WO2014034046A1 - トキソプラズマ感染症に対するワクチン製剤 - Google Patents

トキソプラズマ感染症に対するワクチン製剤 Download PDF

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Abstract

 本発明は、トキソプラズマ感染症に対するワクチン製剤に関する。より詳しくは、トキソプラズマ由来の可溶性タンパク質を抗原提示細胞表面の糖鎖認識分子に結合しうるオリゴ糖を表面に有するリポソームに封入してなるワクチン製剤に関する。

Description

トキソプラズマ感染症に対するワクチン製剤

 本発明は、トキソプラズマ感染症に対するワクチン製剤に関する。より詳しくは、トキソプラズマ由来の可溶性タンパク質を抗原提示細胞表面の糖鎖認識分子に結合しうるオリゴ糖を表面に有するリポソームに封入してなるワクチン製剤に関する。

 トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)はネコ科動物を終宿主とし、ヒト・豚・羊・山羊、鳥類などを中間宿主とする細胞内寄生性原虫である。トキソプラズマは、終宿主の糞便中に排出されるオーシストによる水平感染や中間宿主における垂直感染により伝搬される。トキソプラズマ症は、宿主の免疫能が正常な状態では不顕性感染として経過するが、ヒトではエイズや臓器移植、妊娠などにより宿主が免疫抑制状態に陥ると発症する日和見感染症である。動物においては、豚や羊で感染による流産、死産が産業上問題となっているトキソプラズマの感染は世界中で確認されており、ヒトへの直接感染や感染動物の食肉を介した感染が感染ルートとして挙げられる。

 トキソプラズマ感染を予防するワクチンについては、以下の点を考慮する必要がある。トキソプラズマは細胞内寄生性の原虫であるため、その防御免疫には細胞性免疫が重要である。特に、インターフェロンガンマとCD8陽性T細胞の働きが重要である。トキソプラズマに対する抗体の効果については議論の余地があるものの、細胞外に存在するトキソプラズマに反応して、その体内伝播を阻止することが推測されている。

 妊娠時の感染は、母体特有の免疫応答により、流産や垂直感染を引き起こす。すなわち、妊娠初期にトキソプラズマが感染した場合、母体の炎症反応により流産が誘発される。また、母体が免疫抑制状態になっている妊娠中期にトキソプラズマが感染した場合、胎児への垂直感染が成立し、先天的にトキソプラズマに感染している個体が生まれてくる。

 これまでに、動物のトキソプラズマ症を対象に、生ワクチンや不活化ワクチンを用いたトキソプラズマ原虫に対するワクチン開発がいくつか試みられてきた。トキソプラズマのワクチン株S48は病原性が低下した株として知られており、現在市販されている生ワクチン(Toxovax(登録商標))に使用されている。ニュージーランドでは、S48ワクチンにより原虫感染により引き起こされるヒツジの流産において予防効果が確認されている (非特許文献1、2)。このワクチンの問題点としては、冷蔵輸送が必要で使用期限が短いこと、病原性の復帰の可能性がある。トキソプラズマの不活化ワクチンについては、家畜動物での成功例は報告されていない。原虫抗原を免疫刺激複合体(immunostimulating complexes, ISCOMS)に封入したワクチンは、ヒツジやブタにおいてワクチン効果が示されていない(非特許文献3、4)。サブユニットワクチンとして原虫抗原をコードしたDNAワクチンがブタにおいて特異免疫を誘導したことが報告されているが、原虫感染に対する防御効果は示されていない(非特許文献5)。

 トキソプラズマ感染をコントロールするためには、宿主動物に原虫特異的な細胞性免疫を誘導することが必要である。生ワクチンは上記の細胞性免疫を誘導することが期待できるが、生ワクチン自身の病原性が懸念され感染を拡大させる危険性を秘めている。不活化ワクチンやサブユニットワクチンは安全性が高いものの、十分な免疫応答を誘導できない欠点がある。従って、より効果的なワクチンを開発するためには、安全性が高くかつT細胞免疫を効果的に誘導できる組換え原虫タンパク質とアジュバント媒体の新規な組み合わせを発見することが重要となる。

 ワクチンや免疫療法などのアジュバントとして開発されたマンナンのような高分子多糖体にて被覆したリポソームには、強い細胞性免疫誘導能のあることが報告されている(特許文献1、非特許文献6)。しかし、マンナンは分子量が不均一なポリマンノースの混合物であり、また、生体に強い毒性を示すため(非特許文献7)、医薬品には適さない。

 一方で、水落らは2~11個の糖残基から成り抗原提示細胞由来のレクチンに結合するオリゴ糖を表面に有するリポソームに抗原を封入することで、糖の毒性や抗原性を除き、ワクチンとしての効果が高まることを報告している(特許文献2)。また、この文献においては、オリゴ糖を表面に有するリポソームに封入された抗原に対する細胞性免疫が効率良く誘導できることも開示されている。オリゴ糖を表面に有するリポソームはマンノース受容体を介して抗原提示細胞に貪食され、MHCクラスI又はII分子を介して抗原を提示することにより、抗原特異的なT細胞の活性化やTh1由来サイトカインを誘導すると考えられている。

 清水らは、オリゴ糖を表面に有するリポソームにリーシュマニア原虫(leishmania major)由来の可溶性抗原を封入し、このリポソームでマウスを免疫すると、リーシュマニア原虫に対するTh1型免疫を有意に誘導し、原虫感染を制御することを報告している(非特許文献8)。

 横山や久保木らは、オリゴマンノース糖鎖被覆リポソームに封入したトキソプラズマ原虫由来の可溶性抗原により、抗原特異的Th1型免疫応答を誘導できることや(非特許文献9及び10)、このオリゴマンノース糖鎖被覆リポソームにアジュバント効果があることを報告している(非特許文献11)。しかしながら、ここで抗原として用いられているものは、様々な抗原ペプチドを含むトキソプラズマ原虫細胞の可溶性成分である。

 また西川らは、オリゴ糖を表面に有するリポソームにネオスポラ原虫(Neospora caninum)由来の可溶性抗原を封入し、このリポソームでマウスを免疫すると、ネオスポラ原虫に対するTh1型免疫を有意に誘導し、原虫の垂直感染と体内伝播を制御することを報告している(特許文献3、非特許文献12)。
国際公開第92/04887号パンフレット 特開平7-126185号公報(特許第2828391号公報) 国際公開第2010/32408号パンフレット O’Connell et al., N ZVet J. 1988, 36:1-4. Wilkins et al., N Z Vet J. 1988, 36:86-89. Buxton et al., Br Vet J. 1989, 145:451-457. Garcia et al., Vet Parasitol. 2005,129:209-217. Jongert et al., Vaccine. 2008, 26:1025-1031. Noguchi et al., J. Immunol. 1989,143:3737-3742. Mikami et al., 第15回糖質シンポジウム抄録, 1993, 43-44. Shimizu et al., Parasite Immunol 2007,29:229-239. 横山直明ら、日本寄生虫学会大会プログラム・抄録集2006,67頁、I-D-04 Kuboki et al., J. Protozool Res., 2007,17:9-15. Kuboki et al., J. Protozool Res., 2008,18:1-10. Nishikawa et al., Clin Vaccine Immunol.2009, 16:792-797.

 本発明の課題は、トキソプラズマ感染に対して、効果的な免疫応答を誘導しうる、安全なワクチン製剤を提供し、トキソプラズマ感染症の予防効果の向上を実現することにある。

 本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、トキソプラズマの由来の様々なタンパク質のうち、Profilinを抗原として用いた場合のみ、高いワクチン効果が実現されることを見いだした。一般的にワクチン抗原として選択される分子は分泌抗原か細胞膜抗原であるが、Profilinは細胞質に局在するタンパク質として知られているため、ワクチン抗原としては予想しにくいものだった。

 本発明は、係る知見に基づくものであり、トキソプラズマ由来のProfilinあるいはその免疫学的に活性な変異体又は誘導体、もしくは免疫学的に活性なこれらの断片を、抗原提示細胞表面の糖鎖認識分子に結合しうるオリゴ糖を表面に有するリポソームに封入してなるリポソーム製剤に関する。

 前記抗原提示細胞表面の糖鎖認識分子としては、例えばマンノース・レセプターを挙げることができる。

 免疫学的に活性な断片は、特に限定されないが、profilin、又はその免疫学的に活性な変異体若しくは誘導体のアミノ酸残基のうち、少なくとも連続した8~50アミノ酸残基を含む断片を利用することができる。

 1つの態様において、Profilinあるいはその免疫学的に活性な変異体又は誘導体は、以下の(a)~(c)のいずれかのタンパク質である。
(a) 配列番号2に示されるアミノ酸配列を含むタンパク質、
(b) 配列番号2に示されるアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列を含み、トキソプラズマ原虫に対する免疫応答を誘導しうるタンパク質、
(c) 配列番号2に示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、トキソプラズマ原虫に対する免疫応答を誘導しうるタンパク質

 用いられるオリゴ糖は、2~11の糖残基であることが好ましく、3~7の糖残基からなることがより好ましく、3~5の糖残基からなることがもっとも好ましい。
 好適なオリゴ糖としては、2以上のマンノースを含む糖鎖を挙げることができる。

 本発明のリポソーム製剤は、トキソプラズマ感染症に対するワクチン製剤として利用することができる。前記ワクチン製剤は、製薬上許容しうる担体とともに製剤化され、例えば皮下、皮内、静脈内、経口、点眼、経腸又は経鼻投与されることが望ましい。

 本発明で提供されるリポソーム製剤は抗原特異的なTh1免疫を誘導することができ、トキソプラズマ感染に対するワクチン製剤として有用である。本発明のワクチン製剤は、高い予防効果を有すると同時に副作用の危険性が低減されている。本発明にかかるワクチン製剤の使用により、ワクチン接種した個体だけでなく、胎児への原虫の垂直感染も予防することが可能となる。

マウスの感染後21日間の生存率を示した図である。 マウスの感染後21日間の生存率を示した図である。 マウスの感染後30日間の生存率を示した図である。 ワクチン接種後の特異抗体の産生を示した図である。 各種抗原刺激に対する脾臓細胞のサイトカイン産生を示した図である。

 本明細書は、本願の優先権の基礎である特願2012-186205号の明細書に記載された内容を包含する。

 本発明は、トキソプラズマ由来のProfilinあるいはその免疫学的に活性な変異体又は誘導体を、抗原提示細胞表面の糖鎖認識分子に結合しうるオリゴ糖を表面に有するリポソームに封入してなるリポソーム製剤と前記リポソーム製剤を含むトキソプラズマ感染症に対するワクチン製剤に関する。
 以下、本発明について、詳細に説明する。

1.トキソプラズマ原虫
 原虫(げんちゅう)とは真核単細胞微生物であって、運動能力や捕食能力を持つ動物的な単細胞生物である。単細胞の寄生虫と区別するため、寄生性で特に病原性のあるものを原虫と呼ぶことも多い。原虫には、ヒトにしか寄生できない宿主特異性の強い種類(マラリア原虫やイソスポーラなど)と、複数の動物種に寄生し、人畜共通の感染症を起す種類(赤痢アメーバやクリプトスポリジウムなど)がある。病原性は致死感染や重篤な症状を起すものから、無症状の非病原性のものまでさまざまである。消化管に寄生する原虫は、飲料水や食物を介して経口的に人体に侵入する。感染型は原虫の種類により異なるが、被嚢したシストやオーシスト、胞子(spore)などがある。赤痢アメーバやランブル鞭毛虫などはシストを、コクシジウム類はオーシストを、微胞子虫類は胞子を形成する。血液や組織に寄生する原虫の多くは特定の吸血昆虫やマダニの腸管で増殖し、これらを媒介者として人体に感染する。

 トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)はネコ科動物を終宿主とし、哺乳類、鳥類を中間宿主とする細胞内寄生性原虫である。終宿主の糞便中に排出されるオーシストによる水平感染や中間宿主における垂直感染により伝搬される。トキソプラズマ症は、宿主の免疫能が正常な状態では不顕性感染として経過するが、ヒトではエイズや臓器移植、妊娠などにより宿主が免疫抑制状態に陥ると発症する日和見感染症である。動物においては、ヒツジやブタで感染による流産、死産が産業上問題となっているトキソプラズマの感染は世界中で確認されており、ヒトへの直接感染や感染動物の食肉を介した感染が感染ルートとして挙げられる。治療にはサルファ剤、ピリメサミン、スピラマイシンが用いられる。

 これまでに、動物のトキソプラズマ症を対象に、生ワクチンや不活化ワクチンを用いたトキソプラズマ原虫に対するワクチン開発がいくつか試みられてきた。トキソプラズマのワクチン株S48は病原性が低下した株として知られており、現在市販されている生ワクチン(Toxovax(登録商標))に使用されている。ニュージーランドでは、S48ワクチンにより原虫感染により引き起こされるヒツジの流産において予防効果が確認されているがワクチン株の病原性の復帰が懸念されている。トキソプラズマの不活化ワクチンについては、家畜動物での成功例は報告されていない。原虫抗原を免疫刺激複合体(immunostimulating complexes, ISCOMS)に封入したワクチンは、ヒツジやブタにおいてワクチン効果が示されていない。また、サブユニットワクチンとして原虫抗原をコードしたDNAワクチンがブタにおいて特異免疫を誘導したことが報告されているが、原虫感染に対する防御効果は示されていない。

 一方、前述のとおり、トキソプラズマ原虫の可溶性抗原をオリゴマンノース糖鎖被覆リポソームに封入したリポソームワクチンの研究も報告されているが、ここで用いられている可溶性抗原は様々な抗原タンパク質を含み、ワクチン製剤としての均一性や安全性が十分とはいえない。従って、トキソプラズマ原虫感染に対しては、安全かつ有効なワクチンは未だ開発されていないのが現状である。

2.Profilin
 本発明においては、免疫応答を引き起こすトキソプラズマ由来の可溶性タンパク質として、Profilinを用いる。

 Profilinは、トキソプラズマの細胞質に存在する抗原分子である。マウスのToll様受容体11(TLR11)に作用し、樹状細胞のインターロイキン12(IL-12)産生を誘導することが知られている。Profilinのアミノ酸配列や、これをコードする遺伝子配列はすでに公知であり、公共のデータベースであるGenBankにAY897579(Toxoplasma gondii inflammatory profilin mRNA, complete cds)として登録されている。

 本発明で用いられるProfilinは、開始コドンから終止コドン内のアミノ酸配列を使用すれば、アミノ酸の長さは限定されず、免疫学的に活性な断片であってもよい。

 Toxoplaxma gondii由来のProfilinのアミノ酸配列を配列番号2に示す。しかしながら、配列番号2に示されるアミノ酸配列に限定されることなく、それが所望の免疫原性を有する限り、配列番号2に示されるアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換あるいは付加した配列であってもよい。なお、「数個」とは、好ましくは2~7個、より好ましくは2~5個、最も好ましくは2~3個のアミノ酸を意味する。また、アミノ酸置換は、類似するアミノ酸残基間の保存的置換が好ましく、例えば、グリシン(Gly)とプロリン(Pro)、グリシンとアラニン(Ala)たはバリン(Val)、ロイシン(Leu)とイソロイシン(Ile)、グルタミン酸(Glu)とグルタミン(Gln)、アスパラギン酸(Asp)とアスパラギン(Asn)、システイン(Cys)とスレオニン(Thr)、スレオニンとセリン(Ser)又はアラニン、リジン(Lys)とアルギニン(Arg)等のアミノ酸の間での置換を挙げることができる。

 あるいはまた、それが所望の免疫原性を有する限り、配列番号2に表されるアミノ酸配列と、BLAST等を用いて計算したときに(例えば、BLASTのデフォルトすなわち初期条件のパラメーターを用いた場合に)、少なくとも約70%以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約90%以上、さらに好ましくは約95%以上、特に好ましくは約97%、約98%若しくは約99%以上の相同性(同一性)を有しているタンパク質であってもよい。

 すなわち、本発明にかかる「免疫学的に活性な変異体又は誘導体」には、投与された生体内においてトキソプラズマに対する免疫応答活性を誘導しうる(例えば抗原性、受容体結合、MHCクラスI及びクラスII分子によるペプチドの結合による複合体の形成等)限りにおいて、上記したようなわずかな改変や修飾を有するProfilinタンパク質、Profilinと他のペプチドとの融合タンパク質等が含まれる。

 本発明において「免疫学的に活性な断片」は、特に限定するものではないが、上記したprofilin、又はその免疫学的に活性な変異体若しくは誘導体のアミノ酸残基のうち、少なくとも連続した8~50アミノ酸残基を含み、トキソプラズマに対する免疫応答活性を誘導しうる断片を意味する。

3.Profilinの調製
3.1 トキソプラズマからの調製
 本発明で用いられるProfilinの調製は、トキソプラズマ由来可溶性タンパク質を含む天然物、例えばトキソプラズマから一般的なカラムワークで精製を行う方法によることができ、さらに得られたトキソプラズマ由来可溶性タンパク質の糖鎖除去部分分解、修飾等の工程を適宜追加して行ってもよい。

3.2 組換え生産
 大腸菌などの微生物や動物細胞、植物を使用し、トキソプラズマのProfilin遺伝子全体あるいは一部を導入・発現して組換えタンパク質を調製してもよい。

 組換えタンパク質作製のためのベクターは、公知のベクターにProfilinをコードする遺伝子を連結(挿入)して得ることができる。

 Profilinをコードする遺伝子は、前述したProfilinのアミノ酸配列をコードするものであればよく、後述する宿主に応じて適宜最適化を行う。配列番号1に、GenBankにAccession Number AY897579 (Toxoplasma gondii inflammatory profilin mRNA, complete cds), Version AY897579.1 GI:61612091として登録されているProfilin遺伝子(mRNA, complete cds)の塩基配列を示すが、配列番号1と約60%以上、好ましくは約70%以上、より好ましくは約80%以上、特に好ましくは約90%以上、さらに特に好ましくは約95%以上の相同性(同一性)を有する塩基配列を有する遺伝子も所望の免疫原性を有するProfilin(その変異体又は誘導体)をコードする限り使用することができる。

 前記ベクターは宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、例えば、プラスミドDNA、ファージDNA等が挙げられる。前記プラスミドDNAとしては、大腸菌由来のプラスミド(例えば、pBR322,pBR325,pUC18, pUC119,pTrcHis,pBlueBacHis等)、枯草菌由来のプラスミド(例えば、pUB110,pTP5等)、酵母由来のプラスミド(例えば、YEp13,YEp24,YCp50,pYE52等)、植物細胞宿主用プラスミド(pBI221、pBI121)等が挙げられ、ファージ DNAとしてはλファージ等が挙げられる。さらに、レトロウイルス又はワクシニアウイルス等の動物ウイルス、バキュロウイルス等の昆虫ウイルスベクターを用いることもできる。

 ベクターに本発明の遺伝子を挿入するには、まず、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、適当なベクター DNAの制限酵素部位又はマルチクローニングサイトに挿入してベクターに連結する方法等が採用される。本発明の遺伝子は、その遺伝子が機能しうる態様で、宿主に応じたプロモーターに連結して導入される必要がある。ここで「機能しうる態様」とは、プロモーター活性によって、その下流に配置された本発明の遺伝子が宿主中で適切に発現され、その機能を発揮することをいう。使用されるプロモーターの種類は、宿主細胞によって適宜決定されるが、その詳細は次項で説明する。

 本発明のベクターは、プロモーター、本発明の遺伝子のほか、所望によりエンハンサー等のシスエレメント、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、形質転換マーカー遺伝子(例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、カナマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子、ビアラフォス耐性遺伝子、カルボキシン耐性遺伝子、フレオマイシン耐性遺伝子等)、リボソーム結合配列(SD配列)等を含んでいてもよい。

 組換えタンパク質を生産するための形質転換体は、前記ベクターを適当な宿主に導入することにより得ることができる。宿主は、本発明のProfilin遺伝子が発現できるものであれば特に限定されない。例えば、エッシェリヒア・コリ(Escherichia oli)等のエッシェリヒア属、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)等のバチルス属、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)等のシュードモナス属、リゾビウム・メリロティ(Rhizobium meliloti)等のリゾビウム属に属する細菌、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)等の酵母、麹菌(Aspergillus oryzae)、COS細胞、CHO細胞等の動物細胞、あるいはSf9、Sf21等の昆虫細胞等が挙げられる。

 大腸菌等の細菌を宿主とする場合は、本発明のベクターが該細菌中で自律複製可能であると同時に、プロモーター、リボゾーム結合配列、本発明の遺伝子、転写終結配列により構成されていることが好ましい。また、プロモーターを制御する遺伝子が含まれていてもよい。大腸菌としては、例えば、エッシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HMS174(DE3)、K12、DH1等が挙げられ、枯草菌としては、例えば、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)MI 114、207-21等が挙げられる。プロモーターとしては、大腸菌等の上記宿主中で発現できるものであれば特に限定されず、例えば、trpプロモーター、lacプロモーター、PLプロモーター、PRプロモーター等の、大腸菌やファージに由来するプロモーターが挙げられる。また、tacプロモーター等のように、人為的に設計改変されたプロモーターを用いてもよい。細菌へのベクターの導入方法は、特に限定されず、例えば、カルシウムイオンを用いる方法[Cohen, S.N. et al.:Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 69:2110-2114 (1972)]や、エレクトロポレーション法等が挙げることができる。

 酵母を宿主とする場合は、例えば、サッカロミセス・セレビシエ、シゾサッカロミセス・ポンベ、ピヒア・パストリス等が用いられる。プロモーターとしては、酵母中で発現できるものであれば特に限定されず、例えば、gal1プロモーター、gal10プロモーター、ヒートショックタンパク質プロモーター、MFα1プロモーター、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター、AOX1プロモーター等を挙げることができる。酵母へのベクターの導入方法は、特に限定されず、例えば、エレクトロポレーション法[Becker, D.M. et al.:Methods. Enzymol., 194: 182-187 (1990)]、スフェロプラスト法[Hinnen, A.et al.:Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 75: 1929-1933 (1978)]、酢酸リチウム法[Itoh, H.:J. Bacteriol., 153:163-168 (1983)]等を挙げることができる。

 麹菌を宿主とする場合、プロモーターとしては、例えば、GlaA プロモーター(Hata et al. Curr. Genet., Vol 22, 85-91, 1992)、AmyB プロモーター(Tuchiya et al. Biosci. Biotechnol. Biochem., Vol 46, 1849-1853, 1992)、No. 8 プロモーター(Ozeki et al. Biosci. Biotech. Biochem., Vol 60, 383-389, 1996)が挙げられる。麹菌へのベクターの導入方法は、特に限定されず、例えば、エレクトロポレーション法、カルシウムイオン法等を用いることができる。

 Profilinタンパク質は、前述の形質転換体(宿主細胞)を適当な培地で培養し、その培養物から所望のタンパク質を採取することによって得ることができる。形質転換体の培養は、常法に従って行えばよい。例えば、大腸菌や酵母等の微生物を宿主とする形質転換体の場合は、微生物が資化しうる炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、形質転換体を効率的に培養しうる天然培地、あるいは合成培地で培養すればよい。また、植物細胞を宿主として用いている場合には、チアミン、ピリドキシン等のビタミン類を添加した植物細胞用の培地で培養すればよい。

 炭素源としては、グルコース、フラクトース、スクロース、デンプン等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノール、プロパノール等のアルコール類が用いられる。窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸若しくは有機酸のアンモニウム塩又はその他の含窒素化合物のほか、ペプトン、肉エキス、コーンスティープリカー等が用いられる。無機物としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム等が用いられる。

 培地中は必要に応じてアンピシリンやテトラサイクリン等の抗生物質を培地に添加してもよい。プロモーターとして誘導性のプロモーターを用いたベクターで形質転換した微生物を培養する場合は、必要に応じてインデューサーを培地に添加してもよい。例えば、Lacプロモーターを用いたベクターで形質転換した微生物を培養するときにはイソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)等を、trpプロモーターを用いたベクターで形質転換した微生物を培養するときにはインドールアクリル酸(IAA)等を培地に添加してもよい。

 培養は、通常、振盪培養又は通気攪拌培養等の好気的条件下、30~37℃位で6時間~3日間程度行う。培養期間中、pHは7.0~7.5程度に保持する。pHの調整は、無機又は有機酸、アルカリ溶液等を用いて行う。培養後、本発明のタンパク質が菌体内又は細胞内に生産される場合には、菌体又は細胞を破砕することにより該タンパク質を抽出する。また、本発明のタンパク質が菌体外又は細胞外に生産される場合には、培養液をそのまま使用するか、遠心分離等により菌体又は細胞を除去する。その後、タンパク質の単離精製に用いられる一般的な生化学的方法、例えば、硫酸アンモニウム沈殿、SDS-PAGE、ゲルクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等を単独で又は適宜組み合わせて用いることにより、前記培養物中から本発明のタンパク質を単離精製することができる。

 上記した方法のほか、Profilinの部分配列や、T細胞エピトープを含むペプチド断片をタンパク質工学的に、或いはペプチド合成により作製してもよい。

4.リポソーム
4.1 リポソーム構成脂質
 本発明で用いられるリポソームを構成する脂質は、リポソームを構成することが知られている通常の脂質であればよく、例えば、卵黄、大豆、又はその他の動植物などの天然物由来の脂質やこれらを水素添加によって不飽和度を低下したもの、あるいは化学合成したものが挙げられ、これらを単独で又は複数組み合わせて使用することができる。

 後述するように、オリゴ糖導入では、リン脂質上のアミノ基とオリゴ糖の有するアルデヒド基を反応させるため、本発明で用いるリン脂質としてはアミノ基を有するものが好ましく、これらを単独で、又は二種以上組合せて使用できる。これらのリン脂質は1位、2位の2つの脂肪酸残基は任意に選択することができ、その脂肪酸残基は天然物由来又は合成品由来のいずれのものでもよく、混合脂肪酸、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、重合性脂肪酸などに由来する炭素数4~30の脂肪酸残基を利用できる。飽和脂肪酸としては炭素数12~24のものが好ましく、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などがあげられる。また不飽和脂肪酸としては炭素数14~22、不飽和結合1~6のものが好ましく、例えばオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸などがあげられる。このようなアミノ基を有するリン脂質の中では、天然物由来のものとしては卵黄又は大豆由来のリン脂質が好ましい。好適な例としては、例えばホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン又はホスファチジルスレオニン、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルホスファチジルコリンなどがあげられる。

 リポソームの膜構成成分(膜形成成分)としては、糖鎖の導入が可能な限り、アミノ基を有するリン脂質の他にもリポソームを形成しうる他の化合物も使用でき、例えば大豆レシチン、卵黄レシチン、ホスファチジルグリセロール、その他のリン脂質類、コレステロール、脂肪酸、脂肪酸塩など、従来からリポソームの膜構成成分として用いられているものが使用できる。

 具体的には、コレステロール(Chol)、3β-[N-(ジメチルアミノエタン)カルバモイル]コレステロール(DC-Chol)、N-(トリメチルアンモニオエチル)カルバモイルコレステロール(TC-Chol)などのステロール類;ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(DPPE)、ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン(DSPE)などのホスファチジルエタノールアミン類;ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)などのホスファチジルコリン類;ジパルミトイルホスファチジルセリン(DPPS)、ジステアロイルホスファチジルセリン(DSPS)などのホスファチジルセリン類;ジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)、ジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)などのホスファチジン酸類等が挙げられる。

 リポソームは、多層タイプであっても、単層タイプであってもよい。本発明において用いられるリポソームの粒径は特に限定されないが、0.1~3μm、好ましくは0.2~2.5μmである。リポソームの粒径が上記上限値を超えると、ゲル化してしまい、ワクチンとして使用できないからである。リポソームの粒径は、用いられる投与形態に応じて常法に従い、例えば所望の孔サイズのフィルターにより濾過することにより、調整することができる。

4.2 リポソーム表面のオリゴ糖
 本発明で用いるリポソームは、その表面に抗原提示細胞表面の糖鎖認識分子に結合可能なオリゴ糖を有する。ここで、「抗原提示細胞」とは、マクロファージ、樹状細胞等を意味する。抗原提示細胞の表面には、Fcレセプターや補体レセプター、スカベンジャーレセプター、マンノース・レセプター、リポ多糖(LPS)レセプター、補体レセプターでもある CD11b/CD18(CR3)、Toll様レセプターなどが存在し、糖鎖を介する細菌などの貪食や、外来異物中の糖蛋白質の取り込みと抗原提示に直接的あるいは間接的に重要な役割を果たしている。本発明にかかる「抗原提示細胞表面の糖鎖認識分子」とは、前述したような抗原提示細胞表面に存在する糖鎖結合性のレクチン様の性質を有する分子全般を意味しており、その好適な例としてマンノース・レセプターを挙げることができる。

 リポソーム表面のオリゴ糖は、上述の抗原提示細胞表面の糖鎖認識分子と結合可能なものであれば特に限定されず、構成する糖残基としては、D-マンノース(D-Man)、L-フコース(L-Fuc)、D-アセチルグルコサミン(D-GlcNAc)、D-グルコース(D-Glc)、D-ガラクトース(D-Gal)、D-アセチルガラクトサミン(D-GalNAc)、D-ラムノース(D-Rha)などが挙げられる。オリゴ糖は、D-マンノースを含む糖残基から成るハイマンノースタイプであることが好ましく、なかでもD-マンノースから成るものやD-マンノースとD-アセチルグルコサミンとからなるものが好ましく、特にD-マンノースのみから成るものが最も好ましい。D-マンノースから成るオリゴ糖としては、マンノビオース(Man2)、マンノトリオース(Man3)、マンノテトラオース(Man4)、マンノペンタオース(Man5)、マンノヘキサオース(Man6)、マンノヘプタオース(Man7)を挙げることができる。

 オリゴ糖を構成する各糖残基の結合は特に限定されず、α1→2結合、α1→3結合、α1→4結合、α1→6結合、β1→4結合等を挙げることができる。また、各糖残基は1つずつ直鎖状に結合していてもよいし、枝分かれ構造であってもよい。

 オリゴ糖を構成する糖残基の数は2~11個が好ましく、特に3~11個、なかでも3~5個程度がもっとも好ましい。

 リポソームの量に対するオリゴ糖の量はオリゴ糖の種類、封入しようとするトキソプラズマ由来可溶性タンパク質の種類、リポソームの組合せ構造等により異なるが、一般に、リポソームを構成する脂質1mgに対して0.5μg~500μgである。

 リポソームへのオリゴ糖の導入は、上記オリゴ糖と脂質を結合して調製した人工糖脂質を用いて行うことができる。人工糖脂質は、オリゴ糖の有するアルデヒド基を、アミノ基を有するリン脂質と反応させてシッフ塩基を形成し、次にこのシッフ塩基を、常法に従い還元、好ましくは化学還元、例えばNaBH3CNにより還元することにより、オリゴ糖と脂質とを結合して調製できる(水落次男、糖質工学、224-232頁、1992)。次いで、この人工糖脂質を利用して、リポソームにオリゴ糖を導入する。人工糖脂質が水溶性で有機溶剤に十分溶解しない場合(例えば、人工糖脂質として前記のRNとDPPEとの結合物(RN-DPPE)を用いるとき)には、これら(RN-DPPE)の水性溶液を調製し、これをポソームと混合して、例えば4℃ないし80℃(好ましくは内封物質が変性しない温度)、室温もしくは相転移温度において0.5~120時間、例えば約24時間インキュベーションする。人工糖脂質が有機溶剤に溶解する場合には、人工糖脂質をリポソーム構成用脂質と共に、リポソーム製造過程において有機溶剤に溶解し、常法に従いリポソームを形成すればよい。なお、リポソーム表面へのオリゴ糖の結合は、抗原提示細胞表面に存在する糖鎖認識分子あるいはその一部を添加してリポソームの凝集反応が生じるか否かで調べればよい。

4.3 リポソームの製剤化
 本発明のリポソーム製剤は、上記リポソームに前述したProfilinタンパク質を内封して製造される。内封されるProfilinタンパク質の量は、特に限定されず、投与経路に応じて適宜調節可能であるが、一般的にリポソームに用いる脂質1mgに対して0.1μg~500μgであることが望ましい。

5.ワクチン製剤
 本発明のワクチン製剤は、本発明のリポソーム製剤に製薬上許容しうる担体を適宜加えて、溶液又は懸濁液のいずれかの形態で、投与可能に調製される。本発明のワクチン製剤には、薬学的に受容可能であって、活性成分に適合した賦形剤がしばしば混合される。適切な賦形剤には、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなど、及びそれらの混合物が挙げられる。さらに、所望に応じて、ワクチンは、少量の補助剤(例えば加湿剤又は乳化剤)、pH緩衝剤、及び/又はワクチンの効能を高めるアジュバントを含有し得る。有効であり得るアジュバントの例は、限定されないが、例えば以下を包含する。水酸化アルミニウム、N-アセチル-ムラミル-L-トレオニル-D-イソグルタミン(thr-MDP)、N-アセチル-ノル-ムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミン(CGP11637、nor-MDPと称せられる)、N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミニル-L-アラニン-2-(1’-2’-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ヒドロキシホスホリルオキシ)-エチルアミン(CGP19835A、MTP-PEと称せられる)、及びRIBI。RIBIは、バクテリアから抽出した3成分、すなわちモノホスホリルリピドA、トレハロースジミコレート、及び細胞壁骨格(HPL+TDM+CWS)を2%スクアレン/Tween(登録商標)80エマルジョン中に含有している。アジュバントの効能は、Profilinから構成されるワクチンを投与することにより生じる、抗体の量を測定することにより決定され得る。

 本発明のワクチン製剤は、通常皮下注射、静脈内注射又は筋内注射のような、注射により投与される。他の投与態様に適切な別の処方としては、坐薬、及びある場合には経口、点眼、経腸、経鼻処方薬が挙げられる。

 所望により、アジュバント活性を有する1以上の化合物を加えることができる。アジュバントは、該免疫系の非特異的刺激因子である。それらは、ワクチンに対する宿主の免疫応答を増強する。当技術分野で公知のアジュバントの具体例としては、フロイント完全及び不完全アジュバント、ビタミンE、非イオンブロック重合体、ムラミルジペプチド、サポニン、鉱油、植物油及びCarbopolが挙げられる。粘膜適用に特に適したアジュバントとしては、例えば、大腸菌(E. coli)易熱性毒素(LT)又はコレラ(Cholera)毒素(CT)が挙げられる。他の適当なアジュバントとしては、例えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム又は酸化アルミニウム、油性乳剤(例えば、Bayol(登録商標)又はMarcol 52(登録商標)のもの)、サポニン又はビタミンEソリュビリゼートが挙げられる。したがって、好ましい形態においては、本発明のワクチンはアジュバントを含む。

 例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内に投与する注射剤において、本発明のワクチンと製薬上許容される担体又は希釈剤の他の具体例には、安定化剤、炭水化物(例えば、ソルビトール、マンニトール、デンプン、ショ糖、グルコース、デキストラン)、アルブミン又はカゼインなどのタンパク質、ウシ血清又は脱脂乳などのタンパク質含有物質、及びバッファー(例えば、リン酸バッファー)などともに投与することができる。

 投与されるべき量は、通常投与当たり抗原を0.01μgから100,000μgまでの範囲であり、これは、処置される対象(たとえばヒト、豚、羊、山羊、ネコなどの哺乳動物や鳥類)、その対象の免疫系での抗体合成能、及び所望の防御の程度に依存し、経口、皮下、経鼻、点眼、経腸、皮内、筋肉内、静脈内投与経路などの投与経路にも依存する。

 本発明のワクチン製剤は、単独投与スケジュールで、又は好ましくは複合投与スケジュールで与えられ得る。複合投与スケジュールでは、接種の開始時期に1~10の個別の投与を行い、続いて免疫応答を維持する及び又は強化するのに必要とされる時間間隔で、例えば2回目の投与として1~4ヵ月後に、別の投与を行い得る。必要であれば、数ヶ月後に引続き投与を行い得る。投与のレジメもまた、少なくとも部分的には、個体の必要性により決定され、医師の判断に依存する。

 さらに本発明のワクチンは、新たなトキソプラズマ感染に対し、予防的に使用してもよい。さらにまた、トキソプラズマに感染した対象に投与し、生体内にトキソプラズマに対する強い免疫反応を誘導することにより、トキソプラズマを排除する治療的ワクチンとして使用してもよい。

 本発明のワクチンは、トキソプラズマのProfilinと70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を持つ別の病原体に対し、予防的あるいは治療的に使用してもよい。

 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。

実施例1:トキソプラズマ由来可溶性タンパク質の調製
 Profilin、cyclophilin 18、dense granule protein 14遺伝子(それぞれGenBank ID AY897579, TGU04633, FJ015061)をトキソプラズマからクローニングし、その遺伝子を基に大腸菌にてglutathione S-transferase (GST)と融合した組換えタンパク質を発現させた。得られた組換えタンパク質は、Glutathione Sepharose 4B(Amersham Pharmacia Biotech社製)を用いて精製し、thrombin protease (GE Healthcare社製)でGSTを除去した。さらに、Detoxi-GelTM Endotoxin Removing Gel(Pierce社製)を用いて、精製した組換えタンパク質からエンドトキシンを除去した。

実施例2:人工糖脂質の調製
 Manα1→6(Manα1→3)Manという構造を有するマンノトリオース(Man3)2.5~5mgに600μlの蒸留水を加えて攪拌溶解してオリゴ糖溶液を調製した。他方、クロロホルム/メタノール(1:1体積比)混合液にDPPEを5mg/mlの濃度で溶解してDPPE溶液を調製した。また、メタノールに、NaBH3CNを10mg/mlの濃度に溶解してNaBH3CN溶液を調製した。前記オリゴ糖溶液600μlに前記DPPE溶液9.4 ml及び前記NaBH3CN溶液1mlを加えて攪拌混合した。この反応混合液を60℃にて16時間インキュベートし、人工糖脂質を生成せしめた。この反応混合液をシリカゲルカラム及びC18逆相カラムにより精製することにより人工糖脂質M3-DPPEを得た。

実施例3:Profilinタンパク質封入リポソームの調製
 コレステロール、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、実施例2で作製したマンノトリオースジパルミトイルホスフファチジルエタノールアミン(M3-DPPE)をモル比で10:10:1、あるいは、コレステロール、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)をモル比1:1で混合し、クロロホルム2mlに溶解し、10mlのナシフラスコ内で脂質フィルムを作製した。次に脂質フィルムに3.75mg/mlの実施例1で得られたトキソプラズマ由来可溶性タンパク質(含量0.5mg/ml)を加え、40℃の水槽でVortexにて、リポソームを作製した。次にこのリポソームを整粒装置のエクストルーダーを用いて、1μmのフィルターに0.2~1MPaの範囲で加圧しながら5回整粒を行った。次にリポソーム液を遠心法にて回収後、PBS(-)で3回懸濁、遠心、上清除去することでリポソームに封入されなかった抗原を除去した。得られたリポソームの分析は、コレステロール量、トキソプラズマ由来可溶性タンパク質の測定をそれぞれ市販のキット、コレステロールEテストワコー(和光純薬、439-17501)、Modified Lowry Protein Assay Reagent Kit(Pierce、23240)を用いて行った。

実施例4:トキソプラズマ由来可溶性タンパク質封入リポソームのワクチン効果の検証
 以下の実施例で使用されているリポソーム封入体の略記について、「GST-OML」とは実施例1の様に作製したGSTタンパク質を封入したオリゴ糖(Man3)を表面に持つリポソームであることを示し、「TgPF-OML」とは実施例1の様に作製したProfilinタンパク質を封入したオリゴ糖(Man3)を表面に持つリポソームであることを示し、「TgCyp-OML」とは実施例1の様に作製したcyclophilin 18タンパク質を封入したオリゴ糖(Man3)を表面に持つリポソームであることを示し、「TgGRA14-OML」とは実施例1の様に作製したdense granule protein 14タンパク質を封入したオリゴ糖(Man3)を表面に持つリポソームであることを示す。また、「PBS」とはリン酸緩衝液であることを示す。

 トキソプラズマ由来可溶性タンパク質封入リポソーム(タンパク量で40 pmol)及びPBSをC57BL/6Jマウス(8週齢、メス)に2週間間隔で3回皮下接種した。3回目の接種から2週後にトキソプラズマ(tachyzoite)を1,000個、腹腔内接種した。感染後21日間マウスの生存率を計測した。1回目の実験では、TgPF-OML接種群とGST-OML接種群の比較を行った(図1)。2回目の実験では、TgPF-OML接種群と他のトキソプラズマ可溶性タンパク質であるTgCyp、TgGRA14封入OMLとの比較を行った(図2)。

 各実験群のマウスの21日間生存率を比較したところ、TgPF-OML接種群において高い生存率が認められた。他のトキソプラズマ可溶性タンパク質であるTgCyp、TgGRA14封入OMLの接種では、コントロールのPBS接種群と比較して生存率の上昇は認められなかった。

 感染防御効果におけるOMLへの抗原封入の効果を検証するため、TgPF封入リポソーム(タンパク量で40 pmol)、OMLのみ、40 pmol TgPF 及びPBSをC57BL/6Jマウス(8週齢、メス)に2週間間隔で3回皮下接種した。3回目の接種から2週後にトキソプラズマ(tachyzoite)を1,000個、腹腔内接種した。感染後30日間マウスの生存率を計測した(図3)。その結果、TgPF-OML接種群において高い生存率が認められたが、TgPF単独接種群では感染防御効果が認められなかった。

 TgPF封入リポソーム(タンパク量で40 pmol)、OMLのみ、40 pmol TgPF 及びPBSをC57BL/6Jマウス(8週齢、メス)に2週間間隔で3回皮下接種した。初回投与前、初回投与後2、4、6週目に採血し、血漿を得た。TgPFを抗原としたELISA法により,抗原特異的なIgG、IgG1、IgG2c抗体を測定した(図4)。

 TgPF-OML接種群において、初回免疫後6週目にTgPF特異的IgG, IgG2c抗体の産生が認められた。TgPF-OML接種群以外の実験群では、TgPF特異抗体の産生は認められなかった。この結果により、TgPFをリポソームに封入して免疫することで、TgPFに対する特異抗体の産生を促進できることが明らかとなった。

 TgPF封入リポソーム(タンパク量で40 pmol)、OMLのみ、40 pmol TgPF 及びPBSをC57BL/6Jマウス(8週齢、メス)に2週間間隔で3回皮下接種した。最終投与後2週目に脾臓を摘出・ホモジネートし、脾臓細胞懸濁液を調製した(5x106 cells/ml、RPMI1640 medium)。各個体の脾臓細胞懸濁液は、トキソプラズマ原虫可溶性抗原(TLA、終濃度10μg/mlあるいは50μg/ml)、TgPF(終濃度10μg/mlあるいは50μg/ml)、コンカナバリンA(終濃度0.5μg/ml)存在下あるいは未刺激の条件(None)にて、CO2インキュベータ内にて48時間の培養を行い、培養上清を回収した。回収した培養上清中のインターフェロンガンマ(IFN-γ、Th 1反応指標)とインターロイキン(IL)-10(IL-10、Th2反応指標)をEIA法により測定した(図5)。

 脾細胞のIFN-γ産生量を測定した結果、TgPF-OML接種群の脾臓細胞はTLAとTgPFの刺激に反応しIFN-γを産生した。この産生量は、TgPF単独接種群の脾臓細胞のIFN-γ産生量と比較しても高いレベルであった。PBS接種群、OML接種群では、抗原刺激に対する脾臓細胞からのIFN-γの産生は認められなかった。

 脾細胞のIL-10産生量を測定した結果、TgPF単独接種群の脾臓細胞はTLAとTgPFの刺激に反応しIL-10を産生した。この産生量は、TgPF-OML接種群の脾臓細胞のIL-10産生量と比較しても高いレベルであった。PBS接種群、OML接種群では、抗原刺激に対する脾臓細胞からのIFN-γの産生は認められなかった。

 これらのことから、トキソプラズマ可溶性タンパク質であるProfilinを封入したオリゴ糖リポソームは、皮下投与により抗原特異的なTh1免疫を誘導することでトキソプラズマ感染を防御できることが明らかとなった。したがって、本発明のProfilinタンパク質を封入したオリゴ糖リポソームは、トキソプラズマ感染症に対する効果的なワクチンとして使用できる。

 本発明によれば、安全で高い予防効果を有するトキソプラズマ感染症に対するワクチン製剤が提供される。本発明にかかるワクチン製剤は、ヒトおよびトキソプラズマ感染が深刻な畜産業界等において有用である。

 本明細書中で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書中にとり入れるものとする。

Claims (8)

  1.  トキソプラズマ由来のProfilinあるいはその免疫学的に活性な変異体又は誘導体、もしくは免疫学的に活性なこれらの断片を、抗原提示細胞表面の糖鎖認識分子に結合しうるオリゴ糖を表面に有するリポソームに封入してなるリポソーム製剤。
  2.  Profilinあるいはその免疫学的に活性な変異体又は誘導体が、以下の(a)~(c)のいずれかである、請求項1に記載のリポソーム製剤。
    (a) 配列番号2に示されるアミノ酸配列を含むタンパク質、
    (b) 配列番号2に示されるアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列を含み、トキソプラズマ原虫に対する免疫応答を誘導しうるタンパク質、
    (c) 配列番号2に示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、トキソプラズマ原虫に対する免疫応答を誘導しうるタンパク質
  3.  前記抗原提示細胞表面の糖鎖認識分子がマンノース・レセプターである、請求項1又は2に記載のリポソーム製剤。
  4.  前記オリゴ糖が2~11の糖残基からなる、請求項1~3のいずれか1項に記載のリポソーム製剤。
  5.  前記オリゴ糖が3~5の糖残基からなる、請求項1~4のいずれか1項に記載のリポソーム製剤。
  6.  前記オリゴ糖が2以上のマンノース糖残基を含むものである、請求項1~5のいずれか1項に記載のリポソーム製剤。
  7.  請求項1~6のいずれか1項に記載のリポソーム製剤と製薬上許容しうる担体を含む、トキソプラズマ原虫感染症に対するワクチン製剤。
  8.  皮下、皮内、経口、腹腔又は経鼻投与されるものである、請求項7に記載のワクチン製剤。
PCT/JP2013/004928 2012-08-27 2013-08-21 トキソプラズマ感染症に対するワクチン製剤 WO2014034046A1 (ja)

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