JP2000330729A - オンラインバックアップ機能を持つディスクアレイシステム - Google Patents

オンラインバックアップ機能を持つディスクアレイシステム

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JP2000330729A
JP2000330729A JP11137351A JP13735199A JP2000330729A JP 2000330729 A JP2000330729 A JP 2000330729A JP 11137351 A JP11137351 A JP 11137351A JP 13735199 A JP13735199 A JP 13735199A JP 2000330729 A JP2000330729 A JP 2000330729A
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Japan
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data
disk
area
backup
freeze
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JP11137351A
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English (en)
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Katsuhiko Ogata
克彦 尾形
Kyoichi Sasamoto
享一 笹本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
  • Memory System Of A Hierarchy Structure (AREA)
  • Techniques For Improving Reliability Of Storages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】大容量ディスクデータのオンラインバックアッ
プが、バックアップ開始時点と終了時点でのデータの整
合性を確保した状態で行えるようにする。 【解決手段】ディスクアレイシステム10において、デ
ィスクアクセスされるデータの一時記憶用のキャッシュ
メモリ16と、制御部17に設けられ、ホスト装置20
からのフリーズコマンドに応じて、バックアップ対象デ
ィスク領域を含む指定のディスク領域、例えばディスク
アレイ11を書き込み停止として、その領域内のデータ
を固定するフリーズ設定部173とを備える。フリーズ
設定されたバックアップ対象ディスク領域からバックア
ップ装置12へのバックアップ処理の期間中、当該ディ
スク領域への書き込み要求に応じてキャッシュメモリ1
6に書き込まれる更新データは、バックアップ処理が完
了してフリーズ設定ディスクアレイ11がフリーズ解除
された後、指定のディスク領域に書き戻される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オンライン処理中
においてもデータのバックアップ処理が可能なオンライ
ンバックアップ機能を持つディスクアレイシステムに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、計算機システムで処理するデータ
量の増加に伴い、データの蓄積に、ディスク(ディスク
装置)単体でなく、複数のディスク(ディスク装置)か
らなるディスクアレイを適用したシステムが増えつつあ
る。また、データ量の増加、更にはディスクの大容量化
に伴い、ディスク(ディスクアレイ)上のデータをバッ
クアップする際にバックアップ処理を必要とするデータ
量が増加している。
【0003】従来、データのバックアップ処理を行う方
式として、次の2つが知られている。1つは、システム
を停止し、オフラインでデータをバックアップする方式
(以下、オフラインバックアップ方式と称する)であ
る。もう1つは、システムを停止させることなく、オン
ラインでデータをバックアップする方式(以下、オンラ
インバックアップ方式と称する)である。
【0004】上記オフラインバックアップ方式は、バッ
クアップするデータ量が少ないならば、システムをオフ
ラインにする時間は短くて済む。ところが近年は、前述
したようにバックアップするデータ量が増加しており、
このバックアップ方式では、システムを停止させておく
時間が長時間に及ぶことになり、システム運用における
可用性が低下する。
【0005】一方、上記オンラインバックアップ方式で
は、システムを停止させることなくデータのバックアッ
プを行うことができるため、オフラインバックアップ方
式よりも可用性は高まる。しかし、データバックアップ
処理が長時間に及ぶため、逐次変化していくオンライン
データとバックアップデータとの整合性を確保してバッ
クアップ処理を行うことは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、ディ
スクアレイを備えたシステムで大容量のディスクデータ
のバックアップを行う際に、システムを長時間オフライ
ンにしないためには、つまりシステム運用における可用
性を低下させないためには、オンラインバックアップ方
式を適用することが求められる。
【0007】ところが、大容量のディスクデータをオン
ラインでバックアップするには、そのバックアップ処理
に長時間を要するため、そのバックアップ処理の間にバ
ックアップ処理すべきデータが逐次変化していく。した
がって、従来のディスクアレイシステムでオンラインバ
ックアップ方式を適用すると、バックアップ開始時点と
終了時点でのデータに整合性がなく、逐次変化していく
オンラインデータとバックアップデータとの整合性を確
保してバックアップ処理を行うことは困難であった。
【0008】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
でその目的は、大容量のディスクデータのオンラインで
のバックアップ処理が、バックアップ開始時点と終了時
点でのデータの整合性を確保した状態で行えるディスク
アレイシステムを提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、バックアップ対象デ
ータを高速にバックアップできるディスクアレイシステ
ムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、データの読み
出し/書き込みが可能で、所定のバックアップ装置に対
するオンラインでのデータバックアップの対象となり得
る複数のディスク装置を含む少なくとも1つのディスク
アレイを備えたディスクアレイシステムにおいて、各デ
ィスク装置に対するアクセスで読み出し/書き込みされ
るデータを一時記憶するためのキャッシュメモリと、ホ
ストインタフェースを介してホスト装置から送られたコ
マンドを解釈してディスク装置を含む各部を制御する制
御手段であって、上記コマンドが、バックアップ対象デ
ィスク領域を含む指定のディスク領域に対するデータ書
き込み処理を停止することを指示するフリーズコマンド
である場合に、当該フリーズコマンドで指定された範囲
のディスク領域内のデータを固定するためのフリーズ設
定を行うフリーズ設定手段を含む制御手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0011】このような構成において、ホスト装置から
フリーズコマンドが与えられると、当該フリーズコマン
ドで指定された範囲のディスク領域に対するデータ書き
込み処理を停止して、その領域内のデータを固定するた
めのフリーズ設定が行われる。
【0012】ところで、ホスト装置からディスクアレイ
装置に対してディスク領域への書き込み要求が与えられ
た場合、まず要求された書き込みデータ(更新データ)
はキャッシュメモリ上に一時的に記憶される。通常、キ
ャッシュメモリ上に一時記憶された更新データは、対応
する書き込み要求の指定したディスク領域に適宜書き出
される(ライトバックされる)。しかし、フリーズ設定
されたディスク領域に対する書き込みは(フリーズ解除
されるまでは)停止(禁止)されることから、フリーズ
設定されたディスク領域への書き込み要求に応じてキャ
ッシュメモリに一時的に記憶された更新データは、当該
データ領域がフリーズ設定状態にある期間に当該ディス
ク領域に書き出されることはない。
【0013】このように、ホスト装置からのフリーズコ
マンドに応じてバックアップ対象ディスク領域を含むデ
ィスク領域をフリーズ設定し、即ち少なくともバックア
ップ対象データを固定し、オンラインでのデータ更新処
理をバックアップデータとは別に管理することで、たと
え大容量ディスクデータのオンラインバックアップのた
めに処理に長時間を要し、その間にバックアップ対象デ
ィスク領域への書き込み要求が多数発生しても、バック
アップ対象ディスク領域のデータについてバックアップ
開始時点と終了時点で整合性を確保することができる。
【0014】ここで、フリーズ設定されたディスク領域
への書き込み要求に応じてキャッシュメモリに一時的に
記憶された更新データは、当該ディスク領域からバック
アップ装置へのバックアップ処理の終了後に、当該ディ
スク領域に書き出せばよい。このキャッシュメモリから
ディスク領域への書き出し(遅延書き込み)を容易にす
るために、当該キャッシュメモリに、フリーズ設定され
たディスク領域に対する書き込みデータだけを一時的に
記憶するのに用いられる(フリーズ設定ディスク領域用
の)一時更新データ領域が確保される構成を適用すると
よい。
【0015】ところで、例えばディスク装置単体を単位
にバックアップする場合に、当該ディスク装置を含むデ
ィスクアレイ全体をフリーズ設定したのでは、即ち必要
以上のディスク領域に対してフリーズ設定したのでは、
キャッシュメモリの利用効率が低下する。そこで、バッ
クアップ対象がディスク装置単体であるかディスクアレ
イ全体であるかに応じてフリーズ設定の範囲を決定する
構成を適用し、バックアップのためのフリーズ処理が他
のディスク領域の処理に影響を及ぼさないようにすると
よい。
【0016】フリーズ設定されたディスク領域に対する
書き込みデータをキャッシュメモリに一時記憶すると、
バックアップが終了してフリーズ設定が解除されるまで
は、当該ディスク領域への書き出しが行われないことか
ら、キャッシュメモリの利用率が低下する。そこで本発
明は、ホスト装置から送られたコマンドがフリーズ設定
されたディスク領域内へのデータ書き込みを要求してい
る場合に、その要求されたデータを当該ディスク領域及
びキャッシュメモリに代えて一時的に記録するのに用い
られる一時更新データ領域が確保される一時更新データ
記録手段を備えたことをも特徴とする。
【0017】ここで、一時更新データ記録手段として、
ディスク装置の障害時交換用として予め設けられるスペ
アディスク装置、またはディスクアレイにより提供され
るディスク領域のうちのシステム運用管理に用いられる
システムデータ領域を割り当てるとよい。
【0018】また本発明は、一時更新データ記録手段に
記録された更新データの本来の記録先と当該一時更新デ
ータ記録手段内の一時記録先との対応を表す更新データ
管理情報(つまりフリーズ設定ディスク領域に書き戻す
べき一時更新データの、一時記録手段内の一時記録先
と、フリーズ設定ディスク領域内の書き戻し先との対応
を表す、フリーズ設定以降に発生した更新処理の一覧で
ある、差分バックアップ情報)が登録される管理情報テ
ーブルを上記キャッシュメモリ上に備えることで、更新
データ管理情報の参照、更新が高速に行えるようにした
ことをも特徴とする。
【0019】ここでは、ホスト装置から送られたコマン
ドがフリーズ設定ディスク領域内からのデータ読み出し
を要求している場合に、キャッシュメモリ上の管理情報
テーブルを参照して、フリーズ設定ディスク領域内の読
み出し対象領域に代えて一時更新データ記録手段に対す
る更新データの記録がなされている否かを判定し、その
判定結果に応じて一時更新データ記録手段または読み出
し対象領域のいずれか一方から要求されたデータを読み
出せばよい。
【0020】さて、バックアップ装置は、ディスクアレ
イシステムの内部または外部のいずれにも設けることが
可能である。ディスクアレイシステム内に設けられたバ
ックアップ装置へのバックアップ処理のためには、フリ
ーズ設定ディスク領域からバックアップ装置へのデータ
バックアップを要求する特定コマンド(フリーズデータ
バックアップコマンド)が用いられる。この特定コマン
ドがホスト装置からディスクアレイシステムに与えられ
た場合、フリーズ設定後のデータ更新の有無に無関係
に、つまり管理情報テーブルの内容に無関係に、フリー
ズ設定ディスク領域から要求されたデータを読み出して
バックアップ装置に記録すればよい。
【0021】一方、ディスクアレイシステム外に設けら
れたバックアップ装置へのバックアップ処理のために
は、フリーズ設定ディスク領域からのデータバックアッ
プのためのデータ読み出しを要求する特定コマンド(フ
リーズデータリードコマンド)が用いられる。この特定
コマンドがホスト装置からディスクアレイシステムに与
えられた場合、フリーズ設定後のデータ更新の有無に無
関係に、つまり管理情報テーブルの内容に無関係に、フ
リーズ設定ディスク領域から要求されたデータを読み出
してホスト装置に返せばよい。
【0022】ここで、上記特定コマンドに応じてフリー
ズ設定ディスク領域から要求されたデータを読み出す際
には、当該データに後続するデータを先読みしてキャッ
シュメモリに一時格納し、ホスト装置から新たな特定コ
マンドが送られ、且つ当該コマンドの要求するデータが
キャッシュメモリに先読みされている場合に、当該キャ
ッシュメモリから該当するデータを読み出すことによ
り、ディスクアクセス頻度を減らして、システムの負荷
を下げるようにするとよい。
【0023】また、フリーズ設定ディスク領域内へのデ
ータ書き込みを要求するコマンドを実行する際には、要
求されたデータ書き込み(データ更新)をキャッシュメ
モリ上で行い、当該キャッシュメモリに複数のデータ書
き込み要求分のデータが書き込まれた段階で、当該デー
タをまとめて一時更新データ記録手段に書き出す(遅延
書き込みを行う)ことにより、ディスクアクセス頻度を
減らして、システムの負荷を下げるようにするとよい。
【0024】また本発明は、フリーズ設定ディスク領域
を対象とするデータ読み出しまたはデータ書き込み要求
に応じて使用されるキャッシュメモリ領域(例えば、バ
ックアップ処理におけるフリーズ設定ディスク領域から
のデータの先読みに用いるキャッシュメモリ領域、或い
はバックアップ処理中に発生するフリーズ設定ディスク
領域へのデータ書き込み要求に対応して行われる一時更
新データ記録手段への遅延書き込みに用いるキャッシュ
メモリ領域など)の使用容量を、ホスト装置から指定さ
れる優先度に従って可変設定するようにしたことをも特
徴とする。
【0025】このように、フリーズ設定ディスク領域を
対象とするアクセス要求の実行で使用されるキャッシュ
メモリ領域の容量を指定の優先度に応じて増減すること
で、バックアップ処理を早く終わらせることも(バック
アップ処理のためのキャッシュメモリ領域の容量を増加
した場合)、全体のパフォーマンスを向上させることも
(バックアップ処理のためのキャッシュメモリ領域の容
量を減少した場合、つまのフォアグランド処理となるオ
ンライン処理で使用されるキャッシュメモリ領域の容量
を増加した場合)可能となる。
【0026】また本発明は、上記キャッシュメモリ上ま
たは一時更新データ記録手段上の一時更新データ領域の
空き状況に応じて、例えば空きがなくなる毎に、或いは
空きが所定量もしくは所定割合以下となる毎に、その時
点においてバックアップ済みのディスク領域のフリーズ
設定状態を解除し、その解除したディスク領域に、一時
更新データ領域に蓄えられている対応する一時更新デー
タを書き戻すことで、当該一時更新データ領域の該当部
分を再利用可能なように解放するようにしたことをも特
徴とする。
【0027】このように、フリーズ設定ディスク領域に
対する一時更新データの書き込みに用いられる一時更新
データ領域を再確保する処理をバックアップ処理中に適
宜実行することで、フリーズ設定ディスク領域に対する
一時更新データで一時更新データ領域が一杯になってオ
ンライン処理が停止するのを防ぐことが可能となる。
【0028】また本発明は、フリーズ設定ディスク領域
のデータに加えて、一時更新データ領域上のデータもバ
ックアップ装置にバックアップすることで、フリーズ処
理実行時点からの更新差分もバックアップすることが可
能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照して説明する。
【0030】[第1の実施形態]図1は本発明の第1の
実施形態に係るディスクアレイシステムの構成を示すブ
ロック図である。同図において、ディスクアレイシステ
ム10は、ハードディスクドライブ(HDD)に代表さ
れる複数のディスク装置(以下、単にディスクと略称す
る)110-1〜110-nから構成されるディスクアレイ
11を例えば2組備えると共に、磁気テープ装置に代表
されるバックアップ装置12を備えている。上記2組の
ディスクアレイ11は、後述するホスト計算機(ホスト
装置)20から1つの大容量ディスクとして扱われる。
バックアップ装置12は、ディスクアレイ11(のディ
スク110-1〜110-n)上のデータ(ディスクデー
タ)をディスクアレイシステム10側でオンラインバッ
クアップするのに用いられる。
【0031】ディスクアレイシステム10はまた、ホス
トI/F(インタフェース)13、ストレージI/F1
4-1〜14-n、ストレージI/F15、キャッシュメモ
リ16、及び制御部17を備えている。これらホストI
/F13、ストレージI/F14-1〜14-n,15、キ
ャッシュメモリ16、及び制御部17は、PCIバス
(Peripheral Component Interconnect Bus )に代表さ
れるローカルバス18により相互接続されている。
【0032】ホストI/F13は、SCSI(Small Co
mputer System Interface)に代表されるインタフェー
スであり、ホスト計算機20との入出力インタフェース
をなす。ストレージI/F14-1〜14-nもまたSCS
Iに代表されるインタフェースであり、ディスク110
-1〜110-nとの入出力インタフェースをなす。ストレ
ージI/F14-1〜14-nは、ローカルバス18とディ
スク110-1〜110-nとの間のデータ転送を行うため
の手順等の制御を司る。
【0033】ストレージI/F15もまたSCSIに代
表されるインタフェースであり、バックアップ装置12
との入出力インタフェースをなす。ストレージI/F1
5は、ローカルバス18とバックアップ装置12との間
のデータ転送を行うための手順等の制御を司る。
【0034】キャッシュメモリ16は、ディスク110
-i(i=1〜n)とのアクセスでリード/ライトされる
ディスクアクセスデータ(読み出しデータ、書き込みデ
ータ)を一時的に保持するのに用いられる。本実施形態
においてキャッシュメモリ16には、後述するフリーズ
状態にあるディスク領域に対する書き込みデータ(更新
データ)をフリーズ状態にないディスク領域に対する書
き込みデータと区別して一時蓄えるための一時更新デー
タ領域160が確保される。
【0035】制御部17はマイクロコンピュータを内蔵
しており、ホスト計算機20からホストI/F13を介
して送られるディスク制御コマンドを解釈し、ディスク
110-i(に対応するストレージI/F14-i)など、
ディスクアレイシステム10内の各部を制御する。制御
部17は、ホスト計算機20から送られる書き込みを要
求するライトコマンドを実行する書き込み要求実行部1
71と、同じく読み出しを要求するリードコマンドを実
行する読み出し要求実行部172と、後述するフリーズ
設定部173とを有している。
【0036】次に、図1の構成のディスクアレイシステ
ム10において、ホスト計算機20での処理を止めずに
ディスクアレイ11のデータをバックアップ装置12に
バックアップする場合、即ちディスクデータをオンライ
ンバックアップする場合の動作について、図2のシステ
ム状態図及び図3のフローチャートを参照して説明す
る。
【0037】まず、ディスクアレイシステム10で大容
量のディスクアレイ11のデータをオンラインバックア
ップする場合、そのバックアップ処理に多大な時間がか
かる。このような状況下では、バックアップ処理中にバ
ックアップ対象のディスク110-iに対する書き込み要
求が発生することがある。もし、ディスク110-iへの
書き込み処理とディスク110-iからバックアップ装置
12へのバックアップ処理とをそのまま並行して実行し
た場合、バックアップ処理開始時と終了時とで整合性の
あるデータがバックアップできない、という問題が発生
する。
【0038】そこで本実施形態では、ホスト計算機20
(上で走行するアプリケーションプログラム)に、特定
のディスク領域、例えばディスクアレイ11のディスク
領域への書き込みを停止させて当該ディスク領域のデー
タを固定(フリーズ)することを指示する特定制御コマ
ンド(以下、フリーズ設定コマンドと称する)の発行機
能を持たせると共に、ディスクアレイシステム10の制
御部17に、上記フリーズ設定コマンドに応じて指定の
ディスク領域をフリーズ設定するフリーズ設定部173
を持たせることで、上記の問題を解決するようにしてい
る。また、ホスト計算機20(上で走行するアプリケー
ションプログラム)には、フリーズ状態の解除を指示す
る特定制御コマンド(以下、フリーズ解除コマンドと称
する)の発行機能も持たせ、上記フリーズ設定部173
には、上記フリーズ解除コマンドに応じてフリーズ状態
を解除する機能も持たせてある。
【0039】今、ホスト計算機20が、例えば2組のデ
ィスクアレイ11の一方のデータをオンラインで図2に
おいて符号21で示すようにバックアップ装置12にバ
ックアップするオンラインバックアップ処理に際して、
ディスクアレイシステム10に対してフリーズ設定コマ
ンドを発行したものとする。このコマンドはホストI/
F13で受け取られて制御部17に渡される。
【0040】制御部17内のフリーズ設定部173は、
ホスト計算機20からのコマンドが制御部17で受け取
られ(ステップA1)、当該コマンドがこの例のように
フリーズ設定コマンドの場合には(ステップA2)、当
該コマンドの指定する範囲のディスク領域をフリーズ状
態に設定する(ステップA3)。ここでは、フリーズ対
象として2組のディスクアレイ11の一方が指定されて
おり、その指定されたディスクアレイ11がフリーズア
レイとしてフリーズ設定される。
【0041】この状態で、ホスト計算機20からディス
クアレイシステム10に対し、フリーズ設定されている
ディスクアレイ11内のデータの更新を要求するライト
コマンド(書き込み要求)が発行され、制御部17で受
け取られたものとする(ステップA1)。
【0042】制御部17内の書き込み要求実行部171
は、制御部17で受け取られたコマンドがこの例のよう
にライトコマンドで(ステップA7)、且つ当該コマン
ドの指定する書き込み先のディスク領域がフリーズされ
ている場合には(ステップA8)、当該コマンドで要求
された書き込みデータを、キャッシュメモリ16上に確
保されたフリーズ状態にあるディスクアレイ11(ディ
スク領域)用のキャッシュ領域である一時更新データ領
域160に一時的に蓄えるのみとして、フリーズ状態が
解除されるまで指定されたディスクアレイ11への遅延
書き込み(ライトバック)の待ち状態とし(ステップA
9)、そのフリーズ状態の間は、図2において符号22
を付した記号×で示すように、指定されたディスクアレ
イ11への書き込み(遅延書き込み)を停止する。
【0043】一方、ホスト計算機20からのリードコマ
ンドに関しては、当該コマンドがフリーズ状態にあるデ
ィスクアレイ11を対象とするデータの読み出しを要求
しているか否かに無関係に、制御部17内の読み出し要
求実行部172により、図2において符号23を付した
記号○で示すように通常に処理される(ステップA7,
A10)。
【0044】以上により、ディスクアレイ11からバッ
クアップ装置12へのデータのバックアップ処理に多大
な時間がかかったとしても、当該バックアップ装置12
には、フリーズコマンドの発行時点でのデータのバック
アップを取ることが可能となる。
【0045】さて、ディスクアレイ11からバックアッ
プ装置12へのデータバックアップ処理が完了すると、
ホスト計算機20からディスクアレイシステム10に対
してディスクアレイ11のフリーズ状態の解除を指示す
るフリーズ解除コマンドが発行される。制御部17内の
フリーズ設定部173は、ホスト計算機20からのコマ
ンドがフリーズ解除コマンドの場合(ステップA4)、
当該コマンドの指定するディスク領域、即ち現在フリー
ズ状態にあるディスクアレイ11を、そのフリーズ状態
から解除し(ステップA5)、フリーズ状態にある間に
ホスト計算機20から発行されたライトコマンドに応じ
てキャッシュメモリ16内の一時更新データ領域160
に蓄えられた、遅延書き込み待ち状態にあるデータ(書
き込みデータ、一時更新データ)を、ディスクアレイ1
1内の指定の書き込み先に書き込んでデータの更新を行
う遅延書き込みを制御する(ステップA6)。このフリ
ーズ解除後の遅延書き込みを可能とするため、本実施形
態では、フリーズ中のディスクのいずれの領域(セクタ
領域)を対象とする書き込み要求が発生して、その要求
されたデータを一時更新データ領域160内のいずれの
位置に記録したかの対応関係を表すシステム情報が登録
される一時更新データ管理テーブル(図示せず)を(例
えばキャッシュメモリ16上に)備えている。このテー
ブルのデータ構造は、図8を参照して後述するセクタ対
応データテーブル55とほぼ同様であるため説明を省略
する。必要があれば、図8を参照されたい。但し、テー
ブル55では、一時更新データの記録先を示す位置情報
として、キャッシュメモリ16上に確保される一時更新
データ領域160内ではなくて、一時更新データ記録デ
ィスク51(により提供される一時更新データ領域)内
の位置を示す情報が用いられる。
【0046】なお、ホスト計算機20からのライトコマ
ンドを受け取った場合でも、当該コマンドの指定する書
き込み先ディスク領域がフリーズされていないならば、
要求された書き込みデータをキャッシュメモリ16に一
時格納して、フリーズ解除コマンドを待つことなく適宜
(例えば、空きキャッシュ領域がなくなった場合など
に)指定のディスク領域に書き戻す(ライトバックす
る)通常の書き込み処理が行われる(ステップA8,A
11)。
【0047】以上の説明では、キャッシュメモリ16に
は、フリーズ状態にあるディスク領域に対する書き込み
データ(更新データ)をフリーズ状態にないディスク領
域に対する書き込みデータと区別して一時蓄えるための
一時更新データ領域160が確保されるものとしたが、
これに限るものではない。例えば、従来のキャッシュメ
モリと同様に、ディスク領域に対する書き込みデータ
を、当該ディスク領域がフリーズ状態にあるか否かに無
関係に共通のキャッシュメモリ領域に一時蓄える構成を
適用してもよい。但し、フリーズ状態にあるディスク領
域に対する書き込みデータと、フリーズ状態にないディ
スク領域に対する書き込みデータとは、前記したよう
に、そのディスク領域への書き戻しのタイミングが異な
ることから、キャッシュディレクトリ情報で、両データ
を区別すると共に、フリーズ後の遅延書き込みに際して
は、キャッシュメモリ領域から、それまでフリーズ状態
にあったディスク領域に対する(未書き込みの)書き込
みデータのみを選択する必要があり、効率的でない。
【0048】(第1の実施形態の変形例)次に上記第1
の実施形態の変形例について、図4のシステム状態図を
適宜参照して説明する。なお、図1と同一名称部分には
便宜的に同一符号を付してある。
【0049】上記第1の実施形態では、ホスト計算機2
0からのフリーズ設定コマンドの指定するフリーズ対象
ディスク領域が、図2に示した如くディスクアレイ11
全体である場合について説明した。このように、オンラ
インバックアップのためにディスクアレイ11を単位に
フリーズ処理をした場合、オンラインバックアップ処理
中に発生した、フリーズ状態にあるディスクアレイ11
(フリーズアレイ11)内のディスクに対する書き込み
データは、全てキャッシュメモリ16(上に確保された
一時更新データ領域160)に蓄えられていく。したが
って、ディスクアレイ11全体ではなくて当該ディスク
アレイ11内のディスク110-i単体をバックアップ対
象とする場合に、上記第1の実施形態のようにディスク
アレイ11全体をフリーズ(してフリーズアレイ11
と)すると、即ち必要以上のディスク領域に対してフリ
ーズ処理を行うと、キャッシュメモリ16の利用効率の
低下を招く。
【0050】そこで本変形例では、バックアップ対象が
ディスクアレイ11全体の場合には、当該ディスクアレ
イ11をフリーズ対象として指定し、ディスク110-i
単体の場合には当該ディスク110-iのみをフリーズ対
象として指定するフリーズ設定コマンドを発行する機能
を、ホスト計算機20(上で走行するアプリケーション
プログラム)に持たせると共に、ディスクアレイシステ
ム10の制御部17内のフリーズ設定部173には、上
記フリーズ設定コマンドの指定する範囲のディスク領域
(ここではディスクアレイ11全体、またはディスク1
10-i単体)を選択的にフリーズする機能を持たせるこ
とで、バックアップ対象に応じてフリーズ設定コマンド
の有効範囲を切り替え可能なようにしている。
【0051】ここでは、図4(a)に示すように、ディ
スクアレイ11全体をバックアップする場合には、当該
アレイ11全体をフリーズ、即ち当該アレイ11を構成
するディスク110-1〜110-nの全てをフリーズ処理
する。また、図4(b)に示すように、ディスク110
-i単体、例えばディスク110-1をバックアップする場
合は、そのディスク110-1単体のみをフリーズディス
クとしてフリーズ処理する。これにより、バックアップ
のためのフリーズ処理の影響が他のディスクの処理に及
ばないようにすることができる。
【0052】[第2の実施形態]次に本発明の第2の実
施形態に係るディスクアレイシステムについて、図5の
システム状態図及び図6のフローチャートを適宜参照し
て説明する。なお、図5では、ディスクアレイシステム
10内に設けられるバックアップ装置12を省略すると
共に図1と同一名称部分には便宜的に同一符号を付して
ある。
【0053】前記第1の実施形態において図2を参照し
て説明したように、オンラインバックアップのために特
定のディスク領域(図2ではディスクアレイ11)をフ
リーズ処理した場合、バックアップ処理中に発生した、
フリーズ状態にあるディスク領域に対する書き込みデー
タは全てキャッシュメモリ16(上に確保された一時更
新データ領域160)に蓄えられていく。このため、キ
ャッシュメモリ16の利用効率低下による速度低下が起
こる。また、更新可能なデータ量がキャッシュメモリ1
6のメモリ容量により制限されてしまう。
【0054】そこで本実施形態では、制御部17に一時
更新データ領域管理部174を設け、ホスト計算機20
から発行されるフリーズ設定コマンドに応じて指定範囲
のディスク領域(ここではディスク110-i)をフリー
ズしてオンラインバックアップ運用を開始する際に(ス
テップB1〜B3)、そのフリーズ処理したディスク領
域(ディスク110-i)に対するライトコマンド(書き
込み要求)で要求される書き込みデータを一時的にキャ
ッシュメモリ16に肩代りして保存する代替領域(一時
更新データ領域)、つまりフリーズ処理したディスク領
域の代替領域を確保するようにしている(ステップB
4)。
【0055】ディスクアレイシステム10には、ユーザ
データ領域として使用中のディスクのいずれかが故障し
た際の交換用(障害時交換用)として待機状態にある、
図5(a)に示すホットスペアディスク51が予め用意
されているのが一般的である(但し、図1では省略され
ている)。このホットスペアディスク51は、ストレー
ジI/F52を介してローカルバス18に接続されてお
り、通常の運用時には使用されない。そこで本実施形態
では、ホットスペアディスク51を、フリーズ中のディ
スク領域(ここではディスク110-i)の代替領域用デ
ィスク(以下、一時更新データ記録ディスクと称する)
51として用いるようにしている。
【0056】今、ディスク110-iがフリーズされて当
該ディスク110-iから図示せぬバックアップ装置(1
2)へのオンラインバックアップ処理が開始された後、
ホスト計算機20からディスクアレイシステム10に対
して、図5(b)において符号53で示すように、当該
ディスク110-iを対象とするライトコマンド(データ
書き込み要求)が発行されたものとする。
【0057】制御部17内の書き込み要求実行部171
は、ホスト計算機20からのライトコマンドを受け取る
と、本実施形態のように当該コマンドの指定する書き込
み先がフリーズされている場合には(ステップB11,
B12)、その書き込み先を含むディスク領域の代替領
域(一時更新データ領域)を提供する一時更新データ記
録ディスク(ホットスペアディスク)51を対象に、当
該コマンドの指定するデータ(更新データ)の書き込み
(実データ記録、代替領域書き込み)を図5(b)にお
いて符号54で示すように行う(ステップB13)。こ
のとき、フリーズ中のディスクのいずれの領域(セクタ
領域)を対象とする書き込み要求が発生して、その要求
されたデータを代替領域(代替ディスクとしての一時更
新データ記録ディスク51)内のいずれの領域(セクタ
領域)に記録したかの対応関係を表すシステム情報(セ
クタ対応データ、レコード)が、当該代替領域(一時更
新データ記録ディスク51)内の所定位置に配置された
テーブル(セクタ対応データテーブル)55に記録(登
録)される。このセクタ対応データテーブル55のデー
タ構造については、次の第3の実施形態で詳述する。
【0058】やがて、フリーズ中のディスク110-iか
らバックアップ装置(12)へのオンラインバックアッ
プ処理が終了すると、ホスト計算機20からディスクア
レイシステム10に対して当該ディスク110-iのフリ
ーズ状態の解除を指示するフリーズ解除コマンドが発行
される。
【0059】これを受けて制御部17内のフリーズ設定
部173は、ディスク110-iをフリーズ状態から解除
する(ステップB5,B6)。そしてフリーズ設定部1
73は、ディスク110-iがフリーズ状態にある間に、
当該ディスク110-i(及びキャッシュメモリ16)に
代えて一時更新データ記録ディスク51に記録されたデ
ータ(更新データ)を、当該ディスク51に記録されて
いるセクタ対応データテーブル55中のシステム情報
(セクタ対応データ)に従って読み出して、図5(c)
において符号56で示すように、フリーズ解除したディ
スク110-iの対応する領域に書き戻す(ステップB
7,B8)。
【0060】さて、一時更新データ記録ディスク51か
らフリーズ解除したディスク110-iへのデータの書き
戻しが終了すると(ステップB9)、一時更新データ領
域管理部174は代替領域として割り当てていた一時更
新データ記録ディスク51を解放し、通常のホットスペ
アディスク51に戻す(ステップB10)。
【0061】このように本実施形態では、ディスク11
0-iのデータをバックアップ装置(12)にバックアッ
プしている期間中に、ホスト計算機20から当該ディス
ク110-i内の領域へのデータ書き込み要求を受け取っ
た場合、要求されたデータの書き込みを代替領域(代替
領域用ディスクとしての一時更新データ記録ディスク5
1)に対して行い、バックアップ処理が完了してディス
ク110-iをフリーズ解除した際に、フリーズ中のディ
スク110-iに代えて代替領域に記録された当該ディス
ク110-iに対する一時更新データを読み出して、フリ
ーズ解除した当該ディスク110-iに書き戻すようにし
ている。これにより、バックアップに長時間を要して
も、その間のホスト計算機20の処理を停滞させること
なく、バックアップ開始時点と終了時点でのデータの整
合性を確保した一貫性のあるオンラインバックアップ処
理が実現できる。
【0062】なお、以上に述べた実施形態では、バック
アップ対象がディスク単体である場合について説明した
が、ディスクアレイ11全体の場合にも同様に適用可能
である。
【0063】また、前記実施形態では、フリーズ状態に
あるディスク領域の代替領域としてホットスペアディス
ク51を用いるものとして説明したが、これに限るもの
ではない。例えば、ディスクアレイシステム10では、
通常の運用時において、ホスト計算機20からのアクセ
ス対象となるユーザデータ領域の他に、(システム内部
で使用する)システム運用管理情報を記録するシステム
データ領域をディスク上に確保して動作を行うのが一般
的である。そこで、ホスト計算機20からフリーズコマ
ンドが発行されてオンラインバックアップ運用が開始さ
れた時点で、フリーズされたディスク領域の代替領域と
して、(ホットスペアディスク51ではなくて)そのシ
ステムデータ領域を使用するようにしても構わない。こ
こでシステムデータ領域は、特定のディスクに確保され
ても、或いは複数のディスクに分散して確保されても構
わない。
【0064】[第3の実施形態]次に本発明の第3の実
施形態に係るディスクアレイシステムについて、図7の
システム状態図を参照して説明する。なお、図5と同一
名称部分には便宜的に同一符号を付してある。
【0065】前記第2の実施形態では、フリーズ中のデ
ィスクのいずれのセクタ領域を対象とする書き込み要求
が発生して、その要求されたデータ(更新データ)を代
替領域(代替ディスク)内のいずれのセクタ領域に記録
したかの対応関係を表すセクタ対応データテーブルが、
当該代替領域(代替ディスク)内の特定領域に記録され
るものとして説明した。
【0066】しかし、更新データ自体は一度記録すれば
アクセス頻度は高くないが、更新データを管理するセク
タ対応データテーブル55の内容は頻繁に参照や更新が
発生する。このため、セクタ対応データテーブル55を
前記第2の実施形態のように更新データと同様に代替デ
ィスク(一時更新データ記録ディスク51)に記録する
と、アクセス速度が遅く処理速度が低下する。
【0067】そこで本実施形態では、セクタ対応データ
テーブル55を、図7に示すように、アクセス速度が高
速なキャッシュメモリ16内に配置し、処理速度の低下
を防ぐようにしている。このセクタ対応データテーブル
55は、図8(a)のデータ構造例に示すように、ライ
トコマンドで指定されるフリーズディスクの先頭の書き
込み先セクタを示す情報(開始セクタ位置)と、代替デ
ィスク(代替領域)の先頭の書き込み先セクタを示す情
報(開始セクタ位置)と、サイズ情報の組からなるエン
トリ情報を設定するのに用いられる。なお、フリーズ対
象がディスクアレイ11全体であり、代替ディスクがホ
ットスペアディスク51ではなくて、複数のディスク1
10-iに分散して確保される場合には、上記セクタ対応
データテーブル55のエントリ情報に、図8(b)に示
すように、対応するフリーズディスクと代替ディスクの
各識別情報(ディスク識別子)を付加するとよい。
【0068】また、セクタ対応データテーブル55は、
そのままフリーズ処理以降に発生した更新処理の一覧と
して機能するので、フリーズ設定コマンド発行以降の差
分管理情報(フリーズ処理以降に発生した更新のうち、
その更新が未だフリーズディスク上に反映されていない
更新を表す差分管理情報)としても管理される。
【0069】[第4の実施形態]次に本発明の第4の実
施形態に係るディスクアレイシステムについて、図7の
構成を援用しながら、図9及び図10のフローチャー
ト、並びに図11のシステム状態図を参照して説明す
る。なお、図11では、ディスクアレイシステム10内
に設けられるバックアップ装置12を省略すると共に図
7と同一名称部分には便宜的に同一符号を付してある。
【0070】図7の構成において、フリーズ処理された
ディスク110-iのオンライン動作中の有効なデータの
多くは、そのフリーズされたディスク110-iの領域上
に存在する。しかし、ディスク110-iのフリーズ状態
が解除される前に、そのディスク110-のデータを更
新するライトコマンドを実行した場合には、当該コマン
ドで要求された更新データは代替領域(一時更新データ
記録ディスク51)上に記録される。そのため、オンラ
インバックアップ中にフリーズディスク110-iからデ
ータを読み出す通常の読み出し要求(ノーマルデータリ
ードコマンド)がホスト計算機20から発行された場合
に、要求されたデータを単純に当該ディスク110-iか
ら読み出すと、フリーズ設定コマンド発行時から現時点
までの間に該当するデータを更新する書き込み要求が実
行されているならば、更新前のデータが読み出されると
いう不具合を招く。
【0071】そこで本実施形態では、ホスト計算機20
からディスクアレイシステム10に対して通常のリード
コマンド(ノーマルデータリードコマンド)が発行され
た場合(ステップC1)、まず当該コマンドの指定する
読み出し対象領域を制御部17内の読み出し要求実行部
172にてチェックして、その読み出し対象領域がフリ
ーズディスク110-i内に存在するか否かを判定するよ
うにしている(ステップC2,C3)。もし、読み出し
対象領域がフリーズディスク110-i内に存在しないな
らば、読み出し要求実行部172は、その読み出し対象
領域からデータを読み出す通常の読み出し処理を行う
(ステップC4)。
【0072】これに対し、読み出し対象領域がフリーズ
ディスク110-i内に存在するならば、読み出し要求実
行部172は読み出し対象領域を示す情報(セクタ情
報)により、図11(a),(b)において符号11
1,112で示すように、キャッシュメモリ16内のセ
クタ対応データテーブル55を検索して、読み出し対象
領域のデータがディスク110-iのフリーズ中に更新さ
れたものであるか否かを判断する(ステップC5,C
6)。
【0073】もし、更新されたものでないならば、読み
出し要求実行部172は図11(a)において符号11
3で示すように、フリーズディスク110-iの読み出し
対象領域から要求されたデータを読み出す読み出し処理
を行う(ステップC7)。一方、読み出し対象領域のデ
ータが更新されたデータであるならば、読み出し要求実
行部172は図11(b)において符号114で示すよ
うに、読み出し対象領域ではなくて、セクタ対応データ
テーブル55で示されている当該読み出し対象領域に対
応した一時更新データ記録ディスク51内領域から要求
されたデータを読み出す(ステップC8)。
【0074】次に、ホスト計算機20からディスクアレ
イシステム10に対してライトコマンド(データ書き込
み要求)が発行された場合について説明する。この場
合、制御部17内の書き込み要求実行部171は、ホス
ト計算機20からのライトコマンドを受け取ると(ステ
ップD1)、当該コマンドの指定する書き込み対象をチ
ェックして、その書き込み対象領域がフリーズディスク
110-i内に存在するか否かを判定する(ステップD
2,D3)。もし、書き込み対象領域がフリーズディス
ク110-i内に存在しないならば、書き込み要求実行部
171は、その書き込み対象領域に要求されたデータを
書き込む通常の書き込み処理を行う(ステップD4)。
【0075】これに対し、書き込み対象領域がフリーズ
ディスク110-i内に存在するならば、書き込み要求実
行部171は、書き込み対象を示す情報(セクタ情報)
によりキャッシュメモリ16内のセクタ対応データテー
ブル55を検索して、書き込み対象(更新対象)領域の
データがディスク110-iのフリーズ中に既に更新され
たものであるか否かを判断する(ステップD5,D
6)。
【0076】もし、更新されたものでないならば、書き
込み要求実行部171は、要求されたデータを代替ディ
スクである一時更新データ記録ディスク51に新規に書
き込む新規書き込み処理を行い(ステップD7)、且つ
セクタ対応データテーブル55に該当するエントリ情報
を追加登録する(ステップD8)。一方、書き込み対象
のデータが既に更新されたデータであるならば、書き込
み要求実行部171は、セクタ対応データテーブル55
で示されている当該書き込み対象領域に対応した一時更
新データ記録ディスク51内領域に要求されたデータ
(更新データ)を上書きする上書き書き込み処理を行い
(ステップD9)、セクタ対応データテーブル55中の
該当するエントリ情報を更新する(ステップD10)。
【0077】以上により、フリーズ処理したディスク1
10-iに対するオンラインバックアップ処理中の読み書
きのアクセスにおいて、データの一貫性を保つことが可
能となる。
【0078】次に、バックアップ装置12がディスクア
レイシステム10内に設けられる構成におけるオンライ
ンバックアップ処理の詳細について、図12のシステム
状態図を参照して説明する。
【0079】まず本実施形態では、ホスト計算機20か
らのフリーズ設定要求の指定する範囲のディスク領域
(ここではディスク110-i単体)がフリーズされた状
態で、そのフリーズディスク領域(フリーズディスク1
10-i)のデータをディスクアレイシステム10側でバ
ックアップ装置12にバックアップすることを指示する
特定コマンドであるフリーズデータバックアップコマン
ド(フリーズデータバックアップ要求)が用意されてい
る。このバックアップコマンドは、フリーズディスク領
域(フリーズディスク110-i)上のバックアップする
元データを指定する情報を含んでいる。この指定情報
は、当該元データのフリーズディスク領域(フリーズデ
ィスク110-i)上の位置とサイズの情報からなる。ま
た、ディスクアレイシステム10の制御部17には、上
記特定コマンドを実行する特定コマンド実行部175が
設けられる。
【0080】特定コマンド実行部175は、図12にお
いて符号121で示すように、ホスト計算機20から特
定コマンドであるフリーズデータバックアップコマンド
が発行された場合、当該コマンドの指定する(フリーズ
ディスク領域としての)フリーズディスク110-i内に
記録されているデータ、即ちフリーズ設定コマンドによ
りディスク110-iをフリーズした時点で当該ディスク
110-iに記録されているデータを、当該データに対す
る更新が一時更新データ記録ディスク51上で行われた
か否かに無関係に、図12において符号122で示すよ
うに当該ディスク110-iから読み出し、その読み出し
たデータをホスト計算機20から独立にバックアップ装
置12にバックアップする。
【0081】なお、以上の説明では、セクタ対応データ
テーブル55がキャッシュメモリ16上に置かれること
を前提としているか、図5の構成(前記第2の実施形
態)のように一時更新データ記録ディスク51上に置か
れる場合にも(効率は悪いものの)同様に適用し得る。
【0082】[第5の実施形態]前記第4の実施形態で
は、バックアップ装置12がディスクアレイシステム1
0内に設けられ、当該バックアップ装置12へのディス
クデータのバックアップ処理がディスクアレイシステム
10側で行われる場合について説明した。しかし本発明
は、バックアップ装置12がホスト計算機20側に設け
られて、ホスト計算機20自身が当該バックアップ装置
12へのディスクデータのバックアップ処理を行う構成
にも応用可能である。
【0083】そこで、ホスト計算機20がバックアップ
装置12へのバックアップ処理を行う構成を適用する本
発明の第4の実施形態について、図13のシステム状態
図を参照して説明する。なお、図12と同一名称部分に
は便宜的に同一符号を付してある。
【0084】まず、ホスト計算機20からのリードコマ
ンドに従うフリーズ処理したディスク110-iからの通
常のデータ読み出しは、前記第4の実施形態において図
11を参照して述べたのと同様に、ディスク110-iと
代替ディスクとしての一時更新データ記録ディスク51
とを切り替えて行われる。
【0085】その一方で、ホスト計算機20は、フリー
ズディスク110-iのデータを自身がバックアップ装置
12にオンラインバックアップするために、フリーズ設
定コマンドを発行した時点での当該ディスク110-iの
データを読み出すこともある。そこで本実施形態では、
ホスト計算機20によるバックアップ処理のために、フ
リーズディスク110-iの一時更新データとは無関係
に、当該ディスク110-iからデータを読み出すための
特定のコマンドであるフリーズデータリードコマンド
(フリーズデータ読み出し要求)が用意されている。ま
た、ディスクアレイシステム10の制御部17に特定コ
マンド実行部175が設けられる点は、前記第4の実施
形態と同様である。但し、本実施形態における特定コマ
ンド実行部175は、特定コマンドとして、フリーズデ
ータリードコマンドを実行する。
【0086】特定コマンド実行部175は、図13にお
いて符号131で示すように、ホスト計算機20からフ
リーズディスク110-iを対象とするフリーズデータリ
ードコマンド(フリーズデータ読み出し要求)が発行さ
れた場合、当該コマンドの指定するディスク110-i内
の領域に記録されているデータ、即ちフリーズ設定コマ
ンドによりディスク110-iをフリーズした時点て、当
該ディスク110-iに記録されているデータを、当該デ
ータに対する更新が一時更新データ記録ディスク51上
で行われたか否かに無関係に、図13において符号13
2で示すように当該ディスク110-iから読み出して、
要求元のホスト計算機20に返す。
【0087】ホスト計算機20は、自身が発行したフリ
ーズデータリードコマンドに応じてディスクアレイシス
テム10から返されたデータを、ディスクアレイシステ
ム10外に設けられたバックアップ装置12に、図13
において符号133で示すようにバックアップする。
【0088】このように、バックアップ装置12をホス
ト計算機20側(ディスクアレイシステム10外)に設
けた場合の処理のシーケンスを図14に整理して示す。
ここでは、オンラインバックアップ処理開始時にホスト
計算機20からディスクアレイシステム10にフリーズ
設定要求(フリーズ設定コマンド)が発行される。フリ
ーズ設定要求を受けたディスクアレイシステム10で
は、指定された範囲に含まれるディスク110-iをフリ
ーズ状態に設定し、そのフリーズディスク110-iへの
書き込みデータの一時記録のために、例えばキャッシュ
メモリ16上にセクタ対応データテーブル55の領域を
確保すると共に(一時更新データ記録ディスク51上に
確保することも可能)、代替領域(一時更新データ記録
ディスク51)を確保する。
【0089】オンラインバックアップ処理中にホスト計
算機20から発行されるディスクアクセス要求は、通常
のデータ書き込み要求(ノーマルデータライトコマン
ド)と、通常のデータ読み出し要求(ノーマルデータリ
ードコマンド)と、フリーズデータ読み出し要求(フリ
ーズデータリードコマンド)の3種類がある。
【0090】オンラインバックアップ処理中におけるフ
リーズデータ読み出し要求、即ちホスト計算機20自身
がバックアップ処理を行うためのフリーズデータ読み出
し要求に対しては、ディスクアレイシステム10では常
にフリーズディスク110-iからのデータ読み出し処理
が行われる。
【0091】これに対し、フリーズディスク110-iを
対象とする通常の読み出し要求に対しては、ディスクア
レイシステム10では、セクタ対応データテーブル55
をチェックして、フリーズディスク110-iまたは一時
更新データ記録ディスク51のうち、有効なデータがあ
る方からの読み出し処理が行われる。
【0092】また、フリーズディスク110-iを対象と
する書き込み要求に対しては、セクタ対応データテーブ
ル55に該当するセクタ対応データが存在するか否かに
応じて、セクタ対応データの新規登録または更新が行わ
れると共に、一時更新データ記録ディスク51への書き
込み処理が行われる。
【0093】オンラインバックアップ処理が終了する
と、ホスト計算機20からフリーズ解除要求(フリーズ
解除コマンド)が発行される。フリーズ解除要求を受け
たディスクアレイシステム10では、フリーズ領域(デ
ィスク110-iのフリーズ状態)を解除し、セクタ対応
データテーブル55を順次検索して、一時更新データ記
録ディスク51から更新データを読み出し、当該更新デ
ータにより対応するフリーズ解除ディスク110-iのデ
ータを更新する、 [第6の実施形態]次に、本発明の第6の実施形態につ
いて、図15のシステム状態図を参照して説明する。な
お、図12または図13と同一名称部分には便宜的に同
一符号を付してある。
【0094】バックアップ処理でディスク110-iから
データを読み出す際は、バックアップという特性からそ
のアクセス方法は一般に、ランダムリードではなく、シ
ーケンシャルリードになることが多い。
【0095】そこで本実施形態では、図15において符
号151aまたは151bで示すように、フリーズ処理
したディスク110-iを対象とするフリーズデータバッ
クアップコマンドまたはフリーズデータリードコマンド
(両コマンドを単に読み出し要求と呼ぶ)に対しては、
制御部17内の特定コマンド実行部175の制御によ
り、要求されたデータの読み出しに続いて、後続のデー
タ、即ち要求のあった(ディスク領域の)次のディスク
領域のデータ(図15の例では、読み出し要求1で要求
されたデータ1に後続するデータ2〜4)の先読み15
2を行って、その要求されたデータと先読みしたデータ
をキャッシュメモリ16上に確保した先読みバッファ領
域161に格納する。同時に、要求されたデータを、先
読みバッファ領域161からバックアップ装置12に図
15において符号153aに示すようにバックアップす
る、または図15において符号153bに示すようにホ
スト計算機20に返す。
【0096】このようにすることで、後続のフリーズデ
ータバックアップ要求またはフリーズデータリード要求
(図15の例では、読み出し要求2,3,4)があった
場合には直ちに、要求されたデータ(図15の例では、
データ2,3,4)をキャッシュメモリ16の先読みバ
ッファ領域161からバックアップ装置12にバックア
ップする、またはホスト計算機20に返すことができ
る。これにより、ディスクアクセスの頻度を減らして、
システムの負荷を下げることができる。
【0097】[第7の実施形態]次に、本発明の第7の
実施形態について、図16のシステム状態図を参照して
説明する。なお、図15と同一名称部分には便宜的に同
一符号を付してある。
【0098】前記第2の実施形態で述べたように、フリ
ーズディスク110-iを対象とするデータ書き込み要求
に対する実際のデータ書き込み(一時更新データの書き
込み)は、代替領域としての一時更新データ記録ディス
ク51を順に使用して行われるので、そのアクセス方法
は一般に、ランダムライトではなく、シーケンシャルラ
イトになることが多い。
【0099】そこで本実施形態では、一時更新データの
代替領域への書き込みに、以下に述べるように遅延書き
込みを用いるようにしている。まず制御部17内の書き
込み要求実行部171は、図16において符号162で
示すように、ホスト計算機20からのディスク110-i
に対する書き込み要求を受け取る毎に、要求されたデー
タ(一時更新データ)をキャッシュメモリ16に一時的
に書き込む。そして書き込み要求実行部171は、キャ
ッシュメモリ16に、一時更新データが例えば所定サイ
ズ以上まとまったなど、所定の条件を満たした時点で
(図16の例では書き込み要求1〜5で要求されたデー
タ1〜5がまとまった時点で)、図16において符号1
63で示すように、そのまとまった更新データをキャッ
シュメモリ16から一時更新データ記録ディスク51に
一括して書き込む一括遅延書き込み(ライトバック)を
行う。
【0100】これにより、キャッシュメモリ16の利用
効率が低下するのを防ぎながら、一時更新データ書き込
みの際の一時更新データ記録ディスク51へのディスク
アクセスの頻度を減らして、システムの負荷を下げるこ
とができる。
【0101】[第8の実施形態]次に、本発明の第8の
実施形態について説明する。
【0102】一般に、オンラインバックアップ処理はバ
ックグランド処理であり、フォアグランドのオンライン
処理に比べて、基本的には優先度が低い。このため、オ
ンラインバックアップ処理では次のような問題が発生す
る。
【0103】例えば、前記第6、第7の実施形態では、
図15、図16に示したように、キャッシュメモリ16
をバックアップ処理の作業領域に使用している。ところ
が、バックアップ処理中も通常のオンライン処理のディ
スクアクセスが発生するため、優先度の異なる処理でキ
ャッシュメモリ16、つまり同一のメモリ資源を共有す
る。この場合、優先度の高い処理の共有の比率を高くし
たほうが全体のパフォーマンスが向上する。
【0104】そこで本実施形態では、図15または図1
6のシステムにおいて、通常はオンライン処理の優先度
が高い状態を標準とすることで、キャッシュメモリ16
の領域を極力オンライン処理のために割り当て、バック
アップ処理には多くのキャッシュメモリ領域を使わない
ようにして動作する構成を適用する。本実施形態では更
に、優先度の変更コマンドを用意して、バックアップ処
理を早く終わらせる必要がある場合に、バックアップ処
理の優先度を上げる変更コマンドを発行する機能をホス
ト計算機20に持たせると共に、ディスクアレイシステ
ム10の制御部17に、キャッシュメモリ16の領域を
管理するキャッシュ領域管理部176を持たせ、キャッ
シュメモリ16の使用において、バックアップ処理の先
読み、遅延書き込み用に割り当てる領域の容量を、上記
変更コマンドで指定された優先度に応じて増減させるよ
うにしている。
【0105】以下、本実施形態の動作について、図15
及び図16のシステム状態図を援用しながら、図17及
び図18のフローチャートを参照して説明する。まず、
ホスト計算機20からディスクアレイシステム10に対
してリードコマンド(データ読み出し要求)が発行され
たものとする。ディスクアレイシステム10の制御部1
7内の読み出し要求実行部172は、リードコマンドを
受け取った場合(ステップE2)、該当するデータがキ
ャッシュメモリ16上に存在しないキャッシュミスヒッ
ト時であれば(ステップE3)、キャッシュ領域管理部
176により、必要なキャッシュ容量を決定して該当す
るキャッシュ領域を確保するキャッシュ容量決定・領域
確保処理(ステップE4)を行わせる。このキャッシュ
容量決定・領域確保処理の詳細については後述する。
【0106】読み出し要求実行部172は、キャッシュ
領域管理部176によるキャッシュ容量決定・領域確保
処理の後、リードコマンドで指定されたディスク110
-iから指定のデータを読み出して、上記確保されたキャ
ッシュ領域に格納すると共に(ステップE5)、そのキ
ャッシュ領域上のデータをホスト計算機20に転送する
(ステップE6)。
【0107】一方、受け取ったリードコマンドの指定す
るデータがキャッシュメモリ16上に存在するキャッシ
ュヒット時であれば(ステップE3)、読み出し要求実
行部172は該当するキャッシュ領域上の指定されたデ
ータをホスト計算機20に転送する(ステップE6)。
【0108】さてキャッシュ領域管理部176は、ホス
ト計算機20へのデータ転送が行われると、キャッシュ
メモリ16上の該当するキャッシュ領域が使用済み(不
要)となったか否かを判定する(ステップE7)。この
判定は、オンラインバックアップ処理の場合に、上記ス
テップE5で確保されたキャッシュ領域のデータが当該
オンラインバックアップ処理でのシーケンシャルリード
により全てホスト計算機20に転送されたか否かをチェ
ックすることで行われる。
【0109】もし、該当するキャッシュ領域が使用済み
と判定された場合には、当該領域のデータは通常のオン
ライン処理でのランダムリードと異なって、再度アクセ
スされる可能性は少ないとして当該領域を解放し(ステ
ップE8)、次のコマンドを待つ。一方、該当するキャ
ッシュ領域が使用済みでない判定された場合には、その
まま何もせずに、次のコマンドを待つ。
【0110】次に、ホスト計算機20からディスクアレ
イシステム10に対してライトコマンド(データ書き込
み要求)が発行されたものとする。ディスクアレイシス
テム10の制御部17内の書き込み要求実行部171
は、ライトコマンドを受け取った場合(ステップE
1)、指定の書き込み先のデータがキャッシュメモリ1
6上に存在しないキャッシュミスヒット時であれば(ス
テップE9)、キャッシュ領域管理部176により上記
ステップE4と同様のキャッシュ容量決定・領域確保処
理(ステップE10)を行わせる。
【0111】書き込み要求実行部171は、キャッシュ
領域管理部176によるキャッシュ容量決定・領域確保
処理の後、ホスト計算機20から転送される書き込みデ
ータを上記確保されたキャッシュ領域に格納する(ステ
ップE11)。
【0112】一方、受け取ったライトコマンドの指定す
る書き込み先のデータがキャッシュメモリ16上に存在
するキャッシュヒット時であれば(ステップE9)、書
き込み要求実行部171はホスト計算機20から転送さ
れる書き込みデータをヒットしたキャッシュ領域に格納
して、当該キャッシュ領域のデータを更新する(ステッ
プE11)。
【0113】さて書き込み要求実行部171は、ホスト
計算機20から転送される書き込みデータをキャッシュ
メモリ16の該当するキャッシュ領域に書き込むと、上
記ステップE10で確保されたキャッシュ領域が書き込
みデータで埋まったか否かを判定する(ステップE1
2)。この判定は、オンラインバックアップ処理の場合
に、上記ステップE10で確保されたキャッシュ領域
が、当該オンラインバックアップ処理でのシーケンシャ
ルライトにより、書き込みデータで埋まったか否かをチ
ェックすることで行われる。
【0114】もし、該当するキャッシュ領域が書き込み
データで埋まったと判定された場合には、当該領域は通
常のオンライン処理でのランダムライトと異なって、再
度アクセスされる可能性は少ないとして、当該領域のデ
ータを全て一時更新データ記録ディスク51に書き出す
遅延書き込みを行った後(ステップE13)、当該領域
を解放して(ステップE14)、次のコマンドを待つ。
一方、該当するキャッシュ領域が書き込みデータで埋ま
っていないと判定された場合には、そのまま何もせず
に、次のコマンドを待つ。
【0115】次に、キャッシュ領域管理部176による
上記ステップE4,E10のキャッシュ容量決定・領域
確保処理の詳細について説明する。
【0116】まず、ホスト計算機20から要求された処
理の優先度で決まるキャッシュ容量の最大値を決定する
と共に(ステップF1)、その処理で必要なキャッシュ
容量の最小値を決定する(ステップF2)。この優先度
は、処理毎に予め定められており、基本的には、「通常
のオンライン処理」>「バックアップ処理」となってい
るが、ホスト計算機20からディスクアレイシステム1
0に対して優先度変更コマンドを発行することで、例え
ばバックアップ処理の優先度を上げることも可能なよう
になっている。
【0117】キャッシュ容量の最大値及び最小値を決定
すると、決定した最小値以上の空きキャッシュ領域がキ
ャッシュメモリ16上に存在するか否かを調べる(ステ
ップF3)。
【0118】もし、最小値以上の空きキャッシュ領域が
存在しない場合には、要求された処理(トランザクショ
ン)より優先度が低い処理に割り当てられているキャッ
シュ領域(以下、低優先度キャッシュ領域と称する)を
検索する(ステップF4)。そして、検索した低優先度
キャッシュ領域を縮小することで、その一部(先に決定
した最小値以上最大値以下の領域)を解放して、空きキ
ャッシュ領域を確保し(ステップF5)、その確保した
空きキャッシュ領域を、ホスト計算機20から要求され
た処理用に割り当てる(ステップF6)。
【0119】一方、最小値以上の空きキャッシュ領域が
存在する場合には、その空きキャッシュ領域のサイズが
最大値以上であるか否かを調べる(ステップF7)。も
し、空きキャッシュ領域が最大値以上でないならば、そ
の空きキャッシュ領域をそのままホスト計算機20から
要求された処理用に割り当てる(ステップF6)。これ
に対し、空きキャッシュ領域が最大値以上であるなら
ば、その空きキャッシュ領域のうちの上記最大値に一致
する領域部分を、ホスト計算機20から要求された処理
用に割り当てる(ステップF8)。
【0120】[第9の実施形態]フリーズ処理したディ
スク110-iに対する一時更新データの書き込みを代替
領域(一時更新データ領域を提供する一時更新データ記
録ディスク51)に記録していく場合、システムの更新
処理が多いと、バックアップ処理終了前に、代替領域が
一時更新データで一杯になる可能性がある。このような
状況下(代替領域フル状態)では、オンライン処理が停
止してしまう。
【0121】そこで、これを避けるために、代替領域
(一時更新データ領域)フル状態時に、制御部17内の
一時更新データ領域管理部174にて当該代替領域(一
時更新データ記録ディスク51)上に新たに利用可能な
一時更新データ領域を再確保する処理を行うようにした
本発明の第9の実施形態について、図19のシステム状
態図を参照して説明する。なお、図19では、ディスク
アレイシステム10内に設けられるバックアップ装置1
2を省略すると共に図7と同一名称部分には便宜的に同
一符号を付してある。
【0122】バックアップ終了したフリーズ領域は、フ
リーズ解除を行うことが可能である。また、(バックア
ップが終了して)フリーズ解除した領域に対する更新処
理は可能である。
【0123】そこで本実施形態では、一時更新データ記
録ディスク51の空き状況に応じ、例えば当該ディスク
51が図19(a)に示すように一時更新データが記録
された領域(一時更新データ記録済み領域)51aで一
杯となって空き領域がなくなったなら、制御部17内の
一時更新データ領域管理部174の制御により、まず、
その時点でバックアップ終了しているフリーズディスク
110-i上の領域(バックアップ終了領域)110aを
フリーズ解除する。
【0124】この状態で一時更新データ領域管理部17
4は、一時更新データ記録ディスク51(内の一時更新
データ記録済み領域51a)に記録されている一時更新
データを順次チェックして、フリーズ解除された(バッ
クアップ終了)領域110aに対するデータであれば、
その更新データを用いて図19(b)において符号19
1で示すように、当該領域110aに対する更新処理を
行うことで、一時更新データ記録ディスク51内の一時
更新データ記録済み領域51a中の該当領域110bを
順次解放していく。
【0125】そして一時更新データ領域管理部174
は、一時更新データのチェックが終了し、バックアップ
終了領域110aに対する更新処理が終了した時点で、
つまりフリーズ解放されたバックアップ終了領域110
aが、図19(c)に示すようにバックアップ更新終了
領域110cとなった時点で、一時更新データ記録済み
領域51a上の上記解放された領域110bを整理し
て、同図に示すように、新たに利用可能な一時更新デー
タ領域51bとして再確保し、当該再確保した領域51
bを再利用して一時更新処理を続ける。
【0126】次に、一時更新データ領域管理部174に
よる上記した一時更新データ領域の再確保を伴う代替領
域フル時処理の詳細について、図20のフローチャート
を参照して説明する。
【0127】まず、例えばキャッシュメモリ16に格納
されているセクタ対応データテーブル55内のエントリ
を指定する変数nを1に初期設定する(ステップG
1)。次に、キャッシュメモリ16中のセクタ対応デー
タテーブル55から、エントリnのレコード(情報)、
つまりレコード(セクタ対応データ)nを読み出す(ス
テップG2)。このレコードnは、フリーズディスク1
10-iの開始セクタ位置n、代替領域(一時更新データ
記録ディスク51)の開始セクタ位置n、及びサイズn
を含む。
【0128】次に、セクタ対応データテーブル55から
読み出したレコードnの示す、フリーズディスク110
-i上のセクタ領域n(フリーズディスク110-iの開始
セクタ位置nから始まるサイズnの領域)がバックアッ
プ終了しているか否かをチェックする(ステップG
3)。
【0129】もし、バックアップ終了しているならば、
レコードnの示す、一時更新データ記録ディスク51上
のセクタ領域n(一時更新データ記録ディスク51の開
始セクタ位置nから始まるサイズnの領域)のデータを
読み出して(ステップG4)、フリーズディスク110
-i上の上記セクタ領域nに書き込む(ステップG5)。
続いて一時更新データ記録ディスク51上の上記セクタ
領域nを解放する(ステップG6)。
【0130】一方、バックアップ終了していないなら
ば、レコードnの示す、一時更新データ記録ディスク5
1上のセクタ領域nは解放の対象外として、次回に持ち
越す(ステップG7)。
【0131】さて、ステップG6またはG7を終了する
と、nを1だけインクリメントし(ステップG8)、そ
のインクリメント後のnの値から、セクタ対応データテ
ーブル55上の全てのエントリのセクタ対応データ(レ
コード)について処理したか否かをチェックする(ステ
ップG9)。もし、未処理のエントリ(レコード)が残
っているならば、上記インクリメント後のnの値を用い
てステップG2以降の処理を再び実行する。これに対
し、全てのエントリのセクタ対応データ(レコード)に
ついて処理したならば、その時点で解放されている領域
110bを整理して新たな一時更新データ領域51bと
して再構成し(ステップG10)、その領域を再利用し
て一時更新処理を続ける。
【0132】[第10の実施形態]次に本発明の第10
の実施形態に係るディスクアレイシステムについて、図
21のシステム状態図を参照して説明する。なお、図7
と同一名称部分には便宜的に同一符号を付してある。
【0133】本実施形態において、ディスクフリーズ中
に発生するフリーズディスク110-iに対する更新処理
の管理は、前記第3の実施形態と同様に、キャッシュメ
モリ16に置かれるセクタ対応データテーブル55にセ
クタ対応データ(からなるエントリ情報)を記録するこ
とで行われる。つまり、代替領域(一時更新データ記録
ディスク51)内のいずれの領域(セクタ領域)にどの
ようなデータを書き込んだかの記録をキャッシュメモリ
16上で管理している。このことは、フリーズディスク
110-iに対してフリーズ処理実行後にどのような更新
処理が発生したかのジャーナル情報の記録をキャッシュ
メモリ16上に持つことを意味する。
【0134】そこで本実施形態では、制御部17内に一
時更新データバックアップ部177を設け、フリーズ処
理したディスク領域のデータのバックアップ終了後、上
記ジャーナル情報の記録であるセクタ対応データテーブ
ル55を活用して、図21に示すように、キャッシュメ
モリ16上のセクタ対応データテーブル55の各エント
リ情報(但し、代替ディスクの開始セクタ位置は不要)
と、そのエントリ情報で示される一時更新データ記録デ
ィスク51上の一時更新データとの組を、バックアップ
装置12にバックアップするようにしている。これによ
り、フリーズ処理実行時点からの更新差分を、図22に
示すように、差分データストリームとしてバックアップ
することができる。
【0135】[第11の実施形態]次に本発明の第11
の実施形態に係るディスクアレイシステムについて、図
23のシステム状態図を参照して説明する。なお、図4
と同一名称部分には便宜的に同一符号を付してある。
【0136】今、バックアップ装置12には、前記第1
の実施形態の変形例において図4を参照して述べたと同
様にして、ディスクアレイ11全体またはディスク11
0-i単体(ここではディスク110-1)のデータがバッ
クアップされているものとする。このバックアップ装置
12にバックアップされたデータは、ディスクアレイ1
1のデータの破損などが発生して、そのデータを復元す
る必要がある場合に、制御部17の制御により、当該バ
ックアップ装置12からディスクアレイ11内の該当す
るディスク110-iに書き戻すデータリストア処理に用
いられる。
【0137】このデータリストア処理においては、バッ
クアップをとった範囲内での選択修復が行われる。例え
ば、ディスクアレイ11全体のバックアップデータから
は、図23(a)の例のように、当該ディスクアレイ1
1中の全ディスク110-1〜110-nの復元、または当
該ディスクアレイ11中の任意のディスク110-iの全
体もしくは特定セクタの復元を行う。これに対し、ディ
スク110-i単体のバックアップデータからは、図23
(b)の例のように、当該ディスク110-i全体の復元
または当該ディスク110-i中の特定セクタの復元を行
う。
【0138】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、バ
ックアップ処理の期間、少なくともバックアップ対象デ
ィスク領域に対するデータ書き込み処理を停止して、そ
の領域のデータを固定し、オンラインでのデータ更新処
理をバックアップデータとは別に管理することで、大容
量ディスクデータのオンラインバックアップを、バック
アップ対象ディスク領域のデータについてバックアップ
開始時点と終了時点で整合性を確保しながら実行するこ
とができる。
【0139】また本発明によれば、フリーズ設定された
ディスク領域内へのデータ書き込み要求で指定されたデ
ータを、当該ディスク領域及びキャッシュメモリに代え
て一時更新データ領域に一時的に記録し、後で指定のデ
ィスク領域に書き戻すようにしたので、一貫性のあるデ
ータのバックアップを実現すると共に、そのバックアッ
プ処理の期間におけるホスト装置の処理を停滞させずに
オンライン処理を続けることができる。
【0140】また本発明によれば、バックアップ対象デ
ータの先読み、更にはバックアップ処理中におけるフリ
ーズ設定ディスク領域への書き込み要求で指定されたデ
ータのキャッシュメモリから一時更新データ領域への一
括書き出しを行うことで、ディスクアクセス頻度を減ら
して、システムの負荷を下げて、バックアップ処理の高
速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るディスクアレイ
システムの構成を示すブロック図。
【図2】同第1の実施形態におけるオンラインバックア
ップ時のシステム状態図。
【図3】同第1の実施形態の動作を説明するためのフロ
ーチャート。
【図4】上記第1の実施形態におけるフリーズ処理の変
形例を説明するためのシステム状態図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るディスクアレイ
システムのシステム状態の変化を示す図。
【図6】同第2の実施形態の動作を説明するためのフロ
ーチャート。
【図7】本発明の第3の実施形態に係るディスクアレイ
システムのシステム状態図。
【図8】図7中のセクタ対応データテーブルのデータ構
造例を示す図。
【図9】本発明の第4の実施形態に係るディスクアレイ
システムにおけるリードコマンド実行を中心とする動作
を説明するためのフローチャート。
【図10】同第4の実施形態におけるライトコマンド実
行を中心とする動作を説明するためのフローチャート。
【図11】同第4の実施形態におけるリードコマンド実
行時のシステム状態図。
【図12】同第4の実施形態におけるフリーズデータバ
ックアップコマンド実行時のシステム状態図。
【図13】本発明の第5の実施形態に係るディスクアレ
イシステムにおけるフリーズデータリードコマンド実行
時のシステム状態図。
【図14】同第5の実施形態におけるオンラインバック
アップ開始から終了までの処理のシーケンスの一例を示
す図。
【図15】本発明の第6の実施形態に係るディスクアレ
イシステムにおけるフリーズデータバックアップコマン
ドまたはフリーズデータリードコマンド実行時のシステ
ム状態図。
【図16】本発明の第7の実施形態に係るディスクアレ
イシステムにおけるデータライトコマンド実行時のシス
テム状態図。
【図17】本発明の第8の実施形態に係るディスクアレ
イシステムにおけるリードコマンドとライトコマンドの
実行を中心とするキャッシュ容量決定・領域確保処理を
含む動作を説明するためのフローチャート。
【図18】上記キャッシュ容量決定・領域確保処理の手
順を説明するためのフローチャート。
【図19】本発明の第9の実施形態に係るディスクアレ
イシステムにおける代替領域フル時から一時更新データ
領域再確保までのシステム状態の変化を示す図。
【図20】同第9の実施形態における代替領域フル時処
理の手順を説明するためのフローチャート。
【図21】本発明の第10の実施形態に係るディスクア
レイシステムにおける更新差分バックアップ時のシステ
ム状態を示す図。
【図22】同第10の実施形態においてバックアップさ
れる更新差分のデータストリームのデータ構造を示す
図。
【図23】本発明の第11の実施形態に係るディスクア
レイシステムにおけるリストア処理時のシステム状態を
示す図。
【符号の説明】
10…ディスクアレイシステム 11…ディスクアレイ 12…バックアップ装置 16…キャッシュメモリ 17…制御部 20…ホスト計算機(ホスト装置) 51…一時更新データ記録ディスク(スペアディスク、
一時更新データ記録手段、一時更新データ領域) 55…セクタ対応データテーブル(管理情報テーブル) 110-1〜110-n,110-i…ディスク(ディスク装
置) 110a…バックアップ終了領域(フリーズ解除領域) 110b…解放された領域 160…一時更新データ領域 161…先読みバッファ領域 171…書き込み要求実行部 172…読み出し要求実行部 173…フリーズ設定部 174…一時更新データ領域管理部 175…特定コマンド実行部 176…キャッシュ領域管理部 177…一時更新データバックアップ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B005 JJ11 KK12 MM11 NN01 WW15 5B018 GA06 HA02 KA03 MA11 5B065 BA01 CA30 CH01 EA33 5B082 DA02 DE06

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データの読み出し/書き込みが可能で、
    所定のバックアップ装置に対するオンラインでのデータ
    バックアップの対象となり得る複数のディスク装置を含
    む少なくとも1つのディスクアレイを備えたディスクア
    レイシステムにおいて、 前記各ディスク装置に対するアクセスで読み出し/書き
    込みされるデータを一時記憶するためのキャッシュメモ
    リと、 ホスト装置との間の入出力を司るホストインタフェース
    と、 前記ホストインタフェースを介して前記ホスト装置から
    送られたコマンドを解釈して前記ディスク装置を含む各
    部を制御する制御手段であって、前記コマンドが、バッ
    クアップ対象ディスク領域を含む指定のディスク領域に
    対するデータ書き込み処理を停止することを指示するフ
    リーズコマンドである場合に、当該フリーズコマンドで
    指定された範囲のディスク領域内のデータを固定するた
    めのフリーズ設定を行うフリーズ設定手段を含む制御手
    段とを具備することを特徴とするディスクアレイシステ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記フリーズ設定手段は、バックアップ
    対象が前記ディスク装置単体であるか前記ディスクアレ
    イ全体であるかに応じて前記フリーズ設定の範囲を決定
    することを特徴とする請求項1記載のディスクアレイシ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記キャッシュメモリには、前記フリー
    ズ設定手段によりフリーズ設定されたディスク領域に対
    する書き込みデータを当該ディスク領域に代えて一時的
    に記憶するのに用いられる一時更新データ領域が確保さ
    れることを特徴とする請求項1記載のディスクアレイシ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記ホスト装置から送られたコマンドが
    前記フリーズ設定されたディスク領域内へのデータ書き
    込みを要求している場合に、その要求されたデータを当
    該ディスク領域及び前記キャッシュメモリに代えて一時
    的に記録するのに用いられる一時更新データ領域が確保
    される一時更新データ記録手段を更に具備することを特
    徴とする請求項1記載のディスクアレイシステム。
  5. 【請求項5】 前記ディスク装置の障害時交換用として
    予め設けられるスペアディスク装置、または前記ディス
    クアレイにより提供されるディスク領域のうちのシステ
    ム運用管理に用いられるシステムデータ領域が、前記一
    時更新データ記録手段として用いられることを特徴とす
    る請求項4記載のディスクアレイシステム。
  6. 【請求項6】 前記一時更新データ記録手段に記録され
    た更新データの本来の記録先と当該一時更新データ記録
    手段内の一時記録先との対応を表す更新データ管理情報
    が登録される管理情報テーブルを前記キャッシュメモリ
    上に備えたことを特徴とする請求項4記載のディスクア
    レイシステム。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記ホスト装置から送
    られたコマンドが前記フリーズ設定されたディスク領域
    内からのデータ読み出しを要求している場合に、前記キ
    ャッシュメモリ上の前記管理情報テーブルを参照して、
    前記フリーズ設定されたディスク領域内の読み出し対象
    領域に代えて前記一時更新データ記録手段に対する更新
    データの記録がなされている否かを判定し、その判定結
    果に応じて前記一時更新データ記録手段または前記読み
    出し対象領域のいずれか一方から要求されたデータを読
    み出す制御を行う読み出し要求実行手段を含むことを特
    徴とする請求項6記載のディスクアレイシステム。
  8. 【請求項8】 前記バックアップ装置が前記ディスクア
    レイシステム内に設けられており、 前記制御手段は、前記ホスト装置から送られたコマンド
    が、前記フリーズ設定されたディスク領域から前記バッ
    クアップ装置への前記ディスクアレイシステム内でのデ
    ータバックアップを要求する特定コマンドである場合、
    前記フリーズ設定後のデータ更新の有無に無関係に、前
    記フリーズ設定されたディスク領域から要求されたデー
    タを読み出して、前記バックアップ装置に記録する制御
    を行う特定コマンド実行手段を含むことを特徴とする請
    求項4記載のディスクアレイシステム。
  9. 【請求項9】 前記バックアップ装置が前記ディスクア
    レイシステム外に設けられており、 前記制御手段は、前記ホスト装置から送られたコマンド
    が、当該ホスト装置自身による前記バックアップ装置へ
    のデータバックアップのための、前記フリーズ設定され
    たディスク領域からのデータ読み出しを要求する特定コ
    マンドである場合、前記フリーズ設定後のデータ更新の
    有無に無関係に、前記フリーズ設定されたディスク領域
    から要求されたデータを読み出して、前記ホスト装置に
    送出する制御を行う特定コマンド実行手段を含むことを
    特徴とする請求項4記載のディスクアレイシステム。
  10. 【請求項10】 前記特定コマンド実行手段は、前記特
    定コマンドの指定するデータに後続するデータを先読み
    して前記キャッシュメモリに一時格納し、前記ホスト装
    置から新たな前記特定コマンドが送られ、且つ当該コマ
    ンドの要求するデータが前記キャッシュメモリに先読み
    されている場合には、当該キャッシュメモリから該当す
    るデータを読み出す制御を行うことを特徴とする請求項
    8または請求項9記載のディスクアレイシステム。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、前記ホスト装置から
    送られたコマンドが前記フリーズ設定されたディスク領
    域内へのデータ書き込みを要求している場合に、要求さ
    れたデータ書き込みを前記キャッシュメモリ上で行い、
    前記キャッシュメモリに複数のデータ書き込み要求分の
    データが書き込まれた段階で、当該データをまとめて前
    記一時更新データ記録手段に書き出す制御を行う書き込
    み要求実行手段を含むことを特徴とする請求項10記載
    のディスクアレイシステム。
  12. 【請求項12】 前記制御手段は、前記フリーズ設定さ
    れたディスク領域を対象とするデータ読み出しまたはデ
    ータ書き込み要求に応じて使用される前記キャッシュメ
    モリの使用容量を、前記ホスト装置から指定される優先
    度に従って可変設定する制御を行うキャッシュ領域管理
    手段を含むことを特徴とする請求項3、請求項10また
    は請求項11記載のディスクアレイシステム。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、前記一時更新データ
    領域の空き状況に応じて、バックアップ済みのディスク
    領域のフリーズ設定状態を解除し、その解除したディス
    ク領域に、前記一時更新データ領域に蓄えられている対
    応する一時更新データを書き戻すことで、当該一時更新
    データ領域の該当部分を再利用可能なように解放する制
    御を行う一時更新データ領域管理手段を含むことを特徴
    とする請求項3または請求項4記載のディスクアレイシ
    ステム。
  14. 【請求項14】 前記制御手段は、前記フリーズ設定さ
    れたディスク領域のデータの前記バックアップ装置への
    バックアップ終了後、前記一時更新データ領域上のデー
    タを前記バックアップ装置にバックアップする制御を行
    う一時更新データバックアップ手段を含むことを特徴と
    する請求項3または請求項4記載のディスクアレイシス
    テム。
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