WO2010095246A1

WO2010095246A1 - スライドファスナー用スライダーの引手

Info

Publication number: WO2010095246A1
Application number: PCT/JP2009/053068
Authority: WO
Inventors: 慶一槻; 裕一岩瀬
Original assignee: Ykk株式会社
Priority date: 2009-02-20
Filing date: 2009-02-20
Publication date: 2010-08-26
Also published as: TW201031355A

Abstract

　スライダーの胴体における上面に直接または間接に設けた引手取付部に、折曲可能な合成樹脂製の適宜断面形状の紐体を形成し、紐体をリング状に引手取付部に取り付け、操作が簡単に行えるスライドファスナー用スライダーの引手を提供する。　紐体１９の両端には扁平部２０，２１を設け、一方の扁平部２０には筒部２４から形成した被係合部２２を突設し、他方の扁平部２１には筒部２４内に挿入し係止できる係合部２３を突設する。使用態様は、引手取付部８の嵌挿孔１０に紐体１９の筒部２４を嵌挿し、他方から係合部２３を筒部２４に挿入し、紐体１９をリング状に係止した引手であり、引手操作の際、指が差し込めスライダーの摺動操作が簡単にできる。従って車などの厚手のシートの接続に適する。

Description

スライドファスナー用スライダーの引手

　この発明のスライドファスナー用スライダーの引手は、柔軟性を備え、折曲できる合成樹脂などの丸形、矩形の適宜横断面の形状を有する紐体をリング状に捲回してスライダーの胴体に取り付け、この紐体に指を差し込んだりして引張ることができ、自動車などのシートの厚手の生地を接続するために供さるスライドファスナー用スライダーの引手であって、開閉操作すなわち摺動操作が簡易に行える引手に関するものである。

　従来の柔軟性を備えたスライドファスナー用スライダーの引手は、図１３に示すように、スライダー５０における胴体５１の上面に杆状の引手取付部５２を設け、この引手取付部５２に花形引手５３を取り付け、この花形引手５３の後端に設けた透孔５４に対し、ゴム、合成ゴムあるいは合成樹脂の柔軟性を備えた幅広状の引手主体５５の帯状板５６を挿通し、この帯状板５６は長手方向の中央を薄く形成して、花形引手５３の透孔５４に挿入し易く、また折り曲げ易く形成する。帯状板５６を折り曲げた上片５７と下片５８との内面にスナップタイプの雌雄止部５９を形成し、この雌雄止部５９を係合するとともに、雌雄止部５９の反対側の表面に膨出する凸曲部６０を形成し、指で押圧することが容易にできる形態に形成したスライドファスナー用スライダーの飾り引手７０が特許文献１に記載され知られている。

　また、図１４に示すように、スライダー５０の胴体５１の上面に形成された引手取付部５２、すなわちクランパー６１の中央に支杆６２を設け後端に形成された空隙部６３に長形の軟質で塊状の引手本体６４と形成し、この引手本体６４の一側面に長溝６５を設け、この長溝６５の末端に、長溝６５よりやや大きい円形孔６６を設け、引手本体６４の端部で長溝６５の対向面に相当する個所、すなわちクランパー６１に挿入する折り曲げ部分を薄く形成した延伸杆６７を設け、この延伸杆６７の横幅が長溝６５の横幅と同一またはやや広く形成し、延伸杆６７の端部に円形孔６６と同形もしくはやや大きな頭部６８を設け、延伸杆６７を引手のクランパー６１の空隙部６９に挿通して折り曲げ、引手本体６４の長溝６５を挿入し、頭部６８を円形孔６６に嵌合して固定できる。さらに引手本体６４の末端の表面は膨出して掴み易く、また延伸杆６７の横断面形状は側面につばを設け、長溝６５の横断面形状は底面が広く形成して延伸杆６７を確実に嵌合できる形状に形成したスライドファスナー用スライダーの引手７０が特許文献２に記載され知られている。
実公平７－７７７２号公報中華民国専利４６９７７７号公報

　前項で述べた図１３に示すスライドファスナー用スライダーの飾り引手７０は、合成樹脂などの柔軟性を備えた帯状板５６の引手主体５５における長手方向の中心部に幅方向にわたって薄肉部分を形成し、引手主体５５の一端を花形引手５３の透孔５４に挿通し、引手主体５５の広幅部分に設けたスナップ係合する雌雄止部５９を表裏で合わせて係合する飾り引手７０であり、花形引手５３の透孔５４に引手主体５５の帯状板５６を挿通した後、雌雄止部５９を係合させるのが煩わしく引手主体５５を花形引手５３に装着するのに難儀する。また、厚手の生地に取り付けて使用するときは、スライダー５０の前後方向へ摺動させる操作がきわめて重く、スライダー５０の引手７０を表裏から指で抓んで引張るとき、指が滑り円滑にスライダー５０を操作することができない問題点がある。

　また、図１４に示すスライドファスナー用スライダーの引手７０は、柔軟性を備えた長形の引手本体６４であり、引手本体６４の一面に長溝６５を設け、この長溝６５は横断面形状が凸字状で底部が広く形成し、長溝６５の末端にやや大きい円形孔６６を設け、引手本体６４の長溝６５に対し、嵌合できる両側につばを設けた延伸杆６７を一体に形成し、引手本体６４と延伸杆６７との境目、すなわち中央部分を薄く形成し、折り曲げが簡単にできるように形成する。この延伸杆６７を胴体５１に取り付けられたクランパー６１に挿通して折り曲げ、長溝６５に嵌合し、つばによって密嵌できる長形の引手７０である。しかしながらこの引手７０もスライダー５０の胴体５１に取り付けるのに延伸杆６７をクランパー６１に挿通した後、中央の薄い部分で折り曲げて長溝６５に延伸杆６７を密嵌して固定するが、引手本体６４をスライダー５０の胴体５１に取り付けるのが煩わしい。そのうえ厚手の生地に取り付けて使用するとき、長形の引手本体６４を表裏から指で抓んで引張ると、指が滑り円滑にスライダー５０を操作することができないなど問題点がある。

　この発明は、上述で述べた問題点を考慮して発明されたものであり、請求の範囲１に記載の発明の目的は、柔軟性を備えた合成樹脂などから成形した適宜横断面形状の紐体１９に、被係合部２２と係合する係合部２３を一端に形成し、他端に係合部２３と係合する被係合部２２を形成し、この紐体１９は指が挿入できる長さのループ状に捲回することができる引手であり、スライダー１の胴体２への引手１８としての紐体１９の取り付けが簡便にでき、かつまたスライダー１の摺動操作が簡便に操作でき、たとえ厚手の生地であっても確実かつ円滑に摺動操作ができるスライドファスナー用スライダーの引手を提供することが主たる目的である。

　請求の範囲２，３，４，５に記載の各発明は、請求の範囲１に記載の発明の目的に加え、紐体１９の両端部分の形態および両端部分に形成する係合部２３と被係合部２２の形態を特定し、的確に係合部２３と被係合部２２とが係合するために設置する係止部２７と被係止部２６の形態を特定して係合機能を十分に発揮できるスライドファスナー用スライダーの引手を提供することが目的である。

　請求の範囲６，７に記載の各発明は、請求の範囲１に記載の発明の目的に加え、紐体１９の両端に形成する係合部２３と被係合部２２との係合部分の形態をそれぞれ特定することによって、有効的な係合機能が発揮できるスライドファスナー用スライダーの引手を提供することが目的である。

　請求の範囲８，９に記載の各発明は、請求の範囲１に記載の発明の目的に加え、柔軟性を備えた合成樹脂などの紐体１９の一端に係合部２３、他端に被係合部２２を形成して係合可能に形成した紐体１９を、隠しタイプのスライダー１あるいは通常タイプの自由スライダー１の引手取付部８あるいは引手取付杆１３に簡易に取り付けて使用することができ、また厚手の生地に取り付けて使用するとき、引手代わりに用いる紐体１９において、指が滑らずスライダーの摺動操作が円滑かつ簡易にできる形態の隠しタイプのスライダー１あるいは通常タイプの自由スライダー１を用いたスライドファスナー用スライダーの引手を提供することが目的である。

　前記の目的を達成するため、この発明の請求の範囲１に記載のスライドファスナー用スライダー１の引手１８は、柔軟性を備えた合成樹脂製の適宜横断面形状の紐体１９を形成し、スライダー１の胴体２における上面すなわち表面に直接あるいは間接に設けた引手１８を取り付けるための引手取付部８に穿設した装着孔１５のうち一方の開口に、被係合部２２に形成した筒部２４を嵌装し、この筒部２４の内面に形成した被係合部２２に対し、この装着孔１５の他方の開口から係止部２７の舌片２８から形成した係合部２３を係合し、紐体１９を係合部分にループ状に取り付け、この紐体１９は指が挿入できる長さに形成したところに特徴があるスライドファスナー用スライダーの引手を主な構成とするものである。

　請求の範囲２に記載の発明は、請求の範囲１に記載の発明の構成に加え、被係合部２２および係合部２３は紐体１９における長手方向の同一面に形成され、紐体１９の長手方向と直交する方向に突出させる形状に形成したところに特徴があるスライドファスナー用スライダー引手である。

　請求の範囲３に記載の発明は、請求の範囲２に記載の発明の構成に加え、紐体１９の両端部分には被係合部２２を紐体１９に設置するための扁平状の被係合部用扁平部２０、係合部２３を紐体１９に設置するための扁平状の係合部用扁平部２１を形成し、一端の被係合部用扁平部２０には被係合部２２、他端の係合部用扁平部２１には係合部２３を設け、この被係合部２２は外側に円筒状の筒部２４を形成し、この筒部２４の内面に突出する形状の被係止部２６を設け、係合部２３は係合部用扁平部２１から直立状に突出する舌片状の係止部２７を設け、この係止部２７と被係止部２６とが係止できるように形成したところに特徴があるスライドファスナー用スライダーの引手である。

　請求の範囲４に記載の発明は、請求の範囲３に記載の発明の構成に加え、被係止部２６は、一端を筒部の内壁に連結された舌片２８に設け、舌片２８の前面には、複数の被係止片２９を形成し、係止部２７の前面には、複数の被係止片２９に対応した複数の係止片３０を形成したところに特徴があるスライドファスナー用スライダーの引手である。

　請求の範囲５に記載の発明は、請求の範囲４に記載の発明の構成に加え、被係止片２９における側面は、筒部２４から隔離した隔離部３３を設け、係止部２７における係止片３０の側面にはリブ２５を一体に設け、リブ２５が隔離部３３に挿入し係止された状態で、被係止片２９と係止片３０とが係止できるように形成したところに特徴があるスライドファスナー用スライダーの引手である。

　請求の範囲６に記載の発明は、請求の範囲２に記載の発明の構成に加え、紐体１９の両端にそれぞれ被係合部用扁平部２０と係合部用扁平部２１とを形成し、被係合部用扁平部２０に被係合部２２、係合部用扁平部２１に係合部２３を設け、被係合部２２は外側に円筒状の筒部２４と、筒部２４の内側に先端が係合深度方向へ傾斜する先細状の被係止片２９を突設し、この被係止片２９の先端よりも筒部２４の中央側に係止部２７を挿入する挿入孔３１を形成し、係合部２３は係合部用扁平部２１から突設した係止部２７と、係止部２７の頂部から周囲に拡がる係止片３０とを設け、係止部２７と被係止部２６とを係止可能に形成したところに特徴があるスライドファスナー用スライダーの引手である。

　請求の範囲７に記載の発明は、請求の範囲２に記載の発明の構成に加え、紐体１９の両端にはそれぞれ被係合部用扁平部２０と係合部用扁平部２１とを形成し、一端の被係合部用扁平部２０に被係合部２２、他端の係合部用扁平部２１に係合部２３を設け、被係合部２２は外側に円筒状の筒部２４と、筒部の下端の口部に内側へ向けて突出する被係止片２９を設けて中央に挿入孔３１を設け、係合部２３は係合部用扁平部２１から突出した係止部２７と係止部２７の頂部から膨出した係止片３０を設け、係止部２７と被係止部２６とを係止可能に形成したところに特徴があるスライドファスナー用スライダーの引手である。

　請求の範囲８に記載の発明は、請求の範囲１に記載の発明の構成に加え、スライダー１の胴体２に設ける引手取付部８は、隠しタイプのスライダー１における胴体２の案内柱４の上面に設け、この引手取付部８には被係合部２２の筒部２４が挿入できる嵌挿孔１０を横向きに設け、嵌挿孔１０には紐体１９における被係合部２２の筒部２４を挿入し、紐体１９の他端に設けた係合部２３と係止できるところに特徴があるスライドファスナー用スライダーの引手である。

　請求の範囲９に記載の発明は、請求の範囲１に記載の発明の構成に加え、スライダー１の胴体２に設ける引手取付部８は、スライダー１の胴体２における上面に設けた引手取付杆１３にクランパー１４を取り付け、クランパー１４の端部に紐体１９に設けた被係合部２２の筒部２４が嵌装できる装着孔１５を設け、この装着孔１５に紐体１９に設けた被係合部２２の筒部２４を嵌装し、紐体１９の他端に設けた係合部２３と係止したところに特徴があるスライドファスナー用スライダーの引手である。

　請求の範囲１に記載の発明の効果は、折曲可能な合成樹脂製の紐体を形成し、紐体の一端に係合部、他端に被係合部を配設し、スライダーの胴体に直接あるいは間接に設けた引手取付部に穿設した装着孔に対し、一方の開口から被係合部に形成した筒部を嵌装し、装着孔の他方の開口から係合部を筒部に挿入して被係合部と係合部とを係止したことによって、下記の効果を奏する。

　スライダーの胴体に紐体を取り付ける作業が簡単にでき、単に紐体の一端に設けた筒部を引手取付部に穿設した装着孔の一方の開口に差込み、この筒部に対し引手取付部を挟んで反対側の装着孔の開口から紐体の他端に設けた係合部を係合する作業のみであり、片手での係合操作が可能で引手の取り付けが簡便に行える効果がある。また、係合部は筒体の中にあるので、引手を引張っても係合部に外力は直接作用しないため、外れにくい。さらには、筒体外部には係合要素が露出していないので胴体に対する引手の移動が円滑に行える。

　請求の範囲２に記載の発明は、請求の範囲１に記載の発明の効果に加え、被係合部および係合部は紐体の長手方向に対して直交する方向に突出し、かつ同一面に配設して係止可能に形成したことによって、紐体を折曲させて、引手取付部の装着孔に挿入させる時、被係合部および係合部が装着孔を挟んで各々面に設置され、かつ対向する方向に突出させることができるので、引手の取り付けが簡便に行える効果がある。また、係合方向が紐体を引っ張る方向とは異なる方向となるので、引手が引手取付部から外れる恐れがない効果がある。

　請求の範囲３に記載の発明は、請求の範囲１のに記載の発明の効果に加え、紐体の両端に被係合部用扁平部と、係合部用扁平部を形成し、一端の被係合部用扁平部に被係合部、他端の係合部用扁平部に係合部を配設し、被係合部は外側に円筒状の筒部を形成し、筒部の内側には突出状の被係止部を設け、係合部には係合部用の扁平部から突出する舌片状の係止部を設け、係止部と被係止部とを係止可能に形成したことによって、被係合部または係合部が形成された面とは反対側の扁平面を利用して胴体の引手取付部に筒部を嵌装する操作が簡単かつ円滑に行うことができる効果がある。

　また、両端に形成された扁平部によって、引手取付部の装着孔の貫通方向の紐体の動きを規制できるので、引手取付部の装着孔に筒体を保持し嵌装状態を維持できる。さらに被係合部が筒体と、筒体内側に形成された被係止部を有し、係合部が筒体に挿入される舌片状の係止部を有したものであるから、被係合部の筒部内で係合部が回動することがなく、容易かつ確実に係止させることができる効果がある。

　請求の範囲４に記載の発明は、請求の範囲３に記載の発明の効果に加え、被係止部は、一端を筒部の内側に配設した舌片に設け、舌片の前面に複数の被係止片を形成し、係止部の前面に複数の被係止片に係止可能な複数の係止片を形成したことによって、係合が円滑に行え、複数の被係止片と係止片がそれぞれ対応して係止しているので強度的に優れた係合が達成できる効果がある。

　請求の範囲５に記載の発明は、請求の範囲４に記載の発明の効果に加え、被係止部に形成した被係止片の側面に筒部の内壁から隔離した隔離部を形成し、係止部には、係止片の側面にリブを一体に設け、リブが隔離部に挿入し係止可能に形成したことによって、補強した係止部が筒部内面を充填し強度的に優れた係合が達成できる効果がある。また、リブが挿入ガイドの役割を成し、係合が円滑に行える。

　請求の範囲６に記載の発明は、請求の範囲２に記載の発明の効果に加え、紐体の両端のうち一端に被係合部用扁平部、他端に係合部用扁平部を形成し、一端の被係合部用扁平部には被係合部、他端の係合部用扁平部には係合部を配設し、被係合部は外側に円筒状の筒部と、筒部の内側における前後壁に先端が係合深度方向へ傾斜する先細状の被係止片を突設して中央に挿入孔を設け、係合部は係合部用扁平部から突設した係止部と、係止部の頂部から前後に向けて傾斜する傘状の係止片を斜設し、被係止片と係止片とを係止可能に形成したことによって、強度的に優れた係止が達成できる効果がある。

　請求の範囲７に記載の発明は、請求の範囲２に記載の発明の効果に加え、紐体の両端に、被係合部用扁平部と係合部用扁平部を形成し、被係合部用扁平部に被係合部、係合部用扁平部に係合部を配設し、被係合部は外側に円筒状の筒部と筒部の下端の口部に内側へ向けて突出する被係止片を突設して中央に挿入孔を設け、係合部用扁平部に突設した係止部の頂部に周囲に膨出する係止片を設け、被係止片と係止片とが係止可能に形成したことによって、強度的に優れた係止が達成できる効果がある。

　請求の範囲８に記載の発明は、請求の範囲１に記載の発明の効果に加え、引手取付部は隠しタイプのスライダーの案内柱の上面に設け、引手取付部には被係合部の筒部が挿入できる嵌挿孔を横設し、嵌挿孔に紐体における被係合部の筒部を挿入し、紐体における係合部と係止したことによって、隠しタイプのスライダーの案内柱の上面に引手取付部を設けているから、紐体を容易に取り付けることができ、たとえ自動車のシートのように厚手の生地であっても簡単に紐体を取り付け、かつ容易にスライダーを引張り摺動させることができる効果がある。

　請求の範囲９に記載の発明は、請求の範囲１に記載の発明の効果に加え、引手取付部はスライダーの上面に設けた引手取付杆にクランパーを装着し、クランパーの端部に被係合部を嵌装できる装着孔を穿設し、装着孔に紐体における被係合部の筒部を嵌装し、紐体における係合部と係止したことによって、通常タイプのスライダーにおける胴体の上翼板の上面に設けた引手取付杆に引手を接続するクランパーを取り付け、このクランパーの端側に設けた引手取付用の装着孔に対し、紐体の扁平部に形成した筒部をクランパーに確実に保持し、紐体の引手が筒部の係合方向と直交する方向に引張力が働くように形成したので、紐体に指を差込んで操作しても、引手取付部がクランパーから抜脱することがなく、厚手の生地を接続しても容易にスライダーを摺動させることができる効果があるなど、この発明が奏する効果はきわめて顕著である。

図１は実施例１に基づく、隠しタイプのスライダーの引手取付部に紐体の引手を取り付けたスライダーの斜視図である。（実施例１）図２は紐体から形成された引手であり、両端部分の扁平部に形成した被係合部と係合部の形態を示す斜視図である。（実施例１）図３は紐体から形成された引手であり、両端部分の扁平部に形成した被係合部と係合部の形態を示す正面図である。（実施例１）図４は紐体から形成された引手であり、両端部分の扁平部に形成した被係合部と係合部の形態を示す側面図である。（実施例１）図５は紐体の両端部分の扁平部に形成した被係合部と係合部の使用態様を示す拡大断面図である。（実施例１）図６はスライダーの引手取付部に紐体を取り付ける状態を示す拡大横断面図である。（実施例１）図７はスライダーに取り付けた紐体の引手の引張り作用を説明した図である。（実施例１）図８は実施例２に基づく紐体の端部の扁平部に形成した被係合部と係合部との拡大断面側面図である。（実施例２）図９は紐体の端部に形成した扁平部に形成した係合部の斜視図である。（実施例２）図１０は実施例３に基づく紐体の両端部の扁平部に形成した被係合部と係合部との拡大断面側面図である。（実施例３）図１１は実施例４に基づく紐体の両端部の扁平部に形成した被係合部と係合部との拡大断面側面図である。（実施例４）図１２は実施例５に基づく通常タイプのスライダーに用いた紐体の取り付け状態を一部断面で示す側面図である。（実施例５）図１３は公知の引手をスライダーに取り付けた状態を示す斜視図である。図１４は他の公知の引手をスライダーに取り付けた状態を示す斜視図である。

符号の説明

１　　　スライダー
２　　　胴体
３　　　基板
４　　　案内柱
５　　　補助版
６　　　側壁
７　　　フランジ
８　　　引手取付部
９　　　ガイド溝
１０　　嵌挿孔
１１　　上翼板
１２　　下翼板
１３　　引手取付杆
１４　　クランパー
１５　　装着孔（クランパー）
１６　　ファスナーテープ
１７　　ファスナーエレメント
１８　　引手
１９　　紐体
２０　　被係合部用扁平部
２１　　係合部用扁平部
２２　　被係合部
２３　　係合部
２４　　筒部
２５　　リブ
２６　　被係止部
２７　　係止部
２８　　舌片
２９　　被係止片
３０　　係止片
３１　　挿入孔（スライダー）
３２　　支持台
３３　　隔離部
３４　　水平面
３５　　斜面
３６　　拡張部
３７　　嵌合溝
５０　　スライダー
５１　　胴体
５２　　引手取付部
５３　　花形引手
５４　　透孔
５５　　引手主体
５６　　帯状板
５７　　上片
５８　　下片
５９　　雌雄止部
６０　　凸曲部
６１　　クランパー
６２　　支杆
６３　　空隙部
６４　　引手本体
６５　　長溝
６６　　円形孔
６７　　延伸杆
６８　　頭部
６９　　空隙部
７０　　引手

　この発明におけるスライドファスナー用スライダーの引手は、図１に示すように、柔軟性を備え、折曲可能な合成樹脂あるいは合成ゴムを用いて断面丸形、四角形、長方形、矩形などの適宜断面形状の長尺状態の紐体１９を成形し、この紐体１９の一端に被係合部２２を紐体１９に設置するための扁平状の被係合部用扁平部２０を形成し、他端には係合部２３を紐体１９に設置するための扁平状の係合部用扁平部２１を設ける。

　この状態の紐体１９を中央で折り曲げたとき、被係合部用扁平部２０と係合部用扁平部２１とが相対面し、被係合部用扁平部２０には外面が円形状を呈する筒部２４から形成した被係合部２２を突設し、この被係合部２２の内面には平面四角状を呈する被係止部２６を設け、被係止部２６は筒部２４の先端側から被係合部用扁平部２０に向けて傾斜する舌片２８を設け、この舌片２８の前面に先端がそれぞれ一致する複数個の被係止片２９を突設して、先端部分に筒部２４の内壁との間に間隙を設けて挿入孔３１を形成して係合相手の係合部２３が挿入できる形に形成する。被係止片２９は被係合部用扁平部２０側に位置する面を水平面３４、筒部２４の先端側に位置する面を斜面３５とし、全体がのこ歯状を呈する形に形成する。この係合部２３に設置した係止部２７と有効に係止する。

　挿入孔３１の先端側には挿入孔の被係合部用扁平部２０側よりも拡張する形の拡張部３６を設け、被係止部２６の両側の側面には筒部２４の内壁との間に間隙を設けて隔離部３３を形成する。この隔離部３３には係合する相手の係止部２７の両側の側面に形成したリブ２５が挿入される形に形成する。被係止部２６は、リブ２５と、係合部２３の舌片２８の基部に形成した支持台３２によって、密接した状態で係止部２７に係合される。

　紐体１９の他方に形成された係合部用扁平部２１における筒部２４を設けた面と同一面に支持台３２を設け、この支持台３２上に舌片２８を突設し、舌片２８の一面に先端が一致する複数個の係止片３０を突設し、係止片３０は係合部用扁平部２１側に位置する面を水平面３４、係止部２７の先端側に位置する面を斜面３５とし、全体がのこ歯状を呈する形に形成し、被係合部２２の被係止部２６と有効に係止する。係止部２７の基部には支持台３２を設け、被係止部２６と係止したとき舌片２８の筒部２４内での起立部分と筒部２４の内壁の間に挿入され筒部２４の外形状を保持する。また係止部２７の両側面にはリブ２５を一体に設け、係合の際筒部２４の内面に形成された隔離部３３に挿入され、強固な係合と同時に舌片２８および係止片３０の補強を果たす。

　紐体１９の使用態様を説明すると、図１に示すように隠しタイプのスライダー１の案内柱４の上面に形成した引手取付部８の嵌挿孔１０に紐体１９の筒部２４を図５，６に示すように嵌入し、筒部２４の先端から係止部２７を挿入孔３１に挿入し、係止部２７と被係止部２６とを係止し、紐体１９を引手取付部８に固定する。紐体１９は被係止部２６と係止部２７の係止形態は互いにのこ歯状の被係止片２９、係止片３０を備え相反する形状であるため、一旦係合すると被係止部２６と係止部２７とは係合を解除し引手取付部８から抜脱することがない。紐体１９の長さは指が差込むことができるループ状に形成されているから、車の厚手のシートの接続などに使用して、スライダー１を的確に操作することができる。

　図１～７に示した実施例１のスライドファスナー用スライダーの引手は、柔軟性を備え、折曲可能な合成樹脂例えばポリエステル、ポリアミドまたは合成ゴムなどを用いて断面矩形状の長尺な紐体１９を形成している。

　この紐体１９の両端部には、平面略長円形の被係合部用扁平部２０と係合部用扁平部２１を有し、各被係合部用扁平部２０、係合部用扁平部２１の平坦面が同一面を向くように形成されている。また、紐体１９の平坦面と同一面の幅は、両端側よりも中央側が幅広に形成されており、紐体１９をリング状にしたときに指を引っ掛けやすく形成されている。一方、紐体の中央部の幅広な領域と、被係合部用扁平部２０、係合部用扁平部２１の間の紐体１９の幅は、被係合部用扁平部２０、係合部用扁平部２１および紐体１９の中央部よりも幅狭に形成されており、スライダー１の胴体２などに干渉しにくくなっている。

　被係合部用扁平部２０の平坦面には、紐体１９の長尺な方向に対して直交する方向に、外側が円形状を呈する筒部２４が突出状に設けられ被係合部２２を形成しており、スライダー１の引手取付部８の円形状の嵌挿孔１０に容易に収容できるように形成される。この被係合部２２の内面には平面形状が矩形状を呈する被係止部２６を設けられ、この被係止部２６は筒部２４の先端側から被係合部用扁平部２０側に向けて傾斜する舌片２８を斜設し、この舌片２８が突出した方向側の前面には対向する筒部２４の内壁へ向けて突出した複数個の被係止片２９を突設してある。この被係止片２９の先端側と被係止片２９と対向する筒部２４の内壁との間には間隙を設けて挿入孔３１が形成されており、後述する係合相手の係合部２３が挿入できる形態に形成してある。

　一方舌片２８の後面、すなわち被係止片２９が形成された面とは反対側の面と、筒部２４の内壁の間には隙間が形成されており、この舌片２８を弾性変形ができる形態に形成してある。

　被係止片２９は被係合部用扁平部２０側に位置する面を被係合部用扁平部２１の平坦面と水平な水平面３４に形成し、水平面３４とは反対側の面すなわち、筒部２４の先端側に位置する面を斜面３５とし、全体がのこ歯状を呈する形態に形成されている。また挿入孔３１の先端側には挿入孔の被係合部用扁平部２０側よりも拡張する拡張部３６が設けられている。さらに被係止部２６の両側面側にはこの側面と対向する筒部２４の内壁との間に間隙を設けて隔離部３３を形成し、この隔離部３３には後述する係合相手の係止部２７のリブ２５が挿入できる形態に形成する。

　紐体１９の他端側、すなわち係合部用扁平部２１の平坦面には被係合部用扁平部２０の被係合部２２と同一面であって、紐体１９の長尺な方向に対して直交する方向に突出した係合部２３が形成されている。係合部２３は被係合部２２と係合可能であり、この係合部２３には係合部用扁平部２１からの起立部に突出状に形成された略矩形状の支持台３２と、この支持台３２上に直立した係止部２７が形成されている。さらに、係止部２７には、被係合部２２側の舌片２８と対向した状態で係止可能な位置、すなわち被係止部２９と対面する側に先端部分が一致する複数個の係止片３０を突出状に設けられている。係止片３０は係合部用扁平部２１側に位置する面を係合部用扁平部２１の平坦面と水平な水平面３４に形成し、この水平面３４とは反対側の面すなわち、筒部２４の先端側に位置する面を斜面３５とし、全体がのこ歯状を呈する形態に形成されている。そして係止片３０は被係止片２９と略一致する状態で噛み合い有効に係止できる。

　係止部２７の基部に設けた支持台３２は、被係止部２６と係止したとき舌片２８の筒部２４起立部と筒部２４の内壁の間に挿入され、筒部２４の外形状を保持する。また係合部２３には、係止部２７の両側面に隣接し、係止片３０の突出方向へ張り出したリブ２５が係合部用扁平部２１から延設されている。リブ２５は被係合部側の隔離部３３に挿入可能であって、支持台３２とともに筒部２４の変形を防止し、強固な係合と同時に舌片２８および係止片３０の補強を実現する。

　紐体１９の引手１８の使用態様を説明すると、図１に示すように隠しタイプのスライダー１に適用する場合、スライダー１の案内柱４の上面に形成した引手取付部８の嵌挿孔１０に対し、最初に紐体１９の筒部２４を図６に示すように嵌挿孔１０の一方の開口から筒部２４を嵌装し、この筒部に対し、嵌挿孔１０のうち他方の開口から引手取付部８を挟むように筒部２４の先端から係止部２７を挿入孔３１に挿入する。なお、挿入する際は、被係合部用扁平部２０、係合部用扁平部２１の裏側を人差し指と親指で押さえながら挿入することで片手で容易に取り付けることができる。

　このとき、図５に示すように、舌片２８の被係止片２９が係止片３０に当接することで、同被係止片２９が形成された面とは反対方向に筒部２４との連結部分を軸として弾性変形する。筒部２４に係止部２７が挿入完了されると、被係止片２９が弾性変形から復帰され、係止部２７と被係止部２６とが係止し、紐体１９を引手取付部８に装着できる。紐体１９は被係止部２６と係止部２７の係止形態は互いにのこ歯状の被係止片２９、係止片３０を備えた相反する形状であるため、一旦係合すると被係止部２６と係止部２７とは係合を解除し、引手取付部８から抜脱することがない。さらに、筒部２４の隔離部３３にはリブ２５が、また筒部２４の開口縁側には支持台３２が挿入され、筒部２４の内部がリブ２５と支持台３２によって充填されるので筒部２４の外形状の変形を防止する。また、被係止部２６と係止部２７との係止部分が、リブ２５と支持台３２によって囲まれているので、この係止部分に外力が加わるのを防ぎ強固な係合と補強を実現する。なお、リブ２５および支持台３２は必ずしも必要ではなく、またどちらか一方を有していてもよい。

　係止部２７および係止部２７が挿入された筒部２４は、それぞれ紐体１９の長手方向に対して直交して突出しているから、紐体１９の連結方向の動きを規制し、引手取付部８の嵌装状態を維持することができる。すなわち、紐体１９を引張力が直接係止部分が抜脱する方向にかからないので引手取付部８から紐体１９がはずれることはない。また、紐体１９の引張力は筒部２４の外壁と引手取付部８との接触面に一番かかるので強固な係止状態を実現する。なお、紐体１９の連結方向の動きの規制は被係合部用扁平部２０、係合部用扁平部２１の大きさを引手取付部８の孔径よりも大きくすることでも達成できる。このとき、図３に示すように、被係合部２２および係合部２３が被係合部用扁平部２０、係合部用扁平部２１の中間、好ましくは中央から突出させることが好ましい。

　筒部２４の外形は嵌挿孔１０よりも一回り小さく、形状が同じ円形であるが、必ずしも円形である必要は無く、例えば矩形、多角形としても良い。筒部２４の外形を多角形状にすることで、引手の動きを規制することができる。

　紐体１９の長さは指を差込むことができるように所定長さを有するループ状に形成されている。また筒部２４は、外形が円形に形成され、嵌挿孔１０も同形の円形に形成されているので、図７に示すようにスライダー１に対し、引手取付部８に装着した紐体１９は、引手取付部８を中心に前方Ａから後方Ｂに自由に回動できるので、紐体１９を表面に自由な角度で現出させることができ、車の厚手のシートの接続などに使用してスライダー１を容易かつ的確に操作することができる。なお、筒部２４の外形は必ずしも円形である必要は無く、例えば矩形、多角形としても良い。筒部２４の外形を多角形状にすることで、引手の動きを規制することができる。

　また、この実施例においては紐体１９は射出成形によって最初から直線的に形成させ、紐体１９を積極的に折曲させてスライダー１に連結させているが、射出成形時にあらかじめ紐体１９をある適度屈曲させて成形してやれば、引手取付部８への取り付けが容易にできる。なおのようにあらかじめ紐体１９を屈曲させて成形した場合の紐体１９の長手方向とは、紐体１９を両端から直線的に引っ張ったときの長手方向に延びた方向のことを差す。

　図８，９に示した実施例２のスライドファスナー用スライダーの引手は、被係合部２２と係合部２３との係合部分の変形例を示した紐体１９の構成であり、それ以外は実質的に実施例１と同一である。紐体１９の両端部に形成した被係合部用扁平部２０、係合部用扁平部２１のうち、一端側の被係合部用扁平部２０には筒部２４を突設して被係合部２２を設け、筒部２４の内側に先端が係合深度方向すなわち係合するために係合部２３が進行する方向へ傾斜する先細状の被係止片２９を斜設し、この被係止片２９の中央すなわち中心に係合相手の係合部２３が差込むことができる挿入孔３１を設ける。紐体１９の他端部に設けた係合部用扁平部２１には、係合部用扁平部２１から直立状に舌片２８を突設し、この舌片２８の頂部に前後方向に延び、かつ傘状を呈する係止片３０を設け、この係止片３０は被係合部２２の被係止片２９と係止する。なお、係止片３０は筒部２４の内面に設置された被係止部２９の中央に設けた挿入孔３１から挿入し、被係止片２９と係止する。被係止片２９と係止片３０が一旦係止すると係止片３０が抜脱することがなく強固に係合する。

　図１０に示した実施例３のスライドファスナー用スライダーの引手は、被係合部２２と係合部２３との係合部分の変形例を示した紐体１９の構成であり、紐体１９の両端部に形成した被係合部用扁平部２０、係合部用扁平部２１のうち、一端側の被係合部用扁平部２０には筒部２４を突設して被係合部２２を設け、筒部２４の内側に先端が係合深度方向すなわち係合するために係合部２３が進行する方向へ傾斜する先細状の被係止片２９を斜設し、この被係止片２９の中央すなわち中心に係合相手の係合部２３が差込むことができる挿入孔３１を設けるとともに、筒部２４の先端に拡張部３６を設ける。紐体１９の他端部に設けた係合部用扁平部２１には、係合部用扁平部２１から隆起する支持台３２を設け、支持台３２は拡張部３６に嵌入され強固に保持する。この支持台３２の上面に舌片２８を直立状に突設し、舌片２８の頂部に被係合部２２の被係止片２９と係合する傘状の係止片３０を周囲に設けた係合部２３を形成し、被係合部２２と係合部２３が一旦係合すると係合部２３が抜脱することがなく強固に係合する。しかし係合部２３を差込むとき挿入がきつい場合は、筒部２４に周設した被係止片２９に適宜個所に破目をつけて容易に変形するように形成するか、または傘状の係止片３０を小形に形成してもよい。

　図１１に示した実施例４のスライドファスナー用スライダーの引手は、被係合部２２と係合部２３との係合部分の変形例を示した紐体１９の構成であり、それ以外は実質的に前例と同一である。紐体１９の両端部に形成した被係合部用扁平部２０、係合部用扁平部２１のうち、一端側の被係合部用扁平部２０に筒部２４を突設して被係合部２２を設ける。筒部２４の下端の中央には係合部２３が差込むことができる挿入孔３１を設け、また、筒部２４の内壁面に凹状の嵌合溝３７を分割金型を用いて成形する。紐体１９の他端部に設けた係合部用扁平部２１には直立状の舌片２８を立設し、この舌片２８の頂部すなわち頭部には周囲方向に突出した膨大状の係止片３０が突出する形態に形成し、係止部２７を筒部２４の挿入孔３１に差込むことによって、係止片３０の外周が嵌合溝３７に嵌入し、嵌合溝３７と係止片３０とが容易に係合する。係合操作が行い難い場合は、筒部２４の先端側から起立側へスリットを形成し係止部２７の挿入にともない筒部２４が多少拡張するように弾性変形可能に形成してやることが好ましい。また係合部２３の係止片３０の突出量を少量とし小形化してもよい。

　図１２に示した実施例５のスライドファスナー用スライダーの引手は、紐体１９を直接胴体に装着せず、クランパー１４を介して取り付けたスライダー１に適用した形態を明示したものである。この実施例はスライダーは通常タイプの自由スライダー１であって、上翼板１１、下翼板１２を案内柱４で連結し、上翼板１１の上面に引手取付杆１３を設け、この引手取付杆１３に対し、端部に円形の装着孔１５を備えたクランパー１４を装着してある。クランパー１４の装着孔１５には上下方向に貫通した孔であって、装着孔１５の一方の開口から第１の被係合部用扁平部２０に設けた筒部２４を挿入し、他方の開口から係合部用扁平部２１に突出成形された。係合部２３をクランパーを挟むようにして筒部２４の挿入孔３１に挿入し、被係止部２６と係止部２７とを係合させ、紐体１９を胴体２の表裏で連結したスライダー１である。このように、必ずしも紐体１９を直接スライダー胴体２に取り付ける必要はなく、間接的にスライダー胴体２に取り付け、指をループ状の紐体１９に差込んで操作すればよいから、スライダー１の開閉操作が簡易かつ確実に行うことができる。

　本実施例は隠しタイプのスライダーを使用し、ファスナーテープ１６にコイル状のファスナーエレメント１７のファスナーチェーンを示しているが、その他のスライダーや、金属エレメントや、射出エレメントなどのその他のファスナーなどにも適用できるはもちろんである。

　この発明のスライドファスナー用スライダーの引手は、柔軟性の紐体から形成されループ状の紐体に指を差込んでスライダーの開閉操作を行うもので、車の厚手のシートの接続などに用いる。

Claims

　折曲可能な合成樹脂製の紐体１９を形成し、前記紐体１９の一端に係合部２３、他端に被係合部２２を配設し、スライダー１の胴体２に直接あるいは間接に設けた引手取付部８に穿設した装着孔１５に対し、一方の開口から前記被係合部２２に形成した筒部２４を嵌装し、前記装着孔１５の他方の開口から前記係合部２３を前記筒部２４に挿入して前記被係合部２２と前記係合部２３とを係止してなることを特徴とするスライドファスナー用スライダーの引手。
　前記被係合部２２および前記係合部２３は前記紐体１９の長手方向に対して直交する方向に突出し、かつ同一面に配設して係止可能に形成してなることを特徴とする請求の範囲１に記載のスライドファスナー用スライダーの引手。
　前記紐体１９の一端に被係合部用扁平部２０と、他端に係合部用扁平部２１を形成し、一端の前記被係合部用扁平部２０に前記被係合部２２、他端の前記係合部用扁平部２１に前記係合部２３を配設し、前記被係合部２２は外側に円筒状の前記筒部２４を形成し、前記筒部２４の内側には突出状の被係止部２６を設け、前記係合部２３には前記係合部用の扁平部２１から突出する舌片状の係止部２７を設け、前記係止部２７と前記被係止部２６とを係止可能に形成してなることを特徴とする請求の範囲２に記載のスライドファスナー用スライダーの引手。
　前記被係止部２６は、一端を前記筒部２４の内側に配設した舌片２８に設け、前記舌片２８の前面に複数の被係止片２９を形成し、前記係止部２７の前面に複数の被係止片２９に係止可能な複数の係止片３０を形成してなることを特徴とする請求の範囲３に記載のスライドファスナー用スライダーの引手。
　前記被係止部２６に形成した前記被係止片２９の側面に前記筒部２４の内壁から隔離した隔離部３３を形成し、前記係止部２７には、前記係止片３０の側面にリブ２５を一体に設け、前記リブ２５が前記隔離部３３に挿入し係止可能に形成してなることを特徴とする請求の範囲４に記載のスライドファスナー用スライダーの引手。
　前記紐体１９の両端のうち一端に前記被係合部用扁平部２０、他端に前記係合部用扁平部２１を形成し、一端の前記被係合部用扁平部２０には前記被係合部２２、他端の前記係合部用扁平部２１には前記係合部２３を配設し、前記被係合部２２は外側に円筒状の前記筒部２４と、前記筒部２４の内側における前後壁に先端が係合深度方向へ傾斜する先細状の前記被係止片２９を突設して中央に挿入孔３１を設け、前記係合部２３は前記係合部用扁平部２１から突設した前記係止部２７と、前記係止部２７の頂部から前後に向けて傾斜する傘状の前記係止片３０を斜設し、前記被係止片２９と前記係止片３０とを係止可能に形成したことを特徴とする請求の範囲２に記載のスライドファスナー用スライダーの引手。
　前記紐体１９の一端に、前記被係合部用扁平部２０と他端に前記係合部用扁平部２１を形成し、前記被係合部用扁平部２０に前記被係合部２２、前記係合部用扁平部２１に前記係合部２３を配設し、前記被係合部２２は外側に円筒状の前記筒部２４と前記筒部２４の下端の口部に内側へ向けて突出する被係止片２９を突設して中央に挿入孔３１を設け、前記係合部用扁平部２１に突設した前記係止部２７の頂部に周囲に膨出する前記係止片３０を設け、前記被係止片２９と前記係止片３０とが係止可能に形成してなることを特徴とする請求の範囲２に記載のスライドファスナー用スライダーの引手。
　前記引手取付部８は隠しタイプの前記スライダー１の案内柱４の上面に設け、前記引手取付部８には前記被係合部２２の前記筒部２４が挿入できる嵌挿孔１０を横設し、前記嵌挿孔１０に前記紐体１９における前記被係合部２２の前記筒部２４を挿入し、前記紐体１９における前記係合部２３と係止してなることを特徴とする請求の範囲１に記載のスライドファスナー用スライダーの引手。
　前記引手取付部８は前記スライダー１の上面に設けた引手取付杆１３にクランパー１４を装着し、前記クランパー１４の端部に前記被係合部２２を嵌装できる装着孔１５を穿設し、前記装着孔１５に前記紐体１９における前記被係合部２２の前記筒部２４を嵌装し、前記紐体１９における前記係合部２３と係止してなることを特徴とする請求の範囲１に記載のスライドファスナー用スライダーの引手。