JP2001289092A - 圧縮自己着火式内燃機関 - Google Patents

圧縮自己着火式内燃機関

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JP2001289092A
JP2001289092A JP2000100704A JP2000100704A JP2001289092A JP 2001289092 A JP2001289092 A JP 2001289092A JP 2000100704 A JP2000100704 A JP 2000100704A JP 2000100704 A JP2000100704 A JP 2000100704A JP 2001289092 A JP2001289092 A JP 2001289092A
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ignition
target temperature
cylinder
self
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Akihiro Iiyama
明裕 飯山
Hiroshi Miyakubo
博史 宮窪
Eiji Aochi
英治 青地
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮自己着火燃焼の自己着火時期をサイクル
変動を抑制して安定的に制御する。 【解決手段】 エンジンコントロールユニット22は、
エンジン全体を制御すると共に、圧縮上死点付近の筒内
作動ガス温度が自己着火時期が温度に対して感度が鈍く
なる目標温度(620℃)であるかどうかを判断すると
ともに、この判断結果に基づいて圧縮上死点付近におけ
る筒内作動ガス温度を目標温度に制御するように、過給
機バイパス弁25の開度、及び吸排気弁6、8のマイナ
スオーバーラップ量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮自己着火式内
燃機関に係り、特にガソリンのようなセタン価が軽油に
比べて低い燃料を使用する圧縮自己着火式内燃機関に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術としては、特開平10−26
6878号公報記載の技術がある。これは、排気弁を排
気行程の途中で早く閉じ、吸気弁の開時期を吸気行程の
途中で遅く開けるいわゆるマイナスオーバラップのバル
ブタイミング機構を備え、吸気上死点付近でシリンダ内
に燃焼ガスの一部を閉じ込め、内部EGRガスとして次
のサイクルの吸気と混合させることにより、シリンダ内
のガス温度を制御し、もって自己着火の着火開始時期を
制御するものである。
【0003】その他の従来の技術としては、特開平11
−210539号公報がある。これは、スパークアシス
ト機構を有し、点火すると自己着火する温度に、燃焼室
内のガスの温度を制御するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の技術には以下の問題点がある。特開平10−26
6878号公報、特開平11−210539号公報に記
載の技術において、シリンダ内温度を自己着火するかし
ないかにより、規定している。つまり、特開平10−2
66878では、自己着火が起こる時期を温度で制御す
るものであるが、温度は自己着火するための必要最小限
の温度に制御されることになる。一方、特開平11−2
10539では、点火アシストがあって初めて自己着火
が開始する温度に制御することになる。
【0005】即ち、従来の技術では、自己着火を起こす
起こさないという基準だけで自己着火温度を求めている
が、これだけでは、サイクル毎に変動する吸気温度やシ
リンダ壁面温度などの影響を受けて、自己着火開始時期
がサイクル毎に変動してしまう可能性がある。
【0006】このため、自己着火が所望の時期に得られ
たとしても、車の周囲環境により変化する吸気温度や、
負荷により変化するシリンダ壁面温度などによるシリン
ダ内ガスの温度変化の影響を敏感に受けて、自己着火の
時期がサイクル毎に変動してしまい、安定した自己着火
時期が得られず、エンジンの回転が不安定となったり、
あるサイクルではノッキングしたり、あるサイクルでは
失火したりするという問題点があった。
【0007】自己着火は着火遅れがある程度よりも短い
温度であれば、実際のエンジンにおいてどの程度でも起
こすことができる。着火遅れは、温度、圧力、空燃比な
どの関数であり、温度のみの関数ではない。したがっ
て、温度、圧力、空燃比を可変制御することで、ピスト
ンの圧縮行程中のどの時期に自己着火開始するかを制御
できる。従来例は、温度などに着目して温度によるその
制御を行うものである。
【0008】以上の問題点に鑑み本発明の目的は、圧縮
上死点付近の筒内温度に関しては、着火時期に感度が鈍
くなる温度範囲にあるように常に制御し、その温度にお
いては望ましい時期に自己着火するように、他の制御パ
ラメータである、圧力や空燃比あるいは点火を制御する
ことにより、安定した自己着火時期を得ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にあって
は、圧縮上死点付近における、筒内作動ガス温度を目標
温度または目標温度範囲に制御する筒内温度制御手段を
備えたことを要旨としている。
【0010】請求項2の発明にあっては、圧縮上死点付
近の筒内作動ガス温度が、自己着火時期が温度に対して
感度が鈍くなる目標温度あるいは目標温度範囲であるか
どうかを判断する筒内温度判断手段と、該筒内温度判断
手段の判断結果に基づいて、圧縮上死点付近における筒
内作動ガス温度を目標温度または目標温度範囲に制御す
る筒内温度制御手段と、を備えたことを要旨としてい
る。
【0011】請求項3の発明にあっては、請求項1また
は請求項2の発明において、前記目標温度範囲は、57
0℃から670℃までの範囲であることを要旨としてい
る。
【0012】請求項4の発明にあっては、請求項1また
は請求項2の発明において、前記目標温度は、620℃
であることを要旨としている。
【0013】請求項5の発明にあっては、請求項1ない
し請求項4の発明において、前記目標温度あるいは前記
目標温度範囲は、内燃機関の回転速度の関数で与えられ
るか、補正されることを要旨としている。
【0014】請求項6の発明にあっては、請求項1ない
し請求項5の発明において、前記目標温度あるいは前記
目標温度範囲は、内燃機関の負荷、ないしは筒内作動ガ
スの空燃比ないしは新気とEGRガスと燃料により決ま
る燃料混合気濃度により補正されることを要旨としてい
る。
【0015】請求項7の発明にあっては、請求項1ない
し請求項6の発明において、前記目標温度あるいは前記
目標温度範囲は、使用する燃料の種類により、補正され
ることを要旨としている。
【0016】請求項8の発明にあっては、請求項1ない
し請求項7の発明において、前記目標温度あるいは前記
目標温度範囲は、吸気圧力の関数で与えられるか補正さ
れることを要旨としている。
【0017】請求項9の発明にあっては、請求項2ない
し請求項8の発明において、吸気温度を検出する吸気温
度検出手段を備え、前記筒内温度判断手段は該吸気温度
検出手段により検出された温度に基づいて、圧縮上死点
付近における筒内作動ガス温度が前記目標温度あるいは
前記目標温度範囲内にあるかどうかを判断することを要
旨としている。
【0018】請求項10の発明にあっては、請求項1な
いし請求項9の発明において、吸気弁の開時期、あるい
は、排気弁の閉時期を可変制御できる可変動弁機構を備
え、前記筒内温度制御手段は、該可変動弁機構を介して
吸気上死点付近のマイナスオーバラップ量を制御するこ
とにより、前記目標温度あるいは前記目標温度範囲とな
るように制御することを要旨としている。
【0019】請求項11の発明にあっては、請求項1な
いし請求項9の発明において、過給機および過給圧力調
整機構を備え、前記筒内温度制御手段は、該過給圧力調
整機構を介して過給圧力を制御することにより、前記目
標温度あるいは前記目標温度範囲となるように制御する
ことを要旨としている。
【0020】請求項12の発明にあっては、請求項2な
いし請求項9の発明において、燃料を直接筒内に噴射す
る燃料噴射装置を備え、前記筒内温度制御手段は、前記
筒内温度判断手段の判断結果に従って補助的な燃料噴射
量を計算し、この補助的な燃料噴射を行って前記目標温
度あるいは前記目標温度範囲となるように制御すること
を要旨としている。
【0021】請求項13の発明にあっては、請求項1な
いし請求項9の発明において、圧縮比を可変にする可変
圧縮機構を備え、前記筒内温度制御手段は、該可変圧縮
機構を介して圧縮比を制御することにより、前記目標温
度あるいは前記目標温度範囲となるように制御すること
を要旨としている。
【0022】請求項14の発明にあっては、請求項1な
いし請求項13の発明において、自己着火の目標着火時
期を算出する目標着火時期算出手段と、自己着火時期を
制御する着火時期制御手段とを備え、前記目標着火時期
の筒内作動ガス温度を、目標温度あるいは目標温度範囲
になるよう制御することを要旨としている。
【0023】請求項15の発明にあっては、請求項14
の発明において、過給機と過給圧力制御手段とを備え、
前記着火時期制御手段は、該過給圧力制御手段を介して
過給圧を制御することにより着火時期を制御することを
要旨としている。
【0024】請求項16の発明にあっては、請求項14
または請求項15の発明において、燃料を直接筒内に噴
射する燃料噴射装置を備え、前記着火制御手段は、該燃
料噴射装置の噴射時期を制御することにより着火時期を
制御することを要旨としている。
【0025】請求項17の発明にあっては、請求項14
ないし請求項16の発明において、燃焼室に臨む点火栓
を備え、前記着火時期制御手段は、点火時期を制御する
ことにより着火時期を制御することを要旨としている。
【0026】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、圧縮上死点付
近の筒内作動ガス温度が、供給する燃料の自己着火時期
が温度に対して感度が鈍くなる目標温度あるいは目標温
度範囲に制御される構成なので、そこで自己着火が起こ
れば、吸気温度の変化やシリンダ壁面の温度の変化など
の温度変化に影響を受けない安定した自己着火時期が実
現でき、ノックや失火が回避でき、より広い運転領域で
自己着火が可能となり、燃費や排気を大きく改善できる
という効果がある。
【0027】請求項2の発明によれば、圧縮上死点付近
の筒内作動ガス温度が、供給する燃料の自己着火時期が
温度に対して感度が鈍くなる目標温度あるいは目標温度
範囲に制御される構成なので、そこで自己着火が起これ
ば、吸気温度の変化やシリンダ壁面の温度の変化などの
温度変化に影響を受けない安定した自己着火時期が実現
でき、ノックや失火が回避でき、より広い運転領域で自
己着火が可能となり、燃費や排気を大きく改善できると
いう効果がある。
【0028】さらに請求項2では、請求項1に対して、
以下の効果がある。すなわち、請求項1では、常時筒内
温度制御手段による各制御パラメータの制御演算と制御
がなされるのに対し、請求項2では、筒内温度判断手段
を有しているので、筒内作動ガス温度が目標温度あるい
は目標温度範囲に入ることが予想される場合は、温度制
御手段は作動しない差異がある。このため、請求項2で
は、演算手段の負荷が低減されエンジン制御の応答性が
良くなり、あるいは演算手段の演算速度を遅く出来、低
コストな演算手段の適用が可能となり、あるいは、制御
手段が常時は作動しないため、消費電力や消費動力が削
減され燃費が向上したり、耐久性が向上したりできる効
果が得られる。
【0029】請求項3の発明によれば、前記目標温度範
囲は、570℃から670℃の範囲なので、ガソリンを
用いた自己着火式内燃機関において、安定した自己着火
時期が実現でき、ノックや失火が回避できる。
【0030】請求項4の発明によれば、前記目標温度
は、620℃であるので、ガソリンを用いた自己着火式
内燃機関において、温度変化に影響を受けない安定した
自己着火時期が得られる効果を最も大きくすることがで
きる。
【0031】請求項5の発明によれば、前記目標温度あ
るいは前記目標温度範囲は、内燃機関の回転速度の関数
で与えられるか、補正される構成であるので、回転速度
が変化しても安定した自己着火時期の制御が可能とな
り、高速域でのノッキング回避による自己着火領域の高
負荷化や、アイドルなどでのエンジンの安定度が向上す
るなどの効果を大きくすることができる。
【0032】請求項6の発明によれば、前記目標温度あ
るいは前記目標温度範囲は、内燃機関の負荷、ないしは
筒内作動ガスの空燃比ないしは新気とEGRガスと燃料
により決まる燃料混合気濃度により補正される構成なの
で、負荷が変化しても安定した自己着火時期が実現で
き、高負荷域におけるノッキング回避が可能となり、自
己着火領域が高負荷側に拡大し、より広い運転領域で自
己着火が実現でき、燃費や排気の改善効果が大きくでき
る。
【0033】請求項7の発明によれば、前記目標温度あ
るいは前記目標温度範囲は、使用する燃料の種類によ
り、補正される構成なので、ガソリンのオクタン価など
の性状の変化があっても、安定した自己着火時期の制御
が可能となる。
【0034】請求項8の発明によれば、前記目標温度あ
るいは前記目標温度範囲は、吸気圧力の関数で与えられ
るか補正される構成なので、過給機を有する構成であっ
ても、あるいは、高地などの吸気圧力が低下した場合で
も、自己着火時期を安定して実現できる効果がある。
【0035】請求項9の発明によれば、吸気温度を検出
する吸気温度検出手段を備え、前記筒内温度判断手段は
該吸気温度検出手段により検出されたガス温度から、圧
縮上死点付近における筒内ガス温度が前記目標温度ある
いは前記目標温度範囲内にあるかどうかを判断する構成
なので、吸気温度が環境の急変などにより変化しても、
確実に自己着火時期を安定して実現できる。
【0036】請求項10の発明によれば、吸気弁の開時
期、あるいは、排気弁の閉時期を可変制御できる可変動
弁機構を有し、吸気上死点付近のマイナスオーバラップ
量を制御する構成なので、筒内ガス温度を効果的に高め
ることができ、圧縮比が低い通常の火花点火においても
あるいは、外気温度が低い場合でも、あるいはエンジン
が十分暖気する前であっても、圧縮上死点付近の筒内ガ
ス温度を、前記目標温度や前記目標温度範囲に容易に制
御できる。
【0037】請求項11の発明によれば、過給機および
過給圧力調整機構を有し、過給圧力を制御する構成なの
で、圧力により表される目標温度あるいは目標温度範囲
に、筒内ガス温度を正確に制御できる。
【0038】請求項12の発明によれば、燃料を直接筒
内に噴射する燃料噴射装置を有し、前記筒内温度制御手
段は、前記筒内温度判断手段の判断結果に従って補助的
な燃料噴射量を計算し、この補助的な燃料噴射を行って
前記目標温度あるいは前記目標温度範囲となるように制
御する構成なので、サイクル毎に、正確に、時間遅れが
まったくなく、筒内ガス温度を目標温度あるいは目標温
度範囲に制御できる効果がある。
【0039】請求項13の発明によれば、圧縮比を可変
にする可変圧縮機構を有し、前記筒内温度制御手段は、
該可変圧縮機構を介して圧縮比を制御することにより、
前記目標温度あるいは前記目標温度範囲となるように制
御する構成のため、圧縮開始時の筒内ガス温度が低くて
も確実に筒内ガス温度を目標温度あるいは目標温度範囲
に高めることができるので、筒内ガスを圧縮開始時から
高温にする必要がなく、冷却損失を最小限に抑制できる
ので、燃費悪化を最小限にとどめられる効果がある。
【0040】請求項14の発明によれば、自己着火の目
標着火時期を算出する目標着火時期算出手段と、自己着
火時期を制御する着火時期制御手段とを備え、前記目標
着火時期における筒内作動ガス温度を目標温度あるいは
目標温度範囲内になるように制御する構成なので、目標
とされる自己着火時期の温度が確実に、目標温度あるい
は目標温度範囲であることとなり、自己着火開始時期が
吸気温度や壁面温度、吸気圧力、排気圧力など、燃焼に
とっての外乱によらず、目標の時期に確実に制御され
る。
【0041】このため、温度変化に対して影響の受けが
たい安定した燃焼が実現でき、自己着火領域の高負荷側
への運転領域の拡大、低負荷における失火の回避による
低負荷側への運転領域の拡大が実現でき、より広い運転
範囲で安定して自己着火運転が可能となり、燃費や排気
の改善効果が確実に実現できる効果がある。
【0042】請求項15の発明によれば、過給機と過給
圧力制御手段を有し、該過給圧力制御手段を介して過給
圧力を制御することにより着火時期を制御する構成なの
で、より高負荷側への自己着火領域の拡大が得られ、重
量の大きな車両においても自己着火による燃費と排気の
改善効果が得られ、または、車両に対して小さなエンジ
ンサイズを積載することで、燃費の改善効果をより大き
くするとともに、デザイン等の自由度を高めて車両の魅
力を増す効果が得られる。
【0043】請求項16の発明によれば、燃料を直接筒
内に噴射する噴射装置を有し、該噴射装置の噴射時期の
制御を介して着火時期を制御する構成なため、サイクル
毎に時間遅れなく確実に目標温度あるいは目標温度範囲
において自己着火が開始できるので、過渡時でも滑らか
なエンジンの運転が保証され、運転フィーリングが良好
となる。
【0044】請求項17の発明によれば、点火栓を有
し、点火時期制御により着火時期を制御する構成なの
で、直接噴射装置のような高価な装置がなくとも、安価
に、サイクル毎に時間遅れなく確実に目標温度あるいは
目標温度範囲において自己着火が開始できるので、過渡
時でも滑らかなエンジンの運転が保証され、運転フィー
リングが良好となる。
【0045】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図6は、ガソリンや軽油な
どの炭素数が4以上の炭化水素を含有する燃料の混合気
をある温度及び圧力に曝したときの着火までの時間、即
ち着火遅れを示すものである。
【0046】図6に示すように、着火遅れは温度ととも
に変化する。一般的には、温度または圧力が高くなると
化学反応が進みやすくなり、着火遅れは短くなる。しか
し、ある温度範囲においては、同一圧力条件で温度が高
くなるにつれて着火反応が緩慢となり、着火遅れが短く
ならないかあるいはやや長くなる領域があることが知ら
れている。これは、燃焼学的には、着火遅れの温度に対
する負の温度係数領域と呼ばれている。
【0047】内燃機関においては、圧力及び温度は一定
ではなく、ピストンが圧縮を開始すると圧力と温度が上
昇し、圧縮上死点で最大圧力と温度に到達する。この圧
縮行程中、それぞれのクランク角度における瞬時の圧力
及び温度に応じた着火遅れ時間τの逆数1/τを時間に
より積分し、その積分値がある所定の値になると自己着
火する。図6において、曲線A,B,Cであらわされる
右上がりの曲線が、初期温度が異なる場合の圧縮時の温
度と圧力の筒内履歴を示す。
【0048】図6のAにおいては、着火遅れの負の温度
係数領域の低温側に沿ってほぼ圧縮が進み、着火に至
る。しかし、Cのように、それよりも約50℃程度高い
初期温度で圧縮を行うと、着火遅れの負の温度係数領域
の中で圧縮が進行するため、Aの場合よりも高い圧力で
ないと自己着火に至らない。さらにBのように初期温度
が高くなると、着火遅れの負の温度係数領域を越えた高
温側で圧縮が進むため、再びAと同様な圧力で自己着火
に至る。
【0049】このように、着火遅れの負の温度係数領域
のどこを圧縮行程で通るかによって、自己着火のしやす
さが異なることがわかる。
【0050】ところで、内燃機関のシリンダ内のガス温
度には空間的な分布がある。シリンダ中央が最も温度が
高く、シリンダ壁面に接する境界層に近いほど温度が低
い。この温度範囲は、圧縮上死点付近において、圧縮比
17程度では境界層を含まない範囲でも中心と周辺とで
100℃程度に達する。このような温度分布があるた
め、実際の内燃機関においては、約100℃程度の幅を
持った混合気が圧縮加熱されることになる。
【0051】このため、この幅の中に負の温度係数領域
が入ると、全体としてのシリンダ内ガスの平均温度は1
00℃程度変化しても、その間実際の着火時期は、ほと
んど変化しないことになる。
【0052】図7には、圧縮上死点(TDC)での筒内
温度と、着火時期の関係を示す。上記のような筒内ガス
温度分布の存在により、着火時期があまり変化しない温
度があることがわかる。これは約570℃から670℃
の範囲であり、混合気がリーンになるほど、低温側に移
ることがわかる。約620℃はその中間である。
【0053】まとめると、ガソリンの着火遅れの温度に
対する負の温度係数領域の存在と、シリンダ内の温度分
布の存在から、圧縮上死点付近の平均温度のある範囲
が、着火時期に対して感度を持たない、あるいは、それ
以外の温度範囲よりも感度が鈍感になる現象が生じるこ
とがわかる。
【0054】上記の知見は、発明者らによる新規の知見
であり、本発明はこの新知見に基づくものである。
【0055】特に、筒内温度という自己着火現象に敏感
なパラメータを、その影響がほとんどない値や範囲に維
持することで、自己着火開始時期に対する影響を無くし
た所に、本発明の基本思想の特徴がある。温度以外の他
の制御しやすい圧力や空燃比などのパラメータのみによ
り、確実に安定してバラツキが少なく自己着火開始時期
を可変制御しようとするものである。
【0056】図1は、本発明に係る圧縮自己着火式内燃
機関の実施形態の構成を示すシステム構成図である。
【0057】この実施形態は、吸排気弁のマイナスオー
バラップ量を可変制御することで圧縮上死点付近の筒内
ガス温度を自己着火時期に対して感度が鈍くなる目標温
度に制御し、過給圧力を制御することで圧縮上死点付近
で自己着火開始するよう自己着火時期を制御する例であ
る。
【0058】図1において、シリンダブロック1と、ピ
ストン2と、シリンダヘッド3により燃焼室4が形成さ
れている。
【0059】シリンダヘッド3には、吸気ポート5とこ
れら吸気ポート5を開閉する吸気弁6、および吸気ポー
ト5と対向的に配置された排気ポート7とこれら排気ポ
ート7を開閉する排気弁8を備えている。
【0060】吸気弁6と排気弁8は、それぞれ吸気カム
9と排気カム10を介して図外のバルブ駆動系により開
閉される。吸気弁6と排気弁8は、それぞれエンジンコ
ントロールユニット22からの信号に基づき、開閉時期
可変手段11,12によりその開閉時期を可変制御さ
れ、マイナスオーバラップ量が可変制御される。例え
ば、特開2000−73797号公報に示される可変機
構を吸気及び排気カム軸に装着することで、マイナスオ
ーバーラップ量を可変制御する。即ち、機関の低、中負
荷領域では実質的な圧縮比の変更、マイナスオーバーラ
ップ量の制御による内部EGRガス量制御などを行い、
自己着火時期が温度に対して感度が鈍くなる圧縮上死点
付近の筒内目標温度を実現できる構成としている。
【0061】吸気ポート5の上流には吸気マニホルド1
3が接続されており、吸気マニホルド13の上流には、
過給機14及び過給機14をバイパスするバイパス通路
24を付設してある。バイパス通路24内には、開度可
変である過給機バイパス弁25が設けられ、過給圧力を
可変としている。
【0062】過給機14の上流側には空気量調整用のス
ロットルバルブ15と図示しない空気量測定用のエアフ
ロメーター、エアクリーナ等を設けてある。
【0063】過給機バイパス弁25とスロットルバルブ
15は、それぞれエンジンコントロールユニット22に
より開度可変手段16,17を介してバルブ開閉制御可
能としてある。
【0064】一方、シリンダヘッド3には吸気ポート5
の下に臨んで、燃料ポンプ23から供給されるガソリン
燃料を直接燃焼室4内に噴射する燃料噴射弁19を設け
てある。
【0065】またシリンダヘッド3には燃焼室4内の略
中心位置に点火プラグ20が設けられており、点火プラ
グ20は主に高回転、高負荷時に通常の火花点火燃焼を
行なう場合に使用する。
【0066】吸気マニホルド13の内部には、吸気圧力
を検出する圧力検出手段26と吸気温度を検出する吸気
温度センサ27が設けられる。排気ポートあるいは、そ
の下流に、排気温度センサ28が設けられる。
【0067】エンジンコントロールユニット22は、エ
ンジン全体を制御するとともに、本発明の特徴である、
圧縮上死点付近の筒内作動ガス温度が自己着火時期が温
度に対して感度が鈍くなる目標温度あるいは目標温度範
囲であるかどうかを判断する筒内温度判断手段、及び、
該筒内温度判断手段の判断結果に基づいて圧縮上死点付
近における筒内作動ガス温度を目標温度または目標温度
範囲に制御する筒内温度制御手段を兼ねていて、例え
ば、マイクロコンピュータのプログラム制御により、そ
の機能を実現している。
【0068】エンジンコントロールユニット22には、
機関運転条件を示す信号として、機関回転数信号、クラ
ンク角度信号、負荷信号、空気量信号、吸気温度信号、
排気温度信号、燃圧信号、油水温信号などが入力され、
これら各種の信号に基づいて演算処理を実施し、前記吸
気弁6、排気弁8のバルブタイミング、過給機バイパス
弁25、スロットルバルブ15の各バルブ開度制御、燃
料噴射弁19の噴射量と噴射時期、および点火プラグ2
0の点火時期を適切に制御している。
【0069】次に、図2の制御フローチャートを参照し
て、実施形態の動作を説明する。
【0070】まず機関温度として水温(または油温)を
検出し(ステップ10、以下ステップをSと略す)、こ
の水温と所定温度値とを比較して暖機完了か否かを判定
する(S12)。暖機完了でなければ、燃焼室壁温度が
圧縮自己着火燃焼に十分な温度まで上昇してないので、
火花点火燃焼制御を行う(S14)。この火花点火燃焼
制御においては、吸気弁6、排気弁8のバルブタイミン
グは、通常のオーバーラップタイミングとするように開
閉時期可変手段11、12を制御し、燃料噴射弁19か
ら負荷に応じて吸気行程噴射または圧縮行程噴射を行
い、適当な点火進角を与えて点火プラグ20から火花放
電する。
【0071】暖機完了であれば、クランク角センサ信号
やアクセル開度信号等を読み込んで、エンジン回転数、
および要求負荷を検出し(S16)、エンジンコントロ
ールユニット内に内蔵したマップを参照して、自己着火
燃焼運転領域か否かを判断する(S18)。このマップ
は、例えば、図3に示すようなマップであり、回転数及
び要求負荷に対する火花点火燃焼領域/自己着火燃焼領
域の選択を予めROM等の不揮発記憶素子に記憶したも
のである。S18で自己着火領域でないと判断した場合
には、先に説明したS14へ移る。
【0072】自己着火領域と判断した場合には、エンジ
ン回転数、要求負荷から要求燃料量を計算し(S2
0)、求められた要求燃料量に対して自己着火を安定し
て起こすための要求空燃比を計算し(S22)、要求空
燃比から要求過給圧を計算し(S24)、また要求空燃
比から比熱比を計算する(S26)。
【0073】S26における比熱比の計算には、例え
ば、空燃比から空気と燃料とのモル比を求め、モル比か
ら定圧比熱を求め、定圧比熱から比熱比を求める周知の
方法を利用する。
【0074】次いで、その時の有効圧縮比、比熱比など
から、例えばポリトロープ変化を利用して、圧縮上死点
におけるシリンダ内ガス温度が目標温度である620℃
となるような、圧縮開始時におけるシリンダ内ガス温度
を算出する(S28)。
【0075】具体的な算出方法の一例として以下があ
る。検出される吸入空気温度Tinを用いて、まず圧縮
開始時の作動ガス温度Tcsを求める。この際、マイナ
スオーバラップなどにより前サイクルのEGRガスがあ
るとその分温度が上昇するので、EGR率Erを(1)
式により算出する。
【0076】
【数1】 Er=Po×Vevc/Ro/(Tex+△Tex) …(1) ただし、Po :大気圧力(一定値) Vevc :マイナスオーバラップ開始時の排気弁閉じ
時期の燃焼室体積 Ro :ガス定数 Tex :排気温度 △Tex :排気温度の補正温度 △Texは、排気温度センサの位置での排気温度より
も、筒内に閉じ込められた排気の温度の方が高く、その
補正値である。
【0077】このErを用いて、圧縮開始時期の筒内作
動ガス温度Tcsを(2)式により求める。
【0078】
【数2】 Tcs= Tin + Er×Tex …(2) このTcsを用いて、ポリトロープ指数を用いた圧縮に
より上死点付近の作動ガス温度T1を以下のように推定
する。
【0079】
【数3】 T1 = Tcs ×εn−1 …(3) ただし、 ε :圧縮比 n :ポリトロープ指数 nは、一般に1.3から1.39の値を取り、EGR率
Erにも影響され、Erが多いと温度が高く3原子分子
が多いので、nの値は小さくなる。
【0080】このようにして、作動ガスの上死点付近の
予測温度T1を算出する。
【0081】次いで、吸気温度センサによる吸気温度、
及び排気温度センサによる排気温度を検出し(S3
0)、上記の計算により求められたシリンダ内ガス温度
を目標吸気温度として、吸気温度及び排気温度から、新
気とEGRガスとを混合して目標吸気温度となるような
要求EGR量を算出し(S32)、該還流量となるよう
な、吸排気バルブタイミングのマイナスオーバラップ量
を算出する(S34)。
【0082】そして、このマイナスオーバラップ量にな
るように、開閉時期可変手段11,12により、吸気弁
6と排気弁8との開閉タイミングが制御される(S3
6)。
【0083】以上のフローにより、シリンダ内のガス温
度は、圧縮上死点において約620℃に制御され、その
付近においてピストンの圧縮により自己着火を開始する
ように過給圧力が制御されているので、自己着火が開始
する。
【0084】この実施形態において、たとえば、吸気温
度が車の周囲環境の変化により急変しても、吸気温度セ
ンサの検出信号の変化に応じて、マイナスオーバラップ
量が可変制御されるため、圧縮上死点付近の温度は確実
に620℃付近に維持されることとなり、サイクル毎に
温度の変化による自己着火開始時期の変動がほとんどな
いことが実現できる。
【0085】このため、自己着火開始時期は、温度によ
る変動原因がないため、圧力や、空燃比など他のパラメ
ータにより確実に精度高く制御されることになる。
【0086】もちろん、圧縮上死点付近のガス温度が6
20℃の目標値にならなくとも、570℃〜670℃の
範囲にあるように制御しても、程度はやや劣るが、同様
な効果が得られる。
【0087】図4は、同一混合気濃度における圧縮上死
点(TDC)で着火するためのTDC時点の筒内温度を
過給圧とエンジン回転数により求めた結果である。
【0088】エンジン回転数高いほど、着火時期が温度
に対して感度が鈍い安定温度領域で着火させるための過
給圧が高くなり、且つエンジン回転数が高いほど安定温
度領域は高温側に移動し、その温度範囲が狭くなる。
【0089】従って、圧縮上死点付近の筒内作動ガス温
度の目標温度及び目標温度範囲もエンジン回転数が高く
なるに従って高くなるように補正し、目標温度範囲もや
や狭くなるように補正する。
【0090】図5に燃料の種類と目標温度、あるいは目
標温度範囲の一例を示す。ガソリンの種類がレギュラー
からプレミアム(ハイオクタン)になると、つまりオク
タン価が高くなると、自己着火しにくくなり着火遅れが
長くなり、負の温度係数領域が狭くなるとともに、やや
低温側に移動するので、目標温度を低く補正し、目標温
度範囲を狭くなるように補正する。
【0091】図7は、空燃比と目標温度あるいは目標温
度範囲の一例を示す。空燃比が小さくなり燃料濃度がリ
ッチとなると、着火遅れが短くなり、負の温度係数領域
がやや高温側に移動するとともにその範囲が広くなるの
で、目標温度が高くなるように補正し、目標温度範囲を
広く補正する。
【0092】次に、実施形態の変形例を説明する。上記
実施形態においては、圧縮上死点付近のガス温度を目標
温度または目標温度範囲とするために吸排気バルブタイ
ミングのマイナスオーバーラップ量を制御したが、これ
以外に、過給圧の制御、可変圧縮比の制御、圧縮上死点
付近で点火燃焼させる補助的な燃料量の制御により、目
標温度または目標温度範囲を達成することができる。
【0093】可変圧縮比を制御して圧縮上死点付近の筒
内温度を制御する手段として、例えば、特開平1−15
1734号公報に記載ような可変圧縮比機構を用いる例
もある。この可変圧縮比機構は、コネクティングロッド
に連結されたインナピストンと、このインナピストンの
外側に摺動可能に嵌合したアウタピストンとを備え、イ
ンナピストンに対してアウタピストンの高さを油圧制御
することにより、圧縮比を可変としている。
【0094】この場合の制御は、図2の制御フローチャ
ートにおいて、要求吸気温度算出のステップS28を変
更し、比熱比と目標温度から、例えばポリトロープ変化
により、要求される有効圧縮比を逆算するように変更す
ることで実現される。
【0095】さらには、少量の補助付加的な燃料の燃焼
により、圧縮上死点付近での温度を上昇さて目標温度ま
たは目標温度範囲とすることもできる。即ち、図1の直
接燃料噴射弁19を圧縮行程末期に作動させ、補助付加
的な燃料を噴射しその燃料を点火栓20で着火燃焼させ
ることで、いわゆるディーゼル機関で言うパイロット噴
射的な効果により、シリンダ内ガス温度を上昇させるも
のである。主燃料はその前に噴射されている点が異な
る。
【0096】この補助付加的な燃料量の算出は、図2の
制御フローチャートにおいて、ステップS34の要求マ
イナスオーバラップ量の算出の代わりに、吸気温度、有
効圧縮比、及び比熱比から、圧縮上死点付近の圧縮温度
を算出し、該圧縮温度と目標温度あるいは目標温度範囲
の差異を熱量に換算し、要求される補助付加的な噴射燃
料量の算出を行うことで実現される。
【0097】図8に、請求項10に対応する、筒内作動
ガス温度の判断手段を有する実施形態の制御フローの一
例を示す。図8のS10からS26までは、図2と同等
である。S20と同時に、目標筒内作動ガス温度T0を
設定するS37が設けられる。目標筒内作動ガス温度
は、620℃である。S38において、式(1)、
(2)、(3)により、筒内作動ガス温度の推定値T1
を算出する。S39において、T1とT0の偏差X(X
=T1−T0)を算出する。S40でその偏差Xの絶対
値の大きさが所定値以上であるかどうかを判断する。所
定値としては例えば、50℃が与えられる。もし、Xが
50℃以下であり、筒内作動ガス温度が570℃〜67
0℃の範囲にあると推定される場合は、そこで終了し、
マイナスオーバラップなどの制御手段はそのままなにも
変化させないことにする。もし、Xが50℃以上あれ
ば、S41において、上記偏差Xが所定値以下になるよ
うな、Tcsを算出する。
【0098】これは、以下の式による
【数4】 Tcs= (T1−X)/εn−1 …(4) これは、じつは、T1−X=T0であるので、
【数5】 Tcs =T0/εn−1 …(5) でも良い。つまり、偏差Xによらず、目標温度T0に基
づき、Tcsを算出してもよい。
【0099】S42で、このようなTcsをあたえるマ
イナスオーバラップ量を、式(2)や式(1)を逆算し
て要求されるErから、Vevcを求め、そのVevc
を与えるバルブタイミングを算出する。
【0100】図9は、請求項11に対応する、制御フロ
ーの一例を示す。図8のなかのS42、S36に該当す
る部分のみが変更されており、その変更部分のみを示し
ている。請求項11によれば、マイナスオーバラップ量
の制御ではなく、過給圧力の制御を行う。目標のT0
は、図4から過給圧力によって変化するので、T1とT
0の偏差Xに対し、X分の温度だけ図4のTDC時点で
の筒内温度が変化する過給圧力を読み取り、算出する。
この際、X分の変化でなくとも、Xと50の差異Y(X
−50)分の温度だけ、図4のTDC時点での筒内温度
が変化する過給圧力を読み取り、算出しても、効果は減
少するものの、かまわない。筒内作動ガス温度は、目標
温度範囲に入るからである。
【0101】図10は、請求項12に対応する実施形態
の筒内作動ガス温度制御フローの一例である。本実施形
態では、補助噴射燃料を噴射する。T1とT0の偏差X
に応じて、補助燃料噴射量を算出する。算出例として、
Xに作動ガスの質量と比熱を掛け合わせて、作動ガス温
度がX℃変化するための熱量Q1を算出し、そのQ1に
相当する発熱量を有する燃料量を、燃料の発熱量を用い
て算出する(S41)。
【0102】図11は、請求項13に対応する実施形態
の筒内作動ガス温度制御フローの一例である。本実施形
態では、圧縮比を制御する。偏差Xにもとづき、そのT
csでも、上死点付近の温度が目標温度あるいは目標温
度範囲になるように、ポリトロープ指数、を用いて6式
により圧縮比εを逆算する。
【0103】
【数6】 εt=(T0/Tcs)1/n−1 …(6) ここで、T0ではなく、T1がT0よりも高いXがプラ
スの場合は、T0=T0+50でも構わず、T1がT0
よりも低いXがマイナスの場合は、T0=T0−50で
も構わない。こうすることで、最小限の圧縮比の変更
で、上死点付近の作動ガス温度が、目標作動ガス温度範
囲に入る。このεt となるように、圧縮比を制御す
る。
【0104】図12に、請求項15に対応するフローを
示す。S10で水温を検出し、S12で暖機完了と判断
されると、S16でエンジン回転数と要求負荷を検出し
S18にて自己着火燃焼運転領域かどうかを判断する。
自己着火運転領域ではないと判断されると、火花点火制
御になる。自己着火運転領域と判断されると、S43に
て目標着火時期を設定し、S44にて、実着火時期を検
出する。
【0105】実着火時期の検出手段の例としては、点火
プラグのイオン電流の増加する時期や、筒内圧力検知手
段による筒内圧力の上昇開始する時期、あるいは、クラ
ンク角度の角速度の微分値が増加する時期により実着火
時期を検出する手段がある。
【0106】S45にて、実着火時期と目標着火時期が
異なっているかどうかを判断し、異なっていなければそ
のまま着火時期制御としてはなにもせず、リターンす
る。もし異なっていれば、空燃比をS46にて算出し、
目標の着火時期となるような過給圧力を算出する。
【0107】具体的な算出手法としては、図6に示す圧
力と着火おくれの関係から、実着火時期と目標着火時期
との偏差Yを算出してそのYの分だけ着火遅れが動く圧
力差を、上死点付近の圧力の予測値を圧縮開始の温度と
圧力とからポリトロープ指数を使った断熱圧縮で求めた
現在の圧力付近の、圧力と着火遅れの比例定数から、目
標の着火遅れの変化分が得られる圧力変化分△Pを求め
る。この△Pを、現在の過給圧力に対して加えて、S4
7に示す目標過給圧力を算出する。
【0108】一方、S37以降、図8と同じフローによ
り、筒内作動ガス温度が目標値あるいは目標温度範囲に
なるように、S41において、過給圧力の補正分が計算
される。これは、偏差Xに相当する温度差をもたらす所
期の圧力の変化分をポリトロープ指数を用いた断熱圧縮
計算より求める。S48では、このようにS47で求め
た着火時期要求からの圧力の目標値と、温度要求からの
圧力要求とを比較し、異なっている場合は、S47から
の着火時期要求からの圧力値をS49において、最終的
な目標圧力値にする。
【0109】このように、着火時期からの補正値を優先
する理由は、着火時期のほうが燃焼性能に与える影響が
大きいためである。着火時期が早くなると多少作動ガス
温度により変動があってもノッキングを起こしやすくな
り、運転者に不快感を与えたり振動が大きくなったりす
る。又逆に着火時期が遅くなると多少作動ガス温度によ
り変動があっても、失火しやすくなり排気中の未燃HC
が増加したりエンジンの運転が不安定になるためであ
る。
【0110】本実施形態は過給機や過給圧力制御手段が
必要となることと、応答速度がサイクル毎に確実に応答
する程度には速くない好ましくない特性があるものの、
圧力で自己着火を制御できるので、より確実に制御が可
能となる。
【0111】なお、この図12に示した実施形態は、筒
内作動ガス温度の制御手段と、着火時期制御手段とを、
過給圧力という同じ手段とした場合の例である。このよ
うに、もし、両者を同じ制御手段とすると、着火時期制
御手段が優先される事になり、必ずしも筒内作動ガス温
度が目標温度あるいは目標温度範囲に入らない可能性が
否めない。従って、両者は、別々の制御手段で構成する
方が、好ましく、より正確な着火時期制御が行える利点
がある。
【0112】図13に、請求項16に対応する制御フロ
ーを示す。筒内作動ガス温度制御は、図8に示したよう
なマイナスオーバラップ量制御手段で行い、着火時期制
御は、補助燃料噴射時期の制御で行う例である。従っ
て、図12と異なり、両者の制御手段が異なる。S10
で水温を検出し、S12で暖機完了と判断されると、S
16でエンジン回転数と要求負荷を検出し、S18にて
自己着火燃焼運転領域かどうかを判断する。自己着火運
転領域ではないと判断されると、火花点火制御になる。
【0113】自己着火運転領域と判断されると、S43
にて目標着火時期を設定し、S44にて、実着火時期を
検出する。実着火時期の検出手段の例としては、点火プ
ラグのイオン電流の増加する時期や、筒内圧力検知手段
による筒内圧力の上昇開始する時期、あるいは、クラン
ク角度の角速度の微分値が増加する時期により実着火時
期を検出する手段がある。
【0114】S57において、実の着火時期(ATDC
単位)と目標の着火時期(ATDC単位)の偏差Y(ク
ランク角度単位)を算出し、S58にてYの絶対値が所
定の値よりも小さければ、着火時期に関する制御はその
ままの値を保つ事としてそのままリターンする。この場
合の所定値の例としては、2°クランク角度を用いる。
もしYの絶対値が所定値よりも大きい場合は、S59ヘ
進んで、絶対値ではなく正負の区別をつけたYのATD
Cの単位での値をその時の噴射時期の指示値INJ(A
TDC単位)に加えて、目標補助燃料噴射時期INJを
INJ=INJ+Yとして算出し、S65において補助
燃料噴射時期制御が行われる。
【0115】一方、S18にて自己着火領域と判断され
た場合は、S37以降、図8と同じフローにより、着火
時期制御とは独立に、筒内作動ガス温度制御をマイナス
オーバラップ量制御により行う。
【0116】図14に、参考のため、図13に示した着
火時期を補助燃料噴射時期の制御で行う場合において、
筒内作動ガス温度制御を補助燃料の燃料噴射量で行う場
合のフローの例を示す。図13と異なるのは、筒内作動
ガス温度制御手段が、補助燃料量制御となり、偏差Xに
応じて補助燃料量の補正量△Qが、Xに対して図10と
同様なフローで算出制御される点である。補助燃料の噴
射量と噴射時期は独立で制御できる。
【0117】図15に、請求項17に対応する制御フロ
ーを示す。温度制御はマイナスオーバラップ量で制御
し、着火時期は火花点火で制御する実施形態である。S
51において目標の着火時期と実の着火時期の偏差Yを
算出するところまでは、図14と同等である。このYが
所定値、たとえば2°クランクアングルよりも大きい場
合は、S53で、その偏差Yをその時の火花点火時期指
示値IGに加えて、新たな目標火花点火時期IGとす
る。一方、マイナスオーバラップ量制御による筒内作動
ガス温度制御は、図13や図8と同等である。このよう
に、両者の制御は独立で行われ、それぞれが目標値にな
るので、外乱があっても着火時期が所定の時期に正確に
確実にすることができる。
【0118】本実施形態は、簡便な手法で着火時期の制
御が出来る利点があるが、点火プラグによるイオンやラ
ジカルの注入では効果が十分大きくなく、広範囲な空燃
比や運転領域で確実に着火時期を制御するには、大きな
エネルギーが必要となる。この場合、図13や図14に
示したような補助燃料の噴射を併用すると、大きなエネ
ルギーが着火のために発生することになり、確実な着火
時期制御が行われる。尚、請求項14ないし請求項17
に対応する制御手段の構成の一例を図16のブロック図
に示す。
【0119】この制御手段は、機関回転数及び要求負荷
に基づいて運転状態を検出する運転状態検出手段30
と、運転状態検出手段30が自己着火燃焼運転領域と判
定したとき、圧縮上死点付近の筒内作動ガスの目標温度
を設定する目標筒内作動ガス温度設定手段31と、筒内
作動ガス温度が圧縮上死点付近で目標温度からどの程度
乖離しているかを判断する筒内作動ガス温度判断手段3
2と、筒内作動ガス温度判断手段32の判断に基づいて
筒内作動ガスの温度を制御する筒内ガス温度制御手段3
3と、運転状態検出手段30が自己着火燃焼運転領域と
判定したとき、目標着火時期を設定する目標着火時期設
定手段34と、目標着火時期となるように自己着火時期
を制御する着火時期制御手段35とを備えている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧縮自己着火式内燃機関の実施形
態の構成を示すシステム構成図である。
【図2】実施形態の動作を説明する制御フローチャート
である。
【図3】火花点火領域と自己着火領域の一例を示す運転
領域図である。
【図4】過給圧力とエンジン回転数による目標温度ある
いは目標温度範囲の一例を示すグラフである。
【図5】燃料の種類と目標温度、あるいは目標温度範囲
の一例を示すグラフである。
【図6】ガソリン混合気の温度と圧力による着火遅れ時
間およびその負の温度係数領域を示すグラフである。
【図7】ガソリン混合気の圧縮上死点での筒内温度と着
火時期の関係の一例を示すグラフである。
【図8】請求項10に対応する実施形態の制御フローチ
ャートである。
【図9】請求項11に対応する実施形態の制御フローチ
ャートである。
【図10】請求項12に対応する実施形態の制御フロー
チャートである。
【図11】請求項13に対応する実施形態の制御フロー
チャートである。
【図12】請求項15に対応する実施形態の制御フロー
チャートである。
【図13】請求項16に対応する実施形態の制御フロー
チャートである。
【図14】請求項16に対応する実施形態の制御フロー
チャートである。
【図15】請求項17に対応する実施形態の制御フロー
チャートである。
【図16】請求項14〜請求項17に対応する実施形態
の制御ブロック図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック 2 ピストン 3 シリンダヘッド 4 燃焼室 5 吸気ポート 6 吸気弁 7 排気ポート 8 排気弁 9 吸気カム 10 排気弁 11、12 開閉時期可変手段 13 吸気マニホルド 14 過給機 15 スロットルバルブ 16、17 開度可変手段 19 燃料噴射弁 20 点火プラグ 23 燃料ポンプ 24 バイパス通路 25 過給機バイパス弁 26 吸気圧力センサ 27 吸気温度センサ 28 排気温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 15/02 F02D 15/02 B 23/02 23/02 M 43/00 301 43/00 301H 301J 301R 301S 301Z (72)発明者 青地 英治 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3G023 AA00 AA02 AA03 AA06 AB06 AC04 AD00 AD03 AD12 AF03 AG05 3G084 BA07 BA13 BA15 BA22 BA23 DA02 DA10 DA38 FA02 FA07 FA10 FA11 FA12 FA20 FA27 FA33 FA38 3G092 AA00 AA01 AA06 AA11 AA12 AA18 AB02 DA08 DA12 DB02 DD05 FA15 FA16 FA24 HA01Z HA04Z HA05Z HA15Z HB03Z HD01Z HE01Z HE03Z HE08Z HF08Z 3G301 HA00 HA01 HA04 HA11 HA19 HA24 JA02 JA04 JA21 JA22 JA23 LA00 LA07 LB04 MA11 MA18 PA01Z PA07Z PA10Z PA16Z PB08Z PD11Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮上死点付近の筒内作動ガス温度を、
    自己着火時期が温度に対して感度が鈍くなる目標温度あ
    るいは目標温度範囲となるように制御する筒内温度制御
    手段を備えたことを特徴とする圧縮自己着火式内燃機
    関。
  2. 【請求項2】 圧縮上死点付近の筒内作動ガス温度が、
    自己着火時期が温度に対して感度が鈍くなる目標温度あ
    るいは目標温度範囲であるかどうかを判断する筒内温度
    判断手段と、該筒内温度判断手段の判断結果に基づい
    て、圧縮上死点付近における筒内作動ガス温度を目標温
    度または目標温度範囲に制御する筒内温度制御手段と、 を備えたことを特徴とする圧縮自己着火式内燃機関。
  3. 【請求項3】 前記目標温度範囲は、570℃から67
    0℃までの範囲であることを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の圧縮自己着火式内燃機関。
  4. 【請求項4】 前記目標温度は、620℃であることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の圧縮自己着火
    式内燃機関。
  5. 【請求項5】 前記目標温度あるいは前記目標温度範囲
    は、内燃機関の回転速度の関数で与えられるか、補正さ
    れることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれ
    か1項記載の圧縮自己着火式内燃機関。
  6. 【請求項6】 前記目標温度あるいは目標温度範囲は、
    内燃機関の負荷、ないしは筒内作動ガスの空燃比ないし
    は新気とEGRガスと燃料により決まる燃料混合気濃度
    により補正されることを特徴とする請求項1ないし請求
    項5のいずれか1項記載の圧縮自己着火式内燃機関。
  7. 【請求項7】 前記目標温度あるいは前記目標温度範囲
    は、使用する燃料の種類により、補正されることを特徴
    とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の圧
    縮自己着火式内燃機関。
  8. 【請求項8】 前記目標温度あるいは前記目標温度範囲
    は、吸気圧力の関数で与えられるか補正されることを特
    徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載の
    圧縮自己着火式内燃機関。
  9. 【請求項9】 吸気温度を検出する吸気温度検出手段を
    備え、前記筒内温度判断手段は該吸気温度検出手段によ
    り検出された温度に基づいて、圧縮上死点付近における
    筒内作動ガス温度が前記目標温度あるいは前記目標温度
    範囲内にあるかどうかを判断することを特徴とする請求
    項2ないし請求項8のいずれか1項記載の圧縮自己着火
    式内燃機関。
  10. 【請求項10】 吸気弁の開時期、あるいは、排気弁の
    閉時期を可変制御できる可変動弁機構を備え、 前記筒内温度制御手段は、該可変動弁機構を介して吸気
    上死点付近のマイナスオーバラップ量を制御することに
    より、前記目標温度あるいは前記目標温度範囲となるよ
    うに制御することを特徴とする請求項1ないし請求項9
    のいずれか1項記載の圧縮自己着火式内燃機関。
  11. 【請求項11】 過給機および過給圧力調整機構を備
    え、 前記筒内温度制御手段は、該過給圧力調整機構を介して
    過給圧力を制御することにより、前記目標温度あるいは
    前記目標温度範囲となるように制御することを特徴とす
    る請求項1ないし請求項9のいずれか1項記載の圧縮自
    己着火式内燃機関。
  12. 【請求項12】 燃料を直接筒内に噴射する燃料噴射装
    置を備え、 前記筒内温度制御手段は、前記筒内温度判断手段の判断
    結果に従って補助的な燃料噴射量を計算し、この補助的
    な燃料噴射を行って前記目標温度あるいは前記目標温度
    範囲となるように制御することを特徴とする請求項2な
    いし請求項9のいずれか1項記載の圧縮自己着火式内燃
    機関。
  13. 【請求項13】 圧縮比を可変にする可変圧縮機構を備
    え、 前記筒内温度制御手段は、該可変圧縮機構を介して圧縮
    比を制御することにより、前記目標温度あるいは前記目
    標温度範囲となるように制御することを特徴とする請求
    項1ないし請求項9のいずれか1項記載の圧縮自己着火
    式内燃機関。
  14. 【請求項14】 自己着火の目標着火時期を算出する目
    標着火時期算出手段と、自己着火時期を制御する着火時
    期制御手段とを備え、前記目標着火時期の筒内作動ガス
    温度を、目標値あるいは目標温度範囲になるよう制御す
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれ
    か1項記載の圧縮自己着火式内燃機関。
  15. 【請求項15】 過給機と過給圧力制御手段とを備え、 前記着火時期制御手段は、該過給圧力制御手段を介して
    過給圧を制御することにより着火時期を制御することを
    特徴とする請求項14に記載の圧縮自己着火式内燃機
    関。
  16. 【請求項16】 燃料を直接筒内に噴射する燃料噴射装
    置を備え、 前記着火制御手段は、該燃料噴射装置の噴射時期を制御
    することにより着火時期を制御することを特徴とする請
    求項14または請求項15記載の圧縮自己着火式内燃機
    関。
  17. 【請求項17】 燃焼室に臨む点火栓を備え、 前記着火時期制御手段は、点火時期を制御することによ
    り着火時期を制御することを特徴とする請求項14ない
    し請求項16のいずれか1項記載の圧縮自己着火式内燃
    機関。
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