JPWO2011046127A1 - データ収集システム、携帯端末、シール及びデータ収集方法 - Google Patents
データ収集システム、携帯端末、シール及びデータ収集方法 Download PDFInfo
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Abstract
データ収集システムが、画像入力手段と、コード解読手段と、画像分析手段と、サーバとを備える。画像入力手段は、携帯端末に搭載されており、分析対象である表示デバイスの画像である分析対象画像を取得する。コード解読手段は、分析対象画像から分析対象に対応して設けられた光学的に読み取り可能なコードの画像であるコード画像部分を取り出し、コード画像部分からコードの記述を抽出する。画像分析手段は、コードの記述に含まれる画像種別データに応じて画像分析アルゴリズムを選択し、選択された画像分析アルゴリズムを用いて分析対象画像の画像分析を行って表示デバイスの表示データを抽出する。サーバは、携帯端末と通信可能であり、表示データを格納するデータ蓄積部を備えている。
Description
本発明は、データ収集システム、携帯端末、シール及びデータ収集方法に関し、特に、携帯端末による画像取り込みによってデータを収集するシステムに関する。
近年では、手軽に使える体温計をはじめとする健康用機器やゲーム機など、低価格な一般大衆向け機器に液晶デジタル表示が広く用いられるようになった。このような様々な表示データを読み取って収集し、収集したデータを用いて個人の活動パターンなどを分析すれることにより、新たな価値を創造することが期待されている。
その一方で、近年、カメラ付き携帯電話機その他の携帯端末は、測定機器の表示部やバーコードや2次元コードの画像を入力し、画像処理により、数値認識やコード分析等を行うことができるようになってきた。このような技術として、特許文献1は、人手入力負担を軽減するものとして、管理サーバと通信網を利用して管理サーバと通信可能なカメラ付き携帯電話とからなる検針システムを開示している。この検診システムでは、管理サーバが、需要家データベースと各月の計量メータの数値を記録する使用量データベースとを備えており、カメラ付き携帯電話は撮影した計量メータの表示面の画像を電子メールで管理サーバに送信し、管理サーバは受信した画像を文字認識することで計量メータの数値を読み取り使用量を算出する。また、特許文献2では、読み取り画像分析処理負担を軽減するものとして、携帯型情報端末装置において、読み取り領域が視認可能なように表示部に枠表示を行う枠表示プログラムを備える携帯型情報端末装置を開示している。
本発明の目的は、歩数計や水道メータなどデータ送信機能のない多様な電子機器が人に向けた表示情報をカメラ付の携帯端末により取り込み、分析して、所望のサーバに収集することができるデータ収集システムを提供することにある。
電子機器の表示と、同機器表示周辺に配置した画像コードとを同時に画像で取り込み、画像コードが示す分析アルゴリズム、収集サーバアドレスなどの情報にしたがって、機器表示画像を端末とサーバで分担して分析処理することにより、端末操作の簡便性と機器表示の多様性や情報応用システムへの適応性を格段に向上する。
本発明の一の観点においては、データ収集システムが、分析対象である表示デバイスの画像である分析対象画像を取得する、携帯端末に搭載された画像入力手段と、分析対象画像から分析対象に対応して設けられた光学的に読み取り可能なコードの画像であるコード画像部分を取り出し、コード画像部分からコードの記述を抽出するコード解読手段と、コードの記述に含まれる画像種別データに応じて画像分析アルゴリズムを選択し、選択された画像分析アルゴリズムを用いて分析対象画像の画像分析を行って表示デバイスの表示データを抽出する画像分析手段と、表示データを格納するデータ蓄積部を備え、携帯端末と通信可能なサーバとを備える。
本発明の他の観点においては、携帯端末が、分析対象である表示デバイスの画像である分析対象画像を取得する画像入力手段と、分析対象画像から分析対象に対応して設けられた光学的に読み取り可能なコードの画像であるコード画像部分を取り出し、コード画像部分からコードの記述を抽出するコード解読手段と、コードの記述に含まれる画像種別データに応じて画像分析アルゴリズムを選択し、選択された画像分析アルゴリズムを用いて分析対象画像の画像分析を行う画像分析手段と、画像分析によって得られたデータをサーバに送信するための無線送受信部とを備える。
本発明の更に他の観点においては、表示デバイスからのデータ収集に用いられるシールが、第1の枠と、第1の枠の内側に設けられた、光学的に読み取り可能なコードと、第1の枠の内側に設けられ、表示デバイスに対応する位置にある第2の枠とを備えている。コードには、表示デバイスの画像に対して用いられるべき画像分析アルゴリズムに対応する画像種別データが記述されている。
本発明の更に他の観点においては、データ収集方法が、分析対象である表示デバイスの画像である分析対象画像を携帯端末に設けられた画像入力手段によって取得するステップと、分析対象画像から分析対象に対応して設けられた光学的に読み取り可能なコードの画像であるコード画像部分を取り出すステップと、コード画像部分からコードの記述を抽出するステップと、コードの記述に含まれる画像種別データに応じて画像分析アルゴリズムを選択するステップと、選択された画像分析アルゴリズムを用いて分析対象画像の画像分析を行って表示デバイスの表示データを抽出するステップと、表示データをサーバに格納するステップとを備える。
本発明によれば、多様な画像に対応して容易にその画像に含まれる情報を収集し、所望のサーバに送ることができる。
図1、図2は、本発明の一実施形態のデータ収集システムの構成を示すブロック図である。本実施形態のデータ収集システムは、携帯端末を用いてデータを収集し、収集したデータをサーバに蓄積するシステムであり、具体的には、カメラ付き携帯電話機7と、データサーバ9と、マッシュアップサーバ10とを備えている。カメラ付き携帯電話機7は、画像処理の対象である表示デバイスを撮像して画像20を取得し、その画像20に対して画像処理を行う。この画像処理によって得られたデータは、ネットワーク8を介してカメラ付き携帯電話機7からデータサーバ9に送られる。
本実施形態のデータ収集システムは、カメラ付き携帯電話機7を共通に用いながら、様々な表示デバイスから表示データを収集することができるように構成されている。図1は、液晶デジット表示を持つ家電機器から表示データを読み取り、個人データとして蓄積するとともに、健康管理サービスなどにデータを活用するシステムへの応用例を示している。図1の応用例では、体温計1から表示データが読み取られて集積される。一方、図2は、メータ(例えば、体重計)のメータ表示部12から表示データを読み取り、読み取った表示データを管理するシステムとしての応用例を示している。
データの収集元の表示デバイスには、データ読み取りを容易化するための標示が設けられる。詳細には、体温計1の液晶表示部2から表示データが読み取られる図1の応用例では、体温計1にシール3が貼り付けられている。シール3は、液晶表示部2に対応する位置に開口が設けられている。シール3の外縁と開口の縁には第1の枠5、第2の枠6が印刷されている。体温計1の液晶表示部2からのデータ読み取りにおいては、第1の枠5、第2の枠6が画像処理の対象の位置を識別するために使用される。加えて、第1の枠5の内側に2次元コード4が印刷されている。2次元コード4は、液晶表示部2に表示される画像種別(文字、輪郭図形等)を示す画像種別データと、体温計1から読み取られたデータを蓄積すべき場所を示す記述(例えば、情報の種類、サーバ名、ポート番号、並びにフォルダ名及びファイル名を示すURL等を示す記述)を含んでいる。なお、本実施形態では、2次元コード4が使用されるが、その代わりに、光学的に読み取り可能な他のコード(例えば、通常のバーコード)も使用可能である。ただし、情報の記憶密度を向上させるという観点からは、2次元コードの使用が好適である。
一方、メータのメータ表示部12からデータが読み取られる図2の応用例では、メータの前に透明アクリル板11を置いた状態で画像読み取りが行われる。透明アクリル板11には、シール3と同様のシール13が貼り付けられている。シール13には、第1の枠15、第2の枠16が印刷されており、メータ表示部12からのデータ読み取りにおいては、第1の枠15、第2の枠16が画像処理の対象の位置を識別するために使用される。加えて、第1の枠15の内側に2次元コード14が印刷されている。2次元コード14には、メータ表示部12に表示される画像種別(文字、輪郭図形等)を示す情報と、メータ表示部12から読み取られたデータを蓄積すべき場所を示す記述(例えば、情報の種類、サーバ名、ポート番号、並びにフォルダ名及びファイル名を示すURL等)を示す記述がなされている。透明アクリル板11を用いる応用例は、筺体に凹凸がある機器等、シールを貼るのに適していない機器からデータを読み取る場合に適している。なお、図2では、透明アクリル板11が用いられているが、ガラスなどアクリル以外の透明な材料の板を用いることができることは当業者には自明的である。
ここで、図1、図2のいずれにおいても、画像処理対象の近傍に、画像種別を示す情報が記述された2次元コード(4や14)が設けられていること、及び、画像処理の対象が第1の枠(5や15)及び第2の枠(6や16)によって予め指定されていることに留意されたい。本実施形態のデータ収集システムでは、2次元コードと2つの枠を利用することにより、データ読み取りが容易化されている。
体温計1の液晶表示部2から読み取られた表示データ、及びメータのメータ表示部12から読み取られた表示データは、データサーバ9に蓄積されて保存される。マッシュアップサーバ10は、データサーバ9に保存されたデータを有効活用するためのマッシュアップサービスを提供する。マッシュアップサーバ10は、ネットワーク8を介してデータサーバ9から蓄積された個人データを取得し、携帯電話機7のブラウザを介してユーザに健康サービスを提供する。マッシュアップサービスは、当業者には周知の技術であり、その詳細は説明しない。
図3は、カメラ付き携帯電話機7の構成を示すブロック図である。携帯電話機7は、カメラ21と、操作部22と、CPU23と、記憶装置24と、表示部25と、無線送受信部26とID部27とを備えている。カメラ21は、表示デバイス(例えば、体温計1の液晶表示部2及びメータのメータ表示部12)の画像を撮影するために使用される。操作部22、表示部25は、携帯電話機7のマンマシンインターフェースとして機能する。無線送受信部26は、ネットワーク8を介して通信を行うために使用される。ID部27は、携帯電話機7に与えられた端末識別コード27aを記憶するメモリである。端末識別コード27aは、データ収集システム全体についてユニークに定められている。
記憶装置24には、データ収集システムの処理に必要な様々なソフトウェアプログラムがインストールされている。具体的には、記憶装置24には、画像取り込みモジュール31と、2次元コード解析モジュール32と、制御モジュール33と、特徴抽出モジュール34と、ブラウザ35とがインストールされている。これらのソフトウェアプログラムがCPU23を用いて実行されることにより、カメラ付き携帯電話機7が所望の動作を行う。2次元コード解析モジュール32は、画像20から2次元コード4、14を検出し、分析する。特徴抽出モジュール34は、画像20から輪郭等の画像の特徴を抽出する。制御モジュール33は、データサーバ9、マッシュアップサーバ10と個別に通信リンクを構成しブラウザ35を介してマッシュアップサーバ10のデータを表示部25に表示する。特徴抽出モジュール34には、複数の画像分析アルゴリズムと複数の参照画像データとが用意されており、図3の符号34a、34bは、それぞれ、そのうちの一つの画像分析アルゴリズム、参照画像データを示している。
カメラ付き携帯電話機7の特徴抽出モジュール34は、2次元コード4、14に記述された画像種別に応じて実際に画像分析に使用される画像分析アルゴリズム34aと参照画像データ34bとを選択する。
ここで、カメラ付き携帯電話機7は、画像20に対する画像処理を単独で行う場合もあり、また、画像20に対する画像処理をカメラ付き携帯電話機7とデータサーバ9とで分担する場合もある。軽い画像処理しか必要がない場合には、カメラ付き携帯電話機7単独で画像処理を行うことが望ましい。一方、重い画像処理が必要である場合には、カメラ付き携帯電話機7とデータサーバ9とで分担して画像処理を行うことが望ましい。いずれの画像処理が選ばれるかは、2次元コード4、14に記述された画像種別によって決定される。カメラ付き携帯電話機7単独で画像処理が行われる場合には、画像処理によって得られたデータがデータサーバ9に送られる。一方、カメラ付き携帯電話機7とデータサーバ9とで分担して画像処理が行われる場合には、カメラ付き携帯電話機7の画像処理によって中間的に得られたデータ(例えば、第2の枠6や16に囲まれた部分だけ抽出したデータで、以下、「中間処理画像データ」という。)がデータサーバ9に送られる。その中間処理画像データからデータサーバ9の画像処理によって所望の表示データが最終的に抽出される。
なお、あらゆる画像種別に対応可能になるように画像分析アルゴリズムと参照画像データを携帯電話機7の特徴抽出モジュール34に用意することは、実装上、現実的ではない。そこで、データサーバ9その他のサーバ(例えば、マッシュアップサーバ10)から必要な画像分析アルゴリズム34aと参照画像データ34bを携帯電話機7にダウンロードしてもよい。
一方、図4は、データサーバ9の構成を示すブロック図である。データサーバ9は、通信部41と、CPU42と、記憶装置43と、時計44とを備えている。記憶装置43には、個人データ蓄積領域51が用意されており、この個人データ蓄積領域51に、カメラ付き携帯電話機7を用いて収集されたデータが端末識別コード27aと対応づけて蓄積される。加えて、記憶装置43には、画像取り込みモジュール52、制御モジュール53、特徴抽出モジュール54と、画像パターン比較モジュール55とがインストールされている。画像取り込みモジュール52は、携帯電話機7から送られてきた中間処理画像データを一時的に蓄積する。特徴抽出モジュール54は、分析プログラムライブラリ56に登録されている分析プログラム56aを用いて中間処理画像データから特徴抽出を行う。画像パターン比較モジュール55は、特徴抽出モジュール54による特徴抽出によって生成された画像データと画像パターンライブラリ57に登録されている比較画像データとを比較して類似度分析を行い、これにより、所望の表示データ(数値データや文字データ)を最終的に取り出す。
続いて、表示デバイスの表示データを、携帯電話機7を用いて収集する手順について詳細に説明する。まず、図1を参照しながら、体温計1の液晶表示器2の表示データを収集する手順について説明する。
ユーザが携帯電話機7で体温計1のシール3を中心に撮影すると、携帯電話機7の画像取り込みモジュール31は、画像20に含まれている第1の枠5を認識し、第1の枠5の内部の画像から2次元コード4を切り取り、切り取った2次元コード4を2次元コード解析モジュール32に送る。ここで、第1の枠5の存在及びその形状は予め既知であるから、画像取り込みモジュール31の認識アルゴリズムを第1の枠5に合わせて作成しておくことにより、第1の枠5の内部の画像の切り出し、及び、2次元コード4の切り取りを正確に行うことができる。即ち、第1の枠5が規定されていることにより、画像取り込みモジュール31に画像20の分析対象部位を正確に認識させることができる。また、第1の枠5の形状を既知とすることで、自動焦点や自動ズームなど光学的な制御で画像の切り出し精度をあげることができ、携帯電話機7のラフな撮影操作でも台形補正など画像修整により分析精度が向上することができる。
2次元コード解析モジュール32は、2次元コード4を画像分析し、2次元コード4から抽出したデータを制御モジュール33に送る。2次元コード4には、第2の枠6の内部の画像の種別を示す画像種別データと、データの格納先のURL(接続先のサーバのアドレスなど)が記述されている。制御モジュール33は、2次元コード4の画像種別データから第2の枠6内の液晶表示部2の画像が液晶デジット表示であることを認識し、第2の枠6内の画像に対してパターンマッチによる数字の認識の画像処理を行うべきであることを判断する。このとき、制御モジュール33は、画像処理を携帯電話機7単独で行うと判断し、パターンマッチに使用される画像分析アルゴリズム34a及び参照画像データ34bを指定して特徴抽出モジュール34に伝える。
一方、画像取り込みモジュール31は第2の枠6を認識して、第2の枠6の内部の画像を抽出し特徴抽出モジュール34に送る。ここで、第2の枠6の存在及びその形状は予め既知であるから、画像取り込みモジュール31の認識アルゴリズムを第2の枠6に合わせて作成しておけば、第2の枠6の内部の画像の取り出しを正確に行うことができる。即ち、第2の枠6が規定されていることにより、画像取り込みモジュール31に画像20の分析対象部位を正確に認識させることができる。
特徴抽出モジュール34は制御モジュール33によって指定された画像分析アルゴリズム34aに基づいて画像分析を行い、枠内に表示されていた体温計1の液晶表示部2から数字などの表示データを抽出し、制御モジュール33に送る。更に、制御モジュール33は2次元コード4から抽出されたデータから表示データの格納先のURLを知り、画像種別データと、特徴抽出モジュール34による画像分析によって得られた表示データ(数字など)と、格納先のURLを、無線送受信部26を介してデータサーバ9に送信する。その際、携帯電話機7がシステム上唯一であることを示す端末識別コード27aをID部27より読みだして添付する。
携帯電話機7から送信された前記データ(画像種別データ、表示データ、端末識別コード27a)は、ネットワーク8を経由して、データサーバ9に送られる。データサーバ9の制御モジュール53は、端末識別コード27aで特定される個人データ蓄積領域51のうち格納先URLで特定される領域に時計44から知る書き込み時刻毎に受信データ(画像種別データ、表示データ、端末識別コード27a)を格納する。
一方、携帯電話機7はユーザがサービス契約を結んで既知であるマッシュアップサーバ10のウエブページを、ブラウザ35を起動して呼び出す。マッシュアップサーバ10はデータサーバ9の個人データ蓄積領域51に蓄積された携帯電話機7のユーザの個人情報を読み出し、ウエブページに編集してブラウザ解読へ提供する。データサーバ9の情報をマッシュアップサーバ10が新しいサービス提供のために取り出すことは一般にマッシュアップといわれるウエブサービスの応用方法としてよく知られている。マッシュアップサーバ10は、測定された時点の体温のみならず、データサーバ9に蓄積されている過去の情報を利用した異常の警告やバイオリズムの告知など、新たな情報サービスとして体温計1の付加価値を提供することができる。
次に、図2で示すようなメータ表示部12からの表示データの読み取りの手順を説明する。図1の体温計1の例のように第2の枠6の内部の画像が液晶デジット表示のように比較的認識しやすい場合は携帯電話機7の処理能力で画像分析を行うことが可能である。しかし、メータ表示部12の針の状態を読み取る場合などは特徴抽出処理の負担が重く、携帯電話機7の処理能力では実装上問題である。そこで、メータ表示部12からの表示データの読み取りでは、携帯電話機7とデータサーバ9とで分担して画像処理を行う。以下、詳細に説明する。
透明アクリル板11には、第1の枠15、第2の枠16、2次元コード14が印刷された図1のシール3と同等のシール13が貼られている。中空の第2の枠16の内側にメータ表示部12が収まるようにかざしてメータ表示部12を携帯電話機7で撮影することでメータ表示部12が指し示す表示データをデータサーバ9に送ることができる。
詳細には、ユーザが携帯電話機7で透明アクリル板11のシール13越しにメータ表示部12を撮影すると、先の体温計1の場合と同様に、携帯電話機7の画像取り込みモジュール31がまず第1の枠15を認識して、第1の枠15の内部の画像から2次元コード14の部分を切り取って2次元コード解析モジュール32に送る。2次元コード解析モジュール32は画像から読み取った2次元コード14を画像分析し、抽出したデータを制御モジュール33に送る。制御モジュール33では2次元コード14に記述された画像種別データから、第2の枠16で特定される透明アクリル板11の背後の画像種別がメータであることを認識する。制御モジュール33は、画像種別がメータであることを認識すると、画像処理を携帯電話機7とデータサーバ9とで分担して行うことを決定する。即ち、制御モジュール33は、携帯電話機7が画像20から輪郭データを中間処理画像データとして抽出する一方で、データサーバ9が中間処理画像データから最終的に表示データを抽出する手順を選択する。この選択に応じて、制御モジュール33は、第2の枠16内の画像から輪郭データを抽出する画像分析アルゴリズム34aを特定し特徴抽出モジュール34に伝える。
一方、画像取り込みモジュール31は第2の枠16を認識して、第2の枠16の内部の画像を抽出し特徴抽出モジュール34に送る。特徴抽出モジュール34は制御モジュール33から指定された画像分析アルゴリズム34aを用いて輪郭データを抽出し、輪郭データを中間処理画像データとして制御モジュール33に送る。制御モジュール33は2次元コード解析モジュール32が抽出したデータから接続先のサーバの通信アドレスなどデータの格納先のURLを知り、画像種別データと中間処理画像データと格納先のURLとを、無線送受信部26を介してデータサーバ9に送信する。その際、携帯電話機7がシステム上唯一であることを示す端末識別コード27aをID部27より読みだしてデータに添付する。
携帯電話機7から送信されたデータはネットワーク8を経由して、データサーバ9の制御モジュール53に届く。データサーバ9の制御モジュール53は、送られてきた画像種別データから判断して中間処理画像データを記憶装置24に一時保管し、分析プログラムライブラリ56からメータ画像の分析プログラム56aを指定して特徴抽出モジュール54にメータ画像の分析を指示する。特徴抽出モジュール54では指定された分析プログラム56aが稼働し、中間処理画像データから特徴を抽出する。画像パターン比較モジュール55は、画像パターンライブラリ57から比較画像データ57aを読み出し、特徴抽出モジュール54で特徴を抽出して得られた画像データと比較画像データ57aを比較することにより、メータの示す数値を分析する。画像パターン比較モジュール55は、分析結果を制御モジュール53に送り、制御モジュール53は端末識別コード27aで特定される個人データ蓄積領域51のうち、格納先として指定されたURLで特定される領域に、時計44から知る書き込み時刻毎に格納する。このように図2のメータ表示部12の画像の分析においては、2次元コード14に記述された画像種別データに従って、画像の分析が携帯端末機7とデータサーバ9の分担で行われる。
読み取られた表示データは、体温計1の応用例と同様にマッシュアップによって利用方法が可能である。このような表示データの読み取り方法は、工場での巡回監視や異常警告などに利用できる。なお、多様な画像分析アルゴリズムに対応する場合や、分析処理が複雑な場合にはデータサーバ9に画像処理を任せることも可能である。ただし、この場合には、携帯電話機7から特徴を落とさず画像20のデータを送る必要があるので通信量が増えることになる。
上述の実施形態では、分析対象の周囲に2つの枠を規定する方法としてシール3、13が用いられているが、他に様々な方法によって枠を規定してもよい。例えば、図5に示されているように、携帯電話機7に読み取り光源18が設けられ、この読み取り光源18による照射光30によって第1の枠、第2の枠が規定されてもよい。
一実施形態では、読み取り光源18にLED(light emitting diode)が使用され、そのLEDが光ビームを照射することにより、第1の枠5が規定されてもよい。画像取り込みモジュール31では光ビームの照射がされた部分であるLED発光照射部分62の明るさが周囲と異なることから、画像20から図1のシール3の第1の枠5で囲まれた部分を抽出することができる。また、第2の枠6は、体温計1の液晶表示部2の光反射率が周囲と異なる構造にすることで容易に実現することができる。
LEDを用いた読み取り光源18の代わりに、MEMS(Micro Electro
Mechanical Systems)技術で作られた鏡によりレーザ光を反射させて描画するレーザーマーカを読み取り光源18として用いてもよい。レーザーマーカを用いて、図1のシール3の第1の枠5、第2の枠6に相当する像を描画することでシール3に枠を印刷することと同等の効果がある。
Mechanical Systems)技術で作られた鏡によりレーザ光を反射させて描画するレーザーマーカを読み取り光源18として用いてもよい。レーザーマーカを用いて、図1のシール3の第1の枠5、第2の枠6に相当する像を描画することでシール3に枠を印刷することと同等の効果がある。
ここで、スライドスイッチ19の操作に応じて読み取り光源18の集光レンズの焦点距離を変化させたり、MEMS稼動範囲を変化させたりすることによって読み取り光源18の照射範囲、描画範囲が可変である構成を採用することにより、画像取り込みモジュール31では分析範囲を絞ることができるので分析処理の効率があがる。例えば、図5の破線63で示されている領域よりもLED発光照射部分62を狭くすれば、分析範囲を絞ることができる。
なお、混乱が起きないように、画像分析アルゴリズムや分析リファレンスとの対応付けに使用される2次元コードの画像種別コードと情報読み取り対象の家電機器とサーバの対応付けに使用されるURL情報の管理は、システム運用者が一元的に行うことが望ましい。
以上に説明されているように、本実施形態のデータ収集システムでは、2次元コード4、14に画像種別データが記録されているので、画像分析アルゴリズムや参照画像データを最適に選択することが可能となり、多様な画像利用への対応が拡大し、さらに読み取り精度も向上する。加えて、第1の枠、第2の枠を予め規定しておくことによって分析部位を指定することにより、読み取り精度を向上することができる。本実施形態のシステムによれば、人だけを対象としていた情報表示から情報を抽出してデジタルデータ化することでネットワーク化された情報処理サービスを利用することができる。現状ではネットワーク化されていない安価な電子機器からも情報を収集することが可能となり、これらに新しい付加価値を提供することができる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2009年10月14日に提出された日本出願2009−237616を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
Claims (19)
- 分析対象である表示デバイスの画像である分析対象画像を取得する、携帯端末に搭載された画像入力手段と、
前記分析対象画像から前記分析対象に対応して設けられた光学的に読み取り可能なコードの画像であるコード画像部分を取り出し、前記コード画像部分から前記コードの記述を抽出するコード解読手段と、
前記コードの記述に含まれる画像種別データに応じて画像分析アルゴリズムを選択し、選択された前記画像分析アルゴリズムを用いて前記分析対象画像の画像分析を行って前記表示デバイスの表示データを抽出する画像分析手段と、
前記表示データを格納するデータ蓄積部を備え、前記携帯端末と通信可能なサーバとを備える
データ収集システム。 - 請求項1のデータ収集システムであって、
前記コード解読手段は、前記分析対象画像に含まれている第1の枠を認識し、前記第1の枠の内部の画像から前記コード画像部分を取り出し、
前記画像分析手段は、前記第1の枠の内部の画像に含まれている第2の枠を認識し、前記第2の枠の内部の画像を、前記画像分析アルゴリズムを用いて分析して前記表示データを抽出する
データ収集システム。 - 請求項2に記載のデータ収集システムであって、
前記携帯端末が、前記第1の枠を規定する照射光を照射する光源を有する
データ収集システム。 - 請求項3に記載のデータ収集システムであって、
前記照射光の照射範囲が可変である
データ収集システム。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載のデータ収集システムであって、
前記コード解読手段は前記携帯端末に設けられ、
前記画像分析手段が、前記携帯端末に用意され、前記分析対象画像から前記表示データを抽出する携帯端末側画像分析手段を含み、
前記携帯端末は、前記携帯端末側画像分析手段によって得られた前記表示データを前記サーバに送信するように構成された
データ収集システム。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載のデータ収集システムであって、
前記コード解読手段は前記携帯端末に設けられ、
前記画像分析手段が、
前記携帯端末に用意された携帯端末側画像分析手段と、
前記サーバに用意されたサーバ側画像分析手段
とを含み、
前記携帯端末側画像分析手段は、前記分析対象画像に対して画像分析を行うことによって中間処理画像データを生成する機能を有しており、
前記携帯端末は、前記中間処理画像データを前記サーバに送信するように構成され、
前記サーバ側画像分析手段は、前記中間処理画像データに対して画像分析を行うことによって前記表示データを抽出し、
前記サーバは、前記サーバ側画像分析手段によって得られた前記表示データを前記データ蓄積部に格納するように構成された
データ収集システム。 - 請求項6に記載のデータ収集システムであって、
前記コードの記述に含まれる前記画像種別データが第1画像種別を示す場合、前記携帯端末側画像分析手段が前記携帯端末側画像分析手段によって前記表示データを抽出するような第1画像分析アルゴリズムを選択すると共に前記携帯端末は、前記携帯端末側画像分析手段によって得られた前記表示データを前記サーバに送信し、
前記コードの記述に含まれる前記画像種別データが第2画像種別を示す場合、前記携帯端末側画像分析手段が前記携帯端末側画像分析手段と前記サーバ側画像分析手段とで分担して前記表示データを抽出するような第2画像分析アルゴリズムを選択し、前記携帯端末が前記携帯端末側画像分析手段によって得られた前記中間処理画像データを前記サーバに送信し、且つ、前記サーバ側画像分析手段が前記中間処理画像データに対して画像分析を行うことによって前記表示データを抽出する
データ収集システム。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載のデータ収集システムであって、
前記コードの記述には、前記表示データの格納先を示す格納先情報が含まれる
データ収集システム。 - 分析対象である表示デバイスの画像である分析対象画像を取得する画像入力手段と、
前記分析対象画像から前記分析対象に対応して設けられた光学的に読み取り可能なコードの画像であるコード画像部分を取り出し、前記コード画像部分から前記コードの記述を抽出するコード解読手段と、
前記コードの記述に含まれる画像種別データに応じて画像分析アルゴリズムを選択し、選択された前記画像分析アルゴリズムを用いて前記分析対象画像の画像分析を行う画像分析手段と、
前記画像分析によって得られたデータをサーバに送信するための無線送受信部
とを備える
携帯端末。 - 請求項9の携帯端末であって、
前記コード解読手段は、前記分析対象画像に含まれている第1の枠を認識し、前記第1の枠の内部の画像から前記コード画像部分を取り出し、
前記画像分析手段は、前記第1の枠の内部の画像に含まれている第2の枠を認識し、前記第2の枠の内部の画像に対して前記画像分析を行う
携帯端末。 - 請求項10に記載の携帯端末であって、
前記携帯端末が、前記第1の枠を規定する照射光を照射する光源を有する
携帯端末。 - 請求項11に記載の携帯端末であって、
前記照射光の照射範囲が可変である
携帯端末。 - 請求項9乃至12のいずれかに記載の携帯端末であって、
前記画像分析手段が、前記分析対象画像から前記表示デバイスの表示データを抽出するように構成され、
前記無線送受信部は、前記表示データを前記サーバに送信する
携帯端末。 - 請求項9乃至12のいずれかに記載の携帯端末であって、
前記画像分析手段が、前記分析対象画像に対して画像分析を行うことによって、前記サーバにおいて前記表示デバイスの表示データを抽出するために使用される中間処理画像データを生成する機能を有しており、
前記無線送受信部は、前記中間処理画像データを前記サーバに送信するように構成された
携帯端末。 - 請求項14に記載の携帯端末であって、
前記コードの記述に含まれる前記画像種別データが第1画像種別を示す場合、前記画像分析手段が前記表示データを抽出するような第1画像分析アルゴリズムを選択すると共に前記無線送受信部は、前記画像分析手段によって得られた前記表示データを前記サーバに送信し、
前記コードの記述に含まれる前記画像種別データが第2画像種別を示す場合、前記画像分析手段が前記分析対象画像から前記中間処理画像データを生成する第2画像分析アルゴリズムを選択し、前記無線送受信部は、前記画像分析手段によって得られた前記中間処理画像データを前記サーバに送信する
携帯端末。 - 表示デバイスからのデータ収集に用いられるシールであって、
第1の枠と、
前記第1の枠の内側に設けられた、光学的に読み取り可能なコードと、
前記第1の枠の内側に設けられ、前記表示デバイスに対応する位置にある第2の枠
とを備え、
前記コードには、前記表示デバイスの画像に対して用いられるべき画像分析アルゴリズムに対応する画像種別データが記述されている
シール。 - 分析対象である表示デバイスの画像である分析対象画像を携帯端末に設けられた画像入力手段によって取得するステップと、
前記分析対象画像から前記分析対象に対応して設けられた光学的に読み取り可能なコードの画像であるコード画像部分を取り出すステップと、
前記コード画像部分から前記コードの記述を抽出するステップと、
前記コードの記述に含まれる画像種別データに応じて画像分析アルゴリズムを選択するステップと、
選択された前記画像分析アルゴリズムを用いて前記分析対象画像の画像分析を行って前記表示デバイスの表示データを抽出するステップと、
前記表示データをサーバに格納するステップ
とを備える
データ収集方法。 - 請求項17に記載のデータ収集方法であって、
前記表示デバイスに、第1の枠と、前記第1の枠の内側に設けられた前記表示デバイスに対応する位置にある第2の枠と、前記第1の枠の内側に設けられた前記コードとを有するシールを貼り付けるステップを備え、
前記コード画像部分を取り出すステップは、
前記分析対象画像に含まれている第1の枠を認識するステップと、
前記第1の枠の内部の画像から前記コード画像部分を取り出すステップ
とを備え、
前記表示データを抽出するステップは、
前記第1の枠の内部の画像に含まれている第2の枠を認識するステップと、
前記第2の枠の内部の画像を、前記画像分析アルゴリズムを用いて分析して前記表示データを抽出するステップ
とを備える
データ収集方法。 - 請求項17に記載のデータ収集方法であって、
更に、
前記表示デバイスの前に、第1の枠と、前記第1の枠の内側に設けられた前記表示デバイスに対応する位置にある第2の枠と、前記第1の枠の内側に設けられた前記コードとを有するシールが貼り付けられた透明板を位置させるステップを備え、
前記コード画像部分を取り出すステップは、
前記分析対象画像に含まれている第1の枠を認識するステップと、
前記第1の枠の内部の画像から前記コード画像部分を取り出すステップ
とを備え、
前記表示データを抽出するステップは、
前記第1の枠の内部の画像に含まれている第2の枠を認識するステップと、
前記第2の枠の内部の画像を、前記画像分析アルゴリズムを用いて分析して前記表示データを抽出するステップ
とを備える
データ収集方法。
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