WO2005060187A1

WO2005060187A1 - クラスタシステム、クラスタメンバ、故障復旧方法及びプログラム

Info

Publication number: WO2005060187A1
Application number: PCT/JP2004/018090
Authority: WO
Inventors: Shuichi Karino; Masahiro Jibiki; Kazuya Suzuki
Original assignee: Nec Corporation
Priority date: 2003-12-17
Filing date: 2004-11-29
Publication date: 2005-06-30
Also published as: US20050135343A1; US7443787B2; CN1914862A; JPWO2005060187A1; JP4458289B2

Abstract

　分散処理制御部（１７）は、自クラスタメンバ（１−ｉ）が担当する主処理範囲，副処理範囲を決定する。フィルタ（１２）は、クラスタシステムに対してマルチキャストされたパケットの内、主処理範囲，副処理範囲にマッチするパケットをセッション処理部（１３）に渡す。セッション処理部（１３）は、セッション処理(保持部（１４）に格納されているセッション情報の更新処理を含む)を行う。その後、パケットが主処理範囲にマッチするものであればパケット転送部（１５）に渡し、副処理範囲にマッチするものであれば破棄する。故障復旧部（２０）は、自クラスタメンバ（１−ｉ）が副処理を担当しているパケットに対する主処理を担当しているクラスタメンバに故障が発生したとき、副処理範囲を主処理範囲に変更する。

Description

明細書クラスタシステム、クラスタメンバ、故障復旧方法及びプログラム技術分野

本発明は、 IPバケツトを転送するルータとして機能するクラスタシステムに関し、特に、クラスタメンバ間でセッション情報を交換し合わなくとも、故障復旧処理を行うことができるクラスタシステムに関する。背景技術

IP網に設置されるルー夕には、 IP層の上位層の情報を参照して処理を行う装置がある。たとえば、不正アクセス遮断等に用いられるファイアウォール装置や、

IPsecトンネルを終端する VPNゲートウェイ装置などである。

これらの装置では、通過するパケットが属する上位層のセッションを識別し、識別したセッションの状態に応じてバケツトを処理する必要がある。これらの装置は、パケットが通過するたびに、セッションの識別と状態の参照 ·更新を行うため、処理にかかる計算量が非常に大きくなる。このため、装置を複数台用意して負荷を分散させる技術 (ルー夕クラス夕)が開発されてきた。

負荷分散を行うルー夕クラスタとしては、例えば、図 2 0に示す構成を有するものが考えられる。同図に示すルータクラスタは、セッション処理部を有する複数台のルータ装置 1 0 1〜 1 0 nと、それらの手前に設置されたバケツト振り分け装置 1 1 0とから構成される。パケット振り分け装置 1 1 0は、外部から入力されたパケットを、所定の負荷分散規則に従って、ルー夕 1 0 0〜 1 0 nの内の何れかに振り分けることにより、負荷分散を実現している。

しかし、この図 2 0に示したルータクラスタは、パケット振り分け装置 1 1 0 に負荷が集中するという問題があると共に、バケツト振り分け装置 1 1 0に障害が発生した場合、システム全体が麻痺してしまうという問題がある。

そこで、このような問題を解決するため、図 2 1に示すようなル一タクラスタが提案された（例えば、特表 2 0 0 3— 5 1 7 2 2 1、特表 2 0 0 3— 5 1 8 .3 3 8参照）。

図 2 1に示した従来のルータクラスタは、 1台のマスタールータ装置 2 0 0と、複数台のルータ装置（スレーブルータ装置） 2 0 1〜2 0 nとを備えている。各ルー夕装置 2 0 0〜2 0 nは、セッション処理部と、トラフィック分散フィルタとを備えている。

隣接ノード 2 1 0からル一タクラスタへの IPパケット（単に、バケツトと記す場合もある）は、データリンク層プロトコルでのマルチキャストにより、全ル一夕装置 2 0 0〜2 0 nで受信される。各ル一夕装置 2 0 0〜 2 0 η内のトラフィック分散フィルタは、デ一タリンク 2 2 0上でマルチキャストされた IPバケツ卜を、トラフィック分散規則に従って、通過或いは廃棄する。

ここで、各ルータ装置 2 0 0〜2 0 nが備えているトラフィック分散フィルタのトラフィック分散規則は、次の条件を満たしている。

•同一のパケッ卜が複数のルータ装置内のトラフィック分散フィルタを通過することはない。

·パケットは必ずいずれかのルー夕装置内のトラフィック分散フィルタを通過する

各ル一夕装置 2 0 1〜 2 0 η内のトラフィック分散フィル夕のトラフィック分散規則は、マスタールータ装置 2 0 0により設定されるものであり、マスタール一夕装置 2 0 0は他のルータ装置 2 0 1〜2 0 η内のトラフィック分散フィル夕にどのようなトラフィック分散規則が設定されているのかを把握しており、各ル一夕装置 2 0 1〜2 0 ηの負荷が均等分散されるように、トラフィック分散規則を設定する。また、マスタ一ルータ装置 2 0 0は、トラフィック分散規則に当てはまらないバケツトを処理するようなトラフィック分散フィルタを自装置内に備えている。また、マスタールー夕装置 2 0 0は、処理したパケットの.セッション情報から新たなトラフィック分散規則を生成した他のルータ装置 2 0 1〜2 0 η のトラフィック分散フィル夕に設定する。なお、マスタールータ装置 2 0 0に障害が発生した場合には、他のルー夕装置 2 0 1〜2 0 ηの何れか 1台がマスタ一ルータ装置として動作する。

また、各ルータ装置 2 0 0〜 2 0 η内のセッション処理部は、その内部に設定されているセッション処理規則とセッション状態を参照して、バケツト分散フィル夕を通過してきたバケツトを処理し、破棄または転送させる。

各ルータ装置 2 0 1〜2 0 n内のセッション処理部のセッション処理規則は、マス夕一ルー夕装置 2 0 0によって設定されるものである。マスタールータ装置 2 0 0を含む各ルー夕装置 2 0 0〜2 0 nは、互いに自身のセッション状態を示すセッション情報を交換し合う。このセッション情報の交換は、一定時間毎に行われ、各ルータ装置 2 0 0〜2 0 nは、他のルータ装置のセッション処理規則と交換した他のルータ装置の最新のセッション状態とを保持する。従って、ルータ装置 2 0 1〜2 0 nの何れかに故障が発生した塲合、マスタールータ装置 2 0 0 において、代替する装置を決定し、故障したルータ装置に設定されていた処理規則及びセッション状態を該当装置に引き継がせるという処理を行うことが可能になる。また、マスタール一夕装置 2 0 0に故障が発生した場合、他のルータ装置がマスタールータ装置 2 0 0の処理を引き継ぐことが可能になる。このように、図 2 1に示したルータクラス夕によれば、ル一タクラスタを構成するどのルータ装置 2 0 0〜2 0 nに障害が発生した場合であっても、自動復旧することが可能になる。

しかしながら、図 2 1に示した従来のルータクラス夕には、次のような課題がある。すなわち、各ルータ装置 2 0 1〜2 0 nのセッション状態は、マスタール一夕装置 2 0 0に一定の間隔で伝達されるため、マスタ一ルータ装置 2 0 0が把握する他のルータ装置 2 0 1〜2 0 nのセッション状態と各ルータ装置 2 0 1〜 2 0 nが保持するセッション状態の間に差があることがある。この差により、代替装置の用意により自動故障回復 (failover)が行われても、本来処理できないパケットを処理してしまったり、また処理できるはずのバケツ卜が処理できなくなることがある。上記差をなくすため、セッション情報の交換間隔を短くすると、セッシヨン情報の交換にかかる通信量が増えるため、情報交換の負荷が増大する。また、ルータ装置数が増加しても通信の負荷が増大する。これにより、従来のル一夕クラスタでは、ルータ装置数の増強と failover時間の短縮を同時に実現することはできず、スケーラビリティの点で大きな問題が存在した。発明の開示

そこで、本発明の目的は、セッション情報をクラス夕メンバ間で交換し合うことなく、故障復旧処理を行えるようにすることにある。

本発明にかかる第 1のクラスタシステムは、上記目的を達成するため、複数のクラスタメンバから構成されるクラス夕システムにおいて、

前記各クラス夕メンバが、

所定の範囲決定ルールに従って自クラスタメンバが担当する主処理の範囲を示す主処理範囲および副処理の範囲を示す副処理範囲を決定し、前記クラスタシステムに入力されたバケツトの内の、前記主処理範囲にマッチするバケツトについては、そのパケットが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理とバケツト転送処理とを行い、前記決定した副処理範囲にマッチするバケツ卜については、そのバケツトが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理を行い、自クラスタメンバが副処理を担当しているパケットに対する主処理を担当しているクラスタメンバに故障が発生したとき、前記故障の発生したクラスタメンバが主処理を担当していたバケツ卜の主処理を、前記記録してあるセッション情報を利用して引き継ぐ構成を有することを特徴とする。

より具体的には、本発明にかかる第 2のクラスタシステムは、

複数のクラスタメンバから構成されるクラス夕システムにおいて、

前記各クラス夕メンバが、

所定の範囲決定ルールと前記クラスタシステムを構成するクラスタメンバ数とに基づいて、自クラス夕メンバが担当する主処理の範囲を示す主処理範囲および副処理の範囲を示す副処理範囲を決定する分散処理制御部と、

前記クラスタシステムに入力されたバケツ卜の内、前記分散処理制御部で決定された主処理範囲または副処理範囲にマッチするパケットを通過させるトラフィック分散フィル夕と、

バケツトが属するセッションの状態を示すセッション情報が格納されるセッシヨン情報保持部と、

前記トラフィック分散フィル夕を通過したパケットの内の、前記主処理範囲にマッチしたパケッ卜については、前記セッション情報保持部に格納されている前記パケットのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト出力処理を実行し、前記副処理範囲にマッチしたバケツトについては、前記セッション情報保持部に格納されている前記バケツトのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト破棄処理を実行するセッシヨン処理部と、

該セッション処理部から出力されたバケツ卜の転送処理を行うバケツト転送部と、

自クラス夕メンバが副処理を担当しているバケツトに対する主処理を担当しているクラス夕メンバに故障が発生したとき、前記副処理範囲を主処理範囲に変更する故障復旧部とを備えたことを特徴とする。

本発明にかかる第 3のクラスタシステムは、各クラス夕メンバ間でセッション情報を交換し合わなくとも、故障クラスタメンバの発生時や、新規クラスタメンバの追加時に、各クラス夕メンバが担当する主処理範囲や副処理範囲を変更できるようにするため、第 2のクラス夕システムにおいて、

前記分散処理制御部が、他のクラスタメンバにおいて故障が発生したとき、及びクラスタシステムに新たなクラスタメンバが追加されたとき、前記範囲決定ルールとクラスタメンバ数とに基づいて新たな主処理範囲および副処理範囲を決定し、それまでの主処理範囲および副処理範囲を旧主処理範囲および旧副処理範囲とする構成を有し、

前記トラフィック分散フィルタが、前記クラス夕システムに入力されたパケットの内、前記新たな主処理範囲、前記新たな副処理範囲、前記旧主処理範囲または前記旧副処理範囲にマッチするバケツ卜を通過させる構成を有し、

前記セッション処理部が、前記トラフィック分散フィルタを通過したバケツトの内、前記新たな主処理範囲にマッチしたパケットについては、そのパケットがセッションの開設を要求するパケッ卜であること、或いは前記セッション情報保持部に前記バケツ卜のセッション情報が格納されていることを条件にして、前記セッション情報保持部に格納されている前記バケツトのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト出力処理を実行し、前記旧主処理範囲のみにマッチしたパケットについては、そのバケツトがセッションの開設を要求するパケットである場合には破棄し、そうでない場合には前記セッション情報保持部に前記バケツトのセッション情報が格納されていることを条件にして、前記セッション情報保持部に格納されている前記バケツトのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト出力処理を実行し、前記新たな副処理範囲のみにマッチしたパケットについては、そのパケットがセッシヨンの開設を要求するバケツトであること、或いは前記セッション情報保持部に前記パケットのセッション情報が格納されていることを条件にして、前記セッション情報保持部に格納されている前記バケツトのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト破棄処理を実行し、前記旧副処理範囲のみにマッチしたバケツトについては、そのバケツトがセッションの開設を要求するパケットである場合には廃棄し、そうでない場合には、前記セッション情報保持部に前記バケツトのセッション情報が格納されていることを条件にして、前記セッション情報保持部に格納されている前記パケットのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト破棄処理を実行し、前記旧副処理範囲と前記副処理範囲との両方にマッチしたバケツ卜については、そのバケツトがセッションの開設を要求するバケツトである場合には、前記セッション情報保持部に格納されている前記パケッ卜のセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト破棄処理を実行し、そうでない場合は、前記セッション情報保持部に前記バケツ卜のセッション情報が格納されていることを条件にして前記セッション情報保持部に格納されている前記バケツトのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にパケット出力処理を実行する構成を有することを特徴とする。

また、本発明にかかる第 4のクラスタシステムは、第 3のクラスタシステムにおいて、

前記各クラスタメンバが、バリストと、

クラスタメンバ毎の死活監視タイマと、所定時間毎に自クラスタメンバの識別子を含む広告メッセ一ジを他のクラスタメンバに対して送信すると共に、他のクラスタメンバからの広告メッセ一ジを受信したとき、該広告メッセージの送信元のクラスタメンバに対応する死活監視夕イマをリセッ卜する広告メッセ一ジ処理部とを備え、

前記分散処理制御部が、

タイムアウトした死活監視タイマが発生したとき、該タイムアウトした死活監視タイマに対応するクラスタメンバに障害が発生したと認識する構成を有することを特徴とするクラス夕システム。

本発明にかかる第 5のクラスタシステムは、第 4のクラスタシステムにおいて、前記分散処理制御部が、

前記広告メッセージ処理部で受信した広告メッセージ中の識別子が前記クラスタメンバリストに含まれていなかつた場合、前記識別子のクラスタメンバが追加されたと認識する構成を有することを特徴とする。

本発明にかかる第 1のクラスタメンバは、セッション情報をクラスタメンバ間で交換し合うことなく、故障復旧処理を行えるようにするため、

所定の範囲決定ルールに従って自クラスタメンバが担当する主処理の範囲を示す主処理範囲および副処理の範囲を示す副処理範囲を決定し、自クラスタメンバを構成要素とするクラス夕システムに入力されたバケツ卜の内の、前記主処理範囲にマッチするバケツ卜については、そのパケットが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理とバケツト転送処理とを行い、前記決定した副処理範囲にマッチするパケットについては、そのパケットが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理を行い、自クラス夕メンバが副処理を担当しているバケツトに対する主処理を担当しているクラス夕メンバに故障が発生したとき、前記故障の発生したクラスタメンバが主処理を担当していたパケットの主処理を、前記記録してあるセッション情報を利用して引き継ぐ構成を有することを特徴とする。

本発明にかかる第 1の故障復旧方法は、セッション情報をクラスタメンバ間で交換し合うことなく、故障復旧処理を行えるようにするため、

複数のクラス夕メンバから構成されるクラス夕システムの故障復旧方法において、

前記各クラス夕メンバが、

所定の範囲決定ルールに従って自クラスタメンバが担当する主処理の範囲を示す主処理範囲および副処理の範囲を示す副処理範囲を決定し、前記クラスタシステムに入力されたパケットの内の、前記主処理範囲にマッチするパケットについては、そのパケットが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理とバケツト転送処理とを行い、前記決定した副処理範囲にマッチするバケツトについては、そのパケッ卜が属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理を行い、自クラスタメンバが副処理を担当しているバケツトに対する主処理を担当しているクラスタメンバに故障が発生したとき、前記故障の発生したクラスタメンバが主処理を担当していたパケットの主処理を、前記記録してあるセッション情報を利用して引き継ぐことを特徴とする。

本発明にかかる第 1のプログラムは、セッション情報をクラスタメンバ間で交換し合うことなく、故障復旧処理を行えるようにするため、

コンピュータをクラスタメンバとして機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、

所定の範囲決定ルールに従って自クラス夕メンバが担当する主処理の範囲を示す主処理範囲および副処理の範囲を示す副処理範囲を決定し、自クラスタメンバを構成要素とするクラス夕システムに入力されたパケットの内の、前記主処理範囲にマッチするバケツトについては、そのバケツトが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理とバケツト転送処理とを行い、前記決定した副処理範囲にマッチするパケットについては、そのバケツトが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理を行い、自クラス夕メンバが副処理を担当しているパケットに対する主処理を担当しているクラスタメンバに故障が発生したとき、前記故障の発生したクラスタメンバが主処理を担当していたバケツトの主処理を、前記記録してあるセッション情報を利用して引き継ぐ手段として機能させる。図面の簡単な説明

図 1は本発明にかかる実施例の全体構成を示すブロック図である。

図 2はクラスタメンバ 1一 iの構成例を示すブロック図である。

図 3は範囲保持部 1 2 1の内容例を示す図である。

図 4は範囲保持部 1 2 1の内容例を示す図である。

図 5は、クラスタメンバリスト 1 7 2の内容例を示す図である。

図 6は、マルチキャストアドレスによるバケツトを受信したときの処理例を示すフローチヤ一トである。

図 7は、セッション処理部 1 3が行うセッション処理の一例を示すフロ一チヤ —卜である。

図 8は、セッション処理部 1 3が行うセッション処理の一例を示すフロ一チヤ一卜である。

図 9は、パケット転送部 1 5が行うバケツト転送処理の一例を示すフローチヤ —卜である。

図 1 0は、広告メッセージ処理部 1 8が行う広告メッセ一ジ送信処理の一例を示すフローチャートである。

図 1 1は、広告メッセージ処理部 1 8が行う広告メッセージ受信処理の一例を示すフローチャートである。

図 1 2は、故障復旧部 2 0が行う死活監視タイマ監視処理の一例を示すフローチヤ一卜である。

図 1 3は、範囲保持部 1 2 1の内容例を示す図である。

図 1 4は、範囲保持部 1 2 1の内容例を示す図である。

図 1 5は、分散処理制御部 1 7が新規メンバ追加指示を受信した時の処理例を示すフローチャートである。

図 1 6は、分散処理制御部 1 7がタイムアウト通知を受けた時の処理例を示すフローチャートである。

図 1 7は、故障クラスタメンバが発生した時の動作を説明するための図である。図 1 8は、新規クラスタメンバが追加された時の動作を説明するための図である。図 1 9は、本発明の他の実施例を説明するための図である。

図 2 0は、従来の技術を説明するためのブロック図である。

図 2 1は、他の従来の技術を説明するためのブロック図である。発明を実施するための最良の形態

次に本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。

〔実施例の構成の説明〕

図 1は本発明にかかるクラスタシステムの一実施例の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、本実施例のクラス夕システム 1は、 n個（複数個）のクラスタメンバ 1 _ 1〜 1一 nを備えており、各クラス夕メンバ 1— 1〜1一 nは、それぞれデータリンク 3 _ 1〜 3—mを介して隣接 I Pノード 2— 1〜2 _mと接続されている。

図 2は、クラスタメンバ l _ i ( l≤ i≤n ) の構成例を示すブロック図である。

各クラスタメンバ 1― iは、各デ一タリンク 3— 1〜3 _ m毎のインタフエ一ス部（ I F部） 1 1ー1〜 1 1 —111と、トラフィック分散フィルタ 1 2と、セッシヨン処理部 1 3と、セッション情報保持部 1 4と、パケット転送部 1 5と、ル —ティングテーブル 1 6と、分散処理制御部 1 7と、広告メッセージ処理部 1 8 と、死活監視タイマ部 1 9と、故障復旧部 2 0とから構成されている。

インタフェース部 1 1— j ( 1≤ j≤m) は、パケット転送部 1 5から渡されたバケツトゃ広告メッセージをデータリンク 3— jへ送出する機能や、デ一タリンク 3— jを介して送られてくる、クラスタシステム 1固有の I Pアドレス（クラスタ用アドレス）を宛先として含んだパケットや、自クラスタメンバ 1一 i固有の I Pアドレス（メンバ個別アドレス）を宛先として含んだパケット（個々のクラスタメンバが制御用に使用するパケット）や、上記クラスタ用アドレスに対応する所定のデ一タリンクマルチキャストアドレスを宛先として含んだパケットや、他のクラス夕メンバからの広告メッセージを受信する機能を有する。

トラフィック分散フィル夕 1 2は、範囲保持部 1 2 1を備えている。この範囲保持部 1 2 1には、自クラス夕メンバ 1 _ iが現在主処理を担当しているトラフイツクの範囲（主処理範囲）と、過去において主処理を担当していたトラフイツクの範囲（旧主処理範囲）と、現在副処理を担当しているトラフィックの範囲（副処理範囲）と、過去において副処理を担当していたトラフィックの範囲（旧副処理範囲）とが格納されている。

そして、トラフィック分散フィルタ 1 2は、インタフェース部 1 1一 jがデ一夕リンクマルチキャストアドレスを宛先にしたバケツトを受信したとき、上記各処理範囲に基づいて、上記パケットを通過させるか（セッション処理部 1 3に渡すか）、破棄するかを決定する。なお、旧主処理範囲及び旧副処理範囲は、範囲保持部 1 2 1に格納されていない場合もある。

図 3，図 4に範囲保持部 1 2 1の内容例を示す。図 3の例は、主処理範囲 m f i 及び副処理範囲 b f l，i〜b f P,iにマッチするバケツトを通過させ、それ以外のパケットは破棄することを示している。また、図 4の例は、主処理範囲 m f i'、旧主処理範囲 m f i、副処理範囲 b f l,i' 〜b f P,i' 及び旧副処理範囲 b f l,i〜 b f P,iにマッチするバケツトを通過させ、それ以外のバケツトは破棄することを示している。

なお、主処理と副処理との違いは、後の説明で明らかになるが、パケット転送部 1 5において、パケットを送出方路に出力するか、破棄するかの違いがあるだけであり、それ以外は同じ処理が行われる。

セッション処理部 1 3は、トラフィック分散フィル夕 1 2を通過したパケットに対して、セッション処理を行う。このセッション処理においては、パケットが属するセッションを識別する処理や、セッション情報保持部 1 4に保持されているセッション状態を示すセッション情報を更新，削除する処理や、セッション情報保持部 1 4に新たなセッション情報を登録する処理（セッション開設時）や、パケットのヘッダ情報とセッション情報とに基づいて不正なバケツトを破棄する処理を含む処理が行われる。

ここで、セッションとは、 I Pの拡張プロトコルおよび上位層プロトコルにより提供される仮想通信路を指し、例えば、 T C Pのコネクション， I P s e cの Security Associationなどが含まれる。また、セッション状態とは、これらのセッシヨン毎に保持される固有の情報を指し、 T C Pのコネクションの場合は、コネクシヨンの状態，シーケンス番号，応答番号などを含む。また、 I P s e c S Aの場合には、 R F C 2 4 0 1で定められる S Aのパラメ一夕を含む。

パケット転送部 1 5は、セッション処理部 1 3から渡されたパケットや、イン夕フェース部 1 1— jが受信した、宛先がデータリンクマルチキャストアドレス以外のパケットの送出方路を、ルーティングテ一ブル 1 6の内容と上記パケットの宛先とに基づいて決定し、次ホップノードへ転送する機能を有する。

死活監視タイマ部 1 9には、クラス夕システム 1を構成する各クラス夕メンバ 1一 1〜1一 n毎の死活監視夕イマ（図示せず）が設けられている。各死活監視タイマは、リセット後、所定時間 Toutが経過すると、タイムアウト状態になる。広告メッセージ処理部 1 8は、所定時間 Ts ( Tsく Tout) 毎に、クラスタシステム 1内の他のクラス夕メンバに対して広告メッセージを送信する機能や、他のクラス夕メンバ 1— k ( l≤k≤n ) からの広告メッセージを受信した時、死活監視タイマ部 1 9に設けられているクラスタメンバ 1—k用の死活監視タイマをリセットする機能や、受信した広告メッセ一ジに基づいて新たなクラス夕メンバが追加されたことを検出した時、分散処理制御部 1 7に対して新規メンバ追加指示を出力する機能などを有する。

故障復旧部 2 0は、死活監視タイマ部 1 9内に設けられている、各クラスタメンバ 1 _ 1〜1—n毎の死活監視タイマの状態を常時監視し、故障の発生したクラスタメンバを検出する機能や、タイムアウト状態になった死活監視夕イマを検出したとき（故障の発生したクラスタメンバを検出したとき）、分散処理制御部 1 7に対して故障したクラス夕メンバの識別子を含むタイムァゥト通知を行う機能や、故障の発生したクラスタメンバが行っていた主処理を引き継ぐことが必要であるか否かを判定し、引き継ぐことが必要な場合は、トラフィック分散フィルタ 1 2内の範囲保持部 1 2 1の内容を書き換える機能などを有する。

分散処理制御部 1 7は、識別子保持部 1 7 1と、クラス夕メンバリスト 1 7 2 と、範囲決定ルール保持部 1 7 3とを備えている。

識別子保持部 1 7 1には、自クラス夕メンバ 1一 i固有の識別子（例えば、 I D i ) が格納されている。クラス夕メンバリスト 172には、クラス夕システム 1を構成している各クラスタメンバ 1一 1〜1一 nの、クラス夕メンバリスト 172内での位置を示す番号と、識別子と、現時点で主処理を担当している範囲（主処理範囲）と、現時点で副処理を担当している範囲（副処理範囲）とが設定されている。

図 5にクラスタメンバリスト 172の一例を示す。図 5の例は、番号「 i」、識別子「 I D i」のクラスタメンバ 1一 iは、主処理範囲 m fiにマッチするパケットに対する主処理と、副処理範囲 b f l,i〜b f P,iにマッチするパケットに対する優先度「1」〜「P」の副処理とを担当していることを示している。ここで、 P は、 1≤P≤ (n— 1) を満たすものであれば、任意の値（整数）とすることができる。

範囲決定ルール保持部 173には、クラス夕システム 1を構成している各クラスタメンバ 1一 1〜1— nに担当させる主処理範囲 m f l〜m f n を決定するための主処理範囲決定ルールと、各クラス夕メンバ 1一 1〜 1一 nに担当させる副処理範囲 b f l,l〜b fP,nを決定するための副処理範囲決定ルールとが格納されている。

主処理範囲決定ルールによって決定される、各クラス夕メンバ 1— 1〜 1— n が担当する主処理範囲 mf l〜mf nは、互いに重複せず、且つ、処理すべき全トラフィックを網羅しなければならない。今、例えば、処理すべき全トラフィックを T、空集合を Φとすると、主処理範囲決定ルールは、次式（1), (2) を満たす主処理範囲 m f l〜m fnを決定可能なものでなくてはならない。 mf 1 U m f2 U … U m f n =T … ( 1 )

mf l Π m f 2 Π … Π m f n = … (2) このような条件を満たす主処理範囲決定ルールとしては、例えば、次のようなものを採用することができる。

番号「1」〜「η」のクラスタメンバ 1一 1〜1— ηの主処理範囲 m f l〜m f n を、それぞれ「0」〜「n— 1」とする主処理範囲決定ルール。ここで、主処理範囲 m f l〜m f n( 「0」〜「n— 1」）は、パケットの I P送信元ァドレスと I P宛先アドレスとに対して可換な演算（例えば、両者の加算或いは乗算）を行い、その演算結果をクラスタ数「n」で除算した時の余りを示す。なお、主処理範囲決定ルールは、これに限られるものではなく、上記した式（1 )， ( 2 ) を満たす主処理範囲を決定できるものであれば、どのようなものであっても良い。また、副処理範囲決定ルールによって決定される、各クラスタメンバ 1— 1〜 1一 nが担当する優先度 Pの副処理範囲 b f P,l〜b f P,nは、互いに重複せず、且つ、処理すべき全トラフィック Tを網羅しなければならない。また、各クラス夕メンバにおいて、そのクラスタメンバ 1― iが担当している主処理範囲 m f i と、そのクラス夕メンバ 1 _ iが担当する優先度「1」〜「P」の副処理範囲 b f l,i〜b f P,iとは重複してはならない。つまり、副処理範囲決定ルールは、次式 ( 3 ) 〜（5 ) を満たす副処理範囲 b f P，l〜b f Ρ,ηを決定可能なものでなくてはならない。 b f P,l U b f P，2 U … U b f P，n = T … （3 )

b f Ρ,Ι ΓΊ b f P,2 Π … Π b f Ρ,η = φ … （4 )

m f i Π b f l,i (Ί b f 2,i Π … 门 b f i … ( 5 ) また、分散処理制御部 1 7は、広告メッセージ処理部 1 8から新規メンバ追加指示が入力された場合や、故障復旧部 2 0からタイムアウト通知が入力された場合、範囲決定ルール保持部 1 7 3に格納されている主処理範囲決定ルール及び副処理範囲決定ルールに従って各クラスタメンバ 1 一 1〜1一 nの主処理範囲及び副処理範囲を決定する機能や、クラスタメンバリスト 1 7 2の内容を更新する機能や、トラフィック分散フィルタ 1 2内の範囲保持部 1 2 1の内容を更新する機能などを有する。

なお、クラス夕メンバ 1一 iはコンピュータによって実現可能なものであり、コンピュータによってクラス夕メンバ 1一 iを実現する場合は、次のようにする。クラス夕メンバ用のプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意する。コンピュータは、上記プログラムを読み込み、自身の動作を制御することにより、インタフェース部 1 1一 1〜 1 1一 m、トラフィック分散フィルタ 1 2、セッション処理部 1 3、パケット転送部 1 5、ルーティングテ一ブル 1 6、分散処理制御部 1 7、広告メッセージ処理部 1 8、死活監視タイマ部 1 9、故障復旧部 2 0を実現する。〔実施例の動作の説明〕

次に、上記のように構成される本実施例のクラス夕システムの動作について詳細に説明する。

〔データリンクマルチキャストアドレスを宛先にしたバケツトの受信処理〕先ず、隣接 I Pノード 2— a ( 1≤ a≤m) からクラスタシステム 1を次ホップとして送信されたパケットの処理について説明する。隣接 I Pノード 2— aは、クラス夕システム 1のクラス夕用ァドレスを次ホップとするバケツトについては、上記クラスタ用アドレスに対応するデータリンクマルチキャストアドレス宛に送信する。

各クラス夕メンバ 1— 1〜 1一 nは、上記マルチキャストされたパケットを受信すると、図 6のフローチャートに示す処理を行う。

クラスタメンバ 1 _ i内のトラフィック分散フィルタ 1 2は、マルチキャストされたパケットをインタフェース部 1 1— aを介して受信すると、先ず、そのパケットが、主処理範囲にマッチしているか否かを調べる（ステップ S 5 1 )。そして、主処理範囲にマッチしている場合には、上記パケットにマッチ種別「主処理範囲」を付加してセッション処理部 1 3に渡す（ステップ S 5 6 )。

これに対して、主処理範囲にマッチしていない場合は、旧主処理範囲のみにマツチしているか、旧主処理範囲と副処理範囲の両方にマッチしているか、副処理範囲のみにマッチしているか、それとも旧副処理範囲にマッチしているかを調べる（ステップ S 5 2〜S 5 5 )。

旧主処範囲のみにマッチしている場合は、パケットにマッチ種別「旧主処理範囲」を付加してセッション処理部 1 3に渡す（ステップ S 5 2において" Y E S "、 S 5 6 )。

旧主処理範囲と副処理範囲の両方にマッチしている場合は、マッチ種別「旧主処理範囲、副処理範囲」を付加してセッション処理部 1 3に渡す（ステップ S 5 3において" YE S"、 S 56)。

副処理範囲のみにマッチする場合は、マッチ種別「副処理範囲」を付加してセッシヨン処理部 1 3に渡す（ステップ S 54において" YES"、 S 56)。

旧副処理範囲にマッチする場合は、マッチ種別「旧副処理範囲」を付加してセッシヨン処理部 13に渡す（ステップ S 55において" YE S"、 S 56)o いずれの範囲にもマッチしない場合は、パケットを破棄する（ステップ S 55 において" NO"、 S 59)。なお、範囲保持部 121に旧主処理範囲、旧副処理範囲が格納されていない場合には、旧主処理範囲、旧副処理範囲とはマッチしないことになる。

セッション処理部 1 3は、トラフィック分散フィルタ 12からマッチ種別の付加されたパケットが渡されると、セッション処理を行う（ステップ S 57)。このステップ S 57で行うセッション処理について、図 7，図 8を参照して詳細に説明する。

セッション処理部 1 3は、トラフィック分散フィル夕 1 2からマッチ種別「主処理範囲」の付加されたパケットが渡されると（図 7のステップ S 60 1において" YES"：)、そのパケットがセッションの開設を要求するものであるか否かを判断する（ステップ S 602)。

そして、セッションの開設を要求するパケットであった場合は、セッション情報保持部 14に上記バケツトが属するセッシヨンのセッション情報を登録すると共に、上記パケットを処理する（ステップ S 603， S 604)o

ステップ S 604では、不正パケットを破棄する処理などを行う（破棄しなかつたバケツトは、パケット転送部 1 5に渡す）。

これに対して、セッションの開設を要求するパケットでなかった場合（ステツプ S 602において" NO") は、上記パケットのヘッダ情報に基づいて、セッシヨン情報保持部 14に上記バケツトが属するセッションのセッション情報が存在するか否かを調べる（ステップ S 605)。

そして、存在しない場合（自クラス夕メンバが上記パケットが属するセッションの開設処理を行っていない場合）は、バケツトを破棄し（ステップ S 606)、存在する場合（自クラスタメンバが上記バケツトが属するセッションの開設処理を行っている場合）は、セッション情報を更新すると共にバケツトを処理する（ステツプ S 603， S 604)o なお、パケッ卜がセッション終了を要求するパケットである場合には、ステップ S 603において、セッション情報保持部 14に格納されている上記バケツトが属するセッションのセッション情報を削除する処理が行われる。

また、トラフィック分散フィルタ 1 2からマッチ種別「旧主処理範囲」の付加されたパケットが渡された場合（ステップ S 607において" YES") は、そのパケットがセッションの開設を要求するものであるか否かを判断する（ステップ

5608)。

そして、セッションの開設を要求するものである場合は、破棄し（ステップ S

609)、そうでない場合は、上記パケッ卜が属するセッションのセッション情報がセッション情報保持部 14に格納されているか否かを調べる（ステップ S 61 0)。

該当するセッション情報が存在しなかった場合には、パケットを廃棄し（ステップ S 609)、存在する場合には、セッション情報保持部 14に格納されている該当するセッション情報を更新すると共に、不正バケツトを破棄するなどの処理を行う（ステップ S 61 1, S 612)。

また、卜ラフィック分散フィル夕 12からマッチ種別「副処理範囲」の付加されたバケツトが渡された場合（図 8のステップ S 70 1において" YES") は、セッション処理部 13は、先ず、そのパケットがセッションの開設を要求するものであるか否かを判定する（ステップ S 702)。

そして、セッションの開設を要求するものである場合は、セッション情報保持部 14に上記バケツトのセッション情報を登録すると共に、上記バケツトを破棄する（ステップ S 703， S 704)。

これに対して、セッションの開設を要求するものでない場合は、上記パケットが属するセッションのセッション情報がセッション情報保持部 14に格納されているか否かを調べる（ステップ S 705)。

そして、該当するセッション情報が存在する場合は、セッション情報を更新すると共に、バケツトを破棄し（ステップ S 703, S 704)、存在しない場合は、上記パケットを破棄する（ステップ S 706)。

また、トラフィック分散フィルタ 1 2からマッチ種別「旧副処理範囲」の付加されたパケットが渡された場合（ステップ S 707において" YES") は、そのバケツトがセッションの開設を要求するものか否かを調べる（ステップ S 708)。そして、セッションの開設を要求するパケットである場合には、廃棄処理を行レ（ステップ S 709)、そうでない場合は、セッション情報保持部 14に該当するセッション情報が格納されているか否かを調べる（ステップ S 7 10)。

該当するセッション情報が存在しない場合は、パケットを破棄し（ステップ S 709)、存在する場合は、セッション情報を更新すると共にバケツトを破棄する (ステップ S 71 1, S 712)。

また、トラフィック分散フィルタ 12からマッチ種別「旧主処理範囲、副処理範囲」の付加されたバケツトが渡された場合（ステップ S 707において" NO") は、そのパケットがセッションの開設を要求するものか否かを調べる（ステップ S 713)。

そして、セッションの開設を要求するパケットである場合は、開設するセッシヨンのセッション情報をセッション情報保持部 14に登録した後、そのバケツ卜を破棄する（ステップ S 714, S 7 15)。

これに対して、セッション開設を要求するパケットでない場合は、セッション情報保持部 14に該当するセッション情報が登録されているか否かを調べる（ステツプ S 7 16)。

そして、登録されていない場合は、バケツトを破棄し（ステップ S 7 1 5)、登録されている場合は、セッション情報保持部 14に登録されているセッション情報を更新すると共に、上記パケットをパケット転送部 1 5に渡す（ステップ S 7 17， S 7 18)。

再び図 6に示す処理に戻り、パケット転送部 1 5は、セッション処理部 1 3からパケット（マッチ種別はセッション処理部 13で削除されている）が渡されると、パケット転送処理を実行する（ステップ S 58)。

このステップ S 58で行うパケット転送処理では、図 9のフローチャートに示すように、バケツトの I P宛先ァドレスに基づいてルーティングテーブル 1 6を検索することにより送出方路を求め、求めた送出方路に対応したィンタフエ一ス部を介してパケットを送出する（ステップ S 8 1， S 8 2 )。なお、パケット転送部 1 5は、インタフェース部 1 1— 1〜1 1—mを介して受信した、データリンクマルチキャストアドレスを宛先としないバケツトについても同様の処理を行う。

〔広告メッセージの送信処理〕

次に、広告メッセージの送信処理について説明する。クラスタメンバ 1一 i内の広告メッセージ処理部 1 8は、図 1 0のフローチャートに示すように、広告メッセージの送信タイミングになる毎に（ステップ S 9 1において" Y E S ")、クラスタメンバリスト 1 7 2に格納されている全ての識別子（自クラス夕メンバ 1 一 iがクラスタシステム 1内に存在していると認識しているクラス夕メンバの識別子）と、識別子保持部 1 7 1に格納されている自クラス夕メンバ 1 _ iの識別子とを取得し（ステップ S 9 2 )、それらを含む広告メッセージを、クラス夕システム 1内の他のクラス夕メンバへ送信する（ステップ S 9 3 )。

その際、広告メッセージ処理部 1 8は、クラスタ用 I Pアドレス以外の所定のマルチキャストまたはブロードキャストアドレスを用いて広告メッセージを送信する。

また、ステップ S 9 1では、前回広告メッセージを送信してから所定時間 Ts が経過したか否かに基づいて送信タイミングになったか否かを判断しており、上記所定時間 Tsは、死活監視タイマのタイム'ァゥト時間 Toutよりも短い時間である。即ち、 Ts<Toutの関係を満たしている。また、新規にクラスタシステム 1 に追加されたクラス夕メンバ内のクラスタメンバリスト 1 7 2には、自クラスタメンバの識別子しか格納されていない。〔広告メッセージの受信処理〕

次に広告メッセージの受信処理について説明する。クラスタメンバ 1— i内の広告メッセージ処理部 1 8は、クラス夕システム 1内の他のクラスタメンバ（例えば、クラスタメンバ l _ n ) からの広告メッセージを受信すると、図 1 1のフ口一チャートに示すように、広告メッセージに含まれている送信元クラスタメンノ 1—nの識別子が、クラスタメンバリスト 172に登録されているか否かを調ベる（ステップ S 101)。

そして、クラス夕メンバ 1一 nの識別子がクラスタメンパリスト 172に登録されていると判断した場合（ステップ S 10 1において" YES") は、死活監視タイマ部 1 9内に設けられている、クラスタメンバ 1一 n用の死活監視タイマ（図示せず）をリセットし、その後、分散処理制御部 1 7に対して広告メッセージに含まれている全識別子を渡す（ステップ S 102, S 103)₀

これに対して、登録されていないと判断した場合（ステップ S 101において" NO") は、クラスタシステム 1に新規クラスタメンバが追加されたと認識し、分散処理制御部 17に対して新規メンバ追加指示を出力する（ステップ S 104)。

この新規メンバ追加指示には、広告メッセージの送信元クラスタメンバ 1一 n の識別子が含まれる。

その後、広告メッセ一ジ処理部 18は、死活監視夕イマ部 19内に新規クラス夕メンバ 1—n用の死活監視夕イマを生成する（ステップ S 105)。なお、死活監視タイマ部 1 9内に設けられている各死活監視夕イマは、それぞれリセットされてから所定時間 T outが経過するとタイムァゥト状態になるものである。

〔故障復旧処理（failover処理）〕

次に故障復旧処理について説明する。クラス夕メンバ 1一 i内の故障復旧部 2 0は、図 1 2のフ口一チヤ一卜に示すように、死活監視タイマ部 19内に設けられている各クラス夕メンバ用の死活監視タイマの内の 1つに注目し、その死活監視タイマがタイムアウト状態になっているか否かを調べる（ステップ S 1 1 1， S 1 12)。

そして、タイムアウト状態になっていない場合（ステップ S 1 12において" NO") は、次の死活監視夕イマに注目する（ステップ S 11 1)。

これに対して、現在注目している死活監視夕イマ（例えば、クラスタメンバ 1 一 n用の死活監視タイマ）がタイムアウト状態になっている場合（ステップ S 1 12において" YES") は、自クラス夕メンバ 1— iが、クラスタメンバ 1一 n が主処理を担当しているトラフィックに関し、優先度「1」の副処理を担当しているか否かを判断する（ステップ S 1 1 3)。この判断は、クラスタメンバリスト 172を参照して行う。

そして、優先度「1」の副処理を担当している場合（ステップ S 1 1 3において" YE S") は、トラフィック分散フィルタ 12内の範囲保持部 121の内容を更新し、クラス夕メンバ 1一 nが主処理を担当していたトラフィックの範囲についても、自クラスタメンバ 1 _ iで主処理を担当するようにする（ステップ S 1 14)。

例えば、範囲保持部 121の内容が図 3に示すものである場合は、その内容を図 13に示すように変更する。つまり、主処理範囲に、 b f l,iを追加し、副処理範囲から b f l,iを削除する。なお、図 3，図 13において、 b f l,iは、クラスタメンバ 1一 nが主処理を担当していた主処理範囲と同一の範囲を示す。

これに対して、優先度「1」の副処理を担当していない場合（ステップ S 1 1 3において" NO") は、クラスタメンバ 1—nが担当している副処理の中に、自クラス夕メンバ 1— iが担当している副処理とトラフィック範囲が同じで、且つ優先度が自クラスタメンバ 1一 iで担当している副処理よりも高いものがあるか否かを判断する（ステップ S 1 17)。

そして、そのような副処理が存在する場合（ステップ S 1 17において" YE S") は、該当する副処理範囲の優先度を 1つ上げる（ステップ S 1 18)。

例えば、範囲保持部 121の内容が、図 3に示すものである場合は、その内容を図 14に示すように変更する。つまり、 b f2，iの優先度を「2」から「1」に変更する（優先度を 1つ上げる）。なお、図 3，図 14において、 b f2,lは、クラス夕メンバ 1—nが優先度「1」の副処理を担当していたトラフィック範囲と同一の範囲を示す。

これに対して、上記した条件を満たす副処理が存在しない場合（ステップ S 1 17において" NO") は、ステップ S 1 1 5の処理を行う。なお、ステップ S 1 15は、ステップ S 1 14或いはステップ S 1 18の終了後にも実行される。ステップ S 1 1 5において、故障復旧部 20は、分散処理制御部 1 7に対してタイムアウト通知を行う。このタイムアウト通知には、タイムアウト状態になつた死活監視夕イマに対応するクラスタメンバ 1—nの識別子が含まれている。その後、故障復旧部 2 0は、死活監視タイマ部 1 9からクラスタメンバ 1一 n用の死活監視タイマを削除し（ステップ S 1 1 6 )、再び、ステップ S 1 1 1の処理を行う。〔新規メンバ追加処理〕

次に、分散処理制御部 1 7が佇う新規メンバ追加処理について説明する。クラスタメンバ 1一 i内の分散処理制御部 1 7は、広告メッセージ処理部 1 8から新規メンバ追加指示が入力されると、図 1 5のフローチャートに示す処理を行う。なお、新規メンバ追加指示には、新規に追加されたクラス夕メンバの識別子としてクラスタメンバ 1一 Xの識別子が含まれているとする。

先ず、分散処理制御部 1 7は、範囲決定ルール保持部 1 7 3に格納されている主処理範囲決定ルール及び副処理範囲決定ルールを使用して、クラスタシステム 1内の各クラス夕メンバの主処理範囲及び副処理範囲を決定する（ステップ S 1 3 1 )。つまり、クラス夕メンバリスト 1 7 2に識別子が格納されている各クラスタメンバ及び追加されたクラスタメンバ 1 — Xの主処理範囲及び副処理範囲を決定する。

次に、分散処理制御部 1 7は、各クラスタメンバの情報（識別子、主処理範囲、副処理範囲）を、識別子をキーにしてソートし、ソート順に番号を付してクラス夕メンバリスト 1 7 2に格納する（ステップ S 1 3 2 )。

その後、分散処理制御部 1 7は、自クラス夕メンバ 1— iが認識しているクラス夕システム構成と、他のクラスタメンバが認識しているクラスタシステム構成が全て同じであるか否かを判断する（ステップ S 1 3 3 )。

この判断は、図 1 1のステップ S 1 0 3において、広告メッセ一ジ処理部 1 8 から入力される、広告メッセ一ジ中の全識別子に基づいて行う。つまり、自クラスタメンバ 1一 iがクラスタシステム 1内に存在していると認識している各クラスタメンバから広告メッセージが送られてきており、且つ、上記各クラスタメンバから送られてきた広告メッセージ中の全識別子と、自クラス夕メンバ 1— i内のクラス夕メンバリスト 1 7 2に格納されている識別子とがー致する場合、全クラス夕メンバが認識しているクラス夕システム構成が同じであると判断する。ステップ S 1 3 3において、全クラスタメンバが認識しているクラス夕システム構成が同じであると認識すると、分散処理制御部 1 7は、トラフィック分散フィルタ 1 2内の範囲保持部 1 2 1の内容を更新する（ステップ S 1 3 4 )。つまり、現時点において、主処理範囲，副処理範囲であったものを、それぞれ旧主処理範囲，旧副処理範囲とし、ステップ S 1 3 1で決定した主処理範囲，副処理範囲をそれぞれ主処理範囲，副処理範囲とする。例えば、範囲保持部 1 2 1の内容が図 3に示すものであった場合、ステップ S 1 3 4の処理を行うことにより、その内容は、例えば図 4に示すように変更される。〔タイムアウト通知受信処理〕

次に、分散処理制御部 1 7が行うタイムァゥト通知受信処理について説明する。分散処理制御部 1 7は、故障復旧部 2 0からタイムアウト通知が入力されると、図 1 6のフローチャートに示す処理を行う。なお、タイムアウト通知には、タイ子が含まれているとする。

先ず、分散処理制御部 1 7は、分散処理制御部 1 7からクラスタメンバ 1一 n のエントリを削除する（ステップ S 1 4 1 )。

次に、範囲決定ルール保持部 1 7 3に格納されている主処理範囲決定ルール及び副処理範囲決定ルールに基づいて、クラスタメンバリスト 1 7 2に識別子が格納されている各クラスタメンバの主処理範囲及び副処理範囲を決定し、決定した. 主処理範囲及び副処理範囲に基づいてクラスタメンバリスト 1 7 2を更新する (ステップ S 1 4 2， 1 4 3 )。

その後、分散処理制御部 1 7は、全てのクラスタメンバが認識しているクラス夕システム構成が同じであるか否かを判断し（ステップ S 1 4 4 )、そうである場合は、トラフィック分散フィルタ 1 2内の範囲保持部 1 2 1の内容を更新する（ステツプ S 1 4 5 )。なお、ステップ S 1 4 5では、前述したステップ S 1 3 4と同様の処理が行われる。

次に、具体例を挙げて本実施例の動作を説明する。

今、例えば、クラスタシステム 1が 4台のクラス夕メンバ 1— 1〜1一 4から構成され、クラスタシステム 1で処理すべき全トラフィックが Tであるとする。また、各クラスタメンバ 1 _ 1〜1— 4には、図 17 (A), (B) に示す主処理範囲 m f l〜m f 4及び副処理範囲 b f l，l〜b f 1,4が設定されているとする。即ち、クラスタメンバ 1一 1, 1— 2， 1 - 3, 1一 4が担当している主処理に関する優先度「1」の副処理を、クラス夕メンバ 1—4， 1 - 1, 1 - 2, 1 - 3 が担当している。また、この時点では、旧主処理範囲および旧副処理範囲は設定されていないとする。

このような状態において、隣接 I Pノード（例えば、隣接 I Pノード 2— 1) からクラスタシステム 1へパケットがマルチキャストされ、各クラス夕メンバ 1 一 1〜 1 _4が上記パケットを受信したとする。但し、このパケットは、セッシヨンひに属するものとする。

クラス夕メンバ 1— 1， 1一 2は、上記パケットが主処理範囲、旧処理範囲、副処理範囲、旧副処理範囲の何れにもマッチしないので、パケットを破棄する（図 6のステップ 55において全て" NO"、 S 59)。

クラスタメンバ 1一 3は、上記パケットが副処理範囲 b f 1,3 のみにマッチするので、上記パケットに対するセッション処理を実行する（ステップ S 54において" YE S"、 S 56、 S 57)。

また、クラスタメンバ 1一 4は、上記パケットが主処理範囲 m f 4 にマッチするので、上記パケットに対するセッション処理を実行する（ステップ S 5 1において" YES"、 S 56, S 57)。

このような状態において、クラス夕メンバ 1—4に故障が発生したとする。クラス夕メンバ 1一 4に故障が発生すると、クラス夕メンバ 1—4からは広告メッセージが送出されなくなるので、他のクラス夕メンバ 1— 1〜1 _ 3内に設けられているクラス夕メンバ 1一 4用の死活監視夕イマは、タイムァゥト状態になる。クラスタメンバ 1—4用の死活監視タイマがタイムアウト状態になると、クラスタメンバ 1一 4が担当していた主処理に関する優先度「1」の副処理を担当しているクラスタメンバ 1— 3は、自クラス夕メンバ 1— 3内の範囲保持部 12 1 を更新し、クラスタメンバ 1一 4が担当していた主処理を引き継ぐ（図 12のステツプ S 1 12において" YE S"、 S 1 13において" YES"、 S 1 14)。つまり、クラス夕メンバ 1一 3においては、副処理範囲 b f 1,3 が主処理範囲に変更されるため、セッション《に属するバケツトの主処理を実行することになる。その後、クラスタメンバ 1— 3は、図 16のフローチャートに示すタイムァゥ卜通知受信処理を実行する。他のクラスタメンバ 1一 1, 1一 2は、図 12のステツプ S 1 13, S 1 17において共に " NO" となるので、図 1 6のフローチャ一トに示すタイムァゥト通知受信処理を実行する。

図 16のフローチャートに示す受信処理が行われることにより、正常動作している各クラスタメンバ 1一 1〜 1一 3には、図 17 (C), (D) に示す主処理範囲 mf l' 〜m f3' 及び副処理範囲 b f 1,1' 〜b f 1,3' が設定される。なお、主処理範囲 m f l〜m f 3及び副処理範囲 b f l,l〜b f 1,3は、クラスタメンバ 1 — 1〜 1一 3の旧主処理範囲及び旧副処理範囲となる。

その後、再び、隣接 I Pノード 2— aからセッション αに属するパケットが、クラスタシステム 1に対してマルチキャス卜されたとすると、各クラス夕メンバ 1— 1〜 1 _ ₃において、上記バケツ卜が受信される。

クラスタメンバ 1 _ 1内のトラフィック分散フィルタ 12は、上記パケットが、主処理範囲、旧主処理範囲、副処理範囲、旧副処理範囲の何れにもマッチしないので、そのバケツトを破棄する（図 6のステップ S 55において" NO"、 S 59)。また、クラス夕メンバ 1 _2内のトラフィック分散フィルタ 12は、上記パケットが副処理範囲 b f 1,2'のみにマッチするパケッ卜であるので、マッチ種別「副処理範囲」を付加してセッション処理部 13に渡す（図 6のステップ S 54において" YE S"、 S 56)。

セッション処理部 13は、マッチ種別「副処理範囲」の付加されたパケットが渡されると、それがセッション開設を要求するパケットでないので、上記パケットのセッション情報がセッション情報保持部 14に格納されているか否かを調べる（図 8のステップ S 70 1において" YE S"、 S 702において" NO"、 S 705)。この例の場合、該当するセッション情報が格納されていいので、パケットを破棄する（S 705において" NO"、 S 706)。

クラスタメンバ 1一 3内のトラフィック分散フィル夕 12は、上記パケットが主処理範囲 _mf ₃' にマッチするので、マッチ種別「主処理範囲」を付加してセッション処理部 13に渡す（図 6のステップ S 51において" YES"， S 56)。セッション処理部 1 3は、マッチ種別「主処理範囲」の付加されたパケットが渡されると、それがセッション開設を要求するパケットでないので、上記バケツトに関するセッション情報がセッシヨン情報保持部 14に格納されているか否かを調べる（図 7のステップ S 601において" YES", S 602において" N〇"， S 605)o この例の場合、クラス夕メンバ 1一 3は、クラスタメンバ 1—4に故障が発生する前、セッション αに属するパケッ卜に対する副処理を担当していたので、セッション情報保持部 14には該当するセッション情報が存在することになる。

従って、セッション処理部 1 3は、セッション情報保持部 14に格納されている該当するセッション情報を更新し（ステップ S 603)、更に、上記バケツトをセッション処理部 13に渡すことになる（ステップ S 604)₀

その後、隣接 I Pノード 2— aからセッション i3の開設を要求するパケットが、クラス夕システム 1に対してマルチキャストされたとする。このパケットは、クラスタシステム 1内の各クラスタメンバ 1— 1〜1一 3で受信される。

クラス夕メンバ 1一 1内のトラフィック分散フィルタ 1 2は、上記バケツトが主処理範囲 mf l' にマッチするので、マッチ種別「主処理範囲」を付加してセッション処理部 1 3に渡す（図 6のステップ S 51において" YES", S 56)。セッション処理部 1 3は、マッチ種別「主処理範囲」の付加されたパケットが渡されると、それがセッション開設を要求するパケットであるので、セッション情報保持部 14にセッション /3に関するセッション情報を登録（新規登録）すると共に、パケットをパケット転送部 1 5に渡す（図 7の S 601において" YE S", S 602において" YE S", S 603 , S 604)。

クラス夕メンバ 1一 2内のトラフィック分散フィル夕 12は、上記パケットが旧主処理範囲 mf 2 のみにマッチするので、マッチ種別「旧主処理範囲」を付加してセッション処理部 13に渡す（図 6の S 52において" YES", S 56)。セッション処理部 1 3は、マッチ種別「旧主処理範囲」が付加されたパケットが渡されると、それがセッション開設を要求するものなので、破棄する（図 7のステップ S 607において" YE S"， S 608において" YE S"， S 609)。つまり、クラスタメンバ 1一 1が上記パケットに対する主処理を担当するので、クラスタメンバ 1 _ 2は、上記バケツトを破棄する。

クラスタメンバ 1一 3内のトラフィック分散フィルタ 12は、上記パケットが副処理範囲 b f 1,3' のみにマッチするのでマッチ種別「副処理範囲」を付加してセッション処理部 13に渡す（図 6のステップ S 54において" YES", S 56)。セッション処理部 1 3は、マッチ種別「副処理範囲」の付加されたパケットが渡されると、それがセッション開設を要求するものであるので、セッション情報保持部 14にセッション) 3に関するセッション情報を登録すると共に、上記パケットを破棄する（図 8のステップ S 701において" YE S"， S 702において"

以上は、クラス夕システム 1内のクラスタメンバ 1一 4に故障が発生した場合の動作であるが、新たなクラスタメンバが追加された場合の動作は、次のようになる。

今、例えば、クラスタシステム 1が 3台のクラスタメンバ 1 _ 1〜 1 _ 3から構成され、クラス夕システム 1で処理すべき全トラフィックが Tであるとする。また、各クラスタメンバ 1— 1〜 1— 3には、図 18 (A), (B) に示す主処理範囲 mf l〜mf 3及び副処理範囲 b f l，l〜b f 1,3が設定されているとする。即ち、クラス夕メンバ 1一 1， 1— 2, 1— 3が担当している主処理に関する優先度「1」の副処理を、クラスタメンバ 1— 3, 1— 1， 1— 2が担当している。また、この時点では、旧主処理範囲および旧副処理範囲は設定されていないとする。

このような状態において、隣接 I Pノード（例えば、隣接 I Pノード 2— 1) からクラスタシステム 1へバケツ卜がマルチキャストされ、各クラス夕メンバ 1 — 1〜1一 3が上記パケットを受信したとする。但し、このパケットは、セッシヨン了に属するものとする。

クラスタメンバ 1一 1は、上記パケットが主処理範囲、旧主処理範囲、副処理範囲、旧副処理範囲の何れにもマッチしないので、上記パケットを破棄する（図 6のステップ S 55において" N〇"、 S 59)。

クラスタメンバ 1一 2は、上記パケットが副処理範囲 b f 1,2 のみにマッチするので、セッション処理を実行する（ステップ S 54において" YE S"、 S 56、クラス夕メンバ 1— 3は、上記パケッ卜が主処理範囲 m f 3にマッチするので、セッション処理を実行する（ステップ S 5 1において" YE S"、 S 56 , S 57)。このような状態において、クラスタメンバ 1—4が追加されたとすると、各クラスタメンバ 1一 1〜 1ー4内の範囲保持部 12 1の内容が更新され、各クラス夕メンバ 1一 1〜1一 4が担当する主処理範囲、旧主処理範囲、副処理範囲及び旧副処理範囲が更新される（図 1 5のステップ S 13 1〜S 134)。

今、例えば、各クラスタメンバ 1— 1〜1一 4に、図 18 (C)、（D) に示す主処理範囲 mf 1' 〜mf4' 及び副処理範囲 b f 1,1' 〜 b f 1,4' が設定されたとする。なお、主処理範囲 mf l〜mf 3及び副処理範囲 b f l,l〜b f 1,3は、クラスタメンバ 1— 1〜1一 3の旧主処理範囲及び旧副処理範囲となる。

その後、再び、隣接 I Pノード 2— 1からセッション了に属するパケットが、クラスタシステム 1に対してマルチキャストされたとすると、各クラスタメンバ 1— 1〜1一 4において、上記パケットが受信される。

クラス夕メンバ 1一 1内のトラフィック分散フィルタ 1 2は、上記パケッ卜が主処理範囲、旧主処理範囲、副処理範囲、旧副処理範囲の何れにもマッチしないので、上記パケットを破棄する（図 6のステップ S 55において" NO"、 S 59)。クラスタメンバ 1一 2内のトラフィック分散フィルタ 12は、上記バケツ卜が旧副処理範囲 b f 1,2 のみにマッチするので、マッチ種別「旧副処理範囲」を付 + 加してセッション処理部 13に渡す（図 6のステップ S 55において" YE S"、 S 56)。

セッション処理部 1 3は、マッチ種別「旧副処理範囲」の付加されたパケッが渡されると、そのパケットがセッション開設を要求するパケットでなく、且つ該当セッション情報がセッション情報保持部 14内に存在するので、セッション情報を更新した後、上記パケットを破棄する（図 8のステップ S 707において" YES", S 708において" N〇"、 S 710において" N〇"、 S 709)。

クラスタメンバ 1— 3内のトラフィック分散フィルタ 1 2は、上記バケツ卜が旧主処理範囲 mi3と副処理範囲 b f 1,3' の両方にマッチするので、マッチ種別「旧主処理範囲、副処理範囲」を付加してセッション処理部 13に渡す（図 6のステップ S 53において" YE S"、 S 56)o

セッション処理部 1 3は、マッチ種別「旧主処理範囲、副処理範囲」の付加さ ,れたパケットがトラフィック分散フィルタ 12から渡されると、そのパケットがセッション開設を要求するものでなく、且つ、セッション情報保持部 14に該当するセッション情報が存在するので、セッション情報を更新した後、上記パケッ卜をバケツト転送部 1 5に渡す（図 8のステップ S 7 13において" N〇"、 S 7 16において" YES"、 S 7 1 7、 S 7 18)。

クラスタメンバ 1一 4内のトラフィック分散フィル夕 12は、上記パケットが主処理範囲 mf 4' にマッチするので、マッチ種別「主処理範囲」を付加してセッション処理部 1 3に渡す（図 6のステップ S 51において" YE S"、 S 56)。セッション処理部 1 3は、マッチ種別「主処理範囲」の付加されたパケットが渡されると、そのパケットがセッション開設を要求するものでなく、且つ、セッション情報保持部 14に該当するセッション情報が存在しないので、上記バケツトを破棄する（図 7のステップ S 601において" YE S"、 S 602において" N〇"、 S 605において" N〇"、 S 606)o

その後、隣接 I Pノード 2— 1が、セッション δの開設を要求するパケットをクラス夕システム 1に対してマルチキャストしたとすると、このパケットは、各クラスタメンバ 1— 1〜1—4で受信される。

クラス夕メンバ 1一 1内のトラフィック分散フィル夕 12は、上記パケットが旧主処理範囲 m f lと副処理範囲 b f 1,1' の両方にマッチするので、マッチ種別「旧主処理範囲、副処理範囲」を付加してセッション処理部 13に渡す（図 6のステップ S 53において" YE S"、 S 56)o

セッション処理部 13は、マッチ種別「旧主処理範囲、副処理範囲」の付加されたパケットが渡されると、それがセッションの開設を要求するものであるので、セッション情報を更新（セッション <5のセッション情報をセッション情報保持部 14に登録）した後、上記パケットを破棄する（図 8のステップ S 713において" YE S"、 S 7 14、 S 7 1 5)。

クラスタメンバ 1一 2内のトラフィック分散フィルタ 12は、上記パケットが主処理範囲 mf 2' にマッチするので、マッチ種別「主処理範囲」を付加してセッション処理部 1 3に渡す（図 6のステップ S 5 1において" YES"、 S 56)。セッション処理部 1 3は、マッチ種別「主処理範囲」の付加されたパケットが渡されると、それがセッション (5の開設を要求するパケットであるので、セッション情報をセッション情報保持部 14に登録（セッションおのセッション情報を新規登録）すると共に、上記パケットをパケット転送部 1 5に渡す（図 7のステップ S 601, S 602において共に" YE S"、 S 603、 S 604)。

クラスタメンバ 1一 3内のトラフィック分散フィルタ 12は、上記バケツトが旧副処理範囲のみにマッチするので、マッチ種別「旧副処理範囲」を付加してセッシヨン処理部 13に渡す（図 6のステップ S 55において" YES"、 S 56)。セッション処理部 13は、上記パケットがセッシヨン <5の開設を要求するものであるので、破棄する（図 8のステップ S 707, S 708において" YE S"、 S 709)。

クラスタメンバ 1—4内のトラフィック分散フィルタ 12は、上記バケツトが主処理範囲、旧主処理範囲、副処理範囲、旧副処理範囲の何れにもマッチしないので、上記バケツトを破棄する（図 6のステップ S 55において" N〇"、 S 59)。なお、以上の説明では述べなかったが、各クラスタメンバにおいて、トラフィック分散フィル夕 12内の範囲保持部 12 1に格納されている旧主処理範囲，旧副処理範囲の内、関連するセッション（自クラスタメンバにおいて、開設処理を行ったセッション）が全くなくなった旧主処理範囲，旧副処理範囲は削除するようにしても良い。つまり、旧主処理範囲および旧副処理範囲は、その範囲内に関連するセッションが存在する場合のみ有効で、関連するセッションが存在しない場合は無意味なものとなるので、上記したようにする。このようにすることにより、トラフィック分散フィル夕 12で比較対象にする処理範囲数が少なくなるので、処理速度を向上させることができる。

〔発明の他の実施例〕

上述した実施例では、主処理を行っているクラス夕メンバが故障した場合、副処理を行っていたクラス夕メンバは、自身の主処理に加えて、該当する副処理を主処理に切り替えて処理を行う（failover処理)。トラフィックの処理範囲が再分割され、処理中のセッションが消えれば、各メンバの負荷は再び平均化されるが、短期的には failover後は処理が特定のクラスタメンバに偏る。

本実施例では、各クラス夕メンバが担当するトラフィックの範囲の分割を次のように微細に定めることにより、 failover後の処理負荷の偏りを低減する。

すなわち、クラスタメンバ数が nであるとき、トラフィック全体を n ( n— 1 ) 個に分割する。各クラスタメンバは、主処理として、この内の（n— 1 ) 個を担当する。また、各クラスタメンバは、副処理として、他の何れかのクラスタメンバが主処理を担当する分割を（n— 1 ) 個担当する。但し、この分割は、全て異なるクラスタメンバが主処理を行っている範囲から取るようにする。

すなわち、ある副処理について、 b f i,k を、クラス夕メンバ 1一 iが処理する副処理の k個目であるとすると、

b f i=- b f i, l U b f i,2 U - U b f i'(n-l) である。

ここで、

m f j Π b f i,k= (i> (ただし k≠ j )

b f l,i U ... U b f (i-l)，i U b f (i+l),i U ... U b f n,i=m f i

となるように、クラスタメンバ 1 _ iの副処理範囲 b f i を定める。

割り当ての例を図 1 9に示す。

このとき、或るクラスタメンバ 1— iが故障したとすると、他のクラスタメンバの副処理の内、クラスタメンバ 1― iの主処理に該当する部分だけが主処理に切り替わるため、特定のメンバの主処理が片寄って増加することはなく、全メンバに均一に負荷が分散される。

また、上述した実施例では説明しなかったが、クラスタメンバの経路制御およびパケット転送の機能を L3スィッチ相当に置き換えても同様の効果を得ることができる。

以上説明した本発明にかかる第 1〜第 5のクラス夕システム、第 1のクラス夕メンバ、 .第 1の故障復旧方法および第 1のプログラムによれば、セッション情報をクラスタメンバ間で交換し合うことなく、故障復旧処理を行うことが可能になる。その結果、セッション情報をクラスタメンバ間で交換し合っていた従来の技術に比較して、故障復旧処理を迅速に行うことが可能になると共に、スケ一ラビリティを高くすることができる。その理由は、副処理を担当しているクラスタメンバにおいて、セッション情報の記録更新処理を行っており、主処理を担当しているクラスタメンバにおいて故障が発生した場合には、副処理を担当しているクラス夕メンバが、自クラスタメンバ内に記録されているセッション情報を利用して処理を引き継ぐようにしているからである。

また、本発明にかかる第 3のクラス夕システムによれば、各クラス夕メンバ間でセッション情報を交換し合わなくとも、故障クラスタメンバの発生時や、新規クラス夕メンバの追加時に、各クラス夕メンバが担当する主処理範囲や副処理範囲を変更することが可能になる。その理由は、各クラスタメンバにおいて、範囲決定ルールに基づいて新たな主処理範囲および副処理範囲を決定し、それまでの主処理範囲および副処理範囲を旧主処理範囲および旧副処理範囲とするようにしているからである。

Claims

請求の範囲

1 . 複数のクラスタメンバから構成されるクラスタシステムにおいて、前記各クラスタメンバが、

前記クラスタシステムに入力されたパケットの内の、自グラス夕メンバが担当する主処理の範囲を示す主処理範囲或いは副処理の範囲を示す副処理範囲にマツチするバケツ卜について、そのパケットが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理を行い、自クラスタメンバが副処理を担当しているパケットに対する主処理を担当しているクラス夕メンバに故障が発生したとき、前記故障の発生したクラスタメンバが主処理を担当していたパケットの主処理を、前記記録してあるセッション情報を利用して引き継ぐ構成を有することを特徴とするクラスタシステム。

2 . 請求項 1のクラスタシステムにおいて、

前記主処理範囲と前記副処理範囲を、所定の範囲決定ルールに従って決定すると共に、

前記クラス夕システムに入力されたパケッ卜の内の、前記主処理範囲にマッチするパケットについては、前記セッション処理とパケット転送処理とを行い、前記副処理範囲にマッチするパケットについては、前記セッション処理を行うことを特徴とするクラスタシステム。

3 . 複数のクラスタメンバから構成されるクラス夕システムにおいて、前記各クラス夕メンバが、

前記クラス夕システムに入力されたバケツトの内、自クラス夕メンバが担当する主処理の範囲を示す主処理範囲または副処理の範囲を示す副処理範囲にマッチするバケツトを通過させるトラフィック分散フィル夕と、

パケットが属するセッションの状態を示すセッション情報が格納されるセッシヨン情報保持部と、

前記トラフィック分散フィルタを通過したバケツ卜の内の、前記主処理範囲または前記副処理範囲にマッチしたバケツ卜について、前記セッション情報保持部に格納されている前記バケツトのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行するセッション処理部と、

該セッション処理部から出力されたバケツ卜の転送処理を行うパケッ卜転送部と、

自クラスタメンバが副処理を担当しているバケツトに対する主処理を担当しているクラス夕メンバに故障が発生したとき、前記副処理範囲を主処理範囲に変更する故障復旧部とを備えたことを特徴とするクラスタシステム。

4 . 請求項 3のクラス夕システムにおいて、

所定の範囲決定ルールと前記クラスタシステムを構成するクラスタメンバ数とに基づいて、自クラスタメンバが担当する主処理の範囲を示す主処理範囲および副処理の範囲を示す副処理範囲を決定する分散処理制御部を備え、

前記セッション処理部が、前記クラスタシステムに入力されたバケツトの内、前記主処理範囲にマッチしたバケツ卜については、前記セッション情報保持部に格納されている前記バケツトのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にパケット出力処理を実行し、前記副処理範囲にマッチしたパケットについては、前記セッション情報保持部に格納されている前記パケットのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト破棄処理を実行することを特徴とするクラスタシステム。

5 . 請求項 4記載のクラス夕システムにおいて、

前記分散処理制御部が、他のクラスタメンバにおいて故障が発生したとき、及びクラス夕システムに新たなクラス夕メンバが追加されたとき、前記範囲決定ルールとクラスタメンバ数とに基づいて新たな主処理範囲および副処理範囲を決定し、それまでの主処理範囲および副処理範囲を旧主処理範囲および旧副処理範囲とし、

前記トラフィック分散フィル夕が、前記クラス夕システムに入力されたパケッ卜の内、前記新たな主処理範囲、前記新たな副処理範囲、前記旧主処理範囲または前記旧副処理範囲にマッチするバケツトを通過させ、

前記セッション処理部が、前記トラフィック分散フィルタを通過したパケットの内、前記新たな主処理範囲にマッチしたパケットについては、そのパケットがセッションの開設を要求するバケツトであること、或いは前記セッション情報保持部に前記パケットのセッション情報が格納されていることを条件にして、前記セッション情報保持部に格納されている前記パケットのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト出力処理を実行し、前記旧主処理範囲のみにマッチしたパケットについては、そのバケツ卜がセッションの開設を要求するバケツトである場合には破棄し、そうでない場合には前記セッション情報保持部に前記パケットのセッション情報が格納されていることを条件にして、前記セッション情報保持部に格納されている前記バケツトのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト出力処理を実行し、前記新たな副処理範囲のみにマッチしたパケットについては、そのバケツトがセッシヨンの開設を要求するパケットであること、或いは前記セッション情報保持部に前記パケッ卜のセッション情報が格納されていることを条件にして、前記セッション情報保持部に格納されている前記バケツトのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にパケッ卜破棄処理を実行し、前記旧副処理範囲のみにマッチしたパケッ卜については、そのパケッ卜がセッションの開設を要求するパケットである場合には廃棄し、そうでない場合には、前記セッション情報保持部に前記パケットのセッション情報が格納されていることを条件にして、前記セッション情報保持部に格納されている前記バケツトのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト破棄処理を実行する構成を有することを特徴とするクラスタシステム。

6 . 請求項 5記載のクラスタシステムにおいて、

前記セッション処理部が、前記トラフィック分散フィルタを通過したパケッ卜の内、前記旧副処理範囲と前記副処理範囲との両方にマッチしたパケットについては、そのパケットがセッションの開設を要求するパケットである場合には、前記セッション情報保持部に格納されている前記バケツトのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にバケツト破棄処理を実行し、そうでない場合は、前記セッション情報保持部に前記バケツトのセッション情報が格納されていることを条件にして前記セッション情報保持部に格納されている前記パケットのセッション情報の更新処理を含むセッション処理を実行すると共にパケット出力処理を実行する構成を有することを特徴とするクラスタシステム。

7 . 請求項 3又は請求項 4記載のクラス夕システムにおいて、

前記各クラスタメンバが、バリストと、

クラスタメンバ毎の死活監視タイマと、

所定時間毎に自クラス夕メンバの識別子を含む広告メッセージを他のクラスタメンバに対して送信すると共に、他のクラスタメンバからの広告メッセージを受信したとき、該広告メッセージの送信元のクラスタメンバに対応する死活監視タイマをリセッ卜する広告メッセージ処理部とを備え、

前記分散処理制御部が、

タイムアウトした死活監視タイマが発生したとき、該タイムアウトした死活監視タイマに対応するクラスタメンバに障害が発生したと認識する構成を有することを特徴とするクラスタシステム。

8 . 請求項 7記載のクラスタシステムにおいて、

前記分散処理制御部が、

前記広告メッセ一ジ処理部で受信した広告メッセージ中の識別子が前記クラス夕メンバリストに含まれていなかった塲合、前記識別子のクラスタメンバが追加されたと認識する構成を有することを特徴とするクラスタシステム。

9 . 自クラスタメンバを構成要素とするクラスタシステムに入力されたバケツトの内の、自クラスタメンバが担当する主処理の範囲を示す主処理範囲或いは副処理の範囲を示す副処理範囲にマッチするバケツ卜について、そのバケツトが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理を行い、自クラスタメンバが副処理を担当しているバケツトに対する主処理を担当しているクラスタメンバに故障が発生したとき、前記故障の発生したクラス夕メンバが主処理を担当していたパケットの主処理を、前記記録してあるセッション情報を利用して引き継ぐ構成を有することを特徴とするクラスタメンバ。

1 0 . 請求項 9のクラス夕メンバにおいて、

前記クラスタシステムに入力されたパケットの内の、前記主処理範囲にマッチするパケットについては、前記セッション処理とパケット転送処理とを行い、前記副処理範囲にマッチするパケットについては、前記セッション処理を行うことを特徴とするクラスタメンバ。

1 1 . 複数のクラスタメンバから構成されるクラス夕システムの故障復旧方法において、

前記各クラスタメンバが、

前記クラスタシステムに入力されたバケツトの内の、自クラスタメンバが担当する主処理の範囲を示す主処理範囲或いは副処理の範囲を示す副処理範囲にマツチするバケツ卜について、そのバケツトが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理を行い、自クラス夕メンバが副処理を担当しているバケツトに対する主処理を担当しているクラスタメンバに障が発生したとき、前記故障の発生したクラス夕メンバが主処理を担当していたパケットの主処理を、前記記録してあるセッション情報を利用して引き継ぐことを特徴とする故障復旧方法。

1 2 . 請求項 1 1記載の故障復旧方法であって、

所定の範囲決定ルールに従って自クラス夕メンバが担当する主処理の範囲を示す前記主処理範囲および副処理の範囲を示す前記副処理範囲を決定し、前記クラスタシステムに入力されたバケツトの内の、前記主処理範囲にマッチするパケッ卜については、そのバケツ卜が属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理とバケツト転送処理とを行い、前記決定した副処理範囲にマッチするバケツトについては、そのパケッ卜が属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理を行うことを特徴とする故障復旧方法。

1 3 . コンピュータをクラス夕メンバとして機能させるためのプログラムであつて、

前記コンピュータを、

自クラスタメンバを構成要素とするクラスタシステムに入力されたパケッ卜の内の、自クラスタメンバが担当する主処理の範囲を示す主処理範囲或いは副処理の範囲を示す副処理範囲にマッチするパケッ卜について、そのパケッ卜が属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理を行い、自クラスタメンバが副処理を担当しているバケツトに対する主処理を担当しているクラス夕メンバに故障が発生したとき、前記故障の発生したクラスタメンバが主処理を担当していたバケツ卜の主処理を、前記記録してあるセッション情報を利用して引き継ぐ手段として機能させるプログラム。

1 4 . 請求項 1 3記載のプログラムであって、

前記コンピュータを、

所定の範囲決定ルールに従って自クラスタメンバが担当する主処理の範囲を示す前記主処理範囲および副処理の範囲を示す前記副処理範囲を決定し、前記クラス夕システムに入力されたバケツトの内の、前記主処理範囲にマッチするパケットについては、そのパケットが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理とパケット転送処理とを行い、前記決定した副処理範囲にマッチするバケツ卜については、そのバケツトが属するセッションの状態を示すセッション情報の記録更新処理を含むセッション処理を行う手段として機能させることを特徴とするプログラム。