WO2003105741A1

WO2003105741A1 - 生理用ショーツ

Info

Publication number: WO2003105741A1
Application number: PCT/JP2003/007344
Authority: WO
Inventors: 菅　文美
Original assignee: ユニ・チャーム株式会社
Priority date: 2002-06-14
Filing date: 2003-06-10
Publication date: 2003-12-24
Also published as: MY139311A; AU2003242197A1; CN1662203A; TWM258713U; JP2004016454A; CN1296030C; TW200402286A; KR20050012273A; JP4142353B2; KR100961923B1

Abstract

　生理用ショーツは、ファッション性を高く維持しながら、しかも吸収性物品を広い範囲でしっかり包み込むことがでる。生理用ショーツは、本体部（１１）を有している。装飾布（２５）は、脚ぐり部（１６）に沿って取付けられる。吸収性物品の取付け部は、脚ぐり部の間に位置するクロッチ部の内面に形成される。装飾布は、クロッチ境界（１２）から腰天に向けて、本体部の両縁部に設けられている。装飾布の外縁部（２５ａ）が脚ぐり部に現れ、内縁部（２５ｂ）が本体部の外面に重なるように取付けられている。本体部の第１の縁部（２２ｂ）は、装飾布の内縁部に沿って延びている。第２の縁部（２２ｃ）は、第１の縁部の下端からクロッチ境界に向かってのびている。

Description

明細書生理用ショーヅ関連出願の表示

本出願は、 2 0 0 2年 6月 1 4日出願の日本国特許出願第 2 0 0 2 - 1 7 5 1 3 3号に基づく優先権を主張して出願されている。上記日本国特許出願の開示内容は、本明細書の開示の一部として援用する。技術分野

本発明は、生理用ナプキンなどの吸収性物品をクロヅチ部に装着して着用する生理用ショーツに係るものである。特に、本発明は、ファッション性に優れ、また密着した着衣の下に着用したときに後身頃の縁部の形（すなわち、パンティーライン）が目立ちにくく、且つクロッチ部に吸収性物品を安定させて保持できる生理用ショ一ヅに関するものである。背景技術

生理中の女性が、股間部に吸収性物品を当てた状態で着用する生理用ショーヅは、ク口ツチ部の内面に防水性の生地を設けて経血などがショーヅ外面に滲み出ないような対策が施されている。

この種の生理用ショーヅのうち、後身頃の幅寸法が大きく臀部を大きく包み込む形状のものや、いわゆるトランクス形状のものは、生理用ナプキンをショ一ヅによって股間部および臀部に安定してしっかり装着することが出来る。その点で、この種の生理用ショーツは安心感がある。しかしながら、このような形状のショーヅはファッションに気を配る女性には受け入れ難い。また、更衣の際などに他人の目に晒されることを考えた場合でも、この種の生理用ショーヅは、フアツシヨン' 14が低いため、女性には好まれない。このような理由から生理中においてもファッション性の高いショーツを着用したいという消費者が増えてきている。一般に、消費者に好まれるショ一ヅとしては、いわゆるハイレヅグ型や、後身頃にレース編生地による装飾布が設けられているものが存在する。ハイレヅグ型のものは着用した状態で足を長く見せることができ、また前記装飾布を有するものは、それ自体がファッション性に優れているのみならず、臀部に装飾布が位置することにより、スカートやパンヅなどの着衣の外側から見たときにショ一ヅのラインが目立たちにくいものとなる。

図 7と図 8は、従来使用されているいわゆるハイレヅグ型で且つ後身頃にレース編生地の装飾布が設けられた生理用ショーヅの一例を、平坦な状態に折り畳んで示すものであり、図 7は前身頃を示す正面図、図 8は後身頃を示す背面図である。

図 7と図 8に示す生理用ショーヅの本体部は、前当て布 1と後当て布 2、および前記前当て布 1の下縁と後当て布 2の下縁とに縫合されている股布 3とで構成されて、腰天にウェスト開口部 4が形成され、また股布 3と前当て布 1と後当て布 2とで囲まれた一対の脚ぐり部 5が形成されている。通常は前記前当て布 1、後当て布 2および股布 3が伸縮性を有する素材で形成されており、ウェスト開口部 4の周縁には弾性バンド 4 aが縫い付けられている。また、脚ぐり部 5の周縁において、前記前当て布 1と股布 3の両側縁部に弾性バンドが縫い付けられている。また、前記股布 3の内側には防水性の布が重ねられて縫合される。吸収性物品は、防水性の布に重ねて取付けられる。

前記脚ぐり部 5の縁部には、主に長手方向に弾性伸縮性を有するレース編生地で形成された装飾布 6が取付けられている。装飾布 6は、図 8に示す後身頃側から図 7に示す前身頃側に延びている。この装飾布 6は、後身頃において、前記後当て布 2の両側縁部 2 aに縫い合わされている。図 Ίに示すように、前身頃では、装飾布 6が、後当て布 2の両側縁部 2 aと、前当て布 1の両側緣部 1 aの双方に縫合されており、前記側縁部 2 aと側縁部 1 aとの間には、前記装飾布 6のみが位置している。この装飾布 6の上端は、前記ウェスト開口部 4に設けられた弾性バンド 4 aの位置に位置する。

そして、脚ぐり部 5は、前当て布 1の両側縁部および股布 3の両側縁部に設けられた前記弾性ノンドの弾性収縮力、および装飾布 6の弾性収縮力によって着用者の身体に密着できるようになっている。

なお、本明細書、請求の範囲、要約書を通じて、別途定義して記載をしない限り、本体部を、前部と後部および腰天の縁が重なるように且つ前方および後方から見たときに腰天に直交しクロッチ部の中央を通る中心線に関して左右対称となるよう平坦に折り畳んだ状態で、前部に現れる部分を前身頃、後部に現れる部分を後身頃と称す。前身頃は、前当て布 1と前側に位置する股布 3及び前側に位置する装飾布 6を含み、後身頃は、後当て布 2と後側に位置する股布 3及び後側に位置する装飾布 6を含むものとする。前記前身頃と前記後身頃との折り畳み部をクロッチ境界と称するものとする。

図 7および図 8に示す従来の生理用ショ一ヅでは、後身頃において、後当て布 2の両側縁部 2 aに取付けられた装飾布 6は、幅が股布 3側に向けて徐々に小さくなる形状であり、後身頃に現れるレース編生地の前記装飾布 6がかなり小さいものであり、ファッション性があまり高くない。また装飾布 6が臀部をしつかりと包む大きさを有していないため、歩行時などに後当て布 2の両側縁部がずり上がりを生じやすい。このようなずり上がりが生じると、股布 3の内側から後当て布 2の内側にかけて設けられている吸収性物品に蹉れが発生したり、または吸収性物品が位置ずれしゃすくなる。

吸収性物品に蹉れが生じたり、位置ずれが発生すると、吸収性物品からの経血などの漏れが生じる心配があり、また吸収性物品が位置ずれし、装飾布 6の位置に至ったりまたはそこからはみ出したような場合に、薄手ゃ淡レ、色の着衣または夕イトな着衣の下に着用したときに前記吸収性物品が着衣の外から目立ちやすくなる。したがって、着用者は、前記緩れや位置ずれが生じていないように、または経血などの漏れが生じていないように絶えず気を配らなければならない。また、図 7および図 8に示す生理用ショーヅでは、大きなサイズの吸収性物品を着用しにくく、大きなサイズの吸収性物品を着用すると、その両側部がレース編生地の装飾布 6の内面に対向する位置に位置することとなり着衣の外から目立ちやすくなる。特に、縦方向の長さが 2 4 0〜3 4 0 mmほどのロングサイズの生理用ナプキンは、後方部分の幅寸法が広いところで 1 4 0 mm程度となるものがある。前記ショ一ヅにこのようなロングサイズの生理用ナプキンを用いた場合には、特に着衣の外から目立ちやすくなる。

また、図 7と図 8に示す生理用ショーヅにおいて、ファッション性を高め後当て布の両側部が着衣の外から目立たないようにするために、前記装飾布 6を単純に広くしてしまうと、後当て布 2の幅寸法がさらに短くなるため、吸収性物品の後方部分がレース編生地の装飾布 6の内側に位置しやすくなつて、後身頃において生理用ナプキンが目立ちやすくなる。

また、前記従来の生理用ショーツは、図 7に示すように、レース編生地で形成されている装飾布 6の上端部が、前当て布 1の両縁部 1 aと、後当て布 2の両縁部 2 aの間に位置してウェスト開口部 4の近くまで延びて、広い範囲で装飾性が加味されている。しかし、図 7において（i ) で示す部分では、本体部の強度がほぼ弾性バンド 4 aのみで保たれている状態である。

この生理用ショーヅを着用して、トイレットなどで、吸収性物品を取付け、または吸収性物品を交換する際には、ショーヅを膝のあたりまでずり下げて、ショーヅを支え、その状態で吸収性物品を取付けることが必要である。さらには、吸収性物品の装着を容易とするために、ショーヅの前身頃上部を片手で前方へ引つ張ることで、ウェスト開口部 4を大きく広げることも必要である。そのため、ゥエスト開口部 4は中心線に直交する左右方向に強く引っ張られることになる。前記装飾布 6は中心線と平行な長手方向に伸縮性を有して着用者の大腿部や臀部などに密着しやすくしているため、横又は幅方向への伸縮性は小さいものとなつている。そのため、前記のようにウェスト開口部 4を左右両側へ強く引くと、ゥェスト開口部 4に作用する拡張力が前記（i ) の部分での装飾布 6に集中することになり前記装飾布 6に傷みが発生しゃすくなる。発明の開示

本発明は上記従来の課題を解決するものであり、ファッション性を高く維持しながら、しかも吸収性物品を広い範囲でしっかり包み込むことができ、生理時での快適に過ごすことができる生理用ショーヅを提供することを目的としている。本発明による生理用ショーヅは、布で形成され、前身頃と後身頃及びクロッチ部で構成されるとともに、腰天と一対の脚ぐり部とを形成する本体部と、前記脚ぐり部の縁に沿って取付けられたレース編生地の装飾布と、

脚ぐり部の間に位置するクロヅチ部の内面に形成された吸収性物品の取付け部とによって構成され、

前記後身頃では、ク口ツチ部を前側部と後側部に分けるクロツチ境界から所定距離離れた位置を起点として前記腰天に向けて、前記本体部の両縁部に前記装飾布が設けられて、前記装飾布は、外縁部が前記脚ぐり部に現れ、内縁部が前記本体部の外面に重なるように取付けられており、

前記後身頃では、前記本体部に、前記装飾布の前記内縁部に沿って延びて本体部の幅寸法をクロツチ境界に向けて徐々に狭くする第 1の縁部と、前記第 1の縁部の下端からクロツチ境界に向かうしたがって前記装飾布の前記外縁部に向けて延びる第 2の縁部とを有していることを特徴とする。

この生理用ショーヅは、後身頃に幅広の装飾布が設けられるため、全体としてファッション性に優れ、夕イトな着衣の下に着用したときなどに、ショーヅのラインが着衣の外側から目立ちにくくなる。また、後身頃において、レース編生地の装飾布を幅広のものとしているため、装飾布で臀部をしつかり覆うことができるようになり、ずり上がりが生じにくくなつて、吸収性物品の蹉れゃ位置ずれが発生しにくい。また、本体部は前記第 2の縁部が幅広となって股下につながるため、吸収性物品の後部を本体部によって確実に覆うことができ、大きなサイズの生理用ナプキンでもしつかり保持でき、幅広の生理用ナプキンであっても安心して使用することができる。

例えば、前記後身頃では、前記本体部に、前記クロッチ境界から腰天に向けて延びるクロツチ縁が形成されており、このクロッチ縁と前記装飾布の外縁部とが連続しているものが好ましい。

この構造では、装飾布を幅広のものとしても、本体のクロッチ縁と装飾布の外縁部とが連続するため、この連続線を臀部にしっかり密着させることができ、歩行時などでのずれ上がりを防止しゃすい。

また、前記装飾布は、その全長において幅寸法が一定であると、ファッション性に優れ、着衣の外からショーツのラインを目立たなくすることができ、しかも臀部をしつかり保持できるようになる。

また、前記本体部での、前記第 2の縁部と、前記装飾布の下縁と、前記装飾布の内縁部とで囲まれた領域が、補強部とされ、この本体部に形成された補強部で吸収性物品の後部を身体へしっかり押さえ付けることができ、またこの部分が存在しているために、吸収性物品が側方へはみ出にくくなる。

吸収性物品の後部、特にロングサイズの吸収性物品の後部をしつかり押さえることができ、吸収性物品が脚ぐり部にはみ出るのを防止するためには、前記第 1 の縁部の最下端間の幅寸法が 1 4 0 mm以上である。またその上限は特に規定されないが、 2 0 0 mm以下であることが好ましい。

さらに、前記腰天との間隔が最も狭くなる部分を脚ぐり部の上端としたときに、前記装飾布が前記脚ぐり部の上端を覆うとともに、前記装飾布の上縁が腰天の縁部と一致する位置、または腰天の縁部に直近する位置まで延びているものとすることが出来る。

このように構成すると、腰天回りに所定幅の本体部が位置するため、この部分に大きな拡張力が作用したときに、レース編生地の装飾布に拡張力が集中するのを防止でき、装飾布が痛むことがなくなる。

そのためには、脚ぐり部の前記上端から前記腰天の縁部までの距離 L 1が 2 0 m m以上であることが好ましい。図面の簡単な説明

本発明は、以下の本発明の好適実施例の詳細な説明及び添付図面からより良く理解されるであろう。しかしながら、好適実施例は本発明を限定するものではなく、説明及び理解のためのみのものである。

図 1は、本発明の好適実施例による生理用ショーヅを平坦に折り畳んだ状態で示す正面図である；

図 2は、本発明の好適実施例による生理用ショ一ヅを平坦に折り畳んだ状態で示す背面図である；

図 3は、本発明の好適実施例による生理用ショ一ヅの本体部を平坦に折り畳んだ状態で示す正面図である；

図 4は、本発明の好適実施例による生理用ショーヅの本体部を平坦に折り畳んだ状態で示す背面図である；

図 5は、本発明の好適実施例による生理用ショーヅを立体形状とした状態を斜め後方から示す部分斜視図である；

図 6は、装飾布の具体的構造を示す部分拡大図である；

図 7は、従来の生理用ショーツを平坦に折り畳んだ状態で示す正面図である；及び、

図 8は、従来の生理用ショーヅを二つ折りにした状態を示す背面図である。発明を実施するための好適実施例

本発明は、以下に添付図面を参照しながら好適実施例による生理用ショーヅにについて詳細に説明する。以下の説明において、本発明の完全な理解のために種々の具体的な構成に言及する。しかしながら、これらの具体的な構成を用いずに本発明は実施可能であることは、.当業者にとって自明である。また、本発明を不必要に難解とすることを避けるため、周知の構造に関してはその詳細な説明を割愛する。

図 1は本発明の好適実施例による生理用ショ一ヅ 1 0を前身頃と後身頃とが接し、腰天の縁部が全周にわたって一致するように重ね、しかも腰天に直交しクロッチ部の中央を通る中心線 0—0に対して左右対称となるように折り畳んだ状態を示す正面図、図 2は前記のように折り畳んだ生理用ショ一ヅの背面図である。図 3と図 4は、前記生理用ショーヅ 1 0から装飾布を除去した本体部 1 1を折り畳んだ状態で示す正面図と背面図である。図 5は生理用ショーツ 1 0を立体形状とした状態を斜め後方から示す部分斜視図である。図 6は装飾布のレース編生地の一例を示す部分拡大図である。

なお、図 1ないし図 4では、構造の説明の都合上、腰天において前部の縁部を後部の縁部よりも下側へ少しだけずらして図示しているが、実際の各部分の場所の定義に関しては、前記腰天において前部の縁部と後部の縁部が完全に一致していることを前提とする。そして、このような前提のもとに、図 1において手前側に位置している各部分を生理用ショーツ 1 0の前身頃とし、図 2に現れている部分を生理用ショーヅ 1 0の後身頃とする。また図 3において手前側に位置している各部分を本体部 1 1 における前身頃とし、図 4に現れている部分を本体部 1 1における後身頃と定義する。

また、クロッチ側における前身頃と後身頃の折り畳み境界をクロッチ境界 1 2 とする。なお、人体の下半身は臀部方向に広がりを有する形状であるため、この生理用ショーヅ 1 0を身体に着用した場合、前記クロヅチ境界 1 2は身体の股間部においてその前後方向の中心部よりもやや臀部側に位置し、ク口ツチ縫合線 1 3は、前記股間部の前後方向のほぼ中心部に位置するようになる。

図 1と図 2に示す生理用ショーヅ 1 0は、腰天 1 4にウェスト開口部 1 5が開口し、クロッチ部の両側に一対の脚ぐり部 1 6が腰天 1 4に向けて斜めに延びるように開口した、いわゆるハイレヅグ形状である。

図 3と図 4に示すように、本体部 1 1は、前当て布 2 1、後当て布 2 2およびクロッチ布 2 3を有している。

前記前当て布 2 1は、腰天 1 4に位置する腰天縁 2 1 a、前身頃において後当て布 2 2の両側部 2 2 Dと縫合される縫合縁 2 l bを有している。縫合縁 2 l b は、腰天 1 4からクロッチ境界 1 2に向けて、その対向間隔が徐々に広がるように、それぞれがほぼ直線形状に形成されている。

前当て布 2 1は、脚ぐり部 1 6に現れる脚ぐり縁 2 1 c有しており、脚ぐり縁 2 1 cは、クロヅチ境界 1 2に向かうにしたがってその対向間隔が徐々に狭くなるように、それぞれが直線形状または内向きに湾曲して形成されている。また前当て布 2 1の下縁は、クロッチ布 2 3と縫合される縫合縁 2 1 dとなっている。図 4に示すように、後身頃では本体部 1 1の後当て布 2 2が現れている。この後当て布 2 2は、中心線 0— 0の部分で対称形状の右半布 2 2 Aと左半布 2 2 B とに分割されている。右半布 2 2 Aと左半布 2 2 Bは、中心線 0— 0の位置で縫合線 3 1で互いに縫合されたものである。しかし、以下においては、後当て布 2 2を 1つの部材として説明する。

前記後当て布 2 2は、腰天 1 4に現れる腰天縁 2 2 aを有している。後当て布 2 2は、左右両側部に、後に説明する装飾布 2 5によって外側が覆われる第 1の縁部 2 2 bと、この第 1の縁部 2 2 bの下端の境界点 2 2 eからクロヅチ境界 1 2に向けて延びる第 2の縁部 2 2 cを有している。図 3に示すように、前記後当て布 2 2の両側部 2 2 Dは、折り曲げ境界点 2 2 fの位置で前身頃に向けて折り畳まれている。前身頃に現れている前記両側部 2 2 Dには、前記折り曲げ境界点 2 2 fにおいて前記第 1の縁部 2 2 bと連続する第 3の縁部 2 2 dが形成されている。

図 4に示すように前記第 1の縁部 2 2 bは後身頃に現れて、前記境界点 2 2 fを起点とし、クロッチ境界 1 2に向けてその対向間隔が徐々に狭くなるように、それそれがほぼ直線形状に形成されているか、または中心線 0— 0に向けて内向きに湾曲して形成されている。前記第 2の縁部 2 2 cは、前記境界点 2 2 eを起点として、クロッチ境界 1 2に向けて、その対向間隔がわずかに徐々に狭くなるように、それそれがほぼ直線形状に形成されている。

図 3に示すように、前記第 3の縁部 2 2 dは、前記境界点 2 2 fから腰天 1 4 に向けて僅かに外向きに湾曲して延びている。なお、図 3では、第 3の縁部 2 2 dを有する後当て布 2 2の両側部 2 2 Dを展開した状態で一点鎖線にて示している。

図 3に示すように、両側部 2 2 Dの端部には、前身頃に位置する縫合縁 2 2 g が形成されている。前身頃では、前記縫合縁 2 2 gが、腰天 1 4から脚ぐり部 1 6に向けてその対向間隔が徐々に広くなるようにそれそれが直線形状に形成されている。そして、前記前当て布 2 1の前 Ϊ5縫合縁 2 l bと、前記後当て布 2 2 の縫合縁 2 2 gとが、前身頃において縫合線 3 2で互いに縫合されている。

図 4に示す後身頃では、前記後当て布 2 2の下縁に、上向きに湾曲した縫合縁 2 2 hが形成されている。

前記前当て布 2 1の下縁と、後当て布 2 2の下縁との間には、クロッチ布 2 3 が位置している。図 3に示すように、クロヅチ布 2 3は、前半布 2 3 Aと後半布 2 3 Bとが前記ク口ヅチ縫合線 1 3で縫合されたものであり、図 1と図 3に示す折り畳み状態で、前記クロッチ縫合線 1 3が前身頃に位置している。前記クロッ- チ布 2 3の内面には防水処理された防水布 2 4が重ねられている。ただし、以下においては、前半布 2 3 Aと後半布 2 3 Bおよび防水布 2 4とから成るものを 1 つのクロッチ布 2 3として説明する。

前記クロッチ布 2 3は、脚ぐり部 1 6に現れるクロヅチ縁 2 3 aを有している。前身頃には、クロヅチ布 2 3の縫合縁 2 3 bが現れており、前記前当て布 2 1の縫合縁 2 I dと、クロッチ布 2 3の縫合縁 2 3 bとが縫合線 3 3において互いに縫合されている。後身頃には、クロッチ布 2 3の縫合縁 2 3 cが位置しており、前記後当て布 2 2の縫合縁 2 2 hと、クロッチ布 2 3の縫合縁 2 3 cとが縫合線 3 4において縫合されている。

クロッチ布 2 3の形状は、前身頃において縫合縁 2 3 bでの幅寸法が、前当て布 2 1の縫合縁 2 1 dの幅寸法と一致しており、前当て布 2 1の脚ぐり縁 2 1 c と、クロッチ布 2 3のクロッチ縁 2 3 aとが連続線を成し、この連続線は、腰天 1 4側からクロッチ縫合線 1 3に向けて、その幅寸法が徐々に狭くなるように形成されている。または、縫合線 3 3とクロッチ縫合線 1 3との間の領域で、両側のクロッチ縁 2 3 aの対向間隔がほぼ一定あってもよい。

後身頃においては、クロヅチ布 2 3の縫合縁 2 3 cでの幅寸法と、後当て布 2 2の縫合縁 2 2 hでの幅寸法が一致している。そして、前記クロッチ縫合線 1 3 から縫合線 3 4に向けて、前記クロッチ縁 2 3 a間の対向間隔が徐々に広がるようになつている。

前記本体部 1 1を構成している前当て布 2 1と後当て布 2 2は、弾性伸縮性を有する生地で形成されており、その生地は、例えば、弾性伸縮性を有するポリウレ夕ン繊維の糸を 1 0質量％、肌にやさしい繊維であるナイロン繊維の糸を 6 6 質量％、綿糸を 2 4質量％でハーフトリコヅト編みされた織布である。クロヅチ布 2 3の内布である防水布 2 4は、防水性で且つ通気性であり、好ましくは、弾性伸縮自在な素材で形成されている。例えば、防水布 2 4は、ポリエステル繊維の糸で鹿の子のニット編みとされた生地に透湿性フィルムをラミネ一トして形成される。

図 1と図 2に示すように、前記後当て布 2 2の第 1の縁部 2 2 b、第 2の縁部 2 2 cおよび第 3の縁部 2 2 dの外面には装飾布 2 5が取付けられている。装飾布 2 5は、外縁部 2 5 aと内縁部 2 5 bとの幅寸法が一定に形成されたものであり、外縁部 2 5 aが脚ぐり部 1 6に現れ、内縁部 2 5 bが前記後当て布 2 2の外面に当てられて前記後当て布 2 2と縫合されている。

図 6に示すように、この装飾布 2 5はレース編生地で形成されている。装飾布 2 5の外縁部 2 5 aと内縁部 2 5 bには細かなフリル 2 5 Aが形成されている。また透かし目 2 5 Bと、密な編部 2 5 Dとが点在し、密な編部 2 5 Dによって模様が描かれている。このレース編生地は、前記本体部 1 1を構成する生地よりも充分に薄く、またポリウレタン繊維の糸を含むなどして、それ自体が、主にその長手方向に沿って弾性伸縮自在となっており、幅方向への伸縮性は前記長手方向に比べて低くなつている。

図 2に示す後身頃では、装飾布 2 5の下縁部 2 5 cが、前記後当て布 2 2とク口ヅチ布 2 3とを縫合している前記縫合線 3 4において、クロッチ布 2 3の外面に縫合されて固定されている。また、後身頃では、装飾布 2 5の内部 2 5 bが、全長にわたって、縫合線 3 5により、後当て布 2 2の外面に固定されている。また、後当て布 2 2の第 2の縁部 2 2 cのすぐ内側において、縫合線 3 6によって、装飾布 2 5が後当て布 2 2の外面に固定されている。

図 1に示す前身頃では、前記装飾布 2 5が、後当て布 2 2の第 3の縁部 2 2 d を横切って、装飾布 2 5の上縁部 2 5 が、腰天 1 4のウェスト開口部 1 5の縁部に一致する位置に延びている。そして、後当て布 2 2の第 3の縁部 2 2 dの内側に沿って形成された縫合線 3 7によって、装飾布 2 5が後当て布 2 2の外面に固定されている。

また、前身頃では、前記前当て布 2 1と後当て布 2 2とを縫合している縫合線 3 2において、装飾布 2 5の外縁部 2 5 aが本体部 1 1の外面に固定されている。また、図 1に現れている前身頃において、装飾布 2 5の内縁部 2 5 bに沿う縫合線 3 8において、装飾布 2 5が後当て布 2 2の両側部 2 2 Dの外面に取付けられている。なお、この縫合線 3 8と、前記縫合線 3 5は、装飾布 2 5の内縁部 2 5 bに沿って連続線となっている。

前記ウェスト開口部 1 5の周縁部には全周にわたって弾性バンド 4 1が取付けられている。この弾性バンド 4 1はウェスト開口部 1 5の周縁部において、所定の比率で伸ばされた状態で、前当て布 2 1と後当て布 2 2に縫合されているが、この縫合線において、前記装飾布 2 5の上縁部 2 5 dが、後当て布 2 2の両側部 2 2 Dに固定されている。

このように、前記装飾布 2 5の外縁部 2 5 aが脚ぐり部 1 6内に現れており、内縁部 2 5 bと下縁部 2 5 cと上縁部 2 5 dが、それそれ全長にわたって後当て布 2 2に縫合されている。また、装飾布 2 5は、後当て布 2 2の第 1の縁部 2 2 b、第 2の縁部 2 2 cおよび第 3の縁部 2 2 dに沿って縫合されている。

図 1、図 2および図 5に示すように、前言己装飾布 2 5の外縁部 2 5 aと、クロヅチ布 2 3のクロヅチ縁 2 3 aとが連続線上に位置するとともに、前記外縁部 2 5 aは、前記縫合線 3 2によって、前当て布 2 1と後当て布 2 2との縫合境界部に固定されている。したがって、脚ぐり部 1 6の実質的な輪郭は、前当て布 2 1 の脚ぐり縁 2 1 c、クロッチ布 2 3のクロヅチ縁 2 3 a、および装飾布 2 5の外縁部 2 5 aによって形成されていることになる。

また、図 5に示すように、生理用ショーヅ 1 0を着用者の身体に着用した立体形状としたときに、前当て布 2 1と後当て布 2 2とを縫合している縫合線 3 2の下端の部分が、本体部 1 1で脚ぐり部 1 6の上端 1 6 Aとなり、この上端： 1 6 A で、本体部 1 1での脚ぐり部 1 6の周縁と腰天 1 4の縁部との対向距離 L 1が最も小さくなる。

また、図 1および図 3に示すように、前記本体部 1 1では、クロッチ布 2 3のクロヅチ縁 2 3 aから、前当て布 2 1の脚く、り縁 2 1 cに沿って弾性バンド 4 2 が所定の比率に伸ばされた状態で縫合されている。この弾性バンド 4 2の一方の端部 4 2 aは、後当て布 2 2とクロヅチ布 2 3とを縫合している縫合線 3 4の位置で止まっており、弾性バンド 4 2の他端 4 2 bは、前当て布 2 1と後ろ当て布 2 2との縫合線 3 2の位置で止まっている。したがって、この生理用ショーヅ 1 0の脚く、り部 1 6では、前当て布 2 1とクロヅチ布 2 3は、前記弾性バンド 4 2 の弾性力によって着用者の身体に密着する。また、後当て布 2 2の部分では、長手方向に弾性伸縮性を有する装飾布 2 5が後当て布 2 2を着用者の身体に密着させるように作用する。

そして、図 1と図 2において、後当て布 2 2の第 2の縁部 2 2 cと、装飾布 2 5の下縁部 2 5 cと、装飾布 2 5の内縁部 2 5 bとで囲まれるほぼ三角形の領域において、本体部 1 1を構成する生地が前記装飾布 2 5の内側に位置して補強部 4 5として機能する。また、後当て布 2 2の第 3の縁部 2 2 dと、装飾布 2 5の外縁部 2 5 aと、内縁部 2 5 b、および上縁部 2 5 dで囲まれるほぼ菱形形状または平行四辺形の領域では、前記装飾布 2 5の内側に本体部 1 1を構成する生地が存在して.補強部 4 6として機能する。また、後当て布 2 2およびクロッチ布 2 3の後半布 2 3 Bには、前記中心線 0 一 0に沿って吊り上げ用の弾性パンド 4 3が取付けられている。弾性バンド 4 3 の上端 4 3 aはウェスト開口部 1 5の縁に位置し、下端 4 3 bは、クロヅチ縫合線 1 3の位置にある。この弾性バンド 4 3は、所定の比率で伸ばされた状態で、前記後当て布 2 2およびクロッチ布 2 3に縫合されている。

この生理用ショーツ 1 0は、クロッチ布 2 3の内面に生理用ナプキンなどの吸収性物品を装着して着用する。一般の生理用ナプキンとして使用される吸収性物品は、裏面シートの外面に感圧接着剤層が設けられており、この感圧接着剤層を介して吸収性物品がクロッチ布 2 3の内面に固定される。また吸収性物品の両側縁部からウィング部が突出しているものでは、このウィング部が、クロッチ布 2 3の両側縁部で折り畳まれ、ウイング部の裏面に設けられた感圧接着剤層によつて、ウィング部がクロッチ布 2 3の外面に接着され、これにより吸収性物品が動かないように固定される。

なお、弾性パンド 4 3の構成は、図示の構成に限定されるものではなく、例えば、出願人が所有するァメリカ特許出願第 0 9/ 8 1 2， 7 9 6号及びァメリカ特許出願第 0 9Z 7 9 9 , 4 2 1号に記載された構成を採用することも出来る。これらの係属中のァメリ力特許出願の開示内容は、本明細書の開示の一部として援用" Tる。

生理用ショーヅ 1 0を着用者の身体に着用すると、脚ぐり部 1 6が、大腿部から下腹部および臀部の下方部分の周囲に密着する。前記脚ぐり部 1 6の周囲では、前当て布 2 1とクロヅチ布 2 3の縁に設けられた弾性バンド 4 2が弾性力を発揮し、また後身頃では、装飾布 2 5の弾性力によって締め付け力が発揮される。また、前当て布 2 1、後当て布 2 2およびクロッチ布 2 3も着用状態で伸ばされるため、その弾性復元力によって生理用ショーヅ 1 0の全体が身体に密着できるようになる。これら弾性バンド 4 2、装飾布 2 5及び本体部 1 1によって発生される力によつて、クロッチ布 2 3の内側に固定された吸収性物品が股間部に押し付けられる。さらに、クロッチ布 2 3の後半布 2 3 Bから後当て布 2 2にかけて弾性バンド 4 3が設けられているため、前記後半布 2 3 Bの中心部が弾性力で吊り上げられ、吸収性物品の後方部分の中央部が股間部から臀部の溝にかけてしっかり身体に押し付けられる。

前記装飾布 2 5は、一定の幅寸法で、縫合線 3 4から腰天 1 4の周縁部にかけて取付けられているため、この装飾布 2 5が、本体部 1 1のクロッチ部の後方部分から臀部さらにウェストにかけての部分を、一定の幅寸法で着用者の身体へ押し付ける力を発生する。

ここで、図 7と図 8に示す従来例では、後身頃においてクロッチ部に向けて装飾布 6の幅寸法が徐々に小さくなる形状であるため、この装飾布 6を長手方向に伸ばしたときに生じる弾性力がさほど大きくならず、特に幅寸法が細くなつている部分では、弾性力が極めて弱くなつている。したがって、後身頃において装飾布 6が本体部を着用者の身体に充分に押しつける力を与えることができない。これに対し、前記実施の形態の生理用ショーツ 1 0では、装飾布 2 5が、その全長にわたって一定の幅寸法であり、その下縁部 2 5 cの全幅が本体部 1 1に固定され、上縁部 2 5 dも腰天 1 4において本体部 1 1に固定されている。そのため、装飾布 2 5が伸ばされたときに、その全長にわたって大きな弾性力を発生でき、本体部 1 1のクロッチ部の後方部分から臀部にかけての部分を着用者の身体に密着させる。したがって、歩行中に装飾布 2 5が臀部の膨らみに沿って斜め上方へずれ上がる現象を防止することが出来る。

後身頃において装飾布 2 5のずれ上がりを防止することができるため、着用時に臀部に違和感を生じることがない。また、本実施例による生理用ショ一ヅを夕イトな着衣の下に着用したときでも、ショーヅのラインがずれ上がりにより目立つことがない。また、装飾布 2 5のずれ上がりを防止できるために、吸収性物品に緩れや位置ずれが発生するのを防止でき、吸収性物品を常に女性の局部に密着した状態に維持でき、吸収性物品からの経血などの漏れを防止しやすい。また、ずれ上がりによつて吸収性物品の後方部分の両側部がショ一ヅからはみ出して着衣の外から目立つようなこともない。

また、装飾布 2 5は一定の幅で長い範囲に渡って延び、後当て布 2 2の第 1の縁部 2 2 b、第 2の縁部 2 2 cおよび第 3の縁部 2 2 dは、装飾布 2 5の内側に位置している。よって、本実施例による生理用ショーヅは、ファッション性に優れるとともに、夕イトなスカートやパンヅなどの着衣の下に着用したときに、生理用ショーツ 1 0の縁部の形状が臀部において外観的に目立たなくなる。

しかも、後当て布 2 2の第 1の縁部 2 2 bおよび第 3の縁部 2 2 dから脚ぐり部 1 6内に、装飾布 2 5が広い幅で突出している。そのため、脚の動きにより大腿部が動いたときに、装飾布 2 5が自由に変形できるので、着用者が脚の動きに対して、臀部への締め付け力を過大に感じることがない。

そして、臀部の下方部分においては、ほぼ≡角形状の生地が補強部 4 5となつて装飾布 2 5の内側に存在しているため、臀部の下方において、本体部 1 1を構成している伸縮性の生地が広い範囲において着用者の身体に密着していることになる。したがって、クロッチ布 2 3の内側に設置された吸収性物品の後方部分が、しっかり股間部から臀部の下方にかけて押さえられるようになり、歩行時などのように脚を動かしたときでも吸収性物品の後方部分が着用者の身体から浮き上がつたり位置ずれすることが少なくなる。

特に、縦方向の長さが 2 4 0〜3 4 0 mm、さらには 3 8 0 mmのものもある口ングサイズの生理用ナプキンのような吸収性物品をクロッチ布 2 3に装着し、吸収性物品の後方部分が臀部の下方に当てられたとき tこも、この後方部分をしつかりと着用者の身体に押し付けることができる。また前記ロングサイズの吸収性物品は、通常後方部分の幅寸法が広がっており最大で幅寸法が 1 4 0 mm程度のものがあるが、この広がり部分も前記補強部 4 5の締め付け力により臀部の下方部分にしっかりと押さえ付けられる。

また、吸収性物品の後方部分の幅寸法が大きい場合であっても、前記補強部 4 5が存在しているために、吸収性物品の後方部分の両側部が装飾布 2 5の部分にはみ出ることがない。よって、吸収性物品に付着している経血などが装飾布 2 5 に付着したり、さらには着衣に付着するのを防止できる。

また、脚ぐり部 1 6の上方においても、装飾布 2 5の上縁部 2 5 dから下方への所定の幅において、その内側に後当て布 2 2の両側部 2 2 Dを構成する生地が位置して補強部 4 6が形成されている。

生理用ショーヅ 1 0を着用した状態で、吸収性物品を取付け、または交換する際には、ショーツを膝のあたりまでずり下げて、ショーヅを支え、その状態で吸収性物品を取付けることが必要である。さらには、吸収性物品の装着を容易とするために、ショーツの前身頃上部を片手で前方へ引っ張ることで、ウェスト開口部 1 5を前方にも広く広げることが必要である。そのため、ウェスト開口部 1 5 に左右方向へ大きな拡張力が与えられる。従来技術において説明したように、ゥェスト開口部 1 5が左右に大きく広げられることにより、幅方向への伸縮性の低い装飾布 2 5に直接にこの力が作用すると、レース編生地の装飾布 2 5を損傷しかねない。

しかし、装飾布 2 5の上方部分においては、その内側が本体部 1 1の生地による補強部 4 6で補強されているため、装飾布 2 5に集中する力を本体部の生地で受け止めることができ、装飾布 2 5の損傷を回避することが出来る。

前記のように、前記補強部 4 5によって吸収性物品の後方部分をしつかりと着用者の身体に押し付けることが出来る。また、幅寸法が 1 4 0 mmの生理用ナブキンが存在していることから、吸収性物品の後方部分の両側部の装飾布 2 5の部分、さらには脚ぐり部 1 6へのはみ出しを防止するためには、後当て布 2 2の第 1の縁部 2 2 bの下縁部での境界点 2 2 e間の幅寸法 W 1は 1 4 0 mm以上であることが好ましい。また最大幅は 2 0 0 mm程度が好ましい。なお、第 2の縁部 2 2 cの下縁間においてもその幅寸法は、前記 W 1と同じであることが好ましい。

なお、クロッチ境界 1 2でのクロッチ布 2 3の全幅寸法 W 2は、吸収性物品の幅寸法よりもやや大きい程度が好ましく、一般的な吸収性物品の幅寸法を考慮すると、前記全幅寸法 W 2は 5 0〜 9 0 mm程度である。

また、装飾布 2 5の幅寸法 W 3 (図 2参照）は、 3 0 mm以上であることが好ましい。前記寸法以上であれば、装飾布 2 5によって着用者の臀部をしつかりと締め付けることができ、また肌への感触も良好である。また W 3の上限は、脚ぐり部 1 6内での脚の動きの自由度を確保できるために 8 0 mm程度が好ましい。さらに、図 1に示すように、第 1の縁部 2 2 bからの装飾布 2 5の突出幅寸法 W 4は、前記幅寸法 W 3の 8 0 %以上であることが好ましい。

次に、図 5に示す、脚ぐり部 1 6の上端 1 6 Aから腰天 1 4の縁部までの距離 L 1は 2 0 mm以上であることが好ましく、さらに好ましくは、装飾布 2 5の幅寸法 W 3以上である。またその上限は、 6 0 mm程度である。

以上のように本発明の生理用ショーツは、ファッション性を高く、着衣の外から目立つことがなく、しかも吸収性物品を広い範囲でしっかり包み込むことができて、吸収性物品に蹉れゃ位置ずれが生じ難く、生理時に快適に過ごすことができるものとなる。

本発明は、例示的な実施例に関して図示し、説明したが、本発明の範囲を逸脱することなく上記及び種々の変更、削除、付加が可能であることは当業者にとつて自明である。従って、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、全ての可能な実施例、請求の範囲に記載した特徴の範囲内において実施される全ての実施例及びその均等範囲を含むものとして解釈されるべきである。産業上の利用可能性

本発明は、ファッション性を高く維持しながら、しかも吸収性物品を広い範囲でしつかり包み込む'ことができ、生理時に快適に過ごすことができる生理用ショ —ヅを提供することが出来るので、生理用品の製造業において特にファヅション性の高い製品を好む女性への大幅な販売拡大が期待される。

Claims

請求の範囲

1. 布で形成され、前身頃と後身頃及びクロッチ部で構成されるとともに、腰天 (14) と一対の脚ぐり部（16) とを形成する本体部（11) と、

前記脚ぐり部の縁に沿って取付けられたレース編生地の装飾布（25) と、脚ぐり部の間に位置するクロッチ部の内面に形成された吸収性物品の取付け部とによって構成され、

前記後身頃では、クロヅチ部を前側部と後側部に分けるクロッチ境界（12) から所定距離離れた位置を起点として前記腰天に向けて、前記本体部の両縁部に前記装飾布が設けられて、前記装飾布は、外縁部（25 a) が前記脚ぐり部に現れ、内縁部（25b) が前記本体部の外面に重なるように取付けられており、前記後身頃では、前記本体部に、前記装飾布の前記内縁部に沿って延びて本体部の幅寸法をクロッチ境界に向けて徐々に狭くする第 1の縁部 (22b) と、前記第 1の縁部の下端からクロツチ境界に向かうにしたがって前記装飾布の前記外縁部に向けて延びる第 2の縁部 (22 c) とを有していることを特徴とする生理用ショーツ。

2. 前記後身頃では、前記本体部に、前記クロッチ境界から腰天に向けて延びるクロヅチ縁（23 a) が形成されており、このクロッチ縁と前記装飾布の外縁部とが連続している請求項 1記載の生理用ショーヅ。

3. 前記装飾布は、その全長において幅寸法が一定である請求項 1または 2記載の生理用ショーヅ。

4. 前記本体部での、前記第 2の縁部と、前記装飾布の下縁部（25 c) と、前記装飾布の内縁部とで囲まれた領域が、補弓魚部 (45) とされている請求項 1または 2に記載の生理用ショーヅ。

5 . 前記本体部での、前記第 2の縁部と、前記装飾布の下縁と、前記装飾布の内縁部とで囲まれた領域が、補強部とされている請求項 3に記載の生理用ショーヅ c

6 . 前記第 1の縁部の最下端間の幅寸法が 1 4 0 mm以上である請求項 1または 2記載の生理用ショ一ヅ。

7 . 前記第 1の縁部の最下端間の幅寸法が 1 4 0 mm以上である請求項 3記載の生理用ショーツ。

8 . 前記第 1の縁部の最下端間の幅寸法が 1 4 0 mm以上である請求項 4に記載の生理用ショ一ヅ。

9 . 前記腰天との間隔が最も狭くなる部分を脚ぐり部の上端 ( 1 6 A) としたときに、前記装飾布が前記脚ぐり部の上端を覆うとともに、前記装飾布の上縁 ( 2 5 d) が腰天の縁部と一致する位置、または腰天の縁部に直近する位置まで延びている請求項 1または 2記載の生理用ショーヅ。

1 0 . 前記腰天との間隔が最も狭くなる部分を脚ぐり部の上端としたときに、前言 3装飾布が前記脚ぐり部の上端を覆うとともに、前記装飾布の上縁が腰天の縁部と一致する位置、または腰天の縁部に直近する位置まで延びている請求項 3に記載の生理用ショーツ。

1 1 . 前記腰天との間隔が最も狭くなる部分を脚ぐり部の上端としたときに、前記装飾布が前記脚ぐり部の上端を覆うとともに、前記装飾布の上縁が腰天の縁部と一致する位置、または腰天の縁部に直近する位置まで延びている請求項 4に記載の生理用ショ一ヅ。

12.前記腰天との間隔が最も狭くなる部分を脚ぐり部の上端としたときに、前記装飾布が前記脚ぐり部の上端を覆うとともに、前記装飾布の上縁が腰天の縁部と一致する位置、または腰天の縁部に直近する位置まで延びている請求項 6に記載の生理用ショーツ。

13. 脚く、り部の前記上端から前記腰天の縁部までの距離 L 1が 20mm以上である請求項 9に記載の生理用ショーヅ。

14. 脚ぐり部の前記上端から前記腰天の縁部までの距離 L 1が 20mm以上である請求項 10に記載の生理用ショーヅ。

15. 脚ぐり部の前記上端から前記腰天の縁部までの距離 L 1が 20mm以上である請求項 11に記載の生理用ショーヅ。

16. 脚ぐり部の前記上端から前記腰天の縁部までの距離 L1が 20mm以上である請求項 12に記載の生理用ショーヅ。