JPWO2016056527A1 - 凍結乾燥製剤の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、タゾバクタムナトリウム及びピペラシリンナトリウムを含有する注射用凍結乾燥製剤(配合剤)の新規な製造方法を提供することを主な課題とする。本発明として、例えば、下記の製造方法を挙げることができる。次の(a)及び(b)に記載の工程を含むことを特徴とする、注射用凍結乾燥製剤の製造方法。(a)水酸化ナトリウム水溶液に炭酸ガスを吹き込む工程(b)タゾバクタム及びピペラシリンを上記(a)工程で得られた溶液に溶解する工程本発明によれば、再溶解後の溶液の泡切れが良い凍結乾燥製剤を得ることができる。

Description

本発明は、タゾバクタムナトリウム(Tazobactam Sodium)及びピペラシリンナトリウム(Piperacillin Sodium)を含有する注射用凍結乾燥製剤の新規な製造方法に関するものである。
タゾバクタムとピペラシリンとの配合剤は商品名「ゾシン(Zosyn)」(登録商標)として静脈注射用凍結乾燥製剤の形態で、全世界で広く使用されている。
このタゾバクタムとピペラシリンとを配合した注射用凍結乾燥製剤を製造するためには、凍結乾燥前の溶液中でフリー体の形態のタゾバクタムとピペラシリンをナトリウムイオンで反応させて、タゾバクタムとピペラシリンそれぞれのナトリウム塩を生成する必要がある。しかしながら、タゾバクタムとピペラシリンはどちらもアルカリ溶液中での安定性が低く、注射剤の製造においてpH調整やナトリウム化などのために使用される水酸化ナトリウム溶液などの強アルカリを使用することが出来なかった。
上記課題を解決するため、タゾバクタム遊離酸とピペラシリン水和物を重炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、緩衝剤(クエン酸塩など)とアミノカルボン酸キレート剤(EDTAなど)を加えた溶液を凍結乾燥して製造する方法が知られている(特許文献1参照)。また、同様に、タゾバクタム遊離酸とピペラシリン水和物を重炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、溶存する二酸化炭素含量を一定量まで脱ガスした溶液を凍結乾燥して製造する方法が知られている(特許文献2参照)。この方法では、緩衝剤やアミノカルボン酸キレート剤を使用するかわりに、ピペラシリンを用いてpH調整を行っているため、最終的な有効成分の含量を正確に合わせることが出来ない。
国際公開第2004/091666号 国際公開第2007/065862号
本発明は、主として、タゾバクタムナトリウム及びピペラシリンナトリウムを含有する注射用凍結乾燥製剤(配合剤)の新規な製造方法を提供することを課題とする。
凍結乾燥製剤の製造においては、乾燥対象の液量はなるべく少ない方が有利であることは言うまでもない。そのため、少量でpH調整とナトリウム化が可能な水酸化ナトリウム溶液を用いたいところ、水酸化ナトリウムは強アルカリであるため、水酸化ナトリウム溶液を用いると有効成分が分解するおそれがある。
また、凍結乾燥製剤を静脈内投与するに先立ち、水等で凍結乾燥製剤を再溶解する必要がある。タゾバクタムとピペラシリンとを配合した注射用凍結乾燥製剤を水等に溶解する際、溶解度が低いために攪拌等の操作が必要となる。通常、攪拌後の溶液に泡が発生するところ、医療現場においては、その泡は速やかに消失する方が好ましい。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、強アルカリ性の水酸化ナトリウム水溶液に、炭酸ガスを吹き込むという簡便な方法により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
本発明として、例えば、下記のものを挙げることができる。
[1]次の(a)及び(b)に記載の工程を含むことを特徴とする、注射用凍結乾燥製剤の製造方法(以下、「本発明製法」という)。
(a)水酸化ナトリウム水溶液に炭酸ガスを吹き込む工程
(b)タゾバクタム及びピペラシリンを上記(a)工程で得られた溶液に溶解する工程
[2]前記(a)工程において炭酸ガスを吹き込むことにより、水酸化ナトリウム水溶液をpH7.0〜9.2の範囲内に調整することを含む、上記[1]記載の凍結乾燥製剤の製造方法。
[3]タゾバクタム及びピペラシリンを溶解した、炭酸ガスを吹き込んだ水酸化ナトリウム水溶液を酸でpH5.5〜6.8の範囲内に調整する工程を更に含む、上記[1]又は[2]記載の凍結乾燥製剤の製造方法。
[4]酸が、塩酸、クエン酸、リン酸である、上記[3]記載の凍結乾燥製剤の製造方法。
[5]更に次の(c)に記載の工程を含む、上記[1]〜[4]いずれか一つに記載の凍結乾燥製剤の製造方法。
(c)不活性ガスを吹き込む工程
[6]前記不活性ガスが窒素ガスである、上記[5]記載の凍結乾燥製剤の製造方法。
本発明は、タゾバクタムナトリウムとピペラシリンナトリウムを含む注射用凍結乾燥製剤の製造において、炭酸ガスを吹き込んだ水酸化ナトリウム水溶液にタゾバクタムとピペラシリンを溶解することを特徴とするものである。これにより、強アルカリの水酸化ナトリウム水溶液を用いても、タゾバクタムとピペラシリンの分解を極力抑えながら当該有効成分のナトリウム化が特に問題なく行われる。
本発明製法によれば、強アルカリ性の水酸化ナトリウム水溶液を用いても、溶液中に炭酸ガスを吹き込むことで溶液のpHが高くなりすぎることを防ぐことができることから、タゾバクタム及びピペラシリンの分解を抑えつつ当該配合剤(注射用凍結乾燥製剤)を製造することができる。また、本発明製法で得られた凍結乾燥製剤に注射用水を加え再溶解する際、いわゆる泡切れが良好である。
再溶解前後の状態を表す写真である。各写真の左側容器は市販品サンプルを、右側容器は本発明製法で得られた凍結乾燥製剤サンプルを、それぞれ表す。左上写真は再溶解前の状態を、右上写真は注射用水にて再溶解直後の状態を、左中写真は静置30秒後の状態を、右中写真は静置1分後の状態を、左下写真は静置2分後の状態を、右下写真は静置6分後の状態を、それぞれ表す。
以下、本発明を詳述する。
I.本発明製法について
(a)水酸化ナトリウム水溶液に炭酸ガスを吹き込む工程
本工程は、水酸化ナトリウム水溶液に炭酸ガスを吹き込む工程である。
水酸化ナトリウム水溶液は、水に水酸化ナトリウムを加え、溶解することにより調製することができる。該水溶液中の水酸化ナトリウムの濃度としては、例えば1〜20質量%が適当であり、好ましくは2〜10質量%、より好ましくは3〜5質量%である。この水溶液調製のための水としては、例えば、注射用水、精製水、蒸留水、生理食塩水を挙げることができるが、注射用水が好ましい。
また、市販されている水酸化ナトリウム水溶液をそのまま、又は適当に水で薄めて使用することもできる。
次いで、水酸化ナトリウム水溶液に炭酸ガスを吹き込み、炭酸が溶解した水酸化ナトリウム水溶液を調製する。炭酸ガスを吹き込む方法としては、例えば、一般的な気体の吹き込み方法を挙げることができる。具体的には、例えば水酸化ナトリウム水溶液を攪拌機等で攪拌しながら、炭酸ガスの注入管を差し込み、突沸しない程度の圧力で炭酸ガスを吹き込む方法を挙げることができる。吹き込む炭酸ガスの圧力としては、0.5〜2.0barが適当であり、好ましくは0.5〜1.0barである。
本発明においては、炭酸ガスを水酸化ナトリウム水溶液に吹き込むことにより当該水溶液をpH7.0〜9.2(好ましくはpH7.5〜8.0)の範囲内に調整する。必要に応じて、炭酸ガスを当該水溶液に吹き込んだ後、又は吹き込みながら当該水溶液を適当な酸で当該pHの範囲内に微調整することができる。かかるpH微調整のための酸としては、例えば、塩酸、クエン酸、リン酸を挙げることができる。その中でも塩酸が特に適当である。
(b)タゾバクタム及びピペラシリンを上記(a)工程で得られた溶液に溶解する工程
本工程は、炭酸ガスを吹き込んだ水酸化ナトリウム水溶液に、タゾバクタム及びピペラシリンを溶解する工程である。タゾバクタム及びピペラシリンが溶解した水溶液を得る工程である。
該水溶液中のタゾバクタムの濃度としては、特に制限されないが、例えば1〜20質量%を挙げることができ、好ましくは3〜7質量%である。1質量%より少ないと、所定の力価の凍結乾燥製剤を得るのに不便である。20質量%より多いと、溶解時の攪拌が困難である。該水溶液中のピペラシリンの濃度としては、特に制限されないが、例えば10〜50質量%を挙げることができ、好ましくは20〜30質量%である。10質量%より少ないと、所定の力価の凍結乾燥製剤を得るのに不便である。50質量%より多いと、溶解が困難である。また、該水溶液中のタゾバクタムとピペラシリンの力価比は、1:8(タゾバクタム:ピペラシリン)が好ましい。
溶解するタゾバクタムとピペラシリンは水和物であってもよい。ピペラシリンについては水和物を用いるのが一般的である。
タゾバクタムとピペラシリンを当該水溶液に溶解する順序に特に制限はない。どちらを先に溶解しても、また両者を同時に溶解してもよい。
本溶解は常法により行うことができる。具体的には、例えば、炭酸ガスを吹き込んだ水酸化ナトリウム水溶液にタゾバクタムとピペラシリン水和物を加え、攪拌機等で攪拌しながら溶解することができる。溶解温度としては、例えば3〜15℃を挙げることができる。より好ましくは4〜10℃である。3℃より低いと溶解に時間を要し、15℃より高いとタゾバクタム及びピペラシリンの分解が促進されるおそれがある。
本発明製法においては、タゾバクタム及びピペラシリンを溶解した、炭酸ガスを吹き込んだ水酸化ナトリウム水溶液を酸でpH5.5〜6.8(好ましくはpH5.7〜6.6)の範囲内に調整する工程を含むことが好ましい。かかるpH調整のための酸としては、前記と同じ酸を挙げることができる。その中でも塩酸が特に適当である。
タゾバクタム及びピペラシリンを溶解し、場合によりpHを調整した後、必要に応じて水で液量調整を行うことができる。液量調整のための水としては、例えば、注射用水、精製水、蒸留水、生理食塩水を挙げることができるが、注射用水が好ましい。
(c)不活性ガスを吹き込む工程
本工程は、タゾバクタム及びピペラシリンが溶解した、炭酸ガスを吹き込んだ水酸化ナトリウム水溶液に、不活性ガスを吹き込む工程である。
上記不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスを挙げることができる。一般的に不活性ガスとして用いられるものであれば特に制限されないが、取扱いが容易で、安価である窒素ガスが適当である。
不活性ガスの吹き込みは、タゾバクタム及びピペラシリンを前記(a)工程で得られた溶液に溶解した後に行うことができる他、タゾバクタム及びピペラシリンを前記(a)工程で得られた溶液に溶解しながら、またタゾバクタム及びピペラシリンを前記(a)工程で得られた溶液に溶解した後のpH調整の段階や、液量調整の段階でも行うことができる。
不活性ガスを吹き込む時間、及び吹き込む不活性ガスの量は、どの不活性ガスでも特に制限されないが、例えば、前記(a)工程で得られた溶液中の二酸化炭素の量が200mg/L以下(好ましく75mg/L以下)、酸素の量が10ppm以下(好ましくは1ppm以下)になるまで不活性ガスを吹き込むのが適当である。
不活性ガスを前記(b)工程で得られた溶液に吹き込むことにより、当該水溶液中の二酸化炭素や酸素を除くことができる。当該水溶液中に二酸化炭素が残留していると、凍結乾燥の際にpHの変動を生ずるおそれがある。また、当該水溶液中に酸素が残留していると、タゾバクタム及びピペラシリンの分解を促進するおそれがある。
不活性ガスを吹き込んだ後の前記(b)工程で得られた溶液は、常法により濾過滅菌を行うことが好ましい。濾過滅菌の方法として、例えば、0.22μmのメンブランフィルターによる濾過滅菌を挙げることができる。
(d)凍結乾燥する工程
前記(c)工程で得られた溶液を無菌容器に分注し、常法により凍結乾燥を行う。そして、一般的には凍結乾燥後のバイアル内部を窒素ガスで置換し、打栓して、本発明に係る注射用凍結乾燥製剤(以下、「本発明製剤」という)を得ることができる。
本発明製剤において、タゾバクタム及びピペラシリンはナトリウム塩として存在していると考えられる。
本発明製剤中、タゾバクタムナトリウムは0.25g(力価)又は0.5g(力価)、ピペラシリンナトリウムは2.0g(力価)又は4.0g(力価)含有されていることが好ましい(力価比として1:8)。
II.本発明製剤について
本発明製剤は、一般には任意の適当な溶液(再溶解液)の添加によって再溶解し使用することができる。このような再溶解液としては、注射用水、生理食塩水、5%(w/v)ブドウ糖注射液、その他一般輸液を挙げることができる。この再溶解液の液量は、用途等によって異なり特に制限されないが、凍結乾燥前にバイアル瓶中に充填した液量の0.5〜5倍量、又は500mL以下が適当である。
再溶解した本発明製剤は、例えば、注射剤や点滴剤などとして静脈内に投与することができる。
本発明製剤の投与量としては、年齢や体重等の患者の状態、疾患の性質と程度などにより異なるが、成人1回あたり、タゾバクタムナトリウム・ピペラシリンナトリウムとして4.5g(力価)が適当である。この量を年齢や体重等の患者の状態や疾患などに応じて、1日1回〜5回、好ましくは1日1回〜4回適当な間隔で投与することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
[実施例1]
注射用水56.25Lに水酸化ナトリウムを2.4kg溶解し、炭酸ガスを吹き込み、pHを約7.7に調整した。炭酸ガスを吹き込んだ水酸化ナトリウム水溶液を、0.5Mの塩酸水溶液でpHを7.7に微調整した後、タゾバクタムを2.976kg、ピペラシリン水和物を23.81kg、窒素ガスでバブリングしながら加え、さらに0.1Mの塩酸水溶液と注射用水を加えて、pH6.5の水溶液125Lを得た。調製後の溶液を濾過滅菌し、無菌容器に分注したのちに、常法に従って凍結乾燥を実施し、各容器中にタゾバクタムナトリウム0.25g(力価)・ピペラシリンナトリウム2.0g(力価)、又はタゾバクタムナトリウム0.5g(力価)・ピペラシリンナトリウム4.0g(力価)を含む本発明製剤を得た。
以下、タゾバクタムナトリウム0.25g(力価)・ピペラシリンナトリウム2.0g(力価)を含む本発明製剤を本発明製剤2.25と、タゾバクタムナトリウム0.5g(力価)・ピペラシリンナトリウム4.0g(力価)を含む本発明製剤を本発明製剤4.5と、それぞれ言う。
[試験例1]pHの経時変化
実施例1で得られた本発明製剤のpHの経時変化を、市販品(ゾシン(登録商標)静注用2.25、同4.5)と比較し観察した。その結果を表1に示す。なお、表中、括弧書きの数値は、ゾシン(登録商標)のインタビューフォームに記載のpH測定方法による結果を、括弧なしの数値は、第16改正日本薬局方第二追補に収載された注射用タゾバクタム・ピペラシリンの項に記載されたpH測定方法による結果を、それぞれ表す。
いずれも経時的に低下傾向が見られたが、本発明製剤のpHの経時変化は市販品のそれと同等であることが明らかである。
[試験例2]タゾバクタムおよびピペラシリンの純度試験
実施例1で得られた本発明製剤中のタゾバクタムおよびピペラシリンの純度試験を40℃/75%RHまたは60℃/75%RHの条件で、市販品(ゾシン(登録商標)静注用2.25、同4.5)と共に常法により行った。その結果を表2及び表3に示す。なお、タゾバクタムとピペラシリンの含有量は、第16改正日本薬局方第二追補に収載のされた注射用タゾバクタム・ピペラシリンの項に記載された純度試験の方法により行った。
本発明製法を用いることで、市販品と品質において同等の製剤が出来ることが明らかである。
[試験例3]泡切れ試験
実施例1で得られた本発明製剤4.5及び市販品(ゾシン(登録商標)静注用4.5)のそれぞれに注射用水20mLを加え、凍結乾燥物がなくなるまで転倒混和により溶解し静置した。その際の泡切れの状態を図1に示す。
静置1分後において、市販品の方は上部にはっきりとした泡が認められたが、本発明製剤の方は、上部の泡が見え難くなり、中〜上部にかけて細かい泡が観察された。静置2分後において、本発明製剤の方は泡が全て消失したが、市販品の方は液面に泡が観察された。最終的に静置7分30秒後において、市販品の方も泡が消失した。
従って、本発明製剤は、注射用水で再溶解した後の泡切れが優れていることが明らかである。
本発明製法は、市販品であるゾシン(登録商標)と品質において同等であり、泡切れが良好な凍結乾燥製剤を製造する上で有用である。

Claims (2)

  1. 次の(a)及び(b)に記載の工程を含むことを特徴とする、注射用凍結乾燥製剤の製造方法。
    (a)水酸化ナトリウム水溶液に炭酸ガスを吹き込む工程
    (b)タゾバクタム及びピペラシリンを上記(a)工程で得られた溶液に溶解する工程
  2. 前記(a)工程において炭酸ガスを吹き込むことにより、水酸化ナトリウム水溶液をpH7.0〜9.2の範囲内に調整することを含む、請求項1記載の凍結乾燥製剤の製造方法。
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