JP2000210291A - 血管の画像化装置並びに脈波信号の空間分布測定方法および装置 - Google Patents
血管の画像化装置並びに脈波信号の空間分布測定方法および装置Info
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Abstract
一方を他方と明確に識別して画像化することができる装
置を得る。 【解決手段】 計測光を被検体22に入射させ、X−Yス
テージ23により走査させる。計測光Lを一部分岐させて
周波数シフター34により周波数シフトを与え、被検体22
を透過した計測光Lと合成し、それらのビート成分を光
検出器13で検出する。パーソナルコンピュータ20等によ
り、光検出器13が出力する信号Iに含まれるビート信号
に対する、脈波帯域信号の強度比に基づいて画像信号S
pを生成する。
Description
示す装置に関し、特に詳細には、動脈を静脈と明確に区
別して画像化する装置に関するものである。
号の空間分布を測定する方法および装置に関するもので
ある。
方と識別して(特に動脈を静脈から区別して)画像化す
る要求が広く存在する。例えば、動脈硬化は一般に末梢
部から起こるので、この末梢部の動脈内径像を静脈像と
識別して画像化できれば、それは動脈硬化に対する診断
情報として活用することができる。
て示す装置としては、X線血管造影撮影装置が広く知ら
れている。しかしこのX線血管造影撮影は被検者に対す
る負荷が大きく、その実施には入院を伴うのが普通で、
外来で簡単に行なうのは難しいという問題がある。
ol.8,No.5,1994,pp41〜50に示されるように、光透視に
よって生体の部位を画像化する技術も提案されている。
しかしこの光透視による画像化技術では、動脈を静脈と
明確に区別して画像化することは極めて困難となってい
る。
る方法として、2波長の計測光を生体に照射し、生体を
経た各計測光の検出信号において脈波振幅量の対数値を
求め、それらの対数値の比に基づいて脈波成分を求め
る、という方法が知られている。しかしこのように計測
光を直接検出する方法では、脈波情報を示す脈波信号の
空間分布を求めることは不可能となっている。
であり、被検者に対する負荷が少なく、動脈を静脈と明
確に区別して画像化することができる装置を提供するこ
とを目的とする。
号の空間分布を測定できる方法および装置を提供するこ
とを目的とする。
第2の血管の画像化装置は、散乱媒体である生体に対し
て高い空間分解能が確保できるように画像化に光ヘテロ
ダイン検出を適用した上で、この光ヘテロダイン検出系
の出力信号は、計測光が動脈部分を照射している際には
動脈特有の脈波によって変調を受けることを利用して、
動脈を脈波の無い静脈と区別して画像化するようにした
ものである。
管の画像化装置は、生体に入射する計測光を発する光源
手段と、この計測光を前記生体に対して走査させる走査
手段と、前記計測光の一部を前記生体に入射する前の光
路から分岐した後、前記生体から出射した計測光と合成
する光学系、前記分岐がなされて2系統の光路を進む該
計測光に互いに周波数差を与える周波数シフター、およ
び前記合成がなされた計測光のビート成分を検出する手
段を備えてなる光ヘテロダイン検出系と、この光ヘテロ
ダイン検出系の出力信号に含まれるビート信号に対す
る、脈波帯域信号の強度比に基づいて画像信号を生成す
る画像信号生成手段とから構成されたことを特徴とする
ものである。
ン検出系の出力信号を周波数分析する手段が設けられる
とともに、画像信号生成手段が、この周波数分析手段に
より周波数軸上で互いに分離されたビート信号および脈
波帯域信号から、前記強度比を求めるように構成される
のが望ましい。
の強度比が所定の閾値よりも大である場合に、生体の動
脈部分を示す画像信号を生成するように構成されるのが
望ましい。
置は、前述したものと同様の光源手段、走査手段、およ
び光ヘテロダイン検出系に加えて、この光ヘテロダイン
検出系の出力信号に含まれるビート信号の、脈波帯域周
波数での変調度に基づいて画像信号を生成する画像信号
生成手段が設けられてなるものである。
は、生体の脈波を検出する脈波検出手段が設けられると
ともに、画像信号生成手段が、この脈波検出手段の出力
信号に基づいて、ビート信号が所定位相にあるときの信
号値をサンプリングするように構成されるのが望まし
い。
が所定の閾値よりも大である場合に、生体の動脈部分を
示す画像信号を生成するように構成されるのが望まし
い。
装置のいずれにおいても、光源手段として、前記計測光
を発する複数の発光部が1次元または2次元的に並設さ
れてなるものが用いられるとともに、光ヘテロダイン検
出系として、前記複数の発光部からの計測光の各々のビ
ート成分を並列検出可能なものが用いられて、これらの
光源手段および光ヘテロダイン検出系により、前記走査
手段の少なくとも一部が構成されるのが好ましい。
置は、散乱媒体である生体に対して高い空間分解能が確
保できるように画像化に光ヘテロダイン検出を適用した
上で、この光ヘテロダイン検出系を互いに計測光波長を
異なるものとして2系統設け、それらの光ヘテロダイン
検出系の出力信号から計測光照射部の酸素飽和度を知
り、この酸素飽和度は静脈よりも動脈においてより高い
ことを利用して、動脈を静脈と区別して画像化するよう
にしたものである。
管の画像化装置は、互いに波長が異なる第1の計測光お
よび第2の計測光を発する光源手段と、前記第1の計測
光および第2の計測光を、互いに生体の同一部分に入射
させる入射光学系と、前記第1の計測光および第2の計
測光を、前記生体に対して走査させる走査手段と、前記
第1の計測光の一部を前記生体に入射する前の光路から
分岐した後、前記生体から出射した第1の計測光と合成
する光学系、前記分岐がなされて2系統の光路を進む該
第1の計測光に互いに周波数差を与える周波数シフタ
ー、および前記合成がなされた第1の計測光のビート成
分を検出する手段を備えてなる第1の光ヘテロダイン検
出系と、前記第2の計測光の一部を前記生体に入射する
前の光路から分岐した後、前記生体から出射した第2の
計測光と合成する光学系、前記分岐がなされて2系統の
光路を進む該第2の計測光に互いに周波数差を与える周
波数シフター、および前記合成がなされた第2の計測光
のビート成分を検出する手段を備えてなる第2の光ヘテ
ロダイン検出系と、この第2の光ヘテロダイン検出系お
よび前記第1の光ヘテロダイン検出系がそれぞれ出力し
たビート成分検出信号から酸素飽和度と一義的に対応す
る特性値(勿論、酸素飽和度そのものであっても構わな
い)を算出し、この特性値に基づいて画像信号を生成す
る画像信号生成手段とから構成されたものである。
前記第1の光ヘテロダイン検出系および第2の光ヘテロ
ダイン検出系がそれぞれ出力したビート成分検出信号
の、脈波による振幅量の対数値の比を前記特性値として
画像信号を生成するように構成することができる。
比に基づいて画像信号を生成する場合は、例えば、第1
の光ヘテロダイン検出系および第2の光ヘテロダイン検
出系がそれぞれ出力したビート成分検出信号から、脈波
帯域の周波数の変調成分を抽出するフィルター手段と、
このフィルター手段によって抽出された信号のレベルを
測定するレベル測定手段とを設け、画像信号生成手段
を、このレベル測定手段の出力信号に基づいて脈波によ
る振幅量を求めるように構成すればよい。
の脈波を検出する脈波検出手段と、この脈波検出手段の
出力信号に基づいて、前記ビート成分検出信号がピーク
値およびボトム値を取るタイミングで該信号の値をサン
プリングする手段とを設ける一方、画像信号生成手段
を、上記のサンプリングされた信号値から脈波による振
幅量を求めるように構成してもよい。
光の波長はそれぞれ760nm、930nmとされるのが望ま
しい。
においては、画像信号生成手段が、酸素飽和度80〜9
0%に対応する前記特性値を算出した際に、生体の動脈
部分を示す画像信号を生成するように構成されるのが望
ましい。
置においては、前記光源手段として、前記計測光を発す
る複数の発光部が1次元または2次元的に並設されてな
るものが用いられるとともに、前記第1および第2の光
ヘテロダイン検出系として、前記複数の発光部からの計
測光の各々のビート成分を並列検出可能なものが用いら
れて、これらの光源手段および光ヘテロダイン検出系
が、前記走査手段の少なくとも一部を構成することが望
ましい。
分布測定装置は、生体に入射する計測光を発する光源手
段と、前記計測光の一部を前記生体に入射する前の光路
から分岐した後、前記生体から出射した計測光と合成す
る光学系、前記分岐がなされて2系統の光路を進む該計
測光に互いに周波数差を与える周波数シフター、および
前記合成がなされた計測光のビート成分を検出する手段
を備えてなる光ヘテロダイン検出系と、この光ヘテロダ
イン検出系の出力信号から前記生体の脈波を示す脈波信
号を形成する脈波信号生成手段とからなることを特徴と
するものである。
えば、前記光ヘテロダイン検出系の出力信号に含まれる
ビート信号に対する、脈波帯域信号の強度比に基づいて
前記脈波信号を生成するものを用いることができる。そ
のような脈波信号生成手段は、前記信号の強度比が所定
の閾値よりも大である場合に、生体の動脈波を示す脈波
信号を生成するように構成されるのが望ましい。
テロダイン検出系の出力信号に含まれるビート信号の、
脈波帯域周波数での変調度に基づいて前記脈波信号を生
成するものを用いることもできる。そのような脈波信号
生成手段は、前記変調度が所定の閾値よりも大である場
合に、生体の動脈波を示す脈波信号を生成するように構
成されるのが望ましい。
分布測定装置は、互いに波長が異なる第1の計測光およ
び第2の計測光を発する光源手段と、前記第1の計測光
および第2の計測光を、互いに生体の同一部分に入射さ
せる入射光学系と、前記第1の計測光および第2の計測
光を、前記生体に対して走査させる走査手段と、前記第
1の計測光の一部を前記生体に入射する前の光路から分
岐した後、前記生体から出射した第1の計測光と合成す
る光学系、前記分岐がなされて2系統の光路を進む該第
1の計測光に互いに周波数差を与える周波数シフター、
および前記合成がなされた第1の計測光のビート成分を
検出する手段を備えてなる第1の光ヘテロダイン検出系
と、前記第2の計測光の一部を前記生体に入射する前の
光路から分岐した後、前記生体から出射した第2の計測
光と合成する光学系、前記分岐がなされて2系統の光路
を進む該第2の計測光に互いに周波数差を与える周波数
シフター、および前記合成がなされた第2の計測光のビ
ート成分を検出する手段を備えてなる第2の光ヘテロダ
イン検出系と、この第2の光ヘテロダイン検出系および
前記第1の光ヘテロダイン検出系がそれぞれ出力したビ
ート成分検出信号から酸素飽和度と一義的に対応する特
性値を算出し、この特性値に基づいて前記生体の脈波を
示す脈波信号を形成する脈波信号生成手段とからなるこ
とを特徴とするものである。
装置において、上記画像信号生成手段としては、前記第
1の光ヘテロダイン検出系および第2の光ヘテロダイン
検出系がそれぞれ出力したビート成分検出信号の、脈波
による振幅量の対数値の比を前記特性値として脈波信号
を生成するものが好適に用いられ得る。
置において、第1の計測光の波長λ1および第2の計測
光の波長λ2はそれぞれ600nm<λ1<805nm、805n
m<λ2<1100nmの範囲にあることが望ましい。そし
て特に望ましくは、第1の計測光の波長λ1は760nm、
第2の計測光の波長λ2は930nmとされる。
定方法は、以上説明した第1あるいは第2の脈波信号の
空間分布測定装置、すなわち光ヘテロダイン検出系を用
いる装置を使用して、脈波信号を求めることを特徴とす
るものである。
管の画像化装置の作用について説明する。
するビート成分検出信号(ビート信号)は、散乱媒体で
ある生体の散乱の影響を除いて、生体を透過して来た直
進光成分あるいはそれに近い散乱光成分のみの強度を示
すものとなる。
下のようにしてなされ得る。計測光が動脈部分を照射し
ているとき、光ヘテロダイン検出系の出力信号は図5に
概略を示す通り、動脈脈波による周波数1Hz程度の信
号(脈波信号)aと、ビート信号bとが重畳したものと
なる。計測光が静脈部分を照射しているときは、基本的
に脈波信号aは発生しない。
を、ある時間においてサンプリングして周波数分析する
と、図2のようなスペクトルが得られる。この図2中に
Aで示すのが脈波信号成分で、Bで示すのがビート信号
成分である。これらの脈波信号およびビート信号の強度
は、図中に実線および破線で示すように脈動にともなっ
て変動し、さらには、生体組織で計測光が散乱、吸収さ
れて減衰すれば、それに応じて変動する。
ート信号の強度が変動しても、それらの強度比は基本的
に不変であるので、例えばビート信号強度に対する脈波
帯域信号の強度比がある程度以上となっていれば、その
場合は脈波信号が生じている、つまり計測光が動脈部分
を照射していると考えることができる。このように、光
ヘテロダイン検出系の出力信号を計測光の走査にともな
って空間分解して、各走査点毎に動脈部分あるいはそれ
以外の部分を示す画像信号を生成すれば、この画像信号
に基づいて動脈部分を画像化することができる。
号に対する脈波帯域信号の強度比が所定の閾値よりも大
である場合に比較的高濃度(低輝度)を担持する画像信
号を生成し、該強度比が所定の閾値以下である場合は比
較的低濃度(高輝度)を担持する画像信号を生成するよ
うに構成されていれば、それらの画像信号に基づいて、
比較的低濃度のバックグラウンド上に動脈部分のみが比
較的高濃度で示された画像を得ることができる。
波帯域信号の強度比が大きいほどより高濃度を担持する
画像信号を生成する等しても、動脈部分が他の部分とは
明確に区別できる高濃度で示された画像を得ることがで
きる。
スフィルターに通す等してビート信号bを抽出すると、
その時間軸上での変化の様子は、図4に示すようなもの
となる。このビート信号bは、計測光が動脈部分を照射
している場合は、脈波信号による変調を受けて図示の通
りに強度が周期的に変化する。
度をIF(H)とし、ボトム部の信号強度をIF(L)としたとき
{IF(H)−IF(L)}/{IF(H)+IF(L)}で表されるビート
信号の変調度は、前述した計測光の散乱、吸収による減
衰に起因して脈波信号およびビート信号の強度が変動し
ても、それに拘わらず基本的に不変である。そこで、脈
波帯域周波数での変調度がある程度以上となっていれ
ば、その場合は計測光が動脈部分を照射していると考え
ることができる。
信号を計測光の走査にともなって空間分解して、各走査
点毎に動脈部分あるいはそれ以外の部分を示す画像信号
を生成すれば、この画像信号に基づいて動脈部分を画像
化することができる。
調度が所定の閾値よりも大である場合に比較的高濃度
(低輝度)を担持する画像信号を生成し、該変調度が所
定の閾値以下である場合は比較的低濃度(高輝度)を担
持する画像信号を生成するように構成されていれば、そ
れらの画像信号に基づいて、比較的低濃度のバックグラ
ウンド上に動脈部分のみが比較的高濃度で示された画像
を得ることができる。
り高濃度を担持する画像信号を生成する等しても、動脈
部分が他の部分とは明確に区別できる高濃度で示された
画像を得ることができる。
る脈波検出手段が設けられるとともに、画像信号生成手
段が、この脈波検出手段の出力信号に基づいて、ビート
信号が所定位相にあるときの信号値をサンプリングする
ように構成されていれば、常に上記ピーク部の信号強度
IF(H)やボトム部の信号強度IF(L)を正確にサンプリング
して、正しい変調度を求めることが可能になる。
る複数の発光部が1次元または2次元的に並設されてな
るものを用いるとともに、光ヘテロダイン検出系とし
て、上記複数の発光部からの計測光の各々のビート成分
を並列検出可能なものを用いて、これらの光源手段およ
び光ヘテロダイン検出系によって走査手段の少なくとも
一部を構成させれば、計測光の機械的な走査が1次元方
向について、あるいは2次元方向とも不要になり、走査
速度つまりは画像化速度が向上する。
に基づいて、ビート信号が所定位相にあるときの信号値
から変調度を求める場合は、ビート信号のサンプリング
に時間がかかりがちであるから、上記のようにして計測
光の機械的走査を省くのが特に望ましい。
置の作用について説明する。
1および第2の光ヘテロダイン検出系が出力するビート
成分検出信号(ビート信号)は、散乱媒体である生体の
散乱の影響を除いて、生体を透過して来た直進光成分あ
るいはそれに近い散乱光成分のみの強度を示すものとな
る。またこれらのビート信号は、計測光が動脈部分を照
射している場合は、脈波によって周波数1Hz程度で変
調を受ける。
出系において、上述のように互いに波長が異なる計測光
を用いると、双方の光ヘテロダイン検出系から出力され
るビート信号の脈波による変調成分の振幅量の対数値の
比を算出する等により、酸素飽和度を求めることができ
る。この酸素飽和度は、動脈血にあっては80〜90%
であるので、この程度の酸素飽和度が検出された場合に
動脈部分を示す画像信号を生成すれば、動脈部分を静脈
やその他の組織と区別して画像化することができる。
織で散乱、吸収されればそれに応じて減衰し、組織厚み
の変化等によりこの減衰の程度は変動する。このように
してビート信号の強度が変動しても、上述の対数値の比
はこの信号強度変動を補償して酸素飽和度と一義的に対
応するので、動脈部分を正確に画像化することができ
る。
性値が示す酸素飽和度が80〜90%である場合に比較
的高濃度(低輝度)を担持する画像信号を生成し、酸素
飽和度がそれよりも低い場合は比較的低濃度(高輝度)
を担持する画像信号を生成するように構成されていれ
ば、それらの画像信号に基づいて、比較的低濃度のバッ
クグラウンド上に動脈部分のみが比較的高濃度で示され
た画像を得ることができる。
る複数の発光部が1次元または2次元的に並設されてな
るものを用いるとともに、光ヘテロダイン検出系とし
て、上記複数の発光部からの計測光の各々のビート成分
を並列検出可能なものを用いて、これらの光源手段およ
び光ヘテロダイン検出系によって走査手段の少なくとも
一部を構成させれば、計測光の機械的な走査が1次元方
向について、あるいは2次元方向とも不要になり、走査
速度つまりは画像化速度が向上する。
に基づいて、ビート信号が所定位相にあるときの信号値
から前記特性値を求める場合は、ビート信号のサンプリ
ングに時間がかかりがちであるから、上記のようにして
計測光の機械的走査を省くのが特に望ましい。
定装置は、光ヘテロダイン検出の手法を用いて脈波信号
を求めるものであるから、基本的に、計測光照射部分の
みの脈波信号を得ることができる。したがって、これら
の装置を用いて生体の2点以上の部分に関する脈波信号
を求めることにより、生体に関する脈波信号の空間分布
を測定可能となる。
施の形態を詳細に説明する。
施形態による血管の画像化装置を示す概略構成図であ
る。この実施形態の装置は、波長λの計測光Lを発する
レーザー11と、光ヘテロダイン光学系12と、この光ヘテ
ロダイン光学系12から出射した計測光Lを受光する光検
出器13と、この光検出器13に接続された周波数分析器14
とを有している。
出力を受けて該周波数分析器14とともに画像信号生成手
段を構成するパーソナルコンピュータ20と、このパーソ
ナルコンピュータ20に接続された、例えばCRT表示装
置等からなる画像モニター21とを有している。
(例えば人体の指等)22を載置して2次元方向に移動し
得るX−Yステージ23が設けられている。このX−Yス
テージ23はステージドライバー24によって駆動され、こ
のステージドライバー24の動作は上記パーソナルコンピ
ュータ20によって制御されるようになっている。
検出系を構成する光学系12は、レーザー11から出射した
計測光Lを2系統に分岐するハーフミラー30と、ここで
反射、分岐した計測光Lを反射させて被検体22に入射さ
せるミラー31と、上記ハーフミラー30を透過した計測光
Lを反射させるミラー32と、このミラー32で反射した計
測光Lを、被検体22を透過して来た計測光Lと合成する
ハーフミラー33と、合成された計測光Lを反射させて光
検出器13に導くミラー35とから構成されている。
測光Lの光路には、例えばAOMから構成されてこの計
測光Lに中心周波数ωの所定の周波数シフトを与える周
波数シフター34が挿入されている。
の作用について説明する。被検体22の血管画像を得る際
には、レーザー11から発せられた計測光Lが被検体22に
照射される。それとともにX−Yステージ23が駆動され
ることにより、この計測光Lが被検体22を2次元的に走
査する。
フター34により周波数シフトが与えられた計測光Lとを
ハーフミラー33によって合成すると、合成後の計測光L
にはシフト周波数と同じ中心周波数ωのビート成分が含
まれるようになる。この合成後の計測光Lを受光した光
検出器13の出力信号Iは、上記ビート成分によるビート
信号を含むものであり、該出力信号Iは周波数分析器14
に入力される。
検体22を透過した計測光Lの直進成分および、それに近
い散乱成分のみの強度を示している。したがって、この
ビート信号に基づいて被検体22に関する画像を得るよう
にすれば、被検体22において計測光Lが散乱するにも拘
わらず、高い空間分解能が確保される。
クトルを求める。このスペクトルは図2に示すようなも
のとなる。同図中のBがビート信号成分である。また、
前述した通り、計測光Lが動脈部分を照射している際に
は、同図中にAで示す脈波信号成分も生じる。
14の出力を受けて、中心周波数ωのビート信号成分Bの
ピーク値Ibを求め、また周波数1Hz近辺の脈波帯域
の信号のピーク値Ipを求めた上で、信号強度比(Ip
/Ib)を求める。そしてパーソナルコンピュータ20
は、この信号強度比(Ip/Ib)が所定の閾値よりも
大である場合は比較的高濃度(低輝度)を担持する画像
信号Spを生成し、該強度比(Ip/Ib)が上記閾値
以下である場合は比較的低濃度(高輝度)を担持する画
像信号Spを生成し、それらの画像信号Spを画像モニ
ター21に入力させる。
される計測光Lの走査に伴って、被検体22の各走査位置
毎にそれぞれ前記信号Iが出力される。したがって上記
のような2値の画像信号Spも、被検体22の2次元走査
位置毎に各々生成される。
して生成された画像信号Spに基づいて、2値の2次元
画像が再生表示される。この画像は、被検体22の動脈部
分のみを示す動脈画像となる。その理由は、先に詳しく
説明した通りである。
b)に対する閾値処理は行なわず、信号強度比(Ip/
Ib)が大きいほどより高濃度を担持する画像信号を生
成する等しても、動脈部分が他の部分とは明確に区別で
きる高濃度で示された画像を得ることができる。
施形態について説明する。図3は、本発明の第2実施形
態による血管の画像化装置の概略構成を示すものであ
る。なおこの図3において、図1中の要素と同等の要素
には同番号を付し、それらについての説明は特に必要の
無い限り省略する。
た装置と比較すると、周波数分析器14に代えてバンドパ
スフィルター16およびレベル測定器17が設けられるとと
もに、それに加えて、被検体22の脈波を検出する例えば
心電計からなる脈波信号検出部50と、レベル測定器17が
出力するレベル計測信号SLを脈波信号検出部50からの
脈波信号Scに基づいてサンプリングする同期検出部51
とが設けられている点が基本的に異なるものである。
の出力信号Iを受けて、そこから前記周波数ω近辺にあ
るビート信号Sbを抽出し、その信号Sbをレベル測定
器17に入力する。レベル測定器17はビート信号Sbの強
度を測定し、その信号強度を示すレベル信号SLを同期
検出部51に入力する。ここでビート信号Sbの信号強度
は、図4に示すようなものとなる。計測光Lが動脈部分
を照射している際には、ビート信号Sbは同図中に示す
ように、脈波によって周波数1Hz程度で変調される。
計測光Lが動脈以外の部分を照射している際には、この
ような変調はなされない。
脈波信号Scに基づいて、レベル信号SLを、図4中に
黒点で示すピーク部並びにボトム部が検出されるような
タイミングでサンプリングし、サンプリング信号をパー
ソナルコンピュータ20に入力する。
部の信号強度をIF(H)とし、ボトム部の信号強度をIF(L)
としたとき{IF(H)−IF(L)}/{IF(H)+IF(L)}で表さ
れるビート信号の変調度を求める。そしてパーソナルコ
ンピュータ20は、この変調度が所定の閾値よりも大であ
る場合は比較的高濃度(低輝度)を担持する画像信号S
pを生成し、該変調度が上記閾値以下である場合は比較
的低濃度(高輝度)を担持する画像信号Spを生成し、
それらの画像信号Spを画像モニター21に入力させる。
される計測光Lの走査に伴って、被検体22の各走査位置
毎にそれぞれ前記信号Iが出力される。したがって上記
のような2値の画像信号Spも、被検体22の2次元走査
位置毎に各々生成される。
して生成された画像信号Spに基づいて、2値の2次元
画像が再生表示される。この画像は、被検体22の動脈部
分のみを示す動脈画像となる。その理由は、先に詳しく
説明した通りである。
(L)}/{IF(H)+IF(L)}に対する閾値処理は行なわ
ず、この変調度が大きいほどより高濃度を担持する画像
信号を生成する等しても、動脈部分が他の部分とは明確
に区別できる高濃度で示された画像を得ることができ
る。
施形態による血管の画像化装置を示す概略構成図であ
る。この実施形態の装置は、波長λ1=760nmの第1の
計測光L1を発するレーザー111と、この第1の計測光
L1とは異なる波長λ2=930nmの第2の計測光L2を
発するレーザー112と、第1の計測光L1用の第1光学
系113と、第2の計測光L2用の第2光学系114と、第1
光学系113から出射した計測光L1を受光する第1光検
出器115と、第2光学系114から出射した計測光L2を受
光する第2光検出器116と、第1光検出器115に接続され
計測光L1に後述のようにして含まれるビート成分の脈
波振幅量を検出する第1信号検出部117と、第2光検出
器116に接続され計測光L2に後述のようにして含まれ
るビート成分の脈波振幅量を検出する第2信号検出部11
8とを有している。
7および第2信号検出部118の出力を受ける画像信号生成
手段としてのパーソナルコンピュータ120と、このパー
ソナルコンピュータ120に接続された、例えばCRT表
示装置等からなる画像モニター121とを有している。
(例えば人体の指等)122を載置して2次元方向に移動
し得るX−Yステージ123が設けられている。このX−
Yステージ123はステージドライバー124によって駆動さ
れ、このステージドライバー124の動作は上記パーソナ
ルコンピュータ120によって制御されるようになってい
る。
る酸化型ヘモグロビン(OxyHb)および還元型ヘモグロ
ビン(DeoxyHb)の吸収スペクトルを、組織の光学特性
を決める水(Water)の吸収スペクトルと併せて示す。
ここに示される通り、酸化型ヘモグロビンと還元型ヘモ
グロビンの吸収スペクトルは、等吸収点(波長805n
m)を挟んでそれより短波長側では前者が低吸収、それ
より長波長側では反対に後者が低吸収の特性となってい
る。
上記等吸収点波長805nmから外れて、還元型ヘモグロ
ビンの吸収が酸化型ヘモグロビンの吸収に対して特に大
きくなる波長である。一方第2の計測光L2の波長λ2
=930nmは、上記等吸収点波長805nmから外れて、酸
化型ヘモグロビンの吸収が還元型ヘモグロビンの吸収に
対して特に大きくなる波長である。
とともに第1の光ヘテロダイン検出系を構成する第1光
学系113は、レーザー111から出射した計測光L1を2系
統に分岐するハーフミラー130と、ここで反射、分岐し
た計測光L1を反射させて被検体122に入射させるミラ
ー131と、上記ハーフミラー130を透過した計測光L1を
反射させるミラー132と、このミラー132で反射した計測
光L1を、被検体122を透過して来た計測光L1と合成
するハーフミラー133とから構成されている。
計測光L1の光路には、例えばAOMから構成されてこ
の計測光L1に数十MHz程度の所定の周波数シフトを
与える周波数シフター134が挿入されている。
出部118とともに第2の光ヘテロダイン検出系を構成す
る第2光学系114は、レーザー112から出射した計測光L
2を2系統に分岐するハーフミラー135と、ここを透過
した計測光L2を反射させるミラー136と、ここで反射
した計測光L2を反射させるとともに計測光L1は透過
させて両者を同一光路を辿って被検体122に入射させる
ダイクロイックミラー137と、上記ハーフミラー135で反
射、分岐した計測光L2を順次反射させるミラー138お
よび139と、被検体122を透過して来た計測光L2を反射
させるとともに計測光L1は透過させて両者を分岐させ
るダイクロイックミラー140と、そこで反射した計測光
L2を反射させるミラー141と、そこで反射した計測光
L2を上記ミラー139で反射した計測光L2と合成させ
るハーフミラー142とから構成されている。
の計測光L2の光路には、例えばAOMから構成されて
この計測光L2に数十MHz程度の所定の周波数シフト
を与える周波数シフター143が挿入されている。
びミラー131と、第2光学系114のハーフミラー135、ミ
ラー136およびダイクロイックミラー137は、計測光L1
およびL2を被検体122の同一部分に入射させる入射光
学系を構成している。
15に接続されたバンドパスフィルター150、このバンド
パスフィルター150に接続されたレベル測定器151、この
レベル測定器151に接続されたバンドパスフィルター15
2、およびこのバンドパスフィルター152に接続されて前
記パーソナルコンピュータ120に出力を送るレベル測定
器153から構成されている。
16に接続されたバンドパスフィルター154、このバンド
パスフィルター154に接続されたレベル測定器155、この
レベル測定器155に接続されたバンドパスフィルター15
6、およびこのバンドパスフィルター156に接続されて前
記パーソナルコンピュータ120に出力を送るレベル測定
器157から構成されている。
の作用について説明する。被検体122の血管画像を得る
際には、レーザー111から発せられた波長λ1=760nm
の第1の計測光L1と、レーザー112から発せられた波
長λ2=930nmの第2の計測光L2が上述のようにダイ
クロイックミラー137で合成されて、被検体122の同一点
に照射される。それとともにX−Yステージ123が駆動
されることにより、計測光L1および計測光L2が被検
体122を2次元的に走査する。
数シフター134により周波数シフトが与えられた計測光
L1とをハーフミラー133によって合成すると、合成後
の計測光L1にはシフトされた周波数と同じ周波数のビ
ート成分が含まれるようになる。この合成後の計測光L
1を受光する第1光検出器115の出力は、図8に示すよ
うに、上記ビート成分によるビート信号a1を含むもの
であるが、計測光L1が動脈部分を照射している際には
このビート信号a1が、図中bで示すように脈波によっ
て周波数1Hz程度で変調される。
フィルター150は、上記ビート信号a1の帯域の信号を
通過させるものであり、ここを通過したビート信号a1
のレベルがレベル測定器151において測定される。この
レベル測定器151の出力はバンドパスフィルター152に入
力され、そこで上記周波数1Hz程度の脈波変調成分b
1(図8参照)が抽出される。レベル測定器153はこの
脈波変調成分b1の振幅量ΔI1 を求め、この振幅量
ΔI1 を示す信号をパーソナルコンピュータ120に入力
する。
と、周波数シフター143により周波数シフトが与えられ
た計測光L2とをハーフミラー142によって合成する
と、合成後の計測光L2にはシフトされた周波数と同じ
周波数のビート成分が含まれるようになる。この合成後
の計測光L2を受光する第2光検出器116の出力も、図
8に示した第1光検出器115の出力と同様のものとな
る。以下、この第2光検出器116の出力に関しては、第
1光検出器115の出力についてのビート信号a1、脈波
変調成分b1および振幅量ΔI1 にそれぞれ対応させ
て、ビート信号a2、脈波変調成分b2および振幅量Δ
I2 と称することとする。
フィルター154は、上記ビート信号a2の帯域の信号を
通過させるものであり、ここを通過したビート信号a2
のレベルがレベル測定器155において測定される。この
レベル測定器155の出力はバンドパスフィルター156に入
力され、そこで周波数1Hz程度の脈波変調成分b2が
抽出される。レベル測定器157はこの脈波変調成分b2
の振幅量ΔI2 を求め、この振幅量ΔI2 を示す信号
をパーソナルコンピュータ120に入力する。
号a1は、散乱媒体である被検体122を透過した計測光
L1の直進成分および、それに近い散乱成分のみの強度
を示している。したがって、このビート信号a1に基づ
いて被検体122に関する画像を得るようにすれば、被検
体122において計測光L1が散乱するにも拘わらず、高
い空間分解能が確保される。これは計測光L2について
も同様である。
18からは、前述したようにしてなされる計測光L1およ
び計測光L2の走査に伴って、被検体122の各走査位置
毎にそれぞれ脈波振幅量ΔI1 、ΔI2 を示す信号が
出力される。
脈波振幅量ΔI1 、ΔI2 の各々の対数値の比、つま
りlogΔI1 /logΔI2 を求める。このlogΔI1 /
logΔI2 の値は、前述した通り血液の酸素飽和度に対
応したものとなる。パーソナルコンピュータ120は、被
検体122の2次元走査位置毎に求められるlogΔI1/lo
gΔI2 の値が、酸素飽和度80〜90%に対応する値
を取った場合は、比較的高濃度(低輝度)を担持する画
像信号Spを生成し、それ以外の酸素飽和度に対応する
値を取った場合は比較的低濃度(高輝度)を担持する画
像信号Spを生成する。
にして生成された画像信号Spに基づいて、2次元画像
が再生表示される。この画像は、動脈部分のみを示す動
脈画像となる。
logΔI2 が酸素飽和度と一義的に対応する理由につい
て説明する。図8に示した脈波振幅量ΔI1 の変化
は、動脈血の脈動に伴う容積変化によって発生する。ヘ
モグロビンの濃度をC、ヘモグロビンの波長λ1=760n
mについての吸収係数をE1 、そして動脈血部の光路
長変化分をΔDとすると、logΔI1 =E1 ・C・Δ
Dである。同様に脈波振幅量ΔI2 に関しては、ヘモ
グロビンの波長λ2=930nmについての吸収係数をE2
とすると、logΔI2 =E2 ・C・ΔDとなる。した
がってlogΔI1/logΔI2=E1 /E2 となり、そ
して吸収係数E1 およびE2 は酸素飽和度と対応する
から、結局、logΔI1 /logΔI2の値は酸素飽和度
と対応する。
施形態について説明する。図9は、本発明の第4実施形
態による血管の画像化装置を示すものである。なおこの
図9において、図6中の要素と同等の要素には同番号を
付し、それらについての説明は特に必要の無い限り省略
する。
と比較すると、被検体122の脈波と同期させてビート信
号a1およびa2のレベルを検出する構成が加えられた
点が基本的に異なるものである。すなわち本実施形態で
は、図6のバンドパスフィルター152およびレベル測定
器153に代えて同期測定部181が、またバンドパスフィル
ター156およびレベル測定器157に代えて同期測定部182
が設けられた上で、被検体122の脈波を検出する脈波信
号検出部180が設けられている。
脈波信号Scを同期検出部181および182に入力する。同
期測定部181はレベル測定器151の出力信号を、脈波信号
Scが示す被検体122の脈波のピーク部分、ボトム部分
と同期させてサンプリングし、サンプリングした2信号
の差つまり脈波振幅量ΔI1 を求める。同様に同期測
定部182はレベル測定器153の出力信号を、脈波信号Sc
が示す被検体122の脈波のピーク部分、ボトム部分と同
期させてサンプリングし、サンプリングした2信号の差
つまり脈波振幅量ΔI2 を求める。
波振幅量ΔI1 およびΔI2 を示す信号を受け、第3
実施形態におけるのと同様にして脈波振幅量ΔI1 お
よびΔI2 に基づいて画像信号Spを生成する。
いれば、脈波信号の空間分布を測定することも可能であ
る。すなわち、例えば第1実施形態の装置においては、
パーソナルコンピュータ20が求める周波数1Hz近辺の
脈波帯域の信号のピーク値Ipや、信号強度比(Ip/
Ib)を被検体22の2点以上の部分について求めれば、
動脈波による脈波信号の空間分布を測定可能となる。
ソナルコンピュータ20が求めるビート信号の変調度{IF
(H)−IF(L)}/{IF(H)+IF(L)}を被検体22の2点以上
の部分について求めれば、動脈波による脈波信号の空間
分布を測定可能となる。
装置においては、パーソナルコンピュータ120が求める
脈波振幅量ΔI1 、ΔI2 の各々の対数値の比、つま
りlogΔI1 /logΔI2 を被検体122の2点以上の部
分について求めれば、動脈波による脈波信号の空間分布
を測定可能となる。
を示す概略構成図
器出力のスペクトルを示すグラフ
を示す概略構成図
れるビート信号の強度変化を示すグラフ
説明する概略図
を示す概略構成図
び水の吸収スペクトルを示すグラフ
す概略図
を示す概略構成図
Claims (25)
- 【請求項1】 生体に入射する計測光を発する光源手段
と、 この計測光を前記生体に対して走査させる走査手段と、 前記計測光の一部を前記生体に入射する前の光路から分
岐した後、前記生体から出射した計測光と合成する光学
系、前記分岐がなされて2系統の光路を進む該計測光に
互いに周波数差を与える周波数シフター、および前記合
成がなされた計測光のビート成分を検出する手段を備え
てなる光ヘテロダイン検出系と、 この光ヘテロダイン検出系の出力信号に含まれるビート
信号に対する、脈波帯域信号の強度比に基づいて画像信
号を生成する画像信号生成手段とからなる血管の画像化
装置。 - 【請求項2】 前記光ヘテロダイン検出系の出力信号を
周波数分析する手段が設けられるとともに、 前記画像信号生成手段が、この周波数分析手段により周
波数軸上で互いに分離された前記ビート信号および脈波
帯域信号から、前記強度比を求めるように構成されてい
ることを特徴とする請求項1記載の血管の画像化装置。 - 【請求項3】 前記画像信号生成手段が、前記信号の強
度比が所定の閾値よりも大である場合に、生体の動脈部
分を示す画像信号を生成するように構成されていること
を特徴とする請求項1または2記載の血管の画像化装
置。 - 【請求項4】 生体に入射する計測光を発する光源手段
と、 この計測光を前記生体に対して走査させる走査手段と、 前記計測光の一部を前記生体に入射する前の光路から分
岐した後、前記生体から出射した計測光と合成する光学
系、前記分岐がなされて2系統の光路を進む該計測光に
互いに周波数差を与える周波数シフター、および前記合
成がなされた計測光のビート成分を検出する手段を備え
てなる光ヘテロダイン検出系と、 この光ヘテロダイン検出系の出力信号に含まれるビート
信号の、脈波帯域周波数での変調度に基づいて画像信号
を生成する画像信号生成手段とからなる血管の画像化装
置。 - 【請求項5】 前記生体の脈波を検出する脈波検出手段
が設けられるとともに、 前記画像信号生成手段が、この脈波検出手段の出力信号
に基づいて、前記ビート信号が所定位相にあるときの信
号値をサンプリングするように構成されていることを特
徴とする請求項4記載の血管の画像化装置。 - 【請求項6】 前記画像信号生成手段が、前記変調度が
所定の閾値よりも大である場合に、生体の動脈部分を示
す画像信号を生成するように構成されていることを特徴
とする請求項4または5記載の血管の画像化装置。 - 【請求項7】 前記光源手段として、前記計測光を発す
る複数の発光部が1次元または2次元的に並設されてな
るものが用いられるとともに、 前記光ヘテロダイン検出系として、前記複数の発光部か
らの計測光の各々のビート成分を並列検出可能なものが
用いられて、 これらの光源手段および光ヘテロダイン検出系が、前記
走査手段の少なくとも一部を構成していることを特徴と
する請求項1から6いずれか1項記載の血管の画像化装
置。 - 【請求項8】 互いに波長が異なる第1の計測光および
第2の計測光を発する光源手段と、 前記第1の計測光および第2の計測光を、互いに生体の
同一部分に入射させる入射光学系と、 前記第1の計測光および第2の計測光を、前記生体に対
して走査させる走査手段と、 前記第1の計測光の一部を前記生体に入射する前の光路
から分岐した後、前記生体から出射した第1の計測光と
合成する光学系、前記分岐がなされて2系統の光路を進
む該第1の計測光に互いに周波数差を与える周波数シフ
ター、および前記合成がなされた第1の計測光のビート
成分を検出する手段を備えてなる第1の光ヘテロダイン
検出系と、 前記第2の計測光の一部を前記生体に入射する前の光路
から分岐した後、前記生体から出射した第2の計測光と
合成する光学系、前記分岐がなされて2系統の光路を進
む該第2の計測光に互いに周波数差を与える周波数シフ
ター、および前記合成がなされた第2の計測光のビート
成分を検出する手段を備えてなる第2の光ヘテロダイン
検出系と、 この第2の光ヘテロダイン検出系および前記第1の光ヘ
テロダイン検出系がそれぞれ出力したビート成分検出信
号から酸素飽和度と一義的に対応する特性値を算出し、
この特性値に基づいて画像信号を生成する画像信号生成
手段とからなる血管の画像化装置。 - 【請求項9】 前記画像信号生成手段が、前記第1の光
ヘテロダイン検出系および第2の光ヘテロダイン検出系
がそれぞれ出力したビート成分検出信号の、脈波による
振幅量の対数値の比を前記特性値として画像信号を生成
するものであることを特徴とする請求項8記載の血管の
画像化装置。 - 【請求項10】 前記第1の光ヘテロダイン検出系およ
び第2の光ヘテロダイン検出系がそれぞれ出力したビー
ト成分検出信号から、脈波帯域の周波数の変調成分を抽
出するフィルター手段と、 このフィルター手段によって抽出された信号のレベルを
測定するレベル測定手段とが設けられ、 前記画像信号生成手段が、このレベル測定手段の出力信
号に基づいて前記脈波による振幅量を求めるように構成
されていることを特徴とする請求項9記載の血管の画像
化装置。 - 【請求項11】 前記生体の脈波を検出する脈波検出手
段と、 この脈波検出手段の出力信号に基づいて、前記ビート成
分検出信号がピーク値およびボトム値を取るタイミング
で該信号の値をサンプリングする手段とが設けられ、 前記画像信号生成手段が、前記サンプリングされた信号
値から前記脈波による振幅量を求めるように構成されて
いることを特徴とする請求項9記載の血管の画像化装
置。 - 【請求項12】 前記第1の計測光および第2の計測光
の波長がそれぞれ760nm、930nmであることを特徴と
する請求項8から11いずれか1項記載の血管の画像化
装置。 - 【請求項13】 前記画像信号生成手段が、酸素飽和度
80〜90%に対応する前記特性値を算出した際に、生
体の動脈部分を示す画像信号を生成するように構成され
ていることを特徴とする請求項8から12いずれか1項
記載の血管の画像化装置。 - 【請求項14】 前記光源手段として、前記計測光を発
する複数の発光部が1次元または2次元的に並設されて
なるものが用いられるとともに、 前記第1および第2の光ヘテロダイン検出系として、前
記複数の発光部からの計測光の各々のビート成分を並列
検出可能なものが用いられて、 これらの光源手段および光ヘテロダイン検出系が、前記
走査手段の少なくとも一部を構成していることを特徴と
する請求項8から13いずれか1項記載の血管の画像化
装置。 - 【請求項15】 生体に入射する計測光を発する光源手
段と、 前記計測光の一部を前記生体に入射する前の光路から分
岐した後、前記生体から出射した計測光と合成する光学
系、前記分岐がなされて2系統の光路を進む該計測光に
互いに周波数差を与える周波数シフター、および前記合
成がなされた計測光のビート成分を検出する手段を備え
てなる光ヘテロダイン検出系と、 この光ヘテロダイン検出系の出力信号から前記生体の脈
波を示す脈波信号を形成する脈波信号生成手段とからな
る脈波信号の空間分布測定装置。 - 【請求項16】 前記脈波信号生成手段が、前記光ヘテ
ロダイン検出系の出力信号に含まれるビート信号に対す
る、脈波帯域信号の強度比に基づいて前記脈波信号を生
成するものであることを特徴とする請求項15記載の脈
波信号の空間分布測定装置。 - 【請求項17】 前記脈波信号生成手段が、前記信号の
強度比が所定の閾値よりも大である場合に、生体の動脈
波を示す脈波信号を生成するものであることを特徴とす
る請求項16記載の脈波信号の空間分布測定装置。 - 【請求項18】 前記脈波信号生成手段が、前記光ヘテ
ロダイン検出系の出力信号に含まれるビート信号の、脈
波帯域周波数での変調度に基づいて前記脈波信号を生成
するものであることを特徴とする請求項15記載の脈波
信号の空間分布測定装置。 - 【請求項19】 前記脈波信号生成手段が、前記変調度
が所定の閾値よりも大である場合に、生体の動脈波を示
す脈波信号を生成するものであることを特徴とする請求
項18記載の脈波信号の空間分布測定装置。 - 【請求項20】 互いに波長が異なる第1の計測光およ
び第2の計測光を発する光源手段と、 前記第1の計測光および第2の計測光を、互いに生体の
同一部分に入射させる入射光学系と、 前記第1の計測光および第2の計測光を、前記生体に対
して走査させる走査手段と、 前記第1の計測光の一部を前記生体に入射する前の光路
から分岐した後、前記生体から出射した第1の計測光と
合成する光学系、前記分岐がなされて2系統の光路を進
む該第1の計測光に互いに周波数差を与える周波数シフ
ター、および前記合成がなされた第1の計測光のビート
成分を検出する手段を備えてなる第1の光ヘテロダイン
検出系と、 前記第2の計測光の一部を前記生体に入射する前の光路
から分岐した後、前記生体から出射した第2の計測光と
合成する光学系、前記分岐がなされて2系統の光路を進
む該第2の計測光に互いに周波数差を与える周波数シフ
ター、および前記合成がなされた第2の計測光のビート
成分を検出する手段を備えてなる第2の光ヘテロダイン
検出系と、 この第2の光ヘテロダイン検出系および前記第1の光ヘ
テロダイン検出系がそれぞれ出力したビート成分検出信
号から酸素飽和度と一義的に対応する特性値を算出し、
この特性値に基づいて前記生体の脈波を示す脈波信号を
形成する脈波信号生成手段とからなる脈波信号の空間分
布測定装置。 - 【請求項21】 前記画像信号生成手段が、前記第1の
光ヘテロダイン検出系および第2の光ヘテロダイン検出
系がそれぞれ出力したビート成分検出信号の、脈波によ
る振幅量の対数値の比を前記特性値として脈波信号を生
成するものであることを特徴とする請求項20記載の脈
波信号の空間分布測定装置。 - 【請求項22】 前記第1の計測光の波長λ1および第
2の計測光の波長λ2がそれぞれ600nm<λ1<805n
m、805nm<λ2<1100nmの範囲にあることを特徴と
する請求項20または21記載の脈波信号の空間分布測
定装置。 - 【請求項23】 前記第1の計測光の波長λ1および第
2の計測光の波長λ2がそれぞれ760nm、930nmであ
ることを特徴とする請求項22記載の脈波信号の空間分
布測定装置。 - 【請求項24】 請求項15から23いずれか1項記載
の脈波信号の空間分布測定装置を用いて脈波信号を求め
ることを特徴とする脈波信号の空間分布測定方法。 - 【請求項25】 生体の相異なる2点以上の部分につい
て脈波信号を求めることを特徴とする請求項24記載の
脈波信号の空間分布測定方法。
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