JPWO2013132733A1 - モータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システム - Google Patents

モータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システム Download PDF

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Abstract

本モータ制御装置は、PWM指令信号Siから速度指令値Vrを復調するPWM復調処理部と、速度指令値Vrに応じてモータの駆動値Ddを生成する回転制御部と、駆動値Ddに基づいて巻線を通電駆動する駆動電圧Uo、Vo、Woを生成する通電駆動部と、外部に通知するための通知信号としての速度検出値Vdを生成する回転速度算出部と、速度検出値Vdによりパルス幅変調したPWM通知信号Fpを生成するPWM変調処理部とを備える。そして、PWM変調処理部は、PWM指令信号Siに同期したPWM通知信号Fpを生成し、送出する。

Description

本発明は、上位コントローラなどからの指令に従ってモータの回転速度などを制御するモータ制御装置、このモータ制御装置を備えたブラシレスモータ、および上位コントローラとこのブラシレスモータを含むモータ制御システムに関し、特に、PWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)された速度指令信号によってモータ回転速度を制御するモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムに関する。
従来、このようなモータ制御装置を含むモータ制御システムの一例として、例えば、特許文献1では、車両に搭載するファンモータをECU(Electric Control Unit)などの上位コントローラによって制御する技術が開示されている。この文献の上位コントローラは、駆動制御回路を備えたブラシレスモータに対して、ファンの回転速度指令をPWM信号として与える。そして、駆動制御回路は、PWM信号のデューティに応じた回転速度でファンを回転させている。また、例えば、特許文献2では、PWM信号による回転速度指令に加えて、モータ制御部から上位コントローラに対して回転検出信号を出力するような構成が開示されている。
ところで、このようなモータ制御システムでは、近年、パルス信号を利用したデジタル信号で制御されることが多くなっている。このようなデジタル処理によれば、柔軟な処理が可能となる一方、パルス信号に基づくノイズが電磁輻射され、他の機器に影響を与える可能性が高くなる。例えば、車両に装備する上述のようなモータ制御システムの場合、モータ本体や電源あるいは制御ラインなどからノイズが電磁輻射され、車両搭載のラジオ等に悪影響を与えるおそれがあった。
このようなノイズの影響を抑制するため、コンデンサやインダクタンス素子を用いたノイズ防止回路を設けたり、ノイズ発生源をシールドしたり、あるいは給電線や制御線をできるだけ短くするような配置構成とたりするなどの手段が用いられてきた。また、特許文献3では、車両において、ツイストペア構造を有したケーブルを用いて信号を伝送し、伝播する信号によって発生する磁界を相殺し、電磁波の不要輻射を低減するような手法を開示している。
しかしながら、電磁輻射を低減する手法として、上述したようなノイズ防止回路、シールド手段やツイストペア構造のケーブルなどの手法は、ノイズ対策用としての回路部品やシールド部材などの増加を招いたり、ツイストペアケーブルのような特殊なケーブル部材が必要としたりするなどの課題があった。また、給電線や制御線を短くする構成の場合、電源やモータなどの配置が限られてしまうという課題があった。
特開2008−148542号公報 特開2011−130532号公報 特開2009−104907号公報
本発明のモータ制御装置は、回転速度指令をパルス幅変調したPWM指令信号を受け取り、回転速度指令に応じた回転速度となるように、モータを回転制御するモータ制御装置である。本モータ制御装置は、PWM指令信号を復調し、回転速度指令を速度指令値として復元するPWM復調処理部と、速度指令値に応じてモータの駆動値を生成する回転制御部と、駆動値に基づいてモータの巻線を通電駆動する駆動電圧を生成する通電駆動部と、外部に通知するための通知信号を生成する通知信号生成部と、通知信号によりパルス幅変調したPWM通知信号を生成するPWM変調処理部とを備える。そして、PWM変調処理部は、PWM指令信号に同期したPWM通知信号を生成し、送出する構成である。
また、本発明のブラシレスモータは、ロータと、3相の巻線を備えたステータと、巻線を通電駆動する本発明のモータ制御装置とを備えた構成である。
また、本発明のモータ制御システムは、本発明のブラシレスモータと、ブラシレスモータに対してPWM指令信号を出力するとともに、ブラシレスモータからPWM通知信号を受け取り、ブラシレスモータの回転制御を行う上位コントローラとを備えた構成である。
このような構成により、PWM指令信号とPWM通知信号とが同期することで、両信号のパルス周期が等しくなり、PWM指令信号の伝送線から輻射される磁界とPWM通知信号の伝送線から輻射される磁界とが、常にほぼ逆方向の磁界となる。このため、両伝送線から輻射される不要輻射が打ち消されることになり、不要輻射を低減できる。
このように、本発明のモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムによれば、モータ側で受け取るPWM指令信号とモータ側から送出するPWM通知信号とのパルス周期を互いに同期させるのみで、不要輻射を低減できる。このため、本発明によれば、ノイズ対策用としての特別な部品や部材を必要せず、簡易な構成で不要輻射を低減できるモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムを提供できる。
図1は、本発明の実施の形態におけるモータ制御システムのブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態におけるモータ制御装置のPWM復調処理部とPWM変調処理部とのブロック図である。 図3Aは、同モータ制御装置におけるPWM指令信号Siの信号波形を示す図である。 図3Bは、同モータ制御装置におけるパルス開始信号Psのタイミングを示す図である。 図3Cは、同モータ制御装置におけるPWM通知信号Fpの信号波形を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータの断面図である。
以下、本発明の実施の形態におけるモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムについて図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態におけるモータ制御システム100のブロック図である。本実施の形態では、本発明のモータ制御装置10を備えたブラシレスモータ50を含むモータ制御システム100の構成を挙げて説明する。
図1に示すように、本実施の形態のモータ制御システム100は、ブラシレスモータ50と、このブラシレスモータ50を制御する上位コントローラ11とを含む構成である。また、詳細については以下で説明するが、本実施の形態では、ブラシレスモータ50が、モータ制御装置10を構成する回路部品を実装した構成としている。すなわち、図1に示すように、ブラシレスモータ50において、モータ制御装置10がモータ40を回転制御する。
モータ40は、ロータと巻線56を有したステータとを備えており、巻線56を通電駆動することでロータが回転する。本実施の形態では、互いに120度位相が異なるU相、V相、W相とする3相でモータ40を駆動するブラシレスモータ50の一例を挙げて説明する。このような3相駆動を行うため、モータ40は、巻線56として、U相を駆動する巻線56U、V相を駆動する巻線56VおよびW相を駆動する巻線56Wを有している。
モータ制御装置10は、相ごとに巻線56に所定の波形の駆動電圧を印加する。これによって、ロータは、モータ制御装置10からの回転制御に従った回転速度で回転する。また、このような回転制御を行うため、モータ40には、ロータの回転位置や回転速度を検出するためのセンサが配置されている。本実施の形態では、ロータの回転位置を検出するために各相に対応させて、ホール素子などの3つの位置検出センサ49をモータ40に配置している。そして、モータ制御装置10には、位置検出センサ49からのセンサ信号Detが供給されている。
また、図1に示すように、モータ制御装置10は、信号伝送線19を介して上位コントローラ11と信号接続されている。
上位コントローラ11は、例えば、ブラシレスモータ50が搭載される機器などに備えられ、マイコン(マイクロコンピュータ)あるいはDSP(Digital Signal Processor)などで構成される。また、ブラシレスモータ50が車両に搭載される電装用モータの場合は、ECUのようなコントローラである。モータ制御装置10には、このような上位コントローラ11から信号伝送線19を介して、モータ40を回転制御するための指令が通知される。また、逆に、ブラシレスモータ50における情報が、モータ制御装置10から信号伝送線19を介して、上位コントローラ11に通知される。
本実施の形態では、上位コントローラ11からの指令として、モータ40の回転速度を指令する回転速度指令がモータ制御装置10に通知される。また、回転速度指令によって指令される回転速度は、信号伝送線19sを介して、パルス幅変調されたPWM指令信号Siとして通知される。
さらに、モータ制御装置10から上位コントローラ11に対して、所定の情報が通知される。本実施の形態では、通知する情報として、検出回転速度の情報を通知するような一例を挙げて説明する。すなわち、モータ制御装置10は、検出回転速度を示す情報を、通知信号として上位コントローラ11に通知する。ここで、検出回転速度は、モータ制御装置10によって検出されたモータ40の回転速度であり、実回転速度に相当する。また、PWM指令信号Siと同様に、このような通知信号は、信号伝送線19fを介して、パルス幅変調されたPWM通知信号Fpとして上位コントローラ11に通知される。また、回転速度指令や検出回転速度としては、例えば1分間あたりの回転数(rpm)を用いている。
次に、モータ制御装置10の構成について説明する。モータ制御装置10は、回転制御部12、PWM駆動回路14、インバータ15、位置検出部16、回転速度算出部17、PWM復調処理部20およびPWM変調処理部30を備えている。そして、モータ制御装置10には、上述したように、モータ40に配置した3つの位置検出センサ49から、センサ信号Detが供給されている。さらに、モータ制御装置10は、PWM信号を伝送する信号伝送線19を介して、上位コントローラ11と接続されている。
まず、位置検出センサ49からのセンサ信号Detは、位置検出部16に供給される。位置検出部16は、ロータの回転に伴う磁極変化に応じて変化するセンサ信号Detから、各相の位置情報を検出する。例えば、位置検出部16は、磁極変化時点においてセンサ信号Detがゼロクロスするタイミングを検出し、この検出したタイミングに基づく位置検出信号Pdを出力する。すなわち、回転するロータの回転位置はこのような検出タイミングと対応しており、検出タイミングを利用して回転位置を検出できる。また、位置検出信号Pdは、具体的には、例えばこのような検出タイミングを示すパルス信号とすればよい。位置検出部16は、それぞれの相に対応した位置検出信号Pdを、回転速度算出部17に供給する。
回転速度算出部17は、位置検出信号Pdが示す回転位置に基づき、例えば微分演算などによりロータの回転速度を算出する。回転速度算出部17は、算出した回転速度を速度検出値Vdとして時系列に回転制御部12およびPWM変調処理部30に供給する。なお、本実施の形態では、位置検出センサ49からのセンサ信号Detに基づいて速度検出値Vdを生成するような一例を挙げて説明するが、速度検出手段によりロータ速度を検出し、この検出結果に基づき速度検出値Vdを生成するような構成であってもよい。すなわち、速度検出値Vdは、モータの実回転から検出した速度を示す時系列の値や信号であればよい。また、本実施の形態では、回転速度算出部17が、外部に通知するための通知信号を生成する通知信号生成部として機能する。
一方、PWM復調処理部20は、上位コントローラ11から送出されたPWM指令信号Siを受け取り、パルス幅変調された信号を復調する動作を行う。PWM復調処理部20は、この復調動作によって、受け取ったPWM指令信号Siから速度指令値Vrを時系列に復元する。PWM指令信号Siは、上位コントローラ11が指令する回転速度、すなわち回転速度指令に応じたパルス幅のパルスで構成されるパルス信号である。PWM復調処理部20は、PWM指令信号Siの各パルスのパルス幅、あるいはパルス幅に対応するデューティを検出することによって、PWM指令信号Siを復調する。そして、PWM復調処理部20は、復調動作によって復元した速度指令値Vrを時系列に出力する。PWM復調処理部20がこのように動作することによって、上位コントローラ11の回転速度指令が速度指令値Vrとして復元される。
速度指令値Vrは、回転制御部12に供給される。また、回転制御部12には、回転速度算出部17で算出された速度検出値Vdが供給されている。回転制御部12は、速度指令値Vrと速度検出値Vdとに基づき、巻線56への駆動量を示す駆動値Ddを生成する。具体的には、回転制御部12は、速度指令を示す速度指令値Vrと、実速度に対応した検出速度を示す速度検出値Vdとの速度偏差を求める。そして、回転制御部12は、速度指令に従った実速度となるように、速度偏差に応じたトルク量を示す駆動値Ddを生成する。回転制御部12は、このような駆動値DdをPWM駆動回路14に供給する。
PWM駆動回路14は、巻線56を駆動するための駆動波形を相ごとに生成し、生成した駆動波形をそれぞれパルス幅変調し、駆動パルス信号Dpとして出力する。巻線56を正弦波駆動する場合には駆動波形は正弦波波形であり、矩形波駆動する場合には駆動波形は矩形波波形である。また、駆動波形の振幅は、駆動値Ddに応じて決定される。PWM駆動回路14は、相ごとに生成した駆動波形を変調信号として、それぞれにパルス幅変調を行い、駆動波形でパルス幅変調したパルス列の駆動パルス信号Dpを、インバータ15に供給する。
インバータ15は、駆動パルス信号Dpに基づいて、相ごとに巻線56への通電を行い、巻線56を通電駆動する。インバータ15は、電源の正極側に接続されたスイッチ素子と負極側に接続されたスイッチ素子とを、U相、V相、W相それぞれに備えている。U相の駆動出力Uoは巻線56Uに、V相の駆動出力Voは巻線56Vに、そして、W相の駆動出力Woは巻線56Wに接続されている。そして、それぞれの相において、駆動パルス信号Dpによりスイッチ素子がオンオフされる。すると、電源からオンのスイッチ素子を介し、さらに駆動出力から巻線56に対して駆動電圧が供給される。この駆動電圧の供給によって、巻線56に駆動電流が流れる。ここで、駆動パルス信号Dpは駆動波形をパルス幅変調した信号であるため、駆動波形に応じた駆動電流でそれぞれの巻線56が通電される。
また、PWM駆動回路14とインバータ15とによって、通電駆動部13が構成される。通電駆動部13は、上述のように駆動値Ddに基づいて、モータ40の巻線56を相ごとに通電駆動する。
以上のような構成により、速度指令値Vrに追従するようにロータの回転速度を制御するフィードバック制御ループが形成される。
さらに、本実施の形態では、PWM変調処理部30を備えている。PWM変調処理部30は、通知信号として時系列に供給される速度検出値Vdによってパルス幅変調し、PWM通知信号Fpを生成する。このようなパルス幅変調を行うために、PWM復調処理部20からPWM変調処理部30に対して、送出する各パルスの開始タイミングを示すパルス開始信号Psと、各パルスの周期を示すパルス周期信号Pwとが供給される。PWM変調処理部30は、速度検出値Vdとパルス周期信号Pwとに基づいて、送出するパルスのパルス幅を決定する。そして、パルス開始信号Psからこのパルス幅の期間だけONとなるようなパルスを順次生成する。このように生成されたパルス列がPWM通知信号Fpとして、信号伝送線19fを介して、上位コントローラ11に送出される。
特に、本実施の形態では、PWM通知信号Fpのパルス周期および位相がPWM指令信号Siのパルス周期および位相と同期するように構成している。すなわち、パルス周期信号Pwによって、PWM指令信号SiとPWM通知信号Fpとの周期を同期させるとともに、パルス開始信号Psのタイミングによって、PWM指令信号SiとPWM通知信号Fpとの位相を同期させている。本実施の形態では、このような構成とすることにより、PWM通知信号Fpの信号伝送線19fから輻射される磁界が、常に、PWM指令信号Siの信号伝送線19sから輻射される磁界のほぼ逆方向の磁界となるようにしている。本実施の形態は、これにより、両信号伝送線19から輻射される不要輻射を打ち消し、不要輻射を低減している。
次に、PWM復調処理部20とPWM変調処理部30との詳細な構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態におけるモータ制御装置10のPWM復調処理部20とPWM変調処理部30との構成例を示すブロック図である。また、図3Aから図3Cは、モータ制御装置10における要部の信号波形などを示す図である。図3Aは、実線でPWM指令信号Siの信号波形を示し、図3Bは、実線でパルス開始信号Psのタイミングを示し、図3Cは、実線でPWM通知信号Fpの信号波形を示している。
図2に示すように、PWM復調処理部20およびPWM変調処理部30には、クロック信号Ckが供給されている。クロック信号Ckは一定周期のパルス信号であり、PWM指令信号SiやPWM通知信号Fpの周波数よりも十分に高い周波数である。例えば、PWM指令信号SiやPWM通知信号Fpの周波数を500Hzとし、クロック信号Ckの周波数を1MHzとしている。また、図2に示す構成では、クロック信号Ckをカウントするカウンタを利用してPWM信号を生成するような構成例を挙げている。
まず、PWM復調処理部20は、図2に示すように、立上りエッジ検出部21と、エッジ周期検出部22と、デューティ算出部23と、速度指令算出部24とを備えている。
PWM復調処理部20において、上位コントローラ11から送出されたPWM指令信号Siは、立上りエッジ検出部21とデューティ算出部23とに供給される。PWM指令信号Siは、図3Aに示すように、周期Tpのパルス列であり、各周期Tp期間は、レベルが高いON期間Tonとレベルが低いOFF期間Toffと構成されている。このON期間Tonとなるパルス幅が回転速度指令の値によって変調されている。すなわち、周期Tp期間に対するON期間Tonの比率であるデューティを検出することによって、回転速度指令を復元できる。図3Aでは、時間の経過とともに回転速度指令が大きくなり、それに伴って各パルスのON期間Ton、すなわちデューティも大きくなるような一例を示している。
立上りエッジ検出部21は、PWM指令信号Siの各パルスに対し、OFFからONへと立上るエッジのタイミングを検出し、そのタイミングに基づいてエッジ検出信号Peを生成する。このエッジ検出信号Peのタイミングは、図3Bに示すように、PWM指令信号Siを構成する各パルスの開始タイミングに対応している。生成したエッジ検出信号Peは、エッジ周期検出部22およびデューティ算出部23に供給される。さらに、このエッジ検出信号Peは、パルス開始信号PsとしてPWM変調処理部30にも供給される。また、本実施の形態では、所定方向に変化するエッジのタイミングを検出するエッジタイミング検出部の一例として、このような動作を行う立上りエッジ検出部21を挙げている。
エッジ周期検出部22は、立上りエッジ検出部21から順次供給されるエッジ検出信号Peの周期を検出する。本構成例では、エッジ周期検出部22は、クロック信号Ckの数をカウントするようなカウンタを有している。そして、カウンタがエッジ検出信号Pe間のクロック数をカウントすることでエッジ検出信号Peの周期を検出している。エッジ周期検出部22のカウンタは、このような動作を行い、図3Bに示すように、周期Tpの期間のカウント数Ntpを検出する。検出したこのカウント数Ntpは、PWM指令信号Siを構成する各パルスの周期Tpに対応している。カウント数Ntpは、デューティ算出部23に供給され、さらに、パルス周期信号PwとしてPWM変調処理部30にも供給される。
デューティ算出部23は、本構成例では、クロック信号Ckの数をカウントするようなカウンタを有している。デューティ算出部23のカウンタは、図3Bに示すように、エッジ検出信号Peのタイミングでカウントを開始し、PWM指令信号SiのON期間Tonの間カウントを継続し、ON期間Tonのカウント数Nonを検出する。さらに、デューティ算出部23は、カウント数Ntpに対するカウント数Nonの比率を算出する。この比率は、PWM指令信号Siのデューティに対応している。これより、この比率を算出することにより、PWM指令信号Siが復調される。さらに、速度指令算出部24は、デューティ算出部23が算出した比率から、速度指令値Vrとして回転速度指令を復元する。
例えば、カウント数Ntpが2000、カウント数Nonが1000とすると、その比率は0.5となり、デューティは50%となる。速度指令算出部24は、例えば、50%のデューティから回転速度指令が1000(rpm)、25%のデューティの場合には500(rpm)であることを復元する。
次に、図2に示すように、PWM変調処理部30は、デューティ算出部31と、変調カウント数算出部32と、タイマ出力部33とを備えている。
デューティ算出部31は、供給された速度検出値Vdから、パルス幅変調するためのデューティを算出する。例えば、速度検出値Vdが1000(rpm)の場合にはデューティを50%、500(rpm)の場合にはデューティを25%というように、速度検出値Vdが示す回転速度に応じたデューティを算出する。
変調カウント数算出部32は、供給されたパルス周期信号Pwが示すパルスの周期とデューティ算出部31からのデューティとに基づき、PWM通知信号FpのON期間のパルス幅を算出する。具体的には、パルス周期信号Pwが示すカウント数Ntpにデューティを乗じて、PWM通知信号Fpを生成するときのカウント数Monを算出する。
また、デューティ算出部31と変調カウント数算出部32とによって、パルス幅算出部34を構成している。すなわち、パルス幅算出部34は、速度検出値Vdとエッジ周期検出部22で検出したエッジの周期とに基づいてPWM通知信号FpのON期間のパルス幅を算出している。
タイマ出力部33は、図3Cに示すように、パルス周期信号Pwの周期で、パルス開始信号Psのタイミングからカウント数Monに対応する期間だけONとなるパルス列の信号を生成する。具体的には、タイマ出力部33は、本構成例では、クロック信号Ckの数をカウントするようなカウンタを有している。タイマ出力部33のカウンタは、パルス開始信号Psのタイミングでカウントを開始し、カウント数Monまでカウントを継続する。タイマ出力部33は、このようにカウントを継続している期間にONを出力し、カウントが終了した時点からOFFを出力し、このような出力をPWM通知信号Fpとしている。また、タイマ出力部33は、パルス幅算出部34が算出したパルス幅と立上りエッジ検出部21から供給されたパルス開始信号Psとに基づいて、PWM通知信号Fpを生成して出力するPWM通知信号生成部として機能している。
本実施の形態でのPWM復調処理部20およびPWM変調処理部30は、以上のように構成している。すなわち、PWM通知信号Fpの各パルスの立上るタイミングは、PWM指令信号Siから復元したパルス開始信号Psに基づいている。これより、PWM通知信号Fpの各パルスの位相は、PWM指令信号Siのパルスの位相と同期している。また、PWM通知信号Fpの各パルスの周期も、PWM指令信号Siから復元した周期Tpに基づいている。これより、PWM通知信号Fpの各パルスの周期も、PWM指令信号Siのパルスの周期と同期している。このように、PWM通知信号FpをPWM指令信号Siに同期させることにより、PWM通知信号Fpの信号伝送線19fから輻射される磁界が、常に、PWM指令信号Siの信号伝送線19sから輻射される磁界のほぼ逆方向の磁界となる。このため、両信号伝送線19から輻射される不要輻射を打ち消し、不要輻射を低減することができる。
また、本実施の形態では、PWM通知信号Fpによって送出する通知信号を速度検出値Vdとしている。ここで、上位コントローラ11からの回転速度指令に従って、ロータの回転速度がこの回転速度指令の速度になると、速度検出値Vdは速度指令値Vrにほぼ等しくなる。すなわち、指令された回転速度となった時点で、PWM通知信号Fpの波形はPWM指令信号Siの波形とほぼ等しくなる。このような等しい波形どうしの信号が、信号伝送線19sと信号伝送線19fとの双方で伝送される。このため、両信号線から輻射される磁界も逆方向に近似した磁界となり、不要輻射がより効果的に打ち消されることになり、不要輻射の低減効果をさらに高めることができる。
また、立上りエッジ検出部21がエッジを検出しない期間はパルス開始信号Psを出力せず、これに応じてタイマ出力部33もこの期間はPWM通知信号Fpを出力しないような構成とすることも可能である。このような構成とすることにより、PWM指令信号Siを受け取ったときのみPWM通知信号Fpを送出するため、不要にPWM通知信号Fpが送出される頻度を抑制でき、不要輻射の低減効果をさらに高めることができる。
なお、以上の説明では、PWM復調処理部20およびPWM変調処理部30を、カウンタなどを利用して構成した一例を挙げて説明したが、マイコンなどを利用して構成することも可能である。すなわち、上述したようなPWM復調処理部20およびPWM変調処理部30の機能をプログラムとして組み込み、上述のような処理を実行するよう構成すればよい。また、上述の構成例では、パルスの立上りを基準としてON期間のパルス幅を変調するような一例を挙げて説明したが、パルスの立下りを基準としたり、OFF期間のパルス幅を変調したりするような構成であってもよい。要するに、モータ制御装置10において、受け取ったPWM指令信号Siに同期したPWM通知信号Fpを生成して送出するような構成であればよい。
次にブラシレスモータ50の詳細な構成について説明する。
図4は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ50の断面図である。本実施の形態では、ロータがステータの内周側に回転自在に配置されたインナロータ型のブラシレスモータ50の例を挙げて説明する。
図4に示すように、ブラシレスモータ50は、ステータ51、ロータ52、回路基板53およびモータケース54を備えている。モータケース54は密封された円筒形状の金属で形成されており、ブラシレスモータ50は、このようなモータケース54内にステータ51、ロータ52および回路基板53を収納した構成である。
図4において、ステータ51は、ステータ鉄心55に相ごとの巻線56を巻回して構成される。ステータ鉄心55は、内周側に突出した複数の突極を有している。また、ステータ鉄心55の外周側は概略円筒形状であり、その外周がモータケース54に固定されている。ステータ51の内側には、空隙を介してロータ52が挿入されている。ロータ52は、ロータフレーム57の外周に円筒形状の永久磁石58を保持し、軸受59で支持された回転軸60を中心に回転自在に配置される。すなわち、ステータ鉄心55の突極の先端面と永久磁石58の外周面とが対向するように配置されている。このようなステータ51と軸受59で支持されるロータ52とによりモータ40が構成されている。
さらに、このブラシレスモータ50には、各種の回路部品41を実装した回路基板53がモータケース54の内部に内蔵されている。これら回路部品41によって、モータ40を制御や駆動するためのモータ制御装置10が具体的に構成されている。また、回路基板53には、ロータ52の回転位置を検出するために、ホール素子などによる位置検出センサ49も実装されている。ステータ鉄心55には支持部材61が装着されており、回路基板53は、この支持部材61を介してモータケース54内に固定される。そして、U相、V相、W相それぞれの巻線56U、56V、56Wの端部が引出線56aとしてステータ51から引き出されており、回路基板53にそれぞれの引出線56aが接続されている。
また、ブラシレスモータ50からは、上位コントローラ11と接続するための信号伝送線19が引き出されている。
以上のように構成されたブラシレスモータ50に対して、外部から電源電圧やPWM指令信号Siを供給することにより、回路基板53上に構成されたモータ制御装置10によって巻線56に駆動電流が流れ、ステータ鉄心55から磁界が発生する。そして、ステータ鉄心55からの磁界と永久磁石58からの磁界とにより、それら磁界の極性に応じて吸引力および反発力が生じ、これらの力によって回転軸60を中心にロータ52が回転する。
以上説明したように、本発明のモータ制御装置は、PWM指令信号を復調し、回転速度指令を速度指令値として復元するPWM復調処理部と、速度指令値に応じてモータの駆動値を生成する回転制御部と、駆動値に基づいてモータの巻線を通電駆動する駆動電圧を生成する通電駆動部と、外部に通知するための通知信号を生成する通知信号生成部と、通知信号によりパルス幅変調したPWM通知信号を生成するPWM変調処理部とを備える。そして、PWM変調処理部は、PWM指令信号に同期したPWM通知信号を生成し、送出するように構成している。
また、本発明のブラシレスモータは、ロータと、3相の巻線を備えたステータと、巻線を通電駆動する本発明のモータ制御装置とを備える。
また、本発明のモータ制御システムは、本発明のブラシレスモータと、ブラシレスモータに対してPWM指令信号を出力するとともにブラシレスモータからPWM通知信号を受け取り、ブラシレスモータの回転制御を行う上位コントローラとを備える。
このような構成により、PWM指令信号とPWM通知信号とのパルス周期が等しくなり、PWM指令信号の伝送線から輻射される磁界とPWM通知信号の伝送線から輻射される磁界とが、常にほぼ逆方向の磁界となる。このため、両伝送線から輻射される不要輻射が打ち消されることになり、不要輻射を低減できる。したがって、本発明によれば、ノイズ対策用としての特別な部品や部材を必要せず、簡易な構成で不要輻射を低減できるモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムを提供できる。
本発明のモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムは、不要輻射を低減できるため、特に不要輻射を抑えることが求められる電装用のモータに好適であり、さらに電気機器に使用されるモータにも有用である。
10 モータ制御装置
11 上位コントローラ
12 回転制御部
13 通電駆動部
14 PWM駆動回路
15 インバータ
16 位置検出部
17 回転速度算出部
19,19f,19s 信号伝送線
20 PWM復調処理部
21 立上りエッジ検出部
22 エッジ周期検出部
23,31 デューティ算出部
24 速度指令算出部
30 PWM変調処理部
32 変調カウント数算出部
33 タイマ出力部
34 パルス幅算出部
40 モータ
41 回路部品
49 位置検出センサ
50 ブラシレスモータ
51 ステータ
52 ロータ
53 回路基板
54 モータケース
55 ステータ鉄心
56,56U,56V,56W 巻線
56a 引出線
57 ロータフレーム
58 永久磁石
59 軸受
60 回転軸
61 支持部材
100 モータ制御システム
本発明は、上位コントローラなどからの指令に従ってモータの回転速度などを制御するモータ制御装置、このモータ制御装置を備えたブラシレスモータ、および上位コントローラとこのブラシレスモータを含むモータ制御システムに関し、特に、PWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)された速度指令信号によってモータ回転速度を制御するモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムに関する。
従来、このようなモータ制御装置を含むモータ制御システムの一例として、例えば、特許文献1では、車両に搭載するファンモータをECU(Electric Control Unit)などの上位コントローラによって制御する技術が開示されている。この文献の上位コントローラは、駆動制御回路を備えたブラシレスモータに対して、ファンの回転速度指令をPWM信号として与える。そして、駆動制御回路は、PWM信号のデューティに応じた回転速度でファンを回転させている。また、例えば、特許文献2では、PWM信号による回転速度指令に加えて、モータ制御部から上位コントローラに対して回転検出信号を出力するような構成が開示されている。
ところで、このようなモータ制御システムでは、近年、パルス信号を利用したデジタル信号で制御されることが多くなっている。このようなデジタル処理によれば、柔軟な処理が可能となる一方、パルス信号に基づくノイズが電磁輻射され、他の機器に影響を与える可能性が高くなる。例えば、車両に装備する上述のようなモータ制御システムの場合、モータ本体や電源あるいは制御ラインなどからノイズが電磁輻射され、車両搭載のラジオ等に悪影響を与えるおそれがあった。
このようなノイズの影響を抑制するため、コンデンサやインダクタンス素子を用いたノイズ防止回路を設けたり、ノイズ発生源をシールドしたり、あるいは給電線や制御線をできるだけ短くするような配置構成とたりするなどの手段が用いられてきた。また、特許文献3では、車両において、ツイストペア構造を有したケーブルを用いて信号を伝送し、伝播する信号によって発生する磁界を相殺し、電磁波の不要輻射を低減するような手法を開示している。
しかしながら、電磁輻射を低減する手法として、上述したようなノイズ防止回路、シールド手段やツイストペア構造のケーブルなどの手法は、ノイズ対策用としての回路部品やシールド部材などの増加を招いたり、ツイストペアケーブルのような特殊なケーブル部材が必要としたりするなどの課題があった。また、給電線や制御線を短くする構成の場合、電源やモータなどの配置が限られてしまうという課題があった。
特開2008−148542号公報 特開2011−130532号公報 特開2009−104907号公報
本発明のモータ制御装置は、回転速度指令をパルス幅変調したPWM指令信号を受け取り、回転速度指令に応じた回転速度となるように、モータを回転制御するモータ制御装置である。本モータ制御装置は、PWM指令信号を復調し、回転速度指令を速度指令値として復元するPWM復調処理部と、速度指令値に応じてモータの駆動値を生成する回転制御部と、駆動値に基づいてモータの巻線を通電駆動する駆動電圧を生成する通電駆動部と、外部に通知するための通知信号を生成する通知信号生成部と、通知信号によりパルス幅変調したPWM通知信号を生成するPWM変調処理部とを備える。そして、PWM変調処理部は、PWM指令信号に同期したPWM通知信号を生成し、送出する構成である。
また、本発明のブラシレスモータは、ロータと、3相の巻線を備えたステータと、巻線を通電駆動する本発明のモータ制御装置とを備えた構成である。
また、本発明のモータ制御システムは、本発明のブラシレスモータと、ブラシレスモータに対してPWM指令信号を出力するとともに、ブラシレスモータからPWM通知信号を受け取り、ブラシレスモータの回転制御を行う上位コントローラとを備えた構成である。
このような構成により、PWM指令信号とPWM通知信号とが同期することで、両信号のパルス周期が等しくなり、PWM指令信号の伝送線から輻射される磁界とPWM通知信号の伝送線から輻射される磁界とが、常にほぼ逆方向の磁界となる。このため、両伝送線から輻射される不要輻射が打ち消されることになり、不要輻射を低減できる。
このように、本発明のモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムによれば、モータ側で受け取るPWM指令信号とモータ側から送出するPWM通知信号とのパルス周期を互いに同期させるのみで、不要輻射を低減できる。このため、本発明によれば、ノイズ対策用としての特別な部品や部材を必要せず、簡易な構成で不要輻射を低減できるモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムを提供できる。
図1は、本発明の実施の形態におけるモータ制御システムのブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態におけるモータ制御装置のPWM復調処理部とPWM変調処理部とのブロック図である。 図3Aは、同モータ制御装置におけるPWM指令信号Siの信号波形を示す図である。 図3Bは、同モータ制御装置におけるパルス開始信号Psのタイミングを示す図である。 図3Cは、同モータ制御装置におけるPWM通知信号Fpの信号波形を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータの断面図である。
以下、本発明の実施の形態におけるモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムについて図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態におけるモータ制御システム100のブロック図である。本実施の形態では、本発明のモータ制御装置10を備えたブラシレスモータ50を含むモータ制御システム100の構成を挙げて説明する。
図1に示すように、本実施の形態のモータ制御システム100は、ブラシレスモータ50と、このブラシレスモータ50を制御する上位コントローラ11とを含む構成である。また、詳細については以下で説明するが、本実施の形態では、ブラシレスモータ50が、モータ制御装置10を構成する回路部品を実装した構成としている。すなわち、図1に示すように、ブラシレスモータ50において、モータ制御装置10がモータ40を回転制御する。
モータ40は、ロータと巻線56を有したステータとを備えており、巻線56を通電駆動することでロータが回転する。本実施の形態では、互いに120度位相が異なるU相、V相、W相とする3相でモータ40を駆動するブラシレスモータ50の一例を挙げて説明する。このような3相駆動を行うため、モータ40は、巻線56として、U相を駆動する巻線56U、V相を駆動する巻線56VおよびW相を駆動する巻線56Wを有している。
モータ制御装置10は、相ごとに巻線56に所定の波形の駆動電圧を印加する。これによって、ロータは、モータ制御装置10からの回転制御に従った回転速度で回転する。また、このような回転制御を行うため、モータ40には、ロータの回転位置や回転速度を検出するためのセンサが配置されている。本実施の形態では、ロータの回転位置を検出するために各相に対応させて、ホール素子などの3つの位置検出センサ49をモータ40に配置している。そして、モータ制御装置10には、位置検出センサ49からのセンサ信号Detが供給されている。
また、図1に示すように、モータ制御装置10は、信号伝送線19を介して上位コントローラ11と信号接続されている。
上位コントローラ11は、例えば、ブラシレスモータ50が搭載される機器などに備えられ、マイコン(マイクロコンピュータ)あるいはDSP(Digital Signal Processor)などで構成される。また、ブラシレスモータ50が車両に搭載される電装用モータの場合は、ECUのようなコントローラである。モータ制御装置10には、このような上位コントローラ11から信号伝送線19を介して、モータ40を回転制御するための指令が通知される。また、逆に、ブラシレスモータ50における情報が、モータ制御装置10から信号伝送線19を介して、上位コントローラ11に通知される。
本実施の形態では、上位コントローラ11からの指令として、モータ40の回転速度を指令する回転速度指令がモータ制御装置10に通知される。また、回転速度指令によって指令される回転速度は、信号伝送線19sを介して、パルス幅変調されたPWM指令信号Siとして通知される。
さらに、モータ制御装置10から上位コントローラ11に対して、所定の情報が通知される。本実施の形態では、通知する情報として、検出回転速度の情報を通知するような一例を挙げて説明する。すなわち、モータ制御装置10は、検出回転速度を示す情報を、通知信号として上位コントローラ11に通知する。ここで、検出回転速度は、モータ制御装置10によって検出されたモータ40の回転速度であり、実回転速度に相当する。また、PWM指令信号Siと同様に、このような通知信号は、信号伝送線19fを介して、パルス幅変調されたPWM通知信号Fpとして上位コントローラ11に通知される。また、回転速度指令や検出回転速度としては、例えば1分間あたりの回転数(rpm)を用いている。
次に、モータ制御装置10の構成について説明する。モータ制御装置10は、回転制御部12、PWM駆動回路14、インバータ15、位置検出部16、回転速度算出部17、PWM復調処理部20およびPWM変調処理部30を備えている。そして、モータ制御装置10には、上述したように、モータ40に配置した3つの位置検出センサ49から、センサ信号Detが供給されている。さらに、モータ制御装置10は、PWM信号を伝送する信号伝送線19を介して、上位コントローラ11と接続されている。
まず、位置検出センサ49からのセンサ信号Detは、位置検出部16に供給される。位置検出部16は、ロータの回転に伴う磁極変化に応じて変化するセンサ信号Detから、各相の位置情報を検出する。例えば、位置検出部16は、磁極変化時点においてセンサ信号Detがゼロクロスするタイミングを検出し、この検出したタイミングに基づく位置検出信号Pdを出力する。すなわち、回転するロータの回転位置はこのような検出タイミングと対応しており、検出タイミングを利用して回転位置を検出できる。また、位置検出信号Pdは、具体的には、例えばこのような検出タイミングを示すパルス信号とすればよい。位置検出部16は、それぞれの相に対応した位置検出信号Pdを、回転速度算出部17に供給する。
回転速度算出部17は、位置検出信号Pdが示す回転位置に基づき、例えば微分演算などによりロータの回転速度を算出する。回転速度算出部17は、算出した回転速度を速度検出値Vdとして時系列に回転制御部12およびPWM変調処理部30に供給する。なお、本実施の形態では、位置検出センサ49からのセンサ信号Detに基づいて速度検出値Vdを生成するような一例を挙げて説明するが、速度検出手段によりロータ速度を検出し、この検出結果に基づき速度検出値Vdを生成するような構成であってもよい。すなわち、速度検出値Vdは、モータの実回転から検出した速度を示す時系列の値や信号であればよい。また、本実施の形態では、回転速度算出部17が、外部に通知するための通知信号を生成する通知信号生成部として機能する。
一方、PWM復調処理部20は、上位コントローラ11から送出されたPWM指令信号Siを受け取り、パルス幅変調された信号を復調する動作を行う。PWM復調処理部20は、この復調動作によって、受け取ったPWM指令信号Siから速度指令値Vrを時系列に復元する。PWM指令信号Siは、上位コントローラ11が指令する回転速度、すなわち回転速度指令に応じたパルス幅のパルスで構成されるパルス信号である。PWM復調処理部20は、PWM指令信号Siの各パルスのパルス幅、あるいはパルス幅に対応するデューティを検出することによって、PWM指令信号Siを復調する。そして、PWM復調処理部20は、復調動作によって復元した速度指令値Vrを時系列に出力する。PWM復調処理部20がこのように動作することによって、上位コントローラ11の回転速度指令が速度指令値Vrとして復元される。
速度指令値Vrは、回転制御部12に供給される。また、回転制御部12には、回転速度算出部17で算出された速度検出値Vdが供給されている。回転制御部12は、速度指令値Vrと速度検出値Vdとに基づき、巻線56への駆動量を示す駆動値Ddを生成する。具体的には、回転制御部12は、速度指令を示す速度指令値Vrと、実速度に対応した検出速度を示す速度検出値Vdとの速度偏差を求める。そして、回転制御部12は、速度指令に従った実速度となるように、速度偏差に応じたトルク量を示す駆動値Ddを生成する。回転制御部12は、このような駆動値DdをPWM駆動回路14に供給する。
PWM駆動回路14は、巻線56を駆動するための駆動波形を相ごとに生成し、生成した駆動波形をそれぞれパルス幅変調し、駆動パルス信号Dpとして出力する。巻線56を正弦波駆動する場合には駆動波形は正弦波波形であり、矩形波駆動する場合には駆動波形は矩形波波形である。また、駆動波形の振幅は、駆動値Ddに応じて決定される。PWM駆動回路14は、相ごとに生成した駆動波形を変調信号として、それぞれにパルス幅変調を行い、駆動波形でパルス幅変調したパルス列の駆動パルス信号Dpを、インバータ15に供給する。
インバータ15は、駆動パルス信号Dpに基づいて、相ごとに巻線56への通電を行い、巻線56を通電駆動する。インバータ15は、電源の正極側に接続されたスイッチ素子と負極側に接続されたスイッチ素子とを、U相、V相、W相それぞれに備えている。U相の駆動出力Uoは巻線56Uに、V相の駆動出力Voは巻線56Vに、そして、W相の駆動出力Woは巻線56Wに接続されている。そして、それぞれの相において、駆動パルス信号Dpによりスイッチ素子がオンオフされる。すると、電源からオンのスイッチ素子を介し、さらに駆動出力から巻線56に対して駆動電圧が供給される。この駆動電圧の供給によって、巻線56に駆動電流が流れる。ここで、駆動パルス信号Dpは駆動波形をパルス幅変調した信号であるため、駆動波形に応じた駆動電流でそれぞれの巻線56が通電される。
また、PWM駆動回路14とインバータ15とによって、通電駆動部13が構成される。通電駆動部13は、上述のように駆動値Ddに基づいて、モータ40の巻線56を相ごとに通電駆動する。
以上のような構成により、速度指令値Vrに追従するようにロータの回転速度を制御するフィードバック制御ループが形成される。
さらに、本実施の形態では、PWM変調処理部30を備えている。PWM変調処理部30は、通知信号として時系列に供給される速度検出値Vdによってパルス幅変調し、PWM通知信号Fpを生成する。このようなパルス幅変調を行うために、PWM復調処理部20からPWM変調処理部30に対して、送出する各パルスの開始タイミングを示すパルス開始信号Psと、各パルスの周期を示すパルス周期信号Pwとが供給される。PWM変調処理部30は、速度検出値Vdとパルス周期信号Pwとに基づいて、送出するパルスのパルス幅を決定する。そして、パルス開始信号Psからこのパルス幅の期間だけONとなるようなパルスを順次生成する。このように生成されたパルス列がPWM通知信号Fpとして、信号伝送線19fを介して、上位コントローラ11に送出される。
特に、本実施の形態では、PWM通知信号Fpのパルス周期および位相がPWM指令信号Siのパルス周期および位相と同期するように構成している。すなわち、パルス周期信号Pwによって、PWM指令信号SiとPWM通知信号Fpとの周期を同期させるとともに、パルス開始信号Psのタイミングによって、PWM指令信号SiとPWM通知信号Fpとの位相を同期させている。本実施の形態では、このような構成とすることにより、PWM通知信号Fpの信号伝送線19fから輻射される磁界が、常に、PWM指令信号Siの信号伝送線19sから輻射される磁界のほぼ逆方向の磁界となるようにしている。本実施の形態は、これにより、両信号伝送線19から輻射される不要輻射を打ち消し、不要輻射を低減している。
次に、PWM復調処理部20とPWM変調処理部30との詳細な構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態におけるモータ制御装置10のPWM復調処理部20とPWM変調処理部30との構成例を示すブロック図である。また、図3Aから図3Cは、モータ制御装置10における要部の信号波形などを示す図である。図3Aは、実線でPWM指令信号Siの信号波形を示し、図3Bは、実線でパルス開始信号Psのタイミングを示し、図3Cは、実線でPWM通知信号Fpの信号波形を示している。
図2に示すように、PWM復調処理部20およびPWM変調処理部30には、クロック信号Ckが供給されている。クロック信号Ckは一定周期のパルス信号であり、PWM指令信号SiやPWM通知信号Fpの周波数よりも十分に高い周波数である。例えば、PWM指令信号SiやPWM通知信号Fpの周波数を500Hzとし、クロック信号Ckの周波数を1MHzとしている。また、図2に示す構成では、クロック信号Ckをカウントするカウンタを利用してPWM信号を生成するような構成例を挙げている。
まず、PWM復調処理部20は、図2に示すように、立上りエッジ検出部21と、エッジ周期検出部22と、デューティ算出部23と、速度指令算出部24とを備えている。
PWM復調処理部20において、上位コントローラ11から送出されたPWM指令信号Siは、立上りエッジ検出部21とデューティ算出部23とに供給される。PWM指令信号Siは、図3Aに示すように、周期Tpのパルス列であり、各周期Tp期間は、レベルが高いON期間Tonとレベルが低いOFF期間Toffと構成されている。このON期間Tonとなるパルス幅が回転速度指令の値によって変調されている。すなわち、周期Tp期間に対するON期間Tonの比率であるデューティを検出することによって、回転速度指令を復元できる。図3Aでは、時間の経過とともに回転速度指令が大きくなり、それに伴って各パルスのON期間Ton、すなわちデューティも大きくなるような一例を示している。
立上りエッジ検出部21は、PWM指令信号Siの各パルスに対し、OFFからONへと立上るエッジのタイミングを検出し、そのタイミングに基づいてエッジ検出信号Peを生成する。このエッジ検出信号Peのタイミングは、図3Bに示すように、PWM指令信号Siを構成する各パルスの開始タイミングに対応している。生成したエッジ検出信号Peは、エッジ周期検出部22およびデューティ算出部23に供給される。さらに、このエッジ検出信号Peは、パルス開始信号PsとしてPWM変調処理部30にも供給される。また、本実施の形態では、所定方向に変化するエッジのタイミングを検出するエッジタイミング検出部の一例として、このような動作を行う立上りエッジ検出部21を挙げている。
エッジ周期検出部22は、立上りエッジ検出部21から順次供給されるエッジ検出信号Peの周期を検出する。本構成例では、エッジ周期検出部22は、クロック信号Ckの数をカウントするようなカウンタを有している。そして、カウンタがエッジ検出信号Pe間のクロック数をカウントすることでエッジ検出信号Peの周期を検出している。エッジ周期検出部22のカウンタは、このような動作を行い、図3Bに示すように、周期Tpの期間のカウント数Ntpを検出する。検出したこのカウント数Ntpは、PWM指令信号Siを構成する各パルスの周期Tpに対応している。カウント数Ntpは、デューティ算出部23に供給され、さらに、パルス周期信号PwとしてPWM変調処理部30にも供給される。
デューティ算出部23は、本構成例では、クロック信号Ckの数をカウントするようなカウンタを有している。デューティ算出部23のカウンタは、図3Bに示すように、エッジ検出信号Peのタイミングでカウントを開始し、PWM指令信号SiのON期間Tonの間カウントを継続し、ON期間Tonのカウント数Nonを検出する。さらに、デューティ算出部23は、カウント数Ntpに対するカウント数Nonの比率を算出する。この比率は、PWM指令信号Siのデューティに対応している。これより、この比率を算出することにより、PWM指令信号Siが復調される。さらに、速度指令算出部24は、デューティ算出部23が算出した比率から、速度指令値Vrとして回転速度指令を復元する。
例えば、カウント数Ntpが2000、カウント数Nonが1000とすると、その比率は0.5となり、デューティは50%となる。速度指令算出部24は、例えば、50%のデューティから回転速度指令が1000(rpm)、25%のデューティの場合には500(rpm)であることを復元する。
次に、図2に示すように、PWM変調処理部30は、デューティ算出部31と、変調カウント数算出部32と、タイマ出力部33とを備えている。
デューティ算出部31は、供給された速度検出値Vdから、パルス幅変調するためのデューティを算出する。例えば、速度検出値Vdが1000(rpm)の場合にはデューティを50%、500(rpm)の場合にはデューティを25%というように、速度検出値Vdが示す回転速度に応じたデューティを算出する。
変調カウント数算出部32は、供給されたパルス周期信号Pwが示すパルスの周期とデューティ算出部31からのデューティとに基づき、PWM通知信号FpのON期間のパルス幅を算出する。具体的には、パルス周期信号Pwが示すカウント数Ntpにデューティを乗じて、PWM通知信号Fpを生成するときのカウント数Monを算出する。
また、デューティ算出部31と変調カウント数算出部32とによって、パルス幅算出部34を構成している。すなわち、パルス幅算出部34は、速度検出値Vdとエッジ周期検出部22で検出したエッジの周期とに基づいてPWM通知信号FpのON期間のパルス幅を算出している。
タイマ出力部33は、図3Cに示すように、パルス周期信号Pwの周期で、パルス開始信号Psのタイミングからカウント数Monに対応する期間だけONとなるパルス列の信号を生成する。具体的には、タイマ出力部33は、本構成例では、クロック信号Ckの数をカウントするようなカウンタを有している。タイマ出力部33のカウンタは、パルス開始信号Psのタイミングでカウントを開始し、カウント数Monまでカウントを継続する。タイマ出力部33は、このようにカウントを継続している期間にONを出力し、カウントが終了した時点からOFFを出力し、このような出力をPWM通知信号Fpとしている。また、タイマ出力部33は、パルス幅算出部34が算出したパルス幅と立上りエッジ検出部21から供給されたパルス開始信号Psとに基づいて、PWM通知信号Fpを生成して出力するPWM通知信号生成部として機能している。
本実施の形態でのPWM復調処理部20およびPWM変調処理部30は、以上のように構成している。すなわち、PWM通知信号Fpの各パルスの立上るタイミングは、PWM指令信号Siから復元したパルス開始信号Psに基づいている。これより、PWM通知信号Fpの各パルスの位相は、PWM指令信号Siのパルスの位相と同期している。また、PWM通知信号Fpの各パルスの周期も、PWM指令信号Siから復元した周期Tpに基づいている。これより、PWM通知信号Fpの各パルスの周期も、PWM指令信号Siのパルスの周期と同期している。このように、PWM通知信号FpをPWM指令信号Siに同期させることにより、PWM通知信号Fpの信号伝送線19fから輻射される磁界が、常に、PWM指令信号Siの信号伝送線19sから輻射される磁界のほぼ逆方向の磁界となる。このため、両信号伝送線19から輻射される不要輻射を打ち消し、不要輻射を低減することができる。
また、本実施の形態では、PWM通知信号Fpによって送出する通知信号を速度検出値Vdとしている。ここで、上位コントローラ11からの回転速度指令に従って、ロータの回転速度がこの回転速度指令の速度になると、速度検出値Vdは速度指令値Vrにほぼ等しくなる。すなわち、指令された回転速度となった時点で、PWM通知信号Fpの波形はPWM指令信号Siの波形とほぼ等しくなる。このような等しい波形どうしの信号が、信号伝送線19sと信号伝送線19fとの双方で伝送される。このため、両信号線から輻射される磁界も逆方向に近似した磁界となり、不要輻射がより効果的に打ち消されることになり、不要輻射の低減効果をさらに高めることができる。
また、立上りエッジ検出部21がエッジを検出しない期間はパルス開始信号Psを出力せず、これに応じてタイマ出力部33もこの期間はPWM通知信号Fpを出力しないような構成とすることも可能である。このような構成とすることにより、PWM指令信号Siを受け取ったときのみPWM通知信号Fpを送出するため、不要にPWM通知信号Fpが送出される頻度を抑制でき、不要輻射の低減効果をさらに高めることができる。
なお、以上の説明では、PWM復調処理部20およびPWM変調処理部30を、カウンタなどを利用して構成した一例を挙げて説明したが、マイコンなどを利用して構成することも可能である。すなわち、上述したようなPWM復調処理部20およびPWM変調処理部30の機能をプログラムとして組み込み、上述のような処理を実行するよう構成すればよい。また、上述の構成例では、パルスの立上りを基準としてON期間のパルス幅を変調するような一例を挙げて説明したが、パルスの立下りを基準としたり、OFF期間のパルス幅を変調したりするような構成であってもよい。要するに、モータ制御装置10において、受け取ったPWM指令信号Siに同期したPWM通知信号Fpを生成して送出するような構成であればよい。
次にブラシレスモータ50の詳細な構成について説明する。
図4は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ50の断面図である。本実施の形態では、ロータがステータの内周側に回転自在に配置されたインナロータ型のブラシレスモータ50の例を挙げて説明する。
図4に示すように、ブラシレスモータ50は、ステータ51、ロータ52、回路基板53およびモータケース54を備えている。モータケース54は密封された円筒形状の金属で形成されており、ブラシレスモータ50は、このようなモータケース54内にステータ51、ロータ52および回路基板53を収納した構成である。
図4において、ステータ51は、ステータ鉄心55に相ごとの巻線56を巻回して構成される。ステータ鉄心55は、内周側に突出した複数の突極を有している。また、ステータ鉄心55の外周側は概略円筒形状であり、その外周がモータケース54に固定されている。ステータ51の内側には、空隙を介してロータ52が挿入されている。ロータ52は、ロータフレーム57の外周に円筒形状の永久磁石58を保持し、軸受59で支持された回転軸60を中心に回転自在に配置される。すなわち、ステータ鉄心55の突極の先端面と永久磁石58の外周面とが対向するように配置されている。このようなステータ51と軸受59で支持されるロータ52とによりモータ40が構成されている。
さらに、このブラシレスモータ50には、各種の回路部品41を実装した回路基板53がモータケース54の内部に内蔵されている。これら回路部品41によって、モータ40を制御や駆動するためのモータ制御装置10が具体的に構成されている。また、回路基板53には、ロータ52の回転位置を検出するために、ホール素子などによる位置検出センサ49も実装されている。ステータ鉄心55には支持部材61が装着されており、回路基板53は、この支持部材61を介してモータケース54内に固定される。そして、U相、V相、W相それぞれの巻線56U、56V、56Wの端部が引出線56aとしてステータ51から引き出されており、回路基板53にそれぞれの引出線56aが接続されている。
また、ブラシレスモータ50からは、上位コントローラ11と接続するための信号伝送線19が引き出されている。
以上のように構成されたブラシレスモータ50に対して、外部から電源電圧やPWM指令信号Siを供給することにより、回路基板53上に構成されたモータ制御装置10によって巻線56に駆動電流が流れ、ステータ鉄心55から磁界が発生する。そして、ステータ鉄心55からの磁界と永久磁石58からの磁界とにより、それら磁界の極性に応じて吸引力および反発力が生じ、これらの力によって回転軸60を中心にロータ52が回転する。
以上説明したように、本発明のモータ制御装置は、PWM指令信号を復調し、回転速度指令を速度指令値として復元するPWM復調処理部と、速度指令値に応じてモータの駆動値を生成する回転制御部と、駆動値に基づいてモータの巻線を通電駆動する駆動電圧を生成する通電駆動部と、外部に通知するための通知信号を生成する通知信号生成部と、通知信号によりパルス幅変調したPWM通知信号を生成するPWM変調処理部とを備える。そして、PWM変調処理部は、PWM指令信号に同期したPWM通知信号を生成し、送出するように構成している。
また、本発明のブラシレスモータは、ロータと、3相の巻線を備えたステータと、巻線を通電駆動する本発明のモータ制御装置とを備える。
また、本発明のモータ制御システムは、本発明のブラシレスモータと、ブラシレスモータに対してPWM指令信号を出力するとともにブラシレスモータからPWM通知信号を受け取り、ブラシレスモータの回転制御を行う上位コントローラとを備える。
このような構成により、PWM指令信号とPWM通知信号とのパルス周期が等しくなり、PWM指令信号の伝送線から輻射される磁界とPWM通知信号の伝送線から輻射される磁界とが、常にほぼ逆方向の磁界となる。このため、両伝送線から輻射される不要輻射が打ち消されることになり、不要輻射を低減できる。したがって、本発明によれば、ノイズ対策用としての特別な部品や部材を必要せず、簡易な構成で不要輻射を低減できるモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムを提供できる。
本発明のモータ制御装置、ブラシレスモータおよびモータ制御システムは、不要輻射を低減できるため、特に不要輻射を抑えることが求められる電装用のモータに好適であり、さらに電気機器に使用されるモータにも有用である。
10 モータ制御装置
11 上位コントローラ
12 回転制御部
13 通電駆動部
14 PWM駆動回路
15 インバータ
16 位置検出部
17 回転速度算出部
19,19f,19s 信号伝送線
20 PWM復調処理部
21 立上りエッジ検出部
22 エッジ周期検出部
23,31 デューティ算出部
24 速度指令算出部
30 PWM変調処理部
32 変調カウント数算出部
33 タイマ出力部
34 パルス幅算出部
40 モータ
41 回路部品
49 位置検出センサ
50 ブラシレスモータ
51 ステータ
52 ロータ
53 回路基板
54 モータケース
55 ステータ鉄心
56,56U,56V,56W 巻線
56a 引出線
57 ロータフレーム
58 永久磁石
59 軸受
60 回転軸
61 支持部材
100 モータ制御システム

Claims (5)

  1. 回転速度指令をパルス幅変調したPWM指令信号を受け取り、前記回転速度指令に応じた回転速度となるように、モータを回転制御するモータ制御装置であって、
    前記PWM指令信号を復調し、前記回転速度指令を速度指令値として復元するPWM復調処理部と、
    前記速度指令値に応じて、前記モータの駆動値を生成する回転制御部と、
    前記駆動値に基づいて、前記モータの巻線を通電駆動する駆動電圧を生成する通電駆動部と、
    外部に通知するための通知信号を生成する通知信号生成部と、
    前記通知信号によりパルス幅変調したPWM通知信号を生成するPWM変調処理部とを備え、
    前記PWM変調処理部は、前記PWM指令信号に同期した前記PWM通知信号を生成し、送出することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記PWM復調処理部は、
    所定方向に変化するエッジのタイミングを検出するエッジタイミング検出部と、
    前記エッジの周期を検出するエッジ周期検出部とを備え、
    前記PWM変調処理部は、
    前記通知信号と前記エッジ周期検出部で検出した前記エッジの周期とに基づいて、前記PWM通知信号のパルス幅を算出するパルス幅算出部と、
    前記パルス幅算出部が算出したパルス幅と、前記エッジタイミング検出部が検出したタイミングとに基づいて、前記PWM通知信号を生成して出力するPWM通知信号生成部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記通知信号は、前記モータの実回転から検出した速度を示す信号であることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. ロータと、3相の巻線を備えたステータと、前記巻線を通電駆動する請求項1に記載のモータ制御装置とを備えたことを特徴とするブラシレスモータ。
  5. 請求項4に記載のブラシレスモータと、
    前記ブラシレスモータに対して前記PWM指令信号を出力するとともに、前記ブラシレスモータから前記PWM通知信号を受け取り、前記ブラシレスモータの回転制御を行う上位コントローラとを備えたことを特徴とするモータ制御システム。
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