WO2005026343A1 - 神経幹細胞の生存及び/又は増殖及び神経突起伸張を促進する方法並びに促進剤、神経幹細胞を含む医薬組成物、検定方法、スクリーニング方法 - Google Patents

神経幹細胞の生存及び/又は増殖及び神経突起伸張を促進する方法並びに促進剤、神経幹細胞を含む医薬組成物、検定方法、スクリーニング方法

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James Hirotaka Okano
Masanori Sakaguchi
Hidehiro Mizusawa
Satoru Ishibashi
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Abstract

【課題】神経幹細胞の生存及び/又は増殖を促進する方法、及びその方法によって作製された神経幹細胞を含む医薬組成物、並びに神経幹細胞の生存及び/又は増殖を促進する因子の検定方法及びスクリーニング方法を提供する。 【解決手段】ガレクチン−1を神経幹細胞内で過剰発現させるか、またはガレクチン−1を含有した培養液で神経幹細胞を培養する。この方法で作製されたガレクチン−1を過剰発現する神経幹細胞を含む医薬組成物、及びガレクチン−1を含む医薬組成物は、脳内虚血によって障害が生じた高次機能を改善する。また、神経幹細胞をクローナルな濃度で播種し、播種した神経幹細胞が、検定対象とする検定培地中で増殖できるかどうかを判定することにより、その因子が神経幹細胞の生存及び/又は増殖を促進するかどうか検定し、この検定方法を用いて神経幹細胞の生存及び/又は増殖を促進する因子をスクリーニングする。

Description

明 細 書

神経幹細胞の生存及び z又は増殖及び神経突起伸張を促進する方法 並びに促進剤、神経幹細胞を含む医薬組成物、検定方法、スクリーニング方法 技術分野

[oooi] 本発明は、神経幹細胞の生存及び Z又は増殖及び神経突起伸張を促進する方法 並びに神経幹細胞を含む医薬組成物、検定方法、スクリーニング方法に関する。 背景技術

[0002] 障害を起こした中枢神経系の再生は困難であるが、動物実験では胎児組織、特に 神経幹細胞の移植が有用であることが報告されている。しかし、治療に十分な神経 幹細胞を得るには多数の中絶胎児の献体を必要とする上に、胎児の使用に倫理面 での問題があるため、現実的な臨床応用は難 、。

[0003] そこで、胎児力も直接単離した神経幹細胞に代わる移植材料の候補として、体外 で培養し、増殖させた神経幹細胞が注目されて 、る。神経幹細胞は自己複製能と多 分化能を有する未分化な細胞であり、体外で培養することにより無尽蔵に増殖するた め、十分なドナー細胞の供給が可能である。

[0004] 神経幹細胞の体外増殖法は、 Weissらの報告した-ユーロスフィァ法(Science255, 1707-1710, 1992)が一般的であり、ニューロスフェア法を用いて増殖させた神経幹細 胞を、特に脳虚血、神経変性疾患等の難治性疾患を有する患者へ移植することで、 多くの治療成功例が報告されている(Nature 422, 688-694, 2003)。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] ニューロスフィァ法によると、神経幹細胞を体外で増殖させることができる力 この培 養条件では、神経幹細胞の 1つの特徴として、他の細胞に比べ、細胞の増殖速度が 非常に遅いことがある。従って、実際の移植に使用する数の神経幹細胞を得るには、 増殖速度を改善する必要がある。また、移植した神経幹細胞が患者体内で神経に分 化し機能するためには、神経突起伸張が良 、ほど好ま 、。

[0006] そこで、本発明は、神経幹細胞の生存及び Z又は増殖を促進する方法、その方法 によって作製された神経幹細胞を含む医薬組成物、並びに神経幹細胞を分化誘導 する際の神経突起伸長を促進する方法を提供することを目的とする。

[0007] また、ニューロスフ ア法を用いて増殖させた神経幹細胞を、特に脳虚血、神経変 性疾患等の難治性疾患を有する患者へ移植する際、神経幹細胞が他の個体由来で あれば、移植された患者において、拒絶反応に対する対策が必要となるため、患者 本人の神経幹細胞をその場で増殖させることが好ましい。

[0008] そこで、本発明は、脊椎動物個体にぉ 、て、神経幹細胞や SVZァストロサイトの増 殖を促進するための神経幹細胞増殖促進剤及び SVZァストロサイト増殖促進剤、並 びに、神経幹細胞や SVZァストロサイトの増殖を促進するための神経幹細胞増殖促 進方法及び SVZァストロサイト増殖促進方法を提供することもまた目的とする。

課題を解決するための手段

[0009] 発明者らは、 OP9細胞株の培養上清及び-ユーロスフェアの培養上清 (以下それ ぞれ、 OP9CM、 NSF— CM)と称する)に、神経幹細胞の低密度での生存及び増殖 を維持する活性があることを見いだした。そこで、定量性質量分析計 (CIPHERGEN社 製 Protein chip)を用いて、活性のある OP9CMと活性の無い OP9CMを比較 (N=4)し 、培養上清中で発現差のある分子の分子量リストを作成した。そのリストの内最も再 現性の高力つた一つを選択し、二重マススペック (ABI社製 Q star)を用いて、断片ァ ミノ酸配列を決定したところ、ガレクチン 1であることが判明した。

[0010] ガレクチン 1は β ガラクトシドに結合するレクチンであって、細胞質内及び細胞外 の両方に存在することが知られている。ウェスタン'プロットにより OP9CM及び NSF CM中のガレクチン 1の発現を調べたところ、確かにこれらの培養上清中にガレク チン 1が検出された。そこで、ガレクチン 1のアンチセンス cDNAを強制発現するこ とによりガレクチン 1活性を阻害したところ、神経幹細胞の増殖が著しく抑制を受け た。また、糖結合に対する競合作用によりガレクチン 1の阻害活性を有する

Thiodigalactoside ( 1 OmM)を NSF— CMに添カ卩すると、神経幹細胞の低密度での生 存及び増殖を維持する活性が阻害された。

[0011] これらの結果は、 OP9CM及び NSF— CM中の上記活性力 ガレクチン 1の糖結 合活性に由来することを示唆する。このガレクチン 1を神経幹細胞で過剰発現させ る力、またはガレクチン 1を神経幹細胞を培養する培地中に添加することにより、神 経幹細胞の生存率及び Z又は増殖率を促進できることが明らかとなり、本発明の完 成に至った。

[0012] こうして完成された本発明において、培養液中の神経幹細胞の生存、増殖、または それら両方を促進する方法は、ガレクチン 1又はガレクチン 3を神経幹細胞内で過 剰発現させるステップを含むことを特徴とする。別の実施態様として、神経幹細胞を、 ガレクチン 1またはガレクチン 3を含有した培養液で培養することを特徴としてもよ い。

[0013] なお、本明細書中で、単にガレクチン 1 (又は 3)と呼んだ時は野生型ガレクチン

1 (又は 3)及び βガラクトシド結合活性を有する変異型ガレクチン 1の両方を含 むものとする。

[0014] これら実施態様において、培養液が神経幹細胞培養上清特に-ユーロスフィァ培 養上清又は ΟΡ9細胞の培養上清を含んでもよい。また、ガレクチン 1またはガレク チン- 3がこれらの培養上清に由来してもよい。

[0015] さらに、本発明に係る医薬組成物は、ガレクチン 1またはガレクチン 3を過剰発現 させた神経幹細胞を有効成分として含有し、脳内虚血によって障害が生じた高次機 能を改善することを特徴とする。また、高次機能が運動機能であっても感覚機能であ つてもよい。

[0016] さらに、本発明に係る治療方法は、ヒト以外の哺乳動物において、ガレクチン 1ま たはガレクチン 3を強制発現させた神経幹細胞を移植することによって、脳虚血に 由来する症状を改善するものである。症状としては、例えば、高次機能障害、運動機 能障害、あるいは感覚機能障害であることが考えられる。治療対象は、ヒトにも適用 可能である。

[0017] さらに、本発明に係る、 in vitroで神経幹細胞を分化誘導する際の神経突起伸長を 促進する方法は、ガレクチン 1またはガレクチン 3を前記神経幹細胞内で過剰発 現させるステップを含む。また、この方法を個体に適用してもよい。

[0018] さらに、本発明にかかる神経幹細胞増殖促進剤は、脊椎動物個体において、神経 幹細胞の増殖を促進するための神経幹細胞増殖促進剤であって、ガレクチン 1ま たはガレクチン - 3を有効成分として含有する。

[0019] また、本発明に力かる神経幹細胞増殖促進方法は、正常脊椎動物個体にお!、て 神経幹細胞の増殖を促進するための方法であって、脳にガレクチン 1またはガレク チン 3を注入することを特徴とする。この方法は、正常個体であれば、ヒトにも、ヒト以 外の脊椎動物個体に対しても適用できる。

[0020] また、本発明に力かる神経幹細胞増殖促進方法は、ヒト以外の脊椎動物個体にお V、て神経幹細胞の増殖を促進するための神経幹細胞増殖促進方法であって、脳に ガレクチン 1またはガレクチン 3を注入することを特徴としてもよい。この方法は、神 経疾患を有し、神経治療を必要とする脊椎動物個体を対象とし、特にヒト以外の脊椎 動物個体を対象とするが、ヒトにも適用可能である。

[0021] さらに、本発明に力かる SVZァストロサイト増殖促進剤は、脊椎動物個体において 、 SVZァストロサイトの増殖を促進するための SVZァストロサイト増殖促進剤であって 、ガレクチン 1またはガレクチン 3を有効成分として含有する。

[0022] また、本発明に力かる SVZァストロサイト増殖促進方法は、正常脊椎動物個体にお いて SVZァストロサイトの増殖を促進するための SVZァストロサイト増殖促進方法で あって、脳にガレクチン 1またはガレクチン 3を注入することを特徴とする。この方 法は、正常個体であれば、ヒトにも、ヒト以外の脊椎動物個体に対しても適用できる。

[0023] また、本発明に力かる SVZァストロサイト増殖促進方法は、ヒト以外の脊椎動物個 体において SVZァストロサイトの増殖を促進するための SVZァストロサイト増殖促進 方法であって、脳にガレクチン 1またはガレクチン 3を注入することを特徴としても よい。この方法は、神経疾患を有し、神経治療を必要とする脊椎動物個体を対象とし 、特にヒト以外の脊椎動物個体を対象とするが、ヒトにも適用可能である。

[0024] これまで、神経幹細胞をクローナルに培養する技術も知られて 、なかったし、クロー ナルに培養できるかどうかさえ明らかでなかったのだが、本発明者らによって、神経 幹細胞をクローナルに培養する技術が確立された。そこで、以下の検定方法及びス クリーニング方法の完成に至った。

[0025] 本発明にかかる検定方法は、培養液中に添加された対象物質に対し、神経幹細胞 の生存、増殖、またはそれら両方を促進する活性を検定する検定方法であって、神 経幹細胞を、クローナルな濃度で播種された状況下の神経幹細胞を増殖させること ができな!/、基礎培地に対象物質を添加した検定培地を用いて、クローナルな濃度で 播種する工程と、播種した神経幹細胞が、検定培地中で増殖できるかどうかを判定 する工程とを含む。この神経幹細胞が CD15 +を指標として選択された神経幹細胞 であってもよい。また、培養皿の 1ゥエルにつき 1個の神経幹細胞を入れることにより、 クローナルな濃度で播種してもよ 、。

[0026] さらに、本発明に力かるスクリーニング方法は、複数の対象物質の中から、神経幹 細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促進する活性を有する活性物質を同定する ためのスクリーニング方法であって、上記いずれかに記載の検定方法を用いることに よって前記活性物質を同定する。

[0027] なお、上記!/、ずれのガレクチン 1も、 C—S変異型ガレクチンであってもよ!/、。 C-S 変異型ガレクチンとは、本明細書中では、ガレクチン 1の有するシスティン残基のう ち、少なくとも 1つのシスティン残基がセリン残基に変異している変異ガレクチン 1タ ンパク質をいう。

[0028] = =関連文献とのクロスリファレンス = =

なお、本願は、 2003年 9月 9日付けで出願した日本国特願 2003— 317379号に基づく 優先権を主張する。この文献を本明細書に援用する。

図面の簡単な説明

[0029] 図 1は、本発明に係る実施例 2において、神経幹細胞内でガレクチン 1を強制発 現させた時の-ユーロスフィァの形成効率を、コントロールと共に表したグラフである。

[0030] 図 2は、本発明に係る実施例 3にお 、て、神経幹細胞の培養液中にガレクチン 1 を添カ卩した時の-ユーロスフィァの形成効率を、コントロールと共に表したグラフであ る。

[0031] 図 3は、本発明に係る実施例 3において、神経幹細胞の培養液中にガレクチン 3 を添カ卩した時の-ユーロスフィァの形成効率を、ガレクチン 1を添カ卩した時の-ユー 口スフィァの形成効率と比較したグラフである。

[0032] 図 4は、本発明に係る実施例 4にお 、て、ガレクチン 1を強制発現させた神経幹細 胞(Ga卜 1+)を虚血誘導したスナネズミに移植した後、 EBSTを行った結果を、コント口 ール (G -Γ)と共に示したグラフである。

[0033] 図 5は、本発明に係る実施例 4において用いたレンチウィルスベクター

CSH- EF- MCS- IRES2- Venusの制限酵素地図である。

[0034] 図 6は、本発明に係る実施例 4にお 、て、ガレクチン 1を強制発現させた神経幹細 胞(GAL)を虚血誘導したスナネズミに移植した後、 BATを行った結果を、コントロー ル (LV)と共に示したグラフである。

[0035] 図 7は、本発明に係る実施例 5にお 、て、無処理の神経幹細胞 (A)及びガレクチン - 1を強制発現させた神経幹細胞 (B)を分化させ、抗 β III -チューブリン抗体を用い て抗体染色した写真である。矢印は伸張した神経突起を示す。

[0036] 図 8は、(A)本発明に係る実施例 6において、ガレクチン 1を注入した脳より単離し た神経幹細胞より形成された初代-ユーロスフィァの総数を示すグラフである。 (Ipsi. 注入側の脳半球力 得られたニューロスフィァ、 Ctra.その逆側の脳半球力 得られ た-ユーロスフィァ)(Ga卜 1ガレクチン一 1を注入した個体の脳、 Saline生理食塩水 を注入した個体の脳)(B)本発明に係る実施例 6において、ガレクチン 1を注入した 脳の SVZにおける細胞増殖能を調べた結果を示す写真である。(C) Bにおいて、複 数の切片上でシグナル数を数えたグラフである。

[0037] 図 9は、本発明に係る実施例 6において、ガレクチン 1注入による、 SVZを構成す る細胞の割合の変化を表したグラフである。

[0038] 図 10は、本発明に係る実施例 6において、ガレクチン 1の注入が、マウス脳内で 増殖の遅 1、細胞の増殖を促進するかどうか調べた結果を示す図である。マウスは、 ガレクチン- 1注入の最終日から 10日後 (A, B)と 30日後(C, D)に解剖し、脳を単 離した。なお、 A及び Cは本発明に係る実施例 6において、脳の SVZにおける増殖の 遅い細胞の細胞増殖能を調べた結果を示す写真であり、 B及び Dはそれぞれ、 A及 び Cにお 、て、複数の切片上でシグナル数を数えたグラフである。

発明を実施するための最良の形態

[0039] 以下、上記知見に基づき完成した本発明の実施の形態を、実施例を挙げながら詳 細に説明する。実施の形態及び実施例に特に説明がない場合には、 J. Sambrook, E. F. Fntsch & T. Maniatis (Ed.), Molecular cloning, a laboratory manual (3rd edition), Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, New York (2001); F. M. Ausubel, R. Brent, R. E. Kingston, D. D. Moore, J.G. Seidman, J. A. Smith, K. Struhl (Ed.), Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons Ltd.などの 標準的なプロトコール集に記載の方法、あるいはそれを修飾したり、改変した方法を 用いる。また、市販の試薬キットや測定装置を用いている場合には、特に説明が無い 場合、それらに添付のプロトコールを用いる。

[0040] なお、本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、 当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を 再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的に実施例などは、本 発明の好ま 、実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されて 、るの であって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本 発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾が できることは、当業者にとって明らかである。

[0041] = =神経幹細胞におけるガレクチンの過剰発現 = =

本発明は、培養液中の神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促進する方 法であって、ガレクチン 1又はガレクチン 3を前記神経幹細胞内で過剰発現させる ステップを含むことを特徴とする。

[0042] 適用する神経幹細胞は、 Weissの-ユーロスフィァ法あるいはそれを改良した方法 を用いて単離する。神経幹細胞の由来する動物種や中枢神経系内での部位、神経 幹細胞の発生段階は特に限定しないが、以下の実施例では、マウス 14日胚前脳より 単離した神経幹細胞を用いた。

[0043] ガレクチン 1を過剰発現させる方法としては、神経幹細胞で機能する転写プロモ 一ターを有したウィルスベクターやプラスミドベクターを用いて、ガレクチン 1遺伝子 を外来的に神経幹細胞に導入し、強制発現させてもよい。導入方法は、常法に従つ て、細胞にトランスフエタトしてもよいし、ベクターにウィルスベクターを用いる場合など は、予めベクターを含んだウィルス粒子を形成させ、そのウィルスを細胞に感染させ てもよい。ウィルスとしては、ガレクチン 1遺伝子を神経幹細胞に導入し、ガレクチン 1を強制発現できるものであれば何でもよぐ例えばアデノウイルスやレトロウイルス などが使用できる。外来性遺伝子ではなぐ内在性ガレクチン 1遺伝子座に対し、 遺伝子操作を行い、過剰発現するようにしてもよい。その方法としては、例えば、相同 組換えによって、内在性ガレクチン 1遺伝子座のプロモーター領域を、恒常的に発 現する遺伝子のプロモーター領域などで置換したり、恒常的に発現する遺伝子の構 造遺伝子部分をガレクチン 1遺伝子で置換したりすること等が考えられる。

[0044] 神経幹細胞内で過剰発現させるのは、ガレクチン 1の代わりに、ガレクチン 3でも よい。

[0045] = =培養液中へのガレクチンの添力卩= =

また、別の実施形態として、ガレクチン 1またはガレクチン 3を、神経幹細胞を培 養する培地中に添加してもよい。この場合、添加するガレクチン 1またはガレクチン —3の濃度は、最終濃度 lOOpgZml以上になるようにするのが好ましぐ lOOng/ml 以上になるようにするのがより好まし!/、。

[0046] 精製したガレクチン 1を添加する代わりに、ガレクチン 1を含有した培地を添加し てもよい。例えば、 OP9細胞株や神経幹細胞の培養上清や、ガレクチン 1を適当な 細胞株 (例えば COS細胞株や 293T細胞株など)で強制発現させ、その培養上清を 用いてもよい。

[0047] = =マウス個体内へのガレクチンの投与 = =

本発明に従って、ガレクチン 1またはガレクチン 3を、直接脊椎動物個体の脳に 注入することにより、本来個体が有する神経幹細胞及び Z又は SVZァストロサイトを 増殖させることができる。

[0048] 注入部位は脳内であればどこでもよ!/、が、神経幹細胞の近傍、例えば側脳室など が好ましい。注入するガレクチン量は 5— 100 gZ個体が好ましぐ 10— 20 /z gZ 個体がより好ましい。ガレクチンの形態は、特に限定されないが、精製したガレクチン を培地や生理食塩水や PBS等に溶解した溶液状であることが好ましい。その際、溶 液は、 13 メルカプトエタノールを 1一 lOmM及び EDTAを 1一 5mM添カ卩するのが 好ましい。あるいは、 OP9細胞株や神経幹細胞の培養上清や、ガレクチン 1を上記 のような適当な細胞株で強制発現させ、その培養上清を用いてもよい。

[0049] 対象とする脊椎動物は、ヒトでもヒト以外でも良い。健康な正常個体に行ってもよぐ 神経疾患を有し、神経治療を必要とする個体に行ってもよい。正常個体にガレクチン を投与することにより、神経機能の向上、ひいては生活の質 (QOL)の向上が期待さ れる。また、特に脳虚血、神経変性疾患等の難治性疾患を有する患者にガレクチン を投与することにより、神経細胞の再生を促進し、運動機能、感覚機能、認知機能の 低下などの神経症状を緩和させたり回復させたりすることが期待できる。

[0050] = =マウス個体内へのガレクチン及び神経幹細胞の同時投与 = =

上記のようにして得られた、ガレクチン 1又はガレクチン 3を過剰発現させた神経 幹細胞を、脳内虚血による症状、特に障害が生じた高次機能を改善するための治療 薬として用いることができる。脳内虚血によって障害の生じる高次機能として、運動機 能'感覚機能'認識機能が知られているが、以下の実施例では、運動機能及び感覚 機能を例にとって、機能改善を測定した。

[0051] 神経幹細胞を移植する際には、ノ ッファーやキャリアなどとともに形成した医薬組成 物を移植するのが好ましい。以下の実施例で示すように、通常の神経幹細胞を移植 するのに比べ、ガレクチン 1又はガレクチン 3を過剰発現させた神経幹細胞を移植 した場合、症状の改善の効果が、より著しいことがわかる。

[0052] 神経幹細胞の移植の際、ガレクチン 1又はガレクチン 3を脳内に投与する別の 方法として、ガレクチン 1又はガレクチン 3を過剰発現させた神経幹細胞を移植す るのではなぐ神経幹細胞の移植とともに、ガレクチン 1又はガレクチン 3を脳内に 直接投与するか、または静注により血中投与しても良い。

[0053] 野生型ガレクチン 1は、還元剤(例えば β メルカプトエタノール)非存在下で 24 時間以内に j8—ガラクトシド結合活性を失うが、 C S変異型ガレクチン 1 (例えば、 C 2S、 C16S、 C42S、 C60S、 C88S、 C130Sの各変異ガレクチン—: 0は 1週間以上 その活性を保つことから、システィン残基が還元状態にあることが糖結合活性を安定 に保つのに重要であることが示された(Hirabayashi and Kasai, J Biol Chem 268, 23648-23653) oこのように、 C—S変異型ガレクチンは、野生型ガレクチンと同じ j8—ガ ラタトシド結合活性を有するば力りでなぐ非還元状態において、野生型ガレクチンよ り、長期にわたって安定に活性を保つことができる。従って、本発明のいずれにおい ても、上記野生型ガレクチンの代わりに C-S変異型ガレクチンを用いてもよい。 C-S 変異型ガレクチン 1の場合、中でも C2S型変異体は非還元状態で最も安定であり ( Hirabayashi and Kasai, J Biol Chem 268, 23648- 23653)、特に好ましい変異体である 。また、 C S変異型ガレクチンは、複数のシスティン残基がセリン残基と置換していて もよい。なお、これらの変異型タンパク質は、常法により、ガレクチン遺伝子に対して in vitro mutagenesisの方法を用いて得られた変異遺伝子を大腸菌で発現させ、精製 することにより得られうる(Hirabayashi and Kasai, J Biol Chem 268, 23648-23653)。

[0054] = =神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促進する活性を有する活性物質 を同定するためのスクリーニング = =

本発明の検定方法によると、培養液中に添加された検定対象物質が、神経幹細胞 の生存、増殖、またはそれら両方を促進する活性を有するかどうか検定することがで きる。

[0055] まず、神経幹細胞を、クローナルな濃度で播種したときは、神経幹細胞が増殖する ことができな ヽ基礎培地を選択する。この基礎培地に検定対象物質を添加して検定 培地を作製し、神経幹細胞をクローナルな濃度で播種する。適当な期間培養した後 、播種した神経幹細胞が、検定培地中で増殖できるかどうか、すなわちコロニーを形 成するかどうかを判定することにより、検定対象物質が、神経幹細胞の生存、増殖、 またはそれら両方を促進する活性を有するかどうか判断する。

[0056] 用いる神経幹細胞は、 Weissらの報告した-ユーロスフィァ法などの常法に従って単 離し、増殖させたものでもよいが、細胞膜抗原である CD 15の発現を指標にして単離 した細胞を用いることが好ましい。例えば、脳から単離した細胞あるいは-ユーロスフ ィァ法によって増殖させた細胞を用い、 FACS、ァフィ-ティカラム、マグネットビーズ 法などにより、 CD15を発現している細胞を濃縮することができる。 CD15は多分ィ匕能 を有する神経幹細胞に強く発現しているので、この方法により、検定にかける細胞中 での神経幹細胞の割合を数倍一 10倍程度濃縮することができ、安定した検定結果 を得られるようになる。

[0057] クローナルな濃度で播種するのには、例えば、直径 10cmのプラスティックシャーレ に、 10個一 1000個程度の細胞を播種するというように、一つの培養皿に低密度で 神経幹細胞を播種してもよ 、が、例えば 96ゥエルのプラスティックシャーレの各ゥェ ルに細胞一つずつ播種するというように、一つのゥエルに一つの細胞を播種するの が好ましい。

[0058] 基礎培地は、例えば、実施例の表 1に記載の培養液などを用いることができるが、 どのような物質を単離するかにより、基礎培地を選ぶことができる。例えば、高密度の 神経幹細胞を増殖させることはできる力 低密度では増殖させることができないような 培地を選択すると、低密度で増殖できない原因は、神経幹細胞自体が分泌している 因子の不足によるものと考えられるので、神経幹細胞が分泌している様々な分泌因 子を検定するのに好ましいであろう。

[0059] 検定対象物質は、このように、神経幹細胞などの培養液中から単離したものであつ ても、市販の化合物ライブラリーから購入できるものであってもよぐ本検定方法によ つて基本的にどんな物質でも検定できるが、神経幹細胞の培養に毒性がない物質が 好ましい。

[0060] こうして選択された基礎培地に、検定対象物質を添加して、検定培地を作製する。

検定培地中の神経幹細胞の培養は常法に従って行うことができる。数日一 1ヶ月程 度培養した後、検定対象物質が神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促進 する活性を有すれば、検定培地中にコロニーが観察される。

[0061] この検定方法を用いることにより、化合物ライブラリーや培養液力 単離された物質 などのような一群の物質の中から、神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促 進する活性を有する物質をスクリーニングし、単離することが可能である。

実施例

[0062] 以下、実施例を用いて、以上に説明した実施態様を具体的に説明するが、これは、 実施の一例であって、本発明をこの実施例に限定するものではない。

[0063] <実施例 1 :ニューロスフィァの作成 >

妊娠 14日目マウス子宮より、マウス 14日胚を剖出し、側脳室周囲部を単離し、ピぺ ットを用 、て単一細胞に物理的に解離した。表 1の培養液に 5x105/mlの密度で播種 し、一週間 37°C5%で培養すると、約 50-200 m程度の球状の浮遊性細胞塊が得られ た。

[表 1] /し 製造者および型式

D EM/F12 1 :1 1.56g GIBCO 12400-016

NaHC03 1.2g (14mM) Nacalai

Glucose 2.9g Nacalai

Trsnsferrin 100mg 和光 208- 10333

Insulin 25mg SIGMA 1-5500

Progesterone 6.3 jU g SIGMA P - 0130

Sodium Selenate 5.2 ju g SIGMA S-1382

Putrescine 9.7mg SIGMA P-7505

EGF 40 i g Genzyme Tech

bFGF 40 i Genzyme Tech

[0064] この細胞塊を、再び単一細胞に物理的に解離し、セルソーターを用いて、新たに調 製した培地中に 1一 100細胞 Zゥエルの細胞密度でソーティングを行った。その際、 実験誤差を少なくするため、厳密にソーティングする細胞の大きさを 10— 25 mとし、 かつ死細胞を PI染色法により染色し除去した。その後、さらに 7日間培養し、形成され る-ユーロスフィァ (50 m以上の細胞塊として定義)の数を測定し、形成効率とした。 このアツセィ系における-ユーロスフィァの形成効率を、神経幹細胞の生存及び Z又 は増殖の指標とした。

[0065] この方法に従ってソーティングした後、表 1の培養液のみでは-ユーロスフィァは形 成されなかった。しかしながら、培養液中に-ユーロスフィァ培養上清または OP9C Mを添加することにより、ソーティング後の-ユーロスフィァの形成が可能となった。

[0066] OP9CMは以下のようにして調製できる。通常 20%FCSを含む α MEMで継代さ れている OP9細胞に対し、 PBSで数回洗い、表 1の培地を添カ卩して、 48時間 37°C5 %C02の条件下で培養する。その後、 0.45 mのフィルターで細胞成分を除去し、 培養上清 OP9CMとする。

[0067] <実施例 2 :ガレクチン 1の強制発現 >

レトロウイルス発現ベクター pMY- IRES- EGFPに、マウス ·ガレクチン— lcDNA全長 配列をクロー-ングした(GAL)。以下、ネガティブコントロールとして、ベクターのみ のもの(RV)、及びガレクチン lcDNAを逆向きに挿入したもの(AS)を用いた。こ れらのレトロウイルスベクターと VSV-G発現プラスミドを、それぞれレトロウイルス産生 細胞株 293gpにトランスフエタトした。その後 48時間培養し、各上清をレトロウイルス含 有培地として回収した。実施例 1に従って-ユーロスフィァを培養する際、培養液中 にレトロウイルス含有培地を添カ卩し、感染の成立した-ユーロスフィァ細胞のみを、セ ルソーターを用いてソーティングした。なお、ソーティングの際には、希釈なしの-ュ 一口スフィァ培養上清を用いた。この培養上清は、ニューロスフェア形成時の培養条 件にて 72時間培養の後に、 0.45 mフィルターを通して細胞成分を除去することによ り調製した。

[0068] その後 7日目に形成された-ユーロスフィァの形成効率 (ニューロスフィァの数 Zソ ートされた神経幹細胞の数)を、 GAL、 RV、 ASの間で比較した。図 1に示すように、 RV (コントロール) 5. 58%、 GAL (ガレクチン 1強制発現群) 7. 78% (有意水準 p =0. 002)、 AS (ガレクチン 1アンチセンス強制発現群) 3. 9% (有意水準 p = 0. 0 05)となり、ガレクチン 1の強制発現は、神経幹細胞の生存及び Z又は増殖を促進 した。

[0069] <実施例 3 :培地中へのガレクチンー1またはガレクチンー3の添カロ >

実施例 1のソーティング後の培地中にヒト組換えガレクチン l(Genzyme technology 社)を 100pg/ml、 Ing/mU 100ng/mlにて添カ卩した。結果を図 2に示す。なお、本実験 では、ソーティング後の培養培地としては、約 66%に希釈した-ユーロスフィァ培養上 清を用いた。

[0070] 結果として、独立試行を 3回行い、図 2に示すように、ネガティブコントロール 0. 13 %、ガレクチン 1 100pg/ml添カ卩時 0. 23%、ガレクチン 1 lng/ml添加時 0. 23% 、ガレクチン 1 100ng/ml添カ卩時 1. 9%となり、ガレクチン 1 100pg/ml又は lng/ml 添加により、ニューロスフィァの形成効率は上昇した力 lOOng/ml添カ卩により、最も著 しくニューロスフィァの形成効率は上昇し、ガレクチン 1は、濃度依存的に神経幹細 胞の生存及び Z又は増殖を促進した。

[0071] さらに、ガレクチン 1との代わりにガレクチン 3を用いて、 100ng/mlにて実験を行 つた (N= 5)。本実験では、培養の基礎培地として、希釈なしの-ユーロスフィァ培養 上清を用いた。図 3に示すように、ガレクチン 1添カ卩時 3. 75%、ガレクチン 3添カロ 時 3. 52%となり、ガレクチン 3もガレクチン 1と同等の効果があった。

[0072] <実施例 4 :モデル動物を用いた実験 > = =スナネズミの虚血誘導 = =

16— 21週齢で体重 60— 76gのスナネズミ(Meriones unguiculatus)を 3匹または 4 匹のグループに分け、 12時間の明暗サイクルで飼育した。スナネズミを二群に分け、 2%イソフルレンを用いて麻酔し、左側の頸動脈を小ピンチコックで 10分間狭窄し、 虚血を誘導した。

[0073] 脳梗塞の症状は梗塞指標(stroke index: SI)で評価した。即ち、以下の行動ある!/、 は状態に対し、それぞれ下記の点数を与え、当てはまる症状の点数を合計する。 毛の逆立てまたは振戦 1

感覚の鈍化 1

動作の減少 1

反り返った頭部 3

閉じない目 3

眼瞼下睡 1

外向きに広げた脚 3

回旋運動 3

発作 3

高度の筋力低下 6

[0074] 虚血誘導した個体群のうち、 10以上の点数を有した個体を選択し、一度目の虚血 誘導の 5時間後に、もう一度同様の虚血誘導の操作を行い、以下の移植実験に用い た。

[0075] = =神経幹細胞の移植 = =

スナネズミに虚血誘導操作を行った 4日後に、以下のように移植手術を行った。ス ナネズミを 2%イソフルレンを用いて麻酔し、定位フレーム内に置く。虚血を誘導した のと同じ左側の頭蓋骨に、頭蓋骨を平面にしたときのブレダマからの座標(前方約 1. Omm、側方約 1. 5mm、腹方約 1. 5mm)にある線条体の尾状核に 10 1のノヽミルトン シリンジが挿入できる程度の穴を開ける。ハミルトンシリンジを用いて、 2分以上かけ て移植用懸濁液(5xl05細胞数 /3 1)を 3 1注入し、 2分放置して、拡散させること により、尾状核に神経幹細胞を移植した。実験に供する二群に対して、実施例 2で作 製した、ウィルスベクター (RV)のみを有する神経幹細胞、及びガレクチン 1 (GAL) を有する神経幹細胞を、それぞれ移植した。なお、各神経幹細胞に対し、移植前に 遺伝子導入を計 2回行い、合計 21日間培養した。拒絶反応を抑制するため、各個体 群に対し、手術後 4週間、週に 3回ミグリオール 812 (ミツバ貿易)を混合したシクロス ポリン A (和光製薬)を投与した。手術後は、摂餌、グルーミング、体重の増加が正常 に回復するまでケージに一匹ずつ飼育した。

[0076] = = EB¾T (elevated body swing test) = =

実験に用いたスナネズミの運動機能を評価するために、 EBSTを行った。各スナネ ズミ個体を、尾の付け根で保持し、実験台から約 10センチの高さに持ち上げた。左 右どちらかの側に 10度以上上半身を持ち上げたとき、その側へのスイングと定義す る。一分間のスイングの方向と回数を測定し、これを毎日 3回 (合計 3分)繰り返した。 ここでは、左側の脳に虚血誘導を起こさせているので、その反対側、即ち右側にスィ ングする割合が計測された。

[0077] 虚血誘導操作をした日、神経系前駆細胞を移植した日、及び、移植後 10日目、 20 日目、 30日目に、 EBSTを行った。図 4に示したように、ガレクチン— 1 (GAL)を有す る神経幹細胞を用いると、ウィルスベクター (RV)のみを有する神経幹細胞に比べ、 さらに運動機能障害の回復が観察された。

[0078] = = BAT (bilateral asymmetry test) = =

次に、実験に用いたスナネズミの体性感覚機能を評価するために、 BATを行った。 ここでは、実施例 2とは異なり、レンチウィルスのベクターを用いた。まず、ヒト 'ニュー ロスフェアから TotalmRNAを TRIzoKinvitrogen社)にて単離し、

Superscript2(Invitrogen)及び下記のプライマーを用いて、 RT— PCRを行った。 PCR の条件としては、酵素は KOD+(TOYOBO社)を用い、 94°C2分で変性処理をした後、 94°C 15秒— 60。C30秒— 68。C60秒を 30サイクル行った。

プライマー 1 : GCGGCCGCGCCACCATGGCTTGTGGTCTGGTCGC (配列番号: 0 プライマー 2: AGAGTGGATCCTTATCAGTCAAAGGCCACACATTTG (配列番号 2 )

[0079] 増幅した DNA断片を Notlと BamHlで消化し、 CSH- EF- MCS- IRES2- Venus (図 5) の Notl— BamHl部位にクローユングした。このようにしてできたガレクチン— 1の発現 ベクターを用い、文献記載の方法(Miyoshi et al., J. Virol, vol.72, 8150-8157, 1998 )により、ガレクチン 1を発現するレンチウィルスを得た。簡単に記載すると、上記べ クタ一、 pMDLg/pRRE、 pVSV- G、 pRSV- REVの合計 4つのウィルス構成要素発現プ ラスミドを 293T細胞にトランスフエタトし、一定期間細胞にウィルスを産生させ、培養上 清中のウィルスを超遠心で精製して、ニューロスフェアを培養している培地に添加す ることにより、神経幹細胞に感染させた。

[0080] ガレクチン 1発現神経幹細胞を上記の様に移植したスナネズミ各個体の両前肢の 足部分に約 60mm2の粘着テープを貼り、虚血誘導を起こさせた側の反対側、即ち 右側の足のテープを除去するまでの時間を記録する。この試みを一日に 3回行い、 その平均時間を各個体のスコアとした。テストを行った個体群及び日は、 EBSTと同 様である。

[0081] 図 6に示すように、ガレクチン 1 (GAL)を発現する神経幹細胞を用いると、 30日 後に、ウィルスベクター (LV)のみを有する神経幹細胞に比べ、テープを除去するま での時間が短くなり、感覚神経障害の回復が観察された。

[0082] <実施例 5:中枢神経突起伸長効果 >

実施例 2で作製した、マウス'ガレクチン lcDNAを組み込んだレトロウイルスべク ター pMY-IRES-EGFを有する神経幹細胞を、培養培地から増殖因子 EGF及び FGF を除去して接着培養を行うことにより、ニューロンを分化させた。分化した細胞を、ニュ 一ロンの特異的マーカーである /3 III チューブリンで染色したところ、図 7に示すよう に、ガレクチン 1を発現する神経幹細胞が分化した神経細胞は、コントロールである 無処理の神経幹細胞が分化した神経細胞に比べ、顕著に伸張した神経突起を有す ることがわかった。

[0083] <実施例 6:マウス個体におけるガレクチン 1注入の効果 >

= =ガレクチン 1注入による-ユーロスフィァ形成能の増加 = =

マウス'ガレクチン 1を 0. 9%生理食塩水に溶解し、全量 14 gのマウス'ガレクチ ンー 1を含む溶液、及び含まない溶液を、マウス(10— 15週令)の片側の側脳室( Ipsi.)に 7日間、浸透圧ポンプを用いて時速 0. 5 1の速度で注入し、逆側の側脳室( Ctra.)には何も注入しなかった。このように、ガレクチン 1注入側(Ipsi. Ga卜 1)、ガレ クチン 1注入逆側(Ctra. Ga卜 1)、生理食塩水注入側(Ipsi. saline)、生理食塩水逆 側(Ctra. saline)の 4つの場所にっ 、ての実験結果を比較した。

[0084] 脳先端力 左右の脳室の交差点まで、皮質や海馬の混入がないようにして両側の 側脳室周辺の組織を単離し、それぞれ単一細胞に解離した。解離した細胞を、 20η gZmlの EGFを含む上記培地を用い、 1000— 2000細胞 Zmlの濃度で、 6ゥエルの プレートに播種した。 10— 12日培養後、形成された初代-ユーロスフィァの総数を数 えた。結果を図 8Aに示す。

[0085] ガレクチン 1 (Ipsi., Gal-1)を注入した場合、生理食塩水(Ipsi., Saline)を注入した 時より、脳半球当たり得られる-ユーロスフィァの数は、有意に増加し、この増加は、 注入して 、な 、側(Ctra.)の脳半球でも観察された (Gal-1 vs Saline)。

[0086] また、ガレクチン 1を注入したマウスから得られた-ユーロスフィァのうち 99%以上 力 二次-ユーロスフィァ形成や-ユーロンとグリアへの多分ィ匕能を示した。

この結果は、ガレクチン 1の注入によって神経幹細胞数が増加して 、ることを示唆 し、従って、マウス個体内でも、ガレクチン 1が神経幹細胞数の生存、増殖、または それら両方を促進する効果を有すると考えられる。

[0087] = =ガレクチン 1注入による SVZにおける細胞増殖能の促進 = =

本実施例では、マウスの脳にガレクチン 1を注入した時、 SVZ(subventricular zone)における細胞増殖能が促進されるかどうか調べた。 SVZは、成体脳においても 、神経細胞の増殖が継続して ヽることが知られて ヽる領域である。

[0088] 7日間マウス(8週令)の脳にガレクチン 1を注入した後、 2時間おきに 10時間にわ たって、 0.007%NaOHを含有するリン酸緩衝液に溶解した溶液 BrdU (シグマ社)を、最 終量 120mg/kg体重になるように、腹腔に注入した。最終投与後 30分して、マウスを 4 %ホルムアルデヒド溶液で灌流固定し、脳を単離し、 4%ホルムアルデヒド溶液に浸し てさらにー晚、後固定した。ヴイブラトーム (vibratome)で 50 /z mの切片を作製し、 PB Sで 3度リンスした後、 TNBブロッキング溶液(TNB blocking solution; Vector社)で 1 時間インキュベートした。抗 BrdU抗体(ラットモノクローナル、 Abeam社、 1: 100)で一 晚 4°Cでインキュベートした後、ピオチン化二次抗体 (抗ラッ HgG、 1 : 200)で 1時間 室温でインキュベートした。 PBSでリンスし、 ABC Elite kit (Vector社)で発色させた。 その結果を、生理食塩水を注入した個体における結果とともに図 8Bに示す。また、 複数の SVZの切片上で抗 BrdU抗体によって核が染色された細胞数を数えた結果を 図 8Cに示す。

[0089] ガレクチン 1を注入した場合、生理食塩水の注入に比べて核が染色された細胞が 平均 36%増加していた。また、これらのサンプル間で、アポトーシスを起こしている細 胞数に、有意な差はなかった(図示せず)。この結果より、マウス個体内では、ガレク チン - 1が神経幹細胞の増殖を促進する効果を有すると考えられる。

[0090] = =ガレクチン 1注入による SVZを構成する細胞数の増加 = =

このように、ガレクチン 1の注入は、 SVZにおける細胞増殖を促進した力 それに よって、 SVZを構成する細胞数の増加が生じるかどうかを調べた。

[0091] SVZにおいては、 SVZァストロサイトの一部は幹細胞として機能し、中間分化段階 の TA細胞(transit amplifying cells)を経て、さらに細胞増殖の後、 NB (神経芽細胞) へと分ィ匕することが知られている。そこで、細胞タイプを識別するため、上記のように ガレクチン 1及び BrdUを注入したマウスの切片に対し、各種細胞マーカーを用いて SVZを構成する細胞を染色した。

[0092] ここでは、 BrdUで増殖細胞を染色すると共に、ゥサギ抗 Dlx抗体(Grace

Panagan¾an氏から供与、 1 :400で使用)、マウス抗 Mashlモノクローナル抗体( Phaemingen社、 1: 100で使用)、ゥサギ抗 Sox21抗体 (発明者らが作製、 1 : 10で使用 ) (Ohba et al, Neurosci Lett. 358(3):157- 60, 2004)を用いて、組織化学的染色を行 つた。抗 Dlx抗体は TA細胞と NBに特異的に認識する。また、抗 Mashl抗体は、 Dlx+ 細胞の一部の細胞集団を認識する力 この細胞集団は、ほとんどの細胞が BrdUポジ ティブで、 GFAPや PSA-NCAMネガティブであることから、抗 Mashl抗体は TA細胞の 全部または一部を特異的に認識することになる。抗 Sox21抗体は、 SVZの全ての細 胞種を認識する。組織化学的染色は、上記抗 BrdU抗体の場合と同じ手法で行った。 結果を図 9及び表 2に示す。

[表 2] ガレクチン- 1は成体 SVZにおいて NSPGを増加させる

SVZァストロサイト TA細胞 ニューロブラスト

Sox21 + + +

マーカー Dlx + +

Mashl +

ガレクチン- 1 65.0+13.0* 236+18.7* 125+37.2 細胞数

生理食塩水 32.6±4.15 171 + 1 1.1 109+9.20 相対比 力'レクチン- 1 /生理食塩水 1.99 138 1.14

[0093] 図 9は、各実験条件にお!、て、検出された細胞タイプの割合を示したグラフである( A;NB細胞 Dk+/ Mashl—、 B ; SVZァストロサイト BrdU+/Sox21+/Dlx-、 c ;TA細胞

Mashl+、 O ;その他の細胞)。ガレクチン 1の注入によって、増殖している SVZァス トロサイト (B、グラフでは *部)の割合が有意に (pく 0.05)増加したことがわかる。また、 ガレクチン 1の注入によって、 SVZにおける、増殖している SVZァストロサイト(B)の 割合が、ガレクチン 1を注入したのと左右逆の脳半球の側でも有意に (pく 0.05)増加 していた。また、表 1より、 SVZァストロサイト(B)だけでなく TA細胞 (C)の細胞数も、 有意に増加して 、ることがわかる

これらの結果から、ガレクチン— 1の注入は、マウス個体内で SVZァストロサイトの増 殖を促進することが明らかになった。 SVZァストロサイトの一部は神経幹細胞として機 能するため、この結果は、ガレクチン 1の注入が、マウス個体内で神経幹細胞の増 殖を促進することを支持する。

[0094] = =ガレクチン 1投与による増殖の遅い細胞数の増加 = =

神経幹細胞は、 in vivoで増殖が遅い一群の細胞に含まれていることが知られてい る。そこで、ガレクチン 1の注入が、マウス個体内で増殖の遅い細胞の増殖を促進 するかどうか調べた。

[0095] ここでは、 BrdUを脳内に注入するのではなぐ lmg/mlの BrdUを飲み水に添カロし、 1週間、マウスに与えた。マウスは、ガレクチン 1注入の最終日力ら 10日後と 30日後 に解剖し、脳を単離した。 BrdUの検出は、上記と同様に行った。結果を図 10に示す [0096] ガレクチン 1を注入した脳では、生理食塩水を注入した脳より、有意に(10日目 p=0.01、 30日目 p〈0.001) BrdUポジティブな細胞数が増加していた。し力し、 BrdUポ ジティブな細胞中、 TA細胞の一部を認識する Mashlの発現して ヽる細胞の割合は、 コントロールと有意な差はな力つた(図示せず)。これらの結果より、ガレクチン 1の 注入は、マウス個体内で、 TA細胞に分化する前の増殖の遅い細胞の増殖を促進す ることが明らかになった。この結論は、ガレクチン 1の注入が、マウス個体内で神経 幹細胞の増殖を促進することを支持する。

産業上の利用可能性

[0097] 本発明によれば、神経幹細胞の生存及び Z又は増殖を促進する方法、及びその 方法によって作製された神経幹細胞を含む医薬組成物を提供することができる。 ま た、脊椎動物個体において、神経幹細胞や SVZァストロサイトの増殖を促進するた めの神経幹細胞増殖促進剤及び SVZァストロサイト増殖促進剤、並びに、神経幹細 胞ゃ SVZァストロサイトの増殖を促進するための神経幹細胞増殖促進方法及び SV Zァスト口サイト増殖促進方法を提供することができる。

[0098] さらに、神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促進する活性を検定する検 定方法、及び神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促進する活性を有する 物質のスクリーニング方法を提供することができる。

Claims

請求の範囲
[1] 培養液中の神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促進する方法であって ガレクチン 1 (Galectin-1)を前記神経幹細胞内で過剰発現させるステップを含む ことを特徴とする方法。
[2] 培養液中の神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促進する方法であって ガレクチン 3 (Galectin-3)を前記神経幹細胞内で過剰発現させるステップを含む ことを特徴とする方法。
[3] 培養液中の神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促進する方法であって 前記神経幹細胞を、ガレクチン 1を含有した培養液で培養することを特徴とする方 法。
[4] 培養液中の神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促進する方法であって 前記神経幹細胞を、ガレクチン 3を含有した培養液で培養することを特徴とする方 法。
[5] 前記培養液が神経幹細胞培養上清を含有することを特徴とする請求項 1または 3に 記載の方法。
[6] 前記培養液がニューロスフィァ培養上清を含有することを特徴とする請求項 1また は 3に記載の方法。
[7] 前記培養液が、 OP9細胞株の培養上清を含有することを特徴とする請求項 1また は 3に記載の方法。
[8] ガレクチン - 1を過剰発現させた神経幹細胞を有効成分として含有し、脳内虚血に よって障害が生じた高次機能を改善することを特徴とする医薬組成物。
[9] ガレクチン - 3を過剰発現させた神経幹細胞を有効成分として含有し、脳内虚血に よって障害が生じた高次機能を改善することを特徴とする医薬組成物。
[10] 前記高次機能が運動機能であることを特徴とする請求項 8または 9に記載の医薬組 成物。
[11] 前記高次機能が感覚機能であることを特徴とする請求項 8に記載の医薬組成物。
[12] ヒト以外の哺乳動物において、ガレクチン - 1を過剰発現させた神経幹細胞を移植 することによって、脳虚血に由来する症状を改善する脳虚血治療方法。
[13] ヒト以外の哺乳動物において、ガレクチン 3を過剰発現させた神経幹細胞を移植 することによって、脳虚血に由来する症状を改善する脳虚血治療方法。
[14] 神経幹細胞が分化する際の神経突起伸長を促進する促進剤であって、
ガレクチン 1またはガレクチン 3を有効成分として含有することを特徴とする促進剤
[15] 神経幹細胞が分化する際の神経突起伸長を促進する方法であって、
ガレクチン 1を前記神経幹細胞内で過剰発現させるステップを含むことを特徴とす る方法。
[16] 神経幹細胞が分化する際の神経突起伸長を促進する方法であって、
ガレクチン 3を前記神経幹細胞内で過剰発現させるステップを含むことを特徴とす る方法。
[17] 脊椎動物個体において、神経幹細胞の増殖を促進するための促進剤であって、 ガレクチン 1またはガレクチン 3を有効成分として含有することを特徴とする促進 剤。
[18] 正常脊椎動物個体にぉ 、て神経幹細胞の増殖を促進するための方法であって、 脳にガレクチン 1またはガレクチン 3を注入することを特徴とする方法。
[19] ヒト以外の脊椎動物個体にぉ 、て神経幹細胞の増殖を促進するための方法であつ て、
脳にガレクチン 1またはガレクチン 3を注入することを特徴とする方法。
[20] 脊椎動物個体において、 SVZァストロサイトの増殖を促進するための促進剤であつ て、
ガレクチン 1またはガレクチン 3を有効成分として含有することを特徴とする促進 剤。
[21] 正常脊椎動物個体において SVZァストロサイトの増殖を促進するための方法であ つて、
脳にガレクチン 1またはガレクチン 3を注入することを特徴とする方法。
[22] ヒト以外の脊椎動物個体にぉ 、て SVZァストロサイトの増殖を促進するための方法 であって、
脳にガレクチン 1またはガレクチン 3を注入することを特徴とする方法。
[23] 培養液中に添加された対象物質に対し、神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら 両方を促進する活性を検定する検定方法であって、
神経幹細胞を、クローナルな濃度で播種された状況下の神経幹細胞を増殖させる ことができない基礎培地に前記対象物質を添加した検定培地を用いて、クローナル な濃度で播種する工程と、
前記播種した神経幹細胞が、前記検定培地中で増殖できるかどうかを判定するェ 程と、
を含む検定方法。
[24] 培養液中に添加された対象物質に対し、神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら 両方を促進する活性を検定する検定方法であって、
CD15 +の神経幹細胞を選択する工程と、
前記選択された CD15 +の神経幹細胞を、クローナルな濃度で播種された状況下 の神経幹細胞を増殖させることができない基礎培地に前記対象物質を添加した検定 培地を用いて、クローナルな濃度で播種する工程と、
前記播種した CD15 +の神経幹細胞力 前記検定培地中で増殖できるかどうかを 判定する工程と、
を含む検定方法。
[25] 培養皿の 1ゥエルにつき 1個の神経幹細胞を入れることにより、前記クローナルな濃 度で播種することを特徴とする請求項 23又は 24に記載の検定方法。
[26] 複数の対象物質の中から、神経幹細胞の生存、増殖、またはそれら両方を促進す る活性を有する活性物質を同定するためのスクリーニング方法であって、
請求項 23— 25のいずれかに記載の検定方法を用いることによって前記活性物質 を同定することを特徴とするスクリーニング方法。
[27] 前記ガレクチン 1が、 C S変異型ガレクチンであることを特徴とする請求項 1、 3, 5 一 7, 15, 18, 19, 21, 22の!ヽずれ力に記載の方法。
[28] 前記ガレクチン 1が、 C S変異型ガレクチンであることを特徴とする請求項 8また は 11に記載の医薬組成物。
[29] 前記ガレクチン 1が、 C S変異型ガレクチンであることを特徴とする請求項 12に記 載の脳虚血治療剤。
[30] 前記ガレクチン 1が、 C S変異型ガレクチンであることを特徴とする請求項 14, 1 7, 20のいずれかに記載の促進剤。
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