JPWO2014050696A1 - ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2014050696A1 JPWO2014050696A1 JP2014504504A JP2014504504A JPWO2014050696A1 JP WO2014050696 A1 JPWO2014050696 A1 JP WO2014050696A1 JP 2014504504 A JP2014504504 A JP 2014504504A JP 2014504504 A JP2014504504 A JP 2014504504A JP WO2014050696 A1 JPWO2014050696 A1 JP WO2014050696A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- drying roll
- drying
- pva
- roll
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J5/00—Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
- C08J5/18—Manufacture of films or sheets
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B5/00—Optical elements other than lenses
- G02B5/30—Polarising elements
- G02B5/3025—Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
- G02B5/3033—Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J2329/00—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an alcohol, ether, aldehydo, ketonic, acetal, or ketal radical; Hydrolysed polymers of esters of unsaturated alcohols with saturated carboxylic acids; Derivatives of such polymer
- C08J2329/02—Homopolymers or copolymers of unsaturated alcohols
- C08J2329/04—Polyvinyl alcohol; Partially hydrolysed homopolymers or copolymers of esters of unsaturated alcohols with saturated carboxylic acids
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Polarising Elements (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
Abstract
Description
[1]フィルムの面内における配向軸をフィルムの幅方向に20mmピッチで測定した際に、隣接する2つの測定位置における配向軸同士がなす角度(但し0〜90°の範囲内にある)が、全ての隣接する2つの測定位置において2.3°以下であるPVAフィルム、
[2]全ての隣接する2つの測定位置における前記角度の平均値が0.6°以下である、上記[1]のPVAフィルム、
[3]前記配向軸の測定位置におけるレタデーション値が、全ての測定位置において5〜100nmである、上記[1]または[2]のPVAフィルム、
[4]前記配向軸の測定位置のうちの少なくとも1つにおける配向軸とPVAフィルムの長さ方向とがなす角度(但し0〜90°の範囲内にある)が45〜90°である、上記[1]〜[3]のいずれか1つのPVAフィルム、
[5]幅が2m以上である、上記[1]〜[4]のいずれか1つのPVAフィルム、
[6]PVAフィルムの製造方法であって、
(a)回転軸が互いに平行な3個以上の乾燥ロールを備える製膜装置を使用し、当該乾燥ロールのうち最上流側に位置する第1乾燥ロール上にPVAを含む製膜原液を膜状に吐出して部分乾燥した後にそれに続く乾燥ロールでさらに乾燥して製膜し;その際に、
(b)第1乾燥ロールより剥離するときのPVA膜の揮発分率を20〜40質量%にし;
(c)第1乾燥ロールの周速(S1)に対する第2乾燥ロールの周速(S2)の比(S2/S1)を1.015〜1.050にし;
(d)第2乾燥ロールまたはそれより下流側の乾燥ロールのうちPVA膜の揮発分率が20質量%になったときの乾燥ロール(第x乾燥ロール)から、PVA膜の揮発分率が10質量%になったときの乾燥ロール(第y乾燥ロール)までの間において、隣接する2つの乾燥ロールのうちの上流側の乾燥ロールの周速(Sn)に対する下流側の乾燥ロールの周速(Sn+1)の比(Sn+1/Sn)をいずれも0.992〜0.999にする;
製造方法、
[7]第x乾燥ロールから第y乾燥ロールまでの間に存在する全ての乾燥ロールの表面温度を60〜85℃にする、上記[6]の製造方法、
[8]第1乾燥ロールの周速(S1)が8〜25m/分である、上記[6]または[7]の製造方法、
[9]第x乾燥ロールの周速(Sx)に対する第y乾燥ロールの周速(Sy)の比(Sy/Sx)を0.940〜0.990にする、上記[6]〜[8]のいずれか1つの製造方法、
[10]上記[1]〜[5]のいずれか1つのPVAフィルムから製造した光学フィルム、
[11]偏光フィルムである、上記[10]の光学フィルム、
[12]上記[1]〜[5]のいずれか1つのPVAフィルムを用いて一軸延伸する工程を有する、光学フィルムの製造方法、
に関する。
本発明のPVAフィルムは、フィルムの面内における配向軸をフィルムの幅方向に20mmピッチで測定した際に、隣接する2つの測定位置における配向軸同士がなす角度(但し0〜90°の範囲内にある)が、全ての隣接する2つの測定位置において2.3°以下である。すなわち、全ての隣接する2つの測定位置における前記角度の最大値をΔZmaxとすると、本発明のPVAフィルムは当該ΔZmaxが2.3°以下である。従来のPVAフィルムはΔZmaxが高く、それを用いて製造した偏光フィルムひいては偏光板では、特に光透過率が高い場合やより強度の高いバックライトを用いた場合に従来問題とされ改善が試みられてきた色斑とは異なる種類の色斑が目立ってくるという問題があった。これに対して本発明のPVAフィルムはΔZmaxが2.3°以下であり、従来のPVAフィルムと異なっている。このような本発明のPVAフィルムを原反として用いれば、光透過率が高い場合やより強度の高いバックライトを用いた場合であっても色斑が低減された偏光フィルム等の光学フィルムを製造することができる。なお、特許文献1には、複屈折率楕円体の長軸のフィルムの長さ方向に対する傾き角度の絶対値の最大値が5度以下であり、かつ傾き角度の局所的変化率(任意の5cm幅の範囲内における光軸の傾き角度)が1度以下であるPVAフィルムが記載されているが、たとえ特許文献1のように傾き角度の局所的変化率を1度以下にしたとしても、特許文献1によっては、フィルムの面内における配向軸をフィルムの幅方向に20mmピッチで測定した際における全ての隣接する2つの測定位置における配向軸同士がなす角度の最大値(ΔZmax)が上記範囲にあるPVAフィルムを得ることができず、少なくともこの点において、本発明のPVAフィルムは、特許文献1に記載されたPVAフィルムと異なっている。
(a)回転軸が互いに平行な3個以上の乾燥ロールを備える製膜装置を使用し、当該乾燥ロールのうち最上流側に位置する第1乾燥ロール上にPVAを含む製膜原液を膜状に吐出して部分乾燥した後にそれに続く乾燥ロールでさらに乾燥して製膜し;その際に、
(b)第1乾燥ロールより剥離するときのPVA膜の揮発分率を20〜40質量%にし;
(c)第1乾燥ロールの周速(S1)に対する第2乾燥ロールの周速(S2)の比(S2/S1)を1.015〜1.050にし;
(d)第2乾燥ロールまたはそれより下流側の乾燥ロールのうちPVA膜の揮発分率が20質量%になったときの乾燥ロール(第x乾燥ロール)から、PVA膜の揮発分率が10質量%になったときの乾燥ロール(第y乾燥ロール)までの間において、隣接する2つの乾燥ロールのうちの上流側の乾燥ロールの周速(Sn)に対する下流側の乾燥ロールの周速(Sn+1)の比(Sn+1/Sn)をいずれも0.992〜0.999にする;
工程を含む本発明の製造方法によって、生産性よく円滑に連続して製造することができる。
PVAを含む製膜原液は、PVAを液体媒体と混合して溶液にしたり、液体媒体などを含むPVAチップを溶融して溶融液にしたりすることによって調製することができる。PVAの液体媒体への溶解や、液体媒体などを含むPVAチップの溶融は、撹拌式混合装置、溶融押出機などを使用して行うことができる。その際に用いる液体媒体としては、例えば、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどを挙げることができ、これらの液体媒体は1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも水、ジメチルスルホキシド、または両者の混合物が好ましく用いられ、特に水がより好ましく用いられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸カリウム等のカルボン酸型、オクチルサルフェート等の硫酸エステル型、ドデシルベンゼンスルホネート等のスルホン酸型のアニオン性界面活性剤が好適である。
また、ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル型、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル型、ポリオキシエチレンラウレート等のアルキルエステル型、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル等のアルキルアミン型、ポリオキシエチレンラウリン酸アミド等のアルキルアミド型、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル等のポリプロピレングリコールエーテル型、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド型、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル等のアリルフェニルエーテル型のノニオン性界面活性剤が好適である。
これらの界面活性剤は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
A={(Wa−Wb)/Wa}×100 [i]
[式中、Aは製膜原液の揮発分率(質量%)、Waは製膜原液の質量(g)、WbはWa(g)の製膜原液を105℃の電熱乾燥機中で16時間乾燥した後の質量(g)を示す。]
第1乾燥ロール上に膜状に吐出したPVAを含む液を第1乾燥ロール上で乾燥することによって、それに含まれる揮発性成分の一部を除去(部分乾燥)し、PVA膜の揮発分率が20〜40質量%になった時点で第1乾燥ロールから剥離する。
B={(Wc−Wd)/Wc}×100 [ii]
[式中、BはPVA膜またはPVAフィルムの揮発分率(質量%)、WcはPVA膜またはPVAフィルムから採取したサンプルの質量(g)、Wdは前記サンプルWc(g)を温度50℃、圧力0.1kPa以下の真空乾燥機中に入れて4時間乾燥した時の質量(g)を示す。]
第1乾燥ロール上にあるPVA膜の第1乾燥ロール非接触面に熱風を吹き付けるに当っては、第1乾燥ロール非接触面の全領域に対して風速1〜10m/秒の熱風を吹き付けることが好ましく、風速2〜8m/秒の熱風を吹き付けることがより好ましく、風速3〜8m/秒の熱風を吹き付けることがさらに好ましい。
第1乾燥ロール非接触面に吹き付ける熱風の風速が小さすぎると、第1乾燥ロール上での乾燥時に水蒸気などの結露が発生し、その水滴がPVA膜に滴下して最終的に得られるPVAフィルムにおける欠陥が生じやすくなる。一方、第1乾燥ロール非接触面に吹き付ける熱風の風速が大きすぎると、最終的に得られるPVAフィルムに厚み斑が発生し、それに伴って染色斑などのトラブルが発生しやすくなる。
上記した一連の処理によって最終的に得られるPVAフィルムの揮発分率は1〜5質量%の範囲内にあることが好ましく、2〜4質量%の範囲内にあることがより好ましい。
延伸後のフィルム(偏光フィルム)の厚みは、5〜35μm、特に20〜30μmであることが好ましい。
以上のようにして得られた偏光板は、アクリル系などの粘着剤を被覆した後、ガラス基板に貼り合わせて液晶表示装置の部品として使用することができる。偏光板をガラス基板に貼り合わせる際に、位相差フィルム、視野角向上フィルム、輝度向上フィルムなどを貼り合わせてもよい。
以下の実施例および比較例において、PVAフィルムのΔZmax、ΔZave、レタデーション値および配向軸とPVAフィルムの長さ方向とがなす角度ならびに偏光フィルムの色斑および偏光性能の各測定ないし評価結果は以下の方法により求めた。
以下の各実施例または比較例で得られた長尺のPVAフィルムの長さ方向(MD)の任意の位置から、PVAフィルムの長さ方向(MD)に40mmの長さを有する全幅長(3m)のテープ状のサンプルを採取した。このテープ状のサンプルについて、フィルムの幅方向中央部に測定位置を1つ定め、この測定位置から幅方向両端部に向かってそれぞれ20mmピッチで測定位置(それぞれ74点)を順次定めた。なお、フィルムの幅方向両端部から幅方向中央部に向かってそれぞれ20mm未満の領域に位置したそれぞれ75点目は測定位置から除外した。また、各測定位置は、テープ状のサンプルの機械流れ方向の中央部(機械流れ方向両端部からそれぞれ20mmの位置)に定めた。
そして、各測定位置(合計149点)でフィルムの面内における配向軸およびレタデーション値を、王子計測機器株式会社製「KOBRA−WFD」を用いてフィルム面に対して垂直な方向に進行する波長590nmの光に基づき測定し、各測定位置における配向軸のデータから上記ΔZmaxおよびΔZaveを求めるとともに、各測定位置におけるレタデーション値のデータからその最小値と最大値を求めた。また、上記フィルムの幅方向中央部の測定位置における配向軸とPVAフィルムの長さ方向(MD)とがなす角度を求めた。
暗室内で観察用偏光板(透過率が43%程度の偏光フィルムを用いたもの)を面光源(バックライト)上に載置し、その上にこの観察用偏光板に対してクロスニコルとなるように作製した偏光フィルムを載置した。次に、バックライトから観察用偏光板を介して偏光フィルムに光を照射(光度15,000cd)し、偏光フィルム真上より1mの位置から偏光フィルムを目視によって観察し、以下の判定基準に基づく官能評価によって偏光フィルムの色斑の評価を行った。
○:色斑が認められないか、または認められたとしても実用上問題ないレベルである
×:実用上問題となるレベルの色斑が認められた
なお、後述する「(2)偏光フィルムの製造 (i)」の製造条件によれば、44%以上の高い透過率を有する偏光フィルムが得られやすいが、このような高い透過率を有する偏光フィルムを用いて上記の方法を採用することにより、本発明において問題とする色斑の有無ないし程度を明確に評価することができる。
(a)透過率(Y)の測定
以下の各実施例または比較例で得られた偏光フィルムの幅方向中央部から、長さ方向4cm×幅方向4cmの正方形のサンプルを2枚採取した。1枚のサンプルについて、長さ方向を測定装置に対して45°傾けた場合の光の透過率と−45°傾けた場合の光の透過率とを測定して、それらの平均値(Y1)(%)を求めた。もう1枚のサンプルについても、同様に、45°傾けた場合の光の透過率と−45°傾けた場合の光の透過率とを測定して、それらの平均値(Y2)(%)を求めた。なお上記透過率の測定には、日立製作所製の分光光度計「U−4100」(積分球付属)を用いた。また上記透過率の測定は、JIS Z8722(物体色の測定方法)に準拠した方法で行い、C光源を用いて、2°視野の可視光領域の視感度補正を行った。
上記の方法で求めたY1とY2とを以下の式[iii]で平均して偏光フィルムの透過率(Y)(%)とした。
透過率(Y)=(Y1+Y2)/2 [iii]
上記の「(a)透過率(Y)の測定」において採取した偏光フィルムのサンプル2枚を、それらの長さ方向が平行になるように重ねた場合の光の透過率(Y‖)(%)、および、それらの長さ方向が直交するように重ねた場合の光の透過率(Y⊥)(%)を測定した。なおY‖およびY⊥は、上記の「(a)透過率(Y)の測定」と同様の方法で求めた。これらのY‖およびY⊥から、以下の式[iv]によって偏光度(V)(%)を求めた。
偏光度(V)={(Y‖−Y⊥)/(Y‖+Y⊥)}1/2×100 [iv]
(1)PVAフィルムの製造
(i)PVA(酢酸ビニルの単独重合体のけん化物、重合度2,400、けん化度99.9モル%)100質量部、グリセリン12質量部、ラウリン酸ジエタノールアミド0.1質量部および水からなる揮発分率66質量%の製膜原液を用い、回転軸が互いに平行な20個の乾燥ロールを備える製膜装置によって、厚み75μm、幅3m、長さ10,000m、揮発分率3質量%の長尺のPVAフィルムを連続的に製膜した。
なお、上記の製膜において、第x乾燥ロールは第5乾燥ロールであり、第y乾燥ロールは第13乾燥ロールであった。また、比(S2/S1)は1.040であり、第x乾燥ロールから第y乾燥ロールまでの間において隣接する2つの乾燥ロール間の周速の比(Sn+1/Sn)は0.995(最小値)〜0.998(最大値)であり、比(Sy/Sx)は0.973であり、比(SL/S1)は1.007であった。また、第2乾燥ロールから第(x−1)乾燥ロールまでの間に存在する全ての乾燥ロールの表面温度は85℃(最小値)〜90℃(最大値)であり、第x乾燥ロールから第y乾燥ロールまでの間に存在する全ての乾燥ロールの表面温度は67℃(最小値)〜75℃(最大値)であった。
(i)上記(1)で得られたPVAフィルムの幅方向(TD)の中央部から長さ方向12cm×幅方向20cmの長方形の試験片を採取し、当該試験片の長さ方向の両端を、延伸部分のサイズが長さ方向10cm×幅方向20cmとなるように延伸治具に固定し、温度30℃の水中に38秒間浸漬している間に24cm/分の延伸速度で元の長さの2.2倍に長さ方向に一軸延伸(1段目延伸)した後、ヨウ素を0.03質量%およびヨウ化カリウムを3質量%の濃度で含有する温度30℃のヨウ素/ヨウ化カリウム水溶液中に60秒間浸漬している間に24cm/分の延伸速度で元の長さの3.3倍まで長さ方向に一軸延伸(2段目延伸)し、次いでホウ酸を3質量%およびヨウ化カリウムを3質量%の濃度で含有する温度30℃のホウ酸/ヨウ化カリウム水溶液中に約20秒間浸漬している間に24cm/分の延伸速度で元の長さの3.6倍まで長さ方向に一軸延伸(3段目延伸)し、続いてホウ酸を4質量%およびヨウ化カリウムを約5質量%の濃度で含有する温度60℃のホウ酸/ヨウ化カリウム水溶液中に浸漬しながら24cm/分の延伸速度で限界延伸倍率の直前の延伸倍率(予め同様の操作を行って求めたフィルム破断時の延伸倍率を限界延伸倍率とし、これよりも0.2倍低い延伸倍率を採用した)まで長さ方向に一軸延伸(4段目延伸)した後、ヨウ化カリウムを3質量%の濃度で含有するヨウ化カリウム水溶液中に10秒間浸漬して固定処理を行い、その後60℃の乾燥機で4分間乾燥して、偏光フィルム(厚み28μm)を製造した。
当該偏光フィルムについて、上記した方法により色斑の評価を行った。結果を表1に示した。
PVAフィルムの製造条件を表1のようにしたこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルムを製膜するとともに実施例1と同様にして偏光フィルムを製造した。結果を表1に示した。
Claims (12)
- フィルムの面内における配向軸をフィルムの幅方向に20mmピッチで測定した際に、隣接する2つの測定位置における配向軸同士がなす角度(但し0〜90°の範囲内にある)が、全ての隣接する2つの測定位置において2.3°以下であるポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- 全ての隣接する2つの測定位置における前記角度の平均値が0.6°以下である、請求項1に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- 前記配向軸の測定位置におけるレタデーション値が、全ての測定位置において5〜100nmである、請求項1または2に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- 前記配向軸の測定位置のうちの少なくとも1つにおける配向軸とポリビニルアルコール系重合体フィルムの長さ方向とがなす角度(但し0〜90°の範囲内にある)が45〜90°である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- 幅が2m以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- ポリビニルアルコール系重合体フィルムの製造方法であって、
(a)回転軸が互いに平行な3個以上の乾燥ロールを備える製膜装置を使用し、当該乾燥ロールのうち最上流側に位置する第1乾燥ロール上にポリビニルアルコール系重合体を含む製膜原液を膜状に吐出して部分乾燥した後にそれに続く乾燥ロールでさらに乾燥して製膜し;その際に、
(b)第1乾燥ロールより剥離するときのポリビニルアルコール系重合体膜の揮発分率を20〜40質量%にし;
(c)第1乾燥ロールの周速(S1)に対する第2乾燥ロールの周速(S2)の比(S2/S1)を1.015〜1.050にし;
(d)第2乾燥ロールまたはそれより下流側の乾燥ロールのうちポリビニルアルコール系重合体膜の揮発分率が20質量%になったときの乾燥ロール(第x乾燥ロール)から、ポリビニルアルコール系重合体膜の揮発分率が10質量%になったときの乾燥ロール(第y乾燥ロール)までの間において、隣接する2つの乾燥ロールのうちの上流側の乾燥ロールの周速(Sn)に対する下流側の乾燥ロールの周速(Sn+1)の比(Sn+1/Sn)をいずれも0.992〜0.999にする;
製造方法。 - 第x乾燥ロールから第y乾燥ロールまでの間に存在する全ての乾燥ロールの表面温度を60〜85℃にする、請求項6に記載の製造方法。
- 第1乾燥ロールの周速(S1)が8〜25m/分である、請求項6または7に記載の製造方法。
- 第x乾燥ロールの周速(Sx)に対する第y乾燥ロールの周速(Sy)の比(Sy/Sx)を0.940〜0.990にする、請求項6〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルムから製造した光学フィルム。
- 偏光フィルムである、請求項10に記載の光学フィルム。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルムを用いて一軸延伸する工程を有する、光学フィルムの製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012211924 | 2012-09-26 | ||
JP2012211924 | 2012-09-26 | ||
PCT/JP2013/075297 WO2014050696A1 (ja) | 2012-09-26 | 2013-09-19 | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017232746A Division JP6483792B2 (ja) | 2012-09-26 | 2017-12-04 | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2014050696A1 true JPWO2014050696A1 (ja) | 2016-08-22 |
JP6257512B2 JP6257512B2 (ja) | 2018-01-10 |
Family
ID=50388101
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014504504A Active JP6257512B2 (ja) | 2012-09-26 | 2013-09-19 | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 |
JP2017232746A Active JP6483792B2 (ja) | 2012-09-26 | 2017-12-04 | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017232746A Active JP6483792B2 (ja) | 2012-09-26 | 2017-12-04 | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP6257512B2 (ja) |
KR (1) | KR102163144B1 (ja) |
CN (1) | CN104662071B (ja) |
TW (1) | TWI615266B (ja) |
WO (1) | WO2014050696A1 (ja) |
Families Citing this family (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102387498B1 (ko) * | 2014-02-27 | 2022-04-15 | 주식회사 쿠라레 | 폴리비닐알코올 필름 및 그 제조 방법 |
CN107001667B (zh) * | 2014-11-26 | 2021-05-28 | 株式会社可乐丽 | 聚乙烯醇系聚合物膜及其制造方法 |
CN107000270B (zh) * | 2014-12-12 | 2019-08-13 | 株式会社可乐丽 | 聚乙烯醇系聚合物膜及其制造方法 |
TWI716479B (zh) * | 2015-10-27 | 2021-01-21 | 日商三菱化學股份有限公司 | 聚乙烯醇系膜及利用此聚乙烯醇系膜之偏光膜、偏光板與聚乙烯醇系膜之製造方法 |
CN108139528B (zh) * | 2015-10-27 | 2021-09-10 | 三菱化学株式会社 | 偏光膜制造用聚乙烯醇系薄膜、及使用了其的偏光膜、偏光板、以及偏光膜制造用聚乙烯醇系薄膜的制造方法 |
WO2017073638A1 (ja) * | 2015-10-27 | 2017-05-04 | 日本合成化学工業株式会社 | ポリビニルアルコール系フィルム、およびそれを用いた偏光膜、偏光板、ならびにポリビニルアルコール系フィルムの製造方法 |
JP6290285B2 (ja) * | 2015-11-19 | 2018-03-07 | 日本合成化学工業株式会社 | ポリビニルアルコール系フィルム、偏光膜及び偏光板 |
TWI771278B (zh) * | 2015-10-27 | 2022-07-21 | 日商三菱化學股份有限公司 | 聚乙烯醇系膜及利用此聚乙烯醇系膜之偏光膜、偏光板與聚乙烯醇系膜之製造方法 |
JP6740857B2 (ja) * | 2015-10-27 | 2020-08-19 | 三菱ケミカル株式会社 | 偏光膜製造用ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法 |
JP6784142B2 (ja) * | 2015-11-19 | 2020-11-11 | 三菱ケミカル株式会社 | 偏光膜製造用ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法 |
JP6784141B2 (ja) * | 2015-11-19 | 2020-11-11 | 三菱ケミカル株式会社 | 偏光膜製造用ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法 |
JP6878778B2 (ja) * | 2015-12-03 | 2021-06-02 | 三菱ケミカル株式会社 | ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法 |
CN111405972B (zh) * | 2017-09-15 | 2022-09-02 | 株式会社可乐丽 | 聚乙烯醇膜和其制造方法 |
CN113227224B (zh) * | 2018-12-28 | 2023-09-19 | 株式会社可乐丽 | 水溶性膜以及包装体 |
CN113226941B (zh) * | 2018-12-28 | 2023-10-27 | 株式会社可乐丽 | 水溶性膜以及包装体 |
CN113286685A (zh) | 2018-12-28 | 2021-08-20 | 株式会社可乐丽 | 水压转印用基膜以及水压转印用印刷膜 |
EP3904036A4 (en) | 2018-12-28 | 2022-09-14 | Kuraray Co., Ltd. | WATER SOLUBLE FILM AND PACKING MATERIAL |
JPWO2022004343A1 (ja) * | 2020-06-29 | 2022-01-06 | ||
CN115777075A (zh) * | 2020-06-30 | 2023-03-10 | 株式会社可乐丽 | 聚乙烯醇膜和使用其的偏振膜 |
KR102498230B1 (ko) | 2020-07-16 | 2023-02-10 | 김영임 | 녹차가루를 포함하는 김자반의 제조방법 및 이에 의해 제조된 김자반 |
WO2023074639A1 (ja) * | 2021-10-25 | 2023-05-04 | 株式会社クラレ | ポリビニルアルコールフィルム |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06138320A (ja) * | 1992-10-27 | 1994-05-20 | Kuraray Co Ltd | Pva系フィルム及び光学用フィルム |
JP2005324355A (ja) * | 2004-05-12 | 2005-11-24 | Kuraray Co Ltd | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 |
WO2009028141A1 (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-05 | Kuraray Co., Ltd. | ポリビニルアルコールフィルムおよびその製造法 |
WO2012132984A1 (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-04 | 株式会社クラレ | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3514386B2 (ja) | 2000-05-02 | 2004-03-31 | 株式会社クラレ | ポリビニルアルコール系重合体フィルムとその製造法 |
JP3516397B2 (ja) | 2000-05-12 | 2004-04-05 | 株式会社クラレ | ポリビニルアルコールフィルムの製造法 |
JP5179402B2 (ja) | 2009-02-19 | 2013-04-10 | 株式会社クラレ | 偏光フィルム用ポリビニルアルコールフィルムおよびその製造方法、ならびにそれを用いた偏光フィルムの製造方法 |
JP5624803B2 (ja) | 2010-05-31 | 2014-11-12 | 株式会社クラレ | ポリビニルアルコール系重合体フィルム |
-
2013
- 2013-09-19 WO PCT/JP2013/075297 patent/WO2014050696A1/ja active Application Filing
- 2013-09-19 JP JP2014504504A patent/JP6257512B2/ja active Active
- 2013-09-19 CN CN201380050225.1A patent/CN104662071B/zh active Active
- 2013-09-19 KR KR1020157009250A patent/KR102163144B1/ko active IP Right Grant
- 2013-09-25 TW TW102134437A patent/TWI615266B/zh active
-
2017
- 2017-12-04 JP JP2017232746A patent/JP6483792B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06138320A (ja) * | 1992-10-27 | 1994-05-20 | Kuraray Co Ltd | Pva系フィルム及び光学用フィルム |
JP2005324355A (ja) * | 2004-05-12 | 2005-11-24 | Kuraray Co Ltd | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 |
WO2009028141A1 (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-05 | Kuraray Co., Ltd. | ポリビニルアルコールフィルムおよびその製造法 |
WO2012132984A1 (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-04 | 株式会社クラレ | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TWI615266B (zh) | 2018-02-21 |
JP6257512B2 (ja) | 2018-01-10 |
WO2014050696A1 (ja) | 2014-04-03 |
TW201420313A (zh) | 2014-06-01 |
JP6483792B2 (ja) | 2019-03-13 |
JP2018041108A (ja) | 2018-03-15 |
KR20150060759A (ko) | 2015-06-03 |
CN104662071B (zh) | 2018-09-07 |
KR102163144B1 (ko) | 2020-10-08 |
CN104662071A (zh) | 2015-05-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6483792B2 (ja) | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 | |
JP5390052B1 (ja) | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよび偏光フィルム | |
JP5351760B2 (ja) | ポリビニルアルコール系フィルム | |
JP7157751B2 (ja) | ポリビニルアルコールフィルム及びその製造方法 | |
KR20100049604A (ko) | 폴리비닐알코올 필름 및 그 제조법 | |
JPWO2016190235A1 (ja) | ポリビニルアルコール系重合体フィルム及びその製造方法 | |
JP6630677B2 (ja) | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 | |
JP5680805B1 (ja) | ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法 | |
WO2013137056A1 (ja) | エチレン変性ポリビニルアルコール系重合体フィルム | |
JP6572236B2 (ja) | ポリビニルアルコールフィルム | |
JP6556693B2 (ja) | ポリビニルアルコールフィルムおよびその製造方法 | |
JP6077626B2 (ja) | ポリビニルアルコールフィルム | |
JP2016126021A (ja) | 偏光フィルムの製造方法 | |
WO2021117801A1 (ja) | 光学用ポリビニルアルコールフィルムの製造方法 | |
JP5832921B2 (ja) | ポリビニルアルコールフィルム | |
JP2017015415A (ja) | ポリビニルアルコールフィルムの光学斑の評価方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160819 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170801 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170929 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171107 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171205 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6257512 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |