JP2001155437A - 記録装置および方法 - Google Patents

記録装置および方法

Info

Publication number
JP2001155437A
JP2001155437A JP33574499A JP33574499A JP2001155437A JP 2001155437 A JP2001155437 A JP 2001155437A JP 33574499 A JP33574499 A JP 33574499A JP 33574499 A JP33574499 A JP 33574499A JP 2001155437 A JP2001155437 A JP 2001155437A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
segment
header
recording
length
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33574499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001155437A5 (ja
Inventor
Susumu Todo
晋 藤堂
Haruo Togashi
治夫 富樫
Akira Sugiyama
晃 杉山
Hideyuki Matsumoto
英之 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP33574499A priority Critical patent/JP2001155437A/ja
Publication of JP2001155437A publication Critical patent/JP2001155437A/ja
Publication of JP2001155437A5 publication Critical patent/JP2001155437A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変長符号化されたデータを固定枠にパッキ
ングした場合でも、ヘッダ情報を読み取ることができる
ようにする。 【解決手段】 MPEGストリームは、階層構造をな
し、各層の先頭にスタートコード1、5、8、12、1
2、12・・・を配されて供給される。ストリームは、
スタートコードに基づき分離され、分離されたそれぞれ
に対して、磁気テープへの記録の単位であるセグメント
が割り当てられる。符号化パラメータが格納される各層
のヘッダ部が集められ、最初のセグメントに割り当てら
れる。スライス層を構成するマクロブロックのそれぞれ
には、1セグメントずつが割り当てられる。各セグメン
トは、所定長の固定枠に等長化される。固定枠からはみ
出た部分は、他の固定枠の余った部分に移動される。符
号化パラメータが先頭のセグメントに集められて記録さ
れるので、ピクチャサーチ時や、高エラーレートの際に
も、高い確率で符号化パラメータを読み取ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可変長符号を用
いて圧縮符号化されたディジタルビデオ信号を、所定の
等長化単位で記録媒体に記録する記録装置および方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタルVTR(Video Tape Recorde
r) に代表されるように、ディジタルビデオ信号および
ディジタルオーディオ信号を記録媒体に記録し、また、
記録媒体から再生するようなデータ記録再生装置が知ら
れている。ディジタルビデオ信号は、データ容量が膨大
となるため、所定の方式で圧縮符号化されて記録媒体に
記録されるのが一般的である。近年では、MPEG2(M
oving Picture Experts Group 2)方式が圧縮符号化の標
準的な方式として知られている。
【0003】上述のMPEG2を始めとする画像圧縮技
術では、可変長符号を用いてデータの圧縮率を高めてい
る。したがって、圧縮しようとする画像の複雑さによっ
て、1画面分、例えば1フレームあるいは1フィールド
当たりの圧縮後の符号量が変動する。
【0004】一方、磁気テープやディスク記録媒体とい
った記録媒体にビデオ信号を記録する記録装置、特にV
TRにおいては、1フレームや1フィールドが等長化の
単位とされる。すなわち、1フレームや1フィールド当
たりの符号量を一定値以下に収め、記憶媒体の一定容量
の領域に記録する。
【0005】VTRに等長化方式が採用される最大の理
由は、記録媒体である磁気テープ上での等長化単位、す
なわち、1フレームや1フィールド単位での編集が可能
になるためである。また、記録時間に比例して記録媒体
が消費されるため、記録総量や残量を、正確に求めるこ
とができ、高速サーチによる頭出し処理も容易に行える
という利点がある。また、記録媒体の制御の観点から
は、例えば記録媒体が磁気テープであれば、等長化方式
でデータを記録することで、力学的に駆動される磁気テ
ープを等速度に保って走行させることで安定化を図れる
という利点を有する。これらの利点は、ディスク記録媒
体であっても、同様に適用させることができる。
【0006】可変長符号化方式と、等長化方式とでは、
上述のように、相反する性質を有する。近年では、ビデ
オ信号を非圧縮のベースバンド信号で入力し、内部でM
PEG2やJPEG(Joint Photographic Experts Grou
p)といった可変長符号により圧縮符号化を施して、記録
媒体に記録する記録装置が出現している。また、可変長
符号を用いて圧縮符号化されたストリームを直接的に入
出力および記録/再生するような記録再生装置も提案さ
れている。
【0007】なお、繁雑さを避けるため、以下では、デ
ィジタルビデオ信号の等長化の単位をフレームとし、可
変長符号を用いた圧縮符号化方式をMPEG2であると
して説明する。
【0008】ここで、MPEG2のデータストリーム構
造について、概略的に説明する。MPEG2は、動き補
償予測符号化と、DCTによる圧縮符号化とを組み合わ
せたものである。MPEG2のデータ構造は、階層構造
をなしており、下位から、ブロック層、マクロブロック
層、スライス層、ピクチャ層、GOP層およびシーケン
ス層となっている。
【0009】ブロック層は、DCTを行う単位であるD
CTブロックからなる。マクロブロック層は、複数のD
CTブロックで構成される。スライス層は、ヘッダ部
と、1以上のマクロブロックより構成される。ピクチャ
層は、ヘッダ部と、1以上のスライスとから構成され
る。ピクチャは、1画面に対応する。GOP層は、ヘッ
ダ部と、フレーム内符号化に基づくピクチャであるIピ
クチャと、予測符号化に基づくピクチャであるPおよび
Bピクチャとから構成される。Iピクチャは、それ自身
の情報のみで復号化が可能であり、PおよびBピクチャ
は、予測画像として前あるいは前後の画像が必要とさ
れ、単独では復号化されない。
【0010】また、シーケンス層、GOP層、ピクチャ
層、スライス層およびマクロブロック層の先頭には、そ
れぞれ所定のビットパターンからなる識別コードが配さ
れ、識別コードに続けて、各層の符号化パラメータが格
納されるヘッダ部が配される。MPEG2の復号化を行
うMPEGデコーダでは、パターンマッチングにより識
別コードを抽出して階層を判別し、ヘッダ部に格納され
たパラメータ情報に基づき、MPEGストリームの復号
化を行う。
【0011】スライス層に含まれるマクロブロックは、
複数のDCTブロックの集合であり、画面(ピクチャ)
を16画素×16ラインの格子状に分割したものであ
る。スライスは、例えばこのマクロブロックを水平方向
に連結してなる。画面のサイズが決まると、1画面当た
りのマクロブロック数は、一意に決まる。
【0012】MPEGのフォーマットにおいては、スラ
イスが1つの可変長符号系列である。可変長符号系列と
は、可変長符号を復号化しなければデータの境界を検出
できない系列である。MPEGストリームの復号時に
は、スライスのヘッダ部を検出し、可変長符号の始点と
終点とを見つけ出す。
【0013】MPEGでは、1スライスを1ストライプ
(16ライン)で構成するのが普通であり、画面の左端
から可変長符号化が始まり、右端で終わる。したがっ
て、VTRによってMPEGストリームがそのまま記録
された記録媒体を、高速再生したときに、再生できる部
分が画面の左端に集中し、均一に更新することができな
い。また、データのテープ上の配置を予測できないた
め、テープパターンを一定の間隔でトレースしたので
は、均一な画面更新ができなくなる。さらに、1箇所で
もエラーが発生すると、画面右端まで影響し、次のスラ
イスヘッダが検出されるまで復帰できない。1スライス
を1マクロブロックで構成すると、このような不都合が
生じず、好ましい。
【0014】一方、ビデオ信号は、回転するヘッドで斜
めにトラックを形成するヘリカルトラック方式によっ
て、磁気テープ上に記録される。1トラックにおいて、
シンクブロックを記録の最小単位として、シンクブロッ
クがデータの種類毎にグループ化されてセクタが形成さ
れる。また、編集を考慮に入れ、このとき、編集を考慮
に入れ、1編集単位、例えば1フレーム分の記録データ
が記録される記録領域が所定のものとされる。例えば、
8トラックを用いて1フレームの記録データが記録され
る。
【0015】MPEG2では、可変長符号化を用いてい
るので、画像の複雑さによって符号量が異なる。1フレ
ーム期間に発生するデータを所定の記録領域に記録でき
るように、1フレーム分のデータ量が制御される。さら
に、磁気テープへの記録に適するように、上述したよう
に1スライスを1マクロブロックから構成する。それと
共に、マクロブロックも、マクロブロック内の画像の複
雑さによってデータ量が異なるため、1マクロブロック
を、所定長の固定枠に当てはめることが行われている。
【0016】1マクロブロックを所定長の固定枠に当て
はめることを、パッキングと称する。パッキングにおい
て、例えば固定枠のサイズがシンクブロックのサイズに
対応したものとされる。固定枠のサイズよりもマクロブ
ロックのサイズの方が大きい場合、マクロブロックの固
定枠からはみ出た部分が他の固定枠の空き領域に格納さ
れる。
【0017】図25は、パッキング処理を概念的に示
す。マクロブロックは、例えばバースト的なエラーなど
により画面上の連続した領域に影響が出ないように、シ
ャフリングされ、分散化される。例えば、図25Aに示
されるように、画面上で分散されていたマクロブロック
MB1〜4がシャフリングされ順に並べられる(図25
B)。マクロブロックは、MPEGエンコーダにより符
号化され、スライススタートコードに続けて順に並べら
れる。この様子を図25Bに示す。各マクロブロックは
スライスに対応し、先頭にスライススタートコードが配
される。各マクロブロックは、先頭にヘッダを付される
と共に、輝度信号Y、色差信号Cb、Crの順にデータ
が並べ替えられる。
【0018】図25Bにおいて、固定枠長からはみ出た
部分300、301および302は、図25Cに示され
るように、マクロブロックが固定枠長よりも短い、他の
固定枠に格納され、パッキングされる。各マクロブロッ
クにおいて、DCT係数は、DC成分を先頭(ヘッダ
側)に、AC成分の次数の低い方から順に並べられてい
る。したがって、他の固定枠には、より周波数成分の高
い係数が格納される。こうして固定枠にパッキングされ
たデータは、それぞれ、図25Dに示されるように、各
トラックにおいて等しく詰め込まれ、磁気テープ303
上に記録される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ここで、パッキング処
理を行い記録された磁気テープを、記録時の速度より高
速に再生する、高速再生を行う場合について考える。高
速再生時には、回転ヘッドがトラックを斜めに跨いでト
レースすることになる。したがって、1トラック全ての
データを読み取ることができず、また、1フレーム全て
のデータを読み取ることができない。すなわち、読み取
られた1フレーム分のデータ中には、異なる複数のフレ
ームのデータが混在することになる。
【0020】一方、上述のパッキングされたマクロブロ
ックを元に戻す、デパッキング処理を行う際には、読み
取られた1フレーム分のデータが同一フレームのデータ
である必要がある。そのため、高速再生を行う場合に
は、各マクロブロックは、固定枠内のストリームだけを
利用して復号化を行い、マクロブロックが完結しない場
合でも、そこで復号化を打ち切る。再生データのエラー
レートが高い場合にも、同様な処理が行われる。
【0021】各層のヘッダ部についても、同様である。
ヘッダ部がパッキングにより元のマクロブロックが存在
する固定枠から移動されて記録されている場合、高速再
生時や高エラーレートのときには、上述のように固定枠
の内部だけで復号化がなされ、元の固定枠から移動され
たデータは、捨てられてしまうことになる。したがっ
て、高速再生時や高エラーレート時には、磁気テープか
ら読み取られ再生されたMPEGのストリームが正しく
復号化できない可能性があるという問題点があった。
【0022】例えば、シーケンスヘッダよりも後ろにあ
るピクチャヘッドがパッキングにより他の固定枠に移動
されていると、高速再生時や高エラーレート時などに、
シーケンスヘッダは読み取れるがピクチャヘッダは捉え
られないということが生じるという問題点があった。
【0023】したがって、この発明の目的は、可変長符
号化されたデータを固定枠にパッキングした場合でも、
ヘッダ情報を読み取ることができるような記録装置およ
び方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した課
題を解決するために、階層構造を有し、符号化パラメー
タが格納されるヘッダ部が階層構造の各層の先頭に配さ
れたデータストリームを可変長符号化し、可変長符号化
されたデータを固定枠に当てはめ、固定枠からはみ出た
データを他の固定枠の空き領域に詰め込んで等長化を行
い、固定枠毎にセグメントを割り当ててセグメント単位
で記録媒体に記録する記録装置において、符号化パラメ
ータを記録順序の最初のセグメントに記録するようにし
たことを特徴とする記録装置である。
【0025】また、この発明は、上述した課題を解決す
るために、階層構造を有し、符号化パラメータが格納さ
れるヘッダ部が階層構造の各層の先頭に配されたデータ
ストリームを可変長符号化し、可変長符号化されたデー
タを固定枠に当てはめ、固定枠からはみ出たデータを他
の固定枠の空き領域に詰め込んで等長化を行い、固定枠
毎にセグメントを割り当ててセグメント単位で記録媒体
に記録する記録方法において、符号化パラメータを記録
順序の最初のセグメントに記録するようにしたことを特
徴とする記録方法である。
【0026】上述したように、この発明は、階層構造を
有し、符号化パラメータが格納されるヘッダ部が階層構
造の各層の先頭に配されたデータストリームを可変長符
号化し、可変長符号化されたデータを固定枠に当ては
め、固定枠からはみ出たデータを他の固定枠の空き領域
に詰め込んで等長化を行い、固定枠毎にセグメントを割
り当ててセグメント単位で記録媒体に記録する記録装置
において、符号化パラメータを記録順序の最初のセグメ
ントに記録するようにしているため、ピクチャサーチ時
やエラーレートが高い場合でも、高い確率で符号化パラ
メータを読み取ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明をディジタルVT
Rに対して適用した一実施形態について説明する。この
一実施形態は、放送局の環境で使用して好適なものであ
る。
【0028】この一実施形態では、圧縮方式としては、
例えばMPEG2方式が採用される。MPEG2は、動
き補償予測符号化と、DCTによる圧縮符号化とを組み
合わせたものである。MPEG2のデータ構造は、階層
構造をなしている。図1は、このMPEG2のデータの
階層構造を概略的に示す。図1に示されるように、デー
タ構造は、下位から、マクロブロック層(図1E)、ス
ライス層(図1D)、ピクチャ層(図1C)、GOP層
(図1B)およびシーケンス層(図1A)となってい
る。
【0029】図1Eに示されるように、マクロブロック
層は、DCTを行う単位であるDCTブロックからな
る。マクロブロック層は、マクロブロックヘッダと複数
のDCTブロックとで構成される。スライス層は、図1
Dに示されるように、スライスヘッダ部と、1以上のマ
クロブロックより構成される。ピクチャ層は、図1Cに
示されるように、ピクチャヘッダ部と、1以上のスライ
スとから構成される。ピクチャは、1画面に対応する。
GOP層は、図1Bに示されるように、GOPヘッダ部
と、フレーム内符号化に基づくピクチャであるIピクチ
ャと、予測符号化に基づくピクチャであるPおよびBピ
クチャとから構成される。
【0030】Iピクチャ(Intra-coded picture:イント
ラ符号化画像) は、符号化されるときその画像1枚の中
だけで閉じた情報を使用するものである。従って、復号
時には、Iピクチャ自身の情報のみで復号できる。Pピ
クチャ(Predictive-coded picture :順方向予測符号化
画像)は、予測画像(差分をとる基準となる画像)とし
て、時間的に前の既に復号されたIピクチャまたはPピ
クチャを使用するものである。動き補償された予測画像
との差を符号化するか、差分を取らずに符号化するか、
効率の良い方をマクロブロック単位で選択する。Bピク
チャ(Bidirectionally predictive-coded picture :両
方向予測符号化画像)は、予測画像(差分をとる基準と
なる画像)として、時間的に前の既に復号されたIピク
チャまたはPピクチャ、時間的に後ろの既に復号された
IピクチャまたはPピクチャ、並びにこの両方から作ら
れた補間画像の3種類を使用する。この3種類のそれぞ
れの動き補償後の差分の符号化と、イントラ符号化の中
で、最も効率の良いものをマクロブロック単位で選択す
る。
【0031】従って、マクロブロックタイプとしては、
フレーム内符号化(Intra) マクロブロックと、過去から
未来を予測する順方向(Foward)フレーム間予測マクロブ
ロックと、未来から過去を予測する逆方向(Backward)フ
レーム間予測マクロブロックと、前後両方向から予測す
る両方向マクロブロックとがある。Iピクチャ内の全て
のマクロブロックは、フレーム内符号化マクロブロック
である。また、Pピクチャ内には、フレーム内符号化マ
クロブロックと順方向フレーム間予測マクロブロックと
が含まれる。Bピクチャ内には、上述した4種類の全て
のタイプのマクロブロックが含まれる。
【0032】GOPには、最低1枚のIピクチャが含ま
れ、PおよびBピクチャは、存在しなくても許容され
る。最上層のシーケンス層は、図1Aに示されるよう
に、シーケンスヘッダ部と複数のGOPとから構成され
る。
【0033】MPEGのフォーマットにおいては、スラ
イスが1つの可変長符号系列である。可変長符号系列と
は、可変長符号を正しく復号化しなければデータの境界
を検出できない系列である。
【0034】また、シーケンス層、GOP層、ピクチャ
層およびスライス層の先頭には、それぞれ、バイト単位
に整列された所定のビットパターンを有するスタートコ
ードが配される。この、各層の先頭に配されるスタート
コードを、シーケンス層においてはシーケンスヘッダコ
ード、他の階層においてはスタートコードと称し、ビッ
トパターンが〔00 00 01 xx〕(16進表
記)とされる。2桁ずつ示され、〔xx〕は、各層のそ
れぞれで異なるビットパターンが配されることを示す。
【0035】すなわち、スタートコードおよびシーケン
スヘッダコードは、4バイト(=32ビット)からな
り、4バイト目の値に基づき、後に続く情報の種類を識
別できる。これらスタートコードおよびシーケンスヘッ
ダコードは、バイト単位で整列されているため、4バイ
トのパターンマッチングを行うだけで捕捉することがで
きる。
【0036】さらに、スタートコードに続く1バイトの
上位4ビットが、後述する拡張データ領域の内容の識別
子となっている。この識別子の値により、その拡張デー
タの内容を判別することができる。
【0037】なお、マクロブロック層およびマクロブロ
ック内のDCTブロックには、このような、バイト単位
に整列された所定のビットパターンを有する識別コード
は、配されない。
【0038】各層のヘッダ部について、より詳細に説明
する。図1Aに示すシーケンス層では、先頭にシーケン
スヘッダ2が配され、続けて、シーケンス拡張3、拡張
およびユーザデータ4が配される。シーケンスヘッダ2
の先頭には、シーケンスヘッダコード1が配される。ま
た、図示しないが、シーケンス拡張3およびユーザデー
タ4の先頭にも、それぞれ所定のスタートコードが配さ
れる。シーケンスヘッダ2からから拡張およびユーザデ
ータ4までがシーケンス層のヘッダ部とされる。
【0039】シーケンスヘッダ2には、図2に内容と割
当ビットが示されるように、シーケンスヘッダコード
1、水平方向画素数および垂直方向ライン数からなる符
号化画像サイズ、アスペクト比、フレームレート、ビッ
トレート、VBV(Video Buffering Verifier)バッファ
サイズ、量子化マトリクスなど、シーケンス単位で設定
される情報がそれぞれ所定のビット数を割り当てられて
格納される。
【0040】シーケンスヘッダに続く拡張スタートコー
ド後のシーケンス拡張3では、図3に示されるように、
MPEG2で用いられるプロファイル、レベル、色差フ
ォーマット、プログレッシブシーケンスなどの付加デー
タが指定される。拡張およびユーザデータ4は、図4に
示されるように、シーケンス表示()により、原信号の
RGB変換特性や表示画サイズの情報を格納できると共
に、シーケンススケーラブル拡張()により、スケーラ
ビリティモードやスケーラビリティのレイヤ指定などを
行うことができる。
【0041】シーケンス層のヘッダ部に続けて、GOP
が配される。GOPの先頭には、図1Bに示されるよう
に、GOPヘッダ6およびユーザデータ7が配される。
GOPヘッダ6およびユーザデータ7がGOPのヘッダ
部とされる。GOPヘッダ6には、図5に示されるよう
に、GOPのスタートコード5、タイムコード、GOP
の独立性や正当性を示すフラグがそれぞれ所定のビット
数を割り当てられて格納される。ユーザデータ7は、図
6に示されるように、拡張データおよびユーザデータを
含む。図示しないが、拡張データおよびユーザデータの
先頭には、それぞれ所定のスタートコードが配される。
【0042】GOP層のヘッダ部に続けて、ピクチャが
配される。ピクチャの先頭には、図1Cに示されるよう
に、ピクチャヘッダ9、ピクチャ符号化拡張10、なら
びに、拡張およびユーザデータ11が配される。ピクチ
ャヘッダ9の先頭には、ピクチャスタートコード8が配
される。また、ピクチャ符号化拡張10、ならびに、拡
張およびユーザデータ11の先頭には、それぞれ所定の
スタートコードが配される。ピクチャヘッダ9から拡張
およびユーザデータ11までがピクチャのヘッダ部とさ
れる。
【0043】ピクチャヘッダ9は、図7に示されるよう
に、ピクチャスタートコード8が配されると共に、画面
に関する符号化条件が設定される。ピクチャ符号化拡張
10では、図8に示されるように、前後方向および水平
/垂直方向の動きベクトルの範囲の指定や、ピクチャ構
造の指定がなされる。また、ピクチャ符号化拡張10で
は、イントラマクロブロックのDC係数精度の設定、V
LCタイプの選択、線型/非線型量子化スケールの選
択、DCTにおけるスキャン方法の選択などが行われ
る。
【0044】拡張およびユーザデータ11では、図9に
示されるように、量子化マトリクスの設定や、空間スケ
ーラブルパラメータの設定などが行われる。これらの設
定は、ピクチャ毎に可能となっており、各画面の特性に
応じた符号化を行うことができる。また、拡張およびユ
ーザデータ11では、ピクチャの表示領域の設定を行う
ことが可能となっている。さらに、拡張およびユーザデ
ータ11では、著作権情報を設定することもできる。
【0045】ピクチャ層のヘッダ部に続けて、スライス
が配される。スライスの先頭には、図1Dに示されるよ
うに、スライスヘッダ13が配され、スライスヘッド1
3の先頭に、スライススタートコード12が配される。
図10に示されるように、スライススタートコード12
は、当該スライスの垂直方向の位置情報を含む。スライ
スヘッダ13には、さらに、拡張されたスライス垂直位
置情報や、量子化スケール情報などが格納される。
【0046】スライス層のヘッダ部に続けて、マクロブ
ロックが配される(図1E)。マクロブロックでは、マ
クロブロックヘッダ14に続けて複数のDCTブロック
が配される。上述したように、マクロブロックヘッダ1
4にはスタートコードが配されない。図11に示される
ように、マクロブロックヘッダ14は、マクロブロック
の相対的な位置情報が格納されると共に、動き補償モー
ドの設定、DCT符号化に関する詳細な設定などを指示
する。
【0047】マクロブロックヘッダ14に続けて、DC
Tブロックが配される。DCTブロックは、図12に示
されるように、DCT係数およびDCT係数に関するデ
ータが格納される。
【0048】なお、図1では、各層における実線の区切
りは、データがバイト単位に整列されていることを示
し、点線の区切りは、データがバイト単位に整列されて
いないことを示す。すなわち、ピクチャ層までは、図1
3Aに一例が示されるように、符号の境界がバイト単位
で区切られているのに対し、スライス層では、スライス
スタートコード12のみがバイト単位で区切られてお
り、各マクロブロックは、図13Bに一例が示されるよ
うに、ビット単位で区切ることができる。同様に、マク
ロブロック層では、各DCTブロックをビット単位で区
切ることができる。一方、復号および符号化による信号
の劣化を避けるためには、符号化データ上で編集するこ
とが望ましい。このとき、PピクチャおよびBピクチャ
は、その復号に、時間的に前のピクチャあるいは前後の
ピクチャを必要とする。そのため、編集単位を1フレー
ム単位とすることができない。この点を考慮して、この
一実施形態では、1つのGOPが1枚のIピクチャから
なるようにしている。
【0049】また、例えば1フレーム分の記録データが
記録される記録領域が所定のものとされる。MPEG2
では、可変長符号化を用いているので、1フレーム期間
に発生するデータを所定の記録領域に記録できるよう
に、1フレーム分の発生データ量が制御される。さら
に、この一実施形態では、磁気テープへの記録に適する
ように、1スライスを1マクロブロックから構成すると
共に、1マクロブロックを、所定長の固定枠に当てはめ
る。
【0050】図14は、この一実施形態におけるMPE
Gストリームのヘッダを具体的に示す。図1で分かるよ
うに、シーケンス層、GOP層、ピクチャ層、スライス
層およびマクロブロック層のそれぞれのヘッダ部は、シ
ーケンス層の先頭から連続的に現れる。図14は、シー
ケンスヘッダ部分から連続した一例のデータ配列を示し
ている。
【0051】先頭から、12バイト分の長さを有するシ
ーケンスヘッダ2が配され、続けて、10バイト分の長
さを有するシーケンス拡張3が配される。シーケンス拡
張3の次には、拡張およびユーザデータ4が配される。
拡張およびユーザデータ4の先頭には、4バイト分のユ
ーザデータスタートコードが配され、続くユーザデータ
領域には、SMPTEの規格に基づく情報が格納され
る。
【0052】シーケンス層のヘッダ部の次は、GOP層
のヘッダ部となる。8バイト分の長さを有するGOPヘ
ッダ6が配され、続けて拡張およびユーザデータ7が配
される。拡張およびユーザデータ7の先頭には、4バイ
ト分のユーザデータスタートコードが配され、続くユー
ザデータ領域には、既存の他のビデオフォーマットとの
互換性をとるための情報が格納される。
【0053】GOP層のヘッダ部の次は、ピクチャ層の
ヘッダ部となる。9バイトの長さを有するピクチャヘッ
ダ9が配され、続けて9バイトの長さを有するピクチャ
符号拡張10が配される。ピクチャ符号拡張10の後
に、拡張およびユーザデータ11が配される。拡張およ
びユーザデータ11の先頭側133バイトに拡張および
ユーザデータが格納され、続いて4バイトの長さを有す
るユーザデータスタートコード15が配される。ユーザ
データスタートコード15に続けて、既存の他のビデオ
フォーマットとの互換性をとるための情報が格納され
る。さらに、ユーザデータスタートコード16が配さ
れ、ユーザデータスタートコード16に続けて、SMP
TEの規格に基づくデータが格納される。ピクチャ層の
ヘッダ部の次は、スライスとなる。
【0054】マクロブロックについて、さらに詳細に説
明する。スライス層に含まれるマクロブロックは、複数
のDCTブロックの集合であり、DCTブロックの符号
化系列は、量子化されたDCT係数の系列を0係数の連
続回数(ラン)とその直後の非0系列(レベル)を1つ
の単位として可変長符号化したものである。マクロブロ
ックならびにマクロブロック内のDCTブロックには、
バイト単位に整列した識別コードが付加されない。
【0055】マクロブロックは、画面(ピクチャ)を1
6画素×16ラインの格子状に分割したものである。ス
ライスは、例えばこのマクロブロックを水平方向に連結
してなる。連続するスライスの前のスライスの最後のマ
クロブロックと、次のスライスの先頭のマクロブロック
とは連続しており、スライス間でのマクロブロックのオ
ーバーラップを形成することは、許されていない。ま
た、画面のサイズが決まると、1画面当たりのマクロブ
ロック数は、一意に決まる。
【0056】画面上での垂直方向および水平方向のマク
ロブロック数を、それぞれmb_heightおよびm
b_widthと称する。画面上でのマクロブロックの
座標は、マクロブロックの垂直位置番号を、上端を基準
に0から数えたmb_rowと、マクロブロックの水平
位置番号を、左端を基準に0から数えたmb_colu
mnとで表すように定められている。画面上でのマクロ
ブロックの位置を一つの変数で表すために、macro
block_addressを、macroblock
_address=mb_row×mb_width+
mb_columnこのように定義する。
【0057】ストリーム上でのスライスとマクロブロッ
クの順は、macroblock_addressの小
さい順でなければいけないと定められている。すなわ
ち、ストリームは、画面の上から下、左から右の順に伝
送される。
【0058】MPEGでは、1スライスを1ストライプ
(16ライン)で構成するのが普通であり、画面の左端
から可変長符号化が始まり、右端で終わる。従って、V
TRによってそのままMPEGエレメンタリストリーム
を記録した場合、高速再生時に、再生できる部分が画面
の左端に集中し、均一に更新することができない。ま
た、データのテープ上の配置を予測できないため、テー
プパターンを一定の間隔でトレースしたのでは、均一な
画面更新ができなくなる。さらに、1箇所でもエラーが
発生すると、画面右端まで影響し、次のスライスヘッダ
が検出されるまで復帰できない。このために、1スライ
スを1マクロブロックで構成するようにしている。
【0059】図15は、この一実施形態による記録再生
装置の記録側の構成の一例を示す。記録時には、端子1
00から入力されたディジタル信号がSDI(Serial Da
ta Interface) 受信部101に供給される。SDIは、
(4:2:2)コンポーネントビデオ信号とディジタル
オーディオ信号と付加的データとを伝送するために、S
MPTEによって規定されたインターフェイスである。
SDI受信部101で、入力されたディジタル信号から
ディジタルビデオ信号とディジタルオーディオ信号とが
それぞれ抽出され、ディジタルビデオ信号は、MPEG
エンコーダ102に供給され、ディジタルオーディオ信
号は、ディレイ103を介してECCエンコーダ109
に供給される。ディレイ103は、ディジタルオーディ
オ信号とディジタルビデオ信号との時間差を解消するた
めのものである。
【0060】また、SDI受信部101では、入力され
たディジタル信号から同期信号を抽出し、抽出された同
期信号をタイミングジェネレータ104に供給する。タ
イミングジェネレータ104には、端子105から外部
同期信号を入力することもできる。タイミングジェネレ
ータ104では、入力されたこれらの同期信号および後
述するSDTI受信部108から供給される同期信号の
うち、指定された信号に基づきタイミングパルスを生成
する。生成されたタイミングパルスは、この記録再生装
置の各部に供給される。
【0061】入力ビデオ信号は、MPEGエンコーダ1
02においてDCT(Discrete Cosine Transform) の処
理を受け、係数データに変換され、係数データが可変長
符号化される。MPEGエンコーダ102からの可変長
符号化(VLC)データは、MPEG2に準拠したエレ
メンタリストリーム(ES)である。この出力は、記録
側のマルチフォーマットコンバータ(以下、MFCと称
する)106の一方の入力端に供給される。
【0062】一方、入力端子107を通じて、SDTI
(Serial Data Transport Interface) のフォーマットの
データが入力される。この信号は、SDTI受信部10
8で同期検出される。そして、バッファに一旦溜め込ま
れ、エレメンタリストリームが抜き出される。抜き出さ
れたエレメンタリストリームは、記録側MFC106の
他方の入力端に供給される。同期検出されて得られた同
期信号は、上述したタイミングジェネレータ104に供
給される。
【0063】一実施形態では、例えばMPEG ES
(MPEGエレメンタリストリーム)を伝送するため
に、SDTI(Serial Data Transport Interface)−C
P(Content Package) が使用される。このESは、4:
2:2のコンポーネントであり、また、上述したよう
に、全てIピクチャのストリームであり、1GOP=1
ピクチャの関係を有する。SDTI−CPのフォーマッ
トでは、MPEG ESがアクセスユニットへ分離さ
れ、また、フレーム単位のパケットにパッキングされて
いる。SDTI−CPでは、十分な伝送帯域(クロック
レートで27MHzまたは36MHz、ストリームビットレ
ートで270M bpsまたは360M bps)を使用してお
り、1フレーム期間で、バースト的にESを送ることが
可能である。
【0064】すなわち、1フレーム期間のSAVの後か
らEAVまでの間に、システムデータ、ビデオストリー
ム、オーディオストリーム、AUXデータが配される。
1フレーム期間全体にデータが存在せずに、その先頭か
ら所定期間バースト状にデータが存在する。フレームの
境界においてSDTI−CPのストリーム(ビデオおよ
びオーディオ)をストリームの状態でスイッチングする
ことができる。SDTI−CPは、クロック基準として
SMPTEタイムコードを使用したコンテンツの場合
に、オーディオ、ビデオ間の同期を確立する機構を有す
る。さらに、SDTI−CPとSDIとが共存可能なよ
うに、フォーマットが決められている。
【0065】上述したSDTI−CPを使用したインタ
ーフェースは、TS(Transfer Stream) を転送する場合
のように、エンコーダおよびデコーダがVBV(Video B
uffer Verifier) バッファおよびTBs(Transport Buf
fers) を通る必要がなく、ディレイを少なくできる。ま
た、SDTI−CP自体が極めて高速の転送が可能なこ
ともディレイを一層少なくする。従って、放送局の全体
を管理するような同期が存在する環境では、SDTI−
CPを使用することが有効である。
【0066】なお、SDTI受信部108では、さら
に、入力されたSDTI−CPのストリームからディジ
タルオーディオ信号を抽出する。抽出されたディジタル
オーディオ信号は、ECCエンコーダ109に供給され
る。
【0067】記録側MFC106は、セレクタおよびス
トリームコンバータを内蔵する。記録側MFC106
は、例えば1個の集積回路内に構成される。記録側MF
C106において行われる処理について説明する。上述
したMPEGエンコーダ102およびSDTI受信部1
08から供給されたMPEG ESは、セレクタで何方
か一方を選択され、ストリームコンバータに供給され
る。
【0068】ストリームコンバータでは、MPEG2の
規定に基づきDCTブロック毎に並べられていたDCT
係数を、1マクロブロックを構成する複数のDCTブロ
ックを通して、周波数成分毎にまとめ、まとめた周波数
成分を並べ替える。また、ストリームコンバータは、エ
レメンタリストリームの1スライスが1ストライプの場
合には、1スライスを1マクロブロックからなるものに
する。さらに、ストリームコンバータは、1マクロブロ
ックで発生する可変長データの最大長を所定長に制限す
る。これは、高次のDCT係数を0とすることでなしう
る。並べ替えられた変換エレメンタリストリームは、E
CCエンコーダ109に供給される。
【0069】ECCエンコーダ109は、大容量のメイ
ンメモリが接続され(図示しない)、パッキングおよび
シャフリング部、オーディオ用外符号エンコーダ、ビデ
オ用外符号エンコーダ、内符号エンコーダ、オーディオ
用シャフリング部およびビデオ用シャフリング部などを
内蔵する。また、ECCエンコーダ109は、シンクブ
ロック単位でIDを付加する回路や、同期信号を付加す
る回路を含む。ECCエンコーダ109は、例えば1個
の集積回路で構成される。
【0070】なお、一実施形態では、ビデオデータおよ
びオーディオデータに対するエラー訂正符号としては、
積符号が使用される。積符号は、ビデオデータまたはオ
ーディオデータの2次元配列の縦方向に外符号の符号化
を行い、その横方向に内符号の符号化を行い、データシ
ンボルを2重に符号化するものである。外符号および内
符号としては、リードソロモンコード(Reed-Solomon co
de) を使用できる。
【0071】ECCエンコーダ109における処理につ
いて説明する。エレメンタリストリームのビデオデータ
は、可変長符号化されているため、各マクロブロックの
データの長さが不揃いである。パッキングおよびシャフ
リング部では、マクロブロックが固定枠に詰め込まれ
る。このとき、固定枠からはみ出たオーバーフロー部分
は、固定枠のサイズに対して空いている領域に順に詰め
込まれる。
【0072】また、画像フォーマット、シャフリングパ
ターンのバージョン等の情報を有するシステムデータ
が、後述するシスコン121から供給され、図示されな
い入力端から入力される。システムデータは、パッキン
グおよびシャフリング部に供給され、ピクチャデータと
同様に記録処理を受ける。システムデータは、ビデオA
UXとして記録される。また、走査順に発生する1フレ
ームのマクロブロックを並び替え、テープ上のマクロブ
ロックの記録位置を分散させるシャフリングが行われ
る。シャフリングによって、変速再生時に断片的にデー
タが再生される時でも、画像の更新率を向上させること
ができる。
【0073】パッキングおよびシャフリング部からのビ
デオデータおよびシステムデータ(以下、特に必要な場
合を除き、システムデータを含む場合も単にビデオデー
タと称する)は、ビデオデータに対して外符号化の符号
化を行うビデオ用外符号エンコーダに供給され、外符号
パリティが付加される。外符号エンコーダの出力は、ビ
デオ用シャフリング部で、複数のECCブロックにわた
ってシンクブロック単位で順番を入れ替える、シャフリ
ングがなされる。シンクブロック単位のシャフリングに
よって特定のECCブロックにエラーが集中することが
防止される。シャフリング部でなされるシャフリング
を、インターリーブと称することもある。ビデオ用シャ
フリング部の出力は、メインメモリに書き込まれる。
【0074】一方、上述したように、SDTI受信部1
08あるいはディレイ103から出力されたディジタル
オーディオ信号がECCエンコーダ109に供給され
る。この一実施形態では、非圧縮のディジタルオーディ
オ信号が扱われる。ディジタルオーディオ信号は、これ
らに限らず、オーディオインターフェースを介して入力
されるようにもできる。また、図示されない入力端子か
ら、オーディオAUXが供給される。オーディオAUX
は、補助的データであり、オーディオデータのサンプリ
ング周波数等のオーディオデータに関連する情報を有す
るデータである。オーディオAUXは、オーディオデー
タに付加され、オーディオデータと同等に扱われる。
【0075】オーディオAUXが付加されたオーディオ
データ(以下、特に必要な場合を除き、AUXを含む場
合も単にオーディオデータと称する)は、オーディオデ
ータに対して外符号の符号化を行うオーディオ用外符号
エンコーダに供給される。オーディオ用外符号エンコー
ダの出力がオーディオ用シャフリング部に供給され、シ
ャフリング処理を受ける。オーディオシャフリングとし
て、シンクブロック単位のシャフリングと、チャンネル
単位のシャフリングとがなされる。
【0076】オーディオ用シャフリング部の出力は、メ
インメモリに書き込まれる。上述したように、メインメ
モリには、ビデオ用シャフリング部の出力も書き込まれ
ており、メインメモリで、オーディオデータとビデオデ
ータとが混合され、1チャンネルのデータとされる。
【0077】メインメモリからデータが読み出され、シ
ンクブロック番号を示す情報等を有するIDが付加さ
れ、内符号エンコーダに供給される。内符号エンコーダ
では、供給されたデータに対して内符号の符号化を施
す。内符号エンコーダの出力に対してシンクブロック毎
の同期信号が付加され、シンクブロックが連続する記録
データが構成される。
【0078】ECCエンコーダ109から出力された記
録データは、記録アンプなどを含むイコライザ110に
供給され、記録RF信号に変換される。記録RF信号
は、回転ヘッドが所定に設けられた回転ドラム111に
供給され、磁気テープ112上に記録される。回転ドラ
ム111には、実際には、隣接するトラックを形成する
ヘッドのアジマスが互いに異なる複数の磁気ヘッドが取
り付けられている。
【0079】記録データに対して必要に応じてスクラン
ブル処理を行っても良い。また、記録時にディジタル変
調を行っても良く、さらに、パーシャル・レスポンスク
ラス4とビタビ符号を使用しても良い。なお、イコライ
ザ110は、記録側の構成と再生側の構成とを共に含
む。
【0080】図16は、上述した回転ヘッドにより磁気
テープ上に形成されるトラックフォーマットの一例を示
す。この例では、1フレーム当たりのビデオおよびオー
ディオデータが8トラックで記録されている。互いに異
なるアジマスの2トラックが1組とされて、アジマスと
対応するトラック番号
〔0〕とトラック番号〔1〕が付
される。トラックのそれぞれにおいて、両端側にビデオ
データが記録されるビデオセクタが配され、ビデオセク
タに挟まれて、オーディオデータが記録されるオーディ
オセクタが配される。この図16は、テープ上のセクタ
の配置を示すものである。
【0081】この例では、8チャンネルのオーディオデ
ータを扱うことができるようにされている。A1〜A8
は、それぞれオーディオデータの1〜8chを示す。互
いに異なるアジマスの2トラックからなる1組を単位と
して配列を変えられて記録される。また、ビデオデータ
は、この例では、1トラックに対して4エラー訂正ブロ
ック分のデータがインターリーブされ、Upper S
ideおよびLowerSideのセクタに分割され記
録される。
【0082】Lower Sideのビデオセクタに
は、所定位置にシステム領域(SYS)が設けられる。
システム領域は、例えば、Lower Sideのビデ
オセクタの先頭側と末尾側とに、トラック毎に交互に設
けられる。
【0083】なお、図16において、SATは、サーボ
ロック用の信号が記録されるエリアである。また、各記
録エリアの間には、所定の大きさのギャップが設けられ
る。
【0084】図16は、1フレーム当たりのデータを8
トラックで記録する例であるが、記録再生するデータの
フォーマットによっては、1フレーム当たりのデータを
4トラック、6トラックなどで記録するようにもでき
る。
【0085】図16Bに示されるように、テープ上に記
録されるデータは、シンクブロックと称される等間隔に
区切られた複数のブロックからなる。図16Cは、シン
クブロックの構成を概略的に示す。シンクブロックは、
同期検出するためのSYNCパターン、シンクブロック
のそれぞれを識別するためのID、後続するデータの内
容を示すDID、データパケットおよびエラー訂正用の
内符号パリティから構成される。データは、シンクブロ
ック単位でパケットとして扱われる。すなわち、記録あ
るいは再生されるデータ単位の最小のものが1シンクブ
ロックである。シンクブロックが多数並べられて(図1
6B)、例えばビデオセクタが形成される(図16
A)。
【0086】図15の説明に戻り、再生時には、磁気テ
ープ112から回転ドラム111で再生された再生信号
が再生アンプなどを含むイコライザ110の再生側の構
成に供給される。イコライザ110では、再生信号に対
して、等化や波形整形などがなされる。また、ディジタ
ル変調の復調、ビタビ復号等が必要に応じてなされる。
イコライザ110の出力は、ECCデコーダ113に供
給される。
【0087】ECCデコーダ113は、上述したECC
エンコーダ109と逆の処理を行うもので、大容量のメ
インメモリと、内符号デコーダ、オーディオ用およびビ
デオ用それぞれのデシャフリング部ならびに外符号デコ
ーダを含む。さらに、ECCデコーダ113は、ビデオ
用として、デシャフリングおよびデパッキング部、デー
タ補間部を含む。同様に、オーディオ用として、オーデ
ィオAUX分離部とデータ補間部を含む。ECCデコー
ダ113は、例えば1個の集積回路で構成される。
【0088】ECCデコーダ113における処理につい
て説明する。ECCデコーダ113では、先ず、同期検
出を行いシンクブロックの先頭に付加されている同期信
号を検出し、シンクブロックを切り出す。データは、再
生データは、シンクブロック毎に内符号エンコーダに供
給され、内符号のエラー訂正がなされる。内符号エンコ
ーダの出力に対してID補間処理がなされ、内符号によ
りエラーとされたシンクブロックのID例えばシンクブ
ロック番号が補間される。IDが補間された再生データ
は、ビデオデータとオーディオデータとに分離される。
【0089】上述したように、ビデオデータは、MPE
Gのイントラ符号化で発生したDCT係数データおよび
システムデータを意味し、オーディオデータは、PCM
(Pulse Code Modulation) データおよびオーディオAU
Xを意味する。
【0090】分離されたオーディオデータは、オーディ
オ用デシャフリング部に供給され、記録側のシャフリン
グ部でなされたシャフリングと逆の処理を行う。デシャ
フリング部の出力がオーディオ用の外符号デコーダに供
給され、外符号によるエラー訂正がなされる。オーディ
オ用の外符号デコーダからは、エラー訂正されたオーデ
ィオデータが出力される。訂正できないエラーがあるデ
ータに関しては、エラーフラグがセットされる。
【0091】オーディオ用の外符号デコーダの出力か
ら、オーディオAUX分離部でオーディオAUXが分離
され、分離されたオーディオAUXがECCデコーダ1
13から出力される(経路は省略する)。オーディオA
UXは、例えば後述するシスコン121に供給される。
また、オーディオデータは、データ補間部に供給され
る。データ補間部では、エラーの有るサンプルが補間さ
れる。補間方法としては、時間的に前後の正しいデータ
の平均値で補間する平均値補間、前の正しいサンプルの
値をホールドする前値ホールド等を使用できる。
【0092】データ補間部の出力がECCデコーダ11
3からのオーディオデータの出力であって、ECCデコ
ーダ113から出力されたオーディオデータは、ディレ
イ117およびSDTI出力部115に供給される。デ
ィレイ117は、後述するMPEGデコーダ116での
ビデオデータの処理による遅延を吸収するために設けら
れる。ディレイ117に供給されたオーディオデータ
は、所定の遅延を与えられて、SDI出力部118に供
給される。
【0093】分離されたビデオデータは、デシャフリン
グ部に供給され、記録側のシャフリングと逆の処理がな
される。デシャフリング部は、記録側のシャフリング部
でなされたシンクブロック単位のシャフリングを元に戻
す処理を行う。デシャフリング部の出力が外符号デコー
ダに供給され、外符号によるエラー訂正がなされる。訂
正できないエラーが発生した場合には、エラーの有無を
示すエラーフラグがエラー有りを示すものとされる。
【0094】外符号デコーダの出力がデシャフリングお
よびデパッキング部に供給される。デシャフリングおよ
びデパッキング部は、記録側のパッキングおよびシャフ
リング部でなされたマクロブロック単位のシャフリング
を元に戻す処理を行う。また、デシャフリングおよびデ
パッキング部では、記録時に施されたパッキングを分解
する。すなわち、マクロブロック単位にデータの長さを
戻して、元の可変長符号を復元する。さらに、デシャフ
リングおよびデパッキング部において、システムデータ
が分離され、ECCデコーダ113から出力され、後述
するシスコン121に供給される。
【0095】デシャフリングおよびデパッキング部の出
力は、データ補間部に供給され、エラーフラグが立って
いる(すなわち、エラーのある)データが修整される。
すなわち、変換前に、マクロブロックデータの途中にエ
ラーがあるとされた場合には、エラー箇所以降の周波数
成分のDCT係数が復元できない。そこで、例えばエラ
ー箇所のデータをブロック終端符号(EOB)に置き替
え、それ以降の周波数成分のDCT係数をゼロとする。
同様に、高速再生時にも、シンクブロック長に対応する
長さまでのDCT係数のみを復元し、それ以降の係数
は、ゼロデータに置き替えられる。さらに、データ補間
部では、ビデオデータの先頭に付加されているヘッダが
エラーの場合に、ヘッダ(シーケンスヘッダ、GOPヘ
ッダ、ピクチャヘッダ、ユーザデータ等)を回復する処
理もなされる。
【0096】DCTブロックに跨がって、DCT係数が
DC成分および低域成分から高域成分へと並べられてい
るため、このように、ある箇所以降からDCT係数を無
視しても、マクロブロックを構成するDCTブロックの
それぞれに対して、満遍なくDCならびに低域成分から
のDCT係数を行き渡らせることができる。
【0097】データ補間部から出力されたビデオデータ
がECCデコーダ113の出力であって、ECCデコー
ダ113の出力は、再生側のマルチフォーマットコンバ
ータ(以下、再生側MFCと略称する)114に供給さ
れる。再生側MFC114は、上述した記録側MFC1
06と逆の処理を行うものであって、ストリームコンバ
ータを含む。再生側MFC106は、例えば1個の集積
回路で構成される。
【0098】ストリームコンバータでは、記録側のスト
リームコンバータと逆の処理がなされる。すなわち、D
CTブロックに跨がって周波数成分毎に並べられていた
DCT係数を、DCTブロック毎に並び替える。これに
より、再生信号がMPEG2に準拠したエレメンタリス
トリームに変換される。
【0099】また、ストリームコンバータの入出力は、
記録側と同様に、マクロブロックの最大長に応じて、十
分な転送レート(バンド幅)を確保しておく。マクロブ
ロック(スライス)の長さを制限しない場合には、画素
レートの3倍のバンド幅を確保するのが好ましい。
【0100】ストリームコンバータの出力が再生側MF
C114の出力であって、再生側MFC114の出力
は、SDTI出力部115およびMPEGデコーダ11
6に供給される。
【0101】MPEGデコーダ116は、エレメンタリ
ストリームを復号し、ビデオデータを出力する。エレメ
ンタリストリームは、MPEGデコーダ116に供給さ
れパターンマッチングが行われ、シーケンスヘッダコー
ドおよびスタートコードが検出される。検出されたシー
ケンスヘッダコードおよびスターとコードにより、各層
のヘッダ部に格納された符号化パラメータが抽出され
る。MPEGデコーダ116において、抽出された符号
化パラメータに基づき、エレメンタリストリームに対し
て逆量子化処理と、逆DCT処理とがなされる。
【0102】MPEGデコーダ116から出力された復
号ビデオデータは、SDI出力部118に供給される。
上述したように、SDI出力部118には、ECCデコ
ーダ113でビデオデータと分離されたオーディオデー
タがディレイ117を介して供給されている。SDI出
力部118では、供給されたビデオデータとオーディオ
データとを、SDIのフォーマットにマッピングし、S
DIフォーマットのデータ構造を有するストリームへ変
換される。SDI出力部118からのストリームが出力
端子120から外部へ出力される。
【0103】一方、SDTI出力部115には、上述し
たように、ECCデコーダ113でビデオデータと分離
されたオーディオデータが供給されている。SDTI出
力部115では、供給された、エレメンタリストリーム
としてのビデオデータと、オーディオデータとをSDT
Iのフォーマットにマッピングし、SDTIフォーマッ
トのデータ構造を有するストリームへ変換される。変換
されたストリームは、出力端子119から外部へ出力さ
れる。
【0104】出力端子119からSDTIのストリーム
を供給された外部機器では、MPEGの復号化処理が必
要な場合には、供給されたストリームに対してパターン
マッチングを行い、シーケンスヘッダコードおよびスタ
ートコードを検出すると共に、各層のヘッダ部の符号化
パラメータを抽出する。そして、抽出された符号化パラ
メータに基づき、供給されたSDTIのストリームの復
号化を行う。
【0105】図15において、シスコン121は、例え
ばマイクロコンピュータからなり、この記憶再生装置の
全体の動作を制御する。またサーボ122は、シスコン
121と互いに通信を行いながら、磁気テープ112の
走行制御や回転ドラム111の駆動制御などを行う。
【0106】図17Aは、MPEGエンコーダ102の
DCT回路から出力されるビデオデータ中のDCT係数
の順序を示す。SDTI受信部108から出力されるM
PEG ESについても同様である。以下では、MPE
Gエンコーダ102の出力を例に用いて説明する。DC
Tブロックにおいて左上のDC成分から開始して、水平
ならびに垂直空間周波数が高くなる方向に、DCT係数
がジグザグスキャンで出力される。その結果、図17B
に一例が示されるように、全部で64個(8画素×8ラ
イン)のDCT係数が周波数成分順に並べられて得られ
る。
【0107】このDCT係数がMPEGエンコーダのV
LC部によって可変長符号化される。すなわち、最初の
係数は、DC成分として固定的であり、次の成分(AC
成分)からは、ゼロのランとそれに続くレベルに対応し
てコードが割り当てられる。従って、AC成分の係数デ
ータに対する可変長符号化出力は、周波数成分の低い
(低次の)係数から高い(高次の)係数へと、AC1
AC2 ,AC3 ,・・・と並べられたものである。可変
長符号化されたDCT係数をエレメンタリストリームが
含んでいる。
【0108】上述したMFC106に内蔵される、記録
側のストリームコンバータでは、供給された信号のDC
T係数の並べ替えが行われる。すなわち、それぞれのマ
クロブロック内で、ジグザグスキャンによってDCTブ
ロック毎に周波数成分順に並べられたDCT係数がマク
ロブロックを構成する各DCTブロックにわたって周波
数成分順に並べ替えられる。
【0109】図18は、この記録側ストリームコンバー
タにおけるDCT係数の並べ替えを概略的に示す。
(4:2:2)コンポーネント信号の場合に、1マクロ
ブロックは、輝度信号Yによる4個のDCTブロック
(Y1 ,Y2 ,Y3 およびY4 )と、色度信号Cb,C
rのそれぞれによる2個ずつのDCTブロック(C
1 ,Cb2 ,Cr1 およびCr2 )からなる。
【0110】上述したように、MPEGエンコーダ10
2では、MPEG2の規定に従いジグザグスキャンが行
われ、図18Aに示されるように、各DCTブロック毎
に、DCT係数がDC成分および低域成分から高域成分
に、周波数成分の順に並べられる。一つのDCTブロッ
クのスキャンが終了したら、次のDCTブロックのスキ
ャンが行われ、同様に、DCT係数が並べられる。
【0111】すなわち、マクロブロック内で、DCTブ
ロックY1 ,Y2 ,Y3 およびY4、DCTブロックC
1 ,Cb2 ,Cr1 およびCr2 のそれぞれについ
て、DCT係数がDC成分および低域成分から高域成分
へと周波数順に並べられる。そして、連続したランとそ
れに続くレベルとからなる組に、〔DC,AC1 ,AC
2 ,AC3 ,・・・〕と、それぞれ符号が割り当てられ
るように、可変長符号化されている。
【0112】記録側ストリームコンバータでは、可変長
符号化され並べられたDCT係数を、一旦可変長符号を
解読して各係数の区切りを検出し、マクロブロックを構
成する各DCTブロックに跨がって周波数成分毎にまと
める。この様子を、図18Bに示す。最初にマクロブロ
ック内の8個のDCTブロックのDC成分をまとめ、次
に8個のDCTブロックの最も周波数成分が低いAC係
数成分をまとめ、以下、順に同一次数のAC係数をまと
めるように、8個のDCTブロックに跨がって係数デー
タを並び替える。
【0113】並び替えられた係数データは、DC
(Y1 ),DC(Y2 ),DC(Y3 ),DC
(Y4 ),DC(Cb1 ),DC(Cb2 ),DC(C
1 ),DC(Cr2 ),AC1 (Y1 ),AC1 (Y
2 ),AC1 (Y3 ),AC1 (Y4 ),AC1 (Cb
1 ),AC1 (Cb2 ),AC1 (Cr1 ),AC
1 (Cr2 ),・・・である。ここで、DC、AC1
AC2 、・・・は、図17を参照して説明したように、
ランとそれに続くレベルとからなる組に対して割り当て
られた可変長符号の各符号である。
【0114】記録側ストリームコンバータで係数データ
の順序が並べ替えられた変換エレメンタリストリーム
は、ECCエンコーダ109に内蔵されるパッキングお
よびシャフリング部に供給される。マクロブロックのデ
ータの長さは、変換エレメンタリストリームと変換前の
エレメンタリストリームとで同一である。また、MPE
Gエンコーダ102において、ビットレート制御により
GOP(1フレーム)単位に固定長化されていても、マ
クロブロック単位では、長さが変動している。パッキン
グおよびシャフリング部では、マクロブロックのデータ
を固定枠に当てはめる。
【0115】図19は、パッキングおよびシャフリング
部でのマクロブロックのパッキング処理を概略的に示
す。マクロブロックは、所定のデータ長を持つ固定枠に
当てはめられ、パッキングされる。このとき用いられる
固定枠のデータ長を、記録および再生の際のデータの最
小単位であるシンクブロックのデータ長と一致させてい
る。これは、シャフリングおよびエラー訂正符号化の処
理を簡単に行うためである。図19では、簡単のため、
1フレームに8マクロブロックが含まれるものと仮定す
る。
【0116】可変長符号化によって、図19Aに一例が
示されるように、8マクロブロックの長さは、互いに異
なる。この例では、固定枠である1シンクブロックのデ
ータ領域の長さと比較して、マクロブロック#1のデー
タ,#3のデータおよび#6のデータがそれぞれ長く、
マクロブロック#2のデータ,#5のデータ,#7のデ
ータおよび#8のデータがそれぞれ短い。また、マクロ
ブロック#4のデータは、1シンクブロックと略等しい
長さである。
【0117】パッキング処理によって、マクロブロック
が1シンクブロック長の固定長枠に詰め込まれる。過不
足無くデータを詰め込むことができるのは、1フレーム
期間で発生するデータ量が固定量に制御されているから
である。図19Bに一例が示されるように、1シンクブ
ロックと比較して長いマクロブロックは、シンクブロッ
ク長に対応する位置で分割される。分割されたマクロブ
ロックのうち、シンクブロック長からはみ出た部分(オ
ーバーフロー部分)は、先頭から順に空いている領域
に、すなわち、長さがシンクブロック長に満たないマク
ロブロックの後ろに、詰め込まれる。
【0118】図19Bの例では、マクロブロック#1
の、シンクブロック長からはみ出た部分が、先ず、マク
ロブロック#2の後ろに詰め込まれ、そこがシンクブロ
ックの長さに達すると、マクロブロック#5の後ろに詰
め込まれる。次に、マクロブロック#3の、シンクブロ
ック長からはみ出た部分がマクロブロック#7の後ろに
詰め込まれる。さらに、マクロブロック#6のシンクブ
ロック長からはみ出た部分がマクロブロック#7の後ろ
に詰め込まれ、さらにはみ出た部分がマクロブロック#
8の後ろに詰め込まれる。こうして、各マクロブロック
がシンクブロック長の固定枠に対してパッキングされ
る。
【0119】各マクロブロックに対応する可変長データ
の長さは、記録側ストリームコンバータにおいて予め調
べておくことができる。これにより、このパッキング部
では、VLCデータをデコードして内容を検査すること
無く、マクロブロックのデータの最後尾を知ることがで
きる。
【0120】図20は、上述したECCエンコーダ13
9のより具体的な構成を示す。図20において、164
がICに対して外付けのメインメモリ160のインター
フェースである。メインメモリ160は、SDRAMで
構成されている。インターフェース164によって、内
部からのメインメモリ160に対する要求を調停し、メ
インメモリ160に対して書込み/読出しの処理を行
う。また、パッキング部137a、ビデオシャフリング
部137b、パッキング部137cによって、パッキン
グおよびシャフリング部137が構成される。
【0121】図21は、メインメモリ160のアドレス
構成の一例を示す。メインメモリ160は、例えば64
MビットのSDRAMで構成される。メインメモリ16
0は、ビデオ領域250、オーバーフロー領域251お
よびオーディオ領域252を有する。ビデオ領域250
は、4つのバンク(vbank#0、vbank#1、
vbank#2およびvbank#3)からなる。4バ
ンクのそれぞれは、1等長化単位のディジタルビデオ信
号が格納できる。1等長化単位は、発生するデータ量を
略目標値に制御する単位であり、例えばビデオ信号の1
ピクチャ(Iピクチャ)である。図21中の、部分A
は、ビデオ信号の1シンクブロックのデータ部分を示
す。1シンクブロックには、フォーマットによって異な
るバイト数のデータが挿入される。複数のフォーマット
に対応するために、最大のバイト数以上であって、処理
に都合の良いバイト数例えば256バイトが1シンクブ
ロックのデータサイズとされている。
【0122】ビデオ領域の各バンクは、さらに、パッキ
ング用領域250Aと内符号化エンコーダへの出力用領
域250Bとに分けられる。オーバーフロー領域251
は、上述のビデオ領域に対応して、4つのバンクからな
る。さらに、オーディオデータ処理用の領域252をメ
インメモリ160が有する。
【0123】この一実施形態では、各マクロブロックの
データ長標識LTを参照することによって、パッキング
部137aが固定枠長データと、固定枠を越える部分で
あるオーバーフローデータとをメインメモリ160の別
々の領域に分けて記憶する。固定枠長データは、シンク
ブロックのデータ領域の長さ以下のデータであり、以
下、ブロック長データと称する。ブロック長データを記
憶する領域は、各バンクのパッキング処理用領域250
Aである。ブロック長より短いデータ長の場合には、メ
インメモリ160の対応する領域に空き領域を生じる。
ビデオシャフリング部137bが書込みアドレスを制御
することによってシャフリングを行う。ここで、ビデオ
シャフリング部137bは、ブロック長データのみをシ
ャフリングし、オーバーフロー部分は、シャフリングせ
ずに、オーバーフローデータに割り当てられた領域に書
込まれる。
【0124】次に、パッキング部137cが外符号エン
コーダ139へのメモリにオーバーフロー部分をパッキ
ングして読み込む処理を行う。すなわち、メインメモリ
160から外符号エンコーダ139に用意されている1
ECCブロック分のメモリに対してブロック長のデータ
を読み込み、若し、ブロック長のデータに空き領域が有
れば、そこにオーバーフロー部分を読み込んでブロック
長にデータが詰まるようにする。そして、1ECCブロ
ック分のデータを読み込むと、読み込み処理を一時中断
し、外符号エンコーダ139によって外符号のパリティ
を生成する。外符号パリティは、外符号エンコーダ13
9のメモリに格納する。外符号エンコーダ139の処理
が1ECCブロック分終了すると、外符号エンコーダ1
39からデータおよび外符号パリティを内符号を行う順
序に並び替えて、メインメモリ160のパッキング処理
用領域250Aと別の出力用領域250Bに書き戻す。
ビデオシャフリング部140は、この外符号の符号化が
終了したデータをメインメモリ160へ書き戻す時のア
ドレスを制御することによって、シンクブロック単位の
シャフリングを行う。
【0125】このようにブロック長データとオーバーフ
ローデータとを分けてメインメモリ160の第1の領域
250Aへのデータの書込み(第1のパッキング処
理)、外符号エンコーダ139へのメモリにオーバーフ
ローデータをパッキングして読み込む処理(第2のパッ
キング処理)、外符号パリティの生成、データおよび外
符号パリティをメインメモリ160の第2の領域250
Bに書き戻す処理が1ECCブロック単位でなされる。
外符号エンコーダ139がECCブロックのサイズのメ
モリを備えることによって、メインメモリ160へのア
クセスの頻度を少なくすることができる。
【0126】そして、1ピクチャに含まれる所定数のE
CCブロック(例えば32個のECCブロック)の処理
が終了すると、1ピクチャのパッキング、外符号の符号
化が終了する。そして、インターフェース164を介し
てメインメモリ160の領域250Bから読出したデー
タがID付加部148、内符号エンコーダ147、同期
付加部150で処理され、並列直列変換部124によっ
て、同期付加部150の出力データがビットシリアルデ
ータに変換される。出力されるシリアルデータがパーシ
ャル・レスポンスクラス4のプリコーダ125により処
理される。この出力が必要に応じてディジタル変調さ
れ、記録アンプ110を介して、回転ドラム111に設
けられた回転ヘッドに供給される。
【0127】なお、ECCブロック内にヌルシンクと称
する有効なデータが配されないシンクブロックを導入
し、記録ビデオ信号のフォーマットの違いに対してEC
Cブロックの構成の柔軟性を持たせるようになされる。
ヌルシンクは、パッキングおよびシャフリングブロック
137のパッキング部137aにおいて生成され、メイ
ンメモリ160に書込まれる。従って、ヌルシンクがデ
ータ記録領域を持つことになるので、これをオーバーフ
ロー部分の記録用シンクとして使用することができる。
【0128】オーディオデータの場合では、1フィール
ドのオーディオデータの偶数番目のサンプルと奇数番目
のサンプルとがそれぞれ別のECCブロックを構成す
る。ECCの外符号の系列は、入力順序のオーディオサ
ンプルで構成されるので、外符号系列のオーディオサン
プルが入力される毎に外符号エンコーダ136が外符号
パリティを生成する。外符号エンコーダ136の出力を
メインメモリ160の領域252に書込む時のアドレス
制御によって、シャフリング部147がシャフリング
(チャンネル単位およびシンクブロック単位)を行う。
【0129】さらに、126で示すCPUインターフェ
ースが設けられ、システムコントローラとして機能する
外部のCPU127からのデータを受け取り、内部ブロ
ックに対してパラメータの設定が可能とされている。複
数のフォーマットに対応するために、シンクブロック
長、パリティ長を始め多くのパラメータを設定すること
が可能とされている。
【0130】パラメータの1つとしての”パッキング長
データ”は、パッキング部137aおよび137bに送
られ、パッキング部137a、137bは、これに基づ
いて決められた固定枠(図19Aで「シンクブロック
長」として示される長さ)にVLCデータを詰め込む。
【0131】パラメータの1つとしての”パック数デー
タ”は、パッキング部137bに送られ、パッキング部
137bは、これに基づいて1シンクブロック当たりの
パック数を決め、決められたパック数分のデータを外符
号エンコーダ139に供給する。
【0132】パラメータの1つとしての”ビデオ外符号
パリティ数データ”は、外符号エンコーダ139に送ら
れ、外符号エンコーダ139は、これに基づいた数のパ
リティが発声されるビデオデータの外符号の符号化を行
う。
【0133】パラメータの1つとしての”ID情報”お
よび”DID情報”のそれぞれは、ID付加部148に
送られ、ID付加部148は、これらID情報およびD
ID情報をメインメモリ160から読み出された単位長
のデータ列に付加する。
【0134】パラメータの1つとしての”ビデオ内符号
用パリティ数データ”および”オーディオ内符号用パリ
ティ数データ”のそれぞれは、内符号エンコーダ149
に送られ、内符号エンコーダ149は、これらに基づい
た数のパリティが発生されるビデオデータとオーディオ
データの内符号の符号化を行う。なお、内符号エンコー
ダ149には、パラメータの1つである”シンク長デー
タ”も送られており、これにより、内符号化されたデー
タの単位長(シンク長)が規制される。
【0135】また、パラメータの1つとしてのシャフリ
ングテーブルデータがビデオ用シャフリングテーブル
(RAM)128vおよびオーディオ用シャフリングテ
ーブル(RAM)128aに格納される。シャフリング
テーブル128vは、ビデオシャフリング部137bお
よび140のシャフリングのためのアドレス変換を行
う。シャフリングテーブル128aは、オーディオシャ
フリング147のためのアドレス変換を行う。
【0136】次に、この発明の一実施形態について、よ
り詳細に説明する。この発明では、記録側MFC106
で、記録側ストリームコンバータの処理により可変長符
号を並べ替える際に、ヘッダ部のデータを先頭側にまと
めて配置する。図22は、この一実施形態によるデータ
配列の方法を概略的に示す。
【0137】図22Aは、記録側MFC106に入力さ
れるMPEGストリームの先頭部分を示す。記録側MF
C106では、入力されたMPEGストリームから、各
層のスタートコードおよびシーケンスヘッダコードを検
出する。そして、検出されたスタートコードおよびシー
ケンスヘッダコードとに基づき、MPEGストリームを
分割する。分割されたそれぞれをセグメントと称する。
【0138】図22Bは、MPEGストリームが上述の
ようにしてセグメントに分割された様子を示す。最初の
セグメントSeg1には、ヘッダ部分が割り当てられ
る。すなわち、シーケンス層のシーケンスヘッダ2、シ
ーケンス拡張3および拡張およびユーザデータ4、GO
P層のGOPヘッダ6およびGOPのユーザデータ7、
ならびに、ピクチャ層のピクチャヘッダ9、ピクチャ符
号化拡張10およひ拡張およびユーザデータ11がセグ
メントSeg1に割り当てられる。次のセグメントSe
g2からは、スライスが割り当てられる。各スライス
は、それぞれセグメントSeg2、Seg3、Seg
4、・・・に、順に割り当てられる。
【0139】さらに、各セグメントSeg1、Seg
2、・・・において、シーケンスヘッダコード1あるい
はスライススタートコード12を前詰めにして、先頭を
揃える。
【0140】こうしてセグメントに分割されたMPEG
ストリームが記録側ストリームコンバータに供給され
る。記録側ストリームコンバータでは、上述したよう
に、DCT係数の並べ替えを行うが、各層のヘッダ部が
格納されたセグメントSeg1は、並べ替えから除外さ
れるようにする。
【0141】例えば、記録側ストリームコンバータへの
MPEGストリームの入力の際に、MPEGストリーム
からセグメントSeg1のデータを分離し、残ったスト
リームが記録側ストリームコンバータに入力される。記
録側ストリームコンバータでは、入力されたストリーム
からスライススタートコード12を検出し、スライス毎
にDCT係数の並べ替えを行う。この例では、1スライ
スが1マクロブロックに対応しているので、DCT係数
の並べ替えは、マクロブロック毎に行われることにな
る。
【0142】このようにすると、セグメントSeg1を
除く全セグメントは、スライススタートコード12で始
まることになる。したがって、再生時に、1セグメント
だけが読み取れた場合でも、そのスライス、すなわち、
マクロブロックをデコードして、意味のある小画像を再
生することができる。
【0143】さらに、各層のヘッダ部が1つのセグメン
トSeg1にまとめられて格納されているので、再生時
に、このセグメントSeg1を読み取れれば、デコード
に際して最も重要な、シーケンスヘッダ2や、シーケン
ス拡張3のパラメータを高い確率で抽出できる。
【0144】次に、この発明の一実施形態の第1の変形
例について説明する。上述の一実施形態では、先頭のセ
グメントSeg1に、各層のヘッダ部が全て格納されて
いる。この方法では、セグメントSeg1の長さが上述
のパッキング処理による固定枠長を超過している場合、
セグメントの後ろ側に配置されたヘッダ情報が、パッキ
ング処理によって他のセグメントに移動させられてしま
う可能性がある。
【0145】例えば、シーケンス層のシーケンス拡張3
や拡張およびユーザデータ4が大きなデータである場
合、これらのデータによって、GOPヘッダ6、ピクチ
ャヘッダ9およびピクチャ符号化拡張10が後方へ追い
やられたり、GOP層の拡張およびユーザデータ7が大
きなデータであって、ピクチャヘッダ9やピクチャ符号
化拡張10が後方に追いやられたりすることが考えられ
る。後方へ追いやられたデータは、パッキング処理で他
のセグメントに移動させられてしまう可能性が高い。
【0146】そこで、この一実施形態の第1の変形例で
は、図23に一例が示されるように、各層のヘッダ部
を、各層毎にそれぞれセグメントにまとめて、全体の先
頭側に配置する。すなわち、図23に示されるように、
最初のセグメントSeg1には、シーケンス層のヘッダ
部である、シーケンスヘッダ2、シーケンス拡張3およ
び拡張およびユーザデータ4を格納する。次のセグメン
トSeg2には、GOP層のヘッダ部である、GOPヘ
ッダ6および拡張およびユーザデータ7を格納する。さ
らに次のセグメントSeg3には、ピクチャ層のヘッダ
部である、ピクチャヘッダ9、ピクチャ符号化拡張10
および拡張およびユーザデータ11を格納する。スライ
スデータは、次のセグメントSeg4から順に格納す
る。こうすることで、シーケンス層、GOP層およびピ
クチャ層それぞれのヘッダ部を、非常に高い確率で獲得
できる。
【0147】この第1の変形例においても、上述の一実
施形態と同様に、各セグメントのそれぞれで、先頭を揃
えるようにする。
【0148】なお、GOPヘッダ6は、省略してもよい
とされている。そこで、この第1の変形例において、シ
ーケンスヘッダ2、シーケンス拡張3および拡張および
ユーザデータ4と、ピクチャヘッダ9、ピクチャ符号化
拡張10および拡張およびユーザデータ11とに、それ
ぞれ1セグメントずつを割り当てるようにしてもよい。
【0149】次に、この発明の一実施形態の第2の変形
例について説明する。シーケンスヘッダ2は、MPEG
ストリームのヘッダ部のコンポーネントとしては比較的
データ長が長い。そこで、この第2の変形例では、図2
4に一例が示されるように、シーケンスヘッダ2に対し
て専用に、一つのセグメントSeg1を割り当てる。シ
ーケンス層のヘッダ部の他のコンポーネントであるシー
ケンス拡張3および拡張およびユーザデータ4は、まと
めて1つのセグメントSeg2を割り当てる。
【0150】シーケンス層のヘッダ部に格納されるパラ
メータは、実際には、頻繁に変更されるものではない。
また、シーケンスエンドコードをストリーム中に配さな
い限り、シーケンス層のヘッダ部のパラメータは、原則
として変更してはならないとされている。したがって、
シーケンスヘッダ2とシーケンス拡張3とが互いに別の
セグメントに割り当てられても、シーケンス拡張3をセ
グメントの正規の位置に格納しておいて、シーケンスヘ
ッダ2とシーケンス拡張3とを個別に更新させた方が、
パッキングにより移動されてしまったシーケンス拡張3
を全く拾えなくなるよりも、有利であると考えられる。
スライスデータは、セグメントSeg5から順に格納さ
れる。
【0151】GOP層およびピクチャ層のヘッダ部は、
上述の第1の変形例と同様に、それぞれ1つのセグメン
トSeg3およびSeg4を割り当てる。この場合も、
GOP層のヘッダ部は、省略してしまっても構わない。
なお、ピクチャヘッダ9とピクチャヘッダ符号化拡張1
0とを互いに別のセグメントに分割することは、メリッ
トが見出せない。
【0152】なお、上述の一実施形態、一実施形態の第
1および第2の変形例では、1フレーム分のセグメント
数が1フレーム分のマクロブロック数より、それぞれ1
個、3個および4個、多くなっている。これに対応する
処理は、シスコン121において所定になされる。
【0153】上述では、この発明がMPEGやJPEG
のデータストリームを記録するディジタルVTRに適用
されるように説明したが、これはこの例に限定されるも
のではない。例えば、この発明は、可変長符号化を用い
た他の方式で圧縮符号化されたデータストリームを記録
する場合にも、適用可能である。
【0154】さらに、この発明は、記録媒体が磁気テー
プ以外であっても適用可能である。データストリームが
直接的に記録されるのであれば、例えば、ハードディス
クやDVD(Digital Versatile Disc)といったディスク
状記録媒体や、半導体メモリを記録媒体に用いたRAM
レコーダなどにも適用可能なものである。
【0155】さらに、上述では、この発明が圧縮画像デ
ータを記録する場合に適用されるように説明したが、こ
れはこの例に限定されるものではない。例えば、AC−
3(Audio Code Number 3) 、AAC(Advanced Audio Co
ding) およびATRAC(AdaptiveTranform Acoustic C
oding)などの、音声圧縮技術を採用した音声データ記録
装置にも適用可能なものである。
【0156】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、可変長符号を固定枠でパッキングして記録媒体に記
録する場合において、MPEGストリームのデコードに
必要な、シーケンス層、GOP層およびピクチャ層のヘ
ッダ部がマクロブロックデータと分離されて、セグメン
トが割り当てられている。そのため、ピクチャサーチ時
や再生時のエラーレートが高いときなどでも、ヘッダ部
の特に重要な要素である、シーケンスヘッダ、シーケン
ス拡張、GOPヘッダ、ピクチャヘッダおよびピクチャ
符号化拡張を、高い確率で読み取ることができるという
効果がある。
【0157】また、一実施形態の第1および第2の変形
例によれば、シーケンス層、GOP層およびピクチャ層
において、ユーザデータの長さに係わらず、ヘッダ部の
特に重要な要素である、シーケンスヘッダ、シーケンス
拡張、GOPヘッダ、ピクチャヘッダおよびピクチャ符
号化拡張を読み取ることができるという効果がある。さ
らに、再生時に、ピクチャサーチ時や高エラーレート時
にも各層のヘッダ部に格納されているパラメータが高い
確率で読み取れるため、パラメータ同士の不整合やパラ
メータと画像ストリームとの不整合などによる画像の乱
れを最小限に抑えることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】MPEG2のデータの階層構造を概略的に示す
略線図である。
【図2】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図3】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図4】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図5】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図6】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図7】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図8】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図9】MPEG2のストリーム中に配されるデータの
内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図10】MPEG2のストリーム中に配されるデータ
の内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図11】MPEG2のストリーム中に配されるデータ
の内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図12】MPEG2のストリーム中に配されるデータ
の内容とビット割り当てを示す略線図である。
【図13】データのバイト単位の整列を説明するための
図である。
【図14】一実施形態におけるMPEGストリームのヘ
ッダを具体的に示す略線図である。
【図15】一実施形態による記録再生装置の記録側の構
成の一例を示すブロック図である。
【図16】磁気テープ上に形成されるトラックフォーマ
ットの一例を示す略線図である。
【図17】ビデオエンコーダの出力の方法と可変長符号
化を説明するための略線図である。
【図18】ビデオエンコーダの出力の順序の並び替えを
説明するための略線図である。
【図19】順序の並び替えられたデータをシンクブロッ
クにパッキングする処理を説明するための略線図であ
る。
【図20】ECCエンコーダのより具体的な構成を示す
ブロック図である。
【図21】メインメモリのアドレス構成の一例を示す略
線図である。
【図22】一実施形態によるデータ配列の方法を概略的
に示す略線図である。
【図23】一実施形態の第1の変形例によるデータ配列
の方法を概略的に示す略線図である。
【図24】一実施形態の第2の変形例によるデータ配列
の方法を概略的に示す略線図である。
【図25】パッキング処理を概念的に示す略線図であ
る。
【符号の説明】
1・・・シーケンスヘッダコード、2・・・シーケンス
ヘッダ、3・・・シーケンス拡張、4・・・拡張および
ユーザデータ、5・・・GOPスタートコード、6・・
・GOPヘッダ、7・・・ユーザデータ、8・・・ピク
チャスタートコード、9・・・ピクチャヘッダ、10・
・・ピクチャ符号化拡張、11・・・拡張およびユーザ
データ、12・・・スライススタートコード、13・・
・スライスヘッダ、14・・・マクロブロックヘッダ、
101・・・SDI受信部、102・・・MPEGエン
コーダ、106・・・記録側マルチフォーマットコンバ
ータ(MFC)、108・・・SDTI受信部、109
・・・ECCエンコーダ、112・・・磁気テープ、1
13・・・ECCデコーダ、114・・・再生側MF
C、115・・・SDTI出力部、116・・・MPE
Gデコーダ、118・・・SDI出力部、137a,1
37c・・・パッキング部、137b・・・ビデオシャ
フリング部、139・・・外符号エンコーダ、140・
・・ビデオシャフリング、149・・・内符号エンコー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 晃 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 松本 英之 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C053 FA20 FA21 GA11 GA16 GB06 GB11 GB18 GB19 GB22 GB25 GB38 HA24 JA03 JA24 KA04 5D044 AB05 AB07 BC01 CC01 DE03 DE12 DE22 DE27 DE42 DE45 DE48 DE52 EF05 FG24 GK02 GK08 GK10 GK12 HH02 HH05 HL02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 階層構造を有し、符号化パラメータが格
    納されるヘッダ部が階層構造の各層の先頭に配されたデ
    ータストリームを可変長符号化し、可変長符号化された
    データを固定枠に当てはめ、固定枠からはみ出たデータ
    を他の固定枠の空き領域に詰め込んで等長化を行い、固
    定枠毎にセグメントを割り当ててセグメント単位で記録
    媒体に記録する記録装置において、 符号化パラメータを記録順序の最初のセグメントに記録
    するようにしたことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の記録装置において、 データを上記セグメントの先頭から詰め、複数の上記セ
    グメントの先頭を揃えて記録するようにしたことを特徴
    とする記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の記録装置において、 上記データストリームは、MPEGの規格に基づくデー
    タストリームであって、 上記MPEGの規格によるシーケンスヘッダおよびシー
    ケンス拡張に1セグメントを割り当て、ピクチャヘッダ
    およびピクチャ符号化拡張に1セグメントを割り当て、
    各マクロブロックにそれぞれ1セグメントを割り当てる
    ようにしたことを特徴とする記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の記録装置において、 データを上記セグメントの先頭から詰め、複数の上記セ
    グメントの先頭を揃えて記録するようにしたことを特徴
    とする記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の記録装置において、 さらに、上記MPEGの規格によるGOPヘッダに1セ
    グメントを割り当てるようにしたことを特徴とする記録
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の記録装置において、 上記データストリームは、MPEGの規格に基づくデー
    タストリームであって、 上記MPEGの規格によるシーケンスヘッダに1セグメ
    ントを割り当て、シーケンス拡張に1セグメントを割り
    当て、ピクチャヘッダおよびピクチャ符号化拡張に1セ
    グメントを割り当て、各マクロブロックにそれぞれ1セ
    グメントを割り当てるようにしたことを特徴とする記録
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の記録装置において、 データを上記セグメントの先頭から詰め、複数の上記セ
    グメントの先頭を揃えて記録するようにしたことを特徴
    とする記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の記録装置において、 さらに、上記MPEGの規格によるGOPヘッダに1セ
    グメントを割り当てるようにしたことを特徴とする記録
    装置。
  9. 【請求項9】 階層構造を有し、符号化パラメータが格
    納されるヘッダ部が階層構造の各層の先頭に配されたデ
    ータストリームを可変長符号化し、可変長符号化された
    データを固定枠に当てはめ、固定枠からはみ出たデータ
    を他の固定枠の空き領域に詰め込んで等長化を行い、固
    定枠毎にセグメントを割り当ててセグメント単位で記録
    媒体に記録する記録方法において、 符号化パラメータを記録順序の最初のセグメントに記録
    するようにしたことを特徴とする記録方法。
JP33574499A 1999-11-26 1999-11-26 記録装置および方法 Pending JP2001155437A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33574499A JP2001155437A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 記録装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33574499A JP2001155437A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 記録装置および方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001155437A true JP2001155437A (ja) 2001-06-08
JP2001155437A5 JP2001155437A5 (ja) 2006-04-27

Family

ID=18291997

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33574499A Pending JP2001155437A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 記録装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001155437A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006502605A (ja) * 2002-01-22 2006-01-19 マイクロソフト コーポレーション 開始符号エミュレーションの防止およびデータ充填のための方法およびシステム
WO2006032195A1 (fr) * 2004-09-23 2006-03-30 Beijing K-City High Definition Electronic Technology Co., Ltd. Support d'enregistrement de donnees multi-standard, procede et appareil d'enregistrement et de lecture de donnees
JP2008509463A (ja) * 2004-08-05 2008-03-27 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング メッセージをメッセージメモリに記憶する方法およびメッセージメモリ
US10271069B2 (en) 2016-08-31 2019-04-23 Microsoft Technology Licensing, Llc Selective use of start code emulation prevention

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006502605A (ja) * 2002-01-22 2006-01-19 マイクロソフト コーポレーション 開始符号エミュレーションの防止およびデータ充填のための方法およびシステム
JP2009246995A (ja) * 2002-01-22 2009-10-22 Microsoft Corp 開始符号エミュレーションの防止およびデータ充填のための方法およびシステム
US7839895B2 (en) 2002-01-22 2010-11-23 Microsoft Corporation Methods and systems for start code emulation prevention and data stuffing
JP4703114B2 (ja) * 2002-01-22 2011-06-15 マイクロソフト コーポレーション 開始符号エミュレーションの防止およびデータ充填のための方法およびシステム
JP2011205665A (ja) * 2002-01-22 2011-10-13 Microsoft Corp 開始符号エミュレーションの防止およびデータ充填のための方法およびシステム
JP2008509463A (ja) * 2004-08-05 2008-03-27 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング メッセージをメッセージメモリに記憶する方法およびメッセージメモリ
WO2006032195A1 (fr) * 2004-09-23 2006-03-30 Beijing K-City High Definition Electronic Technology Co., Ltd. Support d'enregistrement de donnees multi-standard, procede et appareil d'enregistrement et de lecture de donnees
US10271069B2 (en) 2016-08-31 2019-04-23 Microsoft Technology Licensing, Llc Selective use of start code emulation prevention

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4010066B2 (ja) 画像データ記録装置および記録方法、並びに画像データ記録再生装置および記録再生方法
KR20020075897A (ko) 스트림 처리 장치
KR100668993B1 (ko) 신호 처리 장치와 방법, 기록 장치, 재생 장치, 기록 및 재생 장치, 및 스트림 처리 장치와 방법
JP4182641B2 (ja) データ処理装置および方法、ならびに、記録装置および方法
US6643729B2 (en) Data processing apparatus and data recording apparatus
WO2001058171A1 (en) Recording device and method, and reproducing device and method
US6970938B2 (en) Signal processor
KR100739262B1 (ko) 기록 장치 및 기록 방법과, 재생 장치 및 재생 방법
US20020071491A1 (en) Signal processor
JP3775265B2 (ja) 信号処理装置および方法、記録再生装置および方法、ならびに、再生装置および方法
JP2000324448A (ja) データ記録装置、データ記録再生装置、データ記録方法およびデータ記録再生方法
JP2001155437A (ja) 記録装置および方法
KR100681992B1 (ko) 기록 장치 및 방법
JP4038949B2 (ja) 再生装置および方法
JP2001169243A (ja) 記録装置および方法、ならびに、再生装置および方法
JP4432284B2 (ja) 記録装置および方法
JP2001218162A (ja) 記録装置および方法
JP2000149455A (ja) データ記録装置および記録方法、データ記録再生装置および記録再生方法、並びにデータ記録媒体
JP3978903B2 (ja) データ記録装置、データ記録方法、データ処理装置、およびデータ処理方法
JP2001346163A (ja) 記録装置および方法、再生装置および方法、ならびに、記録再生装置および方法
JP2001218161A (ja) 記録装置および方法、ならびに、再生装置および方法
JP2000123485A (ja) 記録装置および方法
JP2000312341A (ja) データ伝送装置および方法、記録装置、ならびに、記録再生装置
JP2002171241A (ja) ストリーム伝送装置および方法
JP2001218202A (ja) ストリーム変換装置および方法、ならびに、再生装置および方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060314

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080414

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080617