JPWO2021183529A5 - - Google Patents

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HER2が細胞中または細胞上で増幅または過剰発現される場合、その細胞は「HER2陽性」であると呼ばれる。HER2陽性細胞中でのHER2の増幅または過剰発現のレベルは、0~3の範囲のスコア(すなわち、HER2 0、HER2 1+、HER2 2+、またはHER2 3+)として一般に表され、より高いスコアは、より高い程度の発現に対応する。Mol Biol Int. 2014:852748 (2014).スコア化法は、免疫組織化学により決定される細胞膜染色に基づくものであってもよく、これは次のとおりである:
i. 3+: 陽性HER2発現、侵襲性腫瘍細胞の30%より多くの、均一で集中的な
ii. 2+: HER2タンパク質発現についてのはっきりしない染色、完全な膜染色であって強度が不均一または弱いが、少なくとも10%の細胞で外周部分に分布している;
iii. 0若しくは1+: HER2タンパク質発現について陰性。
用語「抗HER2抗体」とは、HER2タンパク質に結合する抗体を指す。がんの処置のために使用される抗HER2抗体は、典型的には、モノクローナルであるが、ポリクローナル抗体はこの用語によって排除されない。抗HER2抗体は、様々なメカニズムによってHER2活性化または下流のシグナル伝達を阻害する。非限定例として、抗HER2抗体は、リガンド結合、受容体活性化もしくは受容体シグナル伝播を防止し、HER2の発現若しくは細胞表面への局在化の減少をもたらし、HER2切断を阻害するか、または抗体媒介性細胞傷害を誘導することができる。本発明の方法および組成物における使用にとって好適である抗HER2抗体の非限定例としては、トラスツズマブ、ペルツズマブ、アド-トラスツズマブエムタンシン(T-DM1としても知られる)、マルゲツキシマブ、およびその組合せが挙げられる。
薬物の組合せの観察される効果は、例えば、TGI指数、腫瘍サイズ(例えば、容積、質量)、2つの時点間(例えば、処置が投与される第1日と、処置が最初に投与された後の特定の日数との間)の腫瘍サイズ(例えば、容積、質量)の絶対変化、2つ以上の時点間(例えば、処置が投与される第1日と、処置が最初に投与された後の特定の日数との間)の腫瘍サイズ(例えば、容積、質量)の変化の速度、または対象もしくは対象集団の生存時間に基づいてもよい。TGI指数が薬物の組合せの観察される効果の尺度として取られる場合、TGI指数を、1つ以上の時点で決定することができる。TGI指数が2つ以上の時点で決定される場合、いくつかの例では、複数のTGI指数の平均値または中央値を、観察される効果の尺度として使用することができる。さらに、TGI指数を、単一の対象または対象集団において決定することができる。TGI指数が集団において決定される場合、集団における平均または中央TGI指数(例えば、1つ以上の時点での)を、観察される効果の尺度として使用することができる。腫瘍サイズまたは腫瘍増殖の速度が観察される効果の尺度として使用される場合、腫瘍サイズまたは腫瘍増殖の速度を、対象または対象集団において測定することができる。いくつかの例では、腫瘍サイズまたは腫瘍増殖の速度の平均値または中央値は、2つ以上の時点での対象について、または1つ以上の時点での対象集団の間で決定される。生存時間が集団において測定される場合、平均または中央生存時間を、観察される効果の尺度として使用することができる。
TGI指数が観察される効果の尺度として取られる場合、TGI指数を、1つ以上の時点で決定することができる。TGI指数が2つ以上の時点で決定される場合、いくつかの例では、平均値または中央値を、観察される効果の尺度として使用することができる。さらに、TGI指数を、それぞれの処置群の単一の対象または対象集団において決定することができる。TGI指数が対象集団において決定される場合、それぞれの集団における平均または中央TGI指数(例えば、1つ以上の時点での)を、観察される効果の尺度として使用することができる。腫瘍サイズまたは腫瘍増殖の速度が観察される効果の尺度として使用される場合、腫瘍サイズまたは腫瘍増殖の速度を、それぞれの処置群の対象または対象集団において測定することができる。いくつかの例では、腫瘍サイズまたは腫瘍増殖の速度の平均値または中央値は、2つ以上の時点での対象について、または1つ以上の時点での対象集団の間で決定される。生存時間が集団において測定される場合、平均または中央生存時間を、観察される効果の尺度として使用することができる。
Figure 2021183529000001
(式中、EAmaxおよびEBmaxは、それぞれ、薬物AおよびBの最大効果であり、A50およびB50は、それぞれ、薬物AおよびBの半数最大効果用量であり、aおよびbは、それぞれ、薬物AおよびBの投与用量であり、pおよびqは、それぞれ、薬物AおよびBに関する用量応答曲線の形状に由来する係数である(例えばFoucquierら、Pharmacol. Res. Perspect. (2015) 3(3):e00149を参照されたい))に従って算出されるEAおよびEBの値を使用して算出することができる。
本明細書で使用される場合、「完全寛解」または「CR」とは、全ての標的病変の消失を指す;「部分寛解」または「PR」とは、ベースライン最長直径合計(SLD)を参照として取って、標的病変のSLDの少なくとも30%の減少を指す;「安定疾患」または「SD」とは、処置が開始して以降の最小のSLDを参照として取る、PRと認定されるほどの標的病変の十分な縮小でもなく、PDと認定されるほどの十分な増加でもないことを指す。
本明細書で使用される場合、「無増悪生存期間」または「PFS」とは、処置される疾患(例えば、癌)が悪化しない処置中および処置後の時間の長さを指す。無増悪生存期間は、患者が完全奏効または部分奏効を経験した時間量、ならびに患者が安定疾患を経験した時間量を含んでもよい。
本明細書で使用される場合、「客観的奏功率」または「ORR」とは、完全奏効(CR)率と部分奏効(PR)率との和を指す。
本明細書で使用される場合、「全生存」または「OS」とは、特定の期間後に生存している可能性が高い群の中の個体のパーセンテージを指す。
語句「薬学的に許容される」は、物質又は組成物が、製剤を含む他の成分及び/又はそれを用いて処置される哺乳動物と、化学的及び/若しくは毒性的に、適合しなければならないことを示す。
本明細書で使用される用語「薬学的に許容される担体」とは、活性薬剤の細胞、生物、または対象への投与を補助する物質を指す。「薬学的に許容される担体」とは、本発明の組成物中に含有させることができ、対象に対して有意な有害毒性効果を引き起こさない担体または賦形剤を指す。薬学的に許容される担体の非限定例としては、水、NaCl、生理食塩水、乳酸加リンゲル液、ノーマルスクロース、ノーマルグルコース、結合剤、充填剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング、甘味料、香料および着色料、リポソーム、分散媒体、マイクロカプセル、カチオン性脂質担体、等張剤および吸収遅延剤などが挙げられる。担体はまた、製剤に安定性、無菌性および等張性を提供するための物質(例えば、抗微生物保存剤、酸化防止剤、キレート剤および緩衝剤)、微生物の作用を防止するための物質(例えば、抗微生物剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸など)、または製剤に食用の香味を提供するための物質であってもよい。いくつかの例では、担体は、標的細胞または組織への低分子薬物または抗体の送達を容易にする薬剤である。当業者であれば、他の薬学的担体が本発明において有用であることを認識するであろう。
本明細書では互換的に使用される用語「ベースライン」または「ベースライン値」は、療法の投与前、または療法の投与の開始時の症状の測定値または特徴を指してもよい。ベースライン値を、参照値と比較して、本明細書で企図される疾患(例えば癌)の症状の低減または改善を決定することができる。本明細書では互換的に使用される用語「参照」または「参照値」は、療法の投与後の症状の測定値または特徴を指してもよい。参照値を、投薬レジメンもしくは処置サイクルの間に1回以上、または投薬レジメンもしくは処置サイクルの完了時に測定することができる。「参照値」は、絶対値;相対値;上限および/もしくは下限を有する値;値の範囲;平均値(average);中央値;平均値(算術平均値、mean);またはベースライン値と比較した値であってもよい。
本明細書で使用される場合、「有害事象」(AE)は、医学的処置の使用と関連する、任意の好ましくない、一般的には、意図しない、または望ましくない兆候(異常な検査所見を含む)、症状、または疾患である。医学的処置は、1つ以上の関連するAEを有し、それぞれのAEは同じか、または異なるレベルの重症度を有し得る。「有害事象を変化させる」ことができる方法に対する言及は、異なる処置レジメンの使用と関連する1つ以上のAEの発生および/または重症度を低下させる処置レジメンを意味する。
本明細書で使用される場合、「重篤有害事象」または「SAE」は、以下の基準のうちの1つを満たす有害事象である:
・致死的、または生命を脅かすものである(重篤有害事象の定義で使用されるように、「生命を脅かす」とは、患者が事象の時点で死亡のリスクがあった事象を指仮にの事象がより重篤であったとした場合に死亡を引き起こしたかもしれない事象を指すものではない)。
・永続的または有意な身体障害/無能力をもたらす。
・先天異常/出生異常である。
・医学的に重大である、すなわち、患者を危険にさらすか、または上に列挙された転帰の1つを防止するために内科的もしくは外科的介入を必要とし得る事象と定義される。医学的および科学的判断は、AEが「医学的に重大」であるかどう決定する際に行う必要がある。
・以下:
1)状態の悪化と関連しない、基礎疾患の日常的な処置またはモニタリング;2)試験中の適応症と関連せず、インフォームドコンセントに署名して以来悪化していない、元々存在する状態の選択的処置または予め計画された処置;および3)患者の全身状態の悪化が存在しない中での社会的理由およびレスパイトケア
を除、院内入院または現行の入院の延長を必要とする。
いくつかの実施形態では、試料細胞中のHER2状態が決定される。決定は、処置(すなわち、ツカチニブの投与)が始まる前、処置中、または処置が完了した後に行ってもよい。いくつかの例では、HER2状態の決定は、療法を変更する決定(例えば、抗HER2抗体を処置レジメンに加えること、ツカチニブの使用を中止すること、療法を完全に中止すること、または別の処置方法から本発明の方法に切り替えること)をもたらす。
標的核酸における変異の検出を、当技術分野で周知の技術を使用する標的核酸の分子クローニングおよび配列決定によって達成することができる。あるいは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などの増幅技術を使用して、腫瘍組織に由来するゲノムDNA調製物から直接的に標的核酸配列を増幅することができる。次いで、増幅された配列の核酸配列を決定し、それから変異を同定することができる。増幅技術は当技術分野で周知であり、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応は、Saikiら、Science 239: 487, 1988; 米国特許第4,683,203号および第4,683,195号に記載されている。
技術分野で公知のリガーゼ連鎖反応を使用して、標的核酸配列を増幅することもできる。例えば、Wuら、Genomics 4: 560-569 (1989)を参照されたい。また、対立遺伝子特異的PCRとして知られる技術を使用して、体細胞突然変異(例えば、置換)を検出することもできる。例えば、RuanoおよびKidd (1989) Nucleic Acids Research 17: 8392; McClay ら(2002) Analytical Biochem.301: 200-206を参照されたい。この技術のある特定の実施形態では、プライマーの3’末端ヌクレオチドは、標的核酸の特定のバリエーションと相補的である(すなわち、それと塩基対を特異的に形成する)。突然変異特異的プライマーが使用される。特異的突然変異が存在しない場合、増幅産物は観察されない。増幅抵抗突然変異システム(ARMS)を使用して、変異(例えば、置換)を検出することもできる。ARMSは、例えば、欧州特許出願公開第0332435号、およびNewtonら、Nucleic Acids Research, 17: 7, 1989に記載されている。
変異(バリエーション)を、ミスマッチ検出法によって検出することもできる。ミスマッチは、100%相補的ではないハイブリダイズした核酸二重鎖である。完全な相補性の欠如は、欠失、挿入、逆位、または置換に起因し得る。ミスマッチ検出法の一例は、例えば、Fahamら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 102: 14717-14722 (2005)に記載されたミスマッチ回復検出(MRD)アッセイである。ミスマッチ切断技術の別の例は、Myersら、Science 230: 1242, 1985に詳細に記載されたRNase保護法である。例えば、変異を検出するために使用される方法は、ヒト野生型標的核酸と相補的である標識リボプローブの使用を含んでもよい。リボプローブと、組織試料に由来する標的核酸とを一緒にアニーリング(ハイブリダイズ)させた後、RNase A酵素で消化し、二重鎖RNA構造中のいくつかのミスマッチを検出することができる。ミスマッチをRNase Aによって検出する場合、それはミスマッチの部位で切断される。かくして、アニーリングしたRNA調製物を電気泳動ゲルマトリックス上で分離する時、RNase Aによってミスマッチが検出され、切断される場合、DNAおよびリボプローブに関して、mRNAまたは完全長二重鎖RNAよりも小さいRNA産物が観察される。リボプローブは標的核酸の完全長である必要はないが、それが突然変異を有すると疑われる位置を含む限り、標的核酸の一部であってもよい。
標的核酸または周囲のマーカー遺伝子に対する制限断片長多型(RFLP)プローブを使用して、変異、例えば、挿入または欠失を検出することができる。挿入および欠失を、標的核酸のクローニング、配列決定および増幅によって検出することもできる。一本鎖多型(SSCP)アッセイを使用して、対立遺伝子の変異体を変化させる塩基を検出することもできる。SSCPを、ErbB2体細胞突然変異の検出のために改変することができる。SSCPは、一本鎖PCR産物の電気泳動シフトの変化に起因して塩基の差異を同定する。一本鎖PCR産物を、二本鎖PCR産物を加熱するか、または別の方法では変性させることによって生産することができる。一本鎖核酸は、塩基配列に部分的に依存する二次構造を形成するか又は再フォールディングしてもよい。一本鎖増幅産物の異なる電気泳動移動度は、SNP位置での塩基配列の差異と関連する。変性勾配ゲル電気泳動(DGGE)は、多型DNAに固有の異なる配列依存的安定性および融解特性ならびに変性勾配ゲルにおける電気泳動遊走パターンの対応する差異に基づいてSNP対立遺伝子を識別する。
配列特異的リボザイム(米国特許第5,498,531号)を使用して、リボザイム切断部位の発生または喪失に基づいて体細胞突然変異を検出することもできる。ヌクレアーゼ切断消化アッセイまたは融点の差異によって完全にマッチした配列を、ミスマッチした配列から区別することができる。突然変異が制限酵素切断部位に影響する場合、その突然変異を、制限酵素消化パターンの変化及びゲル電気泳動によって決定される対応する核酸断片長の変によって同定することができる。
本開示のある特定の実施形態では、本明細書に開示される遺伝子変異を有する遺伝子によってコードされる変異体タンパク質を検出するために、タンパク質に基づく検出技術が使用される。変異型のタンパク質の存在の決定を、当業界で公知の任意の好適な技術、例えば、電気泳動(例えば、変性または非修飾ポリアクリルアミドゲル電気泳動、二次元ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動)によって実施することができる。電気泳動、および等電点電気泳動、クロマトグラフィー(例えば、サイジングクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、および陽イオン交換HPLC)、質量分析(例えば、MALDI-TOF質量分析、エレクトロスプレー)、イオン化(ESI)質量分析、およびタンデム質量分析)。例えば、AhrerおよびJungabauer (2006) J. Chromatog. B. Analyt. Technol. Biomed. Life Sci. 841: 110-122を参照されたい。好適な技術を、検出される変異の性質に一部基づいて選択することができる。例えば、置換されたアミノ酸が、元のアミノ酸とは異なる電荷を有するアミノ酸置換をもたらす変異を、等電点電気泳動によって検出することができる。高電圧でpH勾配を有するゲルを介するポリペプチドの等電点電気泳動は、その等電点(pi)によってタンパク質を分離する。pH勾配ゲルを、野生型タンパク質を含有する同時操作されたゲルと比較することができる。突然変異が、新しいタンパク質切断部位の生成または既存のタンパク質切断部位の消滅をもたらす例では、タンパク質消化、次いで、適切な電気泳動、クロマトグラフィー、または質量分析技術を使用して、試料をペプチドマッピングすることができる。変異の存在を、エドマン分解などのタンパク質配列決定技術またはある特定の形態の質量分析を使用して検出することもできる。
これらの技術の組合せを使用する当業界で公知の方法を使用することもできる。例えば、HPLC-顕微鏡タンデム質量分析技術では、タンパク質消化を、タンパク質上で実施し、得られるペプチド混合物を、逆相クロマトグラフィー分離によって分離する。次いで、タンデム質量分析を実施し、それから収集されたデータを分析する。別の例では、非改変ゲル電気泳動を、MALDI質量分析と組み合わせる。
B.ツカチニブの用量および投与
いくつかの実施形態では、ツカチニブの用量は、対象の体重1kgあたり約0.1mg~10mg(例えば、対象の体重1kgあたり約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、または10mg)である。他の実施形態では、ツカチニブの用量は、対象の体重1kgあたり約10mg~100mg(例えば、対象の体重1kgあたり約10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100mg)である。いくつかの実施形態では、ツカチニブの用量は、対象の体重1kgあたり少なくとも約100mg~500mg(例えば、対象の体重1kgあたり少なくとも約100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、または500mg)である。特定の実施形態では、ツカチニブの用量は、対象の体重1kgあたり約1mg~50mg(例えば、対象の体重1kgあたり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50 mg)である。いくつかの例では、ツカチニブの用量は、対象の体重1kgあたり約50mgである。
いくつかの実施形態では、ツカチニブ、カペシタビンおよびトラスツズマブの組合せは、相乗的(synergistic)である。特定の実施形態では、相乗的組合せに関して、対象の処置は、ツカチニブ、カペシタビンおよびトラスツズマブの組合せが付加効果をもたらした場合に予想されるTGI指数よりも大きいTGI指数をもたらす。いくつかの例では、ツカチニブ、カペシタビンおよびトラスツズマブの組合せが投与される場合に観察されるTGI指数は、ツカチニブ、カペシタビンおよびトラスツズマブの組合せが相加果をもたらした場合に予想されるTGI指数よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または80%大きい。
錠剤は、当業界で公知の方法に従ってフィルムコーティングまたは腸溶コーティングしてもよい。経口投与のための液体調製物は、例えば、溶液、シロップ、もしくは懸濁液の形態を採ってもよいか、またはそれらを、使用前に水もしくは他の好適なビヒクルを用いて構成させるための乾燥標品として提供することができる。そのような液体調製物を、薬学的に許容される添加剤、例えば、懸濁剤、例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体、または水素化食用脂;乳化剤、例えば、レシチンまたはアカシア;非水性ビヒクル、例えば、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール、または分画植物油;および保存剤、例えば、メチルまたはプロピル-p-ヒドロキシ安息香酸またはソルビン酸を用いて、従来の手段によって調製することができる。調製物はまた、必要に応じて、緩衝塩、香味剤、着色剤、または甘味剤を含有してもよい。必要に応じて、経口投与のための調製物を、活性化合物の制御放出を与えるために好適に製剤化することができる。
経皮適用のための好適な製剤は、有効量の本明細書に記載の1つ以上の化合物を、必要に応じて、担体と共に含む。好ましい担体としては、宿主の皮膚の通過を補助するための吸収性の薬理学的に許容される溶媒が挙げられる。例えば、経皮デバイスは、バッキングメンバー、必要に応じて、担体と共に化合物を含有するリザーバー、必要に応じて、長期間にわたって制御された、所定の速度で宿主の皮膚に化合物を送達するための速度制御バリア、およびデバイスを皮膚に固定するための手段を含む、包帯の形態にある。マトリックス経皮製剤を使用することもできる。
本明細書に記載の組成物および製剤(例えば、ツカチニブ、カペシタビン、抗HER2抗体、またはその組合せ)を、注射による、例えば、ボーラス注射または連続輸注による非経口投与のために製剤化することができる。注射のための製剤を、添加された保存剤と共に、単位剤形中、例えば、アンプル中または複数用量容器中で提供することができる。注射可能組成物は、好ましくは、水性等張溶液または懸濁液であり、坐剤は、好ましくは、脂肪エマルジョンまたは懸濁液から調製される。組成物は、滅菌されているか、または保存剤、安定剤、湿潤剤または乳化剤、溶液促進剤、浸透圧を調節するための塩または緩衝剤などのアジュバントを含有してもよい。あるいは、活性成分は、使用前に、好適なビヒクル、例えば、滅菌発熱物質非含有水を用いて構成させるための粉末形態にあってもよい。さらに、それらは、他の治療的に有用な物質を含有してもよい。組成物は、それぞれ、従来の混合、顆粒化またはコーティング方法に従って調製される。
F.製品およびキット
別の態様では、本発明は、対象における乳がんの影響を処置または改善するための製品またはキットであって、本発明の医薬組成物(例えば、ツカチニブ、カペシタビン、抗HER2抗体、またはその組合せを含む医薬組成物)を含む、製品またはキットを提供する。いくつかの実施形態では、抗HER2抗体は、トラスツズマブ、ペルツズマブ、アド-トラスツズマブエムタンシン、マルゲツキシマブ、またはその組合せである。いくつかの例では、抗HER2抗体は、トラスツズマブとペルツズマブとの組合せである。いくつかの実施形態では、抗HER2抗体は、トラスツズマブである。
製品またはキットは、癌、特に、HER2の変異形態を発現することが決定された癌の影響を処置する、または改善するのに好適である。いくつかの実施形態では、がんは、進行がんである。
ツカチニブは、YVMA(配列番号2)挿入HER2突然変異体のキナーゼ活性に対する例外的な効力を示したが、それは、この試験における腫瘍容積の減少においては限定的な活性を示した。
本開示は以下の実施形態を包含する。
[1] 対象におけるがんを処置するための方法であって、治療有効量のツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物を対象に投与することを含み、がんが突然変異型のHER2を発現すると決定されている、方法。
[2] 対象におけるがんを処置するための方法であって、治療有効量のツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物を対象に投与することを含み、対象が突然変異型のHER2を発現する、方法。
[3] 突然変異型のHER2が、DNA配列決定によって決定される、実施形態1または2に記載の方法。
[4] 突然変異型のHER2が、RNA配列決定によって決定される、実施形態1または2に記載の方法。
[5] 突然変異型のHER2が、核酸配列決定によって決定される、実施形態1~4のいずれかに記載の方法。
[6] 核酸配列決定が、次世代配列決定(NGS)である、実施形態5に記載の方法。
[7] 突然変異型のHER2が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって決定される、実施形態1または2に記載の方法。
[8] 突然変異型のHER2が、対象から得られる試料を分析することによって決定される、実施形態1~7のいずれかに記載の方法。
[9] 対象から得られる試料が、無細胞血漿試料である、実施形態8に記載の方法。
[10] 対象から得られる試料が、腫瘍生検である、実施形態8に記載の方法。
[11] がんが、HER2増幅を有せず、HER2増幅の非存在が、免疫組織化学分析(IHC)によって決定される、実施形態1~10のいずれかに記載の方法。
[12] がんが、0または1+のHER2増幅スコアを有し、HER2増幅スコアが、免疫組織化学分析(IHC)によって決定される、実施形態1~10のいずれかに記載の方法。
[13] がんが、HER2タンパク質レベルの2倍未満の増加を有する、実施形態1~11のいずれかに記載の方法。
[14] 突然変異型のHER2が、配列番号1のアミノ酸配列と比較して少なくとも1個のアミノ酸置換、挿入、または欠失を含む、実施形態1~13のいずれかに記載の方法。
[15] HER2における突然変異が、活性化突然変異である、実施形態1~14のいずれかに記載の方法。
[16] 突然変異型のHER2が、アミノ酸置換L755Sを含む、実施形態1~15のいずれかに記載の方法。
[17] 突然変異型のHER2が、アミノ酸置換V777Lを含む、実施形態1~16のいずれかに記載の方法。
[18] 突然変異型のHER2が、アミノ酸置換S310Yを含む、実施形態1~17のいずれかに記載の方法。
[19] 突然変異型のHER2が、G776 YVMA挿入(G776insYVMA)を含む、実施形態1~18のいずれかに記載の方法。
[20] がんが、胃がん、結腸直腸がん、肺がん、胆嚢がん、および乳がんからなる群から選択される、実施形態1~19のいずれかに記載の方法。
[21] 肺がんが、非小細胞肺がんである、実施形態20に記載の方法。
[22] 乳がんが、HER2陽性乳がんである、実施形態20に記載の方法。
[23] ツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物が、約150mg~約650mgの用量で対象に投与される、実施形態1~22のいずれかに記載の方法。
[24] ツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物が、約300mgの用量で対象に投与される、実施形態23に記載の方法。
[25] ツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物が、1日1回または2回投与される、実施形態23または24に記載の方法。
[26] ツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物が、1日2回、約300mgの用量で対象に投与される、実施形態25に記載の方法。
[27] ツカチニブが、対象に経口投与される、実施形態1~26のいずれかに記載の方法。
[28]1つ以上のさらなる治療剤を対象に投与して、がんを処置することをさらに含む、実施形態1~27のいずれかに記載の方法。
[29] 1つ以上のさらなる治療剤が、カペシタビンおよび抗HER2抗体からなる群から選択される、実施形態28に記載の方法。
[30] 1つ以上のさらなる治療剤が、カペシタビンである、実施形態28に記載の方法。
[31] 1つ以上のさらなる治療剤が、トラスツズマブである、実施形態28に記載の方法。
[32] 1つ以上のさらなる治療剤が、カペシタビンおよびトラスツズマブである、実施形態28に記載の方法。
[33] カペシタビンが、約500mg/m2~約1500mg/m2の用量で対象に投与される、実施形態30または32に記載の方法。
[34] カペシタビンが、約1000mg/m2の用量で対象に投与される、実施形態33に記載の方法。
[35] カペシタビンが、対象に経口投与される、実施形態33または34に記載の方法。
[36] カペシタビンが、1日2回、対象に投与される、実施形態32~35のいずれかに記載の方法。
[37] トラスツズマブが、約400mg~約800mgの用量で対象に投与される、実施形態31または32に記載の方法。
[38] トラスツズマブが、約600mgの用量で対象に投与される、実施形態37に記載の方法。
[39] トラスツズマブが、対象に皮下投与される、実施形態37または38に記載の方法。
[40] トラスツズマブが、対象に腹腔内投与される、実施形態31または32に記載の方法。
[41] トラスツズマブが、約4mg/kg~約10mg/kgの用量で対象に投与される、実施形態31または32に記載の方法。
[42] トラスツズマブが、約6mg/kgの用量で対象に投与される、実施形態41に記載の方法。
[43] トラスツズマブが、約8 mg/kgの用量で対象に投与される、実施形態41に記載の方法。
[44] トラスツズマブが、約8mg/kgの初期用量で、次いで、約6mg/kgのその後の用量で対象に投与される、実施形態41に記載の方法。
[45] トラスツズマブが静脈内投与される、実施形態41~44のいずれかに記載の方法。
[46] トラスツズマブが、約1週毎に1回、約2週毎に1回、約3週毎に1回、または約4週毎に1回投与される、実施形態37~45のいずれかに記載の方法。
[47] トラスツズマブが、約3週毎に1回投与される、実施形態46に記載の方法。
[48] ツカチニブ、カペシタビンおよびトラスツズマブが、21日の処置サイクルで対象に投与される、実施形態47に記載の方法。
[49] ツカチニブが、21日の処置サイクルのそれぞれの日に1日2回、対象に投与される、実施形態48に記載の方法。
[50] カペシタビンが、21日の処置サイクルの1~14日目のそれぞれに1日2回、対象に投与される、実施形態48または49に記載の方法。
[51] トラスツズマブが、21日の処置サイクルあたり1回、対象に投与される、実施形態48~50のいずれかに記載の方法。
[52] 最初の21日の処置サイクル中のトラスツズマブの用量が8mg/kgであり、その後の21日の処置サイクル中のトラスツズマブの用量が6mg/kgである、実施形態51記載の方法。
[53] 対象の処置が、少なくとも約85%の腫瘍増殖阻害(TGI)指数をもたらす、実施形態1~52のいずれかに記載の方法。
[54] 対象の処置が、約100%のTGI指数をもたらす、実施形態1~52のいずれかに記載の方法。
[55] 対象における1つ以上の治療効果が、ベースラインと比較して、対象へのツカチニブの投与後に改善される、実施形態1~54のいずれかに記載の方法。
[56] 1つ以上の治療効果が、がんに由来する腫瘍のサイズ、客観的奏功率、奏功期間、奏功までの時間、無増悪生存期間および全生存からなる群から選択される、実施形態55に記載の方法。
[57] がんに由来する腫瘍のサイズが、対象へのツカチニブの投与前のがんに由来する腫瘍のサイズと比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、または少なくとも約80%減少する、実施形態1~56のいずれかに記載の方法。
[58] 客観的奏功率が、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、または少なくとも約80%である、実施形態1~57のいずれかに記載の方法。
[59] 対象が、対象へのツカチニブの投与後、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約7ヶ月、少なくとも約8ヶ月、少なくとも約9ヶ月、少なくとも約10ヶ月、少なくとも約11ヶ月、少なくとも約12ヶ月、少なくとも約18ヶ月、少なくとも約2年、少なくとも約3年、少なくとも約4年、または少なくとも約5年の無増悪生存期間を示す、実施形態1~58のいずれかに記載の方法。
[60] 対象が、対象へのツカチニブの投与後、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約7ヶ月、少なくとも約8ヶ月、少なくとも約9ヶ月、少なくとも約10ヶ月、少なくとも約11ヶ月、少なくとも約12ヶ月、少なくとも約18ヶ月、少なくとも約2年、少なくとも約3年、少なくとも約4年、または少なくとも約5年の全生存を示す、実施形態1~59のいずれかに記載の方法。
[61] ツカチニブに対する奏功期間が、対象へのツカチニブの投与後、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約7ヶ月、少なくとも約8ヶ月、少なくとも約9ヶ月、少なくとも約10ヶ月、少なくとも約11ヶ月、少なくとも約12ヶ月、少なくとも約18ヶ月、少なくとも約2年、少なくとも約3年、少なくとも約4年、または少なくとも約5年である、実施形態1~60のいずれかに記載の方法。
[62] 対象がヒトである、実施形態1~61のいずれかに記載の方法。
[63] 実施形態1~62のいずれかに記載のがんを処置するための方法における使用のための薬剤の製造のための、治療有効量のツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物の使用。
[64] 実施形態1~62のいずれかに記載のがんを処置するための方法における使用のための、ツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物。
[65] 対象におけるがんを処置するための医薬組成物であって、組成物がツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物を含み、組成物が実施形態1~62のいずれかに記載の方法における使用のためのものである、医薬組成物。
[66] ツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物と、実施形態1~62のいずれかに記載の方法におけるキットを使用するための指示書とを含むキット。

Claims (27)

  1. 療有効量のツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物を含み、対象におけるがんを処置するための組成物であって前記がんが突然変異型のHER2を発現する、前記組成物
  2. 突然変異型のHER2が、
    (i) DNA配列決定によって決定される、
    (ii) RNA配列決定によって決定される、
    (iii) 核酸配列決定によって決定される、又は、
    (iv) ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって決定される、
    請求項に記載の組成物
  3. 核酸配列決定が、次世代配列決定(NGS)である、請求項2の(iii)に記載の組成物
  4. 突然変異型のHER2が、対象から得られる試料を分析することによって決定される、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物
  5. 対象から得られる試料が、
    (i) 無細胞血漿試料である、又は、
    (ii) 腫瘍生検である、
    請求項に記載の組成物
  6. がんが、HER2増幅を有せず、HER2増幅の非存在が、免疫組織化学分析(IHC)によって決定される、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物
  7. がんが、0または1+のHER2増幅スコアを有し、HER2増幅スコアが、免疫組織化学分析(IHC)によって決定される、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物
  8. がんが、HER2タンパク質レベルの2倍未満の増加を有する、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物
  9. 突然変異型のHER2が、配列番号1のアミノ酸配列と比較して少なくとも1個のアミノ酸置換、挿入、または欠失を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物
  10. HER2における突然変異が、活性化突然変異である、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物
  11. 突然変異型のHER2が、
    (i) アミノ酸置換L755Sを含む、
    (ii) アミノ酸置換V777Lを含む、
    (iii) アミノ酸置換S310Yを含む、及び/又は
    (iv) G776 YVMA挿入(G776insYVMA)を含む、
    請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物
  12. がんが、
    (i) 胃がん、
    (ii) 結腸直腸がん、
    (iii) 肺がん、若しくは非小細胞肺がん、
    (iv) 胆嚢がん、および
    (v) 乳がん、若しくは、HER2陽性乳がん
    からなる群から選択される、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物
  13. ツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物が、約150mg~約650mgの用量で対象に投与される、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物
  14. ツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物が、1日1回または2回投与される、請求項13に記載の組成物
  15. 治療若しくは処置が、1つ以上のさらなる治療剤を対象に投与して、がんを処置することをさらに含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物
  16. 1つ以上のさらなる治療剤が、カペシタビンおよび抗HER2抗体からなる群から選択される、請求項15に記載の組成物
  17. 1つ以上のさらなる治療剤が、カペシタビンである、請求項15に記載の組成物
  18. 1つ以上のさらなる治療剤が、トラスツズマブである、請求項15に記載の組成物
  19. 1つ以上のさらなる治療剤が、カペシタビンおよびトラスツズマブである、請求項15に記載の組成物
  20. (i) カペシタビンが、約500mg/m2~約1500mg/m2の用量で対象に投与される、
    (ii) カペシタビンが、約1000mg/m 2 の用量で対象に投与される、
    (iii) カペシタビンが、対象に経口投与される、及び/又は、
    (iv) カペシタビンが、1日2回、対象に投与される、
    請求項17または19に記載の組成物
  21. (i) トラスツズマブが、約400mg~約800mgの用量で対象に投与される、
    (ii) トラスツズマブが、約600mgの用量で対象に投与される、
    (iii) トラスツズマブが、対象に皮下投与される、
    (iv) トラスツズマブが、対象に腹腔内投与される、
    (v) トラスツズマブが、約4mg/kg~約10mg/kgの用量で対象に投与される、
    (vi) トラスツズマブが、約6mg/kgの用量で対象に投与される、
    (vii) トラスツズマブが、約8 mg/kgの用量で対象に投与される、
    (viii) トラスツズマブが、約8mg/kgの初期用量で、次いで、約6mg/kgのその後の用量で対象に投与される、
    (ix) トラスツズマブが静脈内投与される、
    (x) トラスツズマブが、約1週毎に1回、約2週毎に1回、約3週毎に1回、または約4週毎に1回投与される、及び/又は
    (xi) トラスツズマブが、約3週毎に1回投与される、
    請求項18または19に記載の組成物
  22. ツカチニブ、カペシタビンおよびトラスツズマブが、21日の処置サイクルで対象に投与される、請求項19に記載の組成物
  23. 対象の処置が、少なくとも約85%の腫瘍増殖阻害(TGI)指数をもたらす、請求項1~22のいずれか一項に記載の組成物
  24. 対象における1つ以上の治療効果が、ベースラインと比較して、対象へのツカチニブの投与後に改善さ
    場合により、1つ以上の治療効果が、がんに由来する腫瘍のサイズ、客観的奏功率、奏功期間、奏功までの時間、無増悪生存期間および全生存からなる群から選択される、
    請求項1~23のいずれか一項に記載の組成物
  25. 対象がヒトである、請求項1~24のいずれか一項に記載の組成物
  26. んを処置するための医薬の製造のための、請求項1~25のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  27. ツカチニブ、またはその塩もしくは溶媒和物と、請求項1~25のいずれか一項に記載の組成物と、がんの治療のためにキットを使用するための指示書とを含むキット。
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