JP2000101739A - 通信機 - Google Patents

通信機

Info

Publication number
JP2000101739A
JP2000101739A JP10265243A JP26524398A JP2000101739A JP 2000101739 A JP2000101739 A JP 2000101739A JP 10265243 A JP10265243 A JP 10265243A JP 26524398 A JP26524398 A JP 26524398A JP 2000101739 A JP2000101739 A JP 2000101739A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
facsimile
communication device
signal
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10265243A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadaya Miura
肇也 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP10265243A priority Critical patent/JP2000101739A/ja
Publication of JP2000101739A publication Critical patent/JP2000101739A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Facsimile Transmission Control (AREA)
  • Telephone Function (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファクシミリ通信の返送時の操作者の操作を
簡略化する 【解決手段】 ファクシミリ装置1は、複数の通信機と
の間で、音声通話およびファクシミリ通信をそれぞれ行
う。ファクシミリ通信1において、いずれか1つの通信
機との間で通信が行われる場合、相手先検出装置4は、
呼出し信号に先立って回線網19内の交換機から与えら
れた発信電話番号情報から、相手側通信機の電話番号を
検出する。検出後、制御装置17は、前記通信機との間
の通話路の捕捉時に該通信機が発呼側であり、かつ該通
信機との前記通信がファクシミリ通信である場合、前記
検出された電話番号を、着信電話番号記憶装置5に記憶
させる。前記通話路切断後にお返事FAXボタン33が
操作された場合、制御装置17は、着信電話番号記憶装
置5内の電話番号を網制御装置3に与えて、発呼処理を
行わせる。この結果前記発呼処理のための操作者の操作
が簡略化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ファクシミリ通信
を含む複数の通信規約に基づく通信が可能な通信機に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的な複数台のファクシミリ装
置は、公衆回線網を介して、画像を示す画像信号を、相
互に送受する。これら複数台のファクシミリ装置のうち
の任意の2台のうちの一方ファクシミリ装置が、該2台
のうちの他方のファクシミリ装置に、1件分の用件を伝
達するための1または複数の画像を示す画像信号を送信
したとする。この場合に他方ファクシミリ装置の操作者
は、受信された画像信号によって伝達された用件の返答
を伝達するための新たな画像信号を、該他方ファクシミ
リ装置から前記一方ファクシミリ装置へ、返送させよう
とすることがある。この場合前記操作者自身が、前記受
信された画像信号が示す画像が印刷された記録紙に基づ
き、前記一方ファクシミリ装置の識別番号、すなわち電
話番号を調べて、前記他方ファクシミリ装置のダイヤル
を操作する必要がある。このように一般的なファクシミ
リ装置は、前記画像信号の送信の際の操作が複雑なの
で、操作者が不便を感じることがある。また前記操作者
がダイヤルの操作を誤った場合、前記返答のための画像
信号が、前記一方ファクシミリ装置以外の他のファクシ
ミリ装置に送信されてしまうことがある。
【0003】近年音声通話のための電話用の公衆回線網
は、いわゆるナンバーディスプレイサービス、すなわち
発信電話番号通知機能を備えている。発信電話番号通知
機能は、いわゆる呼出し信号の送出に先立ち、発呼側の
通信機の電話番号を示すいわゆる発信電話番号情報を、
被呼側の通信機に与える機能である。画像信号の送受、
すなわちファクシミリ通信を円滑に行うために、従来技
術のファクシミリ装置は、前記公衆回線網から前記発信
電話番号情報が着信した場合、該信号に基づき、発呼側
である通信相手の通信機の電話番号を検出して、該電話
番号を着信履歴または着信記録として記憶する。前記着
信履歴または記録は、前記従来技術のファクシミリ装置
において、前記通信相手の通信機に応じて該ファクシミ
リ装置の動作を制御するために、用いられる。たとえば
前記従来技術のファクシミリ装置は、前記通信相手の通
信機に何らかの信号を返送しようとする場合、前記着信
履歴または記録内から該通信機の電話番号を選択させ、
選択された電話番号を用いていわゆる発呼処理を行う。
この結果、前記通信相手の通信機との間の信号送受の
際、操作者自身がダイヤルを操作する必要がなくなるの
で、前記電話番号の誤りがない。また特開平8−321
933号公報、特開平8−125740号公報および特
開平9−65088号公報は、前記着信履歴の作成およ
び利用に関する技術を、それぞれ開示する。
【0004】特開平8−321933号公報の画像通信
装置は、他の通信機からの信号が受信されている途中の
時点で操作者が予め定めるスイッチを操作したならば、
着信時からスイッチ操作時までの間に受信された信号に
基づき、該通信機の識別番号(ID)を検出して記憶す
る。以後前記画像通信装置は、記憶した前記IDを含む
信号の受信を自動的に拒否する。特開平8−12574
0号公報の電話装置は、予め複数の通信機のIDを記憶
している。前記電話装置は、何らかの信号が着信した場
合、該信号に基づき該信号の送信元の通信機のIDを検
出し、該検出されたIDと記憶される前記IDとが一致
する場合だけ、前記信号の着信時の該電話装置の状況に
基づいて複数の処理の中から選ばれる処理を実行する。
特開平9−65088号公報のファクシミリ装置は、公
衆回線網を介して通信相手の通信機と接続され、かつ、
予め複数の通信機のIDを記憶している。呼設定のため
の一次応答終了後、前記ファクシミリ装置は、前記公衆
回線網からの信号に基づき前記通信機のIDを検出し、
該IDが記憶されている複数のIDと一致するか否かを
調べて、一致した場合だけファクシミリ通信に関する処
理を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術のファク
シミリ装置は、音声通話に関する機能、たとえばいわゆ
る留守番電話機能をさらに備えていることがある。この
場合に公衆回線網から前記従来技術のファクシミリ装置
へ与えられる信号は、ファクシミリ通信のためのものに
限らず、音声通話に関するものを含む。前記従来技術の
ファクシミリ装置は、前記機能を備える場合、前記通信
相手の通信機がファクシミリ装置であるか音声通話のた
めの装置であるかに拘わらず、着信した信号の送信元で
ある全ての前記通信相手の通信機の電話番号を、前記着
信履歴として記憶する。この結果前記着信履歴内の電話
番号の数は多くなり易い。このため前記機能を備えた従
来技術のファクシミリ装置において、画像信号の返送の
ために、前記着信履歴からファクシミリ装置の電話番号
を捜出すのには、非常に手間がかかる。
【0006】また上記3件の公報に開示された装置は、
これら装置において音声通話とファクシミリ通信とが可
能になる状態を考慮していないので、検出されたIDが
音声通話のための装置のものであるかファクシミリ通信
のための装置のものであるかを区別していない。ゆえに
これら装置が検出された全てのIDを着信履歴として記
憶する場合、前記着信履歴内のIDの数が多くなり易
い。さらにまた特開平8−125740号公報の画像通
信装置は、受信拒否するべき通信機のIDを記憶させる
には、該通信機からの信号を受信している途中で操作者
に前記スイッチを操作させる必要がある。このため信号
受信時に逐次操作者が受信された信号を確認する必要が
あるので、操作者の処理手順が複雑になる。
【0007】本発明の目的は、複数の通信規約に基づく
通信が併用可能な通信機において、いずれか1つの通信
規約に基づく通信が行われた場合の通信相手の通信機の
識別番号だけを選択的に記憶可能な通信機を提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、回線網か
ら与えられ、かつ通信相手の通信機の識別番号を示す識
別番号信号内から、該識別番号を検出する識別番号検出
手段と、前記回線網から与えられる呼出し信号に応答
し、前記通信機との間の通話路を捕捉する通話路捕捉手
段と、予め定める複数の通信規約にそれぞれ基づき、前
記通信機との間で送受対象の信号を送受させるための複
数の通信手段と、前記複数の通信手段のうちのいずれか
1つの通信手段を起動させ、前記捕捉された通話路を起
動された該通信手段に接続する被呼用通信制御手段と、
識別番号を記憶可能な識別番号記憶手段と、前記捕捉さ
れた通話路が接続される通信手段が前記複数の通信手段
のうちの予め定める少なくとも1つの通信手段である場
合だけ、前記識別番号記憶手段に前記検出された識別番
号を記憶させる記憶制御手段と、前記捕捉された通話路
の切断後、前記通話路捕捉手段に、前記識別番号記憶手
段内に記憶された識別番号を含む発呼信号を前記回線網
に送信させる発呼用捕捉制御手段とを含むことを特徴と
する通信機である。
【0009】第1の発明に従えば、前記通信機は、呼出
し信号に先立って発呼側の通信機の識別番号を被呼側の
通信機に通知する機能、すなわちいわゆるナンバーディ
スプイレイサービスに対応する回線網で用いられる通信
端末である。前記通信機は前記複数の通信規約にそれぞ
れ基づいた信号の送受が可能であり、かつ、記憶制御手
段が上述のように動作する。これによって第1の発明の
通信機は、複数の通信手段をそれぞれ用いて複数回の通
信が行われるならば、前記全通信手段のうち予め定める
いずれか1つを用いかつ該通信機が被呼側である場合の
通信の際に発呼側となる通信相手の通信機の識別信号だ
けを、選択的に記憶することができる。
【0010】またこの結果前記発呼用捕捉制御手段は、
操作者に通信相手の通信機の識別番号を入力させること
なく、前記記憶された識別番号を用いて、前記通話路捕
捉手段に前記通信相手の通信機との間の通話路の捕捉の
ための発呼処理を行わせることができる。これによって
第1の発明の通信機は、過去に該通信機に対して前記予
め定めるいずれか1つの通信手段を用いた通信を行いか
つ該通信のための通話路捕捉時に発呼処理を行った通信
相手の通信機との間の通話路捕捉のための発呼処理を行
う場合、操作者の操作を極めて簡単にすることができ
る。前記発呼処理の結果捕捉された通話路は、前記複数
の通信手段のうちのどれに接続されてもよい。以上の処
理の結果、第1の発明の通信機は、前記予め定めるいず
れか1つの通信手段を用いた過去の通信時の発呼側であ
り通信相手の通信機に対し、円滑にかつ間違いなく発呼
処理を行うことができる、第2の発明の通信機は、前記
複数の通信手段のうちの2つは、ファクシミリ通信およ
び音声通話のための通信規約に基づいてそれぞれ動作す
るファクシミリ通信手段および音声通話手段であり、前
記予め定める少なくとも1つの通信手段は、ファクシミ
リ通信手段であることを特徴とする。
【0011】第2の発明に従えば、前記通信機は、前記
第1の発明の通信機において、前記通信規約が上述のよ
うに限定された構成になっている。これによって第2の
発明の通信機は、ファクシミリ通信および音声通話がそ
れぞれ行われるならば、該通信機が被呼側でありかつフ
ァクシミリ通信が行われる場合に発呼側となる通信相手
の識別信号だけを、選択的に記憶することができる。ま
たこれによって第2の発明の通信機は、過去に該通信機
に対してファクシミリ通信を行いかつ該通信のための通
話路捕捉時に発呼処理を行った通信相手の通信機に対
し、発呼処理を行う場合、操作者の操作が極めて簡単な
ので、円滑にかつ間違いなく発呼処理を行うことができ
る。
【0012】第3の発明の通信機は、前記記憶制御手段
は、少なくとも前記通話路が接続された通信手段が前記
ファクシミリ通信のための通信規約に基づく制御信号を
送受する場合、該通信手段が前記ファクシミリ通信手段
であると判断することを特徴とする。
【0013】第3の発明に従えば、前記通信機は、前記
第2の発明の通信機において、前記制御信号の送受に基
づき、前記通話路の接続先が判断される構成になってい
る。前記制御信号は、ファクシミリ通信が行われる場合
だけ送受され、音声通話が行われる場合には送受されな
い。この結果前記第3の発明の通信機において、記憶制
御手段は、通話路捕捉後に通話路を介して送受される信
号に基づき、検出された識別信号を記憶するべきか否か
を、容易に判断することができる。
【0014】第4の発明の通信機は、前記記憶制御手段
は、少なくとも前記通話路が接続された通信手段が予め
定める基準枚数以上の画像を示す画像信号を受信する場
合、該通信手段が前記ファクシミリ通信手段であると判
断することを特徴とする。
【0015】第4の発明に従えば、前記通信機は、前記
第2の発明の通信機において、前記画像信号の受信の有
無に基づき前記通話路の接続先が判断される構成になっ
ている。前記画像信号は、ファクシミリ通信が行われる
場合だけ送受され、音声通話が行われる場合には送受さ
れない。この結果前記第4の発明の通信機において、記
憶制御手段は、通話路捕捉後に通話路を介して送受され
る信号に基づき、検出された識別信号を記憶するべきか
否かを、容易に判断することができる。
【0016】第5の発明の通信機は、前記記憶制御手段
は、さらに前記通話路が接続されたファクシミリ通信手
段における画像および制御信号の送受に誤りがない場合
だけ、前記検出された前記識別番号を前記識別番号記憶
手段に残すことを特徴とする。
【0017】第5の発明に従えば、前記通信機は、前記
第2の発明の通信機において、前記通話路がファクシミ
リ通信に用いられ、かつ、前記信号の送受に誤りがない
場合に検出された識別番号だけが、前記記憶制御手段に
記憶される構成になっている。この結果前記第5の発明
の通信機は、前記捕捉制御手段が信号送受に誤りがある
ファクシミリ通信の通信相手の通信機との間の通話路を
前記通話路捕捉手段に捕捉させることを、未然に防止す
ることができる。
【0018】第6の発明の通信機は、前記識別番号検出
手段によって検出された識別番号を一時記憶する一時記
憶手段をさらに含み、前記記憶制御手段は、前記通話路
が接続されたファクシミリ通信手段における画像および
制御信号の送受に誤りがない場合、前記一時記憶手段内
に記憶された識別番号を前記識別番号記憶手段に記憶さ
せ、前記送受に誤りがある場合、前記一時記憶手段内に
記憶された識別番号を消去することを特徴とする。
【0019】第6の発明に従えば、前記通信機は、第2
の発明の通信機に前記一時記憶手段を加え、かつ、前記
一時記憶手段の記憶内容が上述のように制御される構成
になっている。この結果前記第6の発明の通信機は、前
記捕捉制御手段が、操作者が望む通信相手の通信機とは
異なる他の通信機との間の通話路を前記通話路捕捉手段
に誤って捕捉させることを、未然に防止することができ
る。
【0020】第7の発明の通信機は、前記ファクシミリ
通信手段に通信の開始を指示するファクシミリ通信開始
指示手段をさらに含み、前記通信制御手段は、前記通話
路捕捉後に前記音声通話手段によって前記音響信号が送
受されている間に前記ファクシミリ通信開始指示手段に
よって前記通信の開始が指示された場合、前記音声通話
手段を休止させ、前記ファクシミリ通信手段を起動させ
て前記通話路を接続し、前記記憶制御手段は、前記ファ
クシミリ通信開始指示手段が前記開始を指示した場合
に、前記通話路が接続される通信手段が前記ファクシミ
リ通信手段であると判断することを特徴とする。
【0021】第7の発明に従えば、前記通信機は、第2
の発明の通信機に前記ファクシミリ通信開始指示手段を
加え、かつ前記通信および記憶制御手段が上述のように
動作する構成になっている。この結果前記記憶制御手段
は、音声通話中に前記ファクシミリ通信開始指示手段が
前記ファクシミリ通信の開始を指示した場合、該通信時
の通信相手の通信機の識別番号を、記憶させることがで
きる。
【0022】第8の発明の通信機は、前記通信相手の通
信機に送信するべき画像信号を入力する画像信号入力手
段と、前記入力された画像信号に、該画像信号が過去に
ファクシミリ通信手段によって受信された画像信号に対
する返答であることを示す付加信号を加える画像付加手
段とをさらに含み、前記ファクシミリ通信手段は、付加
後の画像信号を前記発呼信号に応答して捕捉された通話
路を介して前記通信相手の通信機に送信することを特徴
とする。
【0023】第8の発明に従えば、前記通信機は、前記
第2の発明の通信機に前記画像入力および画像付加手段
を加え、かつ前記ファクシミリ通信手段が上述のように
動作する構成になっている。この結果通信相手の通信機
が前記付加後の画像信号を受信した場合、該通信機の操
作者が、受信された画像信号が、過去に該通信機から送
信された画像信号に対する返答であることを、容易に認
識することができる。
【0024】第9の発明の通信機は、前記記憶された識
別番号を含む発呼信号の送出を指示する返送指示キーを
さらに含み、前記発呼用捕捉制御手段は、前記返送指示
キーによって前記発呼信号の送出が指示された場合だ
け、動作することを特徴とする。
【0025】第9の発明に従えば、前記通信機は、前記
第1の発明の通信機に前記返送指示キーを加え、かつ前
記発呼用捕捉制御手段が上述のように動作する構成にな
っている。この結果前記第9の発明の通信機の操作者
は、該通信機に前記記憶された識別番号を用いた発呼処
理を行わせる場合、前記返送指示キーを操作するだけで
良い。この結果前記場合の操作者の操作が極めて簡単に
なる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態であるファクシミリ装置1の電気的構成を示すブロッ
ク図である。図2は、ファクシミリ装置1の外観図であ
る。図3は、ファクシミリ装置1内の操作装置13の平
面図である。図1〜図3をあわせて説明する。ファクシ
ミリ装置1は、回線網19を介し、不特定多数の他の通
信機との間で、予め定める複数の通信規約にそれぞれ基
づいて、送受対象の信号を送受する。前記回線網は、た
とえば公衆電話交換網である。本実施の形態では、前記
複数の通信規約は、ファクシミリ通信および音声通話の
ための通信規約であるとする。またファクシミリ装置1
は、いわゆる留守番電話機能を備えるとする。以後の説
明では、他の通信機のうちのファクシミリ装置1と送受
対象の信号を送受する任意の1つを、相手側通信機と称
する。
【0027】本実施の形態のファクシミリ装置1は、網
制御装置3、相手先検出装置4、着信電話番号記憶装置
5、ファクシミリ通信装置6、通話用モデム、ハンドセ
ット7、ハンドセット上下検出装置8、相手終話検出装
置9、メッセージ録音再生装置10、DTMF(dual t
one multifrequency:押ボタンダイヤル信号)検出装置
11、呼出し音出力装置12、操作装置13、表示装置
14、設定記憶装置15、タイマ16、および制御装置
17を含む。ファクシミリ通信装置6は、少なくとも画
像読取り装置21、ファクシミリ通信用の変復調装置2
2、印刷装置23、受信枚数計数装置24および通信状
態判断装置25を含む。操作装置13は、ダイヤルボタ
ン群27と操作ボタン群28とを含む。ダイヤルボタン
群27は、「0」〜「9」の数字に対応する10個の数
字ボタンと、「*」ボタンと「#」ボタンとを含む。操
作ボタン群28は、複数のボタン31〜39を含む。こ
れら装置3〜17は信号およびデータが相互に送受可能
である。制御装置17は、少なくとも他の装置3〜16
の動作タイミングを制御する。
【0028】回線網19内の交換機は、発信電話番号通
知機能、すなわちいわゆるナンバーディスプレイサービ
スのための機能を備えているとする。発信電話番号通知
機能は、回線網19を介した2つの通信機の通信におい
て、両通信機間の通話路の捕捉に先立ち、両通信機のう
ちの発呼側の通信機の識別信号を、両通信機のうちの被
呼側の通信機の識別信号に伝達する機能である。以後の
説明では、通信機の識別番号は電話番号であるとする。
相手側通信機ならびにファクシミリ装置1は、どちらも
発呼側および被呼側通信機として動作可能である。相手
先検出装置4は、ファクシミリ装置1が被呼側通信機で
ある場合に、前記発信電話番号通知機能を利用して、相
手側通信機の電話番号を検出する。
【0029】網制御装置3は、回線網19に接続され、
該回線網19内の交換機との間で、いわゆる網制御のた
めの各種の網制御信号を送受可能である。ファクシミリ
通信装置6は、相手側通信機との間の画像信号の送受、
すなわちファクシミリ通信のための各種の処理を行う。
前記通話用モデムは、相手側通信機との間の音響信号の
送受、すなわち音声通話のためのものである。ハンドセ
ット7は、ファクシミリ装置1の操作者と前記相手側通
信機の操作者とがリアルタイムで音声通話を行う場合に
用いられる。ハンドセット上下検出装置8は、いわゆる
フックスイッチを含み、ハンドセット7がオンフックさ
れているかオフフックされているかを判断する。ハンド
セット7は、該ハンドセット7を用いた音声通話が行わ
れていない間、常にオンフックされている。メッセージ
録音再生装置10は、いわゆる留守番電話機能のための
ものであり、予め準備された音響信号の通話路への送信
と、通話路を介して相手側通信機から与えられる音響信
号の録音とを行う。またメッセージ録音再生装置10
は、操作者からの指示に応答して、録音された音響信号
の再生を行う。
【0030】表示装置14は、ファクシミリ装置1の各
装置の動作に関する表示を行う。設定記憶装置15は、
制御装置17が行う各種の制御に関する各種の信号およ
びデータを記憶する。タイマ16は指定された時点から
の経過時間の計時を行う。ダイヤルボタン群27は、電
話番号を入力するために操作者によって操作される。操
作ボタン群28は、ファクシミリ装置1の各種の機能に
関する指示を行うために操作者によって操作される。ダ
イヤルボタン群27内の「*」ボタンは、前記電話番号
の入力の他に、ダイヤルボタン群27内の釦の操作に応
答していわゆるトーン発信を行わせる機能の実行を指示
するためにも用いられる。操作ボタン群28内のお返事
FAXボタン33は、後述の返送制御機能の実行を指示
するためのものである。
【0031】返送制御機能は、ファクシミリ装置1が相
手側通信機から送信された用件を伝達するための画像信
号を受信し、かつ該用件に対する返答をファクシミリ装
置1を用いて相手側通信機に伝達しようとする場合に、
相手側通信機への発呼のための操作者の操作を極めて簡
単にするためのものである。このためにファクシミリ装
置1は、過去にファクシミリ装置1と通信を行った不特
定多数の相手側通信機のうち、ファクシミリ通信を行っ
た相手側通信機の電話番号だけを、着信電話番号記憶装
置5に記憶させている。
【0032】図1〜図3を参照して、相手側通信機とフ
ァクシミリ装置1との間で通信が行われ、かつファクシ
ミリ装置1が被呼側通信機である場合のファクシミリ装
置1の内部の装置3〜17の動作を説明する。以下の説
明では、通信開始前の時点で、ファクシミリ装置1と相
手側通信機とは、それぞれ通話路が捕捉されていない待
機状態であるとする。
【0033】相手側通信機は、ファクシミリ装置1の電
話番号を用いていわゆる発呼処理を行う。この結果回線
網19内の交換機は、前記網制御信号のうちのいわゆる
着信信号を、ファクシミリ装置1に与える。待機状態に
ある網制御装置3は、回線網19からの前記着信信号を
検出し、該着信信号の検出に応答して、いわゆる一次応
答信号を前記交換機に返送する。前記交換機は、前記一
次応答信号の受信に応答して、発呼側通信機、すなわち
前記相手側通信機の電話番号を伝達するためのいわゆる
発信電話番号情報信号を、網制御装置3に与える。発信
電話番号情報信号受信後、網制御装置3は、いわゆる受
信完了信号を、前記交換機に返送する。前記交換機の着
信信号の送出から受信完了信号の送出までの処理が、前
記発信電話番号通知機能のための処理である。
【0034】相手先検出装置4は、網制御装置3におけ
る前記着信信号の検出に応答して起動し、網制御装置3
が受信した前記発信電話番号情報信号に基づき、発呼側
通信機である相手側通信機の電話番号を検出する。本実
施の形態では、発呼側通信機の電話番号を「相手電話番
号」と称する。受信完了信号受信後、前記交換機は、い
わゆる呼出し信号を、網制御装置3に与える。網制御装
置3における前記呼出し信号の受信に応答して、制御装
置17は、呼出し音出力装置12を起動させる。起動
後、呼出し音出力装置12は、予め定める呼出し音を周
期的に出力する。
【0035】呼出し信号着信後、網制御装置3が前記相
手側通信機からファクシミリ通信の要求のための信号、
たとえばコーリングトーンを受信した場合、制御装置1
7は、信号受信後に呼出し音出力装置12に呼出し音の
出力を終了させ、かつ網制御装置3に前記発呼処理に対
する応答処理を行わせる。これによって網制御装置3
は、いわゆる呼設定のための信号を回線網19内の交換
機との間で送受する。この結果相手側通信機とファクシ
ミリ装置1との間の回線網19を介した通話路が、捕捉
される。また前記呼出し信号が1300Hzのトーン信
号、すなわちいわゆる無鳴動呼出し信号である場合、制
御装置17は、呼出し信号受信後、呼出し音出力装置1
2を起動させずに、網制御装置3に前記応答処理を行わ
せる。通話路捕捉後、制御装置17は、ファクシミリ通
信装置6を起動させ、該装置10と通話路とを接続す
る。起動後、ファクシミリ通信装置6は、ファクシミリ
通信を行う。
【0036】また呼出し信号受信後にハンドセット上下
検出装置8がハンドセット7のオフフックを検出した場
合、制御装置17は、該オフフックの検出後、呼出し音
出力装置12に呼出し音の出力を終了させ、かつ網制御
装置3に前記応答処理を行わせる。通話路捕捉後、制御
装置17は、前記通話用モデムを起動させ、前記通話路
を該モデムを介してハンドセット7に接続させる。さら
にまた前記呼出し信号受信後に操作ボタン群28内のオ
ンフックボタン34が操作された場合、制御装置17
は、ハンドセット7がオンフックされたいるか否かに拘
わらず 呼出し音出力の終了および前記応答処理を行わ
せ、通話路捕捉後、該通話路を、前記通話用モデムを介
して、たとえばファクシミリ装置1本体に備えられたマ
イクロフォンおよびスピーカに接続する。以後前記通話
路は、リアルタイムの音声通話に用いられる。
【0037】そのうえまた呼出し信号受信後の予め定め
る待機期間内に前記コーリングトーンが受信されず、か
つ前記待機期間内にハンドセット7のオフフックが検出
されない場合、制御装置17は自動的に、前記待機時間
経過後に呼出し音出力装置12に呼出し音の出力を終了
させ、かつ網制御装置3に前記応答処理を行わせる。前
記待機期間は、前記呼出し信号の着信時点から、予め定
める基準回数だけ呼出し音出力装置12が呼出し音を発
生させた時点までの期間である。通話路捕捉後、制御装
置17はメッセージ録音再生装置10を起動させ、該装
置10と通話路とを接続する。この結果前記通話路は、
いわゆる留守番電話機能を用いた音声通話に用いられ
る。
【0038】メッセージ録音再生装置10の動作中に、
前記コーリングトーンが受信された場合またはハンドセ
ット7のオフフックが検出された場合、制御装置17
は、メッセージ録音再生装置10を休止させて、ファク
シミリ通信装置6または前記通話用モデムを起動させ
て、前記通話路を該ファクシミリ装置6または前記通話
用モデムを介してハンドセット7に接続する。また通話
路捕捉中に保留ボタン35が操作された場合、制御装置
17は、該通話路を介して、相手側通信機に、予め定め
る保留音を送信する。通話路捕捉中にフラッシュボタン
36が操作された場合、制御装置17は、網制御装置3
にいわゆるフッキングを行わせる。前記通話路が音声通
話に用いられている間に操作ボタン群28内の送信また
は受信開始ボタン31,32が操作された場合、制御装
置17は前記通話用モデムを休止させてファクシミリ通
信装置6を起動させ、該装置6に前記通話路を接続す
る。この結果ファクシミリ通信装置6は、ファクシミリ
通信のための処理内の画像信号の受信および送信に関す
る信号の送受、すなわちファクシミリ受信処理および送
信処理をそれぞれ行う。
【0039】制御装置17は、通話路捕捉後の通信の状
態に基づき、後述する手順で、検出された全ての相手電
話番号のうち、相手側通信機との間でファクシミリ通信
が行われた場合に検出された前記相手電話番号だけを、
着信電話番号記憶装置5に記憶させる。着信電話番号記
憶装置5は、最新のファクシミリ通信の実行時に検出さ
れた前記相手電話番号だけを記憶していてもよく、過去
に実行された複数回のファクシミリ通信の実行時にそれ
ぞれ検出された複数の相手電話番号を、受信履歴とし
て、記憶しておいてもよい。
【0040】通話路捕捉後、相手終話検出装置9が起動
される。相手終話検出装置9は、網制御装置3の動作状
態および通話路の状態に基づき、通話路の切断、すなわ
ち終話を検出する。制御装置17は、相手終話検出装置
9が終話を検出した場合、網制御装置3に、通話路の切
断のためのいわゆる呼切断処理を行わせる。またハンド
セット7がオフフックされている状態において、ハンド
セット7がオンフックされたことがハンドセット上下検
出装置8によって検出された場合、網制御装置3は前記
呼切断処理を行う。以上の処理の結果前記通話路が切断
され、ファクシミリ装置1は待機状態に戻る。以上がフ
ァクシミリ装置1が被呼側通信機である場合の内部の装
置3〜17の概略的な動作の説明である。
【0041】図1〜図3を参照し、相手側通信機とファ
クシミリ装置1との間で通信が行われ、かつファクシミ
リ装置1が発呼側通信機である場合のファクシミリ装置
1の内部の各装置3〜17の動作を説明する。以下の説
明では、通信開始前の時点で、ファクシミリ装置1と相
手側通信機とは待機状態であるとする。
【0042】相手側通信機が過去にファクシミリ装置1
との間でファクシミリ通信を行っておりかつ該通信時に
発呼側通信機である場合、操作者は、操作ボタン群28
内のお返事FAXボタン33を操作する。この場合制御
装置17は、着信電話番号記憶装置5内の相手電話番号
を、網制御装置3に与える。また相手側通信機の電話番
号が設定記憶装置15内に予め記憶されている場合、操
作者は操作ボタン群28内のワンタッチダイヤルボタン
群38、または操作ボタン群28内の短縮ボタン37お
よびダイヤルボタン群27を操作する。この場合制御装
置17は、設定記憶装置15内のこれらボタン群27,
28の操作結果に対応付けられる電話番号を、網制御装
置3に与える。また操作者は、相手側通信機がファクシ
ミリ装置1によって過去に発呼処理が行われた通信機の
うちの最新のものである場合、再ダイヤルボタン39を
操作する。この場合制御装置17は、設定記憶装置15
に記憶され、過去に網制御装置3が発呼処理に用いた電
話番号のうち、用いられたタイミングが最も新しいもの
を、網制御装置3に与える。上記3つの場合以外の場
合、操作者は、相手側通信機の電話番号を入力するため
に、ダイヤルボタン群27を操作する。DTMF検出装
置11は、ダイヤルボタン群27の操作結果に基づき、
入力された電話番号を検出して、網制御装置3に与え
る。
【0043】電話番号が与えられた後、網制御装置3
は、該電話番号を用い、前記発呼処理のために、回線網
19の交換機との間で網制御信号を送受する。この結果
相手側通信機とファクシミリ装置1との間の通話路が、
捕捉される。前記発呼処理に用いられた電話番号は、新
たな電話番号が網制御装置3に与えられるまで、いわゆ
る再ダイヤル処理のために、たとえば設定記憶装置15
内に記憶される。通話路捕捉後のファクシミリ装置1の
動作は、該ファクシミリ装置1が被呼側通信機として動
作する場合とほぼ等しい。以上が、ファクシミリ装置1
が発呼側通信機である場合の内部の装置3〜17の概略
的な動作の説明である。
【0044】ファクシミリ装置1が画像信号を送信する
送信端末である場合、起動後のファクシミリ通信装置6
の内部の装置21〜25の概略的な動作は、以下のとお
りである。画像読取り装置21は、読取り対象の原稿を
載置するための載置台を有する。画像読み取り装置21
は、前記載置台上に予め準備された原稿を読取り、該原
稿表面の画像を示す画像データを生成する。変復調装置
22は、画像読取り装置21によって生成された画像デ
ータを、ファクシミリ通信のための予め定める通信規約
に基づく変調方式で変調する。この結果、画像信号が得
られる。また変復調装置22は、通話路捕捉後、相手側
通信機のファクシミリ通信用の変復調装置22との間
で、前記ファクシミリ通信のための通信規約に基づくの
制御信号を送受しつつ、前記画像信号を送信する。この
結果前記画像信号は、網制御装置3および前記通話路を
介して、相手側通信機に与えられる。また通信状態判定
装置25は、ファクシミリ通信装置6と相手側通信機と
の通信中の通信エラーの有無を、それぞれ検出する。以
上がファクシミリ通信装置6が送信端末である場合の動
作、すなわちファクシミリ送信処理の説明である。
【0045】またファクシミリ装置1が画像信号を受信
する受信端末である場合、起動後のファクシミリ通信装
置6の内部の装置21〜25の概略的な動作は、以下の
とおりである。変復調装置22は、通話路捕捉後、相手
側通信機のファクシミリ通信用の変復調装置22との間
で、前記ファクシミリ通信のための通信規約に基づく制
御信号を送受し、さらに、相手側通信機が送信した画像
信号を受信する。受信後、変復調装置22は、前記画像
信号を、前記通信規約に基づく復調方式で復調する。印
刷装置23は、前記復調処理の結果得られる画像データ
が示す1または複数の画像を、1または複数の記録紙に
それぞれ印刷する。画像が印刷された記録紙は、ファク
シミリ装置1外装置に排出される。受信枚数計数装置2
4は、1回のファクシミリ通信によって得られた画像信
号を復調して得られる画像データ、すなわち用件1件分
の画像データが示す画像の枚数を、計数する。また通信
状態判定装置25は、相手側通信機との通信中の通信エ
ラーの有無をそれぞれ検出する。以上がファクシミリ通
信装置6が受信端末である場合の動作、すなわちファク
シミリ受信処理の説明である。
【0046】図4は、2つの通信機間で行われるファク
シミリ通信において送受される信号を示すシーケンス図
である。図4を参照して、ファクシミリ通信の一般的な
信号の送受を説明する。なお図4の説明では、シーケン
ス図の先頭部分に相当する時点で前記両端末間に既に前
記通話路が捕捉されているとする。また以後の説明で
は、2台の通信端末のうちの一方端末から該通信端末の
うちの他方端末へ画像信号が送信されるものとし、さら
に前記通話路の捕捉のための呼設定処理において、一方
端末が発呼側通信機であり、他方端末が被呼側通信機で
あるとする。またなお図4において、括弧内のbpsの
値は、該括弧を含む矢印で示す信号の送信速度の具体的
な値を示す。
【0047】両端末が自動操作でファクシミリ通信を開
始する場合、通話路捕捉後、一方端末のファクシミリ通
信用の変復調装置は、ファクシミリ通信の開始を要求す
るために、1100Hzのトーン信号であるコーリング
トーン(CNG:CallingTone)を他方端末に与える。
他方端末内のファクシミリ通信用の変復調装置は、前記
コーリングトーンに応答して、2100Hzのトーン信
号である被呼端末識別信号(CED:Called Station I
dentification Signal)を、一方端末に与える。この結
果両端末が、ファクシミリ通信が開始可能な状態にな
る。両端末が手動操作でファクシミリ通信を開始する場
合、通話路捕捉後、両端末の操作者は、前記通話路を介
して口頭でやり取りした後、両端末のファクシミリ通信
の開始を指示するスイッチをそれぞれ操作する。この結
果両端末が、ファクシミリ通信が開始可能な状態にな
る。
【0048】ファクシミリ通信が開始可能な状態になっ
た後、他方端末の前記変復調装置は、非標準機能識別信
号(NSF:Non-Standard Facilities Signal)、国際
電話番号を示すための被呼端末識別信号(CSI:Call
ed SubscriberIdentification Signal)、およびデジタ
ル識別信号(DIS:DigitalIdentification Signal)
を、一方端末に与える。これらの信号に応答し、一方端
末の前記変復調装置は、送信端末識別信号(TSI:Tr
ansmittingSubscriber Identification Signal)とデジ
タル命令信号(DCS:DigitalCommand Signal)とを他
方端末に与え、さらにトレーニングチェック(TCF:
Training Check)を他方端末に与える。他方端末の前記
変復調装置は、トレーニングチェックに応答して、受信
準備確認信号(CFR:Confirmation toReseive Signa
l)を一方端末に与える。
【0049】受信準備確認信号の受信後、一方端末の前
記変復調装置は、送信するべき画像信号内の記録紙1頁
分の画像を示す部分(PIX)を他方端末に与え、該画
像信号の一部分送信後に制御復帰信号(RTC:Return
to Control Signal)を他方端末に与える。制御復帰信
号送信後、前記画像信号内に送信されていない部分が残
っている場合、一方端末の前記変復調装置は、マルチペ
ージ信号(MPS:Multipage Signal)を他方端末に与
える。他方端末の変復調装置は、前記画像信号内の1頁
分の部分が誤りなく受信されているならば、マルチペー
ジ信号に応答し、メッセージ確認信号(MCF:Messag
e Confirmation Signal)を一方端末に与える。メッセ
ージ確認信号受信後、一方端末の前記変復調装置は、前
記画像信号内の残っている部分内の記録紙1頁分の部分
を他方端末に与え、該部分の送信後、制御復帰信号を他
方端末に与える。画像信号の全ての部分が送信された場
合、一方端末の前記変復調装置は、手続き終了信号(E
OP:End ofProccedures Signal))を他方端末に与え
る。他方端末の前記変復調装置は、前記画像信号の全て
の部分が誤りなく受信されているならば、手続き終了信
号に応答し、メッセージ確認信号を一方端末に与える。
【0050】手続き終了信号に応答するメッセージ確認
信号の受信後、一方端末の変復調装置は、切断命令信号
(DCN:Disconnect Signal)を他方端末に与える。
切断命令信号の送信後および受信後、一方および他方端
末は、それぞれファクシミリ通信を終了させる。終了
後、一方および他方端末は、読取り対象の原稿および前
記画像信号が示す画像を印刷した記録紙の排出をそれぞ
れ完了させ、排出完了後、それぞれファクシミリ通信の
終了を示すための音響を出力する。以上が、ファクシミ
リ通信の一般的な信号シーケンスである。
【0051】図5は、前記ファクシミリ通信を行った相
手側通信機の電話番号だけを記憶するための、制御装置
17の受信制御処理を説明するためのフローチャートで
ある。前記受信制御処理は、ファクシミリ装置1が通話
路設定における被呼側通信機である場合に行われる。フ
ァクシミリ装置1が、相手側通信機との通信が可能な待
機状態になっている時点で、ステップA1からステップ
A2に進む。
【0052】制御装置17は、ステップA2で、網制御
装置3が着信信号を検出したか否かを判断する。ステッ
プA2の処理は着信信号が検出されるまで繰返され、検
出されたならば、ステップA2からステップA3に進
む。着信信号が着信した時点以後から呼出し信号が着信
する時点までの間に、発信電話番号情報信号が網制御装
置3に与えられる。制御装置17は、ステップA3で、
相手先検出装置4が相手電話番号を検出したか否かを判
断する。相手電話番号が検出されている場合、ステップ
A3からステップA4に進み、検出されていない場合ス
テップA3からステップA5に進む。
【0053】制御装置17は、ステップA4で、検出さ
れた相手電話番号を予め定める一時記憶装置に記憶させ
る。前記一時記憶装置は、たとえば制御装置17内のバ
ッファであってもよく、着信電話番号記憶装置5内に設
定される記憶領域であってもよく、設定記憶装置15内
に設定される記憶領域であってもよい。なお図面では、
前記一時記憶装置を「記憶装置a」と記載し、着信電話
番号記憶装置を「記憶装置b」と記載する。また制御装
置17は、ステップA5で、前記一時記憶装置を初期化
して、空にする。ステップA4,A5の処理終了後、網
制御装置3がたとえばコーリングトーンを受信したなら
ば、ステップA6に進む。ステップA4,A5の処理終
了後、ハンドセット7がオフフックされた場合または前
記待機期間内にオフフックおよびコーリングトーンの着
信が検出されない場合、制御装置17は、音声通話を開
始するための処理を行い、当該フローチャートの処理動
作を終了する。
【0054】制御装置17は、ステップA6で、まず網
制御装置3に発呼処理の応答処理を行わせ、通話路捕捉
後、ファクシミリ通信装置6に前記ファクシミリ受信処
理を開始させる。ファクシミリ受信処理開始後、制御装
置17は、ステップA7で、前記相手側通信機との間で
ファクシミリ通信が行わているが否かを判断するため
に、ファクシミリ通信装置6が相手のファクシミリ信号
を受信したか否かを判断する。相手のファクシミリ信号
とは、相手側通信機がファクシミリ送信処理を行う際に
送信する制御信号であり、たとえばコーリングトーン、
送信端末識別信号またはデジタル命令信号である。前記
相手のファクシミリ信号が受信されている場合、ステッ
プA7からステップA8に進み、検出されていない場合
ステップA7からステップA9に進む。
【0055】制御装置17は、ステップA8で、現時点
で前記一時記憶装置に記憶されている相手電話番号を、
着信電話番号記憶装置5に記憶させる。記憶後、ステッ
プA8からステップA9に進む。制御装置17は、ステ
ップA9で、ファクシミリ通信装置6に、ファクシミリ
受信処理のうちの画像信号の受信に拘わる部分の処理を
行わせて、ステップA10で当該フローチャートの処理
動作を終了する。前記処理動作終了後、ファクシミリ通
信装置6がファクシミリ受信処理を終了したならば、制
御装置17は網制御装置3に呼切断処理を行わせる。こ
の結果ファクシミリ装置1は待機状態に戻る。
【0056】前記返答を示す返答用画像信号を、返送制
御機能を用いてファクシミリ装置1に送信させるための
操作者の処理手順は、以下のとおりである。ファクシミ
リ装置1が相手側通信機からの前記画像信号を送信し、
該画像信号が示す画像を記録紙に印刷した後、操作者
は、まず前記記録紙を目視して、前記画像信号によって
伝達された用件の内容を確認する。操作者は、次いで、
確認した用件の返答を示す画像が記載された原稿を作成
し、該原稿をファクシミリ装置1の画像読取り装置21
の載置台に載置させて、ファクシミリ装置1の操作ボタ
ン群28内のお返事FAXボタン33を操作する。この
結果ファクシミリ装置1は、着信電話番号記憶装置5内
に記憶される相手側通信機の電話番号のうちの最も最近
に画像信号を送信してきた相手側通信機の電話番号を用
いて発呼処理を行い、通話路捕捉後、前記原稿を読取っ
て生成される返答用画像信号を、該相手側通信機に送信
する。また前記着信電話番号記憶装置5が複数の相手側
通信機の電話番号を記憶している場合、ファクシミリ装
置1は、操作者に前記複数の電話番号のうちからいずれ
か1つを選択させ、選択された電話番号を用いて発呼処
理を行っても良い。以上が前記操作者の処理手順の説明
である。
【0057】図6は、制御装置17の返送制御処理を説
明するためのフローチャートである。ファクシミリ装置
1が待機状態になっている時点で、ステップF1からス
テップF2に進む。
【0058】制御装置17は、ステップF2で、操作装
置13の操作結果に基づき、お返事FAXボタン33が
操作されたか否かを判断する。ステップF2の処理はお
返事FAXボタン33が操作されるまで繰返され、操作
されたならば、ステップF2からステップF3に進む。
制御装置17は、ステップF3で、着信電話番号記憶装
置5が少なくとも1つの相手電話番号を記憶しているか
否かを判断する。相手電話番号が記憶されている場合、
ステップF3からステップF4に進み、検出されていな
い場合、ステップF3からステップF7に進む。制御装
置17は、ステップF4で、画像読取り装置21内の載
置台に、読取り対象の原稿が載置されているか否かを判
断する。載置されていない場合、ステップF4からステ
ップF5に進み、載置されていない場合ステップF4か
らステップF8に進む。
【0059】制御装置17は、ステップF5で、着信電
話番号記憶装置5内に記憶されている相手電話番号を網
制御装置3に与える。この結果網制御装置3は、前記相
手電話番号を用いて前記発呼処理を行う。この結果前記
相手側電話番号を有する相手側通信機との間の通話路
が、捕捉される。発呼処理と並行してまたは通話路捕捉
後に、画像読取り装置21は前記原稿を読取る。通話路
捕捉後、制御装置17は、ステップF6で、ファクシミ
リ通信装置6に、ファクシミリ送信処理を行わせる。こ
の結果前記原稿を読取って得られる画像データが変復調
装置22によって変調され、その結果得られる返送用の
画像信号が、通話路を介して、相手側通信機に送信され
る。
【0060】ファクシミリ送信処理終了後、ステップF
6からステップF9に進み、当該フローチャートの処理
動作が終了する。またお返事FAXボタン33が操作さ
れていない場合、操作装置13の操作結果に基づき、前
述した発呼時の各種の操作手順のうちのいずれかで操作
装置13が操作されたことが検出されたならば、制御装
置17は、該操作手順に応じた手法で、電話番号を網制
御装置3に与え、発呼処置を行わせる。またファクシミ
リ送信処理終了後、制御装置17は、網制御装置3に呼
切断処理を行わせる。この結果ファクシミリ装置1が待
機状態に戻る。
【0061】また制御装置17は、着信電話番号記憶装
置5に相手電話番号が1つも記憶されていない場合、ス
テップF7で該相手電話番号が記憶されていないことを
示す表示を表示装置14に行わせる。さらにまた制御装
置17は、画像読取り装置21の載置台に原稿が載置さ
れていない場合、ステップF8で該原稿の載置を要求す
る表示を表示装置14に行わせる。ステップF7,F8
のエラー表示完了後、ステップF9で当該フローチャー
トの処理動作が終了する。以上が返送制御処理の説明で
ある。
【0062】以上説明したように前記受信制御処理が行
われる場合、相手先検出装置4が相手電話番号を検出
し、かつ相手側通信機との間でファクシミリ通信が行わ
れる場合だけ、着信電話番号記憶装置5は該通信機の相
手電話番号を記憶する。この結果、本実施の形態のファ
クシミリ装置1が不特定多数の相手側通信機と音声通話
およびファクシミリ通信を複数回行った場合、該ファク
シミリ装置1に対し画像信号を送信した相手側通信機の
電話番号、すなわち画像信号を用いて用件を伝達した相
手側通信機の電話番号だけが、着信電話記憶装置5に記
憶される。したがってお返事FAXボタン33が操作さ
れた場合、前記不特定多数の相手側通信機のうちの画像
信号を用いて用件を伝達した最新の相手側通信機に対し
て、発呼処理が行われる。
【0063】これによってファクシミリ装置1の操作者
は、前記ファクシミリ装置1に対し、過去にファクシミ
リ通信を行った相手側通信機への発呼処理を行う際に、
該相手側通信機の電話番号を改めてファクシミリ装置1
に入力することなく、発呼処理を行わせることができ
る。ゆえに操作者は、前記ファクシミリ装置1に、前記
発呼処理を、極めて容易な操作によって行わせることが
できる。特にファクシミリ装置1は、お返事FAXボタ
ン33を備えているので、前記返送制御処理の実行の指
示が極めて容易になる。また操作者が、発呼処理に先立
ち、前記相手側通信機の電話番号を手動で入力する必要
がなくなるので、前記発呼処理時に用いられる電話番号
の間違いを防止することができる。
【0064】また着信電話番号記憶装置5に複数の相手
電話番号が記憶される場合、該相手電話番号は前記過去
のファクシミリ通信における相手側通信機の電話番号だ
けなので、検出された前記相手電話番号を無条件で全て
記憶する場合よりも、記憶される前記相手電話番号の数
が少ない。この結果前記着信電話番号記憶装置5内から
発呼処理に用いる電話番号を指定可能である場合、前記
電話番号の指定が容易になる。このようにファクシミリ
装置1は、過去にファクシミリ通信を行った相手側通信
機に対して音声通話またはファクシミリ通信を行う場
合、円滑かつ間違いなく該相手側通信機に対して発呼処
理を行うことができる。以上が第1の実施の形態の説明
である。
【0065】本発明の第2〜第5の実施の形態のファク
シミリ装置について、以下に説明する。第2〜第5の実
施の形態のファクシミリ装置の電気的構成および動作
は、第1の実施の形態のファクシミリ装置の電気的構成
および動作と比較して、制御装置17の受信制御処理だ
けがそれぞれ異なり、他は等しい。ゆえに第2〜第5の
実施の形態のファクシミリ装置の説明において、該ファ
クシミリ装置の内部の装置には第1の実施の形態と同じ
参照符をそれぞれ付し、かつ、前記電気的構成および動
作のうち、同じ部分の説明はそれぞれ省略する。
【0066】図7は、前記第2の実施の形態のファクシ
ミリ装置内の制御装置17の受信制御処理を説明するた
めのフローチャートである。ステップB1〜B5の処理
は、図5の受信制御処理のステップA1〜A5と等しい
ので、説明は省略する。ステップB4,B5の処理終了
後、コーリングトーンが検出されたならば、ステップB
6に進む。
【0067】制御装置17は、ステップB6で、まず網
制御装置3に発呼処理の応答処理を行わせ、通話路捕捉
後、ファクシミリ通信装置6に前記ファクシミリ受信処
理を行わせる。この結果ファクシミリ通信装置6は、用
件1件分の画像信号を受信する。前記ファクシミリ受信
処理が行われる際、受信枚数計数装置24は、受信され
た画像信号が示す画像が印刷された記録紙の枚数を計数
している。
【0068】前記ファクシミリ受信処理のうちの少なく
とも画像信号の受信処理終了後、制御装置17は、ステ
ップB7で、受信枚数計数装置24の計数結果に基づ
き、前記相手側通信機との間でファクシミリ通信が行わ
れたか否かを判断するために、計数された記録紙の枚数
が予め定める基準枚数以上であるか否か判断する。基準
枚数は、少なくとも1枚である。前記記録紙の枚数が前
記基準枚数以上である場合、ステップB7からステップ
B8に進む。制御装置17は、ステップB8で、現時点
で前記一時記憶装置に記憶されている相手電話番号を、
着信電話番号記憶装置5に記憶させる。記憶後、ステッ
プB9で当該フローチャートの処理動作が終了する。ま
た前記記録紙の枚数が基準枚数未満である場合、ステッ
プB7からステップB9に進み、当該フローチャートの
処理動作が終了する。前記ファクシミリ受信処理終了
後、網制御装置3によって呼切断処理が行われ、この結
果ファクシミリ装置1は待機状態に戻る。
【0069】以上説明したように第2の発明のファクシ
ミリ装置において受信制御処理が行われる場合、相手先
検出装置4が相手電話番号を検出し、さらに受信された
画像信号が示す画像が印刷された記録紙の枚数が基準枚
数以上である場合だけ、着信電話番号記憶装置5に、相
手電話番号が記憶される。これは、少なくとも1枚の記
録紙に画像が印刷されている場合、前記相手側通信機が
ファクシミリ装置との間でファクシミリ通信が行われた
と推測することができるからである。この結果ファクシ
ミリ装置1は、前記場合に、該画像を示す画像信号の送
信元の相手側通信機に対し、前記返送制御機能を用いた
発呼処理が可能になる。以上が第2の実施の形態の説明
である。
【0070】図8は、本発明の第3の実施の形態のファ
クシミリ装置内の制御装置17の受信制御処理を説明す
るためのフローチャートである。ステップC1〜C5の
処理は、図5の受信制御処理のステップA1〜A5と等
しいので、説明は省略する。ステップC4,C5の処理
終了後、コーリングトーンが検出されたならば、ステッ
プC6に進む。
【0071】制御装置17は、ステップC6で、まず網
制御装置3に発呼処理の応答処理を行わせ、通話路捕捉
後、ファクシミリ通信装置6に前記ファクシミリ受信処
理を行わせる。この結果ファクシミリ通信装置6は、用
件1件分の画像信号を受信する。前記ファクシミリ受信
処理が行われる際、通信状態判断装置25は、ファクシ
ミリ装置1と相手側通信機との間のファクシミリ通信の
通信状態が予め定める規定範囲の状態、すなわちいわゆ
る通信OKの状態であるか否かを判断するために、1ペ
ージ分以上の画像を示す画像信号が受信されたか否かを
判断している。1頁分の画像は、予め定めるライン数以
上のラインから構成されているものとする。これは、受
信された画像が極めて小さい場合、すなわち前記予め定
めるライン数未満のラインから構成されている場合、フ
ァクシミリ装置の操作者は、該画像が記録紙に印刷され
ても、該画像を画像として認識することが困難になるか
らである。ファクシミリ受信のうち、少なくとも画像信
号の受信処理終了後、ステップC6からステップC7に
進む。
【0072】前記通信状態を受信された画像に基づいて
判断するのは、以下の理由からである。通信状態判断装
置25は、前記ファクシミリ通信の通信状態がいわゆる
通信OKの状態であるかいわゆる通信エラーの状態であ
るかを判断する。この際、通信エラーの状態を通信手順
に基づいて定義することは困難である。たとえば、前記
ファクシミリ通信の最初の段階でDCNが受信された場
合、通信手順は正常に完了するけれども、画像を受信す
ることなく切断処理に移行する。この場合、通信手順の
規程上正常に手順が進められ、かつ、要求される通信、
たとえば1頁分の画像の受信が実行されないことにな
る。このような場合に、ファクシミリ通信の通信状態を
エラーとするか否かが明瞭に規定されていないので、該
場合に通信エラーと判断されたりされなかったりする。
これらのことから、前記通信エラーを通信手順に基づい
て定義するのは困難なのである。本実施の形態では、通
信OKの状態とは、要求される通信、すなわち操作者に
用件が認識可能な程度の大きさ、たとえば1頁分の画像
信号の受信が実行された状態を指す。ゆえに前記1頁分
の画像信号の受信の有無に基づき、通信状態を判断する
のである。
【0073】制御装置17は、ステップC7で、通信状
態判断装置25の判断結果に基づき、前記ファクシミリ
通信の通信状態が予め定める規定範囲内の状態であるか
否かを判断するために、印刷装置23が1ページ分以上
の画像を示す画像信号を受信して記録紙に印刷したか否
かを判断する。すなわち制御装置17は、前記ファクシ
ミリ通信に通信エラーが発生しているか否かを判断す
る。通信状態が規定範囲内の状態である場合、すなわち
1ページ分以上の画像が記録紙に印刷されている場合、
ステップC7からステップC8に進む。
【0074】制御装置17は、ステップC8で、現時点
で前記一時記憶装置に記憶されている相手電話番号を、
着信電話番号記憶装置5に記憶させる。記憶後、ステッ
プC9で当該フローチャートの処理動作が終了する。ま
た画像が記録紙に印刷されていない場合、ステップC7
からステップC9に進み、当該フローチャートの処理動
作が終了する。前記ファクシミリ受信処理終了後、網制
御装置3によって呼切断処理が行われ、この結果ファク
シミリ装置1は待機状態に戻る。
【0075】以上説明したように第3の実施の形態のフ
ァクシミリ装置において受信制御処理が行われる場合、
相手先検出装置4が相手電話番号を検出し、ファクシミ
リ通信装置6が相手側通信機とファクシミリ通信を行
い、かつ少なくとも1枚の記録紙に画像が印刷された場
合だけ、着信電話番号記憶装置5に、相手電話番号が記
憶される。この結果操作者は、画像が印刷された記録紙
が排出されたならば、該画像の送信元である相手側通信
機に対し、返送制御機能を用いてファクシミリ通信また
は音声通話を要求することができると、認識することが
できる。これは、以下の理由からである。
【0076】通信状態制御装置25は、前記ファクシミ
リ装置と相手側通信機との間のファクシミリ通信におい
て、いわゆる通信エラーおよびいわゆる画像エラーがそ
れぞれ発生していない場合だけ、前記ファクシミリ通信
の通信状態が前記規定範囲内の状態であると判断する。
前記ファクシミリ通信の通信状態が前記規定範囲外の状
態である場合、すなわち通信および画像エラーのうちの
少なくとも一方がある場合、該ファクシミリ通信によっ
て送信された画像信号は、相手側通信機から再び送信さ
れる可能性がある。また前記場合、前記送信された画像
信号によって用件が正確に伝達されているとは限らない
ので、該画像信号が示す画像に基づき該用件に対する返
答を返す必要がないと考えられる。
【0077】前記ファクシミリ通信時に前記通信エラー
が発生した場合、通信エラーの状態に応じて、前記画像
信号のうちの少なくとも一部分が示す画像が記録紙に印
刷される場合と、前記画像が全く印刷されない場合とが
ある。前者の場合、操作者は、前記通信エラーが生じて
いるにも拘わらず、画像が印刷された記録紙に基づき、
前記画像信号によって伝達される用件を把握することが
できることがある。このため前記ファクシミリ装置内の
制御装置17は、該装置内の印刷装置23が少なくとも
1ページ分の画像を印刷することができるか否かに応じ
て、相手電話番号を記憶させるか否かを定める。この結
果前記ファクシミリ装置の操作者は、印刷装置23が記
録紙に画像を印刷したか否かに応じて、該画像を示す画
像信号の送信元の相手側通信機に対し、返送制御機能を
用いて返答用の画像信号を送信することができるか否か
を、容易に認識することができる。以上が第3の実施の
形態の説明である。
【0078】図9は、本発明の第4の実施の形態のファ
クシミリ装置内の制御装置17の受信制御処理を説明す
るためのフローチャートである。ステップD1〜D5の
処理は、図5の受信制御処理のステップA1〜A5と等
しいので、説明は省略する。ステップD4,D5の処理
終了後、コーリングトーンが受信されたならば、ステッ
プD6に進む。
【0079】制御装置17は、ステップD6で、まず網
制御装置3に発呼処理の応答処理を行わせ、通話路捕捉
後、ファクシミリ通信装置6に前記ファクシミリ受信処
理を行わせる。この結果ファクシミリ通信装置6は、用
件1件分の画像信号を受信する。前者ファクシミリ受信
処理が行われる際、通信状態判断装置25は、ファクシ
ミリ装置1と相手側通信機との間のファクシミリ通信の
通信状態が予め定める規定範囲内の状態であるか否かを
判断するために、1ページ分以上の画像を示す画像信号
が受信されたか否かを判断している。ファクシミリ受信
のうちの少なくとも画像信号の受信処理終了後、制御装
置17は、ステップD7で、通信状態判断装置25の判
断結果に基づき、前記ファクシミリ通信の通信状態が前
記規定範囲内の状態であるか否かを判断する。前記通信
状態が前記規定範囲内の状態である場合、ステップD7
からステップD8に進み、前記通信状態が前記規定範囲
外の状態である場合、ステップD7からステップ9に進
む。
【0080】制御装置17は、ステップD8で、現時点
で一時記憶装置に記憶されている相手電話番号を、着信
電話番号記憶装置5に記憶させる。また制御装置17
は、ステップD9で、前記一時記憶装置の現時点の記憶
内容を消去するために、該一時記憶装置を初期化する。
ステップD8,D9の処理終了後、ステップD10で当
該フローチャートの処理動作が終了する。ファクシミリ
通信装置6がファクシミリ受信処理を終了した後、ファ
クシミリ装置1は待機状態に戻る。
【0081】以上説明したように前記第4の実施の形態
のファクシミリ装置において受信制御処理が行われる場
合、相手先検出装置4が相手電話番号を検出し、相手側
通信機との間でファクシミリ通信が行われ、かつ該ファ
クシミリ通信の通信状態が前記規定範囲内である場合だ
け、着信電話番号記憶装置5に、相手電話番号が記憶さ
れる。さらにファクシミリ通信が行われ、かつ該ファク
シミリ通信の通信状態が規定範囲外である場合、すなわ
ち前記ファクシミリ通信に通信エラーが発生している場
合、前記一時記憶装置内の相手電話番号は、着信電話番
号記憶装置5に記憶されることなく、消去される。これ
は、以下の理由からである。
【0082】第3の実施の形態のファクシミリ装置は、
発呼側の相手側通信機とファクシミリ通信を行った後、
該相手側通信機への返答の返送のために前記返送制御機
能を用いることができるか否かを、前記ファクシミリ通
信時に画像が印刷された記録紙が出力されたか否かによ
って、操作者に判断させている。この場合、前記記録紙
に印刷された画像が極めて小さい場合、返送制御機能を
利用可能であるか否かが極めて紛らわしくなる。ゆえ
に、前記画像が極めて小さいならば、前記お返事FAX
ボタン33を操作した場合、前記画像の印刷時のファク
シミリ通信の相手側通信機に対する発呼処理が行われる
とは限らず、該ファクシミリ通信よりも前に行われた他
のファクシミリ通信の相手側通信機に対する発呼処理が
行われる場合がある。この結果、前記画像が極めて小さ
いならば、操作者が返答を送信しようとする相手側通信
機とは別の通信機に、前記返答を示す画像信号が送信さ
れてしまうことがある。
【0083】本実施の形態のファクシミリ装置は、一時
記憶装置内の記憶内容に基づいて発信処理を行うことが
可能な構成になっている。前記ファクシミリ装置が、た
とえば相互に異なる複数の相手から順次画像信号を受信
したとする。この場合に、1件目の画像信号がA4サイ
ズの画像を示し、2件目の画像が幅数mmの画像をしめ
していたとする。この際ファクシミリ装置の操作者は、
2件分の画像を1件分の画像であると誤認することがあ
る。誤認した場合一時記憶装置が初期化されていないな
らば、2件目の画像の受信時に得られたデータっが一時
記憶装置に残っている。ゆえに前記誤認の場合に操作者
が前記返送制御機能を用いて返事を返送しようとする場
合、操作者は1件目の画像の送信元に返事を返送したい
にも拘わらず、ファクシミリ装置は2件目の画像の送信
元に該返事を返送してしまうことがある。そこで前記第
4の実施の形態のファクシミリ装置は、前記通信状態が
予め定める規定範囲外である場合、すなわち、たとえば
ライン数が少ない画像が受信された場合、前記一時記憶
装置を初期化している。
【0084】このように一時記憶装置が初期化された場
合、前記ファクシミリ装置は該一時記憶装置の記憶内容
に基づく発信を行うことが困難になる。これによってフ
ァクシミリ装置1は、少なくとも返送制御機能を用いた
誤送信の発生を防止することができる。以上が第4の実
施の形態の説明である。
【0085】図10は、第5の実施の形態のファクシミ
リ装置内の制御装置17の受信制御処理を説明するため
のフローチャートである。ステップE1〜E5の処理
は、図5の受信制御処理のステップA1〜A5と等しい
ので、説明は省略する。ステップE4,E5の処理終了
後、ステップE6に進む。制御装置17は、呼出し信号
着信後、呼出し信号のパルスを計数している。
【0086】制御装置17は、ステップE6で、ファク
シミリ装置1の呼出し回数が予め定める基準回数以上で
あるか否かを判断する。前記呼出し回数は、たとえば計
数された呼出し信号のパルスの数と等しく、たとえば呼
出し音発生の繰返し回数に相当する。呼出し回数が基準
回数未満である場合、ステップE6からステップE7に
進み、呼出し回数が基準回数以上である場合、ステップ
E6からステップE12に進む。制御装置17は、ステ
ップE7で、ハンドセット上下検出装置8の検出結果に
基づき、ハンドセット7がオフフックされたか否かを判
断する。ハンドセット7がオンフックされたままである
場合、ステップE7からステップE6に戻り、ハンドセ
ット7がオフフックされている場合、ステップE6から
ステップE8に進む。ステップE6,E7の処理は、呼
出し信号着信後、前記呼出し回数が前記基準回数以上に
なるまで、またはオンフックされているハンドセット7
がオフフックされるまで、繰返される。
【0087】制御装置17は、ステップE8で、網制御
装置3に発呼処理の応答処理を行わせ、通話路捕捉後、
前述の通話用モデムを起動させ、該通話用モデムを介し
て前記通話路にハンドセット7を接続する。この結果フ
ァクシミリ装置1と相手側通信機との間で、音声通話が
可能になる。音声通話開始後、ステップE8からステッ
プE9に進む。制御装置17は、ステップE9で、受信
または送信開始ボタン31,32が操作されたか否かを
判断する。操作されない場合、ステップE9からステッ
プE10に進み、操作された場合、ステップE9からス
テップE11に進む。制御装置17は、ステップE10
で、ハンドセット上下検出装置8の検出結果に基づき、
ハンドセット7がオンフックされたか否かを判断する。
ハンドセット7がオフフックされたままである場合、ス
テップE10からステップE8に戻って音声通話を継続
させる。ハンドセット7がオンフックされた場合、ステ
ップE10からステップE13に進む。ステップE8〜
E10の処理は、通話路捕捉後、受信または送信開始ボ
タン31,32が操作されるまで、またはオフフックさ
れているハンドセット7がオンフックされるまで、繰返
される。
【0088】制御装置17は、ステップE11で、現時
点で一時記憶装置に記憶されている相手電話番号を、着
信電話番号記憶装置5に記憶させる。記憶後、制御装置
17は、ステップE12で、ファクシミリ通信装置6に
前記ファクシミリ受信処理または前記ファクシミリ送信
処理を行わせる。前記ファクシミリ受信処理または送信
処理完了後、制御装置17は、網制御装置3に呼切断処
理を行わせる。また制御装置17は、ステップE13
で、網制御装置3に呼切断処理を行わせる。通話路切断
後、ステップE12,E13からステップE14に進
み、当該フローチャートの処理動作を終了する。
【0089】以上説明したように第5の実施の形態のフ
ァクシミリ装置において前記受信制御処理が行われる場
合、相手先検出装置4が相手電話番号を検出し、かつ操
作者が受信または送信開始ボタン31,32を操作した
場合だけ、着信電話番号記憶装置5に、相手電話番号が
記憶される。この結果、音声通話に引き続きファクシミ
リ通信の開始が手動で指示された場合、画像信号の送信
元の相手側通信機に対し、前述の返送制御機能を用いた
発呼処理が可能になる。以上が第5の実施の形態の説明
である。
【0090】本発明の第6の実施の形態のファクシミリ
装置について、以下に説明する。第6の実施の形態のフ
ァクシミリ装置の電気的構成および動作は、第1の実施
の形態のファクシミリ装置の電気的構成および動作と比
較して、制御装置17の返送制御処理だけがそれぞれ異
なり、他は等しい。ゆえに第6の実施の形態のファクシ
ミリ装置の説明において、該ファクシミリ装置の内部の
装置には第1の実施の形態と同じ参照符をそれぞれ付
し、かつ、前記電気的構成および動作のうち、同じ部分
の説明はそれぞれ省略する。
【0091】図11は、第6の実施の形態のファクシミ
リ装置内の制御装置17の返送制御処理を説明するため
のフローチャートである。ステップG1〜G5の処理
は、図6の返送制御処理のステップF1〜F5と等しい
ので、説明は省略する。発呼処理の開始後、ステップG
5からステップG6に進む。
【0092】発呼処理開始後、制御装置17は、ステッ
プG6で、画像読取り装置21に、前記原稿を読取らせ
る。原稿読取り後、制御装置17は、前記原稿を読取っ
て得られる画像データに、予め定める付加画像を示す画
像データを付加する。画像データ付加後、制御装置17
は、ステップG7で、ファクシミリ通信装置6に、ファ
クシミリ送信処理を行わせる。この結果前記付加後の画
像データが変調された結果得られる返送用の画像信号
が、通話路を介して、相手側通信機に送信される。ファ
クシミリ送信処理終了後、ステップG7からステップG
10に進み、当該フローチャートの処理動作が終了す
る。ステップG8〜G10の処理は、図10のステップ
F7〜F9と等しいので、説明は省略する。
【0093】図12は、第6の実施の形態のファクシミ
リ装置における前記返送用の画像信号が示す返送用画像
51を表す図である。前記画像内には、原稿の読取り結
果である画像データが示す画像に相当する本文部分52
と、前記付加画像に相当する付加部分53とが含まれ
る。前記付加画像は、返送用画像51内の本文部分52
が相手側通信機から過去にファクシミリ装置1に送信さ
れた画像信号によって伝達された用件の返答を示すこと
を、示すものである。前記付加画像は、たとえば前記送
信された画像信号の着信の日時と、該画像信号受信時の
相手側通信機の電話番号、すなわち着信電話番号記憶装
置5内に記憶される相手電話番号と、ファクシミリ装置
1自身の電話番号とを含む。
【0094】このように返送用画像51に付加部分53
が含まれる場合、相手側通信機の操作者が、記録紙に印
刷された返送用画像51を目視する際に、該返送用画像
が、該操作者自身が過去に送信した画像信号に対する返
答であることを、容易に認識することができる。以上が
第6の実施の形態の説明である。
【0095】以上説明したように、第1〜第6の実施の
形態のファクシミリ装置は、前記返送制御機能を備える
ので、相手側通信機から画像信号によって伝達された用
件の返答を返送する場合、操作者の操作を極めて簡単に
することができる。
【0096】また前記ファクシミリ装置は、前記相手側
通信機がファクシミリ通信の他に音声通話が可能である
場合、または前記相手側通信機が接続される加入者線に
音声通話のための電話機がさらに接続される場合、前記
返答を音声通話を用いて返送してもよい。この場合の操
作者の処理手順は、以下のとおりである。前記ファクシ
ミリ装置が相手側通信機からの前記画像信号が示す画像
を記録紙に印刷した後、操作者は、まず前記記録紙を目
視して、前記画像信号によって伝達された用件の内容を
確認する。操作者は、次いでオンフックされているハン
ドセット7をオフフックさせ、かつ、お返事FAXボタ
ン33を操作する。この結果前記ファクシミリ装置は、
着信電話番号記憶装置5内の相手側通信機の電話番号を
用いて発呼処理を行い、通話路捕捉後、該通話路を前記
通話用モデムを介してハンドセット7に接続する。この
結果、相手側通信機または前記加入者線に接続される電
話機と、ファクシミリ装置1のハンドセット7との間で
音声通話が可能になる。
【0097】さらにまた前記ファクシミリ装置は、前記
相手側通信機に対し、前記返答用画像信号を、手動操作
で送信してもよい。この場合の操作者の処理手順は以下
のとおりである。ファクシミリ装置1が相手側通信機か
らの前記画像信号が示す画像を記録紙に印刷した後、操
作者は、まず前記記録紙を目視して前記画像信号によっ
て伝達された用件の内容を確認する。操作者は、次い
で、確認した用件の返答を示す画像が記載された原稿を
作成し、該原稿をファクシミリ装置1の画像読取り装置
21の原稿の載置台に載置させる。操作者は、次いで、
次いでオンフックされているハンドセット7をオフフッ
クさせ、かつ、お返事FAXボタン33を操作する。こ
の結果前記ファクシミリ装置は、着信電話番号記憶装置
5内の相手側通信機の電話番号を用いて発呼処理を行
い、通話路捕捉後、前記通話用モデムを介して該通話路
をハンドセット7に接続する。通話路捕捉後、操作者
は、相手側通信機の操作者と通話をした後、または通話
路捕捉後すぐに、送信開始ボタン31を操作する。この
結果ファクシミリ装置は、前記原稿を読取って生成され
る返答用画像信号を、前記相手側通信機に送信する。以
上の手順によって、手動操作によって前記返答用画像信
号を送信することができる。
【0098】以上説明したように、前記ファクシミリ装
置が返送制御機能を備える場合、過去に画像信号を送信
したファクシミリ装置に対して、自動的および手動での
ファクシミリ通信ならびに音声通話のために通話路を捕
捉しようとする際の操作者の処理手順が極めて簡単にな
る。特に前記返送制御機能の実行の指示のために、お返
事FAXボタン33が準備されている場合、操作者が前
記お返事FAXボタン33を操作するだけで、ファクシ
ミリ装置に前記相手側通信機への発呼処理を行わせるこ
とができる。この結果操作者の操作手順が極めて簡単に
なる。
【0099】第1〜第6の実施の形態のファクシミリ装
置は本発明の通信機の例示であり、主要な動作が等しけ
れば、他の様々な形で実施することができる。特に本発
明の通信機内の各装置の詳細な動作は、前記ファクシミ
リ装置内の各装置と同じ処理結果が得られれば、これに
限らず他の動作によって実現されてもよい。また本発明
の通信機は、少なくともファクシミリ通信および前記返
送制御機能のための構成を備えていれば良く、残余の構
成は適宜省略されてもよい。
【0100】また上記ファクシミリ装置において、複数
の通信規約は、ファクシミリ通信および音声通話のため
のものであるとしたが、これに限らず、本発明の通信機
において、前記複数の通信規約はどのようなものでもよ
い。さらにまた上記ファクシミリ装置において、着信電
話番号記憶装置5はファクシミリ通信が行われた場合の
相手側通信機の電話番号を記憶しているとしたが、これ
に限らず、本発明の通信機において、着信電話番号記憶
装置5は、複数の通信規約のうちの予め定めるいずれか
1つを基づく通信が行われた場合の相手側通信機の電話
番号を記憶していればよい。またファクシミリ通信装置
6とハンドセット7とメッセージ録音再生装置との切換
手法は、上述のものに限らず、他の手法を用いても良
い。
【0101】さらにまた上記ファクシミリ装置は、ファ
クシミリ通信と音声通話とを実行可能になっているが、
これに限らず、本発明の通信機は、任意の1つの通信規
約だけが可能であってもよい。この場合、前記通信機
は、前記通信規約に基づく通信が行われた場合の相手側
通信機の電話番号を記憶していれるので、該相手側通信
機へ前記通信規約に基づく通信によって返答を返送する
場合、該相手側通信機への発呼処理のための操作者の操
作が簡単になる。
【0102】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、前記
通信機は前記複数の通信規約にそれぞれ基づき複数の通
信手段によって信号の送受が可能であり、かつ、通信実
行時に通話路が予め定めるいずれか1つの通信手段に接
続されているならば、該通信実行時の発呼側通信機であ
る相手側通信機の電話番号を記憶する。また前記通信機
は、操作者に通信相手の通信機の識別番号を入力させる
ことなく、前記記憶された識別番号を用いて発呼処理を
行わせることができる。この結果前記通信機は、前記予
め定める通信手段を用いた過去の通信時の発呼側通信機
である通信相手の通信機に対し、円滑にかつ間違いなく
発呼処理を行うことができる。
【0103】また第2の発明によれば、前記通信機は、
ファクシミリ通信および音声通話が可能であり、前記通
話路がファクシミリ通信のために用いられる場合、該通
話路捕捉時に発呼処理を行った通信相手の通信機の識別
番号を記憶する。これによって前記通信機は、ファクシ
ミリ通信および音声通話がそれぞれ行われるならば、該
通信機が被呼側でありかつ過去のファクシミリ通信時に
発呼側となる通信相手の通信機に対する発呼処理を、円
滑にかつ間違いなく行うことができる。さらにまた第3
および第4の発明によれば、前記通信機は、通話路捕捉
後にファクシミリ通信特有の制御信号および画像信号が
それぞれ受信された場合、該通話路捕捉時に発呼処理を
行った相手側通信機の識別番号を記憶する。この結果前
記通信機内の記憶制御手段は、前記相手側通信機の識別
信号を記憶するべきか否かを、容易に判断することがで
きる。
【0104】また第5の発明によれば、前記通信機は、
前記通話路がファクシミリ通信に用いられ、かつ、前記
信号の送受に誤りがない場合に検出された識別番号だけ
を、記憶する。この結果前記通信機は、前記通話路切断
後に、通信エラーが発生したファクシミリ通信の通信相
手の通信機との間の通話路が捕捉されることを、未然に
防止することができる。さらにまた第6の発明によれ
ば、前記通信機は、前記通話路がファクシミリ通信に用
いられる場合、該ファクシミリ通信におけるエラーの有
無に応じて、検出された識別信号を記憶するための一時
記憶手段の記憶内容を保存または消去するかを定める。
この結果前記通信機は、前記通話路切断後に、操作者が
望む通信相手の通信機とは異なる他の通信機との間の通
話路が誤って捕捉されることを、未然に防止することが
できる。また第7の発明によれば、前記通信機は、音声
通話中にファクシミリ通信の開始が指示された場合、該
音声通話に用いられた通話路捕捉時に検出された識別信
号を、記憶する。この結果前記通信機は、前記場合に、
音声通話の相手となっている通信機の識別番号を、記憶
することができる。
【0105】さらにまた第8の発明によれば、前記通信
機は、前記記憶された識別番号を用いた発呼処理によっ
て捕捉された通話路を介して送信するべき画像信号に、
該画像信号が過去に受信した画像信号によって伝達され
た用件の返答であることを示す付加画像の画像データを
加える。この結果通信相手の通信機の操作者は、受信さ
れた画像信号が、過去に該通信機から送信された画像信
号に対する返答であることを、容易に認識することがで
きる。また第9の発明によれば、前記通信機は返送指示
キーを備える。前記通信機は、前記返送指示キーが操作
されたことに応答して、前記記憶された識別番号を用い
た発呼処理を行う。この結果操作者の操作が極めて簡単
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態であるファクシミリ
装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態のファクシミリ装置1の外観
を示す斜視図である。
【図3】第1の実施の形態のファクシミリ装置1内の操
作装置13の正面図である。
【図4】一般的なファクシミリ通信のシーケンス図であ
る。
【図5】第1の実施の形態のファクシミリ装置1の受信
制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】第1の実施の形態のファクシミリ装置1の返送
制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態であるファクシミリ
装置の受信制御処理を説明するためのフローチャートで
ある。
【図8】本発明の第3の実施の形態であるファクシミリ
装置の受信制御処理を説明するためのフローチャートで
ある。
【図9】本発明の第4の実施の形態であるファクシミリ
装置の受信制御処理を説明するためのフローチャートで
ある。
【図10】本発明の第5の実施の形態であるファクシミ
リ装置の受信制御処理を説明するためのフローチャート
である。
【図11】本発明の第6の実施の形態であるファクシミ
リ装置の返送制御処理を説明するためのフローチャート
である。
【図12】第6の実施の形態のファクシミリ装置が送信
する返送用画像信号が示す画像を示す図である。
【符号の説明】
1 ファクシミリ装置 3 網制御装置 4 相手先検出装置 5 着信電話番号記憶装置 6 ファクシミリ通信装置 17 制御装置 19 回線網 22 変復調装置 31 受信開始ボタン 32 送信開始ボタン 33 お返事FAXボタン

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回線網から与えられ、かつ通信相手の通
    信機の識別番号を示す識別番号信号内から、該識別番号
    を検出する識別番号検出手段と、 前記回線網から与えられる呼出し信号に応答し、前記通
    信機との間の通話路を捕捉する通話路捕捉手段と、 予め定める複数の通信規約にそれぞれ基づき、前記通信
    機との間で送受対象の信号を送受させるための複数の通
    信手段と、 前記複数の通信手段のうちのいずれか1つの通信手段を
    起動させ、前記捕捉された通話路を起動された該通信手
    段に接続する被呼用通信制御手段と、 識別番号を記憶可能な識別番号記憶手段と、 前記捕捉された通話路が接続される通信手段が前記複数
    の通信手段のうちの予め定める少なくとも1つの通信手
    段である場合だけ、前記識別番号記憶手段に前記検出さ
    れた識別番号を記憶させる記憶制御手段と、 前記捕捉された通話路の切断後、前記通話路捕捉手段
    に、前記識別番号記憶手段内に記憶された識別番号を含
    む発呼信号を前記回線網に送信させる発呼用捕捉制御手
    段とを含むことを特徴とする通信機。
  2. 【請求項2】 前記複数の通信手段のうちの2つは、フ
    ァクシミリ通信および音声通話のための通信規約に基づ
    いてそれぞれ動作するファクシミリ通信手段および音声
    通話手段であり、 前記予め定める少なくとも1つの通信手段は、ファクシ
    ミリ通信手段であることを特徴とする請求項1記載の通
    信機。
  3. 【請求項3】 前記記憶制御手段は、少なくとも前記通
    話路が接続された通信手段が前記ファクシミリ通信のた
    めの通信規約に基づく制御信号を送受する場合、該通信
    手段が前記ファクシミリ通信手段であると判断すること
    を特徴とする請求項2記載の通信機。
  4. 【請求項4】 前記記憶制御手段は、少なくとも前記通
    話路が接続された通信手段が予め定める基準枚数以上の
    画像を示す画像信号を受信する場合、該通信手段が前記
    ファクシミリ通信手段であると判断することを特徴とす
    る請求項2記載の通信機。
  5. 【請求項5】 前記記憶制御手段は、さらに前記通話路
    が接続されたファクシミリ通信手段における画像および
    制御信号の送受に誤りがない場合だけ、前記検出された
    前記識別番号を前記識別番号記憶手段に残すことを特徴
    とする請求項2記載の通信機。
  6. 【請求項6】 前記識別番号検出手段によって検出され
    た識別番号を一時記憶する一時記憶手段をさらに含み、 前記記憶制御手段は、前記通話路が接続されたファクシ
    ミリ通信手段における画像および制御信号の送受に誤り
    がない場合、前記一時記憶手段内に記憶された識別番号
    を前記識別番号記憶手段に記憶させ、前記送受に誤りが
    ある場合、前記一時記憶手段内に記憶された識別番号を
    消去することを特徴とする請求項2記載の通信機。
  7. 【請求項7】 前記ファクシミリ通信手段に通信の開始
    を指示するファクシミリ通信開始指示手段をさらに含
    み、 前記通信制御手段は、前記通話路捕捉後に前記音声通話
    手段によって前記音響信号が送受されている間に前記フ
    ァクシミリ通信開始指示手段によって前記通信の開始が
    指示された場合、前記音声通話手段を休止させ、前記フ
    ァクシミリ通信手段を起動させて前記通話路を接続し、 前記記憶制御手段は、前記ファクシミリ通信開始指示手
    段が前記開始を指示した場合に、前記通話路が接続され
    る通信手段が前記ファクシミリ通信手段であると判断す
    ることを特徴する請求項2記載の通信機。
  8. 【請求項8】 前記通信相手の通信機に送信するべき画
    像信号を入力する画像信号入力手段と、 前記入力された画像信号に、該画像信号が過去にファク
    シミリ通信手段によって受信された画像信号に対する返
    答であることを示す付加信号を加える画像付加手段とを
    さらに含み、 前記ファクシミリ通信手段は、付加後の画像信号を前記
    発呼信号に応答して捕捉された通話路を介して前記通信
    相手の通信機に送信することを特徴とする請求項2記載
    の通信機。
  9. 【請求項9】 前記記憶された識別番号を含む発呼信号
    の送出を指示する返送指示キーをさらに含み、 前記発呼用捕捉制御手段は、前記返送指示キーによって
    前記発呼信号の送出が指示された場合だけ、動作するこ
    とを特徴とする請求項1記載の通信機。
JP10265243A 1998-09-18 1998-09-18 通信機 Pending JP2000101739A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10265243A JP2000101739A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 通信機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10265243A JP2000101739A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 通信機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000101739A true JP2000101739A (ja) 2000-04-07

Family

ID=17414527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10265243A Pending JP2000101739A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 通信機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000101739A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3351328B2 (ja) ファクシミリ転送システム
JP2000101739A (ja) 通信機
US6473493B2 (en) Communication apparatus for receiving identification information of partner station, and executing communication operation in accordance with received identification information
JPH04238452A (ja) 複合型画像通信装置
JP2602985B2 (ja) ファクシミリ装置
JPH04296161A (ja) ファクシミリ装置
EP1289260A2 (en) Facsimile apparatus and facsimile retransmission method
JPH09284423A (ja) 電話機付きファクシミリ装置
JP3870544B2 (ja) 通信端末装置
US20020181682A1 (en) Communication apparatus connected to an exchange network having a service of notifying identification information of a calling party
JPH07226810A (ja) 電話機
JP3319955B2 (ja) ファクシミリ装置
JP3055364B2 (ja) ファクシミリ装置
JP2627762B2 (ja) ファクシミリ装置の機密情報誤配信防止方式
JP3049422B2 (ja) 通信装置
JP2003032458A (ja) ファクシミリ装置
JPS60132458A (ja) フアクシミリ装置
JPH07221957A (ja) ファクシミリ装置における通信制御装置
JP2001345887A (ja) 転送機能付通信端末装置
JPH0965011A (ja) 通信装置
JPH02288656A (ja) ファクシミリ装置
JPH04343567A (ja) ファクシミリ装置
JPH05160935A (ja) ファクシミリ装置
JPH05244380A (ja) ファクシミリ装置
JPH09107412A (ja) ファクシミリ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040427

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040624

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050208