JPWO2014057571A1 - 体液受容キャナルを備えた吸収体物品 - Google Patents

体液受容キャナルを備えた吸収体物品 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の吸収体物品の吸収能力についての課題及び着用者の肌が長期間にわたり湿潤状態に曝されることによって生じる課題を解決することができる吸収体物品の提供。【解決手段】シート状の防漏体と、防漏体の上部に少なくとも一層配置された体液を吸収しうる吸収体とを有する吸収体物品本体と、吸収体物品本体の長さ方向の前端部から後端部にわたって配置される連結構造体とを具備する吸収体物品であって、連結構造体が、左右一対の帯状支持体と、左右の縁部がそれぞれ左右一対の帯状支持体と結合する連結シートとを有し、連結シートが、帯状支持体の下側に吸収体に向かって垂下するように構成されて、連結シートの左右の縁部付近が側面、連結シートの左右方向の中央部付近が底面となる、体液受容キャナルが形成されており、体液受容キャナルが、着用者から排出された体液の受容及び吸収体への移行を可能とする、吸収体物品。【選択図】図1

Description

本発明は、体液受容キャナルを備えた吸収体物品に関する。
紙おむつ(Disposable Diaper)(子供用及び大人用)、生理用ナプキン、失禁用品、トレーニングパンツ等の吸収体物品は、高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer、以下「SAP」ともいう。)やフラッフ状パルプ等を用いた吸収体により、着用者から排出された尿等の体液を吸収する物品である。
従来の吸収体物品においては、排出された体液は、排出器から直接に吸収体の表面上に排出され、吸収体の表面における拡散と、吸収体の表面から吸収体の内部への移行とにより、吸収体に吸収され、固定される。したがって、吸収体物品から外部への体液のリーク(漏れ)を防ぐためには、吸収体物品を着用者の身体に隙間が生じないように密着させ、かつ、吸収体の表面と着用者の肌、特に排出器とを密着させることが必要である。
このような従来の吸収体物品を、吸収体物品の持つ吸収能力を最大限に生かして、効率良く使用するには、1回の体液の排泄のたびに吸収体物品を交換するのではなく、体液が1回排出されても交換せずに、2回目以降の体液の排泄まで使用を続ける複数回使用が必要となる。
しかしながら、複数回使用の場合は、着用者は、必然的に、長時間にわたって、体液で濡れている吸収体の表面と肌とを密着させた状態で維持しなければならなくなる。このような長時間にわたって着用者の肌に体液が接触する状態は、着用者にとって不快であるだけでなく、皮膚を膨化させ、細菌増殖の原因となり、かぶれや炎症を引き起こすことになる。
このような従来の吸収体物品の使用に伴う問題点の改善のために、通気性バックシートの使用、表面シートの改良等の努力がなされてきたが、結局は吸収能力にまだ十分余力が残っていても、吸収体の表面が濡れる状態を感知して、新たな吸収体物品と交換することで皮膚トラブルの発生を回避しているのが実情である。例えば、子供用おむつでは、平均的に吸収能力の40%程度しか利用されていないといわれている。
本発明者は、省資源・省エネルギーが時代の要請である現在、吸収体物品の効率的な使用と、体液と皮膚との長時間の接触により生じる問題の発生防止とを両立することができる吸収体物品の開発について、検討した。
本発明者は、まず、問題の所在を明らかにするために、あらためて吸収体物品とはどのようなものであるかを、紙おむつを例に具体的な解析を行った。
図28は、紙おむつのライフサイクルの説明図である。
紙おむつのライフサイクルとは、着用者が、未使用の紙おむつを装着し、体液(尿)の受容、体液の分配、体液の吸収・固定からなる使用サイクルを繰り返して多数回使用し(図28では3回)、使用済みとして脱着し、廃棄するまでの一連の工程を包含するものである。
本発明者は、この紙おむつのライフサイクルについて検討し、多数回の繰り返し使用を可能にし、効率性と快適性を両立させるためには、以下のような課題があることを見出した。
(A)吸収能力についての課題
(a1)従来の紙おむつのほとんどが、理論値として、標準的な尿量を3回分吸収することができる吸収能力を有しているが、吸収体の一部分が集中的に尿の吸収を行うため、理論上の吸収能力より早く、尿漏れの限界に達してしまう。
(a2)従来の紙おむつでは、着用体位によって吸収体の利用部位の偏りが大きくなる。
(a3)従来の紙おむつでは、特に、クロッチ部分(股下部)の形状と吸収能力に起因するトラブルが多い。これは、クロッチ部分が局部に近接する部分であること、クロッチ部分が幅が最も狭くなる部分であること、及び、クロッチ部分が着用者の身体に密着させるために、絶えずフレキシブルに変形することを求められる部分であることに起因するものと推測された。
(B)着用者の肌が長期間にわたり湿潤状態に曝されることによって生じる課題
(b1)かぶれの発生は当然のこと、かぶれが潜在化している状態をも回避することができる対策が必要である。
(b2)吸収体が吸収能力の限界まで尿を吸収し、それにより吸収体の表面の湿潤の程度が強くなっても、なお肌が濡れない工夫が必要である。つまり、従来のドライ対応のトップシートでは解決不能なレベルの表面戻り液量の発生に対する対策が必要である。
(b3)吸収体の表面が湿潤状態となった場合において、着用者の肌との間で、摩擦力が発生するようなケースを回避することができる対策が必要である。
そこで、本発明は、このような吸収能力についての課題及び着用者の肌が長期間にわたり湿潤状態に曝されることによって生じる課題を解決することができる吸収体物品を提供することを目的とする。
本発明者は、これらの課題を見出した上、更に鋭意研究した結果、吸収体(特に、クロッチ部位)に体液を直接移行させずに、体位に関係なく、前後に体液の移行及び分配をすることができる構成にすることにより、吸収体の全体をできるだけ均等に使用して吸収能力を十分に発揮することができること(上記(a1)の解消)、着用体位による体液の偏りの影響を少なくすることができること(上記(a2)の解消)、及び、吸収体の前端部付近及び後端部付近を効率的に利用してクロッチ部位には体液が流入しにくくすることができること(上記(a3)の解消)を見出し、更に、上記構成を、吸収体の表面と着用者の肌との間に、排出される体液の全量を受容し、一時的に貯留できる構造体を設けることにより実現することにより、吸収体の表面と着用者の肌とが常に非接触状態を保つようにすることができ、かぶれやその潜在化状態の回避(上記(b1)の実現)、吸収体が吸収能力の限界まで尿を吸収した場合の肌濡れの回避(上記(b2)の実現)、及び、(b3)吸収体の表面と着用者の肌との間での摩擦力の発生の回避(上記(b3)の実現)が可能であることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(19)を提供する。
(1)シート状の防漏体と、前記防漏体の上部に少なくとも一層配置された体液を吸収しうる吸収体とを有する吸収体物品本体と、
前記吸収体物品本体の長さ方向の前端部から、前身頃、股下部及び後身頃を経て、後端部にわたって配置され、前記吸収体物品本体と前記前端部及び前記後端部において結合する連結構造体と
を具備する吸収体物品であって、
前記連結構造体が、左右一対の帯状支持体と、左右の縁部がそれぞれ前記左右一対の帯状支持体と結合する連結シートとを有し、
前記連結シートが、前身頃、股下部及び後身頃において、前記帯状支持体の下側に前記吸収体に向かって垂下するように構成されて、前記連結シートの前記左右の縁部付近が側面、前記連結シートの左右方向の中央部付近が底面となる、体液受容キャナルが形成されており、
前記体液受容キャナルが、着用者から排出された体液の受容及び前記吸収体への移行を可能とする、吸収体物品。
(2)前記体液受容キャナルの底面を構成する前記連結シートの下面の一部と前記吸収体の表面とが結合している、上記(1)に記載の吸収体物品。
(3)前記連結シートの前記底面を構成する部分が、股下部において、前記吸収体の表面と結合していない部分を有する、上記(2)に記載の吸収体物品。
(4)前記連結シートの前記底面を構成する部分が、前後方向の少なくとも1箇所において、前記底面の左右方向の全幅にわたって前記吸収体の表面と結合していない部分を有する、上記(2)又は(3)に記載の吸収体物品。
(5)前記体液受容キャナルがその上部に開口を有する、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の吸収体物品。
(6)前記帯状支持体が少なくともその一部に伸縮性を有する、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の吸収体物品。
(7)前記体液受容キャナルを構成する前記連結シートに、着用者から排出された体液を前記吸収体に移行させるための出口となる切欠きが設けられている、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の吸収体物品。
(8)前記体液受容キャナルを構成する前記連結シートに、着用者から排出された体液を前記吸収体に移行させるための出口となる開口が設けられている、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の吸収体物品。
(9)前記体液受容キャナルを構成する前記連結シートに、着用者から排出された体液を前記吸収体に移行させるための出口となるスリットが設けられている、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の吸収体物品。
(10)前記連結シートの一部又は全部が疎水性の不織布により構成されている、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の吸収体物品。
(11)前記連結シートの一部又は全部が親水性の不織布により構成されている、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の吸収体物品。
(12)前記連結シートの一部又は全部が疎水性部分と親水性部分を併有する不織布により構成されている、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の吸収体物品。
(13)前記連結シートが液透過性の開孔フィルムにより構成されている、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の吸収体物品。
(14)前記連結構造体が、その前端及び前記前端から連なる左右両縁の部分において、前記吸収体物品本体と結合しており、前記連結構造体と前記吸収体物品本体とにより前部ポケットが形成されている、上記(1)〜(13)のいずれかに記載の吸収体物品。
(15)前記連結構造体が、その後端及び前記後端から連なる左右両縁の部分において、前記吸収体物品本体と結合しており、前記連結構造体と前記吸収体物品本体とにより後部ポケットが形成されている、上記(1)〜(14)のいずれかに記載の吸収体物品。
(16)前記体液受容キャナルの垂下度が、股下部から後身頃にかけて小さくなっていく、上記(1)〜(15)のいずれかに記載の吸収体物品。
ただし、垂下度(h/w)は、前記左右一対の帯状支持体の内側の間隔(w)に対する前記帯状支持体の上面を結ぶ面と前記連結シートの底面との距離(h)の比である。
(17)前記体液受容キャナルの垂下度が、股下部から前身頃にかけて小さくなっていく、上記(1)〜(16)のいずれかに記載の吸収体物品。
ただし、垂下度(h/w)は、前記左右一対の帯状支持体の内側の間隔(w)に対する前記帯状支持体の上面を結ぶ面と前記連結シートの底面との距離(h)の比である。
(18)更に、前記体液受容キャナルの左右方向の外側にインナーレッグギャザーが設けられている、上記(1)〜(17)のいずれかに記載の吸収体物品。
(19)更に、前記吸収体物品本体の左右縁部にアウターレッグギャザーが設けられている、上記(1)〜(18)のいずれかに記載の吸収体物品。
本発明の吸収体物品は、吸収体の吸収能力を十分に発揮することができ、また、着用者の肌が長期間にわたり湿潤状態に曝されることがなく、かぶれの発生等の問題が抑制されている。
本発明の吸収体物品の例を示す模式図である。 吸収体物品に用いられる連結構造体を示す模式図である。 種々の連結構造体の例を示す模式的な横端面図である。 体液受容キャナルの種々の形成状態の模式的な説明図である。 体液受容キャナルの種々の形成状態の模式的な説明図である。 体液受容キャナルの種々の形成状態及び配置の模式的な説明図である。 種々の切欠きを設けた連結シートの例を示す模式的な平面図である。 種々の開口を設けた連結シートの例を示す模式的な平面図である。 種々のスリットを設けた連結シートの例を示す模式的な平面図である。 種々の出口を設けた連結シートの例を示す模式的な平面図である。 吸収体物品における帯状支持体の配置状態の例を示す模式的な説明図である。 種々の帯状支持体の例を示す模式的な横端面図である。 本発明の吸収体物品の実施態様の例を示す模式図である。 連結構造体を示す模式図である。 本発明の吸収体物品の実施態様の別の例を示す模式図である。 本発明の吸収体物品の実施態様の更に別の例を示す模式図である。 従来の吸収体物品の一例を示す模式図である。 本発明の吸収体物品の実施態様の更に別の例を示す模式図である。 本発明の吸収体物品の実施態様の更に別の例を示す模式図である。 本発明の吸収体物品の実施態様の更に別の例を示す模式図である。 比較例1の伏臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。 比較例1の仰臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。 実施例1の伏臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。 実施例1の仰臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。 実施例2の伏臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。 実施例2の仰臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。 実施例2の仰臥位での第2回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。 紙おむつのライフサイクルの説明図である。
以下、本発明の吸収体物品を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、本明細書においては、本発明の吸収体物品を実際に着用した場合に、着用者の肌に近い側を「上」といい、遠い側を「下」という。また、本発明の吸収体物品を実際に着用した場合に、着用者の体の前側に対応する側を「前」といい、後側に対応する側を「後」という。また、各図中、理解を容易にするために、実際には接触している部材を離間させて示すことがある。添付した図面中の各平面図においては、図の左側に吸収体物品等の前側が位置するように図示してある。
また、本明細書においては、「吸収体物品本体」とは、吸収体物品の構成部材である防漏体、防漏体上に設けることができるトップシート、その他吸収体物品に設けることができる各種部材を総称していうものである。これに従い、吸収体物品がおむつである場合は、吸収体物品本体をおむつ本体と呼ぶ。
さらに、本明細書においては、「吸収体の表面」とは、吸収体が露出している場合は、その表面を意味し、吸収体が拡散シート、アクイジションシート、トップシート(サーフェスシート)等で被覆されている場合は、被覆している拡散シート、アクイジションシート、トップシート(サーフェスシート)等の表面を意味する。
図1は、本発明の吸収体物品の例を示す模式図である。図1(A)は、テープ型おむつの態様である吸収体物品に応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態を模式的に示した展開平面図である。図1(B)は、吸収体物品に応力を加えない場合の(弛緩状態の)図1(A)中のIB−IB線に沿った横端面図である。
図1(C)は、吸収体物品に応力を加えない場合の(弛緩状態の)斜視図である。
図1に示される本発明の吸収体物品100は、テープ型おむつとして構成されており、基本的に、シート状の防漏体10と、防漏体10の上部に少なくとも一層配置された体液を吸収しうる吸収体12とを有する吸収体物品本体と、前記吸収体物品本体の長さ方向の前端部から、前身頃F、股下部C及び後身頃Rを経て、後端部にわたって配置され、前記吸収体物品本体と前記前端部及び前記後端部において結合する連結構造体14とを具備する。
防漏体10の材質は、一般に、バックシートとして用いられているものを用いることができる。具体的には、例えば、PE、PP、PET、EVA等の樹脂のフィルム;前記樹脂の発泡シート等の体液不透過性シートを用いることができる。体液不透過性シートは、通気性フィルム等の通気性を有するものも好適に用いられる。
また、前記樹脂のフィルムを用いる場合には、感触や外観を向上させるために、フィルムと不織布との複層シートとして用いることもできる。この場合、不織布としては、比較的低目付のSB、サーマルボンド不織布(例えば、エアスルータイプ)等が好適に用いられる。
また、前記樹脂のフィルムと後述するシート状吸収体との複層シートを用いることもできる。
また、高耐水性不織布を用いることもできる。高耐水性不織布としては、例えば、耐水度100mmH2O以上の耐水性を有するSMS、不織布ウェブの細孔をミクロフィブリル化セルロース(MFC)やワックスで充填することにより耐水性を付与されたSMSが挙げられる。この場合、単独で用いてもよく、フィルムと高耐水性不織布との複層シートとして用いることもできる。
防漏体10は、複数の部材から構成されていてもよい。
防漏体10は、シート状であり、吸収体12等を上部に収納し、かつ、連結構造体14を配置し得るものであれば、その形状を特に限定されない。
本発明に用いられる吸収体12は、体液を吸収しうるものであれば特に限定されず、従来公知の吸収体物品に用いられる吸収体を用いることができる。例えば、粉砕された木材パルプ、粉砕された木材パルプと粒状又は粉体状のSAPとを混合しマット状に成形した吸収体、薄いシート状に成形されたSAPを主成分とするシート状吸収体等を用いることができる。これらの吸収体は、その形状を保持し、同時にパルプやSAPから発生する微粉の発生や脱落を防ぐため、ティッシュペーパー、不織布、開孔フィルム等からなるコアラッピング材で被覆されているのが一般的である。本明細書においては、コアラッピング材が用いられている場合には、コアラッピング材も含めて「吸収体」と呼ぶ。
シート状吸収体は、形態安定性、SAPの脱落防止性能等に優れる。
シート状吸収体の中でも、SAPを50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上含有する高吸水性シートであるのが好ましい。また、高吸水性シートにおけるSAPの含有量は、高吸水性シートの安定性等の点で、95質量%以下であるのが好ましい。
高吸水性シートは、SAPを主成分とする極薄のシート状吸収体である。高吸水性シートは、SAPの含有量が極めて高いため、厚さが極めて薄い。高吸水性シートの厚さは、1.5mm以下であるのが好ましく、1mm以下であるのがより好ましい。
高吸水性シートは、SAPを主成分とする極薄のシート状吸収体であれば、構成や製造方法を特に限定されない。
例えば、Air Laid法で得られる高吸水性シートが挙げられる。Air Laid法は、粉砕した木材パルプとSAPとを混合し、結合剤を添加してシート状に成形して高吸水性シートを得る方法である。この方法で得られる高吸水性シートとしては、例えば、米国レオニヤ(Rayonier)社製のNOVATHIN(米国登録商標)、王子キノクロス社製のB−SAP等が知られている。
また、SAPの分散スラリーを不織布等の体液透過性シートの上にコーティングする方法で得られる高吸水性シートも挙げられる。ここで、SAPの分散スラリーは、SAPとミクロフィブリル化セルロース(MFC)とを、水とエタノールとの混合溶媒に分散させたものであるのが好ましい。この方法で得られる高吸水性シートとしては、例えば、(株)日本吸収体技術研究所製のMegaThin(登録商標)が知られている。
そのほかに、例えば、起毛状不織布にSAPを大量に担持させ、ホットメルトバインダー、エマルションバインダー、水性繊維等で固定する方法で得られる高吸水性シート、繊維状SAPをPET(ポリエチレンテレフタレート)繊維と混合してウェブ状に成形する方法で得られる高吸水性シート、SAP層の上下をティッシュで挟んだSAPシートが挙げられる。
吸収体12は、防漏体10の上部に、少なくとも1層配置される。すなわち、吸収体12は、1層であってもよく、2層以上(複数層)であってもよい。
また、吸収体12は、折りたたんだ状態で配置することもできる。
吸収体物品本体は、上述した防漏体10と、吸収体12とを有し、他の構成部材を有していてもよい。
連結構造体14は、上記吸収体物品本体の長さ方向の前端部から、前身頃F、股下部C及び後身頃Rを経て、後端部にわたって配置される。連結構造体14の前端部及び後端部は、それぞれ、吸収体物品本体の前端部及び後端部と、前端結合部20及び後端結合部22において、結合している。結合の方法は、特に限定されず、例えば、ホットメルト接着剤、熱シール接着等を用いて結合することができる。
連結構造体14は、左右一対の帯状支持体16と、左右の縁部がそれぞれ左右一対の帯状支持体16と結合する連結シート18とを有している。連結シート18の左右の縁部の上面は、左右一対の帯状支持体16の下側と、結合部24において、結合している。
帯状支持体16は、2本のポリウレタンフィラメントを並列させて不織布で上下を被覆することにより構成されている。これにより帯状支持体16は、伸縮性及びクッション性を有している。
連結シート18は、前身頃F、股下部C及び後身頃Rにおいて、図1(B)に示されるように、帯状支持体16の下側に吸収体12に向かって垂下するように構成されている。
連結シート18は、図1(B)に示されるように、その左右の縁部付近が側面、その左右方向の中央部付近が底面となる、体液受容キャナルCaを形成している。
吸収体物品100においては、図1(B)に示されるように、体液受容キャナルCaの底面を構成する連結シート18の下面の一部と吸収体12の表面とが結合部26において結合している。
また、吸収体物品100においては、図1(B)に示されるように、連結シート18の体液受容キャナルCaの底面を構成する部分が、股下部Cにおいて、吸収体12の表面と結合していない部分を有する。これにより、体液受容キャナルCaの形状が、着用者の動作等による吸収体12の動きや変形による影響を受けにくくなる。したがって、連結シートの底面を構成する部分が、股下部において、吸収体の表面と結合していない部分を有するのは、本発明の好ましい態様の一つである。
さらに、吸収体物品100においては、図1(A)に示されるように、連結シート18の底面を構成する部分が、前後方向の少なくとも1箇所において、底面の左右方向の全幅にわたって吸収体12の表面と結合していない部分を有する。具体的には、結合部26の前後の部分においては、連結シート18の底面を構成する部分が、底面の左右方向の全幅にわたって吸収体12の表面と結合していない。このように、連結シート18が結合部26の前後の位置に離間状態を保つ部分を有することによって、連結シート18の前端部及び後端部に向かう底面が浮き上がり、底面の股下部C方向への傾斜を大きくすることができ、その結果、体液が吸収体物品本体の前端及び後端に到達する量を少なくして前端及び後端からの漏れを抑制することができる。したがって、連結シートの底面を構成する部分が、前後方向の少なくとも1箇所において、底面の左右方向の全幅にわたって吸収体の表面と結合していない部分を有するのは、本発明の好ましい態様の一つである。
結合部26は、連結シート18の左右方向の中央の位置で、前身頃Fの一部から、股下部Cを経て、後身頃Rの一部に至る線状に設けられている(図1(A)参照)。連結シート18の下面の一部と吸収体12の表面とを結合する方法は、特に限定されず、例えば、ホットメルト接着剤、熱シール接着等を用いて結合することができる。
吸収体物品100においては、体液受容キャナルCaは、左右対称のV字型を呈しており、左右一対の帯状支持体16の間は開放されて、開口を持つ構造となっている。
吸収体物品100は、着用時においては、着用者の肌に直接接する部位が体液受容キャナルCaの両縁に浮上状態で存在する帯状支持体16の上面のみとなり、尿排出器も肛門も、左右一対の帯状支持体16の間の開口に収容される。
したがって、着用者が尿を排出すると、排出された尿はその全量が、まずこの体液受容キャナルCa内に収容され、尿が吸収体12の表面に直接排出されることはない。
体液受容キャナルCa内に貯留された尿は、その後、体液の出口から吸収体12の表面に分配して、供給される。
吸収体物品100においては、体液受容キャナルCaにおいて、出口が明示されていないが、連結シート18が親水性の不織布により構成され、液透過性となっており、この不織布の有する多数の細孔が体液の出口となっている。よって、体液受容キャナルCa内に貯留された尿は、その後、多数の細孔を通じて、吸収体12の表面に分配して、供給される。
親水性の不織布としては、例えば、PE/PP製のスパンボンド不織布(例えば、チッソ社製、目付量15g/m2)を親水化処理剤により処理して液透過性を付与したものを用いることができる。
このように、連結シートの一部又は全部が親水性の不織布により構成されているのは、本発明の好適な態様の一つである。
上述したように、体液受容キャナルCaは、着用者から排出された体液の受容及び吸収体12への移行を可能とする。また、体液は、体液受容キャナルCa内を移動し、体液受容キャナルCaの出口を通じて吸収体12に分配される。
吸収体物品100の着用時においては、尿の1回目の排出のみならず、2回目以降の排出についても、排出された尿は全量がまず体液受容キャナルCa内に収容され、直接吸収体12の表面に排出されることはない。
したがって、着用開始時から着用終了時まで、体液受容キャナルCaがバリヤーとなり、着用者の肌が吸収体12の表面に接触して肌を濡らす状態とはならない。
吸収体物品100においては、排出された体液は、体液受容キャナルCaにより全量が受容され、一時的に貯留された後、連結シート18が全面的に液透過性を有しているので、連結シート18の比較的広い領域から滲み出して吸収体12の表面に供給される。この際、着用体位、排出速度、排出量等の影響を受けるが、吸収体12の比較的広い範囲の部分を利用することができ、股下部Cの部分に対する負荷は大幅に抑制される。
なお、着用者が便を排出した場合には、便中の液成分は連結シート18の細孔から吸収体12の表面に移行するが、固形成分は全量体液受容キャナルCa内にとどまる。
図1(C)に示されるように、吸収体物品100における体液受容キャナルCaは、股下部Cにおいては、左右方向の幅が狭く、かつ、上下方向の深さが深くなっており、股下部Cから前身頃F及び後身頃Rのそれぞれにかけて、徐々に左右方向の幅が広く、上下方向の深さが浅くなるように形成されている。
本発明においては、上記構成に限定されず、例えば、従来公知の各種部材を具備することができる。
吸収体物品100は、上記の各部材に加え、以下に説明する各種部材を具備する。
防漏体10の後端付近の左右両側には、着脱部材28が設けられている。防漏体10の前端付近の下面には、着脱部材と互いに着脱自在となるように、着脱部材(図示せず)が設けられている。これらの着脱部材は、例えば、各種面ファスナーにより構成することができる。具体的には、防漏体10の後端付近の左右両側に設けられる着脱部材28として、ベルクロテープ(雄)、防漏体10の前端付近の下面に設けられる着脱部材として、TLZ(雌)を用いることができる。
また、吸収体物品100は、吸収体物品本体の左右縁部に、アウターレッグギャザー(OLG)30を具備する。OLG30は、並列した3本のポリウレタンフィラメント(伸縮性部材)が、防漏体10とトップシート32との間に配置されることにより形成されている。トップシート32は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。
本発明の吸収体物品においては、インナーレッグギャザー(ILG)を、体液受容キャナルCaの左右方向の外側に具備していてもよい。本発明の吸収体物品においては、OLGとILGとを両方とも具備していてもよい。ILGは、左右一対の頭部と脚部とを有するギャザーであり、脚部が、吸収体の表面の左右両縁又は吸収体物品本体の左右両縁に結合して存在するものであり、スタンディングレッグギャザー(SLG)とも称される。
本発明の吸収体物品に用いられる連結構造体について、より詳細に説明する。
図2は、吸収体物品100に用いられる連結構造体14を示す模式図である。図2(A)は平面図であり、図2(B)は横端面図である。
連結構造体14は、帯状支持体16と連結シート18とを有している。連結構造体14は、例えば、連結シート18の左右両縁を帯状支持体16に結合させて得ることができる。結合の方法は、特に限定されず、例えば、ホットメルト接着剤、熱シール接着等を用いて結合することができる。
吸収体物品100においては、図2に示される連結構造体14が、体液受容キャナルCaが形成されるように設けられている(図1参照)。
以下、まず連結シートについて説明する。
連結シートは、材料を特に限定されないが、例えば、PE、PP、PET、ポリウレタン、SBR系ゴム、PVA、EVA等の合成樹脂のフィルム、開孔シート及びネット状シート;PE繊維、PP繊維、PET繊維、PE/PP複合繊維、PE/PET複合繊維等の合成繊維を構成成分とする乾式不織布、湿式不織布、スパンボンド不織布、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド積層体に代表されるスパンメルト不織布;木材パルプ、コットン、レーヨン、リヨセル、アセテート等のセルロース類を主成分とする親水性繊維を構成成分とする乾式不織布、湿式不織布及びスパンボンド不織布が好適に挙げられる。
連結シートは、目付量5〜50g/m2程度であるのが好ましく、また、柔軟性のある比較的厚さが薄いシートであるのが好ましい。
図3は、種々の連結構造体の例を示す模式的な横端面図である。
図3(A)に示される連結構造体14aは、帯状支持体16aと連結シート18aとが結合部24aにおいて結合することにより構成されている。
帯状支持体16aは、図2に示される連結構造体14における帯状支持体16と同様のものを用いることができる。図3(B)〜図3(G)における各帯状支持体16aについても同様である。
連結シート18aは、単層であり、材料は特に限定されず、上述した材料により構成することができる。この態様の連結シートは、構造が簡単で、製造工程が簡易になるという利点がある。なお、連結シートとして、疎水性の不織布(例えば、PE/PP系のスパンボンド不織布)の一部(例えば、中央部のみ)に、親水化処理(例えば、界面活性剤による処理)を施したものを用いることもできる。
図3(B)に示される連結構造体14bは、左右一対の帯状支持体16aと連結シート18bとが結合部24aにおいて結合することにより構成されている。連結シート18bは、左右2枚の疎水性シート18b’と左右方向の中央の親水性シート18b”とが結合部24bにおいて結合することにより構成されている。この態様の連結シートは、製造工程が図3(A)に示される連結シート18aと比べて若干複雑であるが、種々の疎水性シートと種々の親水性シートとの組合せにより、多様な性能を発現することができるという利点がある。
図3(C)に示される連結構造体14cは、左右一対の帯状支持体16aと連結シート18cとが結合部24aにおいて結合することにより構成されている。連結シート18cは、疎水性シート18c’の上面の左右方向の中央に、親水性シート18c”が配置され、結合部24cにおいて結合することにより構成されている。連結シート18cは、中央部においては、二重構造を有している。この態様の連結シートは、図3(B)に示される連結シート18bと比べて、材料コストが高くなるが、製造工程が簡易であるという利点がある。
図3(D)に示される連結構造体14dは、左右一対の帯状支持体16aと連結シート18dとが結合部24aにおいて結合することにより構成されている。連結シート18dは、親水性シート18d’の下面の左右方向の中央に、疎水性シート18d”が配置され、結合部24dにおいて結合することにより構成されている。連結シート18dは、中央部においては、二重構造を有している。この態様の連結シートは、図3(B)に示される連結シート18bと比べて、材料コストが高くなるが、製造工程が簡易であるという利点がある。
図3(E)に示される連結構造体14eは、左右一対の帯状支持体16aと連結シート18eとが、連結シート18eの左右両縁が上側において内側に折り返された状態で、結合部24aにおいて結合することにより構成されている。この態様の連結シート(折り返し連結シート)は、左右方向の幅を広くすることができるため、体液受容キャナルCaの容積を大きくすることができ、体液の貯留能力を大きくすることができるという利点がある。
図3(F)に示される連結構造体14fは、左右一対の帯状支持体16aと連結シート18fとが、連結シート18fの左右両縁が上側において内側に折り返され、更に外側に折り返された状態で、結合部24aにおいて結合することにより構成されている。この態様の連結シート(折り畳み連結シート)は、左右方向の幅を更に広くすることができるため、体液受容キャナルCaの容積を更に大きくすることができ、体液の貯留能力を更に大きくすることができるという利点がある。
図3(G)に示される連結構造体14gは、左右一対の帯状支持体16aと連結シート18gとが、連結シート18gの左右両縁が左右一対の帯状支持体16aを上側においてそれぞれ包み込むことにより一体化されて構成されている。この態様の連結シートは、帯状支持体が連結シートによって被覆されているため、帯状支持体の表面に凹凸があったり、硬さがあったりしても、連結シートの柔らかさや滑らかさによって、着用者の感触を改良することができる。また、結合のための接着剤の使用量を軽減することができる。
連結シートの一部又は全部が疎水性の不織布により構成されている態様、連結シートの一部又は全部が親水性の不織布により構成されている態様、及び、連結シートの一部又は全部が疎水性部分と親水性部分を併有する不織布により構成されている態様は、いずれも本発明の好適な態様である。
つぎに、体液受容キャナルCaの形成状態について説明する。
吸収体物品100における体液受容キャナルCaは、上述したように、前後方向の位置によって、左右方向の幅及び上下方向の深さが異なっている。
これは、連結シート18は、その自重で帯状支持体16から垂下するのであるが、その垂下の程度は、左右方向の幅が狭いほど大きくなり、また、左右方向においては帯状支持体16から最も離れた中央の位置において大きくなっている。帯状支持体16の左右方向の幅を強制的に狭くしたり、連結シート18に応力を加えると、垂下の程度を更に大きくすることができる。
図4は、体液受容キャナルの種々の形成状態の模式的な説明図である。図4においては、連結構造体及び吸収体のみを横端面図で示しており、その他の部材は省略してある。
図4(A)〜図4(C)に示される各連結構造体14aは、図3(A)に示されるものである。
連結シート18aは、帯状支持体16aの下側に吸収体12aに向かって垂下するように構成されて、連結シート18aの左右の縁部付近が側面、連結シート18aの左右方向の中央部付近が底面となる、体液受容キャナルCaが形成されている。
本発明においては、連結シートの垂下の程度は、左右一対の帯状支持体の内側の間隔wに対する帯状支持体の上面を結ぶ面と連結シートの底面との距離hの比である垂下度h/wで表される。
図4(A)においては、体液受容キャナルCaの底面を構成する連結シート18aの下面は、吸収体12aとは結合せずに、離間している。
図4(A)に示される体液受容キャナルCaは、応力を掛けない弛緩状態において、深さが浅くなっており、連結シート18aの垂下度(h0/w0)が0.1〜0.4程度である。
図4(B)においては、体液受容キャナルCaの底面を構成する連結シート18aの下面が、吸収体12aと左右2箇所の結合部26aにおいて結合し、固定されており、これにより底面の左右方向の幅が広い体液受容キャナルCaが形成されている。体液受容キャナルCaの内面は、U字型となっている。連結シート18aの垂下度(h1/w1)は、0.3〜0.8程度である。
このように、連結シートの下面を吸収体の表面と結合させて固定することにより、結合させない場合に比べて、垂下度を大きくすることができる。
図4(C)においては、体液受容キャナルCaの底面を構成する連結シート18aの下面が、吸収体12aと左右方向の中央の結合部26bにおいて結合し、固定されており、これにより左右方向の幅は狭いが、上下方向の深さが深い体液受容キャナルCaが形成されている。体液受容キャナルCaの内面は、V字型となっている。連結シート18aの垂下度(h2/w2)は、最大で1.5〜2.0程度である。
垂下度は、上述したように、体液受容キャナルCaの深さの指標であるとともに、連結構造体の両縁に存在する帯状支持体がどの程度吸収体の表面から浮き上がっているかの指標でもある。すなわち、垂下度が大きくなると、帯状支持体と吸収体の表面との離間距離が大きくなり、それに伴い、着用者の肌の表面と吸収体の表面との間の離間距離が大きくなり、バリヤー効果(着用者の肌と吸収体の表面との接触を防止する効果)も大きくなる。
本発明においては、垂下度h/wが、股下部Cから後身頃Rにかけて小さくなっていくのが好ましい態様の一つである。この態様においては、体液受容キャナルCaが股下部Cにおいては狭く深いが、後身頃Rにおいては広く浅くなっているため、体液受容キャナルCaへの便の受容が円滑に行われる。
また、本発明においては、垂下度h/wが、股下部Cから前身頃Fにかけて小さくなっていくのが好ましい態様の一つである。この態様においては、体液受容キャナルCaが股下部Cにおいては狭く深いが、前身頃Fにおいては広く浅くなっているため、体液受容キャナルCaにおける尿排出器の存在位置を適切な状態としやすい。
このような体液受容キャナルCaの形成状態は、一つの吸収体物品において、単独で用いることもできるし、複数の形成状態を用いることもできる。
例えば、3種類の形成状態を用いて、前身頃Fの前端部付近及び後身頃Rの後端部付近の位置においては、図4(A)に示される浮上状態とし、股下部Cの前後付近の前身頃F及び後身頃Rの位置(尿排出器付近及び便排出器(肛門)付近)においては、図4(B)に示される幅広の底面を有する状態とし、再狭窄部位である股下部Cにおいては、図4(C)に示される、幅が狭く、深さが深いV字型の内面を持ち、帯状支持体16aの吸収体12aの表面からの離間の程度が大きい状態とすることができる。
また、2種類の形成状態を用いることができる。具体的には、図4(A)に示される状態と図4(B)に示される状態との組合せ、図4(A)に示される状態と図4(C)に示される状態との組合せ、及び、図4(B)に示される状態と図4(C)に示される状態との組合せが挙げられる。
図5は、体液受容キャナルの種々の形成状態の模式的な説明図である。図5においては、連結シートのみを横端面図で示しており、その他の部材は省略してある。
図5(A)〜図5(D)は、いずれも基本的な体液受容キャナルの態様を示す。
図5(A)に示される連結シートは、図4(B)に示されるのと同様に、U字型の体液受容キャナルを形成している。
図5(B)に示される連結シートは、図4(C)に示されるのと同様に、V字型の体液受容キャナルを形成している。
図5(C)に示される連結シートは、底面の幅が広く、上に向かって狭くなっているU字型(底広U字型)の体液受容キャナルを形成している。
図5(D)に示される連結シートは、底面の幅が狭く、上に向かって広くなっているU字型(底狭U字型)の体液受容キャナルを形成している。
図5(E)〜図5(J)は、いずれも上記の基本的な体液受容キャナルの態様の組合せを示す。
図5(E)に示される連結シートは、V字型の部分とU字型の部分とを併有する体液受容キャナルを形成している。
図5(F)に示される連結シートは、V字型の部分と底広U字型の部分とを併有する体液受容キャナルを形成している。
図5(G)に示される連結シートは、V字型の部分と底狭U字型の部分とを併有する体液受容キャナルを形成している。
図5(H)に示される連結シートは、U字型の部分と底広U字型の部分とを併有する体液受容キャナルを形成している。
図5(I)に示される連結シートは、U字型の部分と底狭U字型の部分とを併有する体液受容キャナルを形成している。
図5(J)に示される連結シートは、底広U字型の部分と底狭U字型の部分とを併有する体液受容キャナルを形成している。
これらは体液受容キャナルの態様の好適例であり、おむつのサイズや、パンツ型かテープ型かの違いにより、適宜選択される。
また、本発明においては、上記以外の態様や組合せを用いることもできる。
図6は、体液受容キャナルの種々の形成状態及び配置の模式的な説明図である。図6においては、連結シート及び吸収体のみを示しており、その他の部材は省略してある。
図6(A)は、体液受容キャナルを形成する連結シートの例を示す平面図であり、図6(B)は、図6(A)中のVIB−VIB線に沿った横端面図である。
図6(A)及び図6(B)に示される連結シート19は、その幅方向の中央において、前後方向に線状に延在する結合部27によって、吸収体13の表面に結合し、固定されている。
連結シート19は、前身頃Fから股下部Cを経て後身頃Rに至るまでの領域で、V字型の体液受容キャナルCaを形成している。すなわち、連結シート19は、結合部27の存在する領域においては、図4(C)に示される形状を呈する一方、結合部27の存在しない前端部及び後端部においては、図4(A)に示される形状を呈している。このように、連結シート19は、二つの形状が連なる体液受容キャナルCaを形成している。
この態様の体液受容キャナルは、深く形成しやすく、バリヤー効果が大きくなるとともに、製造も簡易である。
図6(C)は、体液受容キャナルを形成する連結シートの別の例を示す平面図であり、図6(D)は、図6(C)中のVID−VID線に沿った横端面図であり、図6(E)は、図6(C)中のVIE−VIE線に沿った横端面図である。
図6(C)〜図6(E)に示される連結シート19aは、前身頃F及び後身頃Rの幅方向の中央において、それぞれ前後方向に帯状に延在する結合部27aによって、吸収体13の表面に結合し、固定されており、股下部Cにおいては、吸収体13の表面と結合していない。
連結シート19aは、前身頃F及び後身頃Rにおいては、それぞれ図6(D)に示されるように、V字型の体液受容キャナルCaを形成しており、また、股下部Cにおいては、この体液受容キャナルCaが、図6(E)に示されるように、吸収体13の表面から浮き上がり、深さが浅くなっている。すなわち、連結シート19aは、三つの部分からなる体液受容キャナルCaを形成している。
この態様の体液受容キャナルは、股下部Cにおける体液の移動が起こりやすいため、体液の前部及び後部への移行を多くすることができる。
図6(F)は、体液受容キャナルを形成する連結シートの更に別の例を示す平面図であり、図6(G)は、図6(F)中のVIG−VIG線に沿った横端面図であり、図6(H)は、図6(F)中のVIH−VIH線に沿った横端面図である。
図6(F)〜図6(H)に示される連結シート19bは、前身頃F及び後身頃Rの幅方向の中央において、それぞれ前後方向に線状に延在する結合部27bによって、吸収体13の表面に結合し、固定されており、股下部Cにおいては、その左右両側に線状に延在する結合部27b’によって、吸収体13の表面に結合し、固定されている。
連結シート19bは、前身頃F及び後身頃Rにおいては、それぞれ図6(G)に示されるように、V字型の体液受容キャナルCaを形成しており、また、股下部Cにおいては、この体液受容キャナルCaが、図6(H)に示されるように、底広U字型となっている。すなわち、連結シート19bは、三つの部分からなる体液受容キャナルCaを形成している。
この態様の体液受容キャナルは、着用時に尿排出器が位置する部分である前部の上部開口を、相対的に拡げる効果を奏する。
図6(I)は、体液受容キャナルを形成する連結シートの更に別の例を示す平面図であり、図6(J)は、図6(I)中のVIJ−VIJ線に沿った横端面図であり、図6(K)は、図6(I)中のVIK−VIK線に沿った横端面図であり、図6(L)は、図6(I)中のVIL−VIL線に沿った横端面図である。
図6(I)〜図6(L)に示される連結シート19cは、前身頃F及び後身頃Rの幅方向の中央において、その左右両側に線状に延在する結合部27cによって、吸収体13の表面に結合し、固定されており、股下部Cから前身頃Fの後部付近の幅方向の中央において、前後方向に線状に延在する結合部27c’によって、吸収体13の表面に結合し、固定されている。
連結シート19cは、前身頃Fの後部付近においては、図6(J)に示されるように、その下面の3箇所で吸収体13の表面と結合し、底広U字型の体液受容キャナルCaを形成しており、股下部Cにおいては、この体液受容キャナルCaが、図6(K)に示されるように、V字型となっており、また、前身頃Fの後部付近以外の部分及び後身頃Rにおいては、それぞれ図6(L)に示されるように、U字型となっている。すなわち、連結シート19cは、四つの部分からなる体液受容キャナルCaを形成している。
この態様の体液受容キャナルは、着用時に尿排出器が位置する部分である前部の上部開口と、着用時に便排出器(肛門)が位置する部分である後部の上部開口とを、それぞれ相対的に拡げる効果を奏する。
なお、図6は、上述したように、模式図であり、実際の吸収体物品における体液受容キャナルは、連結シートの底面と吸収体の表面との結合部の位置等が同一であっても、前後方向の存在位置、帯状支持体の伸縮度等による応力の影響等によって容易に変形することがある。
例えば、連結構造体が前後方向の応力を受けると、縮んだ状態の帯状支持体が前後方向に伸び、これにより体液受容キャナルの開口(左右一対の帯状支持体の間隔)が左右方向に広くなり、V字型の態様であれば、広く開く形状になる。逆に、連結構造体が前後方向の応力を受けないと、縮んだ状態の帯状支持体により体液受容キャナルの開口(左右一対の帯状支持体の間隔)が左右方向に狭くなり、V字型の態様であれば、狭く閉じる形状になる。
体液受容キャナルCaは、着用者から排出された体液の受容及び吸収体への移行を可能とするという機能を奏するが、その構造は特に限定されない。
例えば、第1に、全体が液透過性である連結シートを用いる態様が挙げられる。具体的には、例えば、親水性材料(例えば、セルロース系の不織布)により連結シートを構成する態様(例えば、上述した吸収体物品100における連結シート18)、疎水性の不織布(例えば、スパンメルト不織布)を親水化処理して液透過性を付与したものにより連結シートを構成する態様、物理的な液透過性を有する材料(例えば、開孔PEフィルム等の液透過性の開孔フィルム)により連結シートを構成する態様が挙げられる。
第2に、一部が液透過性である連結シートを用いる態様が挙げられる。具体的には、例えば、親水性材料(例えば、セルロース系の不織布)により連結シートの一部(例えば、連結シートの底面を構成する部分、着用者の股下部に相当する部分)を構成する態様、疎水性の不織布(例えば、スパンメルト不織布)を親水化処理して液透過性を付与したものにより連結シートの一部(例えば、連結シートの底面を構成する部分、着用者の股下部に相当する部分)を構成する態様が挙げられる。
第3に、体液の移行を可能とする出口を設けた連結シートを用いる態様が挙げられる。体液の移行を可能とする出口としては、例えば、切欠き、開口、スリットが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
切欠きは、形状、大きさ、位置、個数等を限定されない。
開口は、形状、大きさ、位置、個数等を限定されない。開口の形状としては、例えば、円形状、三角形状、四角形状、星形状、不定形状が挙げられる。これらは適宜組み合わせて用いることができる。
なお、本発明においては、切欠きと開口とは本質的に同じであるが、大きさの比較的大きいものを切欠きとして、大きさの比較的小さいもの(1箇所に複数設けることが好ましいもの)を開口として扱う。
スリットは、形状、大きさ、位置、個数等を限定されない。スリットの形状としては、例えば、直線状、弧状、C字型曲線状が挙げられる。スリットの位置としては、例えば、幅方向、斜め方向、前後方向が挙げられる。これらは適宜組み合わせて用いることができる。
図7は、種々の切欠きを設けた連結シートの例を示す模式的な平面図である。
図7(A)に示される連結シート19dは、前身頃Fから後身頃Rにわたって、大きな切欠き34を1個設けられている。
図7(B)に示される連結シート19eは、前身頃Fにほぼ長方形状の切欠き34a、股下部Cの後端付近から後身頃Rにかけてほぼ長方形状の切欠き34bを、それぞれ設けられている。このように2個以上の切欠きを設ける場合、形状や大きさが同一であってもよく、異なっていてもよい。連結シート19eにおいては、切欠き34aと切欠き34bとでは、形状及び大きさが異なっている。
図8は、種々の開口を設けた連結シートの例を示す模式的な平面図である。
図8(A)に示される連結シート19fは、多数の同一の形状(ここでは、円形)及び大きさの開口36を設けられている。前身頃F及び後身頃Rには開口が多く配置され、股下部Cには開口が少なく配置されている。これにより、体液受容キャナルが受容した体液が、主に、前身頃F及び後身頃Rから、吸収体に移行するようになっている。
図8(B)に示される連結シート19gは、多数の同一の形状(ここでは、円形)、かつ、異なる大きさの開口36aを設けられている。前身頃F及び後身頃Rには大きな開口が配置され、股下部Cには小さな開口が配置されている。これにより、体液受容キャナルが受容した体液が、主に、前身頃F及び後身頃Rから、吸収体に移行するようになっている。
図8(C)に示される連結シート19hは、多数の同一の形状(ここでは、円形)、かつ、異なる大きさの開口36bを設けられている。前身頃F及び後身頃Rには大きな開口及び多数の小さな開口が配置され、股下部Cには少数の小さな開口が配置されている。これにより、体液受容キャナルが受容した体液が、主に、前身頃F及び後身頃Rから、吸収体に移行するようになっている。
図9は、種々のスリットを設けた連結シートの例を示す模式的な平面図である。
図9(A)に示される連結シート19iは、股下部Cの後端付近から後身頃Rに至る領域において、左右方向の中央に、前後方向に延在する直線状のスリット38を設けられている。
図9(B)に示される連結シート19jは、前身頃F及び後身頃Rにおいて、それぞれ左右方向に延在するC字型曲線状のスリット38aを1個ずつ設けられている。
図9(C)に示される連結シート19kは、前身頃F及び後身頃Rにおいて、それぞれ左右方向に延在するC字型曲線状のスリット38bを1個ずつ設けられ、股下部Cの前身頃F付近及び後身頃R付近に、それぞれ左右方向に延在するC字型曲線状のスリット38bを1個ずつ設けられている。複数のスリット38bは大きさが異なっている。
図9(D)に示される連結シート19lは、前身頃Fにおいて、左右方向に延在する複数の直線状のスリット38cを設けられ、股下部Cから後身頃Rにかけての領域において、左右方向に延在する複数の直線状のスリット38cを設けられている。複数のスリット38cは大きさが異なっている。
図9(E)に示される連結シート19mは、前身頃Fにおいて、前後方向に延在する複数の直線状のスリット38dを設けられ、股下部Cから後身頃Rにかけての領域において、前後方向に延在する複数の直線状のスリット38dを設けられている。複数のスリット38dは大きさが異なっている。
図9(F)に示される連結シート19nは、前身頃Fにおいて、前後方向に延在する複数の直線状のスリット38e及び左右方向に延在するC字型曲線状のスリット38eを設けられ、股下部Cから後身頃Rにかけての領域において、前後方向に延在する複数の直線状のスリット38eを設けられている。複数のスリット38eは大きさが異なっている。
図10は、種々の出口を設けた連結シートの例を示す模式的な平面図である。
図10(A)に示される連結シート19oは、前身頃Fにおいて、左右方向に延在するC字型曲線状のスリット38fを設けられ、前身頃Fの後端付近から股下部Cの前端付近に至る領域において、左右方向の中央に、前後方向に延在する直線状のスリット38fを設けられ、股下部Cの後端付近から後身頃Rに至る領域において、ほぼ長方形状の切欠き34cを設けられている。
図10(B)に示される連結シート19pは、前身頃F及び後身頃Rにおいて、三日月状の切欠き34dをそれぞれ設けられ、前身頃Fから股下部Cに至る領域及び股下部Cから後身頃Rに至る領域において、多数の同一の形状(ここでは、円形)及び大きさの開口36cをそれぞれ設けられている。
このように、体液受容キャナルを形成する連結シート部に、切欠き、開口及びスリットからなる群から選ばれる少なくとも一つを設けるのが好ましい。これにより、体液受容キャナルの特定の部分から体液を集中的に排出することができる。連結シートが液透過性の材料により構成されている場合においても、切欠き、開口及びスリットからなる群から選ばれる少なくとも一つを有するのは好適な態様の一つである。
上述した吸収体物品100における連結シート18のように、切欠き、開口及びスリットからなる群から選ばれる少なくとも一つを有していなくても、吸収体の比較的広い範囲の部分を利用することができるが、これらを有している場合には、その効果がより一層顕著になる。
例えば、尿が吸収体の前身頃に存在する部分に集中しやすい伏臥位の体位を取り続けても、尿が股下部を超えて吸収体の後身頃に存在する部分に集中しやすい仰臥位の体位を取り続けても、尿が吸収体の左右のいずれか一方に集中しやすい横臥位の体位を取り続けても、尿が股下部に集中的に吸収されることがなく、前身頃及び後身頃の全域の吸収体に効率的に吸収されるようにすることができる。
特に、体液の吸収当初において、股下部を回避して、吸収体の前身頃及び後身頃に、左右均等に体液を分配することが可能になると、吸収体の全面積を、しかも、吸収体の有する吸収能力の限界まで利用することが可能となる。
つぎに、帯状支持体について説明する。
帯状支持体は、少なくともその一部に伸縮性を有するのが好ましい。帯状支持体は、その上側の表面が常に着用者の肌に接触し、また、着用者が様々な動きをしても常に隙間なくフィットしているようにするのが好ましいためである。
中でも、帯状支持体が、伸縮弾性材料を用いて構成されているのが好ましい。これにより、帯状支持体が、伸縮性及びクッション性を奏することができ、凹凸を持ち、伸び縮みする着用者の肌に対するフィット性が高くなる。
伸縮弾性材料としては、例えば、従来のおむつ等の吸収体物品に、ギャザー材料として使用されている材料を用いることができる。具体的には、例えば、ポリウレタンフィラメント、糸ゴム、合成ゴムフィルム、伸縮性発泡シートが挙げられる。
帯状支持体は、好ましくは、上述した伸縮弾性材料を不織布で被覆して得られる。
不織布は、表面がソフトで滑らかであり、皮膚刺激が少ないものが好ましい。例えば、PE繊維、PP繊維、PET繊維、PE/PP複合繊維、PE/PET複合繊維等の合成繊維を主体にして構成される乾式不織布やスパンメルト不織布が好ましい。不織布に用いられる繊維は、繊度が比較的小さいのが好ましく、具体的には、5デニール以下であるのが好ましい。不織布は、目付量が比較的小さいのが好ましく、具体的には、5〜30g/m2であるのが好ましい。
図11は、吸収体物品における帯状支持体の配置状態の例を示す模式的な説明図である。
図11に示される吸収体物品101は、帯状支持体の配置状態を説明するために、図1に示される吸収体物品100を簡略化したものであり、防漏体10’、吸収体12’、連結構造体14’、帯状支持体16’及び連結シート18’は、それぞれ防漏体10、吸収体12、連結構造体14、帯状支持体16及び連結シート18’と同様である。
帯状支持体16’は、前身頃Fの中央から後身頃Rの中央にかけて存在する伸縮性領域SAと、前身頃Fの中央より前及び後身頃Rの中央より後に存在する非伸縮性領域NAとを有する。
帯状支持体16’は、伸縮性領域SAにおいては、伸縮性材料とそれを被覆する不織布とにより構成され、非伸縮性領域NAにおいては、不織布により構成されている(図1参照)。
図12は、種々の帯状支持体の例を示す模式的な横端面図である。図12(C)〜図12(F)においては、伸縮弾性材料のみを示し、その他は省略した。
図12(A)に示される帯状支持体17は、伸縮弾性材料17’を4本並べてその上下を不織布17”で被覆することにより構成されている。伸縮弾性材料17’としては、例えば、ウレタンフィラメント(例えば、400dtex)を用いることができる。不織布17”としては、例えば、PE/PP不織布(例えば、目付量12g/m2、チッソ社製)を用いることができる。帯状支持体17の左右方向の幅は、15mm程度とすることができる。
図12(B)に示される帯状支持体17aは、チューブ状の伸縮弾性材料17a’の上下を不織布17a”で被覆することにより構成されている。伸縮弾性材料17a’としては、例えば、薄肉のゴムチューブ(例えば、横幅10mm)を用いることができる。不織布17”としては、例えば、PE/PP不織布(例えば、目付量12g/m2、チッソ社製)を用いることができる。
図12(C)に示される帯状支持体17bは、繭玉状の伸縮弾性材料により構成されている。
図12(D)に示される帯状支持体17cは、ダンベル状の伸縮弾性材料により構成されている。
図12(E)に示される帯状支持体17dは、V字型状の伸縮弾性材料により構成されている。
図12(F)に示される帯状支持体17eは、逆V字型状の伸縮弾性材料により構成されている。
帯状支持体17b、17c、17d及び17eに用いられる伸縮弾性材料としては、例えば、伸縮性の大きいポリエーテル系のポリウレタンフォームが挙げられる。
図12(G)に示される帯状支持体17fは、伸縮弾性材料17f’の下面に不織布17f”が結合し、不織布17f”は伸縮弾性材料17f’の片側からフリンジ状に垂れ下がっている。
図12(H)に示される帯状支持体17gは、伸縮弾性材料17g’を不織布17g”が被覆し、不織布17g”は伸縮弾性材料17g’の片側からフリンジ状に垂れ下がっている。
図12(I)に示される帯状支持体17hは、伸縮弾性材料17h’の下面に不織布17h”が結合し、不織布17h”は伸縮弾性材料17h’の両側からフリンジ状に垂れ下がっている。
図12(J)に示される帯状支持体17iは、伸縮弾性材料17i’を不織布17i”が被覆し、不織布17i”は伸縮弾性材料17i’の両側からフリンジ状に垂れ下がっている。
図12(K)に示される帯状支持体17jは、伸縮弾性材料17j’の下面に不織布17j”が結合し、不織布17j”は伸縮弾性材料17j’の片側からカーテン状に垂れ下がっている。
図12(L)に示される帯状支持体17kは、伸縮弾性材料17k’を不織布17k”が被覆し、不織布17k”は伸縮弾性材料17k’の片側からカーテン状に垂れ下がっている。
このように帯状支持体がフリンジ状又はカーテン状に垂れ下がっている部分を有すると、連結シートとの結合が強固になり、また、簡易になる。
以下、本発明の吸収体物品のより具体的な実施態様の例について説明するが、それに先立ち、比較の対照となる従来の吸収体物品について説明する。
図17は、従来の吸収体物品の一例を示す模式図である。図17(A)は、大人用パンツ型おむつの態様である吸収体物品(アテント薄型すっきりパンツLLサイズ、大王製紙(株)製)をそのウエストギャザーの左右両側の部分(図中のZ及びZ’)で切断して、吸収体物品に応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態を模式的に示した平面展開図である。図17(B)は、図17(A)中のXVIIB−XVIIB線に沿った横端面図である。図17(C)は、吸収体物品に応力を加えない場合の(弛緩状態の)図17(A)中のXVIIC−XVIIC線に沿った横端面図である。
図17に示される吸収体物品200は、大人用パンツ型おむつの製品として代表的なものである。吸収体物品200は、前後方向の長さが850mm、左右方向の幅が700mmである。
吸収体物品200は、下から外装シート40、防漏体10a、吸収体12a及び吸収体12aの上面を被覆するトップシート32aを具備し、更に、ギャザー成分であるウエストギャザー42、シャーリングギャザー44及び立体レッグギャザー(SLG)46を有して構成されている。
外装シート44は、パンツ型おむつにおいて用いられる、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材である。具体的には、前身頃F、股下部C及び後身頃Rの各部を形成するシート状の部材が用いられる。
吸収体物品200のようなパンツ型おむつにおいては、防漏体により尿等の漏れが防止されるため、外装シートには、液不透過性材料を用いる必要がない。外装シートとしては、例えば、従来公知の吸収体物品に用いられる外装シートを用いることができる。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルその他の熱可塑性樹脂からなる合成繊維によって構成された不織布を外装シートとして用いることができる。
吸収体物品200においては、外装シート40は、PP繊維製のスパンボンド不織布(目付量17g/m2)から構成されている。
防漏体(バックシート)10aは、PE樹脂製通気性フィルム(目付量20g/m2)により構成されている。
吸収体12aは、SAPとパルプとの混合体マットをクレープ紙で包んだ構造であり、SAP含有量は9g/枚、パルプ含有量は11g/枚、クレープ紙は目付量18g/m2である。
トップシート32aは、PE/PET繊維(1.5d×45mm)を主成分とする液透過性のエアスルー不織布(目付量21g/m2)により構成されている。
ウェストギャザーは、吸収体物品本体の前端部と後端部とを連結し、おむつをウェスト周りに密着させ、ずれ落ちを防ぐ固定バンドとして働く。
吸収体物品200においては、ウエストギャザー42は、天然ゴム糸(1.0mm×0.35mm)を260%前後の延伸状態で5本並べて上下のスパンボンド不織布ではさみ、このスパンボンド不織布に接合して構成されている。
シャーリングギャザーは、着用時に着用者の腹部及び背部を被覆する位置に設けられる。
吸収体物品200においては、シャーリングギャザー44は、ポリウレタンフィラメント(スパンデックス620dtex)を200%前後の延伸状態で5本、スパンデックス310dtexを250%前後の延伸状態で15本、合計20本並べて、上下のスパンボンド不織布ではさみ、このスパンボンド不織布に接合して構成されている。
立体レッグギャザー(SLG)46は、ポリウレタンフィラメント(スパンデックス620dtex)を270%前後の延伸状態で4本並べて上下のスパンボンド不織布ではさみ、このスパンボンド不織布に接合して構成されている。立体レッグギャザー(SLG)46は、左右側縁に配置されている。
吸収体物品200の吸収能力は、生理食塩水中に吸収体物品200を浸せきさせて生理食塩水を吸収させ、その後、1.4kg/100cm2の加重下で脱水し、吸収前の重量を差し引いて脱水後の吸収量を測定する方法により求めると、1ピース当たり約680gであった。
つぎに、本発明の吸収体物品のより具体的な実施態様の例について説明する。
図13は、本発明の吸収体物品の実施態様の例を示す模式図である。図13(A)は、パンツ型おむつの態様である吸収体物品をそのウエストギャザーの左右両側の部分(図中のZ及びZ’)で切断して、吸収体物品に応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態を模式的に示した平面展開図である。図13(B)は、図13(A)中のXIIIB−XIIIB線に沿った横端面図である。図13(C)は、吸収体物品に応力を加えない場合の(弛緩状態の)図13(A)中のXIIIC−XIIIC線に沿った横端面図である。
図13に示される吸収体物品102は、大人用パンツ型おむつとして構成されている。吸収体物品102は、図17に示される吸収体物品200に、体液受容キャナルCaを形成する連結構造体14hを組み込んだものである。具体的には、吸収体物品200に、連結構造体14hの前端及び後端をそれぞれ前端結合部20a及び後端結合部22aで結合させて一体化し、更に、連結構造体14hの連結シート18hとトップシート32aの表面とを結合部26aで結合させて得ることができる。
吸収体物品102は、連結構造体14hがV字型の体液受容キャナルCaを形成している。体液受容キャナルの垂下度(h3/w3)は、股下部Cで約2.0である。吸収体物品102は、弛緩状態では、体液受容キャナルCaが形成されるとともに、SLGが立ち上がっている(図13(C)参照)。
図14は、連結構造体14hを示す模式図である。図14(A)は、平面図であり、図14(B)は、図14(A)中のXIVB−XIVB線に沿った横端面図である。
連結構造体14hは、左右一対の帯状支持体16hと、左右の縁部がそれぞれ左右一対の帯状支持体16hと結合する連結シート18hとを有している。連結シート18hの左右の縁部の上面は、左右一対の帯状支持体16hの下側と、結合部24eにおいて、結合している。
帯状支持体16hは、図12(A)に示される帯状支持体17と同様に、伸縮弾性材料(スパンデックス310dtex)を2本並べてその上下を不織布で被覆することにより構成されている。また、帯状支持体16hは、図12(H)に示される帯状支持体17gと同様に、不織布が伸縮弾性材料の片側からフリンジ状に垂れ下がっている。帯状支持体16hは、左右方向の幅が20mmである。
連結シート18hは、前後方向の長さ550mm、左右方向の幅200mmの液透過性の親水化エアスルー不織布(PE/PET製、目付量20g/m2)の両側縁を20mmずつ折り畳み、幅120mmにしたものである。
帯状支持体16hの不織布のフリンジ部と連結シート18hの両側縁とは、ホットメルト接着剤により接合されている。
連結構造体14hの連結シート18hは、前身頃Fの一部から股下部Cを経て後身頃Rの一部にわたる範囲で、連結シート18hの左右方向の中央付近の下面が、トップシート32aの表面と、線状のホットメルト接着剤によって固定部26aで結合している。
吸収体物品102は、前端から後端まで連続して、図13(C)に横端面が示される体液受容キャナルCaを有する。
体液受容キャナルCaは、切欠き等の体液の出口を設けられていないが、連結シート18hが液透過性の不織布であるため、体液の吸収体12aの表面への移行及び分配は、連結シート18hが全面に有する細孔を通じて行われる。
吸収体物品102の着用時に尿が排出されると、排出された尿は、全量がこの体液受容キャナルCaに受容される。受容された尿は、体液受容キャナルCa内を前後に移動しながら、連結シート18hの細孔から吸収体12aの表面上に分配されて、排出される。
その結果、吸収体12aのクロッチ部に存在する部分に排出される尿の量は大幅に抑制され、クロッチ部の側面からの尿の漏れはほぼ確実に防止される。
他方、吸収体12aの前部及び後部に存在する部分に供給される尿の量は多くなる。
吸収体物品102の着用時に便が排出されると、排出された便は、全量がこの体液受容キャナルCaに受容される。便中の液体成分は、尿と同様に、連結シート18hの細孔から排出され、それにより濃縮された固形成分は、そのまま体液受容キャナルCa内にとどまり、必然的に尿便分離が行われる。便は、便の量に応じて体液受容キャナルCa内を前部の方向に移動して、体液受容キャナルCaの外部への拡散を防止する。
便が排出された場合には、原則としておむつの交換が行われるが、着用者の肌のうち、便に汚染されている部位は肛門周辺に限定されるので、介護者による清拭作業も簡易になる。また、そのため、おむつの脱着も容易になるため、廃棄処理による手間も軽減される。
図15は、本発明の吸収体物品の実施態様の別の例を示す模式図である。図15(A)は、パンツ型おむつの態様である吸収体物品をそのウエストギャザーの左右両側の部分(図中のZ及びZ’)で切断して、吸収体物品に応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態を模式的に示した平面展開図である。図15(B)は、図15(A)に示される吸収体物品に用いられる連結構造体を示す模式的な平面図である。図15(C)は、図15(B)中のXVC−XVC線に沿った横端面図である。
図15に示される吸収体物品103は、大人用パンツ型おむつとして構成されている。吸収体物品103は、図17に示される吸収体物品200に、体液受容キャナルCaを形成する連結構造体14iを組み込んだものである。具体的には、吸収体物品200に、連結構造体14iの前端及び後端をそれぞれ前端結合部20b及び後端結合部22bで結合させて一体化し、更に、連結構造体14iの連結シート18iとトップシート32aの表面とを結合部26bで結合させて得ることができる。
連結構造体14iは、左右一対の帯状支持体16iと、左右の縁部がそれぞれ左右一対の帯状支持体16iと結合する連結シート18iとを有している。連結シート18iの左右の縁部の上面は、左右一対の帯状支持体16iの下側と、結合部24fにおいて、結合している。
帯状支持体16iは、図12(A)に示される帯状支持体17と同様に、伸縮弾性材料(スパンデックス310dtex)を2本並べてその上下を不織布で被覆することにより構成されている。また、帯状支持体16iは、図12(H)に示される帯状支持体17gと同様に、不織布が伸縮弾性材料の片側からフリンジ状に垂れ下がっている。帯状支持体16iは、左右方向の幅が20mmである。
連結シート18iは、前後方向の長さ550mm、左右方向の幅200mmの疎水性のスパンメルト不織布(PP製SMS、目付量15g/m2)の両側縁を20mmずつ折り畳み、幅120mmにし、更に、前身頃Fの前端付近に小型の角が丸い長方形状の切欠き35を、股下部Cから後身頃Rにかけて細かい多数の前後方向に延在するスリット39を、それらの前端及び後端に左右方向に延在する横C字型スリット39’を、それぞれ体液の出口として設けたものである。
帯状支持体16iの不織布のフリンジ部と連結シート18iの両側縁とは、ホットメルト接着剤により接合されている。
連結構造体14iの連結シート18iは、前身頃Fの一部から股下部Cを経て後身頃Rの一部にわたる範囲で、連結シート18iの左右方向の中央付近の下面が、トップシート32aの表面と、線状のホットメルト接着剤によって固定部26aで結合している。
吸収体物品103は、前端から後端まで連続して、図13(C)に示されるのと同様の横端面を有する体液受容キャナルCaを有する。
体液受容キャナルCaにおいては、体液の吸収体12aの表面への移行及び分配は、切欠き35、スリット39及びスリット39’を通じてのみ行われる。
吸収体物品103の着用時に尿が排出されると、排出された尿は、全量がこの体液受容キャナルCaに受容される。受容された尿は、体液受容キャナルCa内を前後に移動しながら、切欠き35、スリット39及びスリット39’から吸収体12aの表面上に分配されて、排出される。
連結構造体14iは、クロッチ部に体液の出口を有していないので、結果的に、吸収体のクロッチ部に存在する部分には尿は直接排出されず、クロッチ部の側面からの尿の漏れは確実に防止される。
他方、吸収体12aの前部及び後部に存在する部分に供給される尿の量は、図13に示される吸収体物品102よりも多くなる。
吸収体物品103の着用時に便が排出されると、排出された便は、全量がこの体液受容キャナルCaに受容される。便中の液体成分は、尿と同様に、連結シート18hのスリット39及び39’から排出され、それにより濃縮された固形成分は、そのまま体液受容キャナルCa内にとどまり、必然的に尿便分離が行われる。便は、便の量に応じて体液受容キャナルCa内を前部の方向に移動して、体液受容キャナルCaの外部への拡散を防止する。
便が排出された場合には、原則としておむつの交換が行われるが、着用者の肌のうち、便に汚染されている部位は肛門周辺に限定されるので、介護者による清拭作業も簡易になる。また、そのため、おむつの脱着も容易になるため、廃棄処理による手間も軽減される。
図16は、本発明の吸収体物品の実施態様の更に別の例を示す模式図である。図16(A)は、パンツ型おむつの態様である吸収体物品をそのウエストギャザーの左右両側の部分(図中のZ及びZ’)で切断して、吸収体物品に応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態を模式的に示した平面展開図である。図16(B)は、図16(A)に示される吸収体物品に用いられる連結構造体を示す模式的な平面図である。図16(C)は、図16(B)中のXVIC−XVIC線に沿った横端面図である。
図16に示される吸収体物品104は、大人用パンツ型おむつとして構成されている。吸収体物品104は、図17に示される吸収体物品200に、体液受容キャナルCaを形成する連結構造体14jを組み込んだものである。具体的には、吸収体物品200に、連結構造体14jの前端及び後端をそれぞれ前端結合部20c及び後端結合部22cで結合させて一体化し、更に、連結構造体14jの連結シート18jとトップシート32aの表面とを結合部26cで結合させて得ることができる。
連結構造体14jは、左右一対の帯状支持体16jと、左右の縁部がそれぞれ左右一対の帯状支持体16jと結合する連結シート18jとを有している。連結シート18jの左右の縁部の上面は、左右一対の帯状支持体16jの下側と、結合部24gにおいて、結合している。
帯状支持体16jは、図12(A)に示される帯状支持体17と同様に、伸縮弾性材料(スパンデックス310dtex)を2本並べてその上下を不織布で被覆することにより構成されている。また、帯状支持体16jは、図12(H)に示される帯状支持体17gと同様に、不織布が伸縮弾性材料の片側からフリンジ状に垂れ下がっている。帯状支持体16jは、左右方向の幅が20mmである。
連結シート18iは、前後方向の長さ550mm、左右方向の幅200mmの親水化処理したスパンボンド不織布(PE/PP製、目付量17g/m2)からなる親水性シート18j’と、前後方向の長さ200mm、左右方向の幅70mmの疎水性のスパンメルト不織布(PP製SMS、目付量15g/m2)からなる疎水性シート18j”とにより構成されている。連結シート18jは、親水性シート18j’と疎水性シート18j”とを、図3(D)に示される連結シート18dと同様に、貼り合せて、複層シートを形成し、その両側縁を20mmずつ折り畳み、幅120mmにし、更に、前身頃Fの前端付近に小型の角が丸い長方形状の切欠き35aを、股下部Cから後身頃Rにかけて細かい多数の前後方向に延在するスリット39aを、それらの前端及び後端に左右方向に延在する横C字型スリット39a’を、それぞれ体液の出口として設けたものである。疎水性シート18j”は、切欠き35aと前側のスリット39a’との間に位置している。
帯状支持体16jの不織布のフリンジ部と連結シート18jの両側縁とは、ホットメルト接着剤により接合されている。
連結構造体14jの連結シート18jは、前身頃Fの一部から股下部Cを経て後身頃Rの一部にわたる範囲で、連結シート18jの左右方向の中央付近の下面が、トップシート32aの表面と、線状のホットメルト接着剤によって固定部26cで結合している。
吸収体物品104は、前端から後端まで連続して、図13(C)に示されるのと同様の横端面を有する体液受容キャナルCaを有する。
体液受容キャナルCaにおいては、体液の吸収体12aの表面への移行及び分配は、主に、切欠き35a、スリット39a及びスリット39a’を通じて行われるが、連結シート18jを構成する親水性シート18j’が液透過性の不織布であるため、一部はその細孔を通じても行われる。
吸収体物品104の着用時に尿が排出されると、排出された尿は、全量がこの体液受容キャナルCaに受容される。受容された尿は、体液受容キャナルCa内を前後に移動しながら、切欠き35、スリット39及びスリット39’と、親水性シート18j’の細孔とから吸収体12aの表面上に分配されて、排出される。
連結構造体14jは、股下部Cの前後の体液受容キャナルCaの底面に相当する部分に疎水性シート18j”を有しており、体液の出口を有していないので、結果的に、吸収体のクロッチ部に存在する部分には尿は直接排出されず、クロッチ部の側面からの尿の漏れは確実に防止される。
他方、吸収体12aの前部及び後部に存在する部分に供給される尿の量は、図13に示される吸収体物品102よりも大幅に多くなる。
吸収体物品104の着用時に便が排出されると、排出された便は、全量がこの体液受容キャナルCaに受容される。便中の液体成分は、尿と同様に、連結シート18jのスリット39a、スリット39a’及び親水性シート18j’の細孔から排出され、それにより濃縮された固形成分は、そのまま体液受容キャナルCa内にとどまり、必然的に尿便分離が行われる。便は、便の量に応じて体液受容キャナルCa内を前部の方向に移動して、体液受容キャナルCaの外部への拡散を防止する。
便が排出された場合には、原則としておむつの交換が行われるが、着用者の肌のうち、便に汚染されている部位は肛門周辺に限定されるので、介護者による清拭作業も簡易になる。また、そのため、おむつの脱着も容易になるため、廃棄処理による手間も軽減される。
図18は、本発明の吸収体物品の実施態様の更に別の例を示す模式図である。図18(A)は、子供用テープ型おむつの態様である吸収体物品に応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態を模式的に示した展開平面図である。図18(B)は、前記の状態の図18(A)中のXVIIIB−XVIIIB線に沿った横端面図である。
図18に示される吸収体物品105は、基本的に、図1に示される吸収体物品100と同様であるが、連結構造体14kにおける連結シート18kの構造及びトップシート32との結合の態様が異なる。
吸収体物品105に用いられている連結構造体14kは、左右一対の帯状支持体16kと、左右の縁部がそれぞれ左右一対の帯状支持体16kと結合部24iで結合する連結シート18kとを有する。連結構造体14kの前端及び後端はそれぞれ前端結合部20d及び後端結合部22dで吸収体物品105本体と結合している。
帯状支持体16kは、帯状支持体16と同様である。
連結シート18kは、疎水性のスパンボンド不織布(PE/PET製、目付量15g/m2)により構成され、前身頃Fと、股下部Cから後身頃Rにかけてとの2箇所に切欠き35b及び35b’を有している。前身頃Fに存在する切欠き35bは、前後方向の長さが左右方向の幅より短いほぼ長方形をしている。股下部Cから後身頃Rにかけて存在する切欠き35b’は、前後方向の長さが左右方向の幅より長いほぼ長方形をしている。
連結シート18kは、結合部26d、26e、26f及び26gにおいて、トップシート32と結合している。前身頃Fの左右両側に存在する結合部26dは、いずれも前後方向に線状に延在している。後身頃Rの左右両側に存在する結合部26eは、いずれも前後方向に線状に延在している。前身頃Fから股下部Cにかけて左右方向の中央に存在する結合部26fは、前後方向に帯状に延在しているが、幅が太く、結合を強固にして、切欠き35bの周辺の連結シート18kの変形を防止して安定化するという効果を奏する。股下部Cから後身頃Rにかけて存在する切欠き35b’の前側の縁及び左右の縁の前側ほぼ半分の付近においても、それぞれ線状の結合部26gが設けられている。
吸収体物品105においては、連結シート18kのトップシート32への結合状態が図6(I)に示した状態に類似しており、体液受容キャナルCaは、部位によってその形状が異なる。すなわち、体液受容キャナルCaは、帯状の結合部26fで結合された股下部CにおいてはV字型を呈する一方、左右両側に結合部26d及び26eを有する切欠き35b及び35b’の周辺部では、それぞれ図6(J)及び図6(L)に示されるようなU字型となる。
吸収体物品105の着用時に尿が排出されると、排出された尿は、全量がこの体液受容キャナルCaに受容される。受容された尿は、体液受容キャナルCa内を前後に移動しながら、切欠き35b及び35b’から吸収体12の表面上に分配されて、排出される。
図19は、本発明の吸収体物品の実施態様の更に別の例を示す模式図である。図19(A)は、子供用テープ型おむつの態様である吸収体物品に応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態を模式的に示した展開平面図である。図19(B)は、前記の状態の図19(A)中のXIXB−XIXB線に沿った横端面図である。
図19に示される吸収体物品106は、基本的に、図1に示される吸収体物品100と同様であるが、連結構造体14lにおける連結シート18lの構造及びトップシート32との結合の態様が異なる。
吸収体物品106に用いられている連結構造体14lは、左右一対の帯状支持体16lと、左右の縁部がそれぞれ左右一対の帯状支持体16lと結合部24jで結合する連結シート18lとを有する。連結構造体14lの前端及び後端はそれぞれ前端結合部20e及び後端結合部22eで吸収体物品106本体と結合している。
帯状支持体16lは、帯状支持体16と同様である。
連結シート18lは、連結シート18kと同じ疎水性不織布により構成され、前身頃Fにおいて左右方向に延在する2本のスリット39bを有し、また、股下部Cから後身頃Rにかけて左右方向に延在する4本のスリット39b’を有している。
連結シート18lは、結合部26h及び26iにおいて、トップシート32と結合している。股下部Cの左右方向の中央に存在する結合部26hは、前後方向に帯状に延在しており、幅が太いため、結合は強固になっている。スリット39b及び39b’に近接して存在し、それぞれ左右方向に延在する結合部26iは、いずれもスリット39b及び39b’が開口しやすくなるように設けられている。これにより、体液受容キャナルCaから吸収体12の上への体液の移行及び分配が円滑に行われるようになっている。
吸収体物品106の着用時に尿が排出されると、排出された尿は、全量がこの体液受容キャナルCaに受容される。受容された尿は、体液受容キャナルCa内を前後に移動しながら、スリット39b及び39b’から吸収体12の表面上に分配されて、排出される。また、スリット39bのうち最も前側に存在し、左右方向の幅が大きいスリットは、トップシート32と連結構造体14lとが前端結合部20eにより密閉されて形成された前部ポケットの入口を形成し、吸収体12の前端部における吸収を促進するとともに、前端部からの尿の溢流を防止する。スリット39b’のうち最も後側に存在するし、左右方向の幅が大きいスリットは、トップシート32と連結構造体14lとが後端結合部22eにより密閉されて形成された後部ポケットの入口を形成し、吸収体12の後端部における吸収を促進するとともに、後端部からの尿及び便の溢流を防止する。
このように、連結構造体が、その前端及び前記前端から連なる左右両縁の部分において、前記吸収体物品本体と結合しており、前記連結構造体と前記吸収体物品本体とにより前部ポケットが形成されているのは、本発明の好ましい態様の一つである。また、連結構造体が、その後端及び前記後端から連なる左右両縁の部分において、前記吸収体物品本体と結合しており、前記連結構造体と前記吸収体物品本体とにより後部ポケットが形成されているのは、本発明の好ましい態様の一つである。
吸収体物品106の体液受容キャナルCaの形状は、股下部Cにおいて、図6(B)に示されるものに類似した深いV字型を呈する。
図20は、本発明の吸収体物品の実施態様の更に別の例を示す模式図である。図20(A)は、子供用テープ型おむつの態様である吸収体物品に応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態を模式的に示した展開平面図である。図20(B)は、前記の状態の図20(A)中のXXB−XXB線に沿った横端面図である。
図20に示される吸収体物品107は、基本的に、図1に示される吸収体物品100と同様であるが、連結構造体14mにおける連結シート18mの構造及びトップシート32との結合の態様が異なる。
吸収体物品107に用いられている連結構造体14mは、左右一対の帯状支持体16mと、左右の縁部がそれぞれ左右一対の帯状支持体16mと結合部24kで結合する連結シート18mとを有する。連結構造体14mの前端及び後端はそれぞれ前端結合部20f及び後端結合部22fで吸収体物品107本体と結合している。
帯状支持体16mは、帯状支持体16と同様である。
連結シート18mは、連結シート18kと同じ疎水性不織布により構成され、前身頃Fにおいて、細かい多数の前後方向に延在するスリット39cを、それらの前端及び後端に左右方向に延在する横C字型スリット39c’を、それぞれ有し、股下部Cから後身頃Rにかけての領域において、細かい多数の前後方向に延在するスリット39dを、それらの前端及び後端に左右方向に延在する横C字型スリット39d’を、それぞれ有している。
連結シート18mは、結合部26j、26k及び26lにおいて、トップシート32と結合している。股下部Cの左右方向の中央に存在する結合部26jは、前後方向に帯状に延在しており、幅が太いため、結合は強固になっている。スリット39c及び39dの位置の左右方向の中央に延在する結合部26k及び26lは、いずれもスリット39c’及び39d’が開口しやすくなるように設けられている。これにより、体液受容キャナルCaから吸収体12の上への体液の移行及び分配が円滑に行われるようになっている。
吸収体物品107の着用時に尿が排出されると、排出された尿は、全量がこの体液受容キャナルCaに受容される。受容された尿は、体液受容キャナルCa内を前後に移動しながら、スリット39c、39c’、39d及び39d’から吸収体12の表面上に分配されて、排出される。また、スリット39c’のうち最も前側に存在し、左右方向の幅が大きいスリットは、トップシート32と連結構造体14mとが前端結合部20fにより密閉されて形成された前部ポケットの入口を形成し、吸収体12の前端部における吸収を促進するとともに、前端部からの尿の溢流を防止する。スリット39d’のうち最も後側に存在し、左右方向の幅が大きいスリットは、トップシート32と連結構造体14mとが後端結合部22fにより密閉されて形成された後部ポケットの入口を形成し、吸収体12の後端部における吸収を促進するとともに、後端部からの尿及び便の溢流を防止する。
吸収体物品107の体液受容キャナルCaの形状は、股下部Cから後身頃Rにかけては図6(B)に示されるものに類似した深いV字型を呈する一方、前身頃Fから股下部Cにかけての一部においては、図6(E)に示されるものに類似した、吸収体の表面から浮上した浅い形状になっている。
以上、本発明の吸収体物品を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、例えば、各部の構成は、同様の機能を発揮しうる任意の構成と置換することができる。
また、各実施形態における各部の構成を任意に組み合わせて、別の実施形態とすることもできる。
本発明の吸収体物品は、紙おむつ(子供用及び大人用)、失禁用品、トレーニングパンツ等に好適に用いられる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限られるものではない。
以下のようにして、本発明の吸収体物品および市販の吸収体物品を用いて、着用試験を行った。
1.吸収体物品
実施例1として、図13に示される本発明の吸収体物品を用い、実施例2として、図16に示される本発明の吸収体物品を用い、比較例1として、図17に示される市販の吸収体物品(アテント薄型すっきりパンツLLサイズ、大王製紙(株)製)を用いた。
なお、上述したように、図13及び図16に示される本発明の吸収体物品は、いずれも、図17に示される吸収体物品に連結構造体を組み込んだものであって、おむつ本体の仕様は全く同じであるから、吸収体の設計上の限界吸収量は図17に示される吸収体物品と同じ680gである。
2.実験方法
着用試験は、実施例1及び2並びに比較例1の吸収体物品をそれぞれ3枚用い、65歳の健康な男性が、着用し、排尿を繰り返すことにより行った。具体的には、以下の(1)〜(3)の3サイクルの試験を行った。
(1)第1回サイクル
(i)着用時の状態の確認
未使用(乾燥状態)の吸収体物品を着用し、ペニスの存在位置、SLGの存在位置及び実施例においては帯状支持体の存在位置を確認した。
(ii)動作時の状態の確認
その後、約30分間、歩行、開閉脚、上下屈伸、座位、横転等を繰り返し、動作時のずれや変異を確認した。
(iii)第1回排尿試験
第1回排尿を行った後、吸収体物品を脱着して、漏れの状態及び漏れ量の概算量を確認した。
漏れが発生した場合、着用試験は終了とした。吸収体物品をそのまま秤量し、吸収量を測定した後に、ウエストシールを切断して吸収状態、漏れ状態並びにクロッチ部位の吸収状態及び変形状態を解析した。
漏れが発生しなかった場合、吸収体物品をそのまま秤量し、吸収量を測定した後に、着用し、着用試験を続行した。
(2)第2回サイクル
(i)着用時の状態の確認
第1回排尿試験後の湿潤状態の吸収体物品を着用し、ペニスの存在位置、SLGの存在位置及び実施例においては帯状支持体の存在位置を確認した。
(ii)動作時の状態の確認
その後、約30分間、歩行、開閉脚、上下屈伸、座位、横転等を繰り返し、動作時のずれや変異を確認した。
(iii)第2回排尿試験
第2回排尿を行った後、吸収体物品を脱着して、漏れの状態及び漏れ量の概算量を確認した。
漏れが発生した場合、着用試験は終了とした。吸収体物品をそのまま秤量し、吸収量を測定した後に、ウエストシールを切断して吸収状態、漏れ状態並びにクロッチ部位の吸収状態及び変形状態を解析した。
漏れが発生しなかった場合、吸収体物品をそのまま秤量し、吸収量を測定した後に、着用し、着用試験を続行した。
(3)第3回サイクル
(i)着用時の状態の確認
第2回排尿試験後の湿潤状態の吸収体物品を着用し、ペニスの存在位置、SLGの存在位置及び実施例においては帯状支持体の存在位置を確認した。
(ii)動作時の状態の確認
その後、約30分間、歩行、開閉脚、上下屈伸、座位、横転等を繰り返し、動作時のずれや変異を確認した。
(iii)第3回排尿試験
第3回排尿を行った後、吸収体物品を脱着して、漏れの状態及び漏れ量の概算量を確認した。
吸収体物品をそのまま秤量し、吸収量を測定した後に、ウエストシールを切断して吸収状態、漏れ状態並びにクロッチ部位の吸収状態及び変形状態を解析した。
なお、上記の各排尿試験は、伏臥位及び仰臥位の2種類の体位で行った。
伏臥位は、尿が前部に存在する吸収体に集中しやすく、後部に存在する吸収体を利用しにくい体位であり、股下部に吸収負荷をかけずに後部に存在する吸収体をいかに利用するかが課題となる。
仰臥位は、尿が後部に存在する吸収体に集中しやすく、前部に存在する吸収体を利用しにくい体位であり、股下部に吸収負荷をかけずに前部に存在する吸収体をいかに利用するかが課題となる。
3.結果
結果を第1表〜第3表に示す。なお、第1表は、3枚の吸収体物品の平均値である。
また、図21〜図27には、おおよその尿の吸収状態を示す。各図における太枠線内が、尿の吸収が確認された領域である。図21は、比較例1の伏臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。図22は、比較例1の仰臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。図23は、実施例1の伏臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。図24は、実施例1の仰臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。図25は、実施例2の伏臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。図26は、実施例2の仰臥位での第1回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。図27は、実施例2の仰臥位での第2回排尿後の尿の吸収状態を示す模式的な平面図である。
Figure 2014057571
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(1)伏臥位の吸収状態(第1表)
比較例1及び実施例1の吸収体物品は、第1表に示したように、いずれも第1回サイクル(第1回排尿)でそれぞれ3枚とも漏れが発生したが、実施例1は、比較例1に比べて、吸収量が高く、吸収効率が2倍近いことが分かる。これは、図21及び図23の対比から明らかなように、実施例1においては、比較例1に比べて、吸収領域が後身頃方向に伸びていること、及び、股下部Cの吸収状態が比較例1では尿がSLGの上まで到達してサイド漏れが早く発生するのに対し、実施例1では尿が吸収体の部位にとどまって、SLGの内側にも移行していないでいることによると考えられる。
また、実施例2の吸収体物品では、第1回サイクル(第1回排尿)では3枚とも漏れが発生しなかったが、第2回サイクル(第2回排尿)では3枚のうち2枚で漏れが発生したので、第3回サイクルに供しなかった。実施例2においては、第1回排尿及び第2回排尿の合計吸収量が比較例1の4倍近くになり、吸収効率は78%まで上がっている。これは、図21、図23及び図25の対比から明らかなように、第1回サイクル(第1回排尿)の後、吸収領域が比較例1に比べ後身頃方向にさらに伸びていること、及び、股下部Cの吸収状態が実施例1と同様に、SLGの根元まで移動せず、尿が吸収体の部位にとどまっていることによると考えられる。
実施例1及び2のいずれにおいても、漏れの発生は前部末端部からのオーバーフローによるもので、クロッチ部からの漏れは観察されなかった。これは股下部Cをバイパスする体液受容キャナルCaによる尿の移行及び分配の効果により後部に存在する吸収体の利用が進んだためと考えられる。
(2)仰臥位の吸収状態(第1表)
仰臥位での吸収量は、伏臥位の吸収量に比べて、全ての実施例及び比較例の吸収体物品において、格段に多かった。これは。仰臥位においては、上述した伏臥位に比べて、吸収に利用される吸収領域が拡大したためであると考えられる。
比較例1の吸収体物品は、第1表に示したように、第1回サイクル(第1回排尿)で3枚とも漏れが発生したが、実施例1及び実施例2の吸収体物品は、第1回サイクル(第1回排尿)では3枚とも漏れが発生しなかった。また、実施例2の吸収体物品は、第2回サイクル(第2回排尿)では3枚のうち2枚では漏れが発生せず、1枚では少量の漏れが発生したが、第3回サイクルに供した。第3回サイクル(第3回排尿)では3枚とも漏れが発生した。
合計吸収量は、実施例1が比較例1の約1.8倍、実施例2が比較例1の約2.3倍であった。吸収効率は、比較例1が47%であったのに対して、実施例1では83%、実施例2では設計限界量を超える107%であった。設計限界量を超える尿を吸収することができたのは、吸収体(SAP)の一部が加圧を受けない状態で利用されていたためと考えられる。これは、図22、図24、図26及び図27の対比から明らかなように、実施例1及び2は、第1回サイクル(第1回排尿)の後、吸収領域が比較例1に比べ後身頃方向に伸びていること、特に、実施例2は、第2回サイクル(第2回排尿)の後、吸収領域が吸収体12の前端付近まで拡がっていること、及び、股下部Cの吸収状態が、比較例1では尿がSLGの上まで到達してサイド漏れが早く発生したのに対し、SLGの根元まで移動せず、尿が吸収体の部位にとどまっていることによると考えられる。
実施例1及び2のいずれにおいても、漏れの発生は後部末端部からのオーバーフローによるもので、クロッチ部からの漏れは観察されなかった。これは股下部Cをバイパスする体液受容キャナルCaによる尿の移行及び分配の効果により前部に存在する吸収体の利用が進んだためと考えられる。
(3)クロッチ部に存在する吸収体の利用状態(第2表)
比較例1の吸収体物品では、尿が直接クロッチ部近傍に排出され、クロッチ部に存在する吸収体に大きな負荷がかかるのに対し、実施例1及び2の吸収体物品では、尿がその全量が体液受容キャナルCaに収容され、前部及び後部に移動して、分配されるため、尿が前後方向からの拡散によりクロッチ部に存在する吸収体に到達していた。そのため第2表に示したような大きな違いがあった。
(4)クロッチ部からのサイド漏れの発生状態(第2表)
上述したような体液受容キャナルCaの有無に伴う、尿の移行及び分配の機構の違いから、第2表に示したような大きな違いがあった。
(5)クロッチ部の変形状態(第2表)
比較例1の吸収体物品では、着用者の肌の表面が直接クロッチ部に接触するため、動作により吸収体を含むクロッチ部の全体が折れ曲がって変形し、いわゆるバンチング化(こぶ状化)を起こしていた。これに対し、実施例1及び2の吸収体物品では、直接着用者の肌の表面に接触するのは体液受容キャナルCaを形成する連結構造体の上端にある帯状支持体の表面であり、着用者の肌が直接クロッチ部に接触する機会はないので、クロッチ部の変形はほとんど発生していなかった。
(6)着用時のペニスの位置とその変化(位置ずれの一つの目安として)(第3表)
比較例1の吸収体物品では、第3表に示したように、乾燥状態と湿潤状態の違い、動作の有無の違いによって、左右にずれたり、曲がったりしたが、実施例1及び2の吸収体物品では、乾燥状態と湿潤状態の違い、動作の有無によってほとんど位置変化を生じなかった。
比較例1の吸収体物品では、ペニスは吸収体物品の全着用時間にわたって、直接に、比較的前後、左右に幅のある吸収体表面に接触し続けるため、おむつ本体の動きに応じて位置が変わらざるを得ない。他方、実施例1及び2の吸収体物品では、ペニスは、睾丸の部位を含めて全体が、吸収体物品の中心部を前後に貫き、吸収体表面から離間した、体液受容キャナルCaの内部に収容され、ソフトな不織布に包まれた状態になっていたので吸収体物品本体の動きとは無関係な状態に保たれていた。
(7)着用時の蒸れ及び肌濡れの発生状態(第3表)
比較例1の吸収体物品では、乾燥状態でも、下腹部と臀部の大部分が、おむつの全着用時間にわたって、直接に、比較的前後、左右に幅のある吸収体表面に圧着的に、接触し続けるため、吸収体物品本体の動きにより摩擦を受け、圧迫感を感じざるを得なかった。湿潤状態でも同じ状態を継続するため、蒸れ及び肌濡れの発生を回避することは不可能に近い。他方、実施例1及び2の吸収体物品では、ペニスは、睾丸の部位を含めて全体が、吸収体物品の中心部を前後に貫き、吸収体表面から離間した、体液受容キャナルCaの内部に収容され、下腹部と臀部の大部分が体液受容キャナルCaにより隔離されるので、圧着も受けにくく、ペニスの先の部分だけが、排尿のときだけ濡れるので、第3表に示したように、第2回サイクルを終了するまで長時間連続使用しても蒸れの発生を回避できた。
10、10’、10a 防漏体
12、12’、12a、13 吸収体
14、14’、14a、14b、14c、14d、14e、14f、14g、14h、14i、14j、14k、14l、14m 連結構造体
16、16’、16a、16h、16i、16j、16k、16l、16m、17a、17b、17c、17d、17e、17f、17g、17h、17i、17j、17k 帯状支持体
17’、17a’、17f’、17g’、17h’、17i’、17j’、17k’ 伸縮弾性材料
17”、17a”、17f”、17g”、17h”、17i”、17j”、17k” 不織布
18、18’18a、18b、18c、18d、18d’、18e、18f、18g、18h、18i、18j、18k、18l、18m、19、19a、19b、19c、19d、19e、19f、19g、19h、19i、19j、19k、19l、19m、19n、19o、19p 連結シート
18b’、18c’、18d”、18j” 疎水性シート
18b”、18c”、18d’、18j’ 親水性シート
20、20a、20b、20c、20d、20e、20f 前端結合部
22、22a、22b、22c、22d、22e、22f 後端結合部
24、24a、24b、24c、24d、24e、24f、24g、24h、24i、24j、24k、26、26a、26b、26c、26d、26e、26f、26g、26h、26i、26j、26k、26l、27、27a、27b、27b’、27c、27c’ 結合部
28 着脱部材
30 アウターレッグギャザー(OLG)
32、32a トップシート
34、34a、34b、34c、34d、35、35a、35b、35b’ 切欠き
36、36a、36b、36c 開口
38、38a、38b、38c、38d、38e、38f、39、39’、39a、39a’、39b、39b’、39c、39c’、39d、39d’ スリット
40 外装シート
42 ウエストギャザー
44 シャーリングギャザー
46 立体レッグギャザー(SLG)
100、101、102、103、104、105、106、107、200 吸収体物品
C 股下部
Ca 体液受容キャナル
F 前身頃
NA 非伸縮性領域
R 後身頃
SA 伸縮性領域
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(18)を提供する。
(1)シート状の防漏体と、前記防漏体の上部に少なくとも一層配置された体液を吸収しうる吸収体とを有する吸収体物品本体と、
前記吸収体物品本体の長さ方向の前端部から、前身頃、股下部及び後身頃を経て、後端部にわたって配置され、前記吸収体物品本体と前記前端部及び前記後端部において結合する連結構造体と
を具備する吸収体物品であって、
前記連結構造体が、左右一対の帯状支持体と、左右の縁部がそれぞれ前記左右一対の帯状支持体と結合する連結シートとを有し、
前記連結シートが、前身頃、股下部及び後身頃において、前記帯状支持体の下側に前記吸収体に向かって垂下するように構成されて、前記連結シートの前記左右の縁部付近が側面、前記連結シートの左右方向の中央部付近が底面となる、体液受容キャナルが形成されており、
前記体液受容キャナルが、着用者から排出された体液の受容及び前記吸収体への移行を可能とする、吸収体物品であって、
前記体液受容キャナルの底面を構成する前記連結シートの下面の一部と前記吸収体の表面とが結合している、吸収体物品
(2)前記連結シートの前記底面を構成する部分が、股下部において、前記吸収体の表面と結合していない部分を有する、上記(1)に記載の吸収体物品。
(3)前記連結シートの前記底面を構成する部分が、前後方向の少なくとも1箇所において、前記底面の左右方向の全幅にわたって前記吸収体の表面と結合していない部分を有する、上記(1)又は(2)に記載の吸収体物品。
(4)前記体液受容キャナルがその上部に開口を有する、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の吸収体物品。
(5)前記帯状支持体が少なくともその一部に伸縮性を有する、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の吸収体物品。
(6)前記体液受容キャナルを構成する前記連結シートに、着用者から排出された体液を前記吸収体に移行させるための出口となる切欠きが設けられている、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の吸収体物品。
(7)前記体液受容キャナルを構成する前記連結シートに、着用者から排出された体液を前記吸収体に移行させるための出口となる開口が設けられている、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の吸収体物品。
(8)前記体液受容キャナルを構成する前記連結シートに、着用者から排出された体液を前記吸収体に移行させるための出口となるスリットが設けられている、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の吸収体物品。
(9)前記連結シートの一部又は全部が疎水性の不織布により構成されている、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の吸収体物品。
(10)前記連結シートの一部又は全部が親水性の不織布により構成されている、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の吸収体物品。
(11)前記連結シートの一部又は全部が疎水性部分と親水性部分を併有する不織布により構成されている、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の吸収体物品。
(12)前記連結シートが液透過性の開孔フィルムにより構成されている、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の吸収体物品。
(13)前記連結構造体が、その前端及び前記前端から連なる左右両縁の部分において、前記吸収体物品本体と結合しており、前記連結構造体と前記吸収体物品本体とにより前部ポケットが形成されている、上記(1)〜(12)のいずれかに記載の吸収体物品。
(14)前記連結構造体が、その後端及び前記後端から連なる左右両縁の部分において、前記吸収体物品本体と結合しており、前記連結構造体と前記吸収体物品本体とにより後部ポケットが形成されている、上記(1)〜(13)のいずれかに記載の吸収体物品。
(15)前記体液受容キャナルの垂下度が、股下部から後身頃にかけて小さくなっていく、上記(1)〜(14)のいずれかに記載の吸収体物品。
ただし、垂下度(h/w)は、前記左右一対の帯状支持体の内側の間隔(w)に対する前記帯状支持体の上面を結ぶ面と前記連結シートの底面との距離(h)の比である。
(16)前記体液受容キャナルの垂下度が、股下部から前身頃にかけて小さくなっていく、上記(1)〜(15)のいずれかに記載の吸収体物品。
ただし、垂下度(h/w)は、前記左右一対の帯状支持体の内側の間隔(w)に対する前記帯状支持体の上面を結ぶ面と前記連結シートの底面との距離(h)の比である。
(17)更に、前記体液受容キャナルの左右方向の外側にインナーレッグギャザーが設けられている、上記(1)〜(16)のいずれかに記載の吸収体物品。
(18)更に、前記吸収体物品本体の左右縁部にアウターレッグギャザーが設けられている、上記(1)〜(17)のいずれかに記載の吸収体物品。

Claims (19)

  1. シート状の防漏体と、前記防漏体の上部に少なくとも一層配置された体液を吸収しうる吸収体とを有する吸収体物品本体と、
    前記吸収体物品本体の長さ方向の前端部から、前身頃、股下部及び後身頃を経て、後端部にわたって配置され、前記吸収体物品本体と前記前端部及び前記後端部において結合する連結構造体と
    を具備する吸収体物品であって、
    前記連結構造体が、左右一対の帯状支持体と、左右の縁部がそれぞれ前記左右一対の帯状支持体と結合する連結シートとを有し、
    前記連結シートが、前身頃、股下部及び後身頃において、前記帯状支持体の下側に前記吸収体に向かって垂下するように構成されて、前記連結シートの前記左右の縁部付近が側面、前記連結シートの左右方向の中央部付近が底面となる、体液受容キャナルが形成されており、
    前記体液受容キャナルが、着用者から排出された体液の受容及び前記吸収体への移行を可能とする、吸収体物品。
  2. 前記体液受容キャナルの底面を構成する前記連結シートの下面の一部と前記吸収体の表面とが結合している、請求項1に記載の吸収体物品。
  3. 前記連結シートの前記底面を構成する部分が、股下部において、前記吸収体の表面と結合していない部分を有する、請求項2に記載の吸収体物品。
  4. 前記連結シートの前記底面を構成する部分が、前後方向の少なくとも1箇所において、前記底面の左右方向の全幅にわたって前記吸収体の表面と結合していない部分を有する、請求項2又は3に記載の吸収体物品。
  5. 前記体液受容キャナルがその上部に開口を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の吸収体物品。
  6. 前記帯状支持体が少なくともその一部に伸縮性を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の吸収体物品。
  7. 前記体液受容キャナルを構成する前記連結シートに、着用者から排出された体液を前記吸収体に移行させるための出口となる切欠きが設けられている、請求項1〜6のいずれかに記載の吸収体物品。
  8. 前記体液受容キャナルを構成する前記連結シートに、着用者から排出された体液を前記吸収体に移行させるための出口となる開口が設けられている、請求項1〜7のいずれかに記載の吸収体物品。
  9. 前記体液受容キャナルを構成する前記連結シートに、着用者から排出された体液を前記吸収体に移行させるための出口となるスリットが設けられている、請求項1〜8のいずれかに記載の吸収体物品。
  10. 前記連結シートの一部又は全部が疎水性の不織布により構成されている、請求項1〜9のいずれかに記載の吸収体物品。
  11. 前記連結シートの一部又は全部が親水性の不織布により構成されている、請求項1〜9のいずれかに記載の吸収体物品。
  12. 前記連結シートの一部又は全部が疎水性部分と親水性部分を併有する不織布により構成されている、請求項1〜9のいずれかに記載の吸収体物品。
  13. 前記連結シートが液透過性の開孔フィルムにより構成されている、請求項1〜9のいずれかに記載の吸収体物品。
  14. 前記連結構造体が、その前端及び前記前端から連なる左右両縁の部分において、前記吸収体物品本体と結合しており、前記連結構造体と前記吸収体物品本体とにより前部ポケットが形成されている、請求項1〜13のいずれかに記載の吸収体物品。
  15. 前記連結構造体が、その後端及び前記後端から連なる左右両縁の部分において、前記吸収体物品本体と結合しており、前記連結構造体と前記吸収体物品本体とにより後部ポケットが形成されている、請求項1〜14のいずれかに記載の吸収体物品。
  16. 前記体液受容キャナルの垂下度が、股下部から後身頃にかけて小さくなっていく、請求項1〜15のいずれかに記載の吸収体物品。
    ただし、垂下度(h/w)は、前記左右一対の帯状支持体の内側の間隔(w)に対する前記帯状支持体の上面を結ぶ面と前記連結シートの底面との距離(h)の比である。
  17. 前記体液受容キャナルの垂下度が、股下部から前身頃にかけて小さくなっていく、請求項1〜16のいずれかに記載の吸収体物品。
    ただし、垂下度(h/w)は、前記左右一対の帯状支持体の内側の間隔(w)に対する前記帯状支持体の上面を結ぶ面と前記連結シートの底面との距離(h)の比である。
  18. 更に、前記体液受容キャナルの左右方向の外側にインナーレッグギャザーが設けられている、請求項1〜17のいずれかに記載の吸収体物品。
  19. 更に、前記吸収体物品本体の左右縁部にアウターレッグギャザーが設けられている、請求項1〜18のいずれかに記載の吸収体物品。
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