JPWO2012176799A1 - ロックウール、その製造方法及び無機繊維フェルト - Google Patents

ロックウール、その製造方法及び無機繊維フェルト Download PDF

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Abstract

35〜45質量%のSiO2と、10〜15質量%のAl2O3と、20〜35質量%のCaOと、10〜25質量%のMgOと、合計で2〜10質量%のFeO及びFe2O3と、を含有し、原子換算で、2価のFe原子及び3価のFe原子の合計に対する2価のFe原子のモル比(2価のFe/(2価のFe+3価のFe))が0.8以上であることを特徴とするロックウール。本発明によれば、酸化鉄の含有量が少なくても、耐熱性が高いロックウールを提供することができる。

Description

本発明は、高耐熱性、高圧縮強度及び高圧縮復元性のロックウール、該ロックウールの製造方法、及び該ロックウールを用いて得られる無機繊維フェルトに関する。
従来より、鉄鋼スラグを配合したスラグ系ロックウールは、鉄鋼スラグに成分調整剤として珪石、珪砂、玄武岩等の天然石を加え、キューポラあるいは電気炉で熔融させ、熔融物を炉下部より流し出し、高速回転体に当てて繊維化するスピニング法や、圧縮空気により繊維化するブローイング法により繊維化され、製造されている。
そのような従来のロックウールは、加熱収縮率で示される耐熱性は、一般的なグラスウールより高いものの、700℃程度で熔融してしまい、また、圧縮復元率がグラスウールより低かった。
そのため、従来のロックウールでは、酸化鉄を含む玄武岩や転炉スラグ等の配合割合を増やし、繊維中の酸化鉄の割合を増やす事で、耐熱性を高めいている(例えば、特公平6−45472号公報(特許文献1)、特公平6−65617号公報(特許文献2))。
特公平6−45472号公報(特許文献1) 特公平6−65617号公報(特許文献2)
しかし、ロックウール原料中の酸化鉄は、熔解時に一部が還元されてしまうため、熔解炉の底に金属鉄が堆積する。そのため、ロックウール原料中に鉄分が多いと、定期的に金属鉄を抜き取る作業の頻度が高くなってしまう。この事はロックウールの時間生産性を低める事になるため、生産面では、ロックウール原料中の酸化鉄の配合割合を極力低くする必要がある。
このようなことから、従来のロックウールでは、耐熱性と生産性の両立が困難であった。
従って、本発明の目的は、酸化鉄の含有量が少なくても、耐熱性が高いロックウールを提供すること、より具体的には、酸化鉄の含有量が10質量%以下、好ましくは9質量%以下、特に好ましくは8質量%以下であるにも関わらず、耐熱性が高いロックウールを提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術における課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、ロックウールに含有される酸化鉄に占める2価のFeのモル比(2価のFe/(2価のFe+3価のFe))を、特定のモル比以上にし、且つ、MgOの含有量を特定の範囲とすることにより、酸化鉄の含有量が10質量%以下、好ましくは9質量%以下、特に好ましくは8質量%以であり且つ耐熱性が高いロックウールが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明(1)は、ロックウール原料を熔解し、次いで、繊維化することにより、ロックウールを得るロックウールの製造方法であって、
該ロックウール原料中のフェロニッケル製錬スラグの配合量が10〜70質量%であること、
を特徴とするロックウールの製造方法を提供するものである。
また、本発明(2)は、35〜45質量%のSiOと、10〜15質量%のAlと、20〜35質量%のCaOと、10〜25質量%のMgOと、合計で2〜10質量%のFeO及びFeと、を含有し、原子換算で、2価のFe原子及び3価のFe原子の合計に対する2価のFe原子のモル比(2価のFe/(2価のFe+3価のFe))が0.8以上であることを特徴とするロックウールを提供するものである。
また、本発明(3)は、(2)のロックウールからなることを特徴とする無機繊維フェルトを提供するものである。
本発明によれば、酸化鉄の含有量が10質量%以下、好ましくは9質量%以下、特に好ましくは8質量%以下であるにも関わらず、耐熱性が高いロックウールを提供することができる。
本発明のロックウールは、35〜45質量%のSiOと、10〜15質量%のAlと、20〜35質量%のCaOと、10〜25質量%のMgOと、合計で2〜10質量%のFeO及びFeと、を含有し、原子換算で、2価のFe原子及び3価のFe原子の合計に対する2価のFe原子のモル比(2価のFe/(2価のFe+3価のFe))が0.8以上であることを特徴とするロックウールである。
本発明のロックウールは、SiOを含有しているが、本発明のロックウール中のSiOの含有量は、35〜45質量%、好ましくは37〜44質量%、特に好ましくは39〜44質量%である。ロックウール中のSiOの含有量が上記範囲にあることにより、熔解した原料を安定して繊維化できる。一方、ロックウール中のSiOの含有量が、上記範囲未満だと、粘性が低いため繊維にならない割合が多くなり、また、上記範囲を超えると粘性が高すぎて熔解原料を安定して流し出す事ができない。
本発明のロックウールは、Alを含有しているが、本発明のロックウール中のAlの含有量は、10〜15質量%、好ましくは11〜15質量%、特に好ましくは12〜15質量%である。
本発明のロックウールは、CaOを含有しているが、本発明のロックウール中のCaOの含有量は、20〜35質量%、好ましくは20〜33質量%、特に好ましくは20〜30質量%である。
本発明のロックウールは、MgOを含有しているが、本発明のロックウール中のMgOの含有量は、10〜25質量%、好ましくは10〜23質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。ロックウール中のMgOの含有量が上記範囲にあることにより、ロックウールの耐熱性、圧縮強度及び圧縮復元性が高くなる。
本発明のロックウールは、FeO、又はFeO及びFeを含有しているが、本発明のロックウール中のFeO及びFeの合計含有量は、2〜10質量%、好ましくは2.5〜9質量%、特に好ましくは4〜8質量%である。ロックウール中のFeO及びFeの合計含有量が上記範囲にあることにより、耐熱性の向上と生産性の向上を両立させることができる。一方、ロックウール中の酸化鉄の含有量が、上記範囲未満だと、ロックウールの耐熱性が低くなり、また、上記範囲を超えると、ロックウール原料の熔解中に生じる金属鉄の量が多くなり過ぎるため、生産性が低くなる。
本発明のロックウールにおいて、原子換算で、ロックウール中に存在する2価のFe原子及び3価のFe原子の合計モル数に対する2価のFe原子のモル数の比(2価のFe原子のモル数/(2価のFe原子+3価のFe原子の合計モル数))が、0.8以上、好ましくは0.83〜1.00、特に好ましくは0.84〜0.95、より好ましくは0.85〜0.88である。ロックウール中に存在する2価のFe原子及び3価のFe原子の合計モル数に対する2価のFe原子のモル数の比が上記範囲にあることにより、ロックウールの耐熱性が高くなる。一方、ロックウール中に存在する2価のFe原子及び3価のFe原子の合計モル数に対する2価のFe原子のモル数の比が、上記範囲未満だと、ロックウールの耐熱性が低くなる。
なお、本発明において、ロックウール中の各成分の含有量は、蛍光X線分析により測定される。また、ロックウール中の2価のFe原子のモル数は、二クロム酸カリウムを用いる滴定により測定される。また、ロックウール中の2価のFe原子及び3価のFe原子の合計モル数は、ロックウールを酸に溶かした後、ICP発光分析に測定される。
また、本発明のロックウールは、上記成分以外に、NaO、KO、TiO、MnO、SO、P及びCrのうちの1種以上を含有していてもよい。本発明のロックウールが、NaO、KO、TiO、MnO、SO、P及びCrのうちの1種以上を含有する場合、ロックウールに含有されているNaO、KO、TiO、MnO、SO、P及びCrの合計含有量は、5質量%以下が好ましい。
また、本発明のロックウールにおいては、本発明の効果を損なわない程度の不純物の含有は、許容される。
本発明のロックウールの平均繊維径は、特に制限されないが、好ましくは2〜6μm、特に好ましくは2〜5μmである。
本発明において、ロックウールの耐熱性の高さは、ロックウールを成形して得られる無機繊維フェルトを加熱したときの加熱収縮率の低さで把握される。また、本発明において、ロックウールの圧縮強度の高さは、ロックウールを成形して得られる無機繊維フェルトの圧縮強度の高さで把握される。また、本発明において、ロックウールの圧縮復元率の高さは、ロックウールを成形して得られる無機繊維フェルトの圧縮復元率の高さで把握される。
そして、本発明のロックウールは、FeO及びFeの合計含有量が10質量%以下、好ましくは9質量%以下、特に好ましくは8質量%以下と、酸化鉄の含有量が少ないにも関わらず、耐熱性、圧縮強度及び圧縮復元率が高い。
ロックウールは、ガラス転移温度を超えると収縮を生じる。これは、軟化に伴うクリープ変化が主な要因である。ここで、ロックウール中に酸化鉄が存在すると、結晶化が生じて、クリープ変形が停止する。一方、酸化鉄を含有しないロックウールでは、結晶化が生じてもクリープ変形が停止せずに、熔融に至る。このようなことから、従来、ロックウール中に酸化鉄を存在させることにより、ロックウールの耐熱性を高くすることができると考えられていた。
本発明者らは、ロックウール中の2価の酸化鉄が酸化することにより、結晶化によるクリープ変形を停止させる効果が高くなるため、ロックウール中に存在する酸化鉄でも、2価の酸化鉄(FeO)は、3価の酸化鉄(Fe)に比べ、耐熱性の向上効果への寄与が大きいことを見出した。
そして、ロックウール中の2価の酸化鉄が酸化する際には、2価の酸化鉄の酸化に伴う電荷変化のバランスを取るために、ロックウールの内部に存在するマグネシウムイオンやカルシウムイオン等のアルカリ土類金属イオンが繊維表面に拡散する。繊維表面に拡散したマグネシウムは結晶相を生成するので結晶化を促進する事で耐熱性が向上する。ここで、マグネシウムイオンは、カルシウムイオンの2/3程度の大きさであるため、マグネシウムイオンは、カルシウムイオンに比べ、ロックウール内で移動し易い。そのため、ロックウール中にマグネシウムイオンが多いほど、2価の酸化鉄の酸化を起因とするクリープ変形を停止させる効果が高くなる。
このようなことから、本発明者らは、ロックウール中の酸化鉄の含有量を特定の範囲にしつつ、酸化鉄(2価及び3価の合計)に占める2価の酸化鉄のモル比を0.8以上、好ましくは0.83〜1.00、特に好ましくは0.84〜0.95、より好ましくは0.85〜0.88と高くし、且つ、MgOの含有量を10〜25質量%、好ましくは10〜23質量%、特に好ましくは10〜20質量%と高くすることにより、酸化鉄の含有量が10質量%以下、好ましくは9質量%以下、特に好ましくは8質量%以下と、酸化鉄の含有量が少ないにも関わらず、耐熱性が高いロックウールが得られることを見出した。
更に、本発明者らは、ロックウール中のMgOの含有量を、10〜25質量%、好ましくは10〜23質量%、特に好ましくは10〜20質量%と高くすることにより、耐熱性に加え、圧縮強度及び圧縮復元性も高くなることを見出した。
本発明のロックウールを製造する方法としては、特に制限されないが、以下に示す本発明のロックウールの製造方法が好適である。
本発明のロックウールの製造方法は、ロックウール原料を熔解し、次いで、繊維化することにより、ロックウールを得るロックウールの製造方法であって、
該ロックウール原料中のフェロニッケル製錬スラグの配合量が10〜70質量%であること、
を特徴とするロックウールの製造方法である。
本発明のロックウールの製造方法では、ロックウール原料を、キューポラ、電気炉等で熔解し、次いで、スピニング、ブローイング等により繊維化して、ロックウールを得る。このとき、本発明のロックウールの製造方法では、ロックウール原料として、フェロニッケル製錬スラグを、全ロックウール原料に対して10〜70質量%、好ましくは10〜60質量%、特に好ましくは10〜50質量%配合する。
表1に示すように、高炉スラグは、含有している酸化鉄が全て2価の酸化鉄であるが、その含有量が低い。また、転炉スラグは、MgOの含有量が低く、2価のFe原子/(2価のFe原子+3価のFe原子)も低い。また、橄欖岩は、MgOの含有量が多いものの、2価のFe原子/(2価のFe原子+3価のFe原子)が低い。また、玄武岩及び安山岩は、MgOの含有量が低く、2価のFe原子/(2価のFe原子+3価のFe原子)も低い。また、玄武岩、安山岩及び橄欖岩等の天然岩は、組成にバラツキが大きい。
これらに比べ、フェロニッケル製錬スラグは、2価のFe原子/(2価のFe原子+3価のFe原子)が高く、酸化鉄の含有量も、MgOの含有量も高い。そのため、フェロニッケル製錬スラグは、本発明のロックウールの製造用のロックウール原料として好ましく、ロックウール原料として、フェロニッケル製錬スラグを、全ロックウール原料に対して10〜70質量%、好ましくは10〜60質量%、特に好ましくは10〜50質量%配合することにより、酸化鉄の含有量が10質量%以下、好ましくは9質量%以下、特に好ましくは8質量%以下であり、ロックウール中の酸化鉄(2価及び3価)に占める2価の酸化鉄のモル比を0.8以上、好ましくは0.83〜1.00、特に好ましくは0.84〜0.95、より好ましくは0.85〜0.88とし、且つ、MgOの含有量を10〜25質量%、好ましくは10〜23質量%、特に好ましくは10〜20質量%と高くすることができる。また、フェロニッケル製錬スラグは、粒度調整が可能であるため、キューポラ及び電気炉の区別無く使用される。
また、本発明のロックウールの製造方法では、ロックウール原料として、フェロニッケル製錬スラグ以外に、高炉スラグ、転炉スラグ等の鉄鋼スラグ;玄武岩、安山岩、輝緑岩、橄欖岩等の天然石;珪石、珪砂等のシリカ調整剤等を、配合することができる。これらのフェロニッケル製錬スラグ以外のロックルール原料の配合量は、全ロックウール原料に対して、合計で30〜90質量%、好ましくは合計で40〜90質量%、特に好ましくは合計で50〜90質量%である。
本発明の無機繊維フェルトは、本発明のロックウールからなり、本発明のロックウールをバインダー等を噴霧して集綿し、圧縮成形する等、通常の無機繊維フェルトの製造方法により製造される。
本発明の無機繊維フェルトの1100℃加熱後の加熱収縮率は2〜3%であり、圧縮率90%の圧縮強度は70〜80kPaであり、圧縮率90%の復元率は60〜70%である。
以下、本発明の詳細な内容について、実施例を用いて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3及び比較例1〜6)
表1に示すロックウール原料を、表2及び表3に示す配合割合で配合したものを、キューポラで熔解し、次いで、スピニング法より繊維化し、ロックウールを得た。得られたロックウールの組成及び2価のFe原子及び3価のFe原子の合計モル数に対する2価のFe原子のモル数の比(Fe2+/(Fe2++Fe3+))を測定した。また、得られたロックウールを、電気炉中で1100℃で加熱し、加熱後の2価のFe原子及び3価のFe原子の合計モル数に対する2価のFe原子のモル数の比を測定した。その結果を表2に示す。
次いで、得られたロックウールに、バインダーとしてフェノールレジンを吹き付けて、フェルト状に成形し、厚さ40〜90mmの無機繊維フェルトを得た。得られたフェルトの目付を、表2及び表3に示す。
次いで、得られたフェルトを70mm角に切り出し、下記の操作にて、加熱収縮率を求めた。また、得られたフェルトを60mm角に切り出し、下記の操作にて、圧縮強度及び圧縮復元率を測定した。
なお、比較例4では、市販品のロックウールを用いた。比較例4の原料配合は不明であるが、Crを含有しないことから、ロックウール原料としては、フェロニッケル製錬スラグは使用されていないと推測される。
(評価方法)
<加熱収縮率>
70mm角に切り出した無機繊維フェルトを、電気炉中で1100℃で3時間加熱した。冷却後、無機繊維フェルトの1辺の長さ(mm)を測定し、下記式に従って、加熱収縮率を求めた。
加熱収縮率(%)=((70−加熱後の1辺の長さ)/70)×100
<圧縮強度及び圧縮復元率>
60mm角に切り出した無機繊維フェルトに、オートグラフにより、圧縮率が50%、70%、90%となるように荷重をかけて圧縮した。その時の強度を各圧縮率における圧縮強度とした。また、荷重を解放した後の無機繊維フェルトの厚み(mm)を測定し、下記式に従い圧縮復元率を求めた。なお、圧縮率は、下記式に従い求められる。
圧縮率(%)=((圧縮前の厚み−圧縮時の厚み)/圧縮前の厚み)×100
圧縮復元率(%)=((圧縮前の厚み−荷重解放後の厚み)/圧縮前の厚み)×100
1)Fe2+/(Fe2++Fe3+):2価のFe原子のモル数/(2価のFe原子及び3価のFe原子の合計モル数)
1)Fe2+/(Fe2++Fe3+):2価のFe原子のモル数/(2価のFe原子及び3価のFe原子の合計モル数)
1)Fe2+/(Fe2++Fe3+):2価のFe原子のモル数/(2価のFe原子
及び3価のFe原子の合計モル数)
2)市販品のため、原料配合は不明
本発明によれば、ロックウールの生産性と耐熱性を両立することができるので、安価に耐熱性の高いロックウールを製造することができる。

Claims (4)

  1. ロックウール原料を熔解し、次いで、繊維化することにより、ロックウールを得るロックウールの製造方法であって、
    該ロックウール原料中のフェロニッケル製錬スラグの配合量が10〜70質量%であること、
    を特徴とするロックウールの製造方法。
  2. 35〜45質量%のSiOと、10〜15質量%のAlと、20〜35質量%のCaOと、10〜25質量%のMgOと、合計で2〜10質量%のFeO及びFeと、を含有し、原子換算で、2価のFe原子及び3価のFe原子の合計に対する2価のFe原子のモル比(2価のFe/(2価のFe+3価のFe))が0.8以上であることを特徴とするロックウール。
  3. 2価のFe原子及び3価のFe原子の合計に対する2価のFe原子のモル比(2価のFe/(2価のFe+3価のFe))が0.84〜0.88であることを特徴とする請求項2記載のロックウール。
  4. 請求項2又は3いずれか1項記載のロックウールからなることを特徴とする無機繊維フェルト。
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