JP2000016048A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2000016048A
JP2000016048A JP10186623A JP18662398A JP2000016048A JP 2000016048 A JP2000016048 A JP 2000016048A JP 10186623 A JP10186623 A JP 10186623A JP 18662398 A JP18662398 A JP 18662398A JP 2000016048 A JP2000016048 A JP 2000016048A
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vehicle
air conditioner
enthalpy
damper
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Yasuhisa Hasegawa
泰久 長谷川
Masanari Shiroyama
勝成 城山
Satoshi Kominami
聡 小南
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常に低負荷状態で運転可能な空調装置を提供
する。 【解決手段】 空調装置は、エアコンユニット4上流端
に内外気切換ダンパ8によって開閉切換えされる外気導
入口1aと内気導入口1bとを有すると共に、下流端に
車室内への空調風の吹出口2を有する。エアコンユニッ
ト4内には、ブロアファン5、エバポレータ6、ヒータ
7、エアミックスダンパ13をも備えている。また、図
示しない車両内部には車室内の温度及び湿度を測定する
車室内温度センサ40及び車室内湿度センサ41、そし
て車両外部には温度及び湿度を測定する外部温度センサ
50及び外部湿度センサ51がそれぞれ備えられてい
る。制御手段30は、これら各センサの測定結果から車
室内エンタルピHi及び外部エンタルピHoを演算すると
ともに、これらHi及びHoの比較演算を実施する。制御
手段30は、この結果を基に前記内外気切換ダンパ8の
動作態様を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
設置され、車室内における冷房及び暖房等の空気調和を
行う車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両空調装置としては、エアコン
ユニット上流端に設けられた内外気を導入する導入口
と、下流端に設けられた吹出口との間に、ブロアファン
により空気の流れを作り出すものとなっている。ブロア
ファンの下流側には、エバポレータ及びヒータが配され
ており、エバポレータを通過する空気は冷やされ、ヒー
タを通過する空気は暖められる。また、ヒータ上流側に
はエアミックスダンパが備えられており、この開度を調
整することで下流側にて冷風と温風とを混合させる。空
調装置は、このようにして、車両内に吹き出す空気の温
度を制御することにより、所望の車室内環境を提供しよ
うとするものである。
【0003】上記した冷風と温風とが混合される割合
は、車両内に設置されたコントロールパネルを搭乗者が
操作すること等によって決定される。このコントロール
パネルにおいては、通常、温度の設定や空調装置の運転
モード(冷房あるいは暖房等)を入力することができる
ようになっており、空調装置はこの入力情報を参照し
て、上記した各種ダンパの開度等を自動的に制御するこ
とになる。また空調装置の制御は、搭乗者の入力情報の
他に、車内温度、外気温度等の測定結果を加味して実施
されるのが通常である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
空調装置において、エアコンユニット上流端に設けられ
た導入口には内気導入口と外気導入口の二種が備えられ
ており、どちらから空気を取り入れるかは、内外気切換
ダンパがどちらの導入口を開け放すかに依るようになっ
ている。ここで内気とは車室内の空気が再び空調装置に
取り込まれた空気であり、外気とは車両外部から取り込
まれた空気のことである。このような選択吸気ができる
ようになっているのは、空調装置における熱負荷の低減
を図る、すなわち前記エバポレータに接続された圧縮器
の過負荷運転を避けるという狙いがある。例えば、盛夏
時に車室内を急激に冷却する必要がある場合等は、前記
内気導入口より内気を導入し、それを車室内と空調装置
とで循環させるような処置をとる。このことによって、
エバポレータにかかる負担、すなわち圧縮機にかかる負
担が少なくなるとともに、車室内の冷房を速やかに完了
するようになっている。
【0005】このような選択吸気を司る内外気切換ダン
パの動作態様は、従来、外気温度のみを判断基準として
決定されていた。つまり、先にあげた例に従って言え
ば、外気温度が極めて高い場合に、内外気切換ダンパは
内気導入口に対して開かれるような動作をすることにな
っていた。
【0006】ところが、上記のようなダンパ制御では、
真に空調装置の熱負荷低減という目的を達成するために
は、やや物足りない点があった。つまり、空調装置が運
転される状況とは、上に例示した盛夏時という状況以外
にも、外部又は車室内の温度、湿度等の様々な要因によ
り時事刻々と変化していると考えるのが一般的だからで
ある。しかし、内外気切換ダンパを、このようなあらゆ
る状況に対応して動作させることは、外気温度の測定の
みに頼るのであっては極めて困難である。つまり、従来
までの空調装置の運転は、常に適切な熱負荷で実施され
ているということにはならず、また仮にそれを実施しよ
うとしても、それはほぼ不可能なことであった。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、熱負荷が常に低い状態で
運転可能な車両用空調装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために以下の手段をとった。すなわち、請求項
1記載の空調装置は、上流端にダンパによって開閉切換
えされる外気導入口と内気導入口とを有すると共に、下
流端に車室内への空調風の吹出口を有するエアコンユニ
ットと、該エアコンユニット内に備えられたブロアファ
ン、エバポレータ、ヒータ、エアミックスダンパとを備
えた車両用空調装置であって、車室内の温度及び湿度を
測定する車室内温度センサ及び車室内湿度センサと、車
両外部の温度及び湿度を測定する外部温度センサ及び外
部湿度センサと、前記車室内温度センサ及び車室内湿度
センサと、前記外部温度センサ及び外部湿度センサの測
定結果を基に車室内のエンタルピHi及び車両外部エン
タルピHoを演算し、かつこれらの比較演算を実施して
その結果を前記ダンパの動作態様の決定に供する制御手
段とを備えていることを特徴とするものである。
【0009】これによれば、内外気の切換には、単に温
度の測定結果を頼りにするのでなく、湿度をも含めた測
定結果により決定されることになる。また、車室内温度
センサ及び車室内湿度センサと、外部温度センサ及び外
部湿度センサとの測定結果は、そのまま用いられるので
はなく、それぞれ車室内エンタルピHi及び外部エンタ
ルピHoとして演算されて利用される。エンタルピと
は、簡単にいえば空気のもつ内部エネルギと外的仕事の
和として表されるから、これをダンパ動作態様の決定に
供するということは、空調装置のエネルギ利用効率を勘
案したものであるということがいえる。
【0010】また、請求項2記載の空調装置は、前記動
作態様が、前記車両用空調装置が冷房運転時において、
前記車室内エンタルピHiと前記外部エンタルピHoとの
関係が、Hi<Hoならば、前記ダンパは前記内気導入口
に対して開となり、Hi>Hoならば、前記ダンパは前記
外気導入口に対して開となるものである。
【0011】これによれば、空調装置は冷房運転時にお
いて、常にエンタルピの低い空気を導入することにな
る。すなわち、より冷却にたやすい空気が空調装置内に
取り込まれることを意味する。
【0012】さらに、請求項3記載の空調装置は、前記
動作態様が、前記車両用空調装置が冷房運転時におい
て、前記車室内湿度センサ及び前記外部湿度センサの測
定結果をそれぞれhi及びhoとすれば、前記車室内エン
タルピHi及び前記外部エンタルピHoが等しいとみな
せるときに、ho>hiならば、前記ダンパは前記内気導
入口に対して開となり、ho<hiならば、前記ダンパは
前記外気導入口に対して開となるものである。
【0013】これによれば、車室内エンタルピ及び外部
エンタルピとが等しいと見なされる場合には、車室内湿
度hi及び外部湿度hoを比較演算し、より低い方の空
気を空調装置内に取り込むことになる。このことは、前
記エバポレータを通過する空気として、湿度の低い空気
を選択することを意味するから、当該エバポレータにて
発生する凝縮水の量を減少させる作用を生む。
【0014】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態に
ついて、図を参照して説明する。図1は実施形態の車両
用空調装置の構成を示す断面図である。この空調装置
は、内部を空気流路3としたエアコンユニット4を有す
る。エアコンユニット4の上流端には内外気を吸入する
導入口1が形成され、下流端には空調空気を車室内に吹
き出す吹出口2が形成されている。エアコンユニット4
内の上流側にはブロアファン5が配され、それより下流
側には、順にエバポレータ6、エアミックスダンパ1
3、ヒータ7が配されている。
【0015】エアコンユニット4の導入口1は、外気を
導入する外気導入口1aと、車室内循環内気を導入する
内気導入口1bとからなり、外気導入口1a及び内気導
入口1bの間には、外気導入口1aまたは内気導入口1
bのいずれか一方を開口させ外気と内気との切り換えを
行う内外気切換ダンパ8が設けられている。なお、この
内外気切換ダンパ8に関しては後に詳述する。
【0016】また、エアコンユニット4の吹出口2は、
エアコンユニット4の上部に形成され車室内のフロント
ガラス等に空気を吹き付けて曇り等を防ぐデフロスタ吹
出口2aと、ダッシュボード前面等から空気を吹き出す
フェイス吹出口2bと、エアコンユニット4の下部に形
成され車室内下部から空気を吹き出すフット吹出口2c
とからなる。そして、デフロスタ吹出口2a、フェイス
吹出口2b、フット吹出口2cには、それぞれ開口面積
を調節するデフロスタ側ダンパ10、フェイス側ダンパ
11、フット側ダンパ12が設けられている。
【0017】前記ブロアファン5は、内外気を外気導入
口1aまたは内気導入口1bから吸引して、エアコンユ
ニット4内に流通させるものであり、図示略の電動モー
タに連結されている。エバポレータ6は冷凍サイクルの
一要素であり、エアコンユニット4内を流通する空気を
冷却する。ヒータ7は温水循環経路に組み込まれてお
り、流通空気を加熱する。エアミックスダンパ13は、
ヒータ7の上流側にて揺動制御され、その揺動位置に応
じて、ヒータ7を通過する風とヒータ7を通過しない風
の割合を調節して、冷風と温風の混合割合を調節する機
能を果たす。
【0018】この空調装置では、ブロアファン5を駆動
することにより、外気または内気が外気導入口1aまた
は内気導入口1bからエアコンユニット4内に導入さ
れ、導入された空気は空気流路3を下流側へと送られ
る。エアコンユニット4内を流れる空気は、次にエバポ
レータ6を通過することで冷却され、下流側へ流れる。
このとき、エアミックスダンパ13がヒータ7側通路を
完全に覆っていると、空気はヒータ7を通過せずに吹出
口2に向かい、吹出口2から車内に冷風が吹き出され
る。また、エアミックスダンパ13がヒータ7側通路を
全開しているときは、空気の全部がヒータ7を通過して
加熱されて、吹出口2から車室内に吹き出される。ま
た、エアミックスダンパ13が中間位置にあるときは、
ヒータ7を通過しない冷風とヒータ7を通過した温風
が、エアミックスダンパ13の下流側でその開度に応じ
て混ざり、混合された空気が吹出口2から車室内に吹き
出される。
【0019】上記した空調装置は、図2に示すように、
車両Cに搭載されている。この図には、前記したブロア
ファン5、エバポレータ6、ヒータ7、デフロスタ吹出
口2a、及びフェイス吹出口2bが符号付きで示されて
いる。またこれらに加えて、車両C内部には、搭乗者が
希望する車室内温度や運転モードを、上記空調装置に対
して設定するための操作パネル20が備えられている。
また、本実施形態においては、上記した温度や運転モー
ドの他、風量や風向の設定も可能となっている。空調装
置は、これらの設定情報を目標値として、車室内の環境
を快適なものとするよう各種ダンパの制御等を実施する
ことになる。なお、操作パネル20の具体的な態様に関
しては、本発明は特に限定されるものではない。例え
ば、温度、運転モード、風量、風向以外にも、空調装置
制御に関するパラメータを設定可能なような構成とされ
ていてもよい。
【0020】以下では本実施形態における特徴部分につ
いて説明する。車両C内部には、図2に示すように、車
室内温度センサ40及び車室内湿度センサ41が備えら
れている。また、車両C外部にも外部温度センサ50及
び外部湿度センサ51が備えられている。これらの温度
センサ40、50、また湿度センサ41、51はそれぞ
れ備えられた部位における温度、湿度を測定し、その測
定結果をすぐ後で説明する制御手段30に送信するよう
になっている。
【0021】制御手段30は、図1に示すように、内外
気切換ダンパ8に接続されている。また、本実施形態に
おける制御手段30は、上記した各温度センサ40、5
0、及び湿度センサ41、51から送られてきた測定デ
ータを基に、車室内エンタルピHi、外部エンタルピHo
値を計算し、かつこれらの比較演算を行うようになって
いる。内外気切換ダンパ8の動作態様は、制御手段30
内で実施された前記の車室内エンタルピHiと外部エン
タルピHoの比較演算結果に基づいて決定される。
【0022】上記構成となる空調装置について、以下で
は、当該空調装置が冷房運転する状況を措定してその動
作態様を説明する。空調装置の運転が開始されると、操
作パネル20により予め搭乗者が設定していた温度や運
転モード(冷房あるいは暖房)を認識した上で、あるい
は新たに搭乗者が設定した設定状況を認識した上で、各
種ダンパ位置の制御等を実施してその設定状況に合致す
るように自動運転状態となる。
【0023】この自動運転状態下において、車室内温度
センサ40及び車室内湿度センサ41は車室内の温度及
び湿度を、また外部温度センサ50及び外部湿度センサ
51は、車両C外部の温度及び湿度を、それぞれ連続的
に測定し続ける。そして、これらの測定データは、図1
や図3フローチャートに示すように、制御手段30に連
続的に送信されることになる。制御手段30は、これら
の測定データを用いることで、車室内エンタルピHi及
び外部エンタルピHoを演算する。そして、さらにこれ
らHi及びHoの比較演算を行う。(図3中ステップS
1及びS2)。
【0024】その結果が、Hi<Hoであるならば内気導
入口1bに対して内外気切換ダンパ8を開くよう指示を
発する(図3中ステップS3)。したがって、空調装置
内には内気が導入されることになる。また、Hi>Hoで
あるならば、その逆に空調装置内に外気が導入されるこ
とになる(図3中ステップS4)。つまり、空調装置内
には常にエンタルピの低い空気が導入されることにな
る。
【0025】したがって、本実施形態における空調装置
は、常に低負荷の運転を実施することが可能となる。な
ぜならば、よりエンタルピの低い空気は、冷却するのが
よりたやすいからである。換言すれば、エバポレータ6
において空気を冷やすエネルギを大きく消費する必要が
ない。これはただちに、圧縮機にかかる負担、すなわち
消費動力の減少を意味することになり、本実施形態にお
ける空調装置は省エネ運転を実施することが可能なもの
であるといえる。また、常にエンタルピの低い空気を取
り入れることは、目標温度への到達時間を当然早めるこ
ととなり、搭乗者に快適な環境を提供することができ
る。
【0026】以下では本発明の別の実施形態について説
明する。これは、基本的には上記各エンタルピHi、H
oを内外気切換ダンパ8動作に係る判断基準とすること
に変わりはないものの、それに加えて、前記車室内湿度
センサ41及び前記外部湿度センサ51から得られる生
の湿度データをも判断材料とするものである。その様子
を図4フローチャートに示した。
【0027】まず、演算装置30は、上述した実施形態
と同様に車室内エンタルピHi及び外部エンタルピHo
を演算する。先の例ではこれら各エンタルピ値を直接比
較していたが、ここでは新たに数因子a、b(ただし、
a<b)を導入する。いま、a=0.97、b=1.03とし、
これらそれぞれを車室内エンタルピHiに乗じた値を求
めておく。すなわち、HiL=aHi、HiH=bHiを
演算する(図4中ステップS10)。
【0028】次に上記HiL及びHiHとHoとをそれぞ
れ比較演算する。このとき、もしHiL>Hoならば、
制御装置30は内外気切換ダンパ8に対して外気導入口
1aを開くよう指示を発し(図4中ステップ11)、H
H<Hoならば、その逆に内気導入口1bを開くよう
に指示する(同ステップ12)。これらの制御は、先に
記した実施形態において、Hiを、HiLとHiHとにそ
れぞれ分割したものと考えることができる。
【0029】また、HiL≦Ho≦HiHである場合には、
車室内湿度センサ41及び外部湿度センサ51からそれ
ぞれ得られる車室内湿度hi、外部湿度hoを参照す
る。これらの関係がhi>hoならば、演算装置30は
内外気切換ダンパ8に対して外気導入口1aを開くよう
指示を発し(同ステップS13)、hi<hoならば、
その逆に内気導入口1bを開くよう指示を出す(同ステ
ップ14)。つまりこれは、車室内エンタルピHiと外
部エンタルピHoとが、数因子a、bで決定されるよう
な規範においてほぼ「等しい」とみなされる場合には、
車室内湿度hi及び外部湿度hoを参照し、より低い湿
度である方の空気を空調装置内に取り込む制御を行って
いることになる。なお、いまの場合、a=0.97、b=1.
03としていたから、前記規範とは外部エンタルピHo
が、車室内エンタルピの上下3%内の値と一致するとき
には両者を「等しい」とみなすようになっている。
【0030】このように、いま述べた実施形態における
空調装置は、車室内エンタルピHi及び外部エンタルピ
Hoとが「等しい」場合については、湿度の低い方の空
気を空調装置内に取り込むようになっているから、前記
エバポレータ6にて発生する凝縮水による、以下に示す
影響を回避するのに有効なものとなる。つまり、エバポ
レータ6を通過する空気は、その際に空気中に含まれて
いる水蒸気を水として凝縮させることになるが、この凝
縮水において、これをさらにエバポレータ6表面温度ま
で冷却する顕熱が、通常、無駄なエネルギ消費となって
いる。また、凝縮水がエバポレータ6表面に付着する
と、空気が通過する際に大きな抵抗を受けて吹き出し風
量が減少する。これらの弊害を回避するため、車室内エ
ンタルピHi及び外部エンタルピHoが「等しい」場合
には、相対湿度が低い方の空気を取り込めば凝縮水の発
生量が少なくなり、有効であることがわかる。
【0031】すなわち、この空調装置によれば、車室内
エンタルピHi及び外部エンタルピHoが「等しい」場
合、車室内湿度hi及び外部湿度hoを参照し、これら
のうちより低い湿度をもつ空気を空調装置内に取り込む
ことによって、エバポレータ6における凝縮水の発生量
を減少させ、従来顕熱によって無駄になっていたエネル
ギを有効に利用することができる。これは、すなわち圧
縮機の消費電力の減少を意味することにもなる。また、
吹き出し風量の安定化も達成することができる。
【0032】また、車室内エンタルピHi及び外部エン
タルピHoが「等しくない」ときには、上述したよう
に、よりエンタルピの低い空気を取り入れる先の実施形
態にならった制御となっているから、この場合において
も、空調装置は省エネ運転を実施することが可能なもの
となっている。
【0033】なお、上記した数因子a、bの具体的な値
について、本発明は特にこだわるものではない。つま
り、例えばa=0.90、b=1.10等の値に設定するように
してもよい。また、車室内エンタルピHi及び外部エン
タルピHoとを「等しい」と認める基準も、本実施形態
に示した方法によるだけのものでなく、その他様々な手
法を用いて判断するようにした形態としたものでも、本
発明の概念内にあることはあきらかである。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の車
両用空調装置は、車室内と外部とのそれぞれに温度セン
サ及び湿度センサを備え、この測定結果を基に車室内エ
ンタルピHi及び外部エンタルピHoを演算し、この結果
を内外気切換用のダンパ動作態様の決定に供するもので
ある。したがって、まず本発明の空調装置は、単純に温
度のみに頼った内外気切換を実施するものではない。ま
た、空調装置のエネルギ効率を勘案した上での当該内外
気切換を実施することができる。このことから、低負荷
状態での空調装置の運転を実現できる。
【0035】また、請求項2記載の空調装置は、冷房運
転時において前記車室内エンタルピHi及び外部エンタ
ルピHoにおいて、Hi<Hoならば内気を取り込み、
逆ならば外気を取り込むものとなっている。すなわち、
より冷却にたやすい空気を空調装置内に取り込むことに
なる。したがって、エバポレータにおいて空気を冷やす
のに大きなエネルギを消費することがなく、圧縮機の消
費電力を低減することができる。よって、この空調装置
は低負荷運転を実施することができる。また、当該空調
装置は、速やかに快適な車室内環境を提供することがで
きる。
【0036】さらに、請求項3記載の空調装置は、前記
車室内エンタルピ及び外部エンタルピがほぼ等しいとみ
なされるときには、内気及び外気においてより湿度の低
い方の空気を空調装置内に取り込むようになっているか
ら、エバポレータにて発生する凝縮水の量を減少させる
ことが可能となる。このことから、顕熱によって無駄と
なっていたエバポレータの冷却能力を有効に利用するこ
とができるとともに、吹き出し風量の安定化を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両用空調装置の構成を示す断面図である。
【図2】 車両内部に搭載された社用用空調装置を示す
説明図である。
【図3】 空調装置の動作の様子を示すフローチャート
である。
【図4】 図3とは別の形態による空調装置の動作の様
子を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1a 外気導入口 1b 内気導入口 2 吹出口 4 エアコンユニット 5 ブロアファン 6 エバポレータ 7 ヒータ 8 内外気切換ダンパ 13 エアミックスダンパ 30 制御手段 40 車室内温度センサ 41 車室内湿度センサ 50 外部温度センサ 51 外部湿度センサ
フロントページの続き (72)発明者 小南 聡 愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1 番地 三菱重工業株式会社エアコン製作所 内 Fターム(参考) 3L011 AF00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上流端にダンパによって開閉切換えされ
    る外気導入口と内気導入口とを有すると共に、下流端に
    車室内への空調風の吹出口を有するエアコンユニット
    と、該エアコンユニット内に備えられたブロアファン、
    エバポレータ、ヒータ、エアミックスダンパとを備えた
    車両用空調装置であって、 車室内の温度及び湿度を測定する車室内温度センサ及び
    車室内湿度センサと、 車両外部の温度及び湿度を測定する外部温度センサ及び
    外部湿度センサと、 前記車室内温度センサ及び車室内湿度センサと、前記外
    部温度センサ及び外部湿度センサの測定結果を基に車室
    内のエンタルピHi及び車両外部エンタルピHoを演算
    し、かつこれらの比較演算を実施してその結果を前記ダ
    ンパの動作態様の決定に供する制御手段とを備えている
    ことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記動作態様とは、前記車両用空調装置
    が冷房運転時において、 前記車室内エンタルピHiと前記外部エンタルピHoとの
    関係が、 Hi<Hoならば、前記ダンパは前記内気導入口に対して
    開となり、 Hi>Hoならば、前記ダンパは前記外気導入口に対して
    開となることである請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記動作態様とは、前記車両用空調装置
    が冷房運転時において、前記車室内湿度センサ及び前記
    外部湿度センサの測定結果をそれぞれhi及びhoとすれ
    ば、 前記車室内エンタルピHi及び前記外部エンタルピHo
    が等しいとみなせるときに、 ho>hiならば、前記ダンパは前記内気導入口に対して
    開となり、 ho<hiならば、前記ダンパは前記外気導入口に対して
    開となることである請求項2記載の車両用空調装置。
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