JP2000356509A - 測長装置および測長補正装置 - Google Patents

測長装置および測長補正装置

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JP2000356509A
JP2000356509A JP16884499A JP16884499A JP2000356509A JP 2000356509 A JP2000356509 A JP 2000356509A JP 16884499 A JP16884499 A JP 16884499A JP 16884499 A JP16884499 A JP 16884499A JP 2000356509 A JP2000356509 A JP 2000356509A
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浩和 佐久間
Takashi Okamuro
貴士 岡室
Toshiro Nakajima
利郎 中島
Hajime Nakajima
一 仲嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 稼働部分が揺動しても測定誤差を生じさせな
いこと。 【解決手段】 この測長装置100では、回折格子10
2を稼働部分である位置測定対象Tに固定し、反射ミラ
ー103〜105を位置測定対象T以外の部分に固定す
る。光源101の平行ビームは、回折格子102にて0
次と±p次の回折光となり、反射ミラー103〜105
により反射して、再び回折格子102に入射干渉する。
この干渉光は、ハーフミラー106で取り出され、受光
素子107により光電変換される。干渉信号は、処理部
108にて処理される。回折格子102の特性上、位置
測定対象TがY軸およびZ軸水平方向に揺動しても、測
定誤差を生じさせない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工作機械などの
対象物の位置検出に用いられ、稼働部分が揺動しても測
定誤差を生じさせないような測長装置および測長補正装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】光波の干渉を利用することで長さを測定
する干渉計としては、一般的に振幅分割を用いたマイケ
ルソン干渉計が広く知られている。この他、光波の干渉
を利用して絶対値の測定を行うことができる測長装置と
して、特開平10−170217号公報に記載のものが
知られている。図14は、当該測長装置の構成を示す説
明図である。
【0003】この測長装置1500は、コヒーレントな
平行ビームBを発生する光源1501と、平行ビームB
の分波および合波を行うビームスプリッター1502
と、位置測定対象Tに連設されると共に平行ビームBを
光軸を変えずに反射する反射器1503、1504と、
平行ビームBの光軸を曲げる反射鏡1505と、ビーム
スプリッター1502により合波した平行ビームBの強
度を検出する光検出器1506とから構成されている。
前記位置測定対象Tは、たとえば工作機械の加工テーブ
ルや刃物台などである。反射器1503、1504に
は、回折格子やコーナーキューブ・プリズムなどを用い
る。
【0004】光源1501から出射した平行ビームB
は、ビームスプリッター1502により2方向に分波さ
れる。一方の平行ビームBaは、位置測定対象Tの移動
方向に対して平行に進行し、他方の平行ビームBbは、
位置測定対象Tの移動方向に直交するように分岐する
が、反射鏡1505によりその光軸を曲げられて当該位
置測定対象Tの移動方向に対して所定角度θの方向に進
行する。各平行ビームBは、反射器1503、1504
において光軸を変えることなく反射し、再びビームスプ
リッター1502において合波される。合波された平行
ビームBは、その位相変化により変調を受ける。
【0005】この平行ビームBの強度は、前記光検出器
1506により検出される。この測長装置1500にお
いて、平行ビームBaと平行ビームBbとの光路差Δ
は、 Δ=2(L−L・cosθ)=2L(1−cosθ) となるから、干渉周期を1/(1−cosθ)に拡大す
ることが可能になる。このため、傾き角θを変化させる
ことにより、干渉信号1周期に相当する位置測定対象T
の移動距離を任意の値に設定することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の測長装置1500では、反射器1503、1504
を加工テーブルなどの稼働部分に取り付けている。この
ため、当該稼働部分のY軸水平方向およびZ軸水平方向
の揺動により光検出器1506に入射する光軸がずれて
しまい、測定誤差が生じるという問題点があった。
【0007】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、稼働部分が揺動しても測定誤差を生じ
させないような測長装置および測長補正装置を得ること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による測長装置は、コヒーレントな平行
ビームを発する光源と、平行ビームの光軸上に位置する
と共に稼働部分である位置測定対象に固定した回折格子
と、回折格子の回折光を回折次数ごとに反射して回折格
子に戻すと共に前記位置測定対象以外の部分に固定した
反射手段と、を備え、回折格子による干渉光から測長を
行うものである。
【0009】光源からの平行ビームは、回折格子に入射
して回折光となる。各次数の回折光は、反射手段、たと
えば反射ミラーにより反射して再び回折格子に入射し、
干渉する。この干渉光の強度を検出し、回折格子までの
長さを測定する。回折格子は、位置測定対象に固定され
ており、反射ミラーは当該位置測定対象ではなく、これ
以外のなるべく稼働しない部分に固定する。回折格子
は、その特性上、面方向に揺動しても回折光にほとんど
影響を及ぼさないから、位置測定対象の揺動による測定
誤差を抑制することが可能になる。
【0010】つぎの発明による測長装置は、上記測長装
置において、さらに、前記所定次数の回折光の光軸上に
位相シフト手段を設け、偏光分割手段により位相差を有
する偏光成分ごとの干渉信号を取得し、この両干渉信号
に基づいて測長を行うものである。
【0011】位相シフト手段、たとえば位相板により回
折光の偏光を変化させ、位相の異なる干渉信号を得る。
この干渉信号を重ね合わせることで現在の角度を特定す
る。たとえば角度が0°と180°とではその出力信号
が0になるが、位相シフトした干渉信号の符号を参照す
ることにより0°か180°かを特定することができ
る。なお、前記偏光分割手段は、たとえば偏光ビームス
プリッターなどである。
【0012】つぎの発明による測長装置は、上記測長装
置において、さらに、前記回折格子および反射手段を有
する干渉計を複数段設けると共に各干渉計により取得す
る干渉信号の波長を異なるものにし、当該波長の異なる
干渉信号を重ね合わせることにより測長を行うようにし
たものである。
【0013】1波長を電気的に分解するには限界がある
ため、波長の異なる干渉信号を重ね合わせるようにす
る。このようにすれば、測長の分解能を向上することが
できる。たとえば特定干渉計の1波長を16分割するよ
うな波長を持つ干渉計を設けることにより、測長の分解
能を向上させる。干渉信号の波長を異なるものにするに
は、格子ピッチが異なる回折格子を用いたり、格子ピッ
チは同じだが異なる次数の回折光を用いることにより取
得することができる。なお、干渉計は、2段でもそれ以
上であっても構わない。
【0014】つぎの発明による測長装置は、上記測長装
置において、さらに、前記回折格子および反射手段を有
する干渉計を複数段設けると共に各干渉計により取得す
る干渉信号の波長を僅かに異なるものにしてバーニア波
を発生させ、当該バーニア波により測長を行うようにし
たものである。
【0015】バーニア波を発生させることにより、測定
範囲を拡大することができる。バーニア波を発生させる
には、異なる格子ピッチを持つ回折格子を用いたり、格
子ピッチは同じであるが用いる回折光の次数を異なるも
のにすればよい。
【0016】つぎの発明による測長装置は、上記測長装
置において、さらに、前記回折格子および反射手段を有
する干渉計を複数段設けると共に一部の干渉計の回折格
子を移動させないようにし、当該干渉計から取得した干
渉信号によって、その他の干渉計から取得した干渉信号
を補正するようにしたものである。
【0017】干渉信号には、回折格子の移動距離、屈折
率変動および光源の波長変動などに基づく誤差が含まれ
ている。従って、回折格子が移動しないような干渉計を
構成すれば、移動距離以外の要因による位相変動(誤
差)を得ることができる。この他の干渉計によって取得
される干渉信号には、屈折率変動などの誤差要因が含ま
れているから、当該干渉信号を前記回折格子が移動しな
い干渉計から取得した干渉信号により補正することで、
誤差を除去することができる。かかる構成によれば、空
気中の屈折率変動を起こす各種パラメータを測定する各
種センサ類が不要になる。なお、補正用の干渉計は、1
段構成であっても複数段構成であってもよい。具体的に
は、1段構成の補正用の干渉計により、複数の測長用の
干渉計を補正するようにしてもよい。また、複数段の補
正用の干渉計により、一つの測長用の干渉計を補正する
ようにしてもよい。さらに、各補正用の干渉計と、各測
長用の干渉計とを一対一に対応させてもよい。
【0018】つぎの発明による測長装置は、上記測長装
置において、さらに、前記反射手段を、回折格子および
反射手段を有する一つの干渉計にて、少なくとも二つ設
けたものである。
【0019】回折格子で回折光を干渉させるには、回折
光を二つ用いる必要があるから、当該回折光を反射する
反射手段を少なくとも二つ設けるようにした。このよう
にすれば、測長装置の構成を簡略化することができる。
【0020】つぎの発明による測長装置は、上記測長装
置において、さらに、前記干渉光を光電変換して得た干
渉信号をコンパレータにて所定のしきい値と比較し、そ
の結果をカウンタに出力することで位置データを生成す
るにあたり、前記回折格子を通過した測定光の強度を検
出する測定光強度検出手段を設け、この測定光強度検出
手段の測定光強度信号から平均強度信号を求め、この平
均強度信号により前記しきい値を調整するようにしたも
のである。
【0021】測定光の強度が変動するとコンパレータに
おける比較動作が不安定になるため、測定光の強度を取
得して当該測定光強度に基づいてコンパレータのしきい
値を調整するようにした。このようにすれば、コンパレ
ータにおいて安定した比較動作を行うことができる。
【0022】つぎの発明による測長装置は、上記測長装
置において、さらに、前記干渉光を光電変換して得た干
渉信号をコンパレータにて所定のしきい値と比較し、そ
の結果をカウンタに出力することで位置データを生成す
るにあたり、干渉信号を入力するローパスフィルタを設
け、当該ローパスフィルタの出力値に基づいて前記しき
い値を調整するようにしたものである。
【0023】干渉光の強度が変動するとコンパレータに
おける比較動作が不安定になるため、ローパスフィルタ
に干渉信号を入力し、当該ローパスフィルタの出力信号
に基づいてコンパレータのしきい値を調整するようにし
た。このようにすれば、コンパレータにおいて安定した
比較動作を行うことができる。
【0024】つぎの発明による測長装置は、上記測長装
置において、さらに、前記干渉光を光電変換して得た干
渉信号をコンパレータにて所定のしきい値と比較し、そ
の結果をカウンタに出力することで位置データを生成す
るにあたり、前記しきい値に関するデータを格納する記
憶手段と、当該しきい値に関するデータに基づいて前記
コンパレータのしきい値を調整する制御手段とを備えた
ものである。
【0025】測長装置は、個々の製品についてしきい値
にバラツキが生じるため、出荷前などに調整工程が必要
になるが、記憶手段に格納したしきい値に関するデータ
を用いてコンパレータのしきい値を調整するようにすれ
ば、調整工程を簡単にすることができる。
【0026】つぎの発明による測長装置は、上記測長装
置において、さらに、干渉光の光強度検出手段を設け、
当該光強度検出手段の検出信号から平均光強度を求め、
当該平均光強度に基づいて前記記憶手段に格納したしき
い値に関するデータを書き換え、当該記憶装置のデータ
に基づいてコンパレータのしきい値を調整するようにし
たものである。
【0027】干渉光の強度が変動するとコンパレータに
おける比較動作が不安定になるため、光強度検出手段に
より光強度を取得して平均光強度を求め、これに基づい
てしきい値に関するデータを書き換える。制御手段は、
このデータに基づいてコンパレータのしきい値を調整す
る。このようにすれば、急激な干渉光の変化にも追従す
ることが可能であり、コンパレータにおいて安定した比
較動作を行うことができる。
【0028】つぎの発明による測長装置は、上記測長装
置において、さらに、前記干渉光を光電変換して得た干
渉信号をコンパレータにて所定のしきい値と比較し、そ
の結果をカウンタに出力することで位置データを生成す
るにあたり、光学部品の経時変化に対応したしきい値に
関するデータを格納する記憶手段と、当該しきい値に関
するデータに基づいて前記コンパレータのしきい値を調
整する制御手段とを備えたものである。
【0029】制御手段は、たとえば測長装置の使用開始
から使用時間を加算し、この使用時間にかかるしきい値
のデータを記憶手段から取り出す。そして、このしきい
値のデータに基づいてコンパレータのしきい値を調整す
る。このようにすれば、光学部品の経時変化によっても
コンパレータの比較動作を安定して行うことができる。
【0030】つぎの発明による測長装置は、上記測長装
置において、さらに、前記干渉光を光電変換して得た干
渉信号をコンパレータにて所定のしきい値と比較し、そ
の結果をカウンタに出力することで位置データを生成す
るにあたり、前記しきい値に関するデータを格納する記
憶手段と、干渉信号を入力するローパスフィルタと、前
記記憶手段に格納しているしきい値に関するデータとロ
ーパスフィルタの出力信号に関するデータとを選択し、
当該選択したデータに基づいて前記コンパレータのしき
い値を調整する制御手段とを備えたものである。
【0031】回折格子が低速移動または停止している場
合は、記憶手段のデータを取り出してしきい値を調整す
るのが適しており、一方、回折格子が高速移動している
場合は、ローパスフィルタによりしきい値を調整するの
が適している。このため、制御手段により両者を選択で
きるような構成にした。このようにすれば、コンパレー
タの比較動作を確実に行うことができる。
【0032】つぎの発明による測長補正装置は、光源か
ら発したコヒーレントな平行ビームを分割し、この分割
した平行ビームの光軸上に回折格子を配置すると共に当
該回折格子を稼働部分である位置測定対象以外に固定
し、同じく、当該位置測定対象以外の部分に固定した反
射手段により、回折格子の回折光を回折次数ごとに反射
して回折格子に戻し、回折格子による干渉光を光電変換
して得た干渉信号に基づいて、測長用の干渉信号の補正
を行うようにしたものである。
【0033】通常、測定用の干渉計により得た干渉信号
には、屈折率変動などに起因した誤差が含まれる。この
ため、位置測定対象以外の部分に回折格子を固定して当
該誤差を取得し、他の干渉計により測長した干渉信号を
補正するようにした。このようにすれば、測長の精度を
向上させることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる測長装置
および測長補正装置につき図面を参照しつつ詳細に説明
する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定され
るものではない。
【0035】実施の形態1.図1は、この発明の実施の
形態1にかかる測長装置を示す構成図である。この測長
装置100は、半導体レーザーなどのコヒーレントな平
行ビームを発生する光源101と、光源101からの光
を入射させて0次と±p次(pは整数)の回折光を発生
させる回折格子102と、回折格子102により回折し
た0次と±p次の回折光を反射し、再び回折格子102
上で各回折光を干渉させる3枚の反射ミラー103〜1
05と、回折格子102で干渉した干渉光を取り出すハ
ーフミラー106と、ハーフミラー106から取り出し
た干渉光の強度を検出する受光素子107とを備えてい
る。前記回折格子102は、工作機械の加工テーブルや
刃物台などの位置測定対象Tに取り付けられている。反
射ミラー103〜105は、位置測定対象T以外の部
分、たとえば工作機械のベッドなどに取り付けられてい
る。回折格子102は、位置測定対象Tと共にX軸方向
に移動する。
【0036】つぎに、この測長装置100の動作につい
て説明する。光源101から出射した平行ビームBが回
折格子102に入射すると、0次と±p次(pは整数)
との回折光が発生する。ここで、回折格子102は、そ
の特性上、Y軸水平方向およびZ軸水平方向に揺動して
も回折角が変化しない。このため、当該回折格子102
が揺動しても、0次光は、反射ミラー103により反射
して回折格子102に戻るし、p次光も、反射ミラー1
04と反射ミラー105により2回反射して回折格子1
02に戻ることになる。
【0037】そして、これら反射光(0次光、±p次
光)を回折格子102にて再び回折させ、0次光による
0次光、+p次光による−p次光、および−p次光によ
る+p次光を重ね合わせ、干渉させる。続いて、当該干
渉光をハーフミラー106で入射光から分離し、受光素
子107で光電変換する。受光素子107で光電変換し
た干渉信号は、処理部108に送信される。
【0038】干渉信号の位相は、回折格子102のX軸
方向の移動距離に比例して変動する。処理部108は、
この干渉信号に基づいて回折格子102のX軸方向の移
動距離を演算する。移動距離に対する位相変化の感度
は、光源101の平行ビームBの波長と回折格子102
の格子ピッチ、および回折次数によって決定される。た
とえば、光源101からの平行ビームの波長をλ、波長
λと格子ピッチおよび回折次数によって決定される回折
角をθ、空気中の屈折率をnとし、この屈折率nを一定
とした場合、干渉信号1周期の変化量に相当する回折格
子102の移動距離dは、 d=λ/(2n(1−cosθ)) で表される。
【0039】一般に、この回折格子102の移動距離d
が回折格子102の移動範囲として設定される。かかる
設定によれば、干渉光の強度から回折格子102が移動
した距離の絶対値を求めることができる。また、平行ビ
ームBの波長λ、回折格子102の格子ピッチおよび回
折次数pを適切に組み合わせれば、干渉信号1周期に相
当する回折格子102の移動距離dを任意の値に設定で
きる。
【0040】以上、この測長装置100によれば、回折
格子102を稼働部分である位置測定対象Tに取り付け
る一方、反射ミラー103〜105は当該位置測定対象
Tとは別の部分に取り付けるようにしているため、ま
ず、当該回折格子102の特性上からY軸水平方向およ
びZ軸水平方向の揺動による測定誤差が生じないという
効果を得ることができる。また、回折格子102のみを
稼働部分に取り付けるようにしているから、稼働部分へ
の負担が非常に小さくなり、測長装置100を単純かつ
小型にすることができる。
【0041】つぎに、上式にて示したように、干渉信号
1周期に対する回折格子102の移動距離dは、平行ビ
ームBの波長λ、回折格子102の格子ピッチおよび回
折次数pにより設定することができるから、位置測定対
象Tの移動可能範囲が大幅に異なる製品にも容易に適用
させることができる。なお、回折格子102の絶対値測
定だけではなく、パルスカウント等によりインクリメン
タルな測定も行うことができる。たとえば干渉信号1周
期に対する回折格子102の移動距離を当該回折格子1
02の全移動可能距離の1/10に設定し、この周波数
カウントを行うことにより回折格子102の移動距離を
求めるようにしてもよい。また、電気内挿等の手段を用
いて、1周期を電気的に分解するようにすれば、さらに
高分解能化も可能になる。
【0042】実施の形態2.図2は、この発明の実施の
形態2にかかる測長装置を示す構成図である。この測長
装置200は、半導体レーザーなどのコヒーレントな平
行ビームBを発生する光源201と、光源201からの
平行ビームBを入射させて0次と±p次(pは整数)の
回折光を発生させる回折格子202と、回折格子202
により回折した0次と±p次の回折光を反射し、再び回
折格子202上で各回折光を干渉させる3枚の反射ミラ
ー203〜205と、0次回折光の光軸上に設けた位相
板206と、回折格子202で干渉した干渉光を取り出
すハーフミラー207と、位相差の異なる干渉光を分割
して取り出す偏光ビームスプリッター208と、各位相
ごとに干渉光の強度を検出する受光素子209、210
とを備えている。
【0043】前記回折格子202は、工作機械の加工テ
ーブルや刃物台などの位置測定対象Tに取り付けられて
いる。反射ミラー203〜205は、位置測定対象以外
の部分、たとえば工作機械のベッドなどに取り付けられ
ている。回折格子202は、位置測定対象Tと共にX軸
方向に移動する。
【0044】つぎに、この測長装置200の動作につい
て説明する。光源201から出射した平行ビームBが回
折格子202に入射すると、0次と±p次との回折光が
発生する。0次光は、反射ミラー203により反射して
回折格子202に戻るが、光軸上に配置したλ/8位相
板206を往復で2回通過して、その偏光が変化させら
れる。一方、p次光は、反射ミラー204と反射ミラー
205により2回反射して再び回折格子202に戻る。
【0045】そして、これら反射光(0次光、±p次
光)を回折格子202にて再び合波し、ハーフミラー2
07により取り出す。続いて、偏光ビームスプリッター
208により、それぞれの偏光成分に分けて干渉させ
る。各位相の干渉光は受光素子209、210により受
光され、光電変換される。受光素子209、210から
の干渉信号は、処理部211に送信される。
【0046】各受光素子209、210により光電変換
された干渉光は、λ/4だけ位相がシフトしており、回
折格子202の移動距離と位相とが比例関係にあるか
ら、各受光素子209、210による干渉信号の時間的
位相関係は、回折格子202の任意位置においてπ/2
だけずれることになる。このため、両干渉信号を比較す
ることにより、現在の角度を特定することができる。な
お、干渉信号の位相差は、光学的配置の調整、たとえば
光源201もしくは位相板206を回転させること、ま
たは偏光ビームスプリッター208を傾けることなどに
より決定する。
【0047】ここで、偏光を変化させるのは、上記0次
光、±p次光のどちらでもよく、また偏光を変化させる
手段は、電気光学変調器や補償板などの偏光を制御でき
るものであれば位相板206に限られない。さらに、偏
光の異なる二つの光を重ね合わせて、偏光分割素子によ
り分割するような方法であれば、上記構成に限定されな
い。前記偏光分割素子としては、上記偏光ビームスプリ
ッター208のほか、たとえばハーフミラーと偏光板と
の組み合わせなどを用いることができる。
【0048】以上、この測長装置200によれば、回折
格子202を稼働部分である位置測定対象Tに取り付け
る一方、反射ミラー203〜205は当該位置測定対象
Tとは別の部分に取り付けるようにしているので、ま
ず、当該回折格子202の特性上からY軸水平方向およ
びZ軸水平方向の揺動による測定誤差が生じないという
効果を得ることができる。また、回折格子202の揺動
は、干渉信号間の位相差に全く影響を及ぼさないため、
安定した位相差を維持し続けることが可能である。さら
に、回折格子202のみを稼働部分に取り付けるように
しているから、当該稼働部分への負担が非常に小さくな
り、測長装置200を単純かつ小型にすることができ
る。特に、この構成によれば、回折格子202の揺動に
よる測定誤差をなくしつつ、現在の角度を特定すること
ができる。
【0049】実施の形態3.図3は、この発明の実施の
形態3にかかる測長装置を示す構成図である。この測長
装置300は、半導体レーザーなどのコヒーレントな平
行ビームBを発生する光源301と、光源301からの
平行ビームBを2分割するハーフミラー302と、分割
した一方の平行ビームBaの光軸上に位置し、0次と±
p次(pは整数)の回折光を発生させる回折格子303
と、回折格子303により回折した0次と±p次の回折
光を反射し、再び回折格子303上で各回折光を干渉さ
せる3枚の反射ミラー304〜306と、回折格子30
3で干渉した干渉光を取り出すハーフミラー307と、
このハーフミラー307により取り出した干渉光の強度
を検出する受光素子308とを有する。
【0050】また、この測長装置300は、分割した他
方の平行ビームBbを曲げる固定反射ミラー309と、
平行ビームBbの入射により0次と±q次(qは整数)
の回折光を発生させると共に前記回折格子303とは異
なる格子ピッチを持つ回折格子310と、回折格子31
0により回折した0次と±q次の回折光を反射し、再び
回折格子310上で各回折光を干渉させる3枚の反射ミ
ラー311〜313と、回折格子310で干渉した干渉
光を取り出すハーフミラー314と、このハーフミラー
314により取り出した干渉光の強度を検出する受光素
子315とを備えている。前記回折格子303と回折格
子310とは、工作機械の加工テーブルや刃物台などの
位置測定対象Tに連結して取り付けられ、位置測定対象
Tと共にX軸方向に移動する。反射ミラー304〜30
6、311〜313は、位置測定対象T以外の部分、た
とえば工作機械のベッドなどに取り付けられている。
【0051】つぎに、この測長装置300の動作につい
て説明する。光源301から出射した平行ビームBは、
ハーフミラー302によって透過光Baと反射光Bbと
に2分割され、その透過した平行ビームBaが回折格子
303に入射すると、0次と±p次との回折光が発生す
る。0次光は、反射ミラー304により反射して回折格
子303に戻り、p次光は、反射ミラー305と反射ミ
ラー306により2回反射して回折格子303に戻る。
そして、これら反射光(0次光、±p次光)を回折格子
303にて再び回折させ、0次光による0次光、+p次
光による−p次光、および−p次光による+p次光を重
ね合わせることで、干渉させる。続いて、当該干渉光を
ハーフミラー307で入射光から分離し、受光素子30
8で光電変換する。
【0052】これと並行して、ハーフミラー302にて
反射した平行ビームBbは、固定反射ミラー309によ
り光軸が直角に曲げられて、回折格子310に入射す
る。この回折格子310によって0次と±q次との回折
光が発生する。0次光は、反射ミラー311により反射
して回折格子310に戻り、q次光は、反射ミラー31
2と反射ミラー313により2回反射して回折格子31
0に戻る。そして、これら反射光(0次光、±q次光)
を回折格子310にて再び回折させ、0次光による0次
光、+q次光による−q次光、および−q次光による+
q次光を重ね合わせることで、干渉させる。続いて、当
該干渉光をハーフミラー314で入射光から分離し、受
光素子315で光電変換する。各受光素子308、31
5で光電変換した干渉信号は、処理部316に送信され
る。
【0053】通常、干渉信号の1周期分は、回折格子3
03の移動距離dに相当するように設定されており、回
折格子303の所定位置における干渉信号出力から回折
格子303の移動距離dを求めるようにしている。しか
しながら、1周期360°を電気的に分解するには限界
があるため、かかる構成のみでは測長の分解能を上げる
ことは困難である。そこで、この測長装置300では、
波長の異なる二つの干渉信号を重ね合わせて分解能の向
上を図っている。
【0054】すなわち、この測長装置300において、
回折格子303、310間の格子ピッチが異っているた
め、透過光Ba側の干渉信号1周期に相当する回折格子
303の移動距離と、反射光Bb側の干渉信号1周期に
相当する回折格子310の移動距離とが、異なるものに
なる。このため、二つの干渉信号を電気内挿し、それら
の内挿データを重ね合わせることによって透過光側干渉
信号の1周期内にて絶対値検出を行うことができる。
【0055】図4は、二つの干渉信号の内挿データを重
ね合わせる場合の一例を示すグラフ図である。詳しく
は、透過光Ba側の干渉信号の1周期に相当する移動距
離を、反射光Bb側の干渉信号の1周期に相当する移動
距離の8倍に設定した場合を示す。移動距離の絶対値
は、透過光干渉信号Saを基準とし、当該干渉信号Sa
を、反射光干渉信号Sbの波長により電気的に分割して
求める。以上、この測長装置300によれば、実施の形
態1の測長装置100と同様の効果が得られると共に、
干渉計を2段構成にして異なる波長の干渉信号を重ね合
わせるようにしたので、測長の分解能を高めることがで
きる。
【0056】なお、この実施の形態3では、干渉計を2
段に構成しているが、受光素子315において光電変換
できる光強度が確保できれば特に上限はない。このた
め、複数段の干渉計を構成することによりさらに広いダ
イナミックレンジを得ることができると共にさらに高分
解能の絶対値測定を行うことができる。また、上位実施
の形態3の変形例として、両回折格子303、310の
格子ピッチを一致させ、異なる次数の回折光を用いるよ
うにしてもよい。このようにしても、干渉信号の波長を
異ならしめることができるので、上記同様の電気内挿を
行うことにより、測長の分解能を高めることができる。
【0057】実施の形態4.図5は、この発明の実施の
形態4にかかる測長装置を示す構成図である。この測長
装置400は、実施の形態3の測長装置300と略同様
の構成であるが、反射光Bb側の回折格子401の格子
ピッチが、透過光Ba側の回折格子402の格子ピッチ
に対して僅かに異なるように設定した点が異なる。その
他の構成は実施の形態3と同様であるので説明を省略
し、同様の構成要素には同一の符号を付する。格子ピッ
チを僅かに異ならせることにより、二つの干渉信号から
バーニア波を生成することができる。
【0058】従来型の測長装置においてバーニア波を生
成するには、稼動部分の反射ミラーを精度よく一定角度
に維持し続けなければならなかったが、当該実施の形態
4にかかる測長装置400では、稼動部分に回折格子4
01、402のみ取り付け、反射ミラー304〜30
6、311〜313は別部分に固定されていることか
ら、バーニア波を容易に生成でき、測定範囲を拡大する
ことが可能になる。
【0059】また、上記実施の形態4では、2段の干渉
計によりバーニア波を生成するようにしているが、受光
素子により光電変換可能な程度の光強度が得られるよう
であれば、バーニア波以外の干渉計を追加することもで
きる。たとえば、図6に示すように、上記固定反射ミラ
ー309をハーフミラー403に変え、当該ハーフミラ
ー403の透過光Bcを格子ピッチが異なる回折格子4
04に入射させる。この回折格子404により発生した
0次と±r次(rは整数)との回折光は、三つの反射ミ
ラー405〜407により反射して再び回折格子404
に入射する。
【0060】これにより発生した干渉光は、ハーフミラ
ー408により取り出されて、受光素子409にて受光
される。このような構成にすれば、広ダイナミックレン
ジで高分解能の絶対値測定が可能となる。なお、上記干
渉計は4段以上設けるにようにしてもよい。また、回折
格子303、310、404の格子ピッチを同じにし
て、異なる次数の回折光を用いるようにしてもよい。
【0061】具体的には、同図に示すように、波長が
1.3μmの光源301と、格子ピッチが263μm、
261μm、46μmの回折格子303、310、40
4とを用いて3段の干渉計を構成した場合、それぞれの
干渉信号1周期に相当する回折格子303、310、4
04の移動量は、それぞれ53.2mm、52.4m
m、1.64mmとなり、3.35mを63分割、64
分割、2048分割する干渉信号を生成することができ
る。そして、この64分割と63分割する干渉信号から
バーニア波を生成し、当該バーニア波を用いて1波長を
より高精度に測定すると共に、この測定した干渉信号と
64分割および2048分割の干渉信号とを重ね合わせ
る。このようにすれば、測定範囲3.35mに渡って高
分解能の絶対値測定を行うことができる。なお、測定し
た干渉信号に2048分割の干渉信号のみを重ね合わせ
るようにしてもよい。
【0062】実施の形態5.図7は、この発明の実施の
形態5にかかる測長装置を示す構成図である。この測長
装置500は、測長用干渉計に隣接して、補正用干渉計
を設けた点に特徴がある。この測長装置500は、半導
体レーザーなどのコヒーレントな平行ビームを発生する
光源501と、光源501からの平行ビームBを2分割
するハーフミラー502と、分割した一方の平行ビーム
Baの光軸上に位置し、0次と±p次(pは整数)の回
折光を発生させる測長用の回折格子503と、回折格子
503により回折した0次と±p次の回折光を反射し、
再び回折格子503上で各回折光を干渉させる3枚の反
射ミラー504〜506と、回折格子503で干渉した
干渉光を取り出すハーフミラー507と、このハーフミ
ラー507により取り出した干渉光の強度を検出する受
光素子508とを有する。
【0063】また、この測長装置500は、分割した他
方の平行ビームBbを曲げる固定反射ミラー509と、
平行ビームBbの入射により0次と±q次(qは整数)
の回折光を発生させる補正用の回折格子510と、回折
格子510により回折した0次と±q次の回折光を反射
し、再び回折格子510上で各回折光を干渉させる3枚
の反射ミラー511〜513と、回折格子510で干渉
した干渉光を取り出すハーフミラー514と、このハー
フミラー514により取り出した干渉光の強度を検出す
る受光素子515とを備えている。
【0064】前記測長用の回折格子503は、工作機械
の加工テーブルや刃物台などの位置測定対象Tに連結し
て取り付けられ、位置測定対象Tと共にX軸方向に移動
する。補正用の回折格子510および反射ミラー504
〜506、511〜513は、位置測定対象T以外の部
分、たとえば工作機械のベッドなどに取り付けられてい
る。
【0065】この測長装置500の動作について説明す
る。測長用干渉計の動作については、実施の形態1と同
様である。すなわち、回折格子503にて回折した0次
光と±p次光とがそれぞれ反射ミラー504〜506で
反射し、再び回折格子503に入射することで干渉光が
発生する。この干渉光をハーフミラー507で取り出
し、受光素子508にて光電変換し干渉信号を得る。
【0066】ハーフミラー502にて反射した平行ビー
ムBbは、固定反射ミラー509により光軸が直角に曲
げられて、補正用の回折格子510に入射する。この回
折格子510によって0次と±q次(qは整数)との回
折光が発生する。0次光は、反射ミラー511により反
射して回折格子510に戻り、q次光は、反射ミラー5
12と反射ミラー513により2回反射して回折格子5
10に戻る。そして、これら反射光(0次光、±q次
光)を回折格子510にて合波し、干渉させる。この干
渉光はハーフミラー514で分離され、受光素子515
にて光電変換される。受光素子508、515の干渉信
号は、処理部516に送られる。
【0067】ここで、前記測長用の干渉計により得られ
た干渉信号の位相は、回折格子503の移動距離と屈折
率変化に応じて変動している。一方、補正用の回折格子
510は、固定されているから、空気中の屈折率変化の
影響を受けて変動している。このため、補正用の干渉計
で屈折率変化による変動を求め、測長用の干渉計の干渉
信号に補正を施すようにすれば、当該屈折率変動による
測定誤差を除去することができる。
【0068】具体的には、回折次数を±1、測長用回折
格子503と補正用回折格子510の格子ピッチを同一
とした場合、干渉信号1周期に相当する回折格子の移動
距離dを表した上式、 d=λ/(2n(1−cosθ)) を参考すると、測長用の干渉信号では回折格子503の
移動距離dと屈折率nとが変動するのに対し、干渉信号
では移動距離dが一定で屈折率nが変動することから、
補正用干渉信号の位相変動に基づいて干渉信号の位相情
報を補正して、空気中の屈折率変動による測定誤差を除
去する。
【0069】さらに、上記補正用の干渉計では、平行ビ
ームBbの波長と回折格子510の格子ピッチを適切に
選択することにより、屈折率変動に対する干渉信号の位
相感度を任意の値に設定できる。このため、補正用干渉
計を複数段構成すれば、一般的なマイケルソン干渉計で
補正干渉計を構成する場合に比べ、補正の分解能を高め
ることができると共に補正範囲を拡大することができ
る。
【0070】この結果、測長装置のダイナミックレンジ
を向上させることができる。また、測長用干渉計に一般
的なマイケルソン干渉計を用い、補正用干渉計に上記回
折格子510を用いた干渉計を用いるようにすることも
できる。すなわち、実施の形態5にかかる補正用干渉計
は、一般的なマイケルソン干渉計で構成した補正用干渉
計に比べて、その補正分解能が高いため、当該構成を補
正用干渉計にのみ適用してもダイナミックレンジを改善
することが可能になる。
【0071】なお、補正用の干渉計と測長用の干渉計と
の組み合わせは自由である。たとえば複数の測長用干渉
計それぞれに1段の補正用干渉計を設けるようにしても
よいし、複数段の測長用干渉計に1段の補正用干渉計を
設けるようにしてもよい。また、補正用干渉計を構成す
るにあたり、回折格子510の、たとえば1次光および
2次光を重ね合わせることにより補正分解能を高めるよ
うにすることもできる。さらに、異なる格子ピッチを持
つ回折格子510を用いて複数の補正用干渉計を構成
し、補正分解能を向上させるようにしてもよい。
【0072】また、光源501の波長が変動することに
より、測定誤差が発生する場合がある。そこで、補正用
干渉計により光源501の波長変動を求め(屈折率変化
は一定とする)、当該干渉信号を用いて、光源501の
波長変動による測定誤差を補正するようにしてもよい。
【0073】実施の形態6.図8は、この発明の実施の
形態6にかかる測長装置を示す構成図である。この測長
装置600は、実施の形態1の測長装置100と略同様
の構成であるが、反射ミラーを2枚にした点が異なる。
その他の構成は、実施の形態1と同様であるからその説
明を省略し、同一の構成要素については同一の符号を付
する。反射ミラー103は0次光の光を反射し、反射ミ
ラー104はp次光(pは整数)の光を反射する。回折
格子102は、工作機械の加工テーブルや刃物台などの
位置測定対象Tに取り付けられている。反射ミラー10
3、104は、位置測定対象T以外の部分、たとえば工
作機械のベッドなどに取り付けられている。回折格子1
02は、位置測定対象Tと共にX軸方向に移動する。
【0074】つぎに、この測長装置600の動作につい
て説明する。光源101から出射した平行ビームBが回
折格子102に入射すると、0次と+p次との回折光が
発生する。0次光は、反射ミラー103により反射して
回折格子102に戻る。一方、p次光は、反射ミラー1
04により反射して回折格子102に戻る。そして、こ
れら反射光(0次光、+p次光)を回折格子102にて
再び回折させ、干渉させる。続いて、当該干渉光をハー
フミラー106で入射光から分離し、受光素子107で
光電変換する。
【0075】受光素子107で光電変換した干渉信号
は、処理部108に送信される。なお、この実施の形態
6では、+p次光を用いたが、−p次光を反射ミラーで
反射して干渉光を得るようにしてもよい。以上、この測
長装置600によれば、2枚の反射ミラー103、10
4で構成したので、部品点数を少なくできる。また、光
路断面積が約半分になるから、測長装置全体を小型にす
ることができる。
【0076】実施の形態7.図9は、この発明の実施の
形態7にかかる測長装置を示す構成図である。この測長
装置700の基本構成は、実施の形態2の測長装置20
0と同じであるが、この測長装置200に対して測定光
の平均強度を得、当該平均強度信号に基づいて干渉信号
のしきい値を変動するようにした点に特徴がある。
【0077】かかる測長装置700は、半導体レーザー
などのコヒーレントな平行ビームを発生する光源701
と、光源701からの光を入射させて0次と±p次(p
は整数)の回折光を発生させる回折格子702と、回折
格子702により回折した0次と±p次の回折光を反射
し、再び回折格子702に入射させる3枚の反射ミラー
703〜705と、0次回折光の光軸上に設けた位相板
706と、回折格子702にて合波した測定光を取り出
すハーフミラー707と、測定光を分割して取り出すハ
ーフミラー708と、ハーフミラー708により取り出
した測定光の強度を検出する受光素子709と、透過測
定光を異なる位相ごとに分離して取り出す偏光ビームス
プリッター710と、各位相ごとに干渉光の強度を検出
する受光素子711、712とを備えている。
【0078】また、各受光素子711、712の干渉信
号は、処理部713に送信される。処理部713は、位
相ごとに分割して取り出した干渉信号を平均強度信号と
比較して出力信号を取り出すコンパレータ714、71
5と、各コンパレータ714、715の出力をカウント
するカウンタ716、717とから構成されている。ま
た、前記回折格子702は、工作機械の加工テーブルや
刃物台などの位置測定対象Tに取り付けられ、位置測定
対象Tと共にX軸方向に移動する。反射ミラー703〜
705は、位置測定対象T以外の部分、たとえば工作機
械のベッドなどに取り付けられている。
【0079】つぎに、この測長装置700の動作につい
て説明する。平行ビームBが回折格子702に入射する
ことにより、0次と±p次の回折光が発生する。0次光
は、光軸上に配置したλ/8位相板706を往復で2回
通過し、その偏光が変化させられる。一方、p次光は、
反射ミラー704、705により2回反射して回折格子
702に戻る。なお、位相板706により偏光を変化さ
せるのは、0次光でなく±p次光であってもよい(この
場合は、位相板706を±p次光の光軸上に配置す
る)。
【0080】そして、これら反射光(0次光、±p次
光)を回折格子702にて再び合波し、ハーフミラー7
07により取り出す。この測定光は、ハーフミラー70
8により分離されて受光素子709により光電変換され
る。この測定光強度信号は、処理部713に送信され
る。処理部713では、この測定光強度信号から平均強
度信号を生成する。一方、透過した測定光は、偏光ビー
ムスプリッター710により、それぞれの偏光成分に分
けられる。各干渉光は受光素子711、712により受
光され、光電変換される。受光素子711、712で光
電変換した干渉信号は、処理部713に送信される。
【0081】処理部713のコンパレータ714、71
5は、各受光素子711、712からの干渉信号を受け
て、しきい値と比較する。また、干渉信号をしきい値と
比較するにあたり、前記平均強度信号を受け取り、当該
しきい値を平均強度信号に基づいて変動させる。比較し
た結果は、カウンタ716、717に出力されて位置デ
ータとなる。
【0082】以上、この測長装置700によれば、しき
い値を平均強度信号に基づいて変動させるようにしたの
で、測定光のパワーが変動しても安定した比較動作を行
うことができる。このため、測長装置700の信頼性が
向上する。また、実施の形態2と同様、位相板706の
作用により各受光素子711、712の干渉信号の位相
がπ/2だけずれることになる。このため、両干渉信号
を比較することにより、現在の角度を特定することがで
きる。
【0083】実施の形態8.図10は、この発明の実施
の形態8にかかる測長装置を示す構成図である。この測
長装置800は、干渉光を光電変換するための受光素子
801と、干渉信号をしきい値と比較するコンパレータ
802と、干渉信号の平均値を検出するローパスフィル
タ803と、比較した干渉信号をカウントするカウンタ
804とを備えている。また、受光素子801までの干
渉計は、実施の形態1に記載したものと同様であり(図
示省略)、前記ローパスフィルタ803、コンパレータ
802およびカウンタ804は、同図に示した処理部1
08に含まれる。
【0084】受光素子801は、干渉光の強度を検出し
て、干渉信号を処理部に送る。この干渉信号は2分割さ
れ、その一方はそのままコンパレータ802に入力さ
れ、他方はローパスフィルタ803に入力される。ロー
パスフィルタ803は、干渉光の平均強度信号を検出す
る。コンパレータ802は、ローパスフィルタ803か
らの出力に基づいてしきい値を変動させ、当該しきい値
との比較結果をカウンタ804に出力する。カウンタ8
04は、当該コンパレータ802の出力に基づいて位置
データを作成する。
【0085】この測長装置800では、ローパスフィル
タ803により干渉光の平均強度を検出し、このローパ
スフィルタ803の出力に基づいてしきい値を変動する
ようにしたので、干渉光の強度変化に依存しない安定し
た比較動作を行うことができ、装置の信頼性が向上す
る。また、干渉信号の平均レベルを、しきい値付近にあ
わせる調整工程も不要になる。
【0086】実施の形態9.図11は、この発明の実施
の形態9にかかる測長装置を示す構成図である。この測
長装置900は、干渉光を光電変換するための受光素子
901と、干渉信号をしきい値と比較するコンパレータ
902と、コンパレータ902のしきい値を制御する制
御装置903と、しきい値に関するデータを格納してい
る記憶装置904と、コンパレータ902の比較した干
渉信号をカウントするカウンタ905とを備えている。
また、受光素子901までの干渉計は、実施の形態1に
記載したものと同様であり(図示省略)、前記制御装置
903、記憶装置904、コンパレータ902およびカ
ウンタ905は、同図に示した処理部108に含まれ
る。
【0087】受光素子901は、干渉光の強度を検出し
て、干渉信号を処理部に送る。この干渉信号はコンパレ
ータ902に入力される。制御装置903は、記憶装置
904のしきい値に関する情報に基づいて、コンパレー
タ902のしきい値を調整する。コンパレータ902
は、当該しきい値と干渉信号とを比較し、その結果をカ
ウンタ905に出力する。カウンタ905は、当該コン
パレータ902の出力に基づいて位置データを作成す
る。
【0088】測長装置900では、製品によって干渉光
の強度にバラツキが生じるが、このような場合であって
も、干渉光の強度に応じてしきい値を設定できる。具体
的には、工場出荷前または出荷後の調整過程において、
制御装置903により記憶装置904に格納したしきい
値のデータを選択し、最適な値に設定する。このように
すれば、測長装置900の信頼性および品質が向上する
と共に、しきい値の調整工程が簡略化できる。
【0089】実施の形態10.図12は、この発明の実
施の形態10にかかる測長装置を示す構成図である。こ
の測長装置1000は、干渉光を光電変換するための受
光素子1001と、干渉信号をしきい値と比較するコン
パレータ1002と、コンパレータ1002のしきい値
を制御する制御装置1003と、しきい値に関するデー
タを格納している記憶装置1004と、干渉光の平均強
度レベルを検出する光強度検出部1005と、コンパレ
ータ1002の比較した干渉信号をカウントするカウン
タ1006とを備えている。
【0090】また、受光素子1001までの干渉計は、
実施の形態1に記載したものと同様であり(図示省
略)、前記制御装置1003、記憶装置1004、コン
パレータ1002およびカウンタ1006は、同図に示
した処理部108に含まれる。また、光強度検出部10
05は、光学的なものでも電気的なものであってもよ
く、たとえば受光素子やフィルタを介する方式、A/D
変換し演算することで求める方式などであってもよい。
【0091】受光素子1001は、干渉光の強度を検出
して、干渉信号を処理部に送る。この干渉信号はコンパ
レータ1002に入力される。制御装置1003は、光
強度検出部1005からの信号から平均光強度を求め、
これに基づいて記憶装置1004のしきい値に関するデ
ータを書き換え続ける。制御装置1003は、書き換え
た最新のしきい値に関する情報に基づき、コンパレータ
1002のしきい値を調整する。コンパレータ1002
は、当該しきい値と干渉信号とを比較し、その結果をカ
ウンタ1006に出力する。カウンタ1006は、当該
コンパレータ1002の出力に基づいて位置データを作
成する。
【0092】この測長装置1000によれば、常に最新
の干渉光の強度に基づいてコンパレータ1002のしき
い値を調整するようにしたので、干渉光の強度が急激に
変動した場合であっても、自動的に追従することができ
る。このため、安定した比較動作を行うことができ、測
長装置1000の信頼性が向上する。
【0093】実施の形態11.また、図11に示した記
憶装置904に、光源その他の光学部品に関する経時変
化に対応したしきい値データを格納し、経時変化に伴い
コンパレータ902のしきい値を調整するようにしても
よい。たとえば、タイマーにより電源投入時間を加算
し、この使用時間に対応するしきい値データを記憶装置
904から取り出し、当該しきい値データに基づいてコ
ンパレータ902のしきい値を調整するようにする。ま
た、光源などの光学系が安定するまで、しきい値を調整
しながら比較動作を行うようにしてもよい。この場合、
タイマーを用いて測長装置の電源投入時から時間を計測
し、時間経過ごとにしきい値を調整するようにする。か
かる構成によっても、コンパレータ902の比較動作を
安定して行うことができる。
【0094】実施の形態12.図13は、この発明の実
施の形態12にかかる測長装置を示す構成図である。こ
の測長装置1100は、干渉光を光電変換するための受
光素子1101と、干渉信号をしきい値と比較するコン
パレータ1102と、コンパレータ1102のしきい値
を制御する制御装置1103と、しきい値に関するデー
タを格納している記憶装置1104と、干渉信号の平均
値を検出するローパスフィルタ1105と、干渉信号の
周波数を検出する周波数カウンタ1106と、コンパレ
ータ1102の比較した干渉信号をカウントするカウン
タ1107とを備えている。また、受光素子1101ま
での干渉計は、実施の形態1に記載したものと同様であ
り(図示省略)、前記制御装置1103などの構成要素
は、同図に示した処理部108に含まれる。
【0095】受光素子1101は、干渉光の強度を検出
して、干渉信号を処理部に送る。この干渉信号は3分割
され、一つはそのままコンパレータ1102に入力さ
れ、残りはローパスフィルタ1105および周波数カウ
ンタ1106に入力される。ローパスフィルタ1105
は、干渉光の平均強度信号を検出する。制御装置110
3は、回折格子が高速で移動している場合、ローパスフ
ィルタ1105からの出力に基づいてしきい値を調整す
る。
【0096】一方、ローパスフィルタ1105の信号は
回折格子が低速移動または停止している場合はローパス
フィルタ1105を用いることが困難であるから、記憶
装置1104のしきい値に関する情報に基づいて、コン
パレータ1102のしきい値を調整する。コンパレータ
1102は、当該しきい値と干渉信号とを比較し、その
結果をカウンタ1107に出力する。カウンタ1107
は、当該コンパレータ1102の出力に基づいて位置デ
ータを作成する。
【0097】以上の測長装置1100によれば、ローパ
スフィルタ1105と記憶装置1104とを組み合わせ
て使用するので、ミスカウントを防止でき、安定した比
較動作を行うことができる。また、干渉信号の平均レベ
ルをしきい値付近にあわせる調整工程の難易度を軽減で
きる。
【0098】なお、この実施の形態12の変形例とし
て、図12に示したような干渉光の平均強度レベルを検
出する光強度検出部1005を設け(図示省略)、当該
光強度検出部1005の検出信号により、記憶装置11
04のしきい値に関するデータを書き換え続けるように
してもよい。このようにすれば、常に最新の干渉光の平
均強度に基づいてコンパレータ1102のしきい値を調
整できるから、干渉光の平均強度が急激に変動した場合
であっても、自動的に追従することができる。このた
め、安定した比較動作を行うことができ、測長装置の信
頼性が向上する。
【0099】なお、上記高速移動時における干渉光平均
強度の検出は、ローパスフィルタ1105に限定され
ず、たとえばモニター用の受光素子などを用いることも
できる。また、低速移動時または停止時においては、干
渉光平均強度を、たとえばA/D変換してソフト的に求
めるようにしてもよい。
【0100】以上、実施の形態1から12について説明
したが、これら実施の形態1から12の測長装置を適宜
組み合わせて測長装置を構成することも可能であり、さ
らに、各構成要素については当業者にとって置換可能か
つ容易な範囲において変更使用することができる。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
測長装置によれば、位置測定対象に回折格子を固定し、
この回折格子で発生した各次数の回折光を位置測定対象
以外の部分に固定した反射手段で反射することで回折格
子に入射させ、この干渉光から測長を行うようにしたの
で、位置測定対象の揺動に起因した測長誤差を抑制する
ことができる。
【0102】つぎの発明にかかる測長装置によれば、位
相をシフトした干渉信号を取得し、この干渉信号を重ね
合わせることにより測長を行うようにしたので、現在の
角度を測定できる。
【0103】つぎの発明にかかる測長装置によれば、波
長の異なる干渉信号を取得してこれらを重ね合わせるよ
うにしたので、測長の分解能を向上することができる。
【0104】つぎの発明にかかる測長装置によれば、バ
ーニア波を用いて測長するので、測長範囲を拡大するこ
とができる。
【0105】つぎの発明にかかる測長装置によれば、複
数段のうち一部の干渉計の回折格子を移動させないよう
にし、当該干渉計から取得した干渉信号によって、その
他の干渉計から取得した干渉信号を補正するようにした
ので、測定誤差を除去することができる。このため、測
長を正確に行うことができる。
【0106】つぎの発明にかかる測長装置によれば、前
記反射手段を、回折格子および反射手段を有する一つの
干渉計にて、少なくとも二つ設けるようにしたので、測
長装置の構成を簡略化することができる。
【0107】つぎの発明にかかる測長装置によれば、測
定光の強度を検出することによりコンパレータのしきい
値を変動させるようにしたので、安定した比較動作を行
うことができる。このため、測長装置の信頼性が向上す
る。
【0108】つぎの発明にかかる測長装置によれば、干
渉信号を入力するローパスフィルタを設け、このローパ
スフィルタの出力信号に基づいてコンパレータのしきい
値を調整するようにした。このため、安定した比較動作
を行うことができるから、測長装置の信頼性が向上す
る。
【0109】つぎの発明にかかる測長装置によれば、し
きい値に関するデータを格納する記憶手段と、当該しき
い値に関するデータに基づいて前記コンパレータのしき
い値を調整する制御手段とを備えたので、しきい値の調
整工程を簡略化することができる。
【0110】つぎの発明にかかる測長装置によれば、光
強度検出手段の検出信号から求めた平均光強度よりコン
パレータのしきい値を調整するようにしたので、干渉光
の強度変化に追従することができる。このため、安定し
た比較動作を行うことが可能になる。
【0111】つぎの発明にかかる測長装置によれば、光
学部品の経時変化に応じてコンパレータのしきい値を調
整するようにしたので、コンパレータの比較動作を安定
して行うことができる。
【0112】つぎの発明にかかる測長装置によれば、記
憶手段に格納しているしきい値に関するデータとローパ
スフィルタの出力信号に関するデータとを選択し、当該
選択したデータに基づいて前記コンパレータのしきい値
を調整するので、コンパレータの比較動作を確実に行う
ことができる。
【0113】つぎの発明にかかる測長補正装置によれ
ば、位置測定対象以外の部分に固定した回折格子を用い
て干渉光を得、この干渉光を光電変換して得た干渉信号
に基づいて測長用の干渉信号の補正を行うようにしたの
で、測長の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1にかかる測長装置を
示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態2にかかる測長装置を
示す構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態3にかかる測長装置を
示す構成図である。
【図4】 二つの干渉信号の内挿データを重ね合わせる
場合の一例を示すグラフ図である。
【図5】 この発明の実施の形態4にかかる測長装置を
示す構成図である。
【図6】 実施の形態4にかかる測長装置の変形例を示
す構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態5にかかる測長装置を
示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態6にかかる測長装置を
示す構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態7にかかる測長装置を
示す構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態8にかかる測長装置
を示す構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態9にかかる測長装置
を示す構成図である。
【図12】 この発明の実施の形態10にかかる測長装
置を示す構成図である。
【図13】 この発明の実施の形態12にかかる測長装
置を示す構成図である。
【図14】 特開平10−170217号公報に記載の
測長装置の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
100 測長装置、101 光源、102 回折格子、
103〜105 反射ミラー、106 ハーフミラー、
107 受光素子、108 処理部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡室 貴士 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 中島 利郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 仲嶋 一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA07 AA09 CC00 DD02 DD03 DD11 EE00 FF16 FF18 FF48 FF49 FF51 GG06 GG12 HH03 HH13 JJ01 JJ05 JJ09 LL00 LL12 LL35 LL37 LL42 LL46 NN19 QQ00 QQ03 QQ08 QQ25 QQ33 QQ51

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレントな平行ビームを発する光源
    と、 平行ビームの光軸上に位置すると共に稼働部分である位
    置測定対象に固定した回折格子と、 回折格子の回折光を回折次数ごとに反射して回折格子に
    戻すと共に前記位置測定対象以外の部分に固定した反射
    手段と、 を備え、 回折格子による干渉光から測長を行うことを特徴とする
    測長装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記所定次数の回折光の光軸上
    に位相シフト手段を設け、偏光分割手段により位相差を
    有する偏光成分ごとの干渉信号を取得し、この両干渉信
    号に基づいて測長を行うことを特徴とする請求項1に記
    載の測長装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記回折格子および反射手段を
    有する干渉計を複数段設けると共に各干渉計により取得
    する干渉信号の波長を異なるものにし、当該波長の異な
    る干渉信号を重ね合わせることにより測長を行うように
    したことを特徴とする請求項1または2に記載の測長装
    置。
  4. 【請求項4】 さらに、前記回折格子および反射手段を
    有する干渉計を複数段設けると共に各干渉計により取得
    する干渉信号の波長を僅かに異なるものにしてバーニア
    波を発生させ、当該バーニア波により測長を行うように
    したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記
    載の測長装置。
  5. 【請求項5】 さらに、前記回折格子および反射手段を
    有する干渉計を複数段設けると共に一部の干渉計の回折
    格子を移動させないようにし、当該干渉計から取得した
    干渉信号によって、その他の干渉計から取得した干渉信
    号を補正するようにしたことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか一つに記載の測長装置。
  6. 【請求項6】 さらに、前記反射手段を、回折格子およ
    び反射手段を有する一つの干渉計にて、少なくとも二つ
    設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに
    記載の測長装置。
  7. 【請求項7】 さらに、前記干渉光を光電変換して得た
    干渉信号をコンパレータにて所定のしきい値と比較し、
    その結果をカウンタに出力することで位置データを生成
    するにあたり、前記回折格子を通過した測定光の強度を
    検出する測定光強度検出手段を設け、この測定光強度検
    出手段の測定光強度信号から平均強度信号を求め、この
    平均強度信号により前記しきい値を調整するようにした
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の
    測長装置。
  8. 【請求項8】 さらに、前記干渉光を光電変換して得た
    干渉信号をコンパレータにて所定のしきい値と比較し、
    その結果をカウンタに出力することで位置データを生成
    するにあたり、干渉信号を入力するローパスフィルタを
    設け、当該ローパスフィルタの出力値に基づいて前記し
    きい値を調整するようにしたことを特徴とする請求項1
    〜6のいずれか一つに記載の測長装置。
  9. 【請求項9】 さらに、前記干渉光を光電変換して得た
    干渉信号をコンパレータにて所定のしきい値と比較し、
    その結果をカウンタに出力することで位置データを生成
    するにあたり、前記しきい値に関するデータを格納する
    記憶手段と、当該しきい値に関するデータに基づいて前
    記コンパレータのしきい値を調整する制御手段とを備え
    たことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載
    の測長装置。
  10. 【請求項10】 さらに、干渉光の光強度検出手段を設
    け、当該光強度検出手段の検出信号から平均光強度を求
    め、当該平均光強度に基づいて前記記憶手段に格納した
    しきい値に関するデータを書き換え、当該記憶装置のデ
    ータに基づいてコンパレータのしきい値を調整するよう
    にしたことを特徴とする請求項9に記載の測長装置。
  11. 【請求項11】 さらに、前記干渉光を光電変換して得
    た干渉信号をコンパレータにて所定のしきい値と比較
    し、その結果をカウンタに出力することで位置データを
    生成するにあたり、光学部品の経時変化に対応したしき
    い値に関するデータを格納する記憶手段と、当該しきい
    値に関するデータに基づいて前記コンパレータのしきい
    値を調整する制御手段とを備えたことを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか一つに記載の測長装置。
  12. 【請求項12】 さらに、前記干渉光を光電変換して得
    た干渉信号をコンパレータにて所定のしきい値と比較
    し、その結果をカウンタに出力することで位置データを
    生成するにあたり、前記しきい値に関するデータを格納
    する記憶手段と、干渉信号を入力するローパスフィルタ
    と、前記記憶手段に格納しているしきい値に関するデー
    タとローパスフィルタの出力信号に関するデータとを選
    択し、当該選択したデータに基づいて前記コンパレータ
    のしきい値を調整する制御手段とを備えたことを特徴と
    する請求項1〜6のいずれか一つに記載の測長装置。
  13. 【請求項13】 光源から発したコヒーレントな平行ビ
    ームを分割し、この分割した平行ビームの光軸上に回折
    格子を配置すると共に当該回折格子を稼働部分である位
    置測定対象以外に固定し、同じく、当該位置測定対象以
    外の部分に固定した反射手段により、回折格子の回折光
    を回折次数ごとに反射して回折格子に戻し、回折格子に
    よる干渉光を光電変換して得た干渉信号に基づいて、測
    長用の干渉信号の補正を行うようにしたことを特徴とす
    る測長補正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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