり正確な景品球を払い出していない。例え
ば、入賞球1個に対して5個又は10個の景品球を払い
出すべき場合でも15個の景品球を払い出すことにな
る。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】これらの課題を解決するために、景品球を
払い出すための景品払い出し制御基板を備え、払い出す
べき景品個数に対応したデータを景品払い出し制御基板
のメモリに記憶し、このメモリをバッテリバックアップ
することが考えられる。このような発明として、本願出
願人は、特願平10−126693号の「弾球遊技機」
に示す発明を行った。この発明は、パチンコ機の機構を
単純化することができる、正確な景品球を払い出すこと
ができるという優れた効果を有する。
【0005】しかしながら、前述した景品払い出し制御
基板を備えるパチンコ遊技機等においては、猶、次のよ
うな課題が考えられる。 (1)主制御基板及び賞球制御基板で賞球を管理する場
合において、電源基板から各制御基板に電源を供給し停
電から復帰させるとき、当該制御基板における賞球の個
数管理と、賞球駆動装置における賞球動作にずれが生
じ、払い出されるべき賞球が払い出されないという課
題、(2)前記停電の復帰時に、前記いずれの制御基板
が早く立ち上がっているのか不明であることに起因し
て、前記両制御基板の賞球個数の管理に誤差が生じると
いう事態が生じ、遊技者に不利益を与えるおそれがある
という課題、(3)主制御基板から景品払い出し制御基
板にデータを送信したとき、送信したデータが受信され
ないことがあるという課題、(4)前記(1)ないし
(3)の課題は、近年のパチンコ遊技機は不正防止を目
的として、主制御基板から各制御基板へ一方向のみデー
タを送信する構成を採用していることから、各制御基板
がデータを受信しなかったときには2度と同じデータを
受信することはないという課題、が考えられた。本発明
の遊技機は、これらの課題を好適に解決し、一層健全な
遊技機を提供することを目的として為されたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段及び効果】請求項1の発明
は、遊技の進行を司る主制御基板と、遊技者に賞球を払
い出す賞球駆動装置を制御する賞球制御基板と、前記賞
球駆動装置から払い出される賞球を検出する賞球検出手
段と、少なくとも前記主制御基板及び賞球制御基板に電
源を供給する電源基板と、停電状態の発生を検出する停
電検出手段と、前記主制御基板及び賞球制御基板に備え
られ、入賞状態が発生すると未払の賞球個数に賞球数を
加算し、前記賞球検出手段により払い出される賞球が検
出されると未払の賞球個数から減算する賞球個数管理手
段と、前記主制御基板及び賞球制御基板に備えられた、
前記停電検出手段により停電の発生が検出されたとき、
前記未払の賞球個数を記憶保持する未払賞球個数記憶保
持手段と、を備え、停電から復帰したとき、前記未払賞
球個数記憶保持手段により記憶された前記未払の賞球個
数に従って前記賞球制御基板が賞球の払い出しを実行す
る遊技機であって、停電から復帰したとき、前記主制御
基板及び賞球制御基板が前記賞球検出手段により検出す
る賞球個数に誤差が生じないようにする誤差未然防止手
段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】ここでいう賞球検出手段とは、賞球駆動装
置から排出される賞球を検出すると賞球検出信号を出力
する手段であれば良く、賞球駆動装置の下流側にスイッ
チ又はセンサを設けて排出される賞球としての遊技球を
検出する構成は当然に含まれる他、賞球駆動装置の上流
側にスイッチ又はセンサを設けて賞球駆動装置から排出
される遊技球に相当する遊技球を検出する構成のものも
含まれる。
【0008】入賞状態が発生するとは、入賞検出手段に
よって遊技領域を流下する遊技球が遊技盤面上の各入賞
口への入賞を検出した場合をいう。入賞検出手段とは、
遊技盤面上の各入賞口への入賞球を検出すると入賞検出
信号を出力する手段であれば良く、遊技盤面上の各入賞
口の全てにスイッチ又はセンサを設ける構成とすること
や、払い出し個数の相違する入賞口毎に集合樋で入賞球
を集合させて賞球数の相違毎に検出する構成としても良
い。要は、少なくとも賞球数の相違を判別できる構成で
あれば良い。
【0009】賞球個数管理手段とは、主制御基板と賞球
制御基板にそれぞれ設けられるものであり、具体的に
は、賞球駆動装置による払い出しが未了の賞球個数に相
当する賞球データに入賞検出信号に基づき入賞口毎に設
定された賞球個数のデータを加算演算し、賞球駆動装置
による払い出しが未了の賞球個数に相当する賞球データ
から前記賞球検出手段により検出された賞球に基づき払
い出した賞球個数に相当するデータを減算演算する構成
であれば良い。
【0010】未払賞球個数記憶保持手段とは、主制御基
板と賞球制御基板にそれぞれ設けられるものであり、具
体的には、賞球個数管理手段により演算された未払の賞
球個数を記憶保持する手段であれば良く、演算された賞
球データを一時的な停電で喪失しないよう構成しても良
いが、長時間の停電でも賞球データが喪失しないようバ
ッテリバックアップされる構成が好ましい。このバッテ
リバックアップする構成は、賞球制御基板にコンデンサ
等を搭載する構成としても良いし、他の基板である電源
回路基板にコンデンサ等を搭載しこの基板から電源を供
給されてバックアップする構成としても良い。
【0011】賞球個数管理手段及び未払賞球個数記憶保
持手段は賞球に係るものであるが、賞球に加えて貸し球
についてもその払い出しを管理するように構成すること
も可能である。
【0012】以上の請求項1に記載の弾球遊技機は、未
払賞球個数記憶保持手段を備えることで、セーフ球タン
クが不要となり、構成が簡素化され、停電等が発生した
ときには、払い出すべき景品球数のデータを確実に保持
できる。また、誤差未然防止手段を備えることで、停電
から復帰したとき、前記主制御基板及び賞球制御基板が
前記賞球検出手段により検出する賞球個数に誤差が無く
なるように働く。従って、賞球個数の誤差を無くすか或
いは最小限度に抑制することで遊技者に不利益を与えな
い。さらに、払出制御基板で管理する賞球個数が何等か
の原因により消滅した場合でも、主制御基板及び払出制
御基板の両者によって賞球払出管理をしているので、主
制御基板から送信されてくるデータに従って払出制御基
板が賞球駆動装置を駆動させることが可能となり、遊技
客に賞球の払い出しを実行することができる。
【0013】請求項2に記載の遊技機は、停電から復帰
したとき、前記賞球制御基板を前記主制御基板より早く
立ち上げる請求項1に記載の遊技機であって、前記賞球
制御基板に遅延手段を設けて前記誤差未然防止手段を構
成したことを特徴とする。これにより、請求項1と同様
の課題が達成できる他、賞球制御基板における処理が遅
延されることで、主制御基板と賞球制御基板の処理のタ
イミングを揃えることができ、制御の統一を図ることが
できる。ここでいう遅延手段とは、賞球制御基板の処理
を遅延させるものであって、例えば、賞球制御基板によ
り実行され賞球駆動装置の駆動制御の時期を遅延させる
もの等である。
【0014】請求項3に記載の遊技機は、前記主制御基
板からデータが送信されたときには、前記遅延手段の実
行を中止することを特徴とする請求項2に記載の遊技機
である。これにより、請求項2と同様の課題が達成でき
る他、主制御基板からのデータを確認した上で、遅延手
段の実行を中止することから、賞球の確実な誤差防止を
確保できる。
【0015】請求項4に記載の遊技機は、停電から復帰
したとき、前記賞球制御基板を前記主制御基板よりも早
く立ち上げる請求項1に記載の遊技機であって、前記誤
差未然防止手段が、前記主制御基板の通常の制御が開始
された後、前記賞球制御基板による前記賞球駆動装置の
制御を開始する駆動遅延手段を備えて構成されたことを
特徴とする遊技機である。これにより、請求項1と同様
の課題が達成できる他、主制御基板の賞球の管理と、賞
球駆動装置の制御のずれを防止することで、賞球の確実
な誤差防止を確保できる。具体的な態様を挙げれば、主
制御基板で通常の処理が開始されたことを判定してか
ら、払出制御基板が賞球駆動装置を駆動するので、電源
基板から主制御基板及び払出制御基板に電源を供給し停
電から復帰させるとき、主制御基板が行う賞球払出指令
のコマンドと、賞球駆動装置における賞球駆動動作に時
間的なずれが生じることがなく、確実に賞球が払い出さ
れ、賞球の誤差が未然に防止され、遊技者に不利益を与
えるおそれがない。ここで、駆動遅延手段とは、主制御
基板の通常の制御、例えばセキュリティチェック等の遊
技の進行と関係ない処理が終了した後の遊技の進行と関
係する制御が開始された後、賞球制御基板による賞球駆
動装置の制御を開始する手段であれば良く、停電復帰時
に主制御基板からのデータを受信したときから制御を開
始する構成、停電復帰時から所定時間遅延させる遅延手
段により実行する構成等が考えられる。セキュリティチ
ェックとは、周知のように、ワンチップマイコンが遊技
の進行内容を書き込んだROMの内容が正規の内容であ
るか否かをチェックする機能である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態
は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本
発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得るこ
とはいうまでもない。図1に示すように、本実施形態の
パチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠
12とからなり、外枠11の左隣に公知のカードリーダ
(プリペイドカードユニット)13が設けられている。
前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に
対し回動可能に取り付けられている。前面枠12の下方
には上皿15が設けられ、この上皿15に貸出釦16、
精算釦17及び残高表示部18が設けられている。カー
ドリーダ13のカード口19にプリペイドカードを挿入
すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、
貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿
15の払い出し口より遊技球が排出される。
【0017】前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠
12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠
20には板ガラス21が二重にはめ込まれている。板ガ
ラス21の奥には遊技盤22が収納されている。上皿1
5の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿2
3の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。
この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リン
グが擁され、時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22
上に発射することができる。上皿15と下皿23とは連
結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下
皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
【0018】図2はパチンコ機10を裏側から見た裏面
図である。図示するように、前述した遊技盤22を脱着
可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠11に収納
されている。この機構盤26には、上方から、球タンク
27、誘導樋28及び払出し装置29が設けられてい
る。この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の
入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定
個数の遊技球を払出し装置29により前述した上皿15
に排出することができる。また、機構盤26には主制御
基板30及び賞球及び貸球制御基板としての払出制御基
板31が脱着可能に、遊技盤22には特別図柄表示装置
32が、前面枠左下部には発射制御基板33が、特別図
柄表示装置32の左側に外部接続端子基板50が、各々
取り付けられている。
【0019】次に図3を用いて遊技盤22について説明
する。図3に示すように遊技盤22には、中央に特別図
柄表示装置32を構成するLCDパネルユニット(以
下、「LCD」という。)32a、その下部に第1種始
動口としての普通電動役物36、LCD32a上部の普
通図柄表示装置37、普通図柄表示装置37に表示され
る図柄の変動開始に用いられるLCD32aの左右の普
通図柄作動ゲート38及び39、普通電動役物36下部
の大入賞口40、盤面最下部のアウト口41、その他の
各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられて
いる。この構成により、前述した発射ハンドル24を回
動すれば発射制御基板33により駆動される発射モータ
33a(図4参照)が駆動されて上皿15上の遊技球が
ガイドレールを介して遊技盤22上に発射される。発射
された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面
にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口
41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込ま
れる。
【0020】続いて前述したパチンコ機10の電気的構
成を図4のブロック図を用いて説明する。パチンコ機1
0の電気回路は、図示するように、前述した主制御基板
30、払出制御基板31、特別図柄表示装置32、発射
制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35
等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受
け渡しを行うために所謂中継基板等は記載していない。
【0021】主制御基板30は、遊技制御プログラムを
記憶したROM及び演算等の作業領域として働くRAM
を内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論
理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイ
ッチ類及び各種アクチュエータ類との入出力を行うため
の外部入出力回路も設けられている。主制御基板30の
入力側には、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作
動スイッチ38a及び39a、役物連続作動スイッチ
(以下、単に「Vスイッチ」と呼ぶ)40a、カウント
スイッチ40b、満タンスイッチ43、補給スイッチ4
4、複数のその他入賞口スイッチ45、玉抜スイッチ4
6、球切れスイッチ51等が接続されている。また、出
力側には、大入賞口ソレノイド40c、Vソレノイド4
0d、普通役物ソレノイド36b及び外部接続端子基板
50等が接続されている。カウントスイッチ40bは1
0個の入賞個数を検出するように設定してあるが、その
異常状態の検出機能を削除してある。大入賞口40のカ
ウントスイッチ40bを含め、入賞口全てに入賞検出ス
イッチを設ける構造とし、個々の入賞口への遊技球の入
賞を検出することで賞球払い出しまでを一括して制御す
る方式を採用している。この方式においては、カウント
スイッチ40bの配線の断線、短絡、カウントスイッチ
40bの移動が発生した場合でも不正に賞球が払出され
ることがないためである。
【0022】第1種始動口スイッチ36aは前述した遊
技盤22上の普通電動役物36内、普通図柄作動スイッ
チ38a及び39aは各々普通図柄作動ゲート38及び
39内、Vスイッチ40aは大入賞口40内の特定領域
内、同じくカウントスイッチ40bは大入賞口40内、
満タンスイッチ43は下皿23内、補給スイッチ44は
球タンク27内、その他入賞口スイッチ45は普通電動
役物36及び大入賞口40以外の盤面上の各々の入賞
口、玉抜スイッチ46は払出し装置29の近傍に、球切
れスイッチ51は払出し装置29の上流側通路に各々取
り付けられている。ここで、Vスイッチ40aは大入賞
口40内に入賞した遊技球が特別装置作動領域(以下、
「特別領域」という。)を通過したことを、カウントス
イッチ40bは大入賞口40内に入賞する全ての遊技球
を、満タンスイッチ43は下皿23内に遊技球が満タン
状態になったことを、補給スイッチ44は球タンク27
内に遊技球が存在することを、その他入賞口スイッチ4
5は普通電動役物36及び大入賞口40以外の盤面上の
各々の入賞口に遊技球が入賞したことを、玉抜スイッチ
46は玉抜操作ボタンが押下されたことを、球切れスイ
ッチ51は賞球又は貸し球に球切れが生じたことを、各
々検出するためのものである。また、出力側に接続され
た大入賞口ソレノイド40cは大入賞口40、Vソレノ
イド40dは大入賞口40内の特別領域、普通役物ソレ
ノイド36bは普通電動役物36の開閉に各々使用され
るものである。
【0023】特別図柄表示装置32は、前述したLCD
32aと、このLCD32aを駆動制御する図柄表示装
置制御基板(以下、単に「図柄制御基板」(「画像制御
基板」ともいう。)という。)32b及びバックライト
及びインバータ基板等の付属ユニットから構成されてい
る。図柄制御基板32bは、前述した主制御基板30と
同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算
回路として構成されている。
【0024】払出制御基板31は、主制御基板30と同
様マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構
成され、その入力回路には賞球払出スイッチ31a、貸
玉払出スイッチ31b、球切れスイッチ52、及びエラ
ー解除スイッチ53が接続され、出力回路には玉切モー
タ31c、玉貸モータ31d、発射制御基板33及びエ
ラー表示部54が接続されている。また、払出制御基板
31には、前述したカードリーダ13が双方向に接続さ
れ、カードリーダ13にはCR精算表示基板47が接続
されている。賞球払出スイッチ31aは、主制御基板3
0にも接続されている。玉切モータ31c及び玉貸モー
タ31dは、前述した払出し装置29に設けられ、誘導
樋28から供給される遊技球を下方に所定個数流下させ
るものである。玉切モータ31cから払い出される遊技
球は賞球払出スイッチ31aにより検出され、玉貸モー
タ31dから払い出される遊技球は貸玉払出スイッチ3
1bにより検出される。球切れスイッチ52は払い出し
球と貸出球の不足を検出し、エラー解除スイッチ53は
払出制御基板31のエラーを解除するもの、エラー表示
部54は払出制御基板31のエラーを表示するものであ
る。
【0025】遊技盤面上に打ち出された遊技球に対して
は、賞球払出スイッチ31aを通過しても、主制御基板
30が検出状態をそのRAMに格納できなかったものは
無効とする。賞球払出球Sを検出する賞球払出スイッチ
31aは、図4の通り払出制御基板31と主制御基板3
0の両方で検出しており、各基板共に検出状態をそれぞ
れのRAMに格納できないものは無効とする。図5
(a)の通り、賞球払出し機構部31eの出口と賞球払
出スイッチ31aが賞球払出球Sを検出するまでの距離
は、遊技球が1個程しかないため停電により無効となる
賞球払出球Sは最大1個となる。球貸し球Kを検出する
貸玉払出スイッチ31bは、図5(b)の通り払出制御
基板31で検出しておりそのRAMに格納できなかった
ものは無効とする。球貸し機構部31fの出口と、貸玉
払出スイッチ31bが球貸し球Kを検出するまでの距離
は、遊技球1個程しかないため停電により無効となる球
貸し球Kは最大1個となる。但し、電圧が低下する停電
検出時から所定時間、賞球払出スイッチ31a及び貸玉
払出スイッチ31bにより検出制御を実行するので検出
漏れはない。本具体例では各々の機構部31e,31f
から払出スイッチ31a,31bまでの距離を遊技球1
個程に構成しているため、停電検出時から実行する検出
時間を極力少なくすることができる。
【0026】図6の通り、主制御基板30、払出制御基
板31の入力検知サイクルはともに所定時間間隔(ここ
では2.731ms)ではあるが検知タイミングが非同
期のため、停電発生によりNMI割込み発生時は、払出
制御基板31で賞球払出スイッチ31aの状態を検出す
ることにより、主制御基板30が賞球払出スイッチ31
aからの信号を検出しない場合であっても、検出と判断
し、賞球払出球Sの検出状態の同期をとる構成も考えら
れる。
【0027】前記構成により主制御基板30から賞球払
い出し指令のデータが送信されると、このデータを受信
した払出制御基板31は、未払の賞球データに送信され
たデータが示す賞球個数を加算して新たな賞球データと
して記憶し、所定個数の遊技球を賞球として払い出した
後に賞球払出スイッチ31aにより検出された遊技球を
記憶した賞球データから減算処理を実行して新たな賞球
データとし、この賞球データの値が零になるまで払い出
し処理を実行する。一方、CR精算表示基板47の貸出
釦16を押下すると、100円の場合はカードリーダ1
3から払出制御基板31に1パルスの信号が送信され、
500円の場合には5パルスの信号が送信される。払出
制御基板31は、1パルスの信号に対して25個の遊技
球が貸玉払出スイッチ31bにより検出されるまで玉貸
モータ31dを駆動制御して貸し玉を払い出す処理を実
行する。
【0028】発射制御基板33は、遊技者が操作する発
射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33aを駆
動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッ
チ24bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハン
ドル24に内蔵されたタッチスイッチ24aがオン状態
のときタッチランプ48を点灯させるためのものであ
る。タッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵さ
れ遊技者が発射ハンドル24に触れていることを検出す
る。
【0029】ランプ制御基板34は主としてトランジス
タ等の駆動素子から構成されており、主制御基板30か
らの指令を受けて普通図柄表示装置37、大当りランプ
やエラーランプ等の各種ランプ類及び各種LED、球切
れが検出されたときに点灯する球切れLED56,57
等の各種ランプ類を点灯表示させるためのものである。
【0030】音制御基板35は音源IC及びアンプ等か
ら構成されており、主制御基板30の指令を受けてスピ
ーカ49を駆動制御するためのものである。
【0031】従来の遊技機は主制御基板30でランプ及
び音声を制御していたが、主制御基板30のプログラム
の負担を軽くするため、ランプ制御基板34及び音制御
基板35を主制御基板30の外部に出し、図柄制御基板
32bと同様にコマンドで制御する。
【0032】CR精算表示基板47は、前述した上皿1
5の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18等から
構成されている。尚、CR精算表示基板47を払出制御
基板31に接続する構成としても良い。電源基板55は
各部に電源を供給するものであるが、詳細は後述する。
【0033】図示は略するが、主制御基板30、払出制
御基板31にパチンコ遊技機試射試験装置用出力端子を
追加している。パチンコ遊技機試射試験装置に対応した
遊技機として、主制御基板30、特別図柄表示装置32
に試験端子を設ける。
【0034】エラーには、賞球の球切れエラー、下受け
皿満杯エラー、賞球の空切りエラー、球貸しの球切れエ
ラー、球貸しの空切りエラー、プリペイドカードユニッ
ト未接続エラーがある。
【0035】前述した特別図柄表示装置32、払出制御
基板31、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び
音制御基板35への送信は、主制御基板30からのみ送
信することができるよう一方向通信の回路として構成さ
れている。この一方向通信の回路は、インバータ回路又
はラッチ回路を用いて具現化することができる。
【0036】前記主制御基板30、払出制御基板31、
図柄制御基板32b、発射制御基板33、ランプ制御基
板34及び音制御基板35等へは、図7に示すように、
電源基板55から各種電源が供給されている。電源基板
55は、24V交流電源からDC32V、DC12V、
DC5V、更にコンデンサによりDC5Vのバックアッ
プ電源を生成し、各制御基板に必要な電源を供給するよ
う構成されている。DC5Vのバックアップ電源は、主
制御基板30と払出制御基板31に供給されている。
【0037】ここで、図8に示すように、電源基板55
には、投入時リセット回路60、バックアップ電圧監視
回路61、タイマ1回路62、タイマ2回路63、遮断
時リセット回路64、RAMクリアスイッチ80とが備
えられている。バックアップ電圧監視回路61の出力側
は、主制御基板30のCPU65の強制割り込み端子N
MI及び払出制御基板31のCPU66の強制割り込み
端子NMIに接続されている。主制御基板30のCPU
65のリセット端子RESには、遮断時リセット回路6
4とタイマ2回路63とがオア回路67を介して接続さ
れている。払出制御基板31のCPU66のリセット端
子RESには、遮断時リセット回路64とタイマ1回路
62とがオア回路68を介して接続されている。図柄制
御基板32bのCPU69のリセット端子RESには、
遮断時リセット回路64と投入時リセット回路60とが
オア回路70を介して接続されている。同様に、発射制
御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35の
CPU71,72及び73にも、遮断時リセット回路6
4と投入時リセット回路60とがオア回路74,75及
び76を介して接続されている。RAMクリアスイッチ
80は、押しボタンタイプ等であり、押しボタンの押し
下げに応答してRAMクリア信号を検出するものであ
り、主制御基板30の入力ポート90を介して、CPU
65のデータバスDBに接続され、また、払出制御基板
31の入力ポート91を介して、CPU66のデータバ
スDBに接続されている。主制御基板30及び払出制御
基板31のそれぞれのRAMをクリアする場合、電源ス
イッチ(オン・オフ切替えタイプ)がオフの状態を確認
し、RAMクリアスイッチ80を押した状態にて、電源
スイッチをオンにすると、主制御基板30及び払出制御
基板31のCPU65,66は、リセット信号が解除さ
れた時点で、入力ポート90,91を介してRAMクリ
ア信号を検知し、それぞれの基板30,31は、制御が
開始された時点でRAMクリア信号を検知した場合、そ
れぞれのRAMの内容を初期化して、動作開始する。詳
細は後述する。尚、前述したように、5Vバックアップ
電源は、主制御基板30のCPU65のバックアップ端
子VBB、及び払出制御基板31のCPU66のバック
アップ端子VBBに接続されている。
【0038】投入時リセット回路60は、図9に示すよ
うに、電圧監視IC8、抵抗器R38、R39及びR4
0、バイパスコンデンサC22及びC23等から構成さ
れている。電圧監視IC8の入力端子であるVS端子に
は、抵抗器R39とR40とで分圧したDC12Vの電
源が供給され、出力端子であるRESET端子は、抵抗
器R38でDC5Vにプルアップされている。前記構成
により電圧監視IC8の出力端子であるRESET端子
は、DC12V電源の電圧が7.20〜7.75V以下
に低下すると、出力するリセット信号1を、ハイレベル
からロウレベルに変化させる。
【0039】タイマ1回路62は、投入時リセット回路
60が出力するリセット信号1を、ハイレベルからロウ
レベルに変化させたときから所定時間(本実施形態で
は、100ms)経過後に出力するリセット信号2をハ
イレベルからロウレベルに変化させる遅延回路として構
成されている。タイマ2回路63は、投入時リセット回
路60が出力するリセット信号1を、ハイレベルからロ
ウレベルに変化させたときから所定時間(本実施形態で
は、300ms)経過後に出力するリセット信号3をハ
イレベルからロウレベルに変化させる遅延回路として構
成されている。
【0040】バックアップ電圧監視回路61は、図10
に示すように、コンパレータIC2A、抵抗器R51〜
R55等から構成されている。コンパレータIC2Aの
マイナス入力端子には、抵抗器R53とR54とで分圧
したDC5Vの電源が供給され、プラス入力端子には、
抵抗器R51とR52とで分圧したDC12Vの電源が
供給され、出力端子は抵抗器R55でDC5Vにプルア
ップされている。前記構成によりコンパレータIC2A
の出力端子は、DC12V電源の電圧が8.00〜9.
23V以下に低下すると、出力するバックアップ信号1
を、ハイレベルからロウレベルに変化させる。
【0041】遮断時リセット回路64は、バックアップ
電圧監視回路61が出力するバックアップ信号1を、ハ
イレベルからロウレベルに変化させたときから所定時間
(本実施形態では、100ms)経過後に出力するリセ
ット信号4をハイレベルからロウレベルに変化させる遅
延回路として構成されている。
【0042】前記構成により、パチンコ機10に電源が
投入されたときの主制御基板30、払出制御基板31、
払出制御基板31以外のその他のサブ制御基板、即ち、
図柄制御基板32b、発射制御基板33、ランプ制御基
板34及び音制御基板35、の各々のCPUの動作又は
制御動作の立ち上がり状態を、図11に示すタイミング
チャートに従って説明する。パチンコ機10に電源が投
入されると、電源基板55によりDC32V、DC12
V、バッテリバックアップ電源(VBB)であるDC5
Vが生成される。この生成された各電源は各制御基板に
供給されるが、投入時リセット回路60、タイマ1回路
62及びタイマ2回路63の働きにより図柄制御基板3
2bを含む各サブ制御基板、払出制御基板31及び主制
御基板30は次のように動作の立ち上げ処理を行う。
【0043】図11に示すように、電源基板55に電源
が投入されると(ポイントP1)、DC12V電源の電
圧は放物線を描いて漸次0Vから12Vに立ち上がる。
この漸次立ち上がるDC12V電源の電圧が、基準電圧
LV2(本実施形態では、7.20〜7.75V ポイ
ントP2)になった所定時間経過後に投入時リセット回
路60の出力信号であるリセット信号1がロウレベルか
らハイレベルとなる。これにより、払出制御基板31を
除く図柄制御基板32b等の各サブ制御基板は、リセッ
ト状態を解除し制御に係る動作を立ち上げる(ポイント
P3)。投入時リセット回路60は、DC12V電源が
基準電圧LV2になっても直ちにリセット信号1を出力
するわけではなく、バックアップ電源VBBによるバッ
クアップ開始のタイミングより後に立ち上がるよう本実
施形態では、約100ms(パワーオンリセット巾)後
にリセット信号1を出力するよう構成されている。
【0044】タイマ1回路62は、DC12V電源の電
圧が基準電圧LV2になってから約200ms経過後、
即ち、投入時リセット回路60の出力するリセット信号
1がロウレベルからハイレベルになってから100ms
経過後に出力するリセット信号2をロウレベルからハイ
レベルとする。リセット信号2を入力する払出制御基板
31のCPU66は、リセット信号2がハイレベルとな
ったときから約320msの時間をかけて正常なプログ
ラムであるか否かのセキュリィティチェックを実行し、
この後に払い出し等に係る制御を実行する。従って、払
出制御基板31のCPU66は、DC12V電源の電圧
が基準電圧LV2になってから約520ms後(ポイン
トP4)に動作を立ち上げることになる。タイマ2回路
63は、DC12V電源の電圧が基準電圧LV2になっ
てから約400ms経過後、即ち、投入時リセット回路
60の出力するリセット信号1がロウレベルからハイレ
ベルになってから300ms経過後に出力するリセット
信号3をロウレベルからハイレベルとする。リセット信
号3を入力する主制御基板30のCPU65は、リセッ
ト信号3がハイレベルとなったときから約200msの
時間をかけて正常なプログラムであるか否かのセキュリ
ィティチェックを実行し、この後に入賞検知等に係る制
御を実行する。従って、主制御基板30のCPU65
は、DC12V電源の電圧が基準電圧LV2になってか
ら約600ms後(ポイントP5)に動作を立ち上げる
ことになる。
【0045】これより、主制御基板30のCPU65が
ROMに書き込まれたプログラムに従って遊技の制御を
実行開始するときには、各サブ制御基板は既に遊技の制
御を実行している。この結果、電源投入後直ちに、主制
御基板30のCPU65が各サブ制御基板にデータを送
信しても、各サブ制御基板は本来の制御を実行している
ので確実にデータを受信することができる。
【0046】次にパチンコ機10への電源投入が遮断さ
れるときの動作を、図12に示すタイミングチャートに
従って説明することにする。パチンコ機10への電源投
入が遮断されると(ポイントP6)、電源基板55で生
成されるDC12Vの電源電圧は、遮断直後の低下が著
しいもののその後はほぼリニアに低下してゆき所定時間
後に0Vとなる。このリニアに漸減してゆく途中で、基
準電圧LV1(本実施形態では、8.00〜9.23
V)に至ると(ポイントP7)、電源基板55のバック
アップ電圧監視回路61のバックアップ信号1は、ハイ
レベルからロウレベルに変化する。これにより、主制御
基板30のCPU65及び払出制御基板31のCPU6
6の各強制割り込み端子NMIがロウレベルとなり、C
PU65及び66にノンマスカブルインターラプトがか
かることになる。これにより、主制御基板30のCPU
65は、現状のゲーム状態を示すデータを待避し、その
後RAMへのアクセスを禁止することができる。払出制
御基板31のCPU66は、現状の賞球払い出し状態及
び玉貸しの払い出し状態を示すデータを待避し、その後
RAMへのアクセスを禁止することができる。
【0047】遮断時リセット回路64は、バックアップ
電圧監視回路61が出力するバックアップ信号1がハイ
レベルからロウレベルに変化する信号の立ち下げ時から
約100ms後に出力するリセット信号4をハイレベル
からロウレベルに変化させる(ポイントP8)。このと
きDC12V電源電圧は基準電圧LV2となる。これに
より、主制御基板30のCPU65、払出制御基板31
のCPU66、図柄制御基板32bのCPU69、その
他サブ制御基板は、一斉に動作を停止させる。ここで、
前述したように、主制御基板30及び払出制御基板31
各々のRAMはバッテリバックアップされており、電源
遮断時もRAMに記憶されたデータは所定時間(本実施
形態では、約3日間)記憶保持される。
【0048】前述したように、電源投入が遮断される場
合、各制御基板が一斉にリセットされる。しかも、バッ
クアップ電圧監視回路61が出力するバックアップ信号
1がハイレベルからロウレベルに変化してから約100
ms後に必ずリセットされる。これにより、制御の統一
化を図ることができ、主制御基板30が動作を停止して
いるにも係わらず玉切モータ31c或いは玉貸モータ3
1dが駆動しているという弊害を未然に防止することが
できる。
【0049】次に前述した構成を有する本実施形態の動
作を、電源投入時及び電源遮断時について説明し、電源
投入後から電源が遮断されるまでの処理は従来と同様な
ので詳細な説明は割愛する。ここでは、便宜上先ず、電
源遮断時(停電時)の主制御基板30及び払出制御基板
31の処理をそれぞれ図13及び図14に示すフローチ
ャートを参照して説明する。これらの処理は、主制御基
板30のCPU65及び払出制御基板31のCPU66
により実行される処理であり、各々のCPUの強制割り
込み端子NMIがハイレベルからロウレベルに変化する
信号の立ち下げ時に実行される処理である。ここで特徴
的なことは、停電時において、主制御基板30及び払出
制御基板31のそれぞれのRAMにバックアップする機
能を付与し、停電から復帰した場合でも、遊技状態が中
断されずに遊技できるようにしたものである。従来の遊
技機は停電が発生し、停電から復帰した後、主制御基板
30、払出制御基板31のRAMが初期化されてしまう
ため、遊技状態、賞球及び球貸しの払出しは継続されな
かった。即ち、図柄及び役物の状態は電源投入時の状態
に戻り、賞球途中の未払出し分は払出されず、セーフ球
検出装置内の遊技球は、全て多数個払出しとなり、貸し
球の未払出し分は払出されないという不都合があった。
そこで、停電によりNMI割込みが発生すると、電源復
帰時に処理を中断時点から再開するため、下記の記憶保
持処理を行うのである。
【0050】まず図13において主制御基板30での停
電時の処理が開始されると、各レジスタを退避させ(ス
テップS1)、賞球払出スイッチ31aの検出処理等、
各種スイッチポートの読み込みを行う(ステップS
2)。賞球払出スイッチ31aの検出が行われたか否か
を判定する(ステップS3)。これは主制御基板30と
払出制御基板31の払出し球の個数の違いが生じないよ
うにするため、賞球払出スイッチ31aの状態を検出す
るのである(図14のステップS13も参照された
い)。ステップS3で肯定判断なら賞球数用カウンタを
更新し(ステップS4)た後ステップS5に移行し、否
定判断ならステップS5にジャンプし、現在のスタック
ポインタの値をスタックバッファに格納する(ステップ
S5)。次に電源復帰時に役物の作動を再開するため、
出力ポートの状態をRAMに格納して退避し(ステップ
S6)、役物の作動を停止するため、出力ポートを全て
OFFとし(ステップS7)、内蔵RAMのアクセスを
禁止(不許可)し(ステップS8)、リセット端子RE
Sがロウレベルに低下するのを待つ待機処理とする。ス
テップS8のRAMへのアクセス禁止処理は、電源電圧
の不安定な状態でのRAMへの書き込みを禁止すること
により、待避するデータの正確性及び確実性を高めるた
めである。
【0051】払出制御基板31では図14の通りのステ
ップS11ないしS18の処理が実行されるが、説明は
前述の図13のステップS1ないしS8の処理と概ね同
様の処理であるので、説明は前述を援用する。
【0052】停電発生時における遊技機の仕様は下記の
ようになる。即ち、役物の状態については、主制御基板
30により作動を停止させ、賞球払い出しの状態につい
ては、払出制御基板31の制御により賞球払い出しを停
止させ、貸し球払い出しの状態については、払出制御基
板31の制御により貸し球払い出しを停止させ、特別図
柄表示装置32の状態については、図柄制御基板32b
は停電時の処理を行わないため供給電源が切れることに
より何も表示しなくなり、ランプ、LEDの状態につい
ては、ランプ制御基板34は停電時の処理を行わないた
め供給電源が切れることにより、ランプ、LEDは消灯
状態となり、音の状態については、音制御基板35は停
電時の処理を行わないため供給電源が切れることにより
消音状態となり、遊技球の発射モータ33aの状態につ
いては、供給電源が切れることにより発射停止となる。
また、通信処理について、主制御基板30及び払出制御
基板31では、停電発生時にバックアップ機能が作動す
るため、通信の状態は保存され、図柄制御基板32b、
ランプ制御基板34、音制御基板35、発射制御基板3
3では、停電発生時の処理を行わないため、受信の状態
は保存されない。
【0053】こうしたデータの待避処理は、主制御基板
30では現状のゲームの進行状況、例えば、高確率中で
あるか否か、大当り中であるか否か、特別図柄表示装置
32で図柄変動中であるか否か、保留記憶が何個あるか
否か等のゲームの進行状況を示す各データをRAMの所
定領域に書き込む処理である。一方、払出制御基板31
では、現状の賞球個数の払い出し状態及び貸し球の払い
出し状態を示す各データをRAMの所定領域に書き込む
処理である。尚、本具体例では、主制御基板30でも現
状の賞球個数の払い出し状態をRAMの所定領域に書き
込む処理を実行する。
【0054】本実施形態では、強制割り込みが実行され
ると、その後に電源が復旧しても遮断時リセット回路6
4により必ず所定時間後にリセット処理が実行される。
これにより、電源が不安定な状態で強制割り込みの実行
と復旧処理とが交互に繰り返されるという弊害を未然に
防止することができる。
【0055】本実施形態では、バックアップ電圧監視回
路61が出力するバックアップ信号1がハイレベルから
ロウレベルに変化してから約100ms後にリセット信
号4を出力するよう構成したが、この100msの時は
次のようにして算出されたものである。即ち、払出制御
基板31のCPU66は、強制割り込み端子NMIがロ
ウレベルになったときから前述した停電処理ルーチンを
実行するが、このとき玉切モータ31c及び玉貸モータ
31dの駆動も停止する。これらのモータの駆動が停止
する直前に払い出された遊技球があるときには、この落
下中の遊技球を賞球払出スイッチ31a又は貸玉払出ス
イッチ31bにより検知する必要が有る。従って、モー
タの駆動を停止したときに落下中の遊技球を各検出スイ
ッチにより必ず検出できる時間を確保する必要がある。
一方、この時間をあまり長く確保すると、IC駆動用の
5V電源の電圧が低下し各検出スイッチにより検出でき
なくなる可能性がある。そこで、この両者の兼ね合いに
より本実施形態では約100msと設定したのである。
従って、各モータから検出スイッチまでの距離及び電圧
の低下状態から適宜変更しても良い。要は、強制割り込
み端子NMIがロウレベルになったときからICの駆動
が保障されている時間内に落下中の遊技球を検出する時
間を確保する構成とすれば良い。
【0056】次に主制御基板30の電源投入時、電源復
帰時の処理について図15のフローチャートを参照して
説明する。このルーチンは、リセット端子RESがロウ
レベルからハイレベルに変化する信号の立ち上げ時に1
回だけ実行される。電源投入時の処理(ステップS21
〜S27)を行った後、通常時の処理を行い(ステップ
S28)、バックアップ機能が作動中の場合に電源復帰
時の処理(ステップS30)を行う。まず、電源投入に
よりプログラムが起動した時は、RAMへのアクセス許
可を設定をした後(ステップS21)、バックアップ機
能が作動中か否かの判定を行う(ステップS22)。バ
ックアップ機能が作動していなければ(ステップS2
2:NO)、スタックポインタを設定し(ステップS2
3)、主制御基板30のRAMの作業領域全てをゼロク
リアし(ステップS24)、通常時の処理が開始できる
ように作業領域を初期化し(ステップS25)、特別図
柄表示装置32へ初期画面を表示させるコマンドを送信
し(ステップS26)、ランプ制御基板34へ装飾表示
のコマンドを送信し(ステップS27)、通常時の処理
を行う(ステップS28)。一方、バックアップ機能が
作動中ならば(ステップS22:YES)、RAMクリ
ア信号がオンであるか否かを判定し、RAMクリア信号
がオンであれば(ステップS31:YES)、前述のス
テップS23〜S28の処理を行う。RAMクリア信号
がオフであれば(ステップS31:NO)、電源復帰時
の処理として、プログラムの状態を停電前の状態に戻す
ために、停電時に退避したスタックバッファの値をスタ
ックポインタにセットし(ステップS32)、ランプ制
御基板34に普通図柄用記憶表示のコマンドを送信し
(ステップS33)、ランプ制御基板34に特別図柄用
記憶表示のコマンドを送信し(ステップS34)、ラン
プ制御基板34に確率変動状態表示のコマンドを送信し
(ステップS35)、出力ポートの状態を復帰させ(ス
テップS36)、停電時に退避した各レジスタを復帰さ
せ(ステップS37)、通常時の処理を行う(ステップ
S38)。
【0057】以上の通り、主制御基板30の処理は、ラ
ンプ制御基板34に記憶表示LED、確率変動表示ラン
プを表示させるコマンドを送信し、各出力ポートの状態
を停電前の状態に復帰させ、停電発生時に退避させた、
レジスタ、スタックポインタを復帰させ、中断時点から
プログラム処理を再開する。
【0058】遊技機の停電からの復帰仕様は、役物の状
態は、停電前の状態に復帰し、賞球払い出しの状態は、
停電前の状態に復帰し、貸し球払い出しの状態は、停電
前の状態に復帰し、特別図柄表示装置32の状態は、停
電発生時の表示状態とはならず何も表示せず、ランプ、
LEDの状態は、遊技者に図柄の状態及び確率変動状態
(時短状態)を報知するため、記憶表示LED、確率変
動表示ランプの状態は復帰し(主制御基板30から再度
コマンドが送信されることにより復帰)、上記以外のL
EDは消灯状態となり、スピーカ49の状態は消音状態
となり、発射モータ33aは発射可能な状態となる。
【0059】次に払出制御基板31の電源投入時、電源
復帰時の処理について、図16のフローチャートを参照
して説明する。このルーチンは、リセット端子RESが
ロウレベルからハイレベルに変化する信号の立ち上げ時
に1回だけ実行される。電源投入時の処理(ステップS
41〜S45)を行った後、通常時の処理を行い(ステ
ップS46)、バックアップ機能が作動中の場合に電源
復帰時の処理(ステップS50)を行う。まず、電源投
入によりプログラムが起動した時は、RAMのアクセス
許可の設定をした後(ステップS41)、バックアップ
機能が作動中か否かの判定を行う(ステップS42)。
バックアップ機能が作動していなければ(ステップS4
2:NO)、スタックポインタを設定し(ステップS2
3)、払出制御基板31のRAMの作業領域全てをゼロ
クリアし(ステップS44)、通常時の処理が開始でき
るように作業領域を初期化し(ステップS45)、通常
時の処理を行う(ステップS46)。一方、バックアッ
プ機能が作動中ならば(ステップS42:YES)、R
AMクリア信号がオンであるか否かを判定し(ステップ
S51)、RAMクリア信号がオンであれば(ステップ
S51:YES)、前述のステップS43〜S46の処
理を行う。RAMクリア信号がオフであれば(ステップ
S51:NO)、電源復帰時の処理として、プログラム
の状態を停電前の状態に戻すために、停電時に退避した
スタックバッファの値をスタックポインタにセットし
(ステップS52)、払出制御基板31のCPU66の
起動時間の遅延化のための遅延時間処理を行い(ステッ
プS53)、出力ポートの状態を復帰させ(ステップS
54)、停電時に退避した各レジスタを復帰させ(ステ
ップS55)、通常時の処理を行う(ステップS5
6)。
【0060】ステップS53は、電源復帰時、ハードウ
ェア的に主制御基板30のプログラムの方は、払出制御
基板31のプログラムよりも所定時間(ここでは20m
s程)後から作動するため、賞球払い出し球の誤差をな
くすため、払出制御基板31は停電時の記憶復帰処理
(図16のステップS54及びS55)及び通常時の処
理(図16のステップS56及び図20参照)を含めて
該処理を時期的に先送りする遅延時間処理を行い、これ
により、玉切モータ31cの駆動(図20のステップS
93参照)の時期を遅延させるものである。ステップS
53の遅延時間処理中、主制御基板30からの通常の制
御が開始されたことを示すコマンドを受信すると遅延時
間処理を終了し、払出管理と払出制御基板31による玉
切モータ31cや玉貸モータ31dの駆動制御を開始す
ることとする。
【0061】こうして払出制御基板31の処理が行わ
れ、各出力ポートの状態を停電前の状態に復帰させ、停
電発生時に退避させた、レジスタ、スタックポインタを
復帰させ、中断時点から賞球に係るプログラムを再開す
る。
【0062】電源復帰時の通信処理について説明する
と、主制御基板30及び払出制御基板31では、バック
アップ機能により中断時点からプログラムを再開するた
め、通信処理を継続する。また、特別図柄表示装置3
2、音制御基板35、ランプ制御基板34では、主制御
基板30の通信処理の継続により、受信処理を行うが、
停電発生により受信の内容が消去されているため、1コ
マンド2バイト構成のデータの内、1バイト目のデータ
から受信処理を行う場合以外は、インターフェイスエラ
ーとなる。
【0063】前述したステップS31及びS51のRA
Mクリア信号は、主制御基板30、払出制御基板31の
それぞれのRAMのバックアップ内容をクリアする機能
を果たすものであるがその仕様を説明する。RAMクリ
ア信号は、量産時に工場から出荷する段階で、RAMの
内容を確実に初期化させたい場合、パチンコ店にて、前
日の遊技機の状態を保持せずに電源投入時の状態から営
業したい場合のために設定されるものである。主制御基
板30、払出制御基板31は、それぞれのポートに入力
されたクリア信号を電源投入時のプログラム処理にて1
回のみ検出し、RAMクリア信号入力時は主制御基板3
0及び払出制御基板31の各々のRAMの内容を初期化
する。電源投入時、バックアップ機能によりRAMの内
容が保持されている場合は、RAMのクリア信号の状態
を入力ポート90,91にて検出する。入力ポート9
0,91の状態が“H”レベルの時は、それぞれのRA
Mの内容を初期化するために電源投入時の処理を行い、
入力ポート90,91の状態が“L”レベルの時は、停
電発生により中断されたプログラム処理を再開する。主
制御基板30及び払出制御基板31の各々のRAMをク
リアしたい場合には、以下の順にて操作を行う。即ち、
(1)電源スイッチ(オン・オフ切替えタイプ)がオフ
の状態を確認し、(2)RAMクリアスイッチ80(押
しボタンタイプ)を押した状態にて、電源スイッチをオ
ンにし、(3)主制御基板30及び払出制御基板31の
CPU65及び66は、リセット信号が解除された時点
で、入力ポート90及び91を介してRAMクリア信号
を検知し、(4)それぞれの基板30及び31は、制御
が開始された時点でRAMクリア信号を検知した場合、
RAMの内容を初期化して、動作を開始する。
【0064】本実施形態では、DC5Vのバックアップ
電源VBBは、前述したように、コンデンサにより約3
日間CPU65及び66のRAMに記憶されたデータを
記憶保持するよう構成されている。このため、停電から
復旧したときや通常の営業状態で朝に電源を投入したと
きには、RAMの所定領域に書き込まれた値は記憶保持
されている。
【0065】こうして記憶保持されたデータに基づき玉
切モータ31cを駆動制御して賞球の払い出しを実行
し、玉貸モータ31dを駆動制御して貸し玉の払い出し
を実行する。これにより、停電発生時に未払の賞球デー
タがあれば、停電復旧後に記憶保持されたデータに基づ
き賞球の払い出しが実行される。同様に、停電発生時に
未払の玉貸データがあれば、停電復旧後に記憶保持され
たデータに基づき玉貸しの払い出しが実行される。これ
により、停電が発生しても遊技者に不利益を与えること
はない。
【0066】尚、復旧処理では、主制御基板30のCP
U65は、待避したゲームの進行を示すデータから通常
の処理を実行するための準備を実行し、各サブ制御基板
に停電から復旧したことを知らせるコマンドコードを送
信する。このコマンドコードを受信した図柄制御基板3
2bは、LCD32aの画面上に「停電復旧処理実
行」、「停電前のゲーム内容から続行しています」等の
メッセージを表示する処理を行う。或いは、音制御基板
35は、音声により停電があったことを報知する。これ
により、主制御基板30のCPU65は、停電発生時に
は、停電前のゲームの進行状態から続行してゲームの制
御を司ることができ、遊技者に不測の不利益や違和感を
与えることがない。
【0067】次に前述した払出制御基板31で実行され
る通常時の処理のうち、復帰時の遅延処理(図16のス
テップS53参照)の詳細を説明する。この復帰時の遅
延処理には図17(a),(b)の復帰時の遅延処理1
と図18(a),(b)の復帰時の遅延処理2の2つの
処理があり、これらのいずれの処理をプログラムに組み
込んで実行しても良い。該復帰時の遅延処理1,2は払
出制御基板31のマイコンにより実行される処理を示し
たものであり、ハード割り込み等の手法により定期的に
実行される。まず、復帰時の遅延処理1を図17(a)
を参照して詳細を説明すると、玉切モータ31cへの駆
動信号の出力を禁止し(ステップS571)、受信フラ
グがONであるか否か判断する(ステップS572)。
この受信フラグは、主制御基板30から払出制御基板3
1へコマンドが送信されてきたか否かを示すものであ
る。ステップS572で否定判断ならステップS572
へ回帰し、処理を繰り返し、肯定判断なら、玉切モータ
31cへの駆動信号の出力を許可し(ステップS57
3)、受信フラグをOFFに設定し(ステップS57
4)、本処理を終了し、次のステップS54(図16参
照)に移行する。こうした処理によって、受信フラグが
ONであることを確認してから、玉切モータ31cの駆
動制御を許可するので、玉切モータ31cが前記コマン
ドの送信より前に駆動されることがなく、賞球の誤差を
確実に防止することができる。受信フラグの設定処理
(ステップS575)を図17(b)を参照して説明す
ると、主制御基板30からコマンドが送信されてくると
受信フラグがONに設定され(ステップS576)、リ
ターンに抜ける。後述の主制御基板30で実行される図
19に示す通常時の処理のうちの払出制御基板用コマン
ド送信処理(ステップS69)において、主制御基板3
0から払出制御基板31へコマンドが送信され、払出制
御基板31で該コマンドが受信されたと判定したならば
受信フラグをON(「1」にセット)する。受信フラグ
の初期値はOFF(「0」にリセット)に設定されてい
るので、本設定処理において受信フラグがONに設定さ
れるまでは、図17(a)のステップS573の玉切モ
ータ31cの駆動制御は遅延される。
【0068】次に、復帰時の遅延処理2を図18(a)
を参照して詳細を説明すると、玉切モータ31cへの駆
動信号の出力を禁止し(ステップS581)、タイムア
ップフラグがONであるか否か判断する(ステップS5
82)。このタイムアップフラグは、所定の時間(ここ
では約20ms)が経過したか否かを示すものである。
前記の所定時間は、例えば、電源復帰時の処理の開始か
ら、主制御基板30から払出制御基板31へコマンドが
送信されてくるまでの期間を計算し予め設定する。ただ
し、当該期間の初期と終期は上述に限られず、該コマン
ドの送信時より玉切モータ31cの動作が先に行われな
いような時間範囲で適宜設定できる。ステップS582
で否定判断ならステップS582へ回帰し、処理を繰り
返し、肯定判断なら、玉切モータ31cへの駆動信号の
出力を許可し(ステップS583)、タイムアップフラ
グをOFFに設定し(ステップS584)、本処理を終
了し、次のステップS54(図16参照)に移行する。
こうした処理によって所定時間経過した後に初めて玉切
モータ31cへの駆動信号の出力を許可するので、賞球
の誤差を確実に防止することができる。タイムアップフ
ラグの設定処理(ステップS585)を図18(b)を
参照して説明すると、所定時間の経過に伴いタイムアッ
プフラグがONに設定され(ステップS586)、リタ
ーンに抜ける。所定時間の経過は、電源復帰時の処理の
開始から所定時間が経過したか否かを払出制御基板31
の内蔵タイマ回路のデータを参照して判定し、所定時間
経過に伴いタイムアップフラグをON(「1」にセッ
ト)とする。タイムアップフラグの初期値はOFF
(「0」にリセット)に設定されているので、本設定処
理においてタイムアップフラグがONに設定されるまで
は、図18(a)のステップS583の玉切モータ31
cの駆動制御は遅延される。
【0069】次に前述した主制御基板30で実行される
通常時の処理(図15のステップS28参照)の詳細を
図19(a)を参照して説明する。入力処理(ステップ
S61)、乱数更新処理(ステップS62)、特別図柄
/特別電動役物処理(ステップS63)、普通図柄/普
通電動役物処理(ステップS64)、確率変動判定図柄
処理(ステップS65)、ソレノイド、情報データ作成
処理(ステップS66)、ソレノイド、情報データ出力
処理(ステップS67)、特別図柄表示装置用コマンド
送信処理(ステップS68)、払出制御基板用コマンド
送信処理(ステップS69)、ランプ制御基板用コマン
ド送信処理(ステップS70)、音制御基板用コマンド
送信処理(ステップS71)、制御タイマ更新処理(ス
テップS72)、初期値乱数更新処理(ステップS7
3)、図柄用乱数更新処理(ステップS74)を行う。
次に、基本時間を更新したか否かを判定し(ステップS
75)、YESならステップS61に回帰し、NOなら
ステップS73に戻り、処理を繰り返す。
【0070】次に主制御基板30で実行される割り込み
処理(INT処理)を図19(b)を参照して説明す
る。基本時間の更新を行い(ステップS81)、割込み
を許可し(ステップS82)、リターンに抜ける。
【0071】次に前述した払出制御基板31で実行され
る通常時の処理(図16のステップS46参照)の詳細
を図20(a)を参照して説明する。入力処理(ステッ
プS91)、コマンドバッファ解析処理(ステップS9
2)、玉切モータ駆動制御処理(ステップS93)、貸
出ソレノイド制御処理(ステップS94)、ソレノイ
ド、モータデータ出力処理(ステップS95)、7セグ
メントLED表示データ作成処理(ステップS96)、
制御タイマ更新処理(ステップS97)を行う。次に、
基本時間を更新したか否かを判定し(ステップS9
8)、YESならステップS91に回帰し、NOならス
テップS98に戻り、処理を繰り返す。
【0072】次に払出制御基板31で実行される割り込
み処理1を図20(b)を参照して説明する。基本時間
の更新を行い(ステップS100)、割込みを許可し
(ステップS110)、リターンに抜ける。
【0073】次に払出制御基板31で実行される割り込
み処理2を図20(c)を参照して説明する。コマンド
ポートのデータを読み込み(ステップS200)、デー
タをコマンドバッファに格納し(ステップS210)、
割込みを許可し(ステップS220)、リターンに抜け
る。
【0074】前述した通常の処理(図15のS28、図
16のS46参照)を実行することにより、パチンコ機
10は次のような動作を実行する。即ち、遊技者により
操作される発射ハンドル24の回動量に応じて発射モー
タ33aにより遊技球が遊技盤22上に発射され、発射
された遊技球が第1種始動口としての普通電動役物36
に入賞すれば第1種始動口スイッチ36aにより検出さ
れ、特別図柄表示装置32のLCD32aの画面上に特
別図柄を所定時間変動表示した後に静止表示するよう働
く。この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図
柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を表示すると大
当り状態として遊技者に有利なゲーム内容を提供する。
大当り状態となるか否かは、遊技球が第1種始動口スイ
ッチ36aにより検出されたとき抽出される当否決定乱
数の値が所定値であるか否かにより決定される。大当り
状態となると、大入賞口40が約30秒間又は遊技球が
10個入賞したことがカウントスイッチ40bにより検
出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、こ
のとき大入賞口40内に入賞した遊技球が特別領域を通
過したことがVスイッチ40aにより検出されると一旦
大入賞口40が閉鎖された後に再び開放され、この開放
動作を最大16回繰り返す。通常、大入賞口40への遊
技球1個の入賞に対して15個の遊技球が賞球として払
い出すよう構成しているので、1回の大当り状態が発生
すると、約2400(=15×10×16)個の遊技球
を賞球として獲得することができる。
【0075】次に上述の賞球個数管理を実行するのは主
制御基板30及び払出制御基板31であり、払出制御基
板31が玉切モータ31cに対して賞球排出動作を指令
するモータ駆動信号を出力する。これらの処理を図21
〜図24に示すフローチャートに従って説明する。
【0076】図21(a)に示すフローチャートは主制
御基板30のマイコンのみが行う処理を示し、図22、
図23及び図24に示す各々のフローチャートは、主制
御基板30及び払出制御基板31の各々のマイコンによ
り実行される処理を示したものであり、図21(b)は
払出制御基板31のマイコンのみが行う処理を示し、こ
れらの処理は、ハード割り込み等の手法により定期的に
実行される。図21(a)に示す「賞球加算ルーチン」
について先ず説明する。主制御基板30のマイコンによ
り実行される処理が本ルーチンに移行すると、遊技盤面
上の各入賞口に遊技球の入賞が有ったか否かが判断され
る(ステップS300及びS310)。具体的には、第
1種始動口スイッチ36a、カウントスイッチ40b、
その他入賞口スイッチ45の状態がスキャンされ、入賞
が有るか否かが判断される。入賞があると判断される
と、払出未了データPDの加算更新処理が実行され(ス
テップS320)、該入賞データ、及び、加算更新処理
された払出未了データPDはRAMに記憶され、これら
データは、主制御基板30から払出制御基板31へ送信
され、処理はリターンに抜ける。ステップS310で否
定判断なら処理はリターンに抜ける。ステップS320
の加算更新処理は、賞球個数毎に実行される。即ち、賞
球個数としての払い出し個数が5個の入賞口に遊技球の
入賞が1個あれば払出未了データPD1の値がインクリ
メント(+1)され、払い出し個数が10個の入賞口に
遊技球の入賞が1個あれば払出未了データPD2の値が
インクリメント(+1)され、払い出し個数が15個の
入賞口に遊技球の入賞が1個あれば払出未了データPD
3の値がインクリメント(+1)される。従って、本実
施形態では、払出未了データPDの値は、5個賞球を表
す払出未了データPD1、10個賞球を表すPD2及び
15個賞球を表すPD3から構成されていることにな
る。また、本実施形態では、普通電動役物36は賞球個
数が5個、大入賞口40は賞球個数が15個に設定され
ている。尚、払出未了データPDの値は、具体的な個数
を各々のデータPD1〜PD3に加算する構成としても
良いし、データPDに具体的な個数を直接に加算する構
成としても何等問題ない。
【0077】次に図21(b)に示す「賞球加算ルーチ
ン」について説明する。払出制御基板31のマイコンに
より実行される処理が本ルーチンに移行すると、払出制
御基板31が主制御基板30から前述の入賞データを受
信したか否かを判定し(ステップS330)、肯定判断
なら、入賞データを参照して払出未了データPDの加算
更新処理が実行され(ステップS340)、前記入賞デ
ータ、及び、ステップS340で更新処理された払出未
了データPDはRAMに記憶され、処理はリターンに抜
ける。ステップS330で否定判断なら処理はリターン
に抜ける。入賞データ、及び、加算更新処理された払出
未了データPDはRAMに記憶される。ステップS34
0の加算更新処理の内容は、前述の図21(a)のステ
ップS320と同様であり、説明は援用する。
【0078】主制御基板30及び払出制御基板31で各
々実行される図22に示す「賞球減算ルーチン」では、
先ず、払出未了データPDの各々のデータPD1〜PD
3の値が零でないか否かが判断される(ステップS35
0)。いずれかのデータPD1〜PD3のデータが零で
ないとの判断が為されると、玉切モータ31cが駆動制
御され賞球の払い出しが指示される(ステップS36
0)。本実施形態では、3つのデータPD1〜PD3の
うち2つ以上のデータが零でなければ賞球個数の多いほ
うから賞球の払い出しが指示される。賞球払い出し指示
が実行されると(ステップS360)、図6で示す通り
2.731ms毎に賞球払出スイッチ31aの状態が検
出され指示された個数の賞球が実際に払い出されたか否
かがチェックされる(ステップS370)。指示された
個数の賞球が払い出されたとの肯定判断が為されると、
払出未了データPDの対応するデータPD1〜PD3の
値がデクリメント(−1)され(ステップS380)、
処理はリターンに抜ける。主制御基板30から払出制御
基板31にコマンド(賞球払い出し指令)が送信され、
払出制御基板31から玉切モータ31cへモータ駆動信
号が出力され、前記ステップS350〜S380の処理
を繰り返し実行することにより、払出未了データPDの
各々のデータPD1〜PD3の値が全て零になるまで賞
球の払い出しが実行される。前記コマンドは、主制御基
板30で処理する図19(a)の払出制御基板用コマン
ド送信処理(ステップS69)において実行される。本
実施形態では、賞球個数の多い方のデータが零になって
から次のデータに対応する賞球の払い出しが実行される
ので、遊技者には賞球の払い出しが早く実行されている
という感じを与える効果が有る。
【0079】前記ステップS320及びS340により
加算更新処理され、又前記ステップS380により減算
更新処理される払出未了データPD(PD1〜PD3)
の内容は更新され主制御基板30及び払出制御基板31
の各々のRAMに書き込まれ記憶される。本実施形態に
おいては、主制御基板30及び払出制御基板31に各々
搭載されたRAMは電源基板55のコンデンサによりバ
ックアップされている。従って、停電が発生しても払出
未了データPD(PD1〜PD3)の内容は消去するこ
とがない。また、主制御基板30から払出制御基板31
に送信される払出未了データPDと払出制御基板31で
計算される払出未了データPDとを照合することで、賞
球の正確な管理をすることができる。前記ステップS3
70において賞球の払い出しが検出されず、この検出さ
れない状態が所定時間継続すると(ステップS390:
YES)、賞球の払い出し系統に異常有りとしてエラー
処理を実行し(ステップS400)、処理はリターンに
抜ける。本実施形態では、エラー表示部54に「1」の
文字を表示し、エラーランプを点灯する処理を実行す
る。このエラー表示部54等のエラー表示処理は、パチ
ンコホールの店員が球詰まり等のエラー原因を解除して
エラー解除スイッチ53を操作するまで実行される。
尚、エラー解除スイッチ53が操作されても払出未了デ
ータPDの値はクリヤされない。ステップS390でN
Oの場合、ステップS370へ回帰する。また、前記ス
テップS350において払出未了データPDの値が零で
あるにも拘わらず、賞球払出スイッチ31aにより賞球
の払い出しが検出されると(ステップS410:YE
S)、遊技の故障により又は不正行為により過剰に賞球
の払い出し処理が有りとしてエラー処理を実行し(ステ
ップS420)、処理はリターンに抜ける。このエラー
処理は、エラー表示部54に「2」の文字を表示し、エ
ラーランプを点灯すると共に、玉切モータ31cを強制
的に停止する処理からなる。このエラー処理もエラー解
除スイッチ53を操作するまで解除されない。ステップ
S410でNOの場合、リターンに抜ける。
【0080】次に払出未了データPD(PD1〜PD
3)のインクリメント処理である加算更新処理(図21
(a)ステップS320及び図21(b)ステップS3
40)として図23に示す「払出未了データ書き込みル
ーチン」を主制御基板30及び払出制御基板31が各々
実行する。即ち、主制御基板30で全ての入賞口に対応
して設けられた入賞口SWのスキャン動作が実行され、
入賞が有ると判断されるか(図21(a)ステップS3
10参照)、又は、払出制御基板31が主制御基板30
から入賞データを受信する(図21(b)ステップS3
30参照)と入賞球1個に対して入賞数カウンタCNの
値がインクリメント(+1)され(ステップS55
0)、賞球数コードがRAMの所定領域に書き込まれ
(ステップS560)、リターンに抜ける。入賞数カウ
ンタCNとして1バイトのメモリが用意されていて、こ
の入賞数カウンタCNにより最大256個の入賞があっ
たことが記憶される。また、賞球数コードは、5個賞球
の入賞口に入賞したことが検出されると「01」の値
が、10個賞球の入賞口に入賞したことが検出されると
「10」の値が、15個賞球の入賞口に入賞したことが
検出されると「11」の値が主制御基板30及び払出制
御基板31の各々のRAMの所定領域に書き込まれる。
主制御基板30で計算されたデータは払出制御基板31
へ送信され、払出制御基板31での計算データと照合さ
れる。このRAMへの賞球数コードの書き込みは、1バ
イトのメモリのうち2ビット単位で1つの入賞球に対す
る賞球数コードが書き込まれる。
【0081】主制御基板30及び払出制御基板31は、
それぞれ、払出未了データPD(PD1〜PD3)のデ
クリメント処理である減算更新処理(図22 ステップ
S380)として図24に示す「払出未了データ消去ル
ーチン」を実行する。即ち、賞球の払い出し処理では、
主制御基板30及び払出制御基板31の各々のマイコン
は、各々のRAMの所定領域に書き込まれたコードの対
応した賞球個数を払い出すよう指示して、払出制御基板
31が玉切モータ31cを駆動制御し、指示した賞球個
数の払い出しが賞球払出スイッチ31aにより検出され
ると入賞数カウンタCNの値をデクリメント(−1)し
て最新の入賞数カウンタCNとして記憶し(図24 ス
テップS600)、払い出した賞球数コードを消去する
処理を実行し(ステップS610)、リターンに抜け
る。主制御基板30で計算されたデータは払出制御基板
31へ送信され、払出制御基板31での計算データと照
合される。本実施形態では、賞球数コードが書き込まれ
たメモリ領域のデータを2ビットづつ左から右に移行さ
せる右シフト命令を1バイトのメモリで2回実行するこ
とにより払い出した賞球数コードを消去する処理が実行
される。
【0082】以上の通り、主制御基板30は、第1種始
動口スイッチ36a、その他の入賞口スイッチ45、カ
ウントスイッチ40b、及び賞球払出スイッチ31aか
らの入力を参照して入賞処理、未了データ加算更新処理
及び未了データ減算更新処理を行い、入賞データ及び払
出未了データPDが払出制御基板31に送信される。一
方、払出制御基板31は、賞球払出スイッチ31aから
の入力及び主制御基板30から送信された前記データを
受信し、払出制御基板31においても同様の未了データ
加算更新処理及び未了データ減算更新処理が行われ、ま
たデータの照合が行われる。これにより主制御基板30
及び払出制御基板31の両者によって賞球払出管理をす
ることができる。
【0083】以上説明した本実施形態によれば、払出制
御基板31での遅延時間処理によって、主制御基板30
で通常の処理が開始されたことを確認してから、払出制
御基板31が玉切モータ31cを駆動するので、電源基
板55から主制御基板30及び払出制御基板31に電源
を供給し停電から復帰させるとき、主制御基板30及び
払出制御基板31が行う賞球個数管理と、玉切モータ3
1cにおける賞球駆動動作にずれが生じることがなく、
確実に賞球が払い出され、賞球の誤差が未然に防止さ
れ、遊技者に不利益を与えるおそれがない。また、停電
の復帰時に、主制御基板30より払出制御基板31が早
く立ち上がっても、払出制御基板31での遅延時間処理
によって、賞球管理の統一を計ることができる さらに、払出制御基板31で計算し記憶した払出未了デ
ータPDが何等かの原因により消滅した場合でも、主制
御基板30及び払出制御基板31の両者によって賞球払
出管理をしているので、主制御基板30から送信されて
くるデータに従って払出制御基板31が玉切モータ31
cを駆動させることが可能となり、遊技客に賞球の払い
出しを実行することができ、フェイルセーフが有効に働
くことになる。
【0084】本実施形態では、バックアップ電圧監視回
路61は、DC12V電源の電圧を監視するよう構成し
たが、DC32V電源の電圧を監視する構成としても良
い。斯かる構成では、強制割り込み信号であるバックア
ップ信号をいち早く立ち下げることができ、制御に時間
的余裕を持たせることができる。電源基板の構成は、D
C32V監視回路によりバックアップ信号を主制御基板
及び払出制御基板の各CPUのNMI端子に出力する構
成とし、DC32V監視回路が出力するバックアップ信
号が立ち下がってから所定時間経過後に制御を停止する
リセット信号をリセット信号生成回路より一斉に各制御
基板に送信する構成とする。一方、DC5Vの電圧を監
視するパワーオンリセット生成回路より一斉に各制御基
板に制御の動作を立ち上げるリセット信号を出力し、各
制御基板に遅延回路を設けて図柄制御基板を含むサブ制
御基板、払出制御基板、主制御基板の順に制御の動作を
立ち上げる構成とする。即ち、動作の立ち上げは、電源
基板が出力する1つのリセット信号に基づき各制御基板
の動作に時間差を設ける構成とする。
【0085】以上、本実施形態を説明したが、本発明の
技術的思想を逸脱しない範囲において、本発明の構成を
適宜改変、追加等できることは当然である。例えば、具
体例では各種入賞スイッチから主制御基板30へのみ検
出信号を入力し入賞データを生成して払出制御基板31
へ該入賞データを送信したが、前記各種入賞スイッチか
ら検出信号を払出制御基板31にも入力し、両者で入賞
管理をすれば、一層、賞球管理の確実性が高まる。
【0086】さらに本発明は、いわゆる羽根物、権利
物、一般電役等と呼ばれる機種、アレンジボール遊技
機、時短機能、確率変動機能をもった機種等の種々に遊
技機に適用可能である。
【0087】また、本願は、停電時に賞球個数が不正確
になるという課題に鑑み、以下の発明も包含する。即
ち、該発明は、遊技の進行を司る主制御基板と、遊技者
に賞球を払い出す賞球駆動装置を制御する賞球制御基板
と、前記賞球駆動装置から払い出される賞球を検出する
賞球検出手段と、少なくとも前記主制御基板及び賞球制
御基板に電源を供給する電源基板と、停電状態の発生を
検出する停電検出手段と、前記主制御基板及び賞球制御
基板に備えられ、入賞状態が発生すると未払の賞球個数
に賞球数を加算し、前記賞球検出手段により払い出され
る賞球が検出されると未払の賞球個数から減算する賞球
個数管理手段と、前記主制御基板及び賞球制御基板に備
えられた、前記停電検出手段により停電の発生が検出さ
れたとき、前記未払の賞球個数を記憶保持する未払賞球
個数記憶保持手段と、を備え、前記停電の発生が検出さ
れたとき、前記賞球検出手段の検出の有無を判定する判
定手段と、該判定手段による検出を確認した後、前記賞
球個数を更新する賞球個数更新手段と、を備えたことを
特徴とする遊技機である。
【0088】また、本願は、停電検出時から実行する賞
球の検出時間が長くなるという課題に鑑み、以下の発明
も包含する。即ち、該発明は、遊技の進行を司る主制御
基板と、遊技者に賞球を払い出す賞球駆動装置を制御す
る賞球制御基板と、前記賞球駆動装置から払い出される
賞球を検出する賞球検出手段と、少なくとも前記主制御
基板及び賞球制御基板に電源を供給する電源基板と、停
電状態の発生を検出する停電検出手段と、前記主制御基
板及び賞球制御基板に備えられ、入賞状態が発生すると
未払の賞球個数に賞球数を加算し、前記賞球検出手段に
より払い出される賞球が検出されると未払の賞球個数か
ら減算する賞球個数管理手段と、前記主制御基板及び賞
球制御基板に備えられた、前記停電検出手段により停電
の発生が検出されたとき、前記未払の賞球個数を記憶保
持する未払賞球個数記憶保持手段と、を備え、前記賞球
駆動装置の賞球払い出し機構部の出口から前記賞球検出
手段が賞球払出球を検出するまでの距離は、遊技球が1
個程に設定されたことを特徴とする遊技機である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用したパチンコ機10を示す外観斜
視図である。
【図2】パチンコ機10を裏面からみた裏面図である。
【図3】パチンコ機10の遊技盤22の構成を示す正面
図である。
【図4】パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図
である。
【図5】(a)は賞球払出し機構部31eと賞球払出ス
イッチ31aの構成を示す説明図、(b)は球貸し機構
部31fと貸玉払出スイッチ31bの構成を示す説明図
である。
【図6】賞球払出スイッチ31aのタイミングチャート
である。
【図7】電源基板55から電源を供給する構成を示すブ
ロック図である。
【図8】電源基板55と主制御基板30及び各サブ制御
基板との関係を示すブロック図である。
【図9】投入時リセット回路60の構成を示す回路図で
ある。
【図10】バックアップ電圧監視回路61の構成を示す
回路図である。
【図11】電源投入時の状態を示すタイミングチャート
である。
【図12】電源遮断時の状態を示すタイミングチャート
である。
【図13】主制御基板30の「停電時の処理ルーチン」
での処理を示すフローチャートである。
【図14】払出制御基板31の「停電時の処理ルーチ
ン」での処理を示すフローチャートである。
【図15】主制御基板30の「電源投入時の処理ルーチ
ン」での処理を示すフローチャートである。
【図16】払出制御基板31の「電源投入時の処理ルー
チン」での処理を示すフローチャートである。
【図17】払出制御基板31の「復帰遅延時の処理1の
ルーチン」での処理を示すフローチャートである。
【図18】払出制御基板31の「復帰遅延時の処理2の
ルーチン」での処理を示すフローチャートである。
【図19】主制御基板30の「メインルーチン」で行わ
れる処理を示すフローチャートである。
【図20】払出制御基板31の「メインルーチン」で行
われる処理を示すフローチャートである。
【図21】(a)は主制御基板30で実行される「賞球
加算ルーチン」で行う処理を示すフローチャート、
(b)は払出制御基板31で実行される「賞球加算ルー
チン」で行う処理を示すフローチャートである。
【図22】主制御基板30及び払出制御基板31で実行
される「賞球減算ルーチン」で行う処理を示すフローチ
ャートである。
【図23】主制御基板30及び払出制御基板31で実行
される「払出未了データ書込みルーチン」で行う処理を
示すフローチャートである。
【図24】主制御基板30及び払出制御基板31で実行
される「払出未了データ消去ルーチン」で行う処理を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
10…パチンコ機 13…カードリーダ(プリペイドカ
ードユニット) 22…遊技盤 24…発射ハンドル 24a…タッチス
イッチ 24b…発射停止スイッチ 30…主制御基板 31…
払出制御基板 31a…賞球払出スイッチ 31b…貸玉払出スイ
ッチ 31c…玉切モータ 31d…玉貸モータ 32…特別図柄表示装置 32a…LCDパネルユニ
ット(LCD) 32b…図柄表示装置制御基板(図柄制御基板) 33…発射制御基板 33a…発射モータ 34…ランプ制御基板 35…音制御基板 36…普通電動役物(始動
口) 36a…第1種始動口スイッチ 37…普通図柄表示装置 40…大入賞口 40a…役物連続作動スイッチ(VSW) 40b…テンカウントスイッチ(カウントSW) 45…その他入賞口スイッチ 46…玉抜スイッチ 47…CR精算表示基板 48…タッチランプ 49…スピーカ 50…外部接続端子基板 55…電源基板 60…投入時リセット回
路 61…バックアップ電圧監視回路 62…タイマ1回路 63…タイマ2回路 64…遮断時リセット回路 65,66,69…CPU
(ワンチップマイコン) 67,68,70…オア回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊技の進行を司る主制御基板と、 遊技者に賞球を払い出す賞球駆動装置を制御する賞球制
    御基板と、 前記賞球駆動装置から払い出される賞球を検出する賞球
    検出手段と、 少なくとも前記主制御基板及び賞球制御基板に電源を供
    給する電源基板と、 停電状態の発生を検出する停電検出手段と、 前記主制御基板及び賞球制御基板に備えられ、入賞状態
    が発生すると未払の賞球個数に賞球数を加算し、前記賞
    球検出手段により払い出される賞球が検出されると未払
    の賞球個数から減算する賞球個数管理手段と、 前記主制御基板及び賞球制御基板に備えられた、前記停
    電検出手段により停電の発生が検出されたとき、前記未
    払の賞球個数を記憶保持する未払賞球個数記憶保持手段
    と、 を備え、停電から復帰したとき、前記未払賞球個数記憶
    保持手段により記憶された前記未払の賞球個数に従って
    前記賞球制御基板が賞球の払い出しを実行する遊技機で
    あって、 停電から復帰したとき、前記主制御基板及び賞球制御基
    板が前記賞球検出手段により検出する賞球個数に誤差が
    生じないようにする誤差未然防止手段と、 を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】停電から復帰したとき、前記賞球制御基板
    を前記主制御基板より早く立ち上げる請求項1に記載の
    遊技機であって、 前記賞球制御基板に遅延手段を設けて前記誤差未然防止
    手段を構成したことを特徴とする遊技機。
  3. 【請求項3】前記主制御基板からデータが送信されたと
    きには、前記遅延手段の実行を中止することを特徴とす
    る請求項2に記載の遊技機。
  4. 【請求項4】停電から復帰したとき、前記賞球制御基板
    を前記主制御基板よりも早く立ち上げる請求項1に記載
    の遊技機であって、 前記誤差未然防止手段が、 前記主制御基板の通常の制御が開始された後、前記賞球
    制御基板による前記賞球駆動装置の制御を開始する駆動
    遅延手段を備えて構成されたことを特徴とする遊技機。
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