JPWO2014034927A1 - 光学レンズの製造方法 - Google Patents

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渡辺  誠
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Abstract

塗布液硬化条件が満たされる準備ステップS1と、塗布液が硬化される硬化ステップS2とを有する。塗布液硬化条件は、光学レンズ用基材の軸線の水平に対する角度が予め定めた角度の範囲内に入る第1の条件と、前記光学レンズ用基材が軸線を中心にして予め定めた回転速度で回転する第2の条件とからなる。予め定めた角度の範囲は、レンズ面の最も高くなる位置にレンズ面の外周縁が位置するような軸線の最大傾斜角度と、レンズ面の最も低くなる位置にレンズ面の外周縁が位置するような軸線の最大傾斜角度との間の範囲である。予め定めた回転速度は、レンズ面に塗布された塗布液が塗布位置に保持される回転速度である。

Description

本発明は、塗布液が塗布された光学レンズ用基材を縦方向に回転させながら塗布液を硬化させる光学レンズの製造方法に関する。
光学レンズの一つであるプラスチック製の眼鏡レンズは、その表面に各種のコーティング処理を施すことによって、眼鏡レンズに求められる性能が付加されている。各種のコーティング処理とは、プライマー処理や、ハードコート膜を生成する処理、反射防止膜を生成する処理などがある。
プライマー処理によって生成されるプライマー膜は、軟度を利用して耐衝撃性や密着性、クラック緩和などの性能を付加する機能を有している。ハードコート膜には、耐擦傷性の向上のために高い硬度が求められる。このハードコート膜の外面となる最表層には、反射防止膜が設けられる。この反射防止膜が最表層に設けられることによって、反射防止機能、耐久性、耐擦傷性等の性能がさらに付加される。
プライマー処理時のプライマー層や、ハードコート膜になるハードコート層は、塗布液をレンズ面に塗布することによって形成されている。レンズ面に塗布液を塗布する方法としては、ディッピング方式、スピンコート方式、スプレーコート方式、特許文献1に記載されているようなインクジェット方式などがある。この特許文献1に開示されたインクジェット方式による塗布液の塗布は、眼鏡用レンズ基材をレンズ面が上下方向を指向する状態で回転させ、レンズ面の全域にわたって膜厚が均一になるように行われる。
膜厚を均一にするにあたっては、レンズ面を同心円状の複数の塗布領域に分割し、塗布領域毎に塗布液量を調整して行われている。ところで、眼鏡レンズのレンズ面には、上述した各種の膜が設けられた状態において干渉縞が生じることがある。この干渉縞は、ハードコート膜の膜厚を厚く形成することによって低減されることが知られている。
レンズ面に塗布された塗布液は、硬化装置によって硬化させられる。熱硬化型の塗布液は、硬化装置で加熱されて硬化させられる。また、紫外線硬化型の塗布液は、硬化装置で紫外線が照射されて硬化させられる。
特開2004−122115号公報
発明者は、眼鏡レンズの耐擦傷性をさらに向上させたり、上述した干渉縞の発生を低減するために、ハードコート膜を更に厚く形成することを考えている。しかし、従来のディッピング方式やスピンコート方式では、ハードコート膜形成用の塗布液をレンズ面に5μm以上の厚みとなるように塗布することは困難である。
一方、スプレーコート方式やインクジェット方式によれば、厚みが10μm以上となるように塗布液を塗布することはできる。ところが、眼鏡レンズ用基材のレンズ面に厚みが10μmを越えるように塗布された塗布液は、基材が水平状態で載置されると自重で流動し、いわゆる「液ダレ」となって低い部分(凸曲面2aの外周部や凹曲面2bの中心部)に集まる。液ダレは、塗膜が自重により徐々に曲率面の下側(凸曲面では外周部、凹曲面では中心)に流れて集まる現象である。この液ダレは、塗布液の塗布直後から、塗布液に流動性がある限り発生し、膜の乾燥または硬化が進んで流動性がなくなるまで継続する。塗布液が熱硬化性のものである場合は、硬化の過程で液膜の温度が上昇すると粘度が低下するので、液ダレが顕著に生じる。このため、塗布液を厚みが均等になるように厚く塗布できたとしても、硬化時に液ダレが生じてしまい、最終的に膜厚不良になるおそれがある。
本発明の目的は、レンズ面に厚く塗布された塗布液を液ダレが発生することがないように硬化させることが可能な光学レンズの製造方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明に係る光学レンズの製造方法は、第1の硬化条件として、光学レンズ用基材の軸線の水平に対する角度を凸面側を基準として予め定められた角度範囲内に設定し、第2の硬化条件として、前記光学レンズ用基材を軸線を中心にしてそのレンズ面上の塗布液が塗布位置に保持される予め定められた回転速度で回転させ、前記第1および第2の硬化条件が満たされたときに、前記光学レンズ用基材のレンズ面に塗布された塗布液を硬化させる各ステップを備える光学レンズの製造方法であって、回転させるステップは、予め定められた角度の範囲として、前記光学レンズ基材のレンズ面の最も高くなる位置にレンズ面の外周縁が位置する軸線の最大傾斜角度と、前記光学レンズ基材のレンズ面の最も低くなる位置にレンズ面の外周縁が位置する軸線の最大傾斜角度との範囲で前記光学レンズ基材の回転を行うステップを備える。
本発明によれば、硬化ステップにおいて光学レンズ用基材の塗布液に作用する重力の方向は、光学レンズ基材が回転することによって、レンズ中心方向と外周方向とに交互に変わる。したがって、回転する光学レンズ用基材上に付着した塗布液は、流動性を有しているにもかかわらず、一方向に流れることはない。このため、「液ダレ」の主要因である重力の影響を光学レンズ基材の縦回転により解消できるため、塗布液がレンズ面に沿って流れて「液ダレ」が生じることはない。したがって、本発明によれば、レンズ面に厚く塗布された塗布液を液ダレが発生することがないように硬化させることが可能な光学レンズの製造方法を提供することができる。
図1は、第1の実施の形態による眼鏡レンズの製造方法によってハードコート膜が硬化させられた眼鏡レンズ用基材の断面図である。 図2は、第1の実施の形態による眼鏡レンズの製造方法を説明するためのフローチャートである。 図3は、凸曲面が斜め上を指向するように傾斜した眼鏡レンズ用基材の側面図である。 図4は、凸曲面が斜め下を指向するように傾斜した眼鏡レンズ用基材の側面図である。 図5は、硬化装置の断面図である。 図6は、第2の実施の形態による眼鏡レンズの製造方法を説明するためのフローチャートである。 図7は、回転装置の側面図である。 図8は、塗布ステップを実施する塗布装置と回転装置の側面図である。 図9は、第3の実施の形態による複数の塗布領域を説明するためのレンズ面の正面図である。 図10は、第3の実施の形態による眼鏡レンズの製造方法を説明するためのフローチャートである。 図11は、第4の実施の形態による塗布方向を説明するための眼鏡レンズ用基材と塗布ノズルの側面図である。 図12は、第4の実施の形態による眼鏡レンズの製造方法を説明するためのフローチャートである。
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係る光学レンズの製造方法の一実施の形態を図1〜図5によって詳細に説明する。ここでは、眼鏡レンズに本発明を適用する場合の形態について説明する。
この実施の形態による眼鏡レンズの製造方法は、図1に示す眼鏡レンズ用基材1を縦方向に回転させ、レンズ面2(凸曲面2aおよび凹曲面2b)に塗布されている塗布液3を硬化させるための方法である。この実施の形態による眼鏡レンズの製造方法は、請求項1に記載した発明を構成する方法である。この方法を実施するにあたっては、塗布液3が予めレンズ面2に塗布された基材1を用いる。塗布液3は、ハードコート膜形成用塗布液や、調光膜形成用塗布液などの流動性を有する一般的なものである。この実施の形態に示す塗布液3は熱硬化型のものである。しかし、塗布液3は、他の種類、例えば紫外線硬化型のものを用いることもできる。この塗布液3は、レンズ面2に約10μm以上の厚みで塗布されている。なお、図1に示す塗布液3は、便宜上、実際より厚く描いてある。
この実施の形態による眼鏡レンズの製造方法は、図2のフローチャートに示すように、準備ステップS1と、硬化ステップS2とによって実施する。準備ステップS1は、塗布液3を硬化させるための条件(塗布液硬化条件)が満たされるようにするためのステップである。塗布液硬化条件は、後述する第1の条件が満たされるようにするための第1ステップS1Aと、後述する第2の条件が満たされるようにするための第2ステップS1Bとからなる。
第1の条件は、図3および図4に示すように、眼鏡レンズ用基材1の軸線C1の水平に対する角度が予め定めた角度の範囲内に入ることにより満たされる。予め定めた角度の範囲は、図3に示す角度θ1と、図4に示す角度θ2との間の範囲である。図3に示す角度θ1は、眼鏡レンズ用基材1を軸線C1が水平となる状態から同図において時計方向へ(凸曲面2aからなるレンズ面2が上方を指向する方向へ)、レンズ面2の最も高くなる位置Hにレンズ面2の外周縁Pが位置する状態が保たれるように傾斜させたときの軸線C1の最大傾斜角度である。
図4に示す角度θ2は、眼鏡レンズ用基材1を軸線が水平となる状態から同図において反時計方向へ(凸曲面2aからなるレンズ面2が下方を指向する方向へ)、レンズ面2の最も低くなる位置Lにレンズ面2の外周縁Pが位置する状態が保たれるように傾斜させたときの軸線C1の最大傾斜角度である。
第2の条件は、眼鏡レンズ用基材1が軸線C1を中心にして予め定めた回転速度で回転することにより満たされる。第2の条件を満たす基材1の回転速度は、塗布液3の流動性に対応させて例えば15〜50RPM程度とすることができる。基材1の回転速度は上記範囲に限定されない。塗布液3の流動性が高い場合は、回転速度が相対的に遅く設定される。また、この回転速度は、塗布液3が遠心力でレンズ面2の外周側へ流されるようなことがない速度に設定される。
眼鏡レンズ用基材1を第1の条件が満たされる状態で所定の回転速度で回転させるためには、例えば図5に示す硬化装置11を使用して実施することができる。硬化装置11は、硬化用容器12と、この硬化用容器12の中に収容された転動装置13とを備えている。硬化用容器12は、塗布液3が熱硬化性のものである場合はヒータ14を有するものが用いられる。なお、硬化用容器12は、塗布液3が紫外線硬化型のものである場合は、紫外線ランプ(図示せず)を有するものが用いられる。
転動装置13は、基材1をホルダー15とともに回転させるためのものである。ホルダー15は、基材1を収容可能な円筒状に形成されており、基材1の外周面を複数のクランプ部材16で挟み、この基材1を同一軸線上に保持する。このホルダー15は、軸線が水平方向を指向するように立てた状態で転動装置13の二つのローラ17,17の上に載せられる。
これらのローラ17は、図示していないモータによって駆動させられて同一方向に所定の回転速度で回転する。これらのローラ17が回転することによって、基材1がホルダー15とともに回転する。すなわち、この硬化装置11を用いることにより、基材1を硬化用容器12内で縦回転させながら加熱し、塗布液3を硬化させることができる。
この実施の形態による眼鏡レンズの製造方法を実施するにあたっては、先ず、準備ステップS1が実施される。準備ステップS1においては、基材1がホルダー15に保持された状態で硬化装置11の転動装置13に載せられ、転動装置13による駆動によって回転させられる。すなわち、基材1は、軸線C1が水平または略水平となるように立てられるとともに、所定の回転速度で回転させされる。このように基材1が転動装置13の上で回転することによって、準備ステップS1の第1ステップS1Aと第2ステップS1Bとが実施されたことになり、第1の条件と第2の条件とが満たされる。
次に、硬化ステップS2が実施される。硬化ステップS2においては、図5に示すように、基材1が転動装置13による駆動によって縦方向に回転している状態でヒータ14の熱により塗布液3を加熱して実施される。この加熱は、少なくとも塗布液3の流動性が失われるまで行われる。
硬化ステップS2が実施されているときに塗布液3に作用する重力の方向は、基材1が回転することによって、レンズ中心方向と外周方向とに交互に変わる。このように重力が作用する方向が一定ではなくなるために、塗布液3は、流動性を有しているにもかかわらず、一方向に流れることはなく、付着位置に留まる。このため、「液ダレ」の主要因である重力の影響を眼鏡レンズ用基材1の縦回転により解消できるため、塗布液3がレンズ面2に沿って流れて「液ダレ」が生じることはない。
したがって、この実施の形態によれば、通常の流動性を有する塗布液3を液ダレが生じることがないように硬化させることが可能になる。この実施の形態によれば、厚みが少なくとも10μmの塗布液3の層をレンズ面2の全域にわたって均等な厚みとなる状態で硬化させることができた。
(第2の実施の形態)
本発明に係る光学レンズの製造方法は、図6〜図8に示すように、硬化ステップが実施される以前に塗布ステップを実施することができる。図6〜図8において、図1〜図5によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。この実施の形態による眼鏡レンズの製造方法は、請求項2に記載した発明を構成する方法である。
眼鏡レンズ用基材1のレンズ面2に厚みが10μmを越えるように塗布液3を塗布するためには、上述した「液ダレ」の影響を受けることがないように行う必要がある。この実施の形態による眼鏡レンズの製造方法は、図6に示すように、塗布液3を硬化させる硬化ステップS2を実施する以前に、硬化ステップS2と同等の条件で行う塗布ステップP1を有している。塗布ステップP1は、第1の条件が満たされる第1ステップP1Aと、第2の条件が満たされる第2ステップP1Bと、噴出移動ステップP1Cとによって実施される。噴出移動ステップP1Cは、第1、第2ステップP1A,P1Bが実施された状態、すなわち基材1を軸線C1の水平に対する角度が所定の角度範囲に含まれるように傾斜させた状態で所定の回転速度(15〜50RPM程度)で縦回転させながら、塗布液3をレンズ面2に塗布して実施される。
第1ステップP1Aおよび第2ステップP1Bは、図7に示す回転装置21を使用して実施することができる。回転装置21は、支持台22と、この支持台22に水平な支軸23を介して回動可能に支持された回転駆動ユニット24と、この回転駆動ユニット24の回転軸25に取付けられたホルダー26などによって構成されている。
回転駆動ユニット24は、基材1が所望の角度で傾斜するように、支軸23を中心にして支持台22に対して傾斜させられる。また、この回転駆動ユニット24は、回転軸25を予め定めた一定の回転速度で回転させるものである。この回転速度は、塗布液3の流動性に対応させて例えば15〜50RPM程度とすることができる。塗布液3の流動性が高い場合は、回転速度が相対的に遅く設定される。また、この回転速度は、塗布液3が遠心力でレンズ面2の外周側へ流されるようなことがない速度に設定される。ホルダー26は、基材1を保持するためのものである。このホルダー26は、詳細には図示してはいないが、基材1の外周面を複数のクランプ部材で挟み、この基材1を回転軸25と同一軸線上に保持する。
噴出移動ステップP1Cは、基材1のレンズ面2に塗布液3を塗布するステップである。塗布液3は、図6に示す塗布装置31によって基材1に塗布される。塗布装置31は、支持部材32と、この支持部材32に水平な支軸33を介して回動可能に支持された塗布ユニット34とを備えている。塗布ユニット34は、平行移動機構35を介して塗布ノズル36を支持している。塗布ノズル36は、塗布液3を噴出させるためのもので、平行移動機構35による駆動によって基材1の径方向に移動させられる。
塗布液3の噴出方向は、塗布ユニット34が支持部材32に対して傾斜することによって、適宜変更することが可能である。すなわち、基材1の軸線C1が水平ではなく、水平に対して傾斜している場合は、塗布液3が基材1の軸線C1を基準にして噴出するように塗布ユニット34が支持部材32に対して傾斜させられる。
塗布液3は、図示していない供給装置から塗布ノズル36に供給される。この実施の形態による塗布ノズル36は、塗布液3を微細な液滴としてスプレーコート方式で噴出量が一定となるように噴出させるものである。この塗布ノズル36によって塗布液3が塗布される範囲は、レンズ面2より狭い。このため、塗布ノズル36は、塗布液2がレンズ面2に吹き付けられている状態で平行移動機構35によって基材1の径方向に移動させられる。
すなわち、基材1が回転している状態で塗布ノズル36によって塗布液3が塗布される範囲が基材1の径方向に移動することによって、レンズ面2の全域に塗布液3を塗布することができる。なお、塗布ノズル36は、図示してはいないが、液状の塗布液3が噴出するものを用いることができる。
平行移動機構35は、塗布ノズル36の位置に応じて移動速度を変えることができるように構成されている。塗布ノズル36が基材1の外周部と対向する場合は、塗布ノズル36が基材1の中心部と対向している場合と較べて塗布ノズル36の移動速度が遅くなる。
この実施の形態による眼鏡レンズの製造方法を実施するにあたっては、先ず、塗布ステップP1の第1ステップP1Aが実施される。第1ステップP1Aにおいては、基材1が回転装置21に装着され、軸線C1が所定の傾斜角度となるように基材1が立てられる。このとき、基材1は、例えば図7に示すように、軸線C1が水平となってレンズ面2が上下方向に延びるように立てられる。その後、第2ステップP1Bを実施するために基材1が回転装置21による駆動によって所定の回転速度で回転させられる。
次に、噴出移動ステップP1Cが実施される。噴出移動ステップP1Cにおいては、図8に示すように、基材1が上述したように縦方向に回転している状態で塗布ノズル36をレンズ面2の凸曲面2aまたは凹曲面2bと対向させ、この塗布ノズル36から塗布液3を噴出させて実施される。この実施の形態においては、液滴となった塗布液3が塗布ノズル36から基材1の軸線C1と平行に噴出し、レンズ面2に吹き付けられる。また、この実施の形態による塗布ノズル36は、平行移動機構35による駆動によって、レンズ面2の外周部側から中心部側へ基材1の径方向に平行移動させられる。
このため、塗布液3は、回転中の基材1に外周部側から中心部側へ向けて順次塗布される。塗布後の塗布液3は、基材1と一体に回転する。基材1に付着した塗布液3に作用する重力の方向は、基材1が回転することによって、レンズ中心方向と外周方向とに交互に変わる。このように重力が作用する方向が一定ではなくなるために、塗布液3は、流動性を有しているにかかわらず、一方向に流れることはなく、付着位置に留まる。このため、「液ダレ」の主要因である重力の影響を眼鏡レンズ用基材1の縦回転により解消できるため、塗布液3がレンズ面2に沿って流れて「液ダレ」が生じることはない。
したがって、この実施の形態によれば、通常の流動性を有する塗布液3を液ダレが生じることがないようにレンズ面2に厚く塗布できるようになる。この実施の形態によれば、噴出移動ステップP1Cでレンズ面2に厚みが少なくとも10μmの塗布液3の層をレンズ面2の全域にわたって均等な厚みとなるように形成することができた。塗布液3としてハードコート膜形成用塗布液を使用する場合は、基材1に少なくとも10μmの膜厚でハードコート膜が形成される。このような厚みのハードコート膜を有する眼鏡レンズは、従来の眼鏡レンズと較べると耐擦傷性が著しく高く、しかも、干渉縞が低減する。
なお、図8に示す塗布装置31は、塗布ノズル36が上から下に移動するように描いてあるが、本発明はこのような限定にとらわれることはない。すなわち、塗布ノズル36がレンズ面2の下端側から上側(中心側)に移動したり、塗布ノズル36が水平方向に移動しても同等の効果が得られる。
塗布ステップP1は、塗布液3の塗布が終了した後も第1、第2の条件が満たされる状態を維持しながら基材1の回転を予め定めた時間だけ継続させて終了する。この基材1の回転を継続させる時間は、基材1に塗布された塗布液3が基材1上で移動することがない程度に塗布液3の流動性が失われる時間である。揮発性を有する溶剤を含む塗布液3は、塗布後に溶剤の一部が揮発することによって、粘度が上昇して流動性が低下するものである。また、紫外線硬化型の塗布液3は、塗布環境の照明に含まれる紫外線が当たることによって、粘度が上昇して流動性が低下するものである。すなわち、この実施の形態において、基材1の回転は、塗布液3が基材1上を移動することがないように塗布液3の流動性が低くなった後に停止する。このため、厚く塗布された塗布液3が基材1上に保持され、いわゆる「液ダレ」が生じることがない状態で次の準備ステップS1を実施することができる。
この実施の形態においては、塗布液3の流動性が低下した後に基材1の回転を停止させることによって塗布ステップP1が終了する例を示した。しかし、塗布ステップP1は、基材1を回転させた状態で終了させることができる。この場合は、基材1が回転している状態で塗布ステップP1が終了し、そのまま次の準備ステップS1と硬化ステップS2とが実施されることになる。この方法は、例えば、回転装置21を塗布装置31と、塗布液3を硬化させるための加熱用ヒータまたは紫外線ランプを備えた硬化装置(図示せず)との間で移動させることによって実現できる。すなわち、基材1は、回転装置21による駆動で回転しながら塗布装置21から硬化装置に移される。
(第3の実施の形態) 塗布液の塗布は、図9および図10に示すように、複数の塗布領域毎に設定を変えて行うことができる。この実施の形態において、図1〜図8によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し、詳細な説明を適宜省略する。
図9は、塗布ステップP1の他の実施の形態を説明するためのレンズ面の正面図、図10はこの実施の形態による眼鏡レンズの製造方法を説明するためのフローチャートである。この実施の形態による眼鏡レンズの製造方法は、請求項3に記載した発明を構成する方法である。
この実施の形態による眼鏡レンズの製造方法は、例えば図10に示すように、硬化ステップS1を実施する以前に、塗布液3をより一層均等に塗布できる塗布ステップP1を実施する方法である。
塗布ステップP1は、第1ステップP1Aおよび第2ステップP1Bと、後述する第1〜第4の分割塗布ステップP1CA〜P1CDからなる噴出移動ステップP1Cとによって構成されている。
この実施の形態による噴出移動ステップP1Cは、図9に示す複数の塗布領域#A〜#D毎に、塗布に関するパラメータを変えて行われる。各塗布領域#A〜#Dで塗布液3を塗布するにあたっては、上述した第2の実施の形態を採るときと同一の方法で塗布液3が塗布される。すなわち、塗布液3の液滴が塗布ノズル36からレンズ面2の一部の目標塗布位置に予め定めた量で吹き付けられるとともに、目標塗布位置がレンズ面2の径方向に移動するように行われる。この実施の形態による塗布ノズル36は、レンズ面2(凸曲面2aまたは凹曲面2b)の外周側から中心に向けて平行移動する。
この実施の形態において、塗布に関して変えられるパラメータは、塗布ノズル36の移動速度である。この移動速度は、図9に示す複数の塗布領域#A〜#D毎に設定される。図9に示す複数の塗布領域#A〜#Dは、レンズ面2の中心Oから外周へ向かう半径rを一定間隔毎に分割し、各分割点を通る円でレンズ面2を分割することによって形成されている。各分割点を通る各円の中心は、レンズ面2の中心と一致している。すなわち、各塗布領域#A〜#Dは、レンズ面2を複数の同心円で分割することにより形成されている。
塗布ノズル36の移動速度は、各塗布領域#A〜#Dの面積の大きさに基づいて設定されている。この移動速度は、面積が大きくなればなるほど遅くなる。すなわち、移動速度は、レンズ面2の外周縁を含む第1の塗布領域#Aに塗布液3を塗布するときに最も遅くなり、ここより径方向の内側に位置する第2の塗布領域#Bに塗布液3を塗布するときは移動速度が速くなる。このため、移動速度は、第2の塗布領域#Bを塗布するときより第3の塗布領域#Cを塗布するときの方が速く、第3の領域#Cを塗布するときより第4の領域Dを塗布するときの方が速くなる。塗布ノズル36は、同一の塗布領域内に塗布液3を塗布する場合は一定速度で移動する。
この実施の形態による噴出移動ステップP1Cは、図10に示すように、第1〜第4の分割塗布ステップP1CA〜P1CDによって実施される。第1の分割塗布ステップP1CAは、第1〜第4の塗布領域#A〜#Dのうち、最も外周側に位置する第1の塗布領域#Aに塗布液3を塗布するステップである。このときの塗布ノズル36の移動速度は、第1の塗布領域#Aの面積に対応した速度(最も遅い速度)に設定される。
第1の塗布領域#Aの内周側端部まで塗布が終了した後は、第2の分割塗布ステップP1CBにおいて、第2の塗布領域#Bについて塗布液3の塗布が行われる。第2の塗布領域#Bに塗布液3が塗布された後、第3の分割塗布ステップP1CCから第4の分割塗布ステップP1CDに進み、第3、第4の塗布領域#C,#Dにも面積に応じた移動速度で塗布ノズル36が移動して塗布液3が塗布される。
このため、この実施の形態によれば、噴出移動ステップP1Cにおける塗布液3の塗布は、単位面積当たりの塗布液3の付着量がレンズ面2の全域にわたって予め定めた量となるように行われる。したがって、レンズ面2の全域にわたって膜厚が均一となるように塗布液3を塗布することができる。特に、塗布液3の付着量を制御するにあたってレンズ面2の面積に基づいて行うことができるから、付着量の制御が簡易化される。また、この実施の形態においては、レンズ面2を複数の塗布領域#A〜#Dに分割するにあたって、レンズ面2の半径を等間隔で分割し、分割点を通る円でレンズ面2を分割しているから、各塗布領域#A〜#Dの面積を簡単に計算することができる。
なお、上述した「塗布に関して変えるパラメータ」は、塗布ノズル36の移動速度に限定されることはなく、例えば塗布ノズル36から噴出する塗布液3の噴出量であってもよく、移動速度と噴出量の両方でもよい。塗布液3の噴出量を変える場合は、例えば、塗布ノズル36の移動速度を一定とし、第1の塗布領域#Aを塗布するときに塗布液3の噴出量を最大として実施可能である。この場合、第2〜第4の塗布領域#B〜#Dに塗布液3を塗布するときは、塗布液3の噴出量をこの順で減少させることが望ましい。
(第4の実施の形態)
塗布ステップで塗布液を塗布する方向は、基材の軸線に対して傾斜した方向とすることができる。この実施の形態を図11および図12によって詳細に説明する。図11および図12において、図1〜図10によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図11に示す基材1は、レンズ面2(凸曲面2a)の曲率が相対的に大きくなるものである。このような曲率が大きいレンズ面2に塗布液3を基材1の軸線方向と平行に吹き付けると、図11中に二点鎖線で示すように、レンズ面2の周辺部においては塗布液3の液滴がレンズ面2に外周縁側へ流れながら付着する。このため、レンズ面2の中心部に塗布された塗布液3の厚みは、外周部に塗布された塗布液3の厚みより薄くなってしまう。
この実施の形態においては、塗布液3がレンズ面2の中心に向けて流れて上記不具合が解消されるように、塗布液3がレンズ面2に対して斜め方向から塗布される。この実施の形態による塗布液3の塗布方向は、図11に示すように、レンズ面2の目標塗布位置Tを通る法線L1に対して基材1の軸線C1とは反対側から目標塗布位置Tを指向する方向である。この実施の形態による塗布ノズル36の中心線C2は、図11に示すように、基材1の軸線C1と法線L1とが含まれる仮想平面内において、レンズ面2の外周縁における法線L2と略平行である。
この実施の形態による眼鏡レンズの製造方法において、塗布ステップP1の噴出移動ステップP1Cは、図12のフローチャートに示すように、角度設定ステップP1CEと、第1〜第4の分割塗布ステップP1CA〜P1CDとによって実施される。第1〜第4の分割塗布ステップP1CA〜P1CDは、第3の実施の形態で説明したステップと同一である。角度設定ステップP1CEは、塗布ノズル36の塗布方向を上述したようにレンズ面2に対して傾斜するように設定するステップである。角度設定ステップP1CEが実施されることにより、塗布ノズル36がレンズ面2の目標塗布位置Tを通る法線L1に対して基材1の軸線C1とは反対側から目標塗布位置Tを指向するようになる。
この噴出移動ステップP1Cにおいては、角度設定ステップP1CEで塗布ノズル36の角度が設定された後に第1〜第4の分割塗布ステップP1CA〜P1CDでレンズ面2の全域に塗布液3が塗布される。この第1〜第4の分割塗布ステップP1CA〜P1CDにおいては、塗布液3がレンズ面2の中心に向かうように斜めに塗布されるから、レンズ面2に塗布された塗布液3がレンズ面2の外周側に流されることを防ぐことができる。
したがって、この実施の形態によれば、塗布液3が液ダレによってレンズ面2の外周部に相対的に厚く塗布されることがないから、レンズ面2の膜厚分布が均一化される。なお、塗布ノズル36の噴射方向は、平行移動時に目標塗布位置Tの曲率に対応させて変えてもよい。この構成を採ることにより、塗布液3がレンズ面2の中心側へ流れる量が一定となるように塗布を行うことができるから、高い精度で膜厚分布が均一化される。
また、この実施の形態においては、噴出移動ステップP1Cにおいて塗布液3を塗布するときにレンズ面2を複数の塗布領域に分けて塗布領域毎に塗布ノズル36の移動速度を変える例を示した。しかし、塗布ノズル36の移動速度を全ての塗布領域にわたって一定とし、塗布液3の噴出量を塗布領域毎に変えて塗布液3を塗布することもできる。
上述した第2〜第4の実施の形態においては、塗布液3をレンズ面2に液滴あるいは液体の状態で吹き付けて塗布する例を示した。しかし、本発明は、このような限定にとらわれることはない。すなわち、眼鏡レンズ用基材1を例えば塗布液3が貯留された槽に浸漬させ、いわゆるディッピング方式でレンズ面2に塗布液3の層を形成してもよい。
眼鏡レンズ用基材1に例えばハードコート膜を形成するためには、レンズ面2の凸曲面2aと凹曲面2bとのうちいずれか一方のレンズ面2に塗布液3を塗布し、引き続き他方のレンズ面2に塗布液3を塗布し、その後、両レンズ面2,2に塗布された塗布液3を流動性が失われる程度に硬化させる。この方法を採ることにより、凸曲面2aと凹曲面2bの両面に塗布された塗布液3の硬化を効率よく行うことができる。また、この方法を採ることにより、例えば凸曲面2aへの塗布液3の塗布が終了して凹曲面2bに塗布液3を塗布しているときに、塗布液3の液滴が凸曲面2a側に回り込んで凸曲面2aに付着したとしても、この液滴が凸曲面2a上の塗膜に吸収されて外観が良好になる。本発明に係る光学レンズの製造方法は、凸曲面2aへの塗布液3の塗布と、凹曲面2bへの塗布液3の塗布と、凸曲面2aと凹曲面2bとに塗布された塗布液3の硬化とを行うときに適用可能である。
両レンズ面2への塗布液3の塗布と硬化は、レンズ面2毎に行うこともできる。この場合は、先ず、レンズ面2の凸曲面2aと凹曲面2bとのうちいずれか一方のレンズ面2に塗布液3を塗布し、この塗布液3を流動性が失われる程度に硬化させる。その後、他方のレンズ面2に塗布液3を塗布し、この塗布液3を硬化させる。この場合であっても各レンズ面2への塗布液3の塗布と、両レンズ面2に塗布された塗布液3の硬化とを行うときに本発明を適用可能である。
なお、本発明を実施するにあたっては、上述した実施の形態に示した方法に限定されることはなく、適宜変更することが可能である。また、上述した実施の形態においては、眼鏡レンズ用基材1にハードコート膜や調光膜などの膜を形成する例を示したが、本発明は、眼鏡レンズとは異なる他の光学レンズにも適用することができる。
1…眼鏡レンズ用基材、2…レンズ面、2a…凸曲面、2b…凹曲面、θ1,θ2…角度、H…高くなる位置、P…外周縁、T…目標塗布位置、L1…法線

Claims (4)

  1. 第1の硬化条件として、光学レンズ用基材の軸線の水平に対する角度を凸面側を基準として予め定められた角度範囲内に設定し、
    第2の硬化条件として、前記光学レンズ用基材を軸線を中心にしてそのレンズ面上の塗布液が塗布位置に保持される予め定められた回転速度で回転させ、
    前記第1および第2の硬化条件が満たされたときに、前記光学レンズ用基材のレンズ面に塗布された塗布液を硬化させる 各ステップを備える光学レンズの製造方法であって、
    回転させるステップは、予め定められた角度の範囲として、前記光学レンズ基材のレンズ面の最も高くなる位置にレンズ面の外周縁が位置する軸線の最大傾斜角度と、前記光学レンズ基材のレンズ面の最も低くなる位置にレンズ面の外周縁が位置する軸線の最大傾斜角度との範囲で前記光学レンズ基材の回転を行うステップを備えることを特徴とする光学レンズの製造方法。
  2. 請求項1記載の光学レンズの製造方法において、
    前記光学レンズ基材のレンズ面上の塗布液を硬化させる前に、第1の条件と第2の条件とが満たされた状態で前記光学レンズのレンズ面に塗布液を塗布するステップをさらに備えることを特徴とする光学レンズの製造方法。
  3. 請求項2記載の光学レンズの製造方法において、
    塗布するステップは、単位面積当たりの塗布液の付着量が前記光学レンズ基材のレンズ面の全域にわたって予め定められた量となるように、塗布液の液滴をレンズ面の外周部と中心部との間で移動する目標塗布位置に吹き付けるステップを備えることを特徴とする光学レンズの製造方法。
  4. 請求項3記載の光学レンズの製造方法において、
    塗布するステップは、塗布液の液滴を凸曲面からなるレンズ面に塗布する際に、前記光学レンズ基材のレンズ面の目標塗布位置を通る法線に対して前記光学レンズ用基材の軸線とは反対側から目標塗布位置を指向する方向に塗布するステップを備えることを特徴とする光学レンズの製造方法。
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