ワイドバンド符号分割多重接続(WCDMA)方式や高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)方式や高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)方式等の後継となる通信方式、すなわち、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が、WCDMAの標準化団体3GPPで検討され、仕様化作業が進められている。
LTEでの無線アクセス方式として、下りリンクについては、直交周波数分割多重接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)方式が規定され、上りリンクについては、シングルキャリア周波数分割多重接続(SC-FDMA:Single‐Carrier Frequency Division Multiple Access)方式が規定されている。
「OFDMA方式」は、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各周波数帯域上にデータを載せて伝送を行う方式であり、サブキャリアを周波数上に、一部重なりあいながらも互いに干渉することなく密に並べることで、高速伝送を実現し、周波数の利用効率を上げることができる。
「SC-FDMA方式」は、周波数帯域を分割し、複数の端末間で異なる周波数帯域を用いて伝送することで、端末間の干渉を低減することができる伝送方式である。「SC-FDMA方式」では、送信電力の変動が小さくなる特徴を持つことから、端末の低消費電力化及び広いカバレッジを実現できる。
LTE方式の移動通信システムでは、下りリンク及び上りリンク両方において、移動局UEに対して、1つ以上のリソースブロック(Resource Block)が割り当てられて通信が行われる。
無線基地局eNBは、サブフレーム(LTEでは、1ms)毎に、複数の移動局UEの中で、どの移動局UEに対して、リソースブロックを割り当てるかを決定する(このプロセスは「スケジューリング」と呼ばれる)。
下りリンクにおいては、無線基地局eNBは、スケジューリングで選択された移動局UEに対して割り当てられた1以上のリソースブロックによって、かかる移動局UE宛ての共有チャネルを送信する。
上りリンクにおいては、選択された移動局UEが、無線基地局eNBに対して、かかる移動局UEに対して割り当てられた1以上のリソースブロックによって、共有チャネルを送信する。
なお、かかる共有チャネルは、上りリンクにおいては、物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shanred Channel)であり、下りリンクにおいては、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shanred Channel)である。
また、LTEにおいては、初期接続やハンドオーバやデータ通信再開等のためにランダムアクセス(Random Access)手順が用いられる。かかるランダムアクセス手順のためのチャネルは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)と呼ばれる。
また、かかる物理ランダムアクセスチャネルの中で、移動局UEは、ランダムアクセスプリアンブルを送信する。かかる物理ランダムアクセスチャネル及びランダムアクセスプリアンブルの詳細は、例えば、3GPP規格において規定されている。
図1に示すように、ランダムアクセス手順は、4つの手順により構成される。また、各手順において、移動局UEと無線基地局eNBとの間でやり取りされるメッセージは、1つ目の手順から順に、「メッセージ1(ランダムアクセスプリアンブル:Random Access Preamble)」、「メッセージ2(ランダムアクセスレスポンス:Random Access Response)」、「メッセージ3(スケジュールドトランスミッション)」、「メッセージ4(コンテンションレゾルーション(Contention Resolution)用メッセージ)」と呼ばれる。
1つ目の手順において、移動局UEは、無線基地局eNBに対して、ランダムアクセスプリアンブル(ランダムアクセスのためのプリアンブル)を送信する。ランダムアクセスプリアンブルにより、ランダムアクセスプリアンブルのIDが伝送される。
2つ目の手順において、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、ランダムアクセスレスポンスを送信する。
ランダムアクセスレスポンスにより、ランダムアクセスプリアンブルのIDや、タイミング調節情報(Timing Advance)や、UL Grant(UL Scheduling Grant)や、仮のC-RNTI(cell specific-radio network temporary identifier)等が伝送される。
UL Grantとは、上りリンクの送信、すなわち、メッセージ3の送信を指示する制御信号である。UL Grantにより伝送される情報は、例えば、メッセージ3のための上りリンクのリソースブロックの割り当て情報やデータサイズや変調方式や上りリンクの送信電力情報等である。
RNTIとは、ユーザを識別するためのテンポラリな識別子であり、C-RNTIは、セル固有のユーザ識別子である。
3つ目の手順において、移動局UEは、無線基地局eNBに対して、メッセージ3を送信する。メッセージ3(スケジュールドトランスミッション)により、当該移動局UEの識別情報、例えば、上述した仮のC-RNTIやNASメッセージ等が伝送される。
4つ目の手順において、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、メッセージ4(コンテンションレゾルーション用メッセージ)を送信する。
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成)
図2及び図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。なお、本実施形態では、LTE方式の移動通信システムを例に挙げて説明するが、本発明は、他方式の移動通信システムにも適用可能である。
かかるLTE方式の移動通信システムでは、無線アクセス方式として、下りリンクについては「OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式」が用いられ、上りリンクについては「SC-FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)方式」が用いられることが検討されている。
本実施形態に係る移動通信システムでは、初期接続やハンドオーバやデータ通信再開等において、ランダムアクセス手順が用いられる。かかるデータ通信再開は、「Data Resuming(データ再開)」と呼ばれてもよい。
ランダムアクセス手順において、図2に示すように、移動局UEが、上りリンクにおいて、ランダムアクセスプリアンブル及びメッセージ3等を送信し、無線基地局eNBが、下りリンクにおいて、ランダムアクセスレスポンス及びコンテンションレゾルーション用メッセージ(メッセージ4)等を送信するように構成されている。
図3に示すように、本実施形態に係る無線基地局eNBは、プリアンブル受信部11と、レスポンス送信部12と、メッセージ3受信部13と、メッセージ4送信部14と、呼処理部15とを具備している。また、メッセージ3受信部13には、メッセージ3破棄部13Aが具備されている。
プリアンブル受信部(第1受信部)11は、上述したランダムアクセス手順の1つ目の手順において、移動局UEから、プリアンブル(例えば、ランダムアクセスプリアンブル)を受信するように構成されている。
プリアンブル受信部11は、ランダムアクセスプリアンブルとして、共通ランダムアクセスプリアンブル及び個別ランダムアクセスプリアンブルのいずれかを受信するように構成されている。
レスポンス送信部12は、上述したランダムアクセス手順の2つ目の手順において、移動局UEに対して、プリアンブル受信部11によって受信されたランダムプリアンブルに対するレスポンスを送信するように構成されている。
メッセージ3受信部(第2受信部)13は、上述したランダムアクセス手順の3つ目の手順において、移動局UEから、上述のレスポンスに含まれる第1制御信号に応じて送信された上り信号(具体的には、ランダムアクセス手順のメッセージ3)を受信するように構成されている。
例えば、第1制御信号としては、上りリンクの送信を許可するUL Grant等が想定される。
メッセージ3受信部13内のメッセージ3破棄部13Aは、かかるランダムアクセスプリアンブルが、初期接続(Initial Access)を行うための初期接続用プリアンブルであるか否かに応じて、上述の上り信号を破棄するか否かについて決定するように構成されている。
ここで、メッセージ3破棄部13Aは、当該セル内の混雑度が大きい場合に、上述の上り信号を破棄するか否かについて決定するように構成されていてもよい。
また、かかるセル内の混雑度とは、コアネットワークから通知された規制(Cell Barring)のための情報や混雑度に関する情報であってもよい。
或いは、かかるセル内の混雑度とは、例えば、セル内の通信中のユーザ数、すなわち、移動局UEの数であってもよい。この場合、移動局UEの数が多ければ多いほど、混雑度は大きいことになる。
ここで、通信中のユーザ数とは、RRC Connected状態である移動局UEの数であってもよいし、通信すべきデータを送信バッファに有する移動局UEの数であってもよいし、DRX状態でない移動局の数、すなわち、Non-DRX状態にある移動局の数であってもよい。また、移動局の数の代わりに、移動局の数の割合、例えば、予め決められている最大同時接続数に対する移動局の数の割合であってもよい。
或いは、かかるセル内の混雑度とは、かかるランダムアクセスプリアンブルの数であってもよい。すなわち、所定の時間区間にプリアンブル受信部11において受信されたランダムアクセスプリアンブルの数であってもよい。この場合、ランダムアクセスプリアンブルの数が多ければ多いほど、混雑度は大きいことになる。
上述のランダムアクセスプリアンブルの数は、共通ランダムアクセスプリアンブルの数であってもよいし、個別ランダムアクセスプリアンブルの数であってもよいし、共通ランダムアクセスプリアンブルの数と個別ランダムアクセスプリアンブルの数の合計であってもよい。
或いは、かかるセル内の混雑度とは、前記上り信号(具体的には、ランダムアクセス手順のメッセージ3)の数であってもよい。すなわち、所定の時間区間にメッセージ3受信部13において受信された前記上り信号の数であってもよい。この場合、前記上り信号の数が多ければ多いほど、混雑度は大きいことになる。
上述の上り信号の数は、初期接続を行うための初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の数であってもよいし、初期接続用プリアンブル以外のプリアンブルに対応する前記上り信号の数であってもよい。
或いは、かかる上り信号の数は、初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の数と初期接続用プリアンブル以外のプリアンブルに対応する前記上り信号の数の合計であってもよい。
或いは、かかる上り信号の数は、初期接続を行うための初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の数であってもよいし、初期接続用プリアンブル以外のプリアンブルに対応する前記上り信号の数であってもよい。
或いは、かかる上り信号の数は、第2制御信号が含まれない上り信号の数であってもよいし、第2制御信号が含まれる上り信号の数であってもよいし、第2制御信号が含まれない上り信号の数と第2制御信号が含まれる上り信号の数の合計であってもよい。ここで、上述の第2制御信号とは、移動局UEの識別情報を示す制御情報等が想定される。
例えば、メッセージ3破棄部13Aは、かかるランダムアクセスプリアンブルが、初期接続用プリアンブルである場合に、上述の上り信号を破棄するように構成されていてもよい。
すなわち、メッセージ3破棄部13Aは、データ通信再開(Data Resuming)やハンドオーバのためのランダムアクセス手順におけるメッセージ3を破棄しないように構成されている。
かかるハンドオーバには、当該セル以外のセルからのハンドオーバに加えて、当該セルから当該セルへのハンドオーバである「Intra-cell Handover(イントラセルハンドオーバ)」が含まれる。かかる「Intra-cell Handover」は、例えば、移動局UEと無線基地局eNBとの間の通信の設定を変更する「Reconfiguration」のために行われてもよい。
一方、メッセージ3破棄部13Aは、かかるランダムアクセスプリアンブルが、初期接続用プリアンブルでない場合に、上述の上り信号を破棄するように構成されていてもよい。
ここで、メッセージ3破棄部13Aは、上述の上り信号に第2制御信号が含まれない場合に、上述のランダムアクセスプリアンブルが初期接続用プリアンブルであると判断するように構成されていてもよい。
なお、かかる第2制御信号としては、移動局UEの識別情報を示す制御情報等が想定される。
すなわち、データ通信再開やハンドオーバのためのランダムアクセス手順におけるメッセージ3には、C-RNTI MAC control elementが含まれるため、メッセージ3破棄部13Aは、C-RNTI MAC control elementが含まれないメッセージ3が初期接続用プリアンブルであると判断することができる。
また、個別ランダムアクセスプリアンブルは、初期接続用プリアンブルではない。
かかる上り信号(具体的には、ランダムアクセス手順のメッセージ3)の数に基づいて、上述した破棄処理を行う具体例について、以下に示す。
メッセージ3破棄部13Aは、より具体的には、所定の時間区間内に受信した初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の数が、所定の閾値を超えた場合に、前記所定の時間区間内の残りの時間内に受信した初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号を破棄するという処理を行ってもよい。
より具体的には、図4に示すように、メッセージ3破棄部13Aは、所定の時間区間(図4では、500ms)内に受信した初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の数をカウントし、前記初期接続用のプリアンブルに対応する前記上り信号の数(図4では、区間A内の初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の数)が、所定の閾値(図4では、100個)を超えた場合に、前記所定の時間区間(図4では、区間B)内の残りの時間内に受信した初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号を破棄するという処理を行ってもよい。
なお、かかる場合、初期接続用プリアンブル以外のプリアンブルに対応する前記上り信号は、区間A、Bに関係なく破棄しないという処理が行われる。上述した処理は、図4に示すように、各所定の時間区間において行われる。
或いは、メッセージ3破棄部13Aは、より具体的には、所定の時間区間内に受信した初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の数が、所定の閾値を超えた場合に、その次の所定の時間区間内の初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号を破棄するという処理を行ってもよい。
より具体的には、図5に示すように、メッセージ3破棄部13Aは、区間aにおいて、初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の数が所定の閾値(100個)を超えたため、区間bにおいて、初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号を破棄するという処理を行ってもよい。
また、メッセージ3破棄部13Aは、区間bにおいて、初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の数が所定の閾値(100個)を超えなかったため、区間cにおいて、初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号を破棄しないという処理を行ってもよい。
さらに、メッセージ3破棄部13Aは、区間cにおいて、初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の数が所定の閾値(100個)を超えなかったため、区間dにおいて、初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号を破棄しないという処理を行ってもよい。
なお、上述した区間bにおける「初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号を破棄する」という処理は、受信した全ての初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号を破棄するという処理であってもよいし、受信した初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の30%を破棄するという処理であってもよい。かかる30%という値は一例であり、上記以外の値であってもよい。
或いは、上述した区間bにおける「初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号を破棄する」という処理は、受信した初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号の内、100個を超える初期接続用プリアンブルに対応する前記上り信号を破棄するという処理であってもよい。なお、100個という値は一例であり、上記以外の値であってもよい。
メッセージ4送信部14は、上述したランダムアクセス手順の4つ目の手順において、移動局UEに対して、メッセージ4を送信するように構成されている。なお、上述した処理により、メッセージ3破棄部13Aにおいて破棄されたメッセージ3に対応するメッセージ4は送信されない。
呼処理部15は、ランダムアクセス手順によって確立された無線基地局eNBと移動局UEとの間の接続に関する処理、例えば、呼設定の処理や呼の状態管理等を行うように構成されている。
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作)
図6を参照して、本実施形態に係る移動通信システムの動作、具体的には、本実施形態に係る移動通信システムで用いられる無線基地局eNBのランダムアクセス手順における動作について説明する。
図6に示すように、ステップS101において、無線基地局eNBは、移動局UEから、ランダムアクセスプリアンブルを受信する。
ステップS102において、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、受信されたランダムプリアンブルに対するレスポンスを送信する。
ステップS103において、無線基地局eNBは、移動局UEから、上述のレスポンスに含まれる第1制御信号に応じて送信されたメッセージ3を受信する。
ステップS104において、無線基地局eNBは、受信したメッセージ3内に、C-RNTI MAC control element(第2制御信号)が含まれているか否かについて判定する。
C-RNTI MAC control elementが含まれていると判定された場合、ステップS105において、無線基地局eNBは、かかるメッセージ3を破棄せず、移動局UEに対して、メッセージ4を送信する。
一方、C-RNTI MAC control elementが含まれていないと判定された場合、ステップS106において、無線基地局eNBは、かかるメッセージ3を破棄する。この場合、移動局UEに対して、メッセージ4は送信されない。
次に、図7を参照して、本実施形態に係る移動通信システムの動作、具体的には、本実施形態に係る移動通信システムで用いられる無線基地局eNBのランダムアクセス手順における動作について説明する。
図7に示すように、ステップS201において、無線基地局eNBは、移動局UEから、ランダムアクセスプリアンブルを受信する。
ステップS202において、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、受信されたランダムプリアンブルに対するレスポンスを送信する。
ステップS203において、無線基地局eNBは、移動局UEから、上述のレスポンスに含まれる第1制御信号に応じて送信されたメッセージ3を受信する。
ステップS204において、無線基地局eNBは、所定区間内に受信した「C-RNTI MAC control element」を含まないメッセージ3の数が所定の閾値以上であるか否かについて判定する。
ステップS204において、無線基地局eNBは、所定区間内に受信した「C-RNTI MAC control element」を含まないメッセージ3の数が所定の閾値以上である場合(S204の「YES」)、ステップS205において、無線基地局eNBは、受信したメッセージ3内に、「C-RNTI MAC control element(第2制御信号)」が含まれているか否かについて判定する。
ステップS205において、「C-RNTI MAC control element」が含まれていると判定された場合(S205の「YES」)、ステップS206において、無線基地局eNBは、かかるメッセージ3を破棄せず、移動局UEに対して、メッセージ4を送信する。
ステップS205において、「C-RNTI MAC control element」が含まれていないと判定された場合(S205の「NO」)、ステップS207において、無線基地局eNBは、かかるメッセージ3を破棄する。この場合、移動局UEに対して、メッセージ4は送信されない。
ステップS204において、無線基地局eNBは、所定区間内に受信した「C-RNTI MAC control element」を含まないメッセージ3の数が所定の閾値以上でない場合(S204の「NO」)、ステップS206において、無線基地局eNBは、かかるメッセージ3を破棄せず、移動局UEに対して、メッセージ4を送信する。
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの作用・効果)
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、無線基地局eNBが、ランダムアクセス手順の用途(初期接続やハンドオーバやデータ通信再開等)に応じて、かかるランダムアクセス手順を受け付けるか否かについて判断することができるため、無線基地局の処理負荷を適切なレベルに維持することができ、より適切な高品質な移動通信システムを提供することができる。
具体的には、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、新規に通信を開始する移動局UEよりも、既に通信を行っている移動局UEを優先することができる。
また、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、既に通信を行っている移動局UEよりも、新規に通信を開始する移動局UEを優先することができる。
なお、上述の無線基地局eNB及び移動局UEの動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、無線基地局eNB及び移動局UE内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして無線基地局eNB及び移動局UE内に設けられていてもよい。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。