JP2001226178A - セラミックス回路基板の製造方法 - Google Patents

セラミックス回路基板の製造方法

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JP2001226178A JP2000038808A JP2000038808A JP2001226178A JP 2001226178 A JP2001226178 A JP 2001226178A JP 2000038808 A JP2000038808 A JP 2000038808A JP 2000038808 A JP2000038808 A JP 2000038808A JP 2001226178 A JP2001226178 A JP 2001226178A
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博 柳本
Masato Kawahara
正人 川原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックス回路基板上に十分高い密着力が
得られ、かつ高い耐久性が得られる銅導体回路を有すセ
ラミックス回路基板の製造方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 銅成分が金属銅粉体、酸化銅粉体、そし
てCu有機レジネートから選ばれる少なくとも一種であ
って、その銅濃度が0.05〜20.00重量%より構
成される処理液をセラミックス基材表面に塗付した後、
600〜1200°Cの温度で大気雰囲気もしくは不活
性雰囲気にて焼成し、次に銅導体ペーストを印刷し、焼
成するセラミックス回路基板の製造方法にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子部品として利用
されるセラミックス回路基板の製造方法に係り、詳しく
は特に窒化アルミニウム焼結体や窒化珪素焼結体、炭化
珪素焼結体などのセラミックス基板上に十分高い密着力
が得られ、かつ高い耐久性が得られる銅導体回路を有す
セラミックス回路基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化アルミニウム焼結体、窒化アルミニ
ウム焼結体、窒化珪素焼結体や炭化珪素焼結体などのセ
ラミックスまたはガラス基材表面に金属層を密着性良く
形成し、例えば電子機器の回路基材材料を製造する方法
としては次のようなものが挙げられる。
【0003】無電解メッキ法は、まずセラミックス基材
の表面を化学的もしくは物理的な方法で粗化し、その後
SnCl2の濃塩酸溶液中で処理することにより表面の
感受性化を行い、次にPdCl2の濃塩酸溶液中で処理
し、セラミックス表面にPdからなる無電解メッキの金
属核を形成する。そしてこれを金、銀、銅、ニッケルな
どの無電解メッキ浴中に入れ、金属層を形成させる方法
である。
【0004】次に物理蒸着法とは、セラミックス基材を
真空中に入れ、例えばアルゴンスパッタリングなどの方
法により金属を気化し、基材上に金属を析出させるもの
であり、金、銀、銅、ニッケルなどを直接スパッタした
場合、十分な密着力が得られないため、比較的密着力の
優れた中間層を形成した後、所望の金属膜を形成し導体
路を形成する方法である。
【0005】また、ペースト法は銅導体ペーストをスク
リーン印刷によりセラミックス基材上に所望のパターン
を印刷し、不活性雰囲気にて焼成することにより回路基
板を作製する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】コストの面からは無電
解メッキ法が優れているが、無電解メッキ法においては
密着強度を得るためにセラミックス基材表面を粗化し、
表面積を増大させてメッキ形成の触媒核となるパラジウ
ム粒子を基材表面に接着させるものである。まず、その
パラジウム粒子と基材表面との接着がそれほど強固なも
のとは言えないという問題と、基材表面を粗化している
ことからできあがった基材の高周波特性が悪くなってし
まうという問題がある。
【0007】また、表面を粗化することができない基
材、例えば高純度アルミナ、窒化アルミニウム基材への
利用は不可能であるという問題もある。
【0008】一方、物理蒸着法は無電解メッキ法で導体
路形成ができなかった高純度アルミナや窒化アルミ基材
などへの導体路形成も可能であり、表面を粗化すること
なく所望の金属膜を形成することができるので高周波特
性にも優れているという利点を持っているが、設備コス
トが高く、生産性が低いことも含めてコスト的には通常
無電解メッキ法よりも不利になることになるという問題
があった。
【0009】また、ペースト法ではセラミックス基材と
銅導体の接着にガラスフリットによるアンカリング、並
びに該基材とガラスフリットの濡れ性によって密着力が
得られるが、ガラスフリットとの濡れ性が悪い窒化アル
ミニウム焼結体や炭化珪素焼結体等のアルミナ以外のセ
ラミックス基材では十分な密着力が得られなかった。ま
た、ガラスフリットとセラミックス基材間の熱膨張係数
が大きく異なるため、熱サイクル試験の様な耐久性試験
において良好な結果が得られなかった。
【0010】そこで、本発明は上記のような問題を解決
するものであり、セラミックス回路基板上に十分高い密
着力が得られ、かつ高い耐久性が得られる銅導体回路を
有すセラミックス回路基板の製造方法を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するために請求項1記載の発明では、セラミックス基材
表面に銅導体回路を作製するセラミックス回路基板の製
造方法において、銅成分が金属銅粉体、酸化銅粉体、そ
してCu有機レジネートから選ばれる少なくとも一種で
あって、その金属濃度が0.05〜20.00重量%よ
り構成される処理液をセラミックス基材表面に塗付した
後、600〜1200°Cの温度で大気雰囲気もしくは
不活性雰囲気にて焼成し、次に銅導体ペーストを印刷
し、焼成するセラミックス回路基板の製造方法にある。
【0012】特に、銅成分を含有した処理液をセラミッ
クス基板上に塗付、焼成することによりセラミックス基
板表面を銅−アルミニウム複合酸化物に改質させ、この
複合酸化物層の熱膨張係数が金属銅とセラミックスの中
間に近い値を示し、かつその層が深さ方向に対し組成が
傾斜するために、耐久性試験に対して良好な中間層を形
成する。また、ガラスフリットとの濡れ性も良好になる
ため、密着力も向上する。その際、反応層上部に未反応
銅成分が残っている場合、ガラス成分と溶融もしくは銅
厚膜ペーストに含まれる銅粉と直接化学結合することに
より高い密着力が得られる。
【0013】本願の請求項2記載の発明では、セラミッ
クス基材表面に銅導体回路を作製するセラミックス回路
基板の製造方法において、銅成分が金属銅粉体、酸化銅
粉体、そしてCu有機レジネートから選ばれる少なくと
も一種であって、その金属濃度が0.05〜20.00
重量%より構成される処理液をセラミックス基材表面に
塗付した後に乾燥し、次に銅導体ペーストを印刷し、焼
成するセラミックス回路基板の製造方法にある。
【0014】本願の請求項3記載の発明では、セラミッ
クス基材が窒化アルミニウム焼結体、もしくは炭化珪素
焼結体であるセラミックス回路基板の製造方法にあり、
セラミックス基板を特定することにより、該基板上に十
分高い密着力が得られ、かつ高い耐久性が得られる銅導
体回路を有する。
【0015】本願の請求項4記載の発明では、処理液に
おける金属銅粉体、酸化銅粉体の平均粒径が0.001
〜3μmであるセラミックス回路基板の製造方法にあ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明においては、まず銅成分が
金属銅粉体、酸化銅粉体、そしてCu有機レジネートか
ら選ばれる少なくとも一種であって、その金属濃度が
0.05〜20.00重量%より構成される処理液を窒
化アルミニウム焼結体、窒化珪素焼結体もしくは炭化珪
素焼結体からなるセラミックス基材1表面に厚さ10〜
1,000nmに塗布する。塗布方法はスピンコート
法、ディップ法、刷毛塗り、スプレーなど様々な方法を
採ることができるが、出来るだけ均一に塗布することが
好ましく、スピンコート法が適当である。
【0017】ここで使用する処理液の一例としては、平
均粒径が0.001〜3μmである金属銅、酸化銅の少
なくとも一種の微粒子を高分子中に分散させたものを溶
剤に溶かしたもの、あるいはこれらの微粒子を溶剤中に
分散させたものである。上記の金属銅または酸化銅は微
粒子であり、このような極微小の粒径を有する微粒子は
それよりも大きい粒径のものと比べて極めて高い反応性
を有している。
【0018】上記0.001〜3μmという粒径を有す
る金属銅もしくは酸化銅は、例えば特公平6−9958
5号公報に、ナイロン11のような高分子材料を融解
後、これにより生じた物を急速固化した熱力学的に非平
衡状態とした高分子層の表面に蒸着した銅を密着させた
後、この高分子層を平衡状態になるまで緩和させること
で、該金属銅を微粒子化した金属銅もしくは酸化銅を高
分子内に分散させて得ることができる。そして、この高
分子中に金属銅、酸化銅の微粒子分散をさせた高分子複
合物をα−テレピネオール、メタノール、エタノール、
水、カルビトール、メタクレゾール等の溶剤に溶かして
処理液にすることができる。
【0019】また、分子の末端あるいは側鎖にシアノ
基、アミノ基、そしてチオール基から選ばれた少なくと
も1種の官能基を有する高分子あるいはオリゴマーを加
熱して融解した後、金属銅を蒸発させて上記マトリクス
材の融解物に捕捉させた後、上記融解したマトリクス材
中に金属銅そして/あるいは銅酸化物の微粒子を分散さ
せることができる。同様にして高分子中に金属銅、酸化
銅の微粒子分散をさせた高分子複合物を上記と同様の溶
剤に溶かして処理液にすることができる。
【0020】具体的には、上記高分子あるいはオリゴマ
ーは、分子の末端あるいは側鎖にシアノ基(−CN)、
アミノ基(−NH2 )、そしてチオール基(−SH)か
ら選ばれた少なくとも1種の官能基を有するもので、そ
の骨格にはポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリ
コール、ポリビニルアルコール、ナイロン11、ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン6.10、ポリエチレン
テレフタレート、ポリスチレン等からなり、その融点あ
るいは軟化点は40〜100°Cである。オリゴマーの
平均分子量も特に制限はないが、500〜6000程度
である。上記官能基は特に微粒子の表面の金属原子と共
有結合や配位結合を形成しやすく、粒成長を抑制し、微
粒子の分散性を高めることになる。
【0021】更には、上記0.001〜3μmという粒
径を有する金属銅もしくは酸化銅は、例えば特開平3―
34211号公報に開示されているガス中蒸発法と呼ば
れる方法によって製造される。これはチャンバ内にヘリ
ウム不活性ガスを導入して金属銅を蒸発させ、不活性ガ
スとの衝突により冷却され凝縮して得られるが、この場
合生成直後の粒子が孤立状態にある段階でα−テレピオ
ール、トルエンなどの有機溶剤の蒸気を導入して粒子表
面の被覆を行ったものである。市販しているメーカーは
真空冶金(株)製等が知られている。他の作製法として
は一般に良く知られている還元法、アトマイズ法等が知
られており、市販しているメーカーは日本アトマイズ加
工、福田金属泊粉、同和鉱業、三井金属工業等を挙げる
ことができる。
【0022】溶剤としては特に限定しないが、微粒子の
分散性、経時安定性、基材との濡れ性から、α−テレピ
ネオール、メタノール、エタノール、水、カルビトー
ル、メタクレゾール等を用いることが好ましい。
【0023】処理液中の銅成分濃度は0.05〜20.
00重量%に調節される。濃度が低すぎると、反応層が
十分に形成されず、十分な密着力と耐久性が得られなく
なり、逆に濃度が高すぎると、反応層が形成されるが、
未反応の銅成分が酸化銅として層を形成し、脆弱な接着
力しか得られなくなる。
【0024】処理液中の銅成分のうち、金属銅粉体並び
に酸化銅粉体の粒径は処理液中に安定して分散可能な平
均粒径0.001〜3μmが好ましいが、より高い密着
力と優れた耐久性を得るためには、高反応性である微粒
子を用いることが好ましい。
【0025】続いて、上記処理液をセラミックス基材に
塗付した後、大気雰囲気もしくは不活性雰囲気にて60
0〜1200°C、10〜60分で行い、反応層を形成
させる。600°C未満の場合には、十分な反応層が形
成されず、逆に1200°Cを超えると銅成分が完全に
溶融し飛散する問題が発生する。無論、上記処理液をセ
ラミックス基材に塗付した後、焼成する必要はなく、5
0〜200℃で乾燥処理してもよい。
【0026】また、処理液として使用するCu有機レジ
ネートとしては、特に限定されないが、一般には、カル
ボン酸塩、カルボン酸エステル、アルコキシド、ロジン
エステル、多環式有機化合物、シロキサン類、硼酸化合
物等が挙げられる。
【0027】銅導体ペーストは特に制限されない。例え
ば、平均粒子径1〜200nmの範囲にある金属銅、銅
酸化物、もしくはこれらの混合物からなる粒子に、平均
粒子径0.5〜10μmの範囲にあるベース銅粉を主に
しこれより上記平均粒子径の範囲が小さい補助銅粉を少
なくとも1種類以上添加した混合銅粉、バインダー樹
脂、ガラス粉末、そして有機溶剤を添加した銅導体ペー
ストであり、上記ガラス粉末として軟化点500〜60
0°CをもつSiO2−B23 系からなる少なくとも
1種、あるいは軟化点500〜600°Cをもつ少なく
ともSiO2−B23 −ZnO系とSiO2−B23
−Bi23系の2種以上のガラス成分を含むガラス粉末
を使用したものがある。
【0028】他の銅導体ペーストとして、例えば特開昭
60−70746号公報に記載されたように、銅、ガラ
ス粉末、そしてタングステン、モリブデン、レニウム等
の非銅系物質を有機溶媒中に分散させた組成からなって
いるもの、あるいは特公平3−50365号公報に記載
されているように、銅酸化物を被覆した金属銅粒子、銅
酸化物粒子、ガラス等のガラス粉体を有機溶媒中に分散
させた組成からなっているものがある。
【0029】このようにして得られた銅導体ペースト
は、上記セラミックス基板にスクリーン印刷等の方法で
塗布される。スクリーン印刷の手順は、水平に置かれた
スクリーン(例えば、ステンレス平織物、300メッシ
ュ)の下に、0.1〜2ミリメートルの間隔をもたせて
印刷基板を設置する。このスクリーンの上に銅導体ペー
ストをのせた後、スキージーを用いてスクリーン全面に
広げる。この時には、スクリーンと印刷基板とは間隔を
有している。続いて、スクリーンが印刷基板に接触する
程度にスキージーでスクリーンを押さえ付けて移動さ
せ、印刷をする。以後これを繰り返す。
【0030】上記セラミックス基板をベルト炉に入れ、
窒素中、600〜1000°Cの温度下で焼成時間20
〜60分、ピーク保持時間4〜12分間で焼成し、そし
て冷却時間9〜27分で焼成工程を終え、銅粉を焼結さ
せるとともに基板と反応接着させる。この焼成工程時に
は、所定量の酸素がこの炉に送り込まれ、焼成膜と基板
との密着力を高めて焼成膜の電気抵抗値を減少させる。
【0031】
【実施例】次に、本発明に係るセラミックス回路基板の
製造方法の具体的な方法を以下に示す。
【0032】実施例1〜5、比較例1〜5 (処理液の作製)分子の末端をジアミノ化した平均分子
量2000(GPC測定による)のポリエチレンオキサ
イド20gを真空装置内に入れた1000mlの容器を
設置し、容器を赤外線ヒータにより80〜100°Cに
加熱し、マトリクス材を液状化して常時一定の粘度に保
持した。そして、3個のタングステンボード内に金属銅
4g(合計量)をそれぞれ設置し、真空ポンプを作動さ
せて真空装置内を5×10 -5torrまで減圧にした
後、電圧を印加して銅を加熱蒸発させて、金属銅、酸化
銅の微粒子を上記マトリクス材に捕捉させたて高分子複
合体を得た。真空装置を大気圧にもどし、かつ赤外線ヒ
ータの電源を切った後、装置から取り出した容器内のマ
トリクス材は緑色を呈しており、銅、酸化銅の微粒子が
分散していることが判った。また、マトリクス材中の微
粒子の分散濃度は、約10重量%であった。そして、得
られた高分子複合体をエタノールに溶かして分散液を作
製した。
【0033】窒化アルミニウム基板に分散液をスピンコ
ート法により塗布(回転数:1000〜3000rp
m)して厚さ200nmの塗膜を作製した後、150°
Cで20分間オーブンにて乾燥し、そしてマッフル炉中
で大気雰囲気各種処理温度にて焼成処理し、更に銅ペー
ストを処理基板表面に印刷塗布した後、150°Cで2
0分間オーブンにて乾燥し、ベルト炉中で不活性雰囲気
(ピーク温度900°C×10分)にて焼成処理して試
料を作製した。得られた試料の焼成膜の密着力および熱
サイクル性を以下の方法で測定した。上記の評価方法に
よって得られた結果を表1に示す。
【0034】1.焼成膜の密着力(L型ピール強度) L型に曲げた直径0.8mmのスズメッキ銅線を2mm
×2mmの大きさに焼成した焼成膜の表面に半田付して
固定し、垂直に折り曲げた銅線の付着力をバネ計りで計
測し基板と焼成膜間の接着力を求めた。
【0035】2.熱サイクル性 試料を−40°Cに保持された槽に30分間放置した
後、室温に15分間放置し、更に120°Cに保持され
た槽に30分間放置し、その逆の工程を行って1サイク
ルとし、このサイクルを1000回行った後の焼成膜の
密着力を測定した。
【0036】
【表1】
【0037】この結果、実施例1〜3に示すように処理
液の銅濃度が0.2〜20.00重量%の範囲では、比
較例1〜3に比べて優れた密着力および熱サイクル性を
示すことが判る。また、実施例2、4、5に示すように
処理温度も600〜1100°Cの範囲では、比較例4
〜5に比べて優れた密着力および熱サイクル性を示して
いる。
【0038】実施例6〜8、比較例6〜7 窒化アルミニウム基板に分散液をスピンコート法により
塗布(回転数:1000〜3000rpm)して厚さ2
00nmの塗膜を作製した後、150°Cで20分間オ
ーブンにて乾燥し、そして銅ペーストを処理基板表面に
印刷塗布した後、150°Cで20分間オーブンにて乾
燥し、ベルト炉中で不活性雰囲気(ピーク温度900°
C×10分)にて焼成処理して試料を作製した。得られ
た試料の焼成膜の密着力および熱サイクル性を以下の方
法で測定した。上記の評価方法によって得られた結果を
表2、表3に示す。
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】この結果、実施例6〜8に示すように処理
液の銅濃度が所定範囲内にあれば、比較例6〜7に比べ
て優れた密着力および熱サイクル性を示すことが判る。
【0042】
【発明の効果】以上のように本願請求項記載の発明で
は、特に銅成分を含有した処理液をセラミックス基板上
に塗付もしくは焼成することによりセラミックス基板表
面を銅−アルミニウム複合酸化物に改質させ、複合酸化
物層の熱膨張係数を金属銅とセラミックスの中間に近い
値にし、かつその層が深さ方向に対し組成が傾斜するた
めに、熱サイクル性に対して良好な中間層を形成し、ま
たガラスフリットとの濡れ性も良好になるため、密着力
も向上する優れた効果がある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス基材表面に銅導体回路を作
    製するセラミックス回路基板の製造方法において、銅成
    分が金属銅粉体、酸化銅粉体、そしてCu有機レジネー
    トから選ばれる少なくとも一種であって、その銅濃度が
    0.05〜20.00重量%より構成される処理液をセ
    ラミックス基材表面に塗付した後、600〜1200°
    Cの温度で大気雰囲気もしくは不活性雰囲気にて焼成
    し、次に銅導体ペーストを印刷し、焼成することを特徴
    とするセラミックス回路基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 セラミックス基材表面に銅導体回路を作
    製するセラミックス回路基板の製造方法において、銅成
    分が金属銅粉体、酸化銅粉体、そしてCu有機レジネー
    トから選ばれる少なくとも一種であって、その金属濃度
    が0.05〜20.00重量%より構成される処理液を
    セラミックス基材表面に塗付した後に乾燥し、次に銅導
    体ペーストを印刷し、焼成することを特徴とするセラミ
    ックス回路基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 セラミックス基材が窒化アルミニウム焼
    結体、窒化珪素焼結体もしくは炭化珪素焼結体である請
    求項1または2記載のセラミックス回路基板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】処理液における金属銅粉体、酸化銅粉体の
    平均粒径が0.001〜3μmである請求項1、2また
    は3記載のセラミックス回路基板の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6703186B1 (en) * 1999-08-11 2004-03-09 Mitsuboshi Belting Ltd. Method of forming a conductive pattern on a circuit board
TWI668199B (zh) * 2017-01-17 2019-08-11 南韓商Kcc公司 陶瓷電路板及其製造方法

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