JPWO2016174817A1 - 電解コンデンサ - Google Patents
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Abstract
Description
本開示の一実施形態に係る電解コンデンサは、陽極体、陽極体上に形成された誘電体層、誘導体層の少なくとも一部を覆い、かつ第1導電性高分子を含む第1導電性高分子層、および第1導電性高分子層の少なくとも一部を覆い、かつ第2導電性高分子を含む第2導電性高分子層を備える。第1導電性高分子層および第2導電性高分子層は、それぞれスルホン化度S1を有する第1高分子ドーパントをさらに含む。第1導電性高分子層および/または第2導電性高分子層は、スルホン化度S2を有する第2高分子ドーパントをさらに含む。ただし、第1導電性高分子層および第2導電性高分子層がそれぞれ第2高分子ドーパントを含む場合、第1導電性高分子層と第2導電性高分子層とは、第2高分子ドーパントの組成が異なる。スルホン化度S1およびスルホン化度S2は、S1<S2を満たす。
(陽極体)
陽極体としては、表面積の大きな導電性材料が使用できる。導電性材料としては、弁作用金属、弁作用金属を含む合金、および弁作用金属を含む化合物などが例示できる。これらの材料は一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。弁作用金属としては、例えば、チタン、タンタル、アルミニウム、および/またはニオブが好ましく使用される。これらの金属は、その酸化物も含め、誘電率が高いため、陽極体の構成材料として適している。陽極体は、例えば、導電性材料で形成された基材(箔状または板状の基材など)の表面を粗面化したもの、および導電性材料の粒子の成形体またはその焼結体などが挙げられる。
(誘電体層)
誘電体層は、陽極体表面の導電性材料を、化成処理などにより陽極酸化することで形成されるため、導電性材料(特に、弁作用金属)の酸化物を含む。例えば、弁作用金属としてタンタルを用いた場合の誘電体層はTa2O5を含み、弁作用金属としてアルミニウムを用いた場合の誘電体層はAl2O3を含む。尚、誘電体層はこれに限らず、誘電体として機能するものであれば良い。陽極体が箔状または板状であり、その表面が粗面化されている場合、誘電体層は、図2に示すように、陽極体2の表面の孔や窪み(ピット)の内壁面に沿って形成される。
(第1導電性高分子層および第2導電性高分子層)
第1導電性高分子層は、第1導電性高分子およびドーパントを含み、第2導電性高分子層は、第2導電性高分子およびドーパントを含む。各層において、ドーパントは、第1導電性高分子または第2導電性高分子にドープされた状態で含まれていてもよい。また、ドーパントは、第1導電性高分子または第2導電性高分子と結合した状態で各層に含まれていてもよい。
第1導電性高分子および第2導電性高分子のそれぞれとしては、電解コンデンサに使用される公知のもの、例えば、π共役系導電性高分子などが使用できる。このような導電性高分子としては、例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、および/またはポリチオフェンビニレンなどを基本骨格とする高分子が挙げられる。
(ドーパント)
第1導電性高分子層および第2導電性高分子層は、それぞれ、スルホン化度S1を有する第1高分子ドーパントを含む。第1導電性高分子層および/または第2導電性高分子層は、スルホン化度S2を有する第2高分子ドーパントを含む。第1高分子ドーパントのスルホン化度は、第2高分子ドーパントのスルホン化度よりも低い(S1<S2)。
調節することができる。
(陰極層)
カーボン層は、導電性を有していればよく、例えば、黒鉛などの導電性炭素材料を用いて構成することができる。銀ペースト層には、例えば、銀粉末とバインダ樹脂(エポキシ樹脂など)を含む組成物を用いることができる。なお、陰極層の構成は、これに限られず、集電機能を有する構成であればよい。陽極端子および陰極端子は、例えば銅または銅合金などの金属で構成することができる。また、樹脂外装体の素材としては、例えばエポキシ樹脂を用いることができる。
[電解コンデンサの製造方法]
電解コンデンサは、陽極体を準備する第1工程と、陽極体上に誘電体層を形成する第2工程と、誘電体層が形成された陽極体を、第1導電性高分子およびドーパントを含む第1処理液で処理する第3工程と、第1処理液で処理された陽極体を、第2導電性高分子およびドーパントを含む第2処理液で処理する第4工程と、を経ることにより製造できる。電解コンデンサの製造方法は、さらに陰極層を形成する工程(第5工程)を含んでもよい。以下に、各工程についてより詳細に説明する。
第1工程では、陽極体の種類に応じて、公知の方法により陽極体を形成する。陽極体は、例えば、導電性材料で形成された箔状または板状の基材の表面を粗面化することにより準備することができる。粗面化は、基材表面に凹凸を形成できればよく、例えば、基材表面をエッチング(例えば、電解エッチング)することにより行ってもよく、蒸着などの気相法を利用して、基材表面に導電性材料の粒子を堆積させることにより行ってもよい。
第2工程では、陽極体上に誘電体層を形成する。誘電体層は、陽極体の表面を陽極酸化することにより形成される。陽極酸化は、公知の方法、例えば、化成処理などにより行うことができる。化成処理は、例えば、陽極体を化成液中に浸漬することにより、陽極体の表面(より内側の表面の孔や窪みの内壁面)まで化成液を含浸させ、陽極体をアノードとして、化成液中に浸漬したカソードとの間に電圧を印加することにより行うことができる。化成液としては、例えば、リン酸水溶液、リン酸アンモニウム水溶液、またはアジピン酸アンモニウム水溶液などを用いることが好ましい。
第3工程では、第1導電性高分子とドーパントとを含む第1処理液を用いて第1導電性高分子層を形成する。ドーパントとしては、上記の第1導電性高分子層に含まれるドーパントとして記載したものが含まれる。
第4工程は、第1処理液で処理された陽極体を用い、第1処理液に代えて、第2導電性高分子およびドーパントを含む第2処理液を用いる以外は、第3工程と同様のまたは類似の手順で行うことができる。第2処理液としては、第1導電性高分子に代えて第2導電性高分子を用い、ドーパントとして第2導電性高分子層について記載したものを用いる以外は、第1処理液と同様のものを使用することができる。
第5工程では、第4工程で得られた陽極体の(好ましくは形成された導電性高分子層の)表面に、カーボン層と銀ペースト層とを順次積層することにより陰極層が形成される。
下記の要領で、図1に示す電解コンデンサ1を作製し、その特性を評価した。
基材としてのアルミニウム箔(厚み:100μm)の両方の表面をエッチングにより粗面化することで、陽極体2を作製した。
陽極体2の一端部側の部分(分離部から一端部までの部分)を、化成液に浸漬し、70Vの直流電圧を、20分間印加して、酸化アルミニウムを含む誘電体層3を形成した。
攪拌下で、ポリスチレンスルホン酸(スルホン化度:100モル%)およびスルホン酸基を有するポリエステル(スルホン化度:20モル%)を質量比100:100で含む水溶液に、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーを添加し、次いで、酸化剤(硫酸鉄(III)および過硫酸ナトリウム)を添加して、化学酸化重合を行った。得られた重合液を、イオン交換装置によりろ過して不純物を除去することにより、第1導電性高分子としてのポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)と、第1高分子ドーパントとしてのスルホン酸基を有するポリエステルおよび第2高分子ドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸とを含む溶液を得た。
攪拌下で、スルホン酸基を有するポリエステル(スルホン化度:20モル%)の水溶液に、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーを添加し、次いで、酸化剤(硫酸鉄(III)および過硫酸ナトリウム)を添加して、化学酸化重合を行った。得られた重合液を、イオン交換装置によりろ過して不純物を除去することにより、第1導電性高分子としてのポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)と、第1高分子ドーパントとしてのスルホン酸基を有するポリエステルとを含む溶液を得た。
上記(4)で得られた陽極体2を、黒鉛粒子を水に分散した分散液に浸漬し、分散液から取り出し後、乾燥することにより、少なくとも第2導電性高分子層4bの表面にカーボン層5aを形成した。乾燥は、130〜180℃で10〜30分間行った。
上記(5)で得られたコンデンサ素子11の陰極層5と、陰極端子14の一端部(第1端部)14aとを導電性接着剤17で接合した。コンデンサ素子11から突出した陽極体2の他端部と、陽極端子13の一端部(第1端部)13aとをレーザ溶接により接合した。次いで、トランスファモールド法により、コンデンサ素子11の周囲に、絶縁性樹脂で形成された樹脂外装体12を形成した。このとき、陽極端子13の他端部(第2端部)13bと、陰極端子14の他端部(第2端部)14bとは、樹脂外装体12から引き出した状態とした。このようにして、電解コンデンサ1(A1)を完成させた。上記と同様にして、電解コンデンサ1を合計500個作製した。
電解コンデンサを用いて、下記の評価を行った。静電容量、ESR値、および耐湿性は、それぞれ、ランダムに選択した120個の電解コンデンサについて測定し、平均値を算出した。
4端子測定用のLCRメータを用いて、電解コンデンサの周波数120Hzにおける静電容量(初期静電容量)(μF)を測定した。4端子測定用のLCRメータを用いて、電解コンデンサの周波数100kHzにおけるESR値(初期ESR値)(mΩ)を測定した。
電解コンデンサの陽極体2と陰極層5との間に10Vの電圧を印加し、40秒後の漏れ電流を測定した。そして、漏れ電流量が100μAを超えるものを不良品と判断して、各実施例および各比較例におけるLC不良品率(%)を算出し、漏れ電流の指標とした。
電解コンデンサを、60℃、90%RHの雰囲気下で、500時間保持した。次いで、上記(a)と同様にして、ESR値を測定して平均値を求めた。この平均値と初期ESR値との差を求め、この差の初期ESRに対する比率(%)を耐湿性の指標とした。
実施例1の第3工程において、下記の手順で第1処理液を調製した。攪拌下で、スルホン酸基を有するポリエステル(スルホン化度:20モル%)の水溶液に、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーを添加し、次いで、酸化剤(硫酸鉄(III)および過硫酸ナトリウム)を添加して、化学酸化重合を行った。得られた重合液を、イオン交換装置によりろ過して不純物を除去することにより、第1導電性高分子としてのポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)と、第1高分子ドーパントとしてのスルホン酸基を有するポリエステルとを含む溶液を得た。得られた溶液に、純水を加えて、高圧ホモジナイザーでホモジナイズし、さらにフィルターでろ過することにより分散液状の第1処理液を調製した。
得られた重合液を、イオン交換装置によりろ過して不純物を除去することにより、第1導電性高分子としてのポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)と、第1高分子ドーパントとしてのスルホン酸基を有するポリエステルおよび第2高分子ドーパントとしてのアクリル酸変性ポリスチレンスルホン酸とを含む溶液を得た。得られた溶液に、純水を加えて、高圧ホモジナイザーでホモジナイズし、さらにフィルターでろ過することにより分散液状の第2処理液を調製した。
実施例2の第4工程において、下記の手順で第2処理液を調製した。攪拌下で、ポリスチレンスルホン酸(スルホン化度:100モル%)およびスルホン酸基を有するポリエステル(スルホン化度:20モル%)を質量比100:100で含む水溶液に、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーを添加し、次いで、酸化剤(硫酸鉄(III)および過硫酸ナトリウム)を添加して、化学酸化重合を行った。得られた重合液を、イオン交換装置によりろ過して不純物を除去することにより、第1導電性高分子としてのポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)と、第1高分子ドーパントとしてのスルホン酸基を有するポリエステルおよび第2高分子ドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸とを含む溶液を得た。得られた溶液に、純水を加えて、高圧ホモジナイザーでホモジナイズし、さらにフィルターでろ過することにより分散液状の第2処理液を調製した。
実施例1の第3工程において、ポリスチレンスルホン酸に代えて、アクリル酸変性ポリスチレンスルホン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、分散液状の第1処理液を調製した。アクリル酸変性ポリスチレンスルホン酸としては、実施例2と同様にして合成したものを用いた。このようにして得られた第1処理液を用いた以外は、実施例1と同様にして、コンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。
第2処理液として、実施例2と同様にして調製した第2処理液を用いた以外は、実施例1と同様にして、コンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例4と同様にして調製した第1処理液、および実施例3と同様にして調製した第2処理液を用いた以外は、実施例1と同様にして、コンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。
第1高分子ドーパントとしてスルホン酸基を有するポリエステル(スルホン化度:10モル%)を用いた以外は、実施例1と同様にして第1処理液を調製した。また、第1高分子ドーパントとしてスルホン酸基を有するポリエステル(スルホン化度:10モル%)を用いた以外は、実施例2と同様にして第2処理液を調製した。このようにして調製した第1処理液および第2処理液を用いた以外は、実施例1と同様にして、コンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。
第1高分子ドーパントとしてスルホン酸基を有するポリエステル(スルホン化度:30モル%)を用いた以外は、実施例1と同様にして第1処理液を調製した。また、第1高分子ドーパントとしてスルホン酸基を有するポリエステル(スルホン化度:30モル%)を用いた以外は、実施例2と同様にして第2処理液を調製した。このようにして調製した第1処理液および第2処理液を用いた以外は、実施例1と同様にして、コンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。
第1高分子ドーパントとしてスルホン酸基を有するポリエステル(スルホン化度:50モル%)を用いた以外は、実施例1と同様にして第1処理液を調製した。また、第1高分子ドーパントとしてスルホン酸基を有するポリエステル(スルホン化度:50モル%)を用いた以外は、実施例2と同様にして第2処理液を調製した。このようにして調製した第1処理液および第2処理液を用いた以外は、実施例1と同様にして、コンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。
アクリル酸に代えて、下記式で表されるリン酸基を有するビニルモノマーを第2モノマーとして用い、第1モノマーと第2モノマーとのモル比(=第1モノマーユニット:第2モノマーユニット)を50:50に変更した以外は、実施例2と同様にして第2高分子ドーパント(スルホン化度50モル%)を合成した。得られた第2高分子ドーパントを用いた以外は、実施例2と同様にして第2処理液を調製した。
アクリル酸に代えて、下記式で表されるカルボキシル基を有するビニルモノマーを第2モノマーとして用い、第1モノマーと第2モノマーとのモル比(=第1モノマーユニット:第2モノマーユニット)を50:50に変更した以外は、実施例2と同様にして第2高分子ドーパント(スルホン化度50モル%)を合成した。得られた第2高分子ドーパントを用いた以外は、実施例2と同様にして第2処理液を調製した。調製した第2処理液を用いた以外は、実施例5と同様にして、コンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例1の第3工程において、第1処理液への浸漬と、乾燥とを、5回繰り返して、第1導電性高分子層4aを形成した。第1導電性高分子層4aの平均厚みは、約31μmであった。そして、第4工程を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、コンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例1の第3工程において、下記の手順で第1処理液を調製した。攪拌下で、ポリスチレンスルホン酸(スルホン化度100モル%)の水溶液に、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーを添加し、次いで、酸化剤(硫酸鉄(III)および過硫酸ナトリウム)を添加して、化学酸化重合を行った。得られた重合液を、イオン交換装置によりろ過して不純物を除去することにより、第1導電性高分子としてのポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)と、第2高分子ドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸とを含む溶液を得た。得られた溶液に、純水を加えて、高圧ホモジナイザーでホモジナイズし、さらにフィルターでろ過することにより分散液状の第1処理液を調製した。
実施例2と同様にして調製した第1処理液を用いた以外は、比較例1と同様にして、コンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例11と同様にして合成した第2高分子ドーパントを用いた以外は、比較例2と同様にして第1処理液を調製した。得られた第1処理液を用いた以外は、比較例1と同様にしてコンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。
比較例2と同様にして調製した第1処理液を用いた以外は、実施例2と同様にしてコンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。
比較例2と同様にして調製した第1処理液を用いた以外は、実施例3と同様にしてコンデンサ素子および電解コンデンサを作製し、評価を行った。表1に、実施例1〜11および比較例1〜6の評価結果を示す。なお、A1〜A11は実施例の電解コンデンサであり、B1〜B6は比較例の電解コンデンサである。
2:陽極体
3:誘電体層
4:導電性高分子層
4a:第1導電性高分子層
4b:第2導電性高分子層
5:陰極層
5a:カーボン層
5b:銀ペースト層
11:コンデンサ素子
12:樹脂外装体
13:陽極端子
13a:陽極端子の第1端部
13b:陽極端子の第2端部
14:陰極端子
14a:陰極端子の第1端部
14b:陰極端子の第2端部
15:陰極部
16:分離部
17:導電性接着剤
本開示の一実施形態に係る電解コンデンサは、陽極体、陽極体上に形成された誘電体層、誘電体層の少なくとも一部を覆い、かつ第1導電性高分子を含む第1導電性高分子層、および第1導電性高分子層の少なくとも一部を覆い、かつ第2導電性高分子を含む第2導電性高分子層を備える。第1導電性高分子層および第2導電性高分子層は、それぞれスルホン化度S1を有する第1高分子ドーパントをさらに含む。第1導電性高分子層および/または第2導電性高分子層は、スルホン化度S2を有する第2高分子ドーパントをさらに含む。ただし、第1導電性高分子層および第2導電性高分子層がそれぞれ第2高分子ドーパントを含む場合、第1導電性高分子層と第2導電性高分子層とは、第2高分子ドーパントの組成が異なる。スルホン化度S1およびスルホン化度S2は、S1<S2を満たす。
Claims (9)
- 陽極体、前記陽極体上に形成された誘電体層、前記誘導体層の少なくとも一部を覆い、かつ第1導電性高分子を含む第1導電性高分子層、および前記第1導電性高分子層の少なくとも一部を覆い、かつ第2導電性高分子を含む第2導電性高分子層を備え、
前記第1導電性高分子層および前記第2導電性高分子層は、それぞれスルホン化度S1を有する第1高分子ドーパントをさらに含み、
前記第1導電性高分子層または前記第2導電性高分子層は、スルホン化度S2を有する第2高分子ドーパントをさらに含み、
前記スルホン化度S1および前記スルホン化度S2は、S1<S2を満たす、
電解コンデンサ。 - 陽極体、前記陽極体上に形成された誘電体層、前記誘導体層の少なくとも一部を覆い、かつ第1導電性高分子を含む第1導電性高分子層、および前記第1導電性高分子層の少なくとも一部を覆い、かつ第2導電性高分子を含む第2導電性高分子層を備え、
前記第1導電性高分子層および前記第2導電性高分子層は、それぞれスルホン化度S1を有する第1高分子ドーパントをさらに含み、
前記第1導電性高分子層および前記第2導電性高分子層は、スルホン化度S2を有する第2高分子ドーパントをさらに含み、
前記スルホン化度S1および前記スルホン化度S2は、S1<S2を満たし、
前記第1導電性高分子層と前記第2導電性高分子層とは、前記第2高分子ドーパントの組成が異なる、
電解コンデンサ。 - 前記スルホン化度S1は、5〜55モル%であり、
前記スルホン化度S2は、45モル%以上である、
請求項1または2に記載の電解コンデンサ。 - 前記スルホン化度S1と前記スルホン化度S2との差:S2−S1は、25モル%以上である、
請求項3に記載の電解コンデンサ。 - 前記第1高分子ドーパントは、スルホン酸基を有するポリエステルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
- 前記第2高分子ドーパントは、スルホン化度S2aを有する高分子ドーパントA、およびスルホン化度S2bを有する高分子ドーパントBからなる群より選択される少なくとも一種であり、
前記スルホン化度S2aおよび前記スルホン化度S2bは、S2b<S2aを満たす、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。 - 前記スルホン化度S2aは、90モル%以上であり、
前記スルホン化度S2bは、45モル%以上であり、かつ90モル%未満である、
請求項6に記載の電解コンデンサ。 - 前記高分子ドーパントAは、スルホン酸基を有する芳香族ビニルポリマーであり、
前記高分子ドーパントBは、スルホン酸基を有するモノマーユニットと、スルホン酸基以外のアニオン性基を有するモノマーユニットとを含む共重合体である、
請求項6または7に記載の電解コンデンサ。 - 前記アニオン性基は、カルボキシル基、リン酸基、およびホスホン酸基からなる群より選択される少なくとも一種である、
請求項8に記載の電解コンデンサ。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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