WO1998042044A1 - Connecteur - Google Patents

Description

明糸田書

コネクタ 技術分野

本発明は、 ハウジングと、 このハウジングに取り付けられて回路基板の接続端 子と被接続体の導体部とを電気的に接続する端子ピンとを有し、 ハウジングを接 着剤により回路基板に接着することによって、 回路基板と機械的に接続されるコ ネク夕に関する。

背景技術

従来、 回路基板とコネクタのハウジングとを樹脂などの接着剤で固定する場合、 図 8 Aおよび図 8 Bに示すように、 コネクタ 3 1のハウジング 3 2から突出する 複数の端子ピン 3 3を、 回路基板 3 4の複数の接続端子 3 5の位置に回路基板 3 4を貫通して形成された孔に揷通し、 回路基板 3 4とハウジング 3 2とを精度良 く位置合わせした後に、 ディスペンサーなどの高価な塗布装置を用いて、 比較的 粘度の高い接着剤を回路基板 3 4 とハウジング 3 2との間に塗布していた。

しかし、 このような固定方法では、 ハウジング 3 2の内部に接着剤が流れ込ん で、 端子ピン 3 3と被接続体としてのフラッ トケ一ブルなどの導体部との導通が 不良になったり、 ハウジング 3 2との間に被接続体を挟み込むばね部材が接着さ れて被接続体を挿入できなくなったりすることがあった。 また、 ハウジング 3 2 と回路基板 3 4との間に接着剤を流し込むので、 ハウジング 3 2と回路基板 3 4 との相対的な位置がずれたり、 回路基板 3 4がハウジング 3 2から浮き上がった りするという不具合も発生しやすかつた。 このような問題を解消するため、 接着 剤の塗布量を少なくすると、 機械的な接続強度が不足し、 回路基板 3 4からコネ クタ 3 1がはずれてしまうことがあった。

これらの不都合は、 比較的粘度の高い接着剤を用い、 かつ適量の接着剤を塗布 するためにディスペンサーなどの高価な塗布装置を使用しているにも係わらず、 解消できていない。

発明の開示

そこで、 本発明の目的は、 高価な塗布装置を用いることなく、 精度良くかつ強 固に回路基板に接着でき、 しかも導通不良や被接続体との機械的接続不良を起こ すことのないコネクタを提供することにある。

本発明の第 1の側面によれば、 ハウジングと、 このハウジングに取り付けられ て回路基板の接続端子と被接続体の導体部とを電気的に接続する端子ピンとを有 し、 ハウジングを接着剤により回路基板に接着することによって、 回路基板と機 械的に接続されるコネクタであって、 ハウジングに、 接着剤を塗布するための凹 部を回路基板と共に形成する突出部を設けたことを特徴とする、 コネクタが提供 される。

本発明の好適な実施例によれば、 突出部は、 直線状の本体部と、 この本体部の 一端部から略直角に屈曲する第 1の屈曲部と、 本体部の他端部から第 1の屈曲部 と同一方向に屈曲する第 2の屈曲部とを有し、 これら第 1および第 2の屈曲部の 先端面が回路基板の端面に当接する。

本発明の他の好適な実施例によれば、 ハウジングに、 回路基板をハウジングと の間に挟み込む弾性体を設けた。

本発明の他の好適な実施例によれば、 弾性体は、 端子ピンの一端部に形成され て回路基板の接続端子部に当接する第 1のコンタク ト部により構成されている。 本発明の他の好適な実施例によれば、 端子ピンの他端部には、 被接続体の導体 部に当接して被接続体をハウジングとの間に弾性力により挟み込む第 2のコン夕 ク ト部が形成されている。

本発明の他の好適な実施例によれば、 端子ピンは、 第 2のコンタク ト部の弾性 力によりハウジングに保持されている。

本発明の他の好適な実施例によれば、 端子ピンは、 第 2のコンタク ト部の弾性 力によりハウジングに保持されている。

本発明の第 2の側面によれば、 ハウジングと、 このハウジングに取り付けられ て回路基板の接続端子と被接続体の導体部とを電気的に接続する端子ピンとを有 し、 ハウジングを接着剤により回路基板に接着することによって、 回路基板と機 械的に接続されるコネクタであって、 ハウジングに、 接着剤を塗布するための凹 部を回路基板と共に形成する孔を設けたことを特徴とする、 コネクタが提供され る

本発明の好適な実施例によれば、 孔は、 ハウジングを貫通しており、 この孔の 一端開口が回路基板の一方の主面によって閉塞されることにより凹部が形成され 本発明の他の好適な実施例によれば、 孔は、 長孔である。

本発明の他の好適な実施例によれば、 ハウジングは、 回路基板への装着面が略 長方形であり、 孔は、 2個形成されており、 一方の孔が略長方形の装着面の長手 方向一端部に開口し、 他方の孔が略長方形の装着面の長手方向他端部に開口する 本発明の第 3の側面によれば、 ハウジングと、 このハウジングに取り付けられ て回路基板の接続端子と被接続体の導体部とを電気的に接続する端子ピンとを有 し、 ハウジングを接着剤により回路基板に接着することによって、 回路基板と機 械的に接続されるコネクタであって、 ハウジングに、 接着剤を塗布するための凹 部を回路基板と共に形成する突出部と、 接着剤を塗布するための凹部を回路基板 と共に形成する孔とを設けたことを特徴とする、 コネクタが提供される。

本発明の種々な特徴及び利点は、 以下に添付図面に基づいて説明する実施例よ り明らかになるであろう。 図面の簡単な説明

図 1は、 本発明の一実施例に係るコネクタの平面図である。

図 2は、 本発明の一実施例に係るコネクタの正面図である。

図 3は、 本発明の一実施例に係るコネクタを回路基板に装着した状態の平面図 である。

図 4は、 本発明の一実施例に係るコネクタを回路基板に装着した状態の底面図 である。 図 5は、 図 3の V— V矢視断面図である。

図 6は、 図 3の VI— VI矢視断面図である。

図 7は、 本発明の一実施例に係るコネクタに被接続体を挿入する前の状態を示 す斜視図である。

図 8 Aは、 従来のコネクタを回路基板に装着した状態の平面図である。

図 8 Bは、 従来のコネクタを回路基板に装着した状態の側面図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の実施例を図 1〜図 7に基づいて説明する。

図 1は、 本発明の一実施例に係るコネクタの平面図を示している。 図 2は、 本 発明の一実施例に係るコネクタの正面図を示している。 コネクタ 1は、 ハウジン グ 2と、 複数の端子ピン 3とを備えている。 ハウジング 2の上面は概略長方形で あり、 端子ピン 3を収容するための短辺方向と平行な複数の溝 4が所定ピッチで 形成されている。 ハウジング 2の上面の短辺方向一端部には、 長辺方向に沿う突 出部 5が突設されている。 突出部 5は、 直線状の本体部 5 aと、 本体部 5 aの一 端部から略直角に屈曲する第 1の屈曲部 5 bと、 本体部 5 aの他端部から第 1の 屈曲部 5 bと同一方向に屈曲する第 2の屈曲部 5 cとにより構成されている。 ハウジング 2の長手方向一端側の側面には、 突出部 6 aが突設されている。 突 出部 6 aは、 上面がハウジング 2の上面と面一である。 突出部 6 aには、 長孔 7 aが形成されており、 長孔 7 aは突出部 6 aを貫通している。 ハウジング 2の長 手方向他端側の側面には、 突出部 6 bが突設されている。 突出部 6 bは、 上面が ハウジング 2の上面と面一である。 突出部 6 bには、 長孔 7 bが形成されており、 長孔 7 bは突出部 6 bを貫通している。

ハウジング 2の正面には、 図 7に示す被接続体としてのフラッ トケーブル 1 1 を挿入するための開口部 1 2が形成されている。 ハウジング 2の背面には、 図 5 に示すように、 端子ピン 3を挿入するための開口部 1 3が形成されている。 開口 部 1 2と開口部 1 3とは連通している。

端子ピン 3は、 図 5に示すように、 直線状の保持部 3 aと、 回路基板 1 5の一 方の主面 1 5 aに形成された接続端子 1 6に当接する第 1のコンタク ト部 3 と、 保持部 3 aの一端と第 1のコンタク ト部 3 bとを接続する第 1の接続部 3 cと、 フラッ トケーブル 1 1の導体部に当接する第 2のコンタク ト部 3 dと、 保持部 3 aの他端と第 2のコンタク ト部 3 dとを接続する第 2の接続部 3 eとにより構成 されている。 端子ピン 3は、 金属製であり、 第 1のコンタク ト部 3 bおよび第 2 のコンタク ト部 3 dはそれぞればねを構成している。 第 1のコンタク ト部 3 bは、 回路基板 1 5をハウジング 2に押圧し、 第 2のコンタクト部 3 dは、 フラッ トケ 一ブル 1 1をハウジング 2に押圧する。 ハウジング 2の開口部 1 2にフラッ トケ 一ブル 1 1が挿入されていない状態において、 端子ピン 3は、 第 2のコンタク ト 部 3 dが保持部 3 aとの間にハウジング 2を挟み込むことにより、 ハウジング 2 に固定されている。

コネクタ 1を回路基板 1 5に接着するに際しては、 回路基板 1 5の接続端子 1 6をコネクタ 1の端子ピン 3の位置に合わせて、 回路基板 1 5により端子ピン 3 の第 1のコンタク ト部 3 bを押し広げるようにして挿入し、 図 3および図 4に示 すように、 回路基板 1 5の端面 1 5 bがハウジング 2の上面に突設された突出部 5の屈曲部 5 b， 5 cの先端面に当接するまで押し込む。 この伏態で、 端子ピン 3の第 1のコンタク ト部 3 bにより回路基板 1 5がハウジング 2に押圧され、 コ ネクタ 1が回路基板 1 5に仮固定される。 このようにコネクタ 1を回路基板 1 5 に装着すると、 ハウジング 2の突出部 5と回路基板 1 5とによって凹部 1 7が形 成され、 また、 ハウジング 2の突出部 6 a , 6 bの長孔 7 a , 7 bの周壁と回路 基板 1 5とによって凹部 1 8 a , 1 8 bが形成される。 これら凹部 1 7 , 1 8 a , 1 8 に、 図 6に示すように樹脂などの接着剤 2 1 , 2 2を塗布して固化させる ことにより、 コネクタ 1 と回路基板 1 5とが機械的に強固に接続される。

接着剤 2 1 , 2 2が固化した後に、 図 7に示すようなフラッ トケーブル 1 1の 補強部材 2 3が取り付けられた部分を、 ハウジング 2の開口部 1 2に挿入するこ とにより、 フラッ トケーブル 1 1が端子ピン 3の第 2のコンタク ト部 3 dにより 強固に保持され、 かつ、 フラッ トケーブル 1 1の導体部分と回路基板 1 5の接続 端子 1 6と力 端子ピン 3により電気的に接続される。 このように、 本実施例によれば、 コネクタ 1を回路基板 1 5に固定するに際し て、 回路基板 1 5にハウジング 2を装着したときに形成される凹部 1 7， 1 8 a , 1 8 bに接着剤 2 1 , 2 2を塗布するので、 接着剤 2 1 , 2 2の拈度の高低に係 わらず接着剤 2 1 , 2 2の流出を良好に阻止できる。 したがって、 回路基板 1 5 の接続端子 1 6と端子ピン 3の第 1のコンタク ト部 3 bとの間やフラッ トケ一ブ ル 1 1の導体部と端子ピン 3の第 2のコンタク ト部 3 dとの間に接着剤 2 1 , 2 2が流れ込んで導通不良を起こしたり、 第 1のコンタク ト部 3 bや第 2のコン夕 ク ト部 3 dが接着剤 2 1 , 2 2によって固定されて動かなくなってしまうという ようなことがない。 さらには、 凹部 1 7， 1 8 a , 1 8 bにより適量の接着剤 2 1， 2 2が確保されるので、 高価な塗布装置を用いることなく、 強固にハウジン グ 2と回路基板 1 5とを接着できる。 また、 回路基板 1 5とハウジング 2との間 の接着剤 2 1 , 2 2により回路基板 1 5がハウジング 2から浮き上がってしまう ということがない。

また、 端子ピン 3の第 1のコンタク ト部 3 bにより回路基板 1 5をハウジング 2との間に挟み込むので、 接着剤 2 し 2 2による回路基板 1 5の浮き上がりを 一層良好に阻止でき、 しかも仮固定時における回路基板 1 5とコネクタ 1 との相 対的な位置精度を、 接着剤 2 1 , 2 2の固化以降まで保持できる。

また、 端子ピン 3は第 1のコンタク ト部 3 bと第 2のコンタク ト部 3 dとを一 体に有するので、 製造コストを低減でき、 しかもハウジング 2に容易に固定する ことができる。

また、 突出部 5の屈曲部 5 b , 5 cの先端面に回路基板 1 5の端面 1 5 bを当 接させるので、 回路基板 1 5とコネクタ 1 との相対的な位置決めを容易かつ正確 に行える。 産業上の利用性

本発明のコネクタは、 回路基板とフラッ トケーブルなどの被接続体とを電気的 に接続する接続装置に用いることができる。

Claims

請求の範囲 . ハウジングと、 このハウジングに取り付けられて回路基板の接続端子と被接 続体の導体部とを電気的に接続する端子ピンとを有し、 前記ハウジングを接着 剤により前記回路基板に接着することによって、 前記回路基板と機械的に接続 されるコネクタであって、

前記ハウジングに、 前記接着剤を塗布するための凹部を前記回路基板と共に 形成する突出部を設けたことを特徴とする、 コネクタ。 . 前記突出部は、 直線状の本体部と、 この本体部の一端部から略直角に屈曲す る第 1の屈曲部と、 前記本体部の他端部から前記第 1の屈曲部と同一方向に屈 曲する第 2の屈曲部とを有し、 これら第 1および第 2の屈曲部の先端面が前記 回路基板の端面に当接する、 請求の範囲 1に記載のコネクタ。 . 前記ハウジングに、 前記回路基板を前記ハウジングとの間に挟み込む弾性体 を設けた、 請求の範囲 1に記載のコネクタ。 . 前記弾性体は、 前記端子ピンの一端部に形成されて前記回路基板の接続端子 部に当接する第 1のコンタク ト部により構成されている、 請求の範囲 3に記載 のコネクタ。 . 前記端子ピンの他端部には、 前記被接続体の導体部に当接して前記被接続体 を前記ハウジングとの間に弾性力により挟み込む第 2のコンタクト部が形成さ れている、 請求の範囲 4に記載のコネクタ。 . 前記端子ピンは、 前記第 2のコンタクト部の弾性力により前記ハウジングに 保持されている、 請求の範囲 5に記載のコネクタ。

. ハウジングと、 このハウジングに取り付けられて回路基板の接続端子と被接 続体の導体部とを電気的に接続する端子ピンとを有し、 前記ハウジングを接着 剤により前記回路基板に接着することによって、 前記回路基板と機械的に接続 されるコネクタであって、

前記ハウジングに、 前記接着剤を塗布するための凹部を前記回路基板と共に 形成する孔を設けたことを特徴とする、 コネクタ。 . 前記孔は、 前記ハウジングを貫通しており、 この孔の一端開口が前記回路基 板の一方の主面によって閉塞されることにより前記凹部が形成される、 請求の 範囲 7に記載のコネクタ。 . 前記孔は、 長孔である、 請求の範囲 7に記載のコネクタ。 0 . 前記ハウジングは、 前記回路基板への装着面が略長方形であり、

前記孔は、 2個形成されており、 一方の孔が前記略長方形の装着面の長手方 向一端部に開口し、 他方の孔が前記略長方形の装着面の長手方向他端部に開口 する、 請求の範囲 7に記載のコネクタ。 1 . 前記ハウジングに、 前記回路基板を前記ハウジングとの間に挟み込む弾性 体を設けた、 請求の範囲 7に記載のコネクタ。

2 . 前記弾性体は、 前記端子ピンの一端部に形成されて前記回路基板の接続端 子部に当接する第 1のコンタクト部により構成されている、 請求の範囲 1 1に 記載のコネクタ。

3 . 前記端子ピンの他端部には、 前記被接続体の導体部に当接して前記被接続 体を前記ハウジングとの間に弾性力により挟み込む第 2のコンタクト部が形成 されている、 請求の範囲 1 2に記載のコネクタ。

4 . 前記端子ピンは、 前記第 2のコンタク ト部の弾性力により前記ハウジング に保持されている、 請求の範囲 1 3に記載のコネクタ。

5 . ハウジングと、 このハウジングに取り付けられて回路基板の接続端子と被 接続体の導体部とを電気的に接続する端子ピンとを有し、 前記ハウジングを接 着剤により前記回路基板に接着することによって、 前記回路基板と機械的に接 続されるコネクタであって、

前記ハウジングに、

前記接着剤を塗布するための凹部を前記回路基板と共に形成する突出部と、 前記接着剤を塗布するための凹部を前記回路基板と共に形成する孔とを設け たことを特徴とする、 コネクタ。