JPWO2015037342A1 - 通信装置及び通信方法 - Google Patents
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Abstract
Description
1.本開示の一実施形態に係る通信装置の概要
2.実施形態
2−1.通信モジュールの構成
2−2.送信データ生成モジュールの構成
2−3.動作処理
3.まとめ
本開示の一実施形態に係る通信装置は、TransferJetコンソーシアム(非特許文献1)、ECMA−398(非特許文献2)において規定された通信処理を改良した通信処理を行う。以下では、TransferJetコンソーシアム(非特許文献1)、ECMA−398(非特許文献2)において規定された通信処理を従来方式とも称し、本実施形態で改良した通信処理を提案方式とも称する。
本開示の一実施形態に係る通信装置は、図1に示したように、通信モジュール2および送信データ生成モジュール3を有する。以下、まず、図1〜図7を参照して、本開示の一実施形態に係る通信モジュール2の構成を説明する。
[2−1.通信モジュールの構成]
図1に示すように、通信モジュール2は、変調器21、マッピング部22、ベースバンド波形生成部23、周波数変換部24、アナログ処理部25、および送信部26を有する。
変調器21は、送信データ生成モジュール3から出力されたバイナリの送信データを電気信号に変調する機能を有する。具体的には、変調器21は、マッピング部22およびベースバンド波形生成部23として機能する。
マッピング部22は、送信データ生成モジュール3から出力されたバイナリの送信データを、複素平面上のシンボル点にマッピングする。下記表1に、以下に詳しく説明するマッピング部22によるシンボル点配置についてまとめた表を示す。
本実施形態では、16QAMの平均電力と同一電力のシンボル点があったために、QPSKやBPSKにおいても平均電力を同一にすることができた。変調器21は、64QAMや256QAMなどの他の変調方式を採用し得るが、他の変調方式においては平均電力と同一電力のシンボル点が無い場合も考えられる。この場合、変調器21は、近似シンボルまたは通常の分解能が高いDAC(Digital−to−Analog Converter)を使うことにより、各変調方式において平均電力を同一にすることができる。
ベースバンド波形生成部23は、マッピング部22から出力された系列に基づいてベースバンド波形を生成する機能を有する。本実施形態に係るベースバンド波形生成部23は、従来方式で用いられてきた、図7に示す波形を用いてベースバンド波形を生成する。図7は、本実施系形態に係る通信装置1が用いるベースバンド波形を示す図である。図7に示すように、波形の周期は、横軸に沿って示される正規化された8サンプルで表され、シンボルレートRsの逆数1/Rsである。なお、下記の表3に、図7に示した送信波形の振幅値を示した。
周波数変換部24は、変調器21から出力された送信対象信号を周波数変換する機能を有する。例えば、周波数変換部24は、TransferJet規格に準じて、中心周波数を4.48GHzとする周波数変換を行う。周波数変換部24は、周波数変換した送信対象信号を、アナログ処理部25に出力する。
アナログ処理部25は、周波数変換部24から出力された送信対象信号に対して各種信号処理を行う機能を有する。例えば、アナログ処理部25は、送信アンプ(増幅部:TxAmp)を有し、周波数変換部24から出力された送信対象信号を増幅する。ここで、上述したように、マッピング部22において、16QAM、QPSK、BPSKのいずれにおいても平均電力が同じになるようマッピングされるため、送信アンプは、変調方式に応じて増幅量を調整する必要がない。即ち、送信アンプは、変調方式にかかわらず、一定電力で増幅を行う。他にも、アナログ処理部25は、バンドパスフィルタ(BPF:Band−pass filter)、アンテナスイッチ(SW)を有していてもよい。アナログ処理部25は、これらの各種信号処理を行った信号を送信部26に出力する。
送信部26は、アナログ処理部25から出力された送信信号(送信データ)を、近接無線通信により送信する機能を有する。例えば、送信部26は、誘導電界結合型カプラにより構成され、TransferJet規格に準じて外部機器との間で近接無線通信を行う。より詳しくは、送信部26は、送信部26から所定の通信範囲内に存在する他の通信装置(近接無線通信機能を備える通信装置)との間で近接無線通信を行う。ここで、送信部26と他の通信装置との間の近接無線通信は、送信部26と他の通信装置とが近接状態である場合にのみ可能となる。ここでの近接状態とは、例えば、送信部26と他の通信装置との間の距離が所定範囲(例えば、3cm)以内に接近または接触している状態を意味する。
図8は、本実施形態に係る通信装置1の構成を示すブロック図である。図8に示すように、送信データ生成モジュール3は、PSDU生成部31、CSDU挿入部32、符号化部33、パイロット系列挿入部34、通信方式設定部35、およびプリアンブル挿入部36を有する。送信データ生成モジュール3は、送信データとしてPSDUを生成して、通信モジュール2に出力する。
PSDU生成部31は、通信モジュール2に出力する送信データ(PSDU)を生成する機能を有する。より詳しくは、PSDU生成部31は、PSDUのうち従来方式から変更がない部分について生成し、後述のCSDU挿入部32等から出力等された提案方式に係る部分を組み合わせて、PSDUを生成する。なお、PSDU生成部31が従来方式のPSDUを生成して、CSDU挿入部32等がその一部を変更することで、提案方式に係るPSDUを生成する形態であってもよい。以下、図9および図10を参照して、従来方式および本実施形態におけるPSDUフレームフォーマットを説明する。
CSDU挿入部32は、物理層サービスデータユニット(PSDU)の中に2以上の接続層サービスデータユニット(CSDU)を挿入する機能を有する。CSDU挿入部32は、2以上のCSDUをPSDUに挿入することにより、ある個数のCSDUの送信に必要なオーバヘッド量を低減することができ、スループットを向上させることができる。
符号化部33は、送信データをLDPC符号により符号化する機能を有する。符号化部33は、下記表4に示すLDPC符号のパリティ検査行列を用いて符号化を行う。符号化部33は、表4に示すように、14/15、13/15、11/15で表される符号化率を用いる。符号化部33は、LDPC符号による符号化を行うことで、多値化によって必要となるSNRを補償することができる。なお、符号化部33は、従来方式において用いられてきたReed−Solomon符号またはViterbi符号により、送信データを符号化してもよい。
パイロット系列挿入部34は、パイロット系列を送信データに挿入する機能を有する。より詳しくは、パイロット系列挿入部34は、図10に示すように、Common CNL Headerからパケットの終端を挟み込むように、パイロット系列であるPilot SequenceおよびPostambleの挿入を行う。パイロット系列挿入部34は、送信フレームにパイロット系列を挿入することにより、受信側は等化器などによる信号処理を容易に実現可能となるので、16QAMなどの多値化により必要となる受信SNRを向上させることができる。なお、Pilot SequenceおよびPostambleは、PHY HeaderのRateフィールドに記載された変調方式で変調される。以下、図11を参照して、パイロット系列挿入部34の内部構成を説明する。
LFSR341は、スペクトラム拡散のためのスクランブル系列を発生するスクランブル系列発生部として機能する。LFSR341により発生したスクランブル系列は、従来方式においても、本実施形態においても、送信信号のスペクトラム拡散のために使用される。本実施形態では、パイロット系列挿入部34によるパイロット系列の生成のために、LFSR341が発生したスクランブル系列を再利用する。以下、図12を参照して、LFSR341について詳細に説明する。
ビットセレクタ342は、LFSR341により発生されたスクランブル系列から、変調器21が用いる変調方式における1シンボルあたりのビット数と同数のビットを選択して、パイロット系列とする機能を有する。1シンボルあたりのビット数は、16QAMの場合は4、QPSKの場合は2、BPSKの場合は1である。そこで、スクランブル系列発生部341が、図11に示すように常に4ビットの系列を生成するものとすると、ビットセレクタ342は、変調方式が16QAMの場合は4ビットすべて、QPSKの場合は2ビット、BPSKの場合は1ビットを選択する。図11では、ビットセレクタ342が、QPSKの場合は前半2ビット、BPSKの場合は先頭の1ビットを選択する例を示したが、他の任意の位置から選択してもよい。ビットセレクタ342により選択されたスクランブル系列が、Pilot SequenceまたはPostambleとなる。
上述したように、変調器21は、変調方式として64QAMや256QAMなども採用し得る。ここでは参考形態として、変調器21が64QAMを採用した場合のパイロット系列挿入部の内部構成を、図13を参照して説明する。
通信方式設定部35は、通信方式を受信側に通知するための情報を、PSDUに設定する機能を有する。具体的には、通信方式設定部35は、PHY HeaderのRateフィールドおよびVersionフィールドに、通信方式を示す情報を設定する。
通信方式設定部35は、Rateフィールドに、変調方式および伝送レートを示す情報(0x1から0xAまでのいずれかの値)を設定する。表5に本実施形態に係る通信装置1が採用する変調方式および伝送レートの組み合わせを示す。
通信方式設定部35は、PHY Headerの中のVersionフィールド(4ビット)に、「0x2」の値を設定する。従来方式では、「0x1」の値が用いられているため、受信側は、従来方式に係る通信であるか提案方式に係る通信であるかを識別可能である。なお、通信装置1は、通信モジュール2には従来方式を適用し、送信データ生成モジュール3には本実施形態を適用することも可能である。具体的には、通信装置1は、Rate32からRate522においてVersionに「0x2」を設定して、2個以上のCSDUおよびパイロット系列を挿入し、且つ短縮されたPreambleを有するPSDUフレームを送信する。なお、Versionが「0x2」のパケットにおいても、即ち変調器21による変調方式が16QAMやQPSKであっても、図10に示したPreamble、Sync、 PHY HeaderまではPi/2 shift BPSKで変調されているものとする。一方、Pilot SequenceからPostambleまでのデータは、Rateフィールドに記載された変調方式で変調される。
プリアンブル挿入部36は、PSDUに長さが7.28usecから0usecまでの間のプリアンブルを挿入する機能を有する。プリアンブル挿入部36は、従来方式7.28usecであったプリアンブルの長さを短縮する。プリアンブル挿入部36は、7.28usecから0usecまでの間で、自由に長さを設定可能である。これにより、PSDU全体の長さが縮まるため、伝送速度を速めることができる。さらに、プリアンブルの長さが短縮されることにより、フレーム利用効率が向上し、スループットが向上する。なお、プリアンブルは受信前の準備信号として、受信側でのゲイン調整に用いられる。TransferJetのような近接無線通信では送信電力が少ないため、ゲイン調整のための引き込み時間が短縮可能となり、その結果プリアンブルの短縮が可能となる。
図15は、本実施形態に係る通信装置1の動作を示すフローチャートである。図15に示すように、まず、ステップS102で、通信装置1は、CSDUフレームを挿入する。より詳しくは、CSDU挿入部32は、PSDU生成部31が生成したPSDUの中にCSDUを挿入する。このとき、CSDU挿入部32は、2以上のCSDUを挿入可能である。
以上説明したように、本実施形態に係る通信装置1は、送信信号を多値化することで、より高速な伝送を実現することができる。また、通信装置1は、多値化により生じるフレーム内の信号の電力にバラつきに対し、シンボル点配置によって等電力化を行うことで、送信アンプにおける一定電力での増幅を実現し、増幅量の制御を不要にすることができる。さらに、本実施形態に係る通信装置1は、受信SNRや受信EVMを向上させる各種通信方式を採用することにより、より安定的な通信を可能にすると共に、量産時の個体バラツキによる性能劣化に対するマージンを確保することができる。
(1)
所定の複数の変調方式の間で平均電力が同一となるシンボル点を各変調方式において用い、送信データを前記所定の複数の変調方式のいずれかで変調する変調部を備える、通信装置。
(2)
前記変調部は、前記所定の複数の変調方式のいずれにおいても、16QAMにおけるシンボル点を用いて変調し、16QAM以外の変調方式においては、16QAMの平均電力と同一の電力のシンボル点を用いて変調する、前記(1)に記載の通信装置。
(3)
前記所定の複数の変調方式は、16QAM、QPSK、またはBPSKの少なくともいずれかを含む、前記(1)または(2)に記載の通信装置。
(4)
前記変調部は、変調方式がQPSKの場合、
シンボル点(3A+jA)、(−A+j3A)、(−3A−jA)、(A−j3A)を含む第1のシンボル点集合、またはシンボル点(A+j3A)、(−3A+jA)、(−A−j3A)、(3A−jA)を含む第2のシンボル点集合の少なくともいずれかを用いて変調する、前記(3)に記載の通信装置。
(5)
前記変調部は、変調方式がBPSKの場合、シンボル点(A+j3A)、(−A−j3A)を含む第3のシンボル点集合、シンボル点(−3A+jA)、(3A−jA)を含む第4のシンボル点集合、シンボル点(−A+j3A)、(A−j3A)を含む第5のシンボル点集合、またはシンボル点(3A+jA)、(−3A−jA)を含む第6のシンボル点集合の少なくともいずれかを用いて変調する、前記(3)または(4)に記載の通信装置。
(6)
前記変調部は、前記第1のシンボル点集合および前記第2のシンボル点集合を交互に用いて変調する、前記(4)に記載の通信装置。
(7)
前記変調部は、前記第3のシンボル点集合および前記第4のシンボル点集合を交互に用いて、または前記第5のシンボル点集合および前記第6のシンボル点集合を交互に用いて変調する、前記(5)に記載の通信装置。
(8)
前記通信装置は、前記送信データを近接無線通信により送信する送信部をさらに備える、前記(1)〜(7)のいずれか一項に記載の通信装置。
(9)
前記通信装置は、前記送信データをLDPC符号により符号化する符号化部をさらに備える、前記(1)〜(8)のいずれか一項に記載の通信装置。
(10)
前記通信装置は、
スペクトラム拡散のためのスクランブル系列を発生するスクランブル系列発生部と、
パイロット系列を前記送信データに挿入するパイロット系列挿入部と、
をさらに備え、
前記パイロット系列挿入部は、前記スクランブル系列発生部により発生された前記スクランブル系列から、前記変調部が用いる変調方式における1シンボルあたりのビット数と同数のビットを選択して前記パイロット系列とする、前記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の通信装置。
(11)
前記通信装置は、物理層サービスデータユニット(PSDU)の中に2以上の接続層サービスデータユニット(CSDU)を挿入するCSDU挿入部をさらに備える、前記(1)〜(10)のいずれか一項に記載の通信装置。
(12)
前記通信装置は、前記送信データに長さが7.28usecから0usecまでの間のプリアンブルを挿入するプリアンブル挿入部をさらに備える、前記(1)〜(11)のいずれか一項に記載の通信装置。
(13)
所定の複数の変調方式の間で平均電力が同一となるシンボル点を各変調方式において用い、送信データを前記所定の複数の変調方式のいずれかで変調することを備える、通信方法。
2 通信モジュール
21 変調器
22 マッピング部
23 ベースバンド波形生成部
24 周波数変換部
25 アナログ処理部
26 送信部
3 送信データ生成モジュール
31 PSDU生成部
32 CSDU挿入部
33 符号化部
34 パイロット系列挿入部
341 LFSR
342 ビットセレクタ
35 通信方式設定部
36 プリアンブル挿入部
Claims (13)
- 所定の複数の変調方式の間で平均電力が同一となるシンボル点を各変調方式において用い、送信データを前記所定の複数の変調方式のいずれかで変調する変調部を備える、通信装置。
- 前記変調部は、前記所定の複数の変調方式のいずれにおいても、16QAMにおけるシンボル点を用いて変調し、16QAM以外の変調方式においては、16QAMの平均電力と同一の電力のシンボル点を用いて変調する、請求項1に記載の通信装置。
- 前記所定の複数の変調方式は、16QAM、QPSK、またはBPSKの少なくともいずれかを含む、請求項1に記載の通信装置。
- 前記変調部は、変調方式がQPSKの場合、シンボル点(3A+jA)、(−A+j3A)、(−3A−jA)、(A−j3A)を含む第1のシンボル点集合、またはシンボル点(A+j3A)、(−3A+jA)、(−A−j3A)、(3A−jA)を含む第2のシンボル点集合の少なくともいずれかを用いて変調する、請求項3に記載の通信装置。
- 前記変調部は、変調方式がBPSKの場合、シンボル点(A+j3A)、(−A−j3A)を含む第3のシンボル点集合、シンボル点(−3A+jA)、(3A−jA)を含む第4のシンボル点集合、シンボル点(−A+j3A)、(A−j3A)を含む第5のシンボル点集合、またはシンボル点(3A+jA)、(−3A−jA)を含む第6のシンボル点集合の少なくともいずれかを用いて変調する、請求項3に記載の通信装置。
- 前記変調部は、前記第1のシンボル点集合および前記第2のシンボル点集合を交互に用いて変調する、請求項4に記載の通信装置。
- 前記変調部は、前記第3のシンボル点集合および前記第4のシンボル点集合を交互に用いて、または前記第5のシンボル点集合および前記第6のシンボル点集合を交互に用いて変調する、請求項5に記載の通信装置。
- 前記通信装置は、前記送信データを近接無線通信により送信する送信部をさらに備える、請求項1に記載の通信装置。
- 前記通信装置は、前記送信データをLDPC符号により符号化する符号化部をさらに備える、請求項1に記載の通信装置。
- 前記通信装置は、
スペクトラム拡散のためのスクランブル系列を発生するスクランブル系列発生部と、
パイロット系列を前記送信データに挿入するパイロット系列挿入部と、
をさらに備え、
前記パイロット系列挿入部は、前記スクランブル系列発生部により発生された前記スクランブル系列から、前記変調部が用いる変調方式における1シンボルあたりのビット数と同数のビットを選択して前記パイロット系列とする、請求項1に記載の通信装置。 - 前記通信装置は、物理層サービスデータユニット(PSDU)の中に2以上の接続層サービスデータユニット(CSDU)を挿入するCSDU挿入部をさらに備える、請求項1に記載の通信装置。
- 前記通信装置は、前記送信データに長さが7.28usecから0usecまでの間のプリアンブルを挿入するプリアンブル挿入部をさらに備える、請求項1に記載の通信装置。
- 所定の複数の変調方式の間で平均電力が同一となるシンボル点を各変調方式において用い、送信データを前記所定の複数の変調方式のいずれかで変調することを備える、通信方法。
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