WO2013191274A1 - 生物材料を透明化する方法および生物材料用透明化処理キット - Google Patents

生物材料を透明化する方法および生物材料用透明化処理キット

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Abstract

 本発明の生物材料の透明化方法は、フルクトースを含む溶液を生物材料中に浸潤させて、当該生物材料を透明化する工程を含み、また、本発明の生物材料用透明化処理キットは、フルクトースを含む溶液を備える。

Description

生物材料を透明化する方法および生物材料用透明化処理キット

 本発明は、生物材料を透明化する方法および生物材料用透明化処理キット等に関する。

 生命科学の分野において、蛍光タンパク質を用いた蛍光イメージングは非常に有効な手法である。例えば、蛍光タンパク質を適当なプロモーターを用いて発現させたトランスジェニック動物を用いることによって、様々な組織の形態およびタンパク質の局在などを容易に観察することができる。しかし、通常、組織はかなりの厚みがあり、深部の蛍光の局在を知るためには、従来、物理的な切片を作製する必要があった。

 近年、深部蛍光イメージングのための共焦点顕微鏡および多光子励起顕微鏡が普及してきている。例えば、多光子励起顕微鏡を用いることによって300~700μm程度の深部イメージングが可能になっているが、それ以上の深度を観察することは困難である。

 より深部の観察を可能とするために、現在までに、いくつかの組織透明化法が開発されてきた。組織透明化法として、例えば、BABB(ベンジルアルコール:安息香酸ベンジル=1:2混合物)、サリチル酸メチル、ジベンジルエーテルなどの芳香族の有機溶媒を用いる方法が知られている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4)。

 また、2009年にKleinfeldらのグループは、脳組織を75%(w/v)スクロース水溶液に浸けることによって、多光子顕微鏡で最大1.5mmの深度まで観察できることを示している(非特許文献5)。また、FocusClearTM(商品名)という組織透明化試薬も市販されている(特許文献1)。

 さらに、最近、尿素とグリセリンとを含む水溶液を用いた透明化試薬が開発された(非特許文献6)。この透明化試薬は、多光子顕微鏡と組み合わせることで、脳組織で最大4mmの深度までイメージング可能である。

米国特許第6472216号公報(特許日2002年10月29日)

Methods Cell Biol. 1991;36:419-41. Nature Methods - 4, 331 - 336 (2007) doi:10.1038/nmeth1036. Microsc Microanal. 2005 Jun;11(3):216-23. PLoS ONE 7(3): e33916. (2012) doi:10.1371/journal.pone.0033916 J. Neurosci, 18 November 2009, 29(46): 14553-14570; doi: 10.152. Nat Neurosci. 2011 Aug 30;14(11):1481-8. doi: 10.1038/nn.2928.

 上述の有機溶媒を用いる方法では、予め脱水処理を行う必要がある。蛍光タンパク質が蛍光を発するためには水分子が必要であるため、この脱水処理によって蛍光タンパク質の蛍光強度が非常に低下する。

 FocusClearTMは、組織を十分には透明化することができない。また、FocusClearTMを用いた場合、サンプルが収縮する。

 スクロース水溶液では、浸透圧の影響によってサンプルが収縮する。また、組織を十分には透明化することができない。

 尿素とグリセリンとを含む水溶液を用いた透明化試薬では、変性剤を用いているため、微細な構造およびタンパク質の抗原性が失われる虞がある。また、この透明化試薬を用いた場合、サンプルが膨潤する。

 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、タンパク質を変性させずに生物材料を透明化する方法およびそのための生物材料用透明化処理キット等を提供することにある。

 本発明に係る生物材料を透明化する方法は、フルクトースを含む溶液を生物材料中に浸潤させて、当該生物材料を透明化する工程、を含む。

 本発明に係る透明化試薬は、生物材料用の透明化試薬であって、フルクトースを含む溶液である。

 本発明に係る生物材料用透明化処理キットは、フルクトースを含む溶液を備える。

 本発明は、タンパク質を変性させずに生物材料を透明化し、深部イメージングを可能にするという効果を奏する。

本発明の一実施例に係る、フルクトース処理前後のマウス胎児およびマウス脳を示す図である。 本発明の他の実施例に係る、マウス嗅球の多光子顕微鏡画像を示す図である。 本発明のさらに他の実施例に係る、透明化したサンプルの伸縮を示す図である。 本発明のさらに他の実施例に係る、細胞形態および抗原性の変化を示す図である。 本発明のさらに他の実施例に係る、マウス大脳皮質の多光子顕微鏡画像を示す図である。

 〔生物材料の透明化方法〕
 (概要)
 本発明に係る生物材料の透明化方法は、生物材料を透明化する方法であって、フルクトースを含む溶液(以下、「透明化試薬A」とする)を生物材料中に浸潤させて、当該生物材料を透明化する工程(以下、「浸潤工程A」とする)を含む方法である。本発明に係る生物材料の透明化方法は、浸潤工程Aの前に、透明化試薬Aより低い濃度でフルクトースを含む1以上の溶液(以下、「透明化試薬B」とする)を、濃度の低いものから順に、上記生物材料中に浸潤させる工程(以下、「浸潤工程B」とする)をさらに含むことが好ましい。

 本願発明者らは、フルクトース溶液を用いることによって、生物材料を透明化することができること、またその際に蛍光タンパク質の蛍光強度が保たれていること、および生物材料の形態が良く保たれていること等を見出している。

 (フルクトースを含む溶液)
 本発明に係る生物材料の透明化方法では、生物材料を透明化する必須の有効成分としてフルクトースを含む溶液を用いる。フルクトースは、D体、L体、およびそれらの混合物の何れであってもよい。なお、以下の説明において、「透明化試薬A」および「透明化試薬B」を「透明化試薬」と総称することがある。

 (有効成分としてフルクトースを用いる利点)
 有効成分としてフルクトースを用いる利点として、次の点が挙げられる。1)フルクトースは、毒性が極めて低い。そのため取り扱いの安全性が高い。2)フルクトースは、極めて安価で入手容易であるため、極めて低コストで透明化処理を行い得るものとなる。3)フルクトースは、非変性剤であるため、生物材料における微細な構造の破壊、およびタンパク質の変性による抗原性の喪失が生じる虞が少ない。

 また、上記の利点に加えて、次の利点を有する。4)フルクトースを用いた場合、生物材料の収縮が生じないため、従来の透明化試薬を用いた場合と比較して、透明度が高い。そのため、超深部組織に存在する種々の蛍光タンパク質および蛍光物質の観察が可能となる。また、生物材料における微細な構造の変化も生じにくい。5)フルクトースを用いた場合、生物材料の膨潤が生じないため、生物材料が破壊されにくい。そのため、脆弱な生物材料(例えば、新生児マウスの脳など)に適用することが可能となる。6)生物材料をPBS等の等張液に戻しても強度および細胞形態ともに影響を受けない。また、元に戻した生物材料を切片にして抗体染色を行っても、抗原性が保たれている。このように可逆性が高いため、透明化処理によるイメージングと組織染色とを組み合わせることが可能である。7)迅速な透明化を実現することも可能である。8)フルクトースを用いた場合、生物材料の膨潤が生じないため、顕微鏡の対物レンズの作動距離が限られている場合に、従来の透明化試薬と比べて実質的により深くまで画像取得できる。

 (溶媒)
 本発明で用いる「透明化試薬」は、フルクトースが可溶な溶媒を含む溶液である。溶媒の種類は、フルクトースが可溶な限り特に限定されないが、水を主溶媒として用いることが好ましく、水のみを溶媒として用いることが特に好ましい。「透明化試薬A」は水溶液であることが好ましく、また、必要に応じて用いる「透明化試薬B」も水溶液であることが好ましい。「透明化試薬A」および、必要に応じて用いる「透明化試薬B」の何れもが水溶液であることがより好ましい。なお、本発明において、「水を主溶媒として用いる」とは、使用される全溶媒に占める水の体積の割合が他の溶媒と比較して最も多いことを指し、好ましくは使用される全溶媒の体積の合計の50%を超え100%以下の量の水を用いることを指す。また、本発明において、「水溶液」とは、水を主溶媒として用いた溶液を指す。

 溶媒として水を用いる主な利点は、以下の通りである。1)本発明に用いる上記「透明化試薬」の有効成分であるフルクトースは水への溶解性が特に優れているため、透明化試薬の調製が容易かつ低コストとなる。2)有機溶剤を主溶媒として用いる場合と比較して、透明化処理時に処理対象となる生物材料の脱水を伴わない。そのため、生物材料が収縮するという問題を抑制可能となる。3)有機溶剤を主溶媒として用いる場合と比較して、蛍光タンパク質に損傷を与える可能性が著しく低減される。そのため、透明化処理を受けた生物材料を、蛍光タンパク質を用いて観察可能となる。4)固定化された材料に限定されず、生材料にも適用可能となる。5)後述するように透明化処理が可逆的となり、透明化処理後の生物材料を必要に応じて透明化処理前の状態に戻すことができる。6)有機溶剤を主溶媒として用いる場合と比較して、取り扱いの安全性がより高くなる。

 上記フルクトースは、透明化処理の対象となる生物材料に好適なpHの維持が可能な緩衝液に溶解させてもよい。フルクトースを添加する緩衝液としては、例えば、PBS、HBSSなどリン酸塩によって緩衝液化された平衡塩類溶液;トリス塩酸塩によって緩衝液化された平衡塩類溶液(TBS);等が挙げられる。緩衝液を低濃度含有することによって浸透圧調節を行い、一般的に浸透圧の影響を受けやすい生物試料(例えば、新生児マウス脳)について、より効果的に膨潤を防ぐことができる(例えば、80%(w/v)フルクトース・0.1×PBS)。また、「透明化試薬」が緩衝作用を有することによって、脆弱な生物材料の破壊および蛍光タンパク質の蛍光減弱をより防ぐことができる。なお、緩衝液は水溶液であり得、フルクトースが緩衝液に溶解している透明化試薬は水溶液であり得る。

 (浸潤工程A)
 浸潤工程Aは、透明化試薬Aを、生物材料中に浸潤させる工程である。より具体的には、例えば、透明化処理用の容器内で、生物材料に対して透明化試薬Aを浸潤させる。

 透明化試薬Aに含まれるフルクトースの濃度は特に限定されないが、飽和濃度の20%の濃度以上で150%の濃度以下の範囲内であることが好ましく、飽和濃度の50%の濃度以上で120%の濃度以下の範囲内であることがより好ましく、飽和濃度の80%の濃度以上で飽和濃度(100%)以下の範囲内であることがさらに好ましく、飽和濃度(100%)であることが特に好ましい。なお、単位「%(w/v)」で示される飽和濃度は温度に依存するが、本明細書において「飽和濃度」は浸潤工程Aを行う際の温度におけるものである。したがって、当業者は、浸潤工程Aを行う際の温度に基づき、飽和濃度の透明化試薬Aまたは飽和濃度の所望の%に相当する透明化試薬Aを作製することができる。なお、単位「%(w/v)」とは、「透明化試薬」の体積(v(ミリリットル))に対する、使用する「フルクトース」の重量(w(グラム))の百分率である。

 透明化試薬Aに含まれるフルクトースの濃度は、50%(w/v)以上で200%(w/v)以下であることが好ましく、80%(w/v)以上で150%(w/v)以下であることがより好ましく、100%(w/v)以上で140%(w/v)以下であることがさらに好ましい場合がある。25℃においては、100%(w/v)以上で120%(w/v)以下であることが特に好ましい例示であり、中でも約110%(w/v)であることが特に好ましい。37℃においては、120%(w/v)以上で140%(w/v)以下であることが特に好ましい例示であり、中でも約130%(w/v)であることが特に好ましい。

 浸潤工程Aを行う際の温度は、特に限定されないが、飽和濃度の観点およびフルクトースの副反応の抑制の観点から0℃以上で40℃以下の範囲内であることが好ましい。浸潤工程Aを行う時間は、特に限定されないが、1時間以上で14日以内の範囲内であることが好ましく、12時間以上で3日以内の範囲内であることがより好ましい。浸潤工程Aを行う圧力は特に限定されない。

 (浸潤工程B)
 必要に応じて行われる浸潤工程Bは、浸潤工程Aの前に、透明化試薬Aより低い濃度でフルクトースを含む1以上の透明化試薬Bを、濃度の低いものから順に、上記生物材料中に浸潤させる工程である。より具体的には、例えば、透明化処理用の容器内で、上記生物材料に対して1以上の透明化試薬Bを、濃度の低いものから順に浸潤させる。

 各透明化試薬Bに含まれるフルクトースの濃度は、透明化試薬Aに含まれるフルクトースの濃度より低ければ特に限定されない。浸潤工程Bを浸潤工程Aの前に行うことによって、フルクトースの濃度の急激な上昇を抑えることができるため、生物材料へのダメージをより抑えることができる。互いに濃度が異なる2つ以上の透明化試薬Bを用いることが好ましく、互いに濃度が異なる3つ以上の透明化試薬Bを用いることがより好ましく、互いに濃度が異なる4つ以上の透明化試薬Bを用いることがさらに好ましい。濃度をより細かく段階的に上げていくことによって、生物材料へのダメージをさらに抑えることができるからである。

 透明化試薬Bに含まれるフルクトースの濃度は、略均等に濃度を上げていくことが好ましい。一例として、透明化試薬Aに含まれるフルクトースの濃度が110%(w/v)である場合、透明化試薬Bとして、フルクトースの濃度が20%(w/v)、40%(w/v)、60%(w/v)、80%(w/v)および100%(w/v)の5つの溶液を用いることができる。

 浸潤工程Bを行う際の温度は、特に限定されないが、0℃以上で40℃以下の範囲内であることが好ましい。浸潤工程Bを行う時間は、特に限定されないが、1時間以上で14日以内の範囲内であることが好ましく、3時間以上で3日以内の範囲内であることがより好ましい。また、透明化試薬Bが2つ以上ある場合には、各濃度の透明化試薬Bにおける処理時間を略均等にすることが好ましいが、これに限定されない。一例として、フルクトースの濃度が20%(w/v)、40%(w/v)、60%(w/v)、80%(w/v)および100%(w/v)の透明化試薬Bを用いる場合、それぞれの処理時間を8時間とし、合計で40時間とすることができる。浸潤工程Bを行う圧力は特に限定されない。

 浸潤工程Aおよび浸潤工程Bにおいて、透明化処理用の容器内に「透明化試薬」と「生物材料」とを格納する順序は特に限定されない。浸潤工程Aおよび浸潤工程Bを同一の容器内で連続的に行う場合の一例では、まず最も濃度が低い「透明化試薬B」を容器内に格納し、次いで「生物材料」を格納する。次いで、最も濃度が低い透明化試薬Bを廃棄し、2番目に濃度が低い透明化試薬Bを容器へ格納する。次いで、2番目に濃度が低い透明化試薬Bを廃棄し、3番目に濃度が低い透明化試薬Bを容器へ格納する。これを繰り返して、最も高い濃度の透明化試薬Bを容器へ格納し、廃棄する。最後に、透明化試薬A(最も高い濃度の透明化試薬Bよりも濃度が高い)を容器へ格納し、廃棄する。また、必要に応じて、濃度の異なる透明化試薬に変える間に、容器および/または生物材料を洗浄処理等する工程を設けてもよい。

 上記の各浸潤工程で用いた、透明化処理された生物材料を格納した処理容器は、後述する観察工程に供されるまで、例えば、室温または低温環境下で保存してもよい(透明化試料保存工程)。

 (対象となる生物材料)
 本発明に係る方法の対象となる生物材料の種類は特に限定されないが、生物材料の由来は、植物または動物であることが好ましく、魚類、両生類、爬虫類、鳥類または哺乳類(哺乳動物)等の動物であることがより好ましく、哺乳動物であることが特に好ましい。哺乳動物の種類は特に限定されないが、例えば、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ヒトを除く霊長類等の実験動物;イヌ、ネコ等の愛玩動物(ペット);ウシ、ウマ、ブタ等の家畜;ヒト;が挙げられる。

 また、生物材料は、個体そのものであってもよいし(生きているヒト個体そのものは除く)、多細胞生物の個体から取得した或いは人工的に培養された、器官、組織、または細胞であってもよい。本発明で用いる「透明化試薬」は優れた透明化処理能力を有するため、生物材料が、多細胞動物由来の組織もしくは器官(例えば、脳全体または脳の一部)、またはヒトを除く多細胞動物の個体(例えば、胚等)そのものであっても、適用することが可能である。

 本発明で用いる「透明化試薬」は、生物材料の膨潤および収縮がほとんどなく(実施例も参照)、生物材料の変形を抑制する効果が極めて大きいため、脆弱な生物材料の透明化に特に好適である。ここで脆弱な生物材料としては、例えば、新生児マウスの脳、多細胞動物由来の組織の切片、発生初期段階の動物胚、ゼブラフィッシュなど小型魚類の脳等が挙げられる。

 本発明で用いる「透明化試薬」は、非変性剤であるフルクトースを有効成分として含んでいるため、生物材料における微細な構造が破壊される虞が少なく、アーチファクトの可能性が抑えられる。そのため、神経回路等の微細な構造をより正確に観察することができる。したがって、本発明の方法は、特に神経回路を含んでいる組織(脳など)を生物材料とする場合に、好適に利用され得る。

 また、上記生物材料は、具体的には例えば、蛍光性化学物質を注入した生体組織、蛍光性化学物質で染色を行った生体組織、蛍光タンパク質を発現した細胞を移植した生体組織、または蛍光タンパク質を発現した遺伝子改変動物の生体組織等であってもよい。蛍光タンパク質としては、例えば、YFP、GFP、およびtdTomato等が挙げられる。本発明で用いる「透明化試薬」は、例えば、多光子顕微鏡を用いると脳組織で4mm程度の深度までイメージング可能である。しかも、脳組織が膨潤しないため、同程度の深度のイメージングが可能な従来の方法(脳組織が膨潤する)と比較して、実質的には深度が深い。そのため、より深部の蛍光の局在をイメージングすることができる。

 また、生物材料は、顕微鏡観察用にパラホルムアルデヒド等で固定化(fixed)処理された材料であってもよいし、固定化処理されていない材料であってもよいが、固定化処理された材料であることが好ましい。

 生物材料の厚みは特に限定されないが、例えば、0.05mm~30mmとすることができ、0.2mm~10mmであることが好ましい。本発明で用いる「透明化試薬」は、より深部のイメージングが可能であるため、0.1mm以上の厚みであっても適用し得る。

 (透明化)
 本発明に係る生物材料の透明化方法を用いることによって、生物材料は透明化される。ここで、「透明化」とは、本発明に係る生物材料の透明化方法を適用する前の生物材料と比較して透明になることを指し、好ましくは本発明に係る生物材料の透明化方法を適用する前の生物材料と比較して、400~1300μmの波長の光がより透過できるようになることを指す。

 (透明化された生物材料の観察工程)
 透明化された生物材料は、次いで、例えば、光学顕微鏡によって観察する工程(観察工程)に供される。観察工程に供される生物材料は、必要に応じて、本発明に係る生物材料の透明化方法(「透明化処理工程」)を施す前に、または透明化処理工程後で観察工程前に、染色またはマーキング等の可視化処理工程が施されてもよい。

 例えば、可視化処理工程に蛍光タンパク質を用いる場合には、透明化処理工程の前に、生きた生物材料に対して蛍光タンパク質遺伝子を導入して、蛍光タンパク質を発現させる。

 また、可視化処理工程として、蛍光性化学物質(蛍光タンパク質は除く)の生物材料への注入、または蛍光性化学物質を用いた生物材料の染色を行う場合には、透明化処理工程の前に行うことが好ましいが、透明化処理工程の後に行うこともできる。さらに、可視化処理工程として、蛍光性化学物質以外の化学物質を用いた染色を行うこともできる。

 観察工程は、あらゆる種類の光学顕微鏡を用いて行うことができる。例えば、観察工程は、3次元超分解顕微鏡技術を適用して行うこともできる。また、観察工程は、共焦点レーザー顕微鏡、デジタルスキャン光シート顕微鏡、または多光子励起型(一般的には2光子励起型)の光学顕微鏡技術を適用して行うことが好ましい。

 また、観察工程を行う際の温度は特に限定されないが、フルクトースの析出抑制の観点から透明化処理工程を行った温度と同じ温度において行うことが好ましい場合がある。

 (その他の応用)
 本発明の「透明化試薬」を用いた透明化処理は可逆的である。そのため、透明化処理された生物材料は、例えば、平衡塩類溶液に浸漬することによって、透明化試薬の成分を取り除き、透明化処理前の状態に戻すことが可能である。平衡塩類溶液としては、例えば、PBS、HBSSなどリン酸塩によって緩衝液化された平衡塩類溶液;トリス塩酸塩によって緩衝液化された平衡塩類溶液(TBS);MEM、DMEM、Ham’s F-12などの細胞培養用の基礎培地;等が挙げられる。

 本発明で用いる「透明化試薬」は非変性剤であるフルクトースを有効成分としているため、透明化処理の前後において、もしくは、透明化処理後に透明化処理前の状態に戻す場合において、生物材料に含まれるタンパク質等の変性等を招来しない。そのため、生物材料に含まれるタンパク質等の抗原性も変化せずに保存される。そのため、例えば、生物材料を透明化処理して光学顕微鏡による観察を行った後に、当該生物材料を透明化処理前の状態に戻して公知の組織染色または免疫染色の手法を用いた詳細分析を行うことも可能である。

 〔透明化試薬〕
 本発明に係る「透明化試薬」は、生物材料用の透明化試薬であって、フルクトースを含む溶液である。本発明に係る「透明化試薬」としては、上述の「透明化試薬A」および「透明化試薬B」が挙げられる。これらの「透明化試薬」については、上記で説明したとおりである。

 本発明に係る透明化試薬は、上記「生物材料の透明化方法」に好適に用いられる。

 〔生物材料用透明化処理キット〕
 本発明に係る「生物材料用透明化処理キット」は、フルクトースを含む溶液(上記「透明化試薬A」に相当する)を備える。本発明に係る「生物材料用透明化処理キット」は、上記溶液より低い濃度でフルクトースを含む1以上の溶液(上記「透明化試薬B」に相当する)をさらに備えることが好ましい。なお、フルクトースを含む溶液におけるフルクトースの濃度は、上述の「透明化試薬A」および「透明化試薬B」について記載したとおりである。

 また、本発明に係る「生物材料用透明化処理キット」は、「キットの取扱説明書」をさらに備えることが好ましい。「キットの取扱説明書」には、例えば、上記〔生物材料の透明化方法〕(概要)欄に記載したような、透明化試薬A、より好ましくはさらに透明化試薬Bを用いる、生物材料の透明化方法の手順等が記録されている。

 さらに、上記の透明化処理工程で用いる「処理容器」、「生物材料把持器具(ピンセット等)」、および、透明化処理後の生物材料を透明化処理前の状態に戻す「平衡塩類溶液」から選択される少なくとも1つを備えていてもよい。

 本発明に係る生物材料用透明化処理キットは、上記「生物材料の透明化方法」に好適に用いられる。

 〔まとめ〕
 以上のように、本発明に係る生物材料を透明化する方法は、フルクトースを含む溶液を生物材料中に浸潤させて、当該生物材料を透明化する工程、を含むことを特徴としている。

 本発明に係る生物材料を透明化する方法において、上記溶液は、上記フルクトースを50%(w/v)以上で200%(w/v)以下の範囲内の濃度で含むことが好ましい。

 本発明に係る生物材料を透明化する方法において、上記溶液は、上記フルクトースを飽和濃度で含むことがより好ましい。

 本発明に係る生物材料を透明化する方法において、上記溶液は、水溶液であることが好ましい。

 本発明に係る生物材料を透明化する方法において、上記工程の前に、上記溶液より低い濃度でフルクトースを含む1以上の溶液を、濃度の低いものから順に、上記生物材料中に浸潤させる工程をさらに含むことが好ましい。

 本発明に係る生物材料を透明化する方法において、上記溶液の何れもが、水溶液であることがより好ましい。

 本発明に係る生物材料を透明化する方法において、上記生物材料は、多細胞動物由来の組織もしくは器官、またはヒトを除く多細胞動物の個体であることが好ましい。

 本発明に係る生物材料を透明化する方法において、上記生物材料は、蛍光タンパク質を発現している細胞を含んでいることが好ましい。

 また、本発明に係る透明化試薬は、生物材料用の透明化試薬であって、フルクトースを含む溶液であることを特徴としている。

 本発明に係る生物材料用透明化処理キットは、フルクトースを含む溶液を備えることを特徴としている。

 以下、実施例および比較例によって本発明をより詳細に説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された文献の全て、および基礎出願である日本国特許出願:特願2012-141488の記載内容の全てが、本明細書の一部を構成するものとして援用される。

 〔実施例1:フルクトースを用いたマウス脳および胎児の透明化〕
 (方法)
 生後7日齢の野性型(C57BL/6N)マウスを4%パラホルムアルデヒドで還流固定し、脳の一部(前脳)を取り出した。また、胎生12日齢の野性型マウス胎児を母体から取り出した。次いで、これらを4℃において4%パラホルムアルデヒドで12時間固定した。固定したサンプルを25℃において、順に20%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、40%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、60%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、80%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、100%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、110%(w/v)フルクトース水溶液に24時間浸漬した。なお、上記フルクトース水溶液は何れも、純水にフルクトースのみを溶解させたものである。

 (結果)
 フルクトース処理前およびフルクトース処理後の胎児および脳(前脳)を図1に示す。図1に示されるように、フルクトースによる処理によって、胎児および脳が透明化することがわかった。

 〔実施例2:多光子顕微鏡による観察1〕
 (方法)
 生後18日齢のThy1-YFP(line G)トランスジェニックマウス(参考文献:Feng et al., Neuron 28, 41-51(2000))を4%パラホルムアルデヒドで還流固定し、脳を取り出した。次いで、取り出した脳を4℃において4%パラホルムアルデヒドで12時間固定した。固定した脳を2%アガロースに包埋し、適当にトリミングした。これを、25℃において、順に20%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、40%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、60%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、80%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、100%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、110%(w/v)フルクトース水溶液に24時間浸漬した。なお、上記フルクトース水溶液は何れも、純水にフルクトースのみを溶解させたものである。

 フルクトース処理したアガロースブロックの上にカバーグラスを載せ、正立多光子顕微鏡(Olympus FV1000MPE、対物レンズはXLPLN25XWMPを使用)を用いて嗅球を観察した。なお、観察に用いた対物レンズの作動距離(working distance)は2mmであった。また、観察は25℃で行った。

 (結果)
 観察の結果を図2に示す。図2は、嗅球の内側から外側までイメージングした顕微鏡画像を示す図である。図2の(a)は深度方向に切断した断面の画像を示す図であり、(b)は447μmの深度における断面の画像を示す図であり、(c)は1266μmの深度における断面の画像を示す図である。このように、嗅球の内側からイメージングをすると、外側(深度約1.7mm(屈折率補正をした実際の深度は約1.8mm))まで鮮明な像を得ることができた。

 嗅球を全体の3次元像を得るためには、従来、切片を作製しなければならなかった。しかし、本発明の方法を用いれば、このように深部まで鮮明な画像を得ることができるため、画像貼り合わせを行うことによって、嗅球を全体の3次元像として得ることも可能となる。

 〔実施例3:サンプルの伸縮〕
 (方法)
 生後8週齢のThy1-YFP(line G)トランスジェニックマウスを4%パラホルムアルデヒドで還流固定し、脳を取り出した。次いで、取り出した脳を4℃において4%パラホルムアルデヒドで12時間固定した。固定した脳を25℃において、順に20%(w/v)フルクトース水溶液に12時間、40%(w/v)フルクトース水溶液に12時間、60%(w/v)フルクトース水溶液に12時間、80%(w/v)フルクトース水溶液に12時間、110%(w/v)フルクトース水溶液に19日間浸漬した。その後、1×PBSに戻し、3日間浸漬した。なお、上記フルクトース水溶液は何れも、純水にフルクトースのみを溶解させたものである。

 比較例として、同様の条件で取り出して固定した脳を、25℃において、試薬S(4M濃度の尿素、0.1%(w/v)濃度のTritonX-100(登録商標)、10%(w/v)濃度のグリセロールを純水に溶解した水溶液)に21日間浸漬した。その後、1×PBSに戻し、3日間浸漬した。

 フルクトースで処理した脳および試薬Sで処理した脳について、処理前(0日)、透明化処理0.5日後、1日後、1.5日後、2日後、および21日後、ならびにPBSに戻してから1日後、2日後、および3日後における伸縮を調べた。

 (結果)
 サンプルの伸縮の結果を図3に示す。図3の(a)はそれぞれの日数における脳の全体の画像を示す図である。図3の(b)は0日の脳のサイズを1とした場合の、それぞれの日数における伸縮比(1次元)を示すグラフである。図3の(a)および(b)に示されるように、試薬Sを用いた場合では、時間の経過と共に脳が膨潤し、PBSに戻すと収縮した。それに対して、フルクトースを用いた場合では、濃度を上げてもほとんど膨潤および収縮しなかった。また、PBSに戻してもほとんど変化しなかった。

 このように、フルクトースを用いると、ほとんど体積を変化させることなく、透明化することができた。

 〔実施例4:細胞形態および抗原性の変化〕
 (方法)
 生後8週齢のThy1-YFP(line G)トランスジェニックマウスを4%パラホルムアルデヒドで還流固定し、脳を取り出した。次いで、取り出した脳を4℃において4%パラホルムアルデヒドで12時間固定した。固定した脳を25℃において、順に20%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、40%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、60%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、80%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、100%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、110%(w/v)フルクトース水溶液に24時間浸漬した。その後、1×PBSに戻し、30%(w/v)スクロースで処理して、凍結組織包埋剤(O.C.T. compound)に包埋した。次いで、脳を1時間凍結してから、厚さ20μmの切片を作成した。抑制性ポストシナプスのマーカータンパク質であるGephyrinを染色した。具体的には、抗Gephyrinウサギ抗体(Abcam社)(200倍希釈)で1時間反応させたのち、PBSで3回洗浄し、次いで、Alexa Fluor647標識抗ウサギ抗体(200倍希釈)で40分間反応させ、PBSで3回洗浄した。DAPIで核染色を行った。なお、上記フルクトース水溶液は何れも、純水にフルクトースのみを溶解させたものである。

 比較例として、同様の条件で取り出して固定した脳を、試薬S(4M濃度の尿素、0.1%(w/v)濃度のTritonX-100(登録商標)、10%(w/v)濃度のグリセロールを純水に溶解した水溶液)に21日間浸漬した(透明化までに時間を要するため、フルクトース水溶液の場合よりも処理時間が長くなっている)。その後、1×PBSに戻し、同様に染色した。

 フルクトースで処理した脳の切片および試薬Sで処理した脳の切片について、倒立型蛍光顕微鏡(ライカ、型番DMI6000B)を用いて蛍光を観察した。比較例である試薬Sで処理したサンプルのYFP蛍光は著しく減弱していたため、他のサンプルよりも露光時間を長くしてYFP画像を取得している。

 (結果)
 顕微鏡の画像を図4に示す。参考として、透明化処理をしていない脳の切片の画像も示している(Control)。図4に示されるように、フルクトースでは、試薬Sと比較して、細胞形態および抗原性の変化が抑えられている。

 〔実施例5:多光子顕微鏡による観察2〕
 (方法)
 生後3週齢のThy1-YFP(line G)トランスジェニックマウスを4%パラホルムアルデヒドで還流固定し、脳を取り出した。次いで、取り出した脳を4℃において4%パラホルムアルデヒドで12時間固定した。固定した脳を2%(w/v)アガロースに包埋し、適当にトリミングした。これを、25℃において、順に20%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、40%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、60%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、80%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、100%(w/v)フルクトース水溶液に8時間、110%(w/v)フルクトース水溶液に24時間浸漬した。なお、上記フルクトース水溶液は何れも、純水にフルクトースのみを溶解させたものである。

 フルクトース処理したアガロースブロックの上にカバーグラスを載せ、正立多光子顕微鏡(Olympus FV1000MPE、対物レンズはXLPLN25XSVMPを使用)を用いて大脳皮質を観察した。なお、観察に用いた対物レンズの作動距離(working distance)は4mmであった。また、観察は25℃で行った。

 (結果)
 観察の結果を図5に示す。図5は、大脳皮質の側面表層からイメージングした顕微鏡画像を示す図である。563μm、1113μm、2013μm、2913μm、3513μmの深度における断面の画像をそれぞれ示している。このように、深度3.5mm(屈折率補正をした実際の深度は3.8mm)(ほぼ対物レンズの作動距離により制約)まで鮮明な像を得ることができた。将来的に作動距離がより長い対物レンズが開発されれば、さらに深くまで観察できる可能性がある。

 本発明に係る生物材料を透明化する方法、生物材料用の透明化試薬および生物材料用透明化処理キットは、タンパク質を変性させずに生物材料を透明化する際に利用することができる。

Claims (10)

  1.  生物材料を透明化する方法であって、
     フルクトースを含む溶液を生物材料中に浸潤させて、当該生物材料を透明化する工程、を含むことを特徴とする生物材料の透明化方法。
  2.  上記溶液は、上記フルクトースを50%(w/v)以上で200%(w/v)以下の範囲内の濃度で含むことを特徴とする請求項1に記載の生物材料の透明化方法。
  3.  上記溶液は、上記フルクトースを飽和濃度で含むことを特徴とする請求項1または2に記載の生物材料の透明化方法。
  4.  上記溶液は、水溶液であることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の生物材料の透明化方法。
  5.  上記工程の前に、上記溶液より低い濃度でフルクトースを含む1以上の溶液を、濃度の低いものから順に、上記生物材料中に浸潤させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の生物材料の透明化方法。
  6.  上記溶液の何れもが、水溶液であることを特徴とする請求項5に記載の生物材料の透明化方法。
  7.  上記生物材料は、多細胞動物由来の組織もしくは器官、またはヒトを除く多細胞動物の個体であることを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の生物材料の透明化方法。
  8.  上記生物材料は、蛍光タンパク質を発現している細胞を含んでいることを特徴とする請求項7に記載の生物材料の透明化方法。
  9.  生物材料用の透明化試薬であって、
     フルクトースを含む溶液であることを特徴とする透明化試薬。
  10.  生物材料用透明化処理キットであって、
     フルクトースを含む溶液を備えることを特徴とする生物材料用透明化処理キット。
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