JPWO2009136541A1 - 不溶性担体粒子の製造方法、不溶性担体粒子、測定試薬、検体分析用具および免疫比濁法 - Google Patents

不溶性担体粒子の製造方法、不溶性担体粒子、測定試薬、検体分析用具および免疫比濁法 Download PDF

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Abstract

担持する抗体量が増えても非特異的凝集が抑制され、測定濃度範囲が広く、測定感度が高い測定試薬、それを用いた免疫比濁法およびその製造方法を提供する。本発明の不溶性担体粒子の製造方法は、粒子表面に抗体または抗原を担持する不溶性担体粒子の製造方法であって、感作反応液中で、極性電荷側鎖アミノ酸の存在下、前記不溶性担体粒子に前記抗体または抗原を接触させる感作反応工程を有する。本発明の製造方法により得られる本発明の不溶性担体粒子は、非特異的凝集が抑制されるため、分散性に優れ、図3の実施例1−1〜1−4に示すように、免疫比濁法による測定に用いた場合、測定濃度範囲が広く、測定感度が高い。

Description

本発明は、不溶性担体粒子の製造方法、不溶性担体粒子、測定試薬、検体分析用具および免疫比濁法に関する。
従来、免疫学的測定方法として、エンザイムイムノアッセイ法(EIA法)、免疫比濁法等が利用されてきた。中でも、不溶性担体粒子を用いた免疫比濁法は、自動分析機器を利用できることから、近年、臨床検査等に汎用されている。
前記免疫比濁法は、一般に、測定対象物である抗原または抗体を担持した、不溶性担体粒子が使用されている。試料に測定対象物が含まれる場合、これと、前記不溶性担体粒子に担持された抗体または抗原とが結合することによって、前記不溶性担体粒子が凝集する。このため、この凝集の程度を測定することで、測定対象物を検出することができる。
臨床検査では、前記免疫比濁法により、例えば、生体試料中に含まれる抗原または抗体の濃度を診断指標として測定し、疾患の診断を行う。生体試料中に含まれる抗原または抗体の濃度は、罹患の有無等により大きく異なるため、その検査方法は、幅広い濃度範囲で測定可能であることが求められる。
不溶性担体粒子を用いた免疫比濁法では、その測定原理から、反応可能な抗体または抗原の量の上限を拡大することにより、測定対象物の測定濃度範囲を拡大することが可能である。このためには、不溶性担体粒子が、より多くの抗体または抗原を担持する必要がある。しかし、免疫比濁法に用いる不溶性担体粒子は、通常、粒子表面の官能基に抗体または抗原を担持すると、表面電荷が減少する。これによって、粒子自体の凝集反応、および抗原または抗体以外の物質による凝集反応(非特異的凝集)が生じやすくなり、分散性が低下し、かつ測定感度が低下するという問題がある。
そこで、前記免疫比濁法では、非特異的凝集の抑制を目的として、抗原に対して非特異性なタンパク質を用いる方法(特許文献1)、界面活性剤を用いる方法(特許文献2)および塩類を用いる方法(特許文献3)が開発されている。しかしながら、前記抗原非特異性タンパク質を用いた方法は、不溶性担体粒子に感作させる抗体または抗原量が増えると、非特異的凝集の抑制効果が低下する。また、界面活性剤を用いた方法は、物理的に吸着した抗体または抗原まで除去または変性してしまい、反応性を失う可能性がある。さらに、塩類を利用した方法は、抗体または抗原の反応性および感度が、低下する可能性がある。そして、これらの方法は、担持させる抗体または抗原の種類やロットにより、得られる不溶性担体粒子の品質にバラツキが生じやすい。
特開2004−117068号公報 特開平11−258239号公報 特開2004−117022号公報
そこで、本発明の目的は、担持する抗体または抗原量が増えても、非特異的凝集が抑制された不溶性担体粒子の製造方法、不溶性担体粒子、測定試薬、検体分析用具および免疫比濁法を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明の不溶性担体粒子の製造方法は、粒子表面に抗体または抗原を担持する不溶性担体粒子の製造方法であって、
下記(A)および(B)の少なくとも一方の感作反応工程を有することを特徴とする。
(A)感作反応液中で、極性電荷側鎖アミノ酸の存在下、前記不溶性担体粒子に前記抗体または抗原を接触させる感作反応工程であって、
前記感作反応液中の前記極性電荷側鎖アミノ酸濃度が、0.1mol/Lを超え1mol/L以下の範囲である感作反応工程
(B)感作反応液中で、極性電荷側鎖アミノ酸の存在下、前記不溶性担体粒子に前記抗体または抗原を接触させる感作反応工程であって、
前記不溶性担体粒子として、化学結合用ラテックス粒子を用いる感作反応工程
本発明の不溶性担体粒子は、免疫比濁法に用いる不溶性担体粒子であって、本発明の不溶性担体粒子の製造方法により製造することを特徴とする。
本発明の測定試薬は、免疫比濁法に用いる測定試薬であって、本発明の不溶性担体粒子を含有することを特徴とする。
本発明の検体分析用具は、本発明の測定試薬を含有することを特徴とする。
本発明の免疫比濁法は、粒子表面に抗体または抗原を担持する不溶性担体粒子と、抗原または抗体となる測定対象物とを免疫反応させて、前記不溶性担体粒子を免疫反応液中で凝集させる凝集反応工程と、前記凝集反応による前記免疫反応液の濁度変化を測定する測定工程とを有する免疫比濁法であって、前記不溶性担体粒子として、本発明の不溶性担体粒子を用いることを特徴とする。
本発明の不溶性担体粒子の製造方法によれば、担持する抗体または抗原量が増えても、非特異的凝集が抑制された不溶性担体粒子を製造できる。また、本発明の製造方法は、抗体または抗原の種類や、抗体または抗原のロット間差の影響が少ない。さらに、本発明の製造方法は、感作反応時に、極性電荷側鎖アミノ酸を存在させればよく、工程も簡便である。本発明の不溶性担体粒子は、抗体または抗原量の増加による非特異的凝集が抑制されるため、十分な量の抗体または抗原を担持できる。したがって、本発明の不溶性担体粒子を免疫比濁法に用いた場合、測定濃度範囲が広く、かつ測定感度が高い。そして、本発明の不溶性担体粒子は、前記極性電荷側鎖アミノ酸が、不溶性担体粒子に結合しているため、例えば、乾燥による濃縮の影響が低く、マイクロチップや、乾式免疫測定試薬である試験片等の検体分析用具にも利用可能であり、小型の自動分析装置に適用できる。
本発明の不溶性担体粒子における、非特異的凝集の抑制機構は、例えば、以下のように推定できる。すなわち、前記不溶性担体粒子に前記抗体を感作させると、前記抗体は、前記不溶性担体粒子の表面に物理的に吸着した後、その近傍の前記不溶性担体粒子表面の官能基(例えば、カルボキシル基)と結合する。このため、前記不溶性担体粒子は、その表面の電荷が減少する。他方、結合した前記抗体による立体障害のために、前記表面の官能基の一部は、前記抗体が結合できないまま残存する。前記抗体感作時に、極性電荷側鎖アミノ酸の存在下、前記不溶性担体粒子に抗体または抗原を接触させる。すると、水和性の高い前記極性電荷側鎖アミノ酸が、前記不溶性担体粒子に結合し、さらに、前記極性電荷側鎖アミノ酸と水分子が水素結合する。このため、前記不溶性担体粒子の親水性および電荷が高まり、分散性が向上し、その結果、非特異的凝集が抑制されると考えられる。なお、前記機構は、推定であり、本発明を何ら限定および制限するものではない。
図1は、比較例および本発明の実施例の分散性の測定結果を示すグラフである。 図2は、比較例および本発明の実施例の測定前後の分散性の変化率を示すグラフである。 図3は、比較例および本発明の実施例を用いた免疫比濁法の測定結果を示すグラフである。 図4は、その他の比較例、およびその他の本発明の実施例を用いた免疫比濁法の測定結果を示すグラフである。 図5は、さらにその他の比較例、およびさらにその他の本発明の実施例を用いた免疫比濁法の測定結果を示すグラフである。 図6は、さらにその他の比較例、およびさらにその他の本発明の実施例の分散性の測定結果を示すグラフである。 図7は、さらにその他の比較例、およびさらにその他の本発明の実施例の測定前後の分散性の変化率を測定した結果を示すグラフである。 図8は、さらにその他の比較例、およびさらにその他の本発明の実施例を用いた免疫比濁法の測定結果を示すグラフである。
本発明の不溶性担体粒子の製造方法は、前記極性電荷側鎖アミノ酸が、塩基性アミノ酸または酸性アミノ酸であることが好ましい。
本発明の不溶性担体粒子の製造方法は、前記(A)の感作反応工程において、前記不溶性担体粒子が、ラテックス粒子であることが好ましい。
本発明の不溶性担体粒子の製造方法は、前記(A)の感作反応工程において、前記ラテックス粒子が、化学結合用ラテックス粒子であることが好ましい。
本発明の測定試薬は、不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群を含み、前記不溶性担体粒子群は、平均粒子径の異なる二種類の不溶性担体粒子群を含み、前記二種類の不溶性担体粒子群のうち、少なくとも一種類の不溶性担体粒子群が、本発明の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群であることが好ましい。
本発明の測定試薬は、前記二種類の不溶性担体粒子群のうち、平均粒子径のより大きい不溶性担体粒子群が、本発明の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群であることが好ましい。
本発明の測定試薬において、本発明の不溶性担体粒子の平均粒子径が、例えば、0.03〜2.0μmの範囲であるのが好ましく、より好ましくは、0.08〜2.0μmの範囲であり、さらに好ましくは、0.12〜0.5μmの範囲である。
本発明の検体分析用具は、試験片、カートリッジおよびマイクロチップのいずれかであってもよい。
本発明の免疫比濁法は、前記凝集反応工程において、不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群を使用し、前記不溶性担体粒子群が、平均粒子径の異なる二種類の不溶性担体粒子群を含み、前記二種類の不溶性担体粒子群の少なくとも一種類が、本発明の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群であるのが好ましい。
本発明の免疫比濁法において、前記二種類の不溶性担体粒子群のうち、平均粒子径のより大きい不溶性担体粒子群が、本発明の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群であるのが好ましい。
本発明の免疫比濁法において、本発明の不溶性担体粒子の平均粒子径が、例えば、0.03〜2.0μmの範囲であるのが好ましく、より好ましくは、0.08〜2.0μmの範囲であり、さらに好ましくは、0.12〜0.5μmの範囲である。
つぎに、本発明について、例をあげて説明する。
<製造方法>
本発明の製造方法は、前述のように、粒子表面に抗体または抗原を担持する不溶性担体粒子の製造方法であって、感作反応液中で、極性電荷側鎖アミノ酸の存在下、前記不溶性担体粒子に前記抗体または前記抗原を接触させる感作反応工程を有する。
本発明の製造方法は、前述のように、前記感作反応工程として、下記(A)および(B)の少なくとも一方の感作反応工程を有する。なお、以下、本発明の製造方法において、下記(A)の感作反応工程を有する製造方法を、「製造方法A」といい、下記(B)の感作反応工程を有する製造方法を、「製造方法B」という。
(A)感作反応液中で、極性電荷側鎖アミノ酸の存在下、前記不溶性担体粒子に前記抗体または前記抗原を接触させる感作反応工程であって、
前記感作反応液中の前記極性電荷側鎖アミノ酸濃度が、0.1mol/Lを超え1mol/L以下の範囲である感作反応工程
(B)感作反応液中で、極性電荷側鎖アミノ酸の存在下、前記不溶性担体粒子に前記抗体または前記抗原を接触させる感作反応工程であって、
前記不溶性担体粒子として、化学結合用ラテックス粒子を用いる感作反応工程
本発明の製造方法において、前記感作反応液は、前記極性電荷側鎖アミノ酸と、抗体または抗原を担持する前記不溶性担体粒子とを含む。
本発明において、前記極性電荷側鎖アミノ酸とは、側鎖に極性および電荷を有するアミノ酸をいう。したがって、前記極性電荷側鎖アミノ酸は、親水性であり、水溶液中で正または負の電荷を持つ。前記極性電荷側鎖アミノ酸のうち、正の電荷をもつアミノ酸は、塩基性アミノ酸であり、負の電荷を持つアミノ酸は、酸性アミノ酸である。前記塩基性アミノ酸には、例えば、アルギニン、ヒスチジンおよびリジンがある。また、前記酸性アミノ酸には、例えば、アスパラギン酸およびグルタミン酸がある。前記極性電荷側鎖アミノ酸は、水溶液中で正または負の電荷を持てばよく、例えば、極性電荷側鎖アミノ酸の塩等も含まれる。前記塩としては、特に限定されないが、例えば、ナトリウム塩やカリウム塩等があげられ、具体的には、アスパラギン酸ナトリウム等の酸性アミノ酸塩が例示できる。また、前記塩としては、例えば、塩酸塩があげられ、具体的には、アルギニン塩酸塩、リジン塩酸塩等の塩基性アミノ酸塩が例示できる。本発明の製造方法に用いる前記極性電荷側鎖アミノ酸としては、中でも、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウムが好ましい。
本発明の製造方法Aにおいて、前記感作反応液中の前記極性電荷側鎖アミノ酸濃度は、前述のように、0.1mol/Lを超え1mol/L以下の範囲であり、好ましくは、0.2mol/L〜0.8mol/Lの範囲である。
本発明の製造方法Bにおいて、前記感作反応液中の前記極性電荷側鎖アミノ酸濃度は、特に限定されないが、例えば、0.1mol/Lを超え1mol/L以下の範囲であってもよく、好ましくは、0.2mol/L〜0.8mol/Lの範囲である。
本発明の製造方法Aにおいて、前記不溶性担体粒子としては、特に制限されず、例えば、合成高分子粒子、無機化合物粒子、多糖類粒子等があげられる。前記合成高分子粒子は、特に制限されないが、例えば、ラテックス粒子、ポリ乳酸粒子等があげられ、好ましくは、ラテックス粒子である。前記ラテックス粒子の材質は、特に制限されないが、例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリレート共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリメチルメタクリレート等があげられ、好ましくは、ポリスチレンである。前記無機化合物粒子は、特に制限されないが、例えば、多孔性ガラス粒子、シリカ粒子等があげられる。前記多糖類粒子は、特に制限されないが、例えば、アガロース粒子、デキストラン粒子、キトサン粒子等があげられる。
本発明の製造方法Aにおいて、前記不溶性担体粒子は、例えば、化学結合用不溶性担体粒子であってもよいし、物理吸着用不溶性担体粒子であってもよい。前記化学結合用不溶性担体粒子としては、特に制限されないが、例えば、粒子表面に官能基が付加されている不溶性担体粒子等があげられる。
前記官能基としては、特に制限されず、例えば、カルボキシル基、アミノ基、スルホ基、カルビノール基、カルバモイル基、トリメチルアミノ基、ポリエチレンイミン基、フェノール性水酸基、カルビノール基等のアルコール性水酸基、ポリエチレングリコール基、カルボキシル基末端ポリエチレングリコール基、カルボキシル基末端ポリエチレングリコール基、オクチル基、オクタデシル基、トリメチルシリル基等があげられ、好ましくは、カルボキシル基である。
本発明の製造方法Aにおいて、前記不溶性担体粒子は、製造方法Bと同様に、後述する化学結合用ラテックス粒子であってもよい。
本発明の製造方法Bは、前記不溶性担体粒子として、前記化学結合用ラテックス粒子を用いる。前記化学結合用ラテックス粒子としては、例えば、粒子表面に官能基が付加されているラテックス粒子等があげられる。前記ラテックス粒子の材質としては、特に制限されず、例えば、前述の材質等があげられ、好ましくは、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリレート共重合体等であり、より好ましくは、ポリスチレンである。前記官能基としては、特に制限されず、例えば、前述の官能基等があげられ、好ましくは、カルボキシル基、アミノ基、スルホ基、カルビノール基、アシルアミノ基であり、より好ましくは、カルボキシル基である。
本発明の製造方法において、前記不溶性担体粒子の平均粒子径は、特に限定されず、例えば、0.03μm〜2.0μmの範囲であり、より好ましくは、0.05μm〜1.0μmの範囲であり、さらに好ましくは、0.07μm〜0.5μmの範囲である。
本発明の製造方法において、前記感作反応液中の前記不溶性担体粒子の濃度は、特に限定されず、例えば、0.1w/v%〜10w/v%の範囲であり、好ましくは、0.3w/v%〜8w/v%の範囲であり、より好ましくは、0.5w/v%〜5w/v%の範囲である。
本発明において、前記不溶性担体粒子に担持させる抗原は、特に限定されず、例えば、分析対象物に応じて適宜決定できる。具体例としては、例えば、CRP(C反応性蛋白)、ASO(抗ストレプトリジンO)、AFP(α−フェトプロテイン)、FDP(フィブリン分解産物)、CEA(癌胎児性抗原)、HCGβ(ヒト絨毛性ゴナドトロピン−β)、SCC(扁平上皮癌関連抗原)、リウマチ因子、HbA1c、クレアチニン、フィブリノーゲン、各種ウイルス(肝炎ウイルス、HTLV−1,HIV,HCV,HBs,HBe)抗原、各種酵素等があげられる。
本発明において、前記不溶性担体粒子に担持させる抗体は、特に限定されず、例えば、分析対象物に応じて適宜決定できる。前記抗体の種類は、特に制限されないが、例えば、IgG、IgA、IgM、IgD、IgE等の免疫グロブリン分子、Fab、Fab’、F(ab’)等の抗体フラグメント等があげられる。前記抗体は、例えば、マウス、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ニワトリ等由来の血清から、従来公知の方法により作製してもよく、市販の各種抗体を利用してもよく、特に限定されない。前記抗体の具体例としては、特に限定されないが、例えば、前述の各種抗原に対する抗体等があげられる。
前記不溶性担体粒子に担持させる抗体は、例えば、ポリクローナル抗体でもよいし、モノクローナル抗体であってもよい。前記感作反応工程において、前記不溶性担体粒子に、例えば、前記両抗体を担持させてもよく、前記両抗体のうち一方のみを担持させてもよい。
本発明の製造方法において、前記感作反応液中の前記抗体の濃度は、特に限定されず、例えば、0.01mg/mL〜20mg/mLの範囲であり、好ましくは、0.05mg/mL〜10mg/mLの範囲であり、さらに好ましくは、0.1mg/mL〜5mg/mLの範囲である。また、前記抗体として、前記ポリクローナル抗体および前記モノクローナル抗体の両抗体を前記不溶性担体粒子に感作させる場合、前記ポリクローナル抗体と前記モノクローナル抗体の抗体濃度比(ポリクローナル抗体:モノクローナル抗体の比)は、特に限定されないが、例えば、1:9〜7:3の範囲、好ましくは、1:9〜5:5の範囲である。なお、前記感作反応液における前記ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体との比率は、例えば、重量比でもよいし、抗体分子数の比でもよい。
本発明の製造方法において、前記感作反応液は、前記極性電荷側鎖アミノ酸、前記抗体または抗原、および前記不溶性担体粒子を含むが、さらに、その他の成分を含んでいてもよい。前記他の成分は、特に限定されず、例えば、緩衝液、ウシ血清アルブミン(BSA)等があげられる。
前記緩衝液としては、特に限定されず、例えば、MES(2−(N−モルフォリノ)エタンスルホン酸)緩衝液、リン酸緩衝液、Tris(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)緩衝液等を用いることができる。前記緩衝液のpHは、例えば、pH5〜9の範囲であり、好ましくは、pH6.0〜7.5の範囲である。
本発明の製造方法において、前記感作反応工程は、例えば、化学結合法等の従来公知の方法を用いて適宜実施することができ、特に制限されない。
本発明の製造方法は、前記感作反応工程を除いて特に制限されず、例えば、さらに、官能基活性化工程、洗浄工程、ブロッキング工程等を有していてもよい。
前記官能基活性化工程は、例えば、前記感作反応工程前に、前記不溶性担体粒子表面に付加された、アミノ基やカルボキシル基等の前記官能基を活性化する工程である。前記官能基活性化工程は、特に制限されず、例えば、前記不溶性担体粒子を、NHS(N−ヒドロキシスクシンイミド)およびEDAC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド)を含む緩衝液中で反応させてもよい。前記官能基としては、特に制限されず、例えば、前述の官能基等があげられる。
前記洗浄工程は、例えば、前記不溶性担体粒子を緩衝液等で洗浄する工程である。前記洗浄工程は、例えば、前記感作反応工程の後に行うことが好ましい。前記洗浄工程は、特に制限されず、従来公知の方法を用いて実施できる。前記緩衝液としては、特に限定されず、例えば、前述のMES緩衝液、リン酸緩衝液、Tris緩衝液等があげられる。
前記ブロッキング工程は、例えば、前記洗浄工程の後に行うことが好ましい。前記ブロッキング工程は、測定対象物である抗原または抗体の非特異的結合を抑制するために、例えば、BSA等により、前記不溶性担体粒子表面を被覆する工程である。前記ブロッキング工程は、例えば、従来公知の方法により適宜実施でき、例えば、前記ブロッキング剤を含む緩衝液中で前記不溶性担体粒子を一晩静置してもよい。前記ブロッキング剤としては、特に制限されず、例えば、BSA等があげられる。前記緩衝液としては、特に制限されず、例えば、前述の緩衝液等があげられる。
<不溶性担体粒子>
本発明の不溶性担体粒子は、前述のように、免疫比濁法に用いる不溶性担体粒子であって、本発明の製造方法により製造した不溶性担体粒子である。前記本発明の不溶性担体粒子は、前記本発明の製造方法により製造されること以外は、何ら制限されない。なお、本発明において、抗体または抗原を担持する不溶性担体粒子、前記不溶性担体粒子に担持された抗体または抗原は、前述のとおりである。
本発明の製造方法により製造された不溶性担体粒子は、例えば、前記極性電荷側鎖アミノ酸が、前記粒子表面に結合している。前記結合の方法としては、特に制限されず、例えば、前記極性電荷側鎖アミノ酸が前記不溶性担体粒子に、前述のように直接結合していてもよいし、間接的に結合していてもよい。後者の場合、前記極性電荷側鎖アミノ酸残基は、例えば、前記不溶性担体粒子の表面に化学結合した官能基に結合していてもよい。
<測定試薬>
本発明の測定試薬は、前述のように、本発明の不溶性担体粒子を含む。本発明の測定試薬において、前記本発明の不溶性担体粒子としては、本発明の製造方法Aおよび製造方法Bのいずれか一方の製造方法で製造された不溶性担体粒子を用いてもよいし、前記各製造方法でそれぞれ製造された不溶性担体粒子を組み合わせて用いてもよい。
本発明の測定試薬は、例えば、不溶性担体粒子群を含んでいてもよい。なお、本発明において、前記不溶性担体粒子群は、例えば、一定の性能や形状を有する前記不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群をいう。前記不溶性担体粒子群は、例えば、一種類の不溶性担体粒子群を含んでもよく、複数の種類の不溶性担体粒子群を含んでもよく、特に制限されない。前者の場合、前記不溶性担体粒子群は、本発明の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群である。また、後者の場合、前記不溶性担体粒子群は、例えば、前記本発明の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群を、一種類含んでもよく、二種類以上含んでもよい。
前記不溶性担体粒子群は、特に制限されないが、例えば、平均粒子径が異なる不溶性担体粒子群を二種類以上含み、このうち、少なくとも一種類の不溶性担体粒子群が、本発明の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群であるのが好ましい。前記不溶性担体粒子群が、平均粒子径が異なる不溶性担体粒子群を二種類以上含む場合、前記本発明の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群は、特に限定されないが、例えば、平均粒子径の異なる複数の種類の不溶性担体粒子群のうち、最も平均粒子径の大きい不溶性担体粒子群であってもよい。本発明の測定試薬は、前記平均粒子径の異なる二種類以上の不溶性担体粒子群を含むことにより、さらに広い濃度範囲で測定可能であり、また、十分に高い測定精度を得ることが可能となる。前記平均粒子径の種類は、特に制限されず、例えば、個数平均径、長さ平均径、体面積平均径、質量平均径、体積平均径、平均表面積径、比表面積球相当径、中位径、モード径等があげられる。
本発明において、「不溶性担体粒子群が、平均粒子径が異なる二種類以上の不溶性担体粒子群を含む」とは、例えば、前記不溶性担体粒子群が、従来公知の所定の方法で平均粒子径を求めた際に、異なる平均粒子径を示す二種類以上の不溶性担体粒子群を含むという意味であってもよいし、使用する全不溶性担体粒子の粒径分布を測定した際に、ヒストグラムにおいて、2つ以上のピークを示すという意味であってもよい。後者の場合、本発明において、「平均粒子径が異なる二種類以上の不溶性担体粒子群を含む不溶性担体粒子群」とは、例えば、「その粒度分布が2つ以上のピークを有する不溶性担体粒子群」ということもできる。前記粒度分布の測定方法としては、例えば、光学顕微鏡や電子顕微鏡を用いた顕微鏡法、光散乱法、光遮蔽法、レーザー回折法、電気抵抗法、電気的検知帯法、ふるい分け法、液相沈降法、遠心沈降法、慣性衝突法等があげられる。前記平均粒子径は、このような測定方法により得られた粒度分布から算出することも可能である。本発明において、前記平均粒子径が異なる二種類以上の不溶性担体粒子群は、目の大きさが異なる二種類以上のふるいによって分類可能な二種類以上の不溶性担体粒子群であってもよい。
また、前記不溶性担体粒子群に含まれる平均粒子径が異なる二種類以上の不溶性担体粒子群は、それぞれ、各平均粒子径を基準として、例えば、平均粒子径±15%の粒子径の粒子を含んでもよく、好ましくは、平均粒子径±5%の粒子径の粒子を含んでもよい。
前記平均粒子径の異なる不溶性担体粒子群の種類は、二種類以上であればよく、特に制限されず、例えば、2〜5種類であり、好ましくは、2〜3種類であり、より好ましくは、二種類である。
前記不溶性担体粒子群が、例えば、平均粒子径の異なる二種類の不溶性担体粒子群を含む場合、大きい平均粒子径の不溶性担体粒子(以下、「大粒子」という。)群の前記平均粒子径は、特に限定されないが、例えば、0.08μm〜2.0μmの範囲であり、好ましくは、0.1μm〜1.0μmの範囲であり、より好ましくは、0.12μm〜0.5μmの範囲である。また、この場合、小さい平均粒子径の不溶性担体粒子(以下、「小粒子」という。)群の平均粒子径も、特に限定されず、例えば、0.03μm〜0.2μmの範囲であり、好ましくは、0.05μm〜0.15μmの範囲であり、より好ましくは、0.07μm〜0.12μmの範囲である。
前記不溶性担体粒子群が、前記平均粒子径の異なる二種類の不溶性担体粒子群を含む場合、特に限定されないが、例えば、前記大粒子および小粒子の少なくともいずれか一方に、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体が担持されているのが好ましい。このように抗体を担持させた測定試薬は、例えば、少ない粒子量および抗体量で、低濃度から高濃度の測定対象物を高感度に測定でき、かつ検体の希釈率を低く設定できる。
本発明の測定試薬中の前記不溶性担体粒子濃度は、特に限定されないが、例えば、0.011w/v%〜15w/v%の範囲であり、好ましくは、0.06w/v%〜6w/v%の範囲であり、より好ましくは、0.15w/v%〜1.5w/v%の範囲である。
本発明の測定試薬が、例えば、前記平均粒子径の異なる二種類の不溶性担体粒子群を含む場合、前記測定試薬中の前記大粒子の濃度は、例えば、0.001w/v%〜5w/v%の範囲であり、好ましくは、0.01w/v%〜1w/v%の範囲であり、より好ましくは、0.05w/v%〜0.5w/v%の範囲である。
本発明の測定試薬が、例えば、前記平均粒子径の異なる二種類の不溶性担体粒子群を含む場合、前記測定試薬中の前記小粒子群の前記粒子濃度は、例えば、0.01w/v%〜10w/v%の範囲であり、好ましくは、0.05w/v%〜5w/v%の範囲であり、より好ましくは、0.1w/v%〜1w/v%の範囲である。
本発明の測定試薬は、前記不溶性担体粒子以外のその他の成分として、例えば、緩衝液、糖類、タンパク質、配糖体、高分子化合物、防腐剤等を含んでいてもよい。前記緩衝液としては、特に限定されず、例えば、前述のMES緩衝液、リン酸緩衝液、Tris緩衝液等があげられる。前記糖類としては、特に限定されず、例えば、スクロース、マルトース、グルコース等があげられる。前記タンパク質としては、特に限定されず、例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)、ゼラチン等があげられる。前記配糖体としては、特に限定されず、例えば、サポニン、ジギトニン等があげられる。前記高分子化合物としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等があげられる。前記防腐剤としては、特に限定されず、例えば、アジ化ナトリウム、ケーソン(商標、Kathon)等があげられる。
<検体分析用具>
本発明の検体分析用具は、前述のように、本発明の測定試薬を含むことを特徴とする。本発明の検体分析用具は、本発明の測定試薬を含んでいればよく、その他の構成や条件は何ら制限されない。本発明の検体分析用具において、前記測定試薬は、例えば、その形態に応じて、乾燥体で配置されてもよいし、分散液または懸濁液等の液体で配置されてもよい。
本発明の検体分析用具の形態は、何ら限定されず、例えば、カートリッジ、試験片、マイクロチップ等があげられる。これらの検体分析用具は、例えば、抗原抗体反応による凝集程度を検出するための汎用の測定機器に、接続可能であることが好ましい。
前記カートリッジとしては、特に限定されず、例えば、基板が、前記測定試薬が配置された試薬槽を備える形態があげられる。前記カートリッジとしては、免疫反応に用いる試薬を充填した格納槽(試薬槽)や免疫反応を行う反応槽を有し、自動分析装置に組み込んで、検体中に含まれる成分を測定するもの等であってもよい。この場合、本発明の測定試薬は、例えば、前記格納槽(試薬槽)に充填されてもよいし、前記反応槽に充填されてもよく、特に制限されない。前記カートリッジにおいて、例えば、前記カートリッジは、例えば、前記測定機器に接続する前または後に、前記測定試薬が配置された前記試薬槽に測定サンプルを導入し、抗原抗体反応の後、前記測定機器により、前記試薬槽内における凝集程度を測定できる。また、前記カートリッジは、例えば、前記基板が、さらに、流路を介して前記試薬槽と連結した反応槽を有してもよい。この場合、前記試薬槽に測定サンプルを導入し、前記測定サンプルと前記測定試薬との混合液を、前記流路を介して前記反応槽に移動させ、前記反応槽内における凝集程度を測定してもよい。前記カートリッジは、前記凝集程度により、例えば、検体中に含まれる成分またはその濃度を測定可能である。前記カートリッジの前記試薬槽に配置する前記本発明の測定試薬は、例えば、液体(分散液)でもよいし、乾燥体であってもよい。
前記試験片としては、例えば、短冊状等の基板上に、本発明の測定試薬を有する試薬部が配置された形態があげられる。前記試薬部の材質としては、例えば、ろ紙や各種ポリマー製の多孔質体があげられる。このような試験片は、例えば、前記測定試薬が配置された前記試薬部に測定サンプルを添加し、抗原抗体反応の後、前記測定機器により、前記試薬部における凝集程度を測定できる。前記試験片としては、例えば、短冊状の支持体上に前記測定試薬(免疫反応用試薬)や検出用試薬を含有した試薬層を有するもの等であってもよい。このような試験片は、例えば、本発明の不溶性担体粒子を含有する前記試薬層に測定サンプルを添加し、抗原抗体反応の後、前記検出用試薬により、前記試薬部における凝集程度を測定できる。前記検出用試薬の組成は、特に制限されず、例えば、着色色素、蛍光色素、緩衝液等があげられる。前記試験片において前記本発明の測定試薬は、例えば、乾燥状態で配置されていることが好ましい。例えば、前記多孔質体等を前記基板に配置する前または後、前記多孔質体等に分散液状の前記測定試薬を供給してから、これを乾燥させればよい。
前記マイクロチップ等のチップは、例えば、前記基板が、試料の導入口と試薬部と流路とを有し、前記導入口と前記試薬部とが前記流路を介して連結している形態があげられる。このようなチップは、例えば、前記導入口から測定サンプルを導入し、前記流路を通じて前記試薬部に前記測定サンプルを移動させ、前記試薬部で抗原抗体反応を行った後、前記測定機器により、前記試薬部内における凝集程度を測定できる。前記チップの前記試薬部に配置する前記本発明の測定試薬は、例えば、液体でもよいし乾燥体であってもよい。前記マイクロチップ等のチップは、例えば、試料の導入および分離用の流路と試薬槽等を有するものであってもよい。このようなチップは、例えば、本発明の不溶性担体粒子を、前記分離用の流路に含有していてもよい。
また、これらの検体分析用具は、例えば、前記試薬部や試薬槽が、さらに、必要に応じて、凝集体を検出するための検出試薬を含んでもよい。
<免疫比濁法>
本発明の免疫比濁法は、前述のように、粒子表面に抗体または抗原を担持する不溶性担体粒子と、抗原または抗体となる測定対象物とを免疫反応させて、前記不溶性担体粒子を免疫反応液中で凝集させる凝集反応工程と、前記凝集反応による前記免疫反応液の濁度変化を測定する測定工程とを有し、前記不溶性担体粒子として、本発明の不溶性担体粒子を用いることを特徴とする。本発明の免疫比濁法は、前記工程を有し、本発明の不溶性担体粒子を用いる以外に特に限定されず、例えば、ラテックス免疫凝集法であってもよい。
本発明の免疫比濁法において、前記測定対象物としては、特に限定されず、例えば、前述の抗体または抗原等があげられる。
本発明の免疫比濁法において、前記測定対象物を含む検体は、特に限定されず、例えば、臨床検査における一般的検体があげられる。前記検体としては、例えば、全血、血球、血清、血漿、溶血試料、尿等の生体試料があげられる。
本発明において、例えば、採取した前記検体をそのまま測定サンプルとして使用してもよいし、抗原抗体反応に先立って、予め、検体に希釈処理、ろ過処理、加熱処理等を施したものを測定サンプルとして使用してもよい。前記希釈処理に使用する溶媒としては、特に制限されず、水、生理食塩水、緩衝液等があげられる。
前記緩衝液の緩衝剤としては、例えば、前記反応を妨げるものでなければよく、例えば、MES、リン酸、Tris等があげられる。前記緩衝液には、例えば、その他の成分が添加されてもよく、例えば、反応安定化の目的で、ウシ血清アルブミン(BSA)等が添加されてもよい。
前記希釈処理において、前記検体の希釈率は、特に制限されないが、例えば、前述の検体分析用具を用いた測定の場合、低率でもよい。
前記凝集反応工程において、前記抗体または抗原を担持した不溶性担体粒子と前記測定対象物とを免疫反応(抗原抗体反応)させる方法としては、特に制限されず、例えば、公知の方法を用いることができる。前記反応方法としては、例えば、前記測定サンプルに、前記不溶性担体粒子群を分散させた分散液を添加して反応させてもよいし、前記不溶性担体粒子群に、前記測定サンプルを添加して反応させてもよい。前者の方法としては、例えば、前述のような、測定試薬を適用することができる。後者の場合、前記不溶性担体粒子群は、例えば、分散液であってもよいし、乾燥状態であってもよい。前記後者の方法としては、例えば、前述のような、試験片、マイクロチップ、カートリッジ等の検体分析用具を適用することができる。具体的には、基板の試薬部に、前記不溶性担体粒子群を、例えば、分散液または乾燥状態で配置しておき、前記試薬部に、前記測定サンプルを添加することで、免疫反応を行うことができる。
前記免疫反応液は、前記不溶性担体粒子および前記測定対象物以外に、例えば、前述の緩衝液、ウシ血清アルブミン(BSA)等を含んでいてもよい。
前記免疫反応液中の前記不溶性担体粒子濃度は、特に限定されないが、好ましくは、0.011w/v%〜1w/v%の範囲であり、より好ましくは、0.033w/v%〜0.5w/v%の範囲であり、さらに好ましくは、0.055w/v%〜0.3w/v%の範囲である。また、前記不溶性担体粒子濃度のうち、前記小粒子群の前記粒子濃度は、好ましくは、0.01w/v%〜0.5w/v%の範囲であり、より好ましくは、0.03w/v%〜0.3w/v%の範囲であり、さらに好ましくは、0.05w/v%〜0.2w/v%の範囲である。また、前記不溶性担体粒子濃度のうち、前記大粒子群の粒子濃度は、好ましくは、0.001w/v%〜0.05w/v%の範囲であり、より好ましくは、0.003w/v%〜0.04w/v%の範囲であり、さらに好ましくは、0.005w/v%〜0.03w/v%の範囲である。
前記免疫反応液において、前記小粒子群の粒子と前記大粒子群の粒子との割合は、特に制限されない。具体例としては、前記小粒子群の粒子と前記大粒子群の粒子との重量比は、好ましくは、100:1〜1:100の範囲であり、より好ましくは10:1〜1:10の範囲であり、さらに好ましくは5:1〜1:5の範囲である。
本発明の免疫比濁法において、前記免疫反応液の濁度変化を測定する測定工程は、例えば、汎用の測定装置等を用いて、前記免疫反応液の吸光度の変化を測定することにより実施できる。
具体例として、血液を検体として、免疫比濁によるCRPを検出するための免疫反応液の条件を以下に示すが、本発明はこれには制限されない。
前記免疫反応液中の前記不溶性担体粒子濃度は、特に限定されないが、好ましくは、0.011w/v%〜1w/v%の範囲であり、より好ましくは、0.033w/v%〜0.5w/v%の範囲であり。さらに好ましくは、0.055w/v%〜0.3w/v%の範囲である。また、前記不溶性担体粒子濃度のうち、前記小粒子群の前記粒子濃度は、好ましくは、0.01w/v%〜0.5w/v%の範囲であり、より好ましくは、0.03w/v%〜0.3w/v%の範囲であり、さらに好ましくは、0.05w/v%〜0.2w/v%の範囲である。また、前記不溶性担体粒子濃度のうち、前記大粒子群の粒子濃度は、好ましくは、0.001w/v%〜0.05w/v%の範囲であり、より好ましくは、0.003w/v%〜0.04w/v%の範囲であり、さらに好ましくは、0.005w/v%〜0.03w/v%の範囲である。
続いて、前記凝集反応による濁度変化を測定する。すなわち、例えば、前記免疫反応により生成した前記不溶性担体粒子の凝集程度を、濁度変化から検出する。これによって、前記測定対象物を間接的に定量することができる。
前記免疫反応の測定方法としては、特に制限されず、例えば、免疫反応後の前記免疫反応液の吸光度や散乱光等を光学的手法により測定する方法があげられる。前記光学的手法には、例えば、汎用の光学的測定機器を使用できる。また、測定結果の評価方法も、特に制限されないが、例えば、前記免疫反応の反応開始後一定時間内の吸光度変化量を指標にしてもよい。この場合、前記反応開始後一定時間としては、特に制限されないが、好ましくは、反応開始後0〜5分間の範囲であり、より好ましくは、30〜180秒間の範囲であり、さらに好ましくは、30〜150秒間の範囲である。
前記定量は、例えば、既知濃度の測定対象物を含む標準サンプルの検量線に基づいて行うことができる。具体例としては、まず、目的の濃度範囲に設定した複数の標準サンプルを準備し、これらを同様の条件で免疫反応させ、その凝集程度を濁度変化から検出する。そして、前記濁度を示す吸光度等の測定値の変化と前記既知濃度とから検量線を作成し、検体についての測定値を前記検量線に代入することで、前記検体における測定対象物を定量することができる。
つぎに、本発明の実施例について、比較例と併せて説明する。なお、本発明は、以下の実施例および比較例によって限定ないし制限されない。
(実施例1−1)
本例では、極性電荷側鎖アミノ酸として、リジン塩酸塩を用い、下記の方法により、測定試薬を調製した。
A.不溶性担体粒子の調製
本例では、前記小粒子として平均粒子径が0.096μmのカルボキシル基変性ポリスチレンラテックス粒子(10%溶液、セラダイン社製)を用い、前記大粒子として0.213μmのカルボキシル基変性ポリスチレンラテックス粒子(10%溶液、セラダイン社製)を用いた。まず、下記表1に示す組成の活性化液に前記小粒子を加え、室温(25℃)で1時間反応させ、前記小粒子表面の官能基を活性化させた。なお、前記活性化液は、500mmol/LのMESバッファー(pH6.1)に、前記MESバッファー以外の成分を添加後、同表に示す最終濃度になるように蒸留水を加えて調製した。下記組成に示す濃度は、前記活性化液に前記小粒子を混合した全液における各成分の最終濃度であり、この全液における前記小粒子の最終濃度は、1w/v%とした。反応終了後、遠心分離(60000rpm、15分)して上清を除去し、前記官能基を活性化させた小粒子を、50mmol/L MESバッファー(pH6.1)に懸濁し、超音波で再分散させて洗浄した。この洗浄工程を再度行った後、遠心分離(60000rpm、15分)して上清を除去した。得られた前記小粒子を前記MESバッファーで懸濁し、超音波で再分散させ、ラテックス液(小粒子)を得た。なお、前記ラテックス液(小粒子)における前記小粒子の濃度は、2w/v%とした。また、前記小粒子に代えて、前記大粒子を用いた以外は、前記ラテックス液(小粒子)の調製と同様にして、ラテックス液(大粒子)を調製した。
Figure 2009136541
つぎに、下記表2に示す組成の小粒子用感作反応液に、前記ラテックス液(小粒子)を混合し、室温(25℃)で1時間反応させ、前記小粒子に、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を感作させた。なお、前記小粒子用感作反応液は、500mmol/LのMESバッファー(pH6.1)に、前記MESバッファー以外の成分を添加後、同表に示す濃度になるように蒸留水を加えて調製した。下記表2に示す組成に示す濃度は、前記小粒子用感作反応液に前記ラテックス液(小粒子)を混合した全液における各成分の最終濃度であり、この全液における小粒子の最終濃度は、1w/v%とした。なお、前記小粒子用感作反応液において、前記小粒子に感作させるポリクローナル抗体とモノクローナル抗体の抗体濃度比(重量比)は、ポリクローナル抗体:モノクローナル抗体=1:9であった。
Figure 2009136541
感作反応させた前記小粒子を、遠心分離(60000rpm、15分)後、50mmol/L MESバッファー(pH6.1)に懸濁し、超音波で分散させて洗浄した。再度遠心分離(60000rpm、15分)して上清除去後、洗浄した前記小粒子を、前記MESバッファーに懸濁した。懸濁した前記小粒子を、1w/v%の濃度となるように、ブロッキングバッファー(50mmol/L MESバッファー(pH6.1)、4w/v% BSA)と混合した。前記小粒子を超音波により分散した後、4℃で一晩静置し、ブロッキング処理を行った。ブロッキング処理後、遠心分離(60000rpm、10分)して前記小粒子を回収し、下記表3に示す組成の分散液を用いて、前記小粒子を、小粒子の分散濃度が3.33w/v%となるように分散させ、小粒子分散液を調製した。
Figure 2009136541
他方、前記大粒子は、下記表4に示す組成の大粒子用感作反応液を用い、前記大粒子用感作反応液に前記大粒子を混合した全液における前記大粒子の最終濃度を0.5w/v%とし、モノクローナル抗体を未添加とした以外は、前記小粒子と同様にして感作反応を行った。さらに、大粒子の分散濃度を1.67w/v%とした以外は、前記小粒子と同様にして、前記分散液に分散させ、大粒子分散液を調製した。前記大粒子用感作反応液において、前記大粒子に感作させるポリクローナル抗体とモノクローナル抗体の抗体濃度比(重量比)は、ポリクローナル抗体:モノクローナル抗体=10:0であった。なお、前記大粒子用感作反応液は、500mmol/LのMESバッファー(pH6.1)に、前記MESバッファー以外の成分を添加後、同表に示す濃度になるように蒸留水を加えて調製した。下記表4に示す組成に示す濃度は、前記大粒子用感作反応液に前記ラテックス液(大粒子)を混合した全液における各成分の最終濃度である。
Figure 2009136541
B.測定試薬の調製
前記小粒子分散液および前記大粒子分散液を混合し、さらに、前記分散液を添加して、本例の測定試薬を調製した。なお、本例の測定試薬において、前記小粒子濃度は0.517w/v%とし、前記大粒子濃度は0.117w/v%とした。
C.目視による分散性評価
前記ブロッキング処理開始後12時間静置した前記大粒子分散液について、分散性を評価した。前記分散性の評価は、以下に示すように、A、BおよびCの三段階とした。
A:沈殿せず分散している
B:一部沈殿している
C:沈殿している
D.測定機器による分散性評価
自動汎用測定機器(製品名「Bio−majesty(BM−8)」、日本電子株式会社製)を用いて、本例の測定試薬の分散性を評価した。まず、試薬希釈液(2w/v% BSA水溶液)および反応バッファー(50mmol/L Tris−HCl(pH7.5)、1.28w/v% NaCl(ナカライテスク社製)、0.05%BSA)を調製した。つぎに、本例の測定試薬調製後、所定時間(0、24および48時間)静置した本例の測定試薬21μLを、前記試薬希釈液6μLと前記反応バッファー63μLとの混合液に添加した。前記混合液を撹拌し、前記測定機器を使用して、658nmにおける前記混合液の吸光度を、前記撹拌直後から10分間、経時的に計測した。そして、下記式(1)を用いて、前記所定時間静置後の測定試薬について、計測開始時(撹拌直後)と計測終了時(撹拌10分後)との吸光度の変化率(%)を算出し、分散性を評価した。
変化率(%)=[(a−b)÷a]×100 ・・・(1)
a=計測開始時の吸光度
b=計測終了時の吸光度
E.免疫比濁法による測定
本例の測定試薬を用い、以下のようにして、免疫比濁法によるCRPの測定を行った。CRPは、C−Reactive Protein Antigen,High Pure、Capricon社製を用いた。
すなわち、まず、前記CRPを、検体希釈液(50mmol/L Tris−HCl(pH7.5)、100mmol/L NaCl(ナカライテスク社製)、1w/v% BSA)またはCRP除去血清(オリエンタル酵母社製)を用いて希釈し、所定濃度(0、0.1、0.15、1、2.5、5、10、20mg/dL(mg/100mL))のCRP溶液(検体)を調製した。そして、各濃度の前記CRP溶液を、さらに前記検体希釈液を用いて、各々1.666倍に希釈し、測定用サンプルを調製した。
前記測定用サンプル6μLに、反応バッファー(1.28w/v% NaCl(ナカライテスク社製))63μLおよび本例の測定試薬21μLを添加して免疫反応させた。反応開始(添加)から5分間、自動汎用測定機器(商品名「Bio−majesty(BM−8)」、日本電子株式会社製)を用いて、前記免疫反応液の658nmにおける吸光度を測定した。そして、反応開始150秒後の吸光度から反応開始30秒後の吸光度を差し引いて、この変化量を測定評価に用いた。なお、前記免疫反応液中のラテックス粒子濃度は、前記小粒子の前記濃度が0.121w/v%であり、前記大粒子の前記濃度が0.027w/v%であり、全ラテックス粒子濃度が0.148w/v%であった。
(実施例1−2)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、アルギニン塩酸塩を0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例1−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例1−1と同様に、目視および測定機器による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例1−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(実施例1−3)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、ヒスチジンを0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例1−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例1−1と同様に、目視および測定機器による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例1−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(実施例1−4)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、アスパラギン酸ナトリウムを0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例1−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例1−1と同様に、目視および測定機器による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例1−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(比較例1−1)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩を用いなかった以外は、実施例1−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例1−1と同様に、目視および測定機器による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例1−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(比較例1−2)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、アスパラギンを0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例1−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例1−1と同様に、目視および測定機器による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例1−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(比較例1−3)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、セリンを0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例1−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例1−1と同様に、目視および測定機器による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例1−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(比較例1−4)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、トレオニンを0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例1−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例1−1と同様に、目視および測定機器による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例1−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
下記表5に、実施例1−1〜1−4の測定試薬について、目視による分散性を比較した結果を示す。また、下記表6に、比較例1−1〜1−4の測定試薬について、分散性を比較した結果を示す。下記表5に示すように、実施例1−1〜1−4の測定試薬は、分散性の評価がAであり、優れた分散性を示した。一方、下記表6に示すように、比較例1−1〜1−4の測定試薬は、分散性の評価がCであり、分散性が低かった。
Figure 2009136541
Figure 2009136541
図1および図2に、実施例1−1〜1−4および比較例1−1〜1−4の測定試薬について、測定機器による分散性を比較した結果を示す。
図1のグラフに、前記所定時間静置した各測定試薬における、計測開始時の吸光度による分散性の測定結果を示す。同図のグラフにおいて、横軸は、測定試薬調製後からの時間であり、縦軸は、計測開始時の吸光度である。なお、同図のグラフにおいて、各実施例および比較例のプロットは、実施例1−1が黒丸(●)、実施例1−2が黒三角、実施例1−3が黒四角、実施例1−4が黒菱形(◆)、比較例1−1が白丸(○)、比較例1−2が白三角(△)、比較例1−3が白四角(□)、比較例1−4が白菱形(◇)である。同図のグラフにおいて、吸光度が高い程、測定試薬は凝集している。同図のグラフに示すように、比較例1−1〜1−4の測定試薬は、測定試薬調製後の時間経過により、吸光度が高くなり、凝集が進行していることが示された。これに対して、実施例1−1〜1−4の測定試薬は、測定試薬調製後の時間経過による吸光度の変化が小さく、分散性が維持されていることが示された。
図2のグラフに、前記所定時間静置した各測定試薬における、計測前後の吸光度の変化率による分散性の測定結果を示す。同図のグラフにおいて、横軸は、測定試薬調製後の時間であり、縦軸は、前記吸光度の変化率(%)である。なお、同図のグラフ中の各プロットは、図1のグラフと同様である。前記測定試薬は、前記計測時に、前記試薬希釈液等により希釈され、また前記測定機器により撹拌される。したがって、計測前に非特異的に凝集している測定試薬は、前記希釈および撹拌により、前記計測中に分散が進行するため、計測前後の前記変化率が大きい。一方、計測前に分散している測定試薬は、すでに分散しているため、前記変化率が小さい。同図のグラフに示すように、比較例1−1〜1−4の測定試薬は、各所定時間において、変化率が大きく、非特異的に凝集していることが示された。また、比較例1−1〜1−4の測定試薬は、測定試薬調製後の時間経過により、変化率が増加し、非特異的な凝集が進行していることが示された。これに対して、実施例1−1〜1−4の測定試薬は、各所定時間において、変化率が小さく、分散していることが示された。
図3のグラフに、実施例1−1〜1−4および比較例1−1〜1−4の測定試薬における、免疫比濁法の測定結果を示す。同図のグラフにおいて、横軸は、測定用サンプルとして用いたCRPの濃度(mg/dL(mg/100mL))であり、縦軸は、各濃度における前記吸光度の変化量である。なお、同図のグラフ中の各プロットは、図1のグラフと同様である。同図のグラフに示すように、比較例1−1〜1−4の測定試薬に比べて、実施例1−1〜1−4の測定試薬は、CRP濃度の増加と吸光度増加量との比例関係が、幅広いCRP濃度範囲で維持され、高い測定精度を示した。特に、CRP濃度が5〜10mg/dL(5〜10mg/100mL)の中濃度域において、感度が上昇した。
(実施例2−1)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩の濃度を0.5mol/Lから0.17mol/Lに変更し、測定試薬中の小粒子の濃度を0.5w/v%とし、大粒子の濃度を0.1w/v%とし、全ラテックス粒子濃度を0.6w/v%とした以外は、実施例1−1と同様にして調製した。
また、本例の測定試薬について、24時間静置した前記測定試薬を用いた以外は実施例1−1と同様にして、目視により、分散性を評価した。
さらに、前記測定試薬として、本例の測定試薬を用い、免疫反応液におけるラテックス粒子濃度について、前記小粒子の前記濃度を0.117w/v%とし、前記大粒子の前記濃度を0.023w/v%とし、全ラテックス粒子濃度を0.140w/v%とした以外は、実施例1−1と同様にして、免疫比濁法による測定を行った。
(実施例2−2)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、グルタミン酸ナトリウムを0.17mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例2−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例2−1と同様に、目視による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例2−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(実施例2−3)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、アスパラギン酸ナトリウムを0.18mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例2−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例2−1と同様に、目視による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例2−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(比較例2−1)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩を用いなかった以外は、実施例2−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例2−1と同様に、目視による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例2−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
下記表7に、実施例2−1〜2−3の測定試薬について、目視により分散性を評価した結果を示す。また、下記表8に、比較例2−1の測定試薬について、目視により分散性を評価した結果を示す。下記表7に示すように、実施例2−1の測定試薬は、分散性の評価がAであり、実施例2−2および2−3の測定試薬は、同評価がBであった。すなわち、実施例2−1〜2−3の測定試薬は、優れた分散性を示した。一方、下記表8に示すように、比較例2−1の測定試薬は、同評価がCであり、分散性が低かった。
Figure 2009136541
Figure 2009136541
図4のグラフに、実施例2−1〜2−3および比較例2−1の測定試薬における、免疫比濁法による測定結果を示す。同図のグラフにおいて、横軸は、測定用サンプルとして用いたCRPの濃度(mg/dL(mg/100mL))であり、縦軸は、各濃度における前記吸光度の変化量である。なお、同図のグラフにおいて、各実施例および比較例のプロットは、実施例2−1が黒丸(●)、実施例2−2が黒三角、実施例2−3が黒四角、比較例2−1が白丸(○)である。同図のグラフに示すように、比較例2−1の測定試薬に比べて、実施例2−1〜2−3の測定試薬は、CRP濃度の増加と吸光度増加量との比例関係が、幅広いCRP濃度範囲で維持された。
(実施例3−1)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、アスパラギン酸ナトリウムを0.075mol/Lの濃度で用い、測定試薬中の小粒子の濃度を0.533w/v%とし、大粒子の濃度を0.1w/v%とし、全ラテックス粒子濃度を0.633w/v%とした以外は、実施例1−1と同様にして調製した。
本例の測定試薬について、実施例1−1と同様にして、目視により、分散性を評価した。
本例の測定試薬を用いた免疫比濁法による測定は、前記免疫反応液中のラテックス濃度について、前記小粒子の前記濃度を0.124w/v%とし、前記大粒子の前記濃度を0.023w/v%とし、全ラテックス粒子濃度を0.148w/v%とし、前記CRP溶液の濃度を、0、0.1、0.15、1、2.5、5、10mg/dL(mg/100mL)とした以外は、実施例1−1と同様にして行った。
(実施例3−2)
本例の測定試薬は、アスパラギン酸ナトリウムの濃度を0.15mol/Lとした以外は、実施例3−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例3−1と同様にして、目視による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例3−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(実施例3−3)
本例の測定試薬は、アスパラギン酸ナトリウムの濃度を0.6mol/Lとした以外は、実施例3−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例3−1と同様にして、目視による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例3−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(実施例3−4)
本例の測定試薬は、アスパラギン酸ナトリウムの濃度を1.0mol/Lとした以外は、実施例3−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例3−1と同様にして、目視による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例3−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(実施例3−5)
本例の測定試薬は、アスパラギン酸ナトリウムの濃度を2.0mol/Lとした以外は、実施例3−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例3−1と同様にして、目視による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例3−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
(比較例3−1)
本例の測定試薬は、アスパラギン酸ナトリウムを用いなかった以外は、実施例3−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬について、実施例3−1と同様にして、目視による分散性評価を行った。さらに、本例の測定試薬を用いて、実施例3−1と同様に、免疫比濁法による測定を行った。
下記表9に、実施例3−1〜3−5および比較例3−1の測定試薬について、目視により分散性を評価した結果を示す。下記表9に示すように、実施例3−3の測定試薬は、分散性の評価がAであり、実施例3−2および3−4の測定試薬は同評価がBであった。すなわち、実施例3−2〜3−4の測定試薬は、優れた分散性を示した。
Figure 2009136541
図5のグラフに、実施例3−1〜3−5および比較例3−1の測定試薬を用いた、免疫比濁法による測定結果を示す。同図のグラフにおいて、横軸は、測定用サンプルとして用いたCRPの濃度(mg/dL(mg/100mL))であり、縦軸は、各濃度における前記吸光度の変化量である。なお、同図のグラフにおいて、各実施例および比較例のプロットは、実施例3−1が黒丸(●)、実施例3−2が黒三角、実施例3−3が黒四角、実施例3−4が黒菱形(◆)、実施例3−5が白丸(○)、比較例3−1が白三角(△)である。同図のグラフに示すように、比較例3−1の測定試薬に比べて、実施例3−1〜3−5の測定試薬は、CRP濃度の増加と吸光度増加量との比例関係が、幅広いCRP濃度範囲で維持され、高い測定精度を有した。以上のように、前記極性電荷側鎖アミノ酸の存在下でラテックス粒子に抗体を接触させた実施例3−1〜3−5の測定試薬は、幅広い測定濃度範囲で測定可能であり、高い測定精度を有した。さらに、前記感作反応液中の前記極性電荷側鎖アミノ酸濃度を0.15mol/L〜1mol/Lとした実施例3−2〜3−4の測定試薬は、非特異的凝集の抑制が顕著であった。
(実施例4−1)
本例の測定試薬は、前記不溶性担体粒子群として前記小粒子は用いず、前記大粒子のみを用い、測定試薬中の前記大粒子の濃度を0.167w/v%とし、全ラテックス粒子濃度を0.167w/v%とした以外は、実施例1−1と同様にして調製した。
また、本例の測定試薬を用いて、実施例1−1と同様にして、測定機器による分散性評価を行った。
前記測定試薬として、本例の測定試薬を用い、前記免疫反応液におけるラテックス粒子濃度について、前記小粒子の前記濃度を0w/v%とし、前記大粒子の前記濃度を0.039w/v%とし、全ラテックス粒子濃度を0.039w/v%とし、前記CRP濃度を、0、0.1、0.15、1、2.5、5mg/dL(mg/100mL)とし、前記CRP溶液の希釈率を6.66倍とした以外は、実施例1−1と同様にして、免疫比濁法による測定を行った。
(実施例4−2)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、アルギニン塩酸塩を0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例4−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬を用いて、実施例4−1と同様に、測定機器による分散性評価および免疫比濁法による測定を行った。
(実施例4−3)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、ヒスチジンを0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例4−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬を用いて、実施例4−1と同様に、測定機器による分散性評価および免疫比濁法による測定を行った。
(実施例4−4)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、アスパラギン酸ナトリウムを0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例4−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬を用いて、実施例4−1と同様に、測定機器による分散性評価を行った。
(比較例4−1)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩を用いなかった以外は、実施例4−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬を用いて、実施例4−1と同様に、測定機器による分散性評価および免疫比濁法による測定を行った。
(比較例4−2)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、アスパラギンを0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例4−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬を用いて、実施例4−1と同様に、測定機器による分散性評価を行った。
(比較例4−3)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、セリンを0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例4−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬を用いて、実施例4−1と同様に、測定機器による分散性評価および免疫比濁法による測定を行った。
(比較例4−4)
本例の測定試薬は、リジン塩酸塩に代えて、トレオニンを0.5mol/Lの濃度で用いた以外は、実施例4−1と同様にして調製した。また、本例の測定試薬を用いて、実施例4−1と同様に、測定機器による分散性評価を行った。
図6および図7に、実施例4−1〜4−4および比較例4−1〜4−4の測定試薬について、測定機器により分散性を比較した結果を示す。
図6のグラフに、各所定時間における、計測開始時の吸光度を示す。同図のグラフにおいて、横軸は、測定試薬調製後の時間であり、縦軸は、測定開始時の吸光度である。なお、同図のグラフにおいて、各実施例および比較例のプロットは、実施例4−1が黒丸(●)、実施例4−2が黒三角、実施例4−3が黒四角、実施例4−4が黒菱形(◆)、比較例4−1が白丸(○)、比較例4−2が白三角(△)、比較例4−3が白四角(□)、比較例4−4が白菱形(◇)である。また、同図のグラフにおいて、吸光度が高い程、測定試薬が非特異的に凝集していることを表している。同図のグラフに示すように、比較例4−1〜4−4の測定試薬は、調製後の時間経過により、吸光度が増加し、非特異的凝集が進行した。これに対して、実施例4−1〜4−4の測定試薬は、測定試薬調製直後(0時間後)において、吸光度が低く、分散していた。また、実施例4−1〜4−4の測定試薬は、調製後の時間経過による吸光度の変化が小さく、分散性が維持されていた。
図7のグラフに、前記所定時間における計測前後の吸光度の変化率を示す。同図のグラフにおいて、横軸は、測定試薬調製後の時間であり、縦軸は、前記吸光度の変化率(%)である。なお、同図のグラフ中の各プロットは、図6のグラフと同様である。前述のように、測定試薬が凝集していると、前記変化率は大きくなり、測定試薬が分散していると、前記変化率は小さくなる。同図のグラフに示すように、比較例4−1〜4−4の測定試薬は、各所定時間において、変化率が大きく、非特異的に凝集していた。また、比較例4−1〜4−4の測定試薬は、調製後の時間経過と共に、変化率が大きくなり、非特異的凝集が進行していることが示された。これに対して、実施例4−1〜4−4の測定試薬は、各所定時間において、変化率が小さく、分散していた。
図8のグラフに、実施例4−1〜4−3、比較例4−1および比較例4−3の測定試薬を用いた免疫比濁法による測定結果を示す。同図のグラフにおいて、横軸は、測定用サンプルとして用いたCRPの濃度(mg/dL(mg/100mL))であり、縦軸は、各濃度における前記吸光度の変化量である。なお、同図のグラフ中の各プロットは、実施例4−4、比較例4−2および比較例4−4のプロットがないこと以外は、図6および7のグラフと同様である。同図に示すように、比較例4−1および比較例4−3の測定試薬に比べて、実施例4−1〜4−3の測定試薬は、CRP濃度の増加と吸光度増加量との比例関係が、幅広いCRP濃度範囲で維持され、高い測定精度を有した。
本発明の不溶性担体粒子の製造方法、不溶性担体粒子、測定試薬、検体分析用具、免疫比濁法およびイムノクロマトグラフ法の用途は、例えば、臨床検査、各種スクリーニング等があげられ、その用途は限定されず、医学、薬学、生化学等幅広い分野に適用可能である。

Claims (19)

  1. 粒子表面に抗体または抗原を担持する不溶性担体粒子の製造方法であって、
    下記(A)および(B)の少なくとも一方の感作反応工程を有する不溶性担体粒子の製造方法。
    (A)感作反応液中で、極性電荷側鎖アミノ酸の存在下、前記不溶性担体粒子に前記抗体または抗原を接触させる感作反応工程であって、
    前記感作反応液中の前記極性電荷側鎖アミノ酸濃度が、0.1mol/Lを超え1mol/L以下の範囲である感作反応工程
    (B)感作反応液中で、極性電荷側鎖アミノ酸の存在下、前記不溶性担体粒子に前記抗体または抗原を接触させる感作反応工程であって、
    前記不溶性担体粒子として、化学結合用ラテックス粒子を用いる感作反応工程
  2. 前記極性電荷側鎖アミノ酸が、塩基性アミノ酸または酸性アミノ酸である請求の範囲1記載の不溶性担体粒子の製造方法。
  3. 前記(A)の感作反応工程において、前記不溶性担体粒子が、ラテックス粒子である請求の範囲1記載の不溶性担体粒子の製造方法。
  4. 前記(A)の感作反応工程において、前記ラテックス粒子が、化学結合用ラテックス粒子である請求の範囲3記載の不溶性担体粒子の製造方法。
  5. 免疫比濁法に用いる不溶性担体粒子であって、
    請求の範囲1記載の不溶性担体粒子の製造方法により製造した不溶性担体粒子。
  6. 免疫比濁法に用いる測定試薬であって、
    請求の範囲5記載の不溶性担体粒子を含有することを特徴とする測定試薬。
  7. 不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群を含み、
    前記不溶性担体粒子群は、平均粒子径の異なる二種類の不溶性担体粒子群を含み、
    前記二種類の不溶性担体粒子群のうち、少なくとも一種類の不溶性担体粒子群が、請求の範囲5記載の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群である請求の範囲6記載の測定試薬。
  8. 前記二種類の不溶性担体粒子群のうち、平均粒子径のより大きい不溶性担体粒子群が、請求の範囲5記載の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群である請求の範囲7記載の測定試薬。
  9. 請求の範囲5記載の不溶性担体粒子の平均粒子径が、0.03〜2.0μmの範囲である請求の範囲6記載の測定試薬。
  10. 請求の範囲5記載の不溶性担体粒子の平均粒子径が、0.08〜2.0μmの範囲である請求の範囲6記載の測定試薬。
  11. 請求の範囲5記載の不溶性担体粒子の平均粒子径が、0.12〜0.5μmの範囲である請求の範囲6記載の測定試薬。
  12. 請求の範囲6記載の測定試薬を含有する検体分析用具。
  13. 前記検体分析用具が、試験片、カートリッジおよびマイクロチップのいずれかである請求の範囲12記載の検体分析用具。
  14. 粒子表面に抗体または抗原を担持する不溶性担体粒子と、抗原または抗体となる測定対象物とを免疫反応させて、前記不溶性担体粒子を免疫反応液中で凝集させる凝集反応工程と、
    前記凝集反応による前記免疫反応液の濁度変化を測定する測定工程とを有する免疫比濁法であって、
    前記不溶性担体粒子として、請求の範囲5記載の不溶性担体粒子を用いることを特徴とする免疫比濁法。
  15. 前記凝集反応工程において、不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群を使用し、
    前記不溶性担体粒子群が、平均粒子径の異なる二種類の不溶性担体粒子群を含み、
    前記二種類の不溶性担体粒子群の少なくとも一種類が、請求の範囲5記載の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群である請求の範囲14記載の免疫比濁法。
  16. 前記二種類の不溶性担体粒子群のうち、平均粒子径のより大きい不溶性担体粒子群が、請求の範囲5記載の不溶性担体粒子を複数含む不溶性担体粒子群である請求の範囲15記載の免疫比濁法。
  17. 請求の範囲5記載の不溶性担体粒子の平均粒子径が、0.03〜2.0μmの範囲である請求の範囲14記載の免疫比濁法。
  18. 請求の範囲5記載の不溶性担体粒子の平均粒子径が、0.08〜2.0μmの範囲である請求の範囲14記載の免疫比濁法。
  19. 請求の範囲5記載の不溶性担体粒子の平均粒子径が、0.12〜0.5μmの範囲である請求の範囲14記載の免疫比濁法。
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