JPWO2014208189A1 - タッチパネルコントローラ、集積回路、及び電子機器 - Google Patents

タッチパネルコントローラ、集積回路、及び電子機器 Download PDF

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Abstract

駆動部(14)が、所定の符号系列に基づく駆動電圧を複数のドライブラインにそれぞれ印加することにより、センスラインに蓄積された電荷量の線形和に基づく線形和信号を積分回路(21)が出力する。これを複数回行って、演算部(23)が静電容量を推定する。駆動部(14)は、隣り合う一対のドライブラインに対し、正負の異なる駆動電圧をそれぞれ印加する。

Description

本発明は、タッチパネルを制御するタッチパネルコントローラ、集積回路、及び電子機器に関する。
タッチパネル装置は、ユーザの指、スタイラスペンのペン先などの物体(以下、「指示体」と称する。)が接触または接近(以下、「タッチ」と称する。)した、タッチパネル上の位置を検出し、検出した位置の情報を出力するポインティングデバイスである。上記タッチパネル装置は、上記タッチパネルを表示装置の表示画面に設けることにより、キーボード、マウスなどの入力装置に比べて、直感的な操作が可能となる。このため、例えば、携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末等への搭載が顕著である。
上記タッチパネル装置のうち、投影型静電容量方式のタッチパネル装置が、透過率、耐久性などの観点から近年普及してきている。上記投影型静電容量方式のタッチパネル装置の場合、上記タッチパネルは、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明電極パターンを、ガラス、プラスチックなどの透明基板上に格子状に形成したものとなる。上記タッチパネルに指示体がタッチすると、その付近の複数の透明電極パターンにおける静電容量が変化する(例えば、小さくなる)。従って、上記透明電極パターンの電流または電圧の変化を検出することにより、上記指示体がタッチした位置を検出することができる。
(従来技術の構成例)
従来の投影型静電容量方式のタッチパネル装置の一例として、複数のドライブラインを並列駆動して静電容量を推定するタッチパネルシステムが挙げられ、特許文献1に開示されている。図6は、該タッチパネルシステムの概略構成を示す回路図である。
図6に示すように、特許文献1に記載のタッチパネルシステム1011は、タッチパネル1012とタッチパネルコントローラ1013とを備える構成である。タッチパネル1012は、ドライブラインDL1〜DL4と、センスラインSL1〜SL4とを備えている。これにより、ドライブラインDL1〜DL4とセンスラインSL1〜SL4とは、互いに交差する位置(以下、「交差点」と称する。)にて、静電容量C11〜C44を有することになる。
タッチパネルコントローラ1013は、ドライブラインDL1〜DL4を駆動する駆動部1014を備えている。駆動部1014は、所定の符号系列に基づく電圧(以下、「駆動電圧」と称する。)をドライブラインDL1〜DL4にそれぞれ印加する。この時、上記静電容量C11〜C44の存在により、センスラインSL1〜SL4に電流が流れて上記交差点に電荷が蓄積される。
タッチパネルコントローラ1013は、センスラインSL1〜SL4からの信号を検出する検出部1015を備えている。具体的には、検出部1015は、演算増幅器1024と、積分容量Cintを有するコンデンサとを用いた積分回路であって、センスラインSL1〜SL4にそれぞれ接続される複数の積分回路1021を備えている。これにより、各センスラインSL1〜SL4に接続された積分回路1021の出力電圧は、当該センスラインに流れる電流の積分値に比例する電圧、すなわち、当該センスラインにおける複数の交差点にそれぞれ蓄積された電荷量の線形和(総和)に比例する電圧(線形和信号)となる。
(従来技術の動作例)
上記構成のタッチパネルシステム1011の動作例について説明する。なお、この動作例では、センスラインSL1〜SL4のうち、センスラインSL3に注目して説明する。
図7は、駆動部1014にて利用される上記符号系列の一例を表形式で示す図である。図示の符号系列MC1は、M系列に基づくものであり、該符号系列MC1の要素は、「1」及び「−1」の何れかである。例えば、駆動部1014は、図7に示す符号系列MC1のうち、列ベクトルDrive1〜Drive4の符号系列を利用して、図6に示すドライブラインDL1〜DL4を駆動する。また、駆動部1014は、上記符号系列の要素が「1」である場合にVdriveの駆動電圧を印加し、当該要素が「−1」である場合に−Vdriveの駆動電圧を印加する。なお、上記駆動電圧としては、電源電圧が用いられてもよいし、参照電圧など、電源電圧以外の電圧が用いられてもよい。
まず、図7に示す符号系列MC1の最初の行ベクトル(1st Vector)における列ベクトルDrive1〜Drive4の要素に基づき、ドライブラインDL1、DL3、DL4にVdriveの駆動電圧が印加され、ドライブラインDL2に−Vdriveの駆動電圧が印加される。この場合、センスラインSL3と、ドライブラインDL1〜DL4との交差点には、それぞれ、「C31×Vdrive」、「C32×(−Vdrive)」、「C33×Vdrive」、及び「C34×Vdrive」の電荷量が蓄積されることになる。従って、センスラインSL3に蓄積される電荷量Q3は次式となる。
Q3=C31×Vdrive+C32×(−Vdrive)+C33×Vdrive+C34×Vdrive=Vdrive×(C31−C32+C33+C34) ・・・(1)。
そして、センスラインSL3に接続された積分回路1021の出力電圧Y3は、次式となる。
Y3=(センスラインSL3に流れる電流の時間積分)/Cint=Q3/Cint ・・・(2)。
ここで、Cintは、積分回路1021における積分容量である。
次に、符号系列MC1の2番目の行ベクトル(2nd Vector)に基づく駆動電圧がドライブラインDL1〜DL4に印加されて、センスラインSL3に接続された積分回路1021の出力電圧Y3が検出され、以下、同様に繰り返される。これにより、31個の出力電圧Y3が検出されることになる。この31個の出力電圧Y3と、図7に示す符号系列MC1の復号行列との内積を算出することにより、センスラインSL3における交差点の静電容量C31〜C34をそれぞれ推定できる。
図8は、特許文献1に記載の他のタッチパネルシステムの概略構成を示す回路図である。図8に示すタッチパネルシステム1111は、図6に示すタッチパネルシステム1011に比べて、隣り合う一対のセンスラインに接続された積分回路において、2個の演算増幅器1024の代わりに1個の差動増幅器1124が設けられている点が異なり、その他の構成は同様である。
この場合、例えば、図7に示す符号系列MC1の最初の行ベクトルに基づく駆動電圧がドライブラインDL1〜DL4に印加されると、センスラインSL3、SL4に接続された差動増幅器1124の出力電圧Y34は、次式となる。差動増幅器1124を用いることにより、ダイナミックレンジを増加させることができると共に、コモンモードノイズを除去することができる。
Y34=Y3−Y4=(Vdrive/Cint)×{(C31−C41)−(C32−C42)+(C33−C43)+(C34−C44)} ・・・(3)。
日本国公開特許公報「特開2013−3603号(2013年1月7日公開)」
センスラインSL1〜SL4は、それぞれ、上記交差点におけるドライブラインDL1〜DL4との間の静電容量C11〜C44の他にも、グラウンドとの間の静電容量などの寄生容量を有している。このため、センスラインSL1〜SL4には、ドライブラインDL1〜DL4に駆動電圧が印加されると、上記寄生容量の分だけ電荷が蓄積されることになる。従って、上記静電容量C11〜C44を推定するには、上記寄生容量を考慮する必要がある。
ここで、隣り合う一対のセンスラインSL3、SL4の寄生容量が等しい場合、上記寄生容量により蓄積される電荷量が等しいので、図8に示す差動増幅器1124を利用することにより、該差動増幅器1124の出力電圧は、当該寄生容量による影響が抑えられたものとなる。しかしながら、上記センスラインSL3、SL4の寄生容量が異なる場合、上記寄生容量により蓄積される電荷量が異なるので、上記差動増幅器1124にて上記寄生容量の相違分が増幅されることになり、静電容量C11〜C44の推定値の精度が低下することになる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、静電容量の変化量を精度良く推定できるタッチパネルコントローラなどを提供することにある。
本発明に係るタッチパネルコントローラは、M本(Mは2以上の整数)のドライブラインとセンスラインとの間に形成されるM個の静電容量を有するタッチパネルを制御するタッチパネルコントローラであって、上記課題を解決するために、K対(Kは整数、且つ、1≦K≦M/2)の前記ドライブラインについて、一方には、N(Nは整数)個のK次元ベクトルにより表される所定の符号系列に基づく駆動電圧を印加し、他方には、該駆動電圧の極性を反転した駆動電圧を印加する駆動をN回行う駆動部と、前記駆動電圧と前記静電容量とにより前記センスラインに蓄積された電荷量の線形和を検出し、該線形和に基づく線形和信号をN回出力する検出部とを備えることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、静電容量の変化量を精度良く推定できるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係るタッチパネル装置の概略構成を示す回路図である。 上記タッチパネル装置を簡略化して示す回路図である。 上記タッチパネル装置において、或るセンスラインと或るドライブラインとの交差点付近にタッチ入力があった場合に算出される容量の推定値の一例を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係るタッチパネル装置において、或るセンスライン及び或るドライブラインの交差点付近と、上記センスライン及び別のドライブラインの交差点付近とにタッチ入力があった場合に算出される容量の推定値の一例を示すグラフである。 本発明の第3実施形態に係る携帯電話機の概略構成を示すブロック図である。 従来のタッチパネルシステムの概略構成を示す回路図である。 上記タッチパネルシステムの駆動部にて利用される符号系列の一例を表形式で示す図である。 他の従来のタッチパネルシステムの概略構成を示す回路図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。なお、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、適宜その説明を省略する。
(タッチパネル装置の構成)
図1は、本実施形態に係るタッチパネル装置の概略構成を示す回路図である。図示のように、タッチパネル装置(電子機器)11は、タッチパネル12とタッチパネルコントローラ13とを備える構成である。タッチパネル12は、2m本(M本)のドライブラインDL1〜DL2mと、N本のセンスラインSL1〜SLNとを備えている(m,Nは自然数)。ドライブラインDL1〜DL2mとセンスラインSL1〜SLNとは、直交するように配置され、これにより、マトリックス状に並んだ交差点において、静電容量C1,1〜CN,2mを有することになる。
タッチパネルコントローラ13は、ドライブラインDL1〜DL2mを駆動する駆動部14と、センスラインSL1〜SLNからの信号を検出する検出部15とを備えている。駆動部14は、互いに相関の低い所定の符号系列に基づく駆動電圧をドライブラインDL1〜DL2mにそれぞれ印加する。この時、上記静電容量C1,1〜CN,2mの存在により、センスラインSL1〜SLNに電流が流れて上記交差点に電荷が蓄積される。
具体的には、駆動部14は、上記符号系列として、図7に示す符号系列MC1を利用し、ドライブラインDL1〜DL2mを、上記符号系列における2M個の列ベクトル(例えばDrive1〜Drive2m)にそれぞれ対応付ける。そして、駆動部14は、i番目の駆動において、上記符号系列のi番目の行ベクトルにおける上記2M個の列ベクトルの要素に対応する駆動電圧を印加する。すなわち、駆動部14は、上記要素が「1」である場合にVdriveの駆動電圧を印加し、上記要素が「−1」である場合に−Vdriveの駆動電圧を印加する。
検出部15には、積分回路21、A/D変換部22、及び演算部(推定部)23が、隣り合う一対のセンスラインごとに設けられる。
積分回路21は、1つの差動増幅器24と、積分容量Cintを有する2つの容量性素子(例えばコンデンサ)25とを備えている。差動増幅器24は、2入力2出力の完全差動型であり、上記一対のセンスラインからの2つの入力信号がそれぞれ入力され、差動増幅された2つの差動信号が、2つの容量性素子25を介してそれぞれ帰還される。これにより、上記2つの差動信号の出力電圧は、上記一対のセンスラインにそれぞれ流れる電流の積分値どうしの差に比例する電圧、すなわち、上記一対のセンスラインの一方における複数の交差点にそれぞれ蓄積された電荷量の線形和と、上記一対のセンスラインの他方における複数の交差点にそれぞれ蓄積された電荷量の線形和との差に比例する電圧となる。
差動増幅器24にて差動増幅された2つの差動信号は、A/D変換部22にてデジタル信号に変換され、演算部23にて演算されて、上記交差点における静電容量C1,1〜CN,2mの相対値が推定される。
以上の構成は、図8に示す従来のタッチパネルシステム1111の構成と比べて、ドライブライン及びセンスラインの本数が異なるのみであり、その他は同様である。
(演算部の詳細)
次に、演算部23における演算の詳細について説明する。なお、説明の簡略化のため、ドライブライン及びセンスラインの本数を、図8と同じ4本ずつとする。
図7に示す上記符号系列におけるi番目(iは1〜31の整数)の行ベクトル(i th Vector)に基づく駆動電圧がドライブラインDL1〜DL4に印加された場合、一対のセンスラインSL3、SL4に接続された積分回路21の出力電圧Y34iは次式となる。ここで、Di1〜Di4は、図7に示す符号系列のうち、列ベクトルDrive1〜Drive4の符号系列におけるi番目の行ベクトルの要素(1又は−1)を表している。
Y34i=Y3i−Y4i=(Vdrive/Cint)×(Di1×(C31−C41)+Di2×(C32−C42)+Di3×(C33−C43)+Di4×(C34−C44)) ・・・(4)。
そして、他の行ベクトルについても上記動作を繰り返すことにより、31個の出力電圧Y34,1〜Y34,31が検出される。
次に、例えばドライブラインDL1による静電容量の差分(C31−C41)を推定するために、上記31個の出力電圧Y34,1〜Y34,31と、ドライブラインDL1に対応する列ベクトルDrive1の要素D1,1〜D31,1との内積をとる。この場合、上記式(4)は次式となる。
Figure 2014208189
ところで、M系列の場合、同じ系列同士の内積は系列長と同じ値をとり、異なる系列同士の内積は−1の値をとることが知られている。従って、上記式(5)は次式となる。
Figure 2014208189
ここで、全てのセンスラインSL1〜4の幅が均一に作成され、かつ、全てのドライブラインDL1〜DL4の幅が均一に作成されているとすると、上記交差点の静電容量C11〜C44は、タッチが行われない場合同程度(同じオーダ)となる。従って、上記式(6)は次式のように近似できる。
Figure 2014208189
従って、上記31個の出力電圧Y34,1〜Y34,31と、ドライブラインDL1に対応する列ベクトルDrive1の要素D1,1〜D31,1との内積から、静電容量の差分(C31−C41)を推定することができる。そして、他のドライブラインDL2〜DL4についても同様に行うことにより、他の静電容量の差分(C32−C42)、(C33−C43)、(C34−C44)を推定
することができる。
(寄生容量について)
次に、各センスラインが寄生容量を有する場合について説明する。差動増幅器24において、上記一対のセンスラインSL3、SL4からの2つの入力信号の入力電圧X3i、X4iは、次式のようになる。ここで、Vcmはコモンモード電圧を表している。
Figure 2014208189
上述のように、上記交差点の静電容量C11〜C44は、タッチが行われない場合同程度であり、静電容量Cxで近似できるとすると、上記式(8)は次式のように近似できる。
Figure 2014208189
従って、上記入力電圧X3i、X4iは、各ドライブラインDL1〜DL4の駆動に対応する上記符号系列の要素Di1、Di2、Di3、Di4の合計値に依存することになる。端的に言えば、上記入力電圧X3i、X4iは、各ドライブラインDL1〜DL4の駆動パターンに依存することになる。
ここで、センスラインSL3の寄生容量をCp3とし、センスラインSL4の寄生容量をCp4とする。2つの寄生容量Cp3、Cp4が等しい場合、上記式(9)より上記入力電圧X3i、X4iも略等しいので、寄生容量Cp3、Cp4によりセンスラインSL3、SL4にそれぞれ蓄積される電荷量が等しくなる。従って、差動増幅器24の出力電圧Y34,iでは、寄生容量Cp3、Cp4による影響が抑えられる。
しかしながら、2つの寄生容量Cp3、Cp4が異なる場合、寄生容量Cp3、Cp4によりセンスラインSL3、SL4にそれぞれ蓄積される電荷量が異なるので、差動増幅器24にて寄生容量Cp3、Cp4の相違分が増幅されることになり、静電容量C11〜C44の推定値の精度が低下することになる。
(駆動部の詳細)
そこで、本実施形態では、駆動部14は、図1に示すように、奇数番目のドライブラインDL2j-1(jは1〜Mの整数)には、上記符号系列の要素Dijをそれぞれ利用する一方
、偶数番目のドライブラインDL2jには、当該要素Dijの正負(極性)を反転した要素−Dij(以下、「反転要素」と称する。)を利用している。
上記式(9)のように、差動増幅器24の入力電圧X3i、X4iは、各ドライブラインDL1〜DL2mの駆動に対応する上記符号系列の要素Di,1〜Di,2mの合計値に依存するが、本実施形態の場合、当該合計値がゼロとなる。従って、一対のセンスラインSL3、SL4の寄生容量Cp3、Cp4が異なっても(存在しても)、差動増幅器24の入力電圧X3i、X4iの近似値はゼロとなり、寄生容量Cp3、Cp4によりセンスラインSL3、SL4にそれぞれ蓄積される電荷量の近似値もゼロで等しくなる。従って、差動増幅器24の出力電圧Y34,iでは、寄生容量Cp3、Cp4による影響が抑えられる。
(実施例)
次に、上記構成のタッチパネル装置11の実施例を説明する。図2は、当該説明の便宜上、図1に示すタッチパネル装置11を簡略化して示す回路図である。図2に示すタッチパネル装置11では、タッチパネル12は、2本のセンスラインSL1、SL2と、該センスラインSL1、SL2と交差する18本のドライブラインDL1〜DL18とを備えている。
上記交差点における静電容量C1,1〜C2,18は全て2.2pFとし、積分回路21の積分容量Cintは8pFとした。また、タッチが行われた場合、タッチの箇所の静電容量C1,1〜C2,18が0.2pF小さくなるとした。また、センスラインSL1の寄生容量Cp1は9pFとし、センスラインSL2の寄生容量Cp2は11pFとした。また、1MHzのクロック信号を使用し、駆動部14における駆動の周期を1μ秒とした。また、電源電圧VDDを3.3Vとし、コモンモード電圧Vcmを1.65Vとした。そして、上記符号系列の要素が「1」である場合に駆動電圧をVDD/2+Vcm=3.3Vとし、上記要素が「−1」である場合に駆動電圧を−VDD/2+Vcm=0Vとした。
本動作例では、上記符号系列として、配列長が63であるM系列をビットシフトして生成される63個のM系列を使用し、上記符号系列の要素をDMt,1〜DMt,63とする。上記要素DMt,1〜DMt,63はクロック毎に変化させ、例えば1クロック目ではDM1,1〜DM1,63となり、63クロック目ではDM63,1〜DM63,63となる。そして、64クロック目では、再び1クロック目と同じ値DM1,1〜DM1,63に戻り、63クロック毎に同じ値を繰り返す。
駆動部14は、奇数番目のドライブラインDL1〜DL17に対し、それぞれ、上記符号系列の要素DMt,1〜DMt,9に対応する駆動電圧を印加する。一方、駆動部14は、偶数番目のドライブラインDL2〜DL18に対し、それぞれ、上記要素DMt,1〜DMt,9の反転要素−DMt,1〜−DMt,9に対応する駆動電圧(反転電圧)を印加する。これにより、センスラインSL1、SL2に接続された差動増幅器24が出力電圧Y12,tを出力する。以上の処理をt=1からt=63まで繰り返す。
演算部23は、検出された出力電圧Y12,1〜Y12,63と、ドライブラインDLjに対応する符号系列の要素DM1,j〜DM63,jとの内積を算出し、上記式(7)を用いて、ドライブラインDLjの交差点における静電容量の差分C1,j−C2,jを推定する。
図3は、センスラインSL1とドライブラインDL11との交差点付近にタッチ入力があった場合に演算部23が算出する容量の推定値の一例を示すグラフである。同図の(a)は、駆動部14が本実施例の動作を行う場合を示している。一方、同図の(b)は、比較例であり、駆動部14が、ドライブラインDL1〜DL18に対し、それぞれ、上記符号系列の要素DMt,1〜DMt,18に対応する駆動電圧を印加する従来の動作を示している。
図3において、実線は、上述のように、センスラインSL1の寄生容量Cp1は9pFであり、センスラインSL2の寄生容量Cp2は11pFである場合を示している。一方、破線は、比較例であり、上記寄生容量Cp1、Cp2が共に10pFである場合を示している。
図3の(a)に示す実施例では、静電容量(C1,11−C2,11)−(C1,12−C2,12)の推定値は、寄生容量Cp1、Cp2の差に関係なく略0.2pFであった。一方、図3の(b)に示す比較例では、容量C1,11−C2,11の推定値は、寄生容量Cp1、Cp2の差に依存して変化している。従って、本実施形態のタッチパネル装置11は、上記タッチ入力による静電容量の変化を正しく推定することができる。
(変形例)
なお、本実施形態では、隣り合う一対のドライブラインの一方に対し、所定の符号系列の要素に対応する駆動電圧を印加し、他方に対し、当該要素の正負を反転させた反転要素に対応する駆動電圧を印加しているが、これに限定されるものではない。例えば、上記一対のドライブラインは、隣り合うものである必要はなく、離間したものであってもよい。
また、本実施形態では、全てのドライブラインが、上記一対のドライブラインの何れかとなっているが、これに限定されるものではない。例えば、一部のドライブラインが、上記一対のドライブラインの何れかであってもよい。この場合でも、当該一部のドライブラインの駆動に対応する上記符号系列の要素の合計値がゼロとなるので、差動増幅器24の入力電圧の変化量を小さくすることができる。従って、一対のセンスラインにおける寄生容量の差による差動増幅器24の出力電圧への影響を抑えることができる。
また、残りのドライブラインにも、所定の符号系列に基づく駆動電圧を印加することが望ましい。この場合、上記残りのドライブラインと上記センスラインとの間に形成される静電容量のそれぞれをさらに推定することができる。
また、複数のドライブラインのうち、両端のドライブラインは、他のドライブラインに比べて特性が異なることが多い。そこで、両端のドライブラインを除く全てのドライブラインが、上記一対のドライブラインの何れかとなっていてもよい。
また、本実施形態では、完全差動型の差動増幅器24を利用しているが、2入力1出力の標準的な差動増幅器を利用してもよいし、図6に示すような1入力1出力の演算増幅器を利用してもよい。また、本実施形態では、符号系列としてM系列を利用しているが、ウォルシュ符号、アダマール符号、Gold系列など、他の符号系列を利用してもよい。
また、タッチパネルコントローラ13は、駆動部14及び検出部15として機能する論理回路が形成された集積回路であってもよい。
また、本実施例では、静電容量に関する9個の値(C1,1−C2,1)−(C1,2−C2,2)〜(C1,17−C2,17)−(C1,18−C2,18)を推定するために、63個のM系列からなる符号系列を使用して、ドライブラインDL1〜DL18への駆動電圧の印加を63回行っているが、これに限定されるものではない。上記駆動電圧の印加が、推定すべき値の数(9)よりも多い10回以上であれば、上記静電容量に関する9個の値を精度良く推定することができる。
すなわち、M本(Mは2以上の整数)のドライブラインにK対(Kは整数、且つ、1≦K≦M/2)のドライブラインが含まれる場合、上記静電容量に関する推定すべき値の数はK個となる。従って、上記駆動電圧の印加の回数N(Nは整数)は、K<Nであれば、上記静電容量に関する値を精度よく推定することができる。
一方、K≧Nであれば、上記静電容量に関する値を精度良く推定することはできないが、概算値を推定することが可能である。換言すれば、上記静電容量に関する値を精度良く推定する必要がなければ、上記駆動電圧の印加の回数Nは、推定すべき値の数K以下であってもよい。
〔実施形態2〕
本発明の別の実施形態について、図4を参照して説明する。図3の(a)に示す実施例では、演算部23は、上記一対のドライブラインの一方における静電容量の差分と他方における静電容量の差分との差を推定している。例えば、差動増幅器24の出力信号Ytと、ドライブラインDL1に対応する符号系列の要素DMt,1との内積で推定される容量は(C1,1−C2,1)−(C1,2−C2,2)である。
ここで、図3の(a)に示す実施例のように、センスラインSL1とドライブラインDL11との交差点付近にタッチ入力があるだけでなく、さらに、センスラインSL1とドライブラインDL12との交差点付近にも同じレベルのタッチ入力がある場合を考える。この場合、タッチ入力がない静電容量C2,11、C2,12は同じ値であり、静電容量C1,11、C1,12も同じタッチ入力があるため同じ値となる。従って、演算部23が推定する容量(C1,11−C2,11)−(C1,12−C2,12)はゼロとなり、タッチ入力を検出できない場合がある。
(本実施形態の動作)
そこで、本実施形態では、駆動部14は、或る符号系列でドライブラインを駆動した後、別の符号系列でドライブラインを駆動している。例えば、最初のセットでは、駆動部14は、図3の(a)に示す実施例と同様に、奇数番目のドライブラインDL1〜DL17に対し、上記符号系列の要素DMt,1〜DMt,9に対応する駆動電圧をそれぞれ印加する一方、偶数番目のドライブラインDL2〜DL18に対し、上記要素の反転要素−DMt,1〜−DMt,9に対応する駆動電圧をそれぞれ印加する。この処理をt=1からt=63まで繰り返して、演算部23が容量を推定する。
次に、2番目のセットでは、駆動部14は、偶数番目のドライブラインDL2〜DL18に対し、上記符号系列の要素DMt,1〜DMt,9に対応する駆動電圧をそれぞれ印加する一方、奇数番目のドライブラインDL3〜DL17、DL1に対し、上記要素の反転要素−DMt,1〜−DMt,9に対応する駆動電圧をそれぞれ印加する。この処理をt=1からt=63まで繰り返して、演算部23が容量を推定する。
(実施例)
図4は、センスラインSL1及びドライブラインDL11の交差点付近と、センスラインSL1及びドライブラインDL12の交差点付近とにタッチ入力があった場合に演算部23が算出した容量の推定値の一例を示すグラフである。同図の(a)は、上記最初のセットによる容量の推定値を示しており、同図の(b)は、上記2番目のセットによる容量の推定値を示している。
図4の(a)に示すように、上記最初のセットでは、容量の変化を検出できていない。しかしながら、同図の(b)に示すように、上記2番目のセットでは、容量(C1,10−C2,10)−(C1,11−C2,11)の推定値が−0.207pFであり、容量(C1,12−C2,12)−(C1,13−C2,13)の推定値が0.207pFである。従って、容量C1,11−C2,11が、容量C1,10−C2,10よりも0.207pF大きく、また、容量C1,12−C2,12が、容量C1,13−C2,13よりも0.207pF大きいことが理解できる。
また、上記最初のセットにより、容量C1,11−C2,11と容量C1,12−C2,12とが略同じ大きさであることが分かっているので、センスラインSL1及びドライブラインDL11の交差点付近と、センスラインSL1及びドライブラインDL12の交差点付近とに、0.207pFの容量変化が存在することを推定できる。
(変形例)
なお、本実施形態では、駆動部14が最初のセットの駆動を行って、演算部23が容量を推定し、それから、駆動部14が2番目のセットの駆動を行って、演算部23が容量を推定しているが、これに限定されるものではない。例えば、駆動部14が最初のセットの駆動を行い、引き続き、2回目のセットの駆動を行い、それから、演算部23が、最初のセットの駆動による容量を推定し、引き続き、2回目のセットの駆動による容量を推定してもよい。また、本実施形態では、2種類の符号系列を利用しているが、これに限定されるものではなく、3種類以上の符号系列を利用してもよい。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る携帯電話機の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る携帯電話機(電子機器)300は、第1実施形態及び第2実施形態の何れかのタッチパネル装置11を備えるものである。
(携帯電話機の構成)
図5に示すように、本実施形態に係る携帯電話機300は、タッチパネル装置11、CPU(Central Processing Unit)310、ROM(Read Only Memory)311、RAM(Random Access Memory)312、カメラ313、マイクロフォン314、スピーカ315、操作キー316、表示制御回路317、及び、表示パネル318を備える構成である。また、携帯電話機300の各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。
タッチパネル装置11は、図1に示すタッチパネル装置11と同様に、タッチパネル12及びタッチパネルコントローラ13を備えている。
CPU310は、携帯電話機300の動作を統括的に制御する。CPU310は、例えば、ROM311に格納されたプログラムを実行することによって、携帯電話機300の動作を制御する。
ROM311は、例えばEPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)など、CPU310によって実行されるプログラムなどの固定データが格納される、読み出し可能かつ書き込み不能なメモリである。
RAM312は、例えばフラッシュメモリ(登録商標)など、CPU310が演算のために参照するデータや、CPU310が演算によって生成したデータなどの可変データが格納される、読み出し可能かつ書き込み可能なメモリである。
操作キー316は、ユーザによる携帯電話機300への指示の入力を受ける。操作キー316を介して入力されたデータは、RAM312に揮発的に格納される。
カメラ313は、操作キー316を介してユーザにより入力される撮影指示に基づき、被写体を撮影する。カメラ313によって撮影された被写体の画像データは、RAM312又は外部メモリ(たとえば、メモリカード)などに格納される。
マイクロフォン314は、ユーザの音声の入力を受付ける。入力されたユーザの音声を示す音声データ(アナログデータ)は、携帯電話機300においてデジタルデータに変換され、他の携帯電話機(通信相手)に送られる。
スピーカ315は、例えばRAM312などに格納されている音楽データが表す音声を出力する。
表示制御回路317は、操作キー316を介して入力されるユーザ指示に基づき、ROM311又はRAM312などに格納されている画像データの表す画像を表示するよう表示パネル318を駆動する。表示パネル318は、タッチパネル12に重ねて設けられていてもよいし、タッチパネル12を内蔵していてもよいし、その構成は特に限定されない。
また、携帯電話機300は、さらに、他の電子機器と有線接続するためのインターフェイス(IF)(不図示)を備えていてもよい。
本実施形態に係る携帯電話機300は、タッチパネル装置11を備えることにより、静電容量の推定を従来よりも正確に実行することができる。これにより、携帯電話機300は、ユーザによるタッチ操作を従来よりも正確に認識することができ、その結果、ユーザが所望する処理を従来よりも正確に実行することができる。
(変形例)
なお、本実施形態では、携帯電話機に本発明を適用しているが、スマートフォン、タブレット型端末、指紋検出システム、ATM(現金自動預け払い機)など、その他の電子機器にも本発明を適用可能である。
また、タッチパネルコントローラ13における演算部23を省略してもよい。この場合、タッチパネル装置11とCPU310との間に演算部23を設ければよい。或いは、演算部23における演算処理を、ROM311に格納されたプログラムによりCPU310上で実行させればよい。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るタッチパネルコントローラは、M本(Mは2以上の整数)のドライブラインとセンスラインとの間に形成されるM個の静電容量を有するタッチパネルを制御するタッチパネルコントローラであって、K対(Kは整数、且つ、1≦K≦M/2)の前記ドライブラインについて、一方には、N(Nは整数)個のK次元ベクトルにより表される所定の符号系列に基づく駆動電圧を印加し、他方には、該駆動電圧の極性を反転した駆動電圧を印加する駆動をN回行う駆動部と、前記駆動電圧と前記静電容量とにより前記センスラインに蓄積された電荷量の線形和を検出し、該線形和に基づく線形和信号をN回出力する検出部とを備えている。
上記の構成によると、駆動部は、N回の駆動において、K対のドライブラインの一方には、N個のK次元ベクトルにより表される符号系列に基づく駆動電圧を印加し、他方には、該駆動電圧の極性を反転した反転電圧を印加する。これにより、前記センスラインにおける電圧を抑えることができる。従って、前記センスラインにおける寄生容量により蓄積される電荷量を抑えることができる。その結果、前記検出部からのN個の前記線形和信号と前記符号系列との内積演算により、前記K対のドライブラインによる静電容量どうしのK個の差分をそれぞれ精度良く推定することができるので、前記静電容量の変化量を精度良く推定することができる。
なお、所定の符号系列の例としては、M系列、ウォルシュ符号、アダマール符号、Gold系列などが挙げられる。また、前記一対のドライブラインは、隣り合うものであってもよいし、そうでなくてもよい。
また、整数Nは、K<Nであることが好ましい。この場合、前記K個の差分をそれぞれ精度よく推定することができる。なお、該精度を求めないのであれば、整数Nは、K≧Nであってもよい。
また、K対の前記ドライブライン以外の(M−2K)本の前記ドライブラインにも、N個の(M−2K)次元ベクトルにより表される所定の符号系列に基づく駆動電圧を印加することが好ましい。この場合、(M−2K)本の前記ドライブラインと前記センスラインとの間に形成される(M−2K)個の静電容量のそれぞれをさらに推定することができる。
また、前記M本のドライブラインの全てが、前記一対のドライブラインを構成することが好ましい。この場合、前記駆動電圧の印加により生じる前記センスラインにおける電圧をゼロに抑えることができる。従って、前記センスラインにおける寄生容量により蓄積される電荷量をゼロに抑えることができ、その結果、前記静電容量の変化量をさらに精度良く推定することができる。
ところで、前記M本のドライブラインのうち、両端のドライブラインは、他のドライブラインに比べて特性が異なる傾向にある。そこで、両端の前記ドライブラインを除く(M−2)本の前記ドライブラインが、前記一対のドライブラインを構成するようにしてもよい。
ところで、本発明の場合、前記一対のドライブラインと前記センスラインとの2つの交差位置における2つの前記静電容量の差分を推定することになる。このため、前記2つの交差位置にタッチがなされても、該タッチによる前記2つの静電容量の変化量が同じであるために、前記2つの静電容量の差が変化せず、前記タッチを検知できない場合がある。
そこで、本発明の態様2に係るタッチパネルコントローラは、上記態様1において、前記駆動部は、前記N回の駆動を複数セット行っており、前記複数セットの少なくとも1セットにおける前記一対のドライブラインと、他のセットにおける前記一対のドライブラインとは、少なくとも一方のドライブラインが異なることが好ましい。この場合、前記差分は、前記複数セットの或るセットにて変化しなくても、他のセットにて変化するので、前記タッチを検知することができる。従って、前記タッチの検知精度の低下を防止することができる。
また、本発明の態様3に係る集積回路は、上記態様1または2のタッチパネルコントローラとして機能する集積回路であって、上記各部として機能する論理回路が形成されている集積回路であってもよい。この場合でも、上述と同様の効果を奏することができる。
また、本発明の態様4に係るタッチパネル装置は、上記態様1または2のタッチパネルコントローラを備える電子機器であってもよい。この場合でも、上述と同様の効果を奏することができる。
なお、前記電子機器は、前記タッチパネルコントローラにより制御されるタッチパネルを備えるタッチパネル装置であってもよい。さらに、前記電子機器は、該タッチパネル装置におけるタッチパネルが重ねられているか、或いは、該タッチパネルが内蔵されている表示パネルをさらに備えるものであってもよい。
また、本発明の態様5に係る電子機器は、上記態様4において、前記検出部からのN個の前記線形和信号と前記符号系列との内積演算により、前記K対のドライブラインによる静電容量どうしのK個の差分をそれぞれ推定する推定部をさらに備えることが好ましい。この場合、当該電子機器は、前記推定部により前記静電容量の変化量を精度良く推定することができる。なお、前記推定部は、前記タッチパネルコントローラの内部に設けられてもよいし、前記タッチパネルコントローラの外部に設けられてもよい。或いは、前記電子機器が、CPUおよびメモリを備える場合、該メモリに格納されたプログラムを前記CPUが実行することにより、前記推定部の機能を実現してもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、複数のドライブラインに対し所定の符号系列に基づく駆動電圧をそれぞれ印加することにより、センスラインに蓄積された電荷量の線形和をそれぞれ検出し、複数回の印加により、複数回検出した電荷量と、上記所定の符号系列とを用いて、上記複数のドライブライン及び上記複数のセンスラインの間の容量を推定するタッチパネルコントローラ、並びにこれを用いたタッチパネル装置及び電子機器に利用することができる。
11 タッチパネル装置(電子機器)
12 タッチパネル
13 タッチパネルコントローラ
14 駆動部
15 検出部
21 積分回路
22 A/D変換部
23 演算部(推定部)
24 差動増幅器
25 容量性素子
300 携帯電話機(電子機器)
310 CPU
311 ROM
312 RAM
313 カメラ
314 マイクロフォン
315 スピーカ
316 操作キー
317 表示制御回路
318 表示パネル

Claims (5)

  1. M本(Mは2以上の整数)のドライブラインとセンスラインとの間に形成されるM個の静電容量を有するタッチパネルを制御するタッチパネルコントローラであって、
    K対(Kは整数、且つ、1≦K≦M/2)の前記ドライブラインについて、一方には、N(Nは整数)個のK次元ベクトルにより表される所定の符号系列に基づく駆動電圧を印加し、他方には、該駆動電圧の極性を反転した駆動電圧を印加する駆動をN回行う駆動部と、
    前記駆動電圧と前記静電容量とにより前記センスラインに蓄積された電荷量の線形和を検出し、該線形和に基づく線形和信号をN回出力する検出部とを備えることを特徴とするタッチパネルコントローラ。
  2. 前記駆動部は、前記N回の駆動を複数セット行っており、前記複数セットの少なくとも1セットにおける前記一対のドライブラインと、他のセットにおける前記一対のドライブラインとは、少なくとも一方のドライブラインが異なることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルコントローラ。
  3. 請求項1または2に記載のタッチパネルコントローラとして機能する集積回路であって、上記各部として機能する論理回路が形成されていることを特徴とする集積回路。
  4. 請求項1または2に記載のタッチパネルコントローラを備えることを特徴とする電子機器。
  5. 前記検出部からのN個の前記線形和信号と前記符号系列との内積演算により、前記K対のドライブラインによる静電容量どうしのK個の差分をそれぞれ推定する推定部をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
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