WO2017086351A1 - リーン車両 - Google Patents

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Abstract

リーン車両(1)は、車体フレーム(21)と、右車輪(31)および左車輪(32)と、車体フレーム(21)に対して回転可能に支持されるアーム(51、52)を含むリンク機構(5)と、車体フレーム(21)に対するアーム(51、52)の回転を調整することにより、車体フレーム(21)の左右方向の傾斜角を制御する左右傾斜角制御機構(74)と、制御部(71)とを備える。制御部(71)は、少なくとも車速に関する情報に基づいて、車体フレームの左右方向の傾斜角が目標値に近づくよう左右傾斜角制御機構を制御する。制御部(71)は、車速が、低速走行領域の少なくとも一部にある期間において、車体フレーム(21)の傾斜に関するライダーのリーン車両に対する入力に応じて目標値を更新し、車体フレーム(21)の傾斜角が更新した目標値に近づくように左右傾斜角制御機構(74)を制御する。

Description

リーン車両

 本発明は、リーン車両の左右方向の傾斜角を制御する技術に関する。

 車体フレームを左右方向に傾斜させることでコーナリングを行う車両が知られている。例えば、WO2011/005945(下記特許文献1)に開示の車両は、エンジンを支持する車体フレームと、車体フレームに対して回転可能に取り付けられたショックタワーを備える。ショックタワーの回転軸の左右に左前輪と右前輪が配置される。ショックタワーの一端には、左前輪のサスペンションと、右前輪のサスペンションが接続される。さらに、この車両は、車体フレームに対するショックタワーの回転を調整するアクチュエータを備える。アクチュエータは、車体フレームが傾いた状態で車両速度が閾値を下回った場合に、車体フレームを直立状態(Upright position)にするようショックタワーにトルクを発生させる。これにより、低速時にフレームを直立状態に維持するのが容易になる。

WO2011/005945号公報

 車両が停止に向けて低速で走行する際、ライダーは、路面の凹凸及び傾斜に応じてバランスを保とうとする。

 本発明は、ライダーの意図をより反映した車体フレームの傾斜角制御が可能なリーン車両を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段及び発明の効果

 本発明の第1の構成におけるリーン車両は、車体フレームと、前記車体フレームの左右方向に並べて配置された右車輪および左車輪とを備える。前記車体フレームは、前記リーン車両の左右方向の右方に旋回する時に右方に傾斜し、左方に旋回する時に左方に傾斜する。前記リーン車両は、リンク機構を備える。前記リンク機構は、前記車体フレームに対して回転可能に支持されるアームを含む。前記アームは、前記右車輪および前記左車輪を支持する。前記アームが前記車体フレームに対して回転することにより、前記右車輪および前記左車輪の前記車体フレームに対する上下方向の相対位置が変わる。これにより、前記車体フレームが、前記リーン車両の左右方向に傾斜する。前記リーン車両は、左右傾斜角制御機構と、前記左右傾斜角制御機構を制御する制御部とを備える。前記左右傾斜角制御機構は、前記車体フレームに対する前記アームの回転を調整するアクチュエータを有する。前記左右傾斜角制御機構は、前記リーン車両の左右方向における前記車体フレームの傾斜角を制御する。前記制御部は、前記リーン車両の少なくとも車速に関する情報に基づいて、前記車体フレームの前記傾斜角が、目標値に近づくように前記左右傾斜角制御機構を制御する。前記制御部は、前記リーン車両の車速が、停止状態を除く前記リーン車両の全車速域を分割してできる低速走行領域と高速走行領域のうち前記低速走行領域の少なくとも一部にある期間において、前記リーン車両の左右方向における前記車体フレームの傾斜に関するライダーの前記リーン車両に対する入力に応じて前記目標値を更新し、前記車体フレームの前記傾斜角が前記更新した目標値に近づくように前記左右傾斜角制御機構を制御する(第1の構成)。

 上記第1の構成において、制御部は、リーン車両の車速が、低速走行領域の少なくとも一部にある期間において、車体フレームの左右方向における傾斜に関するライダーのリーン車両に対する入力に応じて、目標値を更新する。そのため、低速走行領域で走行中のライダーの意図が、目標値に反映される。制御部は、車体フレームの傾斜角が更新した目標値に近づくように左右傾斜角制御機構を制御する。その結果、低速走行中に、ライダーの意図をより反映した車体フレームの傾斜角制御が可能になる。なお、リーン車両の左右方向における車体フレームの傾斜に関するライダーのリーン車両に対する入力は、車体フレームの左右方向の傾斜に影響を及ぼすライダーの操作から影響を受ける車両状態を検出した結果を含む。

 上記第1の構成において、前記制御部は、前記リーン車両が停止するまで、前記車体フレームの前記傾斜角が前記更新した目標値に近づくように、前記左右傾斜角制御機構を制御することを継続する構成とすることができる(第2の構成)。この第2の構成によれば、低速走行中から停止するまで、ライダーの意図をより反映した車体フレームの傾斜角制御が可能になる。

 上記第2の構成において、前記制御部は、前記リーン車両の停止中も、前記車体フレームの前記傾斜角が前記更新した目標値に近づくように、前記左右傾斜角制御機構を制御する(第3の構成)。この第3の構成によれば、リーン車両の停止中も、ライダーの意図をより反映した車体フレームの傾斜角制御が可能になる。

 上記第3の構成において、前記制御部は、前記左右傾斜角制御機構による前記車体フレームの前記傾斜角の制御を、前記リーン車両の発進後に解除することができる(第4の構成)。この第4の構成によれば、リーン車両の発進時には、車体フレームの前記傾斜角がライダーのリーン車両に対する入力に応じて更新した目標値に近づくよう制御される。リーン車両の発進後に、車体フレームの傾斜角を目標値に近づける制御が解除される。そのため、リーン車両の発進時において、ライダーの意図をより反映した車体フレームの傾斜角制御が可能になる。

 上記第1~第4の構成のいずれかにおいて、前記制御部は、前記ライダーの前記リーン車両を走行させる意志又は前記左右傾斜角制御機構による前記傾斜角制御を解除する意志の少なくとも一方に関する情報に基づいて、前記左右傾斜角制御機構による前記車体フレームの前記傾斜角の制御を解除する構成とすることができる(第5の構成)。この第5の構成によれば、ライダーがリーン車両を走行させる意志又は、車体フレームの傾斜角制御を解除する意志による動作を行った場合に、車体フレームの傾斜角の制御を解除することができる。

 上記第1~第5の構成のいずれかにおいて、前記制御部は、走行中の前記リーン車両の状態が第1の条件を満たした時の前記リーン車両の左右方向における前記車体フレームの傾斜に関するライダーの前記リーン車両に対する入力に基づいて、前記目標値を更新する構成とすることができる(第6の構成)。第1の条件は、予め決められた条件である。第6の構成では、車両状態が第1の条件を満たした時のライダーのリーン車両に対する入力に基づいて目標値が更新される。そのため、目標値の更新の基となるライダーのリーン車両に対する入力のタイミングを、車両状態に基づいて決定することができる。これにより、車体フレームの傾斜角の目標値にライダーの意図を反映しやすくなる。

 上記第6の構成において、前記制御部は、走行中の前記リーン車両の状態が前記第1の条件を満たした時の前記リーン車両の左右方向における前記車体フレームの傾斜角を基に、前記目標値を更新する構成とすることができる(第7の構成)。この第7の構成により、目標値にライダーの意図を反映しやすくなる。そのため、ライダーの意図に沿ったロール角制御が可能になる。

 上記第6又は第7の構成において、前記第1の条件は、前記リーン車両の車速が第1閾値より小さいことを含んでもよい(第8の構成)。

 上記第1~第8の構成において、前記制御部は、前記リーン車両の左右方向における前記車体フレームの傾斜角が、前記目標値より鉛直方向に対して0度に近づくよう変化した場合、変化後の傾斜角を目標値とするよう構成されてもよい(第9の構成)。この第9の構成により、ライダーによる車体フレームを直立状態へ戻す動作を左右傾斜角制御機構が妨げずに、ライダーの意図に沿った車体フレームの左右方向の傾斜角制御が可能になる。

 上記第1~第9の構成において、前記リーン車両は、前記車体フレームに対する前記右車輪および前記左車輪の動きを緩衝する緩衝装置と、前記緩衝装置の動きの抑制及び前記動きの抑制を解除可能な緩衝制御機構と、をさらに備えてもよい。この場合、前記制御部は、前記車体フレームの前記傾斜角が前記更新した目標値に近づくように前記左右傾斜角制御機構を制御する期間の少なくとも一部において、前記緩衝制御機構が、前記緩衝装置の動きを抑制するよう制御してもよい(第10の構成)。

 この第10の構成により、車体フレームの左右方向の傾斜角を目標値に近づける制御が行われている時に、緩衝装置の動きが抑制される。これにより、低速走行領域での車体フレームの左右傾斜角制御において、左右傾斜角制御機構により調整されるアームの回転と、車体フレームの左右傾斜角変化との間に介在するばね要素及び減衰要素を減らすことができる。そのため、アームの回転が車体フレームに伝わる過程における力の伝達の遅延が抑制される。その結果、低速走行中に、左右傾斜角制御が容易に可能になる。

 上記第10の構成において、前記制御部は、ライダーの前記リーン車両を走行させる意志又は前記緩衝制御機構による前記緩衝装置の動き抑制を解除する意志の少なくとも一方に関する情報に基づいて、前記緩衝制御機構による前記緩衝装置の動き抑制を解除するよう構成することができる(第11の構成)。上記第11の構成によれば、ライダーがリーン車両を走行させる意志又は、緩衝装置の動きの抑制を解除する意志による動作を行った場合に、緩衝装置の動きの抑制を解除することができる。

 上記第5又は第11の構成において、前記制御部は、前記ライダーの前記リーン車両を走行させる意志に関する情報を、スロットル開度を増加、ブレーキの操作量の減少又はブレーキ操作解除、車速の上昇、及び、車両の前後方向の加速度の増加のうち少なくとも1つを検出することで得ることができる(第12の構成)。この第12の構成によれば、ライダーがリーン車両を走行させる意志の情報を、得ることができる。

 上記第1~第12の構成のいずれかにおいて、前記左右傾斜角制御機構の前記アクチュエータは、前記車体フレームに対して前記アームを回転させる力を付与する構成とすることができる(第13の構成)。この第13の構成は、例えば、モータ又は油圧シリンダを用いてアクチュエータを形成することで実現できる。

 上記第1~第13のいずれかの構成における制御部による制御の方法も、本発明の実施形態に含まれる。また、上記制御部の制御をコンピュータに実行させるプログラム、及びこのプログラムを記録した非一時的(non-transitory)な記録媒体も、本発明の実施形態に含まれる。

 以下の記載において、サスペンションは、上記緩衝装置の一例である。サスペンション制御機構は、上記緩衝制御機構の一例である。ロール角は、リーン車両の左右方向の車体フレームの傾斜角と同じ意味である。ロール角制御機構は、左右傾斜角制御機構と同じ意味である。

 本発明の実施形態における車両は、車体フレームと、前記車体フレームの左右方向に並べて配置された右車輪および左車輪と、前記車体フレームと右車輪および左車輪との間に設けられ、前記車体フレームに対して回転可能に支持されるアームを含むリンク機構であって、前記アームを前記車体フレームに対して回転させることにより、前記右車輪および前記左車輪の前記車体フレームに対する上下方向の相対位置を変更して前記車体フレームを鉛直方向に対して傾斜させるリンク機構と、前記車体フレームに対する前記アームの回転を調整することにより、前記車体フレームのロール角を制御するロール角制御機構と、前記車両の状態を示す情報に基づいて、前記車体フレームのロール角が、設定された目標値に近づくよう前記ロール角制御機構を制御する制御部とを備える。前記制御部は、走行中の前記車両の状態が第1の条件を満たした時のライダーの車両に対する入力に応じて、停止に向けた走行中の前記車体フレームのロール角の目標値を設定する。

 上記構成において、制御部は、停止に向けた走行中のロール角制御の要否を判断することができる。停止に向けた走行中のロール角制御が必要と判断した場合、停止に向けたロール角の目標値を設定する。このとき、制御部は、車両の状態が第1の条件を満たした時のライダーの車両に対する入力に応じて、目標値を設定する。そのため、停止に向けて走行する時のライダーの意図が目標値に反映される。ロール角制御機構は、車体フレームのロール角が、設定された目標値になるように制御する。その結果、車両が停止に向けて走行する際及び停止後において、ライダーの意図に沿うロール角制御が可能になる。なお、ライダーの車両に対する入力は、ライダーの操作に起因して変化する車両状態を検出した結果を含む。

 前記制御部は、前記車両の状態が第1の条件を満たした時のロール角を、前記停止に向けた走行中の前記ロール角の目標値に設定することができる。これにより、停止に向けた走行において、第1の条件を満たした時のロール角を維持するように制御することができる。そのため、停止に向けた走行時に、ライダーの意図に沿った車両の姿勢を保つことができる。

 前記制御部は、前記停止に向けた走行中のロール角制御の期間中に、ライダーが前記車両フレームのロール角を鉛直方向に対して0度に近づける操作をした場合、当該操作に応じて、前記車体フレームのロール角を、鉛直方向に対して0度に近づけるよう前記ロール角制御機構を制御することができる。これにより、停止に向けたロール角制御において、ライダーによる車両を直立状態へ戻す操作を妨げないようにすることができる。そのため、よりライダーの意図に沿ったロール角制御が可能になる。

 前記制御部は、前記車体フレームのロール角が、前記目標値より鉛直方向に対して0度に近づくよう変化すると変化後のロール角を目標値とすることができる。このように、目標値を更新することで、停止に向けた走行中のロール角制御においてライダーの意図を目標値に反映することができる。

 前記第1の条件は、車速が前記第1閾値より小さいことを含んでもよい。これにより、車両が低速になった時に停車に向けたロール角制御を実行することができる。

 前記車両は、前記車体フレームと前記右車輪および前記左車輪との間に設けられ、伸縮することにより、前記車体フレームに対する前記右車輪および前記左車輪の動きを吸収するサスペンションと、前記サスペンションの伸縮を抑制するサスペンション制御機構と、をさらに備えてもよい。前記制御部は、前記ロール角が前記目標値になるよう前記ロール角制御機構を制御する期間の少なくとも一部において、前記サスペンション制御機構が、前記サスペンションの伸縮を抑制するよう制御することができる。この構成においては、停止に向けたロール角制御において、サスペンションの伸縮が抑制される。これにより、ロール角制御機構により調整されるアームの回転が、車体フレームに伝わる過程において、サスペンションによる力の伝達遅延の発生を抑えられる。そのため、停止に向けた走行において、ロール角制御機構のアーム回転の調整により制御される車体フレームのロール角の動きを収束させることができる。その結果、よりライダーの意図が、ロール角制御に反映されやすくなる。

 車両の制御方法も、本発明の実施形態の一つである。前記制御方法における前記車両は、車体フレームと、前記車体フレームの左右方向に並べて配置された右車輪および左車輪と、前記車体フレームと右車輪および左車輪との間に設けられ、前記車体フレームに対して回転可能に支持されるアームを含むリンク機構であって、前記アームを前記車体フレームに対して回転させることにより、前記右車輪および前記左車輪の前記車体フレームに対する上下方向の相対位置を変更して前記車体フレームを鉛直方向に対して傾斜させるリンク機構と、前記車体フレームに対する前記アームの回転を調整することにより、前記車体フレームのロール角を制御するロール角制御機構とを備える。前記制御方法は、走行中の前記車両の状態が第1の条件を満たした時のライダーの車両に対する入力に応じて、停止に向けた走行中の前記車体フレームのロール角の目標値を設定する工程と、前記車体フレームのロール角が、設定された目標値に近づくよう前記ロール角制御機構を制御する工程とを有する。

図1は、実施形態の車両の全体を左方から見た左側面図である。 図2は、図1の車両の一部を前方から見た正面図である。 図3は、図1の車両の一部を左方から見た左側面図である。 図4は、図1の車両の一部を上方から見た平面図である。 図5は、右操舵時における図1の車両の一部を上方から見た平面図である。 図6は、左傾斜時における図1の車両の一部を前方から見た正面図である。 図7は、実施形態の車両の制御システムの構成例を示すブロック図である。 図8は、図7に示す制御部によるロール角及びサスペンションの制御の一例を示すタイミングチャート図である。 図9は、判定部が、ロール角制御及びサスペンション伸縮抑制の開始を判断する処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、制御部が、ロール角の目標値を更新する処理の一例を示すフローチャートである。 図11は、判定部が、ロール角制御及びサスペンション伸縮抑制の解除の判断をする処理の一例を示すフローチャートである。 図12は、リンク機構の変形例を示す図である。 図13は、リンク機構の他の変形例を示す図である。 図14は、リンク機構のさらに他の変形例を示す図である。

 発明者らは、低速時の車両の傾斜(ロール角)を、アクチュエータを利用して制御することを試みた。具体的には、車体フレームが傾斜しており、かつ、車両の速度が閾値を下回る場合に、アクチュエータは、車体フレームが直立状態となるよう動作する。発明者らは、このようなロール角制御を利用するシーンについて詳細に検討した。その結果、様々に変化する低速時の車両状況において、場合によっては、ライダーは車両を少し傾斜させた状態で停止したい場合があることを見出した。例えば、左右方向に傾斜した路面で、ライダーは、車体フレームを直立状態より山側に少し傾斜させた状態で停車へ向けて速度を落としたい場合がある。

 発明者らは、停止に向けた走行中のライダーの動きと車体フレームのロール角について注意深く検討した。その結果、停止に向けた走行時において、ライダーは、状況に応じて車両に対して微妙な操作をしていることがわかった。例えば、左右方向に傾斜した路面で車両を停止させる場合、ライダーは、車体フレームを若干山側に倒そうとする動きをする傾向にある。また、停止に向けた走行中におけるライダーによる車両の姿勢操作は、無意識になされる場合もあることが見出された。

 そこで、発明者らは、意識的又は無意識に関わらずライダーの意図をくみ取ってロール角制御をするための構成について検討した。その結果、低速走行領域の少なくとも一部において、ライダーの車体フレームの左右方向の傾斜に関わる操作を検出することで、ライダーの意図を判断する構成、及び、その判断結果を、車体フレームの左右方向の傾斜角の制御に反映させるための構成に想到した。具体的には、発明者らは下記実施形態の車両の構成に想到した。

 本実施形態におけるリーン車両は、車体フレームと、前記車体フレームの左右方向に並べて配置された右車輪および左車輪とを備える。前記車体フレームは、前記リーン車両の左右方向の右方に旋回する時に右方に傾斜し、左方に旋回する時に左方に傾斜する。前記リーン車両は、リンク機構を備える。前記リンク機構は、前記車体フレームに対して回転可能に支持されるアームを含む。前記アームは、前記右車輪および前記左車輪を支持する。前記アームが前記車体フレームに対して回転することにより、前記右車輪および前記左車輪の前記車体フレームに対する上下方向の相対位置が変わる。これにより、前記車体フレームが、前記リーン車両の左右方向に傾斜する。前記リーン車両は、左右傾斜角制御機構と、前記左右傾斜角制御機構を制御する制御部とを備える。前記左右傾斜角制御機構は、前記車体フレームに対する前記アームの回転を調整するアクチュエータを有する。前記左右傾斜角制御機構は、前記リーン車両の左右方向における前記車体フレームの傾斜角を制御する。前記制御部は、前記リーン車両の少なくとも車速に関する情報に基づいて、前記車体フレームの前記傾斜角が、目標値に近づくように前記左右傾斜角制御機構を制御する。前記制御部は、前記リーン車両の車速が、停止状態を除く前記リーン車両の全車速域を分割してできる低速走行領域と高速走行領域のうち前記低速走行領域の少なくとも一部にある期間において、前記リーン車両の左右方向における前記車体フレームの傾斜に関するライダーの操作に応じて前記目標値を更新し、前記車体フレームの前記傾斜角が前記更新した目標値に近づくように前記左右傾斜角制御機構を制御する。

 上記構成において、制御部は、リーン車両の車速が、低速走行領域の少なくとも一部にある期間において、車体フレームの左右方向における傾斜に関するライダーの操作に応じて、目標値を更新する。そのため、低速走行領域で走行中のライダーの意図が、目標値に反映される。制御部は、車体フレームの傾斜角が更新した目標値に近づくように左右傾斜角制御機構を制御する。その結果、低速走行中に、ライダーの意図をより反映した車体フレームの傾斜角制御が可能になる。なお、車体フレームのリーン車両の左右方向における傾斜に関するライダーの操作は、車体フレームの左右方向の傾斜に影響を及ぼすライダーの操作に起因して変化する車両状態を検出した結果を含む。

 発明者らは、低速走行領域で走行中のリーン車両において、ライダーは、車体フレームの左右方向の傾斜角を微妙に制御していることを見出した。この知見に基づき、車両状態が第1の条件を満たす時の車体フレームの左右方向の傾斜角を、目標値とする構成に想到した。すなわち、制御部は、前記目標値を、走行中の前記リーン車両の状態が前記第1の条件を満たした時の前記リーン車両の左右方向における前記車体フレームの傾斜角に更新する構成とすることができる。この構成により、目標値にライダーの意図を反映しやすくなる。

 以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。

 図面において、矢印Fは、車両の前方向を示している。矢印Bは、車両の後方向を示している。矢印Uは、車両の上方向を示している。矢印Dは、車両の下方向を示している。矢印Rは、車両の右方向を示している。矢印Lは、車両の左方向を示している。

 車両は、車体フレームを鉛直方向に対して車両の左右方向に傾斜させて旋回する。そこで車両を基準とした方向に加え、車体フレームを基準とした方向が定められる。添付の図面において、矢印FFは、車体フレームの前方向を示している。矢印FBは、車体フレームの後方向を示している。矢印FUは、車体フレームの上方向を示している。矢印FDは、車体フレームの下方向を示している。矢印FRは、車体フレームの右方向を示している。矢印FLは、車体フレームの左方向を示している。

 本明細書において、「車体フレームの前後方向」、「車体フレームの左右方向」、および「車体フレームの上下方向」とは、車両を運転する乗員から見て、車体フレームを基準とした前後方向、左右方向、および上下方向を意味する。「車体フレームの側方」とは、車体フレームの右方向あるいは左方向を意味している。

 本明細書において、「車体フレームの前後方向に延びる」とは、車体フレームの前後方向に対して傾いた方向に延びることを含む。この場合、延びる方向の車体フレームの前後方向に対する傾きは、車体フレームの左右方向および上下方向に対する傾きより小さくなることが多い。

 本明細書において、「車体フレームの左右方向に延びる」とは、車体フレームの左右方向に対して傾いた方向に延びることを含む。この場合、延びる方向の車体フレームの左右方向に対する傾きは、車体フレームの前後方向および上下方向に対する傾きより小さくなることが多い。

 本明細書において、「車体フレームの上下方向に延びる」とは、車体フレームの上下方向に対して傾いた方向に延びることを含む。この場合、延びる方向の車体フレームの上下方向に対する傾きは、車体フレームの前後方向および左右方向に対する傾きより小さくなることが多い。

 本明細書において、「車体フレームの直立状態」とは、車体フレームの上下方向が鉛直方向と一致している状態を意味する。この状態においては、車両を基準にした方向と車両フレームを基準にした方向は一致する。車体フレームを鉛直方向に対して左右方向に傾斜しているときは、車両の左右方向と車体フレームの左右方向は一致しない。また車両の上下方向と車体フレームの上下方向も一致しない。しかしながら、車体フレームを鉛直方向に対して左右方向に傾斜しているときであっても、車両の前後方向と車体フレームの前後方向は一致する。

 本明細書において、「車体フレームのロール角」とは、前後方向を中心とした車体フレームの回転の角度を意味する。車体フレームのロール角は、車両の左右方向における車体フレームの傾斜角と同じ意味である。ロール角は、一例として、鉛直方向に対する車体フレームの上下方向線の角度で表すことができる。なお、鉛直方向は、重力方向と同じである。

 (車両の構成)
 図1は、車両1の全体を左方から見た左側面図である。車両1は、車両本体部2、左右一対の前輪3、後輪4、リンク機構5、および操舵機構7を備えている。

 車両本体部2は、車体フレーム21、車体カバー22、シート24、およびパワーユニット25を含んでいる。図1において、車体フレーム21は直立状態にある。図1を参照する以降の説明は、車体フレーム21の直立状態を前提にしている。車両1は、リーン車両である。車両1の旋回時に、車体フレーム21は旋回方向に傾く。

 車体フレーム21は、ヘッドパイプ211、ダウンフレーム212、リアフレーム213、を含んでいる。図1においては、車体フレーム21のうち、車体カバー22に隠れた部分は破線で示している。車体フレーム21は、シート24とパワーユニット25を支持している。パワーユニット25は、後輪4を支持している。パワーユニット25は、エンジン、電動モータ、バッテリなどの駆動源や、トランスミッションなどの装置を備えている。

 ヘッドパイプ211は、車両1の前部に配置されている。車体フレーム21の側方から見て、ヘッドパイプ211の上部は、ヘッドパイプ211の下部よりも後方に配置されている。

 ダウンフレーム212は、ヘッドパイプ211に接続されている。ダウンフレーム212は、ヘッドパイプ211の後方に配置されている。ダウンフレーム212は、車体フレーム21の上下方向に延びている。

 リアフレーム213は、ダウンフレーム212の後方に配置されている。リアフレーム213は、車体フレーム21の前後方向に延びている。リアフレーム213は、シート24とパワーユニット25を支持している。

 車体カバー22は、フロントカバー221、フロントスポイラー222、左右一対のフロントフェンダー223、リアフェンダー224、およびレッグシールド225を含んでいる。車体カバー22は、左右一対の前輪3、車体フレーム21、リンク機構5などの車両1に搭載される車体部品の少なくとも一部を覆う車体部品である。
 

 図2は、車両1の前部を車体フレーム21の前方から見た正面図である。図2において、車体フレーム21は直立状態にある。図2を参照する以降の説明は、車体フレーム21の直立状態を前提にしている。図2は、フロントカバー221、フロントスポイラー222、および左右一対のフロントフェンダー223を取り外した状態を示している。

 一対の前輪3は、ヘッドパイプ211(車体フレーム21)の左右に並べて配置される右車輪31及び左車輪32を含む。車体フレーム21の一部であるヘッドパイプ211と一対の前輪3との間には、リンク機構5及びサスペンション(右サスペンション33、左サスペンション35)が設けられる。すなわち、車体フレーム21と、右車輪31及び左車輪32とは、リンク機構5及びサスペンション33、35を介して接続される。リンク機構5は、ハンドル23よりも下方に配置されている。リンク機構5は、右車輪31と左車輪32よりも上方に配置されている。

 図2に示す例では、リンク機構5が、サスペンション33、35を介して右車輪31及び左車輪32と接続される。サスペンション33、35の配置構成はこれに限られない。例えば、リンク機構5の一部にサスペンションが設けられてもよい。また、リンク機構5と車体フレーム21との間にサスペンションが設けられてもよい。
 <リンク機構>

 図2に示す車両1のリンク機構5は、平行四節リンク(パラレログラムリンクとも呼ばれる)方式のリンク機構である。リンク機構5は、上アーム51、下アーム52、右サイド部材53、および左サイド部材54を含んでいる。

 リンク機構5は、車体フレーム21に対して回転可能に支持される上アーム51及び下アーム52(以下、特に区別しない場合は、アーム51、52と総称する)を含む。アーム51、52は、前後方向に延びる回転軸を中心に車体フレーム21に対して回転可能である。回転軸は、アーム51、52の左右方向中央に配置される。すなわち、アーム51、52に中間部分は、支持部A、Dによってヘッドパイプ211に支持される。アーム51、52の回転軸は、支持部A、Dを通る。回転軸の右に右車輪31が,回転軸の左に左車輪32が配置される。アーム51、52の回転軸より右の部分には、右サイド部材53及び右サスペンション33を介して、右車輪31が接続される。アーム51、52の回転軸より左の部分に、左サイド部材54及び左サスペンション35を介して、左車輪32が接続される。

 このように、アーム51、52の回転軸より右の部分に右車輪31、回転軸より左の部分に左車輪32を接続することで、右車輪31および左車輪32の車体フレーム21に対する上下方向FU、FDの相対位置が変更可能になる。すなわち、アーム51、52が回転することにより、アーム51、52の回転軸の左右に配置された右車輪31および左車輪32の車体フレーム21に対する上下方向FU、FDの相対位置が変化する。右車輪31および左車輪32の上下方向FU、FDの相対位置が変化すると、車体フレーム21が、鉛直方向に対して左右方向に傾斜する。そのため、アーム51、52の車体フレーム21に対する回転を調整することにより、車体フレーム21の左右方向の傾斜すなわちロール角を制御することができる。

 上アーム51は、一対の板状の部材512を含んでいる。一対の板状の部材512は、ヘッドパイプ211の前方および後方に配置されている。各板状の部材512は、車体フレーム21の左右方向に延びている。下アーム52は、一対の板状の部材522を含んでいる。一対の板状の部材522は、ヘッドパイプ211の前方および後方に配置されている。各板状の部材522は、車体フレーム21の左右方向に延びている。下アーム52は、上アーム51よりも下方に配置されている。下アーム52の車体フレーム21の左右方向における長さ寸法は、上アーム51の車体フレーム21の左右方向における長さ寸法と同一または同等である。下アーム52は、上アーム51と平行に延びている。

 なお、アーム51、52の構成は、上記例に限られない。例えば、アーム51、52を一対の板状の部材で構成する代わりに、ヘッドパイプ211の前方に配置される1つの板状部材で構成することもできる。

 上アーム51の右端と下アーム52の右端は、車体フレーム21の上下方向に延びる右サイド部材53に接続される。右サイド部材53は、上アーム51及び下アーム52に、支持部B、Eによって回転可能に支持される。右サイド部材53は、支持部B、Eを通り前後方向に延びる回転軸を中心として、上アーム51及び下アーム52に対して回転可能である。

 上アーム51の左端と下アーム52の左端は、車体フレーム21の上下方向に延びる左サイド部材54に接続される。左サイド部材54は、上アーム51及び下アーム52に、支持部C、Fによって回転可能に支持される。左サイド部材54は、支持部C、Fを通り前後方向に延びる回転軸を中心として、上アーム51及び下アーム52に対して回転可能である。
 <サスペンション>

 右サイド部材53の下端は、右ブラケット317を介して右サスペンション33に接続される。左サイド部材54及の下端は、左ブラケット327を介して左サスペンション35に接続される。右サスペンション33及び左サスペンション35は、車体フレーム21の上下方向に伸縮可能である。右サスペンション33の上端は、リンク機構5に接続され、下端は、右車輪31に接続される。左サスペンション35の上端は、リンク機構5に接続され、下端は、左車輪32に接続される。

 サスペンション33、35は、一例として、テレスコピック式のサスペンションである。サスペンションは、緩衝器と称することもできる。右サスペンション33は、右車輪31を支持する右外筒312と、右外筒312の上部に配置される右内筒316を含む。右内筒316の上端は、右ブラケット317に固定され、下端は、右外筒312に挿入される。右内筒316が右外筒312に対して相対移動することにより、右サスペンション33が伸縮する。左サスペンション35は、左車輪32を支持する左外筒322と、左外筒322の上部に配置される左内筒326を含む。左内筒326の上端は、左ブラケット327に固定され、下端は、左外筒322に挿入される。左内筒326が左外筒322に対して相対移動することにより、左サスペンション35が伸縮する。

 右ブラケット317と右外筒312との間には、右回転防止機構34が接続される。右回転防止機構34は、右外筒312が、右内筒316に対して、右サスペンション33の伸縮方向に延びる軸線を中心として回転することを防止する。左ブラケット327と左外筒322との間には、左回転防止機構36が接続される。左回転防止機構36は、左外筒322が、左内筒326に対して、左サスペンション35の伸縮方向に延びる軸線を中心として回転することを防止する。

 具体的には、右回転防止機構34は、右回転防止ロッド341、右ガイド313、および右ブラケット317を含んでいる。右ガイド313は、右外筒312の上部に固定されている。右ガイド313は、その前部に右ガイド筒313bを有している。

 右回転防止ロッド341は、右内筒316と平行に延びている。右回転防止ロッド341の上部は、右ブラケット317の前部に固定されている。右回転防止ロッド341は、その一部が右ガイド筒313bに挿入された状態で、右内筒316の前方に配置されている。これにより、右回転防止ロッド341は、右内筒316に対して相対移動しない。右内筒316が右外筒312に対して右外筒312の延びる方向に相対移動することにより、右回転防止ロッド341も右ガイド筒313bに対して相対移動する。一方、右外筒312は、右内筒316に対して、右サスペンション33の伸縮方向に延びる軸線を中心に回転することが防止される。

 左回転防止機構36は、左回転防止ロッド361、左ガイド323、および左ブラケット327を含んでいる。左ガイド323は、左外筒322の上部に固定されている。左ガイド323は、その前部に左ガイド筒323bを有している。

 左回転防止ロッド361は、左内筒326と平行に延びている。左回転防止ロッド361の上部は、左ブラケット327の前部に固定されている。左回転防止ロッド361は、その一部が左ガイド筒323bに挿入された状態で、左内筒326の前方に配置されている。これにより、左回転防止ロッド361は、左内筒326に対して相対移動しない。左内筒326が左外筒322に対して左外筒322の延びる方向に相対移動することにより、左回転防止ロッド361も左ガイド筒323bに対して相対移動する。一方、左外筒322は、左内筒326に対して、左サスペンション35の伸縮方向に延びる軸線を中心に回転することが防止される。

 なお、サスペンションの構成は、上記例に限られない。例えば、右サスペンション33を、互いに相対運動する右外筒312と内筒316の組み合わせを2つ並べて配置した構成とすることができる。この場合、左サスペンション35も同様に、左外筒322と左内筒326の組み合わせを2つ並べて配置した構成とすることができる。これは、ダブルテレスコピック式のサスペンションである。この場合、サスペンション33、35の一対の外筒と内筒を互いに相対運動できないよう接続することにより、回転防止機構を兼ねることができる。その場合、上記のような、右回転防止機構34及び左回転防止機構36は不要になる。

 <ロール角制御機構>
 車両1は、車体フレーム21のロール角を制御するロール角制御機構74を備える。図2では、ロール角制御機構74を点線で示している。ロール角制御機構74は、車体フレーム21に対するアーム51、52の回転を調整する。アーム51、52の回転を調整することで、車体フレーム21のロール角が制御される。ロール角制御機構74は、車体フレーム21及びアーム51又は下アーム52の少なくとも一方に接続される。

 ロール角制御機構74によるアーム51、52の回転の調整は、単純なアーム51、52のロック及びロック解除のみではなく、回転力を制御するものである。すなわち、ロール角制御機構74は、アーム51、52を車体フレーム21に対して回転させるトルク又は、トルクに対する抵抗力を発生させることで、アーム51、52の回転を調整する構成とすることができる。例えば、ロール角制御機構74は、アーム51、52を回転させる力の大きさが可変である構成とすることができる。

 ロール角制御機構74は、車体フレーム21のロール角が、任意に設定された目標値になるように、アーム51、52の回転を調整することができる。その際、ロール角制御機構74は、実際の車体フレーム21のロール角又はアーム51、52のトルクを監視し、監視結果を用いてアーム51、52を回転させる力の大きさと向きを決定することができる。

 図3は、車両1の前部を車体フレーム21の左方から見た左側面図である。図3において、車体フレーム21は直立状態にある。図3を参照する以降の説明は、車体フレーム21の直立状態を前提にしている。図3は、フロントカバー221、フロントスポイラー222、および左右一対のフロントフェンダー223を取り外した状態を示している。また、左サイド部材54、及び左伝達プレート63の図示を省略している。

 ロール角制御機構74は、車体フレーム21に対するアーム51、52の回転を調整するアクチュエータ42を備える。アクチュエータ42は、支持部材43を介して、ヘッドパイプ211(車体フレーム21)に接続されている。支持部材43により、アクチュエータ42は、車体フレーム21に固定される。アクチュエータ42は、上アーム51に対して接触した状態で回転力を付与する出力部材461を有する。図3に示す例では、出力部材461は、軸心を中心に回転する出力軸である。出力部材461の出力軸は、上アーム51の回転軸と同軸となっている。これら出力軸の回転が、上アーム51の回転軸に伝達される。

 図示しないが、アクチュエータ42は、動力源であるモータ、モータの回転速度を減速して出力する減速機を備えることができる。減速機は、例えば、モータの回転と連動する減速ギヤとすることができる。この場合、出力部材461が、モータ及び減速機の回転を外部へ伝達する。

 アクチュエータ42は、車両1が備える制御部(図示せず)からの制御信号に基づいて動作することができる。例えば、アクチュエータ42は、車体フレーム21のロール角が、制御部から指示された目標値になるように、アーム51、52に加える回転力を調整することができる。また、アクチュエータ42は、車両1の状態を検出するセンサからの信号に基づいて出力を制御することもできる。車両の状態を示すセンサとしては、例えば、車両1の姿勢を検出する姿勢センサ、アーム51、52の車体フレームに対する回転のトルクを検出するトルクセンサ等が挙げられる。なお、センサからの情報に基づいてアクチュエータ42の出力を決定する処理は、アクチュエータ42が内蔵する制御回路又は制御コンピュータが実行してもよいし、アクチュエータ42の外部の制御装置が実行してもよい。

 なお、アクチュエータ42の構成は、上記例に限られない。例えば、アクチュエータ42は、上アーム51及び下アーム52の少なくとも一方に接続され、少なくとも一方の回転を調整する構成であってもよい。また、例えば、アクチュエータ42の出力部材は、1軸方向に延びる軸状であり、軸方向に伸縮することで、アーム51、52に回転力を付与するものであってもよい。この場合、アクチュエータは、一方端がアーム51、52に回転可能に接続され、他方端が車体フレーム21に対して回転可能に接続される構成とすることができる。上記一方端は、アーム51、52の回転軸から離れた部分に接続される。アクチュエータが、一方端と他方端を結ぶ方向に伸縮することにより、アーム51、52を車体フレーム21に対して回転させることができる。また、アクチュエータ42は、油圧アクチュエータであってもよい。すなわち、アクチュエータの動力源は、電動又は油圧によるものとすることができる。また、アクチュエータ42は、アーム51、52を回転させるトルクに対して減衰力を付与するダンパ装置であってもよい。

 <サスペンション制御機構>
 車両1は、サスペンション33、35(図2参照)の伸縮を抑制するサスペンション制御機構を備えることができる。サスペンション制御機構は、例えば、サスペンション33、35の内部に設けることができる。上記のように、サスペンション33、35は、内筒316、326と、外筒312、322とを含む。サスペンション33、35の伸縮に伴い、内部で油の流動が生じる。サスペンション33、35の内部には、油の流路であるオリフィス、及び油の流路における流量を調整する調整弁が設けられる。サスペンション制御機構は、この調整弁を制御する構成とすることができる。調整弁の調整機構は、機械式又は電気式とすることができる。機械式の場合は、例えば、モータ、又はソレノイドにより調整弁の位置を制御する構成とすることができる。電気式の場合は、調整弁を電磁式調整弁とすることができる。また、サスペンション制御機構は、ソレノイドにて磁性流体粘度を調整する構成であってもよい。

 サスペンション制御機構は、車両1の制御部からの信号に基づいて、調整弁を制御することができる。サスペンション制御機構は、調整弁の開閉を制御することにより、サスペンション33、35の内部の油の流量を調整する。サスペンション制御機構は、流量を少なくすることで、サスペンション33、35の伸縮を抑制することができる。また、サスペンション制御機構は、流量を多くすることで、サスペンション33、35の伸縮の抑制を解除することができる。例えば、調整弁を閉じるとサスペンション33、35の伸縮が抑制され、調整弁を開くとサスペンション33、35の伸縮の抑制が解除される(伸縮が許容される)。

 なお、サスペンション制御機構の構成は、上記例に限定されない。例えば、右回転防止機構34及び左回転防止機構36に、サスペンション制御機構を付加することもできる。例えば、図2に示す構成において、回転防止ロッド341、361が挿入されるガイド筒313b、323bに、ブレーキシューを設けることができる。ブレーキシューが作動すると、回転防止ロッド341、361に接触して、回転防止ロッド341、361のガイド筒313b、323bに対する相対移動をロックする。ブレーキシューは、例えば、モータ又は油圧アクチュエータ等のアクチュエータにより作動させることができる。ブレーキシューのアクチュエータは、例えば、車体フレーム21に取り付けることができる。サスペンション制御機構として用いられるブレーキの構成は、上記例に限られない。例えば、ブレーキは、キャリパを有する構成や、回転防止機構の伸縮方向とサスペンションの伸縮方向との平行関係を崩すことでサスペンションの伸縮を制限する構成とすることができる。

 サスペンション制御機構は、ロール角制御機構74のアクチュエータ42とは、独立して設けられる。アクチュエータ42に加えて、サスペンション33、35の伸縮を抑制するためのアクチュエータが別途設けられる。このように、サスペンション制御機構の動力源を、ロール角制御機構74の動力源と独立して別に設けることができる。これにより、サスペンション33、35の伸縮抑制制御を、ロール角制御に制約を受けずに行うことができる。また、ロール角制御を、サスペンション33、35の伸縮抑制制御とは独立して行うことができる。

 <操舵機構7>
 図2に示すように、操舵機構7は、ハンドル23及び操舵力伝達機構6を含む。操舵力伝達機構6は、ステアリングシャフト60及びタイロッド67を含む。図2に示す例では、ブラケット317、327及びサスペンション33、35も、操舵力伝達機構6に含まれる。操舵力伝達機構6は、車体フレーム21の前部のヘッドパイプ211に、ハンドル23と一体的に回転可能に支持される。操舵力伝達機構6は、ハンドル23の回転に応じて右車輪31及び左車輪32の向きを変える。すなわち、操舵力伝達機構6は、ライダーがハンドル23を操作する操舵力を、右ブラケット317と左ブラケット327を介して、右車輪31及び左車輪32に伝達する。

 ステアリングシャフト60の回転軸線Zは、車体フレーム21の上下方向に延びている。ハンドル23は、ステアリングシャフト60の上部に取り付けられている。ステアリングシャフト60は、ライダーによるハンドル23の操作に応じて、回転軸線Zを中心に回転する。ステアリングシャフト60は、その一部がヘッドパイプ211に回転可能に支持されている。ステアリングシャフト60の下部は、左右方向に延びるタイロッド67に、中間伝達プレート61を介して接続される。中間伝達プレート61は、ステアリングシャフト60に対して相対回転不能である。すなわち、中間伝達プレート61は、ステアリングシャフト60の延びる方向を中心としてステアリングシャフト60とともに回転可能である。

 タイロッド67の右端は、右伝達プレート62を介して、右ブラケット317に接続される。右伝達プレート62は、右サイド部材53の延びる方向を中心として、右サイド部材53とともに回転可能である。

 タイロッド67の左端は、左伝達プレート63を介して、左ブラケット327に接続される。左伝達プレート63は、左サイド部材54の延びる方向を中心として、左サイド部材54とともに回転可能である。

 図4は、車両1の前部を車体フレーム21の上方から見た平面図である。図4において、車体フレーム21は直立状態にある。図4を参照する以降の説明は、車体フレーム21の直立状態を前提にしている。図4においては、フロントカバー221を取り外した状態を示している。図4において、右サイド部材53が延びる方向を右中心軸X、左サイド部材54が延びる方向を左中心軸Yとする。右中心軸X及び左中心軸Yは、ステアリングシャフト60の回転軸線Zと平行に延びている。

 図4に示すように、中間伝達プレート61、右伝達プレート62、左伝達プレート63は、それぞれ、タイロッド67に対して、中間フロントロッド641、右フロントロッド651、左フロントロッド661を介して接続される。中間フロントロッド641、右フロントロッド651、左フロントロッド661は、車体フレーム21の前後方向に延び、この延びる方向を中心として回転可能である。これにより、中間フロントロッド641、右フロントロッド651、左フロントロッド661は、タイロッド67に対して、前後方向に延びる軸を中心として回転可能に接続される。

 中間フロントロッド641、右フロントロッド651、左フロントロッド661は、それぞれ、中間ジョイント64、右ジョイント65、左ジョイント66、を介して、中間伝達プレート61、右伝達プレート62、左伝達プレート63に接続される。中間フロントロッド641は、中間伝達プレート61に対して、回転軸線Zと平行な軸を中心として相対回転可能である。右フロントロッド651は、右伝達プレート62に対して、右中心軸Xと平行な軸を中心として、相対回転可能である。左フロントロッド661は、左伝達プレート63に対して、左中心軸Yと平行な軸を中心として相対回転可能である。

 図5は、右車輪31と左車輪32を右転舵させた状態における車両1の前部を、車体フレーム21の上方から見た平面図である。

 乗員がハンドル23を操作すると、ステアリングシャフト60は、回転軸線Zを中心にヘッドパイプ211に対して回転する。図5に示す右転舵の場合、ステアリングシャフト60は、矢印Gの方向に回転する。ステアリングシャフト60の回転に伴って、中間伝達プレート61は、ヘッドパイプ211に対して、回転軸線Zを中心に矢印Gの方向へ回転する。

 中間伝達プレート61の矢印Gの方向への回転に伴って、タイロッド67の中間フロントロッド641は、中間伝達プレート61に対して、中間ジョイント64を中心に矢印Gと逆方向に回転する。これにより、タイロッド67は、その姿勢を維持したまま右後方へ移動する。

 タイロッド67の右後方への移動に伴って、タイロッド67の右フロントロッド651と左フロントロッド661は、それぞれ右ジョイント65と左ジョイント66を中心に矢印Gと逆方向に回転する。これにより、タイロッド67はその姿勢を維持したまま、右伝達プレート62と左伝達プレート63が、矢印Gの方向に回転する。

 右伝達プレート62が矢印Gの方向に回転すると、右伝達プレート62に対して相対回転不能である右ブラケット317が、右サイド部材53に対して、右中心軸Xを中心に、矢印Gの方向に回転する。

 左伝達プレート63が矢印Gの方向に回転すると、左伝達プレート63に対して相対回転不能である左ブラケット327が、左サイド部材54に対して、左中心軸Yを中心に、矢印Gの方向に回転する。

 右ブラケット317が矢印Gの方向に回転すると、右内筒316を介して右ブラケット317に接続されている右サスペンション33が、右サイド部材53に対して、右中心軸Xを中心に、矢印Gの方向に回転する。これにより、右サスペンション33に支持されている右車輪31が、右サイド部材53に対して、右中心軸Xを中心に、矢印Gの方向に回転する。

 左ブラケット327が矢印Gの方向に回転すると、左内筒326を介して左ブラケット327に接続されている左サスペンション35が、左サイド部材54に対して、左中心軸Yを中心に、矢印Gの方向に回転する。これにより、左サスペンション35に支持されている左車輪32が、左サイド部材54に対して、左中心軸Yを中心に、矢印Gの方向に回転する。

 以上説明したように、操舵力伝達機構6は、乗員によるハンドル23の操作に応じて、操舵力を右車輪31と左車輪32に伝達する。右車輪31と左車輪32は、それぞれ右中心軸Xと左中心軸Yを中心に、ライダーによるハンドル23の操作方向に応じた方向に回転する。

 <車両1の傾斜動作>
 次に図2と図6を参照しつつ、車両1の傾斜動作について説明する。図6は、車体フレーム21が左方に傾斜した状態における車両1の前部を、車体フレーム21の前方から見た正面図である。

 図2に示すように、車体フレーム21の直立状態においては、車体フレーム21の前方から車両1を見ると、リンク機構5は長方形状をなしている。図6に示すように、車体フレーム21の傾斜状態においては、車体フレーム21の前方から車両1を見ると、リンク機構5は平行四辺形状をなしている。リンク機構5の変形と車体フレーム21の左右方向への傾斜は連動する。リンク機構5の作動とは、リンク機構5を構成する上アーム51、下アーム52、右サイド部材53、および左サイド部材54が、それぞれの支持部A~Fを通る回転軸線を中心に相対回転し、リンク機構5の形状が変化することを意味している。

 例えば、図6に示すように、ライダーが車両1を左方に傾斜させると、ヘッドパイプ211すなわち車体フレーム21が鉛直方向に対して左方に傾斜する。車体フレーム21が傾斜すると、上アーム51は、支持部Aを通る軸線を中心に、車体フレーム21に対してライダーから見て反時計回りに回転する。同様に、下アーム52は、支持部Dを通る軸線を中心に、反時計回りに回転する。これにより、上アーム51は、下アーム52に対して左方に移動する。

 上アーム51の左方への移動に伴い、上アーム51は、支持部Bを通る軸線と支持部Cを通る軸線を中心に、それぞれ右サイド部材53と左サイド部材54に対して反時計回りに回転する。同様に、下アーム52は、支持部Eを通る軸線と支持部Fを通る軸線を中心に、それぞれ右サイド部材53と左サイド部材54に対して反時計回りに回転する。これにより、右サイド部材53と左サイド部材54は、車体フレーム21と平行な姿勢を保ったまま、鉛直方向に対して左方に傾斜する。

 このとき下アーム52は、タイロッド67に対して左方に移動する。下アーム52の左方への移動に伴い、タイロッド67の中間フロントロッド641、右フロントロッド651、および左フロントロッド661は、タイロッド67に対して回転する。これにより、タイロッド67は、上アーム51および下アーム52と平行な姿勢を保つ。

 右サイド部材53の左方への傾斜に伴い、右サイド部材53に右ブラケット317及び右サスペンション33を介して接続されている右車輪31が、車体フレーム21と平行な姿勢を保ったまま左方に傾斜する。

 左サイド部材54の左方への傾斜に伴い、左サイド部材54に左ブラケット327及び左サスペンション35を介して接続されている左車輪32が、車体フレーム21と平行な姿勢を保ったまま左方に傾斜する。

 上記の右車輪31と左車輪32の傾斜動作に係る説明は、鉛直方向を基準としている。車両1の傾斜動作時(リンク機構5の作動時)においては、車体フレーム21の上下方向と鉛直上下方向は一致していない。車体フレーム21の上下方向を基準とした場合、リンク機構5の作動時において、右車輪31と左車輪32は、車体フレーム21に対する相対位置が変化している。換言すると、リンク機構5は、右車輪31と左車輪32の車体フレーム21に対する相対位置を、車体フレーム21の上下方向に変更することにより、車体フレーム21を鉛直方向に対して傾斜させる。

 <システム構成>
 図7は、車両1の制御システムの構成例を示すブロック図である。図7に示す例では、制御部71は、車両の状態を示す情報に基づいて、ロール角制御機構74及びサスペンション制御機構75を制御する。制御部71は、ロール角制御機構74及びサスペンション制御機構75に無線又は有線で接続される。例えば、制御部71は、ロール角制御機構74の駆動部及びサスペンション制御機構75の駆動部に制御信号を送信可能に構成される。また、ロール角制御機構74の駆動部は、例えば、ロール角制御機構74のアクチュエータ42の駆動回路等とすることができる。サスペンション制御機構75の駆動部は、例えば、サスペンション制御機構75のアクチュエータ又は減衰回路等とすることができる。

 また、制御部71は、車両1の状態を検出するセンサと無線又は有線で接続される。制御部71は、センサから車両1の状態を示す情報を受け取る。図7に示す例では、スロットルセンサ77、車速センサ78、及び姿勢角センサ79が制御部71と接続される。

 <センサ>
 スロットルセンサ77は、車両1のスロットル開度に応じた信号を制御部71へ送る。スロットルセンサ77は、例えば、車両1のエンジンに取り付けられ、エンジンのスロットルバルブのスロットル開度を検出する。

 車速センサ78は、車両1の走行速度に応じた信号を制御部71へ送る。車速センサ78は、車輪の回転速度を検出してもよい。この場合、車速センサ78は、例えば、前輪3又は後輪4の車軸、変速機の出力軸等に取り付けられ、車輪の回転速度に応じた信号を制御部71に送る。

 姿勢角センサ79は、車体フレーム21のロール角に応じた信号を制御部71へ送る。例えば、姿勢角センサ79は、車体フレーム21のロール角速度及びロール角を検出するジャイロスコープとすることができる。ジャイロスコープは、ロール角に加え、ヨー角、ピッチ角の角速度又は角度を検出する3軸のジャイロスコープとすることができる。なお、姿勢角センサ79は、ジャイロスコープに限られない。例えば、加速度センサ、アーム51、52の車体フレーム21に対する回転角度、角速度又はトルクを検出するセンサ、車体フレーム21に対して吊り下げられた振り子の角度を検出するセンサ、アクチュエータに加わるトルクを検出するセンサ、又は、アクチュエータの電流検出器、或いは、これらのセンサの少なくとも2つの組み合わせを、姿勢角センサ79とすることができる。

 なお、制御部71と接続されるセンサは、上記の例に限られない。例えば、3軸方向の加速度センサ、3軸周りの角加速度センサ、舵角センサ、ステアリングのトルクセンサ、エンジンのトルクセンサ、エンジンの回転数センサ、シートの圧力センサ、又は、ブレーキの操作量を検出するストロークセンサ等からの情報を制御部71が受け付ける構成とすることができる。

 <制御部>
 制御部71は、判定部72及び角度制御部73を含む。判定部72は、センサ群77~79から取得した車両の状態を示す情報に基づいて、ロール角の制御及びサスペンションの伸縮の制御を決定する。角度制御部73は、判定部72が決定したロール角制御及び姿勢角センサ79で検出された車体フレーム21のロール角に基づいて、ロール角制御機構を制御する。

 判定部72は、センサ群77~79の少なくとも1つから取得した車両の状態を示す情報に基づいて、停止に向けた走行中のロール角制御の要否を判断する。この要否判断には、停止に向けた走行中のロール角制御の開始又は解除の判断が含まれる。例えば、判定部72は、予め決められた車両の状態の条件に基づいて、停止に向けた走行中のロール角制御の要否を判断することができる。判定部72は、例えば、車両の状態が、第1の条件を満たす場合に、停止に向けた走行中のロール角制御を開始すると判断し、第2の条件を満たす場合にそのロール角制御を解除すると判断することができる。

 停止に向けた走行中とは、例えば、数秒以内に停止する可能性が高いと判断される走行状態である。停止に向けた走行中であるか否かは、例えば、車速が所定の閾値(Th2)を下回るか否かで判断することができる。判定部72は、車両1が停止に向けて走行する挙動を示した場合に、停止に向けた走行中のロール角制御をすると判断する。そのため、例えば、車両1が停止しようとして速度が落ちた状態から、再び速度を上げた場合等も、判定部72により、停止に向けた走行中のロール角制御をすると判断される場合がある。

 停止に向けた走行中は、車両1の車速が、低速走行領域の少なくとも一部にある状態である。低速走行領域は、停止状態を除く車両1の全車速域を分割してできる複数の領域のうち最も車速が低い領域である。すなわち、停止状態を除く車両1の全車速域は、高速走行領域と低速走行領域に分割できる。低速走行領域は、車速vが0より大きく、上限値VLuより小さい領域(0<v<VLu)とすることができる。この場合、高速走行領域は、車速vがVLu以上であり、車両1の最高速度Vmax以下の領域(VLu≦v≦Vmax)となる。低速走行領域の上限値VLuは、特定の値に限られず、例えば、車両の種類に応じた値が設定される。停止に向けた走行中であるか否かを判断するための上記の車速の閾値Th2は、低速走行領域に含まれる車速の値である。

 停止に向けた走行中のロール角制御は、例えば、設定された目標値にロール角が近づくようにする制御とすることができる。目標値は、制御部71が、ライダーの車両に対する入力に基づいて決定する。目標値の決定は、判定部72又は角度制御部73のいずれかが実行することができる。例えば、制御部71は、判定部71が車両の状態が第1の条件を満たすと判断した時のライダーの車両に対する入力に応じて目標値を決定する。制御部71は、車両の状態が第1の条件を満たすと判断したことを契機として、車両に対するライダーの入力を検出する。なお、車両の状態が第1の条件を満たすことの判断時点と、ライダーの車両に対する入力の検出時点は、厳密に同時でなくてもよい。

 制御部7は、車両の状態を検出するセンサ群77~79によって得られる情報から、ライダーの車両に対する入力を検出することができる。例えば、制御部7は、センサ群77~79から取得した情報を、ライダーの車両に対する入力を示す情報としてもよいし、センサ群77~79から取得した情報を用いて、ライダーの車両に対する入力を判断することもできる。

 ライダーの車両に対する入力として車載のセンサにより検出される情報として、例えば、車両の速度、加速度、スロットル開度、ブレーキの動作状態、車体フレーム21のロール角、車両の重心移動、ハンドルの舵角、車体フレームの3方向の運動(加速度、速度、位置)、3軸周りの動き(加速度、角速度、角)、シートの圧力等が挙げられる。制御部71は、複数のセンサで検出される情報の組み合わせから、ライダーの車両に対する入力を判断することもできる。

 なお、ライダーの車両に対する入力は、入力が0の場合も含む。すなわち、制御部7は、ある事象についてライダーの車両に対する入力がないこと、又はある事象について入力を示す値が0であることに基づいて、ロール角制御を決定することができる。例えば、ライダーが走行中に車体フレーム21を直立状態に保っている場合、検出されるロール角は0度であり、ロール角の時間変化も0となる。このような場合も、ロール角又はその変化が0であるという情報を制御部7の動作決定に用いることができる。

 本実施形態では、一例として、制御部71が、車体フレーム21のロール角を、ライダーの車両に対する入力として検出する場合について説明する。制御部71は、車両1の状態が第1の条件を満たすと判断すると、姿勢角センサ79から車体フレーム21のロール角を取得する。これにより、車両1の状態が第1の条件を満した時の車体フレーム21のロール角が取得できる。制御部71は、取得したロール角を、目標値に設定する。角制御部73は、車体フレーム21のロール角が、設定された目標値となるように、ロール角制御機構74を制御する。これにより、車両1の状態が第1の条件を満たすと判断された時すなわち、車両が停止に向けた走行状態となった時の車体フレーム21のロール角が維持される。車両1が停止する時及び停止後もそのロール角を維持することができる。これにより、ライダーの意図に沿った車両の姿勢で、停止に向けた走行及び停止が可能になる。

 制御部71は、車両1の状態が第1の条件を満たすと判断した後、すなわち、停止に向けた走行中のロール角制御を実行している期間において、ライダーによる車両1への入力に応じてロール角の目標値を更新することができる。例えば、停止に向けた走行中のロール角制御を実行している期間中に、実際の車体フレーム21のロール角に応じて目標値を更新することができる。

 具体的には、制御部71は、停止に向けた走行中のライダーによる操作に応じて、車体フレーム21のロール角を、鉛直方向に対して0度に近づけるようロール角制御機構を制御することができる。すなわち、停止に向けた走行中のロール角制御の期間中に、ライダーが車両フレームのロール角を鉛直方向に対して0度に近づける操作をした場合、制御部71は、ライダーによる操作に応じて、車体フレーム21のロール角を、鉛直方向に対して0度に近づけるようロール角制御機構を制御することができる。このとき、制御部71は、車体フレーム21のロール角が、目標値より鉛直方向に対して0度に近づくよう変化すると、変化後のロール角を目標値とする。これにより、停止に向けた走行中及び停止後は、ライダーが、車両フレームのロール角を鉛直方向に対して0度に近づける方向に車両を傾斜させることは許容するが、その逆の方向に車両を傾斜させることは許容しないといった制御が可能になる。

 なお、「車体フレームのロール角が鉛直方向に対して0度に近づく」とは、車体フレームの上下方向と鉛直方向が一致する場合の車体フレームのロール角を0度とした場合に、ロール角が0度に近づくよう変化することを意味している。

 判定部72は、センサ群77~79の少なくとも1つから取得した車両の状態を示す情報に基づいて、サスペンション33、35の伸縮抑制の要否を判断する。この要否判断には、サスペンション33、35の伸縮抑制の開始又は解除の判断が含まれる。例えば、判定部72は、予め決められた車両の状態の条件に基づいて、サスペンション33、35の伸縮抑制の要否を判断することができる。判定部72は、例えば、車両の状態が、第3の条件を満たす場合に、サスペンション33、35の伸縮抑制を開始すると判断し、第4の条件を満たす場合にサスペンション33、35の伸縮抑制を解除すると判断することができる。

 サスペンション33、35の伸縮抑制は、例えば、サスペンション33、35が伸縮しないようロックする態様とすることができる。或いは、サスペンション33、35の伸縮しようする力対して抵抗力を付与する態様、又は、そのような抵抗力を増加させる態様とすることもできる。

 判定部72は、停止に向けた走行中のロール角制御の期間の少なくとも一部において、サスペンション33、35の伸縮を抑制するよう判断することができる。すなわち、停止に向けた走行中のロール角制御の期間の少なくとも一部において、サスペンション33、35の伸縮を抑制するように、上記の第1~第4の条件を設定することができる。例えば、上記の第1の条件と第3の条件が同じにすることで、判定部72は、停止に向けた走行中のロール角制御と、サスペンション33、35の伸縮の抑制とを同時に開始するよう判断することができる。或いは、第1の条件と第3の条件を異ならせることで、判定部72は、サスペンション33、35の伸縮の抑制の開始時と、停止に向けた走行中のロール角制御の開始時を異ならせることができる。或いは、判定部72は、停止に向けた走行中のロール角制御の開始を、サスペンションの伸縮抑制の開始の条件に含めることもできる。

 一例として、ロール制御開始のための第1の条件に車速が閾値Th2以下であることを含め、サスペンション伸縮抑制開始のための第3の条件に、車速が閾値Th1以下であることを含めることができる。この場合、制御部72は、車両1の車速が低速走行領域の少なくとも一部にある期間であり、かつロール角制御機構74がロール角制御をしている期間の少なくとも一部において、サスペンション制御機構75がサスペンション33、35の伸縮動作を抑制するよう制御することができる。この制御により、車両1の車速が低速走行領域の期間に、ロール角制御機構74によるロール角の制御及び、サスペンション33、35の伸縮抑制が同時に行われる期間が存在することになる。

 判定部72は、停止に向けた走行中のロール角制御を車両の停止後も継続するよう判断することができる。例えば、車両1が停止しても停止に向けた走行中のロール角制御を解除しないように、第2の条件を設定することができる。例えば、車速が所定の閾値を超えることを、第2の条件に含めることができる。この場合、車両1が停車してその後発進し、車速が閾値を越えた時に、判定部72は、停止に向けた走行中のロール角制御を解除すると判断することができる。

 判定部72は、車両の停止後もサスペンションの伸縮の抑制を継続することができる。例えば、車両1が停止してもサスペンションの伸縮の抑制を解除しないように、第4の条件を設定することができる。例えば、車速が所定の閾値を超えることを、第4の条件に含めることができる。この場合、車両1が停車してその後発進し、車速が閾値を越えた時に、判定部72は、サスペンションの伸縮の抑制を解除すると判断することができる。

 判定部72は、車両の状態を示す複数のパラメータを用いて、停止に向けた走行中のロール角制御の要否及び、サスペンションの伸縮の抑制の要否を判断することができる。車両の状態を示す複数のパラメータは、センサ77~79から得られる情報を基に決定される。判定部72は、車両の状態を示すパラメータと閾値とを比較することにより、上記判断をすることができる。この閾値は、第1~第4の条件を示すデータとなる。閾値は、予め、制御部71の記録手段(メモリ等)に記録しておくことができる。すなわち、制御部71は、第1~第4の条件を示すデータを予め記録しておくことができる。なお、判定部72は、閾値を、車両の状態に応じて変更することもできる。

 停止に向けた走行中のロール角制御の要否判断に用いられるパラメータの組み合わせと、サスペンションの伸縮の抑制の要否判断に用いられるパラメータの組み合わせは異なっていてもよい。また、停止に向けた走行中のロール角制御の要否判断に用いられる少なくとも1つのパラメータは、サスペンションの伸縮の抑制の要否判断に用いられるパラメータと同じであってもよい。この場合、停止に向けた走行中のロール角制御の要否判断に用いられるパラメータの閾値と、サスペンションの伸縮の抑制の要否判断において用いられる同じパラメータの閾値とを異なっていてもよい。

 一例として、停止に向けた走行中のロール角制御の開始判断に用いられるパラメータの組み合わせを、車速、スロットル開度及びロール角とし、サスペンションの伸縮の抑制の開始判断に用いられるパラメータの組み合わせを、車速のみとすることができる。この場合、停止に向けた走行中のロール角制御の開始判断に用いられる車速の閾値と、サスペンションの伸縮の抑制の開始判断に用いられる車速の閾値とは異なっていてもよい。

 本例では、判定部72は、車両の状態を示す情報を各種センサから取得する。判定部72は、車両の状態を示す情報を基に、ロール角制御機構74によるロール角の制御の解除、及びサスペンション制御機構75によるサスペンションの伸縮抑制の解除を判断する。この場合、判定部72は、車両の状態を示す情報から、ライダーの車両1を走行させる意志、もしくは、ロール角制御又はサスペンションの動きの抑制を解除する意志の少なくとも一方に関する情報を得ることができる。

 判定部72は、例えば、スロットル、ブレーキ、及び車速の少なくとも1つの情報に基づいて、ライダーの車両1を走行させる意志を判断することができる。この場合、上記第2の条件及び第4の条件に、スロットル開度、ブレーキ操作の有無又はブレーキの操作量、及び車速の少なくとも1つの条件を含める。含める条件は、例えば、センサで検出されるスロットル開度、ブレーキ操作、及び車速の少なくとも1つの量又は変化量が閾値を越えることとすることができる。これにより、ライダーの車両1を走行させる意志を示す情報に基づいて、ロール角制御又はサスペンションの伸縮抑制の解除の要否を判断することができる。

 或いは、車両1は、ライダーからロール角制御及び/又はサスペンション伸縮抑制の解除指令を受け付けるボタン等の操作デバイスを備えてもよい。この場合、判定部72は、操作デバイスを介して解除指令の入力を検出する。これにより、ライダーのロール角制御又はサスペンションの動きの抑制を解除する意志を示す情報を取得することができる。

 角度制御部73は、判定部72が、停止に向けた走行中のロール角制御をすると判断した場合、姿勢角センサ79で検出された車体フレーム21のロール角に基づいて、アーム51、52の回転の制御を決定する。角度制御部73は、回転の制御として、回転力の大きさと向きを決定し、ロール角制御機構74へ出力する。例えば、角度制御部73は、ロール角の目標値と、姿勢角センサ79で検出されたロール角とに基づいて、アーム51、52に付与する回転力の大きさ及び向きを決定することができる。これにより、実際の車体フレーム21のロール角を、ロール角制御機構による制御にフィードバックすることができる。

 例えば、角度制御部73は、ロール角の目標値と、姿勢角センサ79で検出されたロール角との差を小さくするアーム51、52の回転方向を、付与する回転の方向と決定することができる、また、角度制御部73は、ロール角の目標値と、姿勢角センサ79で検出されたロール角との差に応じて、付与する回転力の大きさを決定することができる。なお、角度制御部73は、アーム51、52の車体フレーム21に対する回転のトルクの大きさに応じて、付与する回転力の大きさを決定することもできる。

 本実施形態において、制御部71は、車両1の車速を含む車両状態を示す情報を、車両1に設けられたセンサから取得する。制御部71は、車両状態に基づいて、車体フレームのロール角を目標値に近づける制御をするか否か判断する。例えば、制御部71は、車速が低速走行領域の少なくとも一部にある場合(例えば、車速vが閾値Th2以下(v≦Th2)の場合)に、ロール角を目標値に近づける制御をすると判断する。この制御をすると判断した場合、制御部71は、車体フレームの傾斜に関するライダーの車両1に対する入力を示す情報を車載のセンサから取得する。制御部71は、取得した情報を基に、目標値を更新する。制御部71は、車体フレームのロール角を、更新した目標値とするための制御信号又は制御データを、ロール角制御機構74のアクチュエータに供給する。アクチュエータは、制御信号又は制御データに応じて車体フレームに対してアームを回転させる力又は車体フレームに対するアームの回転に抵抗する力を出力する。


 制御部71は、例えば、ECU(Electronic Control Unit;電子制御ユニット)で構成することができる。制御部71は、プロセッサ及びメモリを備えたコンピュータ、又は、基板上に形成された回路によって構成することができる。制御部71をコンピュータで構成した場合、制御部71の処理は、例えば、プロセッサがメモリからプログラムを読み出して実行することにより実現することができる。そのようなプログラム及びプログラムを記録した非一時的な(non-transitory)記録媒体も、本発明の実施形態に含まれる。 

 なお、制御部71の構成は、図7に示す例に限られない。例えば、制御部71は、サスペンション制御機構75を制御する機能を省略することもできる。また、例えば、判定部72と角度制御部73は、それぞれ独立したコンピュータ又は、異なる基板上に形成された回路で構成することができる。例えば、角度制御部73は、ロール角制御機構74の一部に組み込まれてもよい。

 <動作例>
 図8は、図7に示す制御部71によるロール角及びサスペンションの制御の一例を示すタイミングチャート図である。図8において、横軸は時間を示す。縦軸は、車速又はロール角を示す。線V1は、車速の時間変化を示し、線R1は、ロール角の時間変化を示す。閾値Th1は、サスペンション伸縮抑制開始の判断に用いられる車速の閾値(第3の条件の一例)を表す。閾値Th2は、停止に向けた走行中のロール角制御開始の判断に用いられる車速の閾値(第1の条件の一例)を表す。閾値Th3は、サスペンション伸縮抑制解除の判断に用いられる車速の閾値(第4の条件の一例)を表す。閾値Th4は、停止に向けた走行中のロール角制御解除の判断に用いられる車速の閾値(第2の条件の一例)を表す。

 図8に示す例では、時刻t1で車速が閾値Th1を下回ると、判定部72は、サスペンション伸縮抑制開始を決定する。時刻t1において、制御部71は、サスペンション制御機構75に対して、サスペンション伸縮抑制を指示する。サスペンション制御機構75は、サスペンションが伸縮しないようロックする。

 時刻t2において、車速が閾値Th2を下回ると、判定部72は、停止に向けた走行中のロール角制御開始を決定する。なお、図示しないが、時刻t2において、スロットル開度及びロール角は、停止に向けた走行中のロール角制御開始の条件(第1の条件)をすでに満たしているものとする。時刻t2において、制御部71は、ロール角制御機構74に対して、停止に向けた走行中のロール角制御を指示する。この例では、Th1>Th2なので、サスペンション伸縮抑制の開始後、停止に向けた走行中のロール角制御が開始される。

 判定部72は、時刻t2におけるロール角R(t2)を、停止に向けた走行中のロール角の目標値に設定する。角度制御部73は、ロール角R(t2)と、姿勢角センサ79で検出されたロール角Rsを比較する。角度制御部73は、R(t2)とRsの符号(+か-か)が同じで、|R(t2)|<|Rs|であれば、Rs=R(t2)にするようなアーム51、52の回転力を決定する。なお、ここでは、一例として、ロール角は、車体フレーム21の上下方向が鉛直方向(重力方向)と一致する状態を0度とする。車体フレーム21が鉛直方向に対して右に傾く場合のロール角を正(+)とし、左に傾く場合のロール角を負(-)とする。これにより、時刻t2以降は、ロール角がR(t2)で保持される。

 本例では、閾値Th3>0であるため、車速が0のとき、停止に向けた走行中のロール角制御の開始条件(第1の条件)を満たし、その解除条件(第2の条件)は満たしていないと判断される。同様に、閾値Th4>0であるため、車速が0のとき、サスペンション抑制制御の開始条件(第3の条件)を満たし、その解除条件(第4の条件)は満たしていないと判断される。そのため、時刻t3において車両1が停止した後も、停止に向けた走行中のロール角制御及びサスペンションの伸縮抑制が継続される。

 図9は、判定部72が、停止に向けた走行中のロール角制御開始及びサスペンション伸縮抑制開始の判断をする処理の一例を示すフローチャートである。判定部72は、車速が閾値以下か否かを判断する(S1)。車速が閾値以下の場合、判定部72は、サスペンション伸縮抑制の開始を決定する(S2)。判定部72は、スロットル開度、車速、及びロール角がそれぞれ、閾値以内か否かを判断する(S3~S5)。スロットル開度、車速、及びロール角がいずれも閾値以内であれば、判定部72は、停止に向けた走行中のロール角制御の開始を決定する(S6)。判定部72は、ロール角制御の開始を判断した時のロール角(図8の例ではR(t2))を目標値としてメモリに記録する。角度制御部73は、車体フレーム21のロール角を目標値に保持するよう、ロール角制御機構74に指示を出す(S7)。なお、図9に示す処理は、判定部72が、所定周期で実行することができる。

 再び、図8を参照し、時刻t4において、ライダーが車両1の左右方向の傾きを鉛直方向(重力方向)に対して0度に近づける操作をしたとする。その場合、制御部71は、ライダーの操作に応じて、車体フレーム21のロール角を0度に近づけるように、ロール角制御機構74を制御する。これによりロール角は、ライダー操作に応じた分だけ0度に近くなるよう変化する(時刻t5)。制御部71は、ライダー操作に応じて変化した後のロール角を、新たな目標値として設定する。これにより、停止に向けた走行中のロール角制御において、ロール角制御機構は、ライダーの操作による車両1の傾きを直立方向へ近づける動きは許可するようロール角を制御することができる。

 図10は、制御部71が、ロール角の目標値を更新する処理を示すフローチャートである。制御部71(判定部72又は角度制御部73)は、姿勢角センサ79から取得した車体フレーム21のロール角Rsが、設定された目標値(図8に示す例ではR(t2))より0度に近いか否かを判定する(S11)。例えば、制御部71は、|R(t2)|>|Rs|であるか否かを判定する。S11でYESの場合、制御部71は、目標値を、姿勢角センサ79から取得したロール角Rsに更新する(S12)。角度制御部73は、車体フレーム21のロール角を更新された目標値に保持するよう、ロール角制御機構74に指示を出す(S13)。制御部71は、停止に向けた走行中のロール角制御の期間において、図10の処理を所定間隔で繰り返し実行することができる。

 図10に示す例では、制御部21は、姿勢角センサ79から取得した車体フレーム21の現在のロール角と目標値を比較し、現在のロール角が、目標値よりも0度(鉛直方向を0度とする)に近い場合、メモリに記録された目標値を、現在のロール角の値に更新する。角度制御部73は、車体フレーム21が目標値を保持するよう、ロール角制御機構74を制御する。この制御により、ロール角制御機構74は、車体フレーム21のロール角が目標値よりも0度から遠ざかる方向へ変化した場合は、ロール角を目標値に戻すようアーム51、52に回転力を付与する。一方、車体フレーム21のロール角が鉛直方向に対して0度に近づく方向へ変化した場合は、ロール角制御機構74は、変化後のロール角を維持するようアーム51、52に回転力を付与する。

 図10に示す処理により、例えば、ライダーが、左右方向に傾斜した路面で車両を停止させる場合に、車体フレームを若干山側に倒して停止させ、停止後に車体フレームを鉛直方向に戻すといった操作が可能になる。これにより、ライダーが斜面で車両1を停止させる際に、車体フレームを若干山側に倒し、かつ、ライダーによる直立状態への復帰する操作はできるようにすることができる。結果として、状況に応じて変化するライダーの意図に追随するロール角制御が可能になる。

 再び、図8を参照し、時刻t6において、車両1が発進する。車両1の発進後、時刻t7において、車速が閾値Th4を越えると、判定部72は、停止に向けた走行中のロール角制御解除を決定する。時刻t7において、制御部71は、制御部71は、ロール角制御機構74に対して、停止に向けた走行中のロール角制御解除を指示する。

 時刻t8において、車速が閾値Th3を越えると、判定部72は、サスペンション抑制制御解除を決定する。時刻t8において、この例では、Th3>Th4なので、停止に向けた走行中のロール角制御解除後、サスペンション伸縮抑制が解除される。

 図11は、判定部72が、停止に向けた走行中のロール角制御の解除及びサスペンション伸縮抑制の解除の判断をする処理の一例を示すフローチャートである。判定部72は、スロットル開度、車速及び加速度のうち少なくとも1つが閾値以上か否かを判断する(S21~S23)。例えば、車速が閾値(図8の例ではTh3)以上の場合、判定部72は、停止に向けた走行中のロール角制御の解除を決定する(S24)。また、判定部72は、車速が閾値(図8の例ではTh4)以下か否かを判断する(S25)。車速が閾値以上であれば、判定部72は、サスペンション伸縮抑制の解除を決定する(S26)。なお、図11に示す例では、停止に向けた走行中のロール角制御の解除条件を満たすと判断された場合に、サスペンションの伸縮抑制解除の判断が実行される。そのため、停止に向けた走行中のロール角制御の解除の後に、サスペンション伸縮抑制の解除が実行される。

 上記の図8に示す動作例では、停止に向けた走行中のロール角制御の期間(t2~t7)において、サスペンションの伸縮が抑制される。そのため、停止に向けた走行中のロール角制御の期間において、ロール角制御機構74によるアーム51、52の回転の調整に対する車体フレームのロール角の応答性が良くなる。そのため、停止に向けた走行において、ロール角制御機構74により制御される車体フレーム21のロール角の動きが収束しやすくなる。

 また、車両1が停止に向けて走行中に、サスペンション33、35の伸縮が抑制されても、車両1のリンク機構5が、右車輪31及び左車輪32の車体フレーム21に対する上下方向の動きを吸収する。これにより、停止に向けた走行中のサスペンション33、35の伸縮抑制による車体フレームの揺れ増加を抑えることができる。

 なお、図8に示す例では、停止に向けた走行中のロール角制御の期間(t2~t7)の全てに渡ってサスペンションの伸縮が抑制されるが、この期間の一部にサスペンションの伸縮が抑制されてもよい。この場合も、ロール角の収束性改善の効果が得られる。

 <リンク機構の変形例>
 リンク機構5の構成は、図2に示すパラレログラムリンクに限られない。リンク機構は、例えば、車体フレームに対して回転するアームとして、ショックタワーを備える構成であってもよい。図12は、ショックタワーを備えるリンク機構の一例を示す図である。図12に示す例では、ショックタワー102は、車体フレーム101に対して、回転軸100を中心に回転可能に取り付けられる。車両1aは、右サスアーム103、左サスアーム104、右サスペンション107、及び左サスペンション108を含む。右サスアーム103は、一方端が車体フレーム101に対して回転可能に接続され、他方端が右車輪105に対して回転可能に接続される。左サスアーム104は、一方端が車体フレーム101に対して回転可能に接続され、他方端が左車輪106に対して回転可能に接続される。右サスペンション107の一方端が右サスアーム103に回転可能に接続され、他方端がショックタワー102に回転可能に接続される。左サスペンション108の一方端が左サスアーム104に回転可能に接続され、他方端がショックタワー102に回転可能に接続される。アクチュエータ109は、ショックタワー102の車体フレーム101に対する回転を調整する。

 さらに、ショックタワーを設けない構成も可能である。図13は、ショックタワーを設けないリンク機構の構成例を示す図である。図13に示す例では、リンク機構は、車体フレーム111に対して回転するアームとして、一方端が車体フレーム111に対して回転可能に接続され、他方端が右車輪115に対して回転可能に接続された一対の右アーム113u、113dと、一方端が車体フレーム111に対して回転可能に接続され、他方端が左車輪116に対して回転可能に接続される一対の左アーム114u、114dを含む。この場合、サスペンション117は、一方端が一対の右アームのうち一方のアーム113dに回転可能に接続され、他方端が一対の左アームのうち一方のアーム114dに回転可能に接続される構成とすることができる。アクチュエータ118は、右アーム112d及び左アーム114dに回転力を付与することで、右アーム112dの車体フレーム111に対する回転と、左アーム114dの車体フレーム111に対する回転を調整する。図13に示す構成においても、サスペンション117は、右車輪115及び左車輪116と、車体フレーム111との間に設けられることになる。

 図14は、リンク機構の他の変形例を示す図である。図14に示すリンク機構は、車体フレーム121と右車輪125を接続する一対の右アーム123d、123uと、車体フレーム121と左車輪126を接続する一対の左アーム124d、124uとを有する。一対の右アームのうち一方の右アーム123dと、一対の左アームのうち一方の左アーム124dの間に、バランサアーム122が回転可能に接続される。バランサアーム122は、サスペンション127を介して車体フレーム121に対して回転可能な状態で懸架される。アクチュエータ128は、バランサアーム122に回転力を付与することで、バランサアーム122の車体フレーム121に対する回転を調整する。

 上記例では、リンク機構のアームの回転軸は、車両の前後方向である。この他に、例えば、リンク機構のアームの回転軸を車両の左右方向とすることもできる。このような変形例として、リンク機構は、右車輪を支持する右アームと、左車輪を支持する左アームを含む。右アーム及び左アームは、車両の前後方向に延びて形成される。右アーム及び左アームは、車両の左右方向の軸に垂直な平面内で回転する。すなわち、右アーム及び左アームの車体フレームに対する回転の軸は、車両の左右方向となる。右アームの一端が車体フレームに回転可能に支持される。右アームの他端は、右車輪を、車軸を中心として回転可能に支持する。左アームの一端は、車体フレームに回転可能に支持される。左アームの他端は、左車輪を、車軸を中心として回転可能に支持する。この場合、左右傾斜角制御機構は、右アーム及び左アームの車体フレームに対する回転を調整するアクチュエータを有する。

 <その他の変形例>
 上記実施形態では、操舵力伝達機構6は、ハンドル23の回転を右車輪31と左車輪32に伝達する構成である。すなわち、操舵力伝達機構6は、ハンドル23の回転を前輪に伝達する構成であるが、操舵力伝達機構6は、ハンドル23の回転を後輪に伝達する構成であってもよい。また、上記実施形態では、左右方向に並べて配置された右車輪31と左車輪32が前輪となっているが、右車輪31及び左車輪32が後輪となるよう車両1を構成することもできる。

 例えば、右車輪31及び左車輪32を後輪とした場合、操舵力伝達機構6は、右車輪31及び左車輪32の前方に配置される前輪にハンドルの回転を伝達する構成とすることができるし、後輪である右車輪31及び左車輪32にハンドルの回転を伝達する構成とすることもできる。なお、右車輪31及び左車輪32の前方又は後方に配置される車輪(上記例では後輪4)は、1つの車輪に限られず、2つの車輪であってもよい。

 本発明のリーン車両における左右傾斜角制御機構のアクチュエータは、車体フレームに対するアームの回転を調整する。このアクチュエータは、アームを車体フレームに対して回転させる力、或いは、車体フレームに対するアームの回転に抵抗する力の少なくとも一方を供給する。左右傾斜角制御機構は、例えば、車体フレームに接続される部分と、アームに接続される部分を有し、これらの部分を相対運動させる力を付与するアクチュエータを備えた構成とすることができる。

 左右傾斜角制御機構が傾斜角制御をしている期間は、アクチュエータの力が車体フレームに対するアームの回転に作用している期間とする。アクチュエータの力は、アームの回転に抵抗する力として作用する場合もあるし、アームを回転させる力として作用する場合もある。

 本発明の実施形態における制御部は、左右傾斜角制御機構による車体フレームの左右方向の傾斜角制御の実行と、当該傾斜角制御の実行の解除を制御する。左右傾斜角制御機構によって傾斜角が制御されている状態では、アクチュエータがアームの回転に作用する。すなわち、車体フレームに対するアームの回転がアクチュエータにより制御される。左右傾斜角制御機構による傾斜角制御が解除された状態では、アクチュエータがアームの回転に作用しない。すなわち、車体フレームに対するアームの回転は、アクチュエータから影響を受けない。

 上記の実施形態では、制御部は、低速走行領域で、ロール角制御機構にロール角の制御をさせている。ロール角制御機構(左右傾斜角制御機構)は、低速走行領域以外の領域(すなわち高速走行領域)において、車体フレームのロール角(左右方向の傾斜)の制御を行ってもよい。

 本発明のリーン車両は、左右傾斜角制御機構に加えて、車体フレームを左右方向に傾斜させないように固定するチルトロック機構を備えてもよい。制御部は、前記リーン車両の停止中に、前記チルトロック機構を制御することで、前記車体フレームが左右方向に傾斜しないよう固定させることができる。チルトロック機構は、車体フレームの左右方向の傾斜運動をロックする。チルトロック機構は、例えば、車体フレーム又はアームに取り付けられる係止部材を含む。係止部材は、車体フレーム及びアームの両方に接して、車体フレームに対するアームの回転を不能にするロック状態と、車体フレーム及びアームの一方のみに接して、車体フレームに対するアームの回転を可能にするアンロック状態とを切り替え可能に構成される。制御部は、係止部材のロック状態とアンロック状態とを切り替える。

 制御部は、リーン車両の走行中及び停車中の少なくともいずれかにおいて、車体フレームのリーン車両の左右方向における傾斜角が目標値より鉛直方向に対して0度に近づくよう変化すると変化後の傾斜角を目標値とすることができる。すなわち、リーン車両が走行中の期間の少なくとも一部、停車中の期間の少なくとも一部、又は、走行中の期間の少なくとも一部と停車中の期間の少なくとも一部に跨がる期間において、上記の傾斜角が目標値より鉛直方向に対して0度に近づくよう変化した場合の目標値の更新を実行することができる。

 制御部は、リーン車両の左右方向における車体フレームの傾斜に関するライダーのリーン車両に対する入力に応じて目標値を更新する。制御部は、車体フレームの傾斜に関するライダーのリーン車両に対する入力を検出する。ライダーのリーン車両に対する入力は、リーン車両に設けられたセンサを介して検出することができる。制御部は、例えば、ライダーの操作に影響を受ける車両状態のうち、車体フレームの左右方向の傾斜に関する情報を、センサから取得する。取得した情報は、車体フレームの左右方向の傾斜に関するライダーのリーン車両に対する入力を示す情報となる。

 ライダーのリーン車両に対する入力を示す情報は、例えば、ライダーの操作に影響を受ける車両状態を示す物理量の値で表される。制御部は、この車両状態の物理量の値を用いて、目標値を決定(更新)することができる。例えば、制御部は、車両状態の物理量を用いた数値演算により目標値を決定できる。又は、制御部は、物理量に対応する目標値を予め記録した対応データを参照することにより、目標値を決定してもよい。或いは、数値演算及び対応データ参照の組み合わせによって目標値を決定することもできる。

 ライダーのリーン車両に対する入力は、例えば、車体フレームのロール角(傾斜角)、車速、スロットル、ブレーキ、舵角、又は、アクチュエータに加わるトルクの少なくとも1つの物理量又はその時間変化量とすることができる。
 制御部は、ライダーの前記リーン車両を走行させる意志(車両走行意志)又は前記左右傾斜角制御機構による傾斜角制御を解除する意志(左右傾斜角制御解除意志)の少なくとも一方に起因する車両状態の変化に応じて、左右傾斜角制御機構による傾斜角の制御を解除する。制御部は、ライダーの操作を示す信号又はデータ、或いは、車両が備えるセンサの信号又はデータを取得することで、車両状態の変化を検出する。制御部は、検出した車両状態の変化が、ライダーの車両走行意志又は左右傾斜角制御解除意志によるものか否かを判断する。この判断は、例えば、検出された車両の変化が、予め決められた条件を満たすか否かにより判断することができる。制御部は、検出した車両状態の変化が、ライダーの車両走行意志又は左右傾斜角制御解除意志によるものである場合に、左右傾斜角制御機構による傾斜角の制御を解除する。

 制御部は、ライダーのリーン車両を走行させる意志(車両走行意志)又は緩衝装置の動きの抑制を解除する意志(緩衝抑制解除意志)の少なくとも一方に起因する車両状態の変化に応じて、緩衝装置の動きの抑制を解除する。制御部は、ライダーの操作を示す信号又はデータ、或いは、車両が備えるセンサの信号又はデータを取得することで、車両状態の変化を検出する。制御部は、検出した車両状態の変化が、ライダーの車両走行意志又は緩衝抑制解除意志によるものか否かを判断する。この判断は、例えば、検出された車両の変化が、予め決められた条件を満たすか否かにより判断することができる。制御部は、検出された車両状態が、ライダーの車両走行意志又は緩衝抑制解除意志によるものである場合に、緩衝装置の動きの抑制を解除する。

 制御部は、ライダーによる緩衝装置の抑制解除指令の入力(例えば、ライダーによるボタン、レバー、スイッチ等の操作)を検出することで、緩衝装置の動きの抑制を解除する意志を示す情報を得ることができる。また、制御部は、ライダーによる左右傾斜角制御の解除指令の入力(例えば、ライダーによるボタン、レバー、スイッチ等の操作)を検出することで、車体フレームの左右傾斜角制御を解除する意志を示す情報を得ることができる。

 制御部は、緩衝制御機構が緩衝装置の動きを抑制する状態と、緩衝制御機構が、緩衝装置の動きの抑制を解除する状態とを制御する。緩衝制御機構が緩衝装置の動きを抑制する状態では、緩衝装置の動きの抑制を解除する状態よりも、緩衝装置の動きが抑制されている。一例として、緩衝装置の動きをロックする状態を、緩衝装置の動きを抑制する状態とし、緩衝装置の動きのロックを解除する状態を、緩衝装置の動きの抑制が解除されている状態とすることができる。その他、緩衝制御機構は、緩衝装置の動きを抑制する状態では、緩衝装置の動きの抑制を解除する状態より、緩衝装置の動きの抑制の程度が大きくなる態様であってもよい。

 リンク機構は、車体フレームと、前記右車輪および前記左車輪との間に設けられる。これは、車体フレームと右車輪の間の力の伝達経路上、及び、車体フレームと左車輪の力の伝達経路上にリンク機構があることを意味している。そのため、リンク機構が配置可能な空間は、車体フレームと右車輪に挟まれる空間および車体フレームと左車輪に挟まれる空間に限られない。

 車体フレームは、走行中にリーン車両にかかる応力を受ける部材である。例えば、モノコック(応力外皮構造)、セミモノコック、又は、車両部品が応力を兼ねている構造のものも、車体フレームの例に含まれる。例えば、エンジン、エアクリーナ等の部品が車体フレームの一部となる場合があってもよい。

 緩衝装置は、前記車体フレームに対する前記右車輪および前記左車輪の動きを緩衝する。緩衝装置は、車体フレームと、前記右車輪および前記左車輪との間に設けられる。これは、車体フレームと右車輪の間の力の伝達経路上、及び、車体フレームと左車輪の力の伝達経路上に緩衝装置があることを意味している。そのため、緩衝装置が配置可能な空間は、車体フレームと右車輪に挟まれる空間および車体フレームと左車輪に挟まれる空間に限られない。

 緩衝装置は、伸縮することにより、車体フレームに対する右車輪および左車輪の動きを緩衝する構成に限られない。例えば、緩衝装置は、右車輪又は左車輪を、車軸を中心に回転可能に支持する一方端と、車体フレームに対して前記車軸と平行な回転軸で回転可能に支持される他方端とを有する回転部を含む構成とすることができる。この場合、緩衝装置は、回転部の回転を抑制するダンパ部をさらに備える。例えば、緩衝装置は、回転部の車体フレームに対する回転を抑えるための油が充填されたオイル室を備える。オイル室は、車体フレームに固定される。回転部は、回転軸から径方向に延びるベーンを有する。ベーンは、オイル室の油の中で回転可能に取り付けられる。緩衝制御機構は、オイル室内の油のベーンの流動量を制御することで、緩衝装置の動きの抑制及び抑制の解除を行う。

 上記の実施形態では、低速走行領域において、サスペンションの伸縮抑制が開始された後に、ロール角制御機構によるロール角の制御が開始される。ロール角の制御が解除された後に、サスペンションの伸縮抑制が解除される。ロール角制御機構(左右傾斜角制御機構)による傾斜角制御のタイミングと、サスペンション制御機構(緩衝制御機構)によるサスペンションの伸縮抑制(緩衝装置の動き抑制)のタイミングは、上記例に限られない。

 例えば、車体フレームの左右方向の傾斜角の制御が開始された後に、緩衝装置の動きの抑制を開始してもよい。また、これらを同時に開始してもよい。また、緩衝装置の動きの抑制の解除の後に、車体フレームの左右方向の傾斜角の制御を解除してもよい。また、これを同時に解除してもよい。すなわち、車体フレームの傾斜角の制御は、緩衝装置の動き抑制より遅く始まり、緩衝装置の動き抑制解除より遅く解除されてもよい。又は、車体フレームの傾斜角の制御は、緩衝装置の動き抑制より遅く始まり、緩衝装置の動き抑制解除より早く解除されてもよい。又は、車体フレームの傾斜角の制御は、緩衝装置の動き抑制より早く始まり、緩衝装置の動き抑制解除より遅く解除されてもよい。又は、車体フレームの傾斜角の制御は、緩衝装置の動き抑制より早く始まり、緩衝装置の動き抑制解除より早く解除されてもよい。

 なお、車体フレームの左右方向の傾斜角の制御の開始前に、緩衝装置の動きの抑制を開始することで、アクチュエータの力に対する、車体フレームの左右方向の傾斜の動きの応答性をよくすることができる。その結果、車体フレームの左右方向の傾斜の変動を収束させることができる。

 上記実施形態では、制御部は、車体フレームのロール角制御(傾斜角制御)を、車両の停止前から、車両の停止中にかけて継続している。他の制御例として、制御部は、車体フレームの傾斜角制御を、車両の停止時又は停止中に解除してもよい。

 上記実施形態では、制御部は、サスペンションの伸縮抑制(緩衝装置の動き抑制)を、車両の停止前から、車両の停止中にかけて継続している。他の制御例として、制御部は、緩衝装置の動き抑制を、車両の停止時又は停止中に解除してもよい。

 上記実施形態では、リーン車両は、車体フレームのロール角制御(傾斜角制御)及びサスペンションの伸縮抑制(緩衝装置の動き抑制)の両方を行う。リーン車両は、車体フレームのロール角制御(傾斜角制御)のみ行う構成であってもよい。例えば、上記実施形態の車両1において、サスペンション制御機構(緩衝制御機構)を省略してもよい。

 上記実施形態では、停車中の車体フレームのロール角制御(傾斜角制御)は、アクチュエータを含む左右傾斜角制御機構により行われる。他の変形例として、停車中の車体フレームのロール角を目標値に近づける制御は、チルトロック機構が行ってもよい。チルトロック機構は、例えば、左右傾斜角制御機構とは別体で設けられる。

 制御部は、低速走行領域の一部又は全部において、車体フレームの左右方向の傾斜角制御及び緩衝装置の動き抑制を行う。車両の全車速域(車速=0は除く)を分割してできる複数の速度域のうち最も速度が低い速度域が、低速走行領域である。上記実施形態では、低速走行領域の中でも低速の部分(車速=0に隣接する速度域)において、ロール角制御及びサスペンション伸縮抑制が行われる。これに対して、低速走行領域の中で、車速=0に隣接しない速度域において、ロール角制御(傾斜角制御)及びサスペンション伸縮抑制(緩衝装置動き抑制)が行われてもよい。低速走行領域の中で車速=0に隣接しない速度域は、低速走行領域の中間部分、又は、低速走行領域の高速の部分(低速走行領域の上限値を含む部分)である。

 本発明の図示実施形態を幾つかここに記載した。本発明は、ここに記載した各種の好ましい実施形態に限定されるものではない。本発明は、この開示に基づいて当業者によって認識され得る、均等な要素、修正、削除、組み合わせ(例えば、各種実施形態に跨る特徴の組み合わせ)、改良及び/又は変更を含むあらゆる実施形態をも包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。そのような実施形態は非排他的であると解釈されるべきである。

Claims (13)

  1.  リーン車両であって、
     前記リーン車両の左右方向の右方に旋回する時に右方に傾斜し、左方に旋回する時に左方に傾斜する車体フレームと、
     前記車体フレームの左右方向に並べて配置された右車輪および左車輪と、
     前記車体フレームに対して回転可能に支持され、前記右車輪および前記左車輪を支持するアームを含むリンク機構であって、前記アームを前記車体フレームに対して回転させることにより、前記右車輪および前記左車輪の前記車体フレームに対する上下方向の相対位置を変更して前記車体フレームを前記リーン車両の左右方向に傾斜させるリンク機構と、
     前記車体フレームに対する前記アームの回転を調整するアクチュエータを有し、前記リーン車両の左右方向における前記車体フレームの傾斜角を制御する左右傾斜角制御機構と、
     前記リーン車両の少なくとも車速に関する情報に基づいて、前記車体フレームの前記傾斜角が、目標値に近づくように前記左右傾斜角制御機構を制御する制御部とを備え、
     前記制御部は、前記リーン車両の車速が、停止状態を除く前記リーン車両の全車速域を分割してできる低速走行領域と高速走行領域のうち前記低速走行領域の少なくとも一部にある期間において、前記リーン車両の左右方向における車体フレームの傾斜に関するライダーの前記リーン車両に対する入力に応じて前記目標値を更新し、前記車体フレームの前記傾斜角が前記更新した目標値に近づくように前記左右傾斜角制御機構を制御する、リーン車両。
  2.  請求項1に記載のリーン車両であって、
     前記制御部は、前記リーン車両が停止するまで、前記車体フレームの前記傾斜角が前記更新した目標値に近づくように、前記左右傾斜角制御機構を制御することを継続する、リーン車両。
  3.  請求項2に記載のリーン車両であって、
     前記制御部は、前記リーン車両の停止中も、前記車体フレームの前記傾斜角が前記更新した目標値に近づくように、前記左右傾斜角制御機構を制御する、リーン車両。
  4.  請求項3に記載のリーン車両であって、
     前記制御部は、前記左右傾斜角制御機構による前記車体フレームの前記傾斜角の制御を、前記リーン車両の発進後に解除する、リーン車両。
  5.  請求項1~4のいずれか1項に記載のリーン車両であって、
     前記制御部は、前記ライダーの前記リーン車両を走行させる意志又は前記左右傾斜角制御機構による前記傾斜角制御を解除する意志の少なくとも一方に関する情報に基づいて、前記左右傾斜角制御機構による前記車体フレームの前記傾斜角の制御を解除する、リーン車両。
  6.  請求項1~5のいずれか1項に記載のリーン車両であって、
     前記制御部は、走行中の前記リーン車両の状態が第1の条件を満たした時の前記リーン車両の左右方向における車体フレームの傾斜に関するライダーの前記リーン車両に対する入力に基づいて、前記目標値を更新する、リーン車両。
  7.  請求項6に記載のリーン車両であって、
     前記制御部は、走行中の前記リーン車両の状態が前記第1の条件を満たした時の前記車体フレームの前記リーン車両の左右方向における傾斜角を基に、前記目標値を更新する、リーン車両。
  8.  請求項6又は7に記載のリーン車両であって、
     前記第1の条件は、前記リーン車両の車速が第1閾値より小さいことを含む、リーン車両。
  9.  請求項1~8のいずれか1項に記載のリーン車両であって、
     前記制御部は、前記リーン車両の左右方向における前記車体フレームの傾斜角が、前記目標値より鉛直方向に対して0度に近づくよう変化した場合、変化後の傾斜角を目標値とする、リーン車両。
  10.  請求項1~9のいずれか1項に記載のリーン車両であって、
     前記車体フレームに対する前記右車輪および前記左車輪の動きを緩衝する緩衝装置と、
     前記緩衝装置の動きの抑制及び前記動きの抑制を解除可能な緩衝制御機構と、をさらに備え、
     前記制御部は、前記車体フレームの前記傾斜角が前記更新した目標値に近づくように前記左右傾斜角制御機構を制御する期間の少なくとも一部において、前記緩衝制御機構が、前記緩衝装置の動きを抑制するよう制御する、リーン車両。
  11.  請求項10に記載のリーン車両であって、
     前記制御部は、ライダーの前記リーン車両を走行させる意志又は前記緩衝制御機構による前記緩衝装置の動き抑制を解除する意志の少なくとも一方に関する情報に基づいて、前記緩衝制御機構による前記緩衝装置の動き抑制を解除する、リーン車両。
  12.  請求項5又は請求項11に記載のリーン車両であって、
     前記制御部は、前記ライダーの前記リーン車両を走行させる意志に関する情報を、スロットル開度を増加、ブレーキの操作量の減少又はブレーキ操作解除、車速の上昇、及び、車両の前後方向の加速度の増加のうち少なくとも1つを検出することで得る、リーン車両。
  13.  請求項1~12のいずれか1項に記載のリーン車両であって、
     前記左右傾斜角制御機構の前記アクチュエータは、前記車体フレームに対して前記アームを回転させる力を付与する、リーン車両。
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