JP2011043707A - カラーフィルター用感光性樹脂組成物、及び、当該感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、ヒンダードフェノール系化合物、及び、チオール基を含む連鎖移動剤を含有することを特徴とする、カラーフィルター用感光性樹脂組成物。
【選択図】図1
Description
一般にカラー液晶表示装置(101)は、図2に示すように、カラーフィルター1とTFT基板等の電極基板2とを対向させて1〜10μm程度の間隙部3を設け、当該間隙部3内に液晶化合物Lを充填し、その周囲をシール材4で密封した構造をとっている。カラーフィルター1は、透明基板5上に、着色層間の境界部を遮光するために所定のパターンに形成された遮光層(ブラックマトリックス層)6と、各画素を形成するために複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)を所定順序に配列した着色層7と、保護膜8と、透明電極膜9とが、透明基板に近い側からこの順に積層された構造をとっている。また、カラーフィルター1及びこれと対向する電極基板2の内面側には配向膜10が設けられる。さらに間隙部3には、カラーフィルター1と電極基板2の間のセルギャップを一定且つ均一に維持するために、スペーサーが設けられる。スペーサーとしては一定粒子径を有するビーズスペーサー11を分散したり、又は、図3に示すようにセルギャップに対応する高さを有する柱状スペーサー12を、カラーフィルターの内面側であって遮光層6が形成されている位置と重なり合う領域に形成したりする。そして、各色に着色された着色層それぞれ又はカラーフィルターの背後にある液晶層の光透過率を制御することによってカラー画像が得られる。
機能層の代表例としては、カラーフィルターの着色層を挙げることができる。発明者らは、カラーフィルターの着色層中の顔料が、焼成時に異方性を持って配向し、その結果、位相差発現の原因になることを見出した。また発明者らは、顔料を含まない樹脂組成物を用いた場合においても、膜の収縮応力を調整することによって、位相差制御が可能となることを発見した。
本発明は発明者らが得た上記知見を鑑みて成し遂げられたものであり、カラーフィルター作製時に生ずる位相差を制御することができるカラーフィルター用感光性樹脂組成物、及び、当該感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルターを提供することを目的とする。
以下、ヒンダードフェノール系化合物、チオール基を含む連鎖移動剤、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤の順に項を分けて説明する。
本発明の感光性樹脂組成物の主な特徴の1つとして、位相差調整剤としての役割を果たすヒンダードフェノール系化合物を含有することが挙げられる。
上述したように、従来の液晶表示装置においては、位相差板により位相差制御を行っていたが、さらなる画質の向上には、カラーフィルターを含む液晶表示装置全体での位相差制御が必要である。また、コスト低減を図るには、位相差板を構成要素から除き、カラーフィルター等に含まれる他の機能層において位相差制御を行うことが必要である。
今回、発明者らの鋭意努力の結果、感光性樹脂組成物中に位相差調整剤としての役割を果たすヒンダードフェノール系化合物を含有させることによって、カラーフィルターにおける位相差低減の目的を達成できることが明らかとなった。
図4(a)はポストベイク中の顔料周辺の様子を表した模式図であり、図4(b)はポストベイク後の顔料周辺の様子を表した模式図である。顔料30は、分散材吸着層31によって取り巻かれており、当該吸着層31は、さらに樹脂層32によって覆われている。分散材吸着層31中には、主に顔料の粒子から溶け出した顔料の一部である、位相差主要因分子33がランダムに混在している。
図4(a)には、ポストベイク中において発生する、熱膨張による応力の方向が矢印34によって示されている。このように、熱膨張による応力が、主にカラーフィルターの膜厚方向に沿って生じる。当該応力により位相差主要因分子33の分子配向が発生し、且つ、位相差主要因分子33同士が架橋反応を起こすことにより、図4(b)に示すように位相差主要因分子33が同じ方向、特に熱膨張による応力が生じた方向に整列して結晶化した結果、位相差が発現すると考えられる。また、ポストベイク後において、主にカラーフィルターの膜厚方向に沿って生じる収縮応力も、位相差発現の原因であると考えられる。
位相差主要因分子33は結晶化を伴い配向することが発明者らにより確認されている。メカニズムの詳細は定かではないが、ヒンダードフェノール系化合物は、位相差主要因分子33の結晶化を抑制し、位相差の低減に寄与していると考えられる。
またヒンダードフェノール系化合物は、ポストベイク後において生じたカラーフィルターの膜厚方向の収縮応力を緩和させる働きをも有しており、このような応力緩和の働きも、位相差の低減に寄与していると考えられる。
このように顔料を含まない感光性樹脂組成物を用いる場合についても、ヒンダードフェノール系化合物を添加することによって、位相差の発現を阻止することができる。位相差発現阻止のメカニズムの詳細は定かではないが、ヒンダードフェノール系化合物は、ポストベイク後において生じたカラーフィルターの膜厚方向の収縮応力を緩和させる働きを有しており、このような応力緩和の働きが、位相差の低減に寄与していると考えられる。
なお、ヒンダードフェノール系化合物の分子量は、400〜1400であることが特に好ましく、500〜1300であることが最も好ましい。
ヒンダードフェノール系化合物の含有割合が20質量%よりも多いと、カラーフィルター作製時において樹脂の光硬化を妨げてしまう恐れがある。また、ヒンダードフェノール系化合物の含有割合が0.01質量%よりも少ないと、十分な位相差低減の効果を得ることが難しい。
なお、ヒンダードフェノール系化合物の含有割合は、本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物の固形分中において0.02〜10質量%であることが特に好ましく、0.03〜5質量%であることが最も好ましい。
上述したように、カラーフィルター用感光性樹脂組成物中に、位相差調性剤としてヒンダードフェノール系化合物を添加することが、本願発明の主な特徴の1つである。しかし、ヒンダードフェノール系化合物はラジカル捕捉剤としての機能をも有するため、ヒンダードフェノール系化合物のみを感光性樹脂組成物に添加した場合には、カラーフィルター作製における露光工程時に、十分に感光性樹脂組成物が硬化せず、製版性が損なわれるおそれがある。
本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物は、ヒンダードフェノール系化合物と共に、チオール基を含む連鎖移動剤をさらに含有することにより、カラーフィルター作製時において良好な製版性を維持することができる。チオール基を含む連鎖移動剤、特に、後述するような多官能チオール化合物は、ヒンダードフェノール系化合物よりも連鎖移動定数が高い。したがって、ヒンダードフェノール系化合物がラジカルを捕捉するよりも早く、連鎖移動剤がラジカルを発生させ、それによって感光性樹脂組成物の光硬化を促進させることができる。
なお、チオール基を含む連鎖移動剤の分子量は、250〜900であることが特に好ましく、350〜800であることが最も好ましい。
チオール基を含む連鎖移動剤の含有割合が20質量%よりも多いと、保存安定性が悪くなったり、臭気が強くなったりするというデメリットが生じる。また、チオール基を含む連鎖移動剤の含有割合が0.01質量%よりも少ないと、十分な製版性向上の効果を得ることが難しい。
i)重合体
紫外線、電子線等の光により重合硬化させることができる光硬化性樹脂を含むバインダー形成系においては、成膜性や被塗工面に対する密着性を付与することを目的として比較的分子量の高い重合体を含むことが好ましい。ここでいう比較的分子量が高いとは、所謂モノマーやオリゴマーよりも分子量が高いことをいい、重量平均分子量5,000以上を目安にすることができる。比較的分子量の高い重合体としては、それ自体は重合反応性のない重合体、及び、それ自体が重合反応性を有する重合体のいずれを用いてもよく、また、2種以上を組み合わせて用いても良い。そして、比較的分子量の高い重合体を主体とし、必要に応じて、多官能のモノマーやオリゴマー、単官能のモノマーやオリゴマー、光により活性化する光重合開始材、及び、増感剤などを配合して、光硬化性バインダー形成系を構成する。
より具体的には、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体、ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体、ベンジルメタクリレートマクロモノマー/スチレン共重合体、ベンジルメタクリレート/スチレンマクロモノマー共重合体などを例示することができる。
各種のエチレン性二重結合含有化合物は、それ自体が重合反応性を有し、光硬化性樹脂として利用できる。
それ自体が重合硬化できる重合性を有する比較的分子量の高い重合体を用いる場合にも、塗膜の強度や基盤に対する密着性を向上させるためには、多官能のモノマーやオリゴマーなどの多官能重合性成分を配合するのが好ましい。重合性を有する比較的分子量の高い重合体の分子は、比較的分子量の高い重合体同士で重合するだけでなく、多官能モノマー等の他の重合性成分とも重合してネットワークを形成し、硬化する。
塗工膜のネットワーク構造を形成する多官能重合性成分としては、2官能以上のモノマー又はオリゴマーを用いることができる。光硬化性樹脂に十分な膜強度や密着性を付与するために、通常は4官能以上のモノマーやオリゴマーが用いられている。
また、光硬化性バインダー形成系には、必要に応じて、単官能のモノマー、オリゴマーを配合してもよい。
単官能のモノマー、オリゴマーとしては、例えば、スチレン、酢酸ビニル等のビニルモノマーや、n−ヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマーを例示することができる。
光硬化性バインダー形成系には、通常、使用する光源の波長に対して活性を有する光重合開始剤が配合される。光重合開始剤は、樹脂や多官能モノマーの反応形式の違い(例えばラジカル重合やカチオン重合など)や、各材料の種類を考慮して適宜選択されるが、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モンフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイド、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロライド、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、1,3,5−トリアクロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、2−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、メチルベンゾイルホルメート、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどの光重合開始剤を用いることができる。本発明においては、市販の重合開始剤を用いることもでき、例えば、イルガキュア184、イルガキュア369、イルガキュア651、イルガキュア907(以上いずれも商品名。チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、ダロキュアー(商品名。メルク社製)、アデカ1717(商品名。旭電化工業株式会社製)等のケトン系化合物、および2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4'−テトラフェニル−1,2'ビイミダゾール(黒金化成株式会社製)等のビイミダゾール系化合物が好ましい。
また、硬化した感光性樹脂組成物層に十分な密着性、強度、硬度を付与するためには、顔料やその他の成分を含めた感光性樹脂組成物の固形分全量に占めるバインダー形成系成分の合計割合を30質量%以上とするのが好ましい。
以下、顔料、並びに、必要に応じて使用される顔料分散剤及び溶剤の順に項を分けて説明する。
本発明に用いる感光性樹脂組成物における顔料としては、公知の有機着色剤及び無機着色剤の中から任意のものを選んで使用することができる。有機着色剤としては、例えば、染料、有機顔料、天然色素等を用いることができる。また、無機着色剤としては、例えば、無機顔料、体質顔料等を用いることができる。これらの中で有機顔料は、発色性が高く、耐熱性も高いので、好ましく用いられる。有機顔料としては、例えばカラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 発行)においてピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
本発明に用いる感光性樹脂組成物において、顔料は、感光性樹脂組成物中の光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、通常は1〜60質量%、好ましくは5〜40質量%の割合で配合される。顔料が少なすぎると、感光性樹脂組成物を所定の膜厚(通常は0.5〜5.0μm)に塗布した際の透過濃度が十分でないおそれがある。また、顔料が多すぎると、感光性樹脂組成物を基板上へ塗布し硬化させた際の基板への密着性、硬化膜の表面荒れ、塗膜硬さ等の塗膜としての特性が不十分となるおそれがある。
顔料分散剤は、上記顔料を良好に分散させるために顔料分散液中に更に配合されることが好ましい。顔料分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を使用できる。界面活性剤の中でも、次に例示するような高分子界面活性剤(高分子分散剤)が好ましい。また、溶剤に少量溶解するような顔料誘導体を顔料分散剤として用いてもよい。
本発明においては、市販の分散剤を用いることもでき、例えば、ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、20000、24000、26000、および28000等の各種ソルスパース分散剤(以上いずれも商品名。ゼネカ株式会社製)、ならびにDisperbyk111(商品名。ビックケミー・ジャパン株式会社製)が好ましい。
本発明において、カラーフィルター用顔料分散液は、顔料を分散させるために溶剤を含むことが好ましい。
本発明の顔料分散液に用いる溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、N−プロピルアルコール、i−プロピルアルコールなどのアルコール系溶剤;メトキシアルコール、エトキシアルコールなどのセロソルブ系溶剤;メトキシエトキシエタノール、エトキシエトキシエタノールなどのカルビトール系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤;メトキシエチルアセテート、メトキシプロピルアセテート、メトキシブチルアセテート、エトキシエチルアセテート、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテートなどのセロソルブアセテート系溶剤;カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテートなどのカルビトールアセテート系溶剤;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラヒドロフラン、などのエーテル系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性アミド溶剤;γ−ブチロラクトンなどのラクトン系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレンなどの不飽和炭化水素系溶剤;N−ヘプタン、N−ヘキサン、N−オクタンなどの飽和炭化水素系溶剤などの有機溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、および3−メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどの有機溶剤が挙げられる。中でも、本発明に用いる溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル及び3−メトキシブチルアセテートよりなる群から選択される1種以上であることが、他の成分の溶解性や塗布適性の点から好ましい。
本発明において、顔料分散液は、以上のような溶剤を、当該溶剤を含む顔料分散液の全量に対して、通常は60〜85質量%の割合で用いて調製する。溶剤が少なすぎると、粘度が上昇し、顔料分散性や顔料分散経時安定性が低下しやすい。また、溶剤が多すぎると塗布性が低下する場合がある。
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、その他の添加剤を1種又は2種以上配合することができる。そのような添加剤としては、酸化防止剤、増感剤、分散助剤、充填剤、密着促進剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を例示することができる。
一方、顔料等の色材を含まない場合において、本発明の感光性樹脂組成物は、例えば、カラーフィルターの保護層等に用いることができる。
このカラーフィルター103は、透明基板5に必要に応じて、所定のパターンで形成された遮光層6と、当該遮光層上に所定のパターンで形成した着色層7(7R,7G,7B)と、必要に応じて、当該着色層を覆うように形成された保護膜8を備えている。保護膜上に必要に応じて液晶駆動用の透明電極9が形成される場合もある。カラーフィルター103の最内面、この場合には透明電極上には、配向膜10が形成される。
遮光層の厚さは、適応するカラーフィルターにより異なり、0.5〜3.0μm程度とする。
着色層の厚さは、通常、0.5〜5.0μm程度とする。
保護膜を形成する場合の保護膜の厚さは、樹脂組成物の光透過率、カラーフィルターの表面状態等を考慮して設定し、例えば、0.1〜5.0μm程度とする。
(赤色着色組成物の調製)
まず、顔料に配合するための硬化性樹脂組成物を以下の方法で調製した。重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63質量部、アクリル酸(AA)を12質量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6質量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88質量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(重合開始剤)を7質量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7質量部、トリエチルアミンを0.4質量部、及びハイドロキノンを0.2質量部添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
共重合樹脂溶液(固形分50%)の組成
・メタクリル酸メチル(MMA)(株式会社クラレ製): 63質量部
・アクリル酸(AA)(日本触媒製): 12質量部
・メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)(日本触媒製): 6質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)(純正化学社製): 88質量部
・2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(重合開始剤)(商品名:ABN−R、株式会社日本ファインケム社製): 7質量部
・メタクリル酸グリシジル(GMA)(日本油脂株式会社製): 7質量部
・トリエチルアミン(和光純薬社製): 0.4質量部
・ハイドロキノン(精工化学社製): 0.2質量部
硬化性樹脂組成物の組成
・上記共重合樹脂溶液(固形分50%): 32質量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(商品名:SR399、サートマー社製): 24質量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:エピコート180S70、油化シェルエポキシ社製): 4質量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名:イルガキュア907、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製):3.5質量部
・ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート) (商品名:カレンズMT PE1、昭和電工株式会社製) : 0.3質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル(純正化学社製): 36質量部
・位相差調整剤:ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] (商品名:IRGANOX1010、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製) 0.2質量部
赤色着色組成物の組成
・赤色顔料:C.I.ピグメントレッド177(商品名:Chromofine Red 6605、大日精化製) 3.2質量部
C.I.ピグメントレッド254(商品名:Irgaphor Red BT−CF、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製) 3.6質量部
・黄色顔料:C.I.ピグメントイエロー150(商品名:Byplast Yellow Y−5688、Lanxess製) 1.2質量部
・分散剤:Disperbyk111(ビックケミー・ジャパン社製) 2.4質量部
・上記硬化性樹脂組成物: 16質量部
・溶剤:ジエチレングリコールジメチルエーテル(純正化学社製) 73.6質量部
0.7mmのガラス基板(旭硝子株式会社製 AN材)にスピンコーターを用いて、上記赤色組成物を塗布した後、80℃で3分間プリベークし赤色塗膜を乾燥させた。次に乾燥塗膜に高圧水銀ランプを用いて200mJ/cm2で露光後、230℃で30分間ポストベークして膜厚2.0μmの赤色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、位相差調整剤として用いたヒンダードフェノール系化合物の一種であるペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX1010、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)を0.06質量部(すなわち、実施例1の添加量の3分の1倍)加え、且つ、溶剤であるDMDGを0.14質量部多く加えたこと以外は、上記実施例1と同様に赤色着色組成物を調整し、赤色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、位相差調整剤として用いたヒンダードフェノール系化合物の一種であるペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX1010、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)を0.33質量部(すなわち、実施例1の添加量の3分の5倍)加え、且つ、溶剤であるDMDGを0.13質量部少なく加えたこと以外は、上記実施例1と同様に赤色着色組成物を調整し、赤色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、チオール基を含む連鎖移動剤として、上記実施例1のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)の替わりに、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(商品名:カレンズMT NR1(昭和電工株式会社製))を0.3質量部加えたこと以外は、上記実施例1と同様に赤色着色組成物を調整し、赤色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、位相差調整剤として用いたヒンダードフェノール系化合物として、上記実施例1のペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]の替わりに、2,2−チオ‐ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1035(チバ・ジャパン株式会社製))を0.2質量部加えたこと以外は、上記実施例1と同様に赤色着色組成物を調整し、赤色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、位相差調整剤として用いたヒンダードフェノール系化合物として、上記実施例1のペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]の替わりに、n‐オクタデシル‐3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名:IRGANOX 1076(チバ・ジャパン株式会社製))を0.2質量部加えたこと以外は、上記実施例1と同様に赤色着色組成物を調整し、赤色フィルタを製造した。
赤色着色組成物の調整の段階で、顔料分散剤として、上記実施例1のDisperbyk111の替わりに、アジスパーPb821(商品名。味の素ファインテクノ株式会社製)を2.4質量部加えたこと以外は、上記実施例1と同様に赤色着色組成物を調整し、赤色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、位相差調整剤としてのヒンダードフェノール系化合物、及び、チオール基を含む連鎖移動剤を加えず、且つ、溶剤であるDMDGを0.5質量部多く加えたこと以外は、上記実施例1と同様に赤色着色組成物を調整し、赤色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、チオール基を含む連鎖移動剤を加えず、且つ、溶剤であるDMDGを0.3質量部多く加えたこと以外は、上記実施例1と同様に赤色着色組成物を調整し、赤色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、チオール基を含む連鎖移動剤を加えず、且つ、位相差調整剤として用いたヒンダードフェノール系化合物の一種であるペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX1010、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)を0.06質量部(すなわち、実施例1の添加量の3分の1倍)加え、且つ、溶剤であるDMDGを0.44質量部多く加えたこと以外は、上記実施例1と同様に赤色着色組成物を調整し、赤色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、位相差調整剤としてのヒンダードフェノール系化合物を加えず、且つ、溶剤であるDMDGを0.2質量部多く加えたこと以外は、上記実施例1と同様に赤色着色組成物を調整し、赤色フィルタを製造した。
(青色着色組成物の調製)
共重合樹脂溶液(固形分50%)の調整、及び、当該溶液を用いた硬化性樹脂組成物の調整については、上記実施例1と同様である。
続いて、下記の材料を、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製、ビーズ径:0.3mm)を用いて混合し、青色着色組成物を得た。
青色着色組成物の組成
・青色顔料:C.I.ピグメントブルー15:6(商品名:Chromofine Blue 5250A、大日精化製) 7.2質量部
・紫色顔料:C.I.ピグメントバイオレット23(商品名:PV Fast Violet RL、クラリアント製) 0.8質量部
・分散剤:Disperbyk111(ビックケミー・ジャパン社製) 2.4質量部
・上記硬化性樹脂組成物: 16質量部
・溶剤:ジエチレングリコールジメチルエーテル(純正化学社製) 73.6質量部
0.7mmのガラス基板(旭硝子株式会社製 AN材)にスピンコーターを用いて、上記青色組成物を塗布した後、80℃で3分間プリベークし青色塗膜を乾燥させた。次に乾燥塗膜に高圧水銀ランプを用いて200mJ/cm2で露光後、230℃で30分間ポストベークして膜厚2.0μmの青色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、位相差調整剤としてのヒンダードフェノール系化合物、及び、チオール基を含む連鎖移動剤を加えず、且つ、溶剤であるDMDGを0.5質量部多く加えたこと以外は、上記実施例8と同様に青色着色組成物を調整し、青色フィルタを製造した。
(緑色着色組成物の調製)
共重合樹脂溶液(固形分50%)の調整、及び、当該溶液を用いた硬化性樹脂組成物の調整については、上記実施例1と同様である。
続いて、下記の材料を、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製、ビーズ径:0.3mm)を用いて混合し、緑色着色組成物を得た。
緑色着色組成物の組成
・緑色顔料:C.I.ピグメントグリーン36(商品名:Fastogen Green 2YK、DIC製) 5.6質量部
・黄色顔料:C.I.ピグメントイエロー150(商品名:Byplast Yellow Y−5688、Lanxess製) 2.4質量部
・分散剤:Disperbyk111(ビックケミー・ジャパン社製) 2.4質量部
・上記硬化性樹脂組成物: 16質量部
・溶剤:ジエチレングリコールジメチルエーテル(純正化学社製) 73.6質量部
0.7mmのガラス基板(旭硝子株式会社製 AN材)にスピンコーターを用いて、上記緑色組成物を塗布した後、80℃で3分間プリベークし緑色塗膜を乾燥させた。次に乾燥塗膜に高圧水銀ランプを用いて200mJ/cm2で露光後、230℃で30分間ポストベークして膜厚2.0μmの緑色フィルタを製造した。
緑色着色組成物調整の段階で、緑色顔料として、上記実施例9のC.I.ピグメントグリーン36の替わりに、C.I.ピグメントブルー58を5.6質量部加えたこと以外は、上記実施例9と同様に緑色着色組成物を調整し、緑色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、位相差調整剤としてのヒンダードフェノール系化合物、及び、チオール基を含む連鎖移動剤を加えず、且つ、溶剤であるDMDGを0.5質量部多く加えたこと以外は、上記実施例9と同様に緑色着色組成物を調整し、緑色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、位相差調整剤としてのヒンダードフェノール系化合物、及び、チオール基を含む連鎖移動剤を加えず、且つ、緑色着色組成物調整の段階で、緑色顔料として、上記実施例9のC.I.ピグメントグリーン36の替わりに、C.I.ピグメントブルー58を5.6質量部加え、且つ、溶剤であるDMDGを0.5質量部多く加えたこと以外は、上記実施例9と同様に緑色着色組成物を調整し、緑色フィルタを製造した。
(硬化性樹脂組成物の調製)
上記実施例1と同様に、共重合樹脂溶液(固形分50%)を調整し、当該溶液を用いて硬化性樹脂組成物を調整した。なお、実施例1とは異なり、顔料及び顔料分散剤は加えなかった。
0.7mmのガラス基板(旭硝子株式会社製 AN材)にスピンコーターを用いて、上記硬化性樹脂組成物を塗布した後、80℃で3分間プリベークし無色塗膜を乾燥させた。次に乾燥塗膜に高圧水銀ランプを用いて200mJ/cm2で露光後、230℃で30分間ポストベークして膜厚2.0μmの無色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、位相差調整剤としてのヒンダードフェノール系化合物、及び、チオール基を含む連鎖移動剤を加えず、且つ、溶剤であるDMDGを0.5質量部多く加えたこと以外は、上記実施例11と同様に硬化性樹脂組成物を調整し、無色フィルタを製造した。
硬化性樹脂組成物の調整の段階で、チオール基を含む連鎖移動剤を加えず、且つ、溶剤であるDMDGを0.3質量部多く加えたこと以外は、上記実施例11と同様に硬化性樹脂組成物を調整し、無色フィルタを製造した。
上述した実施例1乃至10及び比較例1乃至7の着色組成物を有するカラーフィルター、並びに、上述した実施例11及び比較例8及び9の硬化性樹脂組成物を有するフィルターについて、カラーフィルターの位相差抑制効果及び製版性の評価を行った。結果は下記表1に示した。下記表1においては、材料に関する数値の単位は質量%であり、位相差(Rth)に関する数値の単位はnmである。
なお、各評価の評価基準は以下の通りである。位相差抑制効果の評価基準については、位相差測定装置(AXOMETRICS社製AxoscanTM Mueller Matrix Polarimeter)を用いて測定した、着色層が有する位相差(Rth)を用いた。位相差測定においては、赤色着色層には620nmの波長を、緑色着色層には550nmの波長を、青色着色層には450nmの波長を、無色フィルタの場合には550nmの波長を、それぞれ測定波長とした。ここで、「着色層が有する位相差(Rth)」とは、着色層の面内における進相軸方向(屈折率が最も小さい方向)の屈折率Nx、遅相軸方向(屈折率が最も大きい方向)の屈折率Ny、厚み方向の屈折率Nz、及び、着色層の厚みd(nm)により、Rth={(Nx+Ny)/2−Nz}×dの式から求められる値である。
また、製版性に関しては、膜荒れ及び画素欠けの2つの観点から評価を行い、○及び×で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○:膜荒れ面積5%未満
×:膜荒れ面積5%以上
[画素欠け評価基準]
○:画素欠け発生数0個
×:画素欠け発生数1個以上
位相差調整剤の添加率が0質量%、すなわち位相差調整剤無添加であり、且つ、チオール基を含む連鎖移動剤の添加率が0質量%、すなわち連鎖移動剤無添加である場合(比較例1)には、位相差の絶対値は15.5nmと高い値であった。また、チオール基を含む連鎖移動剤の一種であるペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(以下、商品名よりカレンズMT PE1と称することがある)を0.05質量%の添加率で含有していても、位相差調整剤無添加である場合(比較例4)には、位相差の絶対値は15.7nmと高い値であった。これは、位相差調整剤無添加である場合には、チオール基を含む連鎖移動剤の有無にかかわらず、本発明の効果である十分な位相差低減の効果が得られないことを示している。
一方、位相差調整剤の一種であるペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](以下、商品名よりIRGANOX1010と称することがある)を0.03質量%、0.01質量%の添加率でそれぞれ含有し、且つ、連鎖移動剤無添加である場合(比較例2及び3)には、位相差の絶対値はそれぞれ8.5nm、10.5nmと比較的低い値であった。しかし、比較例3のようにIRGANOX1010を0.01質量%含有する場合には、画素欠けの評価が×であり、比較例2のようにIRGANOX1010を0.03質量%含有する場合には、画素欠け及び膜荒れの評価がいずれも×であった。これは、チオール基を含む連鎖移動剤無添加である場合には、位相差調整剤の添加率を上げるほど、位相差調整剤であるヒンダードフェノール系化合物がカラーフィルター作製時に光硬化を妨げてしまい、その結果、画素欠け及び膜荒れが生じたと考えられる。
これら比較例1乃至4に対し、位相差調整剤としてIRGANOX1010を0.03質量%含有し、且つ、チオール基を含む連鎖移動剤としてカレンズMT PE1を0.05質量%の添加率で含有する場合には(実施例1)、位相差の絶対値は8.7nmと比較的低い値であり、且つ、膜荒れや画素欠けの評価はいずれも○であった。これは、適切な添加率の位相差調整剤及びチオール基を含む連鎖移動剤を含有することによって、良好な製版性を保ったまま、位相差低減の効果を得ることができることを示している。
位相差調整剤の一種であるIRGANOX1010の添加率が0質量%、すなわち位相差調整剤無添加である場合(比較例4)においては、位相差の絶対値は15.7nmと高い値であったのに対し、当該添加率が0.01質量%である場合(実施例2)においては、位相差の絶対値は10.8nmと比較的低い値であった。これは、当該添加率が0.01質量%未満においては、位相差調整剤の添加量が低すぎることによって、本発明の効果である十分な位相差低減の効果が得られないことを示している。また、当該添加率が0.03質量%(実施例1)、0.05質量%(実施例3)の場合においては、位相差の絶対値はそれぞれ8.7nm、6.6nmと、比較例4の位相差の絶対値の約半分以下の値であった。
チオール基を含む連鎖移動剤の一種であるカレンズMT PE1(添加率:0.05質量%)を加えた場合(実施例1)、チオール基を含む連鎖移動剤の一種である1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(商品名:カレンズMT NR1(昭和電工株式会社製))(添加率:0.05質量%)を加えた場合(実施例4)を比較すると、位相差の絶対値はそれぞれ8.7nm(実施例1)、8.8nm(実施例4)であり、且つ、膜荒れ、画素欠け評価はいずれも○であった。この結果は、どの多官能チオールを連鎖移動剤として用いた場合でも、良好な製版性を保ったまま、位相差低減の効果を得ることができることを示している。
位相差調整剤の一種であるIRGANOX1010(添加率:0.03質量%)を加えた場合(実施例1)、位相差調整剤の一種である2,2−チオ‐ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1035(チバ・ジャパン株式会社製))(添加率:0.03質量%)を加えた場合(実施例5)、位相差調整剤の一種であるn‐オクタデシル‐3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名:IRGANOX 1076(チバ・ジャパン株式会社製))(添加率:0.03質量%)を加えた場合(実施例6)を比較すると、位相差の絶対値はそれぞれ8.7nm(実施例1)、9.0nm(実施例5)、8.0nm(実施例6)であり、且つ、膜荒れ、画素欠け評価はいずれも○であった。この結果は、どのヒンダードフェノール系化合物を位相差調整剤として用いたとしても、良好な製版性を保ったまま、位相差低減の効果を得ることができることを示している。
顔料分散剤の一種であるDisperbyk111(ビックケミー・ジャパン社製)(添加率:2.4質量%)を加えた場合(実施例1)、顔料分散剤の一種であるアジスパーPb821(商品名。味の素ファインテクノ株式会社製)(添加率:2.4質量%)を加えた場合(実施例7)を比較すると、位相差の絶対値はそれぞれ8.7nm(実施例1)、8.2nm(実施例7)であり、且つ、膜荒れ、画素欠け評価はいずれも○であった。この結果は、どの顔料分散剤を用いた場合でも、良好な製版性を保ったまま、位相差低減の効果を得ることができることを示している。
まず、青色着色組成物を有するカラーフィルターについて検討する。位相差調整剤の添加率が0質量%、すなわち位相差調整剤無添加であり、且つ、チオール基を含む連鎖移動剤の添加率が0質量%、すなわち連鎖移動剤無添加である場合(比較例5)には、位相差の絶対値は13.8nmと高い値であった。これは、位相差調整剤無添加である場合には、本発明の効果である十分な位相差低減の効果が得られないことを示している。この比較例5に対し、位相差調整剤としてIRGANOX1010を0.03質量%含有し、且つ、チオール基を含む連鎖移動剤としてカレンズMT PE1を0.05質量%の添加率で含有する場合には(実施例8)、位相差の絶対値は9.6nmと比較的低い値であり、且つ、膜荒れや画素欠けの評価はいずれも○であった。これは、青色着色組成物を有するカラーフィルターにおいても、適切な添加率の位相差調整剤及びチオール基を含む連鎖移動剤を含有することによって、良好な製版性を保ったまま、位相差低減の効果を得ることができることを示している。
次に、緑色着色組成物を有するカラーフィルターについて検討する。位相差調整剤の添加率が0質量%、すなわち位相差調整剤無添加であり、且つ、チオール基を含む連鎖移動剤の添加率が0質量%、すなわち連鎖移動剤無添加である場合(比較例6及び7)には、位相差の絶対値はそれぞれ4.7nm、4.5nmと高い値であった。これは、位相差調整剤無添加である場合には、本発明の効果である十分な位相差低減の効果が得られないことを示している。この比較例6及び7に対し、位相差調整剤としてIRGANOX1010を0.03質量%含有し、且つ、チオール基を含む連鎖移動剤としてカレンズMT PE1を0.05質量%の添加率で含有する場合には(実施例9及び10)、位相差の絶対値は2.9nm、3.4nmと比較的低い値であり、且つ、膜荒れや画素欠けの評価はいずれも○であった。これは、緑色着色組成物を有するカラーフィルターにおいても、適切な添加率の位相差調整剤及びチオール基を含む連鎖移動剤を含有することによって、良好な製版性を保ったまま、位相差低減の効果を得ることができることを示している。
最後に、顔料を含まない硬化性樹脂組成物を有する無色フィルターについて検討する。位相差調整剤の添加率が0質量%、すなわち位相差調整剤無添加であり、且つ、チオール基を含む連鎖移動剤の添加率が0質量%、すなわち連鎖移動剤無添加である場合(比較例8)には、位相差の絶対値はそれぞれ3.1nmと高い値であった。これは、位相差調整剤無添加である場合には、本発明の効果である十分な位相差低減の効果が得られないことを示している。また、位相差調整剤の一種であるIRGANOX1010を0.04質量%の添加率で含有し、且つ、連鎖移動剤無添加である場合(比較例9)には、位相差の絶対値は2.0nmと比較的低い値であった。しかし、比較例9の場合には、画素欠け及び膜荒れの評価がいずれも×であった。これは、チオール基を含む連鎖移動剤無添加である場合には、添加された位相差調整剤であるヒンダードフェノール系化合物がカラーフィルター作製時に光硬化を妨げてしまい、その結果、画素欠け及び膜荒れが生じたと考えられる。この比較例8及び9に対し、位相差調整剤としてIRGANOX1010を0.04質量%含有し、且つ、チオール基を含む連鎖移動剤としてカレンズMT PE1を0.05質量%の添加率で含有する場合には(実施例11)、位相差の絶対値は1.9nmと比較的低い値であり、且つ、膜荒れや画素欠けの評価はいずれも○であった。これは、顔料を含まない硬化性樹脂組成物を有する無色フィルターにおいても、適切な添加率の位相差調整剤及びチオール基を含む連鎖移動剤を含有することによって、良好な製版性を保ったまま、位相差低減の効果を得ることができることを示している。
2 電極基板
3 間隙部
4 シール材
5 透明基板
6 ブラックマトリックス層
7(7R、7G、7B) 着色層
8 保護膜
9 透明電極膜
10 配向膜
11 ビーズスペーサー
12 柱状スペーサー
30 顔料
31 分散材吸着層
32 樹脂層
33 位相差主要因分子
34 熱膨張等により発生する応力方向を示す矢印
101、102 カラー液晶表示装置
103 カラーフィルター
Claims (8)
- 少なくとも、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、ヒンダードフェノール系化合物、及び、チオール基を含む連鎖移動剤を含有することを特徴とする、カラーフィルター用感光性樹脂組成物。
- さらに色材を含有することを特徴とする、請求項1に記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
- 前記色材が顔料であることを特徴とする、請求項2に記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
- 前記ヒンダードフェノール系化合物の分子量が、300〜1500であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
- 前記チオール基を含む連鎖移動剤の分子量が、200〜1000であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
- カラーフィルター用感光性樹脂組成物の固形分中における、前記ヒンダードフェノール系化合物の含有割合が0.01〜20質量%であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
- カラーフィルター用感光性樹脂組成物の固形分中における、前記チオール基を含む連鎖移動剤の含有割合が0.01〜20質量%であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
- 基板の一面側に少なくとも請求項1乃至7のいずれか一項に記載のカラーフィルター用感光性樹脂組成物を硬化させた層を有することを特徴とする、カラーフィルター。
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