JPWO2010047315A1 - ゴム組成物及びポリアミド積層体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ポリエーテルポリアミドエラストマーと、架橋ゴムとの積層体における該ゴムの材料として用いられるゴム組成物であって、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム(A)100質量部に対し、シリカ(B)35〜80質量部と、(C)特定構造を有する可塑剤0.5〜10質量部と、架橋剤(D)0.1〜3質量部を含むゴム組成物、並びに、特定の原料を重合して得られるポリエーテルポリアミドエラストマーと、前記ゴム組成物から得られた架橋ゴムとが積層されてなるポリアミド積層体であり、ポリアミドエラストマーと架橋ゴムの層間接着力の高いポリアミド積層体、および該架橋ゴムの材料として用いられるゴム組成物を提供する。

Description

本発明は、ポリエーテルポリアミドエラストマーと、架橋ゴムからなる、接着力の高いポリアミド積層体を与えることのできるゴム組成物及び前記ポリアミド積層体に関するものである。
ポリアミドエラストマーとゴムとの積層体は、自動車用部品、靴用部品、スポーツ用部品,ベルト用部品などとして有用である。
例えば、特許文献1には、接地部、意匠部、ベース部からなるアウトソールにおいて、前記ベース部の接地部側にはラバーが配置され、接着面側はポリアミドエラストマーが配置され、ラバーと熱可塑性エラストマーとが溶融一体化して接合された構造を有するアウトソールが開示されている。
特許文献2には、ポリアミドエラストマーを、加熱下で、加硫ゴム部材と接触させて得られる樹脂部材と加硫ゴム部材とが直接接合した樹脂/ゴム複合体が開示されている。
特許文献3には、ポリアミド6をベースとしたブロックを有するエラストマーと、カルボン酸基または無水ジカルボン酸基を有するエラストマーと架橋系とからなる組成物を金型内で加硫する複合材料の製造方法が記載されている。
しかしながら、これらの技術においては、ポリアミドエラストマーとゴムとの接着力(接着強度)が満足できるものではない。
特開2003−289902号公報 特開2005−36147号公報 特開平8−3325号公報
本発明は、前記問題を解決し、ポリアミドエラストマーと架橋ゴムの層間接着力の高いポリアミド積層体、および該架橋ゴムの材料として用いられるゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、シリカ及び特定の構造を有する可塑剤を特定の割合で含むゴム組成物から得られた架橋ゴムと、特定の構造を有するポリエーテルポリアミドエラストマーとが積層されたポリアミド積層体により、上記課題を達成し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、下記[1]及び[2]を提供するものである。
[1]ポリエーテルポリアミドエラストマーと、架橋ゴムとの積層体における該架橋ゴムの材料として用いられるゴム組成物であって、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム(A)100質量部に対し、シリカ(B)35〜80質量部と、下記式(1)で表されるアリールスルホン酸アミド誘導体及び下記式(2)で表されるヒドロキシ安息香酸アルキルエステル誘導体の中から選ばれる少なくとも一種の可塑剤(C)0.5〜10質量部と、架橋剤(D)0.1〜3質量部とを含むゴム組成物。
Figure 2010047315
(式中、R1及びR2は、一方が炭素数1〜10のアルキル基、残りが水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示す。nは0〜5の整数であり、nが2以上の場合、複数のR3は同一でも異なっていてもよい。)
Figure 2010047315
(式中、R4は炭素数1〜20のアルキル基を示す。)
[2]下記式(3)で表わされるアミノカルボン酸化合物(X1)及び/又は下記式(4)で表わされるラクタム化合物(X2)、下記式(5)で表わされるトリブロックポリエーテルジアミン化合物(Y)、並びに下記式(6)で表わされるジカルボン酸化合物(Z)を重合して得られるポリエーテルポリアミドエラストマーと、上記[1]のゴム組成物から得られた架橋ゴムとが積層されてなるポリアミド積層体。
2N−R5−COOH (3)
[但し、R5は、炭化水素鎖を含む連結基を示す。]
Figure 2010047315
[但し、R6は、炭化水素鎖を含む連結基を示す。]
Figure 2010047315
[但し、xは1〜20の範囲、yは4〜50の範囲、zは1〜20の範囲である。]
HOOC−(R7m−COOH (6)
[但し、R7は、炭化水素鎖を含む連結基を表わし、mは0又は1である。]
本発明によれば、ポリアミドエラストマーと架橋ゴムの層間接着力の高いポリアミド積層体、および該架橋ゴムの材料として用いられるゴム組成物を提供することができる。
本発明のゴム組成物は、ポリエーテルポリアミドエラストマーと架橋ゴムとの積層体(以下、「ポリアミド積層体」という)における該架橋ゴムの材料として用いられ、かつ、下記のゴム成分(A)、シリカ(B)、可塑剤(C)及び架橋剤(D)を、それぞれ以下に示す割合で含むことを特徴とする。
[ゴム成分(A)]
本発明のゴム組成物においては、ゴム成分(A)として、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを含有する。
前記ジエン系合成ゴムとしては、特に制限なく、公知のものを使用することができる。例えば、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴムなどのジエン系単量体の重合体;アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ニトリルクロロプレンゴム、ニトリルイソプレンゴムなどのアクリロニトリル−ジエン共重合ゴム;スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンクロロプレンゴム、スチレンイソプレンゴムなどのスチレン−ジエン共重合ゴム,エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などが挙げられる。
これらの中で、ポリエーテルポリアミドエラストマーと、ゴム組成物から得られた架橋ゴムとの積層体における層間接着強度(以下、単に「接着強度」という)の観点から、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴムが好ましく、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムがより好ましく、ブタジエンゴムがさらに好ましい。
本発明においては、(A)ゴム成分として、天然ゴム及び前記ジエン系合成ゴムの中から、一種単独でも、または二種以上を併用してもよいが、ゴムの総合的性能発現の観点から、ポリブタジエンゴム、又はポリブタジエンゴムと天然ゴムとの併用系が好ましい。
この併用系の場合、ポリブタジエンゴムと天然ゴムとの使用割合は、質量比で80:20〜20:80であることが好ましく、70:30〜30:70であることがより好ましい。
さらに、ブタジエンゴムとしては、接着強度の観点から、シス−1,4結合を90%以上含むものが好ましい。
[シリカ(B)]
本発明のゴム組成物におけるシリカ(B)は接着強度を高めるために用いられる。このシリカとしては、湿式シリカ(含水ケイ酸)及び乾式シリカ(無水ケイ酸)があるが、接着強度の観点から湿式シリカが好ましい。
前記湿式シリカは、接着強度の観点から、BET法による窒素吸着比表面積(N2SA)が140〜280m2/gであることが好ましく、170〜250m2/gであることがより好ましい。好適な湿式シリカとしては、例えば東ソー・シリカ株式会社製のAQ、VN3、LP、NA等、デグサ社製のウルトラジルVN3(N2SA:210m2/g)等が挙げられる。
シリカ(B)の配合量は、前記の(A)ゴム成分100質量部に対し、35〜80質量部の範囲で選定される。この含有量が35質量部未満では、充分な接着強度が得られず、一方、80質量部を超えると、逆に接着強度が低下する。以上の観点から、シリカの配合量は、40〜70質量部の範囲であることが好ましい。また、カーボンブラックを前記シリカと併用することができる。
[可塑剤(C)]
本発明のゴム組成物において、接着強度を向上させるために、下記式(1)で表されるアリールスルホン酸アミド誘導体及び下記式(2)で表されるヒドロキシ安息香酸アルキルエステル誘導体の中から選ばれる少なくとも一種の可塑剤(C)を含有する。
Figure 2010047315
(式中、R1及びR2は、一方が炭素数1〜10のアルキル基、残りが水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示す。nは0〜5の整数であり、nが2以上の場合、複数のR3は同一でも異なっていてもよい。)
上記式(1)のR1及びR2における、炭素数1〜10のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。R1及びR2は、一方は炭素数1〜10のアルキル基であり、他方は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基である。
この炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基などが挙げられる。
3で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。
nは0〜5の整数であって、nが2以上の場合、複数のR3は同一でも異なっていてもよい。
上記式(1)において、可塑剤としての効果の観点から、R1が炭素数1〜10のアルキル基、R2が水素原子、R3がメチル基及びnが0又は1であるアリールスルホン酸アミド誘導体が好適である。
このようなアリールスルホン酸アミド誘導体としては、例えば、ベンゼンスルホン酸アルキルアミド類及びトルエンスルホン酸アルキルアミド類などが挙げられる。
ベンゼンスルホン酸アルキルアミド類としては、ベンゼンスルホン酸プロピルアミド、ベンゼンスルホン酸ブチルアミド及びベンゼンスルホン酸2−エチルヘキシルアミドなどが挙げられる。
トルエンスルホン酸アルキルアミド類としては、N−エチル−o−トルエンスルホン酸ブチルアミド、N−エチル−p−トルエンスルホン酸ブチルアミド、N−エチル−o−トルエンスルホン酸2−エチルヘキシルアミド、N−エチル−p−トルエンスルホン酸2−エチルヘキシルアミドなどが挙げられる。
Figure 2010047315
(式中、R4は炭素数1〜20のアルキル基を示す。)
上記式(2)において、R4で表される炭素数1〜20のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。
炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種イコシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基などが挙げられる。
上記式(2)で表されるヒドロキシ安息香酸アルキルエステル誘導体の具体例としては、o−又はp−ヒドロキシ安息香酸メチル、o−又はp−ヒドロキシ安息香酸ブチル、o−又はp−ヒドロキシ安息香酸ヘキシル、o−又はp−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、o−又はp−ヒドロキシ安息香酸2−エチルヘキシル、o−又はp−ヒドロキシ安息香酸デシル、o−又はp−ヒドロキシ安息香酸ドデシル、o−又はp−ヒドロキシ安息香酸テトラデシル、o−又はp−ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシル、o−又はp−ヒドロキシ安息香酸オクタデシルなどが挙げられる。可塑剤(C)は一種を単独でも、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
可塑剤(C)は、接着強度を高める観点から、下記式で表される溶解度パラメータ(SP値;Solubility Parameter)が、後記ポリエーテルポリアミドエラストマーのSP値と近いものが好ましい。なお、溶解度パラメータとは、分子間結合力を示すCED(凝集エネルギー密度:cohesive energy density)の平方根〔(MJ/m31/2〕で表されるものである。SP値は、「Polymer Engineering and Science」(Vol.14、No.2、1974)第147〜154頁に記載されたFedors式から算出可能である。
したがって、可塑剤(C)としては、前記式(1)で表されるアリールスルホン酸アミド誘導体及び式(2)で表されるヒドロキシ安息香酸アルキルエステル誘導体の中から、前記SP値が、好ましくは19〜25の範囲、より好ましくは19〜24.5の範囲、さらに好ましくは19〜24の範囲にあるものを選択することが望ましい。
このような可塑剤としては、例えばベンゼンスルホン酸ブチルアミド(SP値=23.5(MJ/m31/2)、p−ヒドロキシ安息香酸2−エチルヘキシル(SP値=19.5(MJ/m31/2)などを挙げることができる。
可塑剤(C)の配合量は、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、0.5〜10質量部、好ましくは1〜8質量部、より好ましくは1.5〜7質量部、さらに好ましくは1〜6質量部である。この可塑剤の配合量が0.5質量部未満では接着強度の向上効果が不十分であり、一方10質量部を超えると、逆に接着強度が低下する。
なお、SP値が前記の範囲にあれば、当該可塑剤以外の可塑剤や軟化剤などを、必要により併用してもよい。
[架橋剤(D)]
本発明のゴム組成物における架橋剤(D)としては、従来公知の化合物、例えば硫黄や有機過酸化物などを用いることができるが、これらの中で有機過酸化物が好適である。
天然ゴムやジエン系合成ゴムに対する架橋剤として用いることのできる有機過酸化物としては、例えばt−ブチルヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、p−クロルベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカルボナート、t−ブチルペルベンゾエートなどが挙げられる。
これらの中ではジクミルパーオキシド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが、架橋性や接着強度の観点から好適である。
これらの有機過酸化物は一種単独でも、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該架橋剤(D)の配合量は、前記(A)ゴム成分100質量部に対し、0.1〜3質量部、好ましくは0.5〜2質量部の範囲で選定される。この架橋剤の配合量が0.1質量部未満では架橋が十分に進行せず、接着強度が不十分となり、3質量部を超えると架橋ゴムが硬すぎるものとなる。
[シランカップリング剤(E)]
本発明のゴム組成物においては、ゴム組成物中へのシリカの分散性を向上させ、接着強度を向上させるために、所望により、シランカップリング剤(E)を含有させることができる。
当該シランカップリング剤としては、硫黄含有シランカップリング剤やアミノ基含有シランカップリング剤を用いることができる。硫黄含有シランカップリング剤としては、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドなどが挙げられる。これらの中でビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド[デグサ・ジャパン株式会社製、商品名「Si69」、Sの平均数3.8]や、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド混合物[デグサ・ジャパン株式会社製、商品名「Si75」、Sの平均数2.4]が好適である。
一方、アミノ基含有シランカップリング剤としては、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−メチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
これらのシランカップリング剤は、一種単独でも、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤(E)の配合量は、前記シリカ(B)に対して、1〜10質量%であることが好ましい。この配合量が1質量%以上であれば、当該シランカップリング剤の配合効果が発揮される。一方、10質量%以下であれば、ゴム成分のゲル化を抑制することができる。以上の観点から、シランカップリング剤(E)の配合量は3〜7質量%であることがより好ましい。
[ゴム組成物の調製]
本発明のゴム組成物には、本発明の効果が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば架橋剤として硫黄(加硫剤)を用いる場合には加硫促進剤を、さらには老化防止剤、ポリエチレングリコール、亜鉛華、ステアリン酸などを含有させることができる。
前記加硫促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどのチアゾール系、ジフェニルグアニジンなどのグアニジン系などが挙げられる。
前記老化防止剤としては、例えば、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、ジフェニルアミンとアセトンの高温縮合物などが挙げられる。
本発明のゴム組成物は、前述したゴム成分(A)、シリカ(B)、可塑剤(C)、架橋剤(D)及び必要に応じて用いられるシランカップリング剤(E)やその他各種薬品を、バンバリーミキサー、ロール、インターナルミキサーなどの混練り機を用いて混練りすることにより、調製することができる。
このようにして得られた本発明のゴム組成物は、ポリエーテルポリアミドエラストマーと、架橋ゴムとの積層体における該架橋ゴムの材料として用いることにより、層間接着力の高いポリアミド積層体を与えることができる。
本発明において、架橋ゴムは、原料であるゴム組成物を射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形、圧縮成形等の公知の方法にてシート状等の所望の形状に成形することができる。更に、必要に応じて後工程で更に架橋処理を行ってもよい。
次に、本発明のポリアミド積層体について説明する。
本発明のポリアミド積層体は、以下に示す特定の各種原料を重合して得られたポリエーテルポリアミドエラストマーと、前述した本発明のゴム組成物から得られた架橋ゴムとが積層されてなる構成を有する。
[ポリエーテルポリアミドエラストマー]
本発明のポリアミド積層体に用いられるポリエーテルポリアミドエラストマーは、ポリアミド形成性モノマー[即ち、アミノカルボン酸化合物(X1)及び/又はラクタム化合物(X2)]、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン化合物(Y)(Yはポリオキシブチレンである)、及びジカルボン酸(Z)を重合して得られるものであることが好ましい。
前記ポリエーテルポリアミドエラストマーにおいて、ポリアミド形成性モノマー、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン、及びジカルボン酸に含まれる末端のカルボン酸又はカルボキシ基と、末端のアミノ基とがほぼ等モルになるような割合が好ましい。
特に、ポリアミド形成性モノマーの一方の末端がアミノ基で、他方の末端がカルボン酸又はカルボキシ基の場合、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン及びジカルボン酸は、ポリエーテルジアミンのアミノ基とジカルボン酸のカルボキシ基がほぼ等モルになるような割合とするのが好ましい。
(アミノカルボン酸化合物(X1)及びラクタム化合物(X2))
次に、アミノカルボン酸化合物(X1)及びラクタム化合物(X2)について説明する。
ポリエーテルポリアミドエラストマーに使用するアミノカルボン酸化合物(X1)は、下記式(3)で表される化合物である。

2N−R5−COOH (3)
ここで、R5は炭化水素鎖を含む連結基を表わし、炭素数2〜20の脂肪族、脂環族若しくは芳香族の炭化水素基又は炭素数2〜20のアルキレン基であることが好ましく、さらに好ましくは炭素数3〜18の上記炭化水素基又は炭素数3〜18のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数4〜15の上記炭化水素基又は炭素数4〜15のアルキレン基であり、特に好ましくは炭素数10〜15の上記炭化水素基又は炭素数10〜15アルキレン基を示す。
ポリエーテルポリアミドエラストマーに使用するラクタム化合物(X2)は、下記式(4)で表される化合物である。ここで、R6は炭化水素鎖を含む連結基を表わし、炭素数3〜20の脂肪族、脂環族若しくは芳香族の炭化水素基又は炭素数3〜20のアルキレン基であることが好ましく、さらに好ましくは炭素数3〜18の上記炭化水素基又は炭素数3〜18のアルキレン基であり、さらに好ましくは炭素数4〜15の上記炭化水素基又は炭素数4〜15のアルキレン基であり、特に好ましくは炭素数10〜15の上記炭化水素基又は炭素数10〜15のアルキレン基を示す。
Figure 2010047315
アミノカルボン酸化合物(X1)及びラクタム化合物(X2)としては、ω−アミノカルボン酸、ラクタム、又はジアミンとジカルボン酸から合成されるもの及びそれらの塩から選ばれる少なくとも一種の脂肪族、脂環族及び/又は芳香族を含むポリアミド形成性モノマーが使用される。
ジアミンとジカルボン酸から合成されるもの及びそれらの塩において、ジアミンとしては、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン及び芳香族ジアミン、又はこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種のジアミン化合物などを挙げることができる。ジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸、又はこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種のジカルボン酸化合物などを挙げることができる。特に、脂肪族ジアミン化合物と脂肪族ジカルボン酸化合物との組合せを使用することにより、低比重で、引張り伸びが大きく、耐衝撃性に優れ、溶融成形性が良好なポリエーテルポリアミドエラストマーを得ることができる。
ジアミンとジカルボン酸とのモル比(ジアミン/ジカルボン酸)は、0.9〜1.1の範囲が好ましく、0.93〜1.07の範囲がさらに好ましく、0.95〜1.05の範囲がより好ましく、0.97〜1.03の範囲が特に好ましい。このモル比が上記範囲内にあれば、高分子量化が容易となる。
上記のジアミンの具体例としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、3−メチルペンタメチレンジアミンなどの炭素数2〜20の脂肪族ジアミンなどのジアミン化合物が挙げられる。
ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸のような炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。
ラクタムの具体例としては、ε−カプロラクタム、ω−エナントラクタム、ω−ウンデカラクタム、ω−ドデカラクタム、2−ピロリドンなどの炭素数5〜20の脂肪族ラクタムなどが挙げられる。
ω−アミノカルボン酸の具体例としては、6-アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、10−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などの炭素数5〜20の脂肪族ω−アミノカルボン酸などが挙げられる。
(XYX型トリブロックポリエーテルジアミン(Y))
ポリエーテルポリアミドエラストマーに使用するXYX型トリブロックポリエーテルジアミン(Y)は、下記式(5)で表される化合物であり、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールなどの両末端にプロピレンオキシドを付加することによりポリプロピレングリコールとした後、このポリプロピレングリコールの末端にアンモニアなどを反応させることによって製造されるポリエーテルジアミンなどを用いることができる。
Figure 2010047315
XYX型トリブロックポリエーテルジアミン(Y)の具体例としては、米国HUNTSMAN社製XTJ−533(式(5)において、xがおよそ12、yがおよそ11、zがおよそ11)、XTJ−536(式(5)において、xがおよそ8.5、yがおよそ17、zがおよそ7.5)、そしてXTJ−542(式(5)において、xがおよそ3、yがおよそ9、zがおよそ2)などを用いることができる。
また、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン(Y)として、XYX−1(式(5)において、xがおよそ3、yがおよそ14、zがおよそ2)、XYX−2(式(5)において、xがおよそ5、yがおよそ14、zがおよそ4)、そしてXYX−3(式(5)において、xがおよそ3、yがおよそ19、zがおよそ2)なども用いることができる。
XYX型トリブロックポリエーテルジアミン(Y)において、x及びzは1〜20、好ましくは1〜18、さらに好ましくは1〜16、より好ましくは1〜14、特に好ましいのは1〜12であり、yは4〜50、好ましくは5〜45、さらに好ましくは6〜40、より好ましくは7〜35、特に好ましいのは8〜30である。またx、y及びzの組合せとしては、xが2〜6の範囲、yが6〜12の範囲、zが1〜5の範囲の組合せ、あるいはxが2〜10の範囲、yが13〜28の範囲、zが1〜9の範囲の組合せなどを好ましく例示することができる。
XYX型トリブロックポリエーテルジアミン(Y)において、x及びzがそれぞれ上記の範囲より小さい場合には、得られるエラストマーの透明性が劣るため好ましくなく、yが上記範囲より小さい場合には、ゴム弾性が低くなるので好ましくない。また、x及びzが上記範囲より大きい場合又は、yが上記範囲より大きい場合ポリアミド成分との相溶性が低くなり強靭なエラストマーが得られにくいため好ましくない。
(ジカルボン酸化合物(Z))
ポリエーテルポリアミドエラストマーに使用するジカルボン酸化合物(Z)は、下記式(6)で表される化合物である。
HOOC−(R7m−COOH (6)
ここで、R7は、炭化水素鎖を含む連結基を表わし、炭素数1〜20の脂肪族、脂環族若しくは芳香族の炭化水素基又は炭素数1〜20のアルキレン基であることが好ましく、さらに好ましくは炭素数1〜15の上記炭化水素基又は炭素数1〜15のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数2〜12の上記炭化水素基又は炭素数2〜12のアルキレン基であり、特に好ましくは炭素数4〜10の上記炭化水素基又は炭素数4〜10のアルキレン基を示すものである。また、mは0又は1を示す。
ジカルボン酸化合物(Z)としては、脂肪族、脂環族及び芳香族ジカルボン酸から選ばれる少なくとも一種のジカルボン酸又はこれらの誘導体を用いることができる。
ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの炭素数2〜25の直鎖脂肪族ジカルボン酸、又は、トリグリセリドの分留により得られる不飽和脂肪酸を二量化した炭素数14〜48の二量化脂肪族ジカルボン酸(ダイマー酸)及びこれらの水素添加物(水添ダイマー酸)などの脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、および、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸を挙げることができる。ダイマー酸及び水添ダイマー酸としては、ユニケマ社製商品名「プリポール1004」、「プリポール1006」、「プリポール1009」、「プリポール1013」などを用いることができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの全成分に対する、ポリアミド形成性モノマーの割合は、好ましくは10〜95質量%、さらに好ましくは15〜90質量%、より好ましくは15〜85質量%、特に好ましくは15〜80質量%、最も好ましくは15〜70質量である。ポリエーテルポリアミドエラストマーの全成分に対するポリアミド形成性モノマーの割合が、10質量%以上であれば、ポリアミド成分の結晶性を向上させることができ、強度、弾性率などの機械的物性を向上させることができる。95質量%以下であれば、ゴム弾性や柔軟性などのエラストマーとしての機能、性能を発現させることができる。
また、ポリエーテルポリアミドエラストマーの全成分に対する(Y)化合物と(Z)化合物との合計量の割合は、好ましくは5〜90質量%、さらに好ましくは10〜85質量%、より好ましくは15〜85質量%、特に好ましくは20〜85質量%、最も好ましくは30〜85質量である。
(ポリエーテルポリアミドエラストマーの性状)
ポリエーテルポリアミドエラストマーの硬度(ショアD)は、好ましくは15〜70の範囲、より好ましくは18〜70の範囲、さらに好ましくは20〜70の範囲、特に好ましいのは25〜70の範囲のものである。なお、本発明において、硬度(ショアD)は、ASTM D2240に準拠して測定することができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの曲げ弾性率は、好ましくは20〜450MPa、より好ましくは20〜400MPa、さらに好ましくは20〜350MPa、特に好ましくは20〜300MPaが好ましい。弾性率が上記範囲であることにより、特に強靭性とゴム弾性に優れるエラストマーが得られる。なお、本発明において、曲げ弾性率は、ASTM D790に準拠して測定することができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの曲げ強さは、好ましくは0.8〜15MPa、より好ましくは1〜13MPa、さらに好ましくは1.1〜10MPa、特に好ましくは1.2〜9MPaが好ましい。ポリエーテルポリアミドエラストマーの曲げ強さが、上記範囲内では、曲げ強さなどの強靭性とゴム弾性とのバランスの優れるエラストマーが得られるために好ましい。なお、本発明において、曲げ強さは、ASTM D790に準拠して測定することができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの引張り降伏点強度は、好ましくは3〜25MPaの範囲、より好ましくは3〜22MPaの範囲、さらに好ましくは3〜20MPaの範囲、特に好ましくは3〜18MPaの範囲が好ましい。引張り降伏点強度が上記範囲であることにより、特に強靭性とゴム弾性に優れるエラストマーが得られる。なお、本発明において、引張り降伏点強度は、ASTM D638に準拠して測定することができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの引張り破断伸びは、300%以上が好ましく、600%以上がより好ましい。この範囲よりも少ないと、強靭性、ゴム弾性などのエラストマーとしての性能が発現しにくくなるために好ましくない場合がある。なお、本発明において、引張り破断伸びは、ASTM D638に準拠して測定することができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーは、23℃におけるアイゾットノッチ付き衝撃強さの測定において破壊しないこと(NBと略す)が、特に耐衝撃性に優れるために好ましい。なお、本発明において、アイゾットノッチ付き衝撃強さは、ASTM D256に準拠して測定することができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの荷重たわみ温度は、50℃以上が好ましい。上記範囲内であると使用時に材料が変形しにくくなるために好ましい。なお、本発明において、荷重たわみ温度は、ASTM D648に準拠して測定することができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの相対粘度(ηr)は、1.2〜3.5(0.5質量/容量%メタクレゾール溶液、25℃)の範囲にあることが好ましい。
(ポリエーテルポリアミドエラストマーの製造方法)
ポリエーテルポリアミドエラストマーの製造方法として、一例を挙げると、ポリアミド形成性モノマー、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン及びジカルボン酸の三成分を、加圧及び/又は常圧下で溶融重合し、必要に応じさらに減圧下で溶融重合する工程からなる方法を用いることができ、さらにポリアミド形成性モノマー、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン及びジカルボン酸の三成分を同時に、加圧及び/又は常圧下で溶融重合し、必要に応じさらに減圧下で溶融重合する工程からなる方法を用いることができる。なお、ポリアミド形成性モノマーとジカルボン酸の二成分を先に重合させ、ついで、XYX型トリブロックポリエーテルジアミンを重合させる方法も利用できる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの製造に当たり、原料の仕込む方法に特に制限はないが、ポリアミド形成性モノマー、XYX型トリブロックポリエーテルジアミン及びジカルボン酸の仕込み割合は、全成分に対してポリアミド形成性モノマーが好ましくは10〜95質量%、より好ましくは15〜90質量%の範囲、XYX型トリブロックポリエーテルジアミンが好ましくは3〜88質量%、より好ましくは8〜79質量%の範囲である。原料のうち、XYX型トリブロックポリエーテルジアミンとジカルボン酸は、XYX型トリブロックポリエーテルジアミンのアミノ基とジカルボン酸のカルボキシ基がほぼ等モルになるように仕込むことが好ましい。
重合温度は、好ましくは150〜300℃、より好ましくは160〜280℃、さらに好ましくは180〜250℃である。重合温度が150℃以上であれば、重合反応が良好に進行し、300℃以下であれば、熱分解が抑えられ、良好な物性のポリマーを得ることができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーは、ポリアミド形成性モノマーとしてω−アミノカルボン酸を使用する場合、常圧溶融重合又は常圧溶融重合とそれに続く減圧溶融重合での工程からなる方法で製造することができる。
一方、ポリアミド形成性モノマーとしてラクタム、又はジアミンとジカルボン酸から合成されるもの及び/又はそれらの塩を用いる場合には、適量の水を共存させ、通常0.1〜5MPaの加圧下での溶融重合とそれに続く常圧溶融重合及び/又は減圧溶融重合からなる方法で製造することができる。
重合時間は、通常0.5〜30時間である。重合時間が0.5時間以上であれば、分子量を上昇させることができ、30時間以下であれば、熱分解による着色などが抑えられ、所望の物性を有するポリエーテルポリアミドエラストマーが得ることができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの製造は、回分式でも、連続式でも実施することができ、またバッチ式反応釜、一槽式ないし多槽式の連続反応装置、管状連続反応装置などを単独であるいは適宜組み合わせて用いることができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの製造の際に、必要に応じて分子量調節や成形加工時の溶融粘度安定のために、ラウリルアミン、ステアリルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンなどのモノアミン及びジアミン、酢酸、安息香酸、ステアリン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などのモノカルボン酸、或はジカルボン酸などを添加することができる。
上記のモノアミン、ジアミン、モノカルボン酸、及びジカルボン酸等の添加量は、得られるポリエーテルポリアミドエラストマーの特性が阻害されない範囲とするのが好ましく、最終的に得られるエラストマーの相対粘度が1.2〜3.5(0.5質量/容量%メタクレゾール溶液、25℃)の範囲になるように適宜添加することが好ましい。
ポリエーテルポリアミドエラストマーの製造の際に、必要に応じて触媒として、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸などを、また触媒と耐熱剤の両方の効果をねらって亜リン酸、次亜リン酸、及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などの無機系リン化合物を添加することができる。添加量は、通常、仕込み原料に対して50〜3000ppmである。
このようにして得られたポリエーテルポリアミドエラストマーは、その特性が阻害されない範囲で、耐熱剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、スリップ剤、結晶核剤、粘着性付与剤、シール性改良剤、防曇剤、離型剤、可塑剤、顔料、染料、香料、難燃剤、補強材などを添加することができる。
ポリエーテルポリアミドエラストマーは、吸水性が低く、溶融成形性に優れ、成形加工性に優れ、強靭性に優れ、耐加水分解性に優れ、耐屈曲疲労性に優れ、反ぱつ弾性に優れ、低比重性、低温柔軟性に優れ、低温耐衝撃性に優れ、伸長回復性に優れ、消音特性に優れ、ゴム的な性質及び透明性などに優れている。
本発明におけるポリエーテルポリアミドエラストマーは、市販品として「UBESTA XPA 9040X1、同9040F1、同9048X1、同9048F1、同9055X1、同9055F1、同9063X1、同9063F1、同9068X1、同9068F1、同9040X2、同9048X2、同9040F2、同9048F2」(宇部興産株式会社製)などを使用することができる。
[ポリアミド積層体]
本発明のポリアミド積層体は、前記ポリエーテルポリアミドエラストマーと、前記ゴム組成物から得られた架橋ゴムとが積層された積層体である。
本発明のポリアミド積層体は、ポリエーテルポリアミドエラストマーからなる層と、架橋ゴム層を1層又は2層以上有する。各層の厚さは特に制限されず、各層を構成する重合体の種類、積層体における全体の層数、用途などに応じて調節することができる。
また、積層体の層数は2層以上であるが、積層体における全体の層数は特に制限されず、いずれでもよい。積層体製造装置の機構から判断して、好ましくは7層以下、さらに好ましくは2層〜5層である。
また、本発明のポリアミド積層体は、任意の基材、例えば、熱可塑性樹脂、紙、金属系材料、無延伸、一軸又は二軸延伸プラスチックフィルム又はシート、織布、不織布、金属綿状、木質等を積層することも可能である。
本発明のポリアミド積層体は(1)各層を同時に成形する方法、(2)各層を成形して貼り合わせる方法、(3)層の上にさらに層を成形しながら積層する方法(タンデム法)、(4)金型の中にゴムをインサートしてポリエーテルポリアミドエラストマーを射出成形して積層する方法、(5)任意の方法で成形されたポリエーテルポリアミドエラストマーをゴムの架橋工程の金型にインサートして積層する方法等により、又はこれらを組み合わせた方法により得ることができる。
成形温度としては、ポリエーテルポリアミドエラストマーを射出成形する場合は、160〜300℃が好ましく、190〜270℃が更に好ましい。ポリエーテルポリアミドエラストマーをインサートしてゴムの架橋を行う場合は、ポリエーテルポリアミドエラストマーの融点を超える温度で行うことが望ましく、一般的には160〜170℃で5〜15分程度で行う。温度が低い場合や、時間が短い場合は、ゴムの架橋が進まなかったり、熱溶着強度が十分出なかったりすることがあり、また温度が高い場合や時間が長すぎるとゴムが劣化するおそれがあるため好ましくない。
本発明のポリアミド積層体におけるポリエーテルポリアミドエラストマー層(X層)と、架橋ゴム層(Y層)の積層構成の例としては、X層/Y層、X層/Y層/X層、Y層/X層/Y層、X層/Y層/基材層、基材層/X層/Y層、X層/Y層/X層/基材層、Y層/X層/Y層/基材層、Y層/X層/接着層/基材層、X層/Y層/接着層/基材層、基材層/接着層/X層/Y層/X層/接着層/基材層、基材層/接着層/Y層/X層/Y層/接着層/基材層などを挙げることができる。
基材層は、X層及びY層のポリマーを除く、他のポリマー材料から得られるフィルム、シート、膜及び成形物など;天然・合成繊維、ガラス・セラミックスなどを原料とする無機繊維から得られる織物、編物、組み物及び不織布など;ガラス、金属、セラミックス、塗膜、紙など;皮革などを用いることができる。
接着層は、公知の各接着成分、接着性を有するシートやフィルムなどを用いることができ、本発明の特性を損なわないものを用いることが好ましい。
本発明のポリアミド積層体のX層とY層との剥離強さは、好ましくは5N/mm以上、より好ましくは8N/mm以上、さらに好ましくは10N/mm以上である。剥離強さは、実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明のポリアミド積層体は、架橋ゴムの材料として、ポリエーテルポリアミドエラストマーに対して高い接着力を有するゴム組成物を用いているために、ポリエーテルポリアミドエラストマーと架橋ゴムとの強固な接着強度を有し、タイヤ部材,各種振動吸収部材,ドアロック部材,ラジエターマウントなどの自動車部品、スポーツシューズ,作業用靴,靴底などの靴用部品,防振ゴムなどの各種産業用部材などに有利に使用することができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、ポリエーテルポリアミドエラストマーの特性値は、次のようにして測定した。
(1)相対粘度(ηr)(0.5質量/容量%メタクレゾール溶液、25℃)
試薬特級品のm−クレゾールを溶媒として、5g/dm3の濃度で、オストワルド粘度計を用いて25℃で測定した。
製造例1(ポリエーテルポリアミドエラストマー(PAE)の製造)
攪拌機、温度計、トルクメーター、圧力計、窒素ガス導入口、圧力調整装置及びポリマー取り出し口を備えた容積70リットル反応容器に宇部興産株式会社製12−アミノドデカン酸(ADA)11.231kg、ABA型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542、アミン価:1.94meq/g)7.680kg及びアジピン酸(AA)1.089kg、次亜リン酸ナトリウム1水和物6g及び耐熱剤(吉富製薬製トミノックス917)60gを仕込んだ。容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを流速186リットル/時間で供給しながら、容器内の圧力を0.05MPaに調整しながら3.5時間かけて230℃に昇温し、さらに容器内の圧力を0.05MPaに調整しながら230℃で4時間重合を行い、重合体を得た。重合終了後、攪拌を停止し、ポリマー取り出し口から溶融状態の無色透明の重合体を紐状に抜き出し、水冷した後、ペレタイズして、約15kgのペレットを得た。得られた重合物は白色強靭でゴム弾性に富むポリマーであり、ηr=1.98であった。
実施例1〜6及び比較例1〜3
(1)ポリエーテルポリアミドエラストマー(PAE)シートの作製
前記製造例1で得られたPAEのペレット約25gをスペーサー(150mm×150mm、厚み1.5mm)にセットした。次に、上記スペーサー、金属プレート及びテフロン(登録商標、以下同じ)シートを、金属プレート/テフロンシート/スペーサー/テフロンシート/金属プレートの層構成となるようにセットし、これをプレス成形機にセットし、加圧なしで1分間、190℃で予熱した後、1MPaで1分間、190℃で加圧プレスした後に取り出し、2分間冷却し成形した。
(2)架橋ゴムシートの作製
表1に示したゴム配合成分を、バンバリーミキサーを用いて、混練温度90℃で、時間4.5分混練した。次に、得られた混合物をプレス機中で、165℃,10MPa、15分間の条件で硬化させ、150mm×150mm×2mmの架橋ゴムシートを作製した。
(3)積層体シートの作製
上記(1)、(2)で作製したPAEシート及び架橋ゴムシートを、PAEシート/架橋ゴムシート/PAEシートとなるように3層に重ねて、150mm×150mm及び厚み5mmのスペーサーにセットした。
次に、上記スペーサー、金属プレート層及びテフロンシートを、層構成が金属プレート/テフロンシート/スペーサー/テフロンシート/金属プレートとなるようにセットし、これをプレス成形機にセットした。温度180℃にて加圧なしで5分間、上記温度で予熱した後、1MPaで5分間、同温で加圧プレスした後に取り出し、2分間冷却して成形した。上記サンプルを25mm幅で切り出し、試験用サンプルとしてT剥離試験に使用した。
(4)剥離強度
剥離強度は、T剥離試験装置として、オリエンテック株式会社製、「テンシロン2500」を用い、引張速度50mm/分で行った。結果を表1に示す。
比較例4
実施例1(1)において、製造例1で得たPAEの代わりに、ナイロン12(PA12)[宇部興産株式会社製、商品名「3030U」]を用いて、ナイロン12シートを温度210℃にて作製した以外は、実施例1と同様にして積層体シートを作製し、T剥離強度を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2010047315
(1)BR:ブタジエンゴム、宇部興産株式会社製、商品名「UBEPOL−BR130B」(シス1,4-結合含有量96%)
(2)天然ゴム:標準マレーシア産天然ゴム
(3)NBR:アクリロニトリルブタジエンゴム、JSR株式会社製、商品名「N230SV」
(4)シリカ:湿式シリカ、東ソー・シリカ株式会社製、商品名「Nipsil AQ」
(5)カーボンブラック:旭カーボン株式会社製、商品名「旭#70」
(6)HDPE:p−ヒドロキシ安息香酸2−エチルヘキシル(SP値19.5(MJ/m31/2)、花王株式会社製、商品名「エキセパールHD−PB」
(7)BBSA:ベンゼンスルホン酸ブチルアミド(SP値23.5(MJ/m31/2)、大八化学工業株式会社製、商品名「バル−BS」
(8)加工油:エクソンモービルケミカル社製、商品名「VARSOL 110 FLUID」
(9)DCP:ジクミルパーオキシド、日油株式会社製、商品名「パークミルD」
(10)3M:1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、日油株式会社製、商品名「パーヘキサ3M」
(11)シランカップリング剤:デグサ・ジャパン社製、商品名「Si69」
(12)老化防止剤6C:N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック6C」
(13)積層体シートのポリアミド側シートとして、実施例1〜6及び比較例1〜3は、製造例1で得たPAEのシートを用い、比較例4は、PA12のシート(宇部興産株式会社製、商品名「3030U」)を用いた。
実施例1〜6のポリアミド積層体シートは、T剥離強度が比較例1〜4よりもはるかに高い。また、比較例2から、シリカの代わりにカーボンブラックを用いても、T剥離強度の向上効果は見られないことが分かる。
産業上の利用分野
本発明のゴム組成物は、ポリエーテルポリアミドエラストマーと架橋ゴムとの積層体における該ゴムの材料として用いられ、層間接着力の高い前記ポリアミド積層体を与えることができる。
また、本発明のポリアミド積層体は、ポリエーテルポリアミドエラストマーと架橋ゴムとの強固な接着強度を有するため、タイヤ部材、各種振動吸収部材、ドアロック部材、ラジエターマウントなどの自動車部品、スポーツシューズ、作業用靴、靴底などの靴用部品、防振ゴムなどの各種産業用部材、さらにゴムだけでは強度が足りず大きな変形をしてしまう部分、例えば滑り止めのゴム、ゴムチューブ・スポーツ用品・電気製品のグリップなどの用途に好適に利用することができる。

Claims (14)

  1. ポリエーテルポリアミドエラストマーと、架橋ゴムとの積層体における該架橋ゴムの材料として用いられるゴム組成物であって、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム(A)100質量部に対し、シリカ(B)35〜80質量部と、下記式(1)で表されるアリールスルホン酸アミド誘導体及び下記式(2)で表されるヒドロキシ安息香酸アルキルエステル誘導体の中から選ばれる少なくとも一種の可塑剤(C)0.5〜10質量部と、架橋剤(D)0.1〜3質量部とを含むゴム組成物。
    Figure 2010047315
    (式中、R1及びR2は、一方が炭素数1〜10のアルキル基、残りが水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示す。nは0〜5の整数であり、nが2以上の場合、複数のR3は同一でも異なっていてもよい。)
    Figure 2010047315
    (式中、R4は炭素数1〜20のアルキル基を示す。)
  2. 可塑剤(C)が、ベンゼンスルホン酸ブチルアミド及び/又はp−ヒドロキシ安息香酸2−エチルヘキシルである請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム(A)が、ポリブタジエンゴム、又はポリブタジエンゴムと天然ゴムとの併用系である、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. ポリブタジエンゴムが、シス−1,4結合を90%以上含むものである、請求項3に記載のゴム組成物。
  5. さらに、シランカップリング剤(E)を、シリカ(B)に対して、1〜10質量%の範囲で含む、請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 下記式(3)で表わされるアミノカルボン酸化合物(X1)及び/又は下記式(4)で表わされるラクタム化合物(X2)、下記式(5)で表わされるトリブロックポリエーテルジアミン化合物(Y)、並びに下記式(6)で表わされるジカルボン酸化合物(Z)を重合して得られるポリエーテルポリアミドエラストマーと、請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物から得られた架橋ゴムとが積層されてなるポリアミド積層体。

    2N−R5−COOH (3)
    [但し、R5は、炭化水素鎖を含む連結基を示す。]
    Figure 2010047315
    [但し、R6は、炭化水素鎖を含む連結基を示す。]
    Figure 2010047315
    [但し、xは1〜20の範囲、yは4〜50の範囲、zは1〜20の範囲である。]

    HOOC−(R7m−COOH (6)
    [但し、R7は、炭化水素鎖を含む連結基を表わし、mは0又は1である。]
  7. (X1)化合物、(X2)化合物、(Y)化合物、及び(Z)化合物の総量に対する、アミノカルボン酸化合物(X1)及び/又はラクタム化合物(X2)の量が10〜95質量%である、請求項6に記載のポリアミド積層体。
  8. (X1)化合物及び/又は(X2)化合物が15〜70質量%、(Y)化合物と(Z)化合物との合計量が30〜85質量%で用いられる、請求項6又は7に記載のポリアミド積層体。
  9. 式(3)のR5が炭素原子数2〜20のアルキレン基を含む、請求項6〜8のいずれかに記載のポリアミド積層体。
  10. 式(4)のR6が炭素原子数3〜20のアルキレン基を含む、請求項6〜9のいずれかに記載のポリアミド積層体。
  11. 式(5)のxが2〜6の範囲、yが6〜12の範囲、zが1〜5の範囲である、請求項6〜10のいずれかに記載のポリアミド積層体。
  12. 式(5)のxが2〜10の範囲、yが13〜28の範囲、zが1〜9の範囲である、請求項6〜10のいずれかに記載のポリアミド積層体。
  13. 式(6)のジカルボン酸化合物が脂肪族ジカルボン酸又は脂環族ジカルボン酸である、請求項6〜12のいずれかに記載のポリアミド積層体。
  14. 式(6)のmが1で、R7が炭素原子数1〜20のアルキレン基を表わす、請求項6〜13のいずれかに記載のポリアミド積層体。
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