WO2005092078A1 - 花卉の栽培方法およびその栽培方法により得られる花卉ならびに切り花の加工方法およびその加工方法により得られる切り花 - Google Patents

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    • A01GHORTICULTURE; CULTIVATION OF VEGETABLES, FLOWERS, RICE, FRUIT, VINES, HOPS OR SEAWEED; FORESTRY; WATERING
    • A01G7/00Botany in general

Definitions

  • Another flower of the present invention is characterized in that the restraint on the outermost bud of the bud is released.
  • the cultivation method and the processing method release the constraint on the bud of the outermost coat of the bud at an appropriate time of the bud stage, so that a multicolored flower having a central portion and an outer color different from each other is released. It is better to get.
  • opening the outermost coat of the bud means without making a cut in the outermost coat of the bud.

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Abstract

 他にない色を有する花や新しいタイプの花など、花卉市場のニーズに応える新しい花卉の栽培および切り花の加工を可能とすることを目的とする。本発明は、蕾の最外被の蕾に対する拘束を解放することにより、異なる外観を有する花を栽培する方法およびその方法により得られた花卉、ならびに異なる外観を有する切り花を加工する方法およびその方法により得られた切り花を提供する。さらに、蕾の最外被の蕾に対する拘束が解放されている花被を有する花卉および切り花を提供する。

Description

明 細 書
花卉の栽培方法およびその栽培方法により得られる花卉ならびに切り花 の加工方法およびその加工方法により得られる切り花
技術分野
[0001] この発明は、簡便な方法により新たな外観を有する花卉を栽培する方法およびそ の栽培方法により得られる花卉、ならびに簡便な方法により新たな外観を有する切り 花を加工する方法およびその加工方法により得られる切り花に関するものである。 背景技術
[0002] 近年、ガーデニングやフラワーアレンジメントが人気を呼んでおり、一般の購読者を も対象とした書籍 '雑誌などの刊行物が多数刊行され、また、フラワーアレンジメント 教室やコンテストなども数多く開催されている。これに伴い、花卉巿場の-一ズも多 様化しており、多種多様な花卉が求められている。
[0003] 数ある花卉の中でも、カーネーションは、花束やフラワーアレンジメントなどに広く使 われているもので、出荷量はキクに次いで 2位 (平成 14年農林水産省統計)を誇る。 カーネーションは、このようになじみ深い花である一方、他にない色や新しいタイプ の品種 ·立枯病に抵抗性の品種 ·萼割れがなく単価が高!、時期に出荷できる品種 · 年間の採花本数が多い品種 ·早生のスプレー種などが求められて 、る。
[0004] そこで、様々な巿場のニーズに応えるベぐ交配などによる品種改良が広く行われ ている。その一例として、バイオテクノロジーを用いて変更された花の色を有するトラ ンスジエニックカーネーション植物がある(特表平 11—505116号公報参照)。
発明の開示
[0005] カーネーションばかりでなぐ花卉の巿場においては、ニーズの多様化により、他に な!、色や新し!/、タイプの花が求められて 、る。
[0006] そこで、本発明では、簡便ではあるが今まで行われたことのな 、新たな方法で花卉 を栽培する方法およびその方法により得られる花卉、ならびに簡便ではあるが今まで 行われたことのない新たな方法で切り花を加工する方法およびその方法により得られ る切り花を提供することを目的とする。 [0007] 本発明の花卉栽培方法および切り花加工方法は、花芽形成直後から開花期まで の間の段階で、蕾の最外被の蕾に対する拘束を解放することを特徴としている。
[0008] 本発明の花卉は、上記本発明に係る花卉の栽培方法により得られるものである。
[0009] 別の本発明の花卉は、蕾の最外被の蕾に対する拘束が解放されていることを特徴 としている。
[0010] 本発明の切り花は、上記本発明に係る切り花の加工方法により得られるものである [0011] 別の本発明の切り花は、蕾の最外被の蕾に対する拘束が解放されていることを特 徴としている。
[0012] また、前記栽培方法および前記加工方法により、蕾の段階の適当な時期に蕾の最 外被の蕾に対する拘束を解放することによって中心部分と外側の色が異なる多色咲 さの花を得ることちでさる。
蕾の段階の適当な時期とは、好ましくは、花弁が露出する前がよい。
[0013] 花卉の栽培および切り花の加工において、花芽形成直後から開花期までの間の段 階で、蕾の最外被の蕾に対する拘束を解放することにより、花弁の根元が蕾の最外 被で絞られなくなって、花弁が解放され、通常の栽培方法では得られない外観の花 を持つ花卉の栽培および切り花の加工が実現される。本願では、このような花の咲き 方を"解放咲き"と定義する。
本発明の方法により、花が大きくなり、又、花の色彩が変化する。
図面の簡単な説明
[0014] [図 1]図 1 (a)は、萼を有する花であって、その萼が花冠に隣接した花被を有する花( カーネーション)の構造を表した図である。図 1 (b)は、萼状総苞を有する花であって 、その萼状総苞が花冠に隣接した花被を有する花 (ツバキ)の構造を模式的に表した 図である。
[図 2]図 2 (a)は、カーネーションについて、萼片を全部除去した場合の花の状態の一 例を模式的に表した図である。図 2 (b)は、カーネーションについて、萼に複数の切り 込みを入れた場合の花の状態の一例を模式的に表した図である。図 2 (c)は、カーネ ーシヨンについて、萼片を開いた場合の花の状態の一例を模式的に表した図である 。図 2 (d)は、ツバキについて、総苞片を全部除去した場合の花の状態の一例を模式 的に表した図である。
[図 3]図 3は、実施例 1において、萼片を除去 (bの段階で除去)した場合の花の開花 の様子を、時間を追って横から見た図である。
[図 4]図 4は、図 3の花が開花した状態を横力も見た図である。
[図 5]図 5は、図 3の花の開花の様子を、時間を追って上から見た図である。
[図 6]図 6は、比較例 1において、萼片を除去しなかった場合の花の開花の様子を、 時間を追って横から見た図である。
[図 7]図 7は、図 6の花が開花した状態を横力も見た図である。
[図 8]図 8は、図 6の花の開花の様子を、時間を追って上から見た図である。
[図 9]図 9は、実施例 2において、萼片を除去 (bの段階で除去)した場合の花の開花 の様子を、時間を追って横から見た図である。
[図 10]図 10は、図 9の花が開花した状態を横から見た図である。
[図 11]図 11は、図 9の花の開花の様子を、時間を追って上から見た図である。
[図 12]図 12は、比較例 2において、萼片を除去しな力つた場合の花の開花の様子を
、時間を追って横から見た図である。
[図 13]図 13は、図 12の花の開花の様子を、時間を追って上から見た図である。 発明を実施するための最良の形態
[0015] 本発明で対象となる花の一例は、萼を有する花であって、その萼が花冠に隣接した 花被を有する花である。
すなわち、本発明で対象となる花の一例は、例えば、図 1 (a)に示すように、花弁 2と 萼状総苞 3の間に萼 1があって、萼 1により蕾を包み込むように保護して ヽる構造を有 する花被が花軸 4に付いている花である。このとき、蕾の最外被は萼 1である。
[0016] このような構造を有する花としては、例えば、ナデシコ科、バラ科、キク科などがある 花卉類の具体例としては、カーネーション、バラ、ダリア、シャクャクなどがあるが、 本発明で対象となる花は、これらに限定されるものではない。
[0017] 本発明で対象となる花の別の例は、萼状総苞を有する花であって、その萼状総苞 が花冠に隣接した花被を有する花である。
すなわち、本発明で対象となる花の別の例は、例えば、図 1 (b)に示すように、花弁 2と萼 1の間に萼状総苞 3があって、萼状総苞 3により蕾を包み込むように保護してい る構造を有する花被を有する花である。このとき、蕾の最外被は萼状総苞 3である。
[0018] このような構造を有する花としては、例えば、ツバキ科などがある。
花卉類の具体例としては、ツバキ、ァネモネ、ラナンキュラスなどがあるが、本発明 で対象となる花は、これらに限定されるものではない。
[0019] また、本発明で対象となる花の花序は、単生花序 '総状花序'穂状花序など、いず れのタイプでもよい。例えば、カーネーションについては、スタンダード種'スプレー種 •ボーダー種などの ヽずれでもよ 、。
[0020] 本発明において「切り花」とは、花芽形成後、すなわち着蕾後に切り花にしたものを 指す。
[0021] 本発明において開花期とは、「花の切り前」(フローリスト編集部編、誠文堂新光社、
1994年)記載の "切り前 6 "の時までを!、う。
[0022] "切り前"とは、切り花について、生産者が採花 ·出荷するときの花の咲き具合のレべ ルを表す指標で、消費者が花を購入する際に花の品質と花持ちの良さが保持される ようにするために、生産者は、巿場との距離 ·輸送時の気温などにより開花のステー ジが進むことを考慮して、採花するタイミングである"切り前"を決めて 、る。
[0023] 「花の切り前」(フローリスト編集部編、誠文堂新光社、 1994年)によれば、 "切り前" には"切り前 1"から"切り前 6"までの 6段階があり、 "切り前"は巿場到着時の花の咲き 具合を目安に、次のように表示されている。
"切り前 1" : (蕾が)かたすぎていずれの時期も出荷不可な場合が多い
"切り前 2" : (蕾は)かたいが、時期、巿場の好みによって出荷可能
"切り前 3" :出荷適期 ややかた切り
"切り前 4" :出荷適期 だいたい標準の切り前
"切り前 5" :出荷適期 やや開きぎみ
"切り前 6" :開きすぎだが、時期、市場によっては可能な場合あり
[0024] 例えば、カーネーションについては、本発明において開花期の終期を示す"切り前 6"の時は、図 7に示すような花の咲き具合の時である。
[0025] 花卉類の花は通常、蕾の間は蕾の最外被である萼又は萼状総苞などによって包ま れ保護されて 、る。これは若 、蕾が外部力 の衝撃によって損なわれるのを防、で いるものである。し力し、同時に植物は多大な養分とエネルギーをこの為に使用して いる。
[0026] 若い蕾から蕾の最外被である萼ゃ萼状総苞などを取り去ってしまうと、この外部から の攻撃は防げなくなる代わりに、その養分やエネルギーが花の方に向けられ、花弁 が厚くなる又は大輪になるなどの利点が生じると考えられる。
[0027] また、蕾の最外被の蕾に対する拘束を解放することにより、花弁の根元が蕾の最外 被で絞られなくなり、蕾の最外被の長さの分だけ余計に花弁が開くことから、花冠に 相当する部分が大きくなり、さらに、花弁が開く角度もより大きくなる。
[0028] 蕾の最外被の蕾に対する拘束を解放する方法としては、 1)蕾の最外被を除去する 、 2)蕾の最外被に切り込みを入れる、 3)蕾の最外被を開ぐなどの方法があり、いず れの方法によっても花弁は解放され ("解放咲き")、咲き方に変化が出る。本発明に おける花卉栽培方法は、これらの方法の 、ずれか及びその組み合わせを含む。 これらの方法には、道具を用いても用いなくてもよいが、道具を用いた方が早く簡 便に行うことができる。例えば、蕾の最外被を除去するのに用いる道具は、ピンセット 状又は毛抜き状の器具で、内側の花弁などを傷つけずに蕾の最外被だけを除去で きるようなものがよい。
[0029] 本発明において"蕾の最外被を除去する"とは、蕾の最外被が萼である場合には、 1)萼片を全部除去すること、 2)複数ある萼片のうちの一部の枚数の萼片を除去する こと、 3)それぞれの萼片一枚の根元力 全体ではなぐ途中力 の一部分を除去す ること、のいずれか、及びその組み合わせを含む。
図 2 (a)に、カーネーションについて、萼片 7を全部除去した場合の花の状態を示す
[0030] また、蕾の最外被が萼状総苞である場合には、 "蕾の最外被を除去する"とは、 1) 総苞片を全部除去すること、 2)複数ある総苞片のうちの一部の枚数の総苞片を除去 すること、 3)それぞれの総苞片一枚の根元力 全体ではなぐ途中からの一部分を 除去すること、のいずれか、及びその組み合わせを含む。
図 2 (d)に、ツバキについて、総苞片 8を全部除去した場合の花の状態を示す。
[0031] 本発明において"蕾の最外被に切り込みを入れる"とは、蕾の最外被の繊維に平行 な方向に、蕾の最外被に切り込みを入れること、及び蕾の最外被を切開することを含 む。入れる切り込みの数は、好ましくは複数である。
例えば、蕾の最外被に切り込みを入れる場合には、最外被である萼ゃ萼状総苞を 構成する萼片ゃ総苞片が根元の方で互いに接着している部分を切り離すように行う のがよい。
図 2 (b)に、カーネーションについて、萼 1に複数の切り込みを入れた場合の花の状 態を示す。
[0032] 本発明において"蕾の最外被を開く"とは、蕾の最外被に切り込みを入れることなく
、蕾の最外被である萼ゃ萼状総苞を構成する萼片ゃ総苞片を花の中心から遠ざか る方向に開くことをいう。
例えば、カーネーションの場合には、萼の切開や萼片の除去をすることなぐ萼片 を花の中心から遠ざ力る方向に開くだけでも、最外被である萼片による蕾に対する拘 束を解放することができる。
図 2 (c)に、カーネーションについて、萼片 7を開いた場合の花の状態を示す。
[0033] 例えば、萼を半分除去 (切り込みを 2力所入れ、 180度除去し、 180度残す。 )する など、複数ある萼片のうちの一部の枚数の萼片を除去した場合には、花が片側に傾 いて、萼片を除去した側だけ力 '解放咲き"になる。これによつても異なる外観の花は 得られる。
[0034] 蕾の最外被の蕾に対する拘束を解放することにより、異なる外観を有する花卉を得 るためには、花芽の形成直後から前述の"切り前 6"の開花期までの間の段階におい て、最外被による拘束力も解放することが重要であり、花が咲いてしまった後、すなわ ち"切り前 6"の開花期を経過した後に最外被による拘束力ゝら解放しても、本発明と同 様の外観の花を有する花卉を得ることはできない。好ましくは、図 6 (a)又は (b)まで の時期、さらに好ましくは、図 6 (a)までの時期である。
[0035] 蕾の最外被の蕾に対する拘束を解放することにより、異なる外観を有する切り花を 得るためには、花芽の形成直後から前述の"切り前 6"の開花期までの間の段階にお いて、最外被による拘束力 解放することが重要であり、花が咲いてしまった後、すな わち"切り前 6"の開花期を経過した後に最外被による拘束力ゝら解放しても、本発明と 同様の外観の花を有する切り花を得ることはできない場合が多い。好ましくは、図 12 (a)、(b)又は(c)までの時期、さらに好ましくは、図 12 (a)又は (b)までの時期、さらに より好ましくは、図 12 (a)までの時期である。
[0036] 本発明の切り花の加工は、採花直後に行ってもよいし、たとえば採花後数時間、数 日、数週間など経って力 行っても、同様の結果が得られる。したがって、切り花の出 荷前に行ってもよいし、切り花の出荷後、輸送後(輸入も含む)に行ってもよい。
[0037] また、花が咲いてしまった後、すなわち"切り前 6"の開花期を経過した後に最外被 による拘束力ゝら解放した場合にも、一時的に同様の外観の花を得ることができる場合 もあるが、切った部分の傷が回復せず、短時間のうちに萎れてしまうことから、丈夫さ や花持ちなどの点で難点があり好ましくない。
[0038] 花卉の栽培および切り花の加工にお!、て、萼割れが生じることは、商品価値が落ち るために生産者にとって悩みの種であり、例えばカーネーションにおいてはテープを 巻くなどの補強が行われていたところ、本発明によれば、蕾の最外被の蕾に対する 拘束を解放することにより、新たな外観の花を有する花卉および切り花が得られるの で、萼割れは問題とならなくなる。
[0039] 本発明の栽培方法および加工方法を用いて、蕾の段階で蕾の最外被の蕾に対す る拘束を解放することにより、中心部分と外側の花弁の色が異なる多色咲きの花を得 ることがでさる。
この点は、他にない色を求める巿場にニーズにも合致するものである。
[0040] このように多色咲きの花になることについては、本来、開花に際し外側の花弁から 順に開くのに伴って、外側の花弁力も順に色素が形成され色づいてくるところ、蕾の 最外被の蕾に対する拘束を解放することにより、蕾の中心部分が外界に露出し日光 にさらされると、本来あとから色素が形成されて色づくはずの中心部分において、花 弁の色素が十分に形成されな 、と 、うことに因ると考えられる。
[0041] 多色咲きの花を得るためには、蕾の最外被の蕾に対する拘束を解放する時期につ いては、蕾の段階であって、花弁が外界に露出する前に行うのがよい。
[0042] さらに、蕾の最外被の蕾に対する拘束を解放する時期を選ぶことにより、最外被の 拘束から解放されることにより外界に露出する蕾の中心部分の割合を調整することが でき、それにより、外界に露出することによって日光にさらされ色素の十分な形成が 妨げられる範囲を調整することができることから、花の配色の割合を変化させることも できる。すなわち、より早い時期に最外被の拘束力も解放すると、色素の十分な形成 が妨げられる範囲がより大きくなることになる。
[0043] 本来 1色である花卉について本発明の方法を用いれば、中心部分と外側の花弁の 色が異なる 2色咲きの花が得られ、また、本来 2色である花卉について本発明の方法 を用いれば、 3色咲きの花が得られる。
[0044] 従来は、切り花の輸送段階で花弁が傷むのを防ぐために、蕾のうちに生産者から 出荷するものが多ぐ充分に開花しないなどの問題もあるが、蕾の最外被の蕾に対す る拘束を解放することにより、花弁が厚くなつて強度が増すことから、輸送段階で花弁 が傷みに《なることが期待できる。それにより、開花直前あるいは開花後に生産者か ら出荷することができるようになって、花が咲くためのエネルギーの消耗を防止 '減少 でき、花持ちがよくなるという効果が得られると考えられる。
[0045] さらに、本発明の栽培方法および加工方法により、花が付いている花軸上部が通 常の栽培方法による場合に比べてやや太くなり、丈夫になるという効果も期待できる
[0046] 本発明に係る花卉は、上記本発明に係る花卉の栽培方法により得られたものであ る。すなわち、本発明に係る花卉は、上記本発明に係る花卉の栽培方法により、蕾の 最外被の蕾に対する拘束が解放されて"解放咲き"となり、また、花の色彩が変化す る。
[0047] 別の本発明に係る花卉は、蕾の最外被の蕾に対する拘束が解放されて ヽる花被を 有する花卉である。この花卉は、本発明の花卉の栽培方法によって好ましく得ること ができる力 この栽培方法に限定されることはない。
[0048] 本発明の加工方法を実施するために切り花を保管するには、水を与えるだけで十 分であるが、肥料 ·栄養剤などを与えてもよい。 [0049] 本発明に係る切り花は、上記本発明に係る切り花の加工方法により得られたもので ある。すなわち、本発明に係る切り花は、上記本発明に係る切り花の加工方法により 、蕾の最外被の蕾に対する拘束が解放されて"解放咲き"となり、また、花の色彩が変 化する。
[0050] 本発明に係る切り花は、蕾の最外被の蕾に対する拘束が解放されているため、通 常の栽培方法による切り花の場合と比較して、既に、花弁がある程度乾燥しており、 ドライフラワーにカ卩ェするのにより適している。
[0051] 別の本発明に係る切り花は、蕾の最外被の蕾に対する拘束が解放されている花被 を有する切り花である。この切り花は、本発明の切り花の加工方法によって好ましく得 ることができる力 この加工方法に限定されることはない。
実施例
[0052] 〔実施例 1〕
実施例 1では、スタンダード種のカーネーションの一つである"ゾンネ "を用いた。本 来の色はピンク 1色である(図 6、図 7及び図 8参照)。
栽培条件については、ハウス栽培で、栽培温度は 12°Cから 15°Cであった。
[0053] 図 3 (a)及び図 5 (a)は花芽形成後 20日目の蕾である。この蕾にっ 、て花芽形成後 25日目(図 3 (b)及び図 5 (b) )の段階で萼片を全部除去した。
除去するのに用いた道具は、ピンセット状又は毛抜き状の器具で、具体的には、魚 の骨抜きの平らな先端部を斜めに加工して、内側の花弁などを傷つけずに萼片だけ を除去できるように改良したものである。
この段階ではまだ、花弁に色素は形成されておらず、薄黄色 (6花弁 2 (薄黄色))で めつに。
[0054] 花芽形成後 30日目(図 3 (c)及び図 5 (c) )の段階では、花弁が萼に絞られることな く開きはじめた。この段階でもまだ、花弁に色素は形成されておらず、薄黄色のまま であった。
[0055] 花芽形成後 35日目(図 3 (d)及び図 5 (d) )の段階では、花弁は一層大きく開いた。
この段階で、中心部分の花弁の色素はまだ形成されておらず薄黄色のままであり、 外側の花弁だけがピンクに色づ 、てきた。 [0056] 花芽形成後 45日目(図 4及び図 5 (e) )の段階では、花弁が大きく開き、中心部分の 花弁が薄黄色 (6花弁 2 (薄黄色) )、外側の花弁がピンク(5花弁 1 (ピンク) )の 2色咲 きである、 "解放咲き"カーネーションが得られた。
[0057] 〔比較例 1〕
実施例 1と同様に、スタンダード種のカーネーションの一つである"ゾンネ "を用い、 カーネーションの萼片を除去せずに開花させた。
栽培条件については、ハウス栽培で、栽培温度は 12°Cから 15°Cであった。
[0058] 図 6 (a)及び図 8 (a)は花芽形成後 20日目の蕾である。この蕾の萼片は、花芽形成 後 25日目(図 6 (b)及び図 8 (b) )の段階では除去せず、すべて残したままにした。こ の段階では、蕾は開き始めており、外界に露出した花弁の部分には既に色素が形成 され、ピンク(5花弁 1 (ピンク) )であった。
[0059] 花芽形成後 28日目(図 6 (c)及び図 8 (c) )の段階では、花弁は萼に絞られたまま開 きはじめた。この段階で、花弁の色はピンク 1色であった。
[0060] 花芽形成後 30日目(図 6 (d)及び図 8 (d) )の段階では、花弁は萼に絞られたまま、 さらに開いた。この段階でも、花弁の色はピンク 1色であった。
[0061] 花芽形成後 40日目(図 7及び図 8 (e) )の段階では、花弁は萼で絞られたまま、開花 した。実施例 1の場合(図 3、図 4及び図 5)と比較して花弁は大きくは開かな力つた。 また、色は本来の色であるピンク(5花弁 1 (ピンク) ) 1色であった。
[0062] 〔実施例 2〕
実施例 2では、スタンダード種のカーネーションの一つである"リコルド"を用いた。 本来の色はピンク 1色である(図 12及び図 13参照)。
[0063] 図 9 (a)及び図 11 (a)は花芽形成後 (着蕾後) 2週間目に採花したときの蕾である。
この蕾にっ 、て着蕾後 2週間目に萼片を全部除去した (図 9 (b)及び図 11 (b) )。 除去するのに用いた道具は、ピンセット状又は毛抜き状の器具で、具体的には、魚 の骨抜きの平らな先端部を斜めに加工して、内側の花弁などを傷つけずに萼片だけ を除去できるように改良したものである。
この段階では、外側の花弁の先端部だけがピンクに色づ 、て 、る。
[0064] 着蕾後 20日目(図 9 (c)及び図 11 (c) )の段階では、花弁が萼に絞られることなく開 きはじめた。この段階で、中心部分の花弁の色素はまだ形成されておらず薄黄色の ままであり、外側の花弁だけがピンクに色づ 、てきた。
[0065] 着蕾後 25日目(図 10及び図 11 (d) )の段階では、花弁が大きく開き、中心部分の 花弁が薄黄色 (6花弁 2 (薄黄色) )、外側の花弁がピンク(5花弁 1 (ピンク) )の 2色咲 きである、 "解放咲き"カーネーションが得られた。
[0066] 〔比較例 2〕
実施例 2と同様に、スタンダード種のカーネーションの一つである"リコルド"を用い、 カーネーションの萼片を除去せずに開花させた。
[0067] 図 12 (a)及び図 13 (a)は花芽形成後 (着蕾後) 2週間目に採花したときの蕾である
。この蕾の萼片は除去せず、すべて残したままにした。
[0068] 着蕾後 20日目(図 12 (b)及び図 13 (b) )の段階では、蕾は萼に絞られたまま開きは じめた。この段階で、外界に露出した花弁の部分には既に色素が形成され、ピンク 1 色であった。
[0069] 着蕾後 25日目(図 12 (c)及び図 13 (c) )の段階では、花弁は萼に絞られたまま、さ らに開いた。実施例 2の場合(図 9、図 10及び図 11)と比較して花弁は十分には開か なかった。また、色は本来の色であるピンク(5花弁 1 (ピンク)) 1色であった。

Claims

請求の範囲
[1] 花卉を栽培する方法であって、花芽の形成直後から開花期までの間の段階におい て、蕾の最外被の蕾に対する拘束を解放する工程を含む花卉の栽培方法。
[2] 請求項 1に記載の栽培方法により得られた花卉。
[3] 蕾の最外被の蕾に対する拘束が解放されて!、る花被を有する花卉。
[4] 切り花を加工する方法であって、花芽の形成直後から開花期までの間の段階にお いて、蕾の最外被の蕾に対する拘束を解放する工程を含む切り花の加工方法。
[5] 請求項 4に記載の加工方法により得られた切り花。
[6] 蕾の最外被の蕾に対する拘束が解放されて!、る花被を有する切り花。
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