JPWO2020235437A1 - 配線部品 - Google Patents
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Abstract
Description
従って、本発明の目的は、高容量の電気を流しても、被覆材が破損したり位置ずれを起こしたりしにくい配線部品を提供することにある。
[1]
延在長さ450mm以上の導電性部材と該導電性部材を覆う被覆部材とを含む配線部品であり、
前記被覆部材はポリフェニレンエーテル樹脂組成物を含み、
前記被覆部材の130℃、24時間の熱エージング後の延在長さ方向の二次収縮A(%)が以下の式(1)
A<12.5×e−0.92t・・・(1)
(式(1)中、e:自然対数の底、t:厚み(mm))
を満たす、
ことを特徴とする、配線部品。
[2]
前記導電性部材の断面形状の平均面積が、10.0〜150mm2である、[1]に記載の配線部品。
[3]
前記導電性部材が単一の部品からなる、[1]又は[2]に記載の配線部品。
[4]
前記導電性部材の前記被覆部材による被覆率が70〜95%である、[1]〜[3]のいずれかに記載の配線部品。
[5]
前記導電性部材と前記被覆部材との間の距離Cの平均(クリアランスCの平均)が、2mm以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の配線部品。
[6]
前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物の表面硬度が60以上である、[1]〜[5]のいずれかに記載の配線部品。
[7]
前記被覆部材の内部空間における前記導電性部材の占有率が40体積%以上である、[1]〜[6]のいずれかに記載の配線部品。
[8]
前記被覆部材が互いに嵌合することが可能な複数の部材を含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の配線部品。
[9]
前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物のビカット軟化点が140℃以上である、[1]〜[8]のいずれかに記載の配線部品。
[10]
前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物の曲げ弾性率が1800MPa以上である、[1]〜[8]のいずれかに記載の配線部品。
本実施形態の配線部品は、延在長さ450mm以上の導電性部材と該導電性部材を覆う被覆部材とを含む配線部品であり、上記被覆部材はポリフェニレンエーテル樹脂組成物を含み、上記被覆部材の130℃、24時間の熱エージング後の延在長さ方向の二次収縮A(%)が以下の式(1)を満たす。
A<12.5×e−0.92t・・・(1)
(式(1)中、e:自然対数の底、t:厚み(mm))
なお、延在方向とは、導電性部材の、一方の端から他方の端に向かう導電性部材表面に沿う方向としてよい。
本実施形態の配線部品1は、1つの導電性部材2の少なくとも一部が被覆部材3に覆われていてもよいし、複数の導電性部材2の少なくとも一部が被覆部材3に覆われていてもよい。
本実施形態の配線部品1は、被覆部材3の延在方向の一方の端から他方の端に導電性部材2が貫通していてよい。また、導電性部材2への入力部と出力部とは、被覆部材3に覆われず露出していてよい(図1、4)。
被覆部材3は、導電性部材2に接触しない状態で設けられていてもよいし(図2A、3A)、導電性部材2の一部に接触する状態で設けられていてもよいし(図3B)、導電性部材の周囲全面に接触する状態で設けられていてもよい。
本実施形態の配線部品1は、直線状であってもよいし(図1〜3)、少なくとも1箇所(好ましくは2箇所以上)の屈曲部を有していてもよい(図4)。
導電性部材2及び被覆部材3は、延在方向に、厚みが同じであってもよいし(図1、4)、厚みが異なっていてもよい。また、導電性部材2と被覆部材との間の距離Cは、一定であってもよいし、異なっていてもよい。
本実施形態の配線部品1は、導電性部材2と、導電性部材2を覆う被覆部材3とが、さらに他の被覆材が覆われていてもよい。
なお、二次収縮Aは後述の実施例に記載の方法より測定することができる。
ここで、本発明者らは、配線部品中の被覆部材の破損や位置ずれの原因について鋭意検討を進めたところ、高容量の電気を流した際に起こる、被覆部材の延在方向に対して直交する周方向の熱収縮よりも、延在方向の熱収縮が主要因であることを見出した。そして、破損や位置ずれの課題解決には、被覆部材の延在方向の熱収縮を抑えることが特に有効であることを見出した。
二次収縮Aは、例えば、ポリフェニレンーテル樹脂組成物の組成を調整し、ビカット軟化点を高くすることで小さくすることができる。ビカット軟化点を高くするための組成の具体的な調整方法としては、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物中のポリフェニレンエーテルの含有比率を高めること、後述のポリフェニレンエーテル系樹脂以外の樹脂成分として、Tg及び/又は融点の高い樹脂を用いること、等が挙げられる。
また、射出成形時に、金型温度を高くすること(例えば80℃以上)、樹脂温度を高くすること(例えば250℃以上)、保圧を高くすること(例えば20%以上)、射出時間を長くすること(例えば15秒以上)等によっても、二次収縮Aを小さくすることができる。
なお、被覆率とは、導電性部材の外表面の面積に対する、被覆部材の内部空間の外表面を構成する被覆部材の内面の面積の割合をいう。
ここで、被覆部材の内部空間とは、被覆部材の収容可能領域をいう。より具体的には、被覆部材の内面が閉じた系(閉鎖系)を形成している場合には、被覆部材の内部空間は、被覆部材の内面で画成される領域をいう。また、被覆部材の内面が、延在方向の周囲に関して、及び/又は延在方向に関して、開いた系(開放系)を少なくとも一部で形成している場合(図1参照)には、被覆部材の内部空間は、被覆部材の内面、及び開いた系(開放系)の周囲の内面間を繋ぐ仮想内面で画成される領域をいう。
被覆部材が導電性部材をその延在方向の周囲(延在方向周り)の全部又は一部について被覆していてよい。また、導電性部材への入力部と出力部とを除き、被覆部材が導電性部材をその延在方向の全部又は一部について被覆していてよい。
なお、導電性部材と被覆部材との間の距離Cは、配線部品をその延在方向に直交する面により切断したときの断面における両部材間の最小距離をいう(図2A)。そして、導電性部材と被覆部材との間の距離Cの平均は、上記両部材間の最小距離を配線部品の延在方向について平均したものをいう。なお、上記最小距離は、延在方向にわたり、一定であってもよいし異なっていてもよいが、一定であることが好ましい。
導電性部材が被覆部材の内部において揺動可能である場合には、導電性部材と被覆部材との間の距離は変動し得ることとなるが、この場合、水平面上に任意に静置した状態における上記両部材間の最小距離を導電性部材と被覆部材との間の距離Cとしてよい。なお、上記クリアランスCの平均は、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
なお、表面硬度は、JIS K 7202−2に準拠し、Mスケールにて測定されるロックウェル硬さである。
上記配線部品の表面硬度は、配線部品の表面を構成する被覆部材表面の表面硬度としてよい。
なお、曲げ弾性率は、ISO178に準拠して測定される値である。
上記配線部品の曲げ弾性率は、配線部品の表面を構成する被覆部材の曲げ弾性率としてよい。
なお、上記占有率とは、上述の被覆部材の内部空間の体積に対する、被覆部材の内部空間に存在する導電性部材の体積の割合をいう。
上記導電性部材は延在長さが450mm以上であり、好ましくは500〜1500mm、より好ましくは550〜1200mm、さらに好ましくは600〜700mmである。なお、延在長さ(延在方向長さ)とは、導電性部材の、一方の端から他方の端に向かう方向の導電性部材表面に沿う長さとしてよい。
全体形状は、図1に示すような直線形状であってもよいが、図4(A)〜(C)に示すように、屈曲形状や捻れ形状を備える形状としてもよい。
上記被覆部材は、一つの部材からなっていてもよいし(図4)、互いに嵌合することが可能な複数の部材を含んでいてもよい(図1〜3)。中でも、製造が容易であることから、互いに嵌合することが可能な複数の部材(例えば、2個の部材)を含むことが好ましい。複数の部材は、例えば、嵌合部4で接続されていてよい(図1)。
嵌合の態様としては、図1等に示すようなものに限定されることなく、例えば、延在方向に複数の部材をつなぎ合わせてもよい。
上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル系樹脂を含み、さらにポリフェニレンエーテル系樹脂以外の樹脂成分、その他の成分を含んでいてもよい。
上記ポリフェニレンエーテル系樹脂は、ポリフェニレンエーテル(本明細書において、「PPE」と記載する場合がある)を含み、さらにポリスチレン系樹脂を含んでいてもよい。すなわち、上記PPE系樹脂は、PPEとポリスチレン系樹脂とからなる混合樹脂であってもよいし、PPEのみからなる樹脂であってもよい。
上記PPEは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記PPEとしては、上記ホモ重合体及び/又は上記共重合体と、上記変性PPEとの、任意の割合の混合物を用いてもよい。
上記ポリスチレン系樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ポリフェニレンエーテル系樹脂以外の樹脂成分としては、ビニル芳香族化合物を主体とする2個以上の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする1個以上の重合体ブロックBとを含むブロック共重合体及び/又はビニル芳香族化合物を主体とする2個以上の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする1個以上の重合体ブロックBとを含むブロック共重合体を水素添加してなる水添ブロック共重合体;ポリプロピレン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリフェニレンスルフィド;熱可塑性エラストマー(ポリオレフィン系エラストマー等);等が挙げられる。
上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、ビニル芳香族化合物を主体とする2個以上の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする1個以上の重合体ブロックBとを含むブロック共重合体及び/又はビニル芳香族化合物を主体とする2個以上の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする1個以上の重合体ブロックBとを含むブロック共重合体を水素添加してなる上記水添ブロック共重合体(本明細書において、「ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体」と称する場合がある)を含有することにより、被覆部材の成形加工性が向上する。
上記ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体には、本発明の効果を損なわない範囲で、上記ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体以外のブロック共重合体が含まれていてもよい。
また、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとは、共役ジエン化合物のホモ重合体ブロック、又は重合体ブロックB中の共役ジエン化合物に由来する構成単位の含有量が、50質量%超、好ましくは70質量%以上である、共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共重合体ブロックをいう。上記重合体ブロックBは、ビニル芳香族化合物を実質的に含まなくてもよいし、ビニル芳香族化合物を含まなくてもよい。なお、「実質的に含まない」には、本発明の効果を損なわない範囲で含む場合が含まれ、例えば、重合体ブロックB全量に対して3質量%以下であってもよい。
この水添する前のブタジエンの結合形態は通常、赤外分光光度計やNMR等で知ることができる。
なお、水素添加率は通常、赤外分光光度計やNMR等によって知ることができる。
なお、上記ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体の数平均分子量(Mnc)の測定は、昭和電工(株)製ゲルパーミェーションクロマトグラフィー System21(カラム:昭和電工(株)製K−Gを1本、K−800RLを1本さらにK−800Rを1本の順番で直列につなぐ、カラム温度:40℃、溶媒:クロロホルム、溶媒流量:10mL/min、サンプル濃度:水添ブロック共重合体の1g/Lクロロホルム溶液)で標準ポリスチレン(標準ポリスチレンの分子量は、3650000、2170000、1090000、681000、204000、52000、30200、13800、3360、1300、550)を用いて検量線を作成し、検出部のUV(紫外線)の波長は、標準ポリスチレン及び水添ブロック共重合体成分は共に254nmに設定して測定することができる。
なお、上記ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体中に含まれる、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの数平均分子量(MncA)は、例えば、A−B−A型構造の場合、上記ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体の数平均分子量(Mnc)を基に、ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体の分子量分布が1、更にビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA2つが同一分子量として存在することを前提とし、(MncA)=(Mnc)×結合ビニル芳香族化合物量の割合÷2の計算式で求めることができる。同様に、A−B−A−B型のブロック共重合体成分の場合は、(MncA)=(Mnc)×結合ビニル芳香族化合物量の割合÷3の計算式で求めることができる。なお、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を合成する段階で、上記したブロック構造A及びブロック構造Bのシーケンスが明確になっている場合は、上記計算式に依存せずに、測定したブロック共重合体の数平均分子量(Mnc)をベースにブロック構造Aの割合から算出しても構わない。
なお、上記ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体中に含まれる、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの数平均分子量(MncB)は、上記と同様の方法で算出することができる。
上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、ポリプロピレン系樹脂を含んでいてもよい。上記ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンホモポリマー、プロピレンと他のモノマーとの共重合体、これらの変性物等が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂は、結晶性であることが好ましく、結晶性プロピレンホモポリマー又は結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体であることがより好ましい。また、ポリプロピレン系樹脂は、結晶性プロピレンホモポリマーと結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体との混合物であってもよい。
ポリプロピレン系樹脂は、一種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
プロピレンと共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、ブテン−1、ヘキセン−1等のα−オレフィン等が挙げられる。その重合形態は、特に限定されず、ランダム共重合体、ブロック共重合体等であってもよい。
ポリプロピレン系樹脂の製造方法としては、特に限定されず、触媒存在下でプロピレンやその他のモノマーを重合させる方法等の公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、上記触媒とアルキルアルミニウム化合物との存在下、重合温度0〜100℃、重合圧力3〜100気圧の範囲で、プロピレンやその他のモノマーを重合させる方法が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂の製造に用いる上記触媒としては、三塩化チタン触媒、塩化マグネシウム等の担体に担持したハロゲン化チタン触媒等が挙げられる。ポリプロピレン系樹脂の製造において、重合体の分子量を調整するために、水素等の連鎖移動剤を添加してもよい。
ポリプロピレン系樹脂の製造における重合の方式としては、バッチ式、連続式いずれの方式も選択できる。重合方法は、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の溶媒下での溶液重合、スラリー重合、無溶媒下モノマー中での塊状重合、ガス状モノマー中での気相重合等の方法等から選択できる。
ポリプロピレン系樹脂の製造において、上記触媒の他に、ポリプロピレンのアイソタクティシティや重合活性を高めるため、第三成分として、電子供与性化合物を内部ドナー成分又は外部ドナー成分として用いることができる。上記電子供与性化合物としては、公知のものが使用でき、例えば、ε−カプロラクトン、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル、トルイル酸メチル、芳香族モノカルボン酸エステル、アルコキシエステル等のエステル化合物;亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリブチル等の亜リン酸エステル;ヘキサメチルホスホリックトリアミド等のリン酸誘導体;芳香族アルキルアルコキシシラン、脂肪族炭化水素アルコキシシラン等のアルコキシシラン;各種エーテル類;各種アルコール類;各種フェノール類;等が挙げられる。
また、MFRがこれらの範囲のポリプロピレン系樹脂であれば、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、ポリアミド系樹脂を含んでいてもよい。上記ポリアミド系樹脂としては、ポリマー主鎖の繰り返し単位中にアミド結合{−NH−C(=O)−}を有するものであれば、いずれも使用することができる。
上記ポリアミド系樹脂は、例えば、アミノ酸、ラクタム、あるいはジアミンとジカルボン酸を主たる原料とする重合体又は共重合体である。
本実施形態においては、これらの原料から誘導されるポリアミドホモポリマー又はコポリマーを2種以上配合してもよい。
本実施形態で使用することのできる相溶化剤の例としては、特開平8−48869号公報及び特開平9−124926号公報等に詳細に記載されており、これら公知の相溶化剤はすべて使用可能であり、併用使用も可能である。
これら、種々の相溶化剤の中でも、特に好適な相溶化剤の例としては、クエン酸、マレイン酸、イタコン酸及びそれらの無水物から選ばれる1種以上が挙げられる。なかでも、無水マレイン酸及びクエン酸がより好ましい。
上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、ポリフェニレンスルフィドを含んでいてもよい。上記ポリフェニレンスルフィドは、その製造方法によりリニア型ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、「リニアPPS」と略記する場合がある。)及び架橋型ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、「架橋PPS」と略記する場合がある。)に二分される。
[−Ar−S−] ・・・(3)
(ここで、Arはアリーレン基を示し、アリーレン基として、例えばp−フェニレン基、m−フェニレン基、置換フェニレン基(置換基としては炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基が好ましい。)、p,p´−ジフェニレンスルホン基、p,p´−ビフェニレン基、p,p´−ジフェニレンカルボニル基、ナフチレン基等が挙げられる。)
上記その他の成分としては、高級脂肪酸ビスアミド;難燃剤;無機又は有機の充填材や強化材;熱安定剤;酸化防止剤;金属不活性化剤;結晶核剤;可塑剤(低分子量ポリエチレン、エポキシ化大豆油、ポリエチレングリコール、脂肪酸エステル類等);耐候(光)性改良剤;スリップ剤;各種着色剤;離型剤;相溶化剤;混和剤;等が挙げられる。
上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、耐衝撃性、流動性、金型汚染性及び離型性の観点から、高級脂肪酸ビスアミドを含んでいてもよい。
上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物においては、高級脂肪酸ビスアミドを使用することにより、他の樹脂添加剤(例えば、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸等の高級脂肪酸とマグネシウム、亜鉛、カルシウム等との金属塩;高級脂肪酸とモノアミンとの化合物;高級脂肪酸とアルコール類とによるエステル化合物;等)を用いた樹脂組成物と比較して、耐衝撃性、流動性、金型汚染性及び離型性のバランスの点でより優れる。
上記高級脂肪酸としては、耐衝撃性の観点から、炭素数が10〜25の脂肪酸が好ましく、炭素数12〜22の脂肪酸ものがより好ましく、炭素数14〜22の脂肪酸がさらに好ましい。また、上記高級脂肪酸としては、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸のいずれでもよいが、飽和脂肪酸であることが好ましい。
上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、難燃性を付与する観点から、難燃剤を含んでいてもよい。
上記難燃剤は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記難燃剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、ジメチルエチルホスフェート、メチルジブチルホスフェート、エチルジプロピルホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート等のリン酸エステル化合物;これらを各種置換基で変性した変性リン酸エステル化合物;各種の縮合タイプの縮合リン酸エステル系化合物等が挙げられる。これらの中でも、縮合リン酸エステル系化合物が好ましい。
上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、機械強度向上の観点から、無機又は有機の充填材や強化材を含んでいてもよい。
これらの無機又は有機の充填材や強化材は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、無機又は有機の充填材や強化材は、シランカップリング剤等の表面処理剤を用いて公知の方法により表面処理したものを使用してもよい。
本実施形態の樹脂組成物は、例えば、上記ポリフェニレンエーテル系樹脂、さらに必要に応じて上記ポリフェニレンエーテル系樹脂以外の樹脂成分、上記その他の成分を溶融混練することにより製造することができる。
1.上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物に含まれるポリフェニレンエーテル系樹脂を溶融混練し(第一混練工程)、第一混練工程で得られた溶融状態の混練物に対し、ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体、高級脂肪酸ビスアミドの全量を供給し、続けて溶融混練を行う(第二混練工程)、製造方法。
2.上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物に含まれるポリフェニレンエーテル系樹脂及び高級脂肪酸ビスアミドの全量を溶融混練し(第一混練工程)、第一混練工程で得られた溶融状態の混練物に対し、ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体の全量を供給し、続けて溶融混練を行う(第二混練工程)、製造方法。
3.本実施形態の樹脂組成物に含まれるポリフェニレンエーテル系樹脂、ブロック共重合体及び/又は水添ブロック共重合体、高級脂肪酸ビスアミドの全量を溶融混練する方法。
上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物のビカット軟化点としては、被覆部材の熱収縮(例えば、130℃24時間の熱エージング後の二次収縮A)を一層低くすることができる観点から、140℃以上であることが好ましく、より好ましくは150〜200℃、さらに好ましくは160〜200℃である。
なお、ビカット軟化点は、JIS K 7206 A50に準拠して測定される値であり、具体的には、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
なお、表面硬度は、ISO 10724−1に従い成形したテストピースを用いて、JIS K 7202−2に準拠し、Mスケールにて測定されるロックウェル硬さであり、具体的には、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
なお、曲げ弾性率とは、ISO 10724−1に従い成形したテストピースを用いて、ISO178に準拠して測定される値であり、具体的には、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
上記被覆部材は、例えば、上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を射出成形することにより製造することができる。例えば、必要に応じてペレットの形態で得られた上記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を射出成形機の金型キャビティ内に投入し、射出成形して製造することができる。
−(a)ポリフェニレンエーテル(PPE)−
2,6−キシレノールを酸化重合して得たポリフェニレンエーテル(濃度0.5g/dLのクロロホルム溶液で、30℃で測定した還元粘度:0.42dL/g)
−(b)ポリスチレン系樹脂−
ハイインパクトポリスチレン(商品名「ポリスチレンH9405」、PSジャパン社製)
−(c)ポリアミド系樹脂−
ポリアミド66(VN=120mL/g、RV=37、融点=265℃、降温結晶化温度のピーク温度=230℃)
−(d)ポリフェニレンスルフィド−
溶融粘度(フローテスターを用いて、300℃、荷重196N、L/D=10/1で6分間保持した後測定した値。)が60Pa・s、320℃の溶融状態で捕集される揮発分160質量ppmの架橋型のPPS
−(e)ブロック共重合体−
SEBS(ポリスチレン−水素添加ポリブタジエン−ポリスチレンの各ブロックからなる共重合体、数平均分子量=170,000、ポリスチレンブロック1個あたりの数平均分子量=29,800、スチレン成分合計含有量=35質量%、1,2−ビニル結合量=38%、ポリブタジエン部の水素添加率=98%以上。但し、パラフィン系オイルを35質量%含有。)
−(f)相溶化剤−
(f−1):無水マレイン酸(三菱化学株式会社製)
(f−2):グリシジルメタクリレートを5質量%含有するスチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(重量平均分子量110,000)
−(g)無機充填材−
ガラスフレーク マイクログラスフレカREFG−301(日本板硝子製)
導電性部材として、銅板として、JIS−H−3100銅、アルミニウム板として、JIS−H−4000アルミニウム合金を材質とし、図4(A)の形状で、
板厚:2.0mm、幅:20mm、延在長さ:480mm、または
板厚:3.0mm、幅:30mm、延在長さ:620mmの
板材を準備した。なお、導電性部材は、単一の部品からなる部材を使用した。
−ポリフェニレンエーテル樹脂組成物−
二軸押出機ZSK−40(コペリオン社製)を用いて、樹脂組成物の製造を行った。この二軸押出機において、原料の流れ方向に対して上流側に第1原料供給口を設け、これより下流に第1真空ベント、第2原料供給口を設け、さらにその下流に第2真空ベントを設けた。
上記のように設定した押出機を用い、表1に示す組成で(a)成分のポリフェニレンエーテル、(b)成分のハイインパクトポリスチレンを第1原料供給口から添加し、押出温度270〜320℃、スクリュー回転数300rpm、吐出量100kg/時間の条件にて溶融混練し、HIPS含有ポリフェニレンエーテル樹脂組成物(PPE/HIPS)のペレットを製造した。
ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を、下記の通り製造したPA/PPE組成物とし、表1に記載した厚み、被覆率、クリアランスの平均、被覆部材の内部空間における導電性部材の占有率を有する形状の被覆部材を成形した以外は、実施例1と同様に配線部品を製造した。
(a)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂を質量30.5%と、(c)成分のポリアミド樹脂を質量63%と、(e)成分のブロック共重合体を質量6.4%、及び(f−1)成分の相溶化剤を0.1質量%の配合割合で二軸押出機ZSK−40(コペリオン社製)を用いて、樹脂組成物の製造を行った。この二軸押出機において、原料の流れ方向に対して上流側に第1原料供給口を設け、これより下流に第1真空ベント、第2原料供給口を設け、さらにその下流に第2真空ベントを設けた。
上記のように設定した押出機を用い、(a)成分と(e)成分と(f−1)成分を第1原料供給口から添加し、その下流に設けた二軸押出機の第2原料供給口より(c)成分を供給し、押出機のバレル設定温度は、第1原料供給口から第1真空ベントまでを320℃、第2原料供給口よりも下流を280℃の設定とし、スクリュー回転数300rpm、吐出量100kg/時間の条件にて溶融混練し、ポリアミド含有ポリフェニレンエーテル樹脂組成物(PA/PPE)のペレットを製造した。
ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を、下記の通り製造したPPS/PPE組成物とし、表1に記載した厚み、被覆率、クリアランスの平均、被覆部材の内部空間における導電性部材の占有率を有する形状の被覆部材を成形した以外は、実施例1と同様に配線部品を製造した。
(a)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂を質量24%及び(d)成分のポリフェニレンスルフィド樹脂を質量54%と(f−2)成分の相溶化剤を2質量%及び(g)成分のガラスフレークを20質量%の配合割合で二軸押出機ZSK−40(コペリオン社製)を用いて、樹脂組成物の製造を行った。この二軸押出機において、原料の流れ方向に対して上流側に第1原料供給口を設け、これより下流に第1真空ベント、第2原料供給口を設け、さらにその下流に第2真空ベントを設けた。
上記のように設定した押出機を用い、(a)成分と(d)成分及び(f−2)成分を第1原料供給口から添加し、その下流に設けた二軸押出機の第2原料供給口より(g)成分を供給し、押出機のバレル設定温度は、第1原料供給口から第1真空ベントまでを310℃、第2原料供給口よりも下流を290℃の設定とし、スクリュー回転数300rpm、吐出量100kg/時間の条件にて溶融混練し、ポリフェニレンスルフィド含有ポリフェニレンエーテル樹脂組成物(PPS/PPE)のペレットを製造した。
得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物のペレットを、射出成形機(商品名:SE−180−HP、住友重機械製)に供給し、表1の樹脂温度、金型温度、最大射出圧力に対する保圧、射出時間、冷却時間の成形条件として、表1に記載した厚み、被覆率、クリアランスの平均、被覆部材の内部空間における導電性部材の占有率を有する形状の被覆部材を成形した。
導電性部材として表1に記載の部材を使用し、一体型の場合は、導電性部材をインサート成形することで被覆をし、嵌合型の場合は、射出成形にて得られた複数の成形品を導電性部材に取り付けて嵌合することで被覆を行った。
実施例及び比較例で得られた配線部品について、下記の測定を行った。
−クリアランスCの平均、占有率−
各実施例及び比較例の被覆部材により被覆された導電性部材を延在方向に4等分した際の断面方向の3か所で、X線CTによる測定(装置:inspeXio SMX−255CT(島津製作所製)、X線条件(X線ターゲット:W、X線管電圧/管電流:210))を行った。なお、上記4等分後の測定箇所が被覆部材の屈曲部である場合は、上記箇所から一番近い直線部分にて測定した。3か所のクリアランスCの平均値(mm)を、クリアランスCの平均(mm)とした。また下記式(2)のように、各測定箇所の、上述の被覆部材の内部空間の断面(面積S1とする)に対する、被覆部材の内部空間に存在する導電性部材の断面(面積S2とする)の割合(%)を求め、平均値を占有率(%)とした。
占有率(%)=S2/S1×100・・・(2)
各実施例及び比較例の被覆部材を7日間23℃50%RHの環境に静置した。静置後、延在方向に4等分し、かつ幅方向の中心部の3箇所を、延在方向と幅方向それぞれの辺が10mmの正方形となるように平板を切り出した。なお、前記4等分後の切り出し箇所が被覆部材の屈曲部である場合は、前記箇所から一番近い直線部分にて平板を切り出してよい。なお、幅方向の長さが10mm未満の場合は、切り出せる最大の幅にて平板を切り出してよい。
切り出した平板において、中央部の厚み(mm)をマイクロメータにて測定した。続いて、被覆部材の延在方向に該当する長さを予めマクロスコープ(3D形状測定機 VR−3000(キーエンス製))にて測定した(寸法Lとする)。続いて、平板をオーブンに入れ、130℃24時間の熱エージングを実施した。熱エージング完了後に平板を取り出し、23℃50%RHの環境に1日間静置した。静置後、熱エージング前と同様に被覆部材の延在方向に該当する長さをマクロスコープにて測定した(寸法L’とする)。各サンプルの熱収縮率を下記式(3)で求め、平均値を二次収縮A(%)とした。
熱収縮率(%)=(L−L’)/L×100・・・(3)
各実施例及び比較例のポリフェニレンエーテル樹脂組成物のペレットを、シリンダー270〜320℃、金型60〜120℃に設定したスクリューインライン型射出成形機に供給し、ISO 10724−1に従い試験片タイプAを成形した。このテストピースを用いて、JIS K 7206 A50に準拠し、ビカット軟化点(℃)を測定した。
各実施例及び比較例のポリフェニレンエーテル樹脂組成物のペレットを、シリンダー270〜320℃、金型60〜120℃に設定したスクリューインライン型射出成形機に供給し、ISO 10724−1に従い試験片タイプAを成形した。このテストピースを用いて、JIS K 7202−2に準拠し、Mスケールにて測定されるロックウェル硬さを測定した。
各実施例及び比較例のポリフェニレンエーテル樹脂組成物のペレットを、シリンダー270〜320℃、金型60〜120℃に設定したスクリューインライン型射出成形機に供給し、ISO 10724−1に従い試験片タイプAを成形した。このテストピースを用いて、ISO178に準拠し、曲げ弾性率(MPa)を測定した。
各実施例及び比較例の配線部品を7日以上23℃50%RHの環境に静置した。静置後、冷熱衝撃試験機(結露サイクル試験機 DC2010S(楠本化成製))を用いて120℃にて30分加熱、−10℃に降温して30分冷却、さらに120℃に昇温する過程を1サイクルとする耐ヒートショック試験を500サイクル実施し、被覆部材の割れや位置ずれの有無を目視にて観察した。そして、割れおよび位置ずれの発生がない場合を○(良好)とし、割れ及び/または位置ずれが見られた場合を×(不良)として評価した。
2 導電性部材
3 被覆部材
4 嵌合部
Claims (10)
- 延在長さ450mm以上の導電性部材と該導電性部材を覆う被覆部材とを含む配線部品であり、
前記被覆部材はポリフェニレンエーテル樹脂組成物を含み、
前記被覆部材の130℃、24時間の熱エージング後の延在長さ方向の二次収縮A(%)が以下の式(1)
A<12.5×e−0.92t・・・(1)
(式(1)中、e:自然対数の底、t:厚み(mm))
を満たす、
ことを特徴とする、配線部品。 - 前記導電性部材の断面形状の平均面積が、10.0〜150mm2である、請求項1に記載の配線部品。
- 前記導電性部材が単一の部品からなる、請求項1又は2に記載の配線部品。
- 前記導電性部材の前記被覆部材による被覆率が70〜95%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の配線部品。
- 前記導電性部材と前記被覆部材との間の距離Cの平均(クリアランスCの平均)が、2mm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の配線部品。
- 前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物の表面硬度が60以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の配線部品。
- 前記被覆部材の内部空間における前記導電性部材の占有率が40体積%以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の配線部品。
- 前記被覆部材が互いに嵌合することが可能な複数の部材を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の配線部品。
- 前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物のビカット軟化点が140℃以上である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の配線部品。
- 前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物の曲げ弾性率が1800MPa以上である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の配線部品。
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