WO2011142110A1 - プラズモンセンサとその使用方法及び製造方法 - Google Patents

プラズモンセンサとその使用方法及び製造方法 Download PDF

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Abstract

プラズモンセンサは、第1金属層と、第2金属層とを有する。第1金属層は、下面と、電磁波が供給されるように構成された上面とを有する。第2金属層は、第1金属層の下面に対向する上面を有する。第1金属層と第2金属層との間には媒質を含有する試料で充填されるように構成された中空領域が設けられている。第1金属層の下方と第2金属層の上方の少なくとも一方には、複数のアナライト捕捉体が物理吸着されている。

Description

プラズモンセンサとその使用方法及び製造方法

 本発明は、ウィルス等の検知に使用できる表面プラズモン共鳴を利用したプラズモンセンサに関する。

 図12は、ウィルス検知等に使用可能なプラズモンセンサ100の断面図である。プラズモンセンサ100は、プリズム101と、表面の平坦な金属層102と、表面が平坦で所定の誘電率を有する絶縁層103と、抗体などである捕捉体104と、光源105と、検波部106とを有している。金属層102はプリズム101の下面に配置され、絶縁層103は金属層102の下面に配置されている。捕捉体104は絶縁層103の下面に固定されている。

 金属層102と絶縁層103との界面には、電子の疎密波である表面プラズモン波が存在している。表面プラズモン波とは、金属の自由電子が光とカップリングを起こして生じる電子波である。

 プリズム101の上方には光源105が配置されている。光源105はプリズム101へP偏光された光を全反射条件で入射させる。なお、入射面に垂直に振動している光がP偏光である。金属層102において全反射された光は、検波部106において受光される。検波部106は光の強度を検出する。

 このように、光源105がプリズム101へ光を入射させると、金属層102とプリズム101との界面にエバネセント波が生じる。エバネセント波とは、全反射が起こる際に、通過しないはずの物質側にわずかに染み出している電磁波である。

 ここで、エバネセント波の波数と表面プラズモン波の波数とが一致する波数整合条件が満たされると、光源105から供給される光のエネルギーは表面プラズモン波の励起に利用され、反射光の強度が減少する。波数整合条件は、光源105からの供給される光の入射角に依存する。したがって、入射角を変化させて検波部106で反射光強度を検出すると、ある入射角において、反射光の強度が減少する。

 反射光の強度が最小となる角度は共鳴角と呼ばれる。共鳴角は、絶縁層103の誘電率に依存している。試料中の被測定物質であるアナライトと捕捉体104とが特異的に結合して特異的結合物が絶縁層103の下面に構成されると、絶縁層103の誘電率が変化する。これに応じて、共鳴角が変化する。したがって、共鳴角の変化をモニタリングすることにより、アナライトと捕捉体104との特異的結合反応の結合の強さや結合の速さなどを検知することが可能となる。このようなプラズモンセンサは、例えば、特許文献1に開示されている。

 プラズモンセンサ100は、P偏光を供給できる光源105と金属層102の上面に配置されるプリズム101とを有する。そのため、プラズモンセンサ100は大きく、複雑な構造を有する。

特開2005-181296号公報

 本発明は、小型で簡易構成なプラズモンセンサである。本発明のプラズモンセンサは、第1金属層と、第2金属層とを有する。第1金属層は、下面と、電磁波が供給されるように構成された上面とを有する。第2金属層は、第1金属層の下面に対向する上面を有する。第1金属層と第2金属層との間には媒質を含有する試料で充填されるように構成された中空領域が設けられている。第1金属層の下方と第2金属層の上方の少なくとも一方には、複数のアナライト捕捉体が物理吸着されている。

 本発明のプラズモンセンサでは、プリズムが第1金属層の上面に配置されていない。しかも電磁波源から第1金属層に供給される電磁波がP偏向されていなくても、第1金属層と中空領域の第1界面、及び、第2金属層と中空領域の第2界面に表面プラズモン共鳴が発生する。よって、小型で簡易な構成のプラズモンセンサを実現することが出来る。さらに、本発明のプラズモンセンサは、中空領域内に浮遊している物質の誘電率変化を検知することが出来るため、例えば自己組織化膜(SAM)を介して第1金属層または第2金属層に抗体などの捕捉体を化学吸着させる必要がない。そのため、簡易な工程で実現可能である。

 またこのプラズモンセンサを使用するには、中空領域に毛細管現象を利用して試料を挿入し、第1金属層の上面側へ電磁波を供給する。そして第1金属層の上面から反射又は輻射される電磁波の振幅変化と共鳴波長変化の少なくとも一方を検知する。

図1は本発明の実施の形態によるプラズモンセンサの断面図である。 図2は図1に示すプラズモンセンサの試料挿入時の概念図である。 図3は補足体であるリガンドとアナライトの特異的結合の概念図である。 図4は本発明の実施の形態によるプラズモンセンサのシミュレーション解析結果を示す図である。 図5Aは本発明の実施の形態によるプラズモンセンサのシミュレーション解析モデルの概念図である。 図5Bは本発明の実施の形態によるプラズモンセンサの他のシミュレーション解析モデルの概念図である。 図6Aは本発明の実施の形態によるプラズモンセンサのシミュレーション解析結果を示す図である。 図6Bは本発明の実施の形態によるプラズモンセンサのシミュレーション解析結果を示す他の図である。 図7は本発明の実施の形態によるプラズモンセンサにおける検出原理を説明する断面図である。 図8は本発明の実施の形態によるプラズモンセンサにおける検出原理を説明する断面図である。 図9は本発明の実施の形態によるプラズモンセンサにおける検出原理を説明する断面図である。 図10は本発明の実施の形態によるプラズモンセンサにおける検出原理を説明する断面図である。 図11は本発明の実施の形態による他のプラズモンセンサの断面図である。 図12は従来のプラズモンセンサの断面図である。

 以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお各実施の形態において、先行する実施の形態と同じ構成部分に関しては同一符号を付し、説明を省略する場合がある。また以下の説明において、「上面」「下面」「上方」「下方」等の方向を示す用語はプラズモンセンサの構成部品の相対的な位置関係にのみ依存する相対的な方向を示し、鉛直方向等の絶対的な方向を示すものではない。

 (実施の形態1)
 図1は本発明の実施の形態1におけるプラズモンセンサ1の断面図である。プラズモンセンサ1は、第1金属層(以下、金属層)2と、第2金属層(以下、金属層)3と、複数のアナライト捕捉体(以下、補足体)7とを有する。

 金属層2は下面2Bと、電磁波が供給されるように構成された上面2Aとを有する。金属層3は、金属層2の下面2Bに対向する上面3Aを有する。金属層2、3の間には中空領域4が設けられている。中空領域4は媒質を含有する試料で充填されるように構成されている。

 金属層2、3は金、銀等の金属で構成されている。金属層2は概ね100nm以下の厚みを有するので単体ではその形状を維持できない。金属層2の上面2Aは保持部5の下面5Bに固定され、その形状が保持されている。また同様に、金属層3は保持部6の上面6Aに固定されて保持されている。

 金属層2、3の間の距離が一定に維持されるように、プラズモンセンサ1は金属層2、3間に配置され、金属層2、3を保持する柱または壁を有していてもよい。この構造により、プラズモンセンサ1は中空領域4を実現することができる。

 抗体などである捕捉体7は、金属層2の下面2Bと金属層3の上面3Aとの少なくとも一方に物理吸着されている。すなわち、複数の捕捉体7は、金属層2の下方側と金属層3の上方側の少なくとも一方に物理吸着されている。また、複数の捕捉体7は、金属層2の下面2Bの下方側と金属層3の上面3Aの上方側の少なくとも一方側に配向されずに配置されてもよい。

 図12に示した従来のプラズモンセンサ100は、感度を確保するために、絶縁層103の下面に捕捉体104を化学吸着等により固定する必要がある。一方、プラズモンセンサ1は、金属層2、3の間の誘電率の変化により、表面プラズモンの共鳴波長が変化する特徴を有している。そのため、捕捉体7を化学吸着等により金属層2、3に固定する必要はない。したがって、プラズモンセンサ1は、捕捉体7の配置プロセス、例えばSAM膜形成プロセスが簡便化でき、製造効率を向上することができる。例えば、捕捉体7の含有された液体またはゲル、気体等の流体を毛細管現象により中空領域4に注入し、乾燥させることで、捕捉体7を金属層2の下面2B上と金属層3の上面3A上の少なくともいずれか一方に配置することができる。

 図2はプラズモンセンサ1の試料挿入時の概念図である。中空領域4にはプラズモンセンサ1を使用する際に試料62を充填することができ、中空領域4は実質的に金属層2、3で挟まれている。試料62は、アナライト8と検体9と媒質61とを含有する。媒質61は気体、液体、またはゲル等の流体であり、アナライト8と検体9とを運ぶ。

 試料62が中空領域4に充填され、試料62中のアナライト8が捕捉体7に触れると、捕捉体7とアナライト8とが特異的に結合する。前述のように捕捉体7は、物理吸着により金属層2の下面2Bの下方及び/または金属層3の上面3Aの上方に配置されている。そのため、化学吸着(イオン結合や共有結合等)で固定された場合と比較して捕捉体7は非常に脱着し易い。このため、試料62が中空領域4に充填されると、物理吸着されていた捕捉体7の一部は脱着され、試料62の中を浮遊する。その結果、捕捉体7とアナライト8とが中空領域4全体で特異的な結合を起こすため、捕捉体7とアナライト8とが効率的に特異的結合できる。

 図3は捕捉体7とアナライト8との特異的結合を示す概念図である。試料62は非特異的検体である検体9と検体であるアナライト8とを含有している。捕捉体7は非特異的な検体9とは特異的に結合せず、アナライト8のみと選択的に特異的結合を起こす。

 図2において、金属層2の上面2Aの上方、すなわち、金属層2について金属層3の反対の方向には電磁波源92が配置されている。電磁波源92は金属層2の上面2A上方から金属層2へ電磁波91を与える。

 以下、プラズモンセンサ1の動作について説明する。本実施の形態においては、電磁波91は光であり、電磁波源92は光源である。光源である電磁波源92は、偏光板等の光の偏波を揃える装置を有していない。図12に示すプラズモンセンサ100と異なり、プラズモンセンサ1は、P偏光された光だけでなくS偏光された光でも表面プラズモン共鳴を励起させることが可能となる。

 保持部5を介して金属層2の上方から上面2Aに与えられた電磁波91は金属層2を透過して中空領域4に供給されて金属層3の上面3Aに到達する。電磁波91により金属層2の中空領域4の側である下面2Bには表面プラズモンが発生し、金属層3の中空領域4の側である上面3Aに表面プラズモンが発生する。

 このように電磁波源92から金属層2に供給される電磁波がP偏向されていなくても、金属層2と中空領域4との間の第1界面、及び、金属層3と中空領域4との間の第2界面に表面プラズモン共鳴が発生する。よって、小型で簡易な構成でプラズモンセンサ1を実現することが出来る。

 中空領域4に供給された電磁波91の波数と金属層2の下面2Bに発生する表面プラズモンの波数とが一致した場合には、金属層2の下面2Bに表面プラズモン共鳴が励起される。また、電磁波91と金属層3の上面3Aに発生する表面プラズモンの波数とが一致した場合には、金属層3の上面3Aに表面プラズモン共鳴が励起される。

 本実施の形態において、金属層2の厚みは概ね100nm以下である。金属層2が100nmより厚い場合、電磁波(光)の中の表面プラズモン共鳴の生じる波長成分が、金属層2を透過しなくなるので、金属層2の下面2Bや金属層3の上面3Aで表面プラズモン共鳴が励起されない。電磁波91が可視光である場合、金よりなる金属層2の厚さは35nm~45nmの範囲内であることが望ましい。この範囲外の膜厚では、表面プラズモン共鳴が発生し難くなる。

 例えば金よりなる金属層3の厚さは100nm以上であることが望ましい。100nm未満の膜厚では入射された電磁波91(例えば可視光)は金属層3を透過し、プラズモンセンサ1の感度が劣化する可能性がある。すなわち、金属層3の厚みが100nm未満の場合、金属層2を通過して中空領域4に供給された電磁波の一部が、金属層3を通過して中空領域4の外側へ漏れ出す場合がある。このように、本来、表面プラズモン共鳴の励起に利用されるべき電磁波のエネルギーの一部が中空領域4の外へ漏れ出るので、プラズモンセンサ1の感度が低くなる。したがって、金属層2を金属層3よりも薄くすることで、プラズモンセンサ1の感度を高くすることができる。

 表面プラズモン共鳴を発生させる周波数は、金属層2、3の形状、金属層2、3間の距離、金属層2、3の誘電率、金属層2、3間での媒質61の誘電率と、媒質61の誘電率の分布の少なくとも1つを調整することにより制御可能である。なお金属層2、3の形状では、主に厚みの変更が表面プラズモン共鳴を発生させる周波数に大きく影響する。

 プラズモンセンサ1が電磁波源92から与えられた電磁波91を受けた時、プラズモンセンサ1から電磁波93が反射又は輻射される。金属層2の上面2Aの上方には電磁波93を検知する検知部94が配置されており、電磁波93を受信する。

 前述のように保持部5は金属層2の上面2Aに固定され、金属層2の形状を保持する。保持部5は電磁波91を金属層2へ効率良く供給させる必要があるので、電磁波91を減衰させにくい材質で形成されている。本実施の形態において、電磁波91は光なので、保持部5は光を効率的に透過させるガラスや透明プラスチック等の透明な材料で形成されている。保持部5の厚みは機械強度的に許容できる範囲で、できるだけ小さい方が好ましい。

 このような構造により、電磁波源92から供給される光である電磁波91を中空領域4に閉じ込めて表面プラズモン共鳴を励起することができる。また、表面プラズモンと電磁波91が結合することで表面プラズモンポラリトンが励起される。この励起により、供給された電磁波91が吸収される。吸収された周波数の成分は電磁波93として輻射されず、その他の周波数成分が電磁波93として輻射される。

 前述のように保持部6の上面6Aは金属層3の下面3Bに固定され、金属層3の形状を保持している。プラズモンセンサ1の感度を高めるためには、供給される電磁波91を金属層3に透過させないことが好ましい。したがって、保持部6は電磁波91を遮断する材料より形成されることが好ましい。例えば、保持部6は100nm以上の厚みを有する金属や半導体より形成されている。

 保持部6の厚みは保持部5の厚みよりも大きいことが好ましい。これにより、プラズモンセンサ1自体の機械的強度を向上させることができる。その結果、プラズモンセンサ1の使用時に形状変形等が生じてセンシング特性が変化してしまうことを防止できる。

 図1に示す状態から図2に示すように中空領域4に試料62が充填された状態へ変化すると、金属層2、3間(中空領域4)の誘電率、または、金属層2、3間の誘電率の分布が変化する。その結果、プラズモンセンサ1の表面プラズモン共鳴の共鳴波長は変化する。以下、図2に示すように試料62中にアナライト8が存在する場合と、図2とは異なり試料62中にアナライト8が存在しない場合とを比較する。

 試料62中にアナライト8が存在する場合、試料62と捕捉体7とを混合することにより、アナライト8と捕捉体7とが特異的結合を起こす。アナライト8及び捕捉体7が単独で存在した場合の分子構造と、アナライト8と捕捉体7とが特異的結合をした後の分子構造とは異なる。そのため、特異的結合後、金属層2、3間(中空領域4)の誘電率は、アナライト8及び捕捉体7が単独で存在した時の誘電率と異なる値に変化する。したがって、試料中にアナライト8が存在した時のプラズモンセンサ1の共鳴波長と存在しない時の共鳴波長とは異なる。

 図4はプラズモンセンサ1が、金属層2、3間の誘電率の変化に対して感度を有していることを示す電磁界シミュレーションの解析結果である。図4を参照しながら、捕捉体7とアナライト8との特異的結合後の分子構造が中空領域4内に存在した時の共鳴波長の変化について説明する。具体的には、特異的結合後の分子構造の中空領域4内の存在位置と共鳴波長の関係その解析モデルは以下の条件を有する。

  ・捕捉体7とアナライト8との特異的結合後の分子構造:比誘電率1.1、厚み100nmの層としてモデル化
  ・金属層2:厚さ45nmの金の層
  ・金属層3:厚さ300nmの金の層
  ・中空領域4:厚さ1μmの空気の層
  ・光の入射角:金属層2の上面2Aに対して垂直方向
 なお、シミュレーション解析には、すべてCST製のMW-studioを解析ツールとして利用する。また、便宜上、物理吸着されたリガンドについてはモデル化しない。

 図4に示す反射率特性曲線P5は、捕捉体7とアナライト8との特異的結合後の分子構造が中空領域4に存在しない場合の反射率特性を示し、共鳴波長は705.4nmである。特性曲線P1は、特異的結合後の分子構造が金属層2の下面2Bに存在する場合の反射率特性を示し、プラズモンセンサ1の共鳴波長は707.1nmである。特性曲線P2は、特異的結合後の分子構造が金属層3の上面3Aに存在する場合の反射率特性を示し、プラズモンセンサ1の共鳴波長は707.1nmである。

 特性曲線P3は、特異的結合後の分子構造が、中空領域4に面した金属層2の下面2B、金属層3の上面3Aに配置された場合の反射率特性を示し、プラズモンセンサ1の共鳴波長は710.4nmである。特性曲線P4は、特異的結合後の分子構造が、金属層2、3の中間位置に配置された場合の反射率特性を示し、プラズモンセンサ1の共鳴波長は710.4nmである。

 このように、金属層2の下面2B、金属層3の上面3A以外に捕捉体7とアナライト8との特異的結合後の分子構造が存在しても、プラズモンセンサ1の共鳴波長は変化する。この特徴を活かし、プラズモンセンサ1では、捕捉体7とアナライト8との特異的結合を金属層2、3の近傍領域だけでなく、中空領域4のほぼ全体で行うことができるように工夫されている。そのため特異的結合を効率的に行うことが可能となり、その結果、プラズモンセンサ1の感度を向上させることができる。また、中空領域4のほぼ全体で特異的結合を行わせるため、捕捉体7が脱着しやすい物理吸着を介して中空領域4内に捕捉体7が配置されている。その結果、捕捉体7を中空領域4内に配置するプロセスを簡便化することが可能となり、プラズモンセンサ1の製造効率が向上する。

 このようにプラズモンセンサ1は、中空領域4内に浮遊している物質の誘電率変化を検知することが出来るため、例えば自己組織化膜(SAM)を介して金属層2または金属層3に捕捉体7を化学吸着させる必要がない。そのため、簡易な工程でプラズモンセンサ1を作製可能である。

 次に、プラズモンセンサ1の使用方法について説明する。まず、プラズモンセンサ1を用意する。次に、毛細管現象を利用して図2に示すように試料62を中空領域4に挿入する。そして、保持部5の上面5A側から金属層2の上面2A側へ光等の電磁波91を入射(供給)する。そして、金属層2の上面2Aから、保持部5を介して反射又は輻射される電磁波93の振幅変化と共鳴波長変化の少なくとも一方を検知する。これにより中空領域4内の特異的結合の有無を確認する。例えば、保持部5の上面5A側から太陽光や蛍光灯の光を入射し、その反射光の色の変化を人の目により検知することにより中空領域4内の特異的結合の有無を確認することができる。

 以下、その具体的な原理を述べる。プラズモンセンサ1は、表面プラズモンの共鳴周波数において、金属層2、3間の電磁界強度が高次モードで分布していてもよい。すなわち、金属層2、3間に発生する電磁界強度が複数の箇所で局所的に大きくなっていてもよい。その様子を図5A、図5Bに示す電磁界シミュレーションの解析モデル501、502を用いて説明する。

 解析モデル501において、金属層2は銀により構成されて30nmの厚みを有する。金属層3は銀により構成されて130nmの厚みを有する。金属層2、3間の距離は10μmであり、中空領域4には比誘電率が1の空気が充填されている。金属層2の上面2Aの上方と金属層3の下面3Bの下方には空気が充填されている。解析モデル501では、金属層2、3と中空領域4が横方向に無限に続いている。

 解析モデル502では、図5Aに示す解析モデル501での金属層2の下面2Bに、捕捉体7とアナライト8の特異的結合の結果物508が配置されている。結果物508の厚みは10nmであり、比誘電率は3.0である。

 金属層2、3を構成する銀の誘電関数は「Handbook of Optical Constants of Solids」(Palik,Edward D. in 1998)に記載された屈折率の実験データを変換して作成できる。解析モデル501、502においては、簡易にシミュレーション解析を行うために、捕捉体7をモデル化していない。

 金属層2の上面2Aの法線方向501Nに対して45度の仰角ANから電磁波591を与え、-45度の仰角BNで金属層2の上面2Aから輻射される電磁波593を検知する。以上の条件に基づき、電磁界シミュレーション解析を行った結果を図6A、図6Bに示す。

 図6Aは解析モデル501の電磁界シミュレーション結果を示している。このモデルの共鳴波長は2883nmであり、図6Aは中空領域4の電界強度の分布を濃淡で表わしている。なお図6Aは説明のために、中空領域4のすべての領域における電界分布は示しておらず、一部の領域95での電界分布のみを表わしている。

 金属層2、3間に存在する電界強度は、金属層2から金属層3に向かう位置で周期的に局所的な変化を繰り返しており、金属層2、3の近傍の領域での電界強度は小さい。図6Aでは、金属層2、3間の複数すなわち5つの領域95Aで電界強度が局所的に大きく、領域95Bで電界強度が局所的に小さい。領域95Aでは基本モードより高い高次モードで電磁界強度が分布している。

 金属層2、3間の電磁界強度が高次モードで分布することにより、金属層2、3の間隔を広げることができ、アナライト8が含有されている試料62を中空領域4に容易に挿入することができる。

 図6Aに示す解析モデル505では中空領域4の比誘電率は1である。解析モデル505と、解析モデル505の中空領域の比誘電率が1.2である解析モデル506の電磁界シミュレーションの結果である反射率特性R505、R506を図6Bに示す。

 図6Bにおいて、横軸は電磁波591の波長を示し、縦軸は電力の電磁波591の電力に対する電磁波593の比である反射率を示している。反射率特性R505、R506は、解析モデル505、506において多数の共鳴波長で表面プラズモン共鳴が発生していることを示している。また、中空領域4の媒質の状態すなわち比誘電率を変えることで共鳴波長が変化することを示している。このように、中空領域4を厚くした場合に、金属層2、3間に高次モードの電磁界強度分布が発生し、表面プラズモン共鳴が高次の周波数で発生する。

 プラズモンセンサ1では、高次モードの周波数で発生する表面プラズモン共鳴を利用して、中空領域4の媒質61の状態の時間的変化を検知することもできる。これにより、金属層2、3間の間隔を広げられるので、アナライト8が含有された試料62を容易に中空領域4に挿入することができる。

 次に、プラズモンセンサ1において高次モードの次数を導出する方法を説明する。アナライト8が含まれていない屈折率nの試料62が中空領域4に配置される前の金属層2、3間の電磁界強度がm次モードで分布すると、1以上の整数aを用いて式1が成り立つ。

 (1/2)×λ×m=(1/2)×(λ/n)×(m+a) (式1)
 式1において、λは、中空領域4に媒質61が配置される前において、金属層2の上面2Aの上方から供給される電磁波91の中空領域4での波長である。

 式1の左辺は、媒質61が中空領域4に配置される前での金属層2、3との距離を示す。つまり、媒質61が中空領域4に配置される前では、金属層2、3間にm次モードの電磁界強度分布が発生するので、金属層2、3間の距離は式1の左辺で表わされる。

 式1の右辺は、媒質61が中空領域4に配置された後での金属層2、3間の距離を示す。つまり、屈折率nを有する媒質61が中空領域4に配置されると、電磁波91の中空領域4での波長λが1/nに短縮される。したがって、金属層2、3間には媒質61が配置される前と比較して、より多くの電磁界強度の腹と節が発生する。この時の電磁界強度分布が(m+a)次モードである場合に、金属層2、3間の距離は式1の右辺で表される。式1の左辺と右辺は共に金属層2、3間の距離を表すので等しい。整数aは、金属層2、3間において媒質61(アナライト8の含まれていない試料62)の有無で変化する電磁界強度分布のモードの次数の差を表わしている。

 式1から、高次モードの次数mと屈折率nと整数aは式2を満たす。

 m=a/(n-1) (式2)
 プラズモンセンサ1の共鳴波長の変化は使用者の目により検知することができる。すなわちプラズモンセンサ1からの反射光の色により共鳴波長の変化を検知することができる。試料62がアナライト8を含有するか否かを判定するためには、以下の条件を満たす必要がある。すなわち、アナライト8を含有しない試料62である媒質61のみが中空領域4に配置された場合にはプラズモンセンサ1からの反射光の色は変化しない。そしてアナライト8を含有する試料62が中空領域4に配置された場合のみに反射光の色が変化する。そのため、アナライト8を含有しない試料62つまり媒質61が中空領域4に配置されるか否かでプラズモンセンサ1からの反射光の色が変化することを防止する必要がある。

 例えば、アナライト8の含まれていない試料62すなわち媒質61が水である場合の次数mを以下のように求める。水の屈折率nは1.3334である。整数aを1と設定すると式2よりm=2.9994≒3となる。

 可視光帯とは人間の目で見える光の波長帯であり、380nm以上、750nm以下の波長の範囲である。ここで、例えば、可視光帯である青色の450~495nmの波長帯内の周波数fbで、プラズモンセンサ1に表面プラズモン共鳴を起こさせるようにプラズモンセンサ1を設計する。

 中空領域4に水が配置されていない状態すなわち空気が配置されている状態において、中空領域4に周波数fbで3次モードの電磁界分布が発生するように、金属層2、3間の距離を決定する。3次モードを選択するのは上記の計算結果がm≒3であったためである。

 プラズモンセンサ1では、概ね、周波数fbで表面プラズモン共鳴が発生する。可視光帯全域の周波数成分を含む白色光が金属層2の上面2Aに入射すると、上面2Aで反射して上方へ反射光が放射される。この反射光では、入射した白色光の内、青色の光が特に減衰する。

 次に、アナライト8の含まれていない試料62である媒質61の水のみを中空領域4に配置した時、金属層2、3間には、周波数fbにおいて概ね4次モード(m+a=2.9994+1≒4)の電磁界分布が発生する。つまり、媒質61を中空領域4に配置しても、プラズモンセンサ1は周波数fbで表面プラズモン共鳴を生じるので、金属層2の上方へ向けて反射される光の色は概ね変化しない。これにより、媒質61のみが中空領域4に配置されるか否かで、プラズモンセンサ1の共鳴波長が大きくずれることを防止できる。

 なお、上記の条件において、mは3に近似しているが、導出されるmが整数となることは稀であるので、導出されたmの値を四捨五入して得られた整数値を整数mとして設定する。

 また、媒質61が中空領域4に配置されていない状態から、媒質61のみが中空領域4に配置された状態へ変化させた時、表面プラズモン共鳴が生ずる波長が、特定の波長帯内でのみ変化するように、金属層2、3間の距離を設計してもよい。具体的には、上記と同様に、金属層2、3間に発生する電磁界分布モードの次数を設定する。

 この特定の波長帯として波長帯A、波長帯B、波長帯C、波長帯D、波長帯E、波長帯Fが挙げられる。波長帯Aは380nm以上、450nm未満、波長帯Bは450nm以上、495nm未満、波長帯Cは495nm以上、570nm未満、波長帯Dは570nm以上、590nm未満、波長帯Eは590nm以上、620nm未満、波長帯Fは620nm以上、750nm未満である。

 波長帯Aは可視光帯の紫色に相当する波長帯であり、波長帯Bは可視光帯の青色に相当する波長帯であり、波長帯Cは可視光帯の緑色に相当する波長帯である。波長帯Dは可視光帯の黄色に相当する波長帯であり、波長帯Eは可視光帯の橙色に相当する波長帯であり、波長帯Fは可視光帯の赤色に相当する波長帯である。これらの波長帯のうちの1つの波長帯内で反射光の波長が変化することで、アナライト8の含まれていない試料62の有無により、プラズモンセンサ1からの反射光の色が大きく変化することを防止することができる。すなわち、人の視覚により簡易にアナライト8の有無のみを検知でき抗原抗体反応を検知できる。

 なお、金属層2、3間の概ねすべての領域(捕捉体7が設けられていない領域も含む)に中空領域4が設けられてもよい。また、金属層2、3の間で金属層2、3を支える柱や壁以外の領域(捕捉体7が設けられていない領域を含む)に中空領域4が設けられていてもよい。また、金属層2の下面2Bと金属層3の上面3Aに腐食防止用コーティング層が塗布されていてもよい。その場合には、金属層2、3間の腐食防止用コーティング層以外の領域に中空領域4を設けてもよい。ただし、腐食防止用コーティング剤の金属層2または金属層3と接していない表面に配置された捕捉体7の領域は含まない。試料62を挿入可能な領域が中空領域4であり、中空領域4が金属層2、3間の一部領域に確保されていればよい。

 金属層2、3間の間隔Lは、表面プラズモン共鳴の生ずる周波数Fにより以下の式3で表される。

 L=N×C/(2×F)×cosθ (式3)
 式3において、Nは自然数であり、Cは金属層2、3間における実効的な光速であり、θは中空領域4において、金属層2の下面2B、金属層3の上面3Aに垂直な法線に対する電磁波の入射角度である。なお、式3は金属層2、3の複素屈折率を考慮していないので、誤差を含む。金属層2、3間に中空領域4以外の媒質(例えば、上記の柱や壁等)が存在する場合には、式3のCの値は、これらの媒質を考慮した値となる。

 金属層2を透過して中空領域4に侵入した電磁波は金属層3の上面3Aで反射される。その結果、図6Aに示すように中空領域4中には電磁界の強度の定在分布が発生している。中空領域4に発生する定在分布した電磁界の一部をエネルギー源として、表面プラズモン共鳴が発生している。

 なお、中空領域4の媒質61の状態を時間的に変化させることにより、共鳴波長が、可視光帯以外の波長帯である不可視光帯から可視光帯へ変化、又は、可視光帯から不可視光帯へ変化するように、プラズモンセンサ1が設計されてもよい。

 例えば、捕捉体7とアナライト8との特異的結合により中空領域4の媒質61の状態が変化すると、共鳴波長が不可視光帯から可視光帯へ変化する場合がある。この場合、人の目で検知できる可視光帯の光の色の一部が表面プラズモン共鳴によりプラズモンセンサ1から反射または輻射されにくくなる。その結果、捕捉体7とアナライト8との特異的結合などを人の目により検知することが可能となり、複雑で大規模な装置を具備しない簡易なプラズモンセンサ1を実現できる。

 なお、上述の説明において、プラズモンセンサ1に供給される電磁波91は、少なくとも可視光帯の一部の波長を含む。具体的には、白色光である太陽光や照明の光をプラズモンセンサ1に当てて、その反射波または輻射波を人間の視覚にて検知することでできる。これにより、捕捉体7とアナライト8との特異的結合などを人の目により簡易に検知することが可能となる。

 なお、プラズモンセンサ1へ電磁波91を供給する角度(例えば、金属層2への電磁波91の入射角度)が変化すると共鳴波長も変化する。そのため、プラズモンセンサ1に入射する電磁波91の入射角度が変化する場合には、プラズモンセンサ1の設計に留意する必要がある。すなわち、特異的結合が起こる前の状態において、プラズモンセンサ1への電磁波91の供給する角度を可能な範囲で変化させても、共鳴波長が不可視光帯の領域内に収まるようにする必要がある。あるいは、可視光帯の同一色の波長帯域内に収まるようにする必要がある。このようにプラズモンセンサ1を設計すれば、プラズモンセンサ1を手で保持し、金属層2側に太陽光を当てて、捕捉体7とアナライト8との特異的結合を検知する場合に、プラズモンセンサ1への電磁波の供給角度を可能な範囲で変化させても、反射光の色が変化しない。なお、上述のようにプラズモンセンサ1を設計するためには、保持部5、6の材質や、金属層2、3の厚みや材質、金属層2、3間の距離等を調整することにより設計される。

 なお、上述の説明においては、プラズモンセンサ1の共鳴波長を不可視光帯から可視光帯へ変化させるか、または可視光帯から不可視光帯へ変化させる。この変化が図12に示すプラズモンセンサ100で起こるようにプラズモンセンサ100を設計してもよい。具体的には、図12に示したプリズム101を有するプラズモンセンサ100の共鳴波長を、捕捉体104とアナライトの特異的結合の前後で、不可視光帯から可視光帯へ変化するか、または、可視光帯から不可視光帯へ変化する構成とする。また、局在プラズモンを用いたセンサに同様の設計思想を適用してもよい。これにより、捕捉体とアナライトとの特異的結合などを人の目により簡易に検知することが可能となる。

 また、中空領域4での媒質61の状態を時間的に変化させることにより、表面プラズモン共鳴が生ずる波長が、不可視光帯から青色ないし緑色の光の波長帯、または赤色の光の波長帯へ変化するように、プラズモンセンサ1が設計されてもよい。青色の光の波長帯は450nm以上、495nm未満で、緑色の光の波長帯は495nm以上、570nm以下である。したがって前者の波長帯は450nm以上、570nm以下である。赤色の光の波長帯は620nm以上、750nm以下である。あるいは表面プラズモン共鳴が生ずる波長が、これら2つの波長帯のいずれかから不可視光帯へ変化するように、プラズモンセンサ1が設計されてもよい。

 人間の網膜の中心部に密に分布する錐体細胞は、赤の光を吸収する錐体と、緑の光を吸収する錐体と、青の光を吸収する錐体の3つの錐体により構成されている。このことから、人が感じる事ができる光は、赤、青、緑の三色のみとなる。このように、人の目の感度が極めて高い青と緑と赤の光を利用することで、人の視覚を使ってプラズモンセンサ1からの電磁波(光)の変化を容易に検知することが可能となる。

 例えば、捕捉体7とアナライト8との特異的結合により中空領域4の媒質状態が変化し、共鳴波長が不可視光帯から450nm以上、570nm以下または620nm以上、750nm以下の領域へ変化する。すると、人の視覚の最も感度の高い青色又は緑色又は赤色の内の1つの光の色が表面プラズモン共鳴によりプラズモンセンサ1から反射または輻射されにくくなる。この結果、捕捉体7とアナライト8との特異的結合などを人の目により感度よく検知することができる。

 また、この場合も、プラズモンセンサ1へ電磁波91を供給するときの供給角度(例えば、金属層2への電磁波の入射角度)が変化すると共鳴波長も変化する。そのため、プラズモンセンサ1に入射する電磁波91の入射角度が変化する場合には、プラズモンセンサ1の設計に留意する必要がある。すなわち、特異的結合が起こる前の状態において、プラズモンセンサ1への電磁波91の供給する角度を可能な範囲で変化させても、共鳴波長が不可視光帯の領域内に収まるようにする必要がある。あるいは、可視光帯の同一色の波長帯域内に収まるようにする必要がある。このようにプラズモンセンサ1を設計すれば、プラズモンセンサ1を手で保持し、金属層2側に太陽光を当てて、捕捉体7とアナライト8との特異的結合を検知する場合に、プラズモンセンサ1への電磁波の供給角度を可能な範囲で変化させても、反射光の色が変化しない。

 なお、上述のように、プラズモンセンサ1に供給する電磁波は、少なくとも青色、緑色、赤色の光の波長を含んだものとなっていることが好ましい。これにより、上記のとおり、捕捉体7とアナライト8との特異的結合などを人の目により検知することが可能となる。

 また、上述の説明においては、プラズモンセンサ1の共鳴波長を不可視光帯から450nm以上、570nm以下または620nm以上、750nm以下の領域へ変化、または、450nm以上、570nm以下または620nm以上、750nm以下の領域から不可視光帯へ変化させる。この変化を従来のプラズモンセンサ100に適用してもよい。具体的には、図12に示すプリズム101を有するプラズモンセンサ100の共鳴波長を、捕捉体104とアナライトの特異的結合の前後で、不可視光帯から450nm以上、570nm以下または620nm以上、750nm以下の領域へ変化、または、450nm以上、570nm以下または620nm以上、750nm以下の領域から不可視光帯へ変化させた構成としてもよい。また、局在プラズモンを用いたセンサにこの変化を適用してもよい。これにより、捕捉体とアナライトとの特異的結合などを人の目により簡易に検知することが可能となる。

 さらに、中空領域4での媒質61の状態を時間的に変化させることにより、表面プラズモン共鳴が生ずる波長が、450nm以上、495nm未満の領域から495nm以上、580nm以下の領域へ変化するように、プラズモンセンサ1が設計されてもよい。

 具体的な一例としては、プラズモンセンサ1の金属層2の上面2Aの上方から、多数の可視光線が含まれた太陽光または照明光を投射した時に、プラズモンセンサ1からの反射光または輻射光を人の目で検知するものが想定される。プラズモンセンサ1の中空領域4の媒質61が変化前には、青の光に相当する450nm以上、495nm未満の波長で表面プラズモン共鳴が発生する。そのため、多数の可視光線が含まれた太陽光または照明光から共鳴波長に相当する青の光のみが弱められた電磁波(光)が、プラズモンセンサ1から反射または輻射される。そして、そのような電磁波(光)を人は視認することとなる。

 次に、プラズモンセンサ1の中空領域4の媒質61が変化した後には、緑の光に相当する495nm以上、580nm以下の波長で表面プラズモン共鳴が発生する。そのため、多数の可視光線が含まれた太陽光または照明光から共鳴波長に相当する緑の光のみが弱められた電磁波(光)が、プラズモンセンサ1から反射または輻射される。そして、そのような電磁波(光)を人は視認することとなる。人の目は、青、緑の光に対して、高い感度を持っているため、中空領域4の媒質61の変化により、共鳴波長が青の光の領域から緑の領域の光へ変化したことを目で容易に認知することができる。そのため、電磁波源92や検知部94として特定の機器を用いなくても、人の視覚のみでプラズモンセンサ1における変化を検知することができる。

 さらに、青と緑の光の波長帯は隣り合っているため、中空領域4の媒質61の変化による共鳴波長の変化量を小さくすることが可能である。そのため、この構成のプラズモンセンサ1はアナライト8等の比誘電率が低い場合でも使用できる。

 なお、上述の説明においては、電磁波として太陽光、照明光を用いた例を示したが、これに限る必要はなく、少なくとも青と緑の光を含んでいればよい。

 なお、上述の説明においては、プラズモンセンサ1の共鳴波長を450nm以上、495nm未満の領域から495nm以上、580nm以下の領域へ変化させた事例を示したが、この設計思想は、従来のプラズモンセンサ100等に適用してもよい。具体的には、図12に示したプリズム101を有するプラズモンセンサ100の共鳴波長を、捕捉体104とアナライトの特異的結合の前後で、450nm以上、495nm未満の領域から495nm以上、580nm以下の領域へ変化させてもよい。また、局在プラズモンを用いたセンサに同様の思想を適用してもよい。これにより、捕捉体とアナライトとの特異的結合などを人の目により簡易に検知することが可能となる。

 また、中空領域4の媒質61の状態を時間的に変化させることにより、表面プラズモン共鳴が生ずる波長が、前述の波長帯A、波長帯B、波長帯C、波長帯D、波長帯E、波長帯Fのうちのいずれかから他の波長帯へ変化するように、プラズモンセンサ1が設計されてもよい。波長帯Aは380nm以上、450nm未満、波長帯Bは450nm以上、495nm未満、波長帯Cは495nm以上、570nm未満である。波長帯Dは570nm以上、590nm未満、波長帯Eは590nm以上、620nm未満、波長帯Fは620nm以上、750nm未満である。このような設計は、具体的には、プラズモンセンサ1の金属層2と金属層3との間隔や、金属層2の厚みなどにより実現できる。

 中空領域4の媒質状態が時間的に変化した場合、特異的結合前には共鳴波長が波長帯A~Fの内の1つの帯域内にあったのが、特異的結合後には他の帯域内へ移動する。具体的には、中空領域4において捕捉体7とアナライト8とが特異的結合をすると共鳴波長の波長帯が移動する。そのため、捕捉体7とアナライト8との特異的結合などを人の目により簡易に検知することができる。

 なお、上述の説明においては、プラズモンセンサ1の共鳴波長を波長帯A~Fの内の1つの波長帯から他の波長帯へ変化させる。この変化を従来のプラズモンセンサ100に適用してもよい。具体的には、図12に示すプリズム101を有するプラズモンセンサ100の共鳴波長を、捕捉体104とアナライトの特異的結合の前後で、波長帯A~Fのいずれかの波長帯から他の波長帯へ変化させてもよい。また、局在プラズモンを用いたセンサに同様の変化を適用してもよい。これにより、捕捉体とアナライトとの特異的結合などを人の目により簡易に検知することが可能となる。

 さらに、中空領域4での媒質61の状態を時間的に変化させることにより、表面プラズモン共鳴が生ずる波長が、不可視光帯から波長帯A~Fのいずれかの波長帯へ変化する構成としてもよい。または、波長帯A~Fのいずれかの波長帯から不可視光帯へ変化する構成としてもよい。

 中空領域4での媒質61の状態が時間的に変化した場合、変化の前後の少なくとも一方の状態においては、波長帯A~Fのいずれかの波長帯の反射光(プラズモンセンサ1からの反射光)は表面プラズモン共鳴により減衰する。このため、捕捉体7とアナライト8との特異的結合などを、人の目により簡易に検知することが可能となる。

 なお、上述の説明においては、プラズモンセンサ1の共鳴波長を不可視光帯から波長帯A~Fのいずれかの波長帯へ変化、または、波長帯A~Fのいずれかの波長帯から不可視光帯へ変化させる。この設計思想は、従来のプラズモンセンサ100に適用してもよい。具体的には、図12に示すプリズム101を有するプラズモンセンサ100の共鳴波長を、捕捉体104とアナライトの特異的結合の前後で、不可視光帯から波長帯A~Fのいずれかの波長帯へ変化させてもよい。または、波長帯A~Fのいずれかの波長帯から不可視光帯へ変化させてもよい。また、局在プラズモンを用いたプラズモンセンサに上記の反射光の波長の変化を起こさせるようにそのセンサを設計してもよい。これにより、捕捉体とアナライトとの特異的結合を人の目により簡易に検知することが可能となる。

 また、図12に示す従来のプラズモンセンサを人が手で持って場合、表面プラズモン共鳴が発生する部位すなわち捕捉体104が配置された部位を人が手で触れてしまい、それにより共鳴周波数が変化する。一方、プラズモンセンサ1では、表面プラズモン共鳴が生じる部位は、金属層2の中空領域4に面する下面2Bと金属層3の中空領域4に面する上面3Aの少なくとも一方である。この部分に直接手で触れることは困難である。そのため、人が手で持って使用したとしても、共鳴周波数が変化しにくい。

 次に、プラズモンセンサ1の製造方法の一例について、説明する。まず透明な樹脂やガラス等の保持部5の下面5Bに金属層2を形成する。一方、金属や半導体等の保持部6の上面6Aに金属層3を形成する。金属層2、3は例えばスパッタリングにより形成することができるが形成方法は特に限定されない。次に金属層2と金属層3との間に中空領域4が設けられるように、保持部5、6を配置する。このようにして、下面2Bと、電磁波が供給されるように構成された上面2Aとを有する金属層2と、金属層2の下面2Bに対向する上面3Aを有する金属層3とを有し、金属層2と金属層3との間に中空領域4が設けられているプラズモンセンサ構造体を準備する。

 続いて、毛細管現象を利用して捕捉体7を含む媒質を中空領域4に挿入する。すなわち、捕捉体7を含む溶液や懸濁液、エマルジョンなどを中空領域4に挿入する。その後、挿入された媒質を乾燥させることで金属層2の下方と、金属層3の上方のうちの少なくとも一方の領域に捕捉体7を配置する。

 プラズモンセンサ1は、中空領域4内に捕捉体7を化学吸着等により固定する必要がない。そのため、中空領域4を確保維持するための柱等を介して金属層2と金属層3とを組み合わせた後で、上記のような簡単な方法により捕捉体7を中空領域4内に配置することができる。これにより、プラズモンセンサ1の製造効率を向上させることができる。

 (実施の形態2)
 図7は本発明の実施の形態2におけるプラズモンセンサ71の断面図である。プラズモンセンサ71が実施の形態1におけるプラズモンセンサ1と異なる点は、複数の捕捉体7が添加剤200と共に金属層2の下面2Bと金属層3の上面3Aの少なくとも一方に物理吸着されている点である。捕捉体7の周囲に添加剤200が配置されることにより、捕捉体7が乾燥等の影響により変性することを防止できる。また、図2に示す試料62が中空領域4に挿入された時に、添加剤200が捕捉体7に作用する。そのため捕捉体7の脱着が促進され、中空領域4内でのアナライト8と捕捉体7とが効率的に特異的結合することが可能となる。

 また、ポリエチレングリコールやホスホリルコリンなどの適切な添加剤200を採用することにより、試料62の毛細管現象による中空領域4への注入速度を向上させることもできる。その結果、検出効率を向上させることができる。また、試料62を注入後、捕捉体7とその隣の捕捉体7との間に気泡が残ってしまうことを防止することもできる。

 なお、プラズモンセンサ71は、実施の形態1におけるプラズモンセンサ1と同様の方法で製造でき、また、同様の方法で使用できる。さらに、実施の形態1におけるプラズモンセンサ1と同様の有利な効果をプラズモンセンサ71も有している。

 (実施の形態3)
 図8は本発明の実施の形態3におけるプラズモンセンサ81の断面図である。プラズモンセンサ81が実施の形態1におけるプラズモンセンサ1と異なる点は、捕捉体7が粉体201の表面に化学吸着されている点である。粉体201は、無機物である金属材料や磁性体材料、誘電体材料、ゴム等で構成されていてもよいし、有機物であるデンドリマーなどで構成されてもよい。化学吸着の方法としては、例えば、自己組織化単分子膜を介して粉体201に捕捉体7を固定する方法が考えられる。

 粉体201に捕捉体7を固定して保持することにより、アナライト8に捕捉体7が接触しやすい。そのため、捕捉体7とアナライト8とを効率的に特異的結合させることが可能となる。

 金属材料(例えば、金コロイド)を粉体201として用いる場合、粉体201のサイズを調整することにより粉体201の表面において局在プラズモン共鳴を発生させることができる。これにより、粉体201の表面において発生する局在プラズモンの共鳴波長の電磁波成分は、プラズモンセンサ81から外部へ放射されにくくなる。粉体201の表面に固定された捕捉体7がアナライト8と特異的に結合すると、粉体201の表面の誘電率が変化する。そのため、局在プラズモンの共鳴波長は変化する。この現象をも利用して、抗原抗体反応の有無を確認できるため、プラズモンセンサ81の感度が向上する。

 また、磁石に吸い寄せられる性質をもつ磁性材料を粉体201として用い、中空領域4に図2に示す試料62を注入後、プラズモンセンサ81の外部から磁界をかけると、捕捉体7を固定した粉体201を攪拌することができる。これにより、捕捉体7とアナライト8とを効率的に特異的結合させることが可能となる。

 一方、デンドリマーの形状は均一化できるので、デンドリマーを粉体201として用いる場合、粉体201の形状のバラツキを低減することができる。これにより、プラズモンセンサ81において均一なプラズモン共鳴を実現できる。

 プラズモンセンサ81においても、実施の形態2のプラズモンセンサ71と同様に、添加剤200を粉体201の周囲に配置した構成としてもよい。これにより、プラズモンセンサ81も実施の形態2におけるプラズモンセンサ71と同様の有利な効果を奏することができる。

 また、プラズモンセンサ81は、実施の形態1におけるプラズモンセンサ1と同様の方法で製造でき、また、同様の方法で使用できる。さらに、実施の形態1におけるプラズモンセンサ1と同様の有利な効果をプラズモンセンサ81も有している。

 なお、便宜上、図8において粉体201は球形状で示しているが、これ以外の立体形状を有したものを用いても上記同様の効果を得られる。

 (実施の形態4)
 図9は本発明の実施の形態4におけるプラズモンセンサ90の断面図である。プラズモンセンサ90が実施の形態1におけるプラズモンセンサ1と異なる点は、中空領域4内における捕捉体7の配置密度に偏りがある点である。具体的には、プラズモンセンサ90の試料を挿入することが可能な試料挿入部96、97の内、試料挿入部97側に近づく程、捕捉体7の配置密度が高くなっている。

 例えば、プラズモンセンサ90が人の唾液中の抗原の有無を検出する目的で使用される場合、試料挿入部96側を被験者の口に入れ、毛細管現象により唾液を中空領域4に挿入する。この使用方法により、捕捉体7の一部が口内に抽出されることを低減できる。

 他の用途において、逆に、試料挿入部97の側から試料を挿入すれば、捕捉体7とアナライト8とを効果的に特異的結合させることが可能となる。

 図9のように、中空領域4内における捕捉体7の配置密度に偏りがある構成を実現するには、例えば、以下のような方法を適用することができる。まず試料挿入部96側が試料挿入部97側よりも上方に配置されるように、捕捉体7を物理吸着させる前のプラズモンセンサ90を傾けた状態で保持する。そして、捕捉体7を含有する試料を試料挿入部97側から毛細管現象を利用して挿入する。捕捉体7は重力により試料挿入部97側により多く分布することとなる。この状態で中空領域4内の試料の媒質を乾燥気化させることで、図9に示す捕捉体7の配置密度の偏りを実現できる。

 (実施の形態5)
 図10は本発明の実施の形態5におけるプラズモンセンサ205の断面図である。プラズモンセンサ205が実施の形態1におけるプラズモンセンサ1と異なる点は、保持部5の上面5Aに保持部202が固定され、保持部6の下面6Bに保持部203が固定されている点である。さらに、保持部202の金属層2に対向しない領域には捕捉体7が配置されておらず、保持部203の金属層3に対向しない領域にも捕捉体7が配置されていない。その結果、試料挿入部98には捕捉体7が配置されていない。

 例えば、プラズモンセンサ205が人の唾液中の抗原の有無を検出する目的で使用される場合、試料挿入部98を被験者の口に入れ、毛細管現象により唾液を中空領域4に挿入する。その際、捕捉体7の一部が口内に抽出されることを低減できる。

 なお、試料挿入部98とは、領域206と領域207とで囲まれた領域を指している。そして、保持部202は、電磁波91の減衰の少ない材質にて構成されている。

 プラズモンセンサ205においては、保持部202、203のある構成を示したが、保持部202、203を用いず、保持部5、6を金属層2、3よりも面積の大きい形状としてもよい。この構成でも、同様の効果を得ることができる。

 なお、実施の形態4のプラズモンセンサ90のように、プラズモンセンサ205についても捕捉体7の配置密度に偏りを持たせた構成にしてもよい。これにより、プラズモンセンサ90と同様の有利な効果を得ることができる。

 また、実施の形態3のプラズモンセンサ81と同様に、プラズモンセンサ205に粉体201を用いた構成としてもよい。これにより実施の形態3と同様の有利な効果を得ることができる。

 また、実施の形態2のプラズモンセンサ71と同様に、プラズモンセンサ205においても添加剤200を捕捉体7の周囲に配置してもよい。これにより、プラズモンセンサ205もプラズモンセンサ71と同様の有利な効果を得ることができる。

 また、実施の形態5におけるプラズモンセンサ205は、プラズモンセンサ1と同様の方法で製造でき、また、同様の方法で使用できる。さらに、実施の形態1におけるプラズモンセンサ1と同様の有利な効果をプラズモンセンサ205も有している。

 なお、実施の形態1から5において、保持部5は金属層2の上方に配置されているが、これに限る必要はなく、図11に示すように金属層2の下方に配置されてもよい。図11は本発明の実施の形態による他のプラズモンセンサの断面図である。

 保持部5が下方に配置される場合には、捕捉体7が保持部5の下面に配置されることとなる。保持部5の比誘電率が高ければ、共鳴波長を長く設定することが可能となるので、金属層2の上方より供給される電磁波の周波数をより低くすることができ、電磁波源のコストを低減ことも可能となる。このように、保持部5が金属層2の下方に配置される場合、保持部5は低誘電率、低損失の材料で構成されていることが好ましい。

 また、実施の形態1から5において、金属層2、保持部5、金属層3、保持部6は平坦な形状で示したが、これに限る必要はなく、凸凹がついた形状でも同様の効果が得られる。これにより、製造プロセス上で微細な凸凹が発生したとしても、プラズモンセンサとして問題なく機能する。なお、捕捉体7は、抗体以外に、受容体、アプタマーなどでもよい。

 また電磁波として光を用いた事例を中心に説明したが、光以外の波長を有する電磁波を用いたとしても、同様の効果が得られる。その場合、保持部5を非金属材料、例えばガラス材で構成することにより保持部5は電磁波を透過することができる。

 本発明におけるプラズモンセンサは小型で簡易な構造を有するので、小型で低コストのバイオセンサ等に利用することができる。

1,71,81,90,205  プラズモンセンサ
2  第1金属層(金属層)
2A,3A  上面
2B,3B  下面
3  第2金属層(金属層)
4  中空領域
5,6  保持部
5A,6A  上面
5B,6B  下面
7  アナライト捕捉体(捕捉体)
8  アナライト
9  検体
61  媒質
62  試料
91,93,591,593  電磁波
92  電磁波源
94  検知部
95  領域
95A,95B  領域
96,97,98  試料挿入部
200  添加剤
201  粉体
202,203  保持部
206,207  領域
501,502,505,506  解析モデル
501N  法線方向
508  結果物

Claims (10)

  1. 電磁波が供給されるように構成された上面と、下面とを有する第1金属層と、
    前記第1金属層の前記下面に対向する上面を有する第2金属層と、
    を備え、
    前記第1金属層と前記第2金属層との間には媒質を含有する試料で充填されるように構成された中空領域が設けられ、
    前記第1金属層の下方と前記第2金属層の上方の少なくとも一方に、複数のアナライト捕捉体が物理吸着された、
    プラズモンセンサ。
  2. 電磁波が供給されるように構成された上面と、下面とを有する第1金属層と、
    前記第1金属層の前記下面に対向する上面を有する第2金属層と、
    を備え、
    前記第1金属層と前記第2金属層との間には媒質を含有する試料で充填されるように構成された中空領域が設けられ、
    前記第1金属層の下方側と前記第2金属層の上方側の少なくとも一方側にアナライト捕捉体が配置され、
    前記アナライト捕捉体は配向されていないプラズモンセンサ。
  3. 前記第1金属層と前記第2金属層との間には複数の粉体が配置され、
    前記粉体の表面に前記アナライト捕捉体が化学吸着されている、
    請求項1と請求項2のいずれか一項に記載のプラズモンセンサ。
  4. 前記粉体は金属で構成されている、
    請求項3に記載のプラズモンセンサ。
  5. 前記粉体はデンドリマーで構成されている、
    請求項3に記載のプラズモンセンサ。
  6. 前記複数のアナライト捕捉体と共に物理吸着されている添加剤をさらに備えた、
    請求項1と請求項2のいずれか一項に記載のプラズモンセンサ。
  7. 前記アナライト捕捉体の配置密度に偏りがある、
    請求項1と請求項2のいずれか一項に記載のプラズモンセンサ。
  8. アナライトを含む試料を前記中空領域に挿入するための試料挿入部をさらに備え、
    前記試料挿入部には前記アナライト捕捉体が配置されていない、
    請求項1と請求項2のいずれか一項に記載のプラズモンセンサ。
  9. 上面と、下面とを有する第1金属層と、前記第1金属層の前記下面に対向する上面を有する第2金属層と、を有し、前記第1金属層と前記第2金属層との間に中空領域が設けられ、前記第1金属層の下方側と前記第2金属層の上方側の少なくとも一方側に、複数のアナライト捕捉体が物理吸着されたプラズモンセンサの使用方法であって、
    前記中空領域に毛細管現象を利用して試料を挿入するステップと、
    前記第1金属層の前記上面側へ電磁波を供給するステップと、
    前記第1金属層の前記上面から反射又は輻射される電磁波の振幅変化と共鳴波長変化の少なくとも一方を検知するステップと、を備えた、
    プラズモンセンサの使用方法。
  10. 電磁波が供給されるように構成された上面と、下面とを有する第1金属層と、
    前記第1金属層の前記下面に対向する上面を有する第2金属層と、
    を備え、前記第1金属層と前記第2金属層との間に中空領域が設けられている、プラズモンセンサ構造体を準備するステップと、
    毛細管現象を利用してアナライト捕捉体を含む媒質を前記中空領域に挿入するステップと、
    前記アナライト捕捉体を前記中空領域に挿入した後、前記媒質を乾燥させることで前記第1金属層の下方と、前記第2金属層の上方のうちの少なくとも一方にアナライト捕捉体を配置するステップと、を備えた、
    プラズモンセンサの製造方法。
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