JPWO2015008820A1 - 形状測定装置、構造物製造システム、形状測定方法、構造物製造方法、形状測定プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

形状測定装置、構造物製造システム、形状測定方法、構造物製造方法、形状測定プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

被測定物の形状をより簡単かつ短時間で計測することができること。形状測定装置は、前記被測定物の表面へライン状のパターンを投影するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影する投影光学系と、前記被測定物に投影されたパターン像を検出する撮像装置とを含むプローブと、前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物のいずれか一方を少なくとも前記被測定物が回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させる移動機構と、前記被測定物の測定領域を設定する測定領域設定部と、前記測定領域設定部で設定された測定領域を基に、実測定開始位置及び実測定終了位置を含む実測定領域を設定する実測定領域設定部とを有する。前記実測定領域設定部は、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち回転軸中心の近い方を、前記測定領域よりも、更に前記回転軸に近くなるように設定し、または、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に位置する方を、前記測定範囲よりも、更に回転軸から離れる方向に設定する。

Description

本発明は、形状測定装置、構造物製造システム、形状測定方法、構造物製造方法、形状測定プログラム、及び記録媒体に関するものである。
形状測定装置には、例えば歯車やタービンなど複雑な形状を有する測定対象の表面形状を接触センサによって測定するものが知られている。このような形状測定装置は、接触センサを測定対象の表面に接触させた状態の接触センサの位置を、測定対象の表面の空間座標に変換して測定対象の表面形状を測定している(例えば、特許文献1を参照)。
特公平08―025092号公報
形状測定装置は、測定時間を短くすることが望まれるが、特許文献1に記載の形状測定装置の場合、接触センサを測定対象の表面に接触させる動作を繰り返すことから、測定時間が長くなるために測定点の数を多くすることができないことがある。
ここで、形状測定装置としては、所定のパターンとなるような光量分布を有する光束を被測定物に投影し、その形状を計測して被測定物の形状を計測する光切断法等を用いた形状測定装置がある。光切断法等を用いた形状測定装置は、非接触で形状を計測できるため、より高速で形状を計測することができる。しかしながら、光切断法等を用いた形状測定装置は、測定を行うための各種条件を設定する必要があり、手順、処理が複雑である。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、被測定物の形状をより簡単に計測することができる形状測定装置、構造物製造システム、形状測定方法、構造物製造方法、形状測定プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、被測定物の形状を測定する形状測定装置であって、前記被測定物の表面へライン状のパターンを投影するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影する投影光学系と、前記被測定物に投影されたパターン像を検出する撮像装置とを含むプローブと、前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物のいずれか一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させる移動機構と、前記被測定物の測定領域を設定する測定領域設定部と、前記測定領域設定部で設定された測定領域を基に、実測定開始位置及び実測定終了位置を含む実測定領域を設定する実測定領域設定部とを有し、前記実測定領域設定部は、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち回転軸中心の近い方を、前記測定領域よりも、更に前記回転軸に近くなるように設定し、または、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に位置する方を、前記測定範囲よりも、更に回転軸から離れる方向に設定する形状測定装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、被測定物の形状を測定する形状測定装置であって、前記被測定物の表面へライン状のパターンを投影するか又はパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影する投影光学系と、前記被測定物に投影されたパターンの像を検出する撮像装置とを含むプローブと、前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物とのいずれか一方を少なくとも前記相対的に回転する方向に対して交差する方向に相対的に移動させる移動機構と、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の前記回転軸との相対位置関係に応じて、前記移動機構を制御する制御部と、を有する形状測定装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、構造物の形状に関する設計情報に基づいて前記構造物を成形する成形装置と、前記成形装置によって成形された前記構造物の形状を測定する、本発明の第1または第2の態様に従う形状測定装置と、前記形状測定装置によって測定された前記構造物の形状を示す形状情報と前記設計情報とを比較する制御装置と、を備える構造物製造システムが提供される。
本発明の第4の態様に従えば、プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定方法であって、前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物のいずれか一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させることと、前記被測定物の測定領域を設定することと、前記測定領域を基に、実測定開始位置及び実測定終了位置を含む実測定領域を設定することと、実測定開始位置または実測定終了位置のうち回転軸中心の近い方を、前記測定領域よりも、更に前記回転軸に近くなるように設定すること、又は、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に位置する方を、前記測定範囲よりも、更に回転軸から離れる方向に設定することと、を含む形状測定方法が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定方法であって、前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物との少なくとも一方を、少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させることと、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の前記回転軸との相対位置関係に応じて、前記移動機構を制御することとを含む形状測定方法が提供される。
本発明の第6の態様に従えば、構造物の形状に関する設計情報に基づいて前記構造物を成形することと、前記成形された前記構造物の形状を本発明の第4または第5の態様に従う形状測定方法によって測定することと、前記測定された前記構造物の形状を示す形状情報と前記設計情報とを比較することと、を含む構造物製造方法が提供される。
本発明の第7の態様に従えば、プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定プログラムであって、コンピュータに、前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物のいずれか一方を少なくとも前記被測定物が回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させることと、前記被測定物の測定領域を設定することと、前記測定領域を基に、実測定開始位置及び実測定終了位置を含む実測定領域を設定することと、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち回転軸中心の近い方を、前記測定領域よりも、更に前記回転軸に近くなるように設定すること、または、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に位置する方を、前記測定範囲よりも、更に回転軸から離れる方向に設定することと、を実行させる形状測定プログラムが提供される。
本発明の第8の態様に従えば、プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定プログラムであって、コンピュータに、前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物との少なくとも一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させることと、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の前記回転軸との相対位置関係に応じて、前記移動機構を制御することと、を実行させる形状測定プログラムが提供される。
本発明の第9の態様に従えば、本発明の第7又は第8の態様に従う形状測定プログラムを記録し、コンピュータが読み取り可能な記録媒体が提供される。
本発明では、被測定物の形状をより簡単かつ短時間で計測することができる。
図1は、第1実施形態の形状測定装置を示す斜視図である。 図2は、第1実施形態の形状測定装置の構成を示す模式図である。 図3は、第1実施形態の形状測定装置を示す上面図である。 図4は、第1実施形態の形状測定装置を示す側面図である。 図5は、第1実施形態の形状測定装置を示す正面図である。 図6Aは、第1回転部による光学プローブの可動範囲を示す上面図である。 図6Bは、第1回転部による光学プローブの可動範囲を示す背面図である。 図7は、第1実施形態の形状測定装置の制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図8は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図9は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作の一例を示すフローチャートである。 図10は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図11は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図12は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するためのフローチャートである。 図13は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するためのグラフである。 図14は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図15Aは、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図15Bは、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図16は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するためのフローチャートである。 図17は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するためのフローチャートである。 図18は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図19は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図20Aは、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図20Bは、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図20Cは、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図21は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図22は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図23は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図24は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図25は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。 図26は、第2実施形態の形状測定装置の構成を示す模式図である。 図27は、形状測定装置を有するシステムの構成を示す模式図である。 図28は、本実施形態の構造物製造システムの構成を示す図である。 図29は、本実施形態の構造物製造方法を示すフローチャートである。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。Z軸方向は、例えば鉛直方向に設定され、X軸方向及びY軸方向は、例えば、水平方向に平行で互いに直交する方向に設定される。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ軸方向とする。また、本実施形態において、径方向とは、被測定物と被測定物にパターンを投影する光学プローブとが相対回転する回転方向を横切る方向である。つまり、径方向は、回転軸Axに交差する面(たとえば、図10に示すような回転軸Axに対して直交する面や、回転軸Ax上に頂点を有する円錐面など)内において回転軸Axを中心に回転する軌跡を横切る方向である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る形状測定装置1の外観を示す図である。図2は、本実施形態の形状測定装置1の概略構成を示す模式図である。図3は、形状測定装置1の平面図である。図4は、形状測定装置1の左側面図である。図5は、形状測定装置1の正面図である。図7は、第1実施形態の形状測定装置の制御装置の概略構成を示すブロック図である。
形状測定装置1は、例えば光切断法を利用して、測定対象の物体(被測定物)Mの三次元的な形状を測定するものである。形状測定装置1は、プローブ移動装置2と、光学プローブ3と、制御装置4と、表示装置5と、入力装置6と、保持回転装置7と、を備える。形状測定装置1は、ベースBに設けられた保持回転装置7に保持されている被測定物Mを光学プローブ3が撮像するものである。また、本実施形態では、プローブ移動装置2と保持回転装置7とが、プローブと被測定物とを相対的に移動させる移動機構となる。
プローブ移動装置2は、光学プローブ3による撮像範囲(視野)が被測定物Mの測定対象領域に来るように光学プローブ3の三次元空間上での位置と後述する光学プローブ3から投影されるパターンの投影方向及び被測定物Mの測定対象領域に投影されたパターンの向きを位置決めし、かつ光学プローブ3の撮像範囲を被測定物M上で走査するように、被測定物Mに対して光学プローブ3を移動させるためのものである。このプローブ移動装置2は、図2に示すように、駆動部10、位置検出部11を備えている。駆動部10は、X移動部50X、Y移動部50Y、Z移動部50Z、第1回転部53及び第2回転部54を備えている。
X移動部50Xは、ベースBのY軸方向の両側縁にX軸方向に延在して設けられたガイド部51Xに沿って矢印62の方向、つまりX軸方向に移動自在に設けられている。Y移動部50Yは、X移動部50Xに、X軸方向に間隔をあけてY軸方向に延在して設けられたガイド部51Yに沿って矢印63の方向、つまりY軸方向に移動自在に設けられている。Y移動部50Yには、Z軸方向に延在する保持体52が設けられている。Z移動部50Zは、保持体52のY軸方向の両側縁にZ軸方向に延在して設けられたガイド部51Zに沿って矢印64の方向、つまりZ軸方向に移動自在に設けられている。これらX移動部50X、Y移動部50Y、Z移動部50Zは、第1回転部53、第2回転部54とともに光学プローブ3をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能にする移動機構を構成している。
第1回転部53は、後述する保持部材(保持部)55に支持される光学プローブ3をX軸と平行な回転軸線(回転軸)53a回り、つまり矢印65の方向に回転して光学プローブ3の姿勢を変えるものであり、特に光学プローブ3から投影されるパターンの被測定物Mへの投影方向が変えられる。また、第1回転部53は、モータ等の回転駆動源を有している。回転駆動源の回転角度(すなわち光学プローブ3の回転軸線53a回りの回転角度)は、不図示の角度読み取り部によって読み取られる。
第2回転部54は、保持部材55に支持される光学プローブ3を後述する第1保持部55Aが延在する方向と平行な軸線回り、つまり矢印66の方向に回転して光学プローブ3の姿勢を変えるものであり、特に光学プローブ3から投影されるパターンの向きを変えることができる。モータ等の第2回転駆動源を有している。第2回転駆動源の回転角度(すなわち光学プローブ3の第1保持部55Aが延在する方向と平行な軸線回りの回転角度)は、不図示の第2角度読み取り部によって読み取られる。本実施形態の第2回転部54は、第2回転駆動源で回転される機構としたが、駆動源を備えず手動でのみ回転する機構としてもよい。あるいは、駆動源と手動とを切り替えるように構成されていてもよい。
第1回転部53が光学プローブ3を回転軸線53a回りに回転する角度は、例えば、300°に設定される。図6Aは、第1回転部53による光学プローブの可動範囲を示す上面図である。図6Bは、第1回転部53による光学プローブの可動範囲を示す背面図である。図6A及び図6Bに示すように、光学プローブ3を180°以上回転可能とすることにより、被測定物Mに対して表面側からの測定に止まらず、裏面側からの測定も実施可能となる。本形状測定装置1は、二つの基準球73aと73bがベースBに配置されている。二つの基準球73aと73bは、それぞれ回転保持部7に対して左右両側(Y軸方向両側)に配置されている。この2つの基準球73a、73bは、それぞれ、Y移動部50Yを+Y方向、−Y方向に最大限移動させたときに、Z軸方向からみて回転軸線53aと重なる位置に設定されている。そして、図6A、6Bに示されるように、X移動部50X、Y移動部50Y、Z移動部50Zを調整することによって、回転軸線53aが基準球73a又は基準球73bを通るように設定することができる。したがって、第1回転部53の回転駆動量がどのような状態であっても、どちらか一方の基準球の形状は測定できるようになっている。
ところで、光学プローブ3と光学プローブ3を保持している保持部材55との間で機械的なガタつきがある場合、形状測定装置1で測定した基準球の位置が第1回転部53の回転量により異なる。この量を補正するため、光学プローブ3が実線で示した姿勢のときと、一点鎖線で示した姿勢のときとで基準球73aまたは基準球73bの位置を形状測定装置で測定する。そのときの測定座標の差を誤差量として記憶しておく。この誤差量を基に、光学プローブ3の姿勢と位置情報について、補正することで、あらゆる姿勢でも正しい測定結果を得ることができる。
これら、X移動部50X、Y移動部50Y、Z移動部50Z、第1回転部53、第2回転部54の駆動は、エンコーダ装置等によって構成される位置検出部11の検出結果に基づいて、制御装置4により制御される。
光学プローブ3は、投影装置8及び撮像装置9を備えており、保持部材55に支持されている。保持部材55は、回転軸線53aと直交する方向に延び、第1回転部53に支持される第1保持部(第1部分、第1部材)55Aと、第1保持部55Aの被測定物Mに対して遠い側の端部に設けられ回転軸線53aと平行に延びる第2保持部(第2部分、第2部材)55Bとが直交する略L字状に形成されており、第2保持部55Bの+X側の端部整に光学プローブ3が支持されている。第1回転部53の回転軸線53aの位置は、光学プローブ3よりも、被測定物Mに近い側に配置されている。また、第1保持部55Aの被測定物Mに対して近い側の端部には、カウンターバランス55cが設けられている。したがって、第1回転部53aに駆動力が発生しないときには、図1で図示されているように第1保持部55Aの延出方向がZ軸方向に沿うような姿勢となる。
保持回転装置7は、図1から図5に示すように、被測定物Mを保持するテーブル71と、テーブル71をθZ軸方向、つまり矢印68の方向に回転させる回転駆動部72と、テーブル71の回転方向の位置を検出する位置検出部73と、を有する。位置検出部73は、テーブル71または回転駆動部の回転軸の回転を検出するエンコーダ装置である。保持回転装置7は、位置検出部73で検出した結果に基づいて、回転駆動部72によってテーブル71を回転させる。保持回転装置7は、テーブル71を回転させることで、回転軸中心AXを中心として被測定物Mを矢印68の方向に回転させる。
ところで、光学プローブ3の投影装置8は、制御装置4によって制御され、保持回転装置7に保持された被測定物Mの一部に光を投影するものであり、光源12、投影光学系13を備える。本実施形態の光源12は、例えば、レーザーダイオードを含む。なお、光源12は、レーザーダイオード以外の発光ダイオード(LED)等の固体光源を含んでいてもよい。
投影光学系13は、光源12から発せられた光の空間的な光強度分布を調整する。本実施形態の投影光学系13は、例えば、シリンドリカルレンズを含む。投影光学系13は、1つの光学素子であってもよいし、複数の光学素子を含んでいてもよい。光源12から発せられた光は、シリンドリカルレンズが正のパワーを有する方向にスポットが広げられて、投影装置8から被測定物Mに向く第1方向に沿って出射する。図2に示したように、投影装置8から出射し、被測定物Mに投影した場合、投影装置8からの出射方向に対して直交する面を有する被測定物Mに投影されたときには、回転軸線53aと平行な方向を長手方向とし、回転軸線53aに平行なライン状のパターンになる。また、このライン状のパターンは、被測定物M上では長手方向に所定の長さを持つ。
なお、このライン状のパターンの長手方向(パターンの向き)は、先に説明した第2回転部54により方向を変えられる。被測定物の面の広がり方向に応じて、ライン状のパターンの長手方向を変えることで、効率的に測定することができる。
なお、投影光学系13は、CGH等の回折光学素子を含み、光源12から発せられた照明光束Lの空間的な光強度分布を回折光学素子によって調整してもよい。また、本実施形態において、空間的な光強度分布が調整された投影光をパターン光ということがある。照明光束Lは、パターン光の一例である。ところで、本明細書ではパターンの向きと称しているときは、このライン状のパターンの長手方向の方向を示している。
撮像装置9は、撮像素子20、結像光学系21を備える。投影装置8から被測定物Mに投影された照明光束Lは、被測定物Mの表面で反射散乱して、その少なくとも一部が結像光学系21へ入射する。結像光学系21は、投影装置8によって被測定物Mの表面に投影されたライン状のパターンの像を結像光学系21により撮像素子20に結ぶ。撮像素子20は、この結像光学系21が形成する像に応じた画像信号を出力する。
結像光学系21は、投影装置8からのライン光としての照明光束Lの出射方向と照明光束Lのスポットの形状の長手方向とを含む面上の物体面21aと撮像素子20の受光面20a(像面)とが共役な関係になっている。なお、投影装置8からの照明光束Lの出射方向と照明光束Lのスポットの形状の長手方向とを含む面は、照明光束Lの伝播方向にほぼ平行である。照明光束Lの伝搬方向に沿って、撮像素子20の受光面20aと共役な面を形成するようにすることで、被測定物Mの表面がどの位置にあっても、合焦した像が得られる。
ところで、上述した第1回転部53の回転軸線53aは、図2に示すように、光学プローブ3に対して、被測定物M側に配置されている。より詳細には、回転軸線53aは、結像光学系21の物体面21a上であって、物体面21aにおける照明光束Lの投影方向(光軸方向、所定方向)の中央部を通る位置に配置されている。これにより、第1回転部53により第1保持部55Aがどのような姿勢になっていても、被測定物Mのライン状のパターンが投影された位置が回転軸線53aの延長上にあれば、任意の方向から照明光束Lを投影することができる。
被測定物Mの表面が鏡面状態であり、被測定物Mの表面で幾重にも反射してきた光が結像光学系21に入射するような場合、撮像素子20の受光面20aには、照明光束Lが投影されたときに形成できる像以外にも、測定結果に影響を及ぼす像が形成される。光学ブローブ3の撮像装置9でこの像も検出してしまうと、測定結果に誤差を生じてしまう。これに対して、形状想定装置1は、第1回転部53により被測定物Mに対する照明光束Lの入射方向を変えることで、このような測定結果に影響を及ぼす像を排除又は、その像を形成する光量を十分小さくすることができ、測定結果に及ぼす影響を低減することができる。
制御装置4は、形状測定装置1の各部を制御するとともに、光学プローブ3による撮像結果とプローブ移動装置2及び保持回転装置7の位置情報に基づく演算処理を行って被測定物Mの形状情報を取得する。本実施形態における形状情報は、測定対象の被測定物Mの少なくとも一部に関する形状、寸法、凹凸分布、表面粗さ、及び測定対象面上の点の位置(座標)、の少なくとも1つを示す情報を含む。制御装置4には、表示装置5、及び入力装置6が接続される。制御装置4は、図7に示すように、制御部32と、演算部38と、記憶部40と、を有する。
制御部32は、被測定物Mを測定するためのプログラムを生成し、生成したプログラムに基づいて、各部による被測定物Mの形状測定動作を制御する。制御部32は、初期測定範囲設定部33と、実測定領域設定部34と、回転回数算出部35と、測定パス設定部36と、動作制御部37と、を有する。
初期測定範囲設定部33は、被測定物Mの形状測定プログラムを決定する基準となる初期測定範囲を設定する。初期測定範囲は、光学プローブ3と被測定物Mとを相対的に回転させる回転軸の近傍における初期内側端部の位置と、前記移動機構で発生する回転に対する径方向に向かって前記被測定物の外周の位置に位置する初期外側端部の位置とを少なくとも有する。初期測定範囲設定部33は、入力された被測定物Mの形状データを解析して、初期測定範囲を設定する。また、被測定物Mが、歯車やタービンブレード等の円周方向に繰り返し形状を有しかつ前記円周方向とは異なる方向に延在した凹凸形状を有する形状である場合、初期測定範囲設定部33は、繰り返し形状の1つを測定する際に、設定した初期形状測定プログラムから得られる初期測定開始位置及び初期測定終了位置とのその間をつなぐパスから、初期測定範囲に関する情報が得られる。初期測定範囲は、使用者が測定したい範囲を含む。
実測定領域設定部34は、初期測定範囲設定部33で設定した条件に基づいて、実際に測定する領域である実測定領域を設定する。実測定領域は、被測定物Mの測定を行う領域の全域を少なくとも含む範囲である。実測定領域は、少なくともライン状のパターンが被測定物上に投影される領域である。実測定領域にライン状のパターンが投影されている位置情報を形状測定装置が算出されているかどうかは必須要件ではない。
回転回数算出部35は、実際に測定する領域と、被測定物M上で投影されたライン状のパターンの向き及びライン状のパターンの長さ等に基づいて、測定時に光学プローブ3と被測定物Mとが相対的に回転する回数、つまり本実施形態では、測定時に被測定物Mを保持回転装置7で回転させる回数を算出する。ここで、回転回数算出部35は、実際に測定する領域を測定するために必要な回転回数の最小値とともに、実際の回転回数も算出する。ここで、実際の回転回数は、実際に測定する領域を測定するために必要な回転回数の最小値よりも大きい値である。また、実際の回転回数は、整数であることが好ましい。これにより、測定を開始する位置と測定を終了する位置との回転方向における位置を同じ位置にすることができる。
測定パス設定部36は、被測定物M上で投影されたライン状のパターンの向き、ライン状のパターンの長さ及び回転回数に基づいて、測定パスを設定し、測定パスを基に形状測定プログラムを決定する。形状測定プログラムは、被測定物Mの測定対象範囲を測定するのに必要なプローブ移動装置2による光学プローブ3の移動方向と移動速度及び保持回転装置7の回転角速度のタイムスケジュールを示す。このタイムスケジュールは、光学プローブ3の撮像素子20の撮影間隔とユーザが求める測定点の最大取得間隔に対応するように設定される。また、他にも、保持回転装置7で被測定物Mを1回転する間における光学プローブ3の移動方向と移動距離を算出して、タイムスケジュールに反映させることができる。なお、本発明では、回転回数算出部53で算出された回転回数とは独立して、保持回転装置7で被測定物Mを1回転する間における光学プローブ3の移動方向と移動距離を算出するようにしても構わない。
ところで、測定パスは、被測定物Mの測定対象範囲を測定する際に、被測定物M上で移動するライン状のパターンの移動の軌跡である。測定パス設定部36は、測定パスと測定パス上の各位置における照明光束Lの投影方向に基づいて、被測定物Mの測定範囲にライン状のパターンを投影、または測定範囲を測定するのに必要な移動機構による実測定開始位置から実測定終了位置に至るまでの移動機構の動作制御を決定する。
動作制御部37は、プローブ移動装置2、光学プローブ3及び保持回転装置7を含む、形状測定装置1の各部の動作を制御する。この動作制御部37は、制御部32で作成された動作制御情報を基に、プローブ移動装置2、光学プローブ3及び保持回転装置7の動作制御を実施する。なお、制御部32は、被測定物Mの実測定領域を測定するのに必要な移動機構による回転回数を算出し、回転回数に基づき設定された移動機構2の動作制御により、移動機構2の動作を制御する。例えば、測定パス設定部36で設定された測定パス情報に基づき動作制御情報を作成し、制御部32内の動作制御部に伝達することで、プローブ移動装置2、光学プローブ3及び保持回転装置7の形状測定中の動作制御が行われる。また、制御部32は、光学プローブ3による一連の測定に用いられる画像群の取得開始及び終了に関する制御や光源の発光をプローブ移動装置2や保持回転装置2から取得された位置情報に基づき制御している。
演算部38は、撮像装置9で撮像したタイミングで取得した位置検出部11からのプローブ移動装置2及び保持回転装置7の位置情報と、撮像装置9で取得したパターンの像の画像に関連した撮影信号とに基づいて、被測定物Mのパターンが投影された位置を算出し、被測定物Mの形状データを出力する。なお、本形状測定装置1では撮像装置9の撮影タイミングを一定間隔にし、入力装置6から入力する測定点間隔情報を基に、プローブ移動装置2及び保持回転装置7の移動速度を制御している。
記憶部40は、ハードディスク、メモリ等、各種プログラム、データを記憶する記憶装置である。記憶部40は、初期測定範囲記憶部40Aと、形状測定プログラム40Bと、を有する。なお、記憶部40は、これらのプログラム、データ以外にも形状測定装置1の動作の制御に用いる各種プログラム、データを記憶している。初期測定範囲記憶部40Aは、初期測定範囲設定部33で設定された初期測定範囲を記憶する。形状測定プログラム40Bは、制御装置4の各部の処理を実行させるプログラムを記憶している。つまり、制御装置4は、形状測定プログラム40Bに記憶されているプログラムを実行することで、上述した各部の動作を実現する。形状測定プログラム40Bは、上述した制御部32で生成する被測定物Mを測定するためのプログラムと、制御部32が当該プログラムを生成するためのプログラムの両方を含む。なお、形状測定プログラム40Bは、予め記憶部40に記憶させてもよいがこれに限定されない。形状測定プログラム40Bが記憶された記憶媒体をから読み取って記憶部40に記憶してもよいし、通信により外部から取得してもよい。
また、本実施形態の制御装置4は、初期測定範囲設定部33を備えている構成であったがこれに限定されない。制御装置4は、初期測定範囲記憶部40Aを備えていればよく、初期測定範囲設定部33を備えていなくてもよい。
制御装置4は、プローブ移動装置2の駆動部10及び保持回転装置7の回転駆動部72を制御して、光学プローブ3と被測定物Mの相対位置が所定の位置関係となるようにしている。また、制御装置4は、光学プローブ3から投影されるパターンの明るさが撮像装置9で最適な明るさを有する像になるように光源の光量や撮像素子20の露出を制御して、被測定物M上の投影されたライン状のパターンを最適な光量で撮像させる。制御装置4は、光学プローブ3の位置情報をプローブ移動装置2の位置検出部11から取得し、測定領域を撮像した画像を示すデータ(撮像画像データ)を光学プローブ3から取得する。そして、制御装置4は、光学プローブ3の位置に応じた撮像画像データから得られる被測定物Mの表面の位置と光学プローブ3の位置及びライン光の投影方向と撮像装置の撮影方向とを対応付けることによって、測定対象の三次元的な形状に関する形状情報を演算して取得する。
表示装置5は、例えば液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置等によって構成される。表示装置5は、形状測定装置1の測定に関する測定情報を表示する。測定情報は、例えば、測定に関する設定を示す設定情報、測定の経過を示す経過情報、測定の結果を示す形状情報等を含む。本実施形態の表示装置5は、測定情報を示す画像データを制御装置4から供給され、この画像データに従って測定情報を示す画像を表示する。
入力装置6は、例えばキーボード、マウス、ジョイスティック、トラックボール、タッチバッド等の各種入力デバイスによって構成される。入力装置6は、制御装置4への各種情報の入力を受けつける。各種情報は、例えば、形状測定装置1に測定を開始させる指令(コマンド)を示す指令情報、形状測定装置1による測定に関する設定情報、形状測定装置1の少なくとも一部をマニュアルで操作するための操作情報等を含む。また、前述の初期測定領域をこの入力装置6を介して入力するようにしてもよい。
本実施形態の形状測定装置1は、制御装置4が制御部32と、演算部38と、記憶部40とを備え、制御装置4に表示装置5、及び入力装置6が接続されている。形状測定装置1は、制御装置4、表示装置5、及び入力装置6が、例えば、形状測定装置1に接続されるコンピュータでも構わないし、形状測定装置1が設置される建物が備えるホストコンピュータなどでも構わないし、形状測定装置1が設置される建物に限られず、形状測定装置1とは離れた位置にあり、コンピュータでインターネットなどの通信手段を用いて、形状測定装置1と接続されても構わない。また、形状測定装置1は、制御装置4と、表示装置5及び入力装置6とが、別々の場所に保持されても構わない。例えば、入力装置6と表示装置5とを備えるコンピュータとは別に、例えば光学プローブ3の内部に形状測定装置1が支持されていても構わない。この場合には、形状測定装置1で取得した情報を、通信手段を用いて、コンピュータに接続される。
次に、図7から図25を用いて、上記構成の形状測定装置1により、被測定物の形状を測定する動作の例について説明する。図8は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。図9は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作の一例を示すフローチャートである。図10及び図11は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。図12は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するためのフローチャートである。図13は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するためのグラフである。図14、図15A及び図15Bは、それぞれ第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。図16は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するためのフローチャートである。図17は、第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するためのフローチャートである。図19から図25は、それぞれ第1実施形態の形状測定装置の測定動作を説明するための説明図である。
以下では、図8に示すように、形状測定装置1が円周方向に繰り返し形状が形成された被測定物Maの形状を計測する場合として説明する。被測定物Mの測定対象範囲は、図8の被測定物Maである歯車の歯が形成された領域全部とする。また、本形状測定装置1は、歯車の回転中心を保持回転装置7の回転軸中心AXに一致するように被測定物Mを設置して測定を行う。形状測定装置1は、照明光束Lを被測定物Maの歯に投影し、被測定物Ma上に投影されたパターンの画像を取得し、前述のような処理を行うことで、被測定物Maの形状を計測する。被測定物Maは、設計上は略同一形状となる歯が円周方向に所定の間隔で形成された、かさ歯車である。本実施形態の形状測定装置1は、被測定物Maをかさ歯車としたが、種々の形状の物体を被測定物として形状を計測することができる。もちろん、被測定物Mを歯車とした場合、歯車の種類は特に限定されない。形状測定装置1は、かさ歯車以外に、平歯車、はすば歯車、やまば歯車、ウォームギア、ピニオン、ハイポイドギアなども測定対象となり、被測定物Maとなる。
以下、図9を用いて、形状測定装置1の処理動作の一例を説明する。図9に示す処理が、制御装置4が記憶部40に記憶されている形状測定プログラム40Bを読み出し、形状測定プログラム40Bに基づいて制御装置4の各部で処理を実行することで、実現することができる。また、後述する他の処理も記憶部に記憶されているプログラムに基づいて制御装置4の各部で処理を実行することで、実現される。
制御装置4は、初期条件の入力をユーザーに促す(ステップS8)。この初期条件とは、ライン光の投影方向、ライン光の向きや、測定点の最大許容間隔、初期測定範囲を設定するために入力した初期測定プログラムである。特に、歯車1歯分の測定時のライン状のパターンの走査方向である。制御装置4は、初期条件が入力されたら、初期測定範囲を設定する(ステップS10)。ここで、ライン光の向きとは、ライン光の長手方向を示す。つまり、被測定物Mに対する測定プローブの姿勢である。この姿勢を設定するには、少なくとも以下の2点を考慮する。一つは、ライン光の像が被測定物Mに形成された、歯車の歯筋などの稜線と交差することである。もう一つは、光学プローブの撮像装置9によるライン光の像の撮影方向が被測定物Mに形成された凸部によりライン光の像が遮らないように設定することである。なお、測定点の最大許容間隔とは、被測定物を測定する場合の測定点と測定点との間隔の最大値である。つまり、点群密度の許容最小値である。初期測定範囲とは、基準として処理開始時に設定する範囲である。
制御装置4は、初期測定範囲設定部33により、被測定物Mの測定したい範囲と、所望の測定ピッチ(点群ピッチ)と、光学プローブ3の仮想のスキャンパスが設定された初期形状測定プログラムを設定する。なお、図10は初期形状測定プログラムに含まれる初期測定範囲80を設定するときの様子を示す。本実施の形態における形状測定装置は、歯車のような凹凸の繰り返し形状を有している被測定物の場合は、そのうちの一つの凸部または凹部、一つ分の光学プローブ3のスキャンパスを設定する。ここで設定された初期測定開始位置と初期測定終了位置と測定ピッチ情報を使って、実測定開始位置、実測定終了位置及び被測定物の回転周期に対する光学プローブ3の回転方向とは交差する方向への移動量を算出する。
なお、初期形状測定プログラムは、繰り返し形状の基本形状を測定するときに、最適な光学プローブ3による照明光束Lの照射方向及び撮像装置9の撮影方向となるようなプローブ移動装置2及び保持回転装置7の制御タイムチャートを有していることが好ましい。例えば、初期測定範囲設定部33は、1歯面分を測定する初期形状測定プログラムの設定に基づいて、光学プローブ3の姿勢、つまり、照明光束Lを投影する向き等の情報も取得し、その結果に基づいて、径方向の各位置においてパターンを投影する方向及び投影されたパターンの像を取得する方向が設定する。歯と歯の間の谷部で生成されやすい多重反射光の像が撮影しにくい方向に設定することが好ましい。これにより、本実施形態では、プローブ移動装置2により制御する光学プローブ3の姿勢を特定することができる。このような制御タイムチャートから被測定物M上でライン状のパターンが移動する軌跡を求め、その軌跡から初期測定範囲80を算出する。
ゆえに、初期測定範囲設定部33は、被測定物Maの一つの歯の設計データや、被測定物Maの一つの歯を測定したときの光学プローブ3から投影されるライン光の投影位置とその走査情報に基づいて、初期測定範囲を設定する。初期測定範囲80は、初期測定内側端部81と初期測定外側端部82とを含み、初期測定内側端部81と初期測定外側端部82とで囲まれた範囲である。
なお、初期測定内側端部81及び初期測定外側端部82はそれぞれ1つの歯を測定したときに設定される内径側の測定開始位置と外径側の測定終了位置のライン状のパターンの中点の位置を示す。これらの位置は、回転中心AXを原点とした位置に設定される。ここで、説明を簡単にするために、照明光束Lを図1のZ軸方向から投影した場合を前提にして説明する。しかしながら、本願発明はこのような照明方向に限定されるものではない。
図10に示すX軸とY軸は、測定時に被測定物Mに対して回転軸中心AX回りに回転する。本実施形態の初期測定範囲設定部33は、被測定物Mの1つの繰り返し形状、つまり1歯面分を測定する測定プログラムを生成する。1歯面分を測定する初期形状測定プログラムは、公知の方法で生成することができる。初期測定範囲設定部33は、1歯面分を測定する初期形状測定プログラムで設定された測定範囲の内径側の端部を初期測定内側端部81とし、測定範囲の外径側の端部を初期測定外側端部82とし、その間を1歯分の歯すじの方向に沿ってライン状のパターンを走査した軌跡を初期測定範囲80とする。なお、本実施形態では、初期測定範囲80を設定したが、予め記憶部40に初期測定範囲80を入力させておき、それを読み出せるようにしてもよい。
初期測定範囲80は、ライン状のパターンを走査する軌跡を図10で示すXY平面状に投影し、その投影された軌跡で設定することでもよい。また、初期測定範囲80は、上記範囲に限定されず、種々の範囲に設定することができる。
制御装置4は、初期測定範囲を設定したら、初期測定範囲に基づいて、実測開始位置と実測終了位置とを決定する(ステップS12)。制御装置4は、実測定領域設定部34により、初期測定範囲、ライン光の方向、被測定物Mに投影されたライン光の像の長さ及び被測定物の概略形状等に基づいて、実測開始位置と実測終了位置を決定する。本実施形態の制御装置4は、図10に示すように、初期測定範囲80を基準として、実測開始位置と実測終了位置とを決定する。図10は、被測定物Maの測定対象範囲をハッチングした領域で示し、領域に対して初期測定範囲80と実測定開始位置84、86の位置関係を示す。本実施形態の制御装置4は、初期測定範囲80に有するライン状のパターンを走査する軌跡を初期測定範囲のより回転軸中心側とその反対側の外周側に延長する。制御装置4は、延長された初期測定プログラムの走査方向に沿って、被測定物Maに投影されるライン状のパターンの回転軸中心AXが遠い側の端部が被測定物Maの測定対象範囲の径方向内側の端部と接するか、より回転軸に近くなる位置を実測定開始位置84とし、被測定物Maに投影されるライン状のパターンの回転軸中心AXから近い側の端部が被測定物Maの測定対象範囲の径方向外側と接するか、初期測定終了位置よりも回転軸から遠ざかる位置を実測定終了位置86とする。
また、制御装置4は、実測定開始位置84と実測定終了位置86とを結ぶ経路を径方向移動経路88とする。径方向移動経路88は、光学プローブ3と被測定物Maとの径方向の相対的な移動経路である。径方向の相対的な移動経路とは、光学プローブ3と被測定物Maとの相対的な回転を考慮しない場合の移動経路であり、本実施形態では、光学部ローブ3の径方向移動経路になる。なお、この経路は初期形状測定プログラムで設定された経路と重複するように設定することが好ましい。また、径方向移動経路は必ずしも回転軸中心から放射状に設定される方向でなくてもよい。少なくとも被測定物Mの回転方向に対して交差する方向であればよい。
さらに、初期形状測定プログラムでは、ライン状のパターンが投影される位置毎に、光学プローブ3の3次元空間上の位置と光学プローブ3がライン状のパターンを投影する方向も決められているので、そのような情報も径方向移動経路88の各位置で反映することが好ましい。ここで、本実施形態では、実測定開始位置を回転軸Axに近い側の位置とし、実測定終了位置を回転軸Axから遠い側の位置としたが、逆でもよい。なお、歯面の傾斜方向が歯すじの各位置で異なる場合は、それに応じて、照明光束Lの投影方向と撮像装置9の撮影方向の最適な方向が変わるので、その方向の変化を加味して、プローブ移動装置2の移動経路を修正することが好ましい。
制御装置4は、実測開始位置と実測終了位置とを決定したら、実測定時の測定パスを決定する(ステップS14)。制御装置4は、実測開始位置と実測終了位置とを決定したら、図11に示すように、測定時にパターンが被測定物Ma上で移動する経路である測定パス89を決定する。ここで、測定パス89は、径方向移動経路88に加え、プローブ移動装置2の移動速度及び保持回転装置7の回転速度が設定されることで、決定することができる。プローブ移動装置2の移動速度は、光学プローブ装置3の撮影間隔と、ユーザが設定する測定点間隔情報に応じて設定できる。保持回転装置7の回転速度も、光学プローブ装置3の撮影間隔と、ユーザが設定する測定点間隔情報に応じて設定できる。また、回転軸中心から離れる方向にしたがって、測定点間隔が拡大しても良い場合は、保持回転装置7の回転角速度を一定とすることができる。なお、測定点間隔を回転軸中心からの測定位置に応じて変えたくない場合は、回転線速度を一定にするように保持回転装置7の回転角速度を可変にする必要がある。回転線速度は、被測定物Ma上を移動するパターンの中点とパターンとを結んだ線上におけるパターンの移動速度である。測定パスにおけるパターンの間隔(画像を取得する間隔)は、回転線速度を一定とした場合、一定となる。
この測定パスの設定方法の詳細は以下に説明するが、制御装置4の回転回数算出部35で処理を行うことで、回転回数が算出される。回転回数算出部35は、投影されたライン状のパターンの長手方向の中点に対して、回転軸Axに近い領域である近傍領域と、回転軸Axに遠い領域である遠隔領域とに対し、それぞれの領域と回転軸Axとの距離の差と、被測定物に投影されたときのライン状のパターンの長さに応じて最低限必要な回転数を求めることができる。具体的には、回転回数算出部35は、実測定領域の回転軸AXに最も近い位置から回転軸Axに最も遠い位置までの長さと、被測定物に投影されたときのライン状のパターンの長さに応じて最低限必要な回転数を求めている。例えば、被測定物Mを光学プローブ3に対して相対的に1回転させたときに、光学プローブ3を、回転軸Axを通る径方向にライン状のパターンの長さ分移動させると1周目と2周目で隙間なくライン状のパターンを被測定物Mに投影することができる。これは、1周目と2周目の間で隙間なく形状測定が出来ることを示している。したがって、回転軸Axを通る径方向の実測定領域の長さと、ライン状のパターンの長さとの比は、光学プローブ3を、1周する毎に隙間無く測定できる最小限の周回数を意味する。なお、実測定領域の回転軸AXに最も近い位置から回転軸Axに最も遠い位置までの長さとは、例えば、被測定物Mの概略形状が円錐形状である場合は、その円錐面に沿った長さとなる。また、長さを測るパスは、直線に限らず、曲線に沿って測定してもよい。
なお、実際は、被測定物の測定面に投影されたライン状のパターンの長手方向が被測定物の測定面内の回転軸Axを通過する直線に対して傾きを有している場合が多い。このような場合は、図11に示すように、実測定開始位置84から回転軸中心AXまでの距離SDと実測定終了位置86から回転軸中心までの距離FDの差と、ライン状のパターンの長手方向を回転軸中心AXからライン状のパターンの中点を通る線分に射影したときの長さを基に最低限必要な回転数を求める。
回転回数算出部35は、この回転数を基に、被測定物Mが1回転したときに、径方向移動経路88に沿って移動できる移動量を算出して、被測定物M上における測定パスが設定する。また、ライン状のパターンの長手方向を回転軸中心AXとライン状のパターンの中点を通る線分に射影したときの長さは図18を使って後述するように、回転軸中心AXからライン状のパターンの内径側端部までの距離と回転軸中心AXからライン状のパターンの外径側端部までの距離の差で求まる。このような情報を基に、測定パスを決定することができる。
なお、図11に示した径方向移動経路88によると、この経路88に沿って設定された実測定開始位置84と実測定終了位置86とで、ライン状のパターンの長手方向と回転軸中心AXからライン状のパターンの中点を通る線分とのなす角度が異なる。それゆえ、実測定開始位置84と実測定終了位置86でのライン状のパターンの長手方向を回転軸中心AXからライン状のパターンの中点を通る線分に射影したときの長さが異なる。このような場合は、ライン状のパターンを射影した長さが短い方に合わせるか、または各周回毎にライン状のパターンの射影した長さを求め、その射影した長さの総和と実測定開位置から実測定終了位置までの距離から、最低限必要な回転数を求めている。
ここで、図11に示した径方向移動経路88の場合にライン状のパターンを射影した長さを回転軸中心AXからライン状のパターンの中点を通る線分に射影したときの長さを算出する方法について説明する。回転軸中心AX及び実測定開始位置84を通る直線(図11中距離SDで示す点線)と実測定開始位置84のライン状のパターンとのなす角がθsdとなる。ライン状のパターンの長手方向を回転軸中心AXからライン状のパターンの中点を通る線分に射影したときの長さは、実測定開始位置84のライン状のパターンの長手方向の長さをdとすると、d×cosθsdで算出することができる。次に、回転軸中心AX及び実測定終了位置86を通る直線(図11中距離FDで示す点線)と実測定終了位置86のライン状のパターンとのなす角がθfdとなる。ライン状のパターンの長手方向を回転軸中心AXからライン状のパターンの中点を通る線分に射影したときの長さは、実測定終了位置86のライン状のパターンの長手方向の長さをdとすると、d×cosθfdで算出することができる。ライン状のパターンの長手方向を回転軸中心AXからライン状のパターンの中点を通る線分に射影したときの長さを算出する方法は、回転軸と実質的に交差する線上または回転軸に平行な線上への被測定物に投影されるときのパターンまたは線状の走査範囲のいずれか一方の射影成分の長さを算出する計算方法の一例である。射影成分の長さを算出する計算方法としては、後述する各種方法を用いることができる。
制御装置4は、測定パスを決定したら、プローブ移動装置2による光学プローブ3の移動速度と回転保持装置7の回転速度(以下測定移動速度)を決定する(ステップS16)。以下、図12及び図13を用いて、測定速度の設定の一例を説明する。なお、図12に示す処理は、プローブ移動装置2の移動速度を一定とし、回転角速度を可変とし、回転線速度をほぼ一定とする場合の測定速度の設定方法である。本実施形態おいて、光学プローブ3による画像の取得時間間隔、つまりサンプリング間隔は、ほぼ一定間隔(時間間隔が一定)とする。
制御装置4は、ユーザから指定される測定点の間隔情報から、実測定開始位置、つまり回転軸中心AXに最も近い側の測定位置での回転軸の回転角速度(保持回転装置7の回転速度)を算出する(ステップS30)。次に、実測定終了位置、つまり回転軸中心AXに最も遠い側の測定位置での回転軸の回転角速度(保持回転装置7の回転速度)を算出する(ステップS32)。つまり、制御装置4は、測定パスと、光学プローブ3による画像の取得間隔と、に基づいて、回転線速度をほぼ一定となる各位置での回転速度を算出する。
制御装置4は、回転軸中心AXに最も近い側の測定位置における回転角速度及び回転軸中心AXから最も遠い側の測定位置における回転角速度を算出したら、駆動時間毎の回転軸の回転角速度を算出する(ステップS34)。次に、ユーザからの指示又は標準的な仕様情報に基づき、測定時間情報が取得される。制御装置4は、更に実測定開始位置にライン状のパターンが投影されるまで回転速度と実測定終了位置にライン状のパターンが投影され、光学プローブ3によりライン状のパターンの像が取得された後の回転速度も経過時間毎に設定する。なお、実測定開始位置にライン状のパターンが投影されるまで回転速度は、暫時加速している。この加速動作中の時間は、図3の区間91の時間帯となる。また、光学プローブ3によりライン状のパターンの像が取得された後の回転速度は暫時減速させている。この減速中の時間は、図3の区間93の時間帯となる。また、図3の区間92が測定時間となる。加速時間91は、実測定開始位置で所定の回転速度に到達するために必要な時間であり、減速時間93は、実測定終了位置の通過後、回転を停止させるまでに必要な時間である。
制御装置4は、先のステップで時間帯91、92、93の測定時間情報を設定したら、直交軸各軸の駆動速度を算出し(ステップS36)、本処理を終了する。ここで、直交軸各軸の速度とは、被測定物Maと光学プローブ3とがX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に相対的に移動する速度である。本実施形態の直交軸各軸の速度は、プローブ移動装置2により光学プローブ3を移動させる速度である。なお、直交軸各軸の速度は、回転軸との同期が取れる速度とする。
制御装置4は、図12に示す処理で図13に示すグラフの測定速度を決定する。図13に示すグラフは、縦軸を速度、横軸を時間とした。図13に示すXは、X軸方向の移動速度である。Yは、Y軸方向の移動速度である。Zは、−Z軸方向の移動速度である。αは、θZ方向の回転速度である。また、範囲91は、加速時間である。範囲92は、測定を行う時間である移動時間である。範囲93は、減速時間である。図13に示すように、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の移動速度は、範囲92において、一定速度となる。また、θZ方向の回転速度は、範囲92において、徐々に減速する。これにより、制御装置4は、被測定物Mの測定対象範囲の測定時に、光学プローブ3が径方向内側から外側に移動するにしたがって、被測定物Maの回転速度が遅くなる。これにより、回転線速度が一定となる。なお、時間帯91及び時間帯93の時間帯において、測定結果は出力されないようにする。このように回転速度が加速域または減速域のときに光学プローブ3の撮像装置で取得した画像データについては、その画像データのヘッダに加減速時で撮影された画像であるかどうかを判別可能にし、加減速時には測定結果が出力されないようにしている。そのために、光学プローブ3の撮像装置で取得した画像データに、点群生成に適しているか否かを示すフラグ情報を画像データのヘッダ部に記録していてもよい。そして、制御装置4で点群を生成する際に、画像データのヘッダ部に記録されている情報を基に、点群生成に使用できる画像データか否かを判別しながら、点群生成処理を行うようにしてもよい。なお、点群生成への使用可否フラグは、回転テーブルの回転速度だけに限られず、プローブ移動装置2の移動速度の加減速に基づいて、使い分けてもよい。また、画像データ取得時における光学プローブ3と被測定物Maとの相対移動速度が加速域か減速域かで点群生成処理の可否判断を行うようにするのではなく、相対移動速度が所定速度以上か否かで判定するようにしてもよい。
このように光学プローブ3と被測定物Maとの相対移動速度が加速域または減速域において、一定のフレームレートで撮像装置によりライン光の像を取得するような光学プローブ3を利用した場合、その光学プローブ3の画像情報から得られる点群データの間隔は、速度変化に応じて、変わってしまう。また、このように点群データの間隔が変わってしまうと、その後の座標補間処理や誤差低減化処理へ影響を与えてしまうことがある。本実施形態における形状測定装置では、各移動装置または回転装置の加減速状態を検出して、加減速域での画像データを峻別できるようにした。
制御装置4は、測定速度を設定したら、撮像装置9の撮像可能な視野内において、点群生成範囲を決定する(ステップS18)。点群生成範囲は、撮像装置9で撮影した画像のうち、点群の生成に用いる範囲である。制御装置4は、図14に示すように撮像装置9により撮影した像のパターン90aを取得する。制御装置4は、1歯面分の測定を行う場合、画像のうち中央のパターン90aを含む範囲が点群生成範囲94となる。これに対して、本実施形態の制御装置4は、全歯の形状を計測するため、中央のパターン90aに加え、他の歯に投影されている端にあるパターン90aを含む範囲を点群生成範囲94aとすることができる。
制御装置4は、点群生成範囲を決定したら、調光方式や測定座標算出領域も含めた測定物Maの測定の測定プログラム、つまり、測定物Maの測定対象範囲の全範囲を測定するための測定プログラムを生成し(ステップS19)、記憶部40に記憶する。制御装置4は、決定した測定パス、測定速度、点群生成範囲に基づいて、プローブ移動装置2によるXYZ軸方向の移動経路、保持回転装置7によるZθ方向の回転速度、光学プローブ3による画像の取得タイミング等を決定し、決定した動作に基づいて、各部を動作させる形状測定プログラムを生成する。制御装置4は、生成した形状測定プログラムを記憶部40に記憶させる。この場合、被測定物Maの測定対象範囲の測定プログラムは、形状測定プログラム40Bの一部として記憶されてもよいし、別のプログラムとして記憶されてもよい。
制御装置4は、算出された形状測定プログラムの測定時間や保持回転装置7の回転回数が許容範囲であるかを判定する(ステップS20)。算出された条件とは、測定パスや測定速度である。測定パスは、パターンの周回数、つまり実測開始位置から実測終了位置までにパターンが被測定物Ma上を回転する回数や、XYZ軸方向(主としてXY軸方向)における光学プローブの移動速度等が含まれる。制御装置4は、これらの条件が予め設定された許容範囲に含まれるかを判定する。制御装置4は、算出された算出された条件が許容範囲である(ステップS20でYes)と判定した場合は、ここで終了する。
制御装置4は、算出された条件が許容範囲ではない(ステップS20でNo)と判定した場合、エラー画面を表示させ(ステップS24)、再度、初期条件の再設定を促し、ステップS01に戻る。制御装置4は、図15A示すように表示装置5にエラー画面95を表示させる。エラー画面95は、条件設定等のウインドウを含む画面の最も上側の表示層に、エラーを示すウインドウ96を表示させた画面である。エラー画面95は、周回数が許容範囲を超えた場合に表示させる画面である。ウインドウ96は、B軸周回数、つまりθZ軸方向の回転回数が許容範囲である100周を超えていることを示すメッセージを含んでいる。この周回数が多くなっている場合、図13で示した時間帯92の時間が非常に長くなっている可能性があるので、測定時間が長くなることを警告する意味で、回転回数の許容範囲を超えているメッセージを出力している。なお、本実施形態では、回転回数が許容範囲を超えている場合としたが、測定時間に基づいて判定を行ってもよい。
上記実施形態において制御装置4は、エラー画面を表示させて、処理を終了したが、これに限定されない。制御装置4は、許容範囲を超えている条件でも、利用者の指示により被測定物Maの測定対象範囲の測定プログラムを生成するようにしてもよい。制御装置4は、図15Bに示すエラー画面95aを表示させる。エラー画面95aは、条件設定等のウインドウを含む画面の最も上側の表示層に、エラーを示すウインドウ96aを表示させた画面である。ウインドウ96aは、B軸周回数、つまりθZ軸方向の回転数が許容範囲である10周を超えていることを示すメッセージとボタン97a,97bを含んでいる。ボタン97aは、処理を続行する指示に対応する、つまり現状の条件で被測定物Maの測定対象範囲の測定プログラムを生成する指示に対応するボタンである。ボタン97bは、処理を終了する、つまり測定プログラムを生成しない指示に対応するボタンである。利用者は、エラー画面に表示されたボタン97a,97bを選択することで、被測定物Maの測定対象範囲の測定プログラムを生成するか否かの指示を入力する。制御装置4は、入力された指示に基づいて、処理を実行する。これにより、制御装置4は、許容範囲を超えている条件でも、利用者の指示により被測定物Maの測定対象範囲の測定プログラムを生成することができる。
次に、図16を用いて、生成した被測定物Maの測定対象範囲の全範囲を測定するための測定プログラム(被測定物Mの測定対象範囲の測定プログラムともいう。)を用いて、形状測定装置1で実行される処理動作、つまり測定動作について説明する。制御装置4は、図9で生成した被測定物Mの測定対象範囲の測定プログラムを読み込み(ステップS50)、読み込んだ測定プログラムに基づいて処理を開始する。
制御装置4は、保持回転装置7を駆動し、被測定物Maの回転を開始する(ステップS52)。制御装置4は、被測定物Maの回転を開始したら、光学プローブ3の移動を開始するかを判定する(ステップS54)。制御装置4は、光学プローブ3の移動を開始しない(ステップS54でNo)と判定した場合、ステップS54に戻り、ステップS54の判定を再び行う。この判定は、保持回転装置7の回転角速度が所定の速度になったかどうかで判定する。
制御装置4は、光学プローブ3の移動を開始する(ステップS54でYes)と判定した場合、プローブ移動装置2による光学プローブ3の移動を開始する(ステップS56)。ここで、制御装置4は、加速時間に基づいて、測定開始時に実測定開始位置に移動するように、光学プローブ3を移動させる。
制御装置4は、光学プローブ3の移動を開始したら、実測定開始位置(実測定開始位置)であるかを判定する(ステップS58)。制御装置4は、実測定開始位置ではない(ステップS58でNo)と判定した場合、ステップS58に戻り、ステップS58の判定を再び行う。
制御装置4は、実測定開始位置である(ステップS58でYes)と判定した場合、光学プローブ3によるパターンの投影を開始する。また、実測定開位置でライン状のパターンが投影されたときに、画像の取得も開始する(ステップS60)。制御装置4は、測定が終了するまで、被測定物Maの測定対象範囲用の形状測定プログラムに応じて、パターンと被測定物Mとを相対的に移動させつつ、所定の間隔でパターンの画像の撮影を繰り返す。
制御装置4は、画像の取得を開始したら、実測定終了位置)であるかを判定する(ステップS62)。制御装置4は、実測定終了位置ではない(ステップS62でNo)と判定した場合、ステップS62に戻り、ステップS62の判定を再び行う。
制御装置4は、実測定終了位置である(ステップS62でYes)と判定した場合、プローブに対して撮像装置9による画像の取得またはライン状のパターンの投影を終了するように制御する(ステップS64)。そして、取得した画像と位置情報とに基づいて、被測定物Maの形状を算出し、本処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態の形状測定装置1は、初期測定範囲と測定対象物Mの測定対象範囲と、ライン状のパターンの長手方向の向きに基づいて、実測定開始位置及び実測定終了位置を算出した上で、測定パスを算出し、測定パスに基づいて、プローブ移動装置3の走査位置毎の移動方向と移動速度及び保持回転装置7の回転速度が算出されるので、測定対象範囲の全範囲の形状測定プログラムを生成することができる。そして、生成した測定プログラムに基づいて、被測定物Maとライン状のパターンとを相対的に移動させつつ、被測定物Maの測定対象範囲の全範囲、つまり被測定物Maの全周の画像を撮影する。形状測定装置1は、被測定物Maの測定対象範囲の全範囲の画像と画像を撮影した相対位置とに基づいて、演算処理を行い、被測定物Maの測定対象範囲の全範囲の形状(3次元形状)を算出する。
これにより、形状測定装置1は、被測定物Maとパターンとを相対的に移動させた状態を継続して、つまり、被測定物Maとパターンとの相対移動を停止させずに、被測定物Maの測定対象範囲の全範囲の形状を計測することができる。これにより、被測定物Maとパターンとの相対移動を停止させたり、加速減速させたりすることにより生じる時間のロスを少なくすることができ、短時間で被測定物Maの形状を測定することができる。また、形状測定装置1は、初期測定範囲と各種条件に基づいて、測定プログラムを作成できるため、測定プログラムを簡単にすることができる。これにより、測定時の処理負荷を少なくすることができる。
また、形状測定装置1は、被測定物Maの形状を測定する計測時間または回転回数が許容範囲から外れている場合、許容範囲から外れていることを示す情報を報知することで、効果の低い測定動作で測定が行われることを抑制できる。また、本実施形態では、利用者に報知する報知部として、表示装置5を用いたが、報知の方法はこれに限定されない。形状測定装置は、利用者に情報を伝達する報知部として、音声出力装置やプリンタ等を用いることもできる。また、形状測定装置1は、測定パス設定部36で設定された回転回数また測定パス設定された測定パスに基づき算出された被測定物Maの形状を測定する計測時間を表示部に表示することが好ましい。これにより、利用者に計測の条件をわかりやすく報知することができる。
また、形状測定装置1は、エラー画面に回転回数または計測時間を許容範囲に収めるために調整可能な条件を報知するようにしてもよい。例えば、形状測定装置1は、回転回数または計測時間が許容範囲を超えている場合、光学プローブ3の向きを回転方向に接線に近い方向から径方向に平行な方向に近づける方向に傾けることを示す情報を報知するようにしてもよい。これにより、利用者に回転回数または計測時間を短くすることを提案することができる。
また、形状測定装置1は、本実施形態のように、初期内径端部または前記初期外側端部の一方を、設定時点での初期測定開始位置とし、初期内径端部または前記初期外側端部の他方を、設定時点での初期測定終了位置とするが好ましい。このように、初期測定範囲の端部を被測定物Maの内径側の端部と外径側の端部とすることで、測定パスを連続した1本の線で設定することができる。これにより、形状測定装置1は、パターンと被測定物Maを相対的に回転させつつ、XY平面上でパターンと被測定物Maとを一方向に移動させることで、被測定物Maの全面の画像を取得することができる。したがって、XY平面上でパターンと被測定物Maとを双方向に移動させた場合に生じる移動誤差が生じることを抑制することができ、測定精度をより高くすることができる。
ここで、本実施形態の形状測定装置1は、実測定開始位置と実測定終了位置とを、初期測定範囲の初期測定開始位置と初期測定終了位置とを基準として、径方向に移動させた位置とする。具体的には、初期内径端部よりも実測定開始位置または実測定終了位置のうち径方向内側に設定された位置を、更に回転軸に近くなるように設定し、外側端部に対して、実測定開始位置または実測定終了位置のうち径方向外側に設定された位置を前記径方向のより外側に設定する。これにより、被測定物Maの測定対象範囲の全範囲の形状をより確実に計測することができる。なお、形状測定装置は、実測定開始位置と実測定終了位置とを、初期測定範囲の初期測定開始位置と初期測定終了位置と同じ位置にしてもよい。
また、本実施形態のように光学プローブ3から照明光束Lとしてライン光を投影し、被測定物Maから反射するライン状のパターンを撮像する場合、測定パス設定部36は、内径側に設定された実測定開始位置または実測定終了位置のどちらか一方にライン状のパターンを投影した場合、ライン状のパターンのどちらか一方側の端部が、被測定物Maの測定領域における回転軸側の内側の端部と接する位置または測定領域よりもさらに回転軸側に近い位置に設定する。より具体的には、ライン状パターンが初期測定開始位置または初期測定終了位置のうち回転軸側に近い位置で被測定物Mに投影されたときに、投影されたライン状のパターンの長手方向の中点に対して、回転軸に近い領域である近傍領域と、先の中点に対して回転軸から遠い領域である遠隔領域とに対し、それぞれの領域と被測定物Mの回転軸との距離の差に基づいて、被測定物Maの測定領域よりも回転軸側に近い側に設定することが好ましい。また、他にも、ライン状パターンが被測定物Mに投影された時に回転軸に最も近い位置と回転軸までの距離と回転軸に最も遠い位置と回転軸までの距離との差に基づいて、測定領域よりも回転軸側に近い側に実測定開位置または実測定終了位置の回転軸側に近い方を設定することが好ましい。さらに、他にも、ライン状のパターンの回転軸に近い方の端部から回転軸までの距離とライン状パターンの回転軸の遠い方の端部から回転軸までの距離との差に基づいて、測定領域よりも回転軸側に近い側に実測定開位置または実測定終了位置の回転軸側に近い方を設定することが好ましい。
さらに、測定パス設定部36は、外径側に設定された実測定開始位置または実測定終了位置のどちらか他方に前記ライン状のパターンを投影した場合、ライン状のパターンのどちらか他方側の端部が、被測定物Maの測定領域における回転軸側の外側の端部と接する位置または測定領域よりも回転軸に対して遠ざかる位置に設定する。より具体的には、ライン状パターンが初期測定開始位置または初期測定終了位置のうち回転軸側に遠い位置で被測定物Mに投影されたときに、投影されたライン状のパターンの長手方向の中点に対して、回転軸に近い領域である近傍領域と、先の中点に対して回転軸から遠い領域である遠隔領域とに対し、それぞれの領域と被測定物Mの回転軸との距離の差に基づいて、被測定物Maの測定領域よりも回転軸側から遠ざかる側に設定することが好ましい。また、他にも、ライン状パターンが被測定物Mに投影された時における、ライン状のパターンの回転軸に最も近い位置に対する回転軸までの距離とライン状のパターンの回転軸に最も遠い位置に対する回転軸までの距離との差に基づいて、測定領域よりも回転軸側に遠ざかる側に実測定開位置または実測定終了位置の回転軸側に遠い方を設定することが好ましい。さらに、他にも、ライン状のパターンの回転軸に近い方の端部から回転軸までの距離とライン状パターンの回転軸の遠い方の端部から回転軸までの距離との差に基づいて、測定領域よりも回転軸側に近い側に実測定開位置または実測定終了位置の回転軸側に遠い方の位置を設定することが好ましい。これにより、形状測定装置1は、被測定物Maの全域の形状をより確実に測定することができる。
なお、測定領域よりも回転軸側に近い位置でまたは測定領域よりも回転軸に対して遠ざかる位置に実測定開始位置または実測定終了位置を設定した場合は、実測定開始位置または実測定終了位置で、ライン状のパターンの投影を開始したり、終了したりすることでもよい。この時、必ず被測定物Mへ投影された光学プローブ3で投影されたパターンの像を撮像素子20で撮像するか否かは問わない。なお、撮像素子20で光学プローブ3で投影されたパターンの像の撮影を開始する位置は、別途初期測定開始位置と実測定開始位置との間に設定してもよく、また、同様にパターンの像の撮影を終了する位置を初期測定終了位置と実測定終了位置の間に設定してもよい。
以下、図17から図25を用いて、回転回数(回転量)の算出方法の一例について、説明する。図17に示す例は、被測定物Maの回転速度が一定の場合と回転速度が可変の場合の両方の場合で回転回数を算出する方法の一例である。なお、図19、図20Aから図20Cは、実測定開始位置と実測定終了位置の回転方向における位置が図10及び図11と異なる位置である。
制御装置4の回転回数算出部35は、被測定物Maに対する光学プローブの姿勢から、ライン状のパターンの向きを求める(ステップS70)。制御装置4は、ライン状のパターンの向きを求めたら、ライン状のパターンの向きと被測定物Maの測定面内における回転方向に対する垂線と傾き角に応じて、1回転あたりの最大光学プローブ移動量を求める(ステップS72)。この最大光学プローブ移動量は、回転軸と実質的に交差しかつ被測定物に投影されたライン状のパターンと交差する線上に、被測定物に投影されるときのパターンが射影されるときの長さと同じである。この1回転当たりの最大光学プローブ移動量の求め方は図18を用いて説明する。ライン状のパターンの上端部Eと回転軸中心とをつないだ線分AEとライン状のパターンの下端部Fと回転軸中心をつないだ線分AFはそれぞれ求める。もちろん、このときの上端部Eと下端部Fの位置は、被測定物Maの測定面にライン光が投影されたときの位置に相当するものであればよい。そして、直線AEと直線AFの長さの差(線分MF(101))が、1回転当たりの最大光学プローブ移動量となる。つまり、1歯当たりの測定パスの延びる方向が、回転軸中心を通る直線上にあるときは、どの位置もこの直線AEと直線AFの差が一定になるので、ライン状のパターンが投影された任意の位置での線分AEと線分AFの差を求めればよい。ここで、直線AFから線分MF101を除いた部分と直線AEとを結んだ線とそれぞれの直線AE、AFとのなす角は、θaで同じ角度となる。2つの直線AE、AFの差分を算出する方法は、回転軸と実質的に交差する線上または回転軸に平行な線上への被測定物に投影されるときのパターンまたは線状の走査範囲のいずれか一方の射影成分の長さを算出する計算方法の一例である。1回転あたりの最大光学プローブ移動量は、1回転したときに回転方向の位置が同じになるライン状のパターンが接触した状態となる光学プローブ3の移動量である。なお、1回転当たりの光学プローブ移動量は、この長さよりも短くなるように設定する。実際の光学プローブ移動量(1回転当たりの)基準は、照明光束Lの像を光学プローブ3で撮影したときにライン状のパターンの外周側の部分が写っている範囲のうち、数画素分だけ重複するようにする。この実施形態では、直接ライン状のパターンを回転軸中心AXからライン状のパターンへ延びる直線へ射影したときの長さを求めることはせず、ライン状のパターンの一方の端部から回転軸中心までの距離とライン状のパターンの他方の端部から回転軸中心までの距離との差でもって、ライン状のパターンを射影したときの長さを求めている。このようにして、直接射影した長さを求めるのではなく、回転軸中心からのライン状のパターンの両端のそれぞれの距離の差から求めていても、本発明の思想に含まれる。
制御装置4の回転回数算出部35は、1回転あたりの最大光学プローブ移動量を求めたら、測定パス設定部36は測定条件として回転角度を一定であるか判定する(ステップS74)。制御装置4の測定パス設定部36は、被測定物Maを回転させる速度を一定とする設定であるか、被測定物Maのライン状のパターンが投影された位置における、光学プローブの相対速度が一定である回転線速度を一定とする設定であるかを判定する。
制御装置4の測定パス設定部36は、回転角速度が一定である(ステップS74でYes)と判定したら、最大光学プローブ移動量よりも短い範囲で、測定点間隔情報に基づき、光学プローブ移動量を設定し(ステップS76)、回転回数設定部35により実測定開始位置から実測定終了位置移動する光学プローブ移動量と、1回転当たりの光学プローブ移動量から、回転数算出し(ステップS78)、本処理を終了する。
制御装置4の測定パス設定部36は、回転角度が一定ではなく、回転線速度が一定(ステップS74でNo)と判定したら、最大光学プローブ移動量を超えない範囲で、各周回の光学プローブ移動量を算出し(ステップS80)、回転回数設定部35により実測定開始位置から実測定終了位置移動するのに必要な光学プローブ移動量(各周回ごとの光学プローブの移動速度)と、各周回の光学プローブ移動量から、回転数算出し(ステップS82)、本処理を終了する。なお、回転線速度が一定で、プローブ移動装置2の各駆動部50X,50Y、50Z(直交軸)の駆動速度が略一定となるように、光学プローブの移動制御を行うことが好ましい。そこで、この場合は、ライン状のパターンが投影されている領域が測定対象範囲の最外周側に位置するときの、回転角速度とその回転角速度で1周分回転するのに費やす時間と、最大プローブ移動量またはその移動量よりも少ない移動量を基に、各駆動部の駆動速度を設定することが好ましい。
制御装置4は、被測定物Maの形状と測定データ取得範囲から回転時に被測定物Maにパターンが投影される長さを特定し、被測定物Mが1回転したときの最大光学プローブ移動量を算出し、1回転あたりの最大光学プローブ移動量と被測定物Mの測定対象範囲の内側から外側までの長さに基づいて、回転回数を算出する。これにより、図19に示すように、被測定物Maの測定対象範囲(形状を測定する範囲)の全範囲にパターン90が投影される回転回数を算出することができ、回転回数に対応してパターンが移動する測定パス89を決定することができる。なお、実測定領域は、図19に示したようにパターン90が周方向にほぼ等間隔に配置されている領域となる。実測定領域とは実測定開始位置84と実測定終了位置86と、この位置84、86をつなぐ測定パス(図19の点線)に沿ってライン状のパターンの中点の軌跡が描くことで、パターン90が投影される領域である。これにより、制御装置4は、図20Aに示す測定パス89aのように、回転回数が少なく、周方向に隣接する周回のパターン90の間が空いてしまうことや、図20Cに示す測定パス89bのように、回転回数が大きくなり、周方向に隣接する周回のパターン90同士の重なる幅が大きくなってしまうことを抑制することができ、図20Bに示すように、周方向に隣接する周回のパターン90同士の重なり量を少なくしつつ、かつ重なる回転回数及び測定パスとすることができる。
ここで、図21から図25に基づいて、被測定物Maの形状を推定する方法、測定データ取得範囲を求める方法及び被測定物の形状と測定データ取得範囲から回転量(回転回数)を求める方法の一例について説明する。
制御装置4の回転回数算出部34は、測定パス設定部36で設定された径方向移動経路88の実測定開始位置84と実測定終了位置86とに基づいて実測定領域を推定する。ここで、この径方向移動経路88は、利用者によって設定された経路、または、制御装置4が被測定物の一部の形状を実測して算出した経路である。また、この径方向移動経路88は、回転軸中心AXを通る直線上の一部に沿った経路となっている。本実施形態の制御装置4は、実測定開始位置84と実測定終了位置86とを結んだ線に基づいて、被測定物を先端の一部が切り取られ、断面が台形となる円錐形状にモデル化する。被測定物の形状を推定する場合の形状は、先端の一部が切り取られた円錐に限定されず、円柱としてもよい。
制御装置4の回転回数算出部34は、実測定開始位置84と実測定終了位置86と回転軸中心Axとの位置関係に基づいて、回転軸中心Axと実測定開始位置84との径方向の距離R1と、回転軸中心Axと実測定終了位置86との径方向の距離R2と、実測定開始位置84と実測定終了位置86との径方向の距離Rと、を算出する。ここで、径方向の距離は、回転軸中心Axが中心で実測定開始位置84を通る円である内径98と、回転軸中心Axが中心で実測定終了位置86を通る円である外径99と、を用いて算出する。また、制御装置4は、実測定開始位置84と実測定終了位置86と回転軸中心Axとの位置関係に基づいて、実測定開始位置84と実測定終了位置86との回転軸中心Axに沿った方向の距離Hを算出する。
次に、制御装置4の回転回数算出部34は、図23に示すように、推定した被測定物Maの形状とライン状のパターンの長手方向の向きに基づいて、被測定物Maの形状に照明光束Lを照射した場合のパターン90の回転軸Axと交差する径方向へ射影成分の長さを推定する。制御装置4は、実測定開始位置84と実測定終了位置86との径方向の距離Rをパターン90の径方向の長さで分割し、分割数を算出する。図23に示す例では、実測定開始位置84と実測定終了位置86を結んだ径方向の距離Rの径方向移動経路88が、r1、r2、r3、r4、r5の5つに分割される。ここで、本実施形態では、r1=r2=r3=r4=r5となる。制御装置4は、実測定開始位置84から実測定終了位置86までは、パターン90を5周させることで、隙間無く移動できると推定される。
なお、1歯分の測定パスの方向が回転軸と交差する直線上に設定されている場合は、上述のとおりであるが、もし、外れている場合は各周回に最大光学プローブ移動量が異なる。例えば、図24のように1歯当たりの測定場合、実測定開始位置84と実測定終了位置86の間で、大きな差が生じる。具体的には、図24では、線分101aが、実測定開始位置84における直線AE1と直線AF1の長さの差となる。ここで、直線AF1から線分101aを除いた部分と直線AE1とを結んだ線とそれぞれの直線AE1、AF1とのなす角は、θbで同じ角度となる。線分101bが、実測定終了位置86における直線AE2と直線AF2の長さの差となる。ここで、直線AF2から線分101bを除いた部分と直線AE2とを結んだ線とそれぞれの直線AE2、AF2とのなす角は、θcで同じ角度となる。なす角θbとなす角θcとは異なる角度なる。線分101aと線分101bとは異なる長さとなり、大きな差が生じている。このように各周回で回転軸中心からライン状のパターンの上端部までの線分の長さと、回転軸中心からライン状のパターンの下端部までの線分の長さの差の中で、最も差が小さい長さを最大プローブ移動量として、設定することが好ましい。
次に、制御装置4の回転回数算出部34は、図25に示すように、推定した被測定物Maの形状とライン状のパターンの回転軸方向の向きに基づいて、被測定物Maの形状に照明光束Lを照射した場合のパターン90の回転軸中心Ax方向の形状を推定する。制御装置4は、測定開始位置84と実測定終了位置86との回転軸中心Axに沿った方向の距離Hをパターン90の回転軸中心Ax方向の長さで分割し、分割数を算出する。図25に示す例では、実測定開始位置84と実測定終了位置86を結んだ回転軸中心Ax方向の距離Hの径方向移動経路88が、h1、h2、h3、h4、h5の5つに分割される。ここで、本実施形態では、h1=h2=h3=h4=h5となる。制御装置4は、実測定開始位置84から実測定終了位置86までは、パターン90を5周させることで、隙間無く移動できると推定される。
次に、制御装置4は、図23で算出した結果である距離Rをパターンの径方向の距離rで分割した結果の周回回数と、図25で算出した結果である距離Hをパターンの回転軸中心Ax方向の距離hで分割した結果の周回回数と、を比較し、より大きい方の周回回数を、回転方向の周回回数をとして算出する。なお、回転回数は、小数点以下切り上げの整数で算出する。ここで、上記実施形態は、回転線速度一定とし径方向移動速度可変としたため、パターン90の回転軸中心方向の距離h及び径方向の距離rが一定となるが、条件によって変化する。つまり、相対移動の条件が異なると、回転軸中心方向の距離h及び径方向の距離rは、径方向の位置によって変化する。制御装置4は、相対移動の条件に応じて、回転軸中心方向の距離h及び径方向の距離rに基づいた周回数の算出基準を調整すればよい。
ここで、図21から図25では、パターンの射影成分の長さを求めるときに用いる回転軸と実質的に交差する線又は回転軸に平行な線と、実測定領域における回転軸中心に最も近い位置と最も遠い位置を射影したときの長さを求めるときに用いる回転軸と実質的に交差する線又は回転軸に平行な線として、回転軸に直交する線と、回転軸に平行な線と、を用いたがこれに限定されない。回転軸と交差する線又は回転軸に平行な線は、種々の線を用いることができるが、共通の円筒面、円錐面又は回転軸に直交する平面内にあることが好ましい。これにより、回転回数を高い精度で算出でき測定パスをより好適な経路で設定することができる。なお、回転軸Axと実質的に交差する線とは、回転軸Axとパターンを射影する線とがねじれの関係にあっても、回転軸Axとパターンを射影する線との距離がライン光の長手方向の長さの100倍以下であればよい。なお、好ましくは、10倍以下が良く、更に好ましくは1倍以下、更に好ましくは0.1倍以下、更に好ましくは0.01倍以下、更に好ましくは0.001倍以下であればよい。
次に、上記実施形態の形状測定装置1は、回転線速度一定、回転速度一定または回転速度可変、径方向移動速度可変、及びサンプリング間隔一定としたがこれに限定されない。回転線速度、回転速度、径方向移動速度及びサンプリング間隔は、それぞれ可変としても一定としてもよい。形状測定装置1は、サンプリング間隔を一定とすることで、測定時の光学プローブ3による露出制御の制御可能範囲をどの位置でも同じ範囲を確保することができる。また、形状測定装置1は、回転線速度を一定とすることで、被測定物上での回転方向におけるパターンの間隔を一定にすることができる。なお、形状測定装置1は、回転線速度を一定とすることが好ましいが、変動してもよい。
なお、形状測定装置1は、本実施形態のように、被測定物Maと光学プローブ3とを径方向に移動させる相対移動速度を可変する場合、相対移動速度を径方向の内側よりも径方向の外側を低速とすることで被測定物に対してパターンが移動する回転線速度を一定とすることが好ましい。
また、形状測定装置1は、被測定物Maと光学プローブ3とを径方向に移動させる相対移動速度を可変する場合、本実施形態のように、被測定物Maと光学プローブ3とを相対的に回転させる回転線速度を一定とすることが好ましい。具体的には、被測定物と光学プローブとを径方向に移動させる相対移動速度を径方向の内側よりも径方向の外側を低速とし、かつ被測定物と前記プローブとの回転速度を回転線速度一定とするように、移動機構2を制御することが好ましい。これにより、回転を一定速度とすることができ、測定精度を高くすることができる。
また、形状測定装置1は、被測定物Maに対してパターン90が移動する回転線速度を一定とし、かつ、被測定物Maと光学プローブ3とを径方向に移動させる相対移動速度を一定としてもよい。この場合、形状測定装置1は、回転速度を可変とし、被測定物Maへパターンが投影される位置が回転軸中心Axに近づくにつれて高速とすることで、被測定物Maに対してパターンが移動する回転線速度を一定とする。
また、形状測定装置1は、被測定物Maと光学プローブ3とを径方向に移動させる相対移動速度を、径方向の最外周を移動する際のパターン90と、径方向の最外周から一周内側を移動する際のパターンとの重なり量が設定した値となる速度とする。このように、径方向外側を基準として回転速度を設定することで、回転線速度が設定した間隔より長くなる、つまり測定密度が疎になることを抑制することができる。また、形状測定装置1は、被測定物Maと光学プローブ3とを径方向に移動させる相対移動速度を、最内周を移動する際の前記パターンと最内周から一周外側を移動する際のパターンとの重なり量が設定した値となる速度となるようにしてもよい。また、形状測定装置1は、被測定物Maと光学プローブ3とを径方向に移動させる相対移動速度を、径方向の最外周を移動する際のパターン90と、径方向の最外周から一周内側を移動する際のパターンとの重なり量または最内周を移動する際の前記パターンと最内周から一周外側を移動する際のパターンとの重なり量が設定した値となる速度となるようにすることが好ましい。これにより、ライン状のパターンを射影した長さが短い方に合わせて重なり量を設定することができ、ライン状のパターンと隣接する周回のライン状のパターンとの間に隙間があくことを防ぐことができる。ここで、被測定物が各種歯車の場合、歯すじに沿って移動させる径方向移動経路は、図24に示すように一方向に曲がった形状となることが多い。このため、ライン状のパターンを射影した長さは、徐々に変化する。したがって、相対移動速度を最外周または最内周のパターンを基準として設定することで、ライン状のパターンを射影した長さが短い方に合わせて、相対移動速度を設定することができ、ライン状のパターンに隙間が生じることを抑制できる。
形状測定装置1は、このように、回転速度を可変とし、回転線速度及び径方向移動速度を一定とした条件で、周回回数を算出する場合、回転軸中心方向の距離h及び径方向の距離rは、径方向外側に向かうに従って短くなる。この場合、形状測定装置は、径方向の最も外側の距離hで距離Hを除算し周回回数を算出し、方向の最も外側の距離rで距離Rを除算し周回回数を算出することが好ましい。これにより、径方向内側に向かうにしたがって、径方向でパターンが重なる量が多くなるが、径方向においてパターンの間が空くことを抑制することができる。
また、形状測定装置1は、被測定物Mと光学プローブ3とを相対的に回転させる回転角速度を一定、かつ、被測定物Maと光学プローブ3とを前記径方向に移動させる相対移動速度を一定としてもよい。このように、回転角速度と相対移動速度を一定とすることで、移動機構、本実施形態のプローブ移動装置2と保持回転装置7とによる移動を一定速度とすることができる。これにより、測定を安定させることができる。なお、この場合は、サンプリング間隔を可変とすることで、回転線速度を一定とすることができる。
本実施形態の形状測定装置1は、効率よく測定が行えるため、測定パスを連続した経路、つまり、測定パスを一筆書きとしたがこれに限定されない。本実施形態の形状測定装置1は、測定パスを径が異なる複数の円が径方向に配置された経路としてもよい。この場合、形状測定装置1は、径方向の位置を固定したまま、被測定物M,Maとパターン90とを相対回転させ、一周測定したら、被測定物M,Maとパターン90とを径方向に移動させ、測定を行い、一周測定したら、被測定物M,Maとパターン90とを径方向に移動させる動作を繰り返す。
形状測定装置1の移動機構は、本実施形態のように、被測定物を回転させることが好ましい。これにより、回転を安定させることができる。
形状測定装置1の移動機構は、本実施形態のように、第1の方向、第1の方向に直交する第2の方向、及び、第1方向と第2の方向がなす平面と直交する第3の方向に光学プローブ3と被測定物M,Maとを相対移動可能であり、第1方向と第2の方向がなす平面に径方向が含まれることが好ましい。これにより、相対位置を任意の方向に移動させることができる。
ここで、移動機構は、本実施形態のように被測定物Mと光学プローブ3とを相対的に回転する保持回転装置7(回転機構)と、被測定物Mと光学プローブ3とを相対的に前記径方向に移動させるプローブ移動装置2(直動機構)と、を有することが好ましい。この場合、測定パス設定部36は、算出された被測定物Mの回転回数に応じて、回転機構が1回転するときの、直動機構による移動ピッチ量を算出する。このように、形状測定装置1は、移動機構として回転機構と直動機構とを備えることで、相対的な回転移動と直動移動とをそれぞれの機構で分離することができる。これにより、形状測定装置1は、それぞれの機構の動作の制御を簡単にすることができる。また、算出された被測定物の回転回数に応じて、回転機構が1回転するときの、直動機構による移動ピッチ量を算出することで、回転移動と直動移動との関係を簡単に特定することができる。また、形状測定装置1は、算出された被測定物の回転回数に応じて回転機構が1回転するときの直動機構による移動ピッチ量を算出することで、各移動機構の移動量の関係を簡単に調整することができる。
ところで、光学プローブ3の投影光学系13によりライン状のパターンが投影される例で説明したが、本発明はこれだけに限られない。例えば、被測定物Mに対してドット状のスポットパターンが投影される光学系と、このスポットパターンが被測定物Mの表面上で1方向に走査できるように、偏向走査ミラーを具備した照明光学系を用いても良い。この場合は、ライン状のパターンの長手方向が偏向走査ミラーの走査方向に対応する。これにより、ドット状のスポットパターン少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、線状の走査範囲内がライン状のパターンとなる。したがって、測定開始位置や測定終了位置は、この偏向走査ミラーに走査できる方向と走査範囲に基づいて、修正できる。また、ライン光の長手方向の長さは、偏向走査ミラーを有した光学プローブにとっては線状の走査範囲の長手方向の長さと同義であるので、パターン90の径方向の長さを推定する代わり、パターン90の走査範囲における一方の端部から他方の端部の長さを推定することで対応できる。また、1回転当たりのプローブ移動装置3の移動量もこの偏向走査ミラーによって被測定物M上で走査できる方向と範囲に基づいて決定できる。
<第2実施形態>
次に、図26を参照して形状測定装置の第2実施形態について、説明する。図26は、第2実施形態の形状測定装置の構成を示す模式図である。図26に示す形状測定装置100は、被測定物Mと照明光束L(パターン)の位置とを相対的に移動させる移動機構の機構以外、第1実施形態の形状測定装置1と同様の構成である。形状測定装置100の構成要素のうち、形状測定装置1の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
形状測定装置100は、プローブ移動装置102と、光学プローブ3と、制御装置4と、表示装置5と、入力装置106と、保持回転装置107と、を備える。
プローブ移動装置102は、移動部110を有する。移動部110は、そのガイドレール上をY方向に移動自在に設けられ、支柱110aと、支柱110aと対をなす支柱110bとの間で水平に延びるように架け渡された水平フレーム110cとを備え、門型の構造体を形成している。また、移動部110は、水平フレーム110cにおいて、X方向(左右方向)に移動自在に設けられたキャリッジを備えている。また、移動部110は、キャリッジに対してZ方向に移動自在に光学プローブ3を保持している。また、移動部100は、キャリッジと光学プローブ3との間に、Z軸方向と平行な軸に対して光学プローブ3を回転するヘッド回転機構を有する。
保持回転装置107は、ベースB上に配置されている。保持回転装置107は、ステージ131と、支持テーブル132とを備える。ステージ131は、被測定物Mを載置して把持する。支持テーブル132は、直交する2方向の回転軸回りにステージ131を回転可能に支持することによりステージ131を基準面に対して傾斜または水平回転させる。本実施形態の支持テーブル132は、例えば、垂直(Z軸方向)に延びる回転軸θを中心として水平面内で図26に示す矢印180の方向に回転可能、かつ、水平(X軸方向)に延びる回転軸φを中心として図26に示す矢印182の方向に回転可能にステージ131を支持している。
また、保持回転装置107には、入力される駆動信号に基づきステージ131を回転軸θ及び回転軸φ回りに電動でそれぞれ回転駆動させるステージ駆動部と、ステージ131の座標を検出し、ステージ座標値を示す信号を出力するステージ位置検出部とが設けられている。
形状測定装置100は、保持回転装置107に回転軸φ回りに回転する機構を備え、保持回転装置107を動作させることで、回転軸φ回りにおける被測定物Mとパターンとの相対位置を調整する。つまり、形状測定装置100は、パターンの向きを調整する機構の一部を保持回転装置107に備えている。
形状測定装置100も形状測定装置1と同様に、測定パスに基づいて、被測定物Mとパターンとの相対位置を回転させつつ、径方向に移動させて、計測を行うことで、形状測定装置1と同様の効果をえることができる。
また、形状測定装置は、形状測定装置1、100に限定されず、被測定物Mとパターンとの相対位置を回転させつつ、径方向に移動させる機構として、種々の組み合わせを用いることができる。形状測定装置は、被測定物Mとパターンとの相対位置を回転させつつ、径方向に移動させることができればよく、光学プローブ3と被測定物MのどちらをX軸、Y軸、Z軸方向に移動可能としてもよいし、X軸、Y軸、Z軸方向の回りを回転させてもよい。
上記実施形態の形状測定装置1、100は、1台の装置で処理を行ったが複数組み合わせてもよい。図27は、形状測定装置を有するシステムの構成を示す模式図である。次に、図27を用いて、形状測定装置を有する形状測定システム300について説明する。形状測定システム300は、形状測定装置1と、複数台(図では2台)の形状測定装置1aと、プログラム作成装置302とを、有する。形状測定装置1、1a、プログラム作成装置302は、有線または無線の通信回線で接続されている。形状測定装置1aは、初期測定範囲設定部33を備えていない以外は、形状測定装置1と同様の構成である。プログラム作成装置302は、上述した形状測定装置1の制御装置4で作成する種々の設定やプログラムを作成する。具体的には、プログラム作成装置302は、初期測定範囲や、形状測定プログラム、測定対象範囲の全範囲の測定プログラム、1歯面分の測定プログラム等を作成する。プログラム作成装置302は、作成したプログラムや、データを形状測定装置1、1aに出力する。形状測定装置1aは、初期測定範囲や、形状測定プログラム、測定対象範囲の全範囲の測定プログラム、1歯面分の測定プログラムを形状測定装置1や、プログラム作成装置302から取得し、取得したデータ、プログラムを用いて、処理を行う。形状測定システム300は、測定プログラムを形状測定装置1や、プログラム作成装置302で作成したデータ、プログラムを用いて、形状測定装置1aで計測を実行することで、作成したデータ、プログラムを有効活用することができる。また、形状測定装置1aは、初期測定範囲設定部33、さらにその他の設定を行う各部を設けなくても計測を行うことができる。
次に、上述した形状測定装置を備えた構造物製造システムについて、図28を参照して説明する。図28は、構造物製造システムのブロック構成図である。本実施形態の構造物製造システム200は、上記の実施形態において説明したような形状測定装置201と、設計装置202と、成形装置203と、制御装置(検査装置)204と、リペア装置205とを備える。制御装置204は、座標記憶部210及び検査部211を備える。
設計装置202は、構造物の形状に関する設計情報を作製し、作成した設計情報を成形装置203に送信する。また、設計装置202は、作成した設計情報を制御装置204の座標記憶部210に記憶させる。設計情報は、構造物の各位置の座標を示す情報を含む。
成形装置203は、設計装置202から入力された設計情報に基づいて、上記の構造物を作製する。成形装置203の成形は、例えば鋳造、鍛造、切削等が含まれる。形状測定装置201は、作製された構造物(測定対象物)の座標を測定し、測定した座標を示す情報(形状情報)を制御装置204へ送信する。
制御装置204の座標記憶部210は、設計情報を記憶する。制御装置204の検査部211は、座標記憶部210から設計情報を読み出す。検査部211は、形状測定装置201から受信した座標を示す情報(形状情報)と、座標記憶部210から読み出した設計情報とを比較する。検査部211は、比較結果に基づき、構造物が設計情報通りに成形されたか否かを判定する。換言すれば、検査部211は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する。検査部211は、構造物が設計情報通りに成形されていない場合に、構造物が修復可能であるか否か判定する。検査部211は、構造物が修復できる場合、比較結果に基づいて不良部位と修復量を算出し、リペア装置205に不良部位を示す情報と修復量を示す情報とを送信する。
リペア装置205は、制御装置204から受信した不良部位を示す情報と修復量を示す情報とに基づき、構造物の不良部位を加工する。
図29は、構造物製造システムによる処理の流れを示したフローチャートである。構造物製造システム200は、まず、設計装置202が構造物の形状に関する設計情報を作製する(ステップS101)。次に、成形装置203は、設計情報に基づいて上記構造物を作製する(ステップS102)。次に、形状測定装置201は、作製された上記構造物の形状を測定する(ステップS103)。次に、制御装置204の検査部211は、形状測定装置201で得られた形状情報と上記の設計情報とを比較することにより、構造物が設計情報通りに作成されたか否か検査する(ステップS104)。
次に、制御装置204の検査部211は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する(ステップS105)。構造物製造システム200は、作成された構造物が良品であると検査部211が判定した場合(ステップS105でYes)、その処理を終了する。また、検査部211は、作成された構造物が良品でないと判定した場合(ステップS105でNo)、作成された構造物が修復できるか否か判定する(ステップS106)。
構造物製造システム200は、作成された構造物が修復できると検査部211が判定した場合(ステップS106でYes)、リペア装置205が構造物の再加工を実施し(ステップS107)、ステップS103の処理に戻る。構造物製造システム200は、作成された構造物が修復できないと検査部211が判定した場合(ステップS106でNo)、その処理を終了する。以上で、構造物製造システム200は、図28に示すフローチャートの処理を終了する。
本実施形態の構造物製造システム200は、上記の実施形態における形状測定装置が構造物の座標を高精度に測定することができるので、作成された構造物が良品であるか否か判定することができる。また、構造物製造システム200は、構造物が良品でない場合、構造物の再加工を実施し、修復することができる。
なお、本実施形態におけるリペア装置205が実行するリペア工程は、成形装置203が成形工程を再実行する工程に置き換えられてもよい。その際には、制御装置204の検査部211が修復できると判定した場合、成形装置203は、成形工程(鍛造、切削等)を再実行する。具体的には、例えば、成形装置203は、構造物において本来切削されるべき箇所であって切削されていない箇所を切削する。これにより、構造物製造システム200は、構造物を正確に作成することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態における形状測定装置1は、保持部材55が片持ちで光学プローブ3を保持する構成を例示したが、これに限定されるものではなく、両持ちで保持する構成としてもよい。両持ちで保持することにより、回転時に保持部材55に生じ変形を低減することができ、測定精度の向上を図ることが可能になる。
また、上述実施形態では光学プローブ3から照明光束Lとしてライン光を投影し、被測定物から反射するライン状のパターンを撮像しているが、光学プローブ3の形式はこれに限られない。光学プローブ3から発せられる照明光は、所定の面内に一括で投影する形式でも構わない。例えば、米国特許6075605号に記載さる方式でも構わない。光学プローブから発せられる照明光は、点状のスポット光を投影する形式でも構わない。
また、形状測定装置は、上記実施形態のように、円周方向に繰り返し形状を有しかつ円周方向とは異なる方向に延在した凹凸形状を有する形状の被測定物の計測に好適に用いることができる。また、この場合、初期測定範囲は、被測定物の繰り返し形状の1つの形状の長手方向に沿って設定することが好ましい。これにより、径方向の移動経路を適切な経路とすることができる。なお、被測定物は、円周方向に繰り返し形状を有しかつ円周方向とは異なる方向に延在した凹凸形状を有する形状に限定されず、種々の形状、例えば、繰り返し形状を備えない形状であってもよい。
1,1a 形状測定装置
2 プローブ移動装置
3 光学プローブ
4 制御装置
5 表示装置
6 入力装置
7 保持回転装置
8 光源装置
9 撮像装置
10 駆動部
11 位置検出部
12 光源
13 照明光学系
20 撮像素子
20a 受光面
21 結像光学系
21a 物体面
32 制御部
33 初期測定範囲設定部
34 実測定領域設定部
35 回転回数算出部
36 測定パス設定部
37 動作制御部
38 演算部
40 記憶部
40A 初期測定範囲記憶部
40B 形状測定プログラム
50X,50Y,50Z 移動部
51X,51Y,51Z ガイド部
52 保持体
53 第1回転部
53a 回転軸線
54 第2回転部
55 保持部材
55A 第1保持部
55B 第2保持部
62,63,64,65,66,68 矢印
71 テーブル
72 回転駆動部
73a、73b 基準球
80 初期測定範囲
81 初期測定内側端部
82 初期測定外側端部
84 実測定開始位置
86 実測定終了位置
88 径方向移動経路
89 測定パス
90、90a パターン
91、92、93 範囲
94、94a 点群生成範囲
95 エラー画面
96、96a ウインドウ
97a、97b ボタン
98 内径
99 外径
200 構造物製造システム
201 形状測定装置
202 設計装置
203 成形装置
204 制御装置
205 リペア装置
210 座標記憶部
211 検査部
300 形状測定システム
302 プログラム作成装置
AX 回転軸中心
B ベース
M 被測定物
L 照明光束
本発明の第1の態様に従えば、被測定物の形状を測定する形状測定装置であって、前記被測定物の表面へライン状のパターンを投影するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影する投影光学系と、前記被測定物に投影されたパターン像を検出する撮像装置とを含むプローブと、前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させることが可能であり、かつ、前記プローブと前記被測定物のいずれか一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させることが可能な移動機構と、前記移動機構により前記回転軸を中心に前記プローブに対して相対的に前記被測定物を回転させつつ、前記回転方向に対して交差する方向に前記プローブを前記被測定物に対して相対的に移動させながら、異なる領域に前記被測定物に投影されたパターン像を投影光学系により投影させて、前記パターン像を前記撮像装置により検出させるように制御する制御部と、前記被測定物の初期測定範囲を設定する初期測定範囲設定部と、前記初期測定範囲設定部で設定された初期測定範囲を基に、実測定開始位置及び実測定終了位置を含む実測定範囲を設定する実測定範囲設定部とを有し、前記実測定範囲設定部は、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち回転軸中心の近い方を、前記初期測定範囲よりも、更に前記回転軸に近くなるように設定し、または、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に位置する方を、前記初期測定範囲よりも、更に回転軸から離れる方向に設定し、前記制御部は、前記実測定開始位置から又は前記実測定終了位置までにおける前記移動機構に対する制御を、前記回転軸を中心に前記プローブに対して相対的に前記被測定物を回転させつつ、前記回転方向に対して交差する方向に前記プローブを前記被測定物に対して相対的に移動させるように行う形状測定装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、被測定物の形状を測定する形状測定装置であって、前記被測定物の表面へライン状のパターンを投影するか又はパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影する投影光学系と、前記被測定物に投影されたパターンの像を検出する撮像装置とを含むプローブと、前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させつつ、前記プローブと前記被測定物との少なくとも一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させる移動機構と、前記プローブに対して前記被測定物を相対的に回転した場合における、前記被測定物と前記プローブとの相対的な移動量を、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の前記回転軸に対する近傍領域から前記回転軸までの距離と、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の、前記回転軸に対する遠隔領域から前記回転軸までの距離とに応じて制御する、又は、前記パターンまたは前記線状の走査範囲を前記回転軸と実質的に交差する線又は前記回転軸に平行な線に射影した長さに応じて制御する、制御部と、を有する形状測定装置が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定方法であって、前記被測定物の初期測定範囲を設定することと、前記初期測定範囲を基に、実測定開始位置及び実測定終了位置を含む実測定領域を設定し、かつ前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち回転軸中心の近い方を、前記初期測定範囲よりも、更に前記回転軸に近くなるように設定し、又は、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に位置する方を、前記初期測定範囲よりも、更に回転軸から離れるように設定することと、前記実測定開始位置から前記プローブ前記被測定物に対して回転軸を中心に相対的に回転しながら、前記プローブと前記被測定物のいずれか一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させながら、前記被測定物の形状測定すること前記実測定開始位置から又は前記実測定終了位置までの、前記プローブと前記被測定物との相対的な移動において、前記回転軸を中心に前記プローブに対して相対的に前記被測定物を回転させつつ、前記回転方向に対して交差する方向に前記プローブを前記被測定物に対して相対的に移動させることと、を含む形状測定方法が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定方法であって、前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記ローブとを相対的に回転させつつ、前記プローブと前記被測定物との少なくとも一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させることと、前記回転軸を中心に前記プローブに対して相対的に前記被測定物を回転させ、かつ前記回転方向に対して交差する方向に前記プローブを前記被測定物に対して相対的に移動させながら、異なる領域に前記被測定物に投影されたパターン像を投影させて、前記パターン像を検出させることと、前記プローブに対して前記被測定物を相対的に回転した場合における、前記被測定物と前記プローブとの相対的な移動量を、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の、前記回転軸に対する近傍領域から前記回転軸までの距離と、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の、前記回転軸に対する遠隔領域から前記回転軸までの距離に応じて制御する、又は、前記パターンまたは前記線状の走査範囲を前記回転軸と実質的に交差する線又は前記回転軸に平行な線に射影した長さに応じて制御することとを含む形状測定方法が提供される。
本発明の第7の態様に従えば、プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定プログラムであって、コンピュータに、前記被測定物の初期測定範囲を設定することと、前記初期測定範囲を基に、実測定開始位置及び実測定終了位置を含む実測定領域を設定し、かつ前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち回転軸中心の近い方を、前記初期測定範囲よりも、更に前記回転軸に近くなるように設定し、又は、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に位置する方を、前記初期測定範囲よりも、更に回転軸から離れるように設定することと、前記実測定開始位置から前記プローブ前記被測定物に対して回転軸を中心に相対的に回転しながら、前記プローブと前記被測定物のいずれか一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させながら、前記被測定物の形状測定することと、前記実測定開始位置から又は前記実測定終了位置までの、前記プローブと前記被測定物との相対的な移動において、前記回転軸を中心に前記プローブに対して相対的に前記被測定物を回転させつつ、前記回転方向に対して交差する方向に前記プローブを前記被測定物に対して相対的に移動させることと、を実行させる形状測定プログラムが提供される。
本発明の第8の態様に従えば、プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定ログラムであって、コンピュータに、前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させつつ、前記プローブと前記被測定物との少なくとも一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させることと、前記回転軸を中心に前記プローブに対して相対的に前記被測定物を回転させ、かつ前記回転方向に対して交差する方向に前記プローブを前記被測定物に対して相対的に移動させながら、異なる領域に前記被測定物に投影されたパターン像を投影させて、前記パターン像を検出させることと、前記プローブに対して前記被測定物を相対的に回転した場合における、前記被測定物と前記プローブとの相対的な移動量を、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の、前記回転軸に対する近傍領域から前記回転軸までの距離と、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の、前記回転軸に対する遠隔領域から前記回転軸までの距離とに応じて制御する、又は、前記パターンまたは前記線状の走査範囲を前記回転軸と実質的に交差する線又は前記回転軸に平行な線に射影した長さに応じて制御することと、を実行させる形状測定プログラムが提供される。

Claims (30)

  1. 被測定物の形状を測定する形状測定装置であって、
    前記被測定物の表面へライン状のパターンを投影するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影する投影光学系と、前記被測定物に投影されたパターン像を検出する撮像装置とを含むプローブと、
    前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物のいずれか一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させる移動機構と、
    前記被測定物の測定領域を設定する測定領域設定部と、
    前記測定領域設定部で設定された測定領域を基に、実測定開始位置及び実測定終了位置を含む実測定領域を設定する実測定領域設定部とを有し、
    前記実測定領域設定部は、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち回転軸中心の近い方を、前記測定領域よりも、更に前記回転軸に近くなるように設定し、
    または、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に位置する方を、前記測定範囲よりも、更に回転軸から離れる方向に設定する形状測定装置。
  2. 前記実測定領域設定部は、前記回転軸に対する前記ライン状のパターンの向きまたは前記線状の走査範囲の長手方向における前記回転軸の近傍領域と遠隔領域の位置の差に応じて、前記測定範囲の外側にも前記実測定領域を設定する請求項1に記載の形状測定装置。
  3. 前記実測定領域設定部は、前記回転軸に対する前記ライン状のパターンまたは前記線状の走査領域の近傍領域と遠隔領域との距離の差に基づいて、
    前記実測定開始位置または実測定終了位置のうち回転軸中心の近い方を、前記測定範囲よりも、更に前記回転軸に近い位置に設定し、
    あるいは、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に位置する方を、前記測定範囲よりも、更に回転軸から離れた位置に設定する形状測定装置。
  4. 更に、前記移動機構を制御する制御部を有し、
    前記制御部は、前記被測定物に投影された場合の前記パターンまたは前記線状の走査範囲と前記回転軸との相対位置関係に応じて、前記移動機構を制御する形状測定装置。
  5. 前記制御部は、前記ライン状のパターンの前記被測定物上への投影位置または前記線状の走査範囲に関する前記被測定物上での位置に基づき設定された、前記ライン状のパターンの方向または前記線状の走査範囲の長手方向に応じて、前記回転方向に交差する方向に前記被測定物と前記プローブとを相対的に移動する移動量を制御する請求項1から4のうちいずれか一項に記載の形状測定装置。
  6. 被測定物の形状を測定する形状測定装置であって、
    前記被測定物の表面へライン状のパターンを投影するか又はパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影する投影光学系と、前記被測定物に投影されたパターンの像を検出する撮像装置とを含むプローブと、
    前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物との少なくとも一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させる移動機構と、
    前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の前記回転軸との相対位置関係に応じて、前記移動機構を制御する制御部と、を有する形状測定装置。
  7. 前記制御部は、前記プローブに対して前記被測定物を相対的に所定角度回転した場合における、前記被測定物と前記プローブとの前記交差する方向への相対的な移動量を、前記パターンまたは前記走査範囲と、前記回転軸との相対位置関係に応じて算出する請求項6に記載の形状測定装置。
  8. 前記制御部は、
    前記被測定物に投影された場合における、前記パターンまたは前記線状の走査範囲の前記回転軸に対する近傍領域と遠隔領域との位置の差に応じて、前記移動機構を制御する制御部と、を有する請求項7に記載の形状測定装置。
  9. 前記制御部は、前記近傍領域を、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の前記回転軸に対して最も近い部分の位置とし、前記遠隔領域を、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の前記回転軸に対して最も遠い部分の位置として設定する請求項8に記載の形状測定装置。
  10. 前記パターンまたは前記線状の走査範囲の前記回転軸に対する近傍領域と遠隔領域との差は、
    前記被測定物に投影される前記パターンまたは前記走査範囲の長手方向における一方の端部と他方の端部のそれぞれの前記回転軸からの距離の差から取得する請求項1に記載の形状測定装置。
  11. 前記パターンまたは前記線上の走査範囲のいずれか一方の射影した長さを求めるときに用いる前記回転軸と実質的に交差する線又は前記回転軸に平行な線と、前記実測定領域における前記回転軸中心に最も近い位置と最も遠い位置を射影したときの長さを求めるときに用いる前記回転軸と実質的に交差する線又は前記回転軸に平行な線は、共通の円筒面、円錐面又は前記回転軸に直交する平面内にある請求項10に記載の形状測定装置。
  12. 前記パターンまたは前記線上の走査範囲を射影した長さは、前記被測定物に投影される前記パターンの長手方向における一方の端部と他方の端部のそれぞれの前記回転軸からの距離の差から取得する請求項10または11に記載の形状測定装置。
  13. 前記パターンまたは前記線状の走査範囲を射影した長さは、前記パターンまたは走査範囲を通過し前記回転軸と実質的に交差する直線または前記回転軸に平行な直線と前記パターンまたは前記線状の走査範囲のなす角をθとしたとき、前記被測定物に投影される前記パターンの長さもしくは前記線状の走査範囲の長さにcosθを乗算して算出した長さである請求項10または11に記載の形状測定装置。
  14. 前記制御部は、前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の長さと、前記被測定物の実測定領域における前記回転軸中心に最も近い位置から最も遠い位置の長さに応じて、前記被測定物の実測定領域を測定するのに必要な前記移動機構による回転回数を算出する請求項6に記載の形状測定装置。
  15. 前記移動機構は、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転する回転機構と、前記被測定物と前記プローブとを相対的に前記径方向に移動させる直動機構を有し、
    前記制御部は、前記算出された前記被測定物の回転回数に応じて、前記回転機構が1回転するときの、前記直動機構による移動ピッチ量を設定する請求項14に記載の形状測定装置。
  16. 前記制御部は、前記被測定物の形状の一部の領域を測定するために設定された初期測定範囲を基に、前記実測定開始位置及び前記実測定終了位置を含む前記実測定領域を設定する実測定領域設定部を有し、
    前記実測定領域設定部は、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち前記回転軸中心の近くに設定された位置を、前記初期測定範囲における前記被測定物の一部の領域を測定するときの前記回転軸に最も近い測定位置よりも、更に前記回転軸に近くなるように設定し、かつ前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に設定された位置を、前記被測定物の一部の領域を測定するときの前記回転軸に最も遠い測定位置よりも、前記径方向のより外側に設定する請求項15に記載の形状測定装置。
  17. 前記被測定物は、円周方向に繰り返し形状を有しかつ前記円周方向とは異なる方向に延在した凹凸形状を有し、
    前記被測定物の一部の領域は、前記被測定物の繰り返し形状の1つの形状の長手方向に沿って設定する請求項1または6に記載の形状測定装置。
  18. 前記制御部は、前記被測定物に対して前記パターンが移動する回転線速度を一定とし、かつ、前記被測定物と前記プローブとを前記径方向に移動させる相対移動速度を一定とする請求項6から16のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  19. 前記制御部は、前記被測定物と前記プローブとを前記径方向に移動させる相対移動速度を、前記径方向の最外周を移動する際の前記パターンと前記径方向の最外周から一周内側を移動する際の前記パターンとの重なり量または最内周を移動する際の前記パターンと最内周から一周外側を移動する際の前記パターンとの重なり量が設定した値となる速度とする請求項18に記載の形状測定装置。
  20. 前記制御部は、前記被測定物と前記プローブとを前記径方向に移動させる相対移動速度を前記径方向の内側よりも前記径方向の外側を低速とし、かつ前記被測定物と前記プローブとの回転速度を回転線速度一定とするように、前記移動機構を制御する請求項6から16のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  21. 利用者に情報を伝達する報知部をさらに有し、
    前記制御部は、前記被測定物の形状を測定する計測時間または回転回数が許容範囲から外れている場合、許容範囲から外れていることを示す情報を前記報知部から報知する請求項14に記載の形状測定装置。
  22. 前記制御部は、設定された回転回数に基づき算出された前記被測定物の形状を測定する計測時間を表示部に表示する請求項14から21のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  23. 前記制御部は、前記プローブにより前記パターンの像を一定のサンプリング間隔で取得し、前記サンプリング間隔で前記被測定物に対して前記パターンが相対的に移動する移動距離が一定となる前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させる回転角速度及び前記被測定物と前記プローブとを前記径方向に移動させる相対移動速度で、前記プローブと前記被測定物とを相対移動させる請求項1から22のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  24. 構造物の形状に関する設計情報に基づいて前記構造物を成形する成形装置と、
    前記成形装置によって成形された前記構造物の形状を測定する請求項1または6に記載の形状測定装置と、
    前記形状測定装置によって測定された前記構造物の形状を示す形状情報と前記設計情報とを比較する制御装置と、を備える構造物製造システム。
  25. プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定方法であって、
    前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物のいずれか一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させることと、
    前記被測定物の測定領域を設定することと、
    前記測定領域を基に、実測定開始位置及び実測定終了位置を含む実測定領域を設定することと、
    実測定開始位置または実測定終了位置のうち回転軸中心の近い方を、前記測定領域よりも、更に前記回転軸に近くなるように設定すること、又は、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に位置する方を、前記測定範囲よりも、更に回転軸から離れる方向に設定することと、を含む形状測定方法。
  26. プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定方法であって、
    前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物との少なくとも一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させることと、
    前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の前記回転軸との相対位置関係に応じて、前記移動機構を制御することとを含む形状測定方法。
  27. 構造物の形状に関する設計情報に基づいて前記構造物を成形することと、
    前記成形された前記構造物の形状を請求項25または26の形状測定方法によって測定することと、
    前記測定された前記構造物の形状を示す形状情報と前記設計情報とを比較することと、
    を含む構造物製造方法。
  28. プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物のいずれか一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させることと、
    前記被測定物の測定領域を設定することと、
    前記測定領域を基に、実測定開始位置及び実測定終了位置を含む実測定領域を設定することと、
    前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち回転軸中心の近い方を、前記測定領域よりも、更に前記回転軸に近くなるように設定すること、または、前記実測定開始位置または前記実測定終了位置のうち径方向外側に位置する方を、前記測定範囲よりも、更に回転軸から離れる方向に設定することと、を実行させる形状測定プログラム。
  29. プローブから被測定物の表面へライン状のパターンを照射するか又はスポットパターンを少なくとも線状の走査範囲内で走査しながら投影し、前記プローブに前記被測定物に投影されたパターン像を検出させて前記被測定物の形状を測定する形状測定プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記プローブに対して前記被測定物が回転軸を中心として回転するように、前記被測定物と前記プローブとを相対的に回転させると共に、前記プローブと前記被測定物との少なくとも一方を少なくとも前記相対的に回転する回転方向に対して交差する方向に相対的に移動させることと、
    前記被測定物に投影されたときの前記パターンまたは前記線状の走査範囲の前記回転軸との相対位置関係に応じて、前記移動機構を制御することと、を実行させる形状測定プログラム。
  30. 請求項28又は29に記載の形状測定プログラムを記録し、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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