JP2000140137A - 放射線治療の患者位置決め方法及び装置 - Google Patents

放射線治療の患者位置決め方法及び装置

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JP2000140137A
JP2000140137A JP11057990A JP5799099A JP2000140137A JP 2000140137 A JP2000140137 A JP 2000140137A JP 11057990 A JP11057990 A JP 11057990A JP 5799099 A JP5799099 A JP 5799099A JP 2000140137 A JP2000140137 A JP 2000140137A
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Manabu Yamada
学 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者位置決め時の位置ずれ計測精度を向上
し、位置決めの精度及び作業効率を向上する。 【解決手段】 治療計画時に入力されたCT断層画像中
のマーカーの3次元座標を元に、X線透過画像撮影時に
全てのマーカーが最も見易く撮影できるような最適撮影
角度を求め、該最適撮影角度で、参照画像を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線治療の患者
位置決め方法及び装置に係り、特に、陽子線治療装置の
治療計画に用いるのに好適な、X線透過画像撮影装置と
治療計画用X線CT断層画像を用いた放射線照射治療に
おける患者位置決めの精度を向上することが可能な、放
射線治療の患者位置決め方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の放射線による癌治療には、X線、
ガンマ線、電子線及び速中性子線等が利用されてきた。
これらの放射線は、図19に示す如く、身体表面近くで
放射線が最も強いため、深部の癌を治療する場合には、
正常な体表面付近の組織をも傷付けてしまう可能性が大
きい。一方、水素原子から電子をはぎ取った、正の電荷
を持ち、電子の1836倍の質量を持つ陽子を、加速器
を使って高エネルギまで加速して得られる陽子線は、身
体表面から一定の深さで線量が最大になるブラッグピー
クPを形成し、その後急速に零になるという特性があ
る。
【0003】これは、陽子が電子に及ぼす電気力は近距
離で大きいので、陽子の運動エネルギが大きく高速で走
っている時は、周辺電子と作用する時間が短く、電離量
は小さいが、運動エネルギを失い止まる寸前になると、
作用する時間が長くなり、電離量は急速に増加するため
である。
【0004】そのため、身体の深部に位置する癌であっ
ても、癌以外の正常細胞に比較的障害を与えずに治療す
ることが可能となる。又、陽子線自体の生物に与える効
果(RBE)が、X線の場合とほぼ同じであることか
ら、陽子線治療は、従来のX線治療における知識や経験
の蓄積を十二分に活用できるという利点も合せ持ってい
る。これらの特徴を生かし、機能器官を除去しないで治
療する、生活の質(クォリティ・オブ・ライフ)の向上
を目指した治療装置として、陽子線治療装置が導入され
つつある。
【0005】このような陽子線治療装置は、図20に例
示する如く、概略、治療装置Aと、付属装置Bと、付帯
設備装置Cにより構成される。
【0006】前記治療装置Aは、例えば、陽子を加速し
て、取り出された陽子ビームのエネルギを変え、且つエ
ネルギの広がりを制限する陽子線加速装置1と、その陽
子ビームの安定軌道を確保し、損失無く照射室へ輸送す
るためのビーム輸送装置(BTS)2と、陽子ビームを
成形処理し、身体の病巣位置に的確にこれを照射するた
めの回転照射装置(ガントリ)3及び固定照射装置4を
含む。
【0007】前記陽子線加速装置1は、例えば、陽子を
235(MeV)のエネルギまで加速する加速器本体で
あるサイクロトロンと、それから照射された陽子ビーム
のエネルギを、必要に応じて、そのエネルギ分散を制限
しながら変えるためのエネルギ分析装置(ESS)とか
らなる。
【0008】前記回転照射装置3は、照射野、照射深さ
等の照射要求条件を実現する照射部(ノズル)と、その
入口までビームを輸送するビーム輸送装置(BTS)2
の端末部と、該ノズルとビーム輸送装置2の端末と、そ
の先端に取り付けたノズルを搭載した任意角度で照射を
行うための構造体からなり、これに隣接して、患者の患
部位置決め装置を含む治療用ベッドシステムが設けられ
ている。
【0009】前記固定照射装置4は、回転照射装置3と
略々同じ装置であるが、ノズルから照射される陽子線
が、例えば水平方向のみに固定されている点が回転照射
装置3と相違する。
【0010】前記付属装置Bは、照射治療を計画するた
めの診断装置、治療計画システム及び治療具工作機械を
含む。前記診断装置は、患者の体内患部情報を収集する
ためのMRI、CTスキャナー及び患部位置決め確認用
のX線シミュレータからなる。前記治療計画システム
は、診断装置で得られた体内患部情報を基に照射治療計
画を実施するためのハードウェア及びソフトウェア等で
構成される。前記治療具工作機械は、治療計画からの出
力に基づき患者コリメータやボーラスをオンラインで加
工するNC放電加工機、NCマニシングセンタ及びNC
三次元測定器によって構成される。なお、この付属装置
Bは、本願発明の要旨から外れるものであるので、これ
以上の説明は省略する。
【0011】前記付帯設備装置Cは、加速器やビーム輸
送機器へ電力を供給する直流電流電源を主体とした各種
電源、電流導体(コイル)直接冷却用の純水冷却供給設
備等からなるものである。なお、この付帯設備装置C
も、本願発明の要旨から外れるものであるので、これ以
上の説明は省略する。
【0012】前記陽子線治療装置は、医療装置であると
の観点から、患者及び医療スタッフに対しての安全を最
優先にしているが、片や病院内で小人数でなお且つ医療
スタッフ主導で運転されるとの観点から、その安全性、
操作性及び保守の容易性が追及されている。このシステ
ムは、加速器としてサイクロトロンを採用しており、他
の加速器方式と比較して、サイクロトロンから生成され
るビームの特性として、 最大電流値を大きく取れること(最大300nA)、 その電流値及びビーム形状の短時間変動が極めて小さ
いこと、 ビーム照射位置の時間変動が極めて小さいこと、 時間構造的に連続ビームからパルスビームまでの多様
構造をとることができること、を挙げることができる。
【0013】又、ビーム特性以外のサイクロトロンの大
きな特徴として、加速器定常運転での調整対象機器は3
つだけという単純機器構成となっていることと、積極的
に磁場変動や高周波変動を付加する他の加速器とは違
い、サイクロトロンは一定磁場であることから、早い磁
場変動に影響され易いMRIやCTシミュレータ等の性
能に影響を与え難いこと等の特徴を挙げることができ
る。これらのサイクロトロンの特徴は、本陽子線治療装
置に対して次に挙げるような特徴点をもたらす。
【0014】(1)加速器自体で時間的、空間的に安定
した治療照射ができるので、加速器以降の系が単純化さ
れ、信頼できるものになる(例えば、照射野がφ20c
m以下であれば、構造的に簡単で安定した散乱方式が採
用できる等)。 (2)患者の呼吸と共に規則、不規則変動する患部位置
に対応させて、長時間患者を拘束することなく、適切な
照射ができる。 (3)治療照射として、近将来の理想照射形態である種
々の3次元照射に十二分に対応する能力を有する。 (4)照射の立ち上げ、立ち下げ時間が短く、治療に供
される時間を多くとれ、操作が簡単で又加速器の知識、
経験を有する運転要員を必要としない。 (5)医療電子機器に対する磁場変動、高周波変動ノイ
ズ対策が容易である。
【0015】陽子線治療装置全体の観点からは、患者、
医療スタッフが日常的にアクセスしなければならない照
射治療部回りの装置が、安全性の確保及び照射・運転性
能の発揮の点から、加速装置以上に重要なところであ
る。照射治療部回りの構成は、上述したように、照射装
置と患者の位置決め装置から構成されるが、これらに対
しては特に安全性の確保を最優先する必要がある。
【0016】又、放射線治療は、放射線を疾患部に照射
し、細胞のDNAを破壊することによって治療を行なう
が、放射線が強く照射された部分は、患部以外の細胞の
DNAでも破壊されてしまう。従って、放射線治療装置
では、できる限り患部だけに、正確に強い線量を照射す
る必要があり、照射治療部回りに要求される機能は、治
療計画システムを用いて作成した照射条件とおりに患部
に照射すること、つまり照射対象の患部に対して計画通
りの線量分布及び線量値になるように、陽子線を許容誤
差内で照射することである。これらを実現するために
は、ビームに対する患者患部の照射位置を精度良く決め
なければならないことと、計画した線量分布を、ノズル
内に配置された各種ビーム成形用機器にて精度良く実現
することが要求される。
【0017】前者の要求を満足するために、患者患部の
位置決めは、まずビーム軸と患部の照射中心を、ノズル
内と照射空間に設置したクロスレーザポインタを用いて
患部体表面上の基準マーキングと一致させることで水平
垂直の粗決めを行い、その後、照射空間に設置された、
電子信号による画像再構築を行うDRR(DigitalRad
iography Reconstruction )装置から得られる患者患
部の水平垂直のX線画像情報を、治療計画で設定された
照射位置に一致させるようにベッドを移動させることで
精密位置決めを行う手順で実施される。又、精密位置決
めできる前提として、ビーム軸(ノズル)及び照射中心
位置の再現性も含んだ位置精度が十分確保されることが
要求される。
【0018】後者の線量分布要求は、基本的にはビーム
特性が治療に関わる代表時間内で再現性を含めて時間
的、空間的な十分安定していれば大半解決されることで
あり、後の半分は、人体の吸収を模した水からなるファ
ントム等を使用しての照射治療前の線量分布の測定を、
いかに精度を上げて、短時間で実施できるかに依存して
いる。
【0019】又、放射線照射による癌の治療では、周辺
の正常組織が回復不能な影響を受けないよう、癌組織の
みに致死的な線量を集中することが理想であり、陽子線
治療は、図19に示したように、物質に入射した陽子線
が、停止する直前にブラッグピークPで最大の線量を与
えるという性質を利用して、癌組織のみを該ブラッグピ
ークPで被うことにより、この理想を実現しようとする
ものである。
【0020】ところで、加速器から得られる陽子線は細
いビーム状であり、そのエネルギ(ブラッグピークの深
さ)も一定である。一方、癌組織は、様々な大きさと複
雑な形状を持ち、その体内における深さも一定ではな
く、又、陽子線が通過しなければならない組織の密度も
一様ではない。従って、陽子線治療を行うためには、陽
子線ビームを、癌全体が一度に照射できる位の幅広い
ビームに拡大し、癌の深さに応じてそのエネルギを調
整し、奥行きのある癌組織全体が一様に照射できるよ
う、癌の厚みに応じてエネルギ分布を持たせ、更に、
癌の輪郭や陽子線が通過する組織の不均一さに応じた補
正を加える必要がある。
【0021】又、このようにして癌の形状や深さに合わ
せて調整した陽子線を、照射条件通りに患者の体内の癌
組織に正確に照射して、計画通りの線量分布及び線量値
になるよう、許容誤差内で照射する必要がある。
【0022】これを実現するためには、計画した線量分
布をボーラスやコリメータ等の照射野形成装置で精度良
く実現するだけでなく、ビームに対する患者の照射位置
を精度良く決める必要がある。
【0023】陽子線治療等の放射線治療に用いられてい
る患者位置決め装置の構成の一例を図1に示す。図に示
すように、全体システムは、治療計画装置10と、位置
ずれ検出用計算機20と、放射線照射装置30と、患者
8が固定される、例えば出願人が特願平9−20921
7及び特願平10−53282で提案したような、6自
由度の治療ベッド40と、前記治療計画装置10と位置
ずれ検出用計算機20等を接続する、例えばイーサネッ
ト等のネットワーク50と、から構成される。
【0024】前記放射線照射装置30は、一方が固定式
照射部31に固定された、例えば2組のX線発生装置
(X線源とも称する)32と、患者8を透過してきたX
線透過画像を撮影する、同じく2組の、一方が固定され
たX線透過画像撮影装置34を含んでいる。
【0025】図において、12、22は、それれ治療計
画装置10、位置ずれ検出用計算機20のハードディス
ク等の記憶媒体、14、24は、同じくキーボード等の
入力装置、16、26は、同じくマウス等のポインティ
ングデバイス、18、28は、同じくディスプレイであ
る。
【0026】放射線治療では、まず、放射線の照射計画
(治療計画と称する)を決定するために、X線CTを撮
影する。治療計画では、このX線CT断層画像(CT画
像と称する)を用いて、照射する患部の位置や大きさを
把握し、照射方向や厚さ等の条件(いわゆる照射パラメ
ータ)を決定する。
【0027】放射線は、この照射パラメータに基づいて
照射されるが、X線CT撮影装置と治療装置は異なる装
置であるため、治療ベッド40上の患者8の座標系と、
治療計画時に用いたX線CTの座標系との間には、若干
のずれが生じることになる。従って、治療計画通りに正
確に患部に照射を行うためには、この座標系のずれを補
正する必要がある。ずれ量を正確に測定できれば、例え
ば6自由度の治療ベッド40により、患者位置の補正が
可能である。
【0028】以下に、従来の位置補正手順について説明
する。一連の手順は、大きく2段階に分けられる。
(1)〜(4)の手順は、放射線の照射開始の前日まで
に行われ、(5)以後の手順は、治療当日に行われる。
【0029】A.治療前日までに一回行われる手順 (1)準備 放射線治療を行うことが決定した患者について、照射の
際に患部が動かないように固定するための固定具を作成
すると共に、必要に応じて、例えば直径0.6mm長さ
3mm程度の金属マーカーを患者の体内に埋め込む。な
お、患者の骨自体をマーカーとする場合もある。
【0030】(2)X線CTの撮影 (1)で作成した固定具を患者に装着し、X線CTカメ
ラでCT画像を撮影する。CT画像は、治療計画装置1
0に転送され、該治療計画装置10内の記憶媒体12上
に記憶される。
【0031】(3)治療計画の作成 オペレータは、まず、治療計画装置10上でCT画像を
ディスプレイ18の画面に表示し、以下のような項目
を、ポインティングデバイス16等を用いて設定する。 a.照射の対象となる患部 b.照射を行ってはならない重要組織(例えば、眼球、
脊髄等)の位置、大きさ、形状 c.位置ずれ量を計算する際の基準として用いるマーカ
ーの位置
【0032】次に計算機シミュレーションによって、重
要組織を損傷せず、患部組織のみに放射線の照射線量を
集中させるような、照射方向及び照射エネルギ、照射回
数等の条件(照射パラメータ)を試行錯誤的に決定す
る。決定された照射パラメータは、治療計画装置10の
記憶媒体12中に保存される。
【0033】(4)参照画像の作成 治療計画作成後、後に用いるずれ検出用参照画像とし
て、X線CT撮影時の座標系で、互いに直角な2方向、
例えば図2及び図3に示す如く、治療室の水平方向(0
°方向)及び垂直方向(90°方向)から撮影した場合
のX線透過画像を、治療計画装置10上でCT画像から
シミュレーションにより作成し、治療計画装置10の記
憶媒体12に保存する。このシミュレーション画像を参
照画像と称する。
【0034】B.20日位かけて行われる治療日に毎日
行われる手順 (5)患者の固定及び治療ベッドの初期移動 まず、治療計画装置10上に保存されている照射パラメ
ータや参照画像を、ネットワーク50経由で位置ずれ検
出用計算機20に転送する。次に、作成した固定具を用
いて、患者8を治療ベッド40上に固定し、座標系のず
れはないものと仮定して、照射パラメータ通りの位置に
治療ベッド40を移動(初期移動と称する)する。
【0035】(6)X線透過画像の撮影 図1に示すように、従来の放射線照射装置30には、2
組のX線透過画像撮影装置34があり、患者8の0°方
向と90°方向に、それぞれ設置されている。1組のX
線透過画像撮影装置は、放射線照射装置の照射軸上に取
り付けられている。一方、0°方向のX線透過画像撮影
装置は、放射線照射装置内で移動可能とされ、位置決め
確認作業を行う際には放射線照射装置の中心部にセット
し、放射線の照射を行う際には、照射を妨げない位置に
移動させておく。
【0036】X線透過画像は、各方向から撮影され、撮
影された画像は、それぞれ位置ずれ検出用計算機20に
転送され、同計算機の記憶媒体22に保存される。
【0037】(7)マーカーの位置付け 位置ずれ検出用計算機20のディスプレイ28の画面上
に、参照画像及びX線透過画像を、例えば左右に並べて
表示し、両画像間で対応するマーカーを、ポインティン
グデバイス26等を用いて、オペレータが指定する。
【0038】(8)ずれ量の計測 (7)で対応付けられたマーカーの2次元座標を元にし
て、図2に示すように、透過撮影画像平面内におけるマ
ーカーのx、y方向の平行ずれ量dx、dy及び回転ず
れ量θzを、最小2乗法等の近似法を用いて計算する。
この計算は、0°方向、90°方向の各画像について、
それぞれ独立に行い、各方向のずれ量が互いにもたらす
干渉については考慮しない。
【0039】(9)ベッドの位置合わせ (8)で計算されたずれ量分だけ、治療ベッド40を2
次元方向に移動する。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の位置
ずれ検出方法では、参照画像及びX線透過画像内にある
マーカーの座標に基づいて、治療ベッド40上の姿勢を
求め、姿勢ずれを計測するためには、各画像内のマーカ
ー位置の入力を、できるだけ正確に行うことが重要であ
る。しかしながら、現在の位置合わせ方式では、常に固
定した方向から透過画像を撮影するため、マーカーの位
置によっては、例えば、マーカーと近い輝度の部位と重
なり合う位置で撮影され、コントラストの低い場合や、
複数のマーカーが近い位置、あるいは重なった位置で撮
影され、他のマーカーとの区別が難しい場合等、透過画
像中のマーカー位置の入力が困難な場合がある。
【0041】又、前記の方式では、2次元の透視画像上
での平行移動ずれdx、dy+1軸の回転ずれθzのみ
考慮し、直交する2方向から撮影した透過画像から独立
に計算される2組のずれ量を、その患者の3次元の位置
ずれと見做していた。しかしながら、図2に示したよう
に、この方式では、患者の体軸方向の回転ずれ成分θc
を検出することができず、5自由度分のずれしか検出で
きない。従って、6自由度を持つ患者のずれ量を完全に
は修正できないという問題点を有していた。
【0042】このことが、計算結果に及ぼす影響につい
て、以下に説明する。
【0043】今、画像中のマーカーが2点(M1、M
2)、両座標系のずれが体軸回りの回転ずれθcのみ
で、X軸方向から透視撮影を行う場合について考える。
この場合、図4のように、従来の位置ずれ計測方法で
は、実際の回転ずれθcを、平行移動の位置ずれ量
(x,y,z)=(0,Δy,0)として検出してしま
うことになる。マーカーが2点ある場合、検出されるマ
ーカーのずれ量Δy1、Δy2(Δy1≠Δy2)か
ら、最小2乗法を適用し、治療ベッドの移動量を計算す
ると、ベッドの移動量Ymoveは、次式で表わされる。
【0044】 Ymove=(Δy1+Δy2)/2 …(1)
【0045】従って、個々のマーカー毎に、次式で表わ
される誤差Yerror1、Yerror2が必ず存在することにな
る。
【0046】 Yerror1={(Δy1+Δy2)/2}−Δy1 =(Δy2−Δy1)/2 …(2) Yerror2={(Δy1+Δy2)/2}−Δy2 =(Δy1−Δy2)/2 …(3)
【0047】従って、この方式では、腹部で±5mm程
度の位置ずれ検出精度しか得ることができず、約±2m
m程度の高い位置決め精度を持つ陽子線照射やラジオサ
ージェリのビームの特長を十分に活かすことができない
という問題点があった。
【0048】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、マーカーの認識を容易として、位置
決めの精度向上、及び、作業の効率向上を図ることを第
1の課題とする。
【0049】本発明は、又、従来2つの2次元空間(即
ち平面)内で行っていたずれ量の計測を、3次元空間内
で行うことにより、6自由度分(平行移動3方向、回転
3方向)のずれを高精度に計測できるようにすることを
第2の課題とする。
【0050】
【課題を解決するための手段】本発明は、X線CTカメ
ラで撮影したCT断層画像からシミュレーションにより
作成した参照画像、及び、X線透過画像撮影装置により
撮影されるX線透過画像の両画像中にあるマーカーの座
標に基づき、X線CTの座標系と治療ベッド上の患者の
座標系の位置ずれを補正するための放射線治療の患者位
置決め方法において、前記CT断層画像中のマーカーの
3次元座標を元に、X線透過画像撮影時に全てのマーカ
ーが最も見易く撮影できるような最適撮影角度を求め、
該最適撮影角度で、前記参照画像を作成することによ
り、前記第1の課題を解決したものである。
【0051】又、前記最適撮影角度を、まず画像内のマ
ーカーの見易さの評価値を定義し、次に最適値探索アル
ゴリズムを用いて、該見易さの評価値が最も高くなる参
照画像を作るX線源角度を求めるようにしたものであ
る。
【0052】又、複数枚の参照画像相互のなす角度を任
意の角度に固定し、あるX線源角度の見易さの評価値
を、該角度で作成した参照画像の見易さの評価値と、該
角度に対して前記任意に固定された角度をなす参照画像
の見易さの評価値の和で定義するようにしたものであ
る。
【0053】又、前記見易さの評価値が、マーカーと少
なくともその近傍の背景のコントラスト、画像内の各マ
ーカー間距離の総和、及び、画像内の各マーカー位置の
ばらつきの少なくともいずれか一つを含むようにしたも
のである。
【0054】又、前記見易さの評価値を、マーカーと背
景のコントラストによる評価値と、画像内の各マーカー
間距離の総和による評価値との積で定義するようにし
て、位置決めの精度及び作業の効率を向上したものであ
る。
【0055】本発明は、又、同様な放射線治療の患者位
置決め方法において、前記マーカーを3点以上とし、前
記参照画像を、前記X線透過画像を撮影する2以上の方
向について作成し、前記X線透過画像を、X線透過画像
撮影装置を患者の回りに回転させながら、2以上の方向
から撮影し、全ての撮影角度の参照画像及びX線透過画
像について、両画像間のマーカーの対応付けを行い、得
られたX線透過画像上のマーカーの2次元座標と、該X
線透過画像の撮影角度から、治療ベッド上のマーカーの
3次元座標を求め、求められた治療ベッド上の患者の位
置と姿勢に対応する前記マーカーの3次元座標と、前記
CT断層画像中のマーカーの3次元座標のずれが、最も
小さくなるように治療ベッドを移動することにより、患
者の位置と姿勢を決めるようにして、前記第2の課題を
解決したものである。
【0056】又、前記マーカーの3次元座標を、X線源
を頂点とし、オペレータにより指定された点を中心軸と
して拡がる、該中心軸に近い程高い値を持つように重み
付けされた円錐状の投票領域を、撮影されたX線透過画
像について全て重ね合わせ、重なり合った領域の中で最
も重み付けされている点として求めるようにしたもので
ある。
【0057】本発明は、又、X線CTカメラで撮影した
CT断層画像からシミュレーションにより作成した参照
画像、及び、X線透過画像撮影装置により撮影されるX
線透過画像の両画像中にあるマーカーの座標に基づき、
X線CTの座標系と治療ベッド上の患者の座標系の位置
ずれを補正するための放射線治療の患者位置決め装置に
おいて、前記X線透過画像を撮影するためのX線源及び
X線透過画像撮影装置を、患者の回りに回転するための
手段を備えることにより、前記第1の課題を解決したも
のである。
【0058】更に、2以上の方向で得られたX線透過画
像上のマーカーの2次元座標と、該X線透過画像の撮影
角度から、治療ベッド上の患者の位置と姿勢に対応す
る、3点以上のマーカーの3次元座標を求め、求められ
た治療ベッド上のマーカーの3次元座標と、治療計画時
に入力したCT断層画像中のマーカーの3次元座標のず
れを求める3次元位置ずれ検出手段を備えることによ
り、前記第2の課題を解決したものである。
【0059】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0060】図5に、本発明の第1実施形態を実施する
ための装置の構成を示す。この全体システムは、図1に
示したような従来の全体システムにおいて、放射線照射
装置30のX線源32及びX線透過画像撮影装置34
を、図6に詳細に示す如く、回転式照射部38を介し
て、例えばガントリ44に取り付けることにより、矢印
B、Cに示す如く、患者8の体軸回りのガントリ移動方
向に、1自由度で回転可能としたものである。
【0061】このことにより、直交する2方向のみでな
く、多方向からのX線透過画像の撮影が可能となる。
【0062】本実施形態では、放射線治療装置30が回
転ガントリ式であるため、位置合わせ時に、ガントリ4
4に固定された回転式照射部38に、X線源32を挿入
固定するようにしている。X線透過画像撮影装置34
も、ガントリ44の回転に伴って回転するようにされて
いる。
【0063】以下、本実施形態の作用を説明する。
【0064】従来の方法では、0°、90°の固定され
た2方向のみから位置合わせ用のX線透過画像を撮影し
ていたのに対して、本実施形態では、図7に示すよう
に、治療計画時に、全てのマーカーが最も見え易く撮影
されるであろうX線透過画像撮影装置34の撮影角度
を、患者毎に予め計算し、図8に示す如く、その方向か
らX線透過撮影を行うことによって、位置合わせ作業の
効率を向上させ、より正確なマーカー位置の入力を実現
している。
【0065】具体的には、既に説明した放射線治療の作
業中の(4)参照画像の作成において、以下のような処
理を行う。
【0066】(4a) 最適撮影角度の計算 治療計画時に入力されたCT画像中のマーカーの3次元
座標を元に、X線透過画像撮影時に、全てのマーカーが
最も見易く撮影できるようなX線源角度(以下、最適撮
影角度と称する)を求める。
【0067】この最適撮影角度の計算は、まず、画像内
のマーカーの見易さの評価値を定義し、次に遺伝アルゴ
リズム等の最適値探索アルゴリズムを用いて、この評価
値が最も高くなるような参照画像を作るX線源角度を求
めることにより、実現する。但し、マーカーの空間座標
を決定するためには、少なくとも2方向から同一のマー
カーを撮影する必要があるので、参照画像は、少なくと
も2枚分作成する必要がある。そこで、本実施形態で
は、参照画像2方向のなす角度(はさみ角と称する)
を、ある任意の値αに固定し、あるX線源角度Aの評価
値を、A及びA+αの2つの角度で作成した参照画像の
評価値の和としている。
【0068】前記はさみ角αは、小さく設定すると、後
で計算するマーカーの3次元座標の値が、X線透過画像
上でマーカー設定する際の入力誤差の影響を受け易くな
り、逆に大きく設定すると、2枚のX線透過画像の視差
が大きくなるため、マーカー設定誤差そのものが大きく
なり易い。従って、装置に要求される位置決め精度を満
たすような任意の角度に設定する。本実施形態では、A
=−20°、α=45°として、図7に示す如く、−2
0°、+25°の2つの角度で撮影をするようにしてい
る。
【0069】又、見易さの評価値は、参照画像の、マー
カーと背景とのコントラスト、画像内の各マーカー間距
離の総和、画像内の各マーカー位置のばらつきのような
特徴量をそれぞれ計算し、例えば各特徴量の和として求
めることができる。
【0070】これらの特徴量のうち、マーカーと背景と
のコントラストのような、マーカー個々について求める
必要のあるものは、計算の高速化のため、参照画像全体
の背景とのコントラストを求めるのではなく、マーカー
近傍のみの背景を用いてコントラストを計算して、高速
化することができる。
【0071】本実施形態では、放射線治療計画の最適撮
影角度の計算において、あるガントリー角度βから撮影
したX線透過画像におけるマーカーの見易さを、以下に
示す評価値のいずれかを同じガントリー角度βをもって
作成した参照画像より計算し、マーカーの見易さの評価
値と定義している。
【0072】i)マーカーと背景のコントラスト ii)画像内の各マーカー間距離の総和 iii)i)、ii)の評価値の積
【0073】これらの評価値について、以下に説明す
る。
【0074】i)マーカーと背景のコントラスト X線透過画像は、X線の透過量を表わす白黒画像であ
り、X線が多く吸収される部位は画像上では黒く映る。
マーカーがX線透過画像上で容易に認識されるために
は、図9に示すように、マーカーの画素値とマーカー近
傍の背景の画素値は、その濃度差が大きい方がよい。例
えば、マーカーが金属片等の透過画像上で黒く映る物の
場合、骨等の黒く映る部位と重なるような角度で撮影さ
れた場合よりも、肺等の白く映る部位で撮影された場合
の方が、マーカーは、より認識し易いと考えられる。本
実施形態では、次式によりマーカー毎のコントラストを
計算し、見易さの指標値E1とする。
【0075】
【数1】 但し、N:マーカー数 n:マーカー近傍の背景と見なす画素数 x、y:マーカー中心のある画素位置(DRR画像内)
【0076】ii)マーカーのX線透過画像上でのばらつ
き 本装置では、異なる角度で撮影されたX線透過画像間の
マーカーの対応付けを、オペレータが行なう必要があ
る。マーカーは、3次元空間上に配置されているので、
図10に示すように、撮影する角度によっては、マーカ
ーが画像上で重なりあって、あるいは密集した状態で表
示されてしまうため、この作業が困難になることがあ
る。そこで、X線透過画像上のマーカー位置からマーカ
ーのばらつきを計算し、見易さの指標値E2とする。
【0077】本実施形態では、次式によりマーカー間の
距離の総和を評価値E2として計算する。
【0078】
【数2】 但し、m:マーカーの個数 xi、yi:マーカーiのDR画像上でのx座標、及びy
座標 a:平均画素値を計算する範囲(ピクセル数)
【0079】iii)両指標値E1、E2の積 次式に示す如く、前記指標値E1とE2の積をとって見易
さの評価値E3とすることにより、背景とのコントラス
トが高く、且つマーカーが互いに密集又は重ならない確
度が高い評価となるようにする。
【0080】
【数3】 但し、a1、b1:各指標値に対する重み付け係数で、実
験により経験的に求める。
【0081】図11に、2つの評価値E1、E2の積E3
が評価値として有効である場合の例を示す。一般にマー
カー間の距離と、各マーカー近傍のコントラストは、互
いに独立な要素であるので、撮影角度βが変化した場合
の評価値E1、E2の値の変化も当然、独立になる。従っ
て、図12に示すように「背景とコントラストは良好だ
が、マーカーが重なり合っているので見えにくい(図1
2の方向Aの場合)」、「マーカーはばらついている
が、背景とのコントラストが低く見えにくい(図12の
方向Bの場合)」という場合が起こり得る。そこで、両
者の積を求めて評価値とすることで、「どちらの評価値
でも見え易い(図12の方向Cの場合)」場合に最も高
い評価を与えることができるようになる。
【0082】図13に、i)背景とのコントラスト、及
びii)マーカーの距離総和、の各評価値E1、E2の実験
結果を示す。本実験で用いたのは、頭部CT画像のサン
プルデータで、マーカーは頭部を左右に分ける中心平面
(正中面)上に5つ配置されている。これらの結果、各
評価値の有効性が確認できた。
【0083】(4b) 参照画像の作成 (4a)で求めた最適撮影角度を用いて、参照画像を作
成する。作成された参照画像は、位置ずれ検出用計算機
20のディスプレイ28の画面上に表示され、オペレー
タのチェックを受けた後、記憶媒体22に保存される。
又、このときに参照画像を撮影した角度のデータも、参
照画像と合わせて保存される。
【0084】このようにして、放射線治療における患者
位置決めの際に行うX線透過画像の撮影に際して、常に
マーカーの最も認識し易い角度から撮影を行うことがで
きる。これにより、患者位置決め作業における作業効率
が向上し、オペレータ及び患者の負担が軽減され、位置
決め精度も向上する。又、画像内でのマーカー認識が容
易になるので、オペレータによるX線透過画像内のマー
カー指定作業の設定誤差も減少する。
【0085】次に、本発明の第2実施形態を詳細に説明
する。
【0086】この第2実施形態で用いる全体システム
は、図14に示す如く、図5に示した第1実施形態の全
体システムに、更に、3次元位置ずれ検出用計算機60
を付加したものである。
【0087】この3次元位置ずれ検出用計算機60に
は、ハードディスク等の記憶媒体62、キーボード等の
入力装置64、マウス等のポインティングデバイス66
及びディスプレイ68が接続されている。
【0088】本計算機60は、治療計画装置10からC
T画像を、位置ずれ検出用計算機20からX線透過画像
を、それぞれネットワーク50経由で取得し、3次元的
な位置ずれ量(6自由度)を計算する。本計算機60に
よって計算された位置ずれ量は、ネットワーク50経由
で位置ずれ検出用計算機20等に転送される。
【0089】以下、本実施形態において、3次元位置ず
れ検出を行う方法を説明する。本実施形態と従来の位置
ずれ検出法の相違点は、従来法が0°、90°の2方向
のみからX線透過画像を撮影していたのに対し、本実施
形態では、X線源32及びX線透過画像撮影装置34を
一定角度ずつ回転移動させながら、多方向から撮影する
点にある。
【0090】従来の位置ずれ検出方法では、2枚の2次
元画像から、それぞれ独立に2次元平面内のずれ量を計
算していたのに対して、本実施形態では、画像内に指定
された少なくとも3点のマーカーの座標値を求め、この
座標値に基づいて、3次元のずれ量を計算する。
【0091】以下、本実施形態における位置ずれ補正の
手順について説明する。ここでは、X線透過画像撮影装
置34で撮影する角度を0°から90°まで、30°ず
つ回転させ、4枚のX線透過画像を撮影した場合につい
て説明するが、必ずしも、この角度及び枚数である必要
はなく、撮影角度及び枚数は、要求される精度や計算時
間によって、試行錯誤的に変更してもよい。
【0092】まず、(1)準備、(2)X線CTの撮
影、(3)治療計画の作成は、従来法と同様である。
【0093】(4)参照画像の作成 従来法と同様に、治療計画装置10上でCT画像からシ
ミュレーションによって、参照画像を作成するが、0°
方向から、後で透過画像を撮影する4方向についてシミ
ュレーションを行い、参照画像を作成する点が、従来と
は異なる。作成された参照画像は、治療計画装置10の
記憶媒体12中に保存される。
【0094】(5)患者の固定及び治療ベッドの初期移
動 従来法と同様である。
【0095】(6)X線透過画像の撮影 従来法と同じX線透過画像撮影装置34で、透過画像を
撮影する。単に0°と90°の2方向から撮影するので
はなく、図15に示すように、X線透過画像撮影装置3
4を0°方向から90°まで回転させながら、一定角度
Δθおきに、複数の方向から撮影する点が、従来法とは
異なる。Δθの値は、小さくなるほど撮影するX線透過
画像の枚数が多くなり、後に計算で得られるマーカー4
2の3次元座標の精度向上が期待されるが、逆に、計算
に必要な設定項目や計算時間が増加するため、システム
に要求される位置精度と処理時間に応じて、試行錯誤的
に決めることができる。
【0096】ここで撮影されたX線透過画像は、位置ず
れ検出用計算機20に転送され、その記憶媒体22に保
存される。
【0097】(7)マーカーの対応付け まず、3次元位置ずれ検出用計算機60に、治療計画装
置10から、(4)で作成した参照画像及び参照画像中
のマーカーの座標位置を、前記位置ずれ検出用計算機2
0から、(6)で撮影したX線透過画像を、それぞれネ
ットワーク50経由で転送し、記憶媒体62中に保存す
る。
【0098】次に、同方向から撮影した参照画像及びX
線透過画像を、3次元位置ずれ検出用計算機60のディ
スプレイ68の画面上に、例えば左右に並べて表示す
る。オペレータは、ポインティングデバイス66を用い
て、表示されたX線透過画像中のマーカー部位を入力
し、更に、X線透過画像と参照画像のマーカーの対応付
けを行う。
【0099】この作業は、全ての撮影角度のX線透過画
像及び参照画像について行う。
【0100】(8)治療ベッド上のマーカーの3次元座
標計算 (7)で得たX線透過画像上のマーカーの2次元座標
と、そのX線透過画像が撮影された角度から、三角測量
の原理により、図16に示す如く、治療ベッド40上の
マーカーの3次元座標をそれぞれ求める。
【0101】ここで、本実施形態における治療ベッド4
0上にあるマーカー42の3次元座標の計算方法につい
て説明する。
【0102】あるガントリ角度θのとき、透過画像上の
ある点(x0,y0)に、i番目のマーカーが指定され
ていたとすると、理想的には、マーカーは、透過画像上
の点(x0,y0)とX線源32を結ぶ直線上に存在す
ると考えられる。従って、2方向からの透過画像が撮影
されていれば、2つの直線の交点が、マーカーの座標値
となる。
【0103】しかしながら、実際には、X線透過画像の
解像度が高くないことや、マーカーの指定が、オペレー
タの主観によって決定されることから、指定されたマー
カーの座標は、ある程度の誤差を含んでいると考えられ
る。従って、これらの直線が必ずしも空間内で交わると
は限らない。
【0104】そこで、本実施形態では、真のマーカーの
座標は、透過画像上でオペレータが指定した点(x0,
y0)とX線源32を結ぶ直線を中心とした、円錐状の
領域中のどこかに存在すると仮定し、この1枚のX線透
過画像により得られる、マーカーが存在する可能性のあ
る領域を、図17に示すような、円錐の中心軸に近いほ
ど高い値に持つように重み付けされた領域(投票領域と
称する)として定義する。この円錐の底面の中心は、ポ
インティングデバイス66で指定した透過画像中の点、
頂点はX線源32である。又、円錐の底面の大きさD
は、オペレータがポインティングデバイス66を用い
て、画面上のある点を指定するときの設定精度によって
決まり、予め実験的に求めておく。
【0105】本実施形態では、この投票領域を、撮影さ
れたX線透過画像毎に定義し、定義された投票領域を全
て重ね合わせ、重なり合った領域の中で、最も重み付け
されている点を真のマーカーの座標と見做すことにす
る。具体的には、以下の手順によって、治療ベット40
上のマーカー42の3次元座標を計測する。
【0106】a.あるガントリ角度θのときの透過画像
上のマーカーiの座標と、X線源32を結ぶ直線を求め
る。 b.図18に示すように、投票領域の中心軸がaで求め
た直線と一致するように、投票空間に投票領域の値を加
算する。 c.透過画像を撮影した全てのガントリ角度について、
bの処理を繰り返し行う。 d.投票空間の中で、最も高い値をとる点を、投票空間
内を探索することによって求めて、マーカーの座標とす
る。
【0107】(9)姿勢ずれ量の計算 (8)で求めた治療ベッド40上のマーカー42の3次
元座標と、治療計画時に入力したCT画像中のマーカー
の3次元座標を比較し、各マーカーの座標のずれが、最
も小さくなるように両座標間の6自由度の姿勢ずれ量
を、例えば最小2乗法により算出する。
【0108】(10)治療ベッドの移動 (9)で求めた3次元ずれ量の分だけ治療ベッド40を
移動する。
【0109】本実施形態においては、放射線治療装置3
0の放射線照射時において、従来2つの2次元空間内で
行っていたずれ量の計測を、3次元空間で行うことによ
り、6自由度分(平行移動3方向、回転3方向)のずれ
を高精度に計測できるようになり、患者位置決め精度を
向上できる。
【0110】なお、前記実施形態において、いずれも、
本発明が、陽子線治療装置に適用されていたが、本発明
の適用対象はこれに限定されず、陽子線以外の一般の放
射線治療装置にも同様に適用できることは明らかであ
る。
【0111】
【発明の効果】本発明により、マーカーの最も認識し易
い角度から撮影を行うようにした場合には、位置決めの
精度向上及び作業効率を向上することができる。
【0112】又、従来2つの2次元空間内で行っていた
ずれ量の計測を、3次元空間内で行うようにした場合に
は、6自由度分のずれを高精度に計測でき、患者位置決
め精度を向上できる。
【0113】本発明者の実験では、従来の5倍の精度を
達成できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の放射線治療の患者位置決め装置の全体シ
ステム構成例を示すブロック線図
【図2】従来の位置ずれ検出方法を説明するための斜視
【図3】従来の問題点を説明するための正面図
【図4】従来の位置決め法を説明する線図
【図5】本発明の第1実施形態における全体システムの
構成を示すブロック線図
【図6】第1実施形態で用いている回転式のX線透過画
像撮影装置の構成を示す斜視図
【図7】第1実施形態の撮影角度を示す正面図
【図8】同じくX線源、マーカー及びX線透過画像撮影
装置の配置を示す斜視図
【図9】同じく見易さの評価値を求める際に用いる、背
景とのコントラストと評価値E1の関係の例を示す図
【図10】同じくマーカーのX線透過画像上でのばらつ
きとマーカー間の距離の総和による評価値E2の関係の
例を示す線図
【図11】同じく、両評価値の積による評価値E3の有
効性を示す線図
【図12】同じく、両評価値の積による評価値E3の有
効性の具体例を示す図
【図13】同じく、各評価値E1、E2の計算結果の例を
示す線図
【図14】本発明の第2実施形態における全体システム
の構成を示すブロック線図
【図15】第2実施形態におけるX線透過画像の撮影角
度を示す斜視図
【図16】同じく空間座標計測の原理を示す正面図
【図17】同じく投票領域を示す斜視図
【図18】同じくマーカー位置推定アルゴリズムを示す
斜視図
【図19】陽子線を含む各種放射線における深部線量分
布を比較して示す線図
【図20】陽子線治療システムの全体構成図
【符号の説明】
8…患者 10…治療計画装置 12、22、62…記憶媒体 14、24、64…入力装置 16、26、66…ポインティングデバイス 18、28、68…ディスプレイ 30…放射線照射装置 32…X線発生装置(X線源) 34…X線透過画像撮影装置 38…回転式照射部 40…治療ベッド 42…マーカー 44…ガントリ 50…ネットワーク 60…3次元位置ずれ検出用計算機

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線CTカメラで撮影したCT断層画像か
    らシミュレーションにより作成した参照画像、及び、X
    線透過画像撮影装置により撮影されるX線透過画像の両
    画像中にあるマーカーの座標に基づき、X線CTの座標
    系と治療ベッド上の患者の座標系の位置ずれを補正する
    ための放射線治療の患者位置決め方法において、 前記CT断層画像中のマーカーの3次元座標を元に、X
    線透過画像撮影時に全てのマーカーが最も見易く撮影で
    きるような最適撮影角度を求め、該最適撮影角度で、前
    記参照画像を作成することを特徴とする放射線治療の患
    者位置決め方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の放射線治療の患者位置決
    め方法において、前記最適撮影角度を、まず画像内のマ
    ーカーの見易さの評価値を定義し、次に最適値探索アル
    ゴリズムを用いて、該見易さの評価値が最も高くなる参
    照画像を作るX線源角度を求めることにより求めること
    を特徴とする放射線治療の患者位置決め方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の放射線治療の患者位置決
    め方法において、複数枚の参照画像相互のなす角度を任
    意の角度に固定し、あるX線源角度の見易さの評価値
    を、該角度で作成した参照画像の見易さの評価値と、該
    角度に対して前記任意に固定された角度をなす参照画像
    の見易さの評価値の和で定義することを特徴とする放射
    線治療の患者位置決め方法。
  4. 【請求項4】請求項2又は3に記載の放射線治療の患者
    位置決め方法において、前記見易さの評価値が、マーカ
    ーと少なくともその近傍の背景のコントラスト、画像内
    の各マーカー間距離の総和、及び、画像内の各マーカー
    位置のばらつきの少なくともいずれか一つを含むことを
    特徴とする放射線治療の患者位置決め方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の放射線治療の患者位置決
    め方法において、前記見易さの評価値を、マーカーと背
    景のコントラストによる評価値と、画像内の各マーカー
    間距離の総和による評価値との積で定義することを特徴
    とする放射線治療の患者位置決め方法。
  6. 【請求項6】X線CTカメラで撮影したCT断層画像か
    らシミュレーションにより作成した参照画像、及び、X
    線透過画像撮影装置により撮影されるX線透過画像の両
    者の中にあるマーカーの座標に基づき、X線CTの座標
    系と治療ベッド上の患者の座標系の位置ずれを補正する
    ための放射線治療の患者位置決め方法において、 前記マーカーを3点以上とし、 前記参照画像を、前記X線透過画像を撮影する2以上の
    方向について作成し、 前記X線透過画像を、X線透過画像撮影装置を患者の回
    りに回転させながら、2以上の方向から撮影し、 全ての撮影角度の参照画像及びX線透過画像について、
    両画像間のマーカーの対応付けを行い、 得られたX線透過画像上のマーカーの2次元座標と、該
    X線透過画像の撮影角度から、治療ベッド上の患者の位
    置と姿勢に対応する前記マーカーの3次元座標を求め、 求められた治療ベッド上のマーカーの3次元座標と、前
    記CT断層画像中のマーカーの3次元座標のずれが、最
    も小さくなるように治療ベッドを移動して、患者の位置
    と姿勢を決めることを特徴とする放射線治療の患者位置
    決め方法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の放射線治療の患者位置決
    め方法において、前記マーカーの3次元座標を、X線源
    を頂点とし、オペレータにより指定された点を中心軸と
    して拡がる、該中心軸に近い程高い値を持つように重み
    付けされた円錐状の投票領域を、撮影されたX線透過画
    像について全て重ね合わせ、重なり合った領域の中で最
    も重み付けされている点として求めることを特徴とする
    放射線治療の患者位置決め方法。
  8. 【請求項8】X線CTカメラで撮影したCT断層画像か
    らシミュレーションにより作成した参照画像、及び、X
    線透過画像撮影装置により撮影されるX線透過画像の両
    画像中にあるマーカーの座標に基づき、X線CTの座標
    系と治療ベッド上の患者の座標系の位置ずれを補正する
    ための放射線治療の患者位置決め装置において、 前記X線透過画像を撮影するためのX線源及びX線透過
    画像撮影装置を、患者の回りに回転するための手段を備
    えたことを特徴とする放射線治療の患者位置決め装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の放射線治療の患者位置決
    め装置において、更に、 2以上の方向で得られたX線透過画像上のマーカーの2
    次元座標と、該X線透過画像の撮影角度から、治療ベッ
    ド上の患者の位置と姿勢に対応する、3点以上のマーカ
    ーの3次元座標を求め、求められた治療ベッド上のマー
    カーの3次元座標と、治療計画時に入力したCT断層画
    像中のマーカーの3次元座標のずれを求める3次元位置
    ずれ検出手段を備えたことを特徴とする放射線治療の患
    者位置決め装置。
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